実施例に係る物品載置具および什器につき、図1から図13を参照して説明する。以下、図4の紙面右側を物品載置具および什器の正面側(前方側)とし、物品載置具および什器の正面視左右側を物品載置具および什器の左右側として説明する。尚、物品載置具および什器の左右方向を幅方向、物品載置具および什器の前後方向を奥行方向ということもある。
図1に示されるように、本実施例の什器1は、主にスーパーマーケットやコンビニエンスストア等に設置され、商品を陳列して販売するための商品陳列棚であり、売り場において、複数並列または単体で配置されている。
什器1は、左右に離間した中空筒状の支柱2,2と、支柱2,2の前面側に上下複数に取付けられる物品載置具としての陳列棚部3,3,…と、什器1の下部に設けられる下方棚台部4と、から主に構成されている。支柱2,2の下端部は、前方に配置される下方棚台部4により、支柱2,2同士が強固に連結されており、前後方向への転倒が防止されている。また、下方棚台部4の上面には、陳列棚部3が載置されている。
支柱2,2の上端部は、左右に延びる架設部材6により、支柱2,2同士が強固に連結されている。また各支柱2の前面には、係止孔2a,2a,…が上下複数に設けられている。支柱2の係止孔2aには、ブラケット7の後端に設けられたフック8,8,…が係止可能となっており、フック8を係止孔2aに係止させることによりブラケット7が支柱2の前面に着脱可能に取付けられている。
図2に示されるように、陳列棚部3は、左右一対のブラケット7,7に架け渡されて支持されるベース部材10と、ベース部材10上に左右方向に並んで複数配置される荷重検出ユニット11,11,…と、ベース部材10の前端部に取付けられるストッパー部材12と、荷重検出ユニット11,11,…の前後に配置されベース部材10に固定される仕切固定板14,15(取付部材)と、前後の仕切固定板14,15に渡って支持される複数の仕切部材16,16,…と、を備えている。この荷重検出ユニット11,11,…には、それぞれ種類の異なる物品が載置されるようになっている。
また、本実施例の陳列棚部3は、荷重検出ユニット11とはサイズが異なる荷重検出ユニット110を別個に複数備えており、ベース部材10に対して荷重検出ユニット11及び荷重検出ユニット110を選択的に組み合わせて自由に配置することができるようになっている(図10〜図12参照)。尚、ここでは、先ず、荷重検出ユニット11を用いた陳列棚部3について説明する。
図3及び図4に示されるように、ベース部材10は、上面視矩形状を成す底板部10aと、底板部10aの前端部から立ち上がる前板部10bと、底板部10aの左右両端部から立ち上がる側板部10c,10dと、底板部10aの後端部から立ち上がる背板部10eと、から構成されている。すなわち、ベース部材10は、上方に開口する箱状を成している。このベース部材10における側板部10cと側板部10dとは、幅寸法L30分左右に離間している。
特に図3に示されるように、底板部10aの前後中央部よりも若干後方側の位置には、左右方向に幅寸法L1ずつ離間して貫通孔10f,10f,…が複数形成されている。また、底板部10aにおける背面側中央部には、上下に貫通する配線用のスリット10gが形成されている。また、底板部10aの下面における中央部には、制御部13が取付部材13aにより固定されており、制御部13には、荷重検出ユニット11,11,…が接続されるようになっている。具体的には、制御部13から延びる複数(貫通孔10f,10f,…と同数)の配線30がスリット10gを通って底板部10aの上面側に配置されており、各配線30の端部コネクタに各荷重検出ユニット11から延びる後述するひずみゲージの配線の端部のコネクタ(図示略)が接続可能となっている。また、底板部10aの上面には、前後に離間して補強部材17,18が固定されている。尚、1つの陳列棚部3に対して1つの制御部13が設けられることに限られず、1つの陳列棚部3に対して制御部13が2つ以上設けられていてもよいし、複数の陳列棚部3に対して1つの制御部13が設けられていてもよい。また、1つの陳列棚部3に対して設けられる貫通孔10fやスリット10gの数量は自由に変更できる。
