JP2021100053A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

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寛之 新開
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勇 西村
夏希 坂本
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夏希 坂本
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Abstract

【課題】実装の信頼性を向上させる。【解決手段】半導体素子21と、半導体素子21を主面10aに搭載する配線層10と、配線層10の裏面10bに形成された第1柱状電極11と、配線層10の主面10aに形成された第2柱状電極12と、半導体素子21を覆うとともに、配線層10、第1柱状電極11及び第2柱状電極12のそれぞれ一部を覆う封止樹脂20であって、配線層10が延びる半導体装置1の幅方向に向かう封止樹脂20の第1側面20j、及び配線層10の裏面10bに沿って形成された底面20dを形成する封止樹脂20とを含み、封止樹脂20の第1側面20jは、底面20dと交わる第1側面20jと、第1側面20jより前記幅方向に外側にある第2側面20fとを含み、第1柱状電極11の底面11cは底面20dから露出し、第1柱状電極11の側面11bは封止樹脂20の第1側面20jから所定深さにある。【選択図】図4

Description

この発明は、リードレスパッケージ型の半導体装置及びその製造方法に関する。
近年、SONパッケージ(Small Outline Non−leaded package)及びQFNパッケージ(Quad Flat Non−leaded package)などのリードレスパッケージ型の半導体装置が提供されている。リードレスパッケージ型の半導体装置は、半導体素子を封止した封止樹脂から外部接続用の端子が突出していないため、半導体装置の小型化及び薄型化に有利である。
リードレスパッケージ型の半導体装置は、例えば、半導体素子と、リードフレームと、封止樹脂とを備え、リードフレームは、ダイパッド部及び複数のリード部を有している。ダイパッド部は、半導体素子を支持している。複数のリード部は、それぞれ、金属配線を介して半導体素子と電気的に接続され、半導体装置を電子機器などの回路基板に実装する際の上記外部接続用の端子となっている。封止樹脂は半導体素子を覆っている。このような半導体装置の製造には、例えばMAP(Molded Array Packaging)方式が用いられている。当該MAP方式では、リードフレーム上で複数の半導体素子を封止樹脂により一括して封止した後に、ダイシングによって半導体素子を1つずつ備えた個片に切り分けている。
特開2001−257304号公報
リードレスパッケージ型の半導体装置は、MAP方式で製造するときに、樹脂に封止した複数の半導体をブレードによりダイシングして個片に切り分ける工程で、断面に負荷がかかって金属層の間で剥離が生じることがあった。また、実装時の信頼性を向上させることや、車載用の基板に搭載する場合には、自動外観検査装置を用いて上部からはんだ接合の状態を視覚的に確認できるようにすることも求められている。
この発明は、上述の実情に鑑みて提供されるものであって、ダイシングにより金属層の剥離が生じることがなく、実装時の信頼性が向上し、基板の上部からはんだ接合の状態を視覚的に確認できるような半導体装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するために、この出願に係る半導体装置は、半導体素子と、半導体素子を主面に搭載する配線層と、配線層の裏面に形成された第1柱状電極と、配線層の主面に形成され、側面が配線層が延びる方向に第1柱状電極の側面より外側にある第2柱状電極と、半導体素子を覆うとともに、配線層、第1柱状電極及び第2柱状電極のそれぞれ一部を覆う封止樹脂であって、配線層が延びる半導体装置の幅方向に向かう封止樹脂側面、及び配線層の裏面に沿って形成された封止樹脂底面を形成する封止樹脂とを含み、封止樹脂側面は、封止樹脂底面と交わる第1封止樹脂側面と、第1封止樹脂側面より幅方向に外側にある第2封止樹脂側面とを含み、第1柱状電極の底面は封止樹脂底面から露出し、第1柱状電極の側面は第1封止樹脂側面から所定深さにあり、配線層の端部及び第2柱状電極の側面は第2封止樹脂側面から露出し、配線層の端部及び第2柱状電極の側面の少なくも一方は、第2封止樹脂側面から突出するものである。
第1封止樹脂側面は、配線層の裏面に接してもよい。第2柱状電極の側面は第2封止樹脂側面の面内にあり、配線層の端部は第2封止樹脂側面から突出してもよい。第1柱状電極の底面は封止樹脂底面の面内にあってもよい。
封止樹脂側面は、第2柱状電極の頂面から所定高さを超えた高さに第1封止樹脂側面よりも幅方向に外側にある第3封止樹脂側面をさらに含んでもよい。
封止樹脂側面は、第2柱状電極の頂面の高さを超えた高さに第1封止樹脂側面よりも幅方向に外側にある第3封止樹脂側面をさらに含んでもよい。
封止樹脂側面は、第2柱状電極の頂面の高さを超えた高さに第2封止樹脂側面より幅方向に内側にある第4封止樹脂側面と、第2柱状電極の頂面から所定高さを超えた高さ第2封止樹脂側面より幅方向に外側にある第3封止樹脂側面とをさらに含んでもよい。
第1柱状電極の高さは、第2柱状電極の高さよりも大きくてもよい。配線層の厚さは、第2柱状電極の高さよりも小さくてもよい。第1柱状電極及び第2柱状電極は銅を含み、配線層は銅に加えてチタン又は窒化タンタルをさらに含んでもよい。封止樹脂から露出した配線層、第1柱状電極及び第2柱状電極を覆う外部電極をさらに含んでもよい。外部電極は、Ni層、Pd層及びAu層を積層してもよい。
この出願に係る半導体装置の製造方法は、第1柱状電極を形成する工程と、第1柱状電極を覆って封止する第1樹脂層を形成する工程と、第1樹脂層を研削して第1柱状電極の端部を露出させる工程と、第1柱状電極に接続する配線層を形成する工程と、配線層に接続する第2柱状電極を形成する工程と、配線層に半導体素子を搭載する工程と、配線層、第2柱状電極及び半導体素子を覆って封止する第2樹脂層を形成する工程と、第1柱状電極が露出するように第1樹脂層を研削して封止樹脂底面を形成する工程と、第1樹脂層から第2樹脂層に向かう方向にレーザ光を照射して隣接する半導体素子の間を所定の幅で樹脂を除去して封止樹脂側面を形成して切り離し、封止樹脂側面は、封止樹脂底面に交わり、第1柱状電極の側面が所定深さにある第1封止樹脂側面と、第1封止樹脂側面より配線層が延びる方向に外側にあり、配線層の端部及び第2柱状電極の側面が露出し、配線層の端部及び第2柱状電極の側面の少なくも一方が突出する第2封止樹脂側面とを含む工程とを含むものである。
レーザ光を照射して隣接する半導体素子の間の樹脂を除去して切り離す工程は、第1封止樹脂側面を形成するように第1の幅で第1樹脂を除去する工程を含んでもよい。
レーザ光を照射して隣接する半導体素子の間の樹脂を除去して切り離す工程は、第2封止樹脂側面を形成するように第1の幅よりも狭い第2の幅で第2樹脂を除去する工程を含んでもよい。
第2樹脂を除去する工程は、第1樹脂層から第2樹脂層に向かう方向に、第2柱状電極の頂面から所定高さを超えた高さに第2封止樹脂側面よりも配線層が延びる方向に外側にある第3封止樹脂側面を形成するように第2の幅よりも狭い第3の幅で第2樹脂を除去する工程をさらに含んでもよい。
第2樹脂を除去する工程は、第1樹脂層から第2樹脂層に向かう方向に、第2柱状電極の頂面を超えた高さに第2封止樹脂側面よりも配線層が延びる方向に外側にある第3封止樹脂側面を形成するように第2の幅よりも狭い第3の幅で第2樹脂を除去する工程をさらに含んでもよい。
第2樹脂を除去する工程は、第1樹脂層から第2樹脂層に向かう方向に、第2柱状電極の頂面の高さを超えた高さに第2封止樹脂側面より配線層が延びる方向に内側にある第4封止樹脂側面を形成するように第2の幅よりも広い第4の幅で第2樹脂を除去し、第2柱状電極の頂面から所定高さを超えた高さに第2封止樹脂側面より配線層が延びる方向に外側にある第3封止樹脂側面を形成するように第2の幅よりも狭い第3の幅で第2樹脂を除去する工程をさらに含んでもよい。
レーザ光を照射して隣接する半導体素子の間の樹脂を除去して切り離す工程は、配線層及び第2柱状電極の少なくとも1つに照射痕を形成してもよい。
この発明によると、ダイシングにより金属層の剥離が生じることがなく、実装時の信頼性が向上し、基板の上部からはんだ接合の状態を視覚的に確認できるようにすることができる。
