JP2021098808A - 液体洗浄剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】オキシエチレン鎖を有するポリオキシアルキレン型ノニオン界面活性剤を高濃度で含みながら、配合した酵素の高温安定性が高く、高温で保存しても酵素が析出しにくい液体洗浄剤組成物を提供する。【解決手段】(A1)成分を含むノニオン界面活性剤と、(B)成分:非石鹸系アニオン界面活性剤と、(C)成分:(C1)成分及び(C2)成分を含む有機溶剤と、(D)成分:酵素と、を含有する液体洗浄剤組成物であって、(A1)成分はオキシエチレン基の平均繰り返し数が3〜25であるポリオキシアルキレン型ノニオン界面活性剤であり、(C1)成分はフェノキシエタノールであり、(C2)成分はプロピレングリコール及びブチルカルビトールからなる群から選択される1以上である、液体洗浄剤組成物。【選択図】なし

Description

本発明は液体洗浄剤組成物に関する。
衣料等の繊維製品用の液体洗浄剤組成物には、従来ノニオン界面活性剤等の界面活性剤が使用されている。また、界面活性剤の洗浄力を補うため、酵素が配合されている場合も多い。
近年では、少ない使用量で洗浄効果を発揮できるように、界面活性剤濃度が高い、高度に濃縮化された液体洗浄剤組成物が求められている(特許文献1)。
特開2014−129462号公報
しかし、ノニオン界面活性剤、特にオキシエチレン鎖を有するポリオキシアルキレン型ノニオン界面活性剤を高濃度で含む液体洗浄剤組成物に酵素を配合すると、高温で保存した際に酵素が析出してしまう恐れがあった。
そこで、本発明は、オキシエチレン鎖を有するポリオキシアルキレン型ノニオン界面活性剤を高濃度で含みながら、高温で保存しても酵素が析出しにくい液体洗浄剤組成物を提供することを目的とする。
上記の課題を達成するために、本発明は以下の構成を採用した。
[1] (A)成分:下記(A1)成分を含むノニオン界面活性剤と、
(B)成分:非石鹸系アニオン界面活性剤と、
(C)成分:下記(C1)成分及び下記(C2)成分を含む有機溶剤と、
(D)成分:酵素と、を含有する液体洗浄剤組成物であって、
前記(A1)成分はオキシエチレン基の平均繰り返し数が3〜25であるポリオキシアルキレン型ノニオン界面活性剤であり、
前記(C1)成分はフェノキシエタノールであり、
前記(C2)成分はプロピレングリコール及びブチルカルビトールからなる群から選択される1以上であり、
前記(A1)成分の含有量が、前記液体洗浄剤組成物の総質量に対して25質量%以上であり、
前記(C1)成分及び前記(C2)成分の合計含有量が、前記液体洗浄剤組成物の総質量に対して10〜20質量%であり、
前記(A)成分及び前記(B)成分の合計含有量が、前記液体洗浄剤組成物の総質量に対して50質量%以上であり、
前記(B)成分の質量に対する前記(A)成分の質量の比[(A)/(B)]が、1.0を超え6.0以下である、液体洗浄剤組成物。
[2]前記(C2)成分の質量に対する前記(C1)成分の質量の比[(C1)/(C2)]が、1〜10である、[1]に記載の液体洗浄剤組成物。
[3]水の含有量が、前記液体洗浄剤組成物の総質量に対して30質量%以下である、[1]又は[2]に記載の液体洗浄剤組成物。
[4]さらに、(E)成分:高級脂肪酸又はその塩を含有し、
前記(E)成分の含有量が、前記液体洗浄剤組成物の総質量に対して10質量%以下である、[1]〜[3]のいずれか一項に記載の液体洗浄剤組成物。
[5]さらに、(F)成分:トルエンスルホン酸を含有し、
前記(F)成分の含有量が、前記液体洗浄剤組成物の総質量に対して4〜8質量%である、[1]〜[4]のいずれか一項に記載の液体洗浄剤組成物。
[6]前記(A1)成分が、下記(A11)成分、下記(A12)成分、及び下記(A13)成分からなる群から選択される1以上を含み、
前記(A11)成分は、第1級アルコールのエチレンオキシド付加物であるポリオキシエチレンアルキルエーテルであり、
前記(A12)成分は、第2級アルコールのエチレンオキシド付加物であるポリオキシエチレンアルキルエーテルであり、
前記(A13)成分は、ポリオキシエチレン脂肪酸アルキルエステルである、[1]〜[5]のいずれか一項に記載の液体洗浄剤組成物。
[7]前記(B)成分が、下記(B1)成分、下記(B2)成分、及び下記(B3)成分からなる群から選択される1以上を含み、
前記(B1)成分は直鎖アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩であり、
前記(B2)成分はポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル又はその塩であり、
前記(B3)成分はα−オレフィンスルホン酸又はその塩である、[1]〜[6]のいずれか一項に記載の液体洗浄剤組成物。
本発明の液体洗浄剤組成物によれば、オキシエチレン鎖を有するポリオキシアルキレン型ノニオン界面活性剤を高濃度で含みながら、配合した酵素の高温安定性が高く、高温で保存しても酵素が析出しにくい。
本発明の液体洗浄剤組成物は、後述する(A)成分、(B)成分、(C)成分、及び(D)成分を含有する液体洗浄剤組成物である。
以下に記載する構成要件の説明は、代表的な実施形態や具体例に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施形態に限定されるものではない。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は「〜」前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。また、酸の形態と塩の形態をとりうる成分の含有量は、特に断りのない限り、酸の形態としての含有量である。
<(A)成分>
(A)成分はノニオン界面活性剤である。
(A)成分は、下記の(A1)成分を含む。
(A1)成分:オキシエチレン基の平均繰り返し数が3〜25であるポリオキシアルキレン型ノニオン界面活性剤。
(A1)成分としては、例えば、下記一般式(a−1)で表される化合物(以下、化合物(a−1)という。)が挙げられる。
−X−[(EO)/(AO)]−(EO)u−R ・・・(a−1)
式(a−1)において、Rは炭素数8〜22の炭化水素基であり、−X−は2価の連結基であり、Rは水素原子、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数2〜6のアルケニル基である。
EOはオキシエチレン基であり、sはEO平均繰り返し数を示す3〜25の数である。
AOはPO(オキシプロピレン基)またはBO(オキシブチレン基)の少なくとも一方を表す。tはPOまたはBOの平均繰り返し数を示す0〜6の数である。uはEOの平均繰り返し数を表し、0〜20の数である。
tが1以上である場合、[(EO)/(AO)]において、オキシエチレン基とオキシプロピレン基またはオキシエチレン基とオキシブチレン基との配列順に限定はなく、ランダム重合であってもよいし、ブロック重合であってもよい。
式(a−1)中、Rの炭化水素基の炭素数は、8〜22であり、10〜18が好ましく、12〜18がより好ましい。前記炭化水素基は、直鎖であっても分岐鎖であってもよい。また、不飽和結合を有していてもよいし、有していなくてもよい。
は直鎖アルキル基であることが好ましい。
−X−の2価の連結基としては、−O−、−COO−、−CONH−等が挙げられる。Xが結合するRの炭素原子は、第一級炭素原子でも第二級炭素原子でもよい。
がアルキル基の場合、炭素数は1〜6であり、1〜3が好ましい。Rがアルケニル基の場合、炭素数は2〜6であり、2〜3が好ましい。
sは3〜25であり、5〜18が好ましく、7〜20がより好ましく、7〜18がさらに好ましい。EOの平均繰り返し数sが25以下であれば、HLB値が高くなりすぎず、皮脂洗浄に有利となるため、洗浄機能をより発揮しやすい。
tは0〜6であり、0〜3が好ましい。tが6以下であれば、液体洗浄剤組成物の高温下での保存安定性がより高まる。
uは0〜20であり、0〜15が好ましく、0〜10がより好ましい。
s+u、すなわち化合物(b−1)の総EO平均付加モル数は3〜25であり、7〜25が好ましく、10〜20であることがより好ましい。s+uが3以上であることにより皮脂汚れに対する洗浄効果を発揮しやすい。s+uが25以下であることにより液体洗浄剤組成物の高温保存時において、酵素が析出しにくい。特にtが0である場合に、上記範囲であることがより好ましい。
