JP2021095349A - 化粧料 - Google Patents

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JP2021095349A
JP2021095349A JP2019226247A JP2019226247A JP2021095349A JP 2021095349 A JP2021095349 A JP 2021095349A JP 2019226247 A JP2019226247 A JP 2019226247A JP 2019226247 A JP2019226247 A JP 2019226247A JP 2021095349 A JP2021095349 A JP 2021095349A
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崇広 香取
Takahiro Katori
崇広 香取
友香 広瀬
Yuka Hirose
友香 広瀬
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Abstract

【課題】界面活性剤を含まないか、界面活性剤のみで油相と水相を乳化できる量の界面活性剤を含まない化粧料を、極性油を一定量含んでいても、安定性を確保することができ、耐水性が良好で、べたつきの軽減されたものとする。【解決手段】界面活性剤を含まないか、界面活性剤のみで油相と水相を乳化できる量の界面活性剤を含まない化粧料であって、(A)水相ゲル化剤を含む水相と、(B)油相ゲル化剤を含む油相とからなり、水相と油相とが混合物を形成してなり、油相に(C)極性油を30質量%以上含み、化粧料の静置粘度が13000mPa・s以上とする。【選択図】なし

Description

本発明は化粧料に関するものであって、詳細には界面活性剤を含まないか、界面活性剤のみで油相と水相を乳化できる量の界面活性剤を含まない化粧料に関するものである。
通常化粧品等に用いられる水中油型あるいは油中水型等のエマルションは、添加されている界面活性剤の乳化作用により、水性成分と油性成分を安定的に混合させている。しかし、界面活性剤で乳化させた製剤、例えば紫外線吸収剤を含む日焼け止め製剤は、界面活性剤を用いて油溶性の紫外線吸収剤を水に乳化させているため、皮膚上に塗布した後に汗や水等で再乳化されて流れ落ちてしまうという問題を有している。また、界面活性剤は特有のべたつきを有するため、界面活性剤をできるだけ減量したい、あるいは完全に抜去する試みがなされている。さらに、近年肌への優しさをより重視する消費者が増加するに伴い、使用者の体質によってはごく稀に刺激を感じさせることもある界面活性剤を含有しない、もしくはほとんど含有しない製剤の要求がますます高くなっている。
例えば、特許文献1および2には水膨潤性層状ケイ酸塩と有機変性層状ケイ酸塩粘土鉱物と油と水とを含有する乳化組成物が記載されている。また、特許文献3には、特定の構造を有するアルキレンオキシド誘導体と、シリカ粉末と、油相と、水相とを含有する水中油型エマルションが記載されている。
一方、特許文献4には、寒天、キサンタンガム、セルロース、アルギン酸塩、およびセルロースの半合成誘導体から選ばれるポリオース類、およびベンゼン残渣不含アクリル酸ホモポリマーを含むアクリル酸ポリマーからなる群から選択される1種類のみをゲル化剤として含む水相と、ワックス、飽和炭化水素、モノグリセリド、ジグリセリド、トリグリセリド、および植物性脂肪であって、融点が50℃より高いものを含む群から選択される少なくとも1個のコンシステンシー因子を含む脂質相とからなり、界面活性剤および乳化剤のいずれも含まない組成物が記載されている。
また、特許文献5には、合成ポリマー親水性ゲル化剤でゲル化された水相と、 粒状ゲル化剤、オルガノポリシロキサンエラストマー、半結晶性ポリマー及びデキストリンエステル、並びにそれらの混合物から選択される少なくとも1種の親油性ゲル化剤でゲル化された少なくとも1つの油相とを含む化粧料組成物が記載されている。
特開2006−001913号公報 特開2006−151851号公報 特開2007−332037号公報 特表平11−505822号公報 特開2016−509052号公報
特許文献4や5に記載されている組成物は、水相に水相ゲル化剤を、油相に油相ゲル化剤をそれぞれ含む組成物であるが、これらの文献に記載されている組成物は紫外線吸収剤に代表されるような極性油が配合されていなか、低配合である。いわゆる紫外線吸収剤が高配合されている日焼け止め製剤は、界面活性剤を添加しても乳化安定性を保つことがそもそも困難であるため、界面活性剤を含まない製剤において安定性を保つことは極めて困難である。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、界面活性剤を含まないか、界面活性剤のみで油相と水相を乳化できる量の界面活性剤を含まない化粧料において、極性油を一定量含んでいても、安定性を確保することができ、耐水性が良好で、べたつきの軽減された化粧料を提供することを目的とするものである。
本発明の化粧料は、界面活性剤を含まないか、界面活性剤のみで油相と水相を乳化できる量の界面活性剤を含まない化粧料であって、
(A)水相ゲル化剤を含む水相と、
