JP2021107598A - 合成繊維用耐久帯電防止剤、耐久帯電防止性繊維製品及び耐久帯電防止性繊維製品の製造方法 - Google Patents

合成繊維用耐久帯電防止剤、耐久帯電防止性繊維製品及び耐久帯電防止性繊維製品の製造方法 Download PDF

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JP2021107598A JP2019239435A JP2019239435A JP2021107598A JP 2021107598 A JP2021107598 A JP 2021107598A JP 2019239435 A JP2019239435 A JP 2019239435A JP 2019239435 A JP2019239435 A JP 2019239435A JP 2021107598 A JP2021107598 A JP 2021107598A
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Shinichi Sakashita
真一 坂下
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Abstract

【課題】合成繊維基材に対して優れた帯電防止性とその洗濯耐久性を与えることができる合成繊維用耐久帯電防止剤の提供。【解決手段】(A)第4級アンモニウム塩に由来する構成単位と、(B)第2級又は第3級アミンに由来する構成単位とを、(A):(B)=50:50〜99.9:0.1で有するポリマー(1)と、(C)グリシジル基を有する架橋剤とを、((A)+(B)):(C)=90:10〜99.99:0.01で含む合成繊維用耐久帯電防止剤。【選択図】なし

Description

本発明は、特定のポリマーを含む合成繊維用耐久帯電防止剤、耐久帯電防止性繊維製品及び耐久帯電防止性繊維製品の製造方法に関する。
ポリエステル繊維やポリアクリル繊維などの合成繊維は優れた特性を持つために産業用、インテリア用、衣料用などの多くの分野で使用されているが、合成繊維は綿や麻などの天然繊維に比べて吸湿性や吸水性に劣るため、衣料用として使用した場合、着脱時に不快な静電気が発生するという問題がある。
このような静電気や吸水性の問題を解決するために、カチオン界面活性剤、カチオン性ポリマー、アルコールやアミンのポリエチレングリコール誘導体などが帯電防止剤(静電気防止剤)として合成繊維に処理されている。しかし、これらの化合物は親水性で水に溶けやすいため洗濯耐久性に乏しい。
洗濯耐久性を向上させる目的で、例えば、特許文献1にはポリカチオン系有機化合物、アニオン性ポリマー及びその塩、多官能基を有する架橋剤、低分子アニオン界面活性剤及びその塩からなる帯電防止剤が開示されている。
特許文献2には、第4級アンモニウム塩型のポリマー及び/又はポリアミン樹脂と、1分子中に2個以上のブロックイソシアネート基を有する熱反応型ブロックドウレタンと、オレイル基と2個以上のヒドロキシル基とを共に有する界面活性剤とからなる組成物を浴中処理する方法が開示されている。
特開2006−183012号公報 特開2007−39851号公報
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、合成繊維基材に対して改善された帯電防止性とその洗濯耐久性を与えることができる合成繊維用耐久帯電防止剤と、該合成繊維用耐久帯電防止剤で処理してなる耐久帯電防止性繊維製品を提供することを目的とする。
本発明は、以下の態様を包含する。
[1]
(A)一般式(A−1)及び(A−2)のうちの少なくとも1種に由来する構成単位と、(B)一般式(B−1)及び(B−2)のうちの少なくとも1種に由来する構成単位とを、(A):(B)=50:50〜99.9:0.1で有するポリマー(1)と、
(C)グリシジル基を有する架橋剤とを、
((A)+(B)):(C)=90:10〜99.99:0.01で含む合成繊維用耐久帯電防止剤。
Figure 2021107598
(式中、Rは水素原子又はメチル基を表し、Rは炭素数1〜4のアルキレン基又はヒドロキシアルキレン基を表し、Rは同一であっても相異なっていてもよく、炭素数1〜4のアルキル基若しくはヒドロキシアルキル基又は炭素数2〜4のアルケニル基若しくはヒドロキシアルケニル基を表し、−Y−は−O−又は−N(H)−を表し、Xm−はm価のアニオンを表し、mは任意の自然数である。)
Figure 2021107598
(式中、Rは同一であっても相異なっていてもよく、炭素数1〜4のアルキル基若しくはヒドロキシアルキル基又は炭素数2〜4のアルケニル基若しくはヒドロキシアルケニル基を表し、Xm−はm価のアニオンを表し、mは任意の自然数である。)
Figure 2021107598
(式中、Rは水素原子又はメチル基を表し、Rは炭素数1〜4のアルキレン基又はヒドロキシアルキレン基を表し、Rは同一であっても相異なっていてもよく、炭素数1〜4のアルキル基若しくはヒドロキシアルキル基又は炭素数2〜4のアルケニル基若しくはヒドロキシアルケニル基を表し、−Z−は−O−又は−N(H)−を表す。)
Figure 2021107598
(式中、Rは、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基若しくはヒドロキシアルキル基又は炭素数2〜4のアルケニル基若しくはヒドロキシアルケニル基を表す。)
[2]
(A)一般式(A−1)及び(A−2)のうちの少なくとも1種に由来する構成単位と、(B)一般式(B−1)及び(B−2)のうちの少なくとも1種に由来する構成単位と、(C)グリシジル基を有する架橋剤に由来する構成単位とを、
(A):(B)=50:50〜99.9:0.1、かつ、((A)+(B)):(C)=90:10〜99.99:0.01
で有するポリマー(2)を含む合成繊維用耐久帯電防止剤。
Figure 2021107598
(式中、Rは水素原子又はメチル基を表し、Rは炭素数1〜4のアルキレン基又はヒドロキシアルキレン基を表し、Rは同一であっても相異なっていてもよく、炭素数1〜4のアルキル基若しくはヒドロキシアルキル基又は炭素数2〜4のアルケニル基若しくはヒドロキシアルケニル基を表し、−Y−は−O−又は−N(H)−を表し、Xm−はm価のアニオンを表し、mは任意の自然数である。)
Figure 2021107598
(式中、Rは同一であっても相異なっていてもよく、炭素数1〜4のアルキル基若しくはヒドロキシアルキル基又は炭素数2〜4のアルケニル基若しくはヒドロキシアルケニル基を表し、Xm−はm価のアニオンを表し、mは任意の自然数である。)
Figure 2021107598
(式中、Rは水素原子又はメチル基を表し、Rは炭素数1〜4のアルキレン基又はヒドロキシアルキレン基を表し、Rは同一であっても相異なっていてもよく、炭素数1〜4のアルキル基若しくはヒドロキシアルキル基又は炭素数2〜4のアルケニル基若しくはヒドロキシアルケニル基を表し、−Z−は−O−又は−N(H)−を表す。)
Figure 2021107598
(式中、Rは、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基若しくはヒドロキシアルキル基又は炭素数2〜4のアルケニル基若しくはヒドロキシアルケニル基を表す。)
[3]
前記ポリマー(1)が、さらに(D)アニオン性単量体に由来する構成単位を有するポリマー(11)である、[1]に記載の合成繊維用耐久帯電防止剤。
