JP2021092632A - 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 - Google Patents

電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 Download PDF

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Abstract

【課題】フタロシアニン系の電荷発生剤を含有する感光層を有する電子写真感光体と、発光波長が630〜680nmである露光手段とを有する電子写真装置において、高画質が損なわれることがある。【解決手段】支持体および該支持体の上に形成された感光層を有する電子写真感光体であって、該感光層は、フタロシアニンを含有する電荷発生剤、正孔輸送剤、電子輸送剤、及びバインダー樹脂を含有し、露光波長が630nm〜680nmであるとき、負帯電時の半減露光量が正帯電時の半減露光量の13倍以上24倍以下である電子写真感光体。【選択図】 なし

Description

本発明は電子写真感光体、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置に関する。
近年、露光手段として、半導体レーザー、または、LEDを用いる電子写真装置が普及している。
特許文献1には、発光波長が550〜800nmである露光手段を用いて、高画質で信頼性の高い電子写真装置を提供することが記載されている。
波長が短い方が、スポット径が絞られるため高画質になることが知られている。電子写真装置に搭載される電子写真感光体としては、単層型の感光層を用いることが知られている。
特許文献2には、電荷発生剤、および一般式で表された電子輸送剤を含有する感光層であって、負帯電時の半減露光量と正帯電時の半減露光量との比率(負/正)を0.5〜3.0と規定した電子写真感光体が記載されている。
半減露光量とは、感光体の帯電電位が露光後に半分まで減衰するために必要な露光量である。
特許文献3には、フタロシアニン系化合物の電荷発生剤、および一般式で表された電子輸送剤を含有する感光層であって、
正帯電時の半減露光量を規定し、かつ負帯電時の半減露光量と正帯電時の半減露光量との比率(負/正)を3.3乃至4倍と規定した電子写真感光体が記載されている。
特許文献4には、正帯電時の半減露光量を規定し、かつ負帯電時の半減露光量と正帯電時の半減露光量との比率(負/正)を5倍以上12倍以下と規定した電子写真感光体が記載されている。
特開平6−43736号公報 特開2007−108671号公報 特許第3532808号公報 特許第6019715号公報
本発明者らの検討によると、特許文献1に記載の電子写真装置に、特許文献2〜4に記載の電子写真感光体を搭載し、高画質化のために、露光波長を短波長化して、スポット径を絞ったところ、メモリ画像が発生した。
したがって、本発明の目的は、メモリ画像の低減、及び高画質の双方を両立した電子写真感光体及びその電子写真感光体を備えたプロセスカートリッジ及び電子写真装置を提供することにある。
上記の目的は以下の本発明によって達成される。すなわち、本発明の一態様によれば、支持体および該支持体の上に形成された感光層を有する電子写真感光体であって、
該感光層は、フタロシアニンを含有する電荷発生剤、正孔輸送剤、電子輸送剤、及びバインダー樹脂を含有し、
露光波長が630nm〜680nmであるとき、負帯電時の半減露光量が正帯電時の半減露光量の13倍以上24倍以下である電子写真感光体が提供される。
また、本発明の他の態様によれば、上記の電子写真感光体を具備するプロセスカートリッジが提供される。
さらに、本発明の他の態様によれば、上記の電子写真感光体を具備する電子写真装置が提供される。
本発明によれば、画像メモリの低減と、高画質の双方を両立した電子写真感光体及びその電子写真感光体を備えたプロセスカートリッジ及び電子写真装置を提供することができる。
露光手段から照射される露光光のスポット径の概略図。 本発明に係る電子写真感光体の層構成の一例を示す図。 本発明に係る電子写真感光体の層構成の一例を示す図。 本発明に係る電子写真感光体の層構成の一例を示す図。 本発明に係る電子写真感光体の層構成の一例を示す図。 本発明の一態様に係る電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを備えた電子写真装置の概略構成の一例を示す図。 ゴースト画像確認のために用いる画出しチャートの一例を示す図。
以下に図面を参照して、本発明を実施するための形態を例示的に詳しく説明する。ただし、下記の説明は本発明の範囲を以下の実施の形態に限定するものではない。
