JP5839962B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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本発明は、車両に搭載される内燃機関を制御する制御装置に関する。
車両の減速時には、内燃機関のクランクシャフトと車軸との間に介在する変速機の変速比をローギア化(変速比が大きくなる側へのダウンシフト)することが通例である(例えば、下記特許文献を参照)。これは、停車後の再発進を想定したものであるが、燃料カットを伴わない減速中にエンジンブレーキ作用を得るためでもある。
車両の減速中に内燃機関の燃料カット制御を実行するか否かは、そのときのエンジン回転数の減速度(単位時間あたりの減少量、時間微分)や、エアコンディショナのコンプレッサ、発電機(オルタネータ)等の補機負荷の大小その他に応じて決定される。燃料カットによりエンジンストールに陥るおそれがある場合には、燃料カットを行わない。
他方、燃料カットを伴う減速と燃料カットを伴わない減速とで車両の減速度が大きく異なることは、ドライブフィーリング、ドライバビリティの面で問題となる。そこで、燃料カットを伴わない減速時に変速比をローギア化し、エンジンブレーキの効き具合を燃料カット時と同等となるように調整している。
しかし、燃料カットを実行せずに変速比をローギア化すると、負荷の減少によりエンジン回転数が上昇するため、単位時間あたりの燃料消費量が増大してしまう。故に、減速期間が長くなるほど燃費が悪化するという、別の問題を招来することとなっていた。
特開2010−174973号公報 特開2001−330127号公報
本発明は、燃料カットを伴わない車両の減速中に、変速機の変速比のローギア化によらない方法で所望のエンジンブレーキ作用を得ることを所期の目的とする。
本発明では、車両の減速要求があったときに燃料カットをせず車速を減速させる場合の制御を行うものであって、車両の減速要求がありながら、燃料カットの実行が許されない場合において、減速開始当初から変速比をローギア化させず、その替わりに点火時期を進角化して圧縮行程中に燃料を爆発燃焼させ、気筒における燃焼圧が圧縮上死点の近傍または圧縮上死点以前にピークとなるように制御し、車速が所定以下に低下したときに変速比をローギア化する内燃機関の制御装置を構成した。
つまり、燃料カットを伴わない車両の減速時に、点火時期を極端に進角化させて圧縮行程中に燃料を爆発燃焼させ、圧縮上死点に向かうピストンを押し返すような圧力を燃焼室内で発生させるようにしたのである。
本発明によれば、燃料カットを伴わない車両の減速中に、変速機の変速比のローギア化によらない方法で所望のエンジンブレーキ作用を得ることが可能となる。
本発明の一実施形態における内燃機関の全体構成を示す図。 同実施形態における火花点火装置の回路図。 同実施形態における自動変速機の構成を示す図。 内燃機関の各気筒の燃焼圧及びイオン電流のそれぞれの推移を例示する図。 燃料カットを伴わない車両の減速時における、内燃機関の各気筒の燃焼圧及びイオン電流のそれぞれの推移を例示する図。
本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。図1に、本実施形態における車両用内燃機関の概要を示す。この火花点火式内燃機関は、筒内直接噴射式のものであり、複数の気筒1(図1には、そのうち一つを図示している)と、各気筒1内に燃料を噴射するインジェクタ10と、各気筒1に吸気を供給するための吸気通路3と、各気筒1から排気を排出するための排気通路4と、吸気通路3を流通する吸気を過給する排気ターボ過給機5と、排気通路4から吸気通路3に向けてEGR(Exhaust Gas Recirculation)ガスを還流させる外部EGR装置2とを具備している。
気筒1の燃焼室の天井部には、点火プラグ13を取り付けてある。図2に、火花点火用の電気回路を示している。点火プラグ13は、点火コイル12にて発生した誘導電圧の印加を受けて、中心電極と接地電極との間で火花放電を惹起するものである。点火コイル12は、半導体スイッチング素子であるイグナイタ11とともに、コイルケースに一体的に内蔵される。
