JP7312121B2 - 超音波流量計 - Google Patents
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Description
従来、超音波流量計としては、例えば、被計測流体の流入部2と、計測のための計測部3と、流出部4とを有する超音波流量計1において、被計測流体の流入部2から計測部3への流入位置が、被計測流体の流入部2への流入位置と流路12の入口位置の双方から水平方向に離れるように、流入部2と計測部3との間に邪魔板5を設けた超音波流量計1がある(特許文献1参照)。
本発明は、前記問題点に鑑み、流量の計測値のバラツキが小さい超音波流量計を提供することを課題とする。
ケースと、
前記ケース内の上流側において仕切られた空間である入口バッファ部と、
前記ケース内の下流側において仕切らたれ空間である出口バッファ部と、
前記ケース内に収納され、入口部が前記入口バッファ部に連通し、かつ、出口部が前記出口バッファ部に連通する筒体を有する計測ユニットと、を有し、
前記ケースの流入部に連通する流入口から流入した気体が、前記入口バッファ部に連通する前記計測ユニットの入口部から流入し、前記計測ユニット内の流通路を流通し、前記出口部に連通する出口バッファ部を介して流出部から流出することにより、前記計測ユニット内を通過する気体の流量を計測する超音波流量計であって、
前記ケース内に、
前記入口バッファ部および前記出口バッファ部から仕切られ、前記流入口から流入した気体を下流側に流下させる入口流路部と、
前記入口バッファ部と前記出口バッファ部との間に配置され、かつ、前記入口流路部から仕切られ、前記計測ユニットを収納する中間バッファ部と、を設け、
前記流入口から流入して前記入口流路部の下流側に流下した気体が、中間バッファ部の下流側に流入して前記入口バッファ部に還流する構成としてある。
本実施形態によれば、ケース内に気体と共に流入した液体が気体から分離され、計測ユニット内を流通することがない。このため、計測ユニットの誤計量を防止できる超音波流量計が得られる。
本実施形態によれば、入口バッファ部内に流入した液体が大量であっても、入口バッファ部および中間バッファ部の底面に溜めることにより、液体が計測ユニットに侵入することを防止できる。
本実施形態によれば、いわゆるガス抜けが良くなり、圧力損失を低減できる。
本実施形態によれば、いわゆるガス抜けが良くなり、より一層圧力損失を低減できる。
本実施形態によれば、出口連通孔によって略オリフィス構造が形成されるので、流出口から伝わる圧力変動を低減し、計測ユニットの誤計量を防止できる超音波流量計が得られる。
本実施形態によれば、入口バッファ部および出口バッファ部の外向面と、これらに対応する前記計測ユニットの入口部の開口縁部および/または出口部の開口縁部とが面一になるので、気体の流入,流出が円滑になり、圧力損失が低減し、計測流量のバラツキが小さくなる。
また、本発明の別の実施形態としては、計測ユニットの外表面のうち、中間バッファ部内に位置する外表面をカバーで被覆しておいてもよい。
さらに、本発明の異なる実施形態としては、カバーが筒体の入口部の開口縁部から出部の開口縁部までを被覆しておいてもよい。
前述の実施形態によれば、計測ユニットの外表面がカバーで被覆されているので、計測ユニットの外表面に沿って流通する気体の流れが円滑になる。このため、圧力損失を低減できるとともに、計測流量のバラツキを小さくできるという効果がある。
また、ケース10は、ケース本体20と、蓋体30とで構成されている。そして、前記流入部11の下端部に位置する流入口13(図7参照)には、異常時におけるケース10の内部空間への気体流入を阻止するため、弁体41を備えた遮断弁40が配置されている。
一方、第2仕切壁25は略L字形状に屈曲しており、その下端部とケース本体20の底面との間に間隙が形成されている。入口側空間部10a内に気体と同時に流入した液体を、ケース本体20の底面に導いて溜めるためである。
また、出口連通孔26aは後述する計測ユニット50の出口部52bよりも内側に配置され、沿面距離が長くなっている。
そして、一方の超音波振動子54aから発射された超音波が、整流板56a、56b、56c、56d、56eの間に形成された計測流路57a~57fを通過して反射し、他方の超音波振動子54bで受信されるまでの伝搬時間が測定される。また、他方の超音波振動子54bから発射された超音波が、整流板56a、56b、56c、56d、56eの間に形成された計測流路57a~57fを通過して反射し、一方の超音波振動子54aで受信されるまでの伝搬時間が測定される。これらの伝搬時間の差から、各計測流路57a~57f内の気体の流速を検出し、各計測流路57a~57f内を通過する気体の流量がそれぞれ算出される。
なお、前記ケース10には、説明の便宜上、計測ユニット50の接続線を引き出す構造、および/または、気体の圧力を測定するために気体を外部に導き出す構造は図示されていないが、必要に応じて適宜、設けても良いことは勿論である。