[4]
前記ポリマー(2)が、さらに(D)アニオン性単量体に由来する構成単位を有するポリマー(21)である、[2]に記載の合成繊維用耐久帯電防止剤。
[5]
さらに一般式(E−1)で表される(E)カチオン性化合物を含む、[1]〜[4]のいずれかに記載の合成繊維用耐久帯電防止剤。
Figure 2021107598
(式中、Rは炭素数8〜18の直鎖若しくは分岐鎖アルキル基、アルケニル基、ヒドロキシアルキル基又はヒドロキシアルケニル基を表し、R10は同一であっても相異なっていてもよく、炭素数1〜4のアルキル基若しくはヒドロキシアルキル基又は炭素数2〜4のアルケニル基若しくはヒドロキシアルケニル基を表し、Xm−はm価のアニオンを表し、mは任意の自然数である。)
[6]
合成繊維基材と、
該合成繊維基材に付着したポリマーとを有し、
前記ポリマーが、(A)一般式(A−1)及び(A−2)のうちの少なくとも1種に由来する構成単位と、(B)一般式(B−1)及び(B−2)のうちの少なくとも1種に由来する構成単位と、(C)グリシジル基を有する架橋剤に由来する構成単位とを、(A):(B)=50:50〜99.9:0.1、かつ、((A)+(B)):(C)=90:10〜99.99:0.01で有する耐久帯電防止性繊維製品。
Figure 2021107598
(式中、Rは水素原子又はメチル基を表し、Rは炭素数1〜4のアルキレン基又はヒドロキシアルキレン基を表し、Rは同一であっても相異なっていてもよく、炭素数1〜4のアルキル基若しくはヒドロキシアルキル基又は炭素数2〜4のアルケニル基若しくはヒドロキシアルケニル基を表し、−Y−は−O−又は−N(H)−を表し、Xm−はm価のアニオンを表し、mは任意の自然数である。)
Figure 2021107598
(式中、Rは同一であっても相異なっていてもよく、炭素数1〜4のアルキル基若しくはヒドロキシアルキル基又は炭素数2〜4のアルケニル基若しくはヒドロキシアルケニル基を表し、Xm−はm価のアニオンを表し、mは任意の自然数である。)
Figure 2021107598
(式中、Rは水素原子又はメチル基を表し、Rは炭素数1〜4のアルキレン基又はヒドロキシアルキレン基を表し、Rは同一であっても相異なっていてもよく、炭素数1〜4のアルキル基若しくはヒドロキシアルキル基又は炭素数2〜4のアルケニル基若しくはヒドロキシアルケニル基を表し、−Z−は−O−又は−N(H)−を表す。)
Figure 2021107598
(式中、Rは、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基若しくはヒドロキシアルキル基又は炭素数2〜4のアルケニル基若しくはヒドロキシアルケニル基を表す。)
[7]
[1]又は[3]に記載のポリマー(1)及び/又はポリマー(11)と、(C)グリシジル基を有する架橋剤とを、
((A)+(B)+(D)):(C)=90:10〜99.99:0.01で含む処理浴を用いて合成繊維基材を処理する工程を含む、耐久帯電防止性繊維製品の製造方法。
[8]
[2]、[4]及び[5]のいずれかに記載のポリマー(2)及び/又はポリマー(21)を含む処理浴を用いて合成繊維基材を処理する工程を含む、耐久帯電防止性繊維製品の製造方法。
本発明により得られる耐久帯電防止性繊維製品は、優れた帯電防止性とその洗濯耐久性を有しているため、衣料用として使用した場合、着脱時に不快な静電気が発生する問題を解消することができ、スポーツウエアや直接肌に接する衣料の素材として使用することができる。
以下、本発明の例示の態様について具体的に説明するが、本発明はこれらの態様に限定されるものではない。
〔合成繊維用耐久帯電防止剤〕
本発明者は、(A)一般式(A−1)及び(A−2)のうちの少なくとも1種に由来する構成単位と、(B)一般式(B−1)及び(B−2)のうちの少なくとも1種に由来する構成単位と、(C)グリシジル基を有する架橋剤に由来する構成単位とを、(A):(B)=50:50〜99.9:0.1、かつ、((A)+(B)):(C)=90:10〜99.99:0.01で有するポリマーが、合成繊維基材に対して改善された帯電防止性とその洗濯耐久性を与えることができることを見出した。
一実施態様において、合成繊維用耐久帯電防止剤は、ポリマー(1)と、(C)グリシジル基を有する架橋剤とを含む。ポリマー(1)は、(A)一般式(A−1)及び(A−2)のうちの少なくとも1種に由来する構成単位と、(B)一般式(B−1)及び(B−2)のうちの少なくとも1種に由来する構成単位とを、(A):(B)=50:50〜99.9:0.1で有する。ポリマー(1)と(C)において、((A)+(B)):(C)=90:10〜99.99:0.01である。
ポリマー(1)は、さらに(D)アニオン性単量体に由来する構成単位を有するポリマー(11)であってよい。
一実施態様において、合成繊維用耐久帯電防止剤は、ポリマー(2)を含む。ポリマー(2)は、(A)一般式(A−1)及び(A−2)のうちの少なくとも1種に由来する構成単位と、(B)一般式(B−1)及び(B−2)のうちの少なくとも1種に由来する構成単位と、(C)グリシジル基を有する架橋剤に由来する構成単位とを、(A):(B)=50:50〜99.9:0.1、かつ、((A)+(B)):(C)=90:10〜99.99:0.01で有する。
ポリマー(2)は、さらに(D)アニオン性単量体に由来する構成単位を有するポリマー(21)であってよい。
理論により束縛されることを望むものではないが、(B)一般式(B−1)及び(B−2)のうちの少なくとも1種に由来する構成単位と、(C)グリシジル基を有する架橋剤が反応して(A)と(B)と(C)とを有する架橋ポリマーが生成することにより、優れた帯電防止性とその洗濯耐久性が得られると考えられる。(C)グリシジル基を有する架橋剤は本願において適度な反応性を有し、水との反応や自己架橋反応と比較して、(B)と優先的に反応するため、適切な架橋密度のポリマーが得られると考えられる。また、(B)は第2級又は第3級アミンであり、第4級アンモニウムイオンと比較して溶解性が低いため、(B)を有する架橋ポリマーは繊維製品から脱落しにくい。したがって良好な帯電防止性の洗濯耐久性が得られると考えられる。
[(A)一般式(A−1)及び(A−2)のうちの少なくとも1種に由来する構成単位]
(A)は、一般式(A−1)及び(A−2)のうちの少なくとも1種に由来する、ポリマーの構成単位である。
Figure 2021107598
(式中、Rは水素原子又はメチル基を表し、Rは炭素数1〜4のアルキレン基又はヒドロキシアルキレン基を表し、Rは同一であっても相異なっていてもよく、炭素数1〜4のアルキル基若しくはヒドロキシアルキル基又は炭素数2〜4のアルケニル基若しくはヒドロキシアルケニル基を表し、−Y−は−O−又は−N(H)−を表し、Xm−はm価のアニオンを表し、mは任意の自然数である。)
Figure 2021107598
(式中、Rは同一であっても相異なっていてもよく、炭素数1〜4のアルキル基若しくはヒドロキシアルキル基又は炭素数2〜4のアルケニル基若しくはヒドロキシアルケニル基を表し、Xm−はm価のアニオンを表し、mは任意の自然数である。)