tが0でない場合、つまり化合物(a−1)が、EOとPO、又はEOとBOの両方を有する場合、EOとPO、又はEOとBOの分布(配列順)に特に限定はなく、ブロック状に配列していてもよく、ランダム状に配列していてもよい。
EOとPOとをブロック状に配列させる方法としては、例えば、エチレンオキシドを導入した後にプロピレンオキシドを導入する方法、プロピレンオキシドを導入した後にエチレンオキシドを導入する方法、エチレンオキシドを導入した後にプロピレンオキシドを導入し、さらに、エチレンオキシドを導入する方法等が挙げられる。
EOとBOとをブロック状に配列させる方法としては、例えば、エチレンオキシドを導入した後にブチレンオキシドを導入する方法、ブチレンオキシドを導入した後にエチレンオキシドを導入する方法、エチレンオキシドを導入した後にブチレンオキシドを導入し、さらに、エチレンオキシドを導入する方法等が挙げられる。
−X−が−O−である化合物(a−1)は、第一級アルコール又は第二級アルコール(R−OH)に、エチレンオキシド又はエチレンオキシド及びプロピレンオキシドを付加することにより得ることができる。
−X−が−COO−である化合物(a−1)は、脂肪酸(R−COOH)を原料として得ることができる。また、−X−が−CONH−である化合物(A−1)は、脂肪酸アミド(R−CONH)を原料として得ることができる。
(A1)成分は、下記の(A11)成分、(A12)成分、及び下記(A13)成分からなる群から選択される1以上を含むことが好ましい。
(A11)成分:第1級アルコールのエチレンオキシド付加物であるポリオキシエチレンアルキルエーテル、
(A12)成分:第2級アルコールのエチレンオキシド付加物であるポリオキシエチレンアルキルエーテル、
(A13)成分:ポリオキシエチレン脂肪酸アルキルエステル。
(A11)成分は、化合物(a−1)において、Rが直鎖アルキル基であり、−X−が−O−であり、tが0であり、Rが水素原子であり、Xが結合するRの炭素原子が第一級炭素原子である化合物である。
(A11)成分のRの炭素数は、8〜22であり、10〜18が好ましく、12〜18がより好ましい。
また、(A11)成分のs+uは3〜25であり、5〜18が好ましい。
(A12)成分は、式(a−1)において、Rが直鎖アルキル基であり、−X−が−O−であり、tが0であり、Rが水素原子であり、Xが結合するRの炭素原子が第二級炭素原子である化合物である。
(A12)成分のRの炭素数は、8〜22であり、10〜18が好ましく、12〜18がより好ましい。
また、(A12)成分のs+uは3〜25であり、5〜18が好ましい。
(A13)成分は、化合物(a−1)において、Rが直鎖アルキル基であり、−X−が−COO−であり、tが0であり、Rがアルキル基であり、Xが結合するRの炭素原子が第二級炭素原子である化合物である。
(A13)成分のRの炭素数は、9〜21であり、9〜19が好ましく、9〜17がより好ましい。
(A13)成分のR2の炭素数は、1〜6であり、1〜3が好ましく、1であることが最も好ましい。すなわち、(A13)成分は、ポリオキシエチレン脂肪酸メチルエステルであることが最も好ましい。
また、(A13)成分のs+uは3〜25であり、10〜20が好ましい。
(A11)成分、(A12)成分及び(A13)成分以外の(A1)成分としては、従来、衣料用などの液体洗浄剤に用いられているポリオキシアルキレン型ノニオン界面活性剤が挙げられる。
(A1)成分以外の(A)成分としては、従来、衣料用などの液体洗浄剤に用いられているノニオン界面活性剤が挙げられる。
例えば、ポリオキシアルキレンアルキルアミン、アルキルフェノール、高級アミン等のアルキレンオキシド付加体、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー、脂肪酸アルカノールアミン、脂肪酸アルカノールアミド、多価アルコール脂肪酸エステル又はそのアルキレンオキシド付加体、多価アルコール脂肪酸エーテル、アルキル(又はアルケニル)アミンオキシド、硬化ヒマシ油のアルキレンオキシド付加体、糖脂肪酸エステル、N−アルキルポリヒドロキシ脂肪酸アミド、アルキルグリコシドなどが挙げられる。
これらの(A)成分は、市場において容易に入手することができる。また、公知の方法により合成したものを用いてもよい。
(A)成分は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
(A)成分の総含有量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して25〜70質量%であることが好ましく、25〜60質量%であることがより好ましく、25〜50質量%であることがさらに好ましい。
(A)成分の総含有量が25質量%以上であることにより、皮脂汚れに対する洗浄力が高まる。
(A)成分の総含有量が70質量%以下であることにより、液体洗浄剤組成物中の自由水が確保でき、液体洗浄剤組成物の高温保存時における酵素の析出を抑制しやすい。
(A1)成分の総含有量(すなわち、(A11)成分、(A12)成分、及び(A13)成分からなる群から選択される1以上を含み、その含有量の総量)は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して25質量%以上であり、25〜70質量%であることが好ましく、25〜60質量%であることがより好ましく、25〜50質量%であることがさらに好ましい。
(A1)成分の総含有量が25質量%以上であることにより、皮脂洗浄力が高まる。
(A1)成分の総含有量が70質量%以下であることにより、液体洗浄剤組成物中の自由水が確保でき、液体洗浄剤組成物の高温保存時における酵素の析出を抑制しやすい。
液体洗浄剤組成物における(A)成分の総含有量に対する、(A1)成分の含有量の割合は、50〜100質量%であることが好ましく、60〜100質量%であることがより好ましく、70〜100質量%であることがさらに好ましい。
(A)成分の総含有量に対する、(A1)成分の含有量の割合が上記範囲内であることにより、皮脂汚れに対する洗浄力が高まる。
液体洗浄剤組成物における(A1)成分の総含有量に対する、(A11)成分、(A12)成分及び(A13)成分の合計含有量の割合は、50〜100質量%であることが好ましく、60〜100質量%であることがより好ましく、70〜100質量%であることがさらに好ましい。
(A1)成分の総含有量に対する、(A11)成分、(A12)成分及び(A13)成分の合計含有量の割合が上記範囲内であることにより、皮脂汚れに対する洗浄力が高まる。
EO合計数(s+u)が7〜20の(A1)成分は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して25質量%以上であり、25〜70質量%であることが好ましく、25〜60質量%であることがより好ましく、25〜50質量%であることがさらに好ましい。上記範囲内であることにより、液体洗浄剤組成物中の自由水が確保でき、液体洗浄剤組成物の高温保存時における酵素の析出を抑制しやすい(実施例3〜5、実施例6〜7)。(A1)成分は(A11)成分、(A12)成分、及び(A13)成分の1以上からのみなることが好ましい。
<(B)成分>
(B)成分は、非石鹸系アニオン界面活性剤である。「非石鹸系アニオン界面活性剤」とは、高級脂肪酸又はその塩(いわゆる石鹸)を除くアニオン界面活性剤である。
(B)成分は、下記の(B1)成分、(B2)成分、及び(B3)成分からなる群から選択される1以上を含むことが好ましい。
(B1)成分:直鎖アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩、
(B2)成分:ポリオキシアルキレンアルキル(アルケニル)エーテル硫酸エステル又はその塩、
(B3)成分:α−オレフィンスルホン酸又はその塩。
(B1)成分におけるアルキル基の炭素数は、8〜18であることが好ましく、8〜16であることがより好ましく、10〜16であることがさらに好ましい。
直鎖アルキルベンゼンスルホン酸の塩としては、ナトリウム、カリウム等とのアルカリ金属塩、マグネシウム等とのアルカリ土類金属塩、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等とのアルカノールアミン塩等が挙げられる。
