JP2021104988A - ビルダグリプチンとメトホルミンを含有する錠剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】 化学的に安定性を向上させたビルダグリプチン及びメトホルミン塩酸塩配合錠を提供することを目的とする。【解決手段】 ビルダグリプチン、ビルダグリプチンの安定性に及ぼす影響が少ない医薬品添加物、及びメトホルミン又はその薬理上許容される塩を含有してなる錠剤を提供する。【選択図】なし
Description
本発明は、安定性を向上させたビルダグリプチンとメトホルミンを含有する錠剤に関する。
ビルダグリプチンは、ジペプチジルペプチターゼ−4(DPP−4)阻害薬であり、糖尿病用剤である。当該薬剤は、食後に消化管から分泌されるインクレチンの血糖降下作用に着目された薬剤であり、インクレチンは食後に消化管から分泌され、血糖依存的にインスリン分泌促進及びグルカゴン分泌抑制に働き、血糖が調節される(特許文献1)。
ビルダグリプチンを有効成分として「エクア(登録商標)錠」(ノバルティスファーマ株式会社、大日本住友製薬株式会社)が販売されている(非特許文献1)。
メトホルミンは、ビグアナイド系経口血糖降下剤であり、薬効薬理として、その機序として、AMPキナーゼの活性化を介してグルコーストランスポーター4を細胞膜へ移動させる作用や、肝臓や骨格筋細胞で脂肪酸の燃焼を促進して細胞内脂肪酸濃度を下げる作用など、インスリン受容体以降のシグナル伝達の促進が考えられている(非特許文献2)。
更に、上記二成分を有効成分として、選択的DPP−4阻害薬/ビグアナイド系薬配合剤[2型糖尿病治療薬]である「エクメット(登録商標)配合錠LD/HD」(ノバルティスファーマ株式会社、大日本住友製薬株式会社)が販売されている(非特許文献3)。
他方、DPP−4阻害剤及びメトホルミン配合剤に関する特許公報には、有用なDPP−4阻害剤化合物(特に式I、IAまたはIB)及びメトホルミンとの配合錠に関する発明が記載されている。例えば、ビルダグリプチンは吸湿性であり、安定性に問題があること、製剤について二層錠、または三層錠が製造されることが記載されている(特許文献2)。
しかしながら、化学的に安定性を向上させたビルダグリプチンとメトホルミンを含有する錠剤については具体的に記載されていない。
添付文書「エクア(登録商標)錠50mg」、2019年11月改訂(第15版)
添付文書「メトホルミン塩酸塩錠250mgMT「JG」/500mgMT「JG」」、2019年6月改訂(第5版)
添付文書「エクメッド(登録商標)配合錠LD/HD」、2019年11月改訂(第5版)
本発明の目的は、化学的に安定性を向上させたビルダグリプチン及びメトホルミン塩酸塩配合錠を提供することにある。また、本発明の目的は、熱湿度条件下におけるビルダグリプチンの分解を抑制する製剤を提供することにある。
本発明の発明者らは、ビルダグリプチンの分解抑制の観点から、現在販売されている「エクメット(登録商標)配合錠HD」より、顕著にビルダグリプチンの安定性を改善できることを確認して、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、以下の通りである:
(1)ビルダグリプチン、ビルダグリプチンの安定性に及ぼす影響が少ない医薬品添加物、及びメトホルミン又はその薬理上許容される塩を含有してなる錠剤、
(2)ビルダグリプチンが、ビルダグリプチンの安定性に及ぼす影響が少ない医薬品添加物とともに層を形成してなる、前記(1)に記載の錠剤、
(3)メトホルミン又はその薬理上許容される塩が、ビルダグリプチンの安定性に及ぼす影響が少ない医薬品添加物とともに層を形成してなる、前記(1)または(2)に記載の錠剤、
(4)錠剤が二層錠または三層錠である、前記(1)〜(3)のいずれかに記載の錠剤、
(5)ビルダグリプチンの安定性に及ぼす影響が少ない医薬品添加物が、賦形剤、崩壊剤、界面活性剤、結合剤、コーティング剤、酸味料、発泡剤、甘味剤、香料、着色剤、緩衝剤、抗酸化剤、及び滑沢剤からなる群より選択される、前記(1)〜(4)のいずれかに記載の錠剤、
(6)ビルダグリプチンの安定性に及ぼす影響が少ない医薬品添加物が、D−マンニトール、乳糖、トレハロース、トウモロコシデンプン、及び結晶セルロースからなる群から選択される少なくとも1種である、前記(1)〜(5)のいずれかに記載の錠剤、
(7)錠剤がモノリシック型錠剤である、前記(1)に記載の錠剤、
(8)ビルダグリプチンが、ビルダグリプチンの安定性に及ぼす影響が少ない医薬品添加物により被覆されてなる、前記(7)に記載の錠剤、
(9)ビルダグリプチンの安定性に及ぼす影響が少ない医薬品添加物が、滑沢剤である、前記(7)または(8)に記載の錠剤、
(10)ビルダグリプチン及びメトホルミン又はその薬理上許容される塩を含有する錠剤の製造における、ビルダグリプチンの安定性のためにメトホルミン又はその薬理上許容される塩と分離する機能を有する物質の使用、
