JP7323372B2 - 熱源システム、制御方法、及びプログラム - Google Patents

熱源システム、制御方法、及びプログラム Download PDF

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Description

本開示は、熱源システム、制御方法、及びプログラムに関する。
特許文献1には、複数の熱源機を並列に設けた熱源システムが開示されている。特許文献1に開示されている熱源システムでは、複数の熱源機に1対1で対応するように同数のポンプが設けられている。
特許第5517667号公報
特許文献1に記載の熱源システムでは、熱源機とポンプを1対1で対応させて稼働させなければならない。そのため、熱源機の運転台数とポンプの運転台数とを異ならせることができないという課題がある。
本開示は、上記課題を解決するためになされたものであって、熱源機の運転台数とポンプの運転台数とを異ならせることができる熱源システム、制御方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本開示に係る熱源システムは、負荷との間で循環液を還流させる配管に、並列に設けられた複数の熱源機と、当該複数の熱源機それぞれに対応して設けられた複数の熱源機制御弁と、前記配管に並列に接続された複数のポンプと、制御器と、を備え、前記制御器は、少なくとも一つの前記熱源機の運転が停止したことを示す熱源機運転信号を受信したタイミングで、当該少なくとも一つの熱源機に対応する前記熱源機制御弁を閉制御する熱源機制御弁制御部と、前記少なくとも一つの熱源機の運転が停止したことを示す前記熱源機運転信号を受信したタイミングの後、前記閉制御の終了を待って、前記複数のポンプの少なくとも一つを停止制御するポンプ制御部と、を備える。
本開示に係る制御方法は、負荷との間で循環液を還流させる配管に、並列に設けられた複数の熱源機と、当該複数の熱源機それぞれに対応して設けられた複数の熱源機制御弁と、前記配管に並列に接続された複数のポンプと、前記複数の熱源機制御弁と前記複数のポンプを制御する制御器と、を備える熱源システムを制御する方法であって、少なくとも一つの前記熱源機の運転が停止したことを示す熱源機運転信号を受信したタイミングで、当該少なくとも一つの熱源機に対応する前記熱源機制御弁を閉制御するステップと、前記少なくとも一つの熱源機の運転が停止したことを示す前記熱源機運転信号を受信したタイミングの後、前記閉制御の終了を待って、前記複数のポンプの少なくとも一つを停止制御するステップと、を含む。
本開示に係るプログラムは、負荷との間で循環液を還流させる配管に、並列に設けられた複数の熱源機と、当該複数の熱源機それぞれに対応して設けられた複数の熱源機制御弁と、前記配管に並列に接続された複数のポンプと、前記複数の熱源機制御弁と前記複数のポンプを制御する制御器と、を備える熱源システムにおいて、少なくとも一つの前記熱源機の運転が停止したことを示す熱源機運転信号を受信したタイミングで、当該少なくとも一つの熱源機に対応する前記熱源機制御弁を閉制御するステップと、前記少なくとも一つの熱源機の運転が停止したことを示す前記熱源機運転信号を受信したタイミングの後、前記閉制御の終了を待って、前記複数のポンプの少なくとも一つを停止制御するステップと、を前記制御器を構成するコンピュータに実行させる。
本開示の熱源システム、制御方法、及びプログラムによれば、熱源機の運転台数とポンプの運転台数とを異ならせることができる。
本開示の第一実施形態に係る熱源システムの概略構成図である。 図1に示す制御器50の構成例を示す構成図である。 図2に示す制御器50の動作例を示すフローチャートである。 図1に示す熱源システム100の動作例を示すタイミングチャートである。 本開示の第二実施形態に係る熱源システムの概略構成図である。 図5に示す制御器50aの構成例を示す構成図である。 図6に示す制御器50aの動作例を示すフローチャートである。 図5に示す熱源システム100aの動作例を示すタイミングチャートである。 本開示の第三実施形態に係る図6に示す制御器50aの動作例を示すフローチャートである。 本開示の第三実施形態に係る図5に示す熱源システム100aの動作例を示すタイミングチャートである。 少なくとも一つの実施形態に係るコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。 図1に示す熱源機11の構成例を示す図である。
<第一実施形態>
(熱源システムの構成)
以下、本開示の第一実施形態に係る熱源システム及び制御方法について、図1~図4と図12を参照して説明する。図1は、本開示の第一実施形態に係る熱源システムの概略構成図である。図2は、図1に示す制御器50の構成例を示す構成図である。図3は、図2に示す制御器50の動作例を示すフローチャートである。図4は、図1に示す熱源システム100の動作例を示すタイミングチャートである。また、図12は、図1に示す熱源機11の構成例を示す図である。
図1に示すように熱源システム100は、熱源機部1と、熱源機制御弁部2と、1次ポンプ部3と、ヘッダ4および5と、2次ポンプ部6と、統合制御盤40と、制御器50と、配管71、72、73および74と、流量計81および83と、温度センサ82と、システム負荷200とを備える。
熱源機部1は、複数の熱源機11、12および13を備える。複数の熱源機11、12および13は、システム負荷200との間で冷水または温水(総称して循環液という)を矢印A1およびA2の向きに還流させる配管71~74に並列に設けられている。熱源機11、12および13は、冷凍機、ヒートポンプ等の熱源機器であり、配管71~74に流れる循環液を冷却したり、加熱したりする。以下、熱源機11、12および13が、冷凍機である場合を例とし挙げて本実施形態について説明する。また、配管71~74に流れる循環液を冷水という。熱源機11、12および13の各冷水入口は熱源機制御弁21、22および23の各弁出口に接続されている。熱源機11、12および13の各冷水出口はヘッダ4に接続されている。