(B)油相ゲル化剤を含む油相とからなり、
水相と油相とが混合物を形成してなり、
油相に(C)極性油を30質量%以上含み、
化粧料の静置粘度が13000mPa・s以上である。
(C)極性油は紫外線吸収剤を含むことが好ましい。
(B)油相ゲル化剤でゲル化した油相の硬度は40N以上であることが好ましい。
(B)油相ゲル化剤は、デキストリン脂肪酸エステル、グリセリル脂肪酸エステル、アミノ酸ゲル化剤、ショ糖脂肪酸エステル、脂肪酸もしくはその塩、またはシリコーンワックスであることが好ましい。
デキストリン脂肪酸エステルは、パルミチン酸デキストリンまたは(パルミチン酸/エチルヘキサン酸)デキストリンであることが好ましい。
グリセリル脂肪酸エステルは(ベヘン酸/エイコサン二酸)グリセリルであることが好ましい。
アミノ酸ゲル化剤は、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジブチルアミド、N−2−エチルヘキサノイル−L−グルタミン酸ジブチルアミドおよびポリアミド8の中から選ばれる少なくとも1つであることが好ましい。
脂肪酸は12-ヒドロキシステアリン酸であることが好ましい。
(B)油相ゲル化剤は油相全量に対し2質量%以上含むことが好ましい。
本発明の化粧料は、界面活性剤を含まないか、界面活性剤のみで油相と水相を乳化できる量の界面活性剤を含まない化粧料であって、
(A)水相ゲル化剤を含む水相と、
(B)油相ゲル化剤を含む油相とからなり、
水相と油相とが混合物を形成してなり、
油相に(C)極性油を30質量%以上含み、
化粧料の静置粘度が13000mPa・s以上であるので、極性油を一定量含んでいても、安定性を確保することができ、耐水性が良好で、べたつきの軽減されたものとすることができる。
本発明の化粧料は、界面活性剤を含まないか、界面活性剤のみで油相と水相を乳化できる量の界面活性剤を含まない化粧料(以下、これらをまとめて、単に界面活性剤を含まない化粧料、あるいは単に化粧料とも称する)であって、
(A)水相ゲル化剤を含む水相と、
(B)油相ゲル化剤を含む油相とからなり、
水相と油相とが混合物を形成してなり、
油相に(C)極性油を30質量%以上含み、
化粧料の静置粘度が13000mPa・s以上である。
以下、各成分について詳細に説明する。
なお、本明細書において、PEGはポリエチレングリコール、EOはエチレンオキサイド、POはプロピレンオキサイド、POEはポリオキシエチレン、POPはポリオキシプロピレン、VPはビニルピロリドンの略である。
ここで、界面活性剤のみで油相と水相を乳化できる量の界面活性剤を含まない化粧料における、界面活性剤のみで油相と水相を乳化できる量の界面活性剤の具体的な量としては、化粧料全量に対し1質量%以下であり、好ましくは0.7質量%以下、さらに好ましくは0.5質量%以下である。
(A)水相ゲル化剤
水相には(A)水相ゲル化剤を含む。(A)水相ゲル化剤としては、例えば、セルロースガム、メチルセルロース、ニトロセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、結晶セルロース、セルロース末などのセルロース系高分子等、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステルなどのアルギン酸系高分子等が挙げられる。
また、アラビアゴム、トラガカント、ガラクタン、キャロブガム、グアーガム、カラヤガム、カラギーナン、キサンタンガム、ペクチン、寒天、クインスシード(マルメロ)、アルゲコロイド(褐藻エキス)などの植物系高分子、デキストラン、サクシノグルカン、プルラン等の微生物系高分子、コラーゲン、カゼイン、アルブミン、ゼラチンなどの動物系高分子、デンプン(コメ、トウモロコシ、バレイショ、コムギ)、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプンなどのデンプン系高分子等が挙げられる。
さらに、ポリビニルメチルエーテル、カルボキシビニルポリマーなどのビニル系高分子、ポリオキシエチレン系高分子、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体系高分子、ポリエチルアクリレート、ポリアクリルアミドなどのアクリル系高分子、ポリエチレンイミン、カチオンポリマー、ベントナイト、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ラポナイト、ヘクトライト、無水ケイ酸などの無機系水溶性高分子、PEG−240/デシルテトラデセス−20/ヘキサメチレンジイソシアネート共重合体、(ジメチルアクリルアミド/アクリロイルジメチルタウリンNa)クロスポリマー、(アクリル酸Na/アクリロイルジメチルタウリン)コポリマー、(アクリル酸アルキル/メタクリル酸ステアレス−20)コポリマー、(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/VP)コポリマー等が挙げられる。
(A)水相ゲル化剤は、水相全量に対し0.2〜4質量%含むことが好ましく、より好ましくは0.4〜3質量%である。(A)水相ゲル化剤が、水相全量に対し0.24質量%の範囲であることで、適度な粘度の水相とすることができる。