第1実施形態の半導体装置の平面図である。 第1実施形態の半導体装置の底面図である。 第1実施形態の半導体装置の側面図である。 第1実施形態の半導体装置の断面図である。 図4に示す断面図の一部を拡大した拡大断面図である。 第1実施形態の半導体装置の製造方法の工程を説明する図である。 図6に続く第1実施形態の半導体装置の製造方法の工程を説明する図である。 図7に続く第1実施形態の半導体装置の製造方法の工程を説明する図である。 第1実施形態の半導体装置のダイシングの工程を説明する断面図である。 第2実施形態の半導体装置の側面図である。 第2実施形態の半導体装置の断面図である。 第2実施形態の半導体装置のダイシングの工程を説明する断面図である。 第3実施形態の半導体装置の側面図である。 第3実施形態の半導体装置の断面図である。 第3実施形態の半導体装置のダイシングの工程を説明する断面図である。 第4実施形態の半導体装置の側面図である。 第4実施形態の半導体装置の断面図である。 第4実施形態の半導体装置のダイシングの工程を説明する断面図である。
次に、図面を参照して、本実施形態について説明する。本実施の形態では、外部電極がパッケージの側面の2方向に形成されたSONパッケージを例示するが、外部電極がパッケージの側面の4方向に形成されたQFNパッケージにも同様に適用することができる。
〔第1実施形態〕
図1は第1実施形態の半導体装置1の平面図、図2は半導体装置1の底面図、図3は半導体装置1の側面図、図4は図3の切断線IV−IVによる半導体装置1の断面図、図5は図4の断面図の一部を拡大した拡大断面図である。図1の平面図では、半導体装置1の内部の構造が明らかになるように、封止樹脂を省略した。
第1実施形態の半導体装置1は、配線層10と、配線層10の主面10aに搭載された半導体素子21と、配線層10に搭載された半導体素子21を覆って封止する封止樹脂20とを有している。配線層10は、所定の厚さを有して略平面状に延びた金属層によって構成され、半導体素子21の素子底面21bに形成された電極パッドと封止樹脂20の表面に形成された第1外部電極15及び第2外部電極16とを接続する配線を形成している。半導体素子21は、略直方体状の形状を有し、素子底面21bに形成された複数の電極パッドが導電性接続層25を介して配線層10の主面10aに接続されている。封止樹脂20は、配線層10に搭載された半導体素子21を素子上面21aから覆って配線層10に沿って延びるやや平坦な直方体状のパッケージを形成し、底面20dに第1外部電極15が形成され、側面に第2外部電極16が形成されている。
配線層10は、銅を主成分としてチタン又は窒化タンタルを含む金属層から構成され、厚さが10〜30μmの範囲にあってもよい。半導体素子21は、例えば、LSIなどの集積回路やディスクリート素子が含まれてもよい。封止樹脂20は、第1樹脂層20aに第2樹脂層20bが積層されて形成され、第1樹脂層20aと第2樹脂層20bとの間に樹脂界面20eが存在している。封止樹脂20は、電気絶縁性を有する樹脂、例えばエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂などから構成されてもよい。第1外部電極15及び第2外部電極16は、Ni層、Pd層及びAu層を積層して形成され、厚さが1〜5μmの範囲にあってもよい。例えば、Ni層の厚さが3μm、Pd層の厚さが0.1μm、Au層の厚さが0.03μmであってもよい。
図5に示すように、半導体素子21は、素子底面21bに形成された電極パッド22が導電性接続層25を介して配線層10の主面10aに接続されている。電極パッド22は、素子底面21bを覆う絶縁膜23の開口部に形成されている。電極パッド22は、アルミニウムから構成された第1層22aと、Ti(チタン)層及びCu(銅)層が交互に堆積された第2層22bとが積層されて構成されてもよい。導電性接続層25は、電極パッド22から配線層10の主面10aに向かって、Ni層25a、はんだ層25b及びNi層25cから構成されている。配線層10は第1樹脂層20aの上面に、シード層26を介して形成されている。シード層26は、例えば厚さが280nmのTi層に厚さが600nmのCu層を積層してもよく、シード層26と配線層10とを併せた厚さは10〜30μmの範囲にあってもよい。
図3及び図4に見られるように、半導体装置1において、封止樹脂20には、配線層10が延びる方向に向かい、外周を囲む側面が形成されている。封止樹脂20の側面は、封止樹脂20の底面20dと交わる下方の第1側面20jと、配線層10が延びる方向に第1側面20jよりも外側にある第2側面20fと、封止樹脂20の上面20cと交わる上方の第3側面20gとを含んでいる。封止樹脂20の底面20dには第1外部電極15が形成され、第1外部電極15は第1柱状電極11の底面11cを覆っている。また、封止樹脂20の第2側面20fから第1側面20jとの段差面にかけて第2外部電極16が形成されている。第2外部電極16は、配線層10の端部10c及び裏面10bと、第2柱状電極12の側面12bとを覆っている。第2外部電極16に接する配線層10の端部10cの幅は、100〜450μmの範囲にあってもよい。
配線層10の端部10cに隣接する配線層10の裏面10bには、第1柱状電極11が形成されている。第1柱状電極11は、配線層10の端部10cに接続する配線の幅を長辺とする略矩形の頂面11aで配線層10の裏面10bに接続し、この頂面11aから延びる略直方体の形状を有してもよい。第1柱状電極11は、20〜50μmの範囲にある高さを有し、銅を主成分として構成されてもよい。
配線層10の端部10cに隣接する配線層10の主面10aには、第2柱状電極12が形成されている。第2柱状電極12は、配線層10の端部10cに接続する配線の幅を一辺とする略正方形の底面12aで配線層10の主面10aに接続し、この底面12aから延びる略直方体の形状を有してもよい。配線層10の端部10cに対向する第2柱状電極12の側面12bは、同じく配線層10の端部10cに対向する第1柱状電極11の側面11bから配線層10の延びる方向に長さD1にわたって突出している。長さD1は、30〜150μmの範囲にあってもよい。第2柱状電極12は、40〜100μmの高さを有し、銅を主成分として構成されてもよい。
封止樹脂20の第1側面20jは、封止樹脂20の第1樹脂層20aに形成され、封止樹脂20の底面20dと交わり、配線層10の裏面10bに接している。封止樹脂20の第2側面20fは、封止樹脂20の第2樹脂層20bに形成され、前記段差面を介して封止樹脂20の第1側面20jに隣接し、配線層10の延びる方向に第1側面20jから長さD2にわたって外側にある。長さD2は10〜130μmの範囲にあってもよい。封止樹脂の第2側面20fは、第2柱状電極12が配線層10から延びる方向に、第2柱状電極12の頂面12cの高さから高さH1まで形成されている。封止樹脂20の第3側面20gは、前記方向に第2柱状電極12の頂面12cの高さから高さH1を超えて封止樹脂20の上面20cまで形成されている。高さH1は、20〜200μmの範囲にあってもよい。封止樹脂20の第3側面20gは、配線層10の延びる方向に第2側面20fから長さW1にわたって突出している。長さW1は、10〜50μmの範囲にあってもよい。
第1柱状電極11の側面11bは封止樹脂20の第1側面20jから長さD3の深さに位置している。換言すると、第1柱状電極11の側面11bは、第1側面20jを形成する長さD3の厚さを有する封止樹脂20によって覆われている。長さD3は、20〜140μmの範囲にあってもよい。第1柱状電極11の側面11bを覆う封止樹脂20は、封止樹脂20の底面20d及び第1側面20j、配線層10の裏面10bによって画定される略矩形の断面を有し、配線層10が延びる方向と直交する方向に延びる梁状部20mを形成している。第1柱状電極11の底面11cは、封止樹脂20の底面20d内にあって底面20dから露出している。第2柱状電極12の側面12bは、封止樹脂20の第2側面20f内にあって第2側面20fから露出している。
配線層10は、第2柱状電極12の底面12aに沿って延び、封止樹脂20の第2側面20f内にある第2柱状電極12の側面12bから端部10cが突出している。また、配線層10の裏面10bは、端部10cから封止樹脂20の第1側面20jに接するまでの部分が封止樹脂20から露出している。配線層10の端部10cが封止樹脂20の第2側面20fから突出する長さ、すなわち、封止樹脂20の第2側面20f内にある第2柱状電極12の側面12bから配線層10の端部10cが突出する長さは、0〜20μmの範囲にあってもよい。
