JP2021116690A - 車両の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】駐車時等に内燃機関の気筒において異常燃焼が起こり目立つ異音が発生する問題を緩和ないし回避する。【解決手段】内燃機関が出力するエンジントルクを変速機を介して駆動輪に伝達し走行する車両を制御する制御装置であって、車両が後進走行しまたは所定の地点に所在しており、なおかつ内燃機関の運転領域がアクセル開度がある値以上に大きい所定の領域にある場合、そうでない場合と比較して、内燃機関の気筒に充填された混合気に点火するタイミングを遅角させる車両の制御装置を構成した。【選択図】図3

Description

本発明は、内燃機関が出力するエンジントルクを変速機を介して駆動輪に伝達し走行する車両を制御する制御装置に関する。
内燃機関のシリンダブロックに設置された振動式のノックセンサを介して、または混合気の燃焼時に点火プラグの電極を流れるイオン電流を参照して、ノッキングに代表される異常燃焼の発生を感知し、異常燃焼が起こる場合には点火タイミングを徐々に遅角させるとともに、異常燃焼が起こらない限りにおいて点火タイミングを徐々に進角させるノックコントロールシステムが公知である。
内燃機関の運転制御を司るECU(Electronic Control Unit)は、異常燃焼の発生が収まった段階での点火タイミングを学習値として、そのときの内燃機関の運転領域を示すパラメータに関連付けてメモリに記憶する。そして、後に再び同じ運転領域に遷移したときに、当該運転領域に関連付けて記憶保持している学習値を読み出し、その学習値を用いて点火タイミングを決定する。このような点火タイミングの学習制御により、異常燃焼の発生を効果的に抑制できる上、気筒の燃焼室や点火プラグにデポジットが付着し堆積する等の経年劣化に対処することが可能となる(例えば、下記特許文献を参照)。
特開2019−132184号公報
運転者が車両を駐車しようとするとき、後の再発進の際に前進して駐車場所から退出したいという欲求から、車両を後退させて駐車場所に入場させることが少なくない。
雨水が溜まらないようにする等の事情から、駐車場所に勾配が付いていると、上り坂を後進走行するような様相となり、運転者がアクセルペダルを踏み込むことで内燃機関が中高負荷領域で運転されることになる。その結果として、ノッキング等の異常燃焼が起こりやすくなる。駐車場所が周囲の環境騒音の大きくない比較的静かな場所であると、異常燃焼に起因して生じる異音が車両の運転者を含む搭乗者にはっきりと知覚される。
本発明は、駐車時等に内燃機関の気筒において異常燃焼が起こり目立つ異音が発生する問題を緩和ないし回避しようとするものである。
本発明では、内燃機関が出力するエンジントルクを変速機を介して駆動輪に伝達し走行する車両を制御する制御装置であって、車両が後進走行しまたは所定の地点に所在しており、なおかつ内燃機関の運転領域がアクセル開度がある値以上に大きい所定の領域にある場合、そうでない場合と比較して、内燃機関の気筒に充填された混合気に点火するタイミングを遅角させる車両の制御装置を構成した。
本発明によれば、駐車時等に内燃機関の気筒において異常燃焼が起こり目立つ異音が発生する問題を緩和ないし回避することができる。
本発明の一実施形態における車両用内燃機関及び制御装置の概略構成を示す図。 同実施形態における車両の駆動系の構成を示す図。 同実施形態の制御装置がプログラムに従い実行する処理の手順例を示すフロー図。 同実施形態の制御装置の制御により点火タイミングを遅角させる運転領域を示す図。
本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。図1に、本実施形態における車両用内燃機関100の概要を示す。内燃機関100は、車両の駆動系を介して車軸103及び駆動輪に走行のための駆動力を供給する。内燃機関100は、例えば火花点火式の4ストロークガソリンエンジンであり、複数の気筒1(典型的には、三気筒または四気筒。図1には、そのうち一つを図示している)を具備する。各気筒1の吸気バルブよりも上流、各気筒1に連なる吸気ポートの近傍には、吸気ポートに向けて燃料を噴射するインジェクタ11を設けている。また、各気筒1の燃焼室の天井部に、点火プラグ12を取り付けてある。点火プラグ12は、点火コイルにて発生した誘導電圧の印加を受けて、中心電極と接地電極との間で火花放電を惹起するものである。点火コイルは、半導体スイッチング素子であるイグナイタとともに、コイルケースに一体的に内蔵される。
