JP2021096023A - 機器管理システム - Google Patents

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隆之 中原
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隆之 中原
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Abstract

【課題】過去の熱負荷の情報に基づいて熱負荷の予測を行い、実際の熱負荷の変動に先行して熱源機器の稼働台数の増段を決定するシステムにおいては、熱負荷の予測と実際の熱負荷とが大きく乖離する場合があり、稼働台数が適切な台数に制御されない。【解決手段】機器管理システム10は、熱源機器20a〜20fの稼働台数を管理するシステム10である。機器管理システム10は、稼働台数決定部83fと、待機時間決定部と、を備える。稼働台数決定部83fは、熱負荷に関する稼働台数の変更条件の成立が所定の待機時間継続したときに、稼働台数の増加又は減少を決定する。待機時間決定部は、熱負荷予測情報c3に基づいて待機時間の長さを決定する。【選択図】図3

Description

熱源機器の稼働台数を管理する機器管理システムに関する。
複数台の熱源機器が導入されたシステムにおいて、熱負荷に応じて熱源機器の稼働台数を変化させるシステムがある。
例えば、特許文献1(特開2019−74270号公報)には、過去の熱負荷の情報に基づいて熱負荷の予測を行い、熱源機器の稼働台数を決定するシステムが開示されている。
特許文献1においては、過去の熱負荷の情報に基づいて熱負荷の予測を行い、実際の熱負荷の変動に先行して熱源機器の稼働台数の増段を決定している。しかし、このようなシステムにおいては、熱負荷の予測と実際の熱負荷とが大きく乖離する場合があり、稼働台数が適切な台数に制御されない。
第1観点の機器管理システムは、熱源機器の稼働台数を管理するシステムである。機器管理システムは、台数決定部と、待機時間決定部と、を備える。台数決定部は、熱負荷に関する稼働台数の変更条件の成立が所定の待機時間継続したときに、稼働台数の増加又は減少を決定する。待機時間決定部は、熱負荷予測情報に基づいて待機時間の長さを決定する。
これによって、熱源機器の稼働台数を適切な台数に制御することに寄与する。
第2観点の機器管理システムは、第1観点のシステムであって、熱負荷算出部と、蓄積部と、をさらに備える。熱負荷算出部は、熱負荷情報を算出する。蓄積部は、熱負荷算出部が算出した熱負荷情報を蓄積する。熱負荷予測情報は、蓄積部に蓄積された熱負荷情報に基づいて算出される。
これによって、実際の熱負荷に基づいて熱源機器の稼働台数を適切な台数に制御する。
第3観点の機器管理システムは、第1観点又は第2観点のシステムであって、待機時間決定部は、熱負荷予測情報に基づいて、熱源機器の稼働台数不足が予想される場合は待機時間の長さを短くする。または、待機時間決定部は、熱源機器の稼働台数過多が予想される場合は待機時間の長さを長くする。
これによって、熱源機器の稼働台数不足又は熱源機器の稼働台数過多の発生を抑制し、熱源機器の稼働台数を適切な台数に制御することに寄与する。
第4観点の機器管理システムは、第1観点から第3観点のいずれかのシステムであって、蓄積部は、熱負荷情報に関連付けて、熱負荷を処理する熱源機器の稼働台数の情報を蓄積する。
第5観点の機器管理システムは、第1観点から第4観点のいずれかのシステムであって、熱負荷算出部は、熱源機器に入る熱媒体の温度である入口温度と、熱源機器から出る熱媒体の温度である出口温度と、に基づいて熱負荷情報を算出する。蓄積部は、さらに、熱負荷算出部が算出した熱負荷情報と、気象情報、及び/又は、熱源機器の稼動情報と、を関連付けて蓄積する。
第6観点の機器管理システムは、第1観点から第5観点のいずれかのシステムであって、待機時間決定部は、熱負荷予測情報に含まれる熱負荷予測極大値の発生回数が1回の場合、熱源機器の稼動開始時刻から熱負荷予測極大値の発生時刻までの所要時間を、熱負荷予測極大値の発生時の熱源機器の稼動台数にするために必要な台数増加回数で除した値を、待機時間の長さとして決定する。熱負荷予測極大値は、熱負荷予測情報に含まれる熱負荷の予測値の極大値である。
これによって、熱負荷予測極大値の発生回数が1回の場合において熱源機器の稼働台数を適切な台数に制御する。
第7観点の機器管理システムは、第1観点から第5観点のいずれかのシステムであって、待機時間決定部は、熱負荷予測情報に含まれる熱負荷予測極大値の発生回数が複数回の場合、熱負荷予測情報に含まれる熱負荷予測極小値が発生する時刻から次の熱負荷予測極大値が発生するまでの待機時間の長さを、熱負荷予測情報に含まれる熱負荷予測極小値が発生する時刻から次の熱負荷予測極大値が発生するまでの所要時間を時間帯において行う増減段階数で除した値である。熱負荷予測極大値は、熱負荷予測情報に含まれる熱負荷の予測値の極大値である。熱負荷予測極小値は、熱負荷予測情報に含まれる熱負荷の予測値の極小値である。
これによって、熱負荷予測極大値の発生回数が複数の場合において熱源機器の稼働台数を適切な台数に制御する。
第8観点の機器管理システムは、第1観点から第5観点のいずれかのシステムであって、待機時間決定部は、熱負荷情報と熱源機器の稼働台数の情報とに基づいて、熱源機器の稼働台数を増段又は減段する時刻を算出する。さらに、待機時間決定部は、稼働台数を変更してから次に稼働台数を変更するまでの時間を待機時間の長さとする。
これによって、熱源機器の稼働台数を適切な台数に制御することに寄与する。
第9観点の機器管理システムは、第1観点から第8観点のいずれかのシステムであって、乖離情報出力部をさらに備える。乖離情報出力部は、熱負荷情報と、熱源機器における実際の熱負荷と、が所定の閾値よりも乖離した場合に、乖離情報を出力する。
機器管理システムの概略構成図。 チラーユニットの概略構成図。 コントローラの構成及び機能部を示すブロック図。 熱負荷を示すグラフ。 熱負荷の予測値を示すグラフ。 待機時間を決定する処理の流れを示すフローチャート。 熱負荷の予測値を示すグラフ。
(1)機器管理システムの概略構成
