JP2004024506A - 化粧具 - Google Patents
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Abstract
【課題】汎用性、利便性、実用性が向上される化粧具を提供する。
【解決手段】軸筒10の一方側に液状化粧料部50を、他方側に棒状化粧料部51を各々具備し、液状化粧料部50は、軸筒10内に配設され液状化粧料を貯留する液状化粧料貯留部111と、一方側の軸筒端から突出し液状化粧料貯留部111から液状化粧料が供給される塗布体103と、を備え、棒状化粧料部51は、他方側の軸筒端に配設され軸筒10に回転可能に支持される筒状の摘み部31aと、この摘み部31a内に配設される棒状化粧料Mと、軸筒11と摘み部31aが相対回動されることで、当該摘み部先端の開口から棒状化粧料Mを進退させる進退機構31,32,33と、を備え、単一の化粧具1で、液状、棒状化粧料の各々の使用を可能とし、化粧料の異なる化粧具を各々所持する必要を無くすと共に用途の多様化を図り、且つ、携行に便利で使い勝手に優れる化粧具とする。
【選択図】 図1
【解決手段】軸筒10の一方側に液状化粧料部50を、他方側に棒状化粧料部51を各々具備し、液状化粧料部50は、軸筒10内に配設され液状化粧料を貯留する液状化粧料貯留部111と、一方側の軸筒端から突出し液状化粧料貯留部111から液状化粧料が供給される塗布体103と、を備え、棒状化粧料部51は、他方側の軸筒端に配設され軸筒10に回転可能に支持される筒状の摘み部31aと、この摘み部31a内に配設される棒状化粧料Mと、軸筒11と摘み部31aが相対回動されることで、当該摘み部先端の開口から棒状化粧料Mを進退させる進退機構31,32,33と、を備え、単一の化粧具1で、液状、棒状化粧料の各々の使用を可能とし、化粧料の異なる化粧具を各々所持する必要を無くすと共に用途の多様化を図り、且つ、携行に便利で使い勝手に優れる化粧具とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、化粧料を備える化粧具に関する。
【0002】
【従来の技術】
化粧料を収容し使用に供される化粧具としては、液状化粧料を収容するもの、棒状化粧料を収容するもの、粉体化粧料を収容するもの等種々のものがあり、使用に応じて使い分けられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このような化粧具にあっては、需要者の購買意欲を高めるべく、汎用性、利便性、実用性の向上が日々研究されている。
【0004】
そこで、本発明は、汎用性、利便性、実用性が向上される化粧具を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明による化粧具は、軸筒の一方側に液状化粧料部を、他方側に棒状化粧料部を各々具備し、液状化粧料部は、軸筒内に配設され液状化粧料を貯留する液状化粧料貯留部と、一方側の軸筒端から突出し液状化粧料貯留部から液状化粧料が供給される塗布体と、を備え、棒状化粧料部は、他方側の軸筒端に配設され軸筒に回転可能に支持される筒状の摘み部と、この摘み部内に配設される棒状化粧料と、軸筒と摘み部が相対回転されることで、摘み部先端の開口から棒状化粧料を進退させる進退機構と、を備えることを特徴としている。
【0006】
このような化粧具によれば、軸筒の一方側に、液状化粧料を収容すると共に塗布可能とする液状化粧料部が備えられ、他方側に、棒状化粧料を収容すると共に繰り出して塗布可能とする棒状化粧料部が備えられるため、単一の化粧具で、液状化粧料と棒状化粧料の各々の使用が可能とされ、化粧料の相違する化粧具を別々に所持する必要が無くされると共に用途の多様化が図られ、且つ、携行に便利で使い勝手に優れる化粧具とされる。
【0007】
ここで、棒状化粧料部は、摘み部と、棒状化粧料と、進退機構と、を有する棒状化粧料カートリッジを具備し、当該棒状化粧料カートリッジが、軸筒に着脱可能に装着される構成であると、消耗等により棒状化粧料を交換する必要が生じたら棒状化粧料カートリッジを軸筒から抜脱し交換用の棒状化粧料カートリッジを装着すれば良く、また、棒状化粧料カートリッジを軸筒から抜脱した状態での棒状化粧料の塗布も可能とされ、さらに、棒状化粧料カートリッジをユニットとして組み立ててから軸筒に装着することで上記化粧具が得られることから組立が容易とされる。
【0008】
また、液状化粧料部は、有底筒状体を成す液状化粧料カートリッジを備え先端の開口から塗布体が突出し、この液状化粧料カートリッジ内に、液状化粧料貯留部が画成されると共に、当該液状化粧料貯留部と塗布体とを連絡し液状化粧料貯留部の液状化粧料を塗布体に供給する中継芯を収容し、この液状化粧料カートリッジが、軸筒に着脱可能に装着される構成であると、例えば液状化粧料を使い切った等の場合には液状化粧料カートリッジを軸筒から抜脱し交換用の液状化粧料カートリッジを装着すれば良く、また、液状化粧料カートリッジを軸筒から抜脱した状態での液状化粧料の塗布も可能とされ、さらに、液状化粧料カートリッジをユニットとして組み立ててから軸筒に装着することで上記化粧具が得られることから組立が容易とされる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による化粧具の好適な実施形態について図1〜図15を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施形態に係る化粧具を示す縦断面図であり、本実施形態の化粧具は、棒状化粧料及び液状化粧料を収容し使用に供するものである。
【0010】
図1に示すように、化粧具1は、全体形状が筆記具のように細長い丸棒状を成し、容器本体(軸筒)10の一方側(図示右側)に液状化粧料部50を、他方側(図示左側)に棒状化粧料部51を各々備え、これらの液状化粧料部50、棒状化粧料部51の容器本体10から外方(図示右左)に突出する部分が、キャップ41,42に覆われている。
【0011】
容器本体10は、図1〜図4に示すように、円筒状を成し、図3及び図4に示すように、筒内の略中間位置が中仕切11で仕切られている。この容器本体10は、一方側の開口端より軸線方向内側位置に所定長の雌ネジ90を備え、他方側の開口端に、筒内の内径より多少大きい段孔12を備えると共に、この段孔12より軸線方向内側に所定長離間した位置に環状の溝部13を備えている。
【0012】
そして、この容器本体10には、図1及び図2に示すように、中仕切11より一方側に、液状化粧料部50を構成する液状化粧料カートリッジ60が、中仕切11より他方側に、棒状化粧料部51を構成する棒状化粧料カートリッジ30が各々着脱可能に装着されている。
【0013】
先ず、液状化粧料カートリッジ60について詳説する。この液状化粧料カートリッジ60は、図1に示すように、容器本体10の一方側に装着され先端の例えば筆状等の塗布体103で液状化粧料を塗布するもので、この塗布体103を有し円筒状を成す本体筒101を具備している。
【0014】
本体筒101は、図1及び図15に示すように、先端に向けて次第に外径が細くなる先細り形状を成し、全長の1/3程度先端からの位置に、環状鍔部120が外周面に沿って形成され、この環状鍔部120を境に後端側の外周面が容器本体10内に挿入可能に形成されると共に、当該外周面の環状鍔部120から後端側に雄ネジ121が所定長形成されている。
【0015】
そして、本体筒101は、図1に示すように、環状鍔部120から後端側が容器本体10内に挿入され、雄ネジ121が容器本体10の雌ネジ90に螺合した状態で環状鍔部120の後端面が容器本体10の一方側の端面に当接し(図1及び図2参照)、容器本体10に装着されている。
【0016】
本体筒101は、先端の開口から塗布体103が液封状態で突出すると共に、図1に示すように、後端が尾栓110で閉塞されて液封有底とされ、塗布体103と尾栓110との間が仕切板109により仕切られている。本体筒101内の仕切板109より尾栓110側の領域は、アイライナーを始めとした液状化粧料を貯留する液状化粧料貯留部111とされている。