ここで、図12を参照して熱源機11の構成例について説明する。図12は、熱源機11を可変速ターボ冷凍機とする場合の構成例を示す。図12に示す熱源機11は、2段圧縮2段膨張サブクールサイクルを実現する構成を有する。図12に示す熱源機11は、ターボ圧縮機660と、凝縮器662と、サブクーラ663と、高圧膨張弁664と、低圧膨張弁665と、中間冷却器667と、蒸発器666と、制御部674とを備える。ターボ圧縮機660は、冷媒を圧縮する。凝縮器662は、ターボ圧縮機660によって圧縮された高温高圧のガス冷媒を凝縮する。サブクーラ663は、凝縮器662にて凝縮された液冷媒に対して過冷却を与える。高圧膨張弁664は、サブクーラ663からの液冷媒を膨張させる。中間冷却器667は、高圧膨張弁664に接続されるとともにターボ圧縮機660の中間段および低圧膨張弁665に接続される。蒸発器666は、低圧膨張弁665によって膨張させられた液冷媒を蒸発させる。
ターボ圧縮機660は、遠心式の2段圧縮機であり、インバータ670によって回転数制御された電動モータ672によって駆動される。インバータ670は、制御部674によってその出力が制御される。ターボ圧縮機660の冷媒吸入口には、吸入冷媒流量を制御するインレットガイドベーン676が設けられている。
凝縮器662には、凝縮冷媒圧力を計測するための凝縮冷媒圧力センサPCが設けられている。センサPCの出力は、制御部674に送信される。サブクーラ663は、凝縮器662の冷媒流れ下流側に、凝縮された冷媒に対して過冷却を与えるように設けられている。サブクーラ663の冷媒流れ下流側直後には、過冷却後の冷媒温度を計測する温度センサTsが設けられている。凝縮器662およびサブクーラ663には、これらを冷却するための冷却伝熱管680が挿通されている。冷却水流量は流量計F2により、冷却水入口温度は温度センサTcoutにより、冷却水出口温度は温度センサTcinにより計測される。冷却水は、図示しない冷却塔において外部へと排熱された後に、再び凝縮器662およびサブクーラ663へと導かれる。
中間冷却器667には、中間圧力を計測するための圧力センサPMが設けられている。蒸発器666には、蒸発圧力を計測するための圧力センサPEが設けられている。蒸発器666において吸熱されることによって定格温度(例えば7℃)の冷水が得られる。蒸発器666には、システム負荷200へ供給される冷水を冷却するための冷水伝熱管682が挿通されている。冷水流量は流量計624により、冷水出口温度tsは温度センサ611bにより、冷水入口温度trは温度センサ611aにより計測される。凝縮器662の気相部と蒸発器666の気相部との間には、ホットガスバイパス管678-1が設けられている。ホットガスバイパス管678-1には、ホットガスバイパス管678-1内を流れる冷媒の流量を制御するためのホットガスバイパス弁678が設けられている。ホットガスバイパス弁678によってホットガスバイパス流量を調整することにより、熱源機11の容量制御が可能となっている。
制御部674は、制御器50から受信した熱源機運転指令に基づいて熱源機11の運転、停止および容量制御(温度を一定値とする熱交換量の制御)を行い、また、運転状態を示す情報(運転しているのかまたは停止しているのかを示す情報)を熱源機運転信号として制御器50へ出力する。また、制御部674は、冷水伝熱管682に流れる冷水の流量が所定の規定値より低下した場合に、冷水温の大幅な低下による機器の不具合の発生などを防止するため、ターボ圧縮機660などを停止することで熱源機11を停止させる機能(以下、流量低トリップという)を有している。このため、熱源システム100では、運転状態の熱源機11~13へ流れる冷水の流量が所定の規定値以上に保持されている。
なお、熱源機12および13も図12に示す熱源機11と同様の構成とすることができる。ただし、熱源機11~13を冷凍機とする場合、図12を参照して説明したように可変速ターボ冷凍機としてもよいし、固定速ターボ冷凍機としてもよい。固定速ターボ冷凍機とする場合は、図12に示した可変速ターボ冷凍機におけるターボ圧縮機660のようにインバータ670による回転数可変制御は行われず、一定の回転数で動作する固定速の圧縮機となる。
図1に戻り、熱源機制御弁部2は、複数の熱源機11~13それぞれに対応して設けられた複数の熱源機制御弁21~23を備える。熱源機制御弁21~23の各弁入口はヘッダ5に接続されている。熱源機制御弁21~23の各弁出口は熱源機11、12および13の各冷水入口に接続されている。熱源機制御弁21~23は、制御器50から出力された弁開度指令に従い、全開または全閉の2つの状態(あるいは後述する実施形態では全開および全閉とそれらの中間の状態)に弁の開度を調節する。なお、第一実施形態および第二実施形態において熱源機制御弁21~23は、全開もしくは全閉の2つの状態をとる弁またはさらに中間の開度をとる調節弁とすることができる。また、第三実施形態において熱源機制御弁21~23の少なくとも一つは、全開もしくは全閉と中間の開度をとる調節弁とする。
1次ポンプ部3は、ポンプ31、32および33と、ヘッダ34および35を備える。ヘッダ34は配管73とポンプ31、32および33の各吸入口に接続されている。ヘッダ35はポンプ31、32および33の各吐出し口と配管74に接続されている。ポンプ31、32および33は、ヘッダ34およびヘッダ35を介して配管73および配管74に並列に接続されている。ポンプ31~33は、それぞれ、制御器50が出力した1次ポンプ運転指令に従って例えば運転状態または停止状態に制御される。また、ポンプ31~33は、各ポンプが運転状態であるか停止状態であるかを示す1次ポンプ運転信号を、制御器50に対してそれぞれ出力する。
ヘッダ4は、熱源機11~13の各冷水出口と配管71に接続されている。ヘッダ5は、熱源機制御弁21~23の各弁入口と配管74に接続されている。
2次ポンプ部6は、ポンプ61、62および63と、ヘッダ64および65を備える。ヘッダ64は配管71とポンプ61、62および63の各吸入口に接続されている。ヘッダ65はポンプ61、62および63の各吐出し口と配管72に接続されている。ポンプ61、62および63は、ヘッダ64およびヘッダ65を介して配管71と配管72に並列に接続されている。ポンプ61~63は、それぞれ、制御器50が出力した図示していない2次ポンプ運転指令に基づいて例えば運転状態または停止状態に制御される。また、ポンプ61~63は、それぞれ、運転状態であるか停止状態であるかを示す図示していない2次ポンプ運転信号を、制御器50に対して出力する。