図1は、本発明の一実施形態に係る機器管理システム10の概略構成図である。機器管理システム10は、当該システム10の熱源機器の稼働台数を最適に保ちつつ、最適な温度に調節された空気を空調対象空間内に供給することができる。主に、機器管理システム10は、ビル、工場、病院及びホテル等の、比較的大きい建物内に設置されている。
このような機器管理システム10は、図1に示すように、主として、チラーユニット群20、利用ユニット群30、連絡配管L1〜L4(第1配管に相当)、連通管L5(第2配管に相当)、ポンプ44a〜44f(ポンプに相当)、及びコントローラ80(制御演算部83に相当)を備える。更に、機器管理システム10には、流量計45、電力計46、及び複数の温度検出センサT1,T2,T3a〜T3f,T4a〜T4fが備えられている。
チラーユニット群20を構成する複数のチラーユニット20a〜20f(熱源機器に相当)内部には、図2に示す冷媒回路21が構成されている。更に、図1に示すように、チラーユニット群20は、クーリングタワー70とも接続されており、これらによって放熱回路60が構成されている。また、図1に示すように、ポンプ44a〜44f、チラーユニット群20、及び利用ユニット群30等によって、熱媒体回路40が構成されている。
なお、図1において、便宜上、連絡配管等の機器管理システム10の構成は適宜省略されている。また、図1に示す機器管理システム10の各構成は、その数を限定するものではなく、適宜変更されてよいものである。
(2)機器管理システムの詳細構成
(2−1)チラーユニット群及び冷媒回路
本実施形態に係るチラーユニット群20は、複数のチラーユニット20a〜20fを有している。各チラーユニット20a〜20fは、水冷式の熱源機であって、互いに並列に接続されており、図2に示す冷媒回路21を含んでいる。
冷媒回路21は、圧縮機22、放熱器23、膨張弁24及び蒸発器25等が順次接続されることで構成されている。冷媒回路21内部には、冷媒が充填されている。
圧縮機22は、運転容量の調節が可能である。圧縮機22のモータには、インバータを介して電力が供給される。インバータの出力周波数を変更すると、モータの回転数、つまりは回転速度が変更され、圧縮機22の運転容量が変化する。
放熱器23は、冷媒回路21と接続された第1伝熱管と、放熱回路60と接続された第2伝熱管とを有している。放熱器23は、冷媒回路21側の第1伝熱管内を流れる冷媒と放熱回路60側の第2伝熱管を流れる熱媒体との間で、熱交換を行わせる。
膨張弁24は、冷媒回路21内の冷媒を減圧させ、減圧させた冷媒を流出するためのものであり、電動膨張弁で構成される。
蒸発器25は、冷媒回路21と接続されている第3伝熱管と、熱媒体回路40と接続されている第4伝熱管とを有している。蒸発器25は、冷媒回路21側の第3伝熱管内を流れる冷媒と、熱媒体回路40側の第4伝熱管を流れる熱媒体との間で、熱交換を行わせる。
このような冷媒回路21を含む各チラーユニット20a〜20fは、熱媒体としての水を冷却または加熱する。本実施形態では、チラーユニット20a〜20fそれぞれの容量制限下限値a2を20%とし、容量制限上限値a1を100%とする。なお、各チラーユニット20a〜20fの容量制限下限値a2および容量制限上限値a1は使用するチラーユニットによって適宜設定されうる。また、各チラーユニット20a〜20fの容量制限下限値a2および容量制限上限値a1はそれぞれ別の値に設定されてもよい。なお、本実施形態において各チラーユニット20a〜20fの容量制限下限値a2および容量制限上限値a1は、各チラーユニット20a〜20fを負荷に応じて制御した時の、出力(容量)の下限値及び上限値である。本実施形態においては容量制限下限値a2および容量制限上限値a1を%(最大出力100%、停止状態における出力を0%とする)で表しているが、kW等で表してもよい。
(2−2)放熱回路
放熱回路60には、熱媒体としての水が充填されている。放熱回路60は、主として、各チラーユニット20a〜20f内の放熱器23、水ポンプ61、及びクーリングタワー70が、順次接続されることで構成されている。水ポンプ61は、吐出流量の調節が可能であり、放熱回路60内の水を循環させる。クーリングタワー70では、放熱回路60を循環する水が冷却される。
なお、図1において、水ポンプ61に付された矢印は、放熱回路60における水の流れ方向を表している。
(2−3)熱媒体回路、流量計及び温度検出センサ
熱媒体回路40は、熱媒体としての水が充填された閉回路を構成している。熱媒体回路40は、主として、ポンプ44a〜44fと、各チラーユニット20a〜20f内の蒸発器25と、バイパス弁43バイパス弁43と、利用ユニット群30を構成する各利用ユニット30a,30b,30c内の利用側熱交換器33a,33b,33c及び利用側弁32a,32b、32cとが、連絡配管L1〜L4によって順次接続されることで構成されている。更に、熱媒体回路40は、連通管L5によって、各チラーユニット20a〜20fの入口側と出口側とが接続されることによっても、構成されている。
具体的には、連絡配管L1は、一端が各チラーユニット20a〜20fの出口側となる蒸発器25の一端に連結され、他端が送りヘッダー42に連結されている。連絡配管L2は、一端が送りヘッダー42の流出口に連結されている。連絡配管L2の他端側は、途中で分岐しており、その分岐先端部は、各利用ユニット30a〜30cの入口側となる利用側熱交換器33a〜33cに連結されている。連絡配管L3は、一端が各利用ユニット30a〜30cの出口側となる各利用側弁32a〜32cの出口側に連結されている。連絡配管L3の他端側は、途中で合流しており、その合流先端部は、戻りヘッダー41に連結されている。連絡配管L4は、チラーユニット20a〜20fの数に応じて設けられている。各連絡配管L4は、一端が戻りヘッダー41に連結され、他端は各チラーユニット20a〜20fの入口側となる蒸発器25の他端に連結されている。即ち、連絡配管L1〜L4は、チラーユニット20a〜20fと利用ユニット30a〜30cとを環状に繋いでいる。連絡配管L1〜L4の内部には熱媒体である水が流れる。