【0017】
因みに、尾栓110は通常ポリプロピレン樹脂により製造されるが、これをナイロン樹脂で成形する場合には、その膨潤性により液状化粧料の水分を含有して水密性が強固とされ、液状化粧料の漏れる虞が無くされる。
【0018】
また、仕切板109に対しては、後端が液状化粧料貯留部111に突出して液状化粧料に浸漬すると共に先端が塗布体103に接続されて液状化粧料を塗布体103へ供給する中継芯108が貫通して固定されている。この中継芯108は、液状化粧料貯留部111に突出して液状化粧料に浸漬しているため、液状化粧料貯留部111に充填されている液状化粧料が中継芯108を通して塗布体103側へ余すこと無く流出し液状化粧料貯留部111の液状化粧料が無駄無く使い切られる。
【0019】
また、本体筒101内の仕切板109より塗布体103側の領域には、中継芯108を軸線方向に囲繞するように仕切板109に装備され、軸線方向に所定の並行する隙間を多段に形成する液状化粧料流出調整具115が配設されている。この液状化粧料流出調整具115は、液状化粧料貯留部111から中継芯108を通して流出される液状化粧料を、当該調整具115に形成される隙間内に貯溜し、塗布体103への過度の流出を抑制して徐々に流出させる。
【0020】
仕切板109は、その後端縁が、本体筒101内壁から突出する係止突起112を乗り越えると共に、その側壁が、本体筒101内壁から膨出する膨出部113に嵌合され、その進退が阻止されて所定位置に位置決め固定されている。
【0021】
また、本体筒101及び塗布体103を覆うキャップ41の先端内には、スプリング105を介して内キャップ106が内装され、キャップ41は、スプリング105の付勢力に従って、内キャップ106が本体筒101先端側の外周面に密着することで、本体筒101に着脱可能に装着され塗布体103を保護する。
【0022】
このような構成を有する液状化粧料カートリッジ60の製造にあたっては、塗布体103と、この塗布体103の後端に密接する中継芯108とが一体に固定される仕切板109を、本体筒101の後端開口から挿入して上記所定位置に装着し、液状化粧料貯留部111に液状化粧料を充填して尾栓110で蓋をすることで、有底円筒状体を成す液状化粧料カートリッジ60が得られる。
【0023】
従って、製造工程が簡略化されると共に、滅菌した塗布体や仕切板を先端方向から挿入して固定し滅菌状態で組み立てを行う製造方法に比して滅菌作業が最小限とされている。
【0024】
このような構成を有する液状化粧料カートリッジ60を容器本体10に装着する場合には、液状化粧料カートリッジ60の尾栓110側を容器本体10内の中仕切11側に挿入していく。そして、容器本体10の雌ネジ90に本体筒101の雄ネジ121が達したら、本体筒101と容器本体10とを相対回転させることで、容器本体10の雌ネジ90に対して本体筒101の雄ネジ121が螺合して環状鍔部120の後端面が容器本体10の一方側の端面に突き当たり、本体筒101が容器本体10に着脱可能に装着される。
【0025】
このように、液状化粧料カートリッジ60がユニットとして組み立てられてから容器本体10に装着されるため、化粧具1の組立が容易とされ、製造コストの低減が図られている。
【0026】
次に、棒状化粧料カートリッジ30について詳説する。この棒状化粧料カートリッジ30は、図1及び図2に示すように、容器本体10の他方側に装着され、図1及び図6に示すように、アイライナーを始めとした棒状化粧料Mを収容すると共に容器本体10との相対回転に従って当該棒状化粧料Mを先端から繰り出して塗布し得るもので、図1に示すように、その後端から中程迄の部分が後述の中具20を介して容器本体10内に収容されている。
【0027】
この容器本体10は、図3及び図4に示すように、前述した中仕切11の他方側周縁の4等配の位置(図13参照)に、開口側に向けて延びる段付きの縦リブ14を各々備え、この縦リブ14の下段の開口側の端部が、中具20の段部26と当接する当接部15とされている。この縦リブ14の上段は下段より中仕切11側に凹まされていると共にその凹まされている先端面が周方向に60°で傾斜する傾斜面14aとされている。この縦リブ14の上段は後述するネジ筒33の縦リブ33gと噛合する。
【0028】
中具20は合成樹脂で形成され、図7に示すように、略円筒状を成し、全長の1/3程度先端からの位置に、容器本体10の段孔12に収まる環状鍔部21が外周面に沿って形成されている。また、中具20は、環状鍔部21を境に先端側22の外周面が、図1に示すように、キャップ42が着脱可能に装着されるように形成され、後端側23の外周面が容器本体10内に嵌入可能に形成されていると共に、図7に示すように、環状鍔部21から後端側23に所定長離間した位置に、環状の突条24が形成され、後端側23の端部に環状の段部26が形成されている。
【0029】
この中具20は、環状鍔部21から後端側が容器本体10内に嵌入され、環状の段部26が容器本体10の当接部15に当接し、環状鍔部21が容器本体10の段孔12に収容されると共に環状の突条24が容器本体10の溝部13に嵌入されて、容器本体10に固定されている。
【0030】
この中具20の後端側23の外周面は環状鍔部21近傍と段部26が一段高く形成され、環状鍔部21近傍と段部26との間の外周面は低く形成されていて、突条24と環状の段部26との間の外周面には、スリットを螺旋状に切り欠いて成る切欠孔25が形成されている。
【0031】
従って、中具20の後端側23は、当該切欠孔25により伸縮可能とされて緩衝性を有し、段部26が切欠孔25を開口側(先端側22)に圧縮した場合には当該開口側に移動される。
【0032】
また、中具20は、図1に示すように、先端側22の内周面に、環状溝部27が形成され、後端側23端部近傍の内周面に、後述する先筒31の周溝部31cと嵌合する環状凸部28が形成されている。
【0033】
図1及び図6に示すように、棒状化粧料カートリッジ30は、棒状化粧料Mを収容する段付き円筒形状の先筒31と、先筒31内に配置されて軸線方向に延在し棒状化粧料Mを把持する芯チャック32と、この芯チャック32と螺合するネジ筒33(図10及び図11参照)と、を備えている。これらの先筒31、芯チャック32及びネジ筒33は、棒状化粧料Mを進退させる進退機構として機能する(詳しくは後述)。
【0034】
先筒31は、図5及び図6に示すように、大径部(摘み部)31aと、この大径部31a後端に連設される小径部31bとを有し、大径部31aは、先端に向けて次第に外径が細くなる先細り形状を成し、小径部31bは、後端寄りの外周面に周溝部31cが形成されていると共に、その外径が、中具20の内径より小とされ、中具20内に挿入可能に形成されている。
【0035】
そして、先筒31は、図1に示すように、小径部31bが中具20内に挿入され、大径部31aと小径部31bとの間の段部31fが中具20の先端に当接し、小径部31bの周溝部31cが中具20の環状凸部28に噛合することで、中具20に回転可能に装着されている。この先筒31は、中具20の切欠孔25の緩衝性により中具20の後端側23が開口側に移動する時は同期して移動する。
【0036】
また、図6に示すように、先筒31には、その長手方向に、棒状化粧料Mのみを通過可能とする小径孔31gが形成されると共に、芯チャック32及びネジ筒33を収容する貫通孔31dが形成されている。この貫通孔31dには、その先端側からの一定距離及び後端側からの一定距離を除いて、図8に示すように、十字方向内側に突出する突条31eが軸線方向に沿って形成されている。そして、図6に示すように、大径部31aの小径孔31gと貫通孔31dとの間の段差部が、先端側に移動した芯チャック32のそれ以上の移動を阻止する。
【0037】