(B2)成分としては、下記一般式(b−1)で表される化合物(以下、「化合物(b−1)」という。)が挙げられる。
−O−[(EO)/(PO)]−SO ・・・(b−1)
式(b−1)中、Rは炭素数8〜20の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基又は炭素数8〜20の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルケニル基であり、EOはオキシエチレン基であり、POはオキシプロピレン基であり、kはEOの平均繰り返し数を示す0.1以上の数であり、nはPOの平均繰り返し数を示す0〜6の数であり、[(EO)/(PO)]は、EOとPOの配列順に限定がないことを示し、Mは対カチオンである。
式(b−1)におけるk=0、n=0である成分(b−0)の含有量は、(B2)成分の総質量に対して35〜55質量%であることが好ましい。
は、炭素数10〜20の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基が好ましく、炭素数12〜14の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基がより好ましい。
特に、炭素数10〜20の直鎖のアルキル基が好ましく、炭素数12〜14の直鎖のアルキル基がより好ましい。
kは0.1〜5が好ましく、0.1〜3がより好ましく、0.5〜2がさらに好ましく、0.5〜1.5が特に好ましい。
nは0〜3が好ましく、0がより好ましい。
k+nは0.1以上が好ましく、1〜5がより好ましい。
化合物(b−1)は、皮脂洗浄力の観点から、kが0.5以上であって、nが0であるポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル又はその塩であることが好ましい。
ポリオキシエチレンアルキル(アルケニル)エーテル硫酸エステル又はその塩のkは、0.1〜5が好ましく、0.1〜3がより好ましく、0.5〜2がさらに好ましく、0.5〜1.5が特に好ましい。
kとnがいずれも0でない場合、つまり化合物(b−1)がEOとPOの両方を有する場合、EOとPOの分布(配列順)に特に限定はなく、ブロック状に配列していてもよく、ランダム状に配列していてもよい。
EOとPOとをブロック状に配列させる方法としては、例えば、エチレンオキシドを導入した後にプロピレンオキシドを導入する方法、プロピレンオキシドを導入した後にエチレンオキシドを導入する方法、エチレンオキシドを導入した後にプロピレンオキシドを導入し、さらに、エチレンオキシドを導入する方法等が挙げられる。
ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステルの塩としては、ナトリウム、カリウム等とのアルカリ金属塩、マグネシウム等とのアルカリ土類金属塩、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等とのアルカノールアミン塩等が挙げられる。
(B3)成分の炭素数は、8〜24であることが好ましく、10〜20であることがより好ましい。
α−オレフィンスルホン酸の塩としては、ナトリウム、カリウム等とのアルカリ金属塩、マグネシウム等とのアルカリ土類金属塩、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等とのアルカノールアミン塩等が挙げられる。
(B1)成分、(B2)成分及び(B3)成分以外の(B)成分としては、従来、衣料用などの液体洗浄剤に用いられているアニオン界面活性剤が挙げられる。
例えば、直鎖状又は分岐鎖状のアルキル硫酸エステル又はその塩;アルキル基を有するアルカンスルホン酸又はその塩;α−スルホ脂肪酸エステル又はその塩(MES);内部オレフィンスルホン酸又はその塩(IOS)、ヒドロキシアルカンスルホン酸又はその塩(HAS);アルキルエーテルカルボン酸又はその塩、ポリオキシアルキレンエーテルカルボン酸又はその塩、アルキルアミドエーテルカルボン酸又はその塩、アルケニルアミドエーテルカルボン酸又はその塩、アシルアミノカルボン酸又はその塩等のカルボン酸型アニオン界面活性剤;アルキルリン酸エステル又はその塩、ポリオキシアルキレンアルキルリン酸エステル又はその塩、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルリン酸エステル又はその塩、グリセリン脂肪酸エステルモノリン酸エステル又はその塩等のリン酸エステル型アニオン界面活性剤などが挙げられる。
これらのアニオン界面活性剤の塩の形態としては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩;マグネシウム等のアルカリ土類金属塩;モノエタノールアンモニウム、ジエタノールアンモニウム等のアルカノールアミン塩などが挙げられる。
これらの(B)成分は、市場において容易に入手することができる。また、公知の方法により合成したものを用いてもよい。
(B)成分は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
(B)成分の総含有量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して5〜45質量%であることが好ましく、10〜40質量%であることがより好ましく、20〜35質量%であることがさらに好ましい。
(B)成分の総含有量が5質量%以上であることにより、タンパク汚れに対する洗浄力が高まる。
(B)成分の総含有量が45質量%以下であることにより、液体洗浄剤組成物の低温保存時における安定性が高まる。
(B)成分は、(B1)成分、(B2)成分、及び(B3)成分からなる群から選択される1以上を含み、その含有量の総量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して5質量%以上であることが好ましく、5〜45質量%であることがより好ましく、10〜40質量%であることがさらに好ましく、20〜35質量%であることが特に好ましい。
(B1)成分、(B2)成分及び(B3)成分の合計含有量が5質量%以上であることにより、タンパク汚れに対する洗浄力が高まる。
(B1)成分、(B2)成分及び(B3)成分の合計含有量が45質量%以下であることにより、液体洗浄剤組成物の低温安定性が良好になる。
液体洗浄剤組成物における(B)成分の総含有量に対する、(B1)成分、(B2)成分及び(B3)成分の合計含有量の割合は、60〜100質量%であることが好ましく、65〜100質量%であることがより好ましく、70〜100質量%であることがさらに好ましい。
(B)成分の総含有量に対する、(B1)成分、(B2)成分及び(B3)成分の合計含有量の割合が60質量%以上であることにより、タンパク汚れに対する洗浄力が高まる。
(A)成分及び(B)成分の合計含有量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して50質量%以上であり、50〜75質量%であることが好ましく、50〜70質量%であることがより好ましく、50〜65質量%であることがさらに好ましい。
(A)成分及び(B)成分の合計含有量が50質量%以上であることにより、少ない使用量で充分な洗浄力を発揮できる。
(A)成分及び(B)成分の合計含有量が75質量%以下であることにより、低温保存時における液体洗浄剤組成物の固化を抑制できる。
(B)成分の質量に対する(A)成分の質量の比[(A)/(B)]は、1.0を超え6.0以下であり、1.1〜4であることが好ましく、1.1〜3であることがより好ましく、1.1〜2.5であることがさらに好ましい。
[(A)/(B)]が1を超えることにより、皮脂汚れに対する洗浄力が高まる。
[(A)/(B)]が6以下であることにより、高温保存時における酵素の析出が抑制される。
本発明は、[(A)/(B)]が1を超える、いわゆるノニオンリッチの組成を有する液体洗浄剤組成物に特有の、酵素高温安定性の問題を解決できる。
<(C)成分>
(C)成分は、有機溶剤である。(C)成分は、下記の(C1)成分及び(C2)成分を含む。