前方側の補強部材17は、左右方向に延びる側断面視下向きコ字状の第1部位17aと、第1部位17aの前側の壁部17dの下端部から前方に延びる第2部位17bと、第1部位17aの後側の壁部17eの下端部から後方に延びる第3部位17cと、から構成されており、第2部位17b及び第3部位17cの下面が溶接により底板部10aの上面に固定されている。すなわち、補強部材17は、側断面視においてハット形状を成している。尚、補強部材17は、ボルトナット等により底板部10aに固定されるようになっていてもよい。
また、壁部17eの下端には、前後に貫通する被係合部としてのスリット17f,17f,…が正面視において貫通孔10f,10f,…と前後方向に重畳する位置に形成されている。すなわちスリット17fと貫通孔10fとを結ぶ線分が前後方向に延びる線に平行である。スリット17fは、左右の幅寸法L2を有しているとともに、スリット17fの左右中央部から隣接するスリット17fの左右中央部まで幅寸法は、幅寸法L3となっている。尚、この隣接するスリット17f,17f間の幅寸法L3は、貫通孔10f,10f間の幅寸法L1と同一である(L1=L3)。すなわち、貫通孔10fは、正面視においてスリット17fの左右中央部と前後方向に重畳している。
後方側の補強部材18は、左右方向に延びる側断面視下向きコ字状の第1部位18aと、第1部位18aの前側の壁部の下端部から前方に延びる第2部位18bと、第1部位18aの後側の壁部の下端部から後方に延びる第3部位18cと、から構成されており、第2部位18b及び第3部位18cの下面が溶接により底板部10aの上面に固定されている。すなわち、補強部材18は、側断面視においてハット形状を成している。また、第2部位18bには、貫通孔10f,10f,…と対応する貫通孔18d,18d,…が左右方向に複数形成されている。尚、補強部材18は、ボルトナット等により底板部10aに固定されるようになっていてもよい。
また、底板部10aにおける前板部10bと補強部材17との間、背板部10eと補強部材18との間には、L字状部材19,19,…が左右方向に離間して複数配置されている。L字状部材19は、底板部10aに固定される固定板部19aと、固定板部19aから上方に立設する立設片部19bと、を備えている。
図4を参照し、ストッパー部材12は、半透明状の合成樹脂から構成されており、前板部10bから上方に延びる第1片部12aと、第1片部12aの上端から前下方向に折り返される第2片部12bと、第2片部12bの下端から後上方向に折り返される第3片部12cと、を有している。このストッパー部材12により、荷重検出ユニット11,11,…上に載置された物品が前側に落下することが防止される。また、第3片部12cには、第2片部12bを押圧する方向に弾性復帰力が働いており、第2片部12bと第3片部12cとの間には、値札やPOPなどを狭持できるようになっている。
次いで、図2及び図4に示されるように、仕切固定板14,15は、左右方向に延びる板状を成しており、仕切固定板14,15(取付部材,取付部材)の各上端部には、上方に開口し前後に貫通する切欠溝14a(設置部)及び切欠溝15a(設置部)がそれぞれ左右方向に離間して複数等配されている。また、仕切固定板14の左右両端には、上方及び外側に開口し前後に貫通する正面視略L字状の段部14b,14b(設置部)が形成されているとともに、仕切固定板15の左右両端には、上方及び外側に開口し前後に貫通する正面視略L字状の段部15b,15b(設置部)が形成されている。具体的には、図2に示されるように、隣接する切欠溝14a間の幅寸法L20(隣接する切欠溝14aと段部14bとの幅寸法L20)と、隣接する切欠溝15a間の幅寸法L21(隣接する切欠溝15aと段部15bとの幅寸法L21)とは、同一寸法となっている(L20=L21)。
図4に示されるように、仕切固定板14は、L字状部材19と前板部10bとの間に圧入されてベース部材10に取付けられている。仕切固定板15は、後方に配置されるL字状部材19と背板部10eとの間に圧入されてベース部材10に取付けられている。また、図4の拡大部に示されるように、切欠溝15aの底部は、荷重検出ユニット11の上面11a(後述する天板20の上面)よりも上方に位置している。また、図示しないが、切欠溝14aの底部も同様に荷重検出ユニット11,11,…の上面よりも上方に位置している。尚、図4の拡大部は、説明の便宜上、切欠溝15aの左右中央部を縦方向に切断した側断面図を示している。