内燃機関の制御装置たるECU(Electronic Control Unit)0からの点火信号iをイグナイタ11が受けると、まずイグナイタ11が点弧して点火コイル12の一次側に電流が流れ、その直後の点火タイミングでイグナイタ11が消弧してこの電流が遮断される。すると、自己誘導作用が起こり、一次側に高電圧が発生する。そして、一次側と二次側とは磁気回路及び磁束を共有するので、二次側にさらに高い誘導電圧が発生する。この高い誘導電圧が点火プラグ13の中心電極に印加され、中心電極と接地電極との間で火花放電する。
ECU0は、燃料の爆発燃焼の際に気筒1の燃焼室内に発生するイオン電流を検出し、このイオン電流を参照して、圧縮行程の後期から膨張行程の後期に至る期間の燃焼室内の燃焼圧力、換言すれば筒内圧を推測する。
図2に示しているように、火花点火用の電気回路には、イオン電流を効果的に検出するためのバイアス電源部14と、イオン電流の多寡に応じた検出電圧を増幅して出力する増幅部15とを付設してある。バイアス電源部14は、バイアス電圧を蓄えるキャパシタ141と、キャパシタ141の電圧を所定電圧まで高めるためのツェナーダイオード142と、電流阻止用のダイオード143、144と、イオン電流に応じた電圧を出力する負荷抵抗145とを含む。増幅部15は、オペアンプに代表される電圧増幅器151を含む。
点火プラグ13の中心電極と接地電極との間のアーク放電時にはキャパシタ141が充電され、その後キャパシタ141に充電されたバイアス電圧により負荷抵抗145にイオン電流が流れる。イオン電流が流れることに起因して生じる抵抗145の両端間の電圧は、増幅部15により増幅されてイオン電流信号dとしてECU0に受信される。
吸気通路3は、外部から空気を取り入れて気筒1の吸気ポートへと導く。吸気通路3上には、エアクリーナ31、過給機5のコンプレッサ51、インタクーラ32、電子スロットルバルブ33、サージタンク34、吸気マニホルド35を、上流からこの順序に配置している。
排気通路4は、気筒1内で燃料を燃焼させた結果発生した排気を気筒1の排気ポートから外部へと導く。この排気通路4上には、排気マニホルド42、過給機5の駆動タービン52及び三元触媒41を配置している。加えて、タービン52を迂回する排気バイパス通路43、及びこのバイパス通路43の入口を開閉するバイパスバルブであるウェイストゲートバルブ44を設けてある。ウェイストゲートバルブ44は、アクチュエータに制御信号lを入力することで開閉操作することが可能な電動ウェイストゲートバルブであり、そのアクチュエータとしてDCサーボモータを用いている。
排気ターボ過給機5は、駆動タービン52とコンプレッサ51とを同軸で連結し連動するように構成したものである。そして、駆動タービン52を排気のエネルギを利用して回転駆動し、その回転力を以てコンプレッサ51にポンプ作用を営ませることにより、吸入空気を加圧圧縮(過給)して気筒1に送り込む。
外部EGR装置2は、いわゆる高圧ループEGRを実現するものである。外部EGR通路の入口は、排気通路4におけるタービン52の上流の所定箇所に接続している。外部EGR通路の出口は、吸気通路3におけるスロットルバルブ33の下流の所定箇所、具体的にはサージタンク34に接続している。外部EGR通路上にも、EGRクーラ21及びEGRバルブ22を設けてある。
図3に、車両が備える自動変速機の例を示す。この自動変速機は、トルクコンバータ7及びベルト式CVT9を具備する無段変速機である。内燃機関が出力する回転トルクは、内燃機関のクランク軸からトルクコンバータ7の入力側のポンプインペラ71に入力され、出力側のタービンランナ72に伝達される。タービンランナ72の回転は、遊星歯車機構を用いた前後進切換装置8を介してCVT9の駆動軸94に伝わり、CVT9における変速を経て従動軸95を回転させる。従動軸95には出力ギヤ101を固設してあり、この出力ギヤ101はデファレンシャル装置のリングギヤ102と噛合して車軸及び駆動輪(図示せず)を回転させる。
トルクコンバータ7は、ロックアップ機構(図示せず)を備える。ロックアップ機構は、この分野では既知のもので、トルクコンバータ7の入力軸と出力軸とを相対回動不能に締結するロックアップクラッチと、ロックアップクラッチを断接切換駆動するための油圧を制御するロックアップソレノイドバルブとを要素とする。通常、ロックアップ機構は、自動変速機による変速比の変更を伴わない状況において、トルクコンバータ7の入力側と出力側とを締結する。
