JP2021097630A - ビールテイストアルコール飲料 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、厚みに優れるビールテイストアルコール飲料及びその製造方法、並びにビールテイストアルコール飲料に厚みを付与する方法を提供することに関する。【解決手段】麦芽比率が50質量%未満であるビールテイストアルコール飲料であって、グルタミン酸の含有量が27〜83ppmである、ビールテイストアルコール飲料。【選択図】なし

Description

本発明は、ビールテイストアルコール飲料及びその製造方法、並びにビールテイストアルコール飲料に厚みを付与する方法に関する。
近年の消費者の嗜好の多様化にともなって、様々な香味特徴をもつビールテイストアルコール飲料の開発が望まれている。例えば、特許文献1には、特定のアミノ酸濃度の組み合せにより、ビール風味麦芽飲料におけるpH調整剤による酸味を低減・緩和できることが開示されている。
特許5231438号公報
しかしながら、特許文献1には、アミノ酸濃度を調整することによる厚み付与技術は開示されておらず、ビールテイストアルコール飲料への厚み付与についてはさらなる改良が望まれる。
本発明は、厚みに優れるビールテイストアルコール飲料及びその製造方法、並びにビールテイストアルコール飲料に厚みを付与する方法を提供することに関する。
本発明は、下記[1]〜[5]に関する。
[1]麦芽比率が50質量%未満であるビールテイストアルコール飲料であって、グルタミン酸の含有量が27〜83ppmである、ビールテイストアルコール飲料。
[2]麦芽比率が50質量%以上であるビールテイストアルコール飲料であって、グルタミン酸の含有量が70〜100ppmである、ビールテイストアルコール飲料。
[3][1]に記載のビールテイストアルコール飲料の製造方法であって、グルタミン酸の含有量が27〜83ppmになるように調製する、ビールテイストアルコール飲料の製造方法。
[4][2]に記載のビールテイストアルコール飲料の製造方法であって、グルタミン酸の含有量が70〜100ppmになるように調製する、ビールテイストアルコール飲料の製造方法。
[5]グルタミン酸及び/又はその塩の含有量を調整してビールテイストアルコール飲料に厚みを付与する方法。
本発明によれば、厚みに優れるビールテイストアルコール飲料及びその製造方法、並びにビールテイストアルコール飲料に厚みを付与する方法を提供することができる。
グルタミン酸は、麦芽等に含まれており、これらを原料として用いたビールテイストアルコール飲料に一般的に含まれる成分である。また、うま味付与成分としても知られている。本発明の発明者らが上記課題について鋭意検討した結果、驚くべきことに、うま味付与の目的とはなり得ない程度の微量のグルタミン酸を添加して所定の濃度とした場合に、ビールの味わいがさらに増し、厚みに優れるビールテイストアルコール飲料が得られることを新たに見出した。かかる効果は、ビールテイストアルコール飲料全般において見られたが、麦芽比率が50質量%未満のビールテイストアルコール飲料において特に顕著に示された。なお、麦芽比率が50質量%未満であるビールテイストアルコール飲料において、グルタミン酸の含有量は、通常、2〜15ppm程度である。また、うま味成分としての閾値は300ppmであるとされている。
本発明のビールテイストアルコール飲料は、グルタミン酸を含有する。ここで、本明細書における「ビールテイスト飲料」とは、ビール様の風味をもつ炭酸飲料をいう。つまり、本明細書のビールテイスト飲料は、特に断わりがない場合、ビール風味の炭酸飲料を全て包含する。本発明は、このうちアルコールを含有する「ビールテイストアルコール飲料」に関する。