本発明に係る電子写真感光体は、支持体および該支持体の上に形成された感光層を有する電子写真感光体であって、
該感光層は、フタロシアニンを含有する電荷発生剤、正孔輸送剤、電子輸送剤、及びバインダー樹脂を含有し、
露光波長が630nm〜680nmであるとき、負帯電時の半減露光量が正帯電時の半減露光量の13倍以上24倍以下である。
本発明者らは鋭意検討を行った結果、画像メモリが低減し、高画質の双方を両立する効果を達成するためには、
電子写真感光体の感光層が、フタロシアニンを含有する電荷発生剤、正孔輸送剤、電子輸送剤、及びバインダー樹脂を含有し、
露光波長が630nm〜680nmであるとき、負帯電時の半減露光量が正帯電時の半減露光量の13倍以上24倍以下であることが重要であることを見出した。
本発明の電子写真感光体、およびそれを備えたプロセスカートリッジ及び電子写真装置が課題を解決するメカニズムについて、以下のように考えている。
電子写真感光体の前サイクルの画像履歴が次サイクルに現れる現象をゴーストと称している。ゴーストが生じる理由は以下の(1)及び(2)と推測している。
(1)露光による履歴(光照射によって発生した電荷の内、膜中に残留する電荷量)
(2)転写による履歴(転写時にトナーが存在しない未露光部は、トナー像が形成された露光部に比べて転写ストレスが強くなる)
特に、感光層内に電子輸送剤、および正孔輸送剤の両方を含有する単層型の電子写真感光体は転写ストレスを受けやすいため、上記の(2)転写による履歴の影響が、積層型の電子写真感光体と比べて大きいと思われる。
高画質化のために、露光手段の発光波長を630〜680nmに変更して、スポット径を絞ると、露光部が減少し、未露光部が増加する。…(一)
図1は、露光光の波長を780nmから680nmに変更して、ビームスポット径を絞った場合に、未露光部(規格化放射強度0の部分)が増加する様子を示す。
フタロシアニン系の電荷発生材料は、中心の金属材料、および結晶型によって分光感度が異なるため、従来の露光手段の発光波長である780nmの場合と比べて、感度が良い場合、同等である場合、低い場合の何れの状況もありうる。
780nmの波長に比べて630〜680nmの波長に対する感度が良い場合は、露光により発生し感光層中に残留する電荷が少なくなる。その結果、前記(1)露光による履歴が軽減されて、前記(1)と前記(2)とのバランスが崩れ、ゴーストが発生すると思われる。…(二)
780nmの波長に比べて630〜680nmの波長に対する感度が低い場合は、膜中に残留する電荷が増加する。…(三)
また、電子写真装置を温度23℃相対湿度5%の環境に設置して画出しを行うと、フタロシアニン系の電荷発生材料を含有する電子写真感光体は低湿環境で感度が低下するため、膜中に残留する電荷が増加する。…(四)
電子写真装置の露光手段の発光波長の変更により、上記の(三)又は(四)のように感度が劣化した場合は、感光層中の電荷発生剤の含有量の増加、または露光手段の光量の増加で補填される。
発光波長の変更により発生した感光層中に残存する電荷は、電荷発生剤の含有量の増加等によって、発光波長が780nmの場合と同等になる。しかし、前記(一)により未露光部が増加することにより、やはり、前記(1)と前記(2)とのバランスが崩れ、ゴーストが発生したものと思われる。
波長が780nmである場合の感度と波長が630〜680nmである場合の感度とがほぼ同等であっても、前記(一)により未露光部が増加することにより、やはり、前記(1)と(2)のバランスが崩れ、ゴーストが発生するものと思われる。
本発明の電子写真感光体では、負帯電時の半減露光量が正帯電時の半減露光量の13倍以上24倍以下に調整されていることにより、ゴーストの低減と高画質とが両立されている。
この理由の詳細は不明であるが、以下のように推測している。
負帯電時の半減露光量と正帯電時の半減露光量との比率を上記範囲にする、つまり転写ストレス(負帯電)と関係していると思われる負帯電時の感度を正帯電時に比べてより低下させる方向に調整する。そのことによって、(1)露光による履歴と(2)転写による履歴とのバランスを取ることができたため、ゴーストの発生が低減されたと推定している。
本発明の電子写真感光体の感光層は、フタロシアニンを含有する電荷発生剤、正孔輸送剤、電子輸送剤、及びバインダー樹脂を含有している。
露光波長が630nm〜680nmであるとき、負帯電時の半減露光量が正帯電時の半減露光量の13倍以上24倍以下である。
前記の半減露光量の比率は、16倍以上22倍以下であることが好ましい。
負帯電時の半減露光量と正帯電時の半減露光量との比が13倍未満の場合はネガゴーストが生じ、24倍より大きいとポジゴーストが生じる。
