JP2021104801A - 車両の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】マスタシリンダ圧センサやブレーキペダルのストロークセンサに依拠せずに急制動時のエンジンストールを予防する。【解決手段】車両に搭載される内燃機関の出力軸と車両の駆動輪との間にトルクコンバータ及び自動変速機を介在させた車両を制御するものであって、車両の運転者によりブレーキペダルが踏まれていることを検知し、かつ内燃機関の出力軸が所定角度回転する度に検出するエンジン回転数の瞬時値の低下量が現在の車速若しくは自動変速機の変速比に応じて設定する閾値を上回ったこと、または車速の単位時間あたりの低下量の絶対値が閾値を上回ったことを条件として、ロックアップクラッチによるトルクコンバータのロックアップを解除する車両の制御装置を構成した。【選択図】図3

Description

本発明は、内燃機関と駆動輪との間にトルクコンバータ及び自動変速機を介設している車両を制御する制御装置に関する。
動力源として車両に搭載された内燃機関と車両の駆動輪との間に介在する駆動系のトランスミッションとして、トルクコンバータ及びベルト式の無段変速機(Continuously Variable Transmission)を具備したものが公知である(例えば、下記特許文献を参照)。
流体を用いるトルクコンバータは、負荷が大きくなると滑りにより伝達効率が落ちる。そこで、車速がある程度以上高くなると、入力側と出力側とをロックアップクラッチにより締結して直結するロックアップを行うことが通例となっている。
特開2019−135383号公報
特に雪道やアイスバーンその他の摩擦係数の小さい路面上で、車両の運転者がフットブレーキのペダルを強く踏み込んで車両を急制動しようとしたとき、ロックアップクラッチが締結されていると、車輪の回転がロックされることに伴って内燃機関の出力軸であるクランクシャフトの回転もロックされ、エンジンストールを惹起するおそれが生じる。
VSC(Vehicle Stability Control)を搭載している車両では、フットブレーキ装置のマスタシリンダ圧を検出するセンサが備わっている。また、車両によっては、運転者によるブレーキペダルの踏込量の大きさを検出するストロークセンサが備わっている。そして、これらのセンサを介して急制動が行われる事実を感知したときに、ロックアップクラッチによるトルクコンバータのロックアップを解除することで、内燃機関のクランクシャフトの回転のロック、ひいてはエンジンストールを予防することができる。
一方で、旧来のABS(Antilock Brake System)を搭載しておりVSCを搭載していないような車両では、マスタシリンダ圧センサやブレーキペダルのストロークセンサが備わっていない。従って、これらのセンサを介して急制動が行われる事実を感知することができない。そのため、エンジンストールを確実に回避するべく、車速が比較的高い段階でトルクコンバータのロックアップを解除せざるを得ず、その分だけ燃費性能の不利を招いていた。
以上の問題に着目してなされた本発明は、マスタシリンダ圧センサやブレーキペダルのストロークセンサに依拠せずに急制動時のエンジンストールを予防することを所期の目的としている。
上述した課題を解決するべく、本発明では、車両に搭載される内燃機関の出力軸と車両の駆動輪との間にトルクコンバータ及び自動変速機を介在させた車両を制御するものであって、車両の運転者によりブレーキペダルが踏まれていることを検知し、かつ内燃機関の出力軸が所定角度回転する度に検出するエンジン回転数の瞬時値の低下量が現在の車速若しくは自動変速機の変速比に応じて設定する閾値を上回ったことを条件として、ロックアップクラッチによるトルクコンバータのロックアップを解除する車両の制御装置を構成した。
並びに、本発明では、車両に搭載される内燃機関の出力軸と車両の駆動輪との間にトルクコンバータ及び自動変速機を介在させた車両を制御するものであって、車両の運転者によりブレーキペダルが踏まれていることを検知し、かつ車速の単位時間あたりの低下量の絶対値が閾値を上回ったことを条件として、ロックアップクラッチによるトルクコンバータのロックアップを解除する車両の制御装置を構成した。