また、貫通孔31dの後端側には、図6及び図14に示すように、貫通孔31dに嵌挿するネジ筒33を回転可能且つ軸線方向移動不能に係止する環状凹部31hが形成されていると共に、貫通孔31dの孔径より多少大きい径の段付孔31iが形成されている。
【0038】
芯チャック32は、図6及び図9に示すように、棒状化粧料Mを把持する把持部32aと、この把持部32aの後端に連続するネジ軸32bと、を備えている。
【0039】
把持部32aは、図6に示すように、先筒31の貫通孔31dに挿入可能であり、図6及び図9に示すように、有底略円筒状を成すと共に、図8に示す先筒31の内周面に形成された十字方向の突条31eに対応して、図9に示すように、周壁十字方向の4箇所の位置に、先端から軸線方向に沿って底部へ延びる切欠32eを備えている。棒状化粧料Mは、把持部32a内に挿入され、周壁内側に軸線方向に沿って形成される各凸条32dにより回転方向の移動が阻止されて把持されている。
【0040】
また、把持部32aの切欠32eは、その幅寸法が、先筒31の突条31eの幅寸法より多少大きくされ、先筒31の突条31eと噛合する(各切欠32eに各突条31eが入り込む)ことで、芯チャック32は貫通孔31d内に回転不能且つ軸線方向移動可能に収容されている。従って、先筒31の突条31eは、芯チャック32を貫通孔31dに沿って案内する案内片とされ、芯チャック32の切欠32eは案内溝とされる。
【0041】
また、図6に示すように、ネジ軸32bには、ネジ筒33と螺合するネジ溝32bbが形成されている。
【0042】
ネジ筒33は、合成樹脂で形成され、図10及び図11に示すように、円筒軸部33aと、この円筒軸部33aに連続し当該円筒軸部33aより大径の円筒状を成すギア部33bと、を備えている。
【0043】
図11及び図12に示すように、円筒軸部33aの先端側内周面には、突起33dが2箇所形成されている。この突起33dは、図6に示すように、ネジ軸32bのネジ溝32bbと螺合し、ネジ筒33の回転を芯チャック32に伝える。
【0044】
図10、図11及び図14に示すように、ギア部33bは、先端側に鍔部33eを有する段付き円筒形状を成し、鍔部33eから後端側の小径部33fの外周面に、図10及び図12に示すように、8等配の位置で軸線方向に沿って延びる縦リブ33gを備えている。この縦リブ33gは、図12に示すように、山形を成すと共に、その後端面に、図11及び図14に示すように、上端面から下端面に向けて45°の下り勾配で傾斜する傾斜面33hが形成されている。
【0045】
また、円筒軸部33aのギア部33b側の外周面には、図10及び図11に示すように、円周方向に沿って突出する環状凸部33iが形成されると共に、ギア部33bと接続する部位に、円筒軸部33aの外径より多少大きい環状段部33jが形成されている。この環状段部33jの軸線方向の長さは、図14に示すように、先筒31の段付孔31iの長さより短くされ、環状段部33jの軸径は、段付孔31iの孔径より小さくされている。
【0046】
さらに、環状段部33jの外周面には、図10及び図11に示すように、コ字状割溝33kが、180°対称位置に各々穿設されている。そして、図10に示すように、環状段部33jの外周面でコ字状割溝33kの穿設により形成される2箇所の半島部33m,33mには、その外周面から突出する係合突部33n,33nが各々形成されている。この突出する係合突部33n,33nの頂部間寸法は、先筒31の段付孔31iの孔径よりも多少大きく形成されている。これら半島部33m,33mは合成樹脂で形成され、合成樹脂の可撓性により板ばねの役割を果たす。
【0047】
そして、図6に示すように、ネジ筒33は、環状段部33jから先端側が先筒31の貫通孔31dに挿入されると共に環状段部33jが先筒31の段付孔31iに挿入された状態で、突起33dがネジ軸32bのネジ溝32bbと螺合し、図14に示すように、鍔部33eが先筒31の小径部31b後端部に当接すると共に、環状凸部33iが先筒31の環状凹部31hに嵌入されて、先筒31に回転可能且つ軸線方向移動不能に装着されている。
【0048】
また、係合突部33n,33nは、段付孔31iの内周面に係合(当接)し、この係合部位で板ばね(半島部33m,33m)の弾発力による回転抵抗を発生させている。
【0049】
また、図1及び図13に示すように、ネジ筒33のギヤ部33bの縦リブ33gと容器本体10の縦リブ14の上段とは噛合している。
【0050】
従って、棒状化粧料カートリッジ30と容器本体10とが相対回転されると、ネジ筒33が、先筒31との間の板ばねによる回転抵抗に抗して容器本体10と共に回転する。また、ネジ筒33が容器本体10に対して開口側に所定距離移動すると、ネジ筒33の縦リブ33gの傾斜面33hに対して、容器本体10の縦リブ14の傾斜面14aの縁が向き合い、噛合状態が解除される。
【0051】
図1に示すように、キャップ42は、有底円筒状を成し、先筒31の中具20から突出する部分及び中具20の先端部22を覆い、これらを保護する。このキャップ42は、中具20の先端部22外周面の摩擦作用によって容易に着脱される。
【0052】
このような構成を有する棒状化粧料カートリッジ30を、中具20を介して容器本体10に装着する場合には、棒状化粧料カートリッジ30のギヤ部33b側を容器本体10内の中仕切11側に挿入していく。すると、中具20の先端が先筒31の段部31fに当接し、小径部31bの周溝部31cに中具20の環状凸部28が嵌入して、棒状化粧料カートリッジ30が中具20に回転可能且つ着脱可能に装着される。
【0053】
このように、棒状化粧料カートリッジ30がユニットとして組み立てられてから容器本体10に中具20を介して装着されるため、化粧具1の組立が容易とされ、製造コストの低減が図られている。
【0054】
ここで、キャップ41,42を装着した化粧具1を例えば床等に落下させた場合には、落下による緩衝的外力が容器本体10及びキャップ41,42に加わるが、棒状化粧料カートリッジ30に対しては、合成樹脂製の中具20の可撓性が作用すると共に、中具20の切欠孔25が圧縮されて軸線方向及び回転方向に移動可能とする緩衝性が作用し、落下による衝撃が緩和されて棒状化粧料カートリッジ30側(先筒31、芯チャック32及びネジ筒33)には殆ど伝達されない。
【0055】
従って、衝撃が芯チャック32には伝わらず、芯チャック32に把持されている棒状化粧料Mが抜け落ちたり、破損することが防止されている。
【0056】
次に、このような化粧具1により化粧料を塗布する場合について説明する。液状化粧料を塗布する場合には、使用者は、筆記具状の容器本体10を持って塗布体103を塗布すれば良い。
【0057】
一方、棒状化粧料Mを塗布する場合には、先筒31の大径部31aを摘むと共に容器本体10を回転させる、若しくは、容器本体10を摘むと共に先筒31の大径部31aを回転させ、これらを相対回転させる。
【0058】
すると、容器本体10の縦リブ14(図3及び図4参照)と棒状化粧料カートリッジ30のネジ筒33の後部外周上に設けた縦リブ33g(図14参照)とが回転方向に係合し、ネジ筒33が、先筒31との間の回転抵抗に抗して容器本体10と共に一体に回転する。
【0059】
ネジ筒33が回転すると、ネジ筒33内で螺合関係にある芯チャック32が先筒31に回転不能且つ軸線方向移動可能に係合しているため、図6に示す如く当該芯チャック32は先筒31内を前進し、棒状化粧料Mは先筒31の小径孔31gより繰り出される。
【0060】
そして、棒状化粧料Mが所望長さに繰り出されたら、容器本体10と先筒31との相対回転を停止する。すると、図14に示すように、先筒31の段付孔31i内周面とネジ筒33の係合突部33n,33nとの係合部(当接部)にあっては板ばね(半島部33m,33m)の弾発力による回転抵抗が発生しているため、ネジ筒33と先筒31とは所定の係合状態とされる。
【0061】
従って、この状態で、使用者は、容器本体10を持って棒状化粧料Mを塗布すれば良い。この時、棒状化粧料Mを介して芯チャック32に塗布面(例えば皮膚等)から外力が作用するが、芯チャック32は、その外力より回転抵抗が勝っている範囲内においては移動しない。