図7示すように、遮断弁40の弁体41を駆動して流入口13を開放することにより、流入部11から流入した気体が流入口13から入口側空間部10aの入口流路部14内に流入する。そして、第2,第1仕切壁25,23に沿って下流側に流下した気体は入口流路部14から流通口23a,33a(図8)を介して中間バッファ部15内に流入する。中間バッファ部15内に流入した気体は入口バッファ仕切壁24,34の入口連通孔24a,34a(図9)を介して入口バッファ部16内に還流する。入口バッファ部16内に流入した気体は、計測ユニット50のラッパ形状の入口部52aから筒体51内に流入する。さらに、5枚の整流板56a~56eに沿って整流されながら計測流路57a~57fを通過した気体は、一対の超音波振動子54a,54bが発する超音波を介して伝搬時間が計測される。計測された伝搬時間に基づき、制御回路板55に搭載された中央演算装置(CPU)が通過した気体の流量を算出する。ついで、各計測流路を通過した気体は、筒体51の出口部52bから出口バッファ部17に流出し、第3仕切壁26に設けた出口連通孔26aを通過して出口流路部18に流入した後、流出部12から外部に流出する。
第2実施形態は、前述の第1実施形態とほぼ同様であり、異なる点は計測ユニット50の計測回路部53と補強用リブ58cとを、頭部カバー61と胴部カバー62とからなるカバー60でそれぞれ被覆した場合である。前記カバー60の外表面は左右対称形状であるが、計測ユニット50の形状に合わせて形成できる。このため、計測ユニット50の形状によっては非対象としてもよいことは勿論である。
他は前述の第1実施形態と同様であるので、同一部分には同一番号を付して説明を省略する。
第3実施形態は、前述の第1実施形態とほぼ同様であり、図22に示すように、異なる点は入口バッファ仕切壁24を設ける位置を計測ユニット50の入口部52aまで変更し、面一とした点である。
また、計測ユニット50の表面のうち、中間バッファ部15内に位置する計測回路部53および補強用リブ58cを、頭部カバー61と胴部カバー62とからなるカバー60で被覆した点においても異なっている。
他は前述の第1実施形態と同様であるので、同一部分には同一番号を付して説明を省略する。
また、計測ユニット50の入口部52aが入口バッファ仕切壁24の外向面と面一になっている。このため、気体の流入が円滑になり、圧力損失が低減し、計測流量のバラツキが小さくなるという利点がある。
第4実施形態は、前述の第1実施形態とほぼ同様であり、図28および図29に示すように、異なる点はケース本体20内において上下に配置した流路仕切壁21と出口バッファ仕切壁22とで、計測ユニット50の出口部52bを支持するとともに、出口バッファ部17を形成した点である。流路仕切壁21は下流側に向けて出口バッファ部17の横断面積が増大するように傾斜している。また、蓋体30は単なる板状体である。
他は前述の第1実施形態と同様であるので、同一部分には同一番号を付して説明を省略する。
なお、第1鍔部63および第2鍔部64は計測ユニット50に取り付けるだけでなく、ケース本体20および/または蓋体30に適宜、一体成形してもよいことは勿論である。
また、計測ユニット50の出口部52bが出口バッファ部17の外向面と面一になっているので、気体の流出が円滑になり、圧力損失が低減し、計測流量のバラツキが小さくなるという利点がある。
第5実施形態は、前述の第4実施形態とほぼ同様であり、異なる点は計測ユニット50の計測回路部53と筒体51の補強用リブ58cとを、頭部カバー61および胴部カバー62で被覆した場合である(図33および図34)。
他は前述の第1実施形態と同様であるので、同一部分には同一番号を付して説明を省略する。
第6実施形態は、前述の第4実施形態とほぼ同様であり、異なる点は中間バッファ部15内に計測ユニット50全体を配置するとともに、計測ユニット50全体をカバー60で被覆した場合である。前記カバー60の外表面は左右対称形状であるが、計測ユニット50の形状に合わせて形成すればよく、計測ユニット50の形状に応じて非対象としてもよい。
他は前述の第4実施形態と同様であるので、同一部分には同一番号を付して説明を省略する。
なお、想定した理想的な一層当たりの体積流量は1,000(L/h)とした。
また、図47に図示するように、圧力損失185.5(Pa)であり、社内の規格値(190(Pa))以下であることを確認できた。
なお、想定した理想的な一層当たりの体積流量は1,000(L/h)とした。
また、図49に図示するように、圧力損失188.3(Pa)であり、社内の規格値(190(Pa))以下であることを確認できた。
なお、想定した理想的な一層当たりの体積流量は1,000(L/h)とした。
また、図51に図示するように、圧力損失183.1(Pa)であり、社内の規格値(190(Pa))以下であることを確認できた。
なお、想定した理想的な一層当たりの体積流量は1,000(L/h)とした。
また、図53に図示するように、圧力損失168.7(Pa)であり、社内の規格値(190(Pa))以下であることを確認できた。
なお、想定した理想的な一層当たりの体積流量は1,000(L/h)とした。
