JP2021105545A - 超音波式ガスメーター - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の計測管を有するとともに、それぞれの計測管に流入するガスまたは流出するガスの流れの状態を安定した流れの状態にすることで、ガス流量の計測の精度を高め得る超音波式ガスメーターを提供する。【解決手段】ガス流入口11と、ガス流出口12と、流入側バッファ空間10BAおよび流出側バッファ空間10DAを接続する、筒状に形成された、複数の計測管31と、計測管31のガス流量を計測する流量計測部(32A,32B,(45A))と、流入側バッファ空間10BAまたは流出側バッファ空間10DAの少なくとも一方に設けられて、複数の計測管31の開口31A,31Bのそれぞれを覆うとともに、開口31A,31Bから間隔を開けて配置され、開口31Aに流入もしくは開口31Bから流出するガスを整流する、複数の板状の整流板22B,23Bと、を備えるように構成する。【選択図】図5

Description

本発明は、超音波を用いてガスの流量を計測する超音波式ガスメーターに関する。
超音波をガス流内に伝搬させてガスの流量を計測するガスメーターに関する技術が種々提案されている。比較的大きなガス流量を計測するために、断面積が比較的大きな計測管にガスを流し、計測管内に超音波を伝搬させてガス流量を計測するならば、計測誤差が増大する虞や、超音波受発信センサのサイズが大型化することにより消費電力が増大する虞等がある。そこで、特許文献1には、平行に並べた複数の計測管にガスを分けて流し、計測管それぞれのガス流量を計測し、さらに計測したガス流量の合計を算出することで、比較的大きなガス流量を計測することができる超音波式ガスメーターが開示されている。
特許第6108768号公報
特許文献1に記載された超音波式ガスメーターでは、流入側バッファ空間の内部に、複数の計測管それぞれの開口が並べられている。そして、流入側バッファ空間内は位置よって流速分布が異なるため、計測管の開口から流入するガスの流れの状態は、計測管ごとに異なる。これにより、計測管毎に異なる乱流が内部に発生し、計測したガス流量の誤差が大きくなる虞がある。また、計測管のガスが流出する開口が並べられている流出側バッファ空間においても同様に、流出側バッファ空間内の位置によって流速分布が異なることにより、計測管毎に異なる乱流が内部発生し、計測したガス流量の誤差が大きくなる虞がある。
本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、複数の計測管を有するとともに、それぞれの計測管に流入するガスまたは流出するガスの流れの状態を安定した流れの状態にすることで、ガス流量の計測の精度を高め得る超音波式ガスメーターを提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明の第1の発明は、ガス流入口からガス流出口に至るガスの流路が正面視略U字状の筒状に形成された超音波式ガスメーターであって、前記ガス流入口から下方に延びるガス導入流路と、前記ガス導入流路の下端と連通する空間である流入側バッファ空間と、前記ガス流出口から下方に延びるガス導出流路と、前記ガス導出流路の下端と連通する空間である流出側バッファ空間と、前記流入側バッファ空間および前記流出側バッファ空間を接続する、筒状に形成された、複数の計測管と、超音波を用いて前記計測管を流れる前記ガスの流量を計測する流量計測部と、前記流入側バッファ空間または前記流出側バッファ空間の少なくとも一方に設けられて、複数の前記計測管の開口のそれぞれを覆うとともに、前記開口から間隔を開けて配置され、前記開口に流入もしくは前記開口から流出する前記ガスを整流する、複数の板状の整流板と、を備える、超音波式ガスメーターである。
次に、本発明の第2の発明は、上記第1の発明に係る超音波式ガスメーターであって、それぞれの前記整流板は、対向する前記開口側に凹状に形成されている、超音波式ガスメーターである。
次に、本発明の第3の発明は、上記第2の発明に係る超音波式ガスメーターであって、前記計測管は、前記ガスが流れる方向に直行する断面形状が矩形状であり、対向している2組の対向内壁面に対して、一方の前記対向内壁面に平行であり、かつ、対向方向において所定間隔をあけて配置された複数の仕切り板を備え、前記整流板は、前記計測管内の前記ガスが流れる方向と、前記対向方向と、の双方に直行する方向に対して平行な湾曲軸線の周りに湾曲し、前記湾曲軸線に直交する平面で切断した断面が円弧状である、超音波式ガスメーターである。
次に、本発明の第4の発明は、上記第3の発明に係る超音波式ガスメーターであって、複数の前記計測管は、形状およびサイズが同一に構成され、複数の前記計測管のうちの一部の前記計測管を流れる前記ガスの流量を前記流量計測部に計測させ、計測させた前記ガスの流量に基づいて、全ての前記計測管を流れる前記ガスの流量の合計量を算出する制御部を有する、超音波式ガスメーターである。
第1の発明によれば、整流板は、計測管の開口それぞれを覆うとともに、開口から間隔を開けて配置されている。そして、流入側バッファ空間および流出側バッファ空間の両方のバッファ空間は、内部の位置によってガスの流速分布が異なる。整流板は、バッファ空間に設けられている計測管の開口それぞれに対して、流入もしくは流出するガスを整流することで、計測管の開口に対して、開口に流入もしくは開口から流出するガスの流れの状態を安定した状態にすることが出来る。これにより、計測管内を流れるガスの流れの状態がより安定した状態になるため、超音波式ガスメーターはガス流量をより一層正確に計測し得る。従って、本発明の超音波式ガスメーターは、複数の計測管を有するとともに、それぞれの計測管に流入するガスまたは流出するガスの流れの状態を安定した流れの状態にすることで、ガス流量の計測の精度を高め得る。
第2の発明によれば、整流板は、対向する計測管の開口側に凹状に形成されている。流入側バッファ空間および流出側バッファ空間の両方のバッファ空間において、整流板は、計測管の開口に間隔を開けて配置されており、ガスは、整流板に沿って流れる。ここで、整流板が凹状に形成されていることで、ガスは整流板に沿って滑らかに流れる。これにより、それぞれの計測管に流入するガスまたは流出するガスの流れの状態をより安定した流れの状態にし、ガス流量の計測の精度をより一層高める。
第3の発明によれば、整流板は、湾曲軸線に直交する平面で切断した断面が円弧状である。従って、整流板の表面はなだらかに湾曲しているため、整流板に沿って流れるガスは、より確実に滑らかに流れる。これにより、それぞれの計測管に流入するガスまたは流出するガスの流れの状態をより確実に安定した流れの状態にし、ガス流量の計測の精度をより確実に一層高める。
第4の発明によれば、超音波式ガスメーターは、全ての計測管を流れるガスの流量を計測することなく、一部の計測管を流れるガスの流量を計測するだけで、全ての計測管を流れるガスの流量の合計量を算出できるため、より少ないエネルギーでガスの流量の合計量を計測し得る。
実施の形態1に係る超音波式ガスメーターの概略外観を示す正面図である。 図1の超音波式ガスメーターの概略外観を示す上面図である。 図1の超音波式ガスメーターの概略外観を示す側面図である。 図1の超音波式ガスメーターの分解斜視図である。 図3におけるV−V断面図である。 図1の超音波式ガスメーターの要部を拡大して示す斜視図である。 図1の超音波式ガスメーターの要部を拡大して示す斜視図である。 図1の超音波式ガスメーターのガス流量の計測に関するブロック図である。 図3におけるIX−IX断面図である。 図9におけるX部の拡大図である。 流入側バッファ空間のガスの流れを説明する説明図である。 入口側整流板(整流板)の効果を説明する説明図である。 図9におけるXIII部の拡大図の拡大図である。 流出側バッファ空間のガスの流れを説明する説明図である。 出口側整流板(整流板)の効果を説明する説明図である。 入口側整流板(整流板)および出口側整流板(整流板)の両方を備えることの効果を説明する説明図である。 実施の形態2に係る超音波式ガスメーターの図9に対応する断面図である。 実施の形態3に係る超音波式ガスメーターの要部を拡大して示す斜視図である。
以下に本発明を実施するための形態を図面を用いて説明する。図中にX軸、Y軸、Z軸の記載がある場合、X軸とY軸とZ軸は互いに直交しており、Z軸方向は鉛直上方を示し、X軸方向は超音波式ガスメーター1における右方向を示し、Y軸方向は超音波式ガスメーター1における奥行き方向を示している。
●[超音波式ガスメーター1の外観(図1〜図5)]
図1〜図5を用いて、実施の形態1の超音波式ガスメーター1の外観を説明する。図1は超音波式ガスメーター1の正面図を示しており、図2は超音波式ガスメーター1の上面図(平面図)を示しており、図3は左から視た超音波式ガスメーター1の側面図を示している。図4は、超音波式ガスメーター1の分解斜視図である。図5は、図3における超音波式ガスメーター1のV−V断面図である。
超音波式ガスメーター1の正面には、図1に示すように、計測したガスの流量の積算値等を表示する表示装置41(LCD等)、異常検出によって遮断弁52(図5参照)にてガスを遮断した状態からの復帰を行う復帰ボタン42等が設けられている。尚、ガスは、例えば、都市ガス、LPガス等である。
超音波式ガスメーター1は、略直方体形状の箱状である。外部からガスが流入するガス流入口11と、ガスを外部に流出するガス流出口12とが、上面の長手方向の両端部に配置されて、筒状の略U字型の流路(図5および図4参照)を備えた流路部材10が、一体成形品で形成されている。当該流路部材10は、超音波式ガスメーター1の外観において、上面と右側面と左側面を有している。そして、流路部材10の正面側に正面パネル部材40が取り付けられている。
●[超音波式ガスメーター1の構造(図1〜図9)]
次に、図1〜図9を用いて超音波式ガスメーター1の構造について説明する。図6および図7は、超音波式ガスメーター1の要部を拡大して示す斜視図である。図8は、超音波式ガスメーター1のガス流量の計測に関するブロック図である。図9は、図3における超音波式ガスメーター1のIX−IX断面図である。
超音波式ガスメーター1は、図4に示すように、流路部材10、案内板21、入口側整流板部22、出口側整流板部23、2つの計測ユニット30、表示装置41、復帰ボタン42、電源パック44、制御装置45、圧力センサ51、遮断弁52、底カバーユニット60等を有している。
流路部材10は、例えばアルミダイカストにて一体成形されている。図5に示す様に、流路部材10は、ガス流入口11、ガス導入流路10A、流入側バッファ部10B、計測管配置流路10C、流出側バッファ部10D、ガス導出流路10Eを備えている。また、図5および図4に示す様に、流路部材10は、下方に開口し、下方には、案内板21、入口側整流板部22、出口側整流板部23、計測ユニット30、底カバーユニット60等が取り付けられる。そして、取り付けられることで、図5に示すように、ガス流入口11、ガス導入流路10A、流入側バッファ空間10BA、計測管配置流路10C、流出側バッファ空間10DA、ガス導出流路10E等を有するガス流路が形成される。ガス流路は、図5に示すように、ガス流入口11からガス流出口12に至るガスの流路が正面視略U字型に形成されている。また、図5および図4に示すように、流路部材10の中央周辺には、電源パック44や制御装置45等を収容するための前方側に開放された空間部Cが形成されている。また、流路部材10には、圧力センサ51、遮断弁52が取り付けられる取付部(図示省略)等が形成されている。遮断弁52は、流路部材10に取り付けられると、外側が遮断弁カバー53に覆われる。また、流路部材10の上部には、取手54が取り付けられている(図1〜図5参照)。
図1〜図5に示すように、外部からガスが流入するガス流入口11と、流量が計測されたガスが外部に流出されるガス流出口12は、流路部材10の上面の長手方向の両端部に設けられている。図5に示すように、ガス導入流路10Aは、ガス流入口11から下方の流入側バッファ部10Bに渡って延びている。図5および図4に示すように、流入側バッファ部10Bは、下方が解放されており、下方に案内板21、入口側整流板部22、および底カバーユニット60が取り付けられていることで流入側バッファ空間10BAが形成されている。流入側バッファ空間10BAは、ガス導入流路10Aの下端と連通する空間である。
計測管配置流路10Cは、図5および図4に示すように、ガスの流量を計測するための2つの計測ユニット30が配置される通路である。図5に示すように、計測管配置流路10Cは、左側では流入側バッファ空間10BAに連通し、右側(X方向側)では流出側バッファ空間10DAに連通している。図5に示すように、流出側バッファ部10Dは、下方が解放されており、下方に出口側整流板部23、および底カバーユニット60が取り付けられていることで流出側バッファ空間10DAが形成されている。図5に示すように、流出側バッファ空間10DAは、ガス導入流路10Aを介してガス流出口12に連通している。すなわち、ガス導出流路10Eは、ガス流出口12から下方に延びており、流出側バッファ空間10DAは、ガス導出流路10Eの下端と連通する空間である。ガス流入口11に連通する流入側バッファ空間10BAと、ガス流出口12に連通する流出側バッファ空間10DAとは、2つの計測ユニット30それぞれが有する筒状に形成された計測管31で接続されている。図5および図6に示すように、それぞれの計測管31は、ガスが流入する入口開口31Aは流入側バッファ空間10BA内にあり、ガスが流出する出口開口31Bは流出側バッファ空間10DA内にある。