(B)油相ゲル化剤
油相には(B)油相ゲル化剤を含む。(B)油相ゲル化剤は、デキストリン脂肪酸エステル、グリセリル脂肪酸エステル、アミノ酸ゲル化剤、ショ糖脂肪酸エステル、脂肪酸もしくはその塩、またはシリコーンワックスであることが好ましい。
デキストリン脂肪酸エステルは、デキストリンまたは還元デキストリンと高級脂肪酸とのエステルであり、化粧料に一般的に使用されているものであれば特に制限されず使用することができる。デキストリンまたは還元デキストリンは平均糖重合度が3〜100のものを用いるのが好ましい。また、デキストリン脂肪酸エステルの構成脂肪酸としては、炭素数8〜22の飽和脂肪酸を用いるのが好ましい。具体的には、パルミチン酸デキストリン、オレイン酸デキストリン、ステアリン酸デキストリン、ミリスチン酸デキストリン、(パルミチン酸/2−エチルヘキサン酸)デキストリン等を挙げることができる。
グリセリル脂肪酸エステルは、グリセリン、炭素数18〜28の二塩基酸および炭素数8〜28の脂肪酸(ただし、二塩基酸を除く)を反応させることにより得られるエステル化反応生成物であり、化粧料に一般的に使用されているものであれば特に制限されず使用することができる。具体的には、(ベヘン酸/イソステアリン酸/エイコサン二酸)グリセリル、(ベヘン酸/エイコサン二酸)グリセリル、(ベヘン酸/エイコサン二酸)ポリグリセリル−10等を挙げることができる。
アミノ酸ゲル化剤は、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジブチルアミド(ジブチルラウロイルグルタミド)、N−2−エチルヘキサノイル−L−グルタミン酸ジブチルアミド(ジブチルエチルヘキサノイルグルタミド)、ポリアミド‐8、ポリアミド−3等を挙げることができる。
ショ糖脂肪酸エステルは、その脂肪酸が直鎖状あるいは分岐鎖状の、飽和あるいは不飽和の、炭素数12から22のものを好ましく用いることができる。具体的には、ショ糖カプリル酸エステル、ショ糖カプリン酸エステル、ショ糖ラウリン酸エステル、ショ糖ミリスチン酸エステル、ショ糖パルミチン酸エステル、ショ糖ステアリン酸エステル、ショ糖オレイン酸エステル、ショ糖エルカ酸エステル等を挙げることができる。
脂肪酸は、常温で固形のものを使用することができ、例えば、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、12−ヒドロキシステアリン酸等を挙げることができる。また、脂肪酸の塩としては、これらのカルシウム塩、マグネシウム塩、アルミニウム塩等を挙げることができる。
シリコーンワックスは、通常化粧料に配合できる原料であれば特に限定されないが、高重合ジメチルポリシロキサン、高重合メチルフェニルシロキサン、高重合メチルビニルポリシロキサン等の高重合メチルポリシロキサン、高重合アミノ変性メチルポリシロキサン、アルキル変性シリコーン(例えば、ステアリルジメチコン、アルキル(C30−C45)メチコン等)、ポリアミド変性シリコーン、長鎖アルコキシ変性シラン(ステアロキシトリメチルシラン等)等を挙げることができる。
(B)油相ゲル化剤の配合量は、(B)油相ゲル化剤でゲル化した油相の硬度が40以上となるように調整することが好ましい。油相の硬度は好ましくは40〜300Nであり、より好ましくは45〜280Nであり、さらには50〜270Nの範囲が好ましい。(B)油相ゲル化剤でゲル化した油相の硬度が40〜300Nの範囲であることで、界面活性剤を含まない化粧料の安定性を保つことができる。(B)油相ゲル化剤の配合量は、用いるゲル化剤の種類に応じて適宜変更することができるが、概ね、油相全量に対し2〜20質量%であり、より好ましくは4〜16質量%であり、さらには6〜14質量%である。
(A)水相ゲル化剤と含む水相と(B)油相ゲル化剤を含む油相とは化粧料中で混合物となる。ここで、混合物とは(A)水相ゲル化剤と含む水相と(B)油相ゲル化剤を含む油相とが混ざり合って、見た目で均質な状態となっていることを意味する。
(C)極性油
(C)極性油は通常、化粧品、医薬品、食品で用いられるものであれば特に限定されるものでない。IOB値は、特に限定されるものではないが、0.05〜0.80であることが好ましい。
なお、IOB値とは、Inorganic/Organic Balance(無機性/有機性比)の略であって、無機性値の有機性値に対する比率を表す値であり、有機化合物の極性の度合いを示す指標となるものである。IOB値は、具体的には、
IOB値=無機性値/有機性値
として表される。ここで、「無機性値」、「有機性値」のそれぞれについては、例えば、分子中の炭素原子1個について「有機性値」が20、同水酸基1個について「無機性値」が100といったように、各種原子または官能基に応じた「無機性値」、「有機性値」が設定されており、有機化合物中の全ての原子および官能基の「無機性値」、「有機性値」を積算することによって、当該有機化合物のIOB値を算出することができる(例えば、藤田著、「化学の領域」第11巻、第10号、第719頁〜第725頁、1957年参照)。
極性油の代表例としては、エステル油および紫外線吸収剤が挙げられる。