また、図55に図示するように、圧力損失170.2(Pa)であり、社内の規格値(190(Pa))以下であることを確認できた。
なお、想定した理想的な一層当たりの体積流量は1,000(L/h)とした。
また、図57に図示するように、圧力損失173.2(Pa)であり、社内の規格値(190(Pa))以下であることを確認できた。
したがって、前述の各実施例に係る超音波流量計の各層における流量のバラツキが、既存の超音波流量計の各層における流量のバラツキよりも小さいことが判った。
10a 入口側空間部
10b 出口側空間部
11 流入部
12 流出部
13 流入口
14 入口流路部
15 中間バッファ部
16 入口バッファ部
17 出口バッファ部
18 出口流路部
19 中間バッファ部
20 ケース本体
21 流路仕切壁
22 出口バッファ仕切壁
23 第1仕切壁
24 入口バッファ仕切壁
24a 入口連通孔
24c 切り欠き部
25 第2仕切壁
26 第3仕切壁
26a 出口連通孔
30 蓋体
31 流路仕切壁
32 出口バッファ仕切壁
33 第1仕切壁
34 入口バッファ仕切壁
34a 入口連通孔
35 第2仕切壁
36 第3仕切壁
36a 出口連通孔
40 遮断弁
41 弁体
50 計測ユニット
51 筒体
52a 入口部
52b 出口部
53 計測回路部
54a 超音波振動子
54b 超音波振動子
55 制御回路板
56a~56e 整流板
57a~56f 計測流路
60 カバー
61 頭部カバー
62 胴部カバー
63 第1鍔部
63a 入口連通孔
64 第2鍔部
Claims (10)
- ケースと、
前記ケース内の上流側において仕切られた空間である入口バッファ部と、
前記ケース内の下流側において仕切らたれ空間である出口バッファ部と、
前記ケース内に収納され、入口部が前記入口バッファ部に連通し、かつ、出口部が前記出口バッファ部に連通する筒体を有する計測ユニットと、を有し、
前記ケースの流入部に連通する流入口から流入した気体が、前記入口バッファ部に連通する前記計測ユニットの入口部から流入し、前記計測ユニット内の流通路を流通し、前記出口部に連通する出口バッファ部を介して流出部から流出することにより、前記計測ユニット内を通過する気体の流量を計測する超音波流量計であって、
前記ケース内に、
前記入口バッファ部および前記出口バッファ部から仕切られ、前記流入口から流入した気体を下流側に流下させる入口流路部と、
前記入口バッファ部と前記出口バッファ部との間に配置され、かつ、前記入口流路部から仕切られ、前記計測ユニットを収納する中間バッファ部と、を設け、
前記流入口から流入して前記入口流路部の下流側に流下した気体が、中間バッファ部の下流側に流入して前記入口バッファ部に還流することを特徴とする超音波流量計。 - 流入口から流入した液体を入口バッファ部内にガイドし、かつ、前記ケースの底面に溜めるように内部空間を仕切る仕切壁を、設けたことを特徴とする請求項1に記載の超音波流量計。
- 入口バッファ部と中間バッファ部との間を仕切る入口バッファ仕切壁に、入口バッファ部に流入した液体が中間バッファ部に流入できる切り欠き部を、設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の超音波流量計。
- 出口バッファ部がケースの流出部に直接、連通していることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の超音波流量計。
- 出口バッファ部が、下流側に向けて断面積が増大するように形成されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の超音波流量計。
- 出口バッファ部とケースの流出部との間に、出口連通孔を備えた仕切壁を設けて出口流路部を形成したことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の超音波流量計。
- 計測ユニットの筒体の入口部の開口縁部および出口部の開口縁部のうち、少なくともいずれか一方の開口縁部が、入口バッファ部および出口バッファ部の少なくともいずれか一方の対応する外向面に面一に配置されていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の超音波流量計。
- 計測ユニットの外表面のうち、少なくとも中間部をカバーで被覆したことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の超音波流量計。
- 計測ユニットの外表面のうち、中間バッファ部内に位置する外表面をカバーで被覆したことを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の超音波流量計。
- カバーが筒体の入口部の開口縁部から出口部の開口縁部までを被覆していることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の超音波流量計。
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