【0062】
ここで、容器本体10と先筒31とをさらに相対回転させ、芯チャック32をさらに繰出方向に移動させて最大に繰り出すと、図6に示すように、芯チャック32の先端が、先筒31の貫通孔31dと小径孔31gとの段部に当接し、芯チャック32のそれ以上の前進が阻止される。
【0063】
この状態で、さらに相対回転を継続すると、芯チャック32が前進しようとして先筒31が当該芯チャック32に押圧され、先筒31が前方へ移動しようとし、印篭関係にある先筒31の周溝部31c(図14参照)と中具20の環状凸部28(図1参照)とを介して中具20の切欠孔25(図7参照)が軸線方向に圧縮される。
【0064】
すると、ネジ筒33を含む棒状化粧料カートリッジ30が、中具20の切欠孔25の圧縮分、前方へ移動すると共に、容器本体10の縦リブ14の傾斜面14aが、ネジ筒33の縦リブ33gの傾斜面33hを前方に押し出すことになり、これにより、縦リブ14,33g同士の噛合状態が解除されて、容器本体10の回転がネジ筒33に対して遮断される。
【0065】
従って、容器本体10から棒状化粧料カートリッジ30が離脱したり、棒状化粧料カートリッジ30内にあって先筒31、芯チャック32及びネジ筒33が相互に分解することが防止されている。このように、本実施形態では、縦リブ14,33gに設けた傾斜面14a,33hが、トルクリミッターとしての役割を果たしている。
【0066】
また、縦リブ14,33g同士の噛合が解除された状態で、相対回転を停止すると、中具20の切欠孔25の圧縮中止による弾性が中具20の後端側23に生じ、棒状化粧料カートリッジ30が後端側に移動され、ネジ筒33の縦リブ33gと容器本体10の縦リブ14とが噛合状態に復帰する。
【0067】
一方、塗布が終わったら、使用者が、容器本体10と先筒31とを上記とは逆方向に相対回転させることで、棒状化粧料Mが先筒31内に引き込まれる。
【0068】
このように、本実施形態においては、単一の化粧具1で、液状化粧料の使用と棒状化粧料Mの繰り出しての使用が各々可能とされていて、化粧料の相違する化粧具を別々に所持する必要が無くされていると共に用途の多様化が図られ、且つ、化粧具1は一方側に塗布体103を他方側に棒状化粧料Mを各々備える筆記具状の如き円筒形状とされていて携行に便利で使い勝手に優れる化粧具とされている。このため、汎用性、利便性、実用性の高い化粧具とされている。
【0069】
ここで、液状化粧料カートリッジ60にあっては、当該液状化粧料カートリッジ60と容器本体10とを持って両者を相対回転させると、本体筒101の雄ネジ121と容器本体10の雌ネジ90との螺合が解除され、液状化粧料カートリッジ60が容器本体10から抜脱される。このため、例えば液状化粧料を使い切った等の場合には、このようにして液状化粧料カートリッジ60を容器本体10から抜脱し、交換用(新規)の液状化粧料カートリッジ60を上記と同様にして容器本体10に装着すれば良く、利便性、実用性の向上がさらに図られている。
【0070】
また、このように液状化粧料カートリッジ60が容器本体10から抜脱可能とされているため、抜脱した液状化粧料カートリッジ60を持って塗布することも可能であり、汎用性、利便性、実用性の向上がさらに図られている。
【0071】
また、棒状化粧料カートリッジ30にあっても、容器本体10を持って当該棒状化粧料カートリッジ30を所定の力で軸線方向に引っ張ると、先筒31の周溝部31cが中具20の環状凸部28から外れて、容器本体10から抜脱されるため、消耗等により棒状化粧料Mを交換する必要が生じた場合には、液状化粧料カートリッジ60と同様に、棒状化粧料カートリッジ30を容器本体10から抜脱し、交換用(新規)の棒状化粧料カートリッジ30を上記と同様にして容器本体10に装着すれば良く、利便性、実用性の向上がさらに図られている。
【0072】
また、このように棒状化粧料カートリッジ30が容器本体10から抜脱可能とされているため、液状化粧料カートリッジ60と同様に、抜脱した棒状化粧料30を持って塗布することも可能であり、汎用性、利便性、実用性の向上がさらに図られている。
【0073】
以上、本発明をその実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、上記実施形態においては、容器本体10の外周面や先筒31の大径部31a外周面等を円形としているが、これらを始めとする構成部品の内面、外面形状を、機能上支承を生じない範囲で矩形としても良い。
【0074】
また、液状化粧料部50の塗布体103は、筆状に限定されるものではなく、例えばスポンジ状等であっても良い。
【0075】
また、上記実施形態においては、組み立ての容易性、化粧料の交換等を考慮し最も好ましい形態として、液状化粧料カートリッジ60及び棒状化粧料カートリッジ30を、容器本体10に対して着脱可能としているが、液状化粧料カートリッジ60及び棒状化粧料カートリッジ30の少なくとも一方を、抜脱不能に固定するようにしても勿論良い。
【0076】
また、液状化粧料部50にあっては、組み立ての容易性等を考慮して、内部に液状化粧料が貯留される液状化粧料カートリッジ60を、軸筒としての容器本体10に組み込む構成としているが、容器本体10の他方側(図1の図示右側)の部分を、有底の本体筒101を備える形状に構成し、本体筒101を容器本体10に一体化して、当該容器本体内に、液状化粧料貯留部、仕切板、中継芯、液状化粧料流出調整具等を配設するようにしても良い。この場合には、上記実施形態で本体筒とされている部分及び容器本体とされている部分により、軸筒としての容器本体が構成される。
【0077】
また、化粧料は、アイライナーに限定されるものではなく、例えば、アイブロー、リップライナー等としても良く、要は、一方側で液状化粧料の塗布が可能であり、他方側で棒状化粧料の塗布が可能であれば良く、その化粧料の組合せは限定されるものではない。
【0078】
【発明の効果】
本発明による化粧具は、軸筒の一方側に、液状化粧料を収容すると共に塗布可能とする液状化粧料部を備え、他方側に、棒状化粧料を収容すると共に繰り出して塗布可能とする棒状化粧料部を備え、単一の化粧具で、液状化粧料と棒状化粧料の各々の使用を可能とし、化粧料の相違する化粧具を別々に所持する必要を無くすと共に用途の多様化を図り、且つ、携行に便利で使い勝手に優れるように構成したものであるから、汎用性、利便性、実用性を向上することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る化粧具を示す縦断面図である。
【図2】化粧具の側面図である。
【図3】容器本体の破断斜視図である。
【図4】容器本体の破断側面図である。
【図5】棒状化粧料カートリッジの側面図である。
【図6】棒状化粧料カートリッジの縦断面図である。
【図7】中具の斜視図である。
【図8】先筒の背面図である。
【図9】芯チャックの正面図である。
【図10】ネジ筒の斜視図である。
【図11】ネジ筒の縦断面図である。
【図12】ネジ筒の背面図である。
【図13】容器本体とネジ筒のギヤ部との噛合状態を示す断面図である。
【図14】棒状化粧料カートリッジの拡大縦断面図である。
【図15】液状化粧料カートリッジの側面図である。
【符号の説明】
1…化粧具、10…容器本体(軸筒)、30…棒状化粧料カートリッジ、31…先筒(進退機構)、31a…先筒の大径部(摘み部)、32…芯チャック(進退機構)、33…ネジ筒(進退機構)、50…液状化粧料部、51…棒状化粧料部、60…液状化粧料カートリッジ、103…塗布体、108…中継芯、111…液状化粧料貯留部、M…棒状化粧料。
【発明の属する技術分野】
本発明は、化粧料を備える化粧具に関する。
【0002】
【従来の技術】
