JP2021094273A - 塗布具 - Google Patents
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Abstract
Description
このうち、眉毛などに化粧料を塗布するアイライナーとして好適に用いることができる塗布具について、本出願人より幾つか提案をしており、その例が特許文献1〜3に開示されている。
すなわち、特許文献1に開示の塗布具においては、軸筒に設けた天蓋を回動操作すること、または天蓋を押圧することにより、ピストンを前進させて塗布液の貯留部に圧力を加え、この圧力により塗布液を塗布部(穂首)に供給するように構成される。
この塗布具においても、逆止弁を介して塗布液の貯留部に加えられる圧力により、塗布液を塗布部(穂首)に供給するように作用する。
したがって、利用者は必要とするときに、操作部の簡単な操作により、前記塗布具をアイライナーとして用いることができる。
これによると、塗布具の保管中において、塗布液(アイライナーの化粧料)が穂首の繊維間に浸漬した状態で固化するという問題が生ずる。
加えて、塗布液の貯留部側を構成するユニットをカートリッジ化させて、前端部に塗布部を備えたユニットに対して着脱可能に装着することで、塗布具の全体の使い捨てを避けて、資源の再利用に寄与できる塗布具を提供することを主要な目的とするものである。
したがって、繰り返えされるスプリングによる弁棒の前進移動ごとに、塗布液供給路には間欠的に塗布液が送り込まれ、塗布液を先軸ユニットの塗布部に供給することができる。
また、この発明に係る塗布具によると、前端部に塗布部を備えた先軸ユニットに対して、塗布液の貯留部を備えた後軸ユニットが着脱可能に装着される構成が採用される。
したがって、後軸ユニットをカートリッジとして個別に供給することで、塗布具の全体の使い捨てを避けることができ、資源の再利用に寄与できる塗布具を提供することができる。
なお、以下に示す各図においては、同一部分を同一符号で示しているが、一部の図面においては紙面の都合により代表的な部分に符号を付けて、その詳細については単品構成で示した図6〜図10に付けた符号を引用して説明する。
そして、先軸ユニットFUに対して後軸ユニットBUが、相対回転できるように構成されており、この相対回転に伴って、後軸ユニットBU側の貯留部4からの塗布液が、先軸ユニットFU側の塗布部3に対して、間欠的に供給されるように構成されている。
なお、後軸ユニットBUのカートリッジとしての機能について、また先軸ユニットFUに対して後軸ユニットBUを相対回転させることによる塗布液の供給作用などについては、図3および図4に基づいて後で説明する。
この穂首3には、後軸ユニットBUから先軸ユニットFUに向かって形成された塗布液供給路(後述するスプリング受け5、カム部材7の内部空間など)を介して、貯留部4からの塗布液(アイラインの化粧料)が供給される。
なお、図示例においては、穂首3には軸孔3aが形成されているが、この軸孔3a内に中継芯が挿入されて、塗布液供給路からの塗布液が、穂首3に導出されるように構成される場合もある。
また、スプリング受け5の前半部内には、円筒状のカム部材7がスプリング受け5に対して軸回転が可能に取り付けられており、このカム部材7内には弁棒8が軸方向に移動可能に収容されている。
なお、この弁棒8には、スプリング受け5に収容されたスプリング6の弾発力を受けて、前方に向かう付勢力が与えられており、これにより弁棒8の前端部は、カム部材7の前端開口として形成された後述する弁座7dを閉塞するように作用する。
前記弁棒8の後端部には攪拌部材9が取り付けられており、この攪拌部材9の後半部は塗布液の貯留部4内に配置されて、弁棒8の軸方向の移動に伴って、貯留部4内の塗布液を攪拌するように作用する。
また、前記した後軸2には、後端部側に形成された開口を埋めるようにして、尾栓11が取り付けられている。