一般式(A−1)において、耐久帯電防止性繊維製品の帯電防止性とその洗濯耐久性をより向上させるという観点からは、Rはメチル基であることが好ましい。耐久帯電防止性繊維製品の帯電防止性とその洗濯耐久性をより向上させるという観点からは、Rは炭素数1〜2のアルキレン基及びヒドロキシアルキレン基が好ましく、炭素数1〜2のアルキレン基がより好ましい。耐久帯電防止性繊維製品の帯電防止性とその洗濯耐久性をより向上させるという観点からは、Rは炭素数1〜2のアルキル基及びヒドロキシアルキル基が好ましく、炭素数1〜2のアルキル基がより好ましい。
一般式(A−1)の化合物を構成する第4級アンモニウムイオンの具体例としては、特に限定されないが、例えば、[2−((メタ)アクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウムイオン、[3−((メタ)アクリロイルオキシ)プロピル]トリメチルアンモニウムイオン、[2−ヒドロキシ−3−((メタ)アクリロイルオキシ)プロピル]トリメチルアンモニウムイオン、[2−((メタ)アクリロイルオキシ)エチル]エチルジメチルアンモニウムイオン、[3−((メタ)アクリロイルオキシ)プロピル]エチルジメチルアンモニウムイオン、[2−ヒドロキシ−3−((メタ)アクリロイルオキシ)プロピル]エチルジメチルアンモニウムイオン、[2−((メタ)アクリロイルオキシ)エチル]ジエチルメチルアンモニウムイオン、[3−((メタ)アクリロイルオキシ)プロピル]ジエチルメチルアンモニウムイオン、[2−ヒドロキシ−3−((メタ)アクリロイルオキシ)プロピル]ジエチルメチルアンモニウムイオン、[2−((メタ)アクリロイルオキシ)エチル]トリエチルアンモニウムイオン、[3−((メタ)アクリロイルオキシ)プロピル]トリエチルアンモニウムイオン、[2−ヒドロキシ−3−((メタ)アクリロイルオキシ)プロピル]トリエチルアンモニウムイオン、(2−(メタ)アクリルアミドエチル)トリメチルアンモニウムイオン、(3−(メタ)アクリルアミドプロピル)トリメチルアンモニウムイオン、(2−(メタ)アクリルアミドエチル)エチルジメチルアンモニウムイオン、(3−(メタ)アクリルアミドプロピル)エチルジメチルアンモニウムイオン、(2−(メタ)アクリルアミドエチル)ジエチルメチルアンモニウムイオン、(3−(メタ)アクリルアミドプロピル)ジエチルメチルアンモニウムイオン、(2−(メタ)アクリルアミドエチル)トリエチルアンモニウムイオン、(3−(メタ)アクリルアミドプロピル)トリエチルアンモニウムイオンが挙げられる。本開示において、(メタ)アクリルとはアクリルとメタクリルのいずれかを意味し、類似の表現も同様である。
一般式(A−1)及び(A−2)において、Xm−で表されるアニオンとしては、第四級アンモニウムイオンと対イオンを形成することができるアニオンであれば特に制限はなく、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、グルコン酸、乳酸、フマル酸、マレイン酸、アジピン酸などの一価又は多価カルボン酸のイオン、アルキルリン酸イオン、アルキル硫酸イオン、ハロゲン化物イオン(例えば、フッ化物イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン)、硫酸水素イオン、硫酸イオン、硝酸イオン、リン酸2水素イオン、リン酸1水素イオンなどを挙げることができる。中でも、耐久帯電防止性繊維製品の帯電防止性をより向上させるという点からは、ハロゲン化物イオン、炭素数が1〜2のアルキル硫酸イオン、カルボン酸イオン、アルキルリン酸イオン、硝酸イオンが好ましく、ハロゲン化物イオン、炭素数が1〜2のアルキル硫酸イオンがより好ましい。Xm−で表されるアニオンにおいてmは任意の自然数であってよいが、耐久帯電防止性繊維製品の帯電防止性をより向上させるという観点からは、mは1〜3の整数であるのが好ましく、より好ましくは1又は2であり、さらに好ましくは1である。
一般式(A−1)で表される化合物の具体例としては、[2−((メタ)アクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウムサルフェート、[2−((メタ)アクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウムクロライド、(3−(メタ)アクリルアミドプロピル)トリメチルアンモニウムクロライドなどが挙げられる。市販品としては、例えば、DMAEA−Q(2−(アクリロイルオキシ)エチルトリメチルアンモニウムクロライド)、DMAPAA−Q(3−アクリルアミドプロピル)トリメチルアンモニウムクロライド)(以上、株式会社興人製)、ブレンマー(登録商標)QA(N,N,N,−トリメチル−N−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピル)アンモニウムクロライド)(日油株式会社製)などが挙げられる。
一般式(A−1)で表される化合物は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
一般式(A−2)において、Rは、耐久帯電防止性繊維製品の帯電防止性とその洗濯耐久性をより向上させるという観点からは、炭素数1〜2のアルキル基及びヒドロキシアルキル基が好ましく、炭素数1〜2のアルキル基がより好ましい。
一般式(A−2)で表される化合物の具体例としては、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド、ジアリルジエチルアンモニウムクロライドなどが挙げられる。市販品としては、例えば、DADMAC(ジアリルジメチルアンモニウムクロライド、ダイソー株式会社製)などが挙げられる。
一般式(A―2)で表される化合物は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
(A)は、一般式(A−1)に由来する構成単位のみを含んでもよく、一般式(A−2)に由来する構成単位のみを含んでもよく、一般式(A−1)及び(A−2)に由来する構成単位の両方を含んでもよい。
[(B)一般式(B−1)及び(B−2)のうちの少なくとも1種に由来する構成単位]
(B)は、一般式(B−1)及び(B−2)のうちの少なくとも1種に由来する、ポリマーの構成単位である。
Figure 2021107598
(式中、Rは水素原子又はメチル基を表し、Rは炭素数1〜4のアルキレン基又はヒドロキシアルキレン基を表し、Rは同一であっても相異なっていてもよく、炭素数1〜4のアルキル基若しくはヒドロキシアルキル基又は炭素数2〜4のアルケニル基若しくはヒドロキシアルケニル基を表し、−Z−は−O−又は−N(H)−を表す。)
Figure 2021107598
(式中、Rは、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基若しくはヒドロキシアルキル基又は炭素数2〜4のアルケニル基若しくはヒドロキシアルケニル基を表す。)
一般式(B−1)で表される化合物において、R、R、Rは、それぞれ一般式(A−1)のR、R、Rと同じである。
一般式(B−1)で表される化合物の具体例としては、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチルなどが挙げられる。市販品としては、例えば、アクリエステルDM(メタクリル酸ジメチルアミノエチル)、アクリエステルDE(メタクリル酸ジエチルアミノエチル)(以上、三菱ケミカル株式会社製)、アロン(登録商標)DA(アクリル酸ジメチルアミノエチル)(東亞合成株式会社製)などが挙げられる。
