JP2021098473A - 鞍乗り型車両 - Google Patents
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Description
特に、スイングアームの基端側で原動機の外側面に沿うようにラジエータを配置した車両においては、ラジエータおよびホースといったラジエータ関連部品が索状部材の配索経路に配置されやすい。このため、索状部材がラジエータ関連部品の上方を迂回して延びることとなり、索状部材の長さが増加しやすいという課題がある。
図1に示すように、本実施形態の自動二輪車(鞍乗り型車両)1は、シート8とハンドル2との間にステップフロア9を有している。自動二輪車1は、シート8とハンドル2との間に跨ぎ空間K1を形成した低床式のスクータ型車両である。自動二輪車1は、操向輪である前輪3と、駆動輪である後輪4と、を備えている。前輪3は、左右一対のフロントフォーク6の下部に支持されている。
後輪4は、スイングユニット(スイング式動力ユニット)Uの後部に支持されている。自動二輪車1は、ユニットスイニング式の車両であり、後輪4と原動機(例えばエンジンE)とが一体に揺動する。
図1〜図3に示すように、スイングユニットUは、前部のエンジンEと、後部左側の変速機(不図示)と、を一体に備えている。変速機の後端側の車幅方向内側には、出力軸である車軸4aが突出し、この車軸4aに後輪4が支持されている。スイングユニットUの前端側は、車体フレーム12の前後中間部に懸架リンク等を介して上下揺動可能に支持されている。スイングユニットUの後端部には、緩衝装置であるリヤクッション18の下端部が連結されている。リヤクッション18の上端部は、車体フレーム12(リヤフレーム16)の後部に連結されている。
図2、図4を参照し、クランクケース21の後部右側には、前後方向に延びる補助アーム(スイングアーム)38の前端部が着脱可能に固定されている。補助アーム38には、車幅方向に貫通する中央開口部38aが形成されている。補助アーム38の車幅方向内側には、補強リブ38bを残して肉抜きが施されている。補助アーム38は、スイングユニットUの構成部品と捉えてもよい。
補助アーム38における車軸挿通部44の後上方の部位には、マフラー25aの下部後側を支持する第三マフラー支持部38d3が設けられている。第三マフラー支持部38d3には、マフラー25aの下部後側が、車幅方向に沿うボルトB5等によって支持されている。
図2、図4を参照し、補助アーム38における中央開口部38aの後端部と車軸挿通部44との間には、側面視で前後に長い矩形状をなすセンサ取り付け部45が形成されている。センサ取り付け部45は、車幅方向と直交する平坦状をなし、センサ取り付け面を車幅方向外側に向けている。センサ取り付け部45には、車輪速センサ51が車幅方向外側から取り付けられ、車幅方向に沿うボルトB8等によって固定されている。
センサコード54は、補助アーム38の車幅方向外側に配置された車輪速センサ51から前方(車体側、上流側)に延び、開口を通じて補助アーム38の車幅方向内側に至る第一配索部54aと、第一配索部54aの前端部の上流側(実施形態では上方)に連なり、補助アーム38の車幅方向内側を上流側に延びる第二配索部54bと、第二配索部54bの上流側(実施形態では前方)に連なり、リヤフェンダ47の車幅方向内側を上流側に延びる第三配索部54cと、を備えている。本実施形態でスイングユニットUに備える構成の「車体側」とは、車体フレーム12のピボット部側の意とする。ピボット部とは、車体フレーム12におけるスイングユニットUの前端側(基端側、リンク部材を含む)を揺動可能に支持する部位である。
図2、図3を参照し、スイングユニットUには、後輪4の前上部を覆うインナーフェンダー(リヤフェンダ47)が一体揺動可能に取り付けられている。リヤフェンダ47は、後輪4の前上部の外周面(トレッド面)に沿うように延びるフェンダ外周部48と、フェンダ外周部48の前下端部でボックス状に形成されるフェンダ固定部49と、を備えている。
図2、図3を参照し、エンジンEのシリンダ部の上部にはスロットルボディ24が接続され、シリンダ部の下部には排気管25が接続されている。スロットルボディ24の上流側には、エアクリーナ24aに至るコネクティングチューブ24bが接続されている。エアクリーナ24aは、変速機ケースの上方に配置されている。コネクティングチューブ24bは、スロットルボディ24の後方において平面視で左方に屈曲し、エアクリーナ24aに接続されている。