負帯電時の半減露光量と正帯電時の半減露光量との比を前述の範囲に調整する方法としては、例えば、電子輸送剤、正孔輸送剤、バインダー樹脂の種類、および量の調整、または、感光層の膜厚の調整、等が挙げられる。
例えば、電子輸送剤の含有量だけを増やせば負の半減露光量感度が良化し、負の半減露光量と正の半減露光量との比率が小さくなる。また、電子輸送剤の含有量だけを減らせば負の半減露光量感度が低下し、負の半減露光量と正の半減露光量との比率が大きくなる。
また、例えば、正孔輸送剤の含有量だけを増やせば正の半減露光量感度が良化し、負の半減露光量と正の半減露光量との比率が大きくなる。また、正孔輸送剤の含有量だけを減らせば正の半減露光量感度が低下し、負の半減露光量と正の半減露光量との比率が小さくなる。
温度23℃相対湿度5%の環境下において、
前記電子写真感光体を、帯電電位 700Vに帯電(正帯電)させたとき、0.60秒後の残留電位が50V以下であることが好ましい。
また、前記電子写真感光体を、帯電電位 −700Vに帯電(負帯電)させたとき、0.60秒後の残留電位の絶対値が150V以下であることが好ましい。
正帯電させたときの残留電位が50V超であったり、負帯電させたときの残留電位の絶対値が150V超であったりすると、ゴーストが発生しやすくなる。
電子輸送剤の含有量と正孔輸送剤の含有量との質量比は、好ましくは15/85〜45/55であり、より好ましくは、20/80〜40/60である。
前記質量比が15/85よりも小さくなる、もしくは、前記質量比が45/55よりも大きくなると、負帯電時の半減露光量を正帯電時の半減露光量の13倍以上24倍以下とすることが容易ではなくなったり、ゴーストが発生したりすることがある。
<正孔輸送剤>
本発明の好ましい正孔輸送剤としては、以下の一般式(1)〜(4)で表される正孔輸送剤が挙げられる。
Figure 2021092632
前記一般式(1)中、R〜Rは、各々独立に、炭素数1以上4以下のアルキル基及び炭素数1以上4以下のアルコキシ基からなる群より選択される基を表す。k、p、及びqは、各々独立に、0以上5以下の整数を表す。m1及びm2は、各々独立に、1以上3以下の整数を表す。kが2以上の整数を表す場合、複数のRは互いに同一であっても異なってもよい。pが2以上の整数を表す場合、複数のRは互いに同一であっても異なってもよい。qが2以上の整数を表す場合、複数のRは互いに同一であっても異なってもよい。
一般式(1)中、Rが表す炭素数1以上4以下のアルキル基は、メチル基、エチル基、又はn−ブチル基を表すことが好ましい。Rが表す炭素数1以上4以下のアルコキシ基は、エトキシ基又はn−ブトキシ基を表すことが好ましい。Rで表される置換基は、窒素原子との結合に対してベンゼン環のオルト位(o位)、メタ位(m位)、又はパラ位(p位)の何れであってもよく、オルト位又はパラ位が好ましい。
一般式(1)中、Rは、炭素数1以上4以下のアルコキシ基及び炭素数1以上4以下のアルキル基よりなる群から選択される基を表す。kは1又は2を表し、kが2を表す場合、2つのRは互いに同一であっても異なってもよく、p及びqは0を表し、m1及びm2は2又は3を表すことが好ましい。
一般式(1)で表される正孔輸送剤としては、例えば式(1−1)〜(1−7)で表される正孔輸送剤が挙げられる。
Figure 2021092632
Figure 2021092632
前記一般式(2)中、R〜R11は、各々独立に、水素原子又は炭素数1以上6以下のアルキル基を表し、水素原子又は炭素数1以上3以下のアルキル基を表すことが好ましく、水素原子又はメチル基を表すことがより好ましい。一般式(2)で表される正孔輸送剤としては、例えば、下記式(2−1)で表される正孔輸送剤が挙げられる。
Figure 2021092632
Figure 2021092632
前記一般式(3)中、R12〜R19は、各々独立に、水素原子又は炭素数1以上6以下のアルキル基を表し、水素原子又は炭素数1以上3以下のアルキル基を表すことが好ましく、水素原子又はメチル基を表すことがより好ましい。一般式(3)で表される正孔輸送剤としては、例えば、下記式(3−1)で表される正孔輸送剤が挙げられる。
Figure 2021092632
Figure 2021092632
前記一般式(4)中、R20〜R24は、各々独立に、水素原子、置換基を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、及び置換基を有してもよい炭素数1〜6のアルコキシル基のいずれかを表す。
前記炭素数1〜6のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などが挙げられる。