本発明によれば、マスタシリンダ圧センサやブレーキペダルのストロークセンサに依拠せずに急制動時のエンジンストールを予防することができる。
本発明の第一実施形態における車両用内燃機関及び制御装置の概略構成を示す図。 同実施形態における車両の駆動系の構成を示す図。 同実施形態の制御装置がプログラムに従い実行する処理の手順例を示すフロー図。 エンジン回転数が低下する際の変動の模様を例示するタイミング図。 車速若しくは自動変速機の変速比並びにエンジン回転数と、エンジン回転数の瞬時値の低下量と比較するべき閾値との関係を示す図。 本発明の第二実施形態の制御装置がプログラムに従い実行する処理の手順例を示すフロー図。 同実施形態の制御装置による制御の模様を示すタイミング図。
<第一実施形態>本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。図1に、本実施形態における車両用内燃機関100の概要を示す。内燃機関100は、車両の駆動系を介して車軸103及び駆動輪に走行のための駆動力を供給する。内燃機関100は、例えば火花点火式の4ストロークガソリンエンジンであり、複数の気筒1(典型的には、三気筒または四気筒。図1には、そのうち一つを図示している)を具備する。各気筒1の吸気バルブよりも上流、各気筒1に連なる吸気ポートの近傍には、吸気ポートに向けて燃料を噴射するインジェクタ11を設けている。また、各気筒1の燃焼室の天井部に、点火プラグ12を取り付けてある。点火プラグ12は、点火コイルにて発生した誘導電圧の印加を受けて、中心電極と接地電極との間で火花放電を惹起するものである。点火コイルは、半導体スイッチング素子であるイグナイタとともに、コイルケースに一体的に内蔵される。
吸気を供給するための吸気通路3は、外部から空気を取り入れて各気筒1の吸気ポートへと導く。吸気通路3上には、エアクリーナ31、電子スロットルバルブ32、サージタンク33、吸気マニホルド34を、上流からこの順序に配置している。
排気を排出するための排気通路4は、気筒1内で燃料を燃焼させたことで生じる排気を各気筒1の排気ポートから外部へと導く。この排気通路4上には、排気マニホルド42及び排気浄化用の三元触媒41を配置している。
排気ガス再循環(Exhaust Gas Recirculation)装置2は、排気通路4と吸気通路3とを連通する外部EGR通路21と、EGR通路21上に設けたEGRクーラ22と、EGR通路21を開閉し当該EGR通路21を流れるEGRガスの流量を制御するEGRバルブ23とを要素とする。EGR通路21の入口は、排気通路4における触媒41の下流の所定箇所に接続している。EGR通路21の出口は、吸気通路3におけるスロットルバルブ32の下流の所定箇所、具体的にはサージタンク33に接続している。
図2に、本実施形態の車両が備える駆動系のトランスミッションを示す。このトランスミッションは、トルクコンバータ7及び自動変速機8、9を備えてなる。本実施形態では、自動変速機8、9の構成要素として、遊星歯車機構を含む前後進切換装置8、及びベルト式CVT9を採用している。
内燃機関100が出力するエンジントルクは、内燃機関100の出力軸であるクランクシャフトからトルクコンバータ7の入力側のポンプインペラ71に入力され、出力側のタービンランナ72に伝達される。タービンランナ72の回転は、前後進切換装置8を介してCVT9の駆動軸94に伝わり、CVT9における変速を経て従動軸95を回転させる。従動軸95の回転は、出力ギア101に伝達される。出力ギア101は、デファレンシャル装置のリングギア102と噛合し、デファレンシャル装置を介して車軸(ドライブシャフト)103、及び車軸103に取り付けられた駆動輪を回転させる。
トルクコンバータ7は、ロックアップ機構を備える。ロックアップ機構は、トルクコンバータ7の入力側と出力側とを相対回転不能に締結するロックアップクラッチ73と、ロックアップクラッチ73を断接切換駆動するための作動液圧(油圧)を制御するロックアップソレノイドバルブ(図示せず)とを要素とする。