吸気を供給するための吸気通路3は、外部から空気を取り入れて各気筒1の吸気ポートへと導く。吸気通路3上には、エアクリーナ31、電子スロットルバルブ32、サージタンク33、吸気マニホルド34を、上流からこの順序に配置している。
排気を排出するための排気通路4は、気筒1内で燃料を燃焼させたことで生じる排気を各気筒1の排気ポートから外部へと導く。この排気通路4上には、排気マニホルド42及び排気浄化用の三元触媒41を配置している。
排気ガス再循環(Exhaust Gas Recirculation)装置2は、排気通路4と吸気通路3とを連通する外部EGR通路21と、EGR通路21上に設けたEGRクーラ22と、EGR通路21を開閉し当該EGR通路21を流れるEGRガスの流量を制御するEGRバルブ23とを要素とする。EGR通路21の入口は、排気通路4における触媒41の下流の所定箇所に接続している。EGR通路21の出口は、吸気通路3におけるスロットルバルブ32の下流の所定箇所、具体的にはサージタンク33に接続している。
図2に、車両が備える駆動系のトランスミッションの一例を示す。このトランスミッションは、トルクコンバータ7及び自動変速機8、9を備えてなる。本実施形態では、自動変速機8、9の構成要素として、遊星歯車機構を含む前後進切換装置8、及びベルト式の無段変速機(Continuously Variable Transmission)9を採用している。
内燃機関100が出力するエンジントルクは、内燃機関100の出力軸であるクランクシャフトからトルクコンバータ7の入力側のポンプインペラ71に入力され、出力側のタービンランナ72に伝達される。タービンランナ72の回転は、前後進切換装置8を介してCVT9の駆動軸94に伝わり、CVT9における変速を経て従動軸95を回転させる。従動軸95の回転は、出力ギア101に伝達される。出力ギア101は、デファレンシャル装置のリングギア102と噛合し、デファレンシャル装置を介して車軸(ドライブシャフト)103、及び車軸103に取り付けられた駆動輪を回転させる。
トルクコンバータ7は、ロックアップ機構を備える。ロックアップ機構は、トルクコンバータ7の入力側と出力側とを相対回転不能に締結するロックアップクラッチ73と、ロックアップクラッチ73を断接切換駆動するための作動液圧(油圧)を制御するロックアップソレノイドバルブ(図示せず)とを要素とする。
CVT9を搭載した車両においては、車速がある程度以上に高いとき、ほぼ常時トルクコンバータ7をロックアップする。車速がそれ以下となれば、トルクコンバータ7のロックアップを解除する。ロックアップ時、トルクコンバータ7の出力側回転数の入力側回転数に対する比である速度比は1となる。翻って、非ロックアップ時には、トルクコンバータ7の速度比が、駆動状態に応じて1よりも小さくなったり大きくなったりする。
前後進切換装置8は、そのサンギア81がタービンランナ72と連絡し、リングギア82が駆動軸94と連絡している。プラネタリギア831を支持するプラネタリキャリア83と変速機ケースとの間には、断接切換可能な液圧クラッチたるフォワードブレーキ84を介設している。また、プラネタリキャリア83とサンギア81(または、トルクコンバータ7の出力側)との間にも、断接切換可能な液圧クラッチたるリバースクラッチ85を介設している。
走行レンジのうちのDレンジでは、フォワードブレーキ84を締結し、リバースクラッチ85を切断する。これにより、トルクコンバータ7の出力軸の回転が逆転されかつ減速されて駆動軸94に伝達され、前進走行となる。翻って、Rレンジでは、リバースクラッチ85を締結し、フォワードブレーキ84を切断する。これにより、サンギア81とプラネタリキャリア83とが一体的に回転し、トルクコンバータ7の出力軸と駆動軸94とが直結して後進走行となる。
非走行レンジのうちのNレンジでは、フォワードブレーキ84及びリバースクラッチ85をともに切断する。Pレンジでは、車軸103が動かないようにこれを機械的にロックする。
CVT9は、この分野では既知のもので、駆動軸94に相対回転不能に支持させた駆動プーリ91と、駆動軸94と平行に配された従動軸95に相対回転不能に支持させた従動プーリ92と、駆動プーリ91及び従動プーリ92に巻き掛けられたベルト93とを備えてなり、両プーリ91、92とベルト93との摩擦により、駆動軸94に入力されるエンジントルクを従動軸95さらには車軸103に伝動する。