前記炭素数1〜6のアルコキシル基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などが挙げられる。
前記アルキル基及びアルコキシ基における置換基としては、例えば、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、フェノキシ基等のアリールオキシ基、フェニル基、ナフチル基等のアリール基、ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基、などが挙げられる。
一般式(4)で表される正孔輸送剤としては、例えば下記式(4−1)〜(4−5)で表される正孔輸送剤が挙げられる。
Figure 2021092632
<電子輸送剤>
本発明の好ましい電子輸送剤としては、以下の一般式(5)〜(9)が挙げられる。
Figure 2021092632
前記一般式(5)〜(7)中、R25〜R28は、各々独立して、
水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアラルキル基、及び置換基を有してもよい複素環基
からなる群より選択される基を表す。
25、R26、R27、及びR28は、互いに同一であっても異なっていてもよい。
式(5)〜(7)中、R25〜R28の少なくとも1つがアルキル基である場合、アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、又はシクロヘキシル基が特に好ましい。式(5)〜(7)中、R25〜R28の少なくとも1つがアルケニル基である場合、アルケニル基としては、ビニル基又はアリル基が特に好ましい。式(5)〜(7)中、R25〜R28の少なくとも1つがアルコキシ基である場合、アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、n−ヘプチルオキシ基、n−オクチルオキシ基、n−ノニルオキシ基、n−デシルオキシ基、フェノキシ基、ナフチルオキシ基、アントリルオキシ基、又はフェナントリルオキシ基が特に好ましい。式(5)〜(7)中、R25〜R28の少なくとも1つがアリール基である場合、アリール基としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、又はフェナントリル基が特に好ましい。式(5)〜(7)中、R25〜R28の少なくとも1つがアラルキル基である場合、アラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基、α−ナフチルメチル基、又はβ−ナフチルメチル基が特に好ましい。
一般式(5)で表される電子輸送剤としては、下記式(5−1)〜式(5−11)の何れかで表される化合物が挙げられる。
Figure 2021092632
一般式(6)で表される電子輸送剤としては、下記式(6−1)〜式(6−12)の何れかで表される化合物が挙げられる。
Figure 2021092632
Figure 2021092632
一般式(7)で表される電子輸送剤としては、下記式(7−1)〜式(7−5)の何れかで表される化合物が挙げられる。
Figure 2021092632
Figure 2021092632
前記一般式(8)中、R29〜R31は、各々独立して、
水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアラルキル基、及び置換基を有してもよい複素環基
からなる群より選択される基を表す。
29、R30、及びR31は、互いに同一であっても異なっていてもよい。
一般式(8)中、R29〜R31の少なくとも1つがアルキル基である場合、アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、又はシクロヘキシル基が特に好ましい。
一般式(8)中、R29〜R31の少なくとも1つがアルケニル基である場合、アルケニル基としては、ビニル基又はアリル基が特に好ましい。
一般式(8)中、R29〜R31の少なくとも1つがアルコキシ基である場合、アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、n−ヘプチルオキシ基、n−オクチルオキシ基、n−ノニルオキシ基、n−デシルオキシ基、フェノキシ基、ナフチルオキシ基、アントリルオキシ基、又はフェナントリルオキシ基が特に好ましい。
一般式(8)中、R29〜R31の少なくとも1つがアリール基である場合、アリール基としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、又はフェナントリル基が特に好ましい。