計測ユニット30は、図4〜図6に示すように、例えば樹脂等にて筒状に形成されている計測管31と、計測管31内に超音波を送受信する超音波素子32A,32Bと、計測管31の内部に設けられた仕切り板33とを、を備えている。また、計測ユニット30は、計測管配置流路10C内に配置されることで、ガス流入口11及びガス流出口12よりも下方に配置されている。そして、計測管31は、図5、図7および図9に示すように、ガスが流れる方向に直行する断面形状が矩形状である。また、計測管31は、図7に示すように、対向している2組の対向内壁面に対して、一方の対向内壁面31Dに平行であり、かつ、対向方向において所定間隔をあけて配置された5つ(複数)の仕切り板33を備えている。なお、仕切り板33の数は2つ以上であればよく、例えば4つでもよい。
図5および図8に示すように、ガスの流量を計測するために計測ユニット30には、一対の超音波素子32A、超音波素子32B(例えば超音波受発信センサ)が、計測流路31C内における上流側と下流側の所定個所に配設されている。図5に示すように、超音波素子32Aは上流側に設けられており、超音波素子32Bは下流側に設けられている。超音波素子32A,32Bは共に超音波を送受信ができ、計測流路31C内に超音波を伝搬させることが出来る。ここで、図5に示すように、超音波は、上流側の超音波素子32Aと下流側の超音波素子32Bとの間を伝搬する過程で、計測流路31Cの内壁に1回反射する。
超音波素子32A,32Bの設けられた2点間において、上流側の超音波素子32Aから超音波を発信してから下流側の超音波素子32Bで受信するまでの伝播時間T1が計測される。またこの逆に、下流側の超音波素子32Bから超音波を発信してから上流側の超音波素子32Aで受信するまでの伝播時間T2が計測される。そして、超音波の伝搬速度は、ガス流内ではガスの流速に応じて変化することを応用して、次の様に、計測管31の計測流路31Cを流れるガスの流量を算出する。まず、ガスが流れる方向に対する超音波が伝播する方向の角度を「θ」、ガスの流速を「U」、超音波素子32Aと超音波素子32Bとの間で超音波が伝播する距離を「L」とした場合、以下の(式1)よりガスの流速を求めることができる。また、超音波式ガスメーター1を校正して、超音波式ガスメーター1が計測するガスの流量の値を補正する係数である流量係数Kを算出する。超音波式ガスメーター1の使用時には、以下の(式2)より、この算出した流速Uに計測流路31Cの断面積(ガスの流れに直交する断面の面積)Sと流量係数Kとを積算して流量Qを算出し、流量Qを計測結果とする。
U=(L/2cosθ)((1/T1)−(1/T2)) (式1)
Q=U・S・K (式2)
案内板21は、図5に示すように、流路部材10の下部および計測ユニット30に保持される。案内板21は、図5および図6に示されるように、一部がガス導入流路10Aの右下側の壁面となっており、下に延びる壁板21Aを備えている。そして、壁板21Aは、図6および図4に示すように、下側に下に開いた溝21AAを備え、溝21AAが計測管31の上部に嵌合する。
入口側整流板部22は、図4に示すように、板状の底板部22Aと、底板部22Aから上に並んで延びる2つの入口側整流板22Bと、底板部22AのX方向側(右側)から上に延びる板状の係止板22Cとを備えている。また、図4に示すように、係止板22Cは、計測管31の下部と係合する上に開いた溝22CAを備えている。図4〜図6に示すように、底板部22Aが底カバーユニット60の底カバー本体61に嵌ることで、入口側整流板部22は底カバーユニット60に保持されている。図4、図5および図7に示すように、底板部22Aは、流入側バッファ空間10BAの底壁となる。
また、入口側整流板22Bは、図6および図7に示すように、入口開口31Aを覆うとともに、入口開口31Aから間隔を開けて配置され、入口開口31Aに流入するガスを整流(詳細は後述)する。また、入口側整流板22Bは、対向する入口開口31A側に凹状に形成されている。さらに、入口側整流板22Bは、図7に示すように、計測管31内のガスが流れる方向と、対向方向と、の双方に直行する方向に対して平行な湾曲軸線AL1の周りに湾曲し、湾曲軸線AL1に直交する平面で切断した断面が円弧状である。なお、本明細書では、円弧状とは、円弧に類似するなだらかに膨らむ曲線形状であればよく、例えば放物線の頂点付近等の形状や楕円弧状といった2次曲線、ペジエ曲線、スプライン曲線等の形状を含む。
出口側整流板部23は、図4に示すように、板状の底板部23Aと、底板部23Aから上に並んで延びる2つの出口側整流板23Bを備えており、底板部23Aが底カバーユニット60の底カバー本体61に嵌ることで保持されている。図4および図5に示すように、底板部23Aは、流出側バッファ空間10DAの底壁となる。
図6および図9に示すように、入口側整流板22Bと出口側整流板23Bとは、X軸方向(左右方向)に対称に設けられている。出口側整流板23Bは、対向する出口開口31B側に凹状に形成されている。さらに、出口側整流板23Bは、図6に示すように、計測管31内のガスが流れる方向と、対向方向と、の双方に直行する方向に対して平行な湾曲軸線AL2の周りに湾曲し、湾曲軸線AL2に直交する平面で切断した断面が円弧状である。
以上で説明した様に、超音波式ガスメーター1は、整流板として、入口側整流板22B、出口側整流板23Bを複数備えている。整流板(入口側整流板22B、出口側整流板23B)は、流入側バッファ空間10BAまたは流出側バッファ空間10DAに設けられており、2つ(複数)の計測管31の開口(入口開口31Aまたは出口開口31B)のそれぞれを覆うとともに、開口(入口開口31Aまたは出口開口31B)から間隔を開けて配置され、入口開口31A(開口)に流入もしくは出口開口31B(開口)から流出するガスを整流する(図6および図9参照、詳細は後述)。また、整流板(入口側整流板22B、出口側整流板23B)は、対向する開口(入口開口31Aまたは出口開口31B)側に凹状に形成されている。さらに、整流板(入口側整流板22B、出口側整流板23B)は、計測管31内のガスが流れる方向と、対向方向(図6参照)と、の双方に直行する方向に対して平行な湾曲軸線AL1またはAL2の周りに湾曲し、湾曲軸線AL1またはAL2に直交する平面で切断した断面が円弧状である(図7および図6参照)。
また、図4および図5に示すように、案内板21および入口側整流板部22の係止板22C(図7参照)が、計測管31を挟んで壁を形成し、流入側バッファ空間10BAを閉鎖することで、流入側バッファ空間10BAからガスが流出する流路は、2つの計測管31内に限られる。また、図4および図5に示すように、流路部材10の下部および底カバー本体61の立壁61Aが、2つの計測管31を挟んで壁を形成し、流出側バッファ空間10DAを閉鎖することで、流路部材10の計測管配置流路10Cと流出側バッファ空間10DAが分断されている。以上により、超音波式ガスメーター1のガス流入口11から流入する全てのガスは、2つの計測管31に分かれて流れる。このため、2つの計測管31を流れるガスの流量の合計量が、超音波式ガスメーター1を流れるガスの流量となる。
底カバーユニット60は、図4に示すように、上面が開口した箱状の底カバー本体61と、底カバー本体61と流路部材10の気密性を保つ底カバーパッキン62とを備えている。また、底カバー本体61は、図4および図5に示すように、底部から上に延びる板状の立壁61Aを備え、立壁61Aは、図4に示すように、上に開いた2つの溝61AAを備えている。溝61AA(図4参照)は、計測管31の下側に嵌合している。
圧力センサ51は、ガス導入流路10A、流入側バッファ空間10BA、流出側バッファ空間10DA、ガス導出流路10E、のいずれかの流路内(または空間内)のガスの圧力に応じた検出信号を、図8に示すように、制御装置45に出力する。図5および図8に示すように、遮断弁52は、制御装置45からの制御信号に基づいて、ガス導入流路10Aを開口状態または閉鎖状態にする。制御装置45は、異常を検出した場合、遮断弁52を用いてガス導入流路10Aを閉鎖状態にして、ガス流出口12にガスが流れないようにする。閉鎖状態において、復帰ボタン42が押されると、制御装置45は異常がないと判断できるときに、遮断弁52を用いてガス導入流路10Aを開口状態にする。
正面パネル部材40は、図4および図1に示すように、流路部材10の前面に嵌められるパネル状の部材で、表示装置41(LCD等)、復帰ボタン42、前面パネル部43、電源パック44、制御装置45、背面パネル部46等を備え、これらを組付けたものである。図4および図1に示すように、表示装置41、復帰ボタン42、電源パック44、制御装置45等は、前面パネル部43および背面パネル部46に挟まれ、流路部材10に保持されている。
電源パック44は、計測ユニット30、圧力センサ51、表示装置41、制御装置45等へ電力を供給する電池を収容している。
制御装置45は、RAM,ROM,タイマー、CPU等を有している。そして、制御装置45は、流量演算部45Aおよび制御部45Bを有している。流量演算部45Aは、図8に示すように、超音波素子32A,32Bに接続されている。流量演算部45Aは、超音波を用いて計測ユニット30の計測管31を流れるガスの流量を計測するプログラムを実行している前記CPUに相当する。ここで、流量演算部45Aが実行するプログラムでは、超音波素子32A,32Bから出力された情報を用い、計測ユニット30の計測管31を流れるガスの流量を計測し、計測したガスの流量の情報を制御部45Bに出力する。なお、流量演算部45Aと、超音波素子32A,32Bにて、超音波を用いて計測ユニット30の計測管31を流れるガスの流量を計測する流量計測部が構成されている。
制御部45Bは、2つ(複数)の計測管31のうちの1つ(一部)の計測管31を流れるガスの流量を流量計測部に計測させ、計測させたガスの流量に基づいて、2つ(全て)の計測管31を流れるガスの流量の合計量を算出するプログラムを実行しているCPUに相当する。ここで、制御部45Bが実行するプログラムでは、流量演算部45Aが制御部45Bに出力したガスの流量の情報を用い、2つ(全て)の計測管31を流れるガスの流量の合計量を算出する。例えば、2つの計測管31のうちのいずれか1方(複数の計測管31のうちの一部)を流れるガスの流量を流量演算部45Aに計測させ、制御部45Bが計測したガスの流量を2倍して、2つの(全ての)計測管31を流れるガスの流量の合計量を算出することができる。なお、2つの計測管31それぞれを流れるガスの流量を計測し、計測したガスの流量を足し合わせて、全ての計測管31を流れるガスの合計量としてもよい。
制御装置45は、図8に示すように、超音波素子32A,32B、表示装置41、復帰ボタン42、圧力センサ51、遮断弁52、電源パック44(図4参照)等が接続されている。また制御装置45は、圧力センサ51が検出したガスの圧力等に基づいて、遮断弁52の開閉制御を行う。
●[超音波式ガスメーター1内のガスの流路(図5、図6、図9)]
次に、図5、図6および図9を用いて超音波式ガスメーター1内のガスの流れについて説明する。図5に示すように、ガスは、超音波式ガスメーター1の上面にあるガス流入口11から流入すると、ガス導入流路10Aを通って、流入側バッファ空間10BAに流入する。そして、ガスは、図5,図6,図9に示すように、流入側バッファ空間10BAから2つの計測管31内に流れて、流出側バッファ空間10DAに流入する。さらにガスは、図5,図6,図9に示すように、流出側バッファ空間10DAからガス導出流路10Eに流れ、ガス導出流路10Eの上端のガス流出口12から外部に流れる。ここで、上述したが、ガス導入流路10Aには、遮断弁52が設けられている。そして、超音波式ガスメーター1は、計測管31を流れるガスの流量を計測するが、ガスの流れを整流する(詳細は後述)ために、流入側バッファ空間10BAに入口側整流板22Bが設けられており、流出側バッファ空間10DAに出口側整流板23Bが設けられている。
●[入口側整流板22Bによるガスの整流(図10、図11)]
次に、図10、図11を用いて、入口側整流板22Bがガスの流れを整流することについて説明する。図10は、図9におけるX部の拡大図である。図11は、図10に対して入口側整流板22Bを省略した場合の流入側バッファ空間10BAのガスの流れを説明する説明図である。
ガス導入流路10Aから流入側バッファ空間10BAに流入するガスは、案内板21に案内されてガス導入流路10Aから流入側バッファ空間10BAの周壁に向けて流れる(図5参照)。そして、ガスが流入側バッファ空間10BAの周壁や、計測管31等に沿って流れること等により、流入側バッファ空間10BAは、内部の位置によって、ガスの流速分布が異なる。
流入側バッファ空間10BA内では、図10に例を示す様に、流入側バッファ空間10BAの周壁に突き当った後、流入側バッファ空間10BAの周壁や入口側整流板22Bに沿って流れる。例えば、図10に示す様に、ガス流101およびガス流104の様に一部のガスは、まず、流入側バッファ空間10BAの周壁と入口側整流板22Bとの隙間に沿って流れ、次に、流入側バッファ空間10BAの周壁に沿って計測管配置流路10C(計測流路31C)側へ流れ、さらに、計測管31の外周に沿って流れる。そして、入口側整流板22Bと入口開口31Aとの隙間に流れた後、入口開口31Aから計測管31内の計測流路31Cに流入する。また、図10に示すガス流102およびガス流103の様に一部のガスは、まず、流入側バッファ空間10BAの周壁と入口側整流板22Bとの隙間に沿って流れた後に、計測管配置流路10C(計測流路31C)側へ流れ、さらに、計測管31の外周に沿って流れる。そして、入口側整流板22Bと入口開口31Aとの隙間に流れた後、入口開口31Aから計測管31内の計測流路31Cに流入する。
以上で説明した様に、流入側バッファ空間10BAにおいて、入口側整流板22Bが計測管31の入口開口31Aを覆っていることで、計測管31の入口開口31Aに流入するガスが、流入側バッファ空間10BAの周壁から計測管31の入口開口31Aに直接流入することが抑止されている。また、入口側整流板22Bは、計測管31の入口開口31Aへ流入するガスを、計測管31の入口開口31Aと入口側整流板22Bとの間隔から流入するガスに制限するよう、計測管31の入口開口31Aに流入するガスを整流する。