駆動プーリ91は、駆動軸94に固定した固定シーブ911と、ベルト93を挟むように固定シーブ911に対向させて配置した可動シーブ912とを有する。可動シーブ912は、駆動軸94上にローラスプラインを介してその軸方向に変位可能かつ相対回転不能に支持させてある。可動シーブ912の背後、固定シーブ911と反対側には、駆動軸94に固定したシリンダを設け、そのシリンダと可動シーブ912と間に液圧室913を形成している。
従動プーリ91は、従動軸95に固定した固定シーブ921と、ベルト93を挟むように固定シーブ921に対向させて配置した可動シーブ922とを有する。可動シーブ922は、従動軸95上にローラスプラインを介してその軸方向に変位可能かつ相対回転不能に支持させてある。可動シーブ922の背後、固定シーブ921と反対側には、従動軸95に固定したシリンダを設け、そのシリンダと可動シーブ922と間に液圧室923を形成している。
ベルト式CVT9では、駆動プーリ91及び従動プーリ92の各液圧室913、923に供給される作動液圧(油圧)が制御され、各プーリ91、92におけるベルト93を挟む溝の幅が変更されることにより、駆動プーリ91と従動プーリ92とのプーリ比、換言すればCVT9が具現する変速比が連続的に無段階で変更される。プーリ比が小さくされるときには、駆動プーリ91の液圧室913に供給される作動液圧が相対的に増大され、従動プーリ92の液圧室923に供給される作動液圧が相対的に低減される。これにより、駆動プーリ91の可動シーブ912が固定シーブ911側に移動し、固定シーブ911と可動シーブ912との間隔即ち溝幅が小さくなる。それに伴い、駆動プーリ91に対するベルト93の巻き掛け径が大きくなり、従動プーリ92の固定シーブ921と可動シーブ922との間隔即ち溝幅が大きくなる。結果、駆動プーリ91と従動プーリ92とのプーリ比が小さくなる。
逆に、プーリ比が大きくされるときには、駆動プーリ91の液圧室913に供給される液圧が相対的に低減され、従動プーリ92の液圧室923に供給される作動液圧が相対的に増大される。これにより、ベルト93に対する従動プーリ92の推力がベルト93に対する駆動プーリ91の推力よりも大きくなり、従動プーリ92の固定シーブ921と可動シーブ922との間隔が小さくなるとともに、固定シーブ911と可動シーブ912との間隔が大きくなる。結果、駆動プーリ91と従動プーリ92とのプーリ比が大きくなる。
本実施形態の車両の制御装置たるECU0は、プロセッサ、メモリ、入力インタフェース、出力インタフェース等を有したマイクロコンピュータシステムである。ECU0は、複数基のECUまたはコントローラが、CAN(Controller Area Network)等の電気通信回線を介して相互に通信可能に接続されてなるものである。
ECU0の入力インタフェースには、車両の実車速を検出する車速センサから出力される車速信号a、内燃機関100のクランクシャフトの回転角度及びエンジン回転数を検出するクランク角センサから出力されるクランク角信号b、運転者が操作するアクセルペダルの踏込量またはスロットルバルブ32の開度をアクセル開度(いわば、要求されるエンジン負荷率またはエンジントルク)として検出するセンサから出力されるアクセル開度信号c、吸気通路3のサージタンク33または吸気マニホルド34内の吸気温及び吸気圧を検出する温度・圧力センサから出力される吸気温・吸気圧信号d、運転者が操作するシフトレバー(または、セレクタレバー)の位置を検出するシフトポジションスイッチから出力されるシフトポジション信号e、気筒1を内包しているシリンダブロックの振動の大きさを検出する振動式のノックセンサから出力される振動信号f、内燃機関100の冷却水温を検出する水温センサから出力される冷却水温信号g、トルクコンバータ7のタービン72の回転数を検出する回転センサから出力されるタービン回転数信号h等が入力される。
ECU0の出力インタフェースからは、点火プラグ12のイグナイタに対して点火信号i、インジェクタ11に対して燃料噴射信号j、スロットルバルブ32に対して開度操作信号k、EGRバルブ23に対して開度操作信号l、ロックアップクラッチ73の断接切換用のロックアップソレノイドバルブに対して開度操作信号t、フォワードブレーキ84またはリバースクラッチ85の断接切換用のソレノイドバルブに対して開度操作信号u、CVT9に対して変速比制御信号v等を出力する。