封止樹脂20の底面20dから露出した第1柱状電極11の底面11cを覆うように、第1外部電極15が形成されている。また、封止樹脂20の第2側面20fから露出した第2柱状電極12の側面12b、封止樹脂20の第2側面20fから突出した配線層10の端部10c、及び端部10cにつながる配線層10の裏面10bの露出した部分を覆うように、第2外部電極16が形成されている。第1外部電極15は、封止樹脂20の底面20dから突出している。また、第2外部電極16は、封止樹脂20の第2側面20fから突出し、配線層10の端部10cを覆う部分では大きく突出している。
第1実施形態の半導体装置1において、第1柱状電極11の側面11bは封止樹脂20の第1側面20jから所定深さにあり、封止樹脂20によって覆われている。前述のように、第1柱状電極11の側面11bを覆う封止樹脂20は、封止樹脂20の底面20d及び第1側面20j、配線層10の裏面10bによって画定され、配線層10の延びる方向と直交する方向に延びる梁状部20mを形成している。封止樹脂20の梁状部20mは、第1柱状電極11を側面11bから支持するとともに、配線層10の裏面10bにも接して配線層10を裏面から支持し、さらに配線層10を介して第2柱状電極12も支持している。したがって、配線層10、第1柱状電極11及び第2柱状電極12を含む金属層に大きな負荷がかかることはなく、この金属層の安定した構造を実現している。
第1実施形態の半導体装置1は、封止樹脂20の底面20d及び第2側面20fから第1外部電極15及び第2外部電極16が突出し、第2外部電極16は配線層10の端部10cを覆う部分でさらに突出している。したがって、はんだによる実装時の信頼性が向上し、実装した基板の上部からはんだ接合の状態を視覚的に確認することが可能になる。
第1実施形態の半導体装置1は、封止樹脂20の第2側面20fに突出した第2外部電極16の上方に封止樹脂20の上面20cが延長されて、第2側面20fから長さW1にわたって突出した第3側面20gが形成されている。したがって、半導体装置1が基板に実装された状態で、第3側面20gの直下にはんだが盛り上がったフィレットを形成することが可能になる。
第1実施形態の半導体装置1を製造する一連の工程について、図6〜9を用いて説明する。この製造方法の一連の工程は、第1実施形態の半導体装置1を例にとって説明するが、他の実施形態の半導体装置についても同様に適用することができる。
最初の図6(a)の工程では、支持基材30の上面に金属柱31が形成される。支持基材30には、ガラス基板やシリコン基板等を用いてもよい。ここでは、支持基材30として、シリコン基板を用いるものとする。シリコン基板の上面には、スパッタリング法により銅を主成分とする金属膜が形成され、フォトリソグラフィにより金属柱31が形成される。金属柱31は、後続する工程によって半導体装置1の第1柱状電極11に加工されるものであり、第1柱状電極11と称してもよい。
図6(b)の工程では、支持基材30の上面に形成された金属柱31を覆うように第1樹脂層20aが形成される。第1樹脂層20aは、半導体装置1の封止樹脂20を構成するものである。第1樹脂層20aは、電気絶縁性を有する樹脂、例えば、電気絶縁性を有する樹脂、例えばエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂から構成されてもよい。
図6(c)の工程では、第1樹脂層20aが上面から研削され、金属柱31の頂面が露出される。研削された第1樹脂層20aの上面は、後に形成する第2樹脂層20bとの樹脂界面20eとなる。研削には、砥石を用いてもよい。
図6(d)の工程では、支持基材30及び第1樹脂層20aの外周が、テラス状の形状にサークルカットされる。このようにテラス状にサークルカットすることにより、後に第2樹脂層20bによって第1樹脂層20aを覆うことが可能になる。
図7(a)の工程では、第1樹脂層20aの上面に配線層10が形成される。配線層10は、第1樹脂層20aの上面に露出する金属柱31の頂面に接続するように形成される。この工程では、第1樹脂層20aの上面にスパッタリング法により銅を主成分としてチタン又は窒化タンタルを含んでもよい金属膜が形成され、フォトリソグラフィにより配線層10が形成される。
図7(b)の工程では、配線層10の主面に第2柱状電極12が形成される。この工程では、配線層10の主面に法にメッキ法より銅を主成分とする金属膜が形成され、フォトリソグラフィによって第2柱状電極12が形成される。
本実施の形態では、金属柱31から形成される第1柱状電極11及び第2柱状電極12を分けて形成することで、高さが100μm以上の金属層を形成することができ、この金属層を形成する際に支持基材30が反ることを抑制することができる。これにより、第1柱状電極11及び第2柱状電極12と封止樹脂20との密着不良を抑制することができる。
第7(c)の工程では、配線層10に半導体素子21が搭載される。まず、配線層10の主面10aに導電性接続層25が形成される。導電性接続層25は、配線層10の主面にNi層、はんだ層及びNi層の順に積層されてもよい。導電性接続層25は、メッキ法及びフォトリソグラフィにより形成される。
半導体素子21は、電極パッド22にフラックスが塗布され、フリップチップボンダーを用いて、素子底面21bが配線層10に対向する状態で導電性接続層25に仮付けされる。その後、半導体素子21は、リフローにより導電性接続層25が溶融され、導電性接続層25が冷却されて固化することによって、導電性接続層25に接続される。
図7(d)の工程では、第1樹脂層20a、配線層10、第2柱状電極12及び半導体素子21を覆うように、第2樹脂層20bが形成される。第2樹脂層20bは、第1樹脂層20aとともに封止樹脂20を構成する。第1樹脂層20aと第2樹脂層20bとの間には、樹脂界面20eが形成される。第2樹脂層20bは、第1樹脂層20aと同様に、電気絶縁性を有する樹脂、例えば、電気絶縁性を有する樹脂、例えばエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂から構成されてもよい。
図8(a)の工程では、支持基材30、第1樹脂層20a及び第2樹脂層20bを外周から所定距離まで研削するサークルカットが施される。このサークルカットによって、第2樹脂層20bによって覆われていた第1樹脂層20aは外周に露出するようになる。
図8(b)の工程では、支持基材30が上方になるように裏返しにされ、下方にある第2樹脂層20bに向けて支持基材30が研削されて除去され、さらに第1樹脂層20aも所定深さまで研削される。この研削によって、金属柱31が第1柱状電極11に形成され、第1柱状電極11の底面11cが第1樹脂層20aから露出するようになる。支持基材30を除去した後に、第2樹脂層20bの上面に図示しないダイシングテープを張り付ける。ダイシングの工程では支持基材30は裏返しにされ、第2樹脂層bの上面が図中の下方向になっている。
図8(c)の工程では、レーザ光を照射して隣接する半導体素子の間の封止樹脂20を所定幅で除去して個片化するダイシングを行う。このダイシングの工程で、封止樹脂20の第1側面20j、第2側面20f及び第3側面20gが形成され、第2柱状電極12の側面12bが第2樹脂層20bから露出し、配線層10の端部10cが第2樹脂層20bから突出し、配線層10の端部10c及び裏面10bも露出するようになる。この工程によって、封止樹脂20の梁状部20mも形成される。なお、この際、ダイシングテープをレーザ光によって完全に切断しない。これにより、半導体装置1を含む樹脂がダイシングされても、半導体装置1はダイシングテープによって繋がっているため、バラバラにならない。
図8(d)の工程では、前記露出した第1柱状電極11の底面11cに第1外部電極15、第2柱状電極12の側面12b、前記突出した配線層10の端部10c、及び露出した配線層10の裏面10bに第2外部電極16が形成される。第1外部電極15及び第2外部電極16は、めっき法によりNi層、Pd層及びAu層の順に積層されて形成される。ダイシングテープは、第1外部電極15及び第2外部電極16を形成する工程の後に除去してもよい。
図9は、第1実施形態の半導体装置1のレーザ光によるダイシングの工程を説明する断面図である。図9(a)はダイシング前の状態を示し、図8(b)に相当している。図9(b)はダイシング後の状態を示し、図8(c)に相当している。図9において、第1樹脂層20aが構成する封止樹脂20の上面20cには、図示しないダイシングテープが張り付けられている。なお、ダイシングの工程で半導体装置1は裏返しにされ、上面20cが図中の下方向になっている。
