JP2016038188A - 負荷分配システム - Google Patents

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Abstract

【課題】可変速圧縮機を有する熱源機及び定速圧縮機を有する熱源機又は吸収式熱源機のそれぞれに対して分配される熱媒体の流量を適切に設定することで、システム全体のエネルギー効率の悪化を抑制することのできる負荷分配システムの提供。【解決手段】負荷分配システムは、第1冷凍機51と、第1冷凍機51と並列に配置される第2冷凍機52と、二次側設備20と、熱媒体循環回路70とを備える。第1冷凍機51は、可変速圧縮機を有する熱源機である。第2冷凍機52は、定速圧縮機を有する熱源機又は吸収式熱源機である。熱媒体循環回路70には、第1冷凍機51及び第2冷凍機52に共通しており熱媒体循環回路70に熱媒体を循環させるポンプ40と、ポンプ40から第1冷凍機51へと流れる熱媒体の流量を調整する第1流量調整弁61と、ポンプ40から第2冷凍機52へと流れる熱媒体の流量を調整する第2流量調整弁62とが設けられている。【選択図】図1

Description

本発明は、負荷分配システムに関する。
従来より、可変速圧縮機を有する熱源機と定速圧縮機を有する熱源機又は吸収式熱源機とが並列に配置されており、利用側設備から要求される負荷に応じて各熱源機の駆動を制御するシステムがある。ここで、定速圧縮機を有する熱源機又は吸収式熱源機は、可変速圧縮機を有する熱源機よりも定格能力で駆動される際の運転効率が格段によいことが知られている。一方、部分負荷時には、定速圧縮機を有する熱源機又は吸収式熱源機は、運転効率が低下するため、可変速圧縮機を有する熱源機よりも運転効率が下回ることがある。そこで、各熱源機を組み合わせて使用する場合には、利用側設備から要求される負荷に応じて各熱源機に対する負荷の配分を変化させることで、システム全体のエネルギー効率を向上させるという従来技術として、例えば特許文献1(特開2007−292374号公報)がある。特許文献1記載のシステムでは、各熱源機の負荷が各熱源機に対する熱媒体の流量に比例するという性質を利用して、熱源機に対して熱媒体を流すポンプとして吐出容量を調整することのできるインバータポンプを採用している。そして、各インバータポンプの吐出容量を制御することで、各熱源機への熱媒体の流量を調整している。これにより、特許文献1記載のシステムでは、各熱源機に対する負荷の配分を変更している。
しかしながら、特許文献1記載のシステムにおいて、吐出容量が大きく異なるような制御指令が各インバータポンプに対して為された場合、ポンプ間の圧力の関係上、吐出容量が小さくなるように制御指令を受けたインバータポンプには熱媒体が流れ難くなることがある。そうすると、このインバータポンプから熱媒体が流れる熱源機には、所望の流量を下回る量の熱媒体しか流れないことになってしまう。このように、特許文献1記載のシステムでは、各熱源機に対する熱媒体の流量を設定する際に、各熱源機に分配される熱媒体の流量に大きな差をつけることができないために各熱源機に所望の負荷分配をすることができず、結果としてシステム全体のエネルギー効率が悪化することがある。
そこで、本発明の課題は、可変速圧縮機を有する熱源機及び定速圧縮機を有する熱源機又は吸収式熱源機のそれぞれに対して分配される熱媒体の流量を適切に設定することで、システム全体のエネルギー効率の悪化を抑制することのできる負荷分配システムを提供することにある。
本発明の第1観点に係る負荷分配システムは、第1熱源機と、第2熱源機と、利用側設備と、熱媒体循環回路と、を備える。第1熱源機は、熱媒体を加熱又は冷却する。第2熱源機は、熱媒体を加熱又は冷却する。第2熱源機は、第1熱源機と並列に配置されている。利用側設備は、第1熱源機及び第2熱源機から熱媒体が供給される。熱媒体循環回路は、第1熱源機、第2熱源機及び利用側設備が接続されている。第1熱源機は、可変速圧縮機を有する熱源機である。第2熱源機は、定速圧縮機を有する熱源機、又は吸収式熱源機である。熱媒体循環回路には、ポンプと、第1流量調整弁と、第2流量調整弁と、が設けられている。ポンプは、熱媒体循環回路に熱媒体を循環させるためのものである。ポンプは、第1熱源機及び第2熱源機に共通している。第1流量調整弁は、ポンプから第1熱源機へと流れる熱媒体の流量を調整するためのものである。第2流量調整弁は、ポンプから第2熱源機へと流れる熱媒体の流量を調整するためのものである。
本発明の第1観点に係る負荷分配システムでは、共通のポンプによって第1熱源機及び第2熱源機へと熱媒体が流れ、かつ第1流量調整弁及び第2流量調整弁によって第1熱源機及び第2熱源機への熱媒体の流量が調整される。このため、各熱源機のそれぞれに対して吐出容量可変なポンプから熱媒体が流れる構成であって各ポンプによって各熱源機への熱媒体の流量が調整されるよりも、各熱源機に対して熱媒体を流す際にその流量に大きな差を付けることができる。したがって、各熱源機に対して分配される熱媒体の流量を適切に設定することができる。
これにより、システム全体のエネルギー効率の悪化を抑制することができる。