図5は、先軸ユニットFUの主体となる先軸1の単品構成を示している。この先軸1は前端部の外径が縮小されて、口先部1bが形成されており、この口先部1bの端部に前記した開口1aが形成されて、この開口1a内に塗布部としての穂首3が取り付けられる。 なお、前記開口1a内には軸方向に沿って複数本のリブ1cが、開口1aを囲むようにして形成されており、この複数本のリブ1cによって、穂首3が軸方向に沿って取り付けられる。
この回り止めリブ1dは、後述するカム部材7に形成された突起7eに係合することで、先軸ユニットFUに対するカム部材7の回り止め機構の一方を構成している。
この複数の小突起1fは、後で説明する後軸ユニットBUが、先軸ユニットFU1に装着されたとき、後軸ユニットBU側の環状リブ2cが、この小突起1fを乗り越えることで、後軸2の抜け止めとして作用するものとなる。
また、後軸2の前部側の長さ方向の大部分の領域が、軸方向に沿ってほぼ同一径を有する円筒部2bを形成しており、円筒部2bにおける把持部2aに近い位置には環状に突出するリブ2cが形成されている。
後軸2の前端開口内には、図6(D)に示すように複数のリブ2dが形成されている。 このリブ2dは、スプリング受け5を嵌合により取り付ける際に利用される。そして、後軸2に取り付けられたスプリング受け5と、後軸2の軸方向の中央部に形成された隔壁2eとの間が、塗布液の貯留部4となる。
なお、後軸2の把持部2aに形成された内面空間2gには、図1に示したように尾栓11が嵌め込みにより取り付けられる。
また、前記リブ5aの形成位置には、軸の両外側に向けて一対の面取り5bが形成されている。この面取り5bは、スプリング受け5を後軸2の前端部に取り付ける際に、後軸2側に形成された面取り2fと合わることで、後軸2に対する軸回り方向の位置合わせに利用される。
そして、スプリング受け5の後端部における内部空間には、スプリング6が収容されるスプリング収容室5dが構成されている。
このガイド溝5fは、弁棒8に形成された後述するガイド突起8cが収容されて、弁棒8を軸方向に移動可能に支持するものとなる。
カム部材7の小径部7a内には皿孔が形成されて、弁棒8の先端部が当接する弁座7dを構成している。また中径部7bの外周面に沿って、4つの突起7eが周方向に等間隔に形成されており、この突起7eの直後には鍔状のストッパ7fが形成されている。
したがって、カム部材7の前記した4つの突起7eは、後軸ユニットBUの前端部におけるスプリング受け5から突出するようにして配置され、図5に示した先軸1の回り止め用リブ1dに係止されるように作用する。
これにより、カム部材7の4つの突起7eは、先軸ユニットFUに対するカム部材7の回り止め機構の他方を構成している。
これにより、Oリング10はカム部材7と外側のスプリング受け5との間で、塗布液が漏出するのを阻止するシール材としての機能を果たす。
この鋸歯状カム7hに対して、後述する弁棒8に備えたカム摺接部8dが摺接して、弁棒8を軸方向に移動させる弁棒の駆動機構が構成される。
また、弁棒8の軸方向のほぼ中央部には、軸に直交するように4本のスライド突起8bが突出して形成されており、これらのスライド突起8bは、図8に示すカム部材7における中径部7b内を摺動することで、弁棒8が軸方向に安定した姿勢で円滑に移動できるように作用させるものとなる。
また、4本の各ガイド突起8cのそれぞれ前方側に位置する部分は、カム摺接部8dを構成しており、これらのカム摺接部8dは、図8に示したカム部材7の鋸歯状カム7hに摺接するように配置される。
これにより、スプリング6によって前方に向かって付勢される弁棒8に形成されたカム摺接部8dは、カム部材7に形成された鋸歯状カム7hに沿って摺接して、軸方向に移動することになる。
そして、軸体9aの前端部が図9に示した弁棒8の後部軸孔8eに装着されて、攪拌部材9は弁棒8の軸方向の移動と共に同方向に移動され、フィン9bによって貯留部4内の塗布液を攪拌することができる。