CVT9を搭載した車両においては、車速がある程度以上に高いとき、ほぼ常時トルクコンバータ7をロックアップする。車速がそれ以下となれば、トルクコンバータ7のロックアップを解除する。ロックアップ時、トルクコンバータ7の出力側回転数の入力側回転数に対する比である速度比は1となる。翻って、非ロックアップ時には、トルクコンバータ7の速度比が、駆動状態に応じて1よりも小さくなったり大きくなったりする。
前後進切換装置8は、そのサンギア81がタービンランナ72と連絡し、リングギア82が駆動軸94と連絡している。プラネタリギア831を支持するプラネタリキャリア83と変速機ケースとの間には、断接切換可能な液圧クラッチたるフォワードブレーキ84を介設している。また、プラネタリキャリア83とサンギア81(または、トルクコンバータ7の出力側)との間にも、断接切換可能な液圧クラッチたるリバースクラッチ85を介設している。
走行レンジのうちのDレンジでは、フォワードブレーキ84を締結し、リバースクラッチ85を切断する。これにより、トルクコンバータ7の出力軸の回転が逆転されかつ減速されて駆動軸94に伝達され、前進走行となる。翻って、Rレンジでは、リバースクラッチ85を締結し、フォワードブレーキ84を切断する。これにより、サンギア81とプラネタリキャリア83とが一体的に回転し、トルクコンバータ7の出力軸と駆動軸94とが直結して後進走行となる。
非走行レンジのうちのNレンジでは、フォワードブレーキ84及びリバースクラッチ85をともに切断する。Pレンジでは、車軸103が動かないようにこれを機械的にロックする。
CVT9は、この分野では既知のもので、駆動軸94に相対回転不能に支持させた駆動プーリ91と、駆動軸94と平行に配された従動軸95に相対回転不能に支持させた従動プーリ92と、駆動プーリ91及び従動プーリ92に巻き掛けられたベルト93とを備えてなり、両プーリ91、92とベルト93との摩擦により、駆動軸94に入力されるエンジントルクを従動軸95さらには車軸103に伝動する。
駆動プーリ91は、駆動軸94に固定した固定シーブ911と、ベルト93を挟むように固定シーブ911に対向させて配置した可動シーブ912とを有する。可動シーブ912は、駆動軸94上にローラスプラインを介してその軸方向に変位可能かつ相対回転不能に支持させてある。可動シーブ912の背後、固定シーブ911と反対側には、駆動軸94に固定したシリンダを設け、そのシリンダと可動シーブ912と間に液圧室913を形成している。
従動プーリ91は、従動軸95に固定した固定シーブ921と、ベルト93を挟むように固定シーブ921に対向させて配置した可動シーブ922とを有する。可動シーブ922は、従動軸95上にローラスプラインを介してその軸方向に変位可能かつ相対回転不能に支持させてある。可動シーブ922の背後、固定シーブ921と反対側には、従動軸95に固定したシリンダを設け、そのシリンダと可動シーブ922と間に液圧室923を形成している。
ベルト式CVT9では、駆動プーリ91及び従動プーリ92の各液圧室913、923に供給される作動液圧(油圧)が制御され、各プーリ91、92におけるベルト93を挟む溝の幅が変更されることにより、駆動プーリ91と従動プーリ92とのプーリ比、換言すればCVT9が具現する変速比が連続的に無段階で変更される。プーリ比が小さくされるときには、駆動プーリ91の液圧室913に供給される作動液圧が相対的に増大され、従動プーリ92の液圧室923に供給される作動液圧が相対的に低減される。これにより、駆動プーリ91の可動シーブ912が固定シーブ911側に移動し、固定シーブ911と可動シーブ912との間隔即ち溝幅が小さくなる。それに伴い、駆動プーリ91に対するベルト93の巻き掛け径が大きくなり、従動プーリ92の固定シーブ921と可動シーブ922との間隔即ち溝幅が大きくなる。結果、駆動プーリ91と従動プーリ92とのプーリ比が小さくなる。
逆に、プーリ比が大きくされるときには、駆動プーリ91の液圧室913に供給される液圧が相対的に低減され、従動プーリ92の液圧室923に供給される作動液圧が相対的に増大される。これにより、ベルト93に対する従動プーリ92の推力がベルト93に対する駆動プーリ91の推力よりも大きくなり、従動プーリ92の固定シーブ921と可動シーブ922との間隔が小さくなるとともに、固定シーブ911と可動シーブ912との間隔が大きくなる。結果、駆動プーリ91と従動プーリ92とのプーリ比が大きくなる。