前後進切換装置8は、そのサンギア81がタービンランナ72と連絡し、リングギア82が駆動軸94と連絡している。プラネタリギア831を支持するプラネタリキャリア83と変速機ケースとの間には、断接切換可能な油圧クラッチたるフォワードブレーキ84を介設している。また、プラネタリキャリア83とサンギア81(または、トルクコンバータ7の出力軸)との間にも、断接切換可能な油圧クラッチたるリバースクラッチ85を介設している。
走行レンジのうちのDレンジでは、フォワードブレーキ84を締結し、リバースクラッチ85を切断する。これにより、トルクコンバータ7の出力軸の回転が逆転されかつ減速されて駆動軸94に伝達され、前進走行となる。翻って、Rレンジでは、リバースクラッチ85を締結し、フォワードブレーキ84を切断する。これにより、サンギア81とプラネタリキャリア83とが一体的に回転し、トルクコンバータ7の出力軸と駆動軸94とが直結して後進走行となる。非走行レンジであるNレンジ、Pレンジでは、リバースクラッチ84、フォワードブレーキ85をともに切断する。
CVT9は、駆動プーリ91及び従動プーリ92と、両プーリ91、92に巻き掛けられたベルト93とを要素とする。駆動プーリ91は、駆動軸94に固定した固定シーブ911と、駆動軸91上にローラスプラインを介して軸方向に変位可能に支持させた可動シーブ912と、可動シーブ912の後背に配設された液圧サーボ913とを有しており、液圧サーボ913を操作し可動シーブ912を変位させることを通じて変速比を無段階に変更できる。並びに、従動プーリ92は、従動軸95に固設した固定シーブ921と、従動軸95上にローラスプラインを介して軸方向に変位可能に支持させた可動シーブ922と、可動シーブ922の後背に配設された液圧サーボ923とを有しており、液圧サーボ923を操作し可動シーブ922を変位させることを通じてトルク伝達に必要なベルト推力を与える。
車両が備えるエアコンディショナの冷媒圧縮用コンプレッサ(図示せず)は、既知のそれと全く同様に、内燃機関のクランクシャフトから回転トルクの伝達を受けて回転駆動される。コンプレッサとクランクシャフトとの間には、断接切換可能なマグネットクラッチが介在している。エアコンディショナを稼働するときには、このマグネットクラッチに車載バッテリ及び/または発電機からの電流を通電し、これを締結する。逆に、エアコンディショナを稼働しないときには、マグネットクラッチに通電せず、クラッチを切断する。
ECU0は、プロセッサ、メモリ、入力インタフェース、出力インタフェース等を有したマイクロコンピュータシステムである。
入力インタフェースには、車両の実車速を検出する車速センサから出力される車速信号a、クランクシャフトの回転角度及びエンジン回転数を検出するエンジン回転センサから出力されるエンジン回転信号b、アクセルペダルの踏込量またはスロットルバルブ33の開度をアクセル開度(いわば、要求負荷)として検出するアクセル開度センサから出力されるアクセル開度信号c、燃焼室内でのプラズマの生成及び混合気の燃焼に伴って生じるイオン電流を検出する回路から出力されるイオン電流信号d、吸気通路3(特に、サージタンク34)内の吸気温及び吸気圧(または、過給圧)を検出する温度・圧力センサから出力される吸気温・吸気圧信号e、車載バッテリの充電状態を示唆する指標(バッテリ電流、バッテリ電圧、バッテリ温度)を検出するセンサから出力されるバッテリ状態信号f、エアコンディショナが作動しているか否かに関する作動信号g、エアコンディショナの冷媒の圧力を検出する圧力センサから出力される冷媒圧信号h等が入力される。エアコンディショナの作動信号gは、運転者がエアコンディショナをONにするべく手動操作したスイッチから発される信号であったり、オートエアコンシステムを司るオートエアコンECUから発される信号であったりする。