に関する。
(1)ビルダグリプチン、ビルダグリプチンの安定性に及ぼす影響が少ない医薬品添加物、及びメトホルミン又はその薬理上許容される塩を含有してなる錠剤、
(2)ビルダグリプチンが、ビルダグリプチンの安定性に及ぼす影響が少ない医薬品添加物とともに層を形成してなる、前記(1)に記載の錠剤、
(3)メトホルミン又はその薬理上許容される塩が、ビルダグリプチンの安定性に及ぼす影響が少ない医薬品添加物とともに層を形成してなる、前記(1)または(2)に記載の錠剤、
(4)錠剤が二層錠または三層錠である、前記(1)〜(3)のいずれかに記載の錠剤、
(5)ビルダグリプチンの安定性に及ぼす影響が少ない医薬品添加物が、賦形剤、崩壊剤、界面活性剤、結合剤、コーティング剤、酸味料、発泡剤、甘味剤、香料、着色剤、緩衝剤、抗酸化剤、及び滑沢剤からなる群より選択される、前記(1)〜(4)のいずれかに記載の錠剤、
(6)ビルダグリプチンの安定性に及ぼす影響が少ない医薬品添加物が、D−マンニトール、乳糖、トレハロース、トウモロコシデンプン、及び結晶セルロースからなる群から選択される少なくとも1種である、前記(1)〜(5)のいずれかに記載の錠剤、
(7)錠剤がモノリシック型錠剤である、前記(1)に記載の錠剤、
(8)ビルダグリプチンが、ビルダグリプチンの安定性に及ぼす影響が少ない医薬品添加物により被覆されてなる、前記(7)に記載の錠剤、
(9)ビルダグリプチンの安定性に及ぼす影響が少ない医薬品添加物が、滑沢剤である、前記(7)または(8)に記載の錠剤、
(10)ビルダグリプチン及びメトホルミン又はその薬理上許容される塩を含有する錠剤の製造における、ビルダグリプチンの安定性のためにメトホルミン又はその薬理上許容される塩と分離する機能を有する物質の使用、
に関する。
本発明によれば、化学的に安定性を向上させたビルダグリプチンとメトホルミンとを含有する錠剤を提供することができる。また、本発明によれば、熱湿度条件下におけるビルダグリプチンの分解物を抑制されたビルダグリプチンを含有する錠剤を提供することができる。
以下に本発明のビルダグリプチンを含有する錠剤に関して説明する。
本発明に用いられるビルダグリプチンは、化学名(2S)−1−{[(3−Hydroxytricyclo[3.3.1.13,7]dec−1−yl)amino]acetyl}pyrrolidine−2−carbonitrileと称し、既に医薬品として医療の現場に提供され、臨床で使用されていることから、容易に入手することができる。
ビルダグリプチンの効能及び効果は、「2型糖尿病」である。用法及び用量は、上記効能及び効果に対して、通常、成人にはビルダグリプチンとして50mgを1日2回朝、夕に経口投与する。なお、患者の状態に応じて50mg1日1回朝に投与することができる。
ビルダグリプチンの配合量は、錠剤全量あたり、ある態様として15%未満、ある態様として3%以上〜12%未満、ある態様として5%以上〜10%未満である。
本発明に用いられるメトホルミンは、化学名 1,1−Dimethylbiguanide monohydrochlorideと称し、特にメトホルミン塩酸塩は、既に医薬として臨床で使用されており、容易に入手することができる。
メトホルミンの効能及び効果は、「2型糖尿病である。ただし、次のいずれかの治療で十分な効果が得られない場合に限る。1.食事療法・運動療法のみ 2.食事療法・運動療法に加えてスルホニルウレア剤を使用」である。用法及び用量は、通常、成人にはメトホルミン塩酸塩として1日500mgより開始し、1日2〜3回に分割して食直前又は食後に経口投与する。維持量は効果を観察しながら決めるが、通常1日750〜1500mgとする。なお、患者の状態により適宜増減するが、1日最高投与量は2250mgまでとする。通常、10歳以上の小児にはメトホルミン塩酸塩として1日500mgより開始し、1日2〜3回に分割して食直前又は食後に経口投与する。維持量は効果を観察しながら決めるが、通常1日500〜1500mgとする。なお、患者の状態により適宜増減するが、1日最高投与量は2000mgまでとするというものである。
ビルダグリプチン及びメトホルミン含有配合錠については、効能又は効果として「2型糖尿病 ただし、ビルダグリプチン及びメトホルミン塩酸塩の併用による治療が適切と判断される場合に限る」というものであり、用法及び用量として「通常、成人には1回1錠(ビルダグリプチン/メトホルミン塩酸塩として50mg/250mg又は50mg/500mg)を1日2回朝、夕に経口投与する」というものである。