一方、図10に対して入口側整流板22Bを省略した場合、流入側バッファ空間10BA内では、例えば図11に示す様にガスが流れる。ガス導入流路10Aから流入側バッファ空間10BAに流入するガスは、案内板21に案内されてガス導入流路10Aから流入側バッファ空間10BAの周壁に向けて流れる(図5参照)。そして、ガスが、流入側バッファ空間10BAの周壁や、計測管31の外壁面などに沿って流れること等により、流入側バッファ空間10BAは、内部の位置によってガスの流速分布が異なる。
流入側バッファ空間10BA内では、例えば、図11中のガス流101Aおよびガス流104Aの様に、ガスの一部は、流入側バッファ空間10BAの周壁を沿って計測管配置流路10C(計測流路31C)側へ流れ、さらに、計測管31の外周に沿って流れた後に入口開口31Aに流入する。また、図11に示す様に、ガスの一部は、ガス流106Aの様に渦を巻く。また、ガスの一部は、ガス流102Aの様に、渦を巻くガス流106Aに一部が沿って流れるとともに、計測管31の外壁面などに沿って流れる。さらに、ガスの一部は、ガス流105Aの様に、流入側バッファ空間10BAの周壁からガス流102Aに沿って流れ、ガス流106Aに巻き込まれる場合や、ガス流103Aの様に、一端、流入側バッファ空間10BAに沿って流れた後に、ガス流105Aに巻き込まれることで流れる向きを変え、計測管31の入口開口31Aに流入する場合が生じ得る。
以上の様に、流入側バッファ空間10BA内では、整流されていないために、様々な乱流が生じる。流入側バッファ空間10BA内の乱流が、入口開口31Aから計測流路31Cに流入するガス流に影響を及ぼすことで、計測管31を流れるガスの流量の計測の誤差を増大させる。これに対して、超音波式ガスメーター1は、流入側バッファ空間10BAの入口側整流板22Bがガスを整流する。
●[入口側整流板22Bの効果(図10〜図12)]
次に、図10および図11について上述したことに基づき、入口側整流板22B(整流板)の効果について説明する。さらに、入口側整流板22Bの効果を示す計測結果について、図12を用いて説明する。図12は、入口側整流板22Bを有する超音波式ガスメーターに関する、横軸を計測流路31Cを流れるガスの流量Q[L/h]、縦軸を流量係数Kとした場合のグラフである。
入口側整流板22B(整流板)は、計測管31の入口開口31A(開口)それぞれを覆うとともに、入口開口31A(開口)から間隔を開けて配置されている(図10および図7参照)。そして、流入側バッファ空間10BAは、内部の位置によってガスの流速分布が異なる。入口側整流板22B(整流板)は、流入側バッファ空間10BAに設けられている2つの計測管31の入口開口31A(開口)それぞれに対して、流入するガスを整流することで、計測管31の入口開口31A(開口)に対して、入口開口31A(開口)に流入するガスの流れの状態を安定した状態にすることが出来る(図10および図11参照)。これにより、計測管31の計測流路31C内を流れるガスの流れの状態がより安定した状態になるため、超音波式ガスメーター1はガス流量をより一層正確に計測し得る。従って、本発明の超音波式ガスメーター1は、2つ(複数)の計測管31を有するとともに、それぞれの計測管31に流入するガスの流れの状態を安定した流れの状態にすることで、ガス流量の計測の精度を高め得る。
また、入口側整流板22B(整流板)は、対向する計測管31の入口開口31A(開口)側に凹状に形成されている(図9および図6参照)。流入側バッファ空間10BAにおいて、入口側整流板22B(整流板)は、計測管31の入口開口31A(開口)に間隔を開けて配置されており、ガスは入口側整流板22B(整流板)に沿って流れる(図10参照)。ここで、入口側整流板22B(整流板)が凹状に形成されていることで、ガスは入口側整流板22B(整流板)に沿って滑らかに流れる(図10参照)。これにより、計測管31に流入するガスの流れの状態をより安定した流れの状態にし、ガス流量の計測の精度をより一層高める。
また、入口側整流板22B(整流板)は、湾曲軸線に直交する平面で切断した断面が円弧状である(図10参照)。従って、入口側整流板22B(整流板)の表面はなだらかに湾曲しているため、入口側整流板22B(整流板)に沿って流れるガスは、より確実に滑らかに流れる(図10参照)。これにより、それぞれの計測管31に流入するガスの流れの状態をより確実に安定した流れの状態にし、ガス流量の計測の精度をより確実に一層高める。
次に、入口側整流板22B(整流板)の効果を示す計測結果について説明する。上述の(式2)より導いた以下の(式3)により、流量係数Kは、流量計測部が算出した流速Uと、計測流路31Cの断面積(ガスの流れに直交する断面の面積)Sと、実験により計測した計測流路31Cの流量Qとを用いて算出できる。
K=Q/(U・S) (式3)
図12は、超音波式ガスメーターについて、横軸を計測流路31Cの流量Q[L/h]、縦軸を流量係数Kとした場合のグラフである。図12において、グラフG1a、G1bは、上述した超音波式ガスメーター1から出口側整流板23Bを省略した超音波式ガスメーター(入口側整流板22Bは備えるが、出口側整流板23Bは備えない超音波式ガスメーター)の2つの計測管31それぞれの特性を示している。また、図12において、グラフG0a、G0bは、実施の形態1の超音波式ガスメーター1から整流板(入口側整流板22Bおよび出口側整流板23B)を取り除いた場合の超音波式ガスメーターの2つの計測管それぞれの特性を示している。当該グラフG1a、G1b、G0a、G0bからわかるように、特に流量Q[L/h]が図12中のRより大きい場合において、グラフG1aとG1bとの差が、グラフG0aとG0bとの差よりも小さくなっている。ここで、流量Q[L/h]が図12中のRより大きい場合においても、グラフG1aとG1bとの差が小さくなっていることは、入口側整流板22Bによって、2つの計測管31それぞれの計測管31を流れるガスの流れの状態がより安定した流れの状態となっているため、流量計測部は、より高い精度で2つの計測管31を流れるガスの流量を計測できることを示している。換言すれば、図12に示す計測結果は、入口側整流板22Bによって、2つの計測管31それぞれの計測管に流入するガスの流れの状態がより安定した流れの状態にすることができ、これにより、流量計測部は、より高い精度で2つの計測管31を流れるガスの流量を計測できることを示している。
また、図12に示す様に、グラフG1aとG1bとの差が、グラフG0aとG0bとの差よりも小さくなっている。そこで、それぞれの計測管31を流れるガスの流量を等量とみなすことができる。上述した超音波式ガスメーター1から入口側整流板22Bを省略した超音波式ガスメーター(入口側整流板22Bは備えるが、出口側整流板23Bは備ない超音波式ガスメーター)を本願の超音波式ガスメーターとし、2つ(複数)の計測管31のうちの1つ(一部)の計測管31を流れるガスの流量を計測し、計測したガスの流量に基づいて、2つ(全て)の計測管31を流れるガスの流量の合計量を算出するよう構成してよい。超音波式ガスメーター1は、全ての計測管31を流れるガスの流量を計測することなく、一部の計測管31を流れるガスの流量を計測するだけで、全ての計測管31を流れるガスの流量の合計量を算出できるため、より少ないエネルギーでガスの流量の合計量を計測し得る。
●[出口側整流板23Bによるガスの整流(図13〜図14)]
次に、図13および図14を用いて、出口側整流板23Bがガスの流れを整流することについて説明する。図13は、図9におけるXIII部の拡大図である。図14は、図13に対して出口側整流板23Bを省略した場合の流出側バッファ空間10DAのガスの流れを説明する説明図である。
流出側バッファ空間10DA内では、計測管31の出口開口31Bからガスが流出する(図5、図6、図9参照)。図13に示す様に、出口開口31Bから流出するガスは、出口側整流板23Bに沿って流れた後、流出側バッファ空間10DAの周壁に沿って流れつつ、流出側バッファ空間10DAの上方のガス導出流路10E(図5参照)に向けて流れる。これにより、流出側バッファ空間10DAは、内部の位置によってガスの流速分布が異なる。例えば、図13に示す様に、ガス流111およびガス流114の様に、一部のガスは、出口開口31Bから流出すると、出口側整流板23Bに沿って流れることにより整流されて、計測管31の外周に沿って計測管配置流路10C(計測流路31C)側へ流れる。そして、流出側バッファ空間10DAの周壁に沿って流れる。ここで、ガスは出口側整流板23Bに沿って流れた後は、上述の様に流れると共に、上方のガス導出流路10E(図5参照)に向けて流れる。また、図13に示す様に、ガス流112およびガス流113の様に、一部のガスは、出口開口31B(開口)から流出すると、出口側整流板23Bに沿って流れることにより整流されて、計測管31の外周に沿う方向に流れた後に、2つの計測管31の間で渦を巻くように流れる。出口側整流板23Bによりガスの流れは整流されているため、この渦は、経時的に比較的安定している。
一方、図13に対して出口側整流板23Bを省略した場合、流出側バッファ空間10DA内では、例えば図14に示す様にガスが流れる。出口開口31Bから流出するガスは、流出側バッファ空間10DAの周壁に向けて流れつつ、上方のガス導出流路10Eに向けて流れる(図5参照)。そして、ガスが、流入側バッファ空間10BAの周壁や、計測管31の外壁面などに沿って流れること等により、流入側バッファ空間10BAは、内部の位置によってガスの流速分布が異なる。
流出側バッファ空間10DA内では、例えば、図14中のガス流111Aおよびガス流114Aの様に、一部のガスは、出口開口31Bから流出すると、計測管31の外周に沿って計測管配置流路10C側へ流れる。そして、流出側バッファ空間10DAの周壁に沿って流れる。また、図14に示す様に、ガス流113Aの様に、一部のガスは、出口開口31Bから流出すると、流出側バッファ空間10DAの周壁に沿う方向に流れる。また、図14に示す、ガス流112Aの様に、一部のガスは、出口開口31Bから流出すると、計測管31の外周に沿う方向に流れる。ここで、図14に示す点線で囲った枠内におけるガス流112およびガス流113の様に、ガスの流れがぶつかりあうことで、経時的に不安定に渦が生じる場合がある。渦は、ガスを巻き込んで引き寄せることやガスの流れの抵抗となることで、計測管31を流れるガスを出口開口31B側から引き寄せたり、堰き止めることで、計測管31内に乱流を生じさせることがある。また、ガス流115Aの様に一部のガスは渦を巻く。
●[入口側整流板22Bの効果(図13〜図15)]
次に、図13および図14について上述したことに基づき、出口側整流板23Bの効果について説明する。さらに、出口側整流板23Bの効果を示す計測結果について、図15を用いて説明する。図15は、図12と同様のグラフであり、出口側整流板23Bを有する超音波式ガスメーターに関する、横軸を計測流路31Cを流れるガスの流量Q[L/h]、縦軸を流量係数Kとした場合のグラフである。
出口側整流板23B(整流板)は、計測管31の出口開口31B(開口)のそれぞれを覆うとともに、出口開口31B(開口)から間隔を開けて配置されている。そして、流出側バッファ空間10DAは、内部の位置によってガスの流速分布が異なる。出口側整流板23B(整流板)は、流出側バッファ空間10DAに設けられている2つの計測管31の出口開口31B(開口)それぞれに対して、流入するガスを整流することで、計測管31の出口開口31B(開口)に対して、出口開口31B(開口)に流入するガスの流れの状態を安定した状態にすることが出来る。これにより、計測管31の計測流路31C内を流れるガスの流れの状態がより安定した状態になるため、超音波式ガスメーター1はガス流量をより一層正確に計測し得る。従って、本発明の超音波式ガスメーター1は、2つ(複数)の計測管31を有するとともに、それぞれの計測管31に流入するガスの流れの状態を安定した流れの状態にすることで、ガス流量の計測の精度を高め得る。
また、出口側整流板23B(整流板)は、対向する計測管31の出口開口31B(開口)側に凹状に形成されている(図6および図9参照)。流出側バッファ空間10DAにおいて、出口側整流板23B(整流板)は計測管31の出口開口31B(開口)に間隔を開けて配置されており、ガスは出口側整流板23B(整流板)に沿って流れる。ここで、出口側整流板23B(整流板)が凹状に形成されていることで、ガスは出口側整流板23B(整流板)に沿って滑らかに流れる。これにより、計測管31に流入するガスの流れの状態をより安定した流れの状態にし、ガス流量の計測の精度をより一層高める。
また、出口側整流板23B(整流板)は、湾曲軸線に直交する平面で切断した断面が円弧状である。従って、出口側整流板23B(整流板)の表面はなだらかに湾曲しているため、出口側整流板23B(整流板)に沿って流れるガスは、より確実に滑らかに流れる。これにより、それぞれの計測管31に流入するガスの流れの状態をより確実に安定した流れの状態にし、ガス流量の計測の精度をより確実に一層高める。