そして、連通管L5は、チラーユニット20a〜20f全ての入口側と出口側(具体的には、蒸発器25の入口側と出口側)とを、送りヘッダー42及び戻りヘッダー41を介して接続している。具体的に、各チラーユニット20a〜20fの入口側に接続された連絡配管L1は、送りヘッダー42に接続されており、各チラーユニット20a〜20fの出口側に接続された連絡配管L4は、戻りヘッダー41に接続されている。連通管L5は、この送りヘッダー42及び戻りヘッダー41を繋ぐことで、利用ユニット30a〜30cを介さずに、チラーユニット20a〜20fの入口側と出口側とを繋ぐことができている。連通管L5内には、チラーユニット20a〜20fから流出した熱媒体である水のうち、利用ユニット30a〜30c内を流れない水が、戻りヘッダー41側に流れる。即ち、連通管L5は、利用ユニット30a〜30cにて利用されない分の水を、チラーユニット20a〜20fに再度戻すための管であると言える。
ポンプ44a〜44fは、連絡配管L4上において、各チラーユニット20a〜20fに対応して設けられている。ポンプ44a〜44fは、容量調整が可能であって吐出容量を調整することができる容量可変型のポンプであって、コントローラ80によりインバータ駆動される。このようなポンプ44a〜44fは、図1において、ポンプ44a〜44fに付された矢印に示されるように、各利用ユニット30a〜30f(より具体的には、各利用側弁32a〜32c)から流出した熱媒体としての水を、各チラーユニット20a〜20fへと送ることで、熱媒体回路40内の水を循環させる。言い換えると、ポンプ44a〜44fは、連絡配管L1〜L4内を流れる熱媒体(即ち、水)を、チラーユニット20a〜20fと利用ユニット30a〜30cとの間で循環させる。
バイパス弁43は、チラーユニット20aに流れる水の流量を調節する。チラーユニット20aを流れる水の流量は、バイパス弁43の開度によって決まる。
なお、各利用ユニット30a,30b,30c内の利用側弁32a〜32c及び利用側熱交換器33a〜33cについては、「(2−4)利用ユニット群」にて説明する。
更に、熱媒体回路40には、流量計45及び複数のセンサT1,T2,T3a〜T3f,T4a〜T4fが取り付けられている。流量計45は、連絡配管L3上のうち、各利用ユニット30a〜30cから流出した水が合流して流れる部分であって、且つ戻りヘッダー41の手前側に取り付けられている。流量計45は、利用ユニット30a〜30cを流れてきた水の流量の総量を計測する。
温度検出センサT1は、連絡配管L2上のうち該配管L2が分岐される前の部分であって、且つ第2送りヘッダー43付近に取り付けられている。温度検出センサT1は、連絡配管L2内を流れる熱媒体である水の温度を検知する。温度検出センサT2は、連絡配管L3上のうち該配管L3が合流した後の部分であって、且つ戻りヘッダー41付近に取り付けられている。温度検出センサT2は、連絡配管L3内を流れる熱媒体である水の温度を検知する。温度検出センサT3a〜T3fは、連絡配管L4上のうちチラーユニット20a〜20fの入口付近に、各チラーユニット20a〜20fに対応するように設けられている。温度検出センサT3は、各連絡配管L4内を流れる熱媒体である水の温度、つまりは各チラーユニット20a〜20fの入口温度b1を検知する。温度検出センサT4a〜T4fは、連絡配管L1上のうちチラーユニット20a〜20fの出口付近に、各チラーユニット20a〜20fに対応するようにして設けられている。温度検出センサT4は、各連絡配管L1内を流れる熱媒体である水の温度、つまりは各チラーユニット20a〜20fの出口温度b2を検知する。
流量計45及び温度検出センサT1〜T2,T3a〜T3f,T4a〜T4fによって検知された情報は、コントローラ80に取得され、各種制御に利用される。
(2−4)利用ユニット群
図1に示すように、利用ユニット群30は、互いに並列に接続された複数の利用ユニット30a〜30cで構成されている。
各利用ユニット30a〜30cは、概ね直方体形状のケーシング31a〜31cを有している。各ケーシング31a〜31cの内部には、空気が流通する空気通路が形成されている。空気通路の流入端には、吸い込みダクトの一端が接続され、空気通路の流出端には、給気ダクトの一端が接続されている。吸い込みダクト及び給気ダクトの他端は、それぞれ空調対象空間に接続されている。
各ケーシング31a〜31cの内部には、熱媒体回路40を構成する利用側弁32a〜32c及び利用側熱交換器33a〜33c、及び送風ファン36a,36b,36cが配備されている。
利用側弁32a〜32cは、利用側熱交換器33a〜33cそれぞれに流れる水の量を調節する。つまり、利用ユニット30a〜30cを流れる水の流量は、利用側弁32a〜32cそれぞれの開度によって決まる。
利用側熱交換器33a〜33cは、空調対象空間内の空気と熱媒体回路40内の水との間で熱交換を行わせて、空気を冷却させる。具体的に、利用側熱交換器33a〜33cは、複数の伝熱フィンと、該伝熱フィンを貫通する伝熱管とを有する、フィンアンドチューブ式の熱交換器である。利用側熱交換器33a〜33cが有する伝熱管には、熱媒体回路40を循環する水が流れ、伝熱管及び伝熱フィンを介して水の熱が空気に供給されることで、空気が冷却されるようになっている。
送風ファン36a〜36cは、インバータ制御によって回転数を段階的に変化させることが可能であって、冷却された空気の送風量を調節できる送風機である。
(2−5)システムコントローラ
コントローラ80は、機器管理システム10を統括的に制御するためのものである。コントローラ80については、後に詳述する。
(3)機器管理システムの基本動作
次に、機器管理システム10の運転動作について説明する。機器管理システム10は、空気の冷却を行う冷房運転を行うことができる。なお、機器管理システム10は、これ以外に暖房運転、除湿運転、加湿運転を行うことが可能な構成であってもよい。
(3−1)冷房運転
図4に示す冷房運転では、圧縮機22、ポンプ44a〜44f,及び送風ファン36a〜36cの運転が行われる。