本明細書における「ビルダグリプチンの分解が抑制」とは、ビルダグリプチンの分解等に起因する類縁量の増大及び/又は未知物質の生成・増加を抑制することを意味する。評価方法としては、例えば、熱湿度条件下、例えば、後記実施例に記載の苛酷試験条件下等に錠剤を保管した後、高速液体クロマトグラフ法(HPLC法)により試験を行い、類縁物質量を算出して、試験開始時の総類縁物質量と比較する等して、ビルダグリプチン含有錠剤の安定性を評価する。次に、評価基準は、例えば、熱湿度条件下、例えば60℃75%RH(相対湿度)に7日間保管するとき、総類縁物質量、シアノ基加水分解物量(例えば、相対保持時間約0.6)、アミジン量(例えば、相対保持時間約0.5)、又はジケトピペラジン量(例えば、相対保持時間約1.04)の量が特定量以下として規定される。例えば、総類縁物質量について、ある態様として0%〜3.5%、ある態様として0%〜2.5%、またシアノ基加水分解物量について、ある態様として0%〜2%、ある態様として0%〜1.5%、またアミジン量として、ある態様として0%〜0.2%、ある態様として0%〜0.1%、またジケトピペラジン量として、ある態様として0%〜1%、ある態様として0%〜0.6%と規定する。
本明細書における「ビルダグリプチンの安定性に及ぼす影響が少ない」とは、上記「ビルダグリプチンの分解が抑制」される定義で規定された、総類縁物質量、あるいは特定の指標となる物質について、特定量以下の状態を意味する。ある態様として、総類縁物質のとき、ある態様として0%〜3.5%、ある態様として0%〜2.5%、またシアノ基加水分解物量について、ある態様として0%〜2%、ある態様として0%〜1.5%、またアミジン量として、ある態様として0%〜0.2%、ある態様として0%〜0.1%、またジケトピペラジン量として、ある態様として0%〜1%、ある態様として0%〜0.6%と規定する。
本発明に用いられる「ビルダグリプチンの安定性に及ぼす影響が少ない医薬品添加物」(以後、「本添加物」と略記)とは、総類縁物質量、あるいは特定の指標となる物質について、特定量以下の状態にする医薬品添加物を意味する。具体的には、例えば、賦形剤、崩壊剤、界面活性剤、結合剤、コーティング剤、酸味料、発泡剤、甘味剤、香料、着色剤、緩衝剤、抗酸化剤、滑沢剤等が挙げられる。
本添加物は、ビルダグリプチンとメトホルミンとを分離する機能を有しているものでもある(以後、「メトホルミン分離機能物質」とも略記)。
ある態様として、賦形剤としては、例えば、D−マンニトール、トウモロコシデンプン、結晶セルロース、トレハロース、無水リン酸水素カルシウム、D−ソルビトール、乳糖、白糖、デンプン、α化デンプン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルメロースナトリウム、アラビアゴム、デキストリン、プルラン、軽質無水ケイ酸、合成ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム等が挙げられる。
崩壊剤としては、例えば、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、カルメロース、カルメロースカルシウム、クロスカルメロース、クロスカルメロースナトリウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、部分アルファ化デンプン、クロスポビドン等が挙げられる。
界面活性剤としては、例えば、ポリソルベート80、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等が挙げられる。
結合剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、アラビアゴム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。
コーティング剤としては、例えば、ヒプロメロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース等が挙げられる。
酸味料としては、例えば、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸等が挙げられる。
発泡剤としては、例えば、重曹等が挙げられる。
甘味剤としては、例えば、スクラロース、サッカリンナトリウム、グリチルリチン二カリウム、アスパルテーム、ステビア、ソーマチン等が挙げられる。
香料としては、例えば、レモン、レモンライム、オレンジ、メントール等が挙げられる。
着色剤としては、例えば、三二酸化鉄、黄色三二酸化鉄、黒酸化鉄、酸化チタン、食用黄色4号、食用黄色5号、食用赤色3号、食用赤色102号、食用青色3号等が挙げられる。
緩衝剤としては、例えば、クエン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、アスコルビン酸又はその塩類、グルタミン酸、グルタミン、グリシン、アスパラギン酸、アラニン、アルギニン又はその塩類、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、水酸化マグネシウム、リン酸、ホウ酸又はその塩類等が挙げられる。