仕切部材16は、半透明状の合成樹脂から構成された板材であり、前後に対応する仕切固定板14,15の切欠溝14a,15aに差し込まれることで着脱可能に取付けられるようになっている。すなわち、仕切部材16は、前後の仕切固定板14,15に掛け渡されて支持されている。また、仕切部材16は、その下端が直線状を成している。また、前述のように、切欠溝14a及び切欠溝15aの底部は荷重検出ユニット11の上面11aよりも上方に位置しているので、仕切部材16は荷重検出ユニット11の上面11aから上下寸法L4分上方に離間して取付けられる。
次いで、荷重検出ユニット11について説明する。図4及び図5に示されるように、荷重検出ユニット11は、上面に物品を載置可能な天板20と、天板20の下面に接続される荷重検出センサ21と、ベース部材10の底板部10aに固定されるとともに荷重検出センサ21を支持する矩形板状の支持部材22と、から主に構成されている。尚、荷重検出ユニット11の高さ寸法L22は、ベース部材10の高さ寸法L23よりも短く形成されているので、荷重検出ユニット11をベース部材10内に収めることができるようになっている。
図4〜図6に示されるように、天板20は、上面視矩形状を成す天板部20aと、天板部20aの左右両端部から垂直下方に延びるリブ20b,20bと、を備えている。この天板20の幅寸法L5は、該天板20の奥行寸法L6よりも短くなっているとともに(L5<L6)、天板20の幅寸法L5は、隣接する切欠溝14a,15a間の幅寸法L20,L21と同寸法となっている(L5=L20,L21。図2参照)。すなわち、陳列棚部3を組み立てた状態にあっては、各荷重検出ユニット11の天板20上の空間Z1(物品載置領域)が仕切部材16により左右方向に区画されるようになっている。尚、仕切部材16の取付態様は、後に詳しく説明する。
また、天板20は、1枚の金属板を折り曲げることで、天板部20aとリブ20b,20bとが形成されており、簡素な構造となっている。また、天板部20aの下面には、矩形状の補強板20cが固定されており、補強板20cには、荷重検出センサ21を接続するための接続部20d,20dが前後に離間して設けられている。この接続部20dは、内側に雌ネジ部が形成された筒体であり、天板20の下面の前後中心部に配置されている。
荷重検出センサ21は、天板20に作用する荷重を計測するものであり、平面視矩形状の金属片21aと、金属片21aを天板20に接続する接続部材24と、金属片21aを支持部材22に接続する接続部材25と、金属片21aの前端部を接続部材24に固定するネジ21b,21bと、金属片21aの後端部を支持部材22に固定するネジ21c,21cと、を備えている。金属片21aの前後方向略中央部には、前述したひずみゲージ(図示略)が張り付けられている。また、金属片21aの前部には、上下に貫通する貫通孔部21e,21eが形成されており、金属片21aの後部には、上下に貫通し内周面に雌ネジ部が形成されたネジ孔部21f,21fが形成されている。
接続部材24は、水平方向に延びる第1板部24aと、第1板部24aの後端辺から立ち上がる第2板部24bと、第2板部24bの上端辺から後方側に水平に延びる第3板部24cと、を備え、クランク状を成している。第1板部24aには上下に貫通する貫通孔24d,24dが形成され、第3板部24cには上下に貫通する貫通孔24e,24eが形成されている。また、第1板部24aの上面には貫通孔24e,24eに連通するネジ孔を有するナット26,26が固着されている。
また、接続部材25は、水平方向に延びる第1板部25aと、第1板部25aの後端辺から立ち上がる第2板部25bと、第2板部25bの上端辺から後方側に水平に延びる第3板部25cと、を備え、クランク状を成している。第1板部25aには上下に貫通する貫通孔25d,25dが形成され、第3板部25cには上下に貫通する貫通孔25e,25eが形成されている。