CVT9の液圧サーボ913、923に供給する作動液を吐出する液圧ポンプ(または、オイルポンプ。図示せず)は、内燃機関100のクランクシャフトからエンジントルクの供与を受けて稼働する、既知の機械式(非電動式)のものである。一般的に、CVT9の作動液は、トルクコンバータ7に用いられる流体と共通である。
駆動プーリ91及び従動プーリ92の推力は、それらプーリ91、92とベルト93との間で滑りが生じない大きさであることを必要とする。このため、駆動軸94に入力されるエンジントルクの大きさに応じた推力が得られるよう、プーリ91、92の液圧室913、923に供給するべき液圧を増減させる。液圧室913、923に供給するべき液圧は、変速コントロールバルブ(図示せず)即ち流量制御弁であるソレノイドバルブの操作を通じて調節する。
本実施形態の車両には、フットブレーキによる制動時に必要となる操作力、即ちブレーキペダルの踏力を軽減するためのブレーキブースタ5が付帯している。ブレーキブースタ5は、内燃機関100の吸気通路3におけるスロットルバルブ32の下流側の部位(または、サージタンク33)から吸気負圧を導き入れ、その負圧を用いてブレーキペダルの踏力を倍力する、この分野では広く知られているものである。ブレーキブースタ5は、負圧を蓄える定圧室と、大気圧が加わる変圧室とを有し、定圧室が負圧管路51を介して吸気通路3に接続している。負圧管路51は、スロットルバルブ32の下流側の吸気負圧を定圧室へと導く。負圧管路51上には、負圧を定圧室内に留め、定圧室に正圧が加わることを防止するためのチェックバルブ52を設けてある。
運転者によりブレーキペダルが操作されていないとき、定圧室と変圧室とが連通し、かつ変圧室が大気圧から隔絶される。ブレーキペダルが操作されると、定圧室と変圧室との間が遮断され、かつ変圧室に大気が導入される。結果、定圧室と変圧室との圧力差が、ブレーキペダルの踏力を倍力する制御圧力となる。ブレーキブースタにより増幅されたブレーキ踏力は、マスタシリンダ6において液圧力に変換される。マスタシリンダ6が出力するマスタシリンダ圧、即ちマスタシリンダ6が吐出するブレーキ液の圧力は、液圧回路を介して例えばブレーキキャリパやホイールシリンダ等といったブレーキ装置に伝達され、当該ブレーキ装置による車両の制動に用いられる。
本実施形態の車両の制御装置たるECU(Electronic Control Unit)0は、プロセッサ、メモリ、入力インタフェース、出力インタフェース等を有したマイクロコンピュータシステムである。ECU0は、複数基のECUまたはコントローラが、CAN(Controller Area Network)等の電気通信回線を介して相互に通信可能に接続されてなるものである。その中には、内燃機関100及び駆動系7、8、9の制御を司る総合ECUや、ブレーキ装置の制御を司るABS−ECU等が含まれる。
ECU0の入力インタフェースには、車両の実車速を検出する車速センサから出力される車速信号a、内燃機関100のクランクシャフトの回転角度及びエンジン回転数を検出するクランク角センサから出力されるクランク角信号b、運転者が操作するアクセルペダルの踏込量またはスロットルバルブ32の開度をアクセル開度(いわば、要求されるエンジントルクまたはエンジン負荷率)として検出するセンサから出力されるアクセル開度信号c、吸気通路3のサージタンク33または吸気マニホルド34内の吸気温及び吸気圧を検出する温度・圧力センサから出力される吸気温・吸気圧信号d、運転者が操作するシフトレバー(または、セレクタレバー)の位置を検出するシフトポジションスイッチから出力されるシフトポジション信号e、運転者がブレーキペダルを踏んでいることを検知するセンサであるストップランプスイッチから出力されるストップランプスイッチ信号f、内燃機関100の温度を示唆する冷却水温を検出する水温センサから出力される冷却水温信号g、トルクコンバータ7のタービン72の回転数を検出する回転センサから出力されるタービン回転数信号h等が入力される。