エステル油の具体例としては、ジネオペンタン酸トリプロピレングリコール、イソノナン酸イソノニル、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、12−ヒドロキシステアリン酸コレステリル、エチルヘキサン酸セチル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリチル、トリエチルヘキサノイン(トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン)、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、セチル2−エチルヘキサノエート、2−エチルヘキシルパルミテート、トリミリスチン酸グリセリン、トリ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセライド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オレイル、アセトグリセライド、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、アジピン酸ジイソブチル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、エチルラウレート、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、セバシン酸ジイソプロピル、コハク酸2−エチルヘキシル、クエン酸トリエチル等が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、一般に化粧料に用いられる高極性の油性紫外線吸収剤を広く挙げることができ、特に限定されるものでない。例えば、安息香酸誘導体、サリチル酸誘導体、ケイ皮酸誘導体、ジベンゾイルメタン誘導体、β,β−ジフェニルアクリレート誘導体、ベンゾフェノン誘導体、ベンジリデンショウノウ誘導体、フェニルベンゾイミダゾール誘導体、トリアジン誘導体、フェニルベンゾトリアゾール誘導体、アントラニル誘導体、イミダゾリン誘導体、ベンザルマロナート誘導体、4,4−ジアリールブタジエン誘導体等が例示される。以下に具体例および商品名などを列挙するが、これらの限定されるものではない。
安息香酸誘導体としては、パラ−アミノ安息香酸(PABA)エチル、エチル−ジヒドロキシプロピルPABA、エチルヘキシル−ジメチルPABA( 例えば「エスカロール507」;ISP社)、グリセリルPABA、PEG−25−PABA(例えば「ユビナールP25」;BASF社)、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル(例えば「ユビナールAプラス」)などが例示される。
サリチル酸誘導体としては、ホモサレート(「ユーソレックス(Eusolex)HMS」; ロナ/EMインダストリーズ社) 、エチルヘキシルサリチレート(例えば「ネオ・ヘリオパン(NeoHeliopan)OS」; ハーマン・アンド・レイマー社)、ジプロピレングリコールサリチレート(例えば「ディピサル(Dipsal)」; スケル社)、TEAサリチラート(例えば「ネオ・ヘリオパンTS」;ハーマン・アンド・レイマー社) などが例示される。
ケイ皮酸誘導体としては、オクチルメトキシシンナメートまたはメトキシケイ皮酸エチルヘキシル( 例えば「パルソールMCX」;ホフマン−ラ・ロシュ社)、メトキシケイ皮酸イソプロピル、メトキシケイ皮酸イソアミル(例えば「ネオ・ヘリオパンE1000」; ハーマン・アンド・レイマー社)、シンノキセート、DEAメトキシシンナメート、メチルケイ皮酸ジイソプロピル、グリセリル−エチルヘキサノエート−ジメトキシシンナメート、ジ−(2−エチルヘキシル)−4'−メトキシベンザルマロネートなどが例示される。
ジベンゾイルメタン誘導体としては、4−tert−ブチル−4’ −メトキシジベンゾイルメタン(例えば「パルソール1789」)などが例示される。
β,β−ジフェニルアクリレート誘導体としては、オクトクリレン( 例えば「ユビナールN539」; BASF社)などが例示される。
ベンゾフェノン誘導体としては、ベンゾフェノン−1(例えば「ユビナール400」;BASF社)、ベンゾフェノン−2(例えば「ユビナールD50」;BASF社)、ベンゾフェノン−3またはオキシベンゾン(例えば「ユビナールM40」;BASF社)、ベンゾフェノン−4(例えば「ユビナールMS40」;BASF社)、ベンゾフェノン−5、ベンゾフェノン−6(例えば「ヘリソーブ(Helisorb)11」;ノルクアイ社)、ベンゾフェノン−8 (例えば「スペクトラ−ソーブ(Spectra-Sorb)UV−24」;アメリカン・シアナミド社)、ベンゾフェノン−9(例えば「ユビナールDS−49」;BASF社)、ベンゾフェノン−12などが例示される。
ベンジリデンショウノウ誘導体としては、3−ベンジリデンショウノウ( 例えば「メギゾリル(Mexoryl)SD」;シメックス社)、4−メチルベンジリデンショウノウ、ベンジリデンショウノウスルホン酸(例えば「メギゾリルSL」;シメックス社)、メト硫酸ショウノウベンザルコニウム(例えば「メギゾリルSO」;シメックス社)、テレフタリリデンジショウノウスルホン酸(例えば「メギゾリルSX」;シメックス社)、ポリアクリルアミドメチルベンジリデンショウノウ(例えば「メギゾリルSW」;シメックス社)などが例示される。