ダイシングは、レーザ光を照射することによって行う。照射するレーザ光の加工幅は、樹脂を除去する幅よりも小さいため、レーザ光を適切に走査して照射する。レーザ光源には、Nd:YAGレーザやその第2高調波(SHG)レーザを用いてもよい。例えば、前記SHGレーザを用い、加工幅を50μmに設定してもよい。
図9(a)に示すように、対向する一組の第2柱状電極12は、互いの側面12bの間に幅G12の間隙を形成している。幅G12は、50〜150μmの範囲にあってもよい。対向する配線層10の端部10cの間の間隙は、配線層10の端部10cが第2柱状電極12の側面12bから突出しているため、幅G12よりも狭くなっている。
まず、レーザ光を照射して、対向する第1柱状電極11によって形成される間隙の中央を幅G11で第1樹脂層20aを除去し、第1柱状電極11の側面11bが長さD3の厚さの封止樹脂20で覆われるようにする。これによって、第1樹脂層aが構成する封止樹脂20の第1側面20j及び梁状部20mが形成される。
次に、対向する配線層10の端部10c及び第2柱状電極12によって形成される間隙において、第2柱状電極12の側面12bの間の間隙に相当する幅G12で第2樹脂層20bを除去する。配線層10の端部10cが対向する間隙が狭くなっているが、レーザ光の回折光によって配線層10の端部10cの直下の第2樹脂層20bも除去できることがある。レーザ光の照射によって、配線層10の端部10c及び第2柱状電極12の側面12bに照射痕の凹凸が形成されることがある。
ダイシングの工程では、第1柱状電極11の側面11bの間の第1樹脂層20aを除去し、配線層10の端部10cの間と第2柱状電極12の側面12bの間との第2樹脂層20bを除去した後、さらに第2柱状電極12の頂面12cから高さH1に達するまでこの幅G12で第2樹脂層20bを取り除く。これによって、第2樹脂層20bが構成する封止樹脂20の第2側面20fが形成される。ここで、ダイシングの工程では半導体装置1は裏返しにされ、図中の下方向が第2柱状電極12の頂面12cや高さH1の方向になっている。
次に、幅G12よりも狭い幅G13で、ダイシングした幅G12の部分の中央をダイシングし、封止樹脂20の上面20cまで第2樹脂層20bを除去する。これによって、第2樹脂層20bが構成する封止樹脂20の第2側面20fから配線層10が延びる方向に長さW1にわたって突出した第2樹脂層20bが構成する封止樹脂20の第3側面20gが形成される。
ダイシングにより形成された封止樹脂20の第1側面20jは、配線層10の露出した裏面10bに接している。封止樹脂20の第1側面20jから配線層10の端部10cまでは、配線層10の露出した裏面10bが延びている。第2柱状電極12の側面12bは封止樹脂20の第2側面20f内にあり、配線層10の端部10cは封止樹脂20の第2側面20fから突出している。
このようなダイシング工程の後で、図8(d)の工程でめっき法により第1外部電極15及び第2外部電極16が形成されて半導体装置1が最終的に完成する。半導体装置1において、第1外部電極15は封止樹脂20の底面20dから突出し、第2外部電極16は封止樹脂20の第2側面20fから突出している。第2外部電極16は、配線層10の端部10cを覆う部分がさらに突出している。
第1実施形態の半導体装置1は、レーザを照射してダイシングするため、断面に負担がかかることがない。したがって、積層された第1柱状電極11、配線層10及び第2柱状電極12の構造はダイシングの前後で維持され、これらの部材の間の接続も保証される。また、レーザの照射により第1柱状電極11の側面11b、配線層10の端部10c及び第2柱状電極12の側面12bに照射痕の凹凸が形成される場合には、はんだによる実装の信頼性がさらに向上する。
また、第1実施形態の半導体装置1においては、封止樹脂20の梁状部20mによって、側面11bから第1柱状電極11が支持されるとともに、裏面10bから配線層10及び第2柱状電極12が支持されている。したがって、ダイシング工程において発生する応力は封止樹脂20の梁状部20mによって支持され、配線層10、第1柱状電極11及び第2柱状電極12を含む金属層に大きな負荷がかかることはなく。このため、ダイシング工程においても剥離したりすることがない金属層の安定な構造が実現されている。
〔第2実施形態〕
図10は第2実施形態の半導体装置2の側面図、図11は図10の切断線XI−XIによる半導体装置2の断面図である。第2実施形態の半導体装置2は、第1柱状電極11、配線層10の端部10c及び第2柱状電極12を含む封止樹脂20の側部の構造を除いて第1実施形態の半導体装置1と同様の構造を有するので、第1実施形態の半導体装置1と共通する構成要素については同一の符号を付すことにする。
半導体装置2において、封止樹脂20には、配線層10が延びる方向に向かい、外周を囲む側面が形成されている。封止樹脂20の側面は、封止樹脂20の底面20dと交わる第1側面20jと、配線層10が延びる方向に第1側面20jよりも外側にあり上面20cと交わる第2側面20fとを含んでいる。封止樹脂20の底面20dには第1外部電極15が形成され、第1外部電極15は第1柱状電極11の底面11cを覆っている。また、封止樹脂20の第2側面20fから第1側面20jとの段差面にかけて第2外部電極16が形成されている。第2外部電極16は、配線層10の端部10c及び裏面10bと、第2柱状電極12の側面12bとを覆っている。
配線層10の端部10cに隣接する配線層10の裏面10bには、第1柱状電極11が形成されている。第1柱状電極11は、配線層10の端部10cに接続する配線の幅を一長辺とする略矩形の頂面11aで配線層10の裏面10bに接続し、この頂面11aから延びる略直方体の形状を有してもよい。
配線層10の端部10cに隣接する配線層10の主面10aには、第2柱状電極12が形成されている。第2柱状電極12は、配線層10の端部10cに接続する配線の幅を一辺とする略正方形の底面12aで配線層10の主面10aに接続し、この底面12aから延びる略直方体の形状を有してもよい。配線層10の端部10cに対向する第2柱状電極12の側面12bは、同じく配線層10の端部10cに対向する第1柱状電極11の側面11bから配線層10の延びる方向に長さD1にわたって突出している。
封止樹脂20の第1側面20jは、封止樹脂20の第1樹脂層20aに形成され、封止樹脂20の底面20dと交わり、配線層10の裏面10bに接している。封止樹脂20の第2側面20fは、封止樹脂20の第2樹脂層20bに形成され、段差面を介して封止樹脂20の第1側面20jに隣接し、配線層10の延びる方向に第1側面20jから長さD2にわたって外側にある。封止樹脂の第2側面20fは、封止樹脂20の上面20cまで形成されている。
第1柱状電極11の側面11bは封止樹脂20の第1側面20jから長さD3の深さに位置している。換言すると、第1柱状電極11の側面11bは、第1側面20jを形成する長さD3の厚さを有する封止樹脂20によって覆われている。第1柱状電極11の側面11bを覆う封止樹脂20は、封止樹脂20の底面20d及び第1側面20j、配線層10の裏面10bによって画定される略矩形の断面を有し、配線層10が延びる方向と直交する方向に延びる梁状部20mを形成している。第1柱状電極11の底面11cは、封止樹脂20の底面20d内にあって底面20dから露出している。第2柱状電極12の側面12bは、封止樹脂20の第2側面20f内にあって第2側面20fから露出している。
配線層10は、第2柱状電極12の底面12aに沿って延び、封止樹脂20の第2樹脂層20b内にある第2柱状電極12の側面12bから端部10cが突出している。また、配線層10の裏面10bは、端部10cから封止樹脂20の第1側面20jに接するまでの部分が封止樹脂20から露出している。
封止樹脂20の底面20dから露出した第1柱状電極11の底面11cを覆うように、第1外部電極15が形成されている。また、封止樹脂20の第2側面20fから露出した第2柱状電極12の側面12b、封止樹脂20の第2側面20fから突出した配線層10の端部10c、及び端部10cにつながる配線層10の裏面10bの露出した部分を覆うように、第2外部電極16が形成されている。第1外部電極15は、封止樹脂20の底面20dから突出している。また、第2外部電極16は、封止樹脂20の第2側面20fから突出し、配線層10の端部10cを覆う部分では大きく突出している。
第2実施形態の半導体装置2において、封止樹脂20の梁状部20mは、第1柱状電極11を側面11bから支持するとともに、配線層10の裏面10bにも接して配線層10を裏面から支持し、さらに配線層10を介して第2柱状電極12も支持している。したがって、配線層10、第1柱状電極11及び第2柱状電極12を含む金属層に大きな負荷がかかることはなく、この金属層の安定した構造を実現している。