本発明の第2観点に係る負荷分配システムは、第1観点に係る負荷分配システムにおいて、制御部を備える。制御部は、利用側設備から要求される負荷に応じて、第1熱源機及び第2熱源機の駆動台数を制御する。制御部は、利用側設備から要求される負荷が徐々に増加して第1熱源機で対応可能な負荷以上の負荷が要求された場合には、第2熱源機へと熱媒体が流れるように第2流量調整弁の開度を調整し、かつ、最小能力で第1熱源機が駆動するように第1流量調整弁の開度を調整する。このため、この負荷分配システムでは、第1熱源機及び第2熱源機の両方が駆動する場合に、第1熱源機及び第2熱源機に対する熱媒体の流量が同じであるよりも、システム全体のエネルギーの損失を抑えることができる。
本発明の第3観点に係る負荷分配システムは、第2観点に係る負荷分配システムにおいて、第1熱源機は、2台以上である。第1熱源機の最小能力を合計した能力は、第2熱源機の定格能力以下の能力である。このため、第1熱源機に加えて第2熱源機を駆動させる状況になった場合に、各第1熱源機に対する熱媒体の流量を調整することで、システム全体のエネルギー損失を抑えることができる。
本発明の第4観点に係る負荷分配システムは、第1観点から第3観点のいずれかの負荷分配システムにおいて、ポンプは、単位時間当たりの熱媒体の吐出容量が一定である定量ポンプである。このため、この負荷分配システムでは、吐出容量可変なポンプが採用される場合と比較して、コストを抑制することができる。
本発明の第5観点に係る負荷分配システムは、第1観点から第4観点のいずれかの負荷分配システムにおいて、第2流量調整弁は、第2熱源機への熱媒体の流れを許容又は遮断する開閉弁である。このため、この負荷分配システムでは、第2流量調整弁として許容時に流量を変更することが可能な弁が採用される場合と比較して、コストを抑制することができる。
本発明の第1観点に係る負荷分配システムでは、システム全体のエネルギー効率の悪化を抑制することができる。
本発明の第2観点に係る負荷分配システムでは、システム全体のエネルギーの損失を抑えることができる。
本発明の第3観点に係る負荷分配システムでは、システム全体のエネルギー損失を抑えることができる。
本発明の第4観点に係る負荷分配システムでは、コストを抑制することができる。
本発明の第5観点に係る負荷分配システムでは、コストを抑制することができる。
本発明の一実施形態に係る負荷分配システムの概略構成図。 負荷分配システムの備える制御装置の制御ブロック図。 チラーシステムコントローラによる冷凍機台数制御のフローを示す図。 従来技術としての負荷分配システムの備える一次側設備の概略構成図。 本実施形態に係る負荷分配システム及び従来技術としての負荷分配システムそれぞれのエネルギー損失を説明するための図。 変形例Aに係る負荷分配システムの備える一次側設備の概略構成図。 変形例Aに係る負荷分配システム及び従来技術としての負荷分配システムそれぞれのエネルギー損失を説明するための図。
以下、本発明の一実施形態に係る負荷分配システムについて、図面を参照しつつ説明する。なお、以下の実施形態は、本発明の具体例であって、本発明の技術範囲を限定するものではない。
(1)負荷分配システムの全体構成
図1は、本発明の一実施形態に係る負荷分配システムの概略構成図である。本実施形態に係る負荷分配システムは、システム全体のエネルギー効率の悪化を抑制することのできるものである。負荷分配システムは、主に、ビルや工場、病院及びホテル等の、比較的大きい建物内に設置されている。
この負荷分配システムは、図1に示すように、熱源側設備としての一次側設備10と利用側設備としての二次側設備20との間で、両者10,20を結ぶ配管を介して熱媒体としての水を循環させるシステムである。
一次側設備10は、主として、熱媒体を加熱又は冷却する熱源機としての第1〜第3冷凍機51〜53と、第1〜第3冷凍機51〜53に対応して設けられる第1〜第3流量調整弁61〜63と、第1〜第3冷凍機51〜53に共通のポンプ40と、を含む。
なお、本実施形態の第1冷凍機51は、可変速圧縮機を有する熱源機である。可変速圧縮機とは、回転速度を変更することのできる圧縮機である。第1冷凍機51は、圧縮機の回転速度を切り替えることで能力(冷凍能力)を調整して運転できる、能力可変型の熱源機である。第2冷凍機52及び第3冷凍機53は、定速圧縮機を有する熱源機である。定速圧縮機とは、圧縮機の回転速度が一定の圧縮機である。ところで、本実施形態では、第2冷凍機52及び第3冷凍機53は、定速圧縮機を有する熱源機であるが、第2冷凍機52及び第3冷凍機53が吸収式熱源機であってもよい。吸収式熱源機とは、圧縮機を備えていない熱源機であって、能力が一定の熱源機である。すなわち、第2冷凍機52及び第3冷凍機53は、能力一定型の熱源機である。
二次側設備20は、主として、建物内の各空調対象空間(以下、室内空間という)に設置される熱利用機器である第1〜第9空調機21〜29から成る。そして、冷房時には冷水が、暖房時には温水が一次側設備10から二次側設備20へと流れ、水の冷熱あるいは温熱が二次側設備20の運転中の第1〜第9空調機21〜29において空調に利用される。
一次側設備10はチラーシステムコントローラ110によって、二次側設備20は空調機コントローラ120によって、それぞれコントロールされる。
(2)負荷分配システムの詳細構成
(2−1)熱媒体循環回路70
熱媒体循環回路70は、水が充填された閉回路であり、第1〜第3冷凍機51〜53と第1〜第9空調機21〜29との間で水が循環するように構成されている。熱媒体循環回路70には、ポンプ40と、第1〜第3流量調整弁61〜63と、第1〜第3冷凍機51〜53と、往ヘッダ11と、第1〜第9空調機21〜29と、還ヘッダ12と、が接続されている。