出力インタフェースからは、点火プラグのイグナイタ11に対して点火信号i、EGRバルブ22に対して開度操作信号j、スロットルバルブ33に対して開度操作信号k、ウェイストゲートバルブ44に対して開度操作信号l、インジェクタ10に対して燃料噴射信号m、エアコンディショナのコンプレッサに通電する電気回路上のリレースイッチに対してクラッチ締結信号n、ロックアップ機構のロックアップソレノイドバルブに対してロックアップ制御信号o、CVT9に対して変速比制御信号p、発電機が発電する電圧を制御する電圧レギュレータに対して電圧指示信号q等を出力する。
ECU0のプロセッサは、予めメモリに格納されているプログラムを解釈、実行し、運転パラメータを演算して内燃機関の運転を制御する。ECU0は、内燃機関の運転制御に必要な各種情報a、b、c、d、e、f、g、hを入力インタフェースを介して取得し、エンジン回転数を知得するとともに気筒1に充填される吸気量を推算する。そして、それらエンジン回転数及び吸気量に基づき、要求される燃料噴射量、燃料噴射タイミング(一度の燃焼に対する燃料噴射の回数を含む)、燃料噴射圧、点火タイミング、EGR量(または、EGR率)、エアコンディショナのコンプレッサのON/OFF、トルクコンバータ7のロックアップを行うか否か、CVT9の変速比、発電機による発電電力といった各種運転パラメータを決定する。運転パラメータの決定手法自体は、既知のものを採用することが可能である。しかして、運転パラメータに対応した各種制御信号i、j、k、l、m、n、o、p、qを出力インタフェースを介して印加する。
ECU0は、車両の減速要求があり、エンジン回転数が燃料カット許可回転数以上であるとき、トルクコンバータ7のロックアップとともにインジェクタ10からの燃料噴射(及び、点火プラグによる点火)を停止する燃料カットを開始する。減速要求とは、典型的には運転者がアクセルペダルの踏み込みを緩め、その踏込量が0または0に近い閾値以下とされたことである。
その後、車両の加速要求があったとき、またはエンジン回転数が所定のアイドル回転数付近まで低下したときに、ロックアップを解除し、インジェクタ10からの燃料噴射(及び、点火)を再開する。加速要求とは、運転者がアクセルペダルを再び踏み込み、その踏込量が閾値を上回ったことである。
燃料カット許可回転数は、エンジン回転数の減速度や、エアコンディショナのコンプレッサで圧縮する冷媒の圧力、発電機による発電量等の補機負荷の大小その他に応じて上下する。ECU0のメモリには予め、エンジン回転数の減速度及び補機の状況と、そのときの燃料カット許可回転数とを関連付けたマップデータが記憶されている。ECU0は、エンジン回転数の減速度及び補機の状況をキーとしてマップを検索し、燃料カット許可回転数を読み出す。そして、読み出した燃料カット許可回転数と現在のエンジン回転数とを比較して、燃料カット制御の可否を判断する。
車両の減速要求がありながら、燃料カットの実行が許されない場合において、本実施形態のECU0は、減速開始当初からCVT9の変速比をローギア化させることはない。その替わりに、ECU0は、トルクコンバータ7をロックアップしつつ、点火時期を進角化して圧縮行程中に燃料を爆発燃焼させ、気筒1における燃焼圧が圧縮上死点以前にピークとなるようにフィードバック制御する。
一般に、点火時期はいわゆるMBT(Minimum Advance for Best Torque)点か、それよりも遅角したタイミングとされ、図4に示すように、気筒1の燃焼圧は圧縮上死点後にピークを迎える。なお、図4及び図5では、燃焼圧を破線で描画し、イオン電流の実測値を実線で描画している。
これに対し、燃料カットを伴わない車両の減速時には、点火時期を極端に進角化させる。結果、図5に示すように、気筒1の燃焼圧が圧縮上死点よりも前にピークを迎え、圧縮行程中に圧縮上死点に向かうピストンを下死点に向けて押し返そうとする。即ち、クランクシャフトひいては車軸を逆回転させるようなトルクが発生し、エンジンブレーキ作用を生む。
因みに、車両の減速中は内燃機関に対する要求負荷(吸気量及び燃料噴射量)がもとより小さいことから、点火時期を進角してもノッキングを引き起こすおそれはない。
上述の点火時期のフィードバック制御において、本実施形態のECU0は、イオン電流信号dを参照して各気筒1での燃焼圧がピークとなるタイミングを検出し、そのピークが圧縮上死点以前の目標クランク角度近傍に訪れるよう、各気筒1の燃焼機会毎に点火時期を操作する。