金属片21aは、貫通孔部21e,21eに第1板部24aの貫通孔24d,24dの位置を合わせて下方から遊挿されたネジ21b,21bがナット26,26に螺挿され、接続部20d,20dに第3板部24cの貫通孔24e,24eの位置を合わせて下方からネジN2が螺合されることで天板20に接続されている。また、金属片21aは、ネジ孔部21f,21fに第1板部25aの貫通孔25e,25eの位置を合わせて下方から遊挿されたネジ21c,21cが螺合され、支持部材22の貫通孔22c,22cに第1板部25aの貫通孔25d,25dの位置を合わせて下方からネジN3が螺合されることで支持部材22に接続されている。特に図4に示されるように、荷重検出ユニット11を組み立てた状態において、接続部材24により天板20の前後中央部と金属片21aの前端部が接続されており、接続部材25により支持部材22の前後中央部と金属片21aの後端部とが接続されている。すなわち、天板20の前後中央部を通る中心線C1よりも前方側の位置で天板20が金属片21aに接続されているとともに、中心線C1よりも後方側の位置で支持部材22が金属片21aに接続されている。また、前後方向に長く延びる金属片21aは、前後方向に長く延びる天板20の左右方向及び前後中央部に、その長手方向に沿って配置されている。
図4、図5、及び図7に示されるように、支持部材22は、金属板により形成されており、上面視略矩形状の基部22aと、基部22aの前端部における左右方向中央部から前方側に突出する係合部としての凸部22bと、を備えている。基部22aにおける後端側の左右方向中央部には、前後方向に並んで上下方向に貫通する貫通孔22c,22cと、貫通孔22c,22cの後方側に設けられる接続孔22dと、が形成されている。この接続孔22dの内周面には雌ネジ部が形成されている。
具体的には、支持部材22には、基部22aの左右中央部を通るように前後に延びる中心線C2上に凸部22b、貫通孔22c,22c、及び接続孔22dが配設されている。また、支持部材22は、天板20の幅寸法L5よりも小寸の幅寸法L7を有している(L2>L7)。また、凸部22bの幅寸法L8は、補強部材17のスリット17fの幅寸法L2よりも若干小さく形成されており、スリット17fに対して凸部22bが挿入可能となっている(L2>L8)。
図4に示されるように、支持部材22は、凸部22bがスリット17fに挿入されており、上下方向に重畳した貫通孔10f、貫通孔18d、及び接続孔22dに対して下方からネジN1が螺挿されることにより、ベース部材10に対して固定されている。
荷重検出ユニット11がベース部材10に取付けられた状態にあっては、天板20に載置された物品の荷重により、荷重検出センサ21の金属片21aにひずみが生じる。ひずみゲージにより検出されたひずみ(抵抗値の変化)の値は制御部13に送られる。制御部13には、各荷重検出ユニット11の天板20に載置された物品の種類、1個当たりの重量、1個当たりの値段等の物品情報が予め記憶されており、前記物品情報とひずみの値に基づいて、各荷重検出ユニット11の天板20上の商品の数量を演算することができるようになっている。
次いで、図11に示される荷重検出ユニット110について説明する。荷重検出ユニット110は、荷重検出ユニット11とはサイズが異なっている。具体的には、荷重検出ユニット110は、荷重検出ユニット11の天板20とサイズが異なる天板200と、荷重検出ユニット11の支持部材22とサイズ及び形状の異なる支持部材220と、を有している。尚、荷重検出ユニット110に用いられる荷重検出センサ21は、荷重検出ユニット11と同一のものを使用しているので説明を省略する。また、荷重検出ユニット110の高さ寸法は、荷重検出ユニット11の高さ寸法L22と同一寸法となっている。
図8に示されるように、天板200は、上面視矩形状を成す天板部200aと、天板部200aの左右両端部から垂直下方に延びるリブ200b,200bと、を備えている。この天板200の幅寸法L9は、該天板200の奥行寸法L10よりも短くなっている(L9<L10)。また、天板200の幅寸法L9は、天板20の幅寸法L5の略2倍(自然数倍)の寸法となっている(L5<L9)。厳密には、幅寸法L9は、天板20の幅寸法L5の2倍の寸法と、後述する隙間の幅寸法L14との合計であり、幅寸法L5の2倍よりも若干大きい寸法となっている。また、天板200の奥行寸法L10は、天板20の奥行寸法L6と同一寸法となっている(L6=L9)。
また、天板200の下面には、矩形状の補強板200cが固定されており、補強板20cには、荷重検出センサ21を接続するための接続部200d,200dが前後に離間して設けられている。この接続部200d,200dは、天板200の下面の前後中心部に配置されている。