熱媒体循環回路70は、図1に示すように、二次側配管71と、第1共通配管72と、第2共通配管73と、第1〜第3配管74〜76と、バイパス管77と、を有する。二次側配管71は、第1〜第9空調機21〜29それぞれに水が流れるように往ヘッダ11と還ヘッダ12との間を結んでいる。第1共通配管72は還ヘッダ12に接続されている。第2共通配管73は往ヘッダ11に接続されている。第1〜第3配管74〜76は、第1共通配管72と第2共通配管73とを結ぶ配管である。より詳しくは、第1〜第3配管74〜76は、第1共通配管72の端部に位置する分岐点P1と第2共通配管73の端部に位置する分岐点P2とを結ぶように並列に設けられた配管である。バイパス管77は、還ヘッダ12と往ヘッダ11とを結んでいる。
(2−2)一次側設備10
一次側設備10では、3台の第1〜第3冷凍機51〜53が負荷分配システムにおける熱源として働く。第1〜第3冷凍機51〜53それぞれには、第1〜第3流量調整弁61〜63が1つずつ配設されている。そして、第1〜第3冷凍機51〜53に対して1台のポンプ40が配備されている。第1〜第3冷凍機51〜53は、図1に示すように互いに並列に接続されている。具体的には、第1共通配管72にはポンプ40が設けられ、第1配管74には第1流量調整弁61及び第1冷凍機51が設けられ、第2配管75には第2流量調整弁62及び第2冷凍機52が設けられ、第3配管76には第3流量調整弁63及び第3冷凍機53が設けられている。
第1〜第3冷凍機51〜53は、空冷式のヒートポンプチラーであり、圧縮機、空気側熱交換器、膨張弁、水側熱交換器が順次接続されて冷媒回路を構成し、冷媒回路の内部には、冷媒が充填されている。第1冷凍機51は、上記のように可変速圧縮機を1又は複数台搭載しており、本実施形態では、可変速圧縮機が容量調整の可能なインバータ圧縮機であるものとする。第2及び第3冷凍機53は、上記のように定速圧縮機を1又は複数台搭載しており、本実施形態では、定速圧縮機が容量調整のできない圧縮機であるものとする。なお、本実施形態の定速圧縮機に代えて、ホットガスバイパスによって容量調整のできる圧縮機であってもよい。
第1〜第3流量調整弁61〜63は、第1〜第3冷凍機51〜53それぞれに流れる水量を調整するための弁である。第1流量調整弁61は、ポンプ40から第1冷凍機51へと流れる熱媒体の流量を調整するためのものである。本実施形態の第1流量調整弁61は、第1冷凍機51への水の流れを許容又は遮蔽することができ、許容時には第1冷凍機51へと流れる水の流量を変更することができる。第2流量調整弁62は、ポンプ40から第2冷凍機52へと流れる熱媒体の流量を調整するためのものである。本実施形態の第2流量調整弁62は、第2冷凍機52への水の流れを許容又は遮蔽する開閉弁であって、許容時には第2冷凍機52へと流れる水の流量を変更することができない。第3流量調整弁63は、ポンプ40から第3冷凍機53へと流れる熱媒体の流量を調整するためのものである。本実施形態の第3流量調整弁63は、第3冷凍機53への水の流れを許容又は遮蔽する開閉弁であって、第2流量調整弁62と同様に許容時には第3冷凍機53へと流れる水の流量を変更することができない。なお、第2流量調整弁62及び第3流量調整弁63として採用される流量調整弁が、第1流量調整弁61と同様の構成の許容時には冷凍機へと流れる水の流量を変更することができるものであってもよい。
ポンプ40は、熱媒体循環回路70に水を循環させる役割を果たす。本実施形態のポンプ40は、単位時間当たりの水の吐出量が一定である定速ポンプであって、チラーシステムコントローラ110により発停が制御される。なお、採用されるポンプ40は、定速ポンプに限定されず、チラーシステムコントローラ110によりインバータ駆動される容量可変型のポンプであってもよい。
一次側設備10では、ポンプ40が駆動することにより、第1〜第3冷凍機51〜53から送り出された水(冷水あるいは温水)が、第2共通配管73及び往ヘッダ11を介して二次側配管71へと流れる。また、二次側設備20から二次側配管71を介して戻ってきた水が、還ヘッダ12に一旦流入し、第1共通配管72を介して第1〜第3冷凍機51〜53へと流れる。
また、往ヘッダ11と還ヘッダ12とを結ぶバイパス配管13には、バイパス流量調節弁77aが配設されている。バイパス流量調節弁77aの開度を変更し、バイパス配管13を通って往ヘッダ11から還ヘッダ12に直接戻る水の流量を調節することで、二次側設備20に流れる水の流量を抑制することができる。
(2−3)二次側設備20
二次側設備20は、熱利用機器としての9台の第1〜第9空調機21〜29を有している。第1〜第9空調機21〜29は、それぞれ、熱源機である一次側設備10の第1〜第3冷凍機51〜53が生成する冷水の冷熱あるいは温水の温熱を使って、室内空間の負荷を処理する。すなわち、第1〜第9空調機21〜29は、一次側設備10から流れてくる冷水あるいは温水を用いて、室内空間の空調(冷房や暖房)を行う。
第1〜第9空調機21〜29は、それぞれ同一あるいは異なる室内空間に設置されている。そして、第1〜第9空調機21〜29それぞれは、往ヘッダ11から延びる二次側配管71と、還ヘッダ12につながる二次側配管71との間に、並列に配置されている。第1〜第9空調機21〜29は、往ヘッダ11側の二次側配管71から水を取り入れ、還ヘッダ12側の二次側配管71へと水を戻す。