ECU0のプロセッサは、予めメモリに格納されているプログラムを解釈、実行し、運転パラメータを演算して、内燃機関100及び駆動系7、8、9、並びにブレーキ装置を制御する。ECU0は、内燃機関100の運転制御に必要な各種情報a、b、c、d、e、f、g、hを入力インタフェースを介して取得し、気筒1に充填される吸気量(または、新気量)に見合った要燃料噴射量、燃料噴射タイミング、火花点火タイミング、要求EGR率(または、EGRガス量)、トルクコンバータ7のロックアップを行うか否か、前後進切換装置8の状態、CVT9の変速比等といった各種運転パラメータを決定する。ECU0は、運転パラメータに対応した各種制御信号i、j、k、l、t、u、vを出力インタフェースを介して印加する。
各気筒1における充填された混合気への火花点火のタイミングを決定するにあたり、ECU0は、現在の内燃機関100の運転領域[エンジン回転数,エンジン負荷率(または、エンジントルク、サージタンク33内吸気圧、気筒1に充填される吸気量若しくは燃料噴射量)]に応じてベース点火タイミングを設定し、そのベース点火タイミングに、気筒1におけるノッキングの発生の有無に応じた遅角補正量を加える。ECU0のメモリには予め、内燃機関100の運転領域を示すパラメータ[エンジン回転数,エンジン負荷率]と、ベース点火タイミングとの関係を規定したマップデータが格納されている。ECU0は、現在の内燃機関100の運転領域をキーとしてマップデータを検索し、設定するべきベース点火タイミングを得る。
アクセル開度が顕著に大きくない部分負荷領域における点火タイミングは、MBT(Minimum advance for Best Torque)またはMBTに近く、圧縮行程から膨脹行程を迎える気筒1の圧縮上死点よりも前のタイミングとなる。これに対し、アクセル開度が全開または全開に近い全負荷ないし高負荷領域における点火タイミングは、異常燃焼を予防するためにMBTよりも遅れ、気筒1の圧縮上死点よりも後のタイミングとなる。
ECU0は、ノックセンサの出力信号gを参照して各気筒1におけるノッキングの有無を判定し、その判定結果に応じた点火タイミングの調整を行う、いわゆるノックコントロールシステムを実現する。ECU0は、気筒1またはシリンダブロックの振動の強度を示す振動信号gをサンプリングし、ノッキングに起因して生じる振動が持つ周波数成分を通過させつつそれ以外の成分を減衰させるバンドパスフィルタに入力する。しかして、バンドパスフィルタで処理した後の信号gの値を判定閾値と比較し、前者が後者を上回ったならば、膨脹行程を迎えた気筒1で異常燃焼が起こったと判定する。翻って、前者が後者以下であるならば、当該気筒1で異常燃焼は起こっていないと判定する。
気筒1における異常燃焼の発生を感知した場合には、異常燃焼が起こらなくなるまで点火タイミングを徐々に遅角させる、換言すればベース点火タイミングに加味する遅角補正量を徐々に増大させる。一方で、異常燃焼の発生を感知していない場合には、異常燃焼が起こらない限りにおいて点火タイミングを徐々に進角させて、即ちベース点火タイミングに加味する遅角補正量を減少させて、内燃機関100の出力及び燃費性能の向上を図る。異常燃焼の有無の判定及び点火タイミングの補正は、各気筒1毎に個別に行うことができる。
加えて、ECU0は、異常燃焼の発生が収まった段階での点火タイミングまたはその遅角補正量を学習値として、当該運転領域を示すパラメータ[エンジン回転数,エンジン負荷率]に関連付けてメモリに記憶する。後に再び同じ運転領域に遷移したときには、メモリに記憶保持している、現在の運転領域に関連付けられている学習値を読み出し、当該学習値を用いて点火タイミングの決定を行う。
その上で、図3に示すように、本実施形態のECU0は、車両が後進走行している、即ちシフトポジションがRレンジに入れられている状態が一定時間以上継続しており(ステップS1)、なおかつ、現在の内燃機関100の運転領域が比較的異常燃焼を起こしやすい所定の領域Aにある場合(ステップS2)、そうでない平時の場合と比較して、混合気への火花点火のタイミングを遅らせる(ステップS3)とともに、上述した点火タイミングまたはその遅角補正量の学習を禁止する(ステップS4)、即ち既にメモリに記憶している点火タイミングまたは遅角補正量の学習値を現在の(ステップS1及びS2の条件が成立している状況下の)それによって書き換えることをしない。