図1に示すように、自動二輪車1は、油圧式の前後ブレーキBF,BRを備えている。
図2を参照し、後輪ブレーキBRは、後輪4の右側(変速機と反対側)に設けられ、後輪4と一体回転するブレーキディスク33と、油圧が供給されることにより作動し、ブレーキディスク33を挟圧するキャリパ(スレーブシリンダ)31と、を備えている。キャリパ31は、油圧供給時にはブレーキディスク33を挟圧して後輪4の回転を制動する。
図2に示すように、ラジエータ26は、側面視で矩形状をなしている。ラジエータ26は、厚さ方向を車幅方向に向けた板状をなしている。ラジエータ26は、側面視矩形状のラジエータコア26aと、ラジエータコア26aの上辺部26a1に一体に設けられるアッパータンク26bと、ラジエータコア26aの下辺部26a2に一体に設けられるロアタンク26cと、を備えている。図中符号26a3はラジエータコア26aの前辺部、符号26a4はラジエータコア26aの後辺部をそれぞれ示す。ラジエータ26は、上辺部26a1および下辺部26a2を後下がりに傾斜させて配置されている。ラジエータ26は、後辺部26a4が側面視で補助アーム38の前ビーム部41と平行をなすように配置されている。ラジエータ26の後辺部26a4は、補助アーム38の前ビーム部41の前方に離間して配置されている。
リザーブホース27における車幅方向外側に湾曲して延びる部位を外側延出部27aとすると、外側延出部27aの下方には、ブレーキホース34が配索されている。ブレーキホース34は、補助アーム38の上部に沿うように配索されている。このブレーキホース34を通す配索経路が、リザーブホース27の下方で補助アーム38の上方に設けられている。
この構成によれば、ブレーキホース34を支持するステー36がリヤフェンダ47との共締め等によって補助アーム38に固定される。これにより、ステー36によってブレーキホース34を補助アーム38の周囲に配索しやすくした上で、ステー36の取り付けによる構造および工数の増加を抑えることができる。
この構成によれば、ブレーキホース34への車幅方向外側からの外乱の影響がラジエータ26のネック部26b1によって抑えられる。これにより、ブレーキホース34の保護性を高めることができる。
この構成によれば、補助アーム38の揺動中心位置よりも上方に、ブレーキホース34を支持する配管ジョイント35が設けられる。これにより、補助アーム38の上部に配索されたブレーキホース34が配管ジョイント35に至りやすくなり、ブレーキホース34の長さを抑えることができる。また、ブレーキホース34を支持する配管ジョイント35が、ロアフレーム15の車幅方向内側に設けられる。これにより、ブレーキホース34を車体フレーム12の目立たない場所で支持することができる。
この構成によれば、補助アーム38およびラジエータ関連部品がスイングユニットUと一体に揺動する。これにより、スイングユニットUが揺動しても、ラジエータ関連部品と補助アーム38との間の配索経路の変化が抑えられ、ブレーキホース34を安定して配索することができる。
この構成によれば、センサコード54の一部(第一配索部54aおよび第二配索部54b)が補助アーム38の開口部38a内および車幅方向内側に配置されるので、センサコード54の車両外方への露出が抑えられる。これにより、センサコード54が目立ち難く、かつ外乱を受け難い配置とすることができる。
この構成によれば、センサコード54の一部(第三配索部54c)がリヤフェンダ47の車幅方向内側に配置されるので、センサコード54の車両外方への露出がより抑えられる。これにより、センサコード54が目立ち難く、かつ外乱を受け難い配置とすることができる。
この構成によれば、センサコード54の分割体同士を接続するコネクタ55が、リヤフェンダ47の車幅方向内側に配置されるので、コネクタ55の車両外方への露出が抑えられる。これにより、コネクタ55ひいてはセンサコード54が目立ち難く、かつコネクタ55が外乱を受け難い配置とすることができる。
この構成によれば、リヤフェンダ47の車幅方向内側でコネクタ55を支持するステー56が、リヤフェンダ47の車幅方向内側でセンサコード54の途中部分も支持する。これにより、部品点数の増加を抑えつつ、センサコード54を安定して支持することができる。