第1〜第9空調機21〜29の各ケーシングの内部には、空気が流通する空気通路が形成されている。空気通路の流入端には、吸い込みダクト(図示せず)の一端が接続され、空気通路の流出端には、給気ダクト(図示せず)の一端が接続されている。吸い込みダクト及び給気ダクトの他端は、それぞれ室内空間に接続されている。
第1〜第9空調機21〜29の各ケーシングの内部には、送風ファン、熱交換器、流量調整弁などが配備されている。熱交換器は、水と空気との間で熱交換を行わせて、空気を冷却または加熱させる。熱交換器は、例えば、複数の伝熱フィンと、それらの伝熱フィンを貫通する伝熱管とを有する、フィンアンドチューブ式の熱交換器等が採用される。熱交換器の伝熱管には、一次側設備10と二次側設備20との間を循環する水が流れ、伝熱管及び伝熱フィンを介して水の熱が空気に供給されることで、空気が冷却または加熱されるようになっている。送風ファンは、インバータ制御によって回転数を段階的に変化させることが可能であって、加熱または冷却された空気の送風量を調節できる。流量調整弁は、その空調機に流れる水の量を調節する役割を果たす。つまり、第1〜第9空調機21〜29それぞれに流れる水の流量は、各流量調整弁の開度によって決まる。各送風ファン及び各流量調整弁は、空調機コントローラ120によりコントロールされる。
(2−4)制御装置
図2は、負荷分配システムの備える制御装置の制御ブロック図である。制御装置は、主として、チラーシステムコントローラ110及び空調機コントローラ120から成る。上述のように、チラーシステムコントローラ110は第1〜第3冷凍機51〜53、第1〜第3流量調整弁61〜63及びポンプ40をコントロールし、空調機コントローラ120は第1〜第9空調機21〜29をコントロールする。
なお、チラーシステムコントローラ110の起動制御に関する詳細構成については、以下で詳述する。
(3)負荷分配システムの動作
(3−1)全体概略動作
第1〜第9空調機21〜29それぞれでは、吸込ダクト(図示せず)によって室内空間から取り込まれた室内空気が、ケーシング内の空気通路を流れる。この空気は、各熱交換器等において一次側設備10から流れてきた冷水/温水によって冷却/加熱される。その冷却/加熱された空気が給気ダクト(図示せず)を介して室内空間へ供給されることで、室内空間の冷房/暖房が行われる。
(3−2)チラーシステムコントローラ110による起動制御
チラーシステムコントローラ110は、主として、CPU180及びメモリ190から構成されている。メモリ190は、ROMとRAMとで構成されており、ROMには、CPU180が読み出して実行する各種プログラム等が格納されている。RAMは、CPU180のワークメモリとして機能する他、CPU180によって書き換え可能な情報が格納されている。
チラーシステムコントローラ110は、二次側設備20の負荷(具体的には、第1〜第9空調機21〜29が処理すべき各室内空間の熱負荷)に応じて冷凍機の運転台数を可変させる冷凍機台数制御を、第1〜第3冷凍機51〜53に関する制御として行う。
(3−3)冷凍機台数制御
次に、チラーシステムコントローラ110の冷凍機台数制御に関係する機能について詳述する。
ROMから読み出したプログラムを実行するCPU180には、図2に示すように、起動制御に関係するソフトウェア上の機能部として、二次側負荷量演算部181と、冷凍機台数決定部182と、が備わることになる。また、メモリ190には、冷凍機特性テーブル191が記憶されている。冷凍機特性テーブル191には、第1〜第3冷凍機51〜53の種類(能力可変型や能力一定型等)、圧縮機容量及び運転効率等に関する情報が事前に作成・入力されている。
二次側負荷量演算部181は、二次側設備20によって要求される負荷を演算する。例えば、二次側負荷量演算部181は、所定時間毎に、一次側設備10から二次側設備20へと流れる水の温度を計測する往水温度センサ111の計測値、二次側設備20から一次側設備10へと流れる水の温度を計測する還水温度センサ112の計測値、及び水量センサ113の計測した循環している水量を基に、二次側設備20の運転している空調機の負荷、すなわち二次側設備20の要求する負荷(以下、要求負荷量という)を演算する。
冷凍機台数決定部182は、二次側負荷量演算部181が演算した要求負荷量が処理されるように、運転させる冷凍機の台数及び能力を決定する。そして、冷凍機台数決定部182は、決定した冷凍機の台数及び能力に応じて、第1〜第3冷凍機51〜53及び第1〜第3流量調整弁61〜63の弁開度を調整する。すなわち、冷凍機台数決定部182は、起動制御が開始されてから起動制御が終了するまでの間、運転させる冷凍機を見直すための機能部としての役割を有する。具体的には、冷凍機台数決定部182は、所定時間毎に、既に運転されている1又は複数の冷凍機を見直す。より具体的には、冷凍機台数決定部182は、起動制御が実行されている間、計測・推定された二次側設備20の負荷を基に、所定時間の経過時に前回に決めた一次側設備10の冷凍機の運転台数及び能力を補正する。
ここでは、メモリ190に記憶されている冷凍機特性テーブル191を用いて、冷凍機台数決定部182は運転させる冷凍機の台数及び能力を決定する。冷凍機台数決定部182は、要求負荷量に応じて、第1〜第3冷凍機51〜53の運転組合せの中から適切な組合せを選ぶことで、冷凍機の台数及び能力(負荷)を決定する。