化粧料を収容し使用に供される化粧具としては、液状化粧料を収容するもの、棒状化粧料を収容するもの、粉体化粧料を収容するもの等種々のものがあり、使用に応じて使い分けられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このような化粧具にあっては、需要者の購買意欲を高めるべく、汎用性、利便性、実用性の向上が日々研究されている。
【0004】
そこで、本発明は、汎用性、利便性、実用性が向上される化粧具を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明による化粧具は、軸筒の一方側に液状化粧料部を、他方側に棒状化粧料部を各々具備し、液状化粧料部は、軸筒内に配設され液状化粧料を貯留する液状化粧料貯留部と、一方側の軸筒端から突出し液状化粧料貯留部から液状化粧料が供給される塗布体と、を備え、棒状化粧料部は、他方側の軸筒端に配設され軸筒に回転可能に支持される筒状の摘み部と、この摘み部内に配設される棒状化粧料と、軸筒と摘み部が相対回転されることで、摘み部先端の開口から棒状化粧料を進退させる進退機構と、を備えることを特徴としている。
【0006】
このような化粧具によれば、軸筒の一方側に、液状化粧料を収容すると共に塗布可能とする液状化粧料部が備えられ、他方側に、棒状化粧料を収容すると共に繰り出して塗布可能とする棒状化粧料部が備えられるため、単一の化粧具で、液状化粧料と棒状化粧料の各々の使用が可能とされ、化粧料の相違する化粧具を別々に所持する必要が無くされると共に用途の多様化が図られ、且つ、携行に便利で使い勝手に優れる化粧具とされる。
【0007】
ここで、棒状化粧料部は、摘み部と、棒状化粧料と、進退機構と、を有する棒状化粧料カートリッジを具備し、当該棒状化粧料カートリッジが、軸筒に着脱可能に装着される構成であると、消耗等により棒状化粧料を交換する必要が生じたら棒状化粧料カートリッジを軸筒から抜脱し交換用の棒状化粧料カートリッジを装着すれば良く、また、棒状化粧料カートリッジを軸筒から抜脱した状態での棒状化粧料の塗布も可能とされ、さらに、棒状化粧料カートリッジをユニットとして組み立ててから軸筒に装着することで上記化粧具が得られることから組立が容易とされる。
【0008】
また、液状化粧料部は、有底筒状体を成す液状化粧料カートリッジを備え先端の開口から塗布体が突出し、この液状化粧料カートリッジ内に、液状化粧料貯留部が画成されると共に、当該液状化粧料貯留部と塗布体とを連絡し液状化粧料貯留部の液状化粧料を塗布体に供給する中継芯を収容し、この液状化粧料カートリッジが、軸筒に着脱可能に装着される構成であると、例えば液状化粧料を使い切った等の場合には液状化粧料カートリッジを軸筒から抜脱し交換用の液状化粧料カートリッジを装着すれば良く、また、液状化粧料カートリッジを軸筒から抜脱した状態での液状化粧料の塗布も可能とされ、さらに、液状化粧料カートリッジをユニットとして組み立ててから軸筒に装着することで上記化粧具が得られることから組立が容易とされる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による化粧具の好適な実施形態について図1〜図15を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施形態に係る化粧具を示す縦断面図であり、本実施形態の化粧具は、棒状化粧料及び液状化粧料を収容し使用に供するものである。
【0010】
図1に示すように、化粧具1は、全体形状が筆記具のように細長い丸棒状を成し、容器本体(軸筒)10の一方側(図示右側)に液状化粧料部50を、他方側(図示左側)に棒状化粧料部51を各々備え、これらの液状化粧料部50、棒状化粧料部51の容器本体10から外方(図示右左)に突出する部分が、キャップ41,42に覆われている。
【0011】
容器本体10は、図1〜図4に示すように、円筒状を成し、図3及び図4に示すように、筒内の略中間位置が中仕切11で仕切られている。この容器本体10は、一方側の開口端より軸線方向内側位置に所定長の雌ネジ90を備え、他方側の開口端に、筒内の内径より多少大きい段孔12を備えると共に、この段孔12より軸線方向内側に所定長離間した位置に環状の溝部13を備えている。
【0012】
そして、この容器本体10には、図1及び図2に示すように、中仕切11より一方側に、液状化粧料部50を構成する液状化粧料カートリッジ60が、中仕切11より他方側に、棒状化粧料部51を構成する棒状化粧料カートリッジ30が各々着脱可能に装着されている。
【0013】
先ず、液状化粧料カートリッジ60について詳説する。この液状化粧料カートリッジ60は、図1に示すように、容器本体10の一方側に装着され先端の例えば筆状等の塗布体103で液状化粧料を塗布するもので、この塗布体103を有し円筒状を成す本体筒101を具備している。
【0014】
本体筒101は、図1及び図15に示すように、先端に向けて次第に外径が細くなる先細り形状を成し、全長の1/3程度先端からの位置に、環状鍔部120が外周面に沿って形成され、この環状鍔部120を境に後端側の外周面が容器本体10内に挿入可能に形成されると共に、当該外周面の環状鍔部120から後端側に雄ネジ121が所定長形成されている。
【0015】
そして、本体筒101は、図1に示すように、環状鍔部120から後端側が容器本体10内に挿入され、雄ネジ121が容器本体10の雌ネジ90に螺合した状態で環状鍔部120の後端面が容器本体10の一方側の端面に当接し(図1及び図2参照)、容器本体10に装着されている。
【0016】
本体筒101は、先端の開口から塗布体103が液封状態で突出すると共に、図1に示すように、後端が尾栓110で閉塞されて液封有底とされ、塗布体103と尾栓110との間が仕切板109により仕切られている。本体筒101内の仕切板109より尾栓110側の領域は、アイライナーを始めとした液状化粧料を貯留する液状化粧料貯留部111とされている。
【0017】
因みに、尾栓110は通常ポリプロピレン樹脂により製造されるが、これをナイロン樹脂で成形する場合には、その膨潤性により液状化粧料の水分を含有して水密性が強固とされ、液状化粧料の漏れる虞が無くされる。
【0018】
また、仕切板109に対しては、後端が液状化粧料貯留部111に突出して液状化粧料に浸漬すると共に先端が塗布体103に接続されて液状化粧料を塗布体103へ供給する中継芯108が貫通して固定されている。この中継芯108は、液状化粧料貯留部111に突出して液状化粧料に浸漬しているため、液状化粧料貯留部111に充填されている液状化粧料が中継芯108を通して塗布体103側へ余すこと無く流出し液状化粧料貯留部111の液状化粧料が無駄無く使い切られる。
【0019】
また、本体筒101内の仕切板109より塗布体103側の領域には、中継芯108を軸線方向に囲繞するように仕切板109に装備され、軸線方向に所定の並行する隙間を多段に形成する液状化粧料流出調整具115が配設されている。この液状化粧料流出調整具115は、液状化粧料貯留部111から中継芯108を通して流出される液状化粧料を、当該調整具115に形成される隙間内に貯溜し、塗布体103への過度の流出を抑制して徐々に流出させる。
【0020】
仕切板109は、その後端縁が、本体筒101内壁から突出する係止突起112を乗り越えると共に、その側壁が、本体筒101内壁から膨出する膨出部113に嵌合され、その進退が阻止されて所定位置に位置決め固定されている。
【0021】
また、本体筒101及び塗布体103を覆うキャップ41の先端内には、スプリング105を介して内キャップ106が内装され、キャップ41は、スプリング105の付勢力に従って、内キャップ106が本体筒101先端側の外周面に密着することで、本体筒101に着脱可能に装着され塗布体103を保護する。
【0022】
このような構成を有する液状化粧料カートリッジ60の製造にあたっては、塗布体103と、この塗布体103の後端に密接する中継芯108とが一体に固定される仕切板109を、本体筒101の後端開口から挿入して上記所定位置に装着し、液状化粧料貯留部111に液状化粧料を充填して尾栓110で蓋をすることで、有底円筒状体を成す液状化粧料カートリッジ60が得られる。