(C1)成分:フェノキシエタノール、
(C2)成分:プロピレングリコール及びブチルカルビトールからなる群から選択される1以上。
(C)成分は、本発明の効果を損なわない範囲で、(C1)成分及び(C2)成分以外の有機溶剤を含んでいてもよい。
(C1)成分及び(C2)成分以外の有機溶剤としては、従来、衣料用などの液体洗浄剤に用いられている有機溶剤が挙げられる。
例えば、エタノール、3−メトキシ−3−メチルブタノール、エチレングリコール、ポリエチレングリコールが挙げられる。
これらの(C)成分は、市場において容易に入手することができる。また、公知の方法により合成したものを用いてもよい。
(C)成分の総含有量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して10〜25質量%であることが好ましく、12〜23質量%であることがより好ましく、12〜20質量%であることがさらに好ましい。
(C)成分の総含有量が10質量%以上であることにより、液体洗浄剤組成物の粘度が低下し、使用性が向上する。
(C)成分の総含有量が20質量%以下であることにより、高温保存時における酵素の析出を抑制できる。
(C1)成分、及び(C2)成分の合計含有量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して10〜20質量%であり、12〜20質量%であることが好ましく、12〜18質量%であることがより好ましい。
(C1)成分、及び(C2)成分の合計含有量が10質量%以上であることにより、低温保存時における液体洗浄剤組成物の固化を抑制できる。
(C1)成分、及び(C2)成分の合計含有量が20質量%以下であることにより、高温保存時における酵素の析出を抑制できる。
(C1)成分の合計含有量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して7〜17質量%であることが好ましい。
(C2)成分の合計含有量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して3〜13質量%であることが好ましい。
液体洗浄剤組成物における(C)成分の総含有量に対する、(C1)成分、及び(C2)成分の合計含有量の割合は、50〜100質量%であることが好ましく、60〜100質量%であることがより好ましく、70〜100質量%であることがさらに好ましい。
(C)成分の総含有量に対する、(C1)成分、及び(C2)成分の合計含有量の割合が50質量%以上であることにより、高温保存時における酵素の析出を抑制できる。
(C2)成分の質量に対する(C1)成分の質量の比[(C1)/(C2)]は、1〜5.5が好ましく、1〜5がより好ましく、1.2〜3であることがさらに好ましい。
[(C1)/(C2)]が1〜5.5であることにより、高温保存時における酵素の析出を抑制できる。
(C1)成分と(C2)成分の組合せは、「フェノキシエタノール(C1)とプロピレングリコール(C2)」、「フェノキシエタノール(C1)とブチルカルビトール(C2)」、「フェノキシエタノール(C1)とプロピレングリコール(C2)とブチルカルビトール(C2)」が好ましく、「フェノキシエタノール(C1)とプロピレングリコール(C2)」、「フェノキシエタノール(C1)とブチルカルビトール(C2)」の組合せがより好ましい。
(C)成分の総質量に対する、(A)成分及び(B)成分の合計質量の比[(A+B)/(C)]は、1.5〜7であることが好ましく、2〜6.5であることがより好ましく、3〜6であることがさらに好ましい。
[(A+B)/(C)]が1.5質量%以上であることにより、洗浄力が高まる。
[(A+B)/(C)]が7質量%以下であることにより、低温保存時における液体洗浄剤組成物の固化を抑制できる。
<(D)成分>
(D)成分は酵素である。酵素としては、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、マンナナーゼなどが挙げられる。
タンパク汚れや食べ物の汚れに対する洗浄力を高められることから、プロテアーゼとアミラーゼの双方を含むことが好ましい。
プロテアーゼとしては、セリンプロテアーゼのように、分子内にセリン、ヒスチジン、及びアスパラギン酸を有するプロテアーゼが好ましい。
プロテアーゼを含有する酵素製剤(プロテアーゼ製剤)は市販されている。液体洗浄剤を調製する際、プロテアーゼは、通常、このプロテアーゼ製剤を用いて配合される。
プロテアーゼ製剤としては、例えば、ノボザイムズ社から入手できる商品名Savinase16L、Savinase Ultra 16L、Savinase Ultra 16XL、Everlase 16L TypeEX、Everlase Ultra 16L、Esperase 8L、Alcalase 2.5L、Alcalase Ultra 2.5L、Liquanase 2.5L、Liquanase Ultra 2.5L、Liquanase Ultra 2.5XL、Coronase 48L Progress Uno 100L;ジェネンコア社から入手できる商品名Purafect L、Purafect OX、Properase Lなどが挙げられる。
アミラーゼとしては、α−アミラーゼ、β−アミラーゼ、α−グルコシターゼ、グルコアミラーゼ;デンプンやグリコーゲン等のα−1,6結合を加水分解するグルコアミラーゼ、プルラナーゼ、イソアミラーゼ、アミロ−1,6グルコシターゼ/4−αグルカノトランスフェラーゼ、オリゴ−1,6−グルコシターゼ等が好ましい。
アミラーゼを含有する酵素製剤(アミラーゼ製剤)は市販されている。液体洗浄剤を調製する際、アミラーゼは、通常、このアミラーゼ製剤を用いて配合される。
アミラーゼ製剤としては、例えば、ターマミルウルトラ(Termamyl Ultra)300L、デュラミル(Duramyl)16L、ステインザイム(Stainzyme)12L、プロモザイム(Promozyme)200L、アンプリファイプライム(Amplify Prime)100L、メドレーコア(Medley Core)210L(プロテアーゼとアミラーゼとの混合酵素。以上、商品名;ノボザイムズ社製);マキサミル(Maxamyl)(商品名、ジェネンコア社製)、プルラナーゼアマノ(商品名、天野製薬社製)、DB−250(商品名、Aerobacter aerogenes ATCC9621由来のプルラナーゼ、クルード又は結晶化品、生化学工業社製)等が挙げられる。中でも、(B)成分としては、デュラミル16L、ステインザイム12L、ターマミルウルトラ300L、アンプリファイプライム100L(以上、商品名;ノボザイムズ社製)が好ましく、アンプリファイプライム100Lがより好ましい。
リパーゼ製剤としては、例えば、ノボザイムズ社から入手できる商品名Lipex 100L、Lipolase 100Lなどが挙げられる。
セルラーゼ製剤としては、例えば、ケアザイム4500L(商品名、ノボザイムズ社製)、ケアザイムプレミアム4500L(商品名、ノボザイムズ社製)、エンドラーゼ5000L(商品名、ノボザイムズ社製)、セルクリーン4500T(商品名、ノボザイムズ社製)などが挙げられる。
マンナナーゼ製剤としては、例えば、ノボザイムズ社から入手できる商品名Mannaway 4L等が挙げられる。
(D)成分の総含有量は、酵素製剤として、液体洗浄剤組成物の総質量に対して1〜10質量%であることが好ましく、1.5〜5質量%であることがより好ましく、1.8〜4質量%であることがさらに好ましく、2〜4質量%であることが特に好ましく、2.5〜4質量%であることが最も好ましい。
本発明において、プロテアーゼの総含有量は、酵素製剤として、液体洗浄剤組成物の総質量に対して1〜10質量%であることが好ましく、1〜5質量%であることがより好ましく、1.2〜4質量%であることがさらに好ましく、1.5〜3質量%であることが特に好ましい。
また、アミラーゼの総含有量は、酵素製剤として、液体洗浄剤組成物の総質量に対して0.1〜10質量%であることが好ましく、0.2〜5質量%であることがより好ましく、0.3〜1質量%であることがさらに好ましい。
プロテアーゼの質量に対する、アミラーゼの質量の比[プロテアーゼ/アミラーゼ]は、0.25〜4が好ましく、1〜4がより好ましく、2〜4がさらに好ましい。
(D)成分の総含有量が1質量%以上であることにより、洗浄力がより高まりやすい。