次に、出口側整流板23B(整流板)の効果を示す計測結果について説明する。上述の図12と同様に、図15は、超音波式ガスメーターについて、横軸を計測流路31Cの流量Q[L/h]、縦軸を流量係数Kとした場合のグラフである。図15において、グラフG2a、G2bは、上述した超音波式ガスメーター1から入口側整流板22Bを省略した超音波式ガスメーター(入口側整流板22Bは備えないが、出口側整流板23Bは備える超音波式ガスメーター)の2つの計測管31それぞれの特性を示している。また、図15において、グラフG0a、G0bは、図12と同じグラフであり、実施の形態1の超音波式ガスメーター1から整流板(入口側整流板22Bおよび出口側整流板23B)を取り除いた場合の超音波式ガスメーターの2つの計測管それぞれの特性を示している。当該グラフG2a、G2b、G0a、G0bからわかるように、特に流量Q[L/h]が図15中のRをより大きい場合において、グラフG2aとG2bとの差が、グラフG0aとG0bとの差よりも小さくなっている。ここで、流量Q[L/h]が図15中のRをより大きい場合においても、グラフG2aとG2bとの差が小さくなっていることは、出口側整流板23Bによって、2つの計測管31それぞれの計測管31を流れるガスの流れの状態がより安定した流れの状態となっているため、流量計測部は、より高い精度で2つの計測管31を流れるガスの流量を計測できることを示している。換言すれば、図15に示す計測結果は、出口側整流板23Bによって、2つの計測管31それぞれの計測管に流入するガスの流れの状態がより安定した流れの状態にすることができ、これにより、流量計測部は、より高い精度で2つの計測管31を流れるガスの流量を計測できることを示している。
また、図15に示す様に、グラフG2aとG2bとの差が、グラフG0aとG0bとの差よりも小さくなっている。そこで、それぞれの計測管31を流れるガスの流量を等量とみなすことができる。上述した超音波式ガスメーター1から入口側整流板22Bを省略した超音波式ガスメーター(入口側整流板22Bは備えないが、出口側整流板23Bは備える超音波式ガスメーター)を本願の超音波式ガスメーターとし、2つ(複数)の計測管31のうちの1つ(一部)の計測管31を流れるガスの流量を計測し、計測したガスの流量に基づいて、2つ(全て)の計測管31を流れるガスの流量の合計量を算出するよう構成してよい。超音波式ガスメーター1は、全ての計測管31を流れるガスの流量を計測することなく、一部の計測管31を流れるガスの流量を計測するだけで、全ての計測管31を流れるガスの流量の合計量を算出できるため、より少ないエネルギーでガスの流量の合計量を計測し得る。
●[入口側整流板22Bおよび出口側整流板23Bの両方を備えることの効果(図16)]
図16は、図12および図15と同様のグラフであり、入口側整流板22Bおよび出口側整流板23Bの両方を備える、上述した実施の形態1の超音波式ガスメーター1に関する、横軸を計測流路31Cを流れるガスの流量Q[L/h]、縦軸を流量係数Kとした場合のグラフである。
超音波式ガスメーターが、入口側整流板22Bおよび出口側整流板23Bの両方を備える超音波式ガスメーター1の場合は、上述した入口側整流板22Bの効果および出口側整流板23Bの効果の両方の効果を同時に奏する。
図16において、グラフG3a、G3bは、上述した実施の形態1の超音波式ガスメーター1の2つの計測管それぞれの特性を示している。また、図16のグラフG0a、G0bは、図12および図15と同じグラフであり、実施の形態1の超音波式ガスメーター1から整流板(入口側整流板22Bおよび出口側整流板23B)を取り除いた場合の超音波式ガスメーターの2つの計測管それぞれの特性を示している。当該グラフG3a、G3b、G0a、G0bからわかるように、特に流量Q[L/h]が図16中のRより大きい場合において、グラフG3aとG3bとの差が、グラフG0aとG0bとの差よりも小さくなっている。ここで、流量Q[L/h]が図16中のRより大きい場合においても、グラフG3aとG3bとの差が小さくなっていることは、入口側整流板22Bおよび出口側整流板23Bによって、2つの計測管31それぞれの計測管31を流れるガスの流れの状態がより安定した流れの状態となっているため、流量計測部は、より高い精度で2つの計測管31を流れるガスの流量を計測できることを示している。換言すれば、図16に示す計測結果は、入口側整流板22Bおよび入口側整流板22Bによって、2つの計測管31それぞれの計測管に流入するガスの流れの状態がより安定した流れの状態にすることができ、これにより、流量計測部は、より高い精度で2つの計測管31を流れるガスの流量を計測できることを示している。
超音波式ガスメーター1は、2つ(複数)の計測管31のうちの1つ(一部)の計測管31を流れるガスの流量を計測し、計測したガスの流量に基づいて、2つ(全て)の計測管31を流れるガスの流量の合計量を算出する。超音波式ガスメーター1は、全ての計測管31を流れるガスの流量を計測することなく、一部の計測管31を流れるガスの流量を計測するだけで、全ての計測管31を流れるガスの流量の合計量を算出できるため、より少ないエネルギーでガスの流量の合計量を計測し得る。ここで、図16に示す様に、グラフG3aとG3bとの差が、グラフG0aとG0bとの差よりも小さくなっていることで示されている様に、それぞれの計測管31を流れるガスの流量は等量とみなすことができる。これは、超音波式ガスメーター1は、形状およびサイズが同一に構成されており、さらに整流板(入口側整流板22Bおよび出口側整流板23B)によりガスが整流されていることによると考えることが出来る。そして、これにより、超音波式ガスメーター1は比較的正確にガス流量を計測できる。
●[実施の形態2(図17)]
以下で説明する実施の形態において、上述した実施の形態で説明した超音波式ガスメーター1と実質的な構成及び作用が同じとなる箇所については、これらと同一の符号を付して説明を省略し、異なる箇所について詳しく説明することとする。
上記の実施の形態1の超音波式ガスメーター1は、2つの計測管31を備えているが、計測管31の数は2つ以上であればよい。図17は、実施の形態2に係る超音波式ガスメーター2の図9に対応する断面図である。図17に示すように、超音波式ガスメーター2は、4つの計測管31を横並びに備えている。そして、図17に示すように、超音波式ガスメーター2の4つの計測管31それぞれに対して、上述した超音波式ガスメーター1と同様に、入口開口31Aから間隔を開けて配置された入口側整流板22Bと、出口開口31Bから間隔を開けて配置された出口側整流板23Bとが設けられている。そして、超音波式ガスメーター2は、流路部材10、案内板21、入口側整流板部22、出口側整流板部23、底カバーユニット60(不図示)等のY軸方向(前後方向)の幅が、超音波式ガスメーター1よりも長く、超音波式ガスメーター1から構成が適宜変更されている。
超音波式ガスメーター2は、上記の実施の形態1の超音波式ガスメーター1と同様に、ガスの流量を計測する。すなわち、一部(1〜3つ)の計測管31内を流れるガスの流速を計測し、計測したガスの流量に基づいて、4つの(全ての)計測管31を流れるガスの流量の合計量を算出し、得られた合計量を、超音波式ガスメーター2を流れるガスの流量として、表示装置41(不図示)に表示する。
本実施の形態の超音波式ガスメーター2は、整流板(入口側整流板22B,出口側整流板23B)を備え、上述した実施の形態1の超音波式ガスメーター1と同様の効果を奏する。例えば、超音波式ガスメーター2は、4つ(複数)の計測管31を有するとともに、それぞれの計測管31に流入するガスまたは流出するガスの流れの状態を安定した流れの状態にすることで、ガス流量の計測の精度を高め得る。
●[実施の形態3(図18)]
上記の実施の形態1の超音波式ガスメーター1では、2つの計測管31は、横並びになっている(図6参照)が、複数の計測管31を縦に並べてもよい。図18は、実施の形態3に係る超音波式ガスメーターの要部を拡大して示す斜視図である。図18に示すように、超音波式ガスメーター3は、4つの計測管31を備えており計測管31が横にも縦にも並べられている。すなわち、横並びの2つの計測管31(以下、下段の計測管31とも称する)の上に、横並びの2つの計測管31(以下、上段の計測管31とも称する)が重ねられている。そして、図18に示すように、超音波式ガスメーター3の4つの計測管31それぞれは、上述した超音波式ガスメーター1と同様に、入口開口31Aから間隔を開けて配置された入口側整流板22Bと、出口開口31Bから間隔を開けて配置された出口側整流板23Bとが設けられている。
図18に示すように、超音波式ガスメーター3は、4つの計測管31を固定するために、遮蔽板321および遮蔽板322を備えている。遮蔽板321は、上段の2つ計測管31それぞれの下部が嵌っている、上側に開口する2つの溝321Aと、下段の2つの計測管31それぞれの上部が嵌っている、下側に開口する2つの溝321Bとを備えている。遮蔽板321は、上段の2つの計測管31を案内板21とともに挟み、下段の2つの計測管31を入口側整流板部22の係止板22Cとともに挟むことで、流入側バッファ空間10BAを閉鎖している。これにより、図18に示すように、流入側バッファ空間10BAからガスが流出する流路は、4つの計測管31内に限られる。
遮蔽板322は、上段の2つ計測管31それぞれの下部が嵌っている、上側に開口する2つの溝322Aと、下段の2つの計測管31それぞれの上部が嵌っている、下側に開口する2つの溝322Bとを備えている。また、遮蔽板322は、上段の2つの計測管31を流路部材10の下部とともに挟み、下段の2つの計測管31を底カバー本体61の立壁61Aとともに挟むことで、流出側バッファ空間10DAを閉鎖している。これにより超音波式ガスメーター3のガス流入口11から流入した全てのガスは、流入側バッファ空間10BAに流入し、さらに、4つの計測管31に分かれて流れる。このため、4つの計測管31を流れるガスの流量の合計量が、超音波式ガスメーター3を流れるガスの流量となる。
また、本実施の形態の超音波式ガスメーター3の構成は、図18に示すように、流路部材10の下部(図示省略)、入口側整流板22B、出口側整流板23B等のZ軸方向(上下方向)の長さが、超音波式ガスメーター1(図6参照)よりも長く、超音波式ガスメーター1の構成から適宜変更されている。超音波式ガスメーター3は、上記の実施の形態1の超音波式ガスメーター1と同様に、一部(1〜3つ)の計測管31内を流れるガスの流速を計測し、計測したガスの流量に基づいて、4つの(全ての)計測管31を流れるガスの流量の合計量を算出し、得られた合計量を、超音波式ガスメーター3を流れるガスの流量として、表示装置41(不図示)に表示する。
本実施の形態の超音波式ガスメーター3は、整流板(入口側整流板22B,出口側整流板23B)を備え、上述した実施の形態1の超音波式ガスメーター1と同様の効果を奏する。例えば、超音波式ガスメーター2は、4つ(複数)の計測管31を有するとともに、それぞれの計測管31に流入するガスまたは流出するガスの流れの状態を安定した流れの状態にすることで、ガス流量の計測の精度を高め得る。
本発明の超音波式ガスメーターは、本実施の形態で説明した外観、構成、構造、形状等に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。例えば、流路部材10、底カバー本体61の材質は、アルミダイカストに限定されるものではなく、種々の金属や樹脂を用いることができる。
入口側整流板22Bは、入口側整流板部22の一部として構成されていなくてもよく、流入側バッファ空間10BAに設けられて、複数の計測管31の入口開口31Aのそれぞれを覆うとともに、入口開口31Aから間隔を開けて配置されていれば良い。同様に、出口側整流板23Bは、出口側整流板部23の一部として構成されていなくてもよく、流出側バッファ空間10DAに設けられて、複数の計測管31の出口開口31Bのそれぞれを覆うとともに、出口開口31Bから間隔を開けて配置されていれば良い。
また、例えば、超音波式ガスメーター1の整流板(入口側整流板22B,出口側整流板23B)は、上述した入口側整流板22Bもしくは出口側整流板23Bのうち、少なくとも一方が設けられていればよい。
また、入口側整流板22Bおよび出口側整流板23Bは、必ずしも、対向する開口(入口開口31Aもしくは出口開口31B)側に凹状に形成されていなくとも良い。
また、整流板(入口側整流板22Bおよび出口側整流板23B)は、湾曲軸線AL1もしくはAL2に直交する平面で切断した断面が円弧状でなくともよく、さらには、湾曲軸線AL1もしくはAL2の周りに湾曲しなくともよい。
1 超音波式ガスメーター
10 流路部材
10A ガス導入流路
10B 流入側バッファ部
10BA 流入側バッファ空間
10C 計測管配置流路
10D 流出側バッファ部
10DA 流出側バッファ空間
10E ガス導出流路
11 ガス流入口
12 ガス流出口
21 案内板
21A 壁板
21AA 溝
22 入口側整流板部
22A 底板部
22B 入口側整流板(整流板)
22C 係止板
22CA 溝
23 出口側整流板部
23A 底板部
23B 出口側整流板(整流板)
30 計測ユニット
31 計測管
31A 入口開口(開口)
31B 出口開口(開口)
31C 計測流路
31D 対向内壁面
32A,32B 超音波素子(流量計測部)
33 仕切り板
40 正面パネル部材
41 表示装置
42 復帰ボタン
43 前面パネル部
44 電源パック
45 制御装置
45A 流量演算部(流量計測部)
45B 制御部
46 背面パネル部
51 圧力センサ
52 遮断弁
53 遮断弁カバー
54 取手
60 底カバーユニット
61 底カバー本体
61A 立壁
61AA 溝
62 底カバーパッキン
AL1,AL2 湾曲軸線
C 空間部
101,102,103,104 ガス流
101A,102A,103A,104A,105A,106A ガス流
111,112,113,114 ガス流
111A,112A,113A,114A,115A ガス流
2 超音波式ガスメーター
3 超音波式ガスメーター
321 遮蔽板
321A,321B 溝
322 遮蔽板
322A,322B 溝
本発明は、超音波を用いてガスの流量を計測する超音波式ガスメーターに関する。
超音波をガス流内に伝搬させてガスの流量を計測するガスメーターに関する技術が種々提案されている。比較的大きなガス流量を計測するために、断面積が比較的大きな計測管にガスを流し、計測管内に超音波を伝搬させてガス流量を計測するならば、計測誤差が増大する虞や、超音波受発信センサのサイズが大型化することにより消費電力が増大する虞等がある。そこで、特許文献1には、平行に並べた複数の計測管にガスを分けて流し、計測管それぞれのガス流量を計測し、さらに計測したガス流量の合計を算出することで、比較的大きなガス流量を計測することができる超音波式ガスメーターが開示されている。