本発明のビールテイストアルコール飲料は、麦芽比率が50質量%未満の態様が好ましく、20〜40質量%がより好ましい。ここで「麦芽比率」とは、麦芽、米、トウモロコシ、コウリャン、バレイショ、デンプン、麦芽以外の麦、及び糖類など、水とホップ以外の原料中に占める麦芽の質量の比率をいう。ただし、酸味料、甘味料、苦味料、調味料、香料など、微量に添加され得る成分については上記比率の計算に含めない。本明細書において、麦芽比率は、平成30年4月1日が施工日の酒税法および酒類行政関係法令等解釈通達に従って計算された値を意味する。
本発明のビールテイストアルコール飲料の原麦汁エキスは、好ましくは4.0質量%以上であり、より好ましくは7.0質量%以上であり、さらに好ましくは8.0質量%以上であり、また、好ましくは20.0質量%以下であり、より好ましくは18.0質量%以下であり、さらに好ましくは15.0質量%以下であり、これらいずれの組み合わせによる範囲としてもよい。本明細書において、原麦汁エキスは、国際法として公定されているSCABA(Servo Chem Automatic Beer Analyzer)法にしたがって測定することができる。
麦芽比率20〜40質量%など、麦芽比率50質量%未満のビールテイストアルコール飲料におけるグルタミン酸の含有量は、厚みを強くする観点から、27ppm以上であり、好ましくは28ppm以上であり、より好ましくは30ppm以上であり、さらに好ましくは32ppm以上であり、また、後味を良好なものとする観点から、83ppm以下であり、好ましくは80ppm以下であり、より好ましくは70ppm以下であり、さらに好ましくは60ppm以下であり、さらに好ましくは50ppm以下であり、これらいずれの組み合わせによる範囲としてもよい。また、麦芽比率80〜100質量%など、麦芽比率50質量%以上のビールテイストアルコール飲料におけるグルタミン酸の含有量は、厚みを強くする観点から、70ppm以上であり、好ましくは75ppm以上であり、また、後味を良好なものとする観点から、100ppm以下であり、好ましくは95ppm以下であり、これらいずれの組み合わせによる範囲としてもよい。本明細書において、グルタミン酸の含有量はHPLC法で測定する。
本発明のビールテイストアルコール飲料の炭酸ガス濃度は、特に限定されるものではなく、例えば、0.40〜0.70w/w%、好ましくは0.45〜0.60w/w%、更に好ましくは0.49〜0.55w/w%とすることができる。炭酸ガス濃度は当業者に良く知られている標準的な手法で測定することが出来る。測定には、従来技術の自動測定装置を用いても良い。例えば、ガスボリューム測定装置 GVA−500A(京都電子工業社)を用いることができる。ノンアルコールビールテイスト飲料中のガス含有量は、通常、重量%(w/w%またはg/kg)で表すほか、20℃におけるガス圧(kgf/cmまたはMPa)で表すことができる。炭酸ガスの濃度とガス圧は適宜換算可能である。本明細書中では特に断らない限り、炭酸ガス含有量を濃度(w/w%)で示す。
本発明のビールテイストアルコール飲料におけるアルコール度数は、特に限定されるものではないが、好ましくは1〜10v/v%であり、より好ましくは2〜9v/v%である。ここで、「アルコール度数(アルコール含有量)」は、エタノールの含有量を意味し、脂肪族アルコールは含まれない。本明細書において、アルコール度数は、公知のいずれの方法によっても測定することができるが、例えば、振動式密度計によって測定することができる。具体的には、飲料から濾過又は超音波によって炭酸ガスを抜いた試料を調製し、そして、その試料を直火蒸留し、得られた留液の15℃における密度を測定し、国税庁所定分析法(平19国税庁訓令第6号、平成19年6月22日改訂)の付表である「第2表 アルコール分と密度(15℃)及び比重(15/15℃)換算表」を用いて換算して求めることができる。アルコール度が1.0%未満の低濃度の場合は、市販のアルコール測定装置や、ガスクロマトグラフィーを用いても良い。
(糖質)