配管72はシステム負荷200の一端に接続され、配管73はシステム負荷200の他端に接続されている。システム負荷200は、配管71~74に流れる冷水を利用する空調機器等の負荷である。
流量計81は、配管71に流れる冷水の流量を計測し、統合制御盤40へ計測結果を示す信号を出力する。流量計83は、配管74に流れる冷水の流量を計測し、統合制御盤40へ計測結果を示す信号を出力する。なお、流量計81と流量計83は一方を省略してもよい。温度センサ82は、配管72に流れる冷水の温度を計測し、統合制御盤40へ計測結果を示す信号を出力する。
統合制御盤40は、熱源システム100全体を制御する装置であり、例えばコンピュータとその周辺装置とを備えて構成される。統合制御盤40は、例えば、流量計81および83と温度センサ82の計測結果等に基づき、熱源機運転指令を生成して制御器50へ出力し、制御器50を介して熱源機部1が備える熱源機11、12および13を制御したり、第1ポンプ部3を制御したりすることで、システム負荷200へ供給される冷水の温度と流量を制御する。また、統合制御盤40は、例えば、熱源機11、12および13の一部または全部を停止させる場合、熱源機運転指令として熱源機停止指令を制御器50へ出力し、制御器50によって停止させる熱源機11~13に対応する熱源機制御弁21~23の一部または全部を閉制御する(弁を閉じさせる)とともに、ポンプ31~33の一部または全部を停止制御する(ポンプを停止させる)。熱源機停止指令は、制御器50に対して、熱源機11~13の一部または全部の停止を指令するとともに、所定のタイミングで、対応する熱源機制御弁の閉制御の実行と、ポンプ31~33の一部または全部の停止制御の実行を指令する信号である。
制御器50は、熱源機部1と熱源機制御弁部2と1次ポンプ部3を制御する装置であり、例えばコンピュータとその周辺装置とを備えて構成されている。制御器50は、統合制御盤40から熱源機停止指令等の熱源機運転指令を、熱源機部2から熱源機運転信号を、そして、1次ポンプ部3から1次ポンプ運転信号を受信する。そして、制御器50は、受信した熱源機停止指令等の熱源機運転指令、熱源機運転信号、および1次ポンプ運転信号に基づいて、熱源機運転指令と弁開度指令と1次ポンプ運転指令を生成し、熱源機部1と熱源機制御弁部2と1次ポンプ部3へ送信する。
図2に示すように、制御器50は、制御器50が有するコンピュータ等のハードウェアとそのコンピュータが実行するプログラム等の組み合わせから構成される機能的構成要素として、熱源機台数制御部51と、熱源機制御弁制御部52と、ポンプ制御部53を有する。熱源機台数制御部51は、統合制御盤40から受信した熱源機運転指令に基づき、例えばシステム負荷の大きさに応じて運転させるべき熱源機の台数を制御する。熱源機制御弁制御部52は、少なくとも一つの熱源機(熱源機11~13の一部または全部)の運転が停止したことを示す熱源機運転信号を受信したタイミングで、当該少なくとも一つの熱源機に対応する熱源機制御弁(熱源機制御弁21~23の一部または全部)を閉制御する。ポンプ制御部53は、少なくとも一つの熱源機の運転が停止したことを示す熱源機運転信号を受信したタイミングの後、閉制御の終了を待って(例えば熱源機運転信号を受信したタイミングから閉制御にかかる所定時間が経過した後に、あるいは熱源機制御弁が閉じたことを検知した後に)、複数のポンプ31~33の少なくとも一つを停止制御する。
(熱源システムの動作)
ここで、図3および図4を参照して、図2に示す制御器50の動作例について説明する。図4は、図1に示す熱源機12とポンプ32を時刻t11で停止状態から起動し、その後、あるタイミング(時刻t13)で停止させる場合の各部の動作例を模式的に示すタイミングチャートである。また、図3に示す処理は、制御器50が統合制御盤40から熱源機停止指令を受信した場合に制御器50が実行する処理であり、制御器50によって所定の周期で繰り返し実行される。
図3に示す処理が開始されると、熱源機制御弁制御部52は熱源機停止指令が発生(受信)したか否かを判定する(ステップS11)。熱源機停止指令が発生していない場合(ステップS11で「NO」の場合)、熱源機制御弁制御部52は図3に示す処理を終了する。一方、熱源機停止指令が発生した場合(ステップS11で「YES」の場合)、熱源機制御弁制御部52は熱源機運転信号を確認し、熱源機が停止するまで待機する(ステップS12で「NO」の繰り返し)。
図4に示す例では、統合制御盤40が時刻t12で熱源機12に係る熱源機停止指令を「OFF」から「ON」にし、その後、所定時間後(時刻t13)に熱源機停止指令を「ON」から「OFF」に変化させ、また、熱源機停止指令に応じて熱源機台数制御部51が熱源機12に対して停止を指示する熱源機運転指令を送信する。熱源機12は、停止を指示する熱源機運転指令を受信すると、停止動作を開始する(時刻t13)。そして、時刻t14で熱源機12は停止し、熱源機運転信号を「ON」(動作状態)から「OFF」(停止状態)にして停止状態であることを制御器50へ通知する。
熱源機が停止すると(ステップS12で「YES」の場合)、熱源機制御弁制御部52は、所定の弁開度指令を出力し、熱源機制御弁(この場合、熱源機制御弁22)の閉制御を実行する(ステップS13)。図4に示す例では、時刻t14で熱源機運転信号が「ON」から「OFF」になったタイミングで、熱源機制御弁制御部52が所定の弁開度指令を出力して熱源機制御弁(熱源機制御弁22)の閉制御を実行することで、熱源機制御弁22の開度が全開(100%)から全閉(0%)へ向けて低下を開始している。
次に、ポンプ制御部53が、熱源機制御弁の閉制御に係る予め定めた所定時間(例えば数十秒~数分程度)が経過するまで待機する(ステップS14で「NO」の繰り返し)。閉制御に係る予め定めた所定時間が経過した場合(ステップS14で「YES」の場合)、ポンプ制御部53は所定の1次ポンプ運転指令を送信し、1次ポンプ停止制御を実行する(ステップS15)。図4に示す例では、時刻t14で熱源機運転信号が「ON」から「OFF」になったタイミングから所定時間が経過した時刻t15で、ポンプ制御部53が所定の1次ポンプ運転指令を送信して1次ポンプ(ポンプ32)の停止制御を実行することで、1次ポンプ(ポンプ32)運転信号が「ON」(動作状態)から「OFF」(停止状態)に変化している。閉制御に係る予め定めた所定時間は、熱源機制御弁22の開度が全開(100%)から全閉(0%)に変化するのに掛かる時間より長い時間に設定される。