一般式(8)中、R29〜R31の少なくとも1つがアラルキル基である場合、アラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基、α−ナフチルメチル基、又はβ−ナフチルメチル基が特に好ましい。
Figure 2021092632
前記一般式(9)中、R32及びR33は、各々独立に、
炭素数1以上6以下のアルキル基とフェニルカルボニル基との何れかを有してもよい、炭素数6以上14以下のアリール基、炭素数7以上20以下のアラルキル基、炭素数1以上8以下のアルキル基、及び炭素数3以上10以下のシクロアルキル基
からなる群より選択される基を表し、
前記基は、1又は複数のハロゲン原子で置換されてもよく、
32及びR33のうち少なくとも一方が1又は複数のハロゲン原子を有する。
32及びR33の表す炭素数6以上14以下のアリール基は、フェニル基が好ましい。
炭素数6以上14以下のアリール基は、置換基を有してもよい。このような置換基としては、例えば、ハロゲン原子、炭素数1以上6以下のアルキル基、又はフェニルカルボニル基が挙げられる。具体的には、塩素原子、メチル基、エチル基、又はフェニルカルボニル基が好ましい。置換基の数は、1以上3以下の整数であることが好ましい。
炭素数6以上14以下のアリール基がフェニル基である場合、フェニル基における置換基の置換位置は、例えば、フェニル基が窒素原子と結合する位置に対して、オルト位(o位)、メタ位(m位)、パラ位(p位)、又はこれらの少なくとも2つが挙げられる。置換基を有するフェニル基としては、例えば、4−クロロ−2−フェニルカルボニルフェニル基、2,6−ジクロロフェニル基、2,4,6−トリクロロフェニル基、又は2−エチル−6−メチルフェニル基が挙げられる。
32及びR33の表す炭素数7以上20以下のアラルキル基は、炭素数7以上9以下のアラルキル基が好ましく、1−フェニルエチル基がより好ましい。炭素数7以上20以下のアラルキル基は、置換基を有してもよい。このような置換基としては、例えば、炭素数1以上6以下のアルキル基、又はハロゲン原子が挙げられる。置換基の数は、1又は2が好ましい。1又は複数のハロゲン原子を有する炭素数7以上20以下のアラルキル基としては、例えば、1−(2,4−ジクロロフェニル)エチル基が挙げられる。
32とR33とが互いに同一であっても異なってもよい。
32とR33とは互いに同一である場合、R32及びR33は、
1又は複数のハロゲン原子を有する炭素数7以上9以下のアラルキル基、又は1つのフェニルカルボニル基と1つのハロゲン原子とを有する炭素数6以上14以下のアリール基を表すことが好ましい。
32とR33とが互いに異なる場合、
32およびR33のうちの一方が、炭素数1以上3以下のアルキル基を少なくとも1つ有する炭素数6以上14以下のアリール基を表し、
32およびR33のうちの他方が、1又は複数のハロゲン原子を有する炭素数7以上9以下のアラルキル基、又は1つのフェニルカルボニル基を有してもよく1又は複数のハロゲン原子を有する炭素数6以上14以下のアリール基を表すことが好ましい。
32およびR33の表す基は、1以上のハロゲン原子で置換されてもよく、R32およびR33のうち少なくとも一方が1又は複数のハロゲン原子を有する。R32の表す基の有するハロゲン原子の数と、R33の表す基の有するハロゲン原子の数との総数は、1以上の整数であり、3又は4であることが好ましい。
一般式(9)で表される電子輸送剤の具体例としては、下記式(9−1)〜(9−6)の何れかで表される化合物が挙げられる。
Figure 2021092632
<電荷発生剤>
本発明の感光層に用いられる電荷発生剤としては、長波長に感度が高いフタロシアニン系顔料を用いることが好ましい。フタロシアニン系顔料の中でも、オキシチタニウムフタロシアニン顔料、クロロガリウムフタロシアニン顔料、ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料、無金属フタロシアニンが好ましい。
[電子写真感光体]
本発明に係る電子写真感光体の層構成の例を図2〜図5に示す。
図2に示す例では、支持体上に感光層を有する。図2中、Aは支持体であり、Bは感光層である。
図3に示す例では、支持体上に下引き層を有し、さらに下引き層上に感光層を有する。図3中、Aは支持体であり、Cは下引き層であり、Bは感光層である。
図4に示す例では、支持体上に導電層を有し、さらに、導電層上に下引き層を有し、さらに感光層を有する。図4中、Aは支持体であり、Dは導電層であり、Cは下引き層であり、Bは感光層である。
図5に示す例では、支持体上に下引き層を有し、さらに感光層を有し、さらに感光層上に保護層を有してもよい。図5中、Aは支持体であり、Cは下引き層であり、Bは感光層であり、Eが保護層である。