抗酸化剤としては、例えば、アスコルビン酸、ジブチルヒドロキシトルエン、没食子酸プロピル等が挙げられる。
滑沢剤としては、例えば、フマル酸ステアリルナトリウム、ステアリン酸、ステアリン酸ナトリウム、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、硬化油、ショ糖脂肪酸エステル等が挙げられる。
ビルダグリプチンの錠剤あたりの含有量が15%未満であるとき、ある態様としては、賦形剤として、例えば、D−マンニトール、乳糖、トレハロース、トウモロコシデンプン、結晶セルロース、無水リン酸水素カルシウム、D−ソルビトール、白糖、デンプン、α化デンプン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルメロースナトリウム、アラビアゴム、デキストリン、プルラン、軽質無水ケイ酸、合成ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム等が挙げられる。ある態様として、D−マンニトール、乳糖、トレハロース、トウモロコシデンプン、結晶セルロースが挙げられる。これらの群から一種以上組合せて使用することができる。配合量としては、ある態様として0%〜50%、ある態様として2%〜30%、ある態様として5%〜20%である。また、結晶セルロースの配合量は、ある態様として0%〜20%、ある態様として0%〜10%である。
崩壊剤としては、例えば、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、カルメロース、カルメロースカルシウム、クロスカルメロース、クロスカルメロースナトリウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、部分アルファ化デンプン、クロスポビドン等が挙げられる。
結合剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、ヒプロメロース、アラビアゴム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。
滑沢剤としては、例えば、フマル酸ステアリルナトリウム、ステアリン酸、ステアリン酸ナトリウム、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、硬化油、ショ糖脂肪酸エステル等が挙げられる。
また、ビルダグリプチンの錠剤あたりの含有量が15%未満であるとき、他のある態様としては、賦形剤として、D−マンニトール、乳糖、トウモロコシデンプン、結晶セルロースが挙げられる。これらの群から一種以上組合せて使用することができる。配合量としては、ある態様として0%〜50%、ある態様として2%〜30%、ある態様として5%〜20%である。また、結晶セルロースの配合量は、ある態様として0%〜20%、ある態様として0%〜10%である。
崩壊剤としては、クロスポビドンが、結合剤としては、ポリビニルアルコール、ヒプロメロースが、滑沢剤としては、ステアリン酸マグネシウムが、それぞれ挙げられる。
本発明に用いられるD−マンニトール、乳糖、トレハロース、トウモロコシデンプン、または結晶セルロースとしては、製薬学的に許容されるものであれば特に制限されない。また、乳糖は、無水物、水和物のいずれであってもよい。これらの群から一種以上組合せて使用することができる。配合量としては、ある態様として0%〜50%、ある態様として2%〜30%、ある態様として5%〜20%である。また、結晶セルロースの配合量は、ある態様として0%〜20%、ある態様として0%〜10%である。
本発明に用いられるポリビニルアルコール、ステアリン酸マグネシウムとしては、製薬学的に許容されるものであれば特に制限されない。また、ポリビニルアルコールの配合量は、ある態様として0%〜5%、ある態様として0%〜3%、また、クロスポビドンの配合量は、ある態様として0%〜5%、ある態様として0.2%〜3%、また、ステアリン酸マグネシウムの配合量は、ある態様として0.1%〜3%、ある態様として0.2%〜1.5%である。
本発明のビルダグリプチンを含有する錠剤には、本発明の所望の効果が達成される範囲で更なる各種医薬品添加物が適宜使用される。
本発明のビルダグリプチン含有錠剤に配合される上記更なる各種医薬品添加物は、適宜組合せることができる。
配合量は、本発明の所望の効果の達成に影響を与えない量であれば特に制限されない。