(制御方法の手順)
なお、本実施形態の制御方法は、システム負荷200(負荷)との間で循環液を還流させる配管71~74に、並列に設けられた複数の熱源機11~13と、当該複数の熱源機11~13それぞれに対応して設けられた複数の熱源機制御弁21~23と、配管71~74に並列に接続された複数のポンプ31~33と、複数の熱源機制御弁21~23と複数のポンプ31~33を制御する制御器50と、を備える熱源システム100を制御する方法である。そして、本実施形態の制御方法は、少なくとも一つの熱源機の運転が停止したことを示す熱源機運転信号を受信したタイミング(時刻t14)で、当該少なくとも一つの熱源機に対応する熱源機制御弁を閉制御するステップ(ステップS13)と、少なくとも一つの熱源機の運転が停止したことを示す熱源機運転信号を受信したタイミング(時刻t14)から、閉制御にかかる所定時間が経過した後に、複数のポンプの少なくとも一つを停止制御するステップ(ステップS15)と、を含む。
(作用効果)
上記構成の熱源システム100および制御方法では、システム負荷200(負荷)との間で循環液を還流させる配管71~74に、並列に設けられた複数の熱源機11~13と、当該複数の熱源機11~13それぞれに対応して設けられた複数の熱源機制御弁21~23と、配管71~74に並列に接続された複数のポンプ31~33とを備えている。したがって、実施形態の熱源システムおよび制御方法によれば、熱源機の運転台数とポンプの運転台数とを異ならせることができる。
さらに、上記構成の熱源システム100および制御方法では、熱源機制御弁制御部52とポンプ制御部53を有する制御器50を備える。そして、熱源機制御弁制御部52は、少なくとも一つの熱源機の運転が停止したことを示す熱源機運転信号を受信したタイミングで、当該少なくとも一つの熱源機に対応する熱源機制御弁を閉制御する。また、ポンプ制御部53が、少なくとも一つの熱源機の運転が停止したことを示す熱源機運転信号を受信したタイミングから、閉制御にかかる所定時間が経過した後に、複数のポンプの少なくとも一つを停止制御する。したがって、次のような作用効果が得られる。
上述した特許文献1に記載されているように、熱源機と1次ポンプが1対1で設置されている構成では、並列に設置された熱源機がそれぞれ高効率な領域で運転できるように、熱源機毎にポンプの流量目標値を変えることができる。しかし、1次ポンプが並列接続された複数のポンプから構成される場合、熱源機毎にポンプの流量目標値を変えることはできない。また、熱源機の停止時に十分な流量を確保した状態で1次ポンプを停止させないと、流量低トリップが起きる。具体的には例えば、本実施形態と異なり、熱源機停止時、1次ポンプ停止と同時に熱源機制御弁を閉じると、熱源機制御弁の閉動作がポンプの停止動作に比べて遅いため、動力源が1台分少ないにも関わらず流路が1台分多い状態になるため流量低になる。そこで、本実施形態では、熱源機停止時における1次ポンプ停止、熱源機制御弁の閉タイミングを上述したようにシーケンス的に制御することで、流量低トリップの発生を防止している。本実施形態では、例えばタイマーを設けておき、熱源機制御弁が完全に閉じる時間までポンプの運転を継続している。なお、タイマーによる時間待機に代えて、制御弁開度が所定値以下となることを確認した後にポンプを停止させてもよい。また、熱源機への停止指令出力後はポンプ残留運転を行い、熱源機の完全停止を待つようにしてもよい。また、本実施形態では、熱源機が完全停止したことを確認し熱源機制御弁を閉め始めている。さらに本実施形態では、熱源機制御弁が完全に停止(例えばおよそ1分程度後)したことを確認した後に1次ポンプを1台停止させている。本実施形態の構成によれば、流量低トリップを発生させることなく、熱源機を停止させることができる。
<第二実施形態>
(熱源システムの構成)
次に、本開示の第二実施形態に係る熱源システム及び制御方法について、図5~図8を参照して説明する。なお、第一実施形態と同一または対応する構成には同一の符号を用いて説明を適宜省略する。図5は、本開示の第二実施形態に係る熱源システム100aの概略構成図である。図6は、図5に示す制御器50aの構成例を示す構成図である。図7は、図6に示す制御器50aの動作例を示すフローチャートである。図8は、図5に示す熱源システム100aの動作例を示すタイミングチャートである。
図5に示す第二実施形態の熱源システム100aは、図1に示す第一実施形態の熱源システム100と比較して次の点が異なる。すなわち、図5に示す第二実施形態の熱源システム100aは、図1に示す第一実施形態の熱源システム100に対して、新たに、複数のポンプ31~33の下流側から上流側へ循環液を矢印A3およびA4で示す方向に環流させるバイパス管92および93ならびにバイパス管92および93を開閉するバイパス弁91と、配管74の圧力を計測する圧力センサ84を備えている。また、図1に示す制御器50に対応する制御器50aは、図1に示す制御器50に対して、図6に示すように、少なくとも熱源機制御弁21~23の閉制御の実行中にバイパス弁91を開く制御を行うバイパス弁制御部54をさらに備えている。バイパス弁制御部54は、バイパス弁開度指令をバイパス弁91へ送信することで、バイパス弁91の開度を制御する。また、制御器50aは、圧力センサ84が計測した圧力値を示す信号を受信する。
(作用効果)
第一実施形態によれば、熱源機制御弁が閉じるのを待ってポンプを停止させることで、流量低トリップを防ぐことができるものの、場合により停止時に必要以上の流量が確保されるため、システム負荷への送水温度が過渡的に上昇してしまう可能性がある。これに対し、第二実施形態では、1次ポンプ部3に対しバイパス弁91を接続し、熱源機11~13の停止前はバイパス弁91を開いておくことで冷水を循環させる。その際、バイパス弁制御部54は、例えば、バイパス弁91の弁開度を操作し1次ポンプ下流の圧力を目標値に制御する。目標値はポンプQ-Hカーブ等から求めることができる。ここで、Q-Hカーブは、ポンプの性能を表す指標の一つであり、ポンプの吐出し量(流量)Qとポンプが流体を押し上げる高さ(揚程)Hの関係を示した曲線である。