図9に示されるように、支持部材220は、金属板により形成されており、上面視略矩形状の基部220aと、基部220aの前端部における左右両端から前方側に突出する係合部としての凸部220b,220bと、を備えている。基部220aの左右中央部を通るように前後に延びる中心線C3上には、貫通孔220c,220cが前後に並んで配設されている。また、凸部220b,220bの左右中央部を通るように前後に延びる中心線C4,C4上には、接続孔220d,220dがそれぞれ形成されている。
また、支持部材220の幅寸法L11は、天板200の幅寸法L9よりも小寸である(L9>L11)。また、中心線C4,C4間の幅寸法L12、すなわち、接続孔220d,220d間の離間寸法L12は、貫通孔10f,10f間の幅寸法L1と同一である(L1=L12)。また、凸部220bの幅寸法L13は、凸部22bの幅寸法L8と同一寸法となっているので、補強部材17のスリット17fに対して挿入可能となっている(L8=L13)。
次に、実際に荷重検出ユニット11のみを用いて構成した陳列棚部3Aについて図10に基づいて説明する。尚、図10〜図12は、各陳列棚部を概略的に図示しており、特に図10(c)、図11(c)、図12(c)では、説明の便宜上、仕切固定板14,15の板厚を実際よりも厚く図示している。
図10(a)に示されるように、荷重検出ユニット11のみを用いて構成した陳列棚部3Aは、ベース部材10の幅方向に荷重検出ユニット11,11,…を6つ均等に配設することができるようになっている。また、隣接する荷重検出ユニット11,11の間には幅寸法L14分の隙間が形成されているとともに、左右両端の荷重検出ユニット11,11とベース部材10の側板部10c,10dとの間には幅寸法L14分の隙間が形成されている。すなわち、ベース部材10における側板部10cと側板部10dとの間の幅寸法L30は、天板20の幅寸法L5の略6倍の長さとなっている。厳密には、ベース部材10の幅寸法L30は、天板20の6枚分の幅寸法と、隣接する荷重検出ユニット11,11の各隙間と、右端の荷重検出ユニット11とベース部材10の側板部10cとの隙間と、左端の荷重検出ユニット11とベース部材10の側板部10dとの隙間と、を合計した長さと等しくなっている。
図10(b)に示されるように、支持部材22は、凸部22bがベース部材10のスリット17fに差し込まれているとともに、上下に位置合わせされた接続孔22dと貫通孔10fとにネジN1が螺挿されることでベース部材10に固定されている。このとき、荷重検出センサ21は、上面視においてベース部材10のスリット17fおよび貫通孔10fと前後方向に重畳する位置に配置されている。すなわち、各荷重検出ユニット11が、1つのスリット17fおよび1つの貫通孔10fを利用してベース部材10に取付けられている。
また、図10(c)に示されるように、仕切固定板14の各切欠溝14a及び各段部14bと、仕切固定板15の各切欠溝15a及び段部15bとは、隣接する荷重検出ユニット11,11の隙間、右端の荷重検出ユニット11とベース部材10の側板部10cとの隙間、及び左端の荷重検出ユニット11とベース部材10の側板部10dとの隙間に対して前後方向に重畳する位置に配設されている。仕切部材16,16,…は、前後に対応する各切欠溝14aと切欠溝15aとの間、各段部14bと段部15bとの間に架け渡されて設置されている。すなわち、各荷重検出ユニット11の天板20上の空間Z1が、ベース部材10に取付けられる仕切部材16,16により左右方向に区画されるようになっている。尚、陳列棚部3Aの左右両端の仕切部材16,16は、各段部14b,15bとベース部材10の側板部10c,10dとで形成された上向きコ字状の凹部に差し込まれて設置されている。
次に、実際に荷重検出ユニット110のみを用いて構成した陳列棚部3Bについて図11に基づいて説明する。
図11(a)に示されるように、荷重検出ユニット110のみを用いて構成した陳列棚部3Bは、ベース部材10の幅方向に荷重検出ユニット110,110,…を3つ均等に配設することができるようになっている。また、隣接する荷重検出ユニット110,110の間には幅寸法L14分の隙間が形成されているとともに、左右両端の荷重検出ユニット110,110とベース部材10の側板部10c,10dとの間には幅寸法L14分の隙間が形成されている。すなわち、ベース部材10における側板部10cと側板部10dとの間の幅寸法L30は、天板200の幅寸法L9の略3倍の長さとなっている。厳密には、ベース部材10の幅寸法L30は、天板200の3枚分の幅寸法と、隣接する荷重検出ユニット110,110の各隙間と、右端の荷重検出ユニット11とベース部材10の側板部10cとの隙間と、左端の荷重検出ユニット11とベース部材10の側板部10dとの隙間と、を合計した長さと等しくなっている。