特許第6108768号公報
特許文献1に記載された超音波式ガスメーターでは、流入側バッファ空間の内部に、複数の計測管それぞれの開口が並べられている。そして、流入側バッファ空間内は位置よって流速分布が異なるため、計測管の開口から流入するガスの流れの状態は、計測管ごとに異なる。これにより、計測管毎に異なる乱流が内部に発生し、計測したガス流量の誤差が大きくなる虞がある。また、計測管のガスが流出する開口が並べられている流出側バッファ空間においても同様に、流出側バッファ空間内の位置によって流速分布が異なることにより、計測管毎に異なる乱流が内部発生し、計測したガス流量の誤差が大きくなる虞がある。
本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、複数の計測管を有するとともに、それぞれの計測管に流入するガスまたは流出するガスの流れの状態を安定した流れの状態にすることで、ガス流量の計測の精度を高め得る超音波式ガスメーターを提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明の第1の発明は、ガス流入口からガス流出口に至るガスの流路が正面視略U字状の筒状に形成された超音波式ガスメーターであって、前記ガス流入口から下方に延びるガス導入流路と、前記ガス導入流路の下端と連通する空間である流入側バッファ空間と、前記ガス流出口から下方に延びるガス導出流路と、前記ガス導出流路の下端と連通する空間である流出側バッファ空間と、前記流入側バッファ空間および前記流出側バッファ空間を接続する、筒状に形成された、複数の計測管と、超音波を用いて前記計測管を流れる前記ガスの流量を計測する流量計測部と、前記流入側バッファ空間または前記流出側バッファ空間の少なくとも一方に設けられて、複数の前記計測管の開口のそれぞれを覆うとともに、前記開口から間隔を開けて配置され、前記開口に流入もしくは前記開口から流出する前記ガスを整流する、複数の板状の整流板と、を備え、それぞれの前記整流板は、対向する前記開口側に凹状に形成されている、超音波式ガスメーターである。
次に、本発明の第2の発明は、上記第1の発明に係る超音波式ガスメーターであって、前記計測管は、前記ガスが流れる方向に直交する断面形状が矩形状であり、対向している2組の対向内壁面に対して、一方の前記対向内壁面に平行であり、かつ、対向方向において所定間隔をあけて配置された複数の仕切り板を備え、前記整流板は、前記計測管内の前記ガスが流れる方向と、前記対向方向と、の双方に直交する方向に対して平行な湾曲軸線の周りに湾曲し、前記湾曲軸線に直交する平面で切断した断面が円弧状である、超音波式ガスメーターである。
次に、本発明の第3の発明は、上記第1の発明または第2の発明に係る超音波式ガスメーターであって、複数の前記計測管は、形状およびサイズが同一に構成され、複数の前記計測管のうちの一部の前記計測管を流れる前記ガスの流量を前記流量計測部に計測させ、計測させた前記ガスの流量に基づいて、全ての前記計測管を流れる前記ガスの流量の合計量を算出する制御部を有する、超音波式ガスメーターである。
第1の発明によれば、整流板は、計測管の開口それぞれを覆うとともに、開口から間隔を開けて配置されている。そして、流入側バッファ空間および流出側バッファ空間の両方のバッファ空間は、内部の位置によってガスの流速分布が異なる。整流板は、バッファ空間に設けられている計測管の開口それぞれに対して、流入もしくは流出するガスを整流することで、計測管の開口に対して、開口に流入もしくは開口から流出するガスの流れの状態を安定した状態にすることが出来る。これにより、計測管内を流れるガスの流れの状態がより安定した状態になるため、超音波式ガスメーターはガス流量をより一層正確に計測し得る。従って、本発明の超音波式ガスメーターは、複数の計測管を有するとともに、それぞれの計測管に流入するガスまたは流出するガスの流れの状態を安定した流れの状態にすることで、ガス流量の計測の精度を高め得る。
また、整流板は、対向する計測管の開口側に凹状に形成されている。流入側バッファ空間および流出側バッファ空間の両方のバッファ空間において、整流板は、計測管の開口に間隔を開けて配置されており、ガスは、整流板に沿って流れる。ここで、整流板が凹状に形成されていることで、ガスは整流板に沿って滑らかに流れる。これにより、それぞれの計測管に流入するガスまたは流出するガスの流れの状態をより安定した流れの状態にし、ガス流量の計測の精度をより一層高める。
第2の発明によれば、整流板は、湾曲軸線に直交する平面で切断した断面が円弧状である。従って、整流板の表面はなだらかに湾曲しているため、整流板に沿って流れるガスは、より確実に滑らかに流れる。これにより、それぞれの計測管に流入するガスまたは流出するガスの流れの状態をより確実に安定した流れの状態にし、ガス流量の計測の精度をより確実に一層高める。
第3の発明によれば、超音波式ガスメーターは、全ての計測管を流れるガスの流量を計測することなく、一部の計測管を流れるガスの流量を計測するだけで、全ての計測管を流れるガスの流量の合計量を算出できるため、より少ないエネルギーでガスの流量の合計量を計測し得る。
実施の形態1に係る超音波式ガスメーターの概略外観を示す正面図である。 図1の超音波式ガスメーターの概略外観を示す上面図である。 図1の超音波式ガスメーターの概略外観を示す側面図である。 図1の超音波式ガスメーターの分解斜視図である。 図3におけるV−V断面図である。 図1の超音波式ガスメーターの要部を拡大して示す斜視図である。 図1の超音波式ガスメーターの要部を拡大して示す斜視図である。 図1の超音波式ガスメーターのガス流量の計測に関するブロック図である。 図3におけるIX−IX断面図である。 図9におけるX部の拡大図である。 流入側バッファ空間のガスの流れを説明する説明図である。 入口側整流板(整流板)の効果を説明する説明図である。 図9におけるXIII部の拡大図の拡大図である。 流出側バッファ空間のガスの流れを説明する説明図である。 出口側整流板(整流板)の効果を説明する説明図である。 入口側整流板(整流板)および出口側整流板(整流板)の両方を備えることの効果を説明する説明図である。 実施の形態2に係る超音波式ガスメーターの図9に対応する断面図である。 実施の形態3に係る超音波式ガスメーターの要部を拡大して示す斜視図である。
以下に本発明を実施するための形態を図面を用いて説明する。図中にX軸、Y軸、Z軸の記載がある場合、X軸とY軸とZ軸は互いに直交しており、Z軸方向は鉛直上方を示し、X軸方向は超音波式ガスメーター1における右方向を示し、Y軸方向は超音波式ガスメーター1における奥行き方向を示している。
●[超音波式ガスメーター1の外観(図1〜図5)]
図1〜図5を用いて、実施の形態1の超音波式ガスメーター1の外観を説明する。図1は超音波式ガスメーター1の正面図を示しており、図2は超音波式ガスメーター1の上面図(平面図)を示しており、図3は左から視た超音波式ガスメーター1の側面図を示している。図4は、超音波式ガスメーター1の分解斜視図である。図5は、図3における超音波式ガスメーター1のV−V断面図である。
超音波式ガスメーター1の正面には、図1に示すように、計測したガスの流量の積算値等を表示する表示装置41(LCD等)、異常検出によって遮断弁52(図5参照)にてガスを遮断した状態からの復帰を行う復帰ボタン42等が設けられている。尚、ガスは、例えば、都市ガス、LPガス等である。
超音波式ガスメーター1は、略直方体形状の箱状である。外部からガスが流入するガス流入口11と、ガスを外部に流出するガス流出口12とが、上面の長手方向の両端部に配置されて、筒状の略U字型の流路(図5および図4参照)を備えた流路部材10が、一体成形品で形成されている。当該流路部材10は、超音波式ガスメーター1の外観において、上面と右側面と左側面を有している。そして、流路部材10の正面側に正面パネル部材40が取り付けられている。
●[超音波式ガスメーター1の構造(図1〜図9)]
次に、図1〜図9を用いて超音波式ガスメーター1の構造について説明する。図6および図7は、超音波式ガスメーター1の要部を拡大して示す斜視図である。図8は、超音波式ガスメーター1のガス流量の計測に関するブロック図である。図9は、図3における超音波式ガスメーター1のIX−IX断面図である。
超音波式ガスメーター1は、図4に示すように、流路部材10、案内板21、入口側整流板部22、出口側整流板部23、2つの計測ユニット30、表示装置41、復帰ボタン42、電源パック44、制御装置45、圧力センサ51、遮断弁52、底カバーユニット60等を有している。
流路部材10は、例えばアルミダイカストにて一体成形されている。図5に示す様に、流路部材10は、ガス流入口11、ガス導入流路10A、流入側バッファ部10B、計測管配置流路10C、流出側バッファ部10D、ガス導出流路10Eを備えている。また、図5および図4に示す様に、流路部材10は、下方に開口し、下方には、案内板21、入口側整流板部22、出口側整流板部23、計測ユニット30、底カバーユニット60等が取り付けられる。そして、取り付けられることで、図5に示すように、ガス流入口11、ガス導入流路10A、流入側バッファ空間10BA、計測管配置流路10C、流出側バッファ空間10DA、ガス導出流路10E等を有するガス流路が形成される。ガス流路は、図5に示すように、ガス流入口11からガス流出口12に至るガスの流路が正面視略U字型に形成されている。また、図5および図4に示すように、流路部材10の中央周辺には、電源パック44や制御装置45等を収容するための前方側に開放された空間部Cが形成されている。また、流路部材10には、圧力センサ51、遮断弁52が取り付けられる取付部(図示省略)等が形成されている。遮断弁52は、流路部材10に取り付けられると、外側が遮断弁カバー53に覆われる。また、流路部材10の上部には、取手54が取り付けられている(図1〜図5参照)。
図1〜図5に示すように、外部からガスが流入するガス流入口11と、流量が計測されたガスが外部に流出されるガス流出口12は、流路部材10の上面の長手方向の両端部に設けられている。図5に示すように、ガス導入流路10Aは、ガス流入口11から下方の流入側バッファ部10Bに渡って延びている。図5および図4に示すように、流入側バッファ部10Bは、下方が解放されており、下方に案内板21、入口側整流板部22、および底カバーユニット60が取り付けられていることで流入側バッファ空間10BAが形成されている。流入側バッファ空間10BAは、ガス導入流路10Aの下端と連通する空間である。
計測管配置流路10Cは、図5および図4に示すように、ガスの流量を計測するための2つの計測ユニット30が配置される通路である。図5に示すように、計測管配置流路10Cは、左側では流入側バッファ空間10BAに連通し、右側(X方向側)では流出側バッファ空間10DAに連通している。図5に示すように、流出側バッファ部10Dは、下方が解放されており、下方に出口側整流板部23、および底カバーユニット60が取り付けられていることで流出側バッファ空間10DAが形成されている。図5に示すように、流出側バッファ空間10DAは、ガス導入流路10Aを介してガス流出口12に連通している。すなわち、ガス導出流路10Eは、ガス流出口12から下方に延びており、流出側バッファ空間10DAは、ガス導出流路10Eの下端と連通する空間である。ガス流入口11に連通する流入側バッファ空間10BAと、ガス流出口12に連通する流出側バッファ空間10DAとは、2つの計測ユニット30それぞれが有する筒状に形成された計測管31で接続されている。図5および図6に示すように、それぞれの計測管31は、ガスが流入する入口開口31Aは流入側バッファ空間10BA内にあり、ガスが流出する出口開口31Bは流出側バッファ空間10DA内にある。
計測ユニット30は、図4〜図6に示すように、例えば樹脂等にて筒状に形成されている計測管31と、計測管31内に超音波を送受信する超音波素子32A,32Bと、計測管31の内部に設けられた仕切り板33とを、を備えている。また、計測ユニット30は、計測管配置流路10C内に配置されることで、ガス流入口11及びガス流出口12よりも下方に配置されている。そして、計測管31は、図5、図7および図9に示すように、ガスが流れる方向に直交する断面形状が矩形状である。また、計測管31は、図7に示すように、対向している2組の対向内壁面に対して、一方の対向内壁面31Dに平行であり、かつ、対向方向において所定間隔をあけて配置された5つ(複数)の仕切り板33を備えている。なお、仕切り板33の数は2つ以上であればよく、例えば4つでもよい。
図5および図8に示すように、ガスの流量を計測するために計測ユニット30には、一対の超音波素子32A、超音波素子32B(例えば超音波受発信センサ)が、計測流路31C内における上流側と下流側の所定個所に配設されている。図5に示すように、超音波素子32Aは上流側に設けられており、超音波素子32Bは下流側に設けられている。超音波素子32A,32Bは共に超音波を送受信ができ、計測流路31C内に超音波を伝搬させることが出来る。ここで、図5に示すように、超音波は、上流側の超音波素子32Aと下流側の超音波素子32Bとの間を伝搬する過程で、計測流路31Cの内壁に1回反射する。
超音波素子32A,32Bの設けられた2点間において、上流側の超音波素子32Aから超音波を発信してから下流側の超音波素子32Bで受信するまでの伝播時間T1が計測される。またこの逆に、下流側の超音波素子32Bから超音波を発信してから上流側の超音波素子32Aで受信するまでの伝播時間T2が計測される。そして、超音波の伝搬速度は、ガス流内ではガスの流速に応じて変化することを応用して、次の様に、計測管31の計測流路31Cを流れるガスの流量を算出する。まず、ガスが流れる方向に対する超音波が伝播する方向の角度を「θ」、ガスの流速を「U」、超音波素子32Aと超音波素子32Bとの間で超音波が伝播する距離を「L」とした場合、以下の(式1)よりガスの流速を求めることができる。また、超音波式ガスメーター1を校正して、超音波式ガスメーター1が計測するガスの流量の値を補正する係数である流量係数Kを算出する。超音波式ガスメーター1の使用時には、以下の(式2)より、この算出した流速Uに計測流路31Cの断面積(ガスの流れに直交する断面の面積)Sと流量係数Kとを積算して流量Qを算出し、流量Qを計測結果とする。