熱源機11~13の1台を停止した後、1次ポンプを停止する前に熱源機制御弁21~23を閉じていくと、1次ポンプの吐出圧が上がる。ポンプ吐出圧が上がる(=配管下流側の圧力が上がる)と、バイパス弁制御部54は、バイパス弁91を開き、目標値を維持する。そのため、1次ポンプ周りで水が循環する。これによって、停止していない熱源機11~13の2台(あるいは1台)へ供給される冷水の流量を小さくすることができ、冷水温度の過渡的な上昇を抑えることができる。すなわち、第二実施形態の熱源システム100aによれば、冷水を図5に矢印A3およびA4で示すように循環させることで既運転中の熱源機に対し適切な流量の水を送ることができるため、送水温度の上昇を抑えることができる。
(熱源システムの動作)
ここで、図7および図8を参照して、図6に示す制御器50aの動作例について説明する。図8は、図5に示す熱源機12とポンプ32を時刻t11で停止状態から起動し、その後、あるタイミング(時刻t13)で停止させる場合の各部の動作例を模式的に示すタイミングチャートである。また、図7に示す処理は、制御器50aが統合制御盤40から熱源機停止指令を受信した場合に制御器50aが実行する処理であり、制御器50aによって所定の周期で繰り返し実行される。
図7に示す処理が開始されると、熱源機制御弁制御部52は熱源機停止指令が発生(受信)したか否かを判定する(ステップS11)。熱源機停止指令が発生していない場合(ステップS11で「NO」の場合)、熱源機制御弁制御部52は図7に示す処理を終了する。一方、熱源機停止指令が発生した場合(ステップS11で「YES」の場合)、熱源機制御弁制御部52は熱源機運転信号を確認し、熱源機が停止するまで待機する(ステップS12で「NO」の繰り返し)。
図8に示す例では、統合制御盤40が時刻t12で熱源機12に係る熱源機停止指令を「OFF」から「ON」にし、その後、所定時間後(時刻t13)に熱源機停止指令を「ON」から「OFF」に変化させ、また、熱源機停止指令に応じて熱源機台数制御部51が熱源機12に対して停止を指示する熱源機運転指令を送信する。熱源機12は、停止を指示する熱源機運転指令を受信すると、停止動作を開始する(時刻t13)。そして、時刻t14で熱源機12は停止し、熱源機運転信号を「ON」(動作状態)から「OFF」(停止状態)にして停止状態であることを制御器50aへ通知する。
熱源機が停止すると(ステップS12で「YES」の場合)、熱源機制御弁制御部52は、所定の弁開度指令を出力し、熱源機制御弁(この場合、熱源機制御弁22)の閉制御を実行する(ステップS13)。続いて、バイパス弁制御部54が、バイパス弁91の開制御を開始する(ステップS13-1)。ステップS13-1において、バイパス弁制御部54は、例えば、圧力センサ84の計測値が目標値と一致するようにバイパス弁91の開度を調節する制御を開始する。ただし、バイパス弁制御部54は、常時、圧力センサ84の計測値が目標値と一致するようにバイパス弁91の開度を調節する制御を実行していてもよい。あるいは、バイパス弁制御部54は、圧力センサ84の計測値に基づくフィードバック制御を行わずに、熱源機制御弁の閉制御が開始されてからの経過時間に基づき、予め定めた開度にバイパス弁91を制御するようにしてもよい。
図8に示す例では、時刻t14で熱源機運転信号が「ON」から「OFF」になったタイミングで、熱源機制御弁制御部52が所定の弁開度指令を出力して熱源機制御弁(熱源機制御弁22)の閉制御を実行することで熱源機制御弁22の開度が全開(100%)から全閉(0%)へ向けて低下を開始している。また、時刻t14で熱源機運転信号が「ON」から「OFF」になったタイミングで、バイパス弁制御部54が、バイパス弁91の開制御を開始することで、バイパス弁開度が全閉(0%)から開く方向に変化している。
次に、ポンプ制御部53が、熱源機制御弁の閉制御に係る予め定めた所定時間(例えば数十秒~数分程度)が経過するまで待機する(ステップS14で「NO」の繰り返し)。閉制御に係る予め定めた所定時間が経過した場合(ステップS14で「YES」の場合)、ポンプ制御部53は所定の1次ポンプ運転指令を送信し、1次ポンプ停止制御を実行する(ステップS15)。続いて、バイパス弁制御部54が、バイパス弁91の閉制御を開始する(ステップS15-1)。ステップS15-1において、バイパス弁制御部54は、例えば、圧力センサ84の計測値が目標値と一致するようにバイパス弁91の開度を調節する制御を終了する。ただし、上述したように、バイパス弁制御部54は、常時、圧力センサ84の計測値が目標値と一致するようにバイパス弁91の開度を調節する制御を実行していてもよい。あるいは、バイパス弁制御部54は、圧力センサ84の計測値に基づくフィードバック制御を行わない場合、バイパス弁91を全閉(0%)に制御する。
図8に示す例では、時刻t14で熱源機運転信号が「ON」から「OFF」になったタイミングから所定時間が経過した時刻t15で、ポンプ制御部53が所定の1次ポンプ運転指令を送信して1次ポンプ(ポンプ32)の停止制御を実行することで、1次ポンプ(ポンプ32)運転信号が「ON」(動作状態)から「OFF」(停止状態)に変化している。また、時刻t14で熱源機運転信号が「ON」から「OFF」になったタイミングから所定時間が経過した時刻t15で、バイパス弁制御部54が、バイパス弁91の閉制御を開始することで、バイパス弁開度が全閉(0%)の方向に変化している。
<第三実施形態>
(熱源システムの構成)
次に、本開示の第三実施形態に係る熱源システム及び制御方法について、図9および図10を参照して説明する。なお、第一実施形態および第二実施形態と同一または対応する構成には同一の符号を用いて説明を適宜省略する。なお、第三実施形態に係る熱源システムの構成は、図5に示す第二実施形態に係る熱源システム100aと同一であり、図6に示す第二実施形態の制御器50aにおける熱源機制御弁制御部52の動作が、第三実施形態と第二実施形態とで異なる。図9は、本開示の第三実施形態に係る図6に示す制御器50aの動作例を示すフローチャートである。図10は、本開示の第三実施形態に係る図5に示す熱源システム100aの動作例を示すタイミングチャートである。なお、第三実施形態において、図5に示す熱源機制御弁21~23の少なくとも一つは全開もしくは全閉の2つの状態と中間の開度をとる調節弁である。