冷房運転では、冷媒回路21において冷凍サイクルが行われる。具体的に、圧縮機22で圧縮された冷媒が、放熱器23において、放熱回路60を流れる水に放熱して凝縮する。放熱器23で冷却された冷媒は、膨張弁24で減圧された後に、蒸発器25において、熱媒体回路40を流れる水から吸熱して蒸発する。蒸発器25で蒸発した冷媒は、圧縮機22に吸入されて圧縮される。なお、放熱器23で加熱された放熱回路60を流れる水は、クーリングタワー70において室外空気へ放熱する。熱媒体回路40では、冷媒回路21の蒸発器25で冷却された水が、各利用側熱交換器33a〜33cにおいて、各ケーシング31a〜31c内の空気通路を流れる空気を冷却する。各利用側熱交換器33a〜33cを通過した水は、冷媒回路21の蒸発器25に戻って再び冷却される。熱媒体回路40では、蒸発器25において水が冷媒から得た冷熱が、各利用側熱交換器33a〜33cに搬送され空気に供給される。
各利用ユニット30a〜30cでは、既に述べたように、吸い込みダクトによって空調対象空間から取り込まれた室内空気が、ケーシング31a〜31c内の空気通路を流れる。この空気は、各利用側熱交換器33a〜33cにおいて熱媒体回路40の水によって冷却されて除湿される。各利用側熱交換器33a〜33cで冷却された空気は、給気ダクトを介して、供給空気として各空調対象空間へと供給される。
(4)システムコントローラについての詳細説明
図3は、本実施形態に係るコントローラ80の構成と、該コントローラ80に接続された各種機器とを、模式的に表すブロック図である。図3に示すように、コントローラ80は、コンピュータにより実現されるものである。コントローラ80は、制御演算装置と記憶装置とを備える。制御演算装置には、CPU又はGPUといったプロセッサを使用できる。記憶装置は、RAM、ROM、及びコンピュータが読み取り可能な記憶媒体等によって構成される。記憶装置は、データベースとして用いることができる。制御演算装置は、記憶装置に記憶されているプログラムを読み出し、このプログラムに従って所定の情報の加工・演算処理を行う。さらに、制御演算装置は、プログラムに従って、演算結果を記憶装置に書き込んだり、記憶装置に記憶されている情報を読み出したりすることができる。コントローラ80は、図3に示すように、取得部81と、記憶部82と、制御演算部83と、出力部84と、を備える。
(4―1)取得部
取得部81は、該コントローラ80に接続された各種機器等から熱負荷情報c1、及び熱負荷予測情報c3等を算出するための各種情報を取得するインターフェースである。
具体的に取得部81は、熱負荷情報c1を算出するための情報として、各温度検出センサT3a〜T3f,T4a〜T4fの検出結果であるチラーユニット20a〜20fの入口温度b1及び出口温度b2を取得する。
また、取得部81は、熱負荷予測情報c3を算出するための情報として、チラーユニット20a〜20fの稼働台数の情報b3、チラーユニット20a〜20fの実際の稼働情報b4、及び気象情報b5、等を取得する。チラーユニット20a〜20fの稼働台数の情報b3は、それぞれのチラーユニット20a〜20fが稼働しているか否かの情報を含む。チラーユニット20a〜20fの稼働台数の情報b3は、例えば、チラーユニット20a〜20cが稼働し、チラーユニット20d〜20fは稼働していないことを示し、同時にチラーユニット20a〜20fの6台中3台が稼働していることを示す。チラーユニット20a〜20fの実際の稼働情報b4は、それぞれのチラーユニット20a〜20fにおける稼働状況の情報を含む。チラーユニット20a〜20fの稼働情報b4は、例えば、チラーユニット20aが容量の80%で稼働し、チラーユニット20fが0%の容量で稼働している(稼働していない)ことを示す。気象情報b5は、機器管理システム10に設けられたセンサ、または外部システムから受信する情報であって、機器管理システム10近郊の外気温、天気、湿度等を示す情報である。チラーユニット20a〜20fの稼働台数の情報b3、チラーユニット20a〜20fの実際の稼働情報b4、及び気象情報b5は、記憶部82において熱負荷情報c1に関連付けて記憶される。
なお、取得部81は、上記以外の情報を適宜取得してもよい。取得部81は、これらの情報を任意の時間間隔(例えば1分毎)、または外部のシステムからの要求に基づいて取得する。取得部81に取得された各種情報は、それぞれ記憶部82の適切な領域に格納され蓄積される。
(4―2)記憶部82
記憶部(蓄積部)82は、プログラムに用いる情報、取得部81が取得した情報、及び、制御演算部83が演算等により加工・生成した情報、等をそれぞれ格納し、蓄積する。なお、便宜上、プログラムに用いる情報としてあらかじめ記憶部82に記憶されている情報には添え字としてaを、取得部81において取得され蓄積される情報には添え字としてbを、制御演算部83において加工・生成した情報には添え字としてcを付している。なお各種情報の取得経路はこれに限られるものではない。
記憶部82は、プログラムに用いる情報として、各チラーユニット20a〜20fの容量制限下限値a2、容量制限上限値a1、および稼働優先順位a3を記憶している。稼働優先順位a3は、各チラーユニット20a〜20fを稼働させる順位である。
また、記憶部82は、プログラムに用いる情報として、機器管理システム10の管理者等によってあらかじめ設定された第1待機時間a4を記憶している。第1待機時間a4は、機器管理システム10がチラーユニット20a〜20fの稼働台数を変更するための待機時間を示す情報である。後述する制御演算部83の台数決定部は、あらかじめ設定された台数変更条件が、第1待機時間a4の間継続して成立した場合に、チラーユニット20a〜20fの稼働台数を増加させる。台数変更条件は、例えば、稼働しているチラーユニット20a〜20fの出力が85%以上で稼働している場合等のようにあらかじめ設定することが可能である。なお、後述する制御演算部83の待機時間決定部83dによって第2待機時間c6が算出された場合、稼働台数決定部83fは第2待機時間c6に基づいてチラーユニット20a〜20fの稼働台数を増加させる。
記憶部82は、取得部81が取得した、入口温度b1と出口温度b2、チラーユニット20a〜20fの稼働台数の情報b3、チラーユニット20a〜20fの稼働情報b4、及び気象情報b5を、取得部81がぞれぞれの情報を取得した時刻に基づいて、関連付けて記憶することが可能である。
記憶部82は、制御演算部83が演算等により加工・生成した情報として、熱負荷情報c1、熱負荷極大値c2、熱負荷予測情報c3、熱負荷予測極大値c4、稼働台数予測情報c5、第2待機時間c6の情報、および乖離情報c7、を蓄積する。
熱負荷情報c1は、後述する制御演算部83の機能部である熱負荷算出部83eが算出する熱負荷を示す情報である。本実施形態において、熱負荷情報c1は、記憶部82に記憶されたチラーユニット20a〜20fの入口温度b1及び出口温度b2の情報を用いて算出されるが、熱負荷情報c1は、機器管理システム10に係るこれ以外の情報を用いて算出されてもよい。熱負荷情報c1は、熱負荷算出部83eによって所定時間毎(例えば1分毎)に算出され、あらかじめ設定された期間毎(例えば、機器管理システム10の稼働時間帯である9時から20時毎)に関連付けられて記憶部82に蓄積される。図4は、記憶部82に蓄積された熱負荷情報c1をグラフとしてあらわしたものである。
記憶部82に蓄積された熱負荷情報c1のうち、あらかじめ設定された期間(ある日9時から20時)のにおける熱負荷の極大値及び極大値が発生する時刻は、当該期間における熱負荷極大値c2として熱負荷情報c1に関連付けて記憶部82に蓄積される。例えば、図4における熱負荷極大値c2は、13時の時点における熱負荷の値である。
熱負荷予測情報c3は、制御演算部83の機能部である熱負荷予測部83aが算出した情報であって、将来の所定の期間(例えば、次の日の9時から20時)における熱負荷の予測値を示す情報である。本実施形態における熱負荷予測情報c3は、記憶部82に記憶された熱負荷情報c1、熱負荷極大値c2、チラーユニット20a〜20fの実際の稼働情報b4、及び気象情報b5等、の情報に基づいて算出される。熱負荷予測部83aは所定間隔毎(例えば1分毎)の熱負荷の予測値を算出し、算出された熱負荷の予測値はあらかじめ設定された期間毎(例えば、機器管理システム10の稼働時間帯である9時から20時毎)に関連付けて記憶部82に蓄積される。例えば、図5の熱負荷予測情報c3は、図4の熱負荷情報c1、熱負荷極大値c2、チラーユニット20a〜20fの稼働情報b4、及び気象情報b5に基づいて算出された熱負荷予測情報c3をグラフとしてあらわしたものである。
なお、図5の縦軸に示される稼働台数予測情報c5は、熱負荷を処理するために必要なチラーユニット20a〜20fの稼働台数を示しており、稼働台数予測部83bによって算出される。
熱負荷予測情報c3のうち、あらかじめ設定された期間における熱負荷の予測値における極大値は、その期間における熱負荷予測極大値c4として記憶部82に蓄積される。例えば、図5における、熱負荷予測極大値c4は、13時における熱負荷の予測値である。
乖離情報c7は、制御演算部83の機能部である乖離判定部83gが算出した情報であって、熱負荷予測情報c3(熱負荷の予測値)と実際の熱負荷情報c1(実際の熱負荷の値)との乖離の程度を示す情報である。例えば、熱負荷予測情報c3と実際の熱負荷情報c1とが完全に一致している場合、乖離情報c7は0%である。一方、熱負荷予測情報c3と実際の熱負荷情報c1とが異なる場合、乖離情報c7はその程度に基づいて1%以上の値となる。なお、本実施形態において乖離情報c7は%で表しているが、これ以外の単位等によってあらわしてもよい。
(4―3)制御演算部
制御演算部83は、制御演算装置及び記憶装置によってその機能が実現される機能部としての熱負荷予測部83a、稼働台数予測部83b、待機時間判断部83c、待機時間決定部83d、熱負荷算出部83e、稼働台数決定部83f、乖離判定部83g、とを有する。
熱負荷予測部83aは、熱負荷予測情報c3を算出する。熱負荷予測部83aが算出した熱負荷予測情報c3は、記憶部82に蓄積される。
稼働台数予測部83bは、熱負荷予測部83aが算出した熱負荷予測情報c3及びチラーユニット20a〜20fの容量(能力)に基づいて、稼働台数予測情報c5を算出する。稼働台数予測情報c5は、当該熱負荷予測情報c3に含まれる熱負荷の予測値を処理するために必要なチラーユニット20a〜20fの稼働台数を示す情報である。稼働台数予測情報c5は、熱負荷予測情報c3に関連付けられて、記憶部82に蓄積される。
待機時間判断部83cは、第1待機時間a4に基づくチラーユニット20a〜20fの稼働台数の増段によって、熱負荷予測情報c3に含まれる熱負荷予測極大値c4を処理できるか否かの判断を行う。具体的に、待機時間判断部83cは、チラーユニット20a〜20fの稼働開始時刻から熱負荷予測極大値c4が発生する時刻までに、熱負荷予測極大値c4を処理するために必要なチラーユニット20a〜20fの稼働台数まで増段可能であるか否かの判断を行う。待機時間判断部83cが上記処理が可能であると判断した場合は、後述する稼働台数決定部83fが第1待機時間a4に基づいて稼働台数の増段の判断を行う。一方、待機時間判断部83cが上記処理が不可能であると判断した場合は、後述する稼働台数決定部83fが記憶部82に蓄積された第2待機時間c6に基づいて稼働台数の増段の判断を行う。
待機時間決定部83dは、第2待機時間c6を示す情報を算出する。第2待機時間c6は、熱負荷予測情報c3に基づいて算出された待機時間の長さを示す情報である。本実施形態における第2待機時間c6の情報は、熱負荷予測情報c3に含まれる熱負荷予測極大値c4が1つの場合、将来の所定の期間の開始から熱負荷予測極大値c4の発生時刻までの経過時間を、熱負荷予測極大値c4を処理するためのチラーユニット20a〜20fの稼働台数の増段回数で除して算出する。例えば、図5の熱負荷予測情報c3に基づいて算出された第2待機時間c6は、開始から熱負荷予測極大値c4までの経過時間である48時間(9時から13時まで)を増段回数である5(1台から6台)で除して、第2待機時間c6は48分となる。待機時間決定部83dにおいて算出された第2待機時間c6は記憶部82に記憶される。
熱負荷算出部83eは、熱負荷情報c1として、入口温度b1と出口温度b2に基づいてチラーユニット20a〜20fにおいて処理される実際の熱負荷の値を算出する。熱負荷算出部83eは、例えば、1分毎に熱負荷情報c1を算出する。熱負荷算出部83eにおいて算出された熱負荷情報c1は、記憶部82に蓄積される。
稼働台数決定部83fは、あらかじめ設定された台数変更条件が、第1待機時間a4又は第2待機時間c6の間継続して成立した場合に、チラーユニット20a〜20fの稼働台数を増加させる決定を行う。稼働台数決定部83fにおいてチラーユニット20a〜20fの稼働台数を増加させる決定を行なわれると、チラーユニット20a〜20fにその旨の情報が伝達され、いずれかのチラーユニット20b〜20fが稼働を開始する。