フェニルベンゾイミダゾール誘導体としては、フェニルベンゾイミダゾールスルホン酸(例えば「ユーソレックス232」;メルク社)、フェニルジベンゾイミダゾールテトラスルホン酸二ナトリウム( 例えば「ネオ・ヘリオパンAP」;ハーマン・アンド・レイマー社)などが例示される。
トリアジン誘導体としては、アニソトリアジン(例えば「チノソーブ(Tinosorb)S」; チバ・スペシャリティー・ケミカルズ 社)、エチルヘキシルトリアゾン(例えば「ユビナールT150」;BASF社)、ジエチヘキシルブタミドトリアゾン(例えば「ユバソーブ(Uvasorb)HEB」;シグマ3 V社)、2,4,6−トリス(ジイソブチル−4’−アミノベンザルマロナート)−s−トリアジンなどが例示される。
フェニルベンゾトリアゾール誘導体としては、ドロメトリゾールトリシロキサン(例えば「シラトリゾール(Silatrizole)」; ローディア・シミー社)、メチレンビス( ベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール)(例えば「チノソーブM」( チバ・スペシャリティー・ケミカルズ社))などが例示される。
アントラニル誘導体としては、アントラニル酸メンチル( 例えば「ネオ・ヘリオパンMA」;ハーマン・アンド・レイマー社) などが例示される。
イミダゾリン誘導体としては、エチルヘキシルジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリンプロピオナートなどが例示される。
ベンザルマロナート誘導体としては、ベンザルマロナート官能基を有するポリオルガノシロキサン(例えば、ポリシリコーン−15;「パルソールSLX」;DSMニュートリション ジャパン社)などが例示される。
4,4−ジアリールブタジエン誘導体としては、1,1−ジカルボキシ(2,2’−ジメチルプロピル)−4,4−ジフェニルブタジエンなどが例示される。
(C)極性油は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
(C)極性油の配合量は、油相全量に対して30質量%以上であり、好ましくは30〜50質量%、より好ましくは32〜48質量%、さらに好ましくは33〜45質量%である。極性油に含まれる紫外線吸収剤の配合量は、極性油の40質量%以上、好ましくは50質量%以上、より好ましくは60質量%以上とするのが好ましく、極性油の全てが紫外線吸収剤であってもよい。極性油が30質量%以上であることで肌をよりふっくらとなめらかに見せることができ、肌の保護効果をより高めることができる。また、50質量%以下であることでべたつきをより抑えることができる。
(化粧料の静置粘度)
本発明の化粧料の静置粘度は13000mPa・s以上であり、14000〜50000mPa・sであることがより好ましく、15000〜40000mPa・sであることがより好ましい。化粧料の静置粘度が13000mPa・s以上であることで、界面活性剤を含まない化粧料にあって、極性油を油相全量に対し30質量%以上含んでいても、化粧料の安定性を確保することができる。
本発明の化粧料には、上記成分の他、化粧品や医薬部外品に通常用いられる成分、例えば、保湿剤、粉末成分、非極性油、液体油脂、固体油脂、ロウ、高級脂肪酸、高級アルコール、糖類、薬剤等を1種または2種以上配合することができる。以下に、配合可能な成分を例示する。
保湿剤としては、例えば、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、キシリトール、ソルビトール、マルチトール、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、ムコイチン硫酸、カロニン酸、アテロコラーゲン、乳酸ナトリウム、胆汁酸塩、dl−ピロリドンカルボン酸塩、短鎖可溶性コラーゲン、ジグリセリン(EO)PO付加物、イザヨイバラ抽出物、セイヨウノコギリソウ抽出物、メリロート抽出物等が挙げられる。
粉末成分としては、例えば、無機粉末(例えば、タルク、カオリン、雲母、絹雲母(セリサイト)、白雲母、金雲母、合成雲母、紅雲母、黒雲母、パーミキュライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、マグネシウム、シリカ、ゼオライト、硫酸バリウム、焼成硫酸カルシウム(焼セッコウ)、リン酸カルシウム、弗素アパタイト、ヒドロキシアパタイト、セラミックパウダー、金属石鹸(例えば、ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム)、窒化ホウ素等);有機粉末(例えば、ポリアミド樹脂粉末(ナイロン粉末)、ポリエチレン粉末、ポリメタクリル酸メチル粉末、ポリスチレン粉末、スチレンとアクリル酸の共重合体樹脂粉末、ベンゾグアナミン樹脂粉末、ポリ四弗化エチレン粉末、セルロース粉末等);無機白色顔料(例えば、酸化亜鉛等);無機赤色系顔料(例えば、チタン酸鉄等);無機紫色系顔料(例えば、マンゴバイオレット、コバルトバイオレット等);無機緑色系顔料(例えば、酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト等);無機青色系顔料(例えば、群青、紺青等);パール顔料(例えば、酸化チタンコーテッドマイカ、酸化チタンコーテッドオキシ塩化ビスマス、酸化チタンコーテッドタルク、着色酸化チタンコーテッドマイカ、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔等);金属粉末顔料(例えば、アルミニウムパウダー、カッパーパウダー等);ジルコニウム、バリウムまたはアルミニウムレーキ等の有機顔料(例えば、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色228号、赤色405号、橙色203号、橙色204号、黄色205号、黄色401号、および青色404号などの有機顔料、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色227号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、緑色3号および青色1号等);天然色素(例えば、クロロフィル、β−カロチン等)等が挙げられる。
非極性油としては、例えば、シリコーン油、流動パラフィン、スクワラン、スクワレン、パラフィン、イソヘキサデカン等の炭化水素油等が挙げられる。
シリコーン油としては、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、カプリリルメチコン、ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン、メチルハイドロジェンポリシロキサンなどの鎖状シリコーン油、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサンなどの環状シリコーン油等が挙げられる。
液体油脂としては、例えば、アボガド油、ツバキ油、タートル油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、パーシック油、小麦胚芽油、サザンカ油、ヒマシ油、アマニ油、サフラワー油、綿実油、エノ油、大豆油、落花生油、茶実油、カヤ油、コメヌカ油、シナギリ油、日本キリ油、ホホバ油、胚芽油、トリグリセリン等が挙げられる。
固体油脂としては、例えば、カカオ脂、ヤシ油、馬脂、硬化ヤシ油、パーム油、牛脂、羊脂、硬化牛脂、パーム核油、豚脂、牛骨脂、モクロウ核油、硬化油、牛脚脂、モクロウ、硬化ヒマシ油等が挙げられる。
ロウ類としては、例えば、ミツロウ、キャンデリラロウ、綿ロウ、カルナウバロウ、ベイベリーロウ、イボタロウ、鯨ロウ、モンタンロウ、ヌカロウ、ラノリン、カポックロウ、酢酸ラノリン、液状ラノリン、サトウキビロウ、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、還元ラノリン、ジョジョバロウ、硬質ラノリン、セラックロウ、POEラノリンアルコールエーテル、POEラノリンアルコールアセテート、POEコレステロールエーテル、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、POE水素添加ラノリンアルコールエーテル等が挙げられる。
高級脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、ウンデシレン酸、トール酸、イソステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)等が挙げられる。
高級アルコールとしては、例えば、直鎖アルコール(例えば、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、セトステアリルアルコール等);分枝鎖アルコール(例えば、モノステアリルグリセリンエーテル(バチルアルコール)、2−デシルテトラデシノール、ラノリンアルコール、コレステロール、フィトステロール、ヘキシルドデカノール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール等)等が挙げられる。
単糖としては、例えば、三炭糖(例えば、D−グリセリルアルデヒド、ジヒドロキシアセトン等);四炭糖(例えば、D−エリトロース、D−エリトルロース、D−トレオース等);五炭糖(例えば、L−アラビノース、D−キシロース、L−リキソース、D−アラビノース、D−リボース、D−リブロース、D−キシルロース、L−キシルロース等);六炭糖(例えば、D−グルコース、D−タロース、D−ブシコース、D−ガラクトース、D−フルクトース、L−ガラクトース、L−マンノース、D−タガトース等);七炭糖(例えば、アルドヘプトース、ヘプロース等);八炭糖(例えば、オクツロース等);デオキシ糖(例えば、2−デオキシ−D−リボース、6−デオキシ−L−ガラクトース、6−デオキシ−L−マンノース等);アミノ糖(例えば、D−グルコサミン、D−ガラクトサミン、シアル酸、アミノウロン酸、ムラミン酸等);ウロン酸(例えば、D−グルクロン酸、D−マンヌロン酸、L−グルロン酸、D−ガラクツロン酸、L−イズロン酸等)等が挙げられる。
オリゴ糖としては、例えば、ショ糖、グンチアノース、ウンベリフェロース、ラクトース、プランテオース、イソリクノース類、α,α−トレハロース、ラフィノース、リクノース類、ウンビリシン、スタキオースベルバスコース類等が挙げられる。