(作用効果)
第一実施形態および第二実施形態では、熱源機制御弁21~23を全開⇔全閉操作しかできない弁とすることができたが、その場合、各熱源機に流れる水の流量配分は配管の圧力損失比で決まってしまうため、例えば特許文献1に開示されているような熱源機毎の最適負荷配分はできない。そこで、第三実施形態では、複数の熱源機制御弁21~23の少なくとも一つを調節弁にする。調節弁とは例えば空気圧、油圧、電磁力を駆動源として中間開度を取ることができる弁である。第三実施形態において、熱源機制御弁制御部52による調節弁の動かし方は、上下流の差圧を一定に保つ差圧制御あるいは直接流量制御どちらでもよい。例えば、熱源機の起動・停止時は、追起動熱源機の送水温度への影響をなるべく小さくし、かつ流量を確保するために、既運転熱源機の調節弁を一旦全開にする。第三実施形態によれば、1次ポンプが並列設置された系統の流量を確保し、トリップを発生させることなく熱源機を運転させることができる。
(熱源システムの動作)
ここで、図9および図10を参照して、図6に示す制御器50aの第三実施形態における動作例について説明する。なお、図5に示す熱源機制御弁21は調節弁であるとする。また、調節弁である熱源機制御弁21は、通常動作時に100%より小さい開度(100%未満の開度(調節弁開度所定値とする))で制御されているものとする。
図9は、図5に示す熱源機12とポンプ32を時刻t11で停止状態から起動し、その後、あるタイミング(時刻t13)で停止させる場合の各部の動作例を模式的に示すタイミングチャートである。なお、熱源機11は動作状態である。また、図9に示す処理は、制御器50aが統合制御盤40から熱源機停止指令を受信した場合に制御器50aが実行する処理であり、制御器50aによって所定の周期で繰り返し実行される。
図9に示す処理が開始されると、熱源機制御弁制御部52は熱源機停止指令が発生(受信)したか否かを判定する(ステップS11)。熱源機停止指令が発生していない場合(ステップS11で「NO」の場合)、熱源機制御弁制御部52は図9に示す処理を終了する。一方、熱源機停止指令が発生した場合(ステップS11で「YES」の場合)、熱源機制御弁制御部52は調節弁の全開制御を開始する(ステップS11-1)。ステップS11-1において熱源機制御弁制御部52は動作中の他の熱源機に対応する調節弁である熱源機制御弁を全開(開度100%)に制御する。次に、熱源機制御弁制御部52は熱源機運転信号を確認し、熱源機が停止するまで待機する(ステップS12で「NO」の繰り返し)。
図10に示す例では、統合制御盤40が時刻t12で熱源機12に係る熱源機停止指令を「OFF」から「ON」にし、その後、所定時間後(時刻t13)に熱源機停止指令を「ON」から「OFF」に変化させ、また、熱源機停止指令に応じて熱源機台数制御部51が熱源機12に対して停止を指示する熱源機運転指令を送信する。熱源機12は、停止を指示する熱源機運転指令を受信すると、停止動作を開始する(時刻t13)。そして、時刻t14で熱源機12は停止し、熱源機運転信号を「ON」(動作状態)から「OFF」(停止状態)にして停止状態であることを制御器50aへ通知する。一方、時刻t13において、熱源機制御弁制御部52は動作中の熱源機11に対応する調節弁である熱源機制御弁21を調節弁開度所定値から全開(開度100%)に制御する。
熱源機が停止すると(ステップS12で「YES」の場合)、熱源機制御弁制御部52は、所定の弁開度指令を出力し、熱源機制御弁(この場合、熱源機制御弁22)の閉制御を実行する(ステップS13)。続いて、バイパス弁制御部54が、バイパス弁91の開制御を開始する(ステップS13-1)。続いて、熱源機制御弁制御部52は、調節弁である他の熱源機制御弁の開度を所定値(調節弁開度所定値)に戻す制御を実行する(ステップS13-2)。
図10に示す例では、時刻t14で熱源機運転信号が「ON」から「OFF」になったタイミングで、熱源機制御弁制御部52が所定の弁開度指令を出力して熱源機制御弁(熱源機制御弁22)の閉制御を実行することで熱源機制御弁22の開度が全開(100%)から全閉(0%)へ向けて低下を開始している。また、時刻t14で熱源機運転信号が「ON」から「OFF」になったタイミングで、バイパス弁制御部54が、バイパス弁91の開制御を開始することで、バイパス弁開度が全閉(0%)から開く方向に変化している。また、時刻t14で熱源機運転信号が「ON」から「OFF」になったタイミングで、熱源機制御弁制御部52が調節弁(熱源機制御弁21)の開度を所定値に戻す制御を開始することで、熱源機制御弁22が調節弁開度所定値に戻る方向に変化している。
次に、ポンプ制御部53が、熱源機制御弁の閉制御に係る予め定めた所定時間(例えば数十秒~数分程度)が経過するまで待機する(ステップS14で「NO」の繰り返し)。閉制御に係る予め定めた所定時間が経過した場合(ステップS14で「YES」の場合)、ポンプ制御部53は所定の1次ポンプ運転指令を送信し、1次ポンプ停止制御を実行する(ステップS15)。続いて、バイパス弁制御部54が、バイパス弁91の閉制御を開始する(ステップS15-1)。ステップS15-1において、バイパス弁制御部54は、例えば、圧力センサ84の計測値が目標値と一致するようにバイパス弁91の開度を調節する制御を終了する。ただし、上述したように、バイパス弁制御部54は、常時、圧力センサ84の計測値が目標値と一致するようにバイパス弁91の開度を調節する制御を実行していてもよい。あるいは、バイパス弁制御部54は、圧力センサ84の計測値に基づくフィードバック制御を行わない場合、バイパス弁91を全閉(0%)に制御する。