図4に示しているように、ステップS2にいう所定の運転領域Aは、エンジン回転数がある値以下に小さい低中回転域、そしてエンジン負荷率がある値以上に大きい中高負荷域である。ステップS3にて、ECU0は、ベース点火タイミングに、ノックコントロールシステムによるものとは別の遅角補正量をさらに加えることで、混合気への火花点火タイミングを平時よりも遅角したタイミングとする。その遅角補正量は、現在の内燃機関100の運転領域及び冷却水温に応じて定める。ECU0のメモリには予め、内燃機関100の運転領域を示すパラメータ[エンジン回転数,エンジン負荷率]及び冷却水温と、遅角補正量との関係を規定したマップデータが格納されている。ECU0は、現在の内燃機関100の運転領域及び冷却水温をキーとしてマップデータを検索し、ベース点火タイミングに加味する遅角補正量を得る。
また、ステップS3の点火タイミングの遅角補正に伴い、内燃機関100の熱機械変換効率が低下し、内燃機関100が出力するエンジントルクが低減する。これを補うべく、燃料噴射量を平時よりも増量することとしても構わない。
本実施形態では、内燃機関100が出力するエンジントルクを変速機7、8、9を介して駆動輪に伝達し走行する車両を制御する制御装置0であって、車両が後進走行しており、なおかつ内燃機関100の運転領域がエンジン負荷率がある値以上に大きい所定の領域Aにある場合、そうでない場合と比較して、内燃機関100の気筒1に充填された混合気に点火するタイミングを遅角させる車両の制御装置0を構成した。
本実施形態によれば、車両を後進走行させて上り勾配の駐車場所に入場させる際等に、気筒1の燃焼室内で異常燃焼が起こって目立つ異音が発生する問題を緩和ないし回避することができる。しかも、点火タイミングの遅角補正を、特定の運転領域Aかつ特定の状況下に限定して行うこととしているので、エンジントルクの低減によるドライバビリティの低下や有害物質の排出量の増加も最小限に抑えられる。
なお、本発明は以上に詳述した実施形態に限定されるものではない。例えば、内燃機関100の気筒1における異常燃焼の発生を感知する手法は、振動式のノックセンサの出力信号gを参照するものには限定されない。筒内圧即ち気筒1の燃焼室内圧力を検出できる筒内圧センサが気筒1に実装されているならば、筒内圧を参照して異常燃焼の発生を感知することができる。気筒1の燃焼室内で混合気が燃焼する際に発生するイオン電流の量を点火プラグ12等を介して検出可能である場合には、そのイオン電流信号を参照して異常燃焼の発生を感知することができる。
車両の駆動系として実装される変速機の態様は、上記実施形態のようなトルクコンバータ7、前後進切換装置8及びベルト式CVT9に限定されない。
また、上記実施形態のステップS1の条件を、“車両が所定の地点に所在している”に置き換えることも考えられる。所定の地点とは、特に駐車場若しくはその近傍、または比較的静寂で異常燃焼に起因する異音が目立ちやすいような場所である。車両にその現在位置を知得するための手段、典型的にはGPS(Global Positioning System)やQZSS(Quasi−Zenith Satellite System)といった航法衛星システム(衛星測位システム)の航法信号受信装置等が実装されており、上記の“所定の地点”を定義する位置座標や地図データを参照(制御装置たるECU0のメモリに格納、またはECU0と通信可能に接続しているカーナビゲーションシステム等から受信)することができるならば、現在車両が所定の地点に所在しているか否かをECU0において判断することが可能である。車両が所定の地点に所在している場合、内燃機関100の運転領域が所定の領域Aにあることを条件として(ステップS2)、点火タイミングを遅角補正する(ステップS3)とともに、点火タイミングの学習を禁止する(ステップS4)。
その他、各部の具体的な構成や処理の手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明は、車両に搭載される内燃機関の混合気への点火タイミング制御に適用することができる。
0…制御装置(ECU)
100…内燃機関
1…気筒
12…点火プラグ
7、8、9…変速機(トルクコンバータ、前後進切換装置、ベルト式CVT)
b…クランク角信号
c…アクセル開度信号
e…シフトポジション信号
i…点火信号

Claims (1)

  1. 内燃機関が出力するエンジントルクを変速機を介して駆動輪に伝達し走行する車両を制御する制御装置であって、
    車両が後進走行しまたは所定の地点に所在しており、なおかつ内燃機関の運転領域がエンジン負荷率がある値以上に大きい所定の領域にある場合、そうでない場合と比較して、内燃機関の気筒に充填された混合気に点火するタイミングを遅角させる車両の制御装置。
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