(D)成分の総含有量が10質量%以下であることにより、液体洗浄剤組成物における酵素由来の臭気を抑制できる。
液体洗浄剤組成物における(D)成分の質量に対する、(C)成分の質量の比[(C)/(D)]は、1〜10が好ましく、2〜8がより好ましく、3〜8がさらに好ましい。
液体洗浄剤組成物における(D)成分のプロテアーゼの質量に対する、(C)成分の質量の比[(C)/(プロテアーゼ))]は、1〜10が好ましく、2〜8がより好ましく、3〜8がさらに好ましい。
液体洗浄剤組成物における(D)成分のアミラーゼの質量に対する、(C)成分の質量の比[(C)/(アミラーゼ))]は、10〜50が好ましく、15〜40がより好ましく、20〜35がさらに好ましい。
液体洗浄剤組成物における(D)成分の質量に対する、(C1)成分の質量の比[(C1)/(D)]は、1〜10が好ましく、2〜8がより好ましく、2〜5がさらに好ましい。
液体洗浄剤組成物における(D)成分の質量に対する、(C2)成分の質量の比[(C2)/(D)]は、0.5〜5が好ましく、0.5〜8がより好ましく、1〜5がさらに好ましい。
液体洗浄剤組成物における(D)成分の質量に対する、(A)成分の質量の比[(A)/(D)]は、5〜20が好ましく、5〜15がより好ましく、8〜15がさらに好ましい。
液体洗浄剤組成物における(D)成分の質量に対する、(B)成分の質量の比[(B)/(D)]は、5〜20が好ましく、5〜15がより好ましく、5〜12がさらに好ましい。
<(E)成分>
本発明の液体洗浄剤組成物は、さらに(E)成分を含有してもよい。
(E)成分は、高級脂肪酸又はその塩である。「高級脂肪酸」とは、炭素数8〜22の脂肪酸を意味する。
高級脂肪酸又はその塩は、アニオン界面活性剤の範疇ではあるが、(B)成分の非石鹸系アニオン界面活性剤と作用が異なり、抑泡剤として機能し、すすぎ性の向上に寄与する。すすぎ性が向上すると洗浄処理後のすすぎ処理の回数を減らすことができる。
高級脂肪酸としては、炭素数8〜18の鎖状モノカルボン酸が好ましい。具体的には、式(e−1)で表される化合物が挙げられる。
−COOH ・・・(e−1)
式(e−1)において、Rは炭素数7〜17の脂肪族炭化水素基である。
式(e−1)中、Rの脂肪族炭化水素基は、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよく、直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基、又は直鎖状若しくは分岐鎖状のアルケニル基が好ましい。Rの脂肪族炭化水素基における炭素数は7〜17であり、炭素数11〜17が好ましい。Rの炭素数が7以上であると、消泡効果を得やすい。一方、Rの炭素数が17以下であると、水への溶解性がより高まる。
高級脂肪酸における塩の形態としては、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アミン塩、又はアンモニウム塩等が挙げられる。アルカリ金属塩としては、ナトリウム塩、又はカリウム塩等が挙げられる。アルカリ土類金属塩としては、カルシウム塩、又はマグネシウム塩等が挙げられる。アミン塩としては、アルカノールアミン塩(モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、又はトリエタノールアミン塩など)等が挙げられる。
(E)成分の含有量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して10質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましく、3質量%以下がさらに好ましい。
(E)成分の総含有量が上記範囲内であることで、消泡性が高まると共に、酵素の高温安定性を得やすい。
<(F)成分>
本発明の液体洗浄剤組成物は、さらに(F)成分を含有してもよい。
(F)成分は、パラトルエンスルホン酸(pTS)である。
(F)成分の含有量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して0〜10質量%であることが好ましく、4〜8質量%であることがより好ましい。
(F)成分の総含有量が上記範囲内であることで、液体洗浄剤組成物の粘度が低下し、使用性が向上する。また高温保存時における酵素の析出が抑制できる。
<水>
本発明の液体洗浄剤組成物は水を含む。水の含有量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して30質量%以下であることが好ましく、5〜25質量%であることがより好ましく、8〜25質量%であることがさらに好ましい。
水の総含有量が上記範囲内であることにより、液体洗浄剤組成物中に、(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分、(E)成分、(F)成分を溶解させやすい。
水の総含有量が30質量%以下であることにより、(A)成分と(B)成分を必要な量含有することが可能となり、充分な洗浄力を得やすい。
<任意成分>
液体洗浄剤組成物は、上記(A)〜(F)成分及び水以外に、液体洗浄剤の分野で公知の成分を、本発明の効果を損なわない範囲で含んでもよい。
任意成分としては、例えば、(A)成分、(B)成分以外の界面活性剤、F成分以外の安定化剤、漂白剤、蛍光増白剤、ソイルリリース剤 、ポリアルキレンアミンのアルキレンオキシド付加体等の高分子(P)、分散剤、消泡剤(A成分、E成分を除く)、pH調整剤、キレート剤、アルカリ剤、風合い向上剤、抗菌剤、防腐剤、酸化防止剤、香料、色素等が挙げられる。
上記(A)〜(F)成分及び水の合計含有量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して100質量%を超えない。
(A)成分、(B)成分以外の界面活性剤としては、カチオン界面活性剤、半極性界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられる。以下に具体例を例示する。
(カチオン界面活性剤)
カチオン界面活性剤としては、例えばアルキルアミドアミンが挙げられる。液体洗浄剤組成物の総質量に対して、0.1〜20質量%が好ましく、1〜10質量%がより好ましい。
(両性界面活性剤)
両性界面活性剤としては、例えば、アルキルベタイン型、アルキルアミドベタイン型、イミダゾリン型、アルキルアミノスルホン型、アルキルアミノカルボン酸型、アルキルアミドカルボン酸型、アミドアミノ酸型、リン酸型等が挙げられる。液体洗浄剤組成物の総質量に対して、0.1〜20質量%が好ましく、1〜10質量%がより好ましい。
(半極性界面活性剤)
半極性界面活性剤としては、例えば、ラウリルジメチルアミンオキシド、ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミンオキシド等が挙げられる。液体洗浄剤組成物の総質量に対して、0.1〜20質量%が好ましく、1〜10質量%がより好ましい。
F成分以外の安定化剤としては、クメンスルホン酸などが挙げられる。芳香族スルホン酸又はその塩は、1種単独で用いてもよいし、2種以上が組み合わされて用いてもよい。これらの安定化剤としては、液体洗浄剤組成物の総質量に対して0.01〜10質量%が好ましい。
漂白剤としては過酸化水素などが挙げられる。漂白剤は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して0.01〜10質量%が好ましい。
蛍光増白剤としては、4,4’−ビス(2−スルホスチリル)ビフェニルジナトリウム塩などのビフェニル型の蛍光増白剤、4,4’−ビス((4−アミノ−6−モルホリノ−1,3,5−トリアジニル−2)アミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸塩などのスチルベン型の蛍光増白剤が挙げられる。これらの蛍光増白剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上が組み合わされて用いてもよい。これらの蛍光増白剤は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して0.01〜10質量%が好ましい。