【0023】
従って、製造工程が簡略化されると共に、滅菌した塗布体や仕切板を先端方向から挿入して固定し滅菌状態で組み立てを行う製造方法に比して滅菌作業が最小限とされている。
【0024】
このような構成を有する液状化粧料カートリッジ60を容器本体10に装着する場合には、液状化粧料カートリッジ60の尾栓110側を容器本体10内の中仕切11側に挿入していく。そして、容器本体10の雌ネジ90に本体筒101の雄ネジ121が達したら、本体筒101と容器本体10とを相対回転させることで、容器本体10の雌ネジ90に対して本体筒101の雄ネジ121が螺合して環状鍔部120の後端面が容器本体10の一方側の端面に突き当たり、本体筒101が容器本体10に着脱可能に装着される。
【0025】
このように、液状化粧料カートリッジ60がユニットとして組み立てられてから容器本体10に装着されるため、化粧具1の組立が容易とされ、製造コストの低減が図られている。
【0026】
次に、棒状化粧料カートリッジ30について詳説する。この棒状化粧料カートリッジ30は、図1及び図2に示すように、容器本体10の他方側に装着され、図1及び図6に示すように、アイライナーを始めとした棒状化粧料Mを収容すると共に容器本体10との相対回転に従って当該棒状化粧料Mを先端から繰り出して塗布し得るもので、図1に示すように、その後端から中程迄の部分が後述の中具20を介して容器本体10内に収容されている。
【0027】
この容器本体10は、図3及び図4に示すように、前述した中仕切11の他方側周縁の4等配の位置(図13参照)に、開口側に向けて延びる段付きの縦リブ14を各々備え、この縦リブ14の下段の開口側の端部が、中具20の段部26と当接する当接部15とされている。この縦リブ14の上段は下段より中仕切11側に凹まされていると共にその凹まされている先端面が周方向に60°で傾斜する傾斜面14aとされている。この縦リブ14の上段は後述するネジ筒33の縦リブ33gと噛合する。
【0028】
中具20は合成樹脂で形成され、図7に示すように、略円筒状を成し、全長の1/3程度先端からの位置に、容器本体10の段孔12に収まる環状鍔部21が外周面に沿って形成されている。また、中具20は、環状鍔部21を境に先端側22の外周面が、図1に示すように、キャップ42が着脱可能に装着されるように形成され、後端側23の外周面が容器本体10内に嵌入可能に形成されていると共に、図7に示すように、環状鍔部21から後端側23に所定長離間した位置に、環状の突条24が形成され、後端側23の端部に環状の段部26が形成されている。
【0029】
この中具20は、環状鍔部21から後端側が容器本体10内に嵌入され、環状の段部26が容器本体10の当接部15に当接し、環状鍔部21が容器本体10の段孔12に収容されると共に環状の突条24が容器本体10の溝部13に嵌入されて、容器本体10に固定されている。
【0030】
この中具20の後端側23の外周面は環状鍔部21近傍と段部26が一段高く形成され、環状鍔部21近傍と段部26との間の外周面は低く形成されていて、突条24と環状の段部26との間の外周面には、スリットを螺旋状に切り欠いて成る切欠孔25が形成されている。
【0031】
従って、中具20の後端側23は、当該切欠孔25により伸縮可能とされて緩衝性を有し、段部26が切欠孔25を開口側(先端側22)に圧縮した場合には当該開口側に移動される。
【0032】
また、中具20は、図1に示すように、先端側22の内周面に、環状溝部27が形成され、後端側23端部近傍の内周面に、後述する先筒31の周溝部31cと嵌合する環状凸部28が形成されている。
【0033】
図1及び図6に示すように、棒状化粧料カートリッジ30は、棒状化粧料Mを収容する段付き円筒形状の先筒31と、先筒31内に配置されて軸線方向に延在し棒状化粧料Mを把持する芯チャック32と、この芯チャック32と螺合するネジ筒33(図10及び図11参照)と、を備えている。これらの先筒31、芯チャック32及びネジ筒33は、棒状化粧料Mを進退させる進退機構として機能する(詳しくは後述)。
【0034】
先筒31は、図5及び図6に示すように、大径部(摘み部)31aと、この大径部31a後端に連設される小径部31bとを有し、大径部31aは、先端に向けて次第に外径が細くなる先細り形状を成し、小径部31bは、後端寄りの外周面に周溝部31cが形成されていると共に、その外径が、中具20の内径より小とされ、中具20内に挿入可能に形成されている。
【0035】
そして、先筒31は、図1に示すように、小径部31bが中具20内に挿入され、大径部31aと小径部31bとの間の段部31fが中具20の先端に当接し、小径部31bの周溝部31cが中具20の環状凸部28に噛合することで、中具20に回転可能に装着されている。この先筒31は、中具20の切欠孔25の緩衝性により中具20の後端側23が開口側に移動する時は同期して移動する。
【0036】
また、図6に示すように、先筒31には、その長手方向に、棒状化粧料Mのみを通過可能とする小径孔31gが形成されると共に、芯チャック32及びネジ筒33を収容する貫通孔31dが形成されている。この貫通孔31dには、その先端側からの一定距離及び後端側からの一定距離を除いて、図8に示すように、十字方向内側に突出する突条31eが軸線方向に沿って形成されている。そして、図6に示すように、大径部31aの小径孔31gと貫通孔31dとの間の段差部が、先端側に移動した芯チャック32のそれ以上の移動を阻止する。
【0037】
また、貫通孔31dの後端側には、図6及び図14に示すように、貫通孔31dに嵌挿するネジ筒33を回転可能且つ軸線方向移動不能に係止する環状凹部31hが形成されていると共に、貫通孔31dの孔径より多少大きい径の段付孔31iが形成されている。
【0038】
芯チャック32は、図6及び図9に示すように、棒状化粧料Mを把持する把持部32aと、この把持部32aの後端に連続するネジ軸32bと、を備えている。
【0039】
把持部32aは、図6に示すように、先筒31の貫通孔31dに挿入可能であり、図6及び図9に示すように、有底略円筒状を成すと共に、図8に示す先筒31の内周面に形成された十字方向の突条31eに対応して、図9に示すように、周壁十字方向の4箇所の位置に、先端から軸線方向に沿って底部へ延びる切欠32eを備えている。棒状化粧料Mは、把持部32a内に挿入され、周壁内側に軸線方向に沿って形成される各凸条32dにより回転方向の移動が阻止されて把持されている。
【0040】
また、把持部32aの切欠32eは、その幅寸法が、先筒31の突条31eの幅寸法より多少大きくされ、先筒31の突条31eと噛合する(各切欠32eに各突条31eが入り込む)ことで、芯チャック32は貫通孔31d内に回転不能且つ軸線方向移動可能に収容されている。従って、先筒31の突条31eは、芯チャック32を貫通孔31dに沿って案内する案内片とされ、芯チャック32の切欠32eは案内溝とされる。
【0041】
また、図6に示すように、ネジ軸32bには、ネジ筒33と螺合するネジ溝32bbが形成されている。
【0042】
ネジ筒33は、合成樹脂で形成され、図10及び図11に示すように、円筒軸部33aと、この円筒軸部33aに連続し当該円筒軸部33aより大径の円筒状を成すギア部33bと、を備えている。
【0043】
図11及び図12に示すように、円筒軸部33aの先端側内周面には、突起33dが2箇所形成されている。この突起33dは、図6に示すように、ネジ軸32bのネジ溝32bbと螺合し、ネジ筒33の回転を芯チャック32に伝える。
【0044】
図10、図11及び図14に示すように、ギア部33bは、先端側に鍔部33eを有する段付き円筒形状を成し、鍔部33eから後端側の小径部33fの外周面に、図10及び図12に示すように、8等配の位置で軸線方向に沿って延びる縦リブ33gを備えている。この縦リブ33gは、図12に示すように、山形を成すと共に、その後端面に、図11及び図14に示すように、上端面から下端面に向けて45°の下り勾配で傾斜する傾斜面33hが形成されている。