本発明のビールテイストアルコール飲料に含まれる糖質とは、食品の栄養表示基準(平成15年厚生労働省告示第176号)に基づく糖質をいう。具体的には、糖質は、食品から、タンパク質、脂質、食物繊維、灰分、アルコール分及び水分を除いたものをいう。また、食品中の糖質の量は、当該食品の重量から、タンパク質、脂質、食物繊維、灰分及び水分の量を控除することにより算定される。この場合に、タンパク質、脂質、食物繊維、灰分及び水分の量は、栄養表示基準に掲げる方法により測定する。具体的には、タンパク質の量は窒素定量換算法で測定し、脂質の量はエーテル抽出法、クロロホルム・メタノール混液抽出法、ゲルベル法、酸分解法またはレーゼゴットリーブ法で測定し、食物繊維の量は高速液体クロマトグラフ法またはプロスキー法で測定し、灰分の量は酢酸マグネシウム添加灰化法、直接灰化法または硫酸添加灰化法で測定し、水分の量はカールフィッシャー法、乾燥助剤法、減圧過熱乾燥法、常圧加熱乾燥法またはプラスチックフィルム法で測定する。
本発明のビールテイストアルコール飲料は、近年の低糖質嗜好に合わせて、低糖質であることが望ましい。従って、本発明のビールテイストアルコール飲料の糖質の含有量は、好ましくは3.0g/100mL以下、より好ましくは2.0g/100mL以下、より好ましくは1.0g/100mL以下、更に好ましくは0.5g/100mL以下である。また、下限は特に設定されないが、例えば、0.1g/100mL以上、0.15g/100mL以上、0.2g/100mL以上とすることができる。
本発明のビールテイストアルコール飲料のプリン体の含有量は、好ましくは8.0mg/100mL以下、より好ましくは5.0mg/100mL以下、より好ましくは3.0mg/100mL以下、より好ましくは1.0mg/100mL以下、更に好ましくは0.5mg/100mL以下である。また、下限は特に設定されないが、例えば、0.01mg/100mL以上とすることができる。ここで、プリン体塩基の総含有量は、ビールテイスト飲料に対して過塩素酸による加水分解処理して得られるプリン体塩基の量を意味する。具体的には、過塩素酸による加水分解後に液体クロマトグラフィー質量分析装置(LC-MS/MS)で測定する(「酒類中のプリン体の微量分析のご案内」日本食品分析センターhttp://www.jfrl.or.jp/item/nutrition/post-31.html)。
本発明のビールテイストアルコール飲料の製造方法としては、特に限定されるものではなく、グルタミン酸の含有量を上記所望の量となるように調製すればよい。グルタミン酸の含有量の調整は、製造条件によるものでもよいし、麦芽以外にグルタミン酸を含む原料等を用いてもよい。また、製造工程中にグルタミン酸及び/又はその塩を添加して調整してもよい。以下にグルタミン酸及び/又はその塩を添加する工程を含む、ビールテイストアルコール飲料の製造方法の態様を例示する。本製造態様において、グルタミン酸及び/又はその塩を添加する以外は、いずれも一般的なビールテイストアルコール飲料と同様にして製造することができる。グルタミン酸の塩としては、食品で許容される周知の塩が挙げられ、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩や、カルシウム塩、マグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩を使用することができる。グルタミン酸及び/又はその塩を含有する市販の製剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、グルタミン酸ナトリウムや核酸などの調味製剤との混合組成物などが挙げられる。また、市販の製剤には、一般的な食品の原料そのものや調味料なども含まれ、例えば、各種の動植物のタンパク分解物や酵母エキスなどの調味製剤などを使用することができる。以下に、一般的なビールテイストアルコール飲料の製造工程を示す。一般的なビールテイストアルコール飲料は麦芽を原料として使用するものとしないものとがあり、以下のように製造することができる。