U=(L/2cosθ)((1/T1)−(1/T2)) (式1)
Q=U・S・K (式2)
案内板21は、図5に示すように、流路部材10の下部および計測ユニット30に保持される。案内板21は、図5および図6に示されるように、一部がガス導入流路10Aの右下側の壁面となっており、下に延びる壁板21Aを備えている。そして、壁板21Aは、図6および図4に示すように、下側に下に開いた溝21AAを備え、溝21AAが計測管31の上部に嵌合する。
入口側整流板部22は、図4に示すように、板状の底板部22Aと、底板部22Aから上に並んで延びる2つの入口側整流板22Bと、底板部22AのX方向側(右側)から上に延びる板状の係止板22Cとを備えている。また、図4に示すように、係止板22Cは、計測管31の下部と係合する上に開いた溝22CAを備えている。図4〜図6に示すように、底板部22Aが底カバーユニット60の底カバー本体61に嵌ることで、入口側整流板部22は底カバーユニット60に保持されている。図4、図5および図7に示すように、底板部22Aは、流入側バッファ空間10BAの底壁となる。
また、入口側整流板22Bは、図6および図7に示すように、入口開口31Aを覆うとともに、入口開口31Aから間隔を開けて配置され、入口開口31Aに流入するガスを整流(詳細は後述)する。また、入口側整流板22Bは、対向する入口開口31A側に凹状に形成されている。さらに、入口側整流板22Bは、図7に示すように、計測管31内のガスが流れる方向と、対向方向と、の双方に直交する方向に対して平行な湾曲軸線AL1の周りに湾曲し、湾曲軸線AL1に直交する平面で切断した断面が円弧状である。なお、本明細書では、円弧状とは、円弧に類似するなだらかに膨らむ曲線形状であればよく、例えば放物線の頂点付近等の形状や楕円弧状といった2次曲線、ペジエ曲線、スプライン曲線等の形状を含む。
出口側整流板部23は、図4に示すように、板状の底板部23Aと、底板部23Aから上に並んで延びる2つの出口側整流板23Bを備えており、底板部23Aが底カバーユニット60の底カバー本体61に嵌ることで保持されている。図4および図5に示すように、底板部23Aは、流出側バッファ空間10DAの底壁となる。
図6および図9に示すように、入口側整流板22Bと出口側整流板23Bとは、X軸方向(左右方向)に対称に設けられている。出口側整流板23Bは、対向する出口開口31B側に凹状に形成されている。さらに、出口側整流板23Bは、図6に示すように、計測管31内のガスが流れる方向と、対向方向と、の双方に直交する方向に対して平行な湾曲軸線AL2の周りに湾曲し、湾曲軸線AL2に直交する平面で切断した断面が円弧状である。
以上で説明した様に、超音波式ガスメーター1は、整流板として、入口側整流板22B、出口側整流板23Bを複数備えている。整流板(入口側整流板22B、出口側整流板23B)は、流入側バッファ空間10BAまたは流出側バッファ空間10DAに設けられており、2つ(複数)の計測管31の開口(入口開口31Aまたは出口開口31B)のそれぞれを覆うとともに、開口(入口開口31Aまたは出口開口31B)から間隔を開けて配置され、入口開口31A(開口)に流入もしくは出口開口31B(開口)から流出するガスを整流する(図6および図9参照、詳細は後述)。また、整流板(入口側整流板22B、出口側整流板23B)は、対向する開口(入口開口31Aまたは出口開口31B)側に凹状に形成されている。さらに、整流板(入口側整流板22B、出口側整流板23B)は、計測管31内のガスが流れる方向と、対向方向(図6参照)と、の双方に直交する方向に対して平行な湾曲軸線AL1またはAL2の周りに湾曲し、湾曲軸線AL1またはAL2に直交する平面で切断した断面が円弧状である(図7および図6参照)。
また、図4および図5に示すように、案内板21および入口側整流板部22の係止板22C(図7参照)が、計測管31を挟んで壁を形成し、流入側バッファ空間10BAを閉鎖することで、流入側バッファ空間10BAからガスが流出する流路は、2つの計測管31内に限られる。また、図4および図5に示すように、流路部材10の下部および底カバー本体61の立壁61Aが、2つの計測管31を挟んで壁を形成し、流出側バッファ空間10DAを閉鎖することで、流路部材10の計測管配置流路10Cと流出側バッファ空間10DAが分断されている。以上により、超音波式ガスメーター1のガス流入口11から流入する全てのガスは、2つの計測管31に分かれて流れる。このため、2つの計測管31を流れるガスの流量の合計量が、超音波式ガスメーター1を流れるガスの流量となる。
底カバーユニット60は、図4に示すように、上面が開口した箱状の底カバー本体61と、底カバー本体61と流路部材10の気密性を保つ底カバーパッキン62とを備えている。また、底カバー本体61は、図4および図5に示すように、底部から上に延びる板状の立壁61Aを備え、立壁61Aは、図4に示すように、上に開いた2つの溝61AAを備えている。溝61AA(図4参照)は、計測管31の下側に嵌合している。
圧力センサ51は、ガス導入流路10A、流入側バッファ空間10BA、流出側バッファ空間10DA、ガス導出流路10E、のいずれかの流路内(または空間内)のガスの圧力に応じた検出信号を、図8に示すように、制御装置45に出力する。図5および図8に示すように、遮断弁52は、制御装置45からの制御信号に基づいて、ガス導入流路10Aを開口状態または閉鎖状態にする。制御装置45は、異常を検出した場合、遮断弁52を用いてガス導入流路10Aを閉鎖状態にして、ガス流出口12にガスが流れないようにする。閉鎖状態において、復帰ボタン42が押されると、制御装置45は異常がないと判断できるときに、遮断弁52を用いてガス導入流路10Aを開口状態にする。
正面パネル部材40は、図4および図1に示すように、流路部材10の前面に嵌められるパネル状の部材で、表示装置41(LCD等)、復帰ボタン42、前面パネル部43、電源パック44、制御装置45、背面パネル部46等を備え、これらを組付けたものである。図4および図1に示すように、表示装置41、復帰ボタン42、電源パック44、制御装置45等は、前面パネル部43および背面パネル部46に挟まれ、流路部材10に保持されている。
電源パック44は、計測ユニット30、圧力センサ51、表示装置41、制御装置45等へ電力を供給する電池を収容している。
制御装置45は、RAM,ROM,タイマー、CPU等を有している。そして、制御装置45は、流量演算部45Aおよび制御部45Bを有している。流量演算部45Aは、図8に示すように、超音波素子32A,32Bに接続されている。流量演算部45Aは、超音波を用いて計測ユニット30の計測管31を流れるガスの流量を計測するプログラムを実行している前記CPUに相当する。ここで、流量演算部45Aが実行するプログラムでは、超音波素子32A,32Bから出力された情報を用い、計測ユニット30の計測管31を流れるガスの流量を計測し、計測したガスの流量の情報を制御部45Bに出力する。なお、流量演算部45Aと、超音波素子32A,32Bにて、超音波を用いて計測ユニット30の計測管31を流れるガスの流量を計測する流量計測部が構成されている。
制御部45Bは、2つ(複数)の計測管31のうちの1つ(一部)の計測管31を流れるガスの流量を流量計測部に計測させ、計測させたガスの流量に基づいて、2つ(全て)の計測管31を流れるガスの流量の合計量を算出するプログラムを実行しているCPUに相当する。ここで、制御部45Bが実行するプログラムでは、流量演算部45Aが制御部45Bに出力したガスの流量の情報を用い、2つ(全て)の計測管31を流れるガスの流量の合計量を算出する。例えば、2つの計測管31のうちのいずれか1方(複数の計測管31のうちの一部)を流れるガスの流量を流量演算部45Aに計測させ、制御部45Bが計測したガスの流量を2倍して、2つの(全ての)計測管31を流れるガスの流量の合計量を算出することができる。なお、2つの計測管31それぞれを流れるガスの流量を計測し、計測したガスの流量を足し合わせて、全ての計測管31を流れるガスの合計量としてもよい。
制御装置45は、図8に示すように、超音波素子32A,32B、表示装置41、復帰ボタン42、圧力センサ51、遮断弁52、電源パック44(図4参照)等が接続されている。また制御装置45は、圧力センサ51が検出したガスの圧力等に基づいて、遮断弁52の開閉制御を行う。
●[超音波式ガスメーター1内のガスの流路(図5、図6、図9)]
次に、図5、図6および図9を用いて超音波式ガスメーター1内のガスの流れについて説明する。図5に示すように、ガスは、超音波式ガスメーター1の上面にあるガス流入口11から流入すると、ガス導入流路10Aを通って、流入側バッファ空間10BAに流入する。そして、ガスは、図5,図6,図9に示すように、流入側バッファ空間10BAから2つの計測管31内に流れて、流出側バッファ空間10DAに流入する。さらにガスは、図5,図6,図9に示すように、流出側バッファ空間10DAからガス導出流路10Eに流れ、ガス導出流路10Eの上端のガス流出口12から外部に流れる。ここで、上述したが、ガス導入流路10Aには、遮断弁52が設けられている。そして、超音波式ガスメーター1は、計測管31を流れるガスの流量を計測するが、ガスの流れを整流する(詳細は後述)ために、流入側バッファ空間10BAに入口側整流板22Bが設けられており、流出側バッファ空間10DAに出口側整流板23Bが設けられている。
●[入口側整流板22Bによるガスの整流(図10、図11)]
次に、図10、図11を用いて、入口側整流板22Bがガスの流れを整流することについて説明する。図10は、図9におけるX部の拡大図である。図11は、図10に対して入口側整流板22Bを省略した場合の流入側バッファ空間10BAのガスの流れを説明する説明図である。
ガス導入流路10Aから流入側バッファ空間10BAに流入するガスは、案内板21に案内されてガス導入流路10Aから流入側バッファ空間10BAの周壁に向けて流れる(図5参照)。そして、ガスが流入側バッファ空間10BAの周壁や、計測管31等に沿って流れること等により、流入側バッファ空間10BAは、内部の位置によって、ガスの流速分布が異なる。
流入側バッファ空間10BA内では、図10に例を示す様に、流入側バッファ空間10BAの周壁に突き当った後、流入側バッファ空間10BAの周壁や入口側整流板22Bに沿って流れる。例えば、図10に示す様に、ガス流101およびガス流104の様に一部のガスは、まず、流入側バッファ空間10BAの周壁と入口側整流板22Bとの隙間に沿って流れ、次に、流入側バッファ空間10BAの周壁に沿って計測管配置流路10C(計測流路31C)側へ流れ、さらに、計測管31の外周に沿って流れる。そして、入口側整流板22Bと入口開口31Aとの隙間に流れた後、入口開口31Aから計測管31内の計測流路31Cに流入する。また、図10に示すガス流102およびガス流103の様に一部のガスは、まず、流入側バッファ空間10BAの周壁と入口側整流板22Bとの隙間に沿って流れた後に、計測管配置流路10C(計測流路31C)側へ流れ、さらに、計測管31の外周に沿って流れる。そして、入口側整流板22Bと入口開口31Aとの隙間に流れた後、入口開口31Aから計測管31内の計測流路31Cに流入する。
以上で説明した様に、流入側バッファ空間10BAにおいて、入口側整流板22Bが計測管31の入口開口31Aを覆っていることで、計測管31の入口開口31Aに流入するガスが、流入側バッファ空間10BAの周壁から計測管31の入口開口31Aに直接流入することが抑止されている。また、入口側整流板22Bは、計測管31の入口開口31Aへ流入するガスを、計測管31の入口開口31Aと入口側整流板22Bとの間隔から流入するガスに制限するよう、計測管31の入口開口31Aに流入するガスを整流する。
一方、図10に対して入口側整流板22Bを省略した場合、流入側バッファ空間10BA内では、例えば図11に示す様にガスが流れる。ガス導入流路10Aから流入側バッファ空間10BAに流入するガスは、案内板21に案内されてガス導入流路10Aから流入側バッファ空間10BAの周壁に向けて流れる(図5参照)。そして、ガスが、流入側バッファ空間10BAの周壁や、計測管31の外壁面などに沿って流れること等により、流入側バッファ空間10BAは、内部の位置によってガスの流速分布が異なる。
流入側バッファ空間10BA内では、例えば、図11中のガス流101Aおよびガス流104Aの様に、ガスの一部は、流入側バッファ空間10BAの周壁を沿って計測管配置流路10C(計測流路31C)側へ流れ、さらに、計測管31の外周に沿って流れた後に入口開口31Aに流入する。また、図11に示す様に、ガスの一部は、ガス流106Aの様に渦を巻く。また、ガスの一部は、ガス流102Aの様に、渦を巻くガス流106Aに一部が沿って流れるとともに、計測管31の外壁面などに沿って流れる。さらに、ガスの一部は、ガス流105Aの様に、流入側バッファ空間10BAの周壁からガス流102Aに沿って流れ、ガス流106Aに巻き込まれる場合や、ガス流103Aの様に、一端、流入側バッファ空間10BAに沿って流れた後に、ガス流105Aに巻き込まれることで流れる向きを変え、計測管31の入口開口31Aに流入する場合が生じ得る。
以上の様に、流入側バッファ空間10BA内では、整流されていないために、様々な乱流が生じる。流入側バッファ空間10BA内の乱流が、入口開口31Aから計測流路31Cに流入するガス流に影響を及ぼすことで、計測管31を流れるガスの流量の計測の誤差を増大させる。これに対して、超音波式ガスメーター1は、流入側バッファ空間10BAの入口側整流板22Bがガスを整流する。