【0045】
また、円筒軸部33aのギア部33b側の外周面には、図10及び図11に示すように、円周方向に沿って突出する環状凸部33iが形成されると共に、ギア部33bと接続する部位に、円筒軸部33aの外径より多少大きい環状段部33jが形成されている。この環状段部33jの軸線方向の長さは、図14に示すように、先筒31の段付孔31iの長さより短くされ、環状段部33jの軸径は、段付孔31iの孔径より小さくされている。
【0046】
さらに、環状段部33jの外周面には、図10及び図11に示すように、コ字状割溝33kが、180°対称位置に各々穿設されている。そして、図10に示すように、環状段部33jの外周面でコ字状割溝33kの穿設により形成される2箇所の半島部33m,33mには、その外周面から突出する係合突部33n,33nが各々形成されている。この突出する係合突部33n,33nの頂部間寸法は、先筒31の段付孔31iの孔径よりも多少大きく形成されている。これら半島部33m,33mは合成樹脂で形成され、合成樹脂の可撓性により板ばねの役割を果たす。
【0047】
そして、図6に示すように、ネジ筒33は、環状段部33jから先端側が先筒31の貫通孔31dに挿入されると共に環状段部33jが先筒31の段付孔31iに挿入された状態で、突起33dがネジ軸32bのネジ溝32bbと螺合し、図14に示すように、鍔部33eが先筒31の小径部31b後端部に当接すると共に、環状凸部33iが先筒31の環状凹部31hに嵌入されて、先筒31に回転可能且つ軸線方向移動不能に装着されている。
【0048】
また、係合突部33n,33nは、段付孔31iの内周面に係合(当接)し、この係合部位で板ばね(半島部33m,33m)の弾発力による回転抵抗を発生させている。
【0049】
また、図1及び図13に示すように、ネジ筒33のギヤ部33bの縦リブ33gと容器本体10の縦リブ14の上段とは噛合している。
【0050】
従って、棒状化粧料カートリッジ30と容器本体10とが相対回転されると、ネジ筒33が、先筒31との間の板ばねによる回転抵抗に抗して容器本体10と共に回転する。また、ネジ筒33が容器本体10に対して開口側に所定距離移動すると、ネジ筒33の縦リブ33gの傾斜面33hに対して、容器本体10の縦リブ14の傾斜面14aの縁が向き合い、噛合状態が解除される。
【0051】
図1に示すように、キャップ42は、有底円筒状を成し、先筒31の中具20から突出する部分及び中具20の先端部22を覆い、これらを保護する。このキャップ42は、中具20の先端部22外周面の摩擦作用によって容易に着脱される。
【0052】
このような構成を有する棒状化粧料カートリッジ30を、中具20を介して容器本体10に装着する場合には、棒状化粧料カートリッジ30のギヤ部33b側を容器本体10内の中仕切11側に挿入していく。すると、中具20の先端が先筒31の段部31fに当接し、小径部31bの周溝部31cに中具20の環状凸部28が嵌入して、棒状化粧料カートリッジ30が中具20に回転可能且つ着脱可能に装着される。
【0053】
このように、棒状化粧料カートリッジ30がユニットとして組み立てられてから容器本体10に中具20を介して装着されるため、化粧具1の組立が容易とされ、製造コストの低減が図られている。
【0054】
ここで、キャップ41,42を装着した化粧具1を例えば床等に落下させた場合には、落下による緩衝的外力が容器本体10及びキャップ41,42に加わるが、棒状化粧料カートリッジ30に対しては、合成樹脂製の中具20の可撓性が作用すると共に、中具20の切欠孔25が圧縮されて軸線方向及び回転方向に移動可能とする緩衝性が作用し、落下による衝撃が緩和されて棒状化粧料カートリッジ30側(先筒31、芯チャック32及びネジ筒33)には殆ど伝達されない。
【0055】
従って、衝撃が芯チャック32には伝わらず、芯チャック32に把持されている棒状化粧料Mが抜け落ちたり、破損することが防止されている。
【0056】
次に、このような化粧具1により化粧料を塗布する場合について説明する。液状化粧料を塗布する場合には、使用者は、筆記具状の容器本体10を持って塗布体103を塗布すれば良い。
【0057】
一方、棒状化粧料Mを塗布する場合には、先筒31の大径部31aを摘むと共に容器本体10を回転させる、若しくは、容器本体10を摘むと共に先筒31の大径部31aを回転させ、これらを相対回転させる。
【0058】
すると、容器本体10の縦リブ14(図3及び図4参照)と棒状化粧料カートリッジ30のネジ筒33の後部外周上に設けた縦リブ33g(図14参照)とが回転方向に係合し、ネジ筒33が、先筒31との間の回転抵抗に抗して容器本体10と共に一体に回転する。
【0059】
ネジ筒33が回転すると、ネジ筒33内で螺合関係にある芯チャック32が先筒31に回転不能且つ軸線方向移動可能に係合しているため、図6に示す如く当該芯チャック32は先筒31内を前進し、棒状化粧料Mは先筒31の小径孔31gより繰り出される。
【0060】
そして、棒状化粧料Mが所望長さに繰り出されたら、容器本体10と先筒31との相対回転を停止する。すると、図14に示すように、先筒31の段付孔31i内周面とネジ筒33の係合突部33n,33nとの係合部(当接部)にあっては板ばね(半島部33m,33m)の弾発力による回転抵抗が発生しているため、ネジ筒33と先筒31とは所定の係合状態とされる。
【0061】
従って、この状態で、使用者は、容器本体10を持って棒状化粧料Mを塗布すれば良い。この時、棒状化粧料Mを介して芯チャック32に塗布面(例えば皮膚等)から外力が作用するが、芯チャック32は、その外力より回転抵抗が勝っている範囲内においては移動しない。
【0062】
ここで、容器本体10と先筒31とをさらに相対回転させ、芯チャック32をさらに繰出方向に移動させて最大に繰り出すと、図6に示すように、芯チャック32の先端が、先筒31の貫通孔31dと小径孔31gとの段部に当接し、芯チャック32のそれ以上の前進が阻止される。
【0063】
この状態で、さらに相対回転を継続すると、芯チャック32が前進しようとして先筒31が当該芯チャック32に押圧され、先筒31が前方へ移動しようとし、印篭関係にある先筒31の周溝部31c(図14参照)と中具20の環状凸部28(図1参照)とを介して中具20の切欠孔25(図7参照)が軸線方向に圧縮される。
【0064】
すると、ネジ筒33を含む棒状化粧料カートリッジ30が、中具20の切欠孔25の圧縮分、前方へ移動すると共に、容器本体10の縦リブ14の傾斜面14aが、ネジ筒33の縦リブ33gの傾斜面33hを前方に押し出すことになり、これにより、縦リブ14,33g同士の噛合状態が解除されて、容器本体10の回転がネジ筒33に対して遮断される。
【0065】
従って、容器本体10から棒状化粧料カートリッジ30が離脱したり、棒状化粧料カートリッジ30内にあって先筒31、芯チャック32及びネジ筒33が相互に分解することが防止されている。このように、本実施形態では、縦リブ14,33gに設けた傾斜面14a,33hが、トルクリミッターとしての役割を果たしている。
【0066】
また、縦リブ14,33g同士の噛合が解除された状態で、相対回転を停止すると、中具20の切欠孔25の圧縮中止による弾性が中具20の後端側23に生じ、棒状化粧料カートリッジ30が後端側に移動され、ネジ筒33の縦リブ33gと容器本体10の縦リブ14とが噛合状態に復帰する。
【0067】
一方、塗布が終わったら、使用者が、容器本体10と先筒31とを上記とは逆方向に相対回転させることで、棒状化粧料Mが先筒31内に引き込まれる。
【0068】
このように、本実施形態においては、単一の化粧具1で、液状化粧料の使用と棒状化粧料Mの繰り出しての使用が各々可能とされていて、化粧料の相違する化粧具を別々に所持する必要が無くされていると共に用途の多様化が図られ、且つ、化粧具1は一方側に塗布体103を他方側に棒状化粧料Mを各々備える筆記具状の如き円筒形状とされていて携行に便利で使い勝手に優れる化粧具とされている。このため、汎用性、利便性、実用性の高い化粧具とされている。