アミノ酸としては、例えば、中性アミノ酸(例えば、スレオニン、システイン等);塩基性アミノ酸(例えば、ヒドロキシリジン等)等が挙げられる。また、アミノ酸誘導体として、例えば、アシルサルコシンナトリウム(ラウロイルサルコシンナトリウム)、アシルグルタミン酸塩、アシルβ−アラニンナトリウム、グルタチオン、ピロリドンカルボン酸等が挙げられる。
有機アミンとしては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モルホリン、トリイソプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール等が挙げられる。
アルキレンオキシド誘導体としては、例えば、POE(9)POP(2)ジメチルエーテル、POE(14)POP(7)ジメチルエーテル、POE(10)POP(10)ジメチルエーテル、POE(6)POP(14)ジメチルエーテル、POE(15)POP(5)ジメチルエーテル、POE(25)POP(25)ジメチルエーテル、POE(7)POP(12)ジメチルエーテル、POE(22)POP(40)ジメチルエーテル、POE(35)POP(40)ジメチルエーテル、POE(50)POP(40)ジメチルエーテル、POE(55)POP(30)ジメチルエーテル、POE(30)POP(34)ジメチルエーテル、POE(25)POP(30)ジメチルエーテル、POE(27)POP(14)ジメチルエーテル、POE(55)POP(28)ジメチルエーテル、POE(36)POP(41)ジメチルエーテル、POE(7)POP(12)ジメチルエーテル、POE(17)POP(4)ジメチルエーテル等が挙げられる。
金属イオン封鎖剤としては、例えば、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジフォスホン酸、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジフォスホン酸四ナトリウム塩、エデト酸二ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、エデト酸四ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、グルコン酸、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、コハク酸、エデト酸、エチレンジアミンヒドロキシエチル三酢酸3ナトリウム等が挙げられる。
酸化防止助剤としては、例えば、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、ケファリン、ヘキサメタフォスフェイト、フィチン酸、エチレンジアミン四酢酸等が挙げられる。
その他の配合可能成分としては、例えば、防腐剤(エチルパラベン、ブチルパラベン等);美白剤(例えば、胎盤抽出物、ユキノシタ抽出物、アスコルビン酸又はその誘導体、トラネキサム酸、アルブチン等);血行促進剤(ニコチン酸、ニコチン酸ベンジル、ニコチン酸トコフェロール、ニコチン酸β−ブトキシエステル、ミノキシジルまたはその類縁体、γ−オリザノール、アルコキシカルボニルピリジンN−オキシド、塩化カルプロニウム、およびアセチルコリンまたはその誘導体等);各種抽出物(例えば、ショウガ、ウバク、オウレン、シコン、バーチ、ビワ、ニンジン、アロエ、ゼニアオイ、アイリス、ブドウ、ヘチマ、ユリ、サフラン、センキュウ、ショウキュウ、オトギリソウ、オノニス、ニンニク、トウガラシ、チンピ、トウキ、ボタン、海藻等)、賦活剤(例えば、パンテニールエチルエーテル、ニコチン酸アミド、ビオチン、パントテン酸、ローヤルゼリー、コレステロール誘導体等);抗脂漏剤(例えば、ピリドキシン類、チアントール等)等が挙げられる。
本発明の化粧料は、水相成分、油相成分それぞれを必要に応じて70〜100℃にて溶解および分散させたのち、それぞれを冷却固化させ、固化した水相成分および油相成分をホモジナイザーやディスパー等で混合して調製することができる。
本発明の化粧料の製品形態は、特に限定されないが、例えば、乳液、スキンケアクリーム、ヘアクリーム、リキッドファンデーション、アイライナー、マスカラ、アイシャドウ等の乳液状ないしクリーム状の製品が挙げられる。
次に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。本発明は以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
[実施例および比較例1〜4]
表1に示す処方で、水相成分、油相成分それぞれを適温にて溶解および分散させたのち、それぞれを冷却固化させ、固化した水相成分および油相成分をディスパーで均一混合して化粧料を得た。
[比較例5および6]
表1に示す処方で、水相成分、油相成分それぞれを適温にて溶解および分散させたのち、水相成分に油相成分を滴下し混合して化粧料を得た。
なお、表中の原料の製品名等の詳細は下記のとおりである。
・(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/VP)コポリマー:Aristoflex(AVCクラリアントジャパン株式会社製)