ビルダグリプチン、メトホルミン分離機能物質、メトホルミンの配合割合としては、ビルダグリプチンの安定性に及ぼす影響が少ない範囲であれば特に制限されない。ビルダグリプチンの安定性の観点から、ビルダグリプチン:メトホルミン分離機能物質の配合割合を規定するとき、ある態様として1:1である。例えば、二層錠の場合、ビルダグリプチン:メトホルミン分離機能物質の配合割合として、ある態様として1:3、ある態様として1:2.6、ある態様として1:2、ある態様として1:1、ある態様として1:0.6である。三層錠の場合、ある態様として1:3、ある態様として1:2.5、ある態様として1:2である。モノリシック型錠剤の場合、ある態様として1:3、ある態様として1:2、ある態様として1:1である。
本発明の錠剤は、二層錠、三層錠、(モノリシック型)錠剤、素錠、フィルムコーティング錠、口腔内崩壊錠(フィルムコーティングされていてもよい)のいずれであってもよい。ビルダグリプチンがメトホルミン分離機能物質により被覆されている場合には、いずれの錠剤も挙げられる。ある態様として、二層錠、三層錠が挙げられる。二層錠では、例えば、ビルダグリプチンを含有する層を圧縮成形後に、メトホルミンを含有する層を積層する等により、調製することができる。三層錠では、例えば、ビルダグリプチンを含有する層を圧縮成形後に、メトホルミンを含有する層を積層する前に、例えば、いずれの有効成分の溶出性に影響を及ぼさない物質(例えば、D−マンニトール、乳糖、トレハロース、トウモロコシデンプン、結晶セルロース、ポリビニルアルコール、ステアリン酸マグネシウム等)を偏析させたりること等、あるいは、これらからなる群より一種以上を積層する等の分離層を設ける等により、三層以上の錠剤とすることもできる。(モノリシック型)錠剤では、例えば、ビルダグリプチン及びメトホルミン分離機能物質(例えば、ステアリン酸マグネシウム等の滑沢剤)を混合、圧縮成形、粉砕する等して、乾式造粒する。当該ビルダグリプチンを含む乾式造粒物、メトホルミン、及び本添加物を混合、圧縮成形する等して、錠剤を調製する。
本発明の錠剤は、粉砕、混合、造粒、乾燥、成形(打錠)、コーティング等の工程を含む、自体公知の方法により、製造することができる。
詳細には、本発明の錠剤は、(予め粉砕されてもよい)ビルダグリプチン、賦形剤(例えば、D−マンニトール、乳糖、トウモロコシデンプン、トレハロース)を混合し、結合剤(例えば、ポリビニルアルコール、ヒプロメロース等)を含んだ結合剤溶液を噴霧、造粒し、当該造粒物を乾燥・整粒後に、当該造粒物に、賦形剤(例えば、結晶セルロース等)、崩壊剤(例えば、クロスポビドン等)、滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム等)を混合して、打錠末が調製される。また、メトホルミンについては、メトホルミン塩酸塩、流動化剤(例えば、軽質無水ケイ酸)を混合し、結合剤(例えば、ポビドン)を含んだ結合剤溶液を噴霧、造粒し、当該造粒物を乾燥・整粒後に、当該造粒物に、滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム等)を混合して、打錠末が調製される。これらの打錠末を圧縮成形(例えば、打錠)し、素錠(例えば、ビルダグリプチンを含有する層及びメトホルミンを含有する層とをそれぞれ独立した層として含有する二層錠、また、これらの層の間に、ビルダグリプチンとメトホルミンとの間に、両有効成分を分離する機能を有する物質等からなる中間層を有する三層錠、更に、有効成分の表面にビルダグリプチン及びメトホルミンの安定性に影響を及ぼさない物質が被覆されたビルダグリプチンと、メトホルミンとを含む、モノリシックタイプ錠剤等)が製造される。造粒工程については、湿式造粒、または乾式造粒が採用される。ビルダグリプチンを造粒する場合、湿式造粒、乾式造粒、いずれも適用することができる。乾式造粒では、ビルダグリプチンを、例えば、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム等、メトホルミンと分離する機能を有する物質とともに混合して、圧縮・粉砕する等して、造粒物とすることができる。また、造粒工程を含まず、前記混合物を直接打錠する態様も含まれる。更に、該素錠に対して、コーティング基剤(例えば、ヒプロメロース等)が被覆されることにより、フィルムコーティング錠が製造される。なお、ビルダグリプチンを配合する工程については、造粒工程では混合工程、結合剤溶液の調製工程、造粒物に崩壊剤、滑沢剤を添加・混合工程等、いずれでの工程であってよい。
粉砕・混合工程:該工程において、粉砕工程は、薬物、及び本添加物を通常製薬学的に許容される粉砕方法であれば、装置、手段とも特に制限されない。
例えば、ハンマーミル、ボールミル、ジェット粉砕、コトイドミル等が挙げられる。
次に、混合工程は、通常製薬学的に許容される、各成分を実質的に均一に混合できる方法であれば、特に制限されない。