麦芽を原料として使用して製造されるビールテイストアルコール飲料は、まず、麦芽等の麦の他、必要に応じて他の穀物、でんぷん、糖類、苦味料、又は着色料などの原料及び水を含む混合物に、必要に応じてアミラーゼなどの酵素を添加し、糊化、糖化を行なわせ、ろ過し、糖化液とする。必要に応じてホップや苦味料などを糖化液に加えて煮沸し、清澄タンクにて凝固タンパク質などの固形分を取り除く。この糖化液の代替として、麦芽エキスに温水を加えたものにホップを加えて煮沸してもよい。ホップは煮沸開始から煮沸終了前のどの段階で混合してもよい。糖化工程、煮沸工程、固形分除去工程などにおける条件は、知られている条件を用いればよい。醗酵・貯酒工程などにおける条件は、知られている条件を用いればよい。得られた醗酵液を濾過し、得られた濾過液に炭酸ガスを加える。その後、容器に充填し殺菌工程を経て目的のビールテイストアルコール飲料を得る。なお、アルコール成分として、さらに、穀物に由来するスピリッツを添加してもよい。スピリッツとは、麦、米、そば、とうもろこし等の穀物を原料として、酵母を用いて発酵させた後、更に蒸留して得られる酒類を意味する。スピリッツの原材料である穀物としては麦が好ましい。前記各工程においてグルタミン酸及び/又はその塩の添加は充填までのどの工程で行ってもよいが、微生物保証の観点から、麦汁煮沸工程以前において添加することもできるし、成分移行率の観点から、容器充填の直前で添加しても良い。
麦芽を原料として使用せずに製造されるビールテイストアルコール飲料は、炭素源を含有する液糖、麦又は麦芽以外のアミノ酸含有材料としての窒素源、ホップ、色素等を、温水と共に混合し、液糖溶液とする。該液糖溶液は、煮沸する。原料としてホップを用いる場合、ホップは煮沸開始前ではなく、煮沸中に、該液糖溶液に混合してもよい。この糖化液の代替として、麦芽以外の原料を用いたエキスに温水を加えたものにホップを加えて煮沸してもよい。ホップは煮沸開始から煮沸終了前のどの段階で混合してもよい。醗酵・貯酒工程などにおける条件は、知られている条件を用いればよい。得られた醗酵液を濾過し、得られた濾過液に炭酸ガスを加える。その後、容器に充填し殺菌工程を経て目的のビールテイストアルコール飲料を得る。なお、アルコール成分として、さらに、穀物に由来するスピリッツを添加してもよい。スピリッツとは、麦、米、そば、とうもろこし等の穀物を原料として、酵母を用いて発酵させた後、更に蒸留して得られる酒類を意味する。スピリッツの原材料である穀物としては麦が好ましい。前記各工程においてグルタミン酸及び/又はその塩の添加は充填までのどの工程で行ってもよいが、微生物保証の観点から、麦汁煮沸工程以前において添加することもできるし、成分移行率の観点から、容器充填の直前で添加しても良い。
本発明の製造方法では、ビールテイストアルコール飲料に、酒感を付与する観点から、脂肪族アルコールを添加してもよい。脂肪族アルコールとしては、公知のものであれば特に制限されないが、炭素数4〜5の脂肪族アルコールが好ましい。本発明において、好ましい脂肪族アルコールとしては、炭素数4のものとして、2−メチル−1−プロパノール、1−ブタノール等が、炭素数5のものとして、3−メチル−1−ブタノール、1−ペンタノール、2−ペンタノール等が挙げられる。これらは1種又は2種以上の組み合せで用いることができる。炭素数4〜5の脂肪族アルコールの含有量は好ましくは0.0002〜0.0007質量%であり、より好ましくは0.0003〜0.0006質量%である。本明細書において、脂肪族アルコールの含有量は、ヘッドスペースガスクロマトグラフ法を用いて測定することができる。
(酸味料)
本発明の製造方法において使用される酸味料としては、クエン酸、乳酸、リン酸、及びリンゴ酸からなる群より選ばれる1種以上の酸を用いることが好ましい。また、本発明の製造方法においては、前記酸以外の酸として、コハク酸、酒石酸、フマル酸および氷酢酸等も用いることができる。これらは食品に添加することが認められているものであれば制限なく用いることができる。本発明の製造方法においては、まろやかな酸味を適切に付与する観点から乳酸と、やや刺激感のある酸味を適切に付与する観点からリン酸との組み合わせを用いることが好ましい。