第2実施形態の半導体装置2は、封止樹脂20の底面20d及び第2側面20fから第1外部電極15及び第2外部電極16が突出し、第2外部電極16は配線層10の端部10cを覆う部分でさらに突出している。したがって、はんだによる実装時の信頼性が向上し、実装した基板の上部からはんだ接合の状態を視覚的に確認することが可能になる。
図12は、第2実施形態の半導体装置2のレーザ光によるダイシングの工程を説明する断面図である。図7〜8には第1実施形態の半導体装置1を製造する一連の工程を示したが、第2実施形態の半導体装置2もこのような一連の工程によって製造される。図12は、図8(c)に示したダイシング後の状態に相当している。図12において、第1樹脂層20aが構成する封止樹脂20の上面20cには、図示しないダイシングテープが張り付けられている。なお、ダイシングの工程で半導体装置2は裏返しにされ、上面20cが図中の下方向になっている。
ダイシングは、レーザ光を照射することによって行う。照射するレーザ光の加工幅は、樹脂を除去する幅よりも小さいため、レーザ光を適切に走査して照射する。レーザ光源には、Nd:YAGレーザやその第2高調波(SHG)レーザを用いてもよい。
対向する一組の第2柱状電極12は、互いの側面12bの間に幅G22の間隙を形成している。幅G22は、50〜150μmの範囲にあってもよい。対向する配線層10の端部10cの間の間隙は、配線層10の端部10cが第2柱状電極12の側面12bから突出しているため、幅G22よりも狭くなっている。
まず、レーザ光を照射して、対向する第1柱状電極11によって形成される間隙の中央を幅G21で第1樹脂層20aを除去し、第1柱状電極11の側面11bが長さD3の厚さの封止樹脂20で覆われるようにする。これによって、第1樹脂層20aが構成する封止樹脂20の第1側面20j及び梁状部20mが形成される。
次に、対向する配線層10の端部10c及び第2柱状電極12によって形成される間隙において、第2柱状電極12の側面12bの間の間隙に相当する幅G22で第2樹脂層20bを除去する。配線層10の端部10cが対向する間隙が狭くなっているが、レーザ光の回折光によって配線層10の端部10cの直下の第2樹脂層20bも除去できることがある。レーザ光の照射によって、配線層10の端部10c及び第2柱状電極12の側面12bに照射痕の凹凸が形成されることがある。
ダイシングの工程では、第1柱状電極11の側面11bの間の第1樹脂層20aを除去し、配線層10の端部10cの間と第2柱状電極12の側面12bの間との第2樹脂層20bを除去した後、さらに封止樹脂の上面20cに達するまでこの幅G22で第2樹脂層20bを取り除く。これによって、第2樹脂層20bが構成する封止樹脂20の第2側面20fが形成される。ここで、ダイシングの工程では半導体装置2は裏返しにされ、図中の下方向が半導体装置2の素子上面21aの方向になっている。
ダイシングにより形成された封止樹脂20の第1側面20jは、配線層10の露出した裏面10bに接している。封止樹脂20の第1側面20jから配線層10の端部10cまでは、配線層10の露出した裏面10bが延びている。第2柱状電極12の側面12bは封止樹脂20の第2側面20f内にあり、配線層10の端部10cは封止樹脂20の第2側面20fから突出している。
このようなダイシング工程の後で、図8(d)の工程でめっき法により第1外部電極15及び第2外部電極16が形成されて半導体装置1が最終的に完成する。半導体装置1において、第1外部電極15は封止樹脂20の底面20dから突出し、第2外部電極16は封止樹脂20の第2側面20fから突出している。第2外部電極16は、配線層10の端部10cを覆う部分がさらに突出している。
第2実施形態の半導体装置2は、レーザを照射してダイシングするため、断面に負担がかかることがない。したがって、積層された第1柱状電極11、配線層10及び第2柱状電極12の構造はダイシングの前後で維持され、これらの部材の間の接続も保証される。また、レーザの照射により第1柱状電極11の側面11b、配線層10の端部10c及び第2柱状電極12の側面12bに照射痕の凹凸が形成される場合には、はんだによる実装の信頼性がさらに向上する。さらに、第2実施形態の半導体装置2は、ダイシングの工程で一定の幅G22で封止樹脂20の第2樹脂層20bを除去すれば足りるので、ダイシングの工程が容易である。
また、第2実施形態の半導体装置2においては、封止樹脂20の梁状部20mによって、側面11bから第1柱状電極11が支持されるとともに、裏面10bから配線層10及び第2柱状電極12が支持されている。したがって、ダイシング工程において発生する応力は封止樹脂20の梁状部20mによって支持され、配線層10、第1柱状電極11及び第2柱状電極12を含む金属層に大きな負荷がかかることはなく。このため、ダイシング工程においても剥離したりすることがない金属層の安定な構造が実現されている。
〔第3実施形態〕
図13は第3実施形態の半導体装置3の側面図、図14は図13の切断線XIV−XIVによる半導体装置3の断面図である。第3実施形態の半導体装置3は、第1柱状電極11、配線層10の端部10c及び第2柱状電極12を含む封止樹脂20の側部の構造を除いて第1実施形態の半導体装置1と同様の構造を有するので、第1実施形態の半導体装置1と共通する構成要素については同一の符号を付すことにする。
半導体装置3において、封止樹脂20には、配線層10が延びる方向に向かい、外周を囲む側面が形成されている。封止樹脂20の側面は、封止樹脂20の底面20dと交わる下方の第1側面20jと、配線層10が延びる方向に第1側面20jよりも外側にある第2側面20fと、封止樹脂20の上面20cと交わる上方の第3側面20gとを含んでいる。封止樹脂20の底面20dには第1外部電極15が形成され、第1外部電極15は第1柱状電極11の底面11cを覆っている。また、封止樹脂20の第2側面20fから第1側面20jとの段差面にかけて第2外部電極16が形成されている。第2外部電極16は、配線層10の端部10c及び裏面10bと、第2柱状電極12の側面12bとを覆っている。
配線層10の端部10cに隣接する配線層10の裏面10bには、第1柱状電極11が形成されている。第1柱状電極11は、配線層10の端部10cに接続する配線の幅を長辺とする略矩形の頂面11aで配線層10の裏面10bに接続し、この頂面11aから延びる略直方体の形状を有してもよい。
配線層10の端部10cに隣接する配線層10の主面10aには、第2柱状電極12が形成されている。第2柱状電極12は、配線層10の端部10cに接続する配線の幅を一辺とする略正方形の底面12aで配線層10の主面10aに接続し、この底面12aから延びる略直方体の形状を有してもよい。配線層10の端部10cに対向する第2柱状電極12の側面12bは、同じく配線層10の端部10cに対向する第1柱状電極11の側面11bから配線層10の延びる方向に長さD1にわたって突出している。
封止樹脂20の第1側面20jは、封止樹脂20の第1樹脂層20aに形成され、封止樹脂20の底面20dと交わり、配線層10の裏面10bに接している。封止樹脂20の第2側面20fは、封止樹脂20の第2樹脂層20bに形成され、段差面を介して封止樹脂20の第1側面20jに隣接し、配線層10の延びる方向に第1側面20jから長さD2にわたって外側にある。封止樹脂の第2側面20fは、第2柱状電極12が配線層10から延びる方向に、第2柱状電極12の頂面12cの高さまで形成されている。封止樹脂20の第3側面20gは、前記方向に第2柱状電極12の頂面12cの高さを超えて封止樹脂20の上面20cまで形成されている。封止樹脂20の第3側面20gは、配線層10の延びる方向に第2側面20fから長さW3にわたって突出している。長さW3は、10〜50μmの範囲にあってもよい。
第1柱状電極11の側面11bは封止樹脂20の第1側面20jから長さD3の深さに位置している。換言すると、第1柱状電極11の側面11bは、第1側面20jを形成する長さD3の厚さを有する封止樹脂20によって覆われている。第1柱状電極11の側面11bを覆う封止樹脂20は、封止樹脂20の底面20d及び第1側面20j、配線層10の裏面10bによって画定される略矩形の断面を有し、配線層10が延びる方向と直交する方向に延びる梁状部20mを形成している。第1柱状電極11の底面11cは、封止樹脂20の底面20d内にあって底面20dから露出している。第2柱状電極12の側面12bは、封止樹脂20の第2側面20f内にあって第2側面20fから露出している。