図11(b)に示されるように、支持部材220は、凸部220b,220bが隣接するスリット17f,17fに跨って差し込まれているとともに、上下に位置合わせされた接続孔220d,220dと貫通孔10f,10fとにネジN1が螺挿されことでベース部材10に固定されている。このとき、荷重検出センサ21は、上面視において隣接するスリット17f,17fの中央位置に配置されている。すなわち、各荷重検出ユニット11が、2つのスリット17fおよび2つの貫通孔10fを利用してベース部材10に取付けられている。
また、荷重検出ユニット110の天板200の幅寸法L9は、荷重検出ユニット11の天板20の2枚分の幅寸法と、隣接する荷重検出ユニット11,11の間に形成される隙間の幅寸法L14との合計と等しい。すなわち、ベース部材10に対して2種類の荷重検出ユニット11と荷重検出ユニット110とを交換して取付けることができる。
また、図11(c)に示されるように、仕切部材16,16,…は、隣接する荷重検出ユニット110,110の隙間、右端の荷重検出ユニット110とベース部材10の側板部10cとの隙間、及び左端の荷重検出ユニット110とベース部材10の側板部10dとの隙間に対して前後方向に重畳する切欠溝14aおよび切欠溝15aに架け渡されて設置されている。すなわち、各荷重検出ユニット110の天板200上の空間Z2が、ベース部材10に取付けられる仕切部材16,16により左右方向に区画されるようになっている。
次に、実際に荷重検出ユニット11と、荷重検出ユニット110とを用いて構成した陳列棚部3Cの一例について図12に基づいて説明する。
図12(a)(b)に示されるように、本実施例の陳列棚部3Cは、2つの荷重検出ユニット11と2つの荷重検出ユニット110とを用いて構成されている。具体的には、陳列棚部3Cの左側から右側に向けて、荷重検出ユニット110、荷重検出ユニット11、荷重検出ユニット110、荷重検出ユニット11の順で配設されている。また、隣接する荷重検出ユニット11,110の間には幅寸法L14分の隙間が形成されている。
また、図12(c)に示されるように、仕切部材16,16,…は、隣接する荷重検出ユニット11,110の隙間、右端の荷重検出ユニット11とベース部材10の側板部10cとの隙間、及び左端の荷重検出ユニット110とベース部材10の側板部10dとの隙間に対して前後方向に重畳する切欠溝14aおよび切欠溝15aに架け渡されて設置されている。
以上説明したように、本実施例の陳列棚部3は、隣接する天板20上の空間Z1または天板200上の空間Z2を区画する仕切部材16,16,…がベース部材10に取付けられている。このように、仕切部材16,16,…により隣接する天板20上の空間Z1または天板200上の空間Z2が区画されるので、隣接する天板20または天板200同士に跨って物品が配置されることが防止され、物品の荷重を荷重検出ユニット11または荷重検出ユニット110により正確に検知できる。また、仕切部材16,16,…はベース部材10に取付けられているので、仕切部材16,16,…が天板20または天板200にかかる荷重に影響を与えることを抑制できる。
また、ベース部材10には、隣接する天板20上の空間Z1または天板200上の空間Z2を区画する仕切部材16,16,…を着脱可能に取付ける設置部としての切欠溝14a、段部14b、切欠溝15a、及び段部15bが設けられている。これによれば、仕切部材16,16,…を切欠溝14a、段部14b、切欠溝15a、及び段部15bに対して着脱することができるため、物品の大きさや種類、売れ行き状況、販売時間帯、キャンペーン等に応じて物品が陳列される空間Z1または空間Z2の幅方向の大きさを自由に変更できる。
また、切欠溝14a、段部14b、切欠溝15a、及び段部15bは、荷重検出ユニット11の上面11a(天板20の上面)及び荷重検出ユニット110の上面(天板200の上面)よりも上方に位置している。具体的には、仕切部材16は、その下端が直線状を成しているとともに、切欠溝14a、段部14b、切欠溝15a、及び段部15bの各底部が荷重検出ユニット11の上面11aよりも上方に配置されており、取付けられた仕切部材16は荷重検出ユニット11の上面11aよりも上方に寸法L4分離間して取付けられるので、仕切部材16,16,…が天板20または天板200にかかる荷重に影響を与えることを回避できる。