本発明の電子写真感光体を製造する方法としては、後述する各層の塗布液を調製し、所望の層の順番に塗布して、乾燥させる方法が挙げられる。このとき、塗布液の塗布方法としては、浸漬塗布、スプレー塗布、インクジェット塗布、ロール塗布、ダイ塗布、ブレード塗布、カーテン塗布、ワイヤーバー塗布、リング塗布などが挙げられる。これらの中でも、効率性及び生産性の観点から、浸漬塗布が好ましい。
<支持体>
本発明において、電子写真感光体は、支持体を有する。本発明において、支持体は導電性を有する支持体であることが好ましい。また、支持体の形状としては、円筒状、ベルト状、シート状などが挙げられる。中でも、円筒状支持体であることが好ましい。また、支持体の表面に、陽極酸化などの電気化学的な処理や、ブラスト処理、切削処理などを施してもよい。
支持体の材質としては、金属、樹脂、ガラスなどが好ましい。
金属としては、アルミニウム、鉄、ニッケル、銅、金、ステンレスや、これらの合金などが挙げられる。中でも、アルミニウムを用いたアルミニウム製支持体であることが好ましい。
<導電層>
本発明において、支持体の上に、導電層を設けてもよい。導電層を設けることで、支持体表面の傷や凹凸を隠蔽することや、支持体表面における光の反射を制御することができる
導電層は、導電性粒子と、樹脂と、を含有することが好ましい。
導電性粒子の材質としては、金属酸化物、金属、カーボンブラックなどが挙げられる。
金属酸化物としては、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化インジウム、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化アンチモン、酸化ビスマスなどが挙げられる。
金属としては、アルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、銀などが挙げられる。
これらの中でも、導電性粒子として、金属酸化物を用いることが好ましく、特に、酸化チタン、酸化スズ、酸化亜鉛を用いることがより好ましい。
導電性粒子として金属酸化物を用いる場合、金属酸化物の表面をシランカップリング剤などで処理したり、金属酸化物にリンやアルミニウムなど元素やその酸化物をドーピングしたりしてもよい。
また、導電性粒子は、芯材粒子と、その粒子を被覆する被覆層とを有する積層構成としてもよい。芯材粒子としては、酸化チタン、硫酸バリウム、酸化亜鉛などが挙げられる。被覆層としては、酸化スズなどの金属酸化物が挙げられる。
また、導電性粒子として金属酸化物を用いる場合、その体積平均粒子径が、1nm以上500nm以下であることが好ましく、3nm以上400nm以下であることがより好ましい。
樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂などが挙げられる。
また、導電層は、シリコーンオイル、樹脂粒子、酸化チタンなどの隠蔽剤などをさらに含有してもよい。
導電層の平均膜厚は、1μm以上50μm以下であることが好ましく、3μm以上40μm以下であることが特に好ましい。
導電層は、上述の各材料及び溶剤を含有する導電層用塗布液を調製し、この塗膜を形成し、乾燥させることで形成することができる。塗布液に用いる溶剤としては、アルコール系溶剤、スルホキシド系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤などが挙げられる。導電層用塗布液中で導電性粒子を分散させるための分散方法としては、ペイントシェーカー、サンドミル、ボールミル、液衝突型高速分散機を用いた方法が挙げられる。
<下引き層>
本発明において、支持体又は導電層の上に、下引き層を設けることが好ましい。
例えば下引き層は、チタン酸ストロンチウムの粒子と、結着樹脂と、を含有する。
結着樹脂としては、以下のものが挙げられる。ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリビニルフェノール樹脂、アルキッド樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリエチレンオキシド樹脂、ポリプロピレンオキシド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミド酸樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、セルロース樹脂など。