●[入口側整流板22Bの効果(図10〜図12)]
次に、図10および図11について上述したことに基づき、入口側整流板22B(整流板)の効果について説明する。さらに、入口側整流板22Bの効果を示す計測結果について、図12を用いて説明する。図12は、入口側整流板22Bを有する超音波式ガスメーターに関する、横軸を計測流路31Cを流れるガスの流量Q[L/h]、縦軸を流量係数Kとした場合のグラフである。
入口側整流板22B(整流板)は、計測管31の入口開口31A(開口)それぞれを覆うとともに、入口開口31A(開口)から間隔を開けて配置されている(図10および図7参照)。そして、流入側バッファ空間10BAは、内部の位置によってガスの流速分布が異なる。入口側整流板22B(整流板)は、流入側バッファ空間10BAに設けられている2つの計測管31の入口開口31A(開口)それぞれに対して、流入するガスを整流することで、計測管31の入口開口31A(開口)に対して、入口開口31A(開口)に流入するガスの流れの状態を安定した状態にすることが出来る(図10および図11参照)。これにより、計測管31の計測流路31C内を流れるガスの流れの状態がより安定した状態になるため、超音波式ガスメーター1はガス流量をより一層正確に計測し得る。従って、本発明の超音波式ガスメーター1は、2つ(複数)の計測管31を有するとともに、それぞれの計測管31に流入するガスの流れの状態を安定した流れの状態にすることで、ガス流量の計測の精度を高め得る。
また、入口側整流板22B(整流板)は、対向する計測管31の入口開口31A(開口)側に凹状に形成されている(図9および図6参照)。流入側バッファ空間10BAにおいて、入口側整流板22B(整流板)は、計測管31の入口開口31A(開口)に間隔を開けて配置されており、ガスは入口側整流板22B(整流板)に沿って流れる(図10参照)。ここで、入口側整流板22B(整流板)が凹状に形成されていることで、ガスは入口側整流板22B(整流板)に沿って滑らかに流れる(図10参照)。これにより、計測管31に流入するガスの流れの状態をより安定した流れの状態にし、ガス流量の計測の精度をより一層高める。
また、入口側整流板22B(整流板)は、湾曲軸線に直交する平面で切断した断面が円弧状である(図10参照)。従って、入口側整流板22B(整流板)の表面はなだらかに湾曲しているため、入口側整流板22B(整流板)に沿って流れるガスは、より確実に滑らかに流れる(図10参照)。これにより、それぞれの計測管31に流入するガスの流れの状態をより確実に安定した流れの状態にし、ガス流量の計測の精度をより確実に一層高める。
次に、入口側整流板22B(整流板)の効果を示す計測結果について説明する。上述の(式2)より導いた以下の(式3)により、流量係数Kは、流量計測部が算出した流速Uと、計測流路31Cの断面積(ガスの流れに直交する断面の面積)Sと、実験により計測した計測流路31Cの流量Qとを用いて算出できる。
K=Q/(U・S) (式3)
図12は、超音波式ガスメーターについて、横軸を計測流路31Cの流量Q[L/h]、縦軸を流量係数Kとした場合のグラフである。図12において、グラフG1a、G1bは、上述した超音波式ガスメーター1から出口側整流板23Bを省略した超音波式ガスメーター(入口側整流板22Bは備えるが、出口側整流板23Bは備えない超音波式ガスメーター)の2つの計測管31それぞれの特性を示している。また、図12において、グラフG0a、G0bは、実施の形態1の超音波式ガスメーター1から整流板(入口側整流板22Bおよび出口側整流板23B)を取り除いた場合の超音波式ガスメーターの2つの計測管それぞれの特性を示している。当該グラフG1a、G1b、G0a、G0bからわかるように、特に流量Q[L/h]が図12中のRより大きい場合において、グラフG1aとG1bとの差が、グラフG0aとG0bとの差よりも小さくなっている。ここで、流量Q[L/h]が図12中のRより大きい場合においても、グラフG1aとG1bとの差が小さくなっていることは、入口側整流板22Bによって、2つの計測管31それぞれの計測管31を流れるガスの流れの状態がより安定した流れの状態となっているため、流量計測部は、より高い精度で2つの計測管31を流れるガスの流量を計測できることを示している。換言すれば、図12に示す計測結果は、入口側整流板22Bによって、2つの計測管31それぞれの計測管に流入するガスの流れの状態がより安定した流れの状態にすることができ、これにより、流量計測部は、より高い精度で2つの計測管31を流れるガスの流量を計測できることを示している。
また、図12に示す様に、グラフG1aとG1bとの差が、グラフG0aとG0bとの差よりも小さくなっている。そこで、それぞれの計測管31を流れるガスの流量を等量とみなすことができる。上述した超音波式ガスメーター1から入口側整流板22Bを省略した超音波式ガスメーター(入口側整流板22Bは備えるが、出口側整流板23Bは備ない超音波式ガスメーター)を本願の超音波式ガスメーターとし、2つ(複数)の計測管31のうちの1つ(一部)の計測管31を流れるガスの流量を計測し、計測したガスの流量に基づいて、2つ(全て)の計測管31を流れるガスの流量の合計量を算出するよう構成してよい。超音波式ガスメーター1は、全ての計測管31を流れるガスの流量を計測することなく、一部の計測管31を流れるガスの流量を計測するだけで、全ての計測管31を流れるガスの流量の合計量を算出できるため、より少ないエネルギーでガスの流量の合計量を計測し得る。
●[出口側整流板23Bによるガスの整流(図13〜図14)]
次に、図13および図14を用いて、出口側整流板23Bがガスの流れを整流することについて説明する。図13は、図9におけるXIII部の拡大図である。図14は、図13に対して出口側整流板23Bを省略した場合の流出側バッファ空間10DAのガスの流れを説明する説明図である。
流出側バッファ空間10DA内では、計測管31の出口開口31Bからガスが流出する(図5、図6、図9参照)。図13に示す様に、出口開口31Bから流出するガスは、出口側整流板23Bに沿って流れた後、流出側バッファ空間10DAの周壁に沿って流れつつ、流出側バッファ空間10DAの上方のガス導出流路10E(図5参照)に向けて流れる。これにより、流出側バッファ空間10DAは、内部の位置によってガスの流速分布が異なる。例えば、図13に示す様に、ガス流111およびガス流114の様に、一部のガスは、出口開口31Bから流出すると、出口側整流板23Bに沿って流れることにより整流されて、計測管31の外周に沿って計測管配置流路10C(計測流路31C)側へ流れる。そして、流出側バッファ空間10DAの周壁に沿って流れる。ここで、ガスは出口側整流板23Bに沿って流れた後は、上述の様に流れると共に、上方のガス導出流路10E(図5参照)に向けて流れる。また、図13に示す様に、ガス流112およびガス流113の様に、一部のガスは、出口開口31B(開口)から流出すると、出口側整流板23Bに沿って流れることにより整流されて、計測管31の外周に沿う方向に流れた後に、2つの計測管31の間で渦を巻くように流れる。出口側整流板23Bによりガスの流れは整流されているため、この渦は、経時的に比較的安定している。
一方、図13に対して出口側整流板23Bを省略した場合、流出側バッファ空間10DA内では、例えば図14に示す様にガスが流れる。出口開口31Bから流出するガスは、流出側バッファ空間10DAの周壁に向けて流れつつ、上方のガス導出流路10Eに向けて流れる(図5参照)。そして、ガスが、流入側バッファ空間10BAの周壁や、計測管31の外壁面などに沿って流れること等により、流入側バッファ空間10BAは、内部の位置によってガスの流速分布が異なる。
流出側バッファ空間10DA内では、例えば、図14中のガス流111Aおよびガス流114Aの様に、一部のガスは、出口開口31Bから流出すると、計測管31の外周に沿って計測管配置流路10C側へ流れる。そして、流出側バッファ空間10DAの周壁に沿って流れる。また、図14に示す様に、ガス流113Aの様に、一部のガスは、出口開口31Bから流出すると、流出側バッファ空間10DAの周壁に沿う方向に流れる。また、図14に示す、ガス流112Aの様に、一部のガスは、出口開口31Bから流出すると、計測管31の外周に沿う方向に流れる。ここで、図14に示す点線で囲った枠内におけるガス流112およびガス流113の様に、ガスの流れがぶつかりあうことで、経時的に不安定に渦が生じる場合がある。渦は、ガスを巻き込んで引き寄せることやガスの流れの抵抗となることで、計測管31を流れるガスを出口開口31B側から引き寄せたり、堰き止めることで、計測管31内に乱流を生じさせることがある。また、ガス流115Aの様に一部のガスは渦を巻く。
●[入口側整流板22Bの効果(図13〜図15)]
次に、図13および図14について上述したことに基づき、出口側整流板23Bの効果について説明する。さらに、出口側整流板23Bの効果を示す計測結果について、図15を用いて説明する。図15は、図12と同様のグラフであり、出口側整流板23Bを有する超音波式ガスメーターに関する、横軸を計測流路31Cを流れるガスの流量Q[L/h]、縦軸を流量係数Kとした場合のグラフである。
出口側整流板23B(整流板)は、計測管31の出口開口31B(開口)のそれぞれを覆うとともに、出口開口31B(開口)から間隔を開けて配置されている。そして、流出側バッファ空間10DAは、内部の位置によってガスの流速分布が異なる。出口側整流板23B(整流板)は、流出側バッファ空間10DAに設けられている2つの計測管31の出口開口31B(開口)それぞれに対して、流入するガスを整流することで、計測管31の出口開口31B(開口)に対して、出口開口31B(開口)に流入するガスの流れの状態を安定した状態にすることが出来る。これにより、計測管31の計測流路31C内を流れるガスの流れの状態がより安定した状態になるため、超音波式ガスメーター1はガス流量をより一層正確に計測し得る。従って、本発明の超音波式ガスメーター1は、2つ(複数)の計測管31を有するとともに、それぞれの計測管31に流入するガスの流れの状態を安定した流れの状態にすることで、ガス流量の計測の精度を高め得る。
また、出口側整流板23B(整流板)は、対向する計測管31の出口開口31B(開口)側に凹状に形成されている(図6および図9参照)。流出側バッファ空間10DAにおいて、出口側整流板23B(整流板)は計測管31の出口開口31B(開口)に間隔を開けて配置されており、ガスは出口側整流板23B(整流板)に沿って流れる。ここで、出口側整流板23B(整流板)が凹状に形成されていることで、ガスは出口側整流板23B(整流板)に沿って滑らかに流れる。これにより、計測管31に流入するガスの流れの状態をより安定した流れの状態にし、ガス流量の計測の精度をより一層高める。
また、出口側整流板23B(整流板)は、湾曲軸線に直交する平面で切断した断面が円弧状である。従って、出口側整流板23B(整流板)の表面はなだらかに湾曲しているため、出口側整流板23B(整流板)に沿って流れるガスは、より確実に滑らかに流れる。これにより、それぞれの計測管31に流入するガスの流れの状態をより確実に安定した流れの状態にし、ガス流量の計測の精度をより確実に一層高める。
次に、出口側整流板23B(整流板)の効果を示す計測結果について説明する。上述の図12と同様に、図15は、超音波式ガスメーターについて、横軸を計測流路31Cの流量Q[L/h]、縦軸を流量係数Kとした場合のグラフである。図15において、グラフG2a、G2bは、上述した超音波式ガスメーター1から入口側整流板22Bを省略した超音波式ガスメーター(入口側整流板22Bは備えないが、出口側整流板23Bは備える超音波式ガスメーター)の2つの計測管31それぞれの特性を示している。また、図15において、グラフG0a、G0bは、図12と同じグラフであり、実施の形態1の超音波式ガスメーター1から整流板(入口側整流板22Bおよび出口側整流板23B)を取り除いた場合の超音波式ガスメーターの2つの計測管それぞれの特性を示している。当該グラフG2a、G2b、G0a、G0bからわかるように、特に流量Q[L/h]が図15中のRをより大きい場合において、グラフG2aとG2bとの差が、グラフG0aとG0bとの差よりも小さくなっている。ここで、流量Q[L/h]が図15中のRをより大きい場合においても、グラフG2aとG2bとの差が小さくなっていることは、出口側整流板23Bによって、2つの計測管31それぞれの計測管31を流れるガスの流れの状態がより安定した流れの状態となっているため、流量計測部は、より高い精度で2つの計測管31を流れるガスの流量を計測できることを示している。換言すれば、図15に示す計測結果は、出口側整流板23Bによって、2つの計測管31それぞれの計測管に流入するガスの流れの状態がより安定した流れの状態にすることができ、これにより、流量計測部は、より高い精度で2つの計測管31を流れるガスの流量を計測できることを示している。
また、図15に示す様に、グラフG2aとG2bとの差が、グラフG0aとG0bとの差よりも小さくなっている。そこで、それぞれの計測管31を流れるガスの流量を等量とみなすことができる。上述した超音波式ガスメーター1から入口側整流板22Bを省略した超音波式ガスメーター(入口側整流板22Bは備えないが、出口側整流板23Bは備える超音波式ガスメーター)を本願の超音波式ガスメーターとし、2つ(複数)の計測管31のうちの1つ(一部)の計測管31を流れるガスの流量を計測し、計測したガスの流量に基づいて、2つ(全て)の計測管31を流れるガスの流量の合計量を算出するよう構成してよい。超音波式ガスメーター1は、全ての計測管31を流れるガスの流量を計測することなく、一部の計測管31を流れるガスの流量を計測するだけで、全ての計測管31を流れるガスの流量の合計量を算出できるため、より少ないエネルギーでガスの流量の合計量を計測し得る。