また、切欠溝14a及び段部14bは、ベース部材10の前端部に設けられており、切欠溝15a及び段部15bは、ベース部材10の後端部に設けられており、前後に離間する切欠溝14a及び段部14bと、切欠溝15a及び段部15bとの間に天板20および天板200が設置されている。そして、仕切部材16,16,…は前後に離間する切欠溝14a及び段部14bと、切欠溝15a及び段部15bとに架け渡されて取付けられている。これによれば、仕切部材16,16,…は天板20および天板200の前後方向に亘って配置されるので、天板20および天板200の前後方向のどの位置においても隣接する天板20または天板200同士に跨って物品が配置されることが防止される。したがって、隣接する天板20または天板200同士を幅方向に近付けて配置することができるので、ベース部材10に対して天板20および天板200を配置したときに、ベース部材10上に天板20または天板200が配置されない部分、すなわちデッドスペースが形成されることを抑制でき、物品載置領域である空間Z1及び空間Z2を広く確保できる。
また、陳列棚部3は、幅寸法L5を有する天板20と、幅寸法L5の略2倍の寸法(自然数倍)である幅寸法L9の天板200とを有しており、隣接する切欠溝14a間の幅寸法L20(隣接する切欠溝14aと段部14bとの幅寸法L20)と、隣接する切欠溝15a間の幅寸法L21(隣接する切欠溝15aと段部15bとの幅寸法L21)とは、天板20の幅寸法L5と略同寸法となっている。これによれば、荷重検出ユニット11のみを用いて構成した陳列棚部3A、荷重検出ユニット110のみを用いて構成した陳列棚部3B、荷重検出ユニット11と荷重検出ユニット110とを用いて構成した陳列棚部3Cのいずれであっても、隣接する天板20上の空間Z1または天板200上の空間Z2を仕切部材16,16,…により適正に区画することができる。
また、切欠溝14a及び段部14bは、ベース部材10の幅方向に延び、該ベース部材10に対して着脱可能に取付けられる仕切固定板14の長手方向に沿って複数配設され、切欠溝15a及び段部15bは、ベース部材10の幅方向に延び、該ベース部材10に対して着脱可能に取付けられる仕切固定板15の長手方向に沿って複数配設されている。これによれば、例えば、切欠溝14a,15a及び段部14b,15bが破損したときにベース部材10に対して仕切固定板14,15を交換することができるので、メンテナンスが簡便である。また、切欠溝14a,15a及び段部14b,15bの離間幅が異なる仕切固定板を複数用意して、任意の仕切固定板をベース部材10に適宜取付けることにより、仕切部材16,16,…の離間幅を変更できるようにしてもよい。
また、ベース部材10が上方に開口する箱状を成している。具体的には、ベース部材10の底板部10aの周縁に前板部10b、側板部10c,10d、及び背板部10eが立設しており、その内側に荷重検出ユニット11,110が収められる構成となっているので、前板部10b、側板部10c,10d、及び背板部10eを目安として荷重検出ユニット11,110を設置しやすくなっているとともに、ベース部材10に対して荷重検出ユニット11または荷重検出ユニット110を組み立てた状態(陳列棚部3を構成した状態)で取り扱うことができる。例えば、陳列棚部3の持ち運びや、ブラケット7,7への着脱を簡便に行うことができる。また、ブラケット7,7から陳列棚部3を取り外してベース部材10に対する荷重検出ユニット11または荷重検出ユニット110のレイアウト変更を行うことができる。また、制御部13から延びる複数の配線30のコネクタがスリット10gを通って底板部10aの上面側に配置されているので、荷重検出ユニット11または荷重検出ユニット110のレイアウト変更時の配線作業を底板部10aの上面側で簡便に行うことができる。
また、図13(a)に示されるように、天板20の両側方には、下方に延びるリブ20b,20bが設けられている。これによれば、例えば、図13(b)に示されるように、物品の重量バランス等により、左側の天板20の右端部が下がるように傾いても、右側の天板20のリブ20bにより、左側の天板20の天板部20aと右側の天板20の天板部20aとの間で物品等が上下に挟まれることが阻止される。また、左側の天板20の天板部20aと右側の天板20の天板部20aとの間から物品等が落下することも回避できる。また、天板20のリブ20b,20bにより構造強度が向上するので、天板20を薄くすることができる。尚、図13(b)では説明の便宜上、実際よりも傾きを大きく図示している。