【0069】
ここで、液状化粧料カートリッジ60にあっては、当該液状化粧料カートリッジ60と容器本体10とを持って両者を相対回転させると、本体筒101の雄ネジ121と容器本体10の雌ネジ90との螺合が解除され、液状化粧料カートリッジ60が容器本体10から抜脱される。このため、例えば液状化粧料を使い切った等の場合には、このようにして液状化粧料カートリッジ60を容器本体10から抜脱し、交換用(新規)の液状化粧料カートリッジ60を上記と同様にして容器本体10に装着すれば良く、利便性、実用性の向上がさらに図られている。
【0070】
また、このように液状化粧料カートリッジ60が容器本体10から抜脱可能とされているため、抜脱した液状化粧料カートリッジ60を持って塗布することも可能であり、汎用性、利便性、実用性の向上がさらに図られている。
【0071】
また、棒状化粧料カートリッジ30にあっても、容器本体10を持って当該棒状化粧料カートリッジ30を所定の力で軸線方向に引っ張ると、先筒31の周溝部31cが中具20の環状凸部28から外れて、容器本体10から抜脱されるため、消耗等により棒状化粧料Mを交換する必要が生じた場合には、液状化粧料カートリッジ60と同様に、棒状化粧料カートリッジ30を容器本体10から抜脱し、交換用(新規)の棒状化粧料カートリッジ30を上記と同様にして容器本体10に装着すれば良く、利便性、実用性の向上がさらに図られている。
【0072】
また、このように棒状化粧料カートリッジ30が容器本体10から抜脱可能とされているため、液状化粧料カートリッジ60と同様に、抜脱した棒状化粧料30を持って塗布することも可能であり、汎用性、利便性、実用性の向上がさらに図られている。
【0073】
以上、本発明をその実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、上記実施形態においては、容器本体10の外周面や先筒31の大径部31a外周面等を円形としているが、これらを始めとする構成部品の内面、外面形状を、機能上支承を生じない範囲で矩形としても良い。
【0074】
また、液状化粧料部50の塗布体103は、筆状に限定されるものではなく、例えばスポンジ状等であっても良い。
【0075】
また、上記実施形態においては、組み立ての容易性、化粧料の交換等を考慮し最も好ましい形態として、液状化粧料カートリッジ60及び棒状化粧料カートリッジ30を、容器本体10に対して着脱可能としているが、液状化粧料カートリッジ60及び棒状化粧料カートリッジ30の少なくとも一方を、抜脱不能に固定するようにしても勿論良い。
【0076】
また、液状化粧料部50にあっては、組み立ての容易性等を考慮して、内部に液状化粧料が貯留される液状化粧料カートリッジ60を、軸筒としての容器本体10に組み込む構成としているが、容器本体10の他方側(図1の図示右側)の部分を、有底の本体筒101を備える形状に構成し、本体筒101を容器本体10に一体化して、当該容器本体内に、液状化粧料貯留部、仕切板、中継芯、液状化粧料流出調整具等を配設するようにしても良い。この場合には、上記実施形態で本体筒とされている部分及び容器本体とされている部分により、軸筒としての容器本体が構成される。
【0077】
また、化粧料は、アイライナーに限定されるものではなく、例えば、アイブロー、リップライナー等としても良く、要は、一方側で液状化粧料の塗布が可能であり、他方側で棒状化粧料の塗布が可能であれば良く、その化粧料の組合せは限定されるものではない。
【0078】
【発明の効果】
本発明による化粧具は、軸筒の一方側に、液状化粧料を収容すると共に塗布可能とする液状化粧料部を備え、他方側に、棒状化粧料を収容すると共に繰り出して塗布可能とする棒状化粧料部を備え、単一の化粧具で、液状化粧料と棒状化粧料の各々の使用を可能とし、化粧料の相違する化粧具を別々に所持する必要を無くすと共に用途の多様化を図り、且つ、携行に便利で使い勝手に優れるように構成したものであるから、汎用性、利便性、実用性を向上することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る化粧具を示す縦断面図である。
【図2】化粧具の側面図である。
【図3】容器本体の破断斜視図である。
【図4】容器本体の破断側面図である。
【図5】棒状化粧料カートリッジの側面図である。
【図6】棒状化粧料カートリッジの縦断面図である。
【図7】中具の斜視図である。
【図8】先筒の背面図である。
【図9】芯チャックの正面図である。
【図10】ネジ筒の斜視図である。
【図11】ネジ筒の縦断面図である。
【図12】ネジ筒の背面図である。
【図13】容器本体とネジ筒のギヤ部との噛合状態を示す断面図である。
【図14】棒状化粧料カートリッジの拡大縦断面図である。
【図15】液状化粧料カートリッジの側面図である。
【符号の説明】
1…化粧具、10…容器本体(軸筒)、30…棒状化粧料カートリッジ、31…先筒(進退機構)、31a…先筒の大径部(摘み部)、32…芯チャック(進退機構)、33…ネジ筒(進退機構)、50…液状化粧料部、51…棒状化粧料部、60…液状化粧料カートリッジ、103…塗布体、108…中継芯、111…液状化粧料貯留部、M…棒状化粧料。
Claims (3)
- 軸筒の一方側に液状化粧料部を、他方側に棒状化粧料部を各々具備し、
前記液状化粧料部は、
前記軸筒内に配設され液状化粧料を貯留する液状化粧料貯留部と、
一方側の軸筒端から突出し前記液状化粧料貯留部から液状化粧料が供給される塗布体と、を備え、
前記棒状化粧料部は、
他方側の軸筒端に配設され前記軸筒に回転可能に支持される筒状の摘み部と、
この摘み部内に配設される棒状化粧料と、
前記軸筒と前記摘み部が相対回転されることで、前記摘み部先端の開口から前記棒状化粧料を進退させる進退機構と、を備えることを特徴とする化粧具。 - 前記棒状化粧料部は、前記摘み部と、前記棒状化粧料と、前記進退機構と、を有する棒状化粧料カートリッジを具備し、
当該棒状化粧料カートリッジが、前記軸筒に着脱可能に装着されることを特徴とする請求項1記載の化粧具。 - 前記液状化粧料部は、有底筒状体を成す液状化粧料カートリッジを備え先端の開口から前記塗布体が突出し、
この液状化粧料カートリッジ内に、前記液状化粧料貯留部が画成されると共に、当該液状化粧料貯留部と前記塗布体とを連絡し前記液状化粧料貯留部の液状化粧料を前記塗布体に供給する中継芯を収容し、
この液状化粧料カートリッジが、前記軸筒に着脱可能に装着されることを特徴とする請求項1又は2記載の化粧具。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008178604A (ja) * | 2007-01-25 | 2008-08-07 | Tokiwa Corp | 棒状化粧料繰出容器 |
JP2008220626A (ja) * | 2007-03-13 | 2008-09-25 | Asanuma Corporation | 化粧料収納容器 |
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CN104000379A (zh) * | 2013-02-26 | 2014-08-27 | 珠海市庭佑化妆配件有限公司 | 双头化妆笔 |
JP2018177331A (ja) * | 2017-04-17 | 2018-11-15 | 第一三共ヘルスケア株式会社 | レフィル容器用の外装容器及びこれを用いた塗布容器 |
-
2002
- 2002-06-25 JP JP2002184784A patent/JP2004024506A/ja active Pending
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