配線層10は、第2柱状電極12の底面12aに沿って延び、封止樹脂20の第2側面20f内にある第2柱状電極12の側面12bから端部10cが突出している。また、配線層10の裏面10bは、端部10cから封止樹脂20の第1側面20jに接するまでの部分が封止樹脂20から露出している。
封止樹脂20の底面20dから露出した第1柱状電極11の底面11cを覆うように、第1外部電極15が形成されている。また、封止樹脂20の第2側面20fから露出した第2柱状電極12の側面12b、封止樹脂20の第2側面20fから突出した配線層10の端部10c、及び端部10cにつながる配線層10の裏面10bの露出した部分を覆うように、第2外部電極16が形成されている。第1外部電極15は、封止樹脂20の底面20dから突出している。また、第2外部電極16は、封止樹脂20の第2側面20fから突出し、配線層10の端部10cを覆う部分では大きく突出している。
第3実施形態の半導体装置3において、封止樹脂20の梁状部20mは、第1柱状電極11を側面11bから支持するとともに、配線層10の裏面10bにも接して配線層10を裏面から支持し、さらに配線層10を介して第2柱状電極12も支持している。したがって、配線層10、第1柱状電極11及び第2柱状電極12を含む金属層に大きな負荷がかかることはなく、この金属層の安定した構造を実現している。
第3実施形態の半導体装置3は、封止樹脂20の底面20d及び第2側面20fから第1外部電極15及び第2外部電極16が突出し、第2外部電極16は配線層10の端部10cを覆う部分でさらに突出している。したがって、はんだによる実装時の信頼性が向上し、実装した基板の上部からはんだ接合の状態を視覚的に確認することが可能になる。
第3実施形態の半導体装置3は、封止樹脂20の第2側面20fに突出した第2外部電極16の上方に封止樹脂20の上面20cが延長されて、第2側面20fから長さW3にわたって突出した第3側面20gが形成されている。したがって、半導体装置3が基板に実装された状態で、第3側面20gの直下にはんだが盛り上がったフィレットを形成することが可能になる。
図15は、第3実施形態の半導体装置3のレーザ光によるダイシングの工程を説明する断面図である。図7〜8には第1実施形態の半導体装置1を製造する一連の工程を示したが、第3実施形態の半導体装置3もこのような一連の工程によって製造される。図15は、図8(c)に示したダイシング後の状態に相当している。図15において、第1樹脂層20aが構成する封止樹脂20の上面20cには、図示しないダイシングテープが張り付けられている。なお、ダイシングの工程で半導体装置3は裏返しにされ、上面20cが図中の下方向になっている。
ダイシングは、レーザ光を照射することによって行う。照射するレーザ光の加工幅は、樹脂を除去する幅よりも小さいため、レーザ光を適切に走査して照射する。レーザ光源には、Nd:YAGレーザやその第2高調波(SHG)レーザを用いてもよい。
対向する一組の第2柱状電極12は、互いの側面12bの間に幅G32の間隙を形成している。幅G32は、50〜150μmの範囲にあってもよい。対向する配線層10の端部10cの間の間隙は、配線層10の端部10cが第2柱状電極12の側面12bから突出しているため、幅G32よりも狭くなっている。
まず、レーザ光を照射して、対向する第1柱状電極11によって形成される間隙の中央を幅G31で第1樹脂層20aを除去し、第1柱状電極11の側面11bが長さD3の厚さの封止樹脂20で覆われるようにする。これによって、第1樹脂層20aが構成する封止樹脂20の第1側面20j及び梁状部20mが形成される。
次に、対向する配線層10の端部10c及び第2柱状電極12によって形成される間隙において、第2柱状電極12の側面12bの間の間隙に相当する幅G32で第2樹脂層20bを除去する。配線層10の端部10cが対向する間隙が狭くなっているが、レーザ光の回折光によって配線層10の端部10cの直下の第2樹脂層20bも除去できることがある。レーザ光の照射によって、配線層10の端部10c及び第2柱状電極12の側面12bに照射痕の凹凸が形成されることがある。
ダイシングの工程では、第1柱状電極11の側面11bの間の第1樹脂層20aを除去した後、配線層10の端部10cの間と第2柱状電極12の側面12bの間との第2樹脂層20bを除去し、第2柱状電極12の頂面12cの高さに達するまでこの幅G32で第2樹脂層20bを取り除く。これによって、第2樹脂層20bが構成する第2側面20fが形成される。ここで、ダイシングの工程では半導体装置1は裏返しにされ、図中の下方向が第2柱状電極12の頂面12cの方向になっている。
次に、幅G32よりも狭い幅G33で、ダイシングした幅G32の部分の中央をダイシングし、封止樹脂20の上面20cまで第2樹脂層20bを除去する。これによって、第2樹脂層20bが構成する封止樹脂20の第2側面20fから配線層10が延びる方向に長さW3にわたって突出した第2樹脂層20bが構成する第3側面20gが形成される。
ダイシングにより形成された封止樹脂20の第1側面20jは、配線層10の露出した裏面10bに接している。封止樹脂20の第1側面20jから配線層10の端部10cまでは、配線層10の露出した裏面10bが延びている。第2柱状電極12の側面12bは封止樹脂20の第2側面20f内にあり、配線層10の端部10cは封止樹脂20の第2側面20fから突出している。
このようなダイシング工程の後で、図8(d)の工程でめっき法により第1外部電極15及び第2外部電極16が形成されて半導体装置3が最終的に完成する。半導体装置3において、第1外部電極15は封止樹脂20の底面20dから突出し、第2外部電極16は封止樹脂20の第2側面20fから突出している。第2外部電極16は、配線層10の端部10cを覆う部分がさらに突出している。
第3実施形態の半導体装置3は、レーザを照射してダイシングするため、断面に負担がかかることがない。したがって、積層された第1柱状電極11、配線層10及び第2柱状電極12の構造はダイシングの前後で維持され、これらの部材の間の接続も保証される。また、レーザの照射により第1柱状電極11の側面11b、配線層10の端部10c及び第2柱状電極12の側面12bに照射痕の凹凸が形成される場合には、はんだによる実装の信頼性がさらに向上する。
また、第3実施形態の半導体装置3においては、封止樹脂20の梁状部20mによって、側面11bから第1柱状電極11が支持されるとともに、裏面10bから配線層10及び第2柱状電極12が支持されている。したがって、ダイシング工程において発生する応力は封止樹脂20の梁状部20mによって支持され、配線層10、第1柱状電極11及び第2柱状電極12を含む金属層に大きな負荷がかかることはなく。このため、ダイシング工程においても剥離したりすることがない金属層の安定な構造が実現されている。
〔第4実施形態〕
図16は第4実施形態の半導体装置4の側面図、図17は図16の切断線XVII−XVIIによる半導体装置4の断面図である。第4実施形態の半導体装置4は、第1柱状電極11、配線層10の端部10c及び第2柱状電極12を含む封止樹脂20の側部の構造を除いて第1実施形態の半導体装置1と同様の構造を有するので、第1実施形態の半導体装置1と共通する構成要素については同一の符号を付すことにする。
半導体装置4において、封止樹脂20には、配線層10が延びる方向に向かい、外周を囲む側面が形成されている。封止樹脂20の側面は、封止樹脂20の底面20dと交わる下方の第1側面20jと、配線層10が延びる方向に第1側面20jよりも外側にある第2側面20fと、前記方向に第2側面20fよりも内側にある第4側面20hと、封止樹脂20の上面20cと交わる上方の第3側面20gとを含んでいる。封止樹脂20の底面20dには第1外部電極15が形成され、第1外部電極15は第1柱状電極11の底面11cを覆っている。また、封止樹脂20の第2側面20fから第1側面20j及び第4側面20hとのそれぞれの段差面にかけて第2外部電極16が形成されている。第2外部電極16は、配線層10の端部10c及び裏面10bと、第2柱状電極12の側面12bとを覆っている。
配線層10の端部10cに隣接する配線層10の裏面10bには、第1柱状電極11が形成されている。第1柱状電極11は、配線層10の端部10cに接続する配線の幅を一長辺とする略矩形の頂面11aで配線層10の裏面10bに接続し、この頂面11aから延びる略直方体の形状を有してもよい。
配線層10の端部10cに隣接する配線層10の主面10aには、第2柱状電極12が形成されている。第2柱状電極12は、配線層10の端部10cに接続する配線の幅を一辺とする略正方形の底面12aで配線層10の主面10aに接続し、この底面12aから延びる略直方体の形状を有してもよい。配線層10の端部10cに対向する第2柱状電極12の側面12bは、同じく配線層10の端部10cに対向する第1柱状電極11の側面11bから配線層10の延びる方向に長さD1にわたって突出している。