乖離判定部83gは、熱負荷予測部83aによって算出されて記憶部82に記憶された熱負荷予測情報c3と、取得部81によって取得されて記憶部82に記憶された実際の熱負荷情報c1と、との乖離の程度を判断し、乖離の程度を示す情報として乖離情報c7を生成する。乖離情報c7は、記憶部82に記憶される。なお、乖離判定部83gは、所定時間毎(例えば1分毎)に乖離の程度を判断し、乖離情報c7を生成する。
(4−4)出力部
出力部84は、記憶部に蓄積された情報等を出力することが可能なディスプレイ、タッチパネル、またはスピーカー等である。出力部84は、記憶部82に記憶された乖離情報c7を出力する乖離情報c7出力部として機能することが可能である。
(5)待機時間決定処理
図6は、本実施形態の機器管理システム10における待機時間を決定する処理の流れを表している。
図6に示すように、制御演算部83の熱負荷予測部83aが、記憶部82に蓄積された記憶部82に記憶された熱負荷情報c1、極大予測情報、極小予測情報、チラーユニット20a〜20fの稼働情報b4、及び気象情報b5等、の情報に基づいて、熱負荷予測情報c3を算出する(ステップST1)。
ここで、熱負荷予測部83aは、あらかじめ設定された将来の所定期間(例えば、次の日の9時から20時)における所定間隔毎(例えば1分毎)の熱負荷予測情報c3を算出する。熱負荷予測部83aにおいて算出された(複数の)熱負荷情報c1は、記憶部82に蓄積される(ステップST2)。このとき、熱負荷情報c1のうち、当該所定期間における熱負荷予測極大値及び極大値が発生する時刻を、熱負荷情報c1に関連付けて記憶部82に記憶する(ステップST3)。また、稼働台数予測部83bは、熱負荷予測情報c3及びチラーユニット20a〜20fの容量に基づいて稼働台数予測情報c5を算出し、熱負荷予測情報c3に関連付けて記憶部82に記憶する(ステップST4)。ここで、熱負荷予測情、極大予測情報、および稼働台数予測情報c5は、例えば、図5に示すグラフのように関連付けて記憶されてもよい。
次に、制御演算部83の待機時間判断部83cが、第1待機時間a4に基づく処理によって熱負荷予測極大値を処理することが可能であるか否かの判断を行う(ステップST5)。具体的に、例えば、ステップST1において算出された熱負荷予測情報c3が図5の場合、熱負荷極大値c2は13時の時点における熱負荷の値である。また、当該熱負荷を処理するためには、6台のチラーユニット20a〜20fが必要である。
ここで、例えば、あらかじめ機器管理システム10の管理者等によって設定された第1待機時間a4が30分である場合、13時の時点において6台のチラーユニット20a〜20fを稼働させることが可能である。そのため、待機時間判断部83cによって処理が可能である(YES)旨の判断が行われる。当該判断が行われると、機器管理システム10は第1待機時間a4によって稼働台数を増加させる制御を行う。具体的には、機器管理システム10はプログラムに基づいて、あらかじめ設定された台数変更条件が、第1待機時間a4の間継続して成立した場合に、チラーユニット20a〜20fの稼働台数を増加させる制御を行うことを決定する(ステップST6)。
一方で、例えば、あらかじめ設定された第1待機時間a4が1時間である場合、6台のチラーユニット20a〜20fを稼働させるためには、5時間が必要であり、13時の時点において6台のチラーユニット20a〜20fを稼働させることが不可能である。そのため、待機時間判断部83cによって処理が可能でない(NO)旨の判断が行われる。当該判断が行われると、待機時間判断部83cは、待機時間決定部83dによって算出される第2待機時間c6によって稼働台数を増加させる制御を行うことを決定する(ステップST7)。
ステップST7において、待機時間決定部83dは、将来の所定期間の開示時刻(例えば9時)から熱負荷予測極大値c4の発生時刻(例えば13時)までの経過時間を、熱負荷予測極大値c4を処理するためのチラーユニット20a〜20fの稼働台数の増段回数で除して算出する。例えば、当該経過時間は図5に示す4時間であり、稼働台数の増段回数が5回である場合、第2待機時間c6は48分である。
上記に示したように、機器管理システム10はこの処理によって第1時間に基づいてチラーユニット20a〜20fの増段する処理を行うか、第2時間に基づいてチラーユニット20a〜20fの増段する処理を行うか、の判断を行う。稼働台数決定部83fは、あらかじめ設定された台数変更条件が、第1待機時間a4又は第2待機時間c6の間継続して成立した場合に、チラーユニット20a〜20fの稼働台数を増加させる決定を行う(ステップST8)。
(6)特徴
(6−1)
本実施形態の機器管理システム10は、熱源機器としてのチラーユニット20a〜20fの稼働台数を管理するシステムである。機器管理システム10は、稼働台数決定部83fと、待機時間決定部83dと、を備える。稼働台数決定部83fは、熱負荷に関する稼働台数の変更条件の成立が所定の待機時間継続したときに、稼働台数の増加を決定する。待機時間決定部は、熱負荷予測情報c3に基づいて待機時間の長さを決定する。
従来、複数台の熱源機器が導入されたシステムにおいて、熱負荷に応じて熱源機器の稼働台数を変化させるシステムがある。このようなシステムにおいては、過去の熱負荷の情報に基づいて熱負荷の予測を行い、熱源機器の稼働台数を決定する場合がある。しかし、過去の熱負荷の情報に基づく予測では、熱源機器の稼働条件や気象条件によって、熱源機器の稼働時における実際の熱負荷が、過去の熱負荷の情報と大きく乖離してしまうことがある。このような状態でシステムを稼働させると、熱源機器に大きな負担がかかりとともに余分な電力消費につながる。
本実施形態の機器管理システム10は、上記構成をとることにより熱源機器の稼働台数を変更するための待機時間を決定する。これによって、過去の熱負荷の情報に基づいて熱負荷の予測を行い、熱源機器の稼働時における実際の熱負荷に基づいて、熱源機器の稼働台数の管理を行うことが可能になる。本実施形態の機器管理システム10は、熱源機器の稼働台数を適切に管理することによって熱源機器の負担を抑制し、余分な電力消費を抑制することに寄与する。