・パルミチン酸デキストリン:レオパールKL(千葉製粉株式会社製)
・(パルミチン酸/エチルヘキサン酸)デキストリン:レオパールTT(千葉製粉株式会社製)
・(ベヘン酸/エイコサン二酸)グリセリル:ノムコートHK−G(日清オイリオグループ株式会社製)
・N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジブチルアミド:GP−1(味の素株式会社製)
・N−2−エチルヘキサノイル−L−グルタミン酸ジブチルアミド:EB21(味の素株式会社製)
・ポリアミド−8:オレオクラフトLP−21(クローダジャパン社製)
・トリ酢酸テトラステアリン酸スクロース:シュガーワックスA−10E(第一工業製薬株式会社製
・シリコーンワックス:AMS−C30(ダウ・ケミカル日本株式会社/ダウ・東レ株式会社製)
(静置粘度の測定)
調製した化粧料について、レオメーター(アントンパール社製レオメーターMCR300)でギャップ0.5mm、ひずみ振り角0.1%、周波数1Hz、温度25℃の条件下50φコーンプレートで応力を増加させながら測定した。
(硬度の測定)
調製した化粧料について、レオメーター(レオテック社製レオメーター)で感圧軸5φ、針入速度2cm/min、針入度10mmの条件下で測定した。
(安定性)
調製した化粧料を25℃1週間保存した後、製剤の状態を確認して、以下の基準で評価した。
A:水相、油相どちらからも液体のしみ出しがない
B:水相、油相どちらかまたは片方からわずかな液体のしみ出しがある
C:水相、油相どちらからも液体がしみ出して均一性を保っていない
(べたつき)
調製した化粧料を専門パネラー10名により使用してもらい、以下の基準で評価した。
<評価基準>
A:8人以上がべたつきがないと感じた
B:5〜7人がべたつきがないと感じた
C:4人以下がべたつきがないと感じた
(耐水性)
Sプレート(5×5cmのV溝PMMA板、SPFMASTER−PA01)に各例のサンプルを2mg/cm2の量で滴下し、60秒間指で塗布し、15分間乾燥した後、その吸光度(400〜280nm)を株式会社日立製作所社製U−3500型自記録分光光度計にて測定した。未塗布のプレートをコントロールとし、吸光度(Abs)を以下の式で算出した。
Abs=−log(T/To)
T:サンプルの透過率、To:未塗布プレートの透過率
その後、塗布膜を流水に30分間浸した後、再度吸光度スペクトルを測定した。水浴前の吸光度に対する水浴後の吸光度から試料の基板残存率を求め、その耐水性を以下の基準で評価した。
A:残存率95%以上
B:残存率80%以上95%未満
C:残存率80%未満
表1に評価結果を処方とともに示した。
Figure 2021095349
表1に示すように、実施例1〜4はいずれも化粧料の静置粘度が13000mPa・s以上であるので、安定性がよく、極性油30質量%以上含むにもかかかわらず、べたつきがなく、さらに耐水性も良好であった。一方、比較例1〜4は化粧料の静置粘度が13000mPa・s未満であるため、安定性が悪かった。なお、比較例1〜4は安定性が悪かったため、べたつき、耐水性の評価は行わなかった。また比較例1〜3は油相ゲル化剤でゲル化した油相が硬度を測定できる状態でなかったため、測定を行わなかった。比較例5および6は界面活性剤を含むため特有のべたつきを有し、再乳化が起こるため耐水性も充分ではなかった。

Claims (9)

  1. 界面活性剤を含まないか、界面活性剤のみで油相と水相を乳化できる量の界面活性剤を含まない化粧料であって、
    (A)水相ゲル化剤を含む水相と、
    (B)油相ゲル化剤を含む油相とからなり、
    前記水相と前記油相とが混合物を形成してなり、
    前記油相に(C)極性油を30質量%以上含み、
    化粧料の静置粘度が13000mPa・s以上である化粧料。
  2. 前記(C)極性油が紫外線吸収剤を含む請求項1記載の化粧料。
  3. 前記(B)油相ゲル化剤でゲル化した油相の硬度が40N以上である請求項1または2記載の化粧料。
  4. 前記(B)油相ゲル化剤が、デキストリン脂肪酸エステル、グリセリル脂肪酸エステル、アミノ酸ゲル化剤、ショ糖脂肪酸エステル、脂肪酸もしくはその塩、またはシリコーンワックスである請求項1、2または3記載の化粧料。
  5. 前記デキストリン脂肪酸エステルが、パルミチン酸デキストリンまたは(パルミチン酸/エチルヘキサン酸)デキストリンである請求項4記載の化粧料。
  6. 前記グリセリル脂肪酸エステルが(ベヘン酸/エイコサン二酸)グリセリルである請求項4記載の化粧料。
  7. 前記アミノ酸ゲル化剤が、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジブチルアミド、N−2−エチルヘキサノイル−L−グルタミン酸ジブチルアミドおよびポリアミド8の中から選ばれる少なくとも1つである請求項4記載の化粧料。
  8. 前記脂肪酸が12-ヒドロキシステアリン酸である請求項4記載の化粧料。
  9. 前記(B)油相ゲル化剤を油相全量に対し2質量%以上含む請求項5〜8いずれか1項記載の化粧料。
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