例えば、冷凍機台数決定部182は、二次側設備20から要求される負荷が小さい場合、すなわち第1冷凍機51だけ運転させることで要求負荷量を処理することができる場合には、第1冷凍機51のみを運転させるという決定を行う。そして、二次側設備20から要求される負荷が徐々に増加して第1冷凍機51で対応可能な負荷以上の負荷が要求された場合、すなわち第1冷凍機51だけ運転させても要求負荷量を処理できず、第1冷凍機51に加えて第2冷凍機52を運転させる必要がある場合には、第1冷凍機51に加えて第2冷凍機52を運転させるという決定を行う。なお、第2冷凍機52の運転(駆動)を開始させるときは、冷凍機台数決定部182は、第1冷凍機51の能力を最小能力(サーモオフにより圧縮機が停止しない下限の能力)に決定し、第1冷凍機51を最小能力で運転させる。その後、二次側設備20から要求される負荷が徐々に増加して第1冷凍機51及び第2冷凍機52で対応可能な負荷以上の負荷が要求された場合、すなわち第1冷凍機51及び第2冷凍機52を運転させても要求負荷量を処理できず、第1冷凍機51及び第2冷凍機52に加えて第3冷凍機53を運転させる必要がある場合には、第1冷凍機51及び第2冷凍機52に加えて第3冷凍機53を運転させるという決定を行う。なお、第3冷凍機53の運転(駆動)を開始させるときは、冷凍機台数決定部182は、第1冷凍機51の能力を最小能力に決定し、第1冷凍機51を最小能力で運転させる。一方、第1〜第3冷凍機51〜53が運転しているときに、二次側設備20から要求される負荷が徐々に減少して第1冷凍機51及び第2冷凍機52を運転させることで要求負荷量を処理することができる場合には、冷凍機台数決定部182は、第3冷凍機53の運転を停止させ、第1冷凍機51及び第2冷凍機52を運転させるという決定を行う。また、第1冷凍機51及び第2冷凍機52が運転しているときに、二次側設備20から要求される負荷が徐々に減少して第1冷凍機51のみを運転させることで要求負荷量を処理することができる場合には、冷凍機台数決定部182は、第2冷凍機52の運転を停止させ、第1冷凍機51のみ運転させるという決定を行う。
(3−4)冷凍機台数制御のフロー
図3を参照して、チラーシステムコントローラ110による冷凍機台数制御の各ステップについて説明する。なお、以下の説明では、各冷凍機の100%の能力とは各冷凍機の定格能力を意味しており、第1冷凍機51の最小能力は15%であるものとする。
冷凍機台数制御では、上述のように、二次側負荷量演算部181が、往水の温度、環水の温度及び水量を基に、二次側設備20の負荷を演算し、それに基づいて、冷凍機台数決定部182が運転させる冷凍機の台数及び能力を決定する。
まずステップS11では、第1冷凍機51を運転させることを決定し、第1冷凍機51のみを運転させる。具体的には、第1冷凍機51の出口側の水温が設定温度となるように第1流量調整弁61の弁開度を調整するとともに、可変速圧縮機を所定の能力(インバータ出力)で駆動させる。そして、ステップS12に移行する。
ステップS12では、二次側負荷量演算部181及び冷凍機台数決定部182が第1冷凍機51の能力が100%に到達したか否かを判断する。そして、ステップS12において第1冷凍機51の能力が100%に到達したと判断されると、ステップS13に移行する。一方、ステップS12において第1冷凍機51の能力が100%に到達していないと判断されると、ステップS12に戻る。
ステップS13では、冷凍機台数決定部182が第1冷凍機51に加えて第2冷凍機52の運転開始を決定し、ステップS14へと移行する。ステップS14では、第1冷凍機51の能力が最小能力(ここでは、15%)で固定されていない場合には第1冷凍機51の能力を15%に固定するとともに、第1冷凍機51の出口側の水温が設定温度となるように第1流量調整弁61の弁開度を調整する。さらに、第2冷凍機52の運転が開始されていない場合には、第2冷凍機52の運転を開始させるために、第2冷凍機52の備える圧縮機の駆動を開始させるとともに、第2流量調整弁62を開状態にする。これにより、第1冷凍機51及び第2冷凍機52が運転された状態となり、かつ第1冷凍機51には最小能力を発揮するために必要な量の水が流れ、残りの水が第2冷凍機52に流れることになる。そして、ステップS15に移行する。
ステップS15では、二次側負荷量演算部181及び冷凍機台数決定部182が第2冷凍機52の能力が100%に到達したか否かを判断する。そして、ステップS15において第2冷凍機52の能力が100%に到達したと判断されると、第1冷凍機51の能力固定が解除されていない場合には、ステップS16で、第1冷凍機51の能力固定を解除するとともに、第2冷凍機52の能力が100%を維持するように第1流量調整弁61の弁開度を調整する。その後、ステップS19に移行する。一方、ステップS15において第2冷凍機52の能力が100%に到達していないと判断されると、ステップS17において、第2冷凍機52の能力が一定時間以上継続して85%未満であるか否かを判断する。そして、ステップS17において、第2冷凍機52の能力が一定時間以上継続して85%未満であると判断されると、ステップS18で、冷凍機台数決定部182が運転される冷凍機を第1冷凍機51に決定し、すなわち第2冷凍機52を削減することを決定し、第1冷凍機51を所定の能力で運転させるとともに、第2冷凍機52の運転を停止させる。これにより、第1冷凍機51のみが運転されることになる。その後、ステップS12へと戻る。これに対して、ステップS17において、第2冷凍機52の能力が一定時間以上継続して85%未満でないと判断されると、ステップS14へと戻る。