封止樹脂20の第1側面20jは、封止樹脂20の第1樹脂層20aに形成され、封止樹脂20の底面20dと交わり、配線層10の裏面10bに接している。封止樹脂20の第2側面20fは、封止樹脂20の第2樹脂層20bに形成され、段差面を介して封止樹脂20の第1側面20jに隣接し、配線層10の延びる方向に第1側面20jから長さD2にわたって外側にある。封止樹脂の第2側面20fは、第2柱状電極12が配線層10から延びる方向に、第2柱状電極12の頂面12cの高さまで形成されている。
封止樹脂の第4側面20hは、封止樹脂20の第2樹脂層20bに形成され、段差面を介して封止樹脂20の第2側面20fに隣接し、配線層10の延びる方向に第2側面20fから長さD4にわたって内側にある。封止樹脂の第4側面20hは、第2柱状電極12が配線層10から延びる方向に、第2柱状電極12の頂面12cの高さから高さH4まで形成されている。高さH4は、20〜200μmの範囲にあってもよい。封止樹脂の第3側面20gは、封止樹脂20の第2樹脂層20bに形成され、封止樹脂20の第4側面20hに隣接し、配線層10の延びる方向に第2側面20fから長さW4にわたって外側にある。長さW4は、10〜50μmの範囲にあってもよい。封止樹脂の第3側面20gは、第2柱状電極12が配線層10から延びる方向に封止樹脂20の上面20cまで形成されている。
第1柱状電極11の側面11bは封止樹脂20の第1側面20jから長さD3の深さに位置している。換言すると、第1柱状電極11の側面11bは、第1側面20jを形成する長さD3の厚さを有する封止樹脂20によって覆われている。第1柱状電極11の側面11bを覆う封止樹脂20は、封止樹脂20の底面20d及び第1側面20j、配線層10の裏面10bによって画定される略矩形の断面を有し、配線層10が延びる方向と直交する方向に延びる梁状部20mを形成している。第1柱状電極11の底面11cは、封止樹脂20の底面20d内にあって底面20dから露出している。
第2柱状電極12の側面12bは封止樹脂20の第2側面20f内にあって封止樹脂の20の第2側面20fから露出し、頂面12cは第2側面20fと第4側面20hとの間の段差面内にあって露出している。封止樹脂20の第2側面20fから露出する第2柱状電極12の側面12bと、前記段差面から露出する第2柱状電極12の頂面12cとは、封止樹脂20の第2側面20fと前記段差面とが交わる稜線上で交わっている。
配線層10は、第2柱状電極12の底面12aに沿って延び、封止樹脂20の第2側面20f内にある第2柱状電極12の側面12bから端部10cが突出している。また、配線層10の裏面10bは、端部10cから封止樹脂20の第1側面20jに接するまでの部分が封止樹脂20から露出している。
封止樹脂20の底面20dから露出した第1柱状電極11の底面11cを覆うように、第1外部電極15が形成されている。また、封止樹脂20の第2側面20fから第1側面20j及び第4側面20hとのそれぞれの段差面にかけて、封止樹脂20の第2側面20fから露出した第2柱状電極12の側面12b、封止樹脂20の第2側面20fから突出した配線層10の端部10c、及び端部10cにつながる配線層10の裏面10bの露出した部分を覆うように、第2外部電極16が形成されている。第1外部電極15は、封止樹脂20の底面20dから突出している。また、第2外部電極16は、封止樹脂20の第2側面20fから突出し、配線層10の端部10cを覆う部分では大きく突出している。
第4実施形態の半導体装置4は、封止樹脂20の底面20d及び第2側面20fから第1外部電極15及び第2外部電極16が突出し、第2外部電極16は配線層10の端部10cを覆う部分でさらに突出している。したがって、はんだによる実装時の信頼性が向上し、実装した基板の上部からはんだ接合の状態を視覚的に確認することが可能になる。また、第2外部電極16は、封止樹脂20の第2側面20fと第4側面20hとの段差面にかけても形成されているため、はんだ付けによって実装するときの信頼性をさらに向上させることができる。
第4実施形態の半導体装置4は、封止樹脂20の第2側面20fに突出した第2外部電極16の上方に封止樹脂20の上面20cが延長されて、第2側面20fから長さW4にわたって突出した第3側面20gが形成されている。したがって、半導体装置4が基板に実装された状態で、第3側面20gの直下にはんだが盛り上がったフィレットを形成することが可能になる。
図18は、第4実施形態の半導体装置4のレーザ光によるダイシングの工程を説明する断面図である。図7〜8には第1実施形態の半導体装置1を製造する一連の工程を示したが、第4実施形態の半導体装置4もこのような一連の工程によって製造される。図18は、図8(c)に示したダイシング後の状態に相当している。図18において、第1樹脂層20aが構成する封止樹脂20の上面20cには、図示しないダイシングテープが張り付けられている。なお、ダイシングの工程で半導体装置4は裏返しにされ、上面20cが図中の下方向になっている。
ダイシングは、レーザ光を照射することによって行う。照射するレーザ光の加工幅は、樹脂を除去する幅よりも小さいため、レーザ光を適切に走査して照射する。レーザ光源には、Nd:YAGレーザやその第2高調波(SHG)レーザを用いてもよい。
対向する一組の第2柱状電極12は、互いの側面12bの間に幅G42の間隙を形成している。幅G42は、50〜150μmの範囲にあってもよい。対向する配線層10の端部10cの間の間隙は、配線層10の端部10cが第2柱状電極12の側面12bから突出しているため、幅G42よりも狭くなっている。
まず、レーザ光を照射して、対向する第1柱状電極11によって形成される間隙の中央を幅G41で第1樹脂層20aを除去し、第1柱状電極11の側面11bが長さD3の厚さの封止樹脂20で覆われるようにする。これによって、第1樹脂層20aが構成する封止樹脂20の第1側面20j及び梁状部20mが形成される。
次に、対向する配線層10の端部10c及び第2柱状電極12によって形成される間隙において、第2柱状電極12の側面12bの間の間隙に相当する幅G42で第2樹脂層20bを除去する。配線層10の端部10cが対向する間隙が狭くなっているが、レーザ光の回折光によって配線層10の端部10cの直下の第2樹脂層20bも除去できることがある。レーザ光の照射によって、配線層10の端部10c及び第2柱状電極12の側面12bに照射痕の凹凸が形成されることがある。
ダイシングの工程では、第1柱状電極11の側面11bの間の第1樹脂層20aを除去した後、配線層10の端部10cの間と第2柱状電極12の側面12bの間との第2樹脂層20bを除去し、第2柱状電極12の頂面12cの高さに達するまでこの幅G12で第2樹脂層20bを取り除く。これによって、第2樹脂層20bが構成する第2側面20fが形成される。ここで、ダイシングの工程では半導体装置1は裏返しにされ、図中の下方向が第2柱状電極12の頂面12cの方向になっている。
次に、幅G41よりも広い幅G42で、ダイシングした幅G41が中央になるように幅を広げてダイシングし、第2柱状電極12の頂面12cの高さから高さH4に達するまで第2樹脂層20bを除去する。これによって、封止樹脂20の第2側面20fから配線層10が延びる方向に長さD4にわたって窪んだ第2樹脂層20bが構成する封止樹脂20の第4側面20hが形成される。
最後に、幅G42よりも狭い幅G43で、ダイシングした幅G42の部分の中央をダイシングし、封止樹脂20の上面20cまで第2樹脂層20bを除去する。これによって、封止樹脂20の第2側面20fから配線層10が延びる方向に長さW4にわたって突出した第2樹脂層20bが構成する封止樹脂20の第3側面20gが形成される。
ダイシングにより形成された封止樹脂20の第1側面20jは、配線層10の露出した裏面10bに接している。封止樹脂20の第1側面20jから配線層10の端部10cまでは、配線層10の露出した裏面10bが延びている。第2柱状電極12の側面12bは封止樹脂20の第2側面20fから露出し、第2柱状電極12の頂面12cは封止樹脂20の第2側面20fと第4側面20hとの段差面から露出している。配線層10の端部10cは封止樹脂20の第2側面20fから突出している。
このようなダイシング工程の後で、図8(d)の工程でめっき法により第1外部電極15及び第2外部電極16が形成されて半導体装置4が最終的に完成する。半導体装置4において、第1外部電極15は封止樹脂20の底面20dから突出し、第2外部電極16は封止樹脂20の第2側面20f及び前記段差部から突出している。第2外部電極16は、配線層10の端部10cを覆う部分がさらに突出している。