(6−2)
本実施形態の機器管理システム10は、熱負荷算出部83eと、蓄積部としての記憶部82と、をさらに備える。熱負荷算出部83eは、熱負荷情報c1を算出する。記憶部82は、熱負荷算出部83eが算出した熱負荷情報c1を蓄積する。熱負荷予測情報c3は、記憶部82に蓄積された熱負荷情報c1に基づいて算出される。
これによって、より正確な熱負荷の予測を行うことに寄与し、熱源機器の稼働台数を適切な台数に制御することに寄与する。
(6−3)
本実施形態の機器管理システム10は、待機時間決定部83dは、熱負荷予測情報c3に基づいて、チラーユニット20a〜20fの稼働台数不足が予想される場合は待機時間の長さを短くする。または、待機時間決定部83dは、チラーユニット20a〜20fの稼働台数過多が予想される場合は待機時間の長さを長くする。
これによって、より正確な熱負荷の予測を行うことに寄与し、熱源機器の稼働台数を適切な台数に制御することに寄与する。
(6−4)
本実施形態の機器管理システム10の記憶部82は、熱負荷情報c1に関連付けて、熱負荷を処理するチラーユニット20a〜20fの稼働台数の情報b3を蓄積する。
(6−5)
本実施形態の機器管理システム10の熱負荷算出部83eは、チラーユニット20a〜20fに入る熱媒体の温度である入口温度と、チラーユニット20a〜20fから出る熱媒体の温度である出口温度と、に基づいて熱負荷情報c1を算出する。記憶部82は、さらに、熱負荷算出部83eが算出した熱負荷情報c1と、気象情報b5、及び/又は、チラーユニット20a〜20fの稼動情報と、を関連付けて蓄積する。
これによって、より正確な熱負荷の予測を行うことに寄与し、熱源機器の稼働台数を適切な台数に制御することに寄与する。
(6−6)
本実施形態の機器管理システム10の待機時間決定部83dは、熱負荷予測情報c3に含まれる熱負荷予測極大値c4の発生回数が1回の場合、チラーユニット20a〜20fの稼動開始時刻から熱負荷予測極大値c4の発生時刻までの所要時間を、熱負荷予測極大値c4の発生時のチラーユニット20a〜20fの稼動台数にするために必要な台数増加回数で除した値を、待機時間の長さとして決定する。熱負荷予測極大値c4は、熱負荷予測情報c3に含まれる熱負荷の予測値の極大値である。
これによって、より正確な熱負荷の予測を行うことに寄与し、熱源機器の稼働台数を適切な台数に制御することに寄与する。
(6−7)
本実施形態の機器管理システム10の待機時間決定部83dは、熱負荷情報c1とチラーユニット20a〜20fの稼働台数の情報b3とに基づいて、チラーユニット20a〜20fの稼働台数を増段する時刻を算出する。さらに、待機時間決定部83dは、稼働台数を変更してから次に稼働台数を変更するまでの時間を待機時間長さとする。
これによって、より正確な熱負荷の予測を行うことに寄与し、熱源機器の稼働台数を適切な台数に制御することに寄与する。
(6−8)
本実施形態の機器管理システム10は、乖離情報出力部84をさらに備える。乖離情報出力部84は、熱負荷情報c1と、チラーユニット20a〜20fにおける実際の熱負荷と、が所定の閾値よりも乖離した場合に、熱負荷乖離情報c7を出力する。
(7)変形例
(7−1)変形例1
上記実施例においては、チラーユニット20a〜20fの稼働台数の増加を決定する処理について説明したが、本実施形態の機器管理システム10はチラーユニット20a〜20fの稼働台数の減少を決定する処理においても利用することが可能である。
本実施形態の機器管理システム10において記憶部82は、機器管理システム10の管理者等によってあらかじめ設定された稼働台数の減少するための第3待機時間を記憶していてもよい。第3待機時間は、機器管理システム10がチラーユニット20a〜20fの稼働台数を減少させるための待機時間を示す情報である。制御演算部83の台数決定部は、あらかじめ設定された台数変更条件が、第3待機時間の間継続して成立した場合に、チラーユニット20a〜20fの稼働台数を減少させる。台数変更条件は、例えば、稼働しているチラーユニット20a〜20fの出力が50%以下で稼働している場合等のようにあらかじめ設定することが可能である。なお、制御演算部83の待機時間決定部83dによって第4待機時間が算出された場合、稼働台数決定部83fは第4待機時間に基づいてチラーユニット20a〜20fの稼働台数を減少させる。
第4待機時間は、熱負荷予測情報c3に基づいて算出された待機時間の長さを示す情報であって、熱負荷予測情報c3に含まれる熱負荷予測極大値c4が1つの場合、熱負荷予測極大値c4の発生時刻から将来の所定の期間の終了時刻までの経過時間を、必要な減段回数で除して算出する。例えば、図5に示す場合、熱負荷予測極大値c4の発生時刻から将来の所定の期間の終了時刻までの経過時間は7時間(13時から20時)であり、必要な減段階数は5回(6台から1台)である。よって、第4待機時間は、84分である。
これによって、本実施形態の機器管理システム10は、過去の熱負荷の情報に基づいて熱負荷の予測を行い、熱源機器の稼働時における実際の熱負荷に基づいて、熱源機器の稼働台数の管理を行うことが可能になる。本実施形態の機器管理システム10は、熱源機器の稼働台数を適切に管理することによって熱源機器の負担を抑制し、余分な電力消費を抑制することに寄与する。
(7−2)変形例2
上記実施例においては、熱負荷情報c1に含まれるピーク負荷の発生回数が1回の場合について説明したが、ピーク負荷の発生回数が複数の場合においても本実施形態の機器管理システム10を利用することが可能である。
例えば、図7は、図5とは異なる期間(異なる日の9時から20時)における熱負荷予測情報c3を示している。図7において、熱負荷予測極大値c4は13時の時点における熱負荷の予測値と、15時の時点における熱負荷の予測値である。一方で、図7の2つの熱負荷予測極大値c4間における熱負荷の極小値は、あらかじめ設定された期間における熱負荷予測極小値c8として記憶部82に蓄積される。あらかじめ設定された期間における熱負荷予測極大値c4及び熱負荷予測極小値c8は、互いに関連付けて記憶部82に蓄積される。なお、あらかじめ設定された期間における熱負荷予測極大値c4は1つ又は複数であってもよく、熱負荷予測極小値c8は1つ又は複数、あるいは0(熱負荷予測極小値c8なし)であってもよい。