ステップS19では、二次側負荷量演算部181及び冷凍機台数決定部182が第1冷凍機51及び第2冷凍機52のそれぞれの能力が100%に到達したか否かを判断する。そして、ステップS19において第1冷凍機51及び第2冷凍機52の能力が100%に到達したと判断されると、ステップS20へと移行する。一方で、ステップS19において第1冷凍機51及び第2冷凍機52の能力が100%に到達していないと判断されると、ステップS17に戻る。
ステップS20では、冷凍機台数決定部182が第1冷凍機51及び第2冷凍機52に加えて第3冷凍機53の運転開始を決定し、第1冷凍機51の能力が15%で固定されていない場合には、ステップS21で、第1冷凍機51の能力を15%に固定するとともに、第1冷凍機51の出口側の水温が設定温度となるように第1流量調整弁61の弁開度を調整する。さらに、第3冷凍機53の運転が開始されていない場合には、第3冷凍機53の運転を開始させるために、第3冷凍機53の備える圧縮機の駆動を開始させるとともに、第3流量調整弁63を開状態にする。これにより、第1〜第3冷凍機51〜53が運転された状態となり、かつ第1冷凍機51には最小能力を発揮するために必要な量の水が流れ、残りの水が第2冷凍機52及び第3冷凍機53に等しく流れることになる。そして、ステップS22に移行する。
ステップS22では、二次側負荷量演算部181及び冷凍機台数決定部182が第2冷凍機52及び第3冷凍機53のそれぞれの能力が100%に到達したか否かを判断する。そして、ステップS22において第2冷凍機52及び第3冷凍機53の能力が100%に到達したと判断されると、第1冷凍機51の能力固定が解除されていない場合には、ステップS23で、第1冷凍機51の能力固定を解除するとともに、第2冷凍機52及び第3冷凍機53の能力が100%を維持するように第1流量調整弁61の弁開度を調整し、ステップS22に戻る。一方で、ステップS22において第2冷凍機52及び第3冷凍機53の能力が100%に到達していないと判断されると、ステップS24において、第3冷凍機53の能力が一定時間以上継続して92.5%未満であるか否かを判断する。そして、ステップS24において、第3冷凍機53の能力が一定時間以上継続して92.5%未満であると判断されると、ステップS25において、冷凍機台数決定部182が運転される冷凍機を第1冷凍機51及び第2冷凍機52に決定し、すなわち第3冷凍機53を削減することを決定し、ステップS16へと戻る。これにより、第1冷凍機51及び第2冷凍機52が運転され、第3冷凍機53の運転が停止される。一方で、ステップS24において、第3冷凍機53の能力が一定時間以上継続して92.5%未満でないと判断されると、ステップS21に戻る。
(4)特徴
(4−1)
ここで、第1冷凍機51及び第2冷凍機52のそれぞれに対して吐出容量可能なポンプから水が流れる構成であって、各ポンプによって第1冷凍機51及び第2冷凍機52への水の流量が調整される場合、吐出容量が大きく異なるような制御指令が各ポンプに対して為されると、ポンプ間の圧力の関係上、吐出容量が小さくなるように制御指令を受けたポンプには水が流れ難くなることがある。そうすると、このポンプから水が流れる冷凍機には所望の流量を下回る量の水しか流れないことになる結果、各冷凍機に対する水の流量を設定する際に、各冷凍機に分配される水の流量に大きな差をつけることができないために各冷凍機に所望の負荷分配をすることができず、システム全体のエネルギー効率が悪化することがある。
本実施形態では、ポンプ40によって第1冷凍機51及び第2冷凍機52へと水が流れ、かつ第1流量調整弁61及び第2流量調整弁62によって第1冷凍機51及び第2冷凍機52への水の流量が調整される。このため、第1冷凍機51及び第2冷凍機52のそれぞれに対して吐出容量可能なポンプから水が流れる構成であって、各ポンプによって第1冷凍機51及び第2冷凍機52への水の流量が調整されるよりも、第1冷凍機51及び第2冷凍機52に対して水を流す際にその流量に大きな差を付けることができる。したがって、第1冷凍機51及び第2冷凍機52に対して分配される水の流量を適切に設定することができる。
これによって、システム全体のエネルギー効率の悪化を抑制することができている。
(4−2)
図4は、従来技術としての負荷分配システムの備える一次側設備の概略構成図である。図5は、本実施形態に係る負荷分配システム及び従来技術としての負荷分配システムそれぞれのエネルギー損失を説明するための図である。なお、図5では、本実施形態に係る負荷分配システム及び従来技術としての負荷分配システムそれぞれにおけるエネルギー損失範囲を、ハッチングによって模式的に示している。
従来技術としての負荷分配システムは、本実施形態に係る負荷分配システムの備える熱媒体循環回路70において、第1流量調整弁61’として許容時の流量変更ができない弁が採用されていること以外は、本実施形態と同様の構成であるものとする。そして、二次側設備からの要求負荷量が処理されるように、運転させる冷凍機が第1冷凍機51’、第2冷凍機52’、第3冷凍機53’の順に決定されるものとする。