造粒工程:ビルダグリプチン及び/またはメトホルミンを造粒する方法であれば、特に制限さない。例えば、乾式造粒法、解砕(粉砕)造粒法、高速撹拌造粒法、流動層造粒法、押出造粒法、転動造粒法、噴霧造粒法等が挙げられる。乾式造粒において、ビルダグリプチンと本添加物との配合割合としては、ビルダグリプチン100質量%に対して、ある態様として0〜15%、ある態様として0〜8%、ある態様として0.5〜5%が挙げられる。流動層造粒において、メトホルミンと本添加物との配合割合としては、メトホルミン100質量%に対して、ある態様として0〜20%、ある態様として1〜15%、ある態様として2〜10%が挙げられる。湿式法において、造粒後に乾燥することもできる。湿式造粒法では、結合剤として親水性物質が挙げられ、例えば、ポビドン、ポリエチレングリコールなどが挙げられる。
成形工程において、本発明の錠剤を成形する方法であれば、特に制限されない。例えば、造粒・乾燥工程を行わず、薬物、及び本添加物を混合後に、直接圧縮成形し錠剤を製造する方法、造粒し更に滑沢剤を混合した後に、圧縮成形し錠剤を製造する方法等が挙げられる。ある態様として、二層錠、三層錠、(モノリシック型)錠剤等が挙げられる。例えば、二層錠を調製する場合、一層目の造粒物と二層目の造粒物を積層して約0.1kN〜約10kNで圧縮し、その後二層目の造粒物を積層して約2kN〜約20kNで圧縮する等して調製する。多層錠の場合、打錠圧を適宜調整して圧縮することができる。
フィルムコーティング工程:製薬学的に許容される方法であれば、特に制限されない。本発明のビルダグリプチンの安定化方法、及び、ビルダグリプチン及びメトホルミンを含有する錠剤の製造における、ビルダグリプチンの安定性のためにメトホルミンと分離する機能を有する物質の使用で用いられる各定義については、本発明の錠剤における当該説明をそのまま適用することができる。
また本発明のビルダグリプチンの安定化方法、ビルダグリプチン及びメトホルミンを含有する錠剤の製造における、ビルダグリプチンの安定性のためにメトホルミンと分離する機能を有する物質の使用における各成分の配合量、配合方法等については、本発明の錠剤及びその製造方法における当該説明をそのまま適用することができる。
以下に、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
《参考例1<ビルダグリプチン打錠末>》の打錠末を使用
流動層造粒乾燥機(パウレック製:FM−MP−01)を用いてビルダグリプチン100g及び乳糖水和物(メグレ製:Granulac200)140gを混合したのち、ポリビニルアルコール(部分けん化物)(日本合成化学工業製:EG−05PW)6gを精製水114gに溶解させた結合剤溶液を噴霧して造粒する。噴霧終了後、乾燥し、目開き0.85mmの篩にて篩過して薬物含有整粒末を得る。得られた薬物含有整粒末123gに結晶セルロース(旭化成製:UF−702)21g、クロスポビドン(BASFジャパン製:Kollidon CL−F)4.5g及びステアリン酸マグネシウム(太平化学工業製:ステアリン酸マグネシウム(植物性))1.5gを加えて打錠末とする。
流動層造粒乾燥機(パウレック製:FM−MP−01)を用いてビルダグリプチン100g及び乳糖水和物(メグレ製:Granulac200)140gを混合したのち、ポリビニルアルコール(部分けん化物)(日本合成化学工業製:EG−05PW)6gを精製水114gに溶解させた結合剤溶液を噴霧して造粒する。噴霧終了後、乾燥し、目開き0.85mmの篩にて篩過して薬物含有整粒末を得る。得られた薬物含有整粒末123gに結晶セルロース(旭化成製:UF−702)21g、クロスポビドン(BASFジャパン製:Kollidon CL−F)4.5g及びステアリン酸マグネシウム(太平化学工業製:ステアリン酸マグネシウム(植物性))1.5gを加えて打錠末とする。
《参考例2<ビルダグリプチン打錠末>》
流動層造粒乾燥機(パウレック製:FM−MP−01)を用いてビルダグリプチン100g、トレハロース(旭化成製:トレハロースP)232g、トウモロコシデンプン(日本食品化工製:局法コーンスターチ)40g及びクロスポビドン(BASFジャパン製:Kollidon CL−F)20gを混合したのち、ヒプロメロース(信越化学工業製:TC−5E)4gを精製水76gに溶解させた結合剤溶液を噴霧して造粒する。噴霧終了後、乾燥し、目開き0.85mmの篩にて篩過して薬物含有整粒末を得る。得られた薬物含有整粒末198gにステアリン酸マグネシウム(太平化学工業製:ステアリン酸マグネシウム(植物性))2gを加えて打錠末とする。
流動層造粒乾燥機(パウレック製:FM−MP−01)を用いてビルダグリプチン100g、トレハロース(旭化成製:トレハロースP)232g、トウモロコシデンプン(日本食品化工製:局法コーンスターチ)40g及びクロスポビドン(BASFジャパン製:Kollidon CL−F)20gを混合したのち、ヒプロメロース(信越化学工業製:TC−5E)4gを精製水76gに溶解させた結合剤溶液を噴霧して造粒する。噴霧終了後、乾燥し、目開き0.85mmの篩にて篩過して薬物含有整粒末を得る。得られた薬物含有整粒末198gにステアリン酸マグネシウム(太平化学工業製:ステアリン酸マグネシウム(植物性))2gを加えて打錠末とする。