一般式(B−1)で表される化合物は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
一般式(B−2)において、Rは、耐久帯電防止性繊維製品の帯電防止性とその洗濯耐久性をより向上させるという観点からは、水素原子、炭素数1〜2のアルキル基及びヒドロキシアルキル基が好ましく、水素原子及び炭素数1〜2のアルキル基がより好ましい。
一般式(B−2)で表される化合物の具体例としては、例えば、ジアリルアミン、メチルジアリルアミンなどが挙げられる。
一般式(B−2)で表される化合物は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
(B)は、一般式(B−1)に由来する構成単位のみを含んでもよく、一般式(B−2)に由来する構成単位のみを含んでもよく、一般式(B−1)及び(B−2)に由来する構成単位の両方を含んでもよい。
[(C)グリシジル基を有する架橋剤]
(C)グリシジル基を有する架橋剤としては、分子内にグリシジル基を1個以上有し架橋性を有する化合物であれば特に限定されず、公知のグリシジル化合物を用いることができる。具体的には、分子内に1個のグリシジル基を有する化合物としてエピクロルヒドリンが挙げられる。分子内に2個のグリシジル基を有する化合物としてネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ジグリシジルオルソフタレート等が挙げられる。分子内に3個以上のグリシジル基を有する化合物としてグリセロールトリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールトリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル等が挙げられる。中でも、帯電防止性とその洗濯耐久性をより向上させるという観点からは、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテルが好ましく、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテルがより好ましい。ポリエチレングリコールの重合度は2〜20が好ましく、2〜16がより好ましく、2〜12がさらに好ましい。
(C)グリシジル基を有する架橋剤の市販品としては、デナコールEX−830(商品名、ナガセケムテックス(株)製、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル)、デナコールEX−313(商品名、ナガセケムテックス(株)製、グリセロールポリグリシジルエーテル)、デナコールEX−614(商品名、ナガセケムテックス(株)製、ソルビトールポリグリシジルエーテル)、エポライト1500NP(商品名、共栄社化学(株)製、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル)、エポライト1600(商品名、共栄社化学(株)製、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル)などが好ましく用いられる。
[(D)アニオン性単量体に由来する構成単位]
一実施態様において、ポリマー(11)、ポリマー(21)が(D)アニオン性単量体に由来する構成単位を有することで、帯電防止性とその洗濯耐久性に加え汚れ付着防止性を向上させることができる。汚れ付着防止性とは洗濯浴中に吐き出された汚れが再付着することを防止する性質である。理論により束縛されることを望むものではないが、(D)アニオン性単量体に由来する構成単位が汚れ物質に対し分散性を発揮するため、汚れが繊維製品に付着することを防止することができる。
アニオン性単量体としては、例えば、カルボキシル基含有単量体(カルボキシル基を分子内に有する単量体)を使用できる。カルボキシル基含有単量体の炭素数は、例えば3〜8、3〜6、又は3若しくは4である。例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、無水マレイン酸などが挙げられる。これらの中でも汚れ付着防止性の観点から、アクリル酸及びメタクリル酸が好ましい。アニオン性単量体は1種類又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
[(E)カチオン性化合物]
任意選択的に、合成繊維用耐久帯電防止剤に(E)一般式(E−1)で表されるカチオン性化合物を配合することで、帯電防止性とその洗濯耐久性をより向上させることができる。
Figure 2021107598
(式中、Rは炭素数8〜18の直鎖若しくは分岐鎖アルキル基、アルケニル基、ヒドロキシアルキル基又はヒドロキシアルケニル基を表し、R10は同一であっても相異なっていてもよく、炭素数1〜4のアルキル基若しくはヒドロキシアルキル基又は炭素数2〜4のアルケニル基若しくはヒドロキシアルケニル基を表し、Xm−はm価のアニオンを表し、mは任意の自然数である。)
式(E−1)において、Rは耐久帯電防止性繊維製品の帯電防止性とその洗濯耐久性をより向上させるという観点から、炭素数10〜18の直鎖若しくは分岐鎖アルキル基が好ましく、炭素数10〜16の直鎖若しくは分岐鎖アルキル基がより好ましく、炭素数12〜16の直鎖若しくは分岐鎖アルキル基がさらに好ましい。
10は耐久帯電防止性繊維製品の帯電防止性とその洗濯耐久性をより向上させるという観点から、炭素数1〜2のアルキル基及びヒドロキシアルキル基が好ましい。
m−で表されるアニオンとしては、前述と同じものを挙げることができる。
カチオン性化合物は、耐久帯電防止性繊維製品の洗濯耐久性の観点からは20℃で固形であることが好ましい。ここで、20℃で固形であるとは、50gのカチオン性化合物を加熱溶融して206mLの広口規格瓶No.13(アズワン(株)製)に入れ、20℃で24時間放置したのち、このガラス瓶を90度傾けたときに、1分後に瓶の口からカチオン性化合物が流れ出ない状態をいう。
カチオン性化合物としては、市販品を用いることができ、例えば、エレガン(登録商標)264−WAX(メチルエチルヤシアルキルアンモニウムエチルサルフェート)(日油株式会社製)、リポカードC−50(塩化ヤシアルキルトリメチルアンモニウム)、リポカードT−28(塩化アルキル(C16−18)トリメチルアンモニウム)(以上、ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製)などが挙げられる。
また、カチオン性化合物は、定法に従って3級アミンとジメチル硫酸若しくはジエチル硫酸とを反応させることにより、又はカルボン酸イオン、アルキルリン酸イオン、アルキル硫酸イオン、硝酸イオンなどを対イオンとして3級アミンにエチレンオキサイドを反応させることにより得ることができる。
カチオン性化合物は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
合成繊維用耐久帯電防止剤が(E)カチオン性化合物を含む場合、ポリマー(1)及び/若しくは(11)と(C)架橋剤、又はポリマー(2)及び/若しくは(21)を含む第1の組成物と、(E)カチオン性化合物を含む第2の組成物との2液型であってもよい。
[(A)〜(E)の比率]
(A):(B)は、50:50〜99.9:0.1であり、好ましくは80:20〜99.5:0.5であり、より好ましくは90:10〜99:1である。(A)の比率が50以上であれば、初期の帯電防止性能が良好である。(B)の比率が0.1以上であれば、帯電防止性の洗濯耐久性が良好である。