酸味料の含有量は、本発明のビールテイストアルコール飲料中、クエン酸換算で、ビールテイスト感の付与の観点から、200ppm以上が好ましく、550ppm以上がより好ましく、700ppm以上がさらに好ましく、また、酸味の観点から、15000ppm以下が好ましく、5500ppm以下がより好ましく、2000ppm以下がさらに好ましい。従って、本発明において、酸味料の含有量は、クエン酸換算で、200ppm〜15000ppm、好ましくは550ppm〜5500ppm、より好ましくは700ppm〜1500ppmなどの好適範囲が挙げられる。なお、本明細書において、クエン酸換算量とは、クエン酸の酸味度を基準として各酸味料の酸味度から換算される量のことであり、例えば、乳酸100ppmに相当するクエン酸換算量は120ppm、リン酸100ppmに相当するクエン酸換算量は200ppm、リンゴ酸100ppmに相当するクエン酸換算量は125ppmとして換算する。本明細書において、酸味料の含有量については、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により分析して算出されたものを指す。
(ホップ)
本発明の製造方法では、原料の一部にホップを用いることができる。香味がビールに類似する傾向にあることから、原料の一部にホップを用いることが望ましい。ホップを使用する際には、ビール等の製造に使用される通常のペレットホップ、粉末ホップ、ホップエキスを、所望の香味に応じて適宜選択して使用することができる。また、イソ化ホップ、還元ホップなどのホップ加工品を用いてもよい。本発明のビールテイストアルコール飲料に使用されるホップには、これらのものが包含される。また、ホップの添加量は特に限定されないが、典型的には、飲料全量に対して0.0001〜1質量%程度である。
(その他の原料)
本発明の製造方法では、本発明の効果を妨げない範囲で、必要に応じて、その他の原料を用いてもよい。例えば、甘味料(高甘味度甘味料を含む)、苦味料、香料、酵母エキス、カラメル色素などの着色料、大豆サポニンやキラヤサポニン等の植物抽出サポニン系物質、コーンや大豆などの植物タンパク質およびペプチド含有物、乳清などの動物タンパク質、食物繊維やアミノ酸などの調味料、アスコルビン酸等の酸化防止剤を、本発明の効果を妨げない範囲で必要に応じて用いることができる。
かくして本発明のビールテイストアルコール飲料が得られる。本発明のビールテイストアルコール飲料のpHは、飲料の風味を良好にする観点から、好ましくは3.0〜5.0であり、より好ましくは3.5〜4.5であり、さらに好ましくは3.5〜4.0である。
(容器詰飲料)
本発明のビールテイストアルコール飲料は、容器詰めとすることができる。容器の形態は何ら制限されず、ビン、缶、樽、またはペットボトル等の密封容器に充填して、容器入り飲料とすることができる。
本発明は、グルタミン酸及び/又はその塩の含有量を調整してビールテイストアルコール飲料に厚みを付与する方法についても提供するものである。本発明の厚み付与方法によれば、ビールテイスト飲料の風味に影響を与えることなくビールテイストアルコール飲料の厚みを向上させることができる。本発明の厚み付与方法における各成分等の詳細については、上記で説明したとおりである。本発明の厚み付与方法は、麦芽比率に関わらず実施をすることができるが、麦芽比率が50質量%未満のビールテイストアルコール飲料において実施をすることが好ましい。
以下、実施例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない。
<ビールテイストアルコール飲料の調製>
実施例1〜10、比較例1、2
市販のビールテイストアルコール飲料(参考例1、麦芽比率32質量%、原麦汁エキス8.5質量%)にグルタミン酸塩としてグルタミン酸ナトリウム(MCフードスペシャリティーズ社製)を表1に記載した量を添加して、ビールテイストアルコール飲料を得た。なお、表中のグルタミン酸総量は、グルタミン酸塩ではなくグルタミン酸としての濃度である。