《参考例3<メトホルミン打錠末>》
流動層造粒乾燥機(パウレック製:FM−MP−01)を用いてメトホルミン塩酸塩500g、軽質無水ケイ酸(フロイント産業製:アドソリダー101)2.6gを混合したのち、ポビドン(ASHLAND製:K30)25gを精製水288gに溶解させた結合剤溶液を噴霧して造粒する。噴霧終了後、乾燥し、目開き0.71mmの篩にて篩過して薬物含有整粒末を得る。得られた薬物含有整粒末422.08gにステアリン酸マグネシウム(太平化学工業製:ステアリン酸マグネシウム(植物性))1.92gを加えて打錠末とする。
流動層造粒乾燥機(パウレック製:FM−MP−01)を用いてメトホルミン塩酸塩500g、軽質無水ケイ酸(フロイント産業製:アドソリダー101)2.6gを混合したのち、ポビドン(ASHLAND製:K30)25gを精製水288gに溶解させた結合剤溶液を噴霧して造粒する。噴霧終了後、乾燥し、目開き0.71mmの篩にて篩過して薬物含有整粒末を得る。得られた薬物含有整粒末422.08gにステアリン酸マグネシウム(太平化学工業製:ステアリン酸マグネシウム(植物性))1.92gを加えて打錠末とする。
《参考例4<ビルダグリプチン打錠末>》
ビルダグリプチン50g、ステアリン酸マグネシウム(太平化学工業製:ステアリン酸マグネシウム(植物性))0.5gを混合したのち、ローラーコンパクター(フロイント製:TF−LABO)を用いて造粒する。造粒後、目開き0.5mmの篩にて篩過して打錠末を得る。
ビルダグリプチン50g、ステアリン酸マグネシウム(太平化学工業製:ステアリン酸マグネシウム(植物性))0.5gを混合したのち、ローラーコンパクター(フロイント製:TF−LABO)を用いて造粒する。造粒後、目開き0.5mmの篩にて篩過して打錠末を得る。
参考例1で得られた打錠末150mgと、参考例3で得られた打錠末530mgをそれぞれ堅型複層両圧成形機(菊水製作所製:CRUX03L)を用いて打錠し、錠剤質量680mg、17.0×7.2mmの楕円形の本発明の錠剤(2層錠(素錠))を得る。
参考例2で得られた打錠末200mgと、参考例3で得られた打錠末530mgをそれぞれ堅型複層両圧成形機(菊水製作所製:CRUX03L)を用いて打錠し、錠剤質量730mg、17.0×7.2mmの楕円形の本発明錠剤(2層錠(素錠))を得る。
参考例4で得られた打錠末50.5mgと、参考例3で得られた打錠末530mgをそれぞれ堅型複層両圧成形機(菊水製作所製:CRUX03L)を用いて打錠し、錠剤質量580.5mg、17.0×7.2mmの楕円形の本発明錠剤(2層錠(素錠))を得る。
本発明錠剤の1錠当たりの配合量を表1に示す。
《試験例 苛酷試験》
実施例で得られた錠剤及び「エクメット(登録商標)錠HD」(以後、「先行錠」と略記)及び先行錠のフィルムコーティング部を剥いだ錠剤(以後、「先行錠素錠)と略記)を対照製剤として、苛酷試験を実施した。それぞれの検体を、60℃75%RH条件下で7日間保存した後、類縁物質の含量を液体クロマトグラフ法により測定した。
実施例で得られた錠剤及び「エクメット(登録商標)錠HD」(以後、「先行錠」と略記)及び先行錠のフィルムコーティング部を剥いだ錠剤(以後、「先行錠素錠)と略記)を対照製剤として、苛酷試験を実施した。それぞれの検体を、60℃75%RH条件下で7日間保存した後、類縁物質の含量を液体クロマトグラフ法により測定した。
(類縁物質測定方法)
本品5個をとり粉末とし、ビルダグリプチン約4mg及びメトホルミン40mgに対応する量を精密に量り、水/アセトニトリル混液(7:3)に溶かし、正確に20mLとする。この液を遠心分離し、上澄液を孔径0.45μmのメンブランフィルターでろ過し、初めのろ液5mLを除き、次のろ液を試料溶液とする。別にビルダグリプチン標準物質(別途乾燥減量を測定しておく)約20mgを精密に量り、水/アセトニトリル混液(7:3)に溶かして正確に100mLとし、ビルダグリプチン溶液とする。ビルダグリプチン溶液1mLを正確に量り、水/アセトニトリル混液(7:3)を加えて正確に100mLとし、標準溶液とする。これらの液20μLを正確にとり、次の条件で液体クロマトグラフィーにより試験を行う。それぞれの液の各々のピーク面積を自動積分法により測定する。
本品5個をとり粉末とし、ビルダグリプチン約4mg及びメトホルミン40mgに対応する量を精密に量り、水/アセトニトリル混液(7:3)に溶かし、正確に20mLとする。この液を遠心分離し、上澄液を孔径0.45μmのメンブランフィルターでろ過し、初めのろ液5mLを除き、次のろ液を試料溶液とする。別にビルダグリプチン標準物質(別途乾燥減量を測定しておく)約20mgを精密に量り、水/アセトニトリル混液(7:3)に溶かして正確に100mLとし、ビルダグリプチン溶液とする。ビルダグリプチン溶液1mLを正確に量り、水/アセトニトリル混液(7:3)を加えて正確に100mLとし、標準溶液とする。これらの液20μLを正確にとり、次の条件で液体クロマトグラフィーにより試験を行う。それぞれの液の各々のピーク面積を自動積分法により測定する。