図4及び図5に示しているように、正常燃焼の場合のイオン電流は、点火の瞬間にサージ状に急激に流れ(誘導放電)、圧縮上死点の手前で減少した後、再び増加する(容量放電)。そして、燃焼圧がピークを迎えるのと略同時にイオン電流も極大となる。従って、イオン電流の極大値を計測することで、燃焼圧がピークとなるタイミングを検出することが可能である。
ECU0は、イオン電流を基に検知した各気筒1毎の燃焼圧のピークのタイミングと、目標クランク角度との偏差を演算し、この偏差を縮小するためのフィードバック補正(進角補正または遅角補正)量を当該気筒1の点火時期に加味して、各気筒1における次回の燃焼の際の点火時期とする。各気筒1別の点火時期制御により、各気筒1における点火時期は互いに相異なる可能性があるが、各気筒1における燃焼圧のピークは目標クランク角度近傍に揃うこととなる。
燃料カットを伴わない車両の減速であっても、車速が所定以下に低下した暁には、CVT9の変速比をローギア化して再発進に備える。
また、燃料カットを伴わない車両の減速中に加速要求がなされたときには、点火時期を遅角化し、気筒1における燃焼圧のピークが圧縮上死点以降にピークとなるようにする。これにより、内燃機関の出力トルクを速やかに増大させることができ、再加速性能が高く保たれる。
本実施形態によれば、車両の減速要求があったときに燃料カットをせず車速を減速させる場合の制御を行うものであって、気筒1における燃焼圧が圧縮上死点以前にピークとなるように、気筒1における点火時期を制御する内燃機関の制御装置0を構成したため、変速機9の変速比をローギア化することなく所望のエンジンブレーキ作用即ち車速の減速感を得ることが可能となる。そして、減速中にエンジン回転数が徒に高回転化せず、実用燃費の向上につながる。
加えて、内燃機関やトルクコンバータ7、変速機9、発電機等のハードウェア構成に改変を加える必要はないので、コスト面でも有利である。
なお、本発明は以上に詳述した実施形態に限られるものではない。上記実施形態では、燃料カットを伴わない車両の減速時に、気筒1の燃焼圧が圧縮上死点よりも前にピークを迎えるよう点火時期を設定していたが、燃焼圧が圧縮上死点後であって圧縮上死点の近傍においてピークを迎えるように点火時期を設定してもよい。要するに、燃焼行程において筒内圧力がクランクシャフトを正回転させるようにピストンを押すエネルギよりも、圧縮行程において筒内圧力がクランクシャフトを逆回転させるようにピストンを押すエネルギの方が大きく、両者の総和として負の回転運動エネルギが気筒1からクランクシャフトに与えられるようなタイミングにて、点火を実行すればよい。
上記実施形態における変速機はCVT9であったが、遊星歯車等を用いた有段自動変速機を実装した車両においても、本発明を適用することは当然に可能である。
上記実施形態では、ECU0がイオン電流を参照して気筒1の燃焼室内での燃焼圧のピークを感知していたが、気筒1に筒内圧センサを組み込んである場合には、筒内圧センサを介して直接に燃焼圧を計測し、そのピークを感知することができる。
また、燃料カットを伴わない車両の減速中に、点火時期の進角制御とともに、変速機9の変速機を敢えてハイギア化(変速比が小さくなる側へのアップシフト)し、エンジン回転数を低下させて燃費を稼ぐことも考えられる。
その他各部の具体的構成は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明は、車両に搭載される内燃機関の制御に利用できる。
0…制御装置(ECU)
1…気筒
13…点火プラグ
9…変速機(CVT)

Claims (1)

  1. 車両の減速要求があったときに燃料カットをせず車速を減速させる場合の制御を行うものであって、
    車両の減速要求がありながら、燃料カットの実行が許されない場合において、減速開始当初から変速比をローギア化させず、その替わりに点火時期を進角化して圧縮行程中に燃料を爆発燃焼させ、気筒における燃焼圧が圧縮上死点の近傍または圧縮上死点以前にピークとなるように制御し、車速が所定以下に低下したときに変速比をローギア化する内燃機関の制御装置。
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