ポリマー(1)又はポリマー(11)において、(A)と(B)と(D)の合計と(C)との比率((A)+(B)+(D)):(C)は、好ましくは90:10〜99.99:0.01であり、より好ましくは90:10〜99:1であり、さらに好ましくは90:10〜97:3である。(A)と(B)と(D)の合計の比率が90以上であれば、初期の帯電防止性能が良好であり、(C)の比率が0.01以上であれば、帯電防止性の洗濯耐久性が良好である。
ポリマー(2)又はポリマー(21)において、(A)と(B)と(D)の合計と(C)との比率((A)+(B)+(D)):(C)は、好ましくは90:10〜99.99:0.01であり、より好ましくは92:8〜99.9:0.1であり、さらに好ましくは95:5〜99.8:0.2である。(A)と(B)と(D)の合計の比率が90以上であれば、初期の帯電防止性能が良好であり、(C)の比率が0.01以上であれば、帯電防止性の洗濯耐久性が良好である。
(D)は、((A)+(B)):(D)=80:20〜99.9:0.1の比率で使用することが好ましく、より好ましくは90:10〜99:1である。(D)の比率が0.1以上であれば、汚れ付着防止性をより向上させることができる。(A)と(B)の合計の比率が80以上であれば、初期の帯電防止性能とその洗濯耐久性がより良好である。
(E)の配合量は、好ましくは((A)+(B)+(C)+(D)):(E)=50:50〜99:1であり、より好ましくは60:40〜95:5であり、さらに好ましくは70:30〜90:10である。(E)の比率が1以上であれば、より良好な初期の帯電防止性の向上効果を得ることができ、50以下であれば、より良好な耐久帯電防止性の向上効果を得ることができる。
[ポリマー(1)及びその合成方法]
ポリマー(1)は、例えば、一般式(A−1)及び(A−2)で表される化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種と、一般式(B−1)及び(B−2)で表される化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種とを含む単量体組成物を、例えば、水性媒体中で、重合開始剤を用いて50〜95℃で30分〜24時間ラジカル重合反応させることによって合成することができる。重合時の温度は70〜90℃であるのが好ましい。50℃以下では反応が進行しにくい傾向にあり、95℃を超える場合は重合反応を制御することが困難になる傾向にある。
水性媒体中の単量体の総量は5〜50質量%であることが好ましい。5質量%未満であると単量体の反応率が下がる傾向にあり、50質量%を超えるとポリマー(1)が増粘し、製品化が困難となる傾向にある。
水性媒体は、水、又は水と炭素数1〜8のアルコール及び炭素数1〜8のエーテル類などの親水性溶媒との混合溶媒であることが好ましい。水としては特に限定されないがイオン交換水又は蒸留水を好適に用いることができる。
炭素数1〜8のアルコールとしては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、へキシレングリコール、グリセリン、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノールなどを挙げることができる。
炭素数1〜8のエーテル類としては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルなどを挙げることができる。
親水性溶媒は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
重合開始剤としては、一般にラジカル重合で使用される重合開始剤を使用することができ、例えば、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどの有機過酸化物;アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩、4,4’−アゾビスシアノ吉草酸、2,2’−アゾビス(1−イミノ−1−ピロリジノ−2−メチルプロパン)二塩酸塩などのアゾ化合物などのラジカル重合開始剤を使用することができる。重合開始剤は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。中でも、反応のコントロールのし易さという観点からは、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩、4,4’−アゾビスシアノ吉草酸、2,2’−アゾビス(1−イミノ−1−ピロリジノ−2−メチルプロパン)二塩酸塩が好ましい。
重合開始剤は、単量体の総量に対して0.1〜2質量%の量で使用することが好ましく、より好ましくは0.5〜1.0質量%である。0.1質量%未満の場合は、耐久帯電防止性繊維製品の帯電防止性及びその洗濯耐久性が劣る傾向にある。2.0質量%以上では、耐久帯電防止性繊維製品の洗濯耐久性が劣る傾向にある。
(D)アニオン性単量体を共重合させてポリマー(11)を得る場合は、その反応条件は特に限定しないが前述のポリマー(1)の反応条件と同一であってよい。
アクリルアミド、ビニルアミン塩、ビニルピロリドン、酢酸ビニル、ダイアセトンアクリルアミド、メタアクリロニトリル、(メタ)アクリル酸アルキル(C1〜18)、ポリジメチルシロキサンモノメタクリレートなどの共重合可能な他の単量体も、本発明の効果を阻害しない範囲で使用可能である。
ポリマー(1)及び(11)においては、単量体(構造単位)の配列には特に制限はなく、ランダム共重合体であっても、ブロック共重合体であっても、交互共重合体であってもよい。
ポリマー(1)及び(11)は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
合成繊維用耐久帯電防止剤がポリマー(1)及び/又はポリマー(11)と(C)グリシジル基を有する架橋剤を含む場合、ポリマー(1)及び/又はポリマー(11)を含む第1の組成物と、(C)グリシジル基を有する架橋剤を含む第2の組成物との2液型であってもよい。
[ポリマー(2)及びその合成方法]
ポリマー(2)は、例えば、一般式(A−1)及び(A−2)で表される化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種と、一般式(B−1)及び(B−2)で表される化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種とを含む単量体組成物をラジカル重合反応して得られるポリマー(1)と、(C)グリシジル基を有する架橋剤とを反応させることによって合成することができる。
ポリマー(1)と(C)グリシジル基を有する架橋剤との反応条件は、特に限定はしないが、50〜95℃で30分〜24時間としてよい。
また、水溶性の低い架橋剤を使用する場合は適宜界面活性剤、溶剤等を配合してもかまわない。
ポリマー(21)は、ポリマー(11)と、(C)グリシジル基を有する架橋剤とを反応させることによって合成することができ、架橋剤との反応条件は前述の反応条件と同一であってよい。
ポリマー(2)及び(21)においては、単量体(構造単位)の配列には特に制限はなく、ランダム共重合体であっても、ブロック共重合体であっても、交互共重合体であってもよい。