試験条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:210nm)
カラム:内径4.6mm、長さ25cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフィー用オクタデシルシリル化シリカゲルを充填する.(GLサイエンス製Inert Sustain C18 内径4.6mm長さ250mm、粒径5μm)
カラム温度:45℃付近の一定温度
移動相A:リン酸二水素ナトリウム二水和物1.5gを水1000mLに溶かし、水酸化ナトリウム試液を加えてpH7.0に調整する。
移動相B:移動相A700mLにアセトニトリル300mLを加える。
移動相の送液:移動相A及び移動相Bの混合比を次のように変えて濃度勾配制御する。
流量:毎分1.0mL
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:210nm)
カラム:内径4.6mm、長さ25cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフィー用オクタデシルシリル化シリカゲルを充填する.(GLサイエンス製Inert Sustain C18 内径4.6mm長さ250mm、粒径5μm)
カラム温度:45℃付近の一定温度
移動相A:リン酸二水素ナトリウム二水和物1.5gを水1000mLに溶かし、水酸化ナトリウム試液を加えてpH7.0に調整する。
移動相B:移動相A700mLにアセトニトリル300mLを加える。
移動相の送液:移動相A及び移動相Bの混合比を次のように変えて濃度勾配制御する。
流量:毎分1.0mL
(結果)表2に示す通り、本発明錠剤は類縁物質量の増加を顕著に抑制することが確認された。
Claims (10)
- ビルダグリプチン、ビルダグリプチンの安定性に及ぼす影響が少ない医薬品添加物、及びメトホルミン又はその薬理上許容される塩を含有してなる錠剤。
- ビルダグリプチンが、ビルダグリプチンの安定性に及ぼす影響が少ない医薬品添加物とともに層を形成してなる、請求項1に記載の錠剤。
- メトホルミン又はその薬理上許容される塩が、ビルダグリプチンの安定性に及ぼす影響が少ない医薬品添加物とともに層を形成してなる、請求項1または2に記載の錠剤。
- 錠剤が二層錠または三層錠である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の錠剤。
- ビルダグリプチンの安定性に及ぼす影響が少ない医薬品添加物が、賦形剤、崩壊剤、界面活性剤、結合剤、コーティング剤、酸味料、発泡剤、甘味剤、香料、着色剤、緩衝剤、抗酸化剤、及び滑沢剤からなる群より選択される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の錠剤。
- ビルダグリプチンの安定性に及ぼす影響が少ない医薬品添加物が、D−マンニトール、乳糖、トレハロース、トウモロコシデンプン、及び結晶セルロースからなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1〜5記載のいずれか一項に記載の錠剤。
- 錠剤がモノリシック型錠剤である、請求項1に記載の錠剤。
- ビルダグリプチンが、ビルダグリプチンの安定性に及ぼす影響が少ない医薬品添加物により被覆されてなる、請求項7に記載の錠剤。
- ビルダグリプチンの安定性に及ぼす影響が少ない医薬品添加物が、滑沢剤である、請求項7または8に記載の錠剤。
- ビルダグリプチン及びメトホルミン又はその薬理上許容される塩を含有する錠剤の製造における、ビルダグリプチンの安定性のためにメトホルミン又はその薬理上許容される塩と分離する機能を有する物質の使用。
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JP2019240193A JP2021104988A (ja) | 2019-12-26 | 2019-12-26 | ビルダグリプチンとメトホルミンを含有する錠剤 |
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- 2019-12-26 JP JP2019240193A patent/JP2021104988A/ja active Pending
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