ソイルリリース剤としては、アルキレンテレフタレート単位及びアルキレンイソフタレート単位からなる群より選択される少なくとも一種の繰り返し単位、並びにオキシアルキレン単位を有するポリマーが挙げられる。このようなポリマーとしては、例えば国際公開第2017/142012号に記載されているものが挙げられる。SR剤の市販品としては、例えばクラリアント社製の商品名「TexCare SRN −170」などが挙げられる。
また、ポリアルキレンアミンのアルキレンオキシド付加体等の高分子が挙げられる。ポリアルキレンアミンのアルキレンオキシド付加体としては、例えば国際公開第2017/142012号や特表2017−514967号公報に記載されているものが挙げられる。市販品としては、例えばBASF社製の商品名「Sokalan HP20」などが挙げられる。
また、特開2019−90057に記載されているカチオン化セルロースが挙げられる。
これらのソイルリリース剤は液体洗浄剤組成物の総質量に対して0.1〜20質量%が好ましい。
分散剤としては、例えばポリアクリル酸及びその塩、ポリメタクリル酸及びその塩、高分子ポリカルボン酸またはそれらの塩等が挙げられる。これらの分散剤は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して0.01〜5質量%が好ましい。
消泡剤としては、例えばアルコールのプロピレンオキシド付加物((A)成分を除く)、脂肪酸エステル等が挙げられる。アルコールのプロピレンオキシド付加物((A))成分を除く)としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール等のモノアルコールにプロピレンオキシドを付加させたもの;エタンジオール等のジオール、グリセリン等のトリオール、エリスリトール等のテトラオール、ソルビトール等のヘキサオール等の多価アルコールにプロピレンオキシドを付加させたもの等が挙げられる。消泡剤は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して0.1〜10質量%が好ましい。
脂肪酸エステルとしては、2−エチルヘキサン酸2−エチルヘキシル(別称:イソオクチル酸2−エチルヘキシル、2H08)等が挙げられる。これらの消泡剤、液体洗浄剤組成物の総質量に対して0.01〜5質量%が好ましい。
pH調整剤としては、例えば塩酸、硫酸、リン酸等の無機酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アルカノールアミン、アンモニア等が挙げられる。これらのpH調整剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上が組み合わされて用いてもよい。
キレート剤としては、例えば、乳酸、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)、トリエチレンテトラ酢酸(TTHA)、メチルグリシン二酢酸(MGDA)、ヒドロキシイミノジコハク酸(HIDS)、ジエチレントリアミンペンタ酢酸(DTPA)、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸(HEDP)等の酸又はその塩の有機ホスホン酸類などが挙げられる。 キレート剤の塩の形態としては、例えばナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどが挙げられる。これらのキレート剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上が組み合わされて用いてもよい。これらのキレート剤は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して0.001〜10質量%が好ましい。
アルカリ剤としては、例えばアルカノールアミン(モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等)などが挙げられる。これらのアルカリ剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上が組み合わされて用いてもよい。これらのアルカリ剤は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して0.1〜5質量%が好ましい。
風合い向上剤としては、例えばジメチルシリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン等のシリコーンが挙げられる。これらのシリコーンとしては、例えば、オイル型、オイルコンパウンド型、溶液型、エマルション型、自己乳化型等が挙げられる。これらの風合い向上剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上が組み合わされて用いてもよい。これらの風合い向上剤は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して0.1〜20質量%が好ましい。
抗菌剤としては、例えばダイクロサン、トリクロサン、四級アンモニウム塩(塩化ベンザルコニウム等)の陽イオン殺菌剤などが挙げられる。これらの抗菌剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上が組み合わされて用いてもよい。これらの抗菌剤は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して0.001〜10質量%が好ましく、0.01〜1質量%がより好ましく、0.1〜0.5質量%がさらに好ましい。
防腐剤としては、ダウ・ケミカル社製「ケーソンCG」(商品名)、ソー・ジャパン社製「アクチサイドMBS」(商品名)、クラリアント社製「NIPACIDE BIT 20」(商品名)等が挙げられる。これらの防腐剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの防腐剤は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して0.001〜1質量%が好ましい。
酸化防止剤としては、BHT(ジブチルヒドロキシトルエン)、BHA(ブチルヒドロキシアニソール)等が挙げられる。これらの酸化防止剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの酸化防止剤は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して0.01〜3質量%が好ましい。
香料としては、香料原料単体、又は、香料原料と香料用溶剤と香料安定化剤等とからなる香料組成物を含むものが挙げられ、液体洗浄剤組成物に通常用いられる香料を配合することができる。また、カプセル香料を配合しても良い。液体洗浄剤組成物の総質量に対して0.01〜5質量%が好ましい。
色素としては、キノン系色素、トリフェニルメタン系色素、キサンテン系色素、キノリン系色素、ピレン系色素等が挙げられる。なお、本明細書において、下記の「C.I.」は、カラーインデックスの略である。各色素の構造は「法定色素ハンドブック」(日本化粧品工業連絡会編)、染料便覧(有機合成化学協会編)に記載されている。
キノン系色素としては、例えばC.I.Solvent Blue 63(C.I.ソルベント ブルー 63、青色403号)、ミリケン社製のLiquitint Blue HP、Liquitint Blue BL等の商品名が挙げられる。
トリフェニルメタン系色素としては、例えば緑色3号(C.I.42053)等が挙げられる。
キノリン系色素としては、例えば黄色203号(C.I.Acid Yellow 3)が挙げられる。色素は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して0.1〜100質量ppmが好ましい。
<物性>
液体洗浄剤組成物の25℃におけるpHは、6〜8が好ましく、6.5〜7.5がより好ましい。
液体洗浄剤組成物のpHは、必要に応じて、pH調整剤を添加することにより調整できる。
pHは、測定対象を25℃とし、pHメーター(製品名:HM−30G、東亜ディーケーケー社製)により測定される値である。
<製造方法>