第4実施形態の半導体装置4は、レーザを照射してダイシングするため、断面に負担がかかることがない。したがって、積層された第1柱状電極11、配線層10及び第2柱状電極12の構造はダイシングの前後で維持され、これらの部材の間の接続も保証される。また、レーザの照射により第1柱状電極11の側面11b、配線層10の端部10c及び第2柱状電極12の側面12bに照射痕の凹凸が形成される場合には、はんだによる実装の信頼性がさらに向上する。
第4実施形態の半導体装置4においては、封止樹脂20の梁状部20mによって、側面11bから第1柱状電極11が支持されるとともに、裏面10bから配線層10及び第2柱状電極12が支持されている。したがって、ダイシング工程において発生する応力は封止樹脂20の梁状部20mによって支持され、配線層10、第1柱状電極11及び第2柱状電極12を含む金属層に大きな負荷がかかることはなく。このため、ダイシング工程においても剥離したりすることがない金属層の安定な構造が実現されている。
第4の実施の形態の半導体装置4においては、第2柱状電極12の頂面12cが封止樹脂20の第2側面20fと第4側面20hとの段差部から露出しているため、はんだによる実装の信頼性が向上する。また、封止樹脂20の第2側面20fから露出する第2柱状電極12の頂面12cは第2側面20fより窪んだ第4側面20hに接しているため、第2柱状電極12の頂面12cとこの頂面12cに接する封止樹脂20の第2樹脂層20bとの間の応力が緩和され、亀裂等の発生を防止することができる。
半導体装置は、車載機器、生活家電、及び医療機器、等の各種の分野において利用することができ、特に、車載用のウエッタブルフランクパッケージに利用することができ、機能、性能、品質、信頼性、及び利便性を向上することが可能である。
10 配線層
11 第1柱状電極
12 第2柱状電極
15 第1外部電極
16 第2外部電極
21 半導体素子
25 導電性接続層
20 封止樹脂
20j 第1側面
20m 梁状部

Claims (19)

  1. 半導体装置であって、
    半導体素子と、
    前記半導体素子を主面に搭載する配線層と、
    前記配線層の裏面に形成された第1柱状電極と、
    前記配線層の主面に形成され、側面が前記配線層が延びる方向に前記第1柱状電極の側面より外側にある第2柱状電極と、
    前記半導体素子を覆うとともに、前記配線層、前記第1柱状電極及び前記第2柱状電極のそれぞれ一部を覆う封止樹脂であって、前記配線層が延びる半導体装置の幅方向に向かう封止樹脂側面、及び前記配線層の裏面に沿って形成された封止樹脂底面を形成する封止樹脂とを含み、
    前記封止樹脂側面は、前記封止樹脂底面と交わる第1封止樹脂側面と、前記第1封止樹脂側面より前記幅方向に外側にある第2封止樹脂側面とを含み、前記第1柱状電極の底面は前記封止樹脂底面から露出し、前記第1柱状電極の側面は第1封止樹脂側面から所定深さにあり、前記配線層の端部及び前記第2柱状電極の側面は前記第2封止樹脂側面から露出し、前記配線層の端部及び前記第2柱状電極の側面の少なくも一方は、前記第2封止樹脂側面から突出する半導体装置。
  2. 前記第1封止樹脂側面は、前記配線層の裏面に接する請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記第2柱状電極の側面は前記第2封止樹脂側面の面内にあり、前記配線層の端部は前記第2封止樹脂側面から突出する請求項1又は2に記載の半導体装置。
  4. 前記第1柱状電極の底面は前記封止樹脂底面の面内にある請求項1から3のいずれか一項記載の半導体装置。
  5. 前記封止樹脂側面は、前記第2柱状電極の頂面から所定高さを超えた高さに前記第2封止樹脂側面よりも前記幅方向に外側にある第3封止樹脂側面をさらに含む請求項1から4のいずれか一項に記載の半導体装置。
  6. 前記封止樹脂側面は、前記第2柱状電極の頂面の高さを超えた高さに前記第1封止樹脂側面よりも前記幅方向に外側にある第3封止樹脂側面をさらに含む請求項1から4のいずれか一項に記載の半導体装置。
  7. 前記封止樹脂側面は、前記第2柱状電極の頂面の高さを超えた高さに前記第1封止樹脂側面より前記幅方向に内側にある第4封止樹脂側面と、前記第2柱状電極の頂面から所定高さを超えた高さ前記第2封止樹脂側面より前記幅方向に外側にある第3封止樹脂側面とをさらに含む請求項1から4のいずれか一項に記載の半導体装置。
  8. 前記第1柱状電極の高さは、前記第2柱状電極の高さよりも大きい請求項1から7のいずれか一項に記載の半導体装置。
  9. 前記配線層の厚さは、前記第2柱状電極の高さよりも小さい請求項8に記載の半導体装置。
  10. 前記第1柱状電極及び前記第2柱状電極は銅を含み、前記配線層は銅に加えてチタン又は窒化タンタルをさらに含む請求項1から9のいずれか一項に記載の半導体装置。
  11. 前記封止樹脂から露出した前記配線層、前記第1柱状電極及び前記第2柱状電極を覆う外部電極をさらに含む請求項1から10のいずれか一項に記載の半導体装置。
  12. 前記外部電極は、Ni層、Pd層及びAu層を積層してなる請求項11に記載の半導体装置。
  13. 第1柱状電極を形成する工程と、
    前記第1柱状電極を覆って封止する第1樹脂層を形成する工程と、
    前記第1樹脂層を研削して前記第1柱状電極の端部を露出させる工程と、
    前記第1柱状電極に接続する配線層を形成する工程と、
    前記配線層に接続する第2柱状電極を形成する工程と、
    前記配線層に半導体素子を搭載する工程と、
    前記配線層、前記第2柱状電極及び前記半導体素子を覆って封止する第2樹脂層を形成する工程と、
    前記第1柱状電極が露出するように前記第1樹脂層を研削して封止樹脂底面を形成する工程と、
    前記第1樹脂層から前記第2樹脂層に向かう方向にレーザ光を照射して隣接する半導体素子の間を所定の幅で樹脂を除去して封止樹脂側面を形成して切り離し、前記封止樹脂側面は、前記封止樹脂底面に交わり、前記第1柱状電極の側面が所定深さにある第1封止樹脂側面と、前記第1封止樹脂側面より前記配線層が延びる方向に外側にあり、前記配線層の端部及び前記第2柱状電極の側面が露出し、前記配線層の端部及び前記第2柱状電極の側面の少なくも一方が突出する第2封止樹脂側面とを含む工程と
    を含む半導体装置の製造方法。
  14. 前記レーザ光を照射して隣接する半導体素子の間の樹脂を除去して切り離す工程は、前記第1封止樹脂側面を形成するように第1の幅で第1樹脂を除去する工程を含む請求項13に記載の半導体装置の製造方法。
  15. 前記レーザ光を照射して隣接する半導体素子の間の樹脂を除去して切り離す工程は、前記第2封止樹脂側面を形成するように前記第1の幅よりも狭い第2の幅で第2樹脂を除去する工程を含む請求項14に記載の半導体装置の製造方法。
  16. 前記第2樹脂を除去する工程は、前記第1樹脂層から前記第2樹脂層に向かう方向に、前記第2柱状電極の頂面から所定高さを超えた高さに前記第2封止樹脂側面よりも前記配線層が延びる方向に外側にある第3封止樹脂側面を形成するように前記第2の幅よりも狭い第3の幅で前記第2樹脂を除去する工程をさらに含む請求項15に記載の半導体装置の製造方法。
  17. 前記第2樹脂を除去する工程は、前記第1樹脂層から前記第2樹脂層に向かう方向に、前記第2柱状電極の頂面を超えた高さに前記第2封止樹脂側面よりも前記配線層が延びる方向に外側にある第3封止樹脂側面を形成するように前記第2の幅よりも狭い第3の幅で前記第2樹脂を除去する工程をさらに含む請求項15に記載の半導体装置の製造方法。
  18. 前記第2樹脂を除去する工程は、前記第1樹脂層から前記第2樹脂層に向かう方向に、前記第2柱状電極の頂面の高さを超えた高さに前記第2封止樹脂側面より前記配線層が延びる方向に内側にある第4封止樹脂側面を形成するように前記第2の幅よりも広い第4の幅で前記第2樹脂を除去し、前記第2柱状電極の頂面から所定高さを超えた高さに前記第2封止樹脂側面より前記配線層が延びる方向に外側にある第3封止樹脂側面を形成するように前記第2の幅よりも狭い第3の幅で前記第2樹脂を除去する工程をさらに含む請求項15に記載の半導体装置の製造方法。
  19. 前記レーザ光を照射して隣接する半導体素子の間の樹脂を除去して切り離す工程は、前記配線層及び前記第2柱状電極の少なくとも1つに照射痕を形成する請求項13から18のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
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