また、荷重検出センサ21における前後方向に延びる金属片21aは、前後方向に長く延びる天板20の長手方向に沿って配置されているので、前方側から物品の出し入れが行われた際に金属片21aにひずみが効率よく生じ、正確に荷重検出を行うことができる。さらに、前述したように、天板20は、天板20の前後中央部を通る中心線C1よりも前方側の位置で天板20に対して接続されているとともに、支持部材22は、中心線C1よりも後方側の位置で金属片21aに対して接続されている。これによれば、空間Z1には、前方側から物品の出し入れが行われるので、中心線C1よりも後方側の位置を支点として天板20の前端部が上下に回動するようになっており、荷重検出センサ21の金属片21aを効率よくひずませることができるので、荷重検出センサ21による荷重検出を高い精度で行うことができる。
また、荷重検出センサ21は、補強板20cまたは補強板200cを介して天板20または天板200の下面に取付けられているとともに、支持部材22または支持部材220を介してベース部材10の底板部10aに取付けられているので、天板20、天板200、及びベース部材10の底板部10aの強度を保ちつつ薄く形成することができる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、陳列棚部3が幅寸法の異なる2種類の天板20および天板200を備える形態を例示したが、これに限られず、幅寸法の異なる3種類以上の天板を備えていてもよい。
また、前記実施例では、荷重検出ユニット11及び荷重検出ユニット110が幅寸法の異なる支持部材22及び支持部材220をそれぞれ備える形態を例示したが、ベース部材に対して幅方向位置を変更可能であれば、同一形状の支持部材であってもよい。また、支持部材の幅方向の位置変更の形態についても自由に変更できる。
また、前記実施例では、幅方向に等配された切欠溝14a、段部14b、切欠溝15a、及び段部15bに対して仕切部材16が取付けられる形態を説明したが、これに限定されない。例えば、ベース部材に幅方向に延びるレールを設け、該レールに対して仕切部材を移動可能に取付け、該仕切部材をレールの任意の位置で固定できるようになっていてもよい。
また、前記実施例では、1つの天板20および天板200に対して1つの荷重検出センサ21が取付けられる形態を例示したが、これに限られず、1つの天板に対して複数の荷重検出センサが取付けられ、複数の荷重検出センサにより天板上の荷重を検出するようになっていてもよい。特に、天板のサイズが大きい場合には、複数の荷重検出センサで安定して支持できるので有用である。
また、前記実施例では、什器1が左右一対のブラケット7,7に陳列棚部3が載置された商品陳列棚に限られず、例えば、陳列棚部3が台に載置される商品陳列台などであってもよい。また、什器1は、売り場に配置されるものに限られず、例えば、バックヤードに配置される物品保管用の什器であってもよい。
また、前記実施例では、仕切部材16が合成樹脂により構成された形態を例示したが、これに限られず、金属や木材等で構成されていてもよい。また、仕切部材16は板材に限られず、天板上の空間を区画できるものであればよく、線材で構成されたフレームなどであってもよい。
また、前記実施例では、仕切部材16が天板20または天板200の前後で支持される形態を例示したが、これに限られず、天板20または天板200の前方または後方の一方で片持ち支持されていてもよい。
また、前記実施例では、仕切部材が隣接する天板間の隙間の上方に配設される形態を例示したが、仕切部材が天板の直上(上面視において一部または全部が重なる位置)に配設されていてもよい。
また、仕切部材16は、その下端が直線状を成しているとともに、切欠溝14a、段部14b、切欠溝15a、及び段部15bの各底部が荷重検出ユニット11の上面11aよりも上方に配置されている形態を例示したが、これに限られず、仕切部材が天板の上面よりも上方に離間して設けられていれば、仕切部材の形状や設置部の位置等を自由に変更してもよい。