本発明の液体洗浄剤組成物は、従来公知の液体洗浄剤組成物の製造方法に準じて製造することができる。例えば、水の一部に、pH調整剤を除く各成分を加えて混合した後、必要に応じてpH調整剤を添加してpHを調整した後、水の残部を加えて全体量を100質量%とすることにより製造できる。得られた液体洗浄剤組成物は、スクイズ容器等の容器に収容して容器入り液体洗浄剤製品とすることが好ましい。
<洗浄方法>
本発明の液体洗浄剤組成物の使用方法は、例えば、液体洗浄剤組成物を洗濯時に被洗物と一緒に水に投入する方法(通常洗浄)、液体洗浄剤組成物を予め水に溶解して調製される液体洗浄剤水溶液に被洗物を浸漬する方法等が挙げられる。また液体洗浄剤組成物を被洗物に直接塗布して一定時間放置し、その後、通常の洗濯を行ってもよい(塗布洗浄)。
本発明の液体洗浄剤組成物は繊維製品の洗浄に好適に使用できる。繊維製品としては、例えば衣料、布巾、寝具、カーテンなどが挙げられる。
繊維製品の素材は特に限定されず、毛、綿、絹、麻等の天然繊維、ポリエステル、アクリル、ナイロン、レーヨン、ポリアミド等の化学繊維等のいずれでもよい。
本発明の液体洗浄剤組成物は、界面活性剤濃度が高いため、少ない使用量で洗浄効果を発揮できる。
具体的には、水30Lに対して、本発明の液体洗浄剤組成物の使用量は、3g以上、10g未満で足りる。
衣類量あたりの水量である浴比(浴比=洗濯時の水量L/衣類量kg)は、ドラム型洗濯機であれば5以上、縦型洗濯機であれば10以上が好ましい。
洗浄処理において使用される液体洗浄剤組成物の量は、被洗物の合計質量(布量)/液体洗浄剤組成物の合計質量の比が、10〜500であることが好ましく、10〜300であることがさらに好ましく、10〜100であることであることがさらに好ましい。
以下、実施例を示して本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の記載によって限定されるものではない。
本実施例において使用した原料は、下記の<使用原料>に示す通りである。
<使用原料>
[(A)成分]
(A11)成分
・AE(5EO):第一級アルコール(質量比で炭素数12アルコール/炭素数14アルコール=7/3)1モルに、5モル相当のエチレンオキシドを付加したもの。式(a−1)において、Rが炭素数12のアルキル基(C12)及び炭素数14のアルキル基(C14)(質量比でC12:C14=70:30)、Rが水素原子、−X−が−O−、Xが結合するRの炭素原子が第一級炭素原子、sが5、tが0、uが0である化合物。
・AE(12EO):第一級アルコール(質量比で炭素数12アルコール/炭素数14アルコール=7/3)1モルに、12モル相当のエチレンオキシドを付加したもの。式(a−1)において、Rが炭素数12のアルキル基(C12)及び炭素数14のアルキル基(C14)(質量比でC12:C14=70:30)、Rが水素原子、−X−が−O−、Xが結合するRの炭素原子が第一級炭素原子、sが12、tが0、uが0である化合物。
・AE(15EO):第一級アルコール(質量比で炭素数12アルコール/炭素数14アルコール=7/3)1モルに、15モル相当のエチレンオキシドを付加したもの。式(a−1)において、Rが炭素数12のアルキル基(C12)及び炭素数14のアルキル基(C14)(質量比でC12:C14=70:30)、Rが水素原子、−X−が−O−、Xが結合するRの炭素原子が第一級炭素原子、sが15、tが0、uが0である化合物。
・AE(25EO):第一級アルコール(質量比で炭素数12アルコール/炭素数14アルコール=7/3)1モルに、25モル相当のエチレンオキシドを付加したもの。式(a−1)において、Rが炭素数12のアルキル基(C12)及び炭素数14のアルキル基(C14)(質量比でC12:C14=70:30)、Rが水素原子、−X−が−O−、Xが結合するRの炭素原子が第一級炭素原子、sが25、tが0、uが0である化合物。
(A12)成分
・ソフタノール(5EO):第二級アルコール1モルに、5モル相当のエチレンオキシドを付加したもの。式(a−1)において、Rが炭素数12〜14のアルキル基、Rが水素原子、−X−が−O−、Xが結合するRの炭素原子が第二級炭素原子、sが5、tが0、uが0である化合物。
・ソフタノール(12EO):第二級アルコール1モルに、12モル相当のエチレンオキシドを付加したもの。式(a−1)において、Rが炭素数12〜14のアルキル基、Rが水素原子、−X−が−O−、Xが結合するRの炭素原子が第二級炭素原子、sが12、tが0、uが0である化合物。
(A13)成分
・MEE:ポリオキシエチレン脂肪酸メチルエステル。式(a−1)において、Rが炭素数11〜13のアルキル基、Rがメチル基、−X−が−COO−、Xが結合するRの炭素原子が第二級炭素原子、sが15、tが0、uが0である化合物。商品名「CEAO−90」、ライオン社製。
[(B)成分]
(B1)成分
・LAS:炭素数10〜14のアルキル基を有する直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、ライオン社製、商品名「ライポン(登録商標)LH−200」。
(B2)成分
・AES:ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩(ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウムとポリオキシエチレンミリスチルエーテル硫酸ナトリウムとの混合物、EOの平均付加モル数1)。式(b−1)におけるRが炭素数12及び14の直鎖状のアルキル基、kが1、nが0、Mがナトリウムであり、AES全体に対するkが0かつnが0である化合物(成分(b−0))の割合が43質量%である。下記調製例1の方法で合成したもの。
(B3)成分
・AOS:α−オレフィンスルホン酸ナトリウム、商品名「リポランLB−840」、ライオン社製。
[(C)成分]
(C1)成分
・フェノキシエタノール:商品名「フェニルグリコール」、日本乳化剤社製。
(C2)成分
・プロピレングリコール:商品名「プロピレングリコール」、ダウ・ケミカル社製。
・ブチルカルビトール:商品名「ジエチレングリコールモノブチルエーテル」、日本乳化剤社製。
[(D)成分]
・プロテアーゼ:商品名「ProgressUno」、ノボザイムズジャパン社製。
・アミラーゼ:商品名「Amplify Prime」、ノボザイムズジャパン社製。
[(E)成分]
・石けん:椰子脂肪酸。式(e−1)において、Rが炭素数8、10、12、14、16、18である化合物の混合物。商品名「椰子脂肪酸」、日油社製。
[(F)成分]
・pTS:パラトルエンスルホン酸、商品名「PTS酸」、協和発酵工業社製。
[その他の成分]
・乳酸:商品名「乳酸ソーダ60E」、株式会社武蔵野化学研究所製。
・モノエタノールアミン:商品名「モノエタノールアミン」、日本触媒社製。
・水:商品名「精製水」、関東化学社製。
[調製例1:AESの合成]
容量4Lのオートクレーブ中に、原料アルコールとしてプロクター・アンド・ギャンブル社製の商品名CO1270アルコール(炭素数12のアルコールと炭素数14のアルコールとの質量比75/25の混合物)400gと、反応用触媒として水酸化カリウム触媒0.8gとを仕込み、該オートクレーブ内を窒素で置換した後、攪拌しながら昇温した。
続いて、温度を180℃、圧力を0.3MPa以下に維持しながらエチレンオキシド91gを導入し、反応させることによりアルコールエトキシレートを得た。
ガスクロマトグラフ:Hewlett−Packard社製のGC−5890と、検出器:水素炎イオン化型検出器(FID)と、カラム:Ultra−1(HP社製、L25m×φ0.2mm×T0.11μm)と、を用いて分析した結果、得られたアルコールエトキシレートは、エチレンオキシドの平均付加モル数が1.0であった。また、エチレンオキシドが付加していない化合物(最終的に成分(b−0)となるもの)の量が得られたアルコールエトキシレート全体に対して43質量%であった。
次に、上記で得たアルコールエトキシレート237gを、攪拌装置付の500mLフラスコに採り、窒素で置換した後、液体無水硫酸(サルファン)96gを、反応温度40℃に保ちながらゆっくりと滴下した。滴下終了後、1時間攪拌を続け(硫酸化反応)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸を得た。次いで、これを水酸化ナトリウム水溶液で中和することによりAESを得た。