図10に示す例では、時刻t14で熱源機運転信号が「ON」から「OFF」になったタイミングから所定時間が経過した時刻t15で、ポンプ制御部53が所定の1次ポンプ運転指令を送信して1次ポンプ(ポンプ32)の停止制御を実行することで、1次ポンプ(ポンプ32)運転信号が「ON」(動作状態)から「OFF」(停止状態)に変化している。また、時刻t14で熱源機運転信号が「ON」から「OFF」になったタイミングから所定時間が経過した時刻t15で、バイパス弁制御部54が、バイパス弁91の閉制御を開始することで、バイパス弁開度が全閉(0%)の方向に変化している。
第三実施形態では、熱源機制御弁制御部52は、少なくとも一つの熱源機が運転停止する場合、熱源機制御弁制御部52が当該少なくとも一つの熱源機に対応する熱源機制御弁を閉制御する前に、調節弁である他の熱源機制御弁を全開より小さい開度から一旦全開にする制御を行う。この場合、その調節弁に対応する熱源機(図10の例では熱源機11)は調節弁の開度が全開に変化したことによる流量の増加に対応するように制御部674(図12)による容量制御が実行される。そのため、その後に停止する熱源機に対応する熱源機制御弁の開制御にともなう流量の増加による温度変化(温度上昇)の割合を小さくすることができる。
(その他の実施形態)
以上、本開示の実施の形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施の形態に限られるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
なお、上記第三実施形態では、調節弁による制御と、バイパス弁による制御を組み合わせているが、これに限るものではなく、例えばバイパス弁による制御を省略してもよい。
また、統合制御盤40と制御器50と制御部674は、一部または全部の構成(あるいは機能)を統合してもよい。
また、並列接続される熱源機の台数と並列接続されるポンプの台数は複数台であればよく、また、並列接続される複数の熱源機やポンプの定格は同一であっても異なっていてもよい。
また、制御器50あるいは制御器50aは、1次ポンプ部3の制御と同様にして(例えば同期させて)、2次ポンプ部6を制御してもよい。
〈コンピュータ構成〉
図11は、少なくとも一つの実施形態に係るコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。
コンピュータ190は、プロセッサ191、メインメモリ192、ストレージ193、インタフェース194を備える。
上述の統合制御盤40と制御器50と制御部674は、コンピュータ190に実装される。そして、上述した各処理部の動作は、プログラムの形式でストレージ193に記憶されている。プロセッサ191は、プログラムをストレージ193から読み出してメインメモリ192に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、プロセッサ191は、プログラムに従って、上述した各記憶部に対応する記憶領域をメインメモリ192に確保する。
プログラムは、コンピュータ190に発揮させる機能の一部を実現するためのものであってもよい。例えば、プログラムは、ストレージに既に記憶されている他のプログラムとの組み合わせ、または他の装置に実装された他のプログラムとの組み合わせによって機能を発揮させるものであってもよい。なお、他の実施形態においては、コンピュータは、上記構成に加えて、または上記構成に代えてPLD(Programmable Logic Device)などのカスタムLSI(Large Scale Integrated Circuit)を備えてもよい。PLDの例としては、PAL(Programmable Array Logic)、GAL(Generic Array Logic)、CPLD(Complex Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)が挙げられる。この場合、プロセッサによって実現される機能の一部または全部が当該集積回路によって実現されてよい。
ストレージ193の例としては、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD-ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)、半導体メモリ等が挙げられる。ストレージ193は、コンピュータ190のバスに直接接続された内部メディアであってもよいし、インタフェース194または通信回線を介してコンピュータ190に接続される外部メディアであってもよい。また、このプログラムが通信回線によってコンピュータ190に配信される場合、配信を受けたコンピュータ190が当該プログラムをメインメモリ192に展開し、上記処理を実行してもよい。少なくとも一つの実施形態において、ストレージ193は、一時的でない有形の記憶媒体である。
<付記>
各実施形態に記載の熱源システム100または100aは、例えば以下のように把握される。
(1)第1の態様に係る熱源システム100または100aは、負荷(システム負荷200)との間で循環液を還流させる配管71~74に、並列に設けられた複数の熱源機11~13と、当該複数の熱源機11~13それぞれに対応して設けられた複数の熱源機制御弁21~23と、配管71~74に並列に接続された複数のポンプ31~33と、制御器50または50aと、を備え、前記制御器50または50aは、少なくとも一つの前記熱源機の運転が停止したことを示す熱源機運転信号を受信したタイミングで、当該少なくとも一つの熱源機に対応する前記熱源機制御弁を閉制御する熱源機制御弁制御部52と、前記少なくとも一つの熱源機の運転が停止したことを示す前記熱源機運転信号を受信したタイミングの後、前記閉制御の終了を待って、前記複数のポンプの少なくとも一つを停止制御するポンプ制御部53と、を備える。
上記構成により、熱源機の運転台数とポンプの運転台数とを異ならせることができる。また、流量低トリップを発生させることなく、熱源機を停止させることができる。
(2)第2の態様に係る熱源システム100aは、(1)の熱源システム100aであって、前記複数のポンプの下流側から上流側へ前記循環液を環流させるバイパス管92および93及び前記バイパス管を開閉するバイパス弁91をさらに備え、前記制御器50aが、少なくとも前記熱源機制御弁の閉制御の実行中に前記バイパス弁を開く制御を行うバイパス弁制御部54をさらに備える。