ECU0の出力インタフェースからは、点火プラグ12のイグナイタに対して点火信号i、インジェクタ11に対して燃料噴射信号j、スロットルバルブ32に対して開度操作信号k、EGRバルブ23に対して開度操作信号l、ロックアップクラッチ73の断接切換用のロックアップソレノイドバルブに対して開度操作信号t、フォワードブレーキ84またはリバースクラッチ85の断接切換用のソレノイドバルブに対して開度操作信号u、CVT9に対して変速比制御信号v等を出力する。
ECU0のプロセッサは、予めメモリに格納されているプログラムを解釈、実行し、運転パラメータを演算して、内燃機関100及び駆動系7、8、9、並びにブレーキ装置を制御する。ECU0は、内燃機関100の運転制御に必要な各種情報a、b、c、d、e、f、g、hを入力インタフェースを介して取得し、気筒1に充填される吸気量(または、新気量)に見合った要燃料噴射量、燃料噴射タイミング、火花点火タイミング、要求EGR率(または、EGRガス量)、トルクコンバータ7のロックアップを行うか否か、CVT9の変速比及びプーリ91、92によるベルト93の挟圧力等といった各種運転パラメータを決定する。ECU0は、運転パラメータに対応した各種制御信号i、j、k、l、t、u、vを出力インタフェースを介して印加する。
また、ECU0は、所定の燃料カット条件が成立したときに、インジェクタ11から各気筒1への燃料噴射を一時的に休止する燃料カットを実行する。ECU0は、少なくとも、アクセルペダルの踏込量が0若しくは0に近い閾値以下となり(アクセルペダルが踏まれていない)、かつエンジン回転数が燃料カット許可回転数以上あることを以て、燃料カット条件が成立したものと判断する。
燃料カットの開始後、所定の燃料カット終了条件が成立したときには、燃料カットを終了することとし、燃料噴射及び点火燃焼を再開する。ECU0は、アクセルペダルの踏込量が閾値を上回った(アクセルペダルが踏まれた)、エンジン回転数が燃料カット復帰回転数を下回るまで低下した、または後述する急制動事象が発生した、等のうち何れかを以て、燃料カット終了条件が成立したものと判断する。
例えば雪道やアイスバーンその他の摩擦係数の小さい路面上で、車両の運転者がブレーキペダルを強く踏み込んで車両を急制動しようとしたとき、トルクコンバータ7のロックアップクラッチ73が締結されていると、ブレーキ装置により車輪の回転がロックされ、それに伴って内燃機関100のクランクシャフトの回転もロックされてしまい、エンジンストールに陥るおそれが生じる。
そのようなエンジンストールを予防するべく、本実施形態のECU0は、図3に示すように、車両の運転者によりブレーキペダルが踏まれていることをストップランプスイッチを介して検知し(ステップS1)、かつ内燃機関100のクランクシャフトが所定角度回転する度に検出するエンジン回転数の瞬時値の低下量が閾値を上回った(ステップS2)ことを条件として、急制動事象が発生したと判断し、トルクコンバータ7のロックアップクラッチ73の締結を解除する(ステップS3)。
ストップランプスイッチは、運転者が現在ブレーキペダルを踏んでいるか否かを検出することはできるが、運転者がブレーキペダルをどれくらい強く踏んでいるのかを知得することはできない。そこで、本実施形態では、車輪の回転がロックされるような急制動の予兆を、エンジン回転数の瞬時値の推移を参照することにより察知する。
図4に、エンジン回転数の変動の模様を例示している。4ストロークエンジンの回転数の瞬時値は、各気筒の行程の遷移を通じて脈動する。ECU0は、クランクシャフトが例えば30°CA(クランク角度)回転する毎に、その30°CAの回転に要した時間を計数している。その30°CAの所要時間は、クランクシャフトの回転速度つまりはエンジン回転数の瞬時値を示唆する。
その上で、ECU0は、各気筒1のピストンが特定の位置に到達するタイミングにおけるエンジン回転数の瞬時値を、ステップS2にいう低下量の算出に用いる。例えば、ある気筒1が圧縮上死点を迎えてから90°CAが経過したタイミングt0におけるエンジン回転数の瞬時値Ne0と、その気筒1の次に圧縮上死点を迎える気筒1が圧縮上死点を迎えてから90°CAが経過したタイミングt1におけるエンジン回転数の瞬時値Ne1との差分dNe(=Ne1−Ne0)を、各気筒1の圧縮上死点後90°CAのタイミングが訪れる都度算出する。この差分dNeが、ステップS2にいうエンジン回転数の瞬時値の低下量となる。ECU0は、各気筒1の圧縮上死点後90°CAのタイミングが訪れる都度、差分dNeと閾値との比較を行い、差分dNeが閾値を上回ったならば、急制動事象が発生したと判断する。