ポリマー(2)及び(21)は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
[併用薬剤]
合成繊維用耐久帯電防止剤において、本発明の効果を損なわない範囲において、ポリマー(1)、(11)、(2)及び(21)、(C)グリシジル基を有する架橋剤並びに(E)カチオン性化合物以外の帯電防止剤、非イオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、柔軟剤、抗菌剤、紫外線防止剤、平滑剤、浸透剤、均染剤、制電剤、キレート剤、酸化防止剤、消泡剤、溶剤、合成樹脂、架橋剤、安定剤、増粘剤などの通常用いられる他の各種成分を組み合わせて、併用又は配合することができる。
〔耐久帯電防止性繊維製品〕
本発明によれば、合成繊維用耐久帯電防止剤を種々の合成繊維基材に対して付与することで、良好な帯電防止性とその洗濯耐久性を発現することができ、良好な帯電防止性とその洗濯耐久性が付与された耐久帯電防止性繊維製品を得ることができる。
本発明の耐久帯電防止性繊維製品は、合成繊維基材と、該繊維基材に付着した(A)一般式(A−1)及び(A−2)のうちの少なくとも1種に由来する構成単位と、(B)一般式(B−1)及び(B−2)のうちの少なくとも1種に由来する構成単位と、(C)グリシジル基を有する架橋剤に由来する構成単位とを、(A):(B)=50:50〜99.9:0.1、かつ、((A)+(B)):(C)=90:10〜99.99:0.01で有するポリマーと、を有する。
合成繊維としては、ポリエステル繊維、ポリアクリル繊維、ポリウレタン繊維、ポリアミド繊維を挙げることができる。繊維材料を構成する合成繊維以外の繊維素材としては特に限定されないが、例えば、天然繊維、半合成繊維、再生繊維、これらの複合繊維や混紡繊維を挙げることができる。
合成繊維基材の形態としては特に限定されず、糸、編物、織物、不織布、わたなどいずれの形態であってもよいし、衣料品や寝装品などの最終製品の形態であってもよい。
合成繊維基材が、合成繊維を50%以上含むことが好ましい。
〔耐久帯電防止性繊維製品の製造方法〕
一実施態様において、耐久帯電防止性繊維製品の製造方法は、ポリマー(1)及び/又はポリマー(11)と、(C)グリシジル基を有する架橋剤とを、((A)+(B)+(D)):(C)=90:10〜99.99:0.01で含む処理浴を用いて合成繊維基材を処理する工程を含む。((A)+(B)+(D)):(C)=90:10〜99:1が好ましく、90:10〜97:3がより好ましい。一実施態様において、耐久帯電防止性繊維製品の製造方法は、ポリマー(2)及び/又はポリマー(21)を含む処理浴を用いて合成繊維基材を処理する工程を含む。
帯電防止性とその洗濯耐久性をより向上させるという観点から、ポリマー(2)及び/又はポリマー(21)を含む処理浴を用いて合成繊維基材を処理する工程を含む方法が好ましい。ポリマー(2)及び/又はポリマー(21)を用いる方法では、処理浴中に存在する合成繊維基材や任意選択の各種機能薬剤等の影響を受けずに架橋ポリマーを生成することができるため、合成繊維基材により適切な架橋密度を持った架橋ポリマーを付与することができる。
合成繊維用耐久帯電防止剤を用いて合成繊維基材を処理し耐久帯電防止性繊維製品を得る方法に制限はなく、従来公知の方法、例えば、浸漬処理法、パディング法、スプレー法、コーティング法などを採用することができる。
コーティング法の場合、例えば、合成繊維用耐久帯電防止剤とバインダーとの混合物をコーティング剤として使用することができる。この場合、コーティング剤中のポリマー(1)及び/若しくは(11)と(C)との合計又はポリマー(2)及び/若しくは(21)と、(E)カチオン性化合物との合計の濃度が、例えば、0.1〜10質量%の範囲であることが好ましい。
スプレー法の場合は、ポリマー(1)及び/若しくは(11)と(C)との合計又はポリマー(2)及び/若しくは(21)と、(E)カチオン性化合物との合計の濃度が、例えば、1〜10質量%の範囲の溶液を使用してスプレー処理することが好ましい。
合成繊維基材にコーティング法又はスプレー法により合成繊維用耐久帯電防止剤を塗布する場合、ポリマー(1)及び/若しくは(11)と(C)との合計又はポリマー(2)及び/若しくは(21)と、(E)カチオン性化合物との合計が0.1〜20g/mとなるように付与して使用することができる。0.1g/m未満では十分な耐久帯電防止効果が発揮され難く、20g /mを超えて使用しても効果の向上は少なく、経済的ではない。
浸漬処理法の場合は、処理浴の濃度は、ポリマー(1)及び/若しくは(11)と(C)との合計又はポリマー(2)及び/若しくは(21)と、(E)カチオン性化合物との合計の濃度が、例えば、0.01〜10%o.w.f.の範囲であることが好ましく、パディング法の場合は、処理浴の濃度は、例えば、0.01〜10質量%の範囲であることが好ましい。
合成繊維基材に浸漬処理法、又はパディング法により合成繊維用耐久帯電防止剤を付与する場合、繊維質量に対してポリマー(1)及び/若しくは(11)と(C)との合計又はポリマー(2)及び/若しくは(21)と、(E)カチオン性化合物との合計が0.1〜5質量%となるように付与することができる。0.1質量%未満では十分な耐久帯電防止効果が発揮され難く、5質量%を超えて使用しても効果の向上は少なく、経済的ではない。
パディング法による処理の場合、その具体的な方法は特に制限されるものではないが、処理浴に合成繊維基材を浸漬後マングルで絞る方法(dip−nip法)が挙げられる。
浸漬処理法による場合、例えば、合成繊維基材を浴比1〜100倍の処理浴に浸漬し、70〜150℃で10〜90分間処理することが好ましい。浴比が1倍未満であると、合成繊維基材に合成繊維用耐久帯電防止剤を均一に付与することができず、付着斑が生じるおそれがある。浴比が100倍を超えると、処理温度が70℃未満の場合やあるいは処理時間が10分未満の場合、耐久帯電防止効果を発現するのに必要な量の合繊用耐久帯電防止剤を効率的に合成繊維基材に付与できないおそれがある。処理温度が150℃を超え、あるいは90分を超えて処理しても、帯電防止性は頭打ちとなり、過剰に処理するばかりで、エネルギー及びコストなどの面から好ましくない。より好ましい処理条件は、浴比5〜30倍、処理温度70〜140℃、処理時間15〜60分である。染色と同時に処理を行う場合は、染色性を考慮し、適宜条件を設定することができる。
耐久帯電防止性繊維製品の製造方法においては、帯電防止性成分の合成繊維基材への十分な固着という観点から、合成繊維用耐久帯電防止剤で処理する工程の後に、乾燥工程を行うことが好ましい。乾燥工程は風乾でも良いが、ピンテンター等の熱処理装置を用いて加熱して乾燥することが好ましい。加熱乾燥は湿熱乾燥でもよいが、乾熱乾燥が好ましい。乾燥条件は、繊維の種類に応じて適宜設定すればよいが、短時間での乾燥、黄変、及び堅牢度の観点から、乾燥温度は80〜200℃が好ましく、100〜180℃がより好ましく、乾燥時間は30秒〜10分が好ましい。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら制限されるものではない。
以下の表中の成分の量を表す数値は全て質量部である。
合成例1(DMAEMAの4級化物、DMAEMA:ジメチルアミノエチルメタクリレート)