この構成によれば、補助アーム38(分割アーム)にセンサコード54および車輪速センサ51を組み付けて小組体として取り扱うことが可能となる。このため、車両の組み立て性およびメンテナンス性を向上させることができる。
この構成によれば、車輪速センサ51が後輪車軸4aの前方で補助アーム38に取り付けられるので、ピボット部側に延びるセンサコード54の長さをより短くすることができる。
この構成によれば、車輪速センサ51から延びるセンサコード54が、ピボット部側である前方を指向して延びる。このため、センサコード54の曲がりを減らしてピボット部側に至らしめるとともに、センサコード54の長さをより短くすることができる。
この構成によれば、車輪速センサ51が補助アーム38に車幅方向外側から取り付けられるので、車輪速センサ51の組み立て性およびメンテナンス性を向上させることができる。
前記鞍乗り型車両には、運転者が車体を跨いで乗車する車両全般が含まれ、自動二輪車(原動機付自転車及びスクータ型車両を含む)のみならず、三輪(前一輪かつ後二輪の他に、前二輪かつ後一輪の車両も含む)又は四輪の車両も含まれる。また、原動機に電気モータを含む車両も含まれる。
そして、上記実施形態における構成は本発明の一例であり、実施形態の構成要素を周知の構成要素に置き換える等、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
4 後輪
12 車体フレーム
26 ラジエータ
26b1 ネック部(上方延出部)
27 リザーブホース(ホース)
31 キャリパ(車両部品)
32 キャリパブラケット(一体に揺動する部材)
34 ブレーキホース(索状部材)
35 配管ジョイント(車体側支持部)
36 ステー
38 スイングアーム
47 リヤフェンダ
E エンジン(原動機)
U スイングユニット
Claims (6)
- 前端側が車体フレーム(12)のピボット部に揺動可能に支持され、後端側に後輪(4)を支持するスイングアーム(38)と、
前記スイングアーム(38)の前記後端側に配置され、前記スイングアーム(38)に支持される車両部品(31)と、
前記車両部品(31)から前記前端側に向けて、前記スイングアーム(38)の周囲を延びる索状部材(34)と、
前記スイングアーム(38)の前端側の車幅方向外側に配置されるラジエータ(26)と、を備え、
前記ラジエータ(26)は、前記スイングアーム(38)の上方に延びる上方延出部(26b1)を備え、
前記スイングアーム(38)の上方で、前記上方延出部(26b1)、もしくは前記上方延出部(26b1)に接続されるホース(27)の下方に、前記索状部材(34)を通す配索経路が形成されている鞍乗り型車両。 - 前記スイングアーム(38)に固定されて前記スイングアーム(38)と一体に揺動するリヤフェンダ(47)と、
前記索状部材(34)を支持するステー(36)と、を備え、
前記ステー(36)は、前記リヤフェンダ(47)とともに前記スイングアーム(38)に固定されている請求項1に記載の鞍乗り型車両。 - 前記索状部材(34)は、側面視で前記上方延出部(26b1)もしくは前記ホース(27)の車幅方向内側に配置されている請求項1又は2に記載の鞍乗り型車両。
- 前記索状部材(34)は、前記スイングアーム(38)の上部に配置され、
前記スイングアーム(38)の揺動中心位置よりも上方で、車体フレーム部材(15)よりも車幅方向内側に、前記索状部材(34)を前記車体フレーム部材(15)に支持する車体側支持部(35)を備えている請求項1から3の何れか一項に記載の鞍乗り型車両。 - 原動機(E)を含むスイングユニット(U)を備え、
前記スイングアーム(38)は、前記スイングユニット(U)に固定され、
前記ラジエータ(26)は、前記スイングユニット(U)に一体揺動可能に支持されている請求項1から4の何れか一項に記載の鞍乗り型車両。 - 前記車両部品(31)は、後輪車軸(4a)の上方で前記スイングアーム(38)に取り付けられ、
前記索状部材(34)は、前記スイングアーム(38)の上方で延出し、
前記索状部材(34)の後端部(34a)は、前記後輪(4)の車幅方向外側に配置されたマフラー(25a)に対し、側面視で重なる位置でかつ車幅方向内側に配置され、
前記索状部材(34)の後端部(34a)は、前記車両部品(31)に接続されている請求項1から5の何れか一項に記載の鞍乗り型車両。
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