ステップS2にて差分dNeと比較するべき閾値は、その比較を行うときの車速若しくはCVT9の変速比並びにエンジン回転数に応じて設定する。図5に、車速若しくはCVT9の変速比並びにエンジン回転数と、閾値との関係を示している。なお、差分dNeはエンジン回転数が低下する過程では負値となるので、閾値も負値である。「エンジン回転数の瞬時値の低下量が閾値を上回る」というのは、負値である差分dNeが負値である閾値を下回る(絶対値としては上回る)ということである。
図5中、実線はエンジン回転数が比較的低いときの閾値を表し、破線はエンジン回転数がそれよりも高いときの閾値を表し、一点鎖線はエンジン回転数がさらに高いときの閾値を表し、二点鎖線はエンジン回転数がそれよりもさらに高いときの閾値を表している。傾向として、エンジン回転数が高くなるほど、負値である閾値が低く(絶対値としては大きく)なり、ステップS2の条件が成立しにくくなる。これは、現在のエンジン回転数が高いほどエンジンストールまで余裕があることと対応している。
また、車速が高いほど、負値である閾値が低くなり、ステップS2の条件が成立しにくくなる。これは、現在の車速が高いほど、CVT9の変速比がハイギアードに制御され(減速比の値が小さくなり)、その分だけエンジンストールに陥りにくいことに対応している。因みに、現在の車速は、車輪の回転速度を検出するセンサを介して知得してもよいし、エンジン回転数、CVT9の変速比、デファレンシャル装置のギア比(最終減速比)及び駆動輪の周長(=駆動輪の直径×円周率)から算出してもよい。
以上に加えて、急制動事象が発生して(ステップS2)トルクコンバータ7のロックアップを解除する(ステップS3)ときに燃料カットを実行している場合には(ステップS4)、その燃料カットを終了して燃料噴射及び点火燃焼を再開する(ステップS5)。
本実施形態では、車両に搭載される内燃機関100の出力軸と車両の駆動輪との間にトルクコンバータ7及び自動変速機8、9を介在させた車両を制御するものであって、車両の運転者によりブレーキペダルが踏まれていることを検知し、かつ内燃機関100の出力軸が所定角度回転する度に検出するエンジン回転数の瞬時値の低下量が現在の車速若しくは自動変速機8、9の変速比に応じて設定する閾値を上回ったことを条件として、ロックアップクラッチ73によるトルクコンバータ7のロックアップを解除する車両の制御装置0を構成した。
本実施形態によれば、急制動時のエンジンストールを確実に予防することが可能となる。従って、より低い車両までトルクコンバータ7のロックアップを維持、継続することが容認されるようになり、燃費性能の向上に資する。本実施形態の手法は、マスタシリンダ圧センサやブレーキペダルストのロークセンサを必要としないので、これらを排除してコストの一層の低減を図り得る。
<第二実施形態>続いて述べる本発明の第二実施形態は、トルクコンバータ7のロックアップを解除する条件を、第一実施形態から一部変更したものである。以降、第一実施形態との相違点を中心に説明する。第一実施形態と共通する要素については、第一実施形態と同様に構成してよく、簡明化のために記述を省略する。
本実施形態のECU0は、図6に示すように、車両の運転者によりブレーキペダルが踏まれていることをストップランプスイッチを介して検知し(ステップS1)、かつ車速の単位時間あたりの低下量の絶対値が閾値を上回った(ステップS6)ことを条件として、急制動事象が発生したと判断し、トルクコンバータ7のロックアップクラッチ73の締結を解除する(ステップS3)。
既に述べた通り、ストップランプスイッチは、運転者が現在ブレーキペダルを踏んでいるか否かを検出することはできるが、運転者がブレーキペダルをどれくらい強く踏んでいるのかを知得することはできない。そこで、本実施形態では、車輪の回転がロックされるような急制動の予兆を、車両の減速度即ち車速の時間微分値を参照することにより察知する。