反応容器にメタクリレートDMA−200(三洋化成工業株式会社製、メタクリル酸ジメチルアミノエチル)(110質量部、0.70モル)、イソプロピルアルコール(50質量部)を仕込み、窒素ガス存在下で60〜70℃で4級化剤としてジメチル硫酸(90質量部、0.71モル)を6時間かけて滴下した。その後、60〜70℃で1時間反応させることで、一般式(A−1)で表される化合物を80質量%含む組成物1を得た。
合成例2
組成物1(235質量部、不揮発分換算で188質量部)、一般式(B−1)で表される化合物としてメタクリレートDMA−200(10質量部)、イオン交換水(753質量部)、重合開始剤として過硫酸カリウム(1.5質量部)を仕込み、窒素ガス存在下で80〜90℃で4時間反応させた。次いで、(C)グリシジル基を有する架橋剤としてデナコールEX−830(商品名、ナガセケムテックス(株)製、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル(分子量482))(2質量部)を仕込み75〜80℃で4時間反応させ、ポリマー(2)を20質量%含む組成物2を得た。
合成例3〜16、比較合成例1〜6
(A)成分、(B)成分、架橋剤の種類と配合量、(D)成分、イオン交換水の配合量を表1又は表2に記載のように変えた以外は合成例2と同様に操作を行い、ポリマーを20質量%含む組成物3〜16、比較組成物1〜6(比較組成物6はポリマーを5質量%含む)を得た。
なお、比較合成例4で得られた比較組成物4は、不均一で沈降物が見られた。これは、イソシアネート系架橋剤は反応性が高く、水との反応や自己架橋反応などの副反応が多く起こったためであると考えられる。
合成例7では組成物1に代えて、DADMAC(ダイソー株式会社製、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド、不揮発分65質量%)を使用した。
Figure 2021107598
Figure 2021107598
Figure 2021107598
実施例1
合成例2で得られた組成物2(800質量部)(不揮発分換算で160質量部)、(E)カチオン性化合物として塩化ヤシアルキルトリメチルアンモニウム(リポカードC−50 ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製、不揮発分50%)(80質量部)(不揮発分換算で40質量部)、水120質量部を混合容器に仕込み、撹拌均一に混合して、不揮発分20質量%の合成繊維用耐久帯電防止剤を得た。これを水で希釈して、不揮発分濃度1.0質量%の処理液を調製した。これにポリエステルジャージ布(色染社)を浸漬し、ピックアップ率60%になるようにロールで絞り、120℃で3分間乾燥して耐久帯電防止性繊維製品を得た。
得られた耐久帯電防止性繊維製品について、初期(L−0)及び洗濯5回後(L−5)の帯電防止性をJIS L 1094:2014 7.2B法(摩擦帯電圧測定法)に従って評価した。摩擦布として綿摩擦布及び毛摩擦布を使用した。JIS L 0217:1995(103法)と同様に洗濯を行った。なお、洗濯5回後には、生地を乾燥させ、20℃、40%RHの条件下に24時間放置し、処理布の調湿を行った。摩擦帯電圧が3000V未満であれば帯電防止性が良好であり、さらに摩擦帯電圧が1500V未満であれば非常に良好である。したがって、洗濯5回後の摩擦帯電圧が3000V未満であれば帯電防止性の洗濯耐久性が良好である。帯電防止性の結果を表4に示す。
実施例2〜19、比較例1〜5
各成分の種類と配合量を表4〜6のように変えた以外は、実施例1と同様に操作を行って、実施例2〜19、及び比較例1〜5の耐久帯電防止性繊維製品を得、帯電防止性の評価を行った。帯電防止性の結果を表4〜6に示す。
実施例20
ポリマー(1)として合成例16で得られた組成物16(950質量部)(不揮発分の換算で190質量部)、(C)グリシジル基を有する架橋剤としてデナコールEX−830(商品名、ナガセケムテックス(株)製、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル(分子量482))(10質量部)、水40質量部を混合容器に仕込み、撹拌均一に混合して、不揮発分20.0質量%の合成繊維用耐久帯電防止剤を得た。この合成繊維用耐久帯電防止剤を実施例1と同様に操作して実施例20の耐久帯電防止性繊維製品を得、帯電防止性の評価を行った。
帯電防止性の結果を表5に示す。
比較例6
比較合成例5で得られた比較組成物5(800質量部)(不揮発分の換算で160質量部)、比較合成例6で得られた比較組成物6(213質量部)(不揮発分の換算で10.7質量部)、(C)グリシジル基を有する架橋剤としてデナコールEX−830(商品名、ナガセケムテックス(株)製、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル(分子量482))(21.3質量部)、レオドールTW−O120V(商品名、花王(株)製、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート)(分子量1309)21.3質量部を混合容器に仕込み、撹拌均一に混合して、不揮発分20.2質量%の合成繊維用耐久帯電防止剤を得た。この合成繊維用耐久帯電防止剤を実施例1と同様に操作して比較例6の耐久帯電防止性繊維製品を得、帯電防止性の評価を行った。
帯電防止性の結果を表6に示す。
比較例7
比較合成例5で得られた比較組成物5(800質量部)(不揮発分の換算で160質量部)、バイヒジュール3100(商品名、住化バイエルウレタン社製、脂肪族ポリイソシアネート)(160質量部)、レオドールTW−O120V(商品名、花王(株)製、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート)(分子量1309)80質量部を混合容器に仕込み、撹拌均一に混合して、不揮発分38.5質量%の合成繊維用耐久帯電防止剤を得た。この合成繊維用耐久帯電防止剤を実施例1と同様に操作して比較例7の耐久帯電防止性繊維製品を得、帯電防止性の評価を行った。
帯電防止性の結果を表6に示す。
Figure 2021107598
Figure 2021107598
Figure 2021107598
評価試験の結果より、特定の単量体を特定の割合で共重合させた特定のポリマーを含む合成繊維用耐久帯電防止剤は、合成繊維基材に対して優れた洗濯耐久帯電防止性を付与することができることが分かる。
比較例1は、(A)と(B)の合計と(C)との比率が80:20であり、(A)と(B)の合計の比率が低すぎるため、初期の帯電防止性能とその洗濯耐久性が不十分であった。比較例3は、(A):(B)が40:60であり、(A)の比率が低すぎるため、初期の帯電防止性能とその洗濯耐久性が不十分であった。比較例4、6は、(B)を含まないため、帯電防止性能の洗濯耐久性が不十分であった。比較例5、7は(C)を含まないため帯電防止性能の洗濯耐久性が不十分であった。
本発明により得られる耐久帯電防止性繊維製品は、優れた帯電防止性とその洗濯耐久性を有しているため、衣料用として使用した場合、着脱時に不快な静電気が発生する問題を解消することができ、スポーツウエアや直接肌に接する衣料の素材として使用することができる。

Claims (8)

  1. (A)一般式(A−1)及び(A−2)のうちの少なくとも1種に由来する構成単位と、(B)一般式(B−1)及び(B−2)のうちの少なくとも1種に由来する構成単位とを、(A):(B)=50:50〜99.9:0.1で有するポリマー(1)と、