結着樹脂は、重合性官能基を有するモノマーを含有する組成物を重合させることで結着樹脂としてもよい。重合性官能基を有するモノマーが有する重合性官能基としては、以下のものが挙げられる。イソシアネート基、ブロックイソシアネート基、メチロール基、アルキル化メチロール基、エポキシ基、金属アルコキシド基、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基、チオール基、カルボン酸無水物基、炭素−炭素二重結合基など。
また、本発明の下引き層は、電気特性を高める目的で、電子受容性物質、電子輸送物質、金属酸化物の粒子、金属の粒子、導電性高分子などをさらに含有してもよい。これらの中でも、電子輸送物質、金属酸化物の粒子を用いることが好ましい。
電子輸送物質としては、以下のものが挙げられる。キノン化合物、イミド化合物、ベンズイミダゾール化合物、シクロペンタジエニリデン化合物、フルオレノン化合物、キサントン化合物、ベンゾフェノン化合物、シアノビニル化合物、ハロゲン化アリール化合物、シロール化合物、含ホウ素化合物など。電子輸送物質として、重合性官能基を有する電子輸送物質を用い、上述の重合性官能基を有するモノマーと共重合させることで、硬化膜として下引き層を形成してもよい。
金属酸化物の粒子としては、酸化インジウムスズ、酸化スズ、酸化インジウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素、アンモニア還元した酸化ニオブなどの粒子が挙げられる。金属の粒子としては、金、銀、アルミなどの粒子が挙げられる。
本発明の下引き層には、さらに、有機樹脂粒子、レベリング剤を含有させてもよい。有機樹脂粒子としては、例えば、シリコーン粒子などの疎水性有機樹脂粒子や、架橋型ポリメタクリレート樹脂(PMMA)粒子などの親水性有機樹脂粒子などが挙げられる。
下引き層の平均膜厚は、0.1μm以上50μm以下であることが好ましく、0.2μm以上40μm以下であることがより好ましい。
下引き層は、上述の各材料及び溶剤を含有する下引き層用塗布液を調製し、この塗膜を形成し、乾燥及び/又は硬化させることで形成することができる。塗布液に用いる溶剤としては、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤などが挙げられる。
<感光層>
電子写真感光体の感光層は、単層型で、電荷発生物質と電荷輸送物質を共に含有する感光層を有する。
(1−1)電荷発生物質
電荷発生物質としては、フタロシアニン系顔料以外にも、アゾ顔料、ペリレン顔料、多環キノン顔料、インジゴ顔料などを含有してもよい。
(1−2)正孔輸送剤
正孔輸送剤としては、前記の正孔輸送剤以外にも多環芳香族化合物、複素環化合物、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、エナミン化合物、ベンジジン化合物、トリアリールアミン化合物や、これらの物質から誘導される基を有する樹脂などが挙げられる。
または、下記一般式(10)で表される化合物を含んでもよい。
Figure 2021092632
(一般式(10)中、R34、R35、R36、R37、R38、及びR39は、各々独立に、水素原子、低級アルキル基、アルコキシ基、フェノキシ基、ハロゲン原子、又は、低級アルキル基、低級アルコキシ基及びハロゲン原子から選ばれる置換基を有していてもよいフェニル基を示す。m及びnは、各々独立に、0又は1を示す。)
一般式(10)中、R34〜R39が示す低級アルキル基としては、例えば、直鎖状又は分岐状で、炭素数1以上4以下のアルキル基が挙げられ、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基等が挙げられる。これらの中でも、低級アルキル基としては、メチル基、エチル基が好ましい。
一般式(10)中、R34〜R39が示すアルコキシ基としては、例えば、炭素数1以上4以下のアルコキシ基が挙げられ、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等が挙げられる。
一般式(10)中、R34〜R39が示すフェニル基としては、例えば以下のものが挙げられる。未置換のフェニル基;p−トリル基、2,4−ジメチルフェニル基等の低級アルキル基置換のフェニル基;、p−メトキシフェニル基等の低級アルコキシ基置換のフェニル基;、p−クロロフェニル基等のハロゲン原子置換のフェニル基等。
なお、フェニル基に置換し得る置換基としては、例えば、R34〜R39が示す低級アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子が挙げられる。
(1−3)電子輸送剤