●[入口側整流板22Bおよび出口側整流板23Bの両方を備えることの効果(図16)]
図16は、図12および図15と同様のグラフであり、入口側整流板22Bおよび出口側整流板23Bの両方を備える、上述した実施の形態1の超音波式ガスメーター1に関する、横軸を計測流路31Cを流れるガスの流量Q[L/h]、縦軸を流量係数Kとした場合のグラフである。
超音波式ガスメーターが、入口側整流板22Bおよび出口側整流板23Bの両方を備える超音波式ガスメーター1の場合は、上述した入口側整流板22Bの効果および出口側整流板23Bの効果の両方の効果を同時に奏する。
図16において、グラフG3a、G3bは、上述した実施の形態1の超音波式ガスメーター1の2つの計測管それぞれの特性を示している。また、図16のグラフG0a、G0bは、図12および図15と同じグラフであり、実施の形態1の超音波式ガスメーター1から整流板(入口側整流板22Bおよび出口側整流板23B)を取り除いた場合の超音波式ガスメーターの2つの計測管それぞれの特性を示している。当該グラフG3a、G3b、G0a、G0bからわかるように、特に流量Q[L/h]が図16中のRより大きい場合において、グラフG3aとG3bとの差が、グラフG0aとG0bとの差よりも小さくなっている。ここで、流量Q[L/h]が図16中のRより大きい場合においても、グラフG3aとG3bとの差が小さくなっていることは、入口側整流板22Bおよび出口側整流板23Bによって、2つの計測管31それぞれの計測管31を流れるガスの流れの状態がより安定した流れの状態となっているため、流量計測部は、より高い精度で2つの計測管31を流れるガスの流量を計測できることを示している。換言すれば、図16に示す計測結果は、入口側整流板22Bおよび入口側整流板22Bによって、2つの計測管31それぞれの計測管に流入するガスの流れの状態がより安定した流れの状態にすることができ、これにより、流量計測部は、より高い精度で2つの計測管31を流れるガスの流量を計測できることを示している。
超音波式ガスメーター1は、2つ(複数)の計測管31のうちの1つ(一部)の計測管31を流れるガスの流量を計測し、計測したガスの流量に基づいて、2つ(全て)の計測管31を流れるガスの流量の合計量を算出する。超音波式ガスメーター1は、全ての計測管31を流れるガスの流量を計測することなく、一部の計測管31を流れるガスの流量を計測するだけで、全ての計測管31を流れるガスの流量の合計量を算出できるため、より少ないエネルギーでガスの流量の合計量を計測し得る。ここで、図16に示す様に、グラフG3aとG3bとの差が、グラフG0aとG0bとの差よりも小さくなっていることで示されている様に、それぞれの計測管31を流れるガスの流量は等量とみなすことができる。これは、超音波式ガスメーター1は、形状およびサイズが同一に構成されており、さらに整流板(入口側整流板22Bおよび出口側整流板23B)によりガスが整流されていることによると考えることが出来る。そして、これにより、超音波式ガスメーター1は比較的正確にガス流量を計測できる。
●[実施の形態2(図17)]
以下で説明する実施の形態において、上述した実施の形態で説明した超音波式ガスメーター1と実質的な構成及び作用が同じとなる箇所については、これらと同一の符号を付して説明を省略し、異なる箇所について詳しく説明することとする。
上記の実施の形態1の超音波式ガスメーター1は、2つの計測管31を備えているが、計測管31の数は2つ以上であればよい。図17は、実施の形態2に係る超音波式ガスメーター2の図9に対応する断面図である。図17に示すように、超音波式ガスメーター2は、4つの計測管31を横並びに備えている。そして、図17に示すように、超音波式ガスメーター2の4つの計測管31それぞれに対して、上述した超音波式ガスメーター1と同様に、入口開口31Aから間隔を開けて配置された入口側整流板22Bと、出口開口31Bから間隔を開けて配置された出口側整流板23Bとが設けられている。そして、超音波式ガスメーター2は、流路部材10、案内板21、入口側整流板部22、出口側整流板部23、底カバーユニット60(不図示)等のY軸方向(前後方向)の幅が、超音波式ガスメーター1よりも長く、超音波式ガスメーター1から構成が適宜変更されている。
超音波式ガスメーター2は、上記の実施の形態1の超音波式ガスメーター1と同様に、ガスの流量を計測する。すなわち、一部(1〜3つ)の計測管31内を流れるガスの流速を計測し、計測したガスの流量に基づいて、4つの(全ての)計測管31を流れるガスの流量の合計量を算出し、得られた合計量を、超音波式ガスメーター2を流れるガスの流量として、表示装置41(不図示)に表示する。
本実施の形態の超音波式ガスメーター2は、整流板(入口側整流板22B,出口側整流板23B)を備え、上述した実施の形態1の超音波式ガスメーター1と同様の効果を奏する。例えば、超音波式ガスメーター2は、4つ(複数)の計測管31を有するとともに、それぞれの計測管31に流入するガスまたは流出するガスの流れの状態を安定した流れの状態にすることで、ガス流量の計測の精度を高め得る。
●[実施の形態3(図18)]
上記の実施の形態1の超音波式ガスメーター1では、2つの計測管31は、横並びになっている(図6参照)が、複数の計測管31を縦に並べてもよい。図18は、実施の形態3に係る超音波式ガスメーターの要部を拡大して示す斜視図である。図18に示すように、超音波式ガスメーター3は、4つの計測管31を備えており計測管31が横にも縦にも並べられている。すなわち、横並びの2つの計測管31(以下、下段の計測管31とも称する)の上に、横並びの2つの計測管31(以下、上段の計測管31とも称する)が重ねられている。そして、図18に示すように、超音波式ガスメーター3の4つの計測管31それぞれは、上述した超音波式ガスメーター1と同様に、入口開口31Aから間隔を開けて配置された入口側整流板22Bと、出口開口31Bから間隔を開けて配置された出口側整流板23Bとが設けられている。
図18に示すように、超音波式ガスメーター3は、4つの計測管31を固定するために、遮蔽板321および遮蔽板322を備えている。遮蔽板321は、上段の2つ計測管31それぞれの下部が嵌っている、上側に開口する2つの溝321Aと、下段の2つの計測管31それぞれの上部が嵌っている、下側に開口する2つの溝321Bとを備えている。遮蔽板321は、上段の2つの計測管31を案内板21とともに挟み、下段の2つの計測管31を入口側整流板部22の係止板22Cとともに挟むことで、流入側バッファ空間10BAを閉鎖している。これにより、図18に示すように、流入側バッファ空間10BAからガスが流出する流路は、4つの計測管31内に限られる。
遮蔽板322は、上段の2つ計測管31それぞれの下部が嵌っている、上側に開口する2つの溝322Aと、下段の2つの計測管31それぞれの上部が嵌っている、下側に開口する2つの溝322Bとを備えている。また、遮蔽板322は、上段の2つの計測管31を流路部材10の下部とともに挟み、下段の2つの計測管31を底カバー本体61の立壁61Aとともに挟むことで、流出側バッファ空間10DAを閉鎖している。これにより超音波式ガスメーター3のガス流入口11から流入した全てのガスは、流入側バッファ空間10BAに流入し、さらに、4つの計測管31に分かれて流れる。このため、4つの計測管31を流れるガスの流量の合計量が、超音波式ガスメーター3を流れるガスの流量となる。
また、本実施の形態の超音波式ガスメーター3の構成は、図18に示すように、流路部材10の下部(図示省略)、入口側整流板22B、出口側整流板23B等のZ軸方向(上下方向)の長さが、超音波式ガスメーター1(図6参照)よりも長く、超音波式ガスメーター1の構成から適宜変更されている。超音波式ガスメーター3は、上記の実施の形態1の超音波式ガスメーター1と同様に、一部(1〜3つ)の計測管31内を流れるガスの流速を計測し、計測したガスの流量に基づいて、4つの(全ての)計測管31を流れるガスの流量の合計量を算出し、得られた合計量を、超音波式ガスメーター3を流れるガスの流量として、表示装置41(不図示)に表示する。
本実施の形態の超音波式ガスメーター3は、整流板(入口側整流板22B,出口側整流板23B)を備え、上述した実施の形態1の超音波式ガスメーター1と同様の効果を奏する。例えば、超音波式ガスメーター2は、4つ(複数)の計測管31を有するとともに、それぞれの計測管31に流入するガスまたは流出するガスの流れの状態を安定した流れの状態にすることで、ガス流量の計測の精度を高め得る。
本発明の超音波式ガスメーターは、本実施の形態で説明した外観、構成、構造、形状等に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。例えば、流路部材10、底カバー本体61の材質は、アルミダイカストに限定されるものではなく、種々の金属や樹脂を用いることができる。
入口側整流板22Bは、入口側整流板部22の一部として構成されていなくてもよく、流入側バッファ空間10BAに設けられて、複数の計測管31の入口開口31Aのそれぞれを覆うとともに、入口開口31Aから間隔を開けて配置されていれば良い。同様に、出口側整流板23Bは、出口側整流板部23の一部として構成されていなくてもよく、流出側バッファ空間10DAに設けられて、複数の計測管31の出口開口31Bのそれぞれを覆うとともに、出口開口31Bから間隔を開けて配置されていれば良い。
また、例えば、超音波式ガスメーター1の整流板(入口側整流板22B,出口側整流板23B)は、上述した入口側整流板22Bもしくは出口側整流板23Bのうち、少なくとも一方が設けられていればよい。
また、入口側整流板22Bおよび出口側整流板23Bは、必ずしも、対向する開口(入口開口31Aもしくは出口開口31B)側に凹状に形成されていなくとも良い。
また、整流板(入口側整流板22Bおよび出口側整流板23B)は、湾曲軸線AL1もしくはAL2に直交する平面で切断した断面が円弧状でなくともよく、さらには、湾曲軸線AL1もしくはAL2の周りに湾曲しなくともよい。
1 超音波式ガスメーター
10 流路部材
10A ガス導入流路
10B 流入側バッファ部
10BA 流入側バッファ空間
10C 計測管配置流路
10D 流出側バッファ部
10DA 流出側バッファ空間
10E ガス導出流路
11 ガス流入口
12 ガス流出口
21 案内板
21A 壁板
21AA 溝
22 入口側整流板部
22A 底板部
22B 入口側整流板(整流板)
22C 係止板
22CA 溝
23 出口側整流板部
23A 底板部
23B 出口側整流板(整流板)
30 計測ユニット
31 計測管
31A 入口開口(開口)
31B 出口開口(開口)
31C 計測流路
31D 対向内壁面
32A,32B 超音波素子(流量計測部)
33 仕切り板
40 正面パネル部材
41 表示装置
42 復帰ボタン
43 前面パネル部
44 電源パック
45 制御装置
45A 流量演算部(流量計測部)
45B 制御部
46 背面パネル部
51 圧力センサ
52 遮断弁
53 遮断弁カバー
54 取手
60 底カバーユニット
61 底カバー本体
61A 立壁
61AA 溝
62 底カバーパッキン
AL1,AL2 湾曲軸線
C 空間部
101,102,103,104 ガス流
101A,102A,103A,104A,105A,106A ガス流
111,112,113,114 ガス流
111A,112A,113A,114A,115A ガス流
2 超音波式ガスメーター
3 超音波式ガスメーター
321 遮蔽板
321A,321B 溝
322 遮蔽板
322A,322B 溝

Claims (4)

  1. ガス流入口からガス流出口に至るガスの流路が正面視略U字状の筒状に形成された超音波式ガスメーターであって、
    前記ガス流入口から下方に延びるガス導入流路と、
    前記ガス導入流路の下端と連通する空間である流入側バッファ空間と、
    前記ガス流出口から下方に延びるガス導出流路と、
    前記ガス導出流路の下端と連通する空間である流出側バッファ空間と、
    前記流入側バッファ空間および前記流出側バッファ空間を接続する、筒状に形成された、複数の計測管と、
    超音波を用いて前記計測管を流れる前記ガスの流量を計測する流量計測部と、
    前記流入側バッファ空間または前記流出側バッファ空間の少なくとも一方に設けられて、複数の前記計測管の開口のそれぞれを覆うとともに、前記開口から間隔を開けて配置され、前記開口に流入もしくは前記開口から流出する前記ガスを整流する、複数の板状の整流板と、を備える、
    超音波式ガスメーター。
  2. 請求項1に記載の超音波式ガスメーターであって、
    それぞれの前記整流板は、対向する前記開口側に凹状に形成されている、
    超音波式ガスメーター。
  3. 請求項2に記載の超音波式ガスメーターであって、
    前記計測管は、前記ガスが流れる方向に直行する断面形状が矩形状であり、対向している2組の対向内壁面に対して、一方の前記対向内壁面に平行であり、かつ、対向方向において所定間隔をあけて配置された複数の仕切り板を備え、
    前記整流板は、前記計測管内の前記ガスが流れる方向と、前記対向方向と、の双方に直行する方向に対して平行な湾曲軸線の周りに湾曲し、前記湾曲軸線に直交する平面で切断した断面が円弧状である、
    超音波式ガスメーター。
  4. 請求項3に記載の超音波式ガスメーターであって、
    複数の前記計測管は、形状およびサイズが同一に構成され、
    複数の前記計測管のうちの一部の前記計測管を流れる前記ガスの流量を前記流量計測部に計測させ、計測させた前記ガスの流量に基づいて、全ての前記計測管を流れる前記ガスの流量の合計量を算出する制御部を有する、
    超音波式ガスメーター。
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