待機時間決定部83dは、熱負荷予測極大値c4が複数ある場合、熱負荷予測極小値c8の発生時刻から次の熱負荷予測極大値c4の発生時刻までの待機時間を第5待機時間として算出する。第5待機時間は、熱負荷予測極小値c8の発生時刻から次の熱負荷予測極大値c4の発生時刻までの経過時間を、当該経過時間における増段回数で除して算出する。例えば、図7に示す熱負荷予測情報c3においては、当該経過時間は1時間(14時から15時)であり、増段回数は1回(5台から6台)であるため、第5待機時間は30分である。
本実施形態の機器管理システム10の待機時間決定部83dは、熱負荷予測情報c3に含まれる熱負荷予測極大値c4の発生回数が複数回の場合、熱負荷予測情報c3に含まれる熱負荷予測極小値c8が発生する時刻から次の熱負荷予測極大値c4が発生するまでの待機時間の長さを、熱負荷予測情報c3に含まれる熱負荷予測極小値c8が発生する時刻から次の熱負荷予測極大値c4が発生するまでの所要時間を時間帯において行う増減段階数で除した値とする。熱負荷予測極大値c4は、熱負荷予測情報c3に含まれる熱負荷の予測値の極大値である。熱負荷予測極小値c8は、熱負荷予測情報c3に含まれる熱負荷の予測値の極小値である。
以上、本開示の実施形態を説明したが、特許請求の範囲に記載された本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。
10 機器管理システム
20a〜20f 熱源機器
82 蓄積部
83d 待機時間決定部
83e 熱負荷算出部
83f 稼働台数決定部
84 乖離情報出力部
b1 入口温度
b2 出口温度
b3 稼働台数の情報
b5 気象情報
c1 熱負荷情報
c3 熱負荷予測情報
c4 熱負荷予測極大値
c7 乖離情報
c8 熱負荷予測極小値
特開2019−74270号公報

Claims (9)

  1. 熱源機器(20a〜20f)の稼働台数を管理する機器管理システム(10)であって、
    熱負荷に関する稼働台数の変更条件の成立が所定の待機時間継続したときに、稼働台数の増加又は減少を決定する稼働台数決定部(83f)と、
    熱負荷予測情報c3に基づいて前記待機時間の長さを決定する前記待機時間決定部(83d)と、
    を備える、
    機器管理システム(10)。
  2. 熱負荷情報(c1)を算出する熱負荷算出部(83e)と、
    前記熱負荷算出部(83e)が算出した前記熱負荷情報(c1)を蓄積する蓄積部(82)と、
    をさらに備え、
    前記熱負荷予測情報(c3)は、前記蓄積部(82)に蓄積された前記熱負荷情報(c1)に基づいて算出される、
    請求項1に記載の機器管理システム(10)。
  3. 前記待機時間決定部(83d)は、
    前記熱負荷予測情報(c3)に基づいて、前記熱源機器(20a〜20f)の稼働台数不足が予想される場合は前記待機時間の長さを短くする、または、前記熱源機器(20a〜20f)の稼働台数過多が予想される場合は前記待機時間の長さを長くする、
    請求項1又は2に記載の機器管理システム(10)。
  4. 前記蓄積部(82)は、前記熱負荷情報(c1)に関連付けて、前記熱負荷を処理する前記熱源機器(20a〜20f)の稼働台数の情報(b3)を蓄積する、
    請求項1から3のいずれかに記載の機器管理システム(10)。
  5. 前記熱負荷算出部(83e)は、前記熱源機器(20a〜20f)に入る熱媒体の温度である入口温度(b1)と、前記熱源機器(20a〜20f)から出る熱媒体の温度である出口温度(b2)と、に基づいて前記熱負荷情報(c1)を算出し、
    前記蓄積部(82)は、さらに、前記熱負荷算出部(83e)が算出した前記熱負荷情報(c1)と、気象情報(b5)、及び/又は、前記熱源機器(20a〜20f)の稼動情報(b3)と、を関連付けて蓄積する、
    請求項1から4のいずれかに記載の機器管理システム(10)。
  6. 前記待機時間決定部(83d)は、前記熱負荷予測情報(c3)に含まれる熱負荷予測極大値(c4)の発生回数が1回の場合、前記熱源機器(20a〜20f)の稼動開始時刻から前記熱負荷予測極大値(c4)の発生時刻までの所要時間を、前記熱負荷予測極大値(c4)の発生時の前記熱源機器(20a〜20f)の稼動台数にするために必要な台数増加回数で除した値を、前記待機時間の長さとして決定し、
    前記熱負荷予測極大値(c4)は、前記熱負荷予測情報(c3)に含まれる熱負荷の予測値の極大値である、
    請求項1から5のいずれかに機器管理システム(10)。
  7. 前記待機時間決定部(83d)は、前記熱負荷予測情報(c3)に含まれる熱負荷予測極大値(c4)の発生回数が複数回の場合、前記熱負荷予測情報(c3)に含まれる前記熱負荷予測極小値(c8)が発生する時刻から次の前記熱負荷予測極大値(c4)が発生するまでの前記待機時間の長さを、前記熱負荷予測情報(c3)に含まれる前記熱負荷予測極小値(c8)が発生する時刻から次の前記熱負荷予測極大値(c4)が発生するまでの所要時間を、前記所要時間において行う増減段階数で除した値とし、
    前記熱負荷予測極大値(c4)は、前記熱負荷予測情報(c3)に含まれる熱負荷の予測値の極大値であり、
    前記熱負荷予測極小値(c8)は、前記熱負荷予測情報(c3)に含まれる熱負荷の予測値の極小値であり、
    請求項1から5のいずれかに機器管理システム(10)。
  8. 前記待機時間決定部(83d)は、前記熱負荷情報(c1)と前記熱源機器(20a〜20f)の前記稼働台数の情報(b3)とに基づいて、前記熱源機器(20a〜20f)の稼働台数を増段又は減段する時刻を算出し、
    稼働台数を変更してから次に稼働台数を変更するまでの時間を前記待機時間の長さとする、
    請求項1から5のいずれかに機器管理システム(10)。
  9. 前記熱負荷情報(c1)と、前記熱源機器(20a〜20f)における実際の熱負荷と、が所定の閾値よりも乖離した場合に、乖離情報(c7)を出力する乖離情報出力部(84)をさらに備える、
    請求項1から8のいずれかに機器管理システム(10)。
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