ここで、能力可変型の熱源機が運転されると、その能力に応じて消費電力が増減するが、能力一定型の熱源機が運転されると、その能力に拘わらず消費電力が同じになる。このため、能力一定型の熱源機の能力が最大限発揮できるように能力一定型の熱源機に流れる熱媒体の量を調整することで、無駄な電力消費を抑えることができる。
従来技術としての負荷分配システムでは、第1冷凍機51’に流れる水量を調整することができないため、第1冷凍機51’に加えて第2冷凍機52’の運転が開始されると第1冷凍機51’及び第2冷凍機52’のそれぞれには等量の水が流れる。そうすると、第1冷凍機51’が最小能力で運転するために必要な流量以上の流量が第1冷凍機51’へと流れることになり、図5に示すように、能力一定型の熱源機である第2冷凍機52の能力を最大で50%損失することになる。さらに、第1冷凍機51’及び第2冷凍機52’に加えて第3冷凍機53’の運転が開始されると第1〜第3冷凍機51’〜53’のそれぞれには等量の水が流れる。そうすると、図5に示すように、能力一定型の熱源機(第2冷凍機52’及び第3冷凍機53')の能力を最大で約67%損失することになる。
本実施形態では、第1流量調整弁61を備えていることで第1冷凍機51に流れる水量を調整することができるため、第1冷凍機51を最小能力で運転させるために必要な量の水を第1冷凍機51へと流し、残りの水を第2冷凍機52や第3冷凍機53へと流すことができる。そうすると、第1冷凍機51に加えて第2冷凍機52の運転を開始させる場合や第1冷凍機51及び第2冷凍機52に加えて第3冷凍機53の運転を開始させる場合に、第1冷凍機51を最小能力で運転させ、かつ第2冷凍機52や第3冷凍機53の能力を最大限発揮させることができる。このため、図5に示すように、能力一定型の熱源機(第2冷凍機52や第3冷凍機53)の能力の損失が最大で15%となる。したがって、従来技術としての負荷分配システムと比較して、システム全体のエネルギーの損失(ロス)を抑えることができている。
(4−3)
本実施形態のポンプ40は、単位時間当たりの水の吐出量が一定である定速ポンプである。このため、インバータ駆動される容量可変型のポンプが採用される場合と比較して、コストを抑制することができている。
(4−4)
本実施形態では、能力可変型の熱源機である第1冷凍機51に対しては許容時の流量変更可能な弁が採用されており、能力一定型の熱源機である第2冷凍機52及び第3冷凍機53に対しては許容時の流量変更ができない弁が採用されている。すなわち、本実施形態では、第2流量調整弁62及び第3流量調整弁63は、第2冷凍機52及び第3冷凍機53それぞれへの水の流れを許容又は遮蔽する開閉弁である。このため、第2流量調整弁62及び第3流量調整弁63として許容時に流量を変更することのできる弁が採用される場合と比較して、コストを抑えることができている。
(4−5)
本実施形態では、第2冷凍機52の運転を開始させるときに第1冷凍機51を最小能力に固定しているため、第1冷凍機51においてサーモオフによる圧縮機の停止を防止することができる。これにより、二次側設備20からの要求負荷量に対して素早く対応することができるとともに、圧縮機の発停回数の増加による機器寿命の短縮を防止することができる。
(4−6)
本実施形態では、第1〜第3冷凍機51〜53に対して共通のポンプ40が採用されている。本実施形態では、例えば冷凍機の上流側に吐出容量可能なポンプが設けられており各ポンプによって冷凍機への水の流量が調整されるシステムと比較して、第1〜第3流量調整弁61〜63により第1〜第3冷凍機51〜53それぞれに流れる水量を調整することができるため、ポンプを追加することによる更新時(冷凍機の置き換えや追加時)のコスト増加を抑えることができる。
(5)変形例
(5−1)変形例A
図6は、変形例Aに係る負荷分配システムの備える一次側設備の概略構成図である。図7は、変形例Aに係る負荷分配システム及び従来技術としての負荷分配システムそれぞれのエネルギー損失を説明するための図である。なお、図7では、従来技術としての負荷分配システムにおけるエネルギー損失範囲を、ハッチングによって模式的に示している。
上記実施形態では、複数台の熱源機のうち能力可変型の熱源機(第1冷凍機51)が1台だけ設けられている。これに代えて、能力可変型の熱源機が2台以上設けられていてもよい。
例えば、本変形例Aに係る負荷分配システムでは、図6に示すように、第1冷凍機251及び第2冷凍機252が能力可変型の熱源機であって、第3冷凍機253が能力一定型の熱源機である。また、第1流量調整弁261及び第2流量調整弁262は許容時の流量変更が可能な弁であり、第3流量調整弁263は許容時の流量変更ができない弁が採用されている。そして、二次側設備からの要求負荷量が処理されるように、運転させる冷凍機として第1冷凍機251、第2冷凍機252、第3冷凍機253の順に決定される。なお、能力可変型の熱源機である第1冷凍機251及び第2冷凍機252の最小能力は、上記実施形態と同様にそれぞれ15%であるものとする。すなわち、本変形例では、第1冷凍機251及び第2冷凍機252の最小能力を合計した能力が、第3冷凍機253の定格能力以下となる。