上記構成により、熱源機の運転台数とポンプの運転台数とを異ならせることができる。また、流量低トリップを発生させることなく、熱源機を停止させることができる。また、循環液を、バイパス弁を介して循環させることで既運転中の熱源機に対し適切な流量の水を送ることができるため、送水温度の変化を抑えることができる。
(3)第3の態様に係る熱源システム100aは、(2)の熱源システム100aであって、前記バイパス弁制御部54は、前記バイパス弁91を開く制御を行う際に、前記バイパス弁91の開度を調節することで前記複数のポンプの下流側の圧力を所定値に制御する。
上記構成により、熱源機の運転台数とポンプの運転台数とを異ならせることができる。また、流量低トリップを発生させることなく、熱源機を停止させることができる。また、循環液を、バイパス弁を介して循環させることで既運転中の熱源機に対し適切な流量の水を送ることができるため、送水温度の変化を抑えることができる。
(4)第4の態様に係る熱源システム100aは、(1)~(3)の熱源システム100aであって、前記複数の熱源機制御弁21~23の少なくとも一つが開度を調節できる調節弁であり、前記熱源機制御弁制御部52は、前記少なくとも一つの熱源機が運転停止する場合、前記熱源機制御弁制御部が当該少なくとも一つの熱源機に対応する前記熱源機制御弁を閉制御する前に、前記調節弁である他の前記熱源機制御弁を一旦全開にする制御を行う。
上記構成により、熱源機の運転台数とポンプの運転台数とを異ならせることができる。また、流量低トリップを発生させることなく、熱源機を停止させることができる。また、ポンプが並列設置された系統の流量を確保することができる。
11、12、13…熱源機
21、22、22…熱源機制御弁
31、32、33…ポンプ
71、72、73、74、92、93…配管
50、50a…制御器
51…熱源機台数制御部
52…熱源機制御弁制御部
53…ポンプ制御部
54…バイパス弁制御部
91…バイパス弁
100、100a…熱源システム
200…システム負荷

Claims (5)

  1. 負荷との間で循環液を還流させる配管に、並列に設けられた複数の熱源機と、
    当該複数の熱源機それぞれに対応して設けられた複数の熱源機制御弁と、
    前記配管に並列に接続された複数のポンプと、
    制御器と、
    を備え、
    前記制御器は、
    少なくとも一つの前記熱源機の運転が停止したことを示す熱源機運転信号を受信したタイミングで、当該少なくとも一つの熱源機に対応する前記熱源機制御弁を閉制御する熱源機制御弁制御部と、
    前記少なくとも一つの熱源機の運転が停止したことを示す前記熱源機運転信号を受信したタイミングの後、前記閉制御の終了を待って、前記複数のポンプの少なくとも一つを停止制御するポンプ制御部と、
    を備え、
    前記複数の熱源機制御弁の少なくとも一つが開度を調節できる調節弁であり、
    前記熱源機制御弁制御部は、前記少なくとも一つの熱源機が運転停止する場合、前記熱源機制御弁制御部が当該少なくとも一つの熱源機に対応する前記熱源機制御弁を閉制御する前に、前記調節弁である他の前記熱源機制御弁を一旦開制御する、
    熱源システム。
  2. 前記複数のポンプの下流側から上流側へ前記循環液を環流させるバイパス管及び前記バイパス管を開閉するバイパス弁をさらに備え、
    前記制御器が、少なくとも前記熱源機制御弁の閉制御の実行中に前記バイパス弁を開く制御を行うバイパス弁制御部をさらに備える
    請求項1に記載の熱源システム。
  3. 前記バイパス弁制御部は、前記バイパス弁を開く制御を行う際に、前記バイパス弁の開度を調節することで前記複数のポンプの下流側の圧力を所定値に制御する
    請求項2に記載の熱源システム。
  4. 負荷との間で循環液を還流させる配管に、並列に設けられた複数の熱源機と、
    当該複数の熱源機それぞれに対応して設けられた複数の熱源機制御弁と、
    前記配管に並列に接続された複数のポンプと、
    前記複数の熱源機制御弁と前記複数のポンプを制御する制御器と、
    を備える熱源システムを制御する方法であって、
    少なくとも一つの前記熱源機の運転が停止したことを示す熱源機運転信号を受信したタイミングで、当該少なくとも一つの熱源機に対応する前記熱源機制御弁を閉制御するステップと、
    前記少なくとも一つの熱源機の運転が停止したことを示す前記熱源機運転信号を受信したタイミングの後、前記閉制御の終了を待って、前記複数のポンプの少なくとも一つを停止制御するステップと、
    を含み、
    前記複数の熱源機制御弁の少なくとも一つが開度を調節できる調節弁であり、
    前記少なくとも一つの熱源機が運転停止する場合、前記閉制御するステップにおいて当該少なくとも一つの熱源機に対応する前記熱源機制御弁を閉制御する前に、前記調節弁である他の前記熱源機制御弁を一旦開制御するステップを有する、
    制御方法。
  5. 負荷との間で循環液を還流させる配管に、並列に設けられた複数の熱源機と、
    当該複数の熱源機それぞれに対応して設けられた複数の熱源機制御弁と、
    前記配管に並列に接続された複数のポンプと、
    前記複数の熱源機制御弁と前記複数のポンプを制御する制御器と、
    を備える熱源システムにおいて、
    少なくとも一つの前記熱源機の運転が停止したことを示す熱源機運転信号を受信したタイミングで、当該少なくとも一つの熱源機に対応する前記熱源機制御弁を閉制御するステップと、
    前記少なくとも一つの熱源機の運転が停止したことを示す前記熱源機運転信号を受信したタイミングの後、前記閉制御の終了を待って、前記複数のポンプの少なくとも一つを停止制御するステップと、
    を、前記制御器を構成するコンピュータに実行させるプログラムであって、
    前記複数の熱源機制御弁の少なくとも一つが開度を調節できる調節弁であり、
    前記少なくとも一つの熱源機が運転停止する場合、前記閉制御するステップにおいて当該少なくとも一つの熱源機に対応する前記熱源機制御弁を閉制御する前に、前記調節弁である他の前記熱源機制御弁を一旦開制御するステップを有する、
    プログラム。
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