実施例11、12
市販のビールテイストアルコール飲料(参考例2、麦芽比率49質量%、原麦汁エキス11.50質量%)にグルタミン酸塩としてグルタミン酸ナトリウム(MCフードスペシャリティーズ社製)を表2に記載した量を添加して、ビールテイストアルコール飲料を得た。なお、表中のグルタミン酸総量は、グルタミン酸塩ではなくグルタミン酸としての濃度である。
実施例13、14
市販のビールテイストアルコール飲料(参考例3、麦芽比率100質量%、原麦汁エキス12.50質量%)にグルタミン酸塩としてグルタミン酸ナトリウム(MCフードスペシャリティーズ社製)を表3に記載した量を添加して、ビールテイストアルコール飲料を得た。なお、表中のグルタミン酸総量は、グルタミン酸塩ではなくグルタミン酸としての濃度である。
得られたビールテイスト飲料について、専門パネリスト6名により、表1については参考例1のスコアを「0.5」として、表2については参考例2のスコアを「0.5」として、表3については参考例3のスコアを「0.5」として、以下の基準で相対的なスコア化を実施した。スコア化は0.25刻みで実施し、専門パネリスト6名のスコアの平均点を算出した。この平均点に基づき、厚みの増強効果の程度を以下の基準により×〜◎の記号で示した。判定が△以上であれば、厚みが増強されていると認められる。結果を表1に示す。
(厚みのスコア)
0:全く感じない
1:やや感じる
2:明確に感じる
3:非常に強く感じる
(厚みの評価基準)
×:厚みのスコアが1.0未満
△:厚みのスコアが1.0以上、1.5未満
○:厚みのスコアが1.5以上、2.0未満
◎:厚みのスコアが2.0以上
Figure 2021097630
Figure 2021097630
Figure 2021097630
表1、2の結果から、グルタミン酸の含有量が27〜83ppmの各実施例のビールテイストアルコール飲料は、いずれも厚みに優れるものであったことが分かる。また、表3の結果から、高麦芽比率のビールテイストアルコール飲料においてもグルタミン酸を添加することにより厚みを付与できることが分かる。
本発明によれば、厚みに優れる新たなテイストのビールテイスト飲料を提供できる。

Claims (10)

  1. 麦芽比率が50質量%未満であるビールテイストアルコール飲料であって、グルタミン酸の含有量が27〜83ppmである、ビールテイストアルコール飲料。
  2. 麦芽比率が20〜40質量%である、請求項1に記載のビールテイストアルコール飲料。
  3. 糖質の含有量が3.0g/100mL以下である、請求項1又は2に記載のビールテイストアルコール飲料。
  4. プリン体の含有量が8.0mg/100mL以下である、請求項1〜3いずれかに記載のビールテイストアルコール飲料。
  5. 麦芽比率が50質量%以上であるビールテイストアルコール飲料であって、グルタミン酸の含有量が70〜100ppmである、ビールテイストアルコール飲料。
  6. 麦芽比率が80〜100質量%である、請求項5に記載のビールテイストアルコール飲料。
  7. 請求項1〜4いずれかに記載のビールテイストアルコール飲料の製造方法であって、グルタミン酸の含有量が27〜83ppmになるように調製する、ビールテイストアルコール飲料の製造方法。
  8. 請求項5又は6に記載のビールテイストアルコール飲料の製造方法であって、グルタミン酸の含有量が70〜100ppmになるように調製する、ビールテイストアルコール飲料の製造方法。
  9. グルタミン酸及び/又はその塩を添加する工程を含む、請求項7又は8に記載のビールテイストアルコール飲料の製造方法。
  10. グルタミン酸及び/又はその塩の含有量を調整してビールテイストアルコール飲料に厚みを付与する方法。
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