<例1〜20>
500mLのビーカーに、表1〜3の配合量に従い、(B)成分と(C)成分を投入し、マグネットスターラー(MITAMURA KOGYO INC.製)で充分に攪拌し、(B)成分を溶解させた。その後、(E)成分、(F)成分、乳酸ナトリウムを添加し、さらによく攪拌した。
次いで、25℃でのpHが7.0になるように、モノエタノールアミンを適量添加した後、(A)成分、(D)成分を添加し、全体量が100質量部になるように水を加えて、液体洗浄剤組成物を得た。
例1〜16が実施例で、例17〜20が比較例である。
得られた液体洗浄剤組成物について下記評価法により、洗浄力と酵素高温安定性を評価した。結果を表1〜3に併記する。なお、表中の配合量の単位は「質量%」であり、純分換算量を示す。また、配合量の空欄は、その成分が配合されていないこと(配合量0質量%)を意味する。
ただし、モノエタノールアミンの適量とは、液体洗浄剤組成物のpHを7.0とするために必要充分な量であることを示す。
また、水の配合量は、モノエタノールアミンの量をゼロと見做して計算した配合量であり、実際の水の配合量は、モノエタノールアミンも含めた全配合成分の合計の配合量(質量%)が100質量%となる量である。
<評価方法>
[皮脂洗浄力]
油化協布(未汚れ布)に人工汚垢を含浸させて作製した人工汚垢布(洗濯科学協会製)を、5×5cmに裁断したものを汚染布とした。洗浄試験器として、Terg−O−tometer(UNITED STATES TESTING社製)を用いた。洗浄液として、水(15℃、5゜DH)900mLに対して、各例の液体洗浄剤組成物を200ppmになる様に加え、30秒間撹拌して調製したものを用いた。
洗浄試験器に、洗浄液と、上記の汚染布10枚と、洗浄メリヤス布とを投入し、浴比20倍に合わせて、120rpm、15℃で10分間洗浄した。その後、二槽式洗濯機(三菱電機社製:製品名CW−C30A1−H1)に移し、1分間脱水後、水30L中で3分間濯ぎ、風乾した。
未汚れ布、および洗浄前後の汚染布について、それぞれ反射率を色差計(日本電色社製:製品名SE7700型)で測定し、下記式(i)により洗浄率(%)を求めた。
洗浄率(%)=(洗浄前の汚染布のK/S−洗浄後の汚染布のK/S)/(洗浄前の汚染布のK/S−未汚れ布のK/S)×100 ・・・(i)
式(i)中、K/Sは、(1−R/100)/(2R/100)である(ただし、Rは、未汚れ布、および洗浄前後の汚染布の反射率(%)を示す。)。
汚染布10枚についてそれぞれ洗浄率を求め、その平均値を算出し、液体洗浄剤組成物の洗浄率とした。そして、下記基準に基づいて洗浄力を評価し、◎◎、◎、○を合格とした。
◎◎:洗浄率が70%以上。
◎:洗浄率が65%以上、70%未満。
○:洗浄率が60%以上、65%未満。
△:洗浄率が55%以上、60%未満。
×:洗浄率が55%未満。
[タンパク洗浄力]
市販タンパク汚垢布(Swissatest社製 製品名:EMPA117)を5×5cmに裁断したものを汚染布とした他は、前記の皮脂洗浄力の評価と同様にして、洗浄率(%)を求めた。
汚染布10枚についてそれぞれ洗浄率を求め、その平均値を算出し、液体洗浄剤組成物の洗浄率とした。そして、下記基準に基づいて洗浄力を評価し、◎◎、◎、○を合格とした。
◎◎:洗浄率が60%以上。
◎:洗浄率が55%以上、60%未満。
○:洗浄率が50%以上、55%未満。
△:洗浄率が40%以上、50%未満。
×:洗浄率が40%未満。
[酵素高温安定性]
透明のガラス瓶(広口規格びんPS−NO.11)に、各例の液体洗浄剤組成物100mLを加え、蓋を閉めて密封した。この状態で50℃の恒温槽中に置いて14日間保存した後、液の外観を目視で観察し、下記基準により評価し、○以上であるものを合格とした。
◎◎:瓶底部に沈殿物質が認められず、液体洗浄剤組成物中に析出物が認められない。
◎:瓶底部に沈殿物質が認められず、液体洗浄剤組成物中にわずかな析出物が見られるが、軽く振ることで析出物が消失(溶解)する。
○:瓶底部にわずかな沈殿物質が認められるが、軽く振ることで沈殿物が消失する。
△:瓶底部に明らかな沈殿物質が認められ、軽く振っても沈殿は消失しない。
×:液体洗浄剤組成物が白濁し、軽く振っても白濁が消失しない。
Figure 2021098808
Figure 2021098808
Figure 2021098808
表1、2に示すように、例1〜16は、いずれも洗浄力と酵素高温安定性に優れていた。
これに対して、表3に示すように、1種類の有機溶剤しか使用していない例17〜19は、酵素高温安定性が劣っていた。また、(A)成分と(B)成分の合計含有量が低い例20は、充分なタンパク洗浄力が得られなかった。

Claims (7)

  1. (A)成分:下記(A1)成分を含むノニオン界面活性剤と、
    (B)成分:非石鹸系アニオン界面活性剤と、
    (C)成分:下記(C1)成分及び下記(C2)成分を含む有機溶剤と、
    (D)成分:酵素と、を含有する液体洗浄剤組成物であって、
    前記(A1)成分はオキシエチレン基の平均繰り返し数が3〜25であるポリオキシアルキレン型ノニオン界面活性剤であり、
    前記(C1)成分はフェノキシエタノールであり、
    前記(C2)成分はプロピレングリコール及びブチルカルビトールからなる群から選択される1以上であり、
    前記(A1)成分の含有量が、前記液体洗浄剤組成物の総質量に対して25質量%以上であり、
    前記(C1)成分及び前記(C2)成分の合計含有量が、前記液体洗浄剤組成物の総質量に対して10〜20質量%であり、
    前記(A)成分及び前記(B)成分の合計含有量が、前記液体洗浄剤組成物の総質量に対して50質量%以上であり、
    前記(B)成分の質量に対する前記(A)成分の質量の比[(A)/(B)]が、1.0を超え6.0以下である、液体洗浄剤組成物。
  2. 前記(C2)成分の質量に対する前記(C1)成分の質量の比[(C1)/(C2)]が、1〜10である、請求項1に記載の液体洗浄剤組成物。
  3. 水の含有量が、前記液体洗浄剤組成物の総質量に対して30質量%以下である、請求項1又は2に記載の液体洗浄剤組成物。
  4. さらに、(E)成分:高級脂肪酸又はその塩を含有し、
    前記(E)成分の含有量が、前記液体洗浄剤組成物の総質量に対して10質量%以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の液体洗浄剤組成物。
  5. さらに、(F)成分:トルエンスルホン酸を含有し、
    前記(F)成分の含有量が、前記液体洗浄剤組成物の総質量に対して4〜8質量%である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の液体洗浄剤組成物。
  6. 前記(A1)成分が、下記(A11)成分、下記(A12)成分、及び下記(A13)成分からなる群から選択される1以上を含み、
    前記(A11)成分は、第1級アルコールのエチレンオキシド付加物であるポリオキシエチレンアルキルエーテルであり、
    前記(A12)成分は、第2級アルコールのエチレンオキシド付加物であるポリオキシエチレンアルキルエーテルであり、
    前記(A13)成分は、ポリオキシエチレン脂肪酸アルキルエステルである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の液体洗浄剤組成物。
  7. 前記(B)成分が、下記(B1)成分、下記(B2)成分、及び下記(B3)成分からなる群から選択される1以上を含み、
    前記(B1)成分は直鎖アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩であり、
    前記(B2)成分はポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル又はその塩であり、
    前記(B3)成分はα−オレフィンスルホン酸又はその塩である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の液体洗浄剤組成物。
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