したがって、後軸ユニットBUは塗布液が使い終わった時点で交換することで、塗布液の追加補充を可能にするカートリッジとして機能させることができる。
このとき、後軸ユニットBUの前端部に配置されたカム部材7における突起7eが、先軸ユニットFU側の回り止めリブ1dに係止した状態になされる。
先軸ユニットFUに対して後軸ユニットBUを、例えば右回転させた場合には、後軸ユニットBU内の弁棒8は、ガイド突起8cを介して同方向に回動する。
一方、後軸ユニットBUに備えられたカム部材7は、その突起7eが先軸ユニットFU側の回り止めリブ1dに係止し、カム部材7の回転は阻止される。
そして、カム摺接部8dが鋸歯状カム7hの頂点に達する図4(A)に示す状態となると、カム摺接部8dは鋸歯状カム7hの軸に平行する面7jに沿って前進移動が可能となる。これにより、弁棒8はスプリング6の弾発力によって前進移動し、図4(B)に示すように弁棒8は、塗布液供給路(カム部材7に形成した弁座7d)を閉塞する。
これによると、従来のこの種の塗布具に見られるように、塗布液の貯留部内に加わる蓄圧により、塗布液が不用意に飛び散る問題を解消し得る塗布具を提供することができるなと、前記した発明の効果の欄に記載した作用効果を得ることができる。
1d 回り止めリブ(カム部材の回り止め機構)
2 後軸
3 塗布部(穂首)
4 貯留部
5 スプリング受け
6 スプリング
7 カム部材
7e 突起(カム部材の回り止め機構)
7h 鋸歯状カム(弁棒の駆動機構)
7i 軸に交差する面
7j 軸に平行する面
8 弁棒
8a 弁体
8d カム摺接部(弁棒の駆動機構)
9 攪拌部材
10 Oリング
11 尾栓
FU 先軸ユニット
BU 後軸ユニット(カートリッジ)
Claims (4)
- 筒状に形成した先軸の前端部に塗布部を備えることで先軸ユニットを構成し、筒状に形成した後軸に塗布液の貯留部を備えることで後軸ユニットが構成され、前記先軸ユニットに対して前記後軸ユニットが軸方向に着脱可能に装着されると共に、装着状態において、先軸ユニットに対して後軸ユニットが相対回転可能に構成された塗布具であって、
後軸ユニットの前記貯留部から、先軸ユニットの前記塗布部に向かって形成された塗布液供給路と、
前記後軸ユニット内に軸方向に移動可能に配置されて、前記塗布液供給路の一部を開閉可能にする弁棒と、
前記先軸ユニットに対する後軸ユニットの相対回転に伴って、前記塗布液供給路を閉塞した状態の弁棒を後退させて塗布液供給路を開放すると共に、前記弁棒をスプリングの弾発力によって前進移動させて前記塗布液供給路を再び閉塞する動作を繰り返す弁棒の駆動機構と、
が備えられていることを特徴とする塗布具。 - 前記弁棒の軸方向の移動に連動して、前記貯留部内において軸方向に移動することで、前記貯留部内の塗布液を攪拌する攪拌部材が、さらに備えられていることを特徴とする請求項1に記載の塗布具。
- 前記弁棒の駆動機構には、円環状の端面に沿って、軸に交差する面と軸に平行する面を有する鋸歯状カムを複数形成したカム部材が備えられ、
前記先軸ユニットに対する後軸ユニットの相対回転に伴って、前記弁棒に形成されたカム摺接部が前記鋸歯状カムの軸に交差する面に接することで、前記弁棒を後退させると共に、弁棒のカム摺接部が前記鋸歯状カムの軸に平行する面に達したときに、前記スプリングの弾発力によって前記弁棒を前進移動させることを特徴とする請求項1または2に記載の塗布具。 - 前記先軸ユニットに対して後軸ユニットが装着された状態において、前記カム部材には前記先軸ユニットの一部に係合することで、先軸ユニット側に対するカム部材の回り止め機構が形成され、
前記先軸ユニットに対する後軸ユニットの相対回転に伴って、前記カム部材に対して前記弁棒のカム摺接部が相対回転することを特徴とする請求項3に記載の塗布具。
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