電子輸送剤としては、前記の電子輸送剤以外にも、以下のものが挙げられる。キノン誘導体、アントラキノン誘導体、マロノニトリル誘導体、チオピラン誘導体、トリニトロチオキサントン誘導体、3,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン誘導体、ジニトロアントラセン誘導体、ジニトロアクリジン誘導体、ニトロアントラキノン誘導体、ジニトロアントラキノン誘導体、テトラシアノエチレン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、ジニトロベンゼン、ジニトロアントラセン、ジニトロアクリジン、ニトロアントラキノン、ジニトロアントラキノン、無水コハク酸、無水マレイン酸又はジブロモ無水マレイン酸。これらの電子輸送剤は、1種単独で用いられてもよく、2種以上を組み合わせて用いられてもよい。
または、下記一般式(11)で表される化合物、下記一般式(12)で表される化合物
を含んでもよい。
Figure 2021092632
一般式(11)中、R40、R41、R42、R43、R44、R45、及びR46は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、又はアリール基を示す。R47は、アルキル基を示す。
一般式(11)中、R40〜R46が示すハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
一般式(11)中、R40〜R46が示すアルキル基としては、例えば、直鎖状又は分岐状で、炭素数1以上4以下(望ましくは1以上3以下)のアルキル基が挙げられる。具体的には、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基等が挙げられる。
一般式(11)中、R40〜R46が示すアルコキシ基としては、例えば、炭素数1以上4以下(望ましくは1以上3以下)のアルコキシ基が挙げられ、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等が挙げられる。
一般式(11)中、R40〜R46が示すアリール基としては、例えば、フェニル基、ベンジル基、トリル基等が挙げられる。これらの中でも、フェニル基が好ましい。
Figure 2021092632
一般式(12)中、
48、R49は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、置換基を有してもよいアリール基、シクロアルキル基、置換基を有してもよいアラルキル基、または、ハロゲン化アルキル基を表し、
50は、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、置換基を有してもよいアリール基、シクロアルキル基、置換基を有してもよいアラルキル基、または、ハロゲン化アルキル基を表し、
51〜R55は、各々独立に、
水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアラルキル基、置換基を有してもよいフェノキシ基、ハロゲン化アルキル基、シアノ基、もしくは、ニトロ基
を表し、または、2つ以上の基が結合して環を形成してもよく、
置換基は、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、水酸基、シアノ基、アミノ基、ニトロ基、または、ハロゲン化アルキル基を表す。
樹脂としては、以下のものが挙げられる。ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、セルロース樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂など。これらの中でも、ポリビニルブチラール樹脂がより好ましい。
感光層は、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、レベリング剤、滑り性付与剤、耐摩耗性向上剤などの添加剤を含有してもよい。具体的には、以下のものが挙げられる。ヒンダードフェノール化合物、ヒンダードアミン化合物、硫黄化合物、リン化合物、ベンゾフェノン化合物、シロキサン変性樹脂、シリコーンオイル、ポリスチレン樹脂粒子、ポリエチレン樹脂粒子、シリカ粒子、アルミナ粒子、窒化ホウ素粒子など。
上述の各材料及び溶剤を含有する感光層用塗布液を調製し、この塗膜を形成し、乾燥させることで形成することができる。塗布液に用いる溶剤としては、アルコール系溶剤、スルホキシド系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤などが挙げられる。
感光層の膜厚は、感光層として充分に作用することができれば、特に限定されない。具体的には、例えば、5〜100μmであることが好ましく、10〜50μmであることがより好