ECU0は、所定周期毎に、現在の車両の車速を計測している。そして、今回計測した車速の値から、前回計測した車速の値を減算して両者の差分を求めることにより、現在の車両の加速度または減速度を算出する。差分が正値であれば、それは車速の単位時間あたりの上昇量、つまり加速度である。差分が負値であれば、それは車速の単位時間あたりの低下量、つまり減速度である。ステップS6にて、ECU0は、今回計測した車速と前回計測した車速との差分が負値であり、その絶対値が閾値を上回ったならば、急制動事象が発生したと判断する。なお、ここに言う閾値は正値である。
以上に加えて、急制動事象が発生して(ステップS2)トルクコンバータ7のロックアップを解除する(ステップS3)ときに燃料カットを実行している場合には(ステップS4)、その燃料カットを終了して燃料噴射及び点火燃焼を再開する(ステップS5)。
本実施形態では、車両に搭載される内燃機関100の出力軸と車両の駆動輪との間にトルクコンバータ7及び自動変速機8、9を介在させた車両を制御するものであって、車両の運転者によりブレーキペダルが踏まれていることを検知し、かつ車速の単位時間あたりの低下量の絶対値が閾値を上回ったことを条件として、ロックアップクラッチ73によるトルクコンバータ7のロックアップを解除する車両の制御装置0を構成した。
本実施形態によれば、図7に示すように、急制動時にロックアップを解除してエンジンストールを確実に予防することが可能となる。運転者がブレーキペダルを踏んでストップランプスイッチがその旨を示す信号fを出力した時点T0後、車速の単位時間あたりの低下量が閾値を上回った時点T1で、ロックアップソレノイドバルブを操作してトルクコンバータ73のロックアップの解除を行うことから、車輪の回転が衰える時点T2よりも前に、締結していたロックアップクラッチ73を切り離すことができる。従って、第一実施形態と同じく、車両の急制動がなされない限り、より低い車両までトルクコンバータ7のロックアップを維持、継続することが可能となり、燃費性能の向上に資する。本実施形態の手法は、マスタシリンダ圧センサやブレーキペダルストのロークセンサを必要としないので、これらを排除してコストの一層の低減を図り得る。
なお、本発明は以上に詳述した実施形態に限定されるものではない。例えば、車両に実装される自動変速機の態様は、前後進切換装置8及びベルト式CVT9には限定されない。
また、本発明の適用対象の車両が、マスタシリンダ圧センサまたはブレーキペダルのストロークセンサを備えていてもよい。本発明は、これらのセンサが機能不全を起こした場合におけるフェイルセーフとしても機能し得る。
その他、各部の具体的な構成や処理の手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明は、車両に搭載されるトルクコンバータのロックアップクラッチの制御に適用することができる。
0…制御装置(ECU)
100…内燃機関
7…トルクコンバータ
73…ロックアップクラッチ
9…自動変速機(ベルト式CVT)
a…車速信号
b…クランク角信号
f…ストップランプスイッチ信号
t…ロックアップソレノイドバルブの開度操作信号
v…変速比制御信号

Claims (2)

  1. 車両に搭載される内燃機関の出力軸と車両の駆動輪との間にトルクコンバータ及び自動変速機を介在させた車両を制御するものであって、
    車両の運転者によりブレーキペダルが踏まれていることを検知し、かつ内燃機関の出力軸が所定角度回転する度に検出するエンジン回転数の瞬時値の低下量が現在の車速若しくは自動変速機の変速比に応じて設定する閾値を上回ったことを条件として、ロックアップクラッチによるトルクコンバータのロックアップを解除する車両の制御装置。
  2. 車両に搭載される内燃機関の出力軸と車両の駆動輪との間にトルクコンバータ及び自動変速機を介在させた車両を制御するものであって、
    車両の運転者によりブレーキペダルが踏まれていることを検知し、かつ車速の単位時間あたりの低下量の絶対値が閾値を上回ったことを条件として、ロックアップクラッチによるトルクコンバータのロックアップを解除する車両の制御装置。
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