    (C)グリシジル基を有する架橋剤とを、
    ((A)+(B)):(C)=90:10〜99.99:0.01で含む合成繊維用耐久帯電防止剤。
    Figure 2021107598
    (式中、Rは水素原子又はメチル基を表し、Rは炭素数1〜4のアルキレン基又はヒドロキシアルキレン基を表し、Rは同一であっても相異なっていてもよく、炭素数1〜4のアルキル基若しくはヒドロキシアルキル基又は炭素数2〜4のアルケニル基若しくはヒドロキシアルケニル基を表し、−Y−は−O−又は−N(H)−を表し、Xm−はm価のアニオンを表し、mは任意の自然数である。)
    Figure 2021107598
    (式中、Rは同一であっても相異なっていてもよく、炭素数1〜4のアルキル基若しくはヒドロキシアルキル基又は炭素数2〜4のアルケニル基若しくはヒドロキシアルケニル基を表し、Xm−はm価のアニオンを表し、mは任意の自然数である。)
    Figure 2021107598
    (式中、Rは水素原子又はメチル基を表し、Rは炭素数1〜4のアルキレン基又はヒドロキシアルキレン基を表し、Rは同一であっても相異なっていてもよく、炭素数1〜4のアルキル基若しくはヒドロキシアルキル基又は炭素数2〜4のアルケニル基若しくはヒドロキシアルケニル基を表し、−Z−は−O−又は−N(H)−を表す。)
    Figure 2021107598
    (式中、Rは、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基若しくはヒドロキシアルキル基又は炭素数2〜4のアルケニル基若しくはヒドロキシアルケニル基を表す。)
  2. (A)一般式(A−1)及び(A−2)のうちの少なくとも1種に由来する構成単位と、(B)一般式(B−1)及び(B−2)のうちの少なくとも1種に由来する構成単位と、(C)グリシジル基を有する架橋剤に由来する構成単位とを、
    (A):(B)=50:50〜99.9:0.1、かつ、((A)+(B)):(C)=90:10〜99.99:0.01
    で有するポリマー(2)を含む合成繊維用耐久帯電防止剤。
    Figure 2021107598
    (式中、Rは水素原子又はメチル基を表し、Rは炭素数1〜4のアルキレン基又はヒドロキシアルキレン基を表し、Rは同一であっても相異なっていてもよく、炭素数1〜4のアルキル基若しくはヒドロキシアルキル基又は炭素数2〜4のアルケニル基若しくはヒドロキシアルケニル基を表し、−Y−は−O−又は−N(H)−を表し、Xm−はm価のアニオンを表し、mは任意の自然数である。)
    Figure 2021107598
    (式中、Rは同一であっても相異なっていてもよく、炭素数1〜4のアルキル基若しくはヒドロキシアルキル基又は炭素数2〜4のアルケニル基若しくはヒドロキシアルケニル基を表し、Xm−はm価のアニオンを表し、mは任意の自然数である。)
    Figure 2021107598
    (式中、Rは水素原子又はメチル基を表し、Rは炭素数1〜4のアルキレン基又はヒドロキシアルキレン基を表し、Rは同一であっても相異なっていてもよく、炭素数1〜4のアルキル基若しくはヒドロキシアルキル基又は炭素数2〜4のアルケニル基若しくはヒドロキシアルケニル基を表し、−Z−は−O−又は−N(H)−を表す。)
    Figure 2021107598
    (式中、Rは、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基若しくはヒドロキシアルキル基又は炭素数2〜4のアルケニル基若しくはヒドロキシアルケニル基を表す。)
  3. 前記ポリマー(1)が、さらに(D)アニオン性単量体に由来する構成単位を有するポリマー(11)である、請求項1に記載の合成繊維用耐久帯電防止剤。
  4. 前記ポリマー(2)が、さらに(D)アニオン性単量体に由来する構成単位を有するポリマー(21)である、請求項2に記載の合成繊維用耐久帯電防止剤。
  5. さらに一般式(E−1)で表される(E)カチオン性化合物を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の合成繊維用耐久帯電防止剤。
    Figure 2021107598
    (式中、Rは炭素数8〜18の直鎖若しくは分岐鎖アルキル基、アルケニル基、ヒドロキシアルキル基又はヒドロキシアルケニル基を表し、R10は同一であっても相異なっていてもよく、炭素数1〜4のアルキル基若しくはヒドロキシアルキル基又は炭素数2〜4のアルケニル基若しくはヒドロキシアルケニル基を表し、Xm−はm価のアニオンを表し、mは任意の自然数である。)
  6. 合成繊維基材と、
    該合成繊維基材に付着したポリマーとを有し、
    前記ポリマーが、(A)一般式(A−1)及び(A−2)のうちの少なくとも1種に由来する構成単位と、(B)一般式(B−1)及び(B−2)のうちの少なくとも1種に由来する構成単位と、(C)グリシジル基を有する架橋剤に由来する構成単位とを、(A):(B)=50:50〜99.9:0.1、かつ、((A)+(B)):(C)=90:10〜99.99:0.01で有する耐久帯電防止性繊維製品。
    Figure 2021107598
    (式中、Rは水素原子又はメチル基を表し、Rは炭素数1〜4のアルキレン基又はヒドロキシアルキレン基を表し、Rは同一であっても相異なっていてもよく、炭素数1〜4のアルキル基若しくはヒドロキシアルキル基又は炭素数2〜4のアルケニル基若しくはヒドロキシアルケニル基を表し、−Y−は−O−又は−N(H)−を表し、Xm−はm価のアニオンを表し、mは任意の自然数である。)
    Figure 2021107598
    (式中、Rは同一であっても相異なっていてもよく、炭素数1〜4のアルキル基若しくはヒドロキシアルキル基又は炭素数2〜4のアルケニル基若しくはヒドロキシアルケニル基を表し、Xm−はm価のアニオンを表し、mは任意の自然数である。)
    Figure 2021107598
    (式中、Rは水素原子又はメチル基を表し、Rは炭素数1〜4のアルキレン基又はヒドロキシアルキレン基を表し、Rは同一であっても相異なっていてもよく、炭素数1〜4のアルキル基若しくはヒドロキシアルキル基又は炭素数2〜4のアルケニル基若しくはヒドロキシアルケニル基を表し、−Z−は−O−又は−N(H)−を表す。)
    Figure 2021107598
    (式中、Rは、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基若しくはヒドロキシアルキル基又は炭素数2〜4のアルケニル基若しくはヒドロキシアルケニル基を表す。)
  7. 請求項1又は3に記載のポリマー(1)及び/又はポリマー(11)と、(C)グリシジル基を有する架橋剤とを、
    ((A)+(B)+(D)):(C)=90:10〜99.99:0.01で含む処理浴を用いて合成繊維基材を処理する工程を含む、耐久帯電防止性繊維製品の製造方法。
  8. 請求項2、4及び5のいずれか一項に記載のポリマー(2)及び/又はポリマー(21)を含む処理浴を用いて合成繊維基材を処理する工程を含む、耐久帯電防止性繊維製品の製造方法。
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