一方、図7に示す従来技術としての負荷分配システムは、本変形例に係る負荷分配システムの備える熱媒体循環回路において、第1流量調整弁及び第2流量調整弁として許容時の流量変更ができない弁が採用されていること以外は、本変形例と同様の構成であるものとする。そして、二次側設備からの要求負荷量が処理されるように、運転させる冷凍機として第1冷凍機、第2冷凍機、第3冷凍機の順に決定されるものとする。
従来技術としての負荷分配システムでは、最小能力15%の能力可変型熱源機として第1冷凍機及び第2冷凍機を備えているが、第1冷凍機及び第2冷凍機に流れる水量を調整することができないため、第1冷凍機及び第2冷凍機に加えて第3冷凍機の運転が開始されると第1〜第3冷凍機のそれぞれには等量の水が流れる。そうすると、第1冷凍機及び第2冷凍機を最小能力で運転させることができず、図7に示すように、第3冷凍機の能力を最大で約33%損失することになる。
これに対して本変形例では、第1流量調整弁261及び第2流量調整弁262を備えていることで、第1冷凍機251や第2冷凍機252に流れる水量を調整することができる。このため、第1冷凍機251や第2冷凍機252を最小能力で運転させるために必要な量の水を第1冷凍機251及び第2冷凍機252へと流し、残りの水を第3冷凍機253へと流すことができる。そうすると、第1冷凍機251及び第2冷凍機252に加えて第3冷凍機253の運転を開始させる場合に、第1冷凍機251及び第2冷凍機252を最小能力で運転させ、かつ第3冷凍機253の能力を最大限発揮させることができるため、図7に示すように、第3冷凍機253のエネルギー損失をなくすことができる。
このように、負荷分配システムの備える複数台の熱源機において、能力可変型の熱源機の最小能力を合計した能力が能力一定型の熱源機の定格能力以下の能力であることで、能力可変型の熱源機に加えて能力一定型の熱源機の運転を開始させるときに、能力可変型の熱源機に対する熱媒体の流量を調整することで、システム全体のエネルギーの損失を抑えることができる。
また、上記実施形態では、熱媒体を加熱又は冷却する熱源機として3台の冷凍機が設けられている例を示しているが、熱源機の台数はこれに限定されず、1又は複数台の能力可変型の熱源機と1又は複数台の能力一定型の熱源機とが並列に設けられていればよい。さらに、熱利用機器である空調機に関してもその台数は上記実施形態に限定されない。
(5−2)変形例B
上記実施形態では、第1〜第3流量調整弁61〜63が、第1〜第3冷凍機51〜53それぞれの上流側(入口側)に設けられているが、下流側(出口側)に設けられていてもよい。
本発明は、複数の熱源機を備えるシステムにおいてシステム全体のエネルギー効率の悪化を抑制することができるものであり、複数の熱源機として可変速圧縮機を有する熱源機及び定速圧縮機を有する熱源機又は吸収式熱源機を備えるシステムへの適用が有効である。
20 二次側設備(利用側設備)
40 ポンプ
51 第1冷凍機(第1熱源機)
52 第2冷凍機(第2熱源機)
61 第1流量調整弁
62 第2流量調整弁
70 熱媒体循環回路
182 冷凍機台数決定部(制御部)
特開2007−292374号公報

Claims (5)

  1. 熱媒体を加熱又は冷却する第1熱源機(51)と、
    熱媒体を加熱又は冷却し、前記第1熱源機と並列に配置されている第2熱源機(52)と、
    前記第1熱源機及び前記第2熱源機から熱媒体が供給される利用側設備(20)と、
    前記第1熱源機、前記第2熱源機及び前記利用側設備が接続されている熱媒体循環回路(70)と、
    を備え、
    前記第1熱源機は、可変速圧縮機を有する熱源機であり、
    前記第2熱源機は、定速圧縮機を有する熱源機、又は、吸収式熱源機であり、
    前記熱媒体循環回路には、前記第1熱源機及び前記第2熱源機に共通しており前記熱媒体循環回路に熱媒体を循環させるためのポンプ(40)と、前記ポンプから前記第1熱源機へと流れる熱媒体の流量を調整するための第1流量調整弁(61)と、前記ポンプから前記第2熱源機へと流れる熱媒体の流量を調整するための第2流量調整弁(62)と、が設けられている、
    負荷分配システム。
  2. 前記利用側設備から要求される負荷に応じて、前記第1熱源機及び前記第2熱源機の駆動台数を制御する制御部(182)、を備え、
    前記制御部は、前記利用側設備から要求される負荷が徐々に増加して前記第1熱源機で対応可能な負荷以上の負荷が要求された場合には、前記第2熱源機へと熱媒体が流れるように前記第2流量調整弁の開度を調整し、かつ、最小能力で前記第1熱源機が駆動するように前記第1流量調整弁の開度を調整する、
    請求項1に記載の負荷分配システム。
  3. 前記第1熱源機は、2台以上あり、
    前記第1熱源機の最小能力を合計した能力は、前記第2熱源機の定格能力以下である、
    請求項2に記載の負荷分配システム。
  4. 前記ポンプは、単位時間当たりの熱媒体の吐出容量が一定である定量ポンプである、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の負荷分配システム。
  5. 前記第2流量調整弁は、前記第2熱源機への熱媒体の流れを許容又は遮断する開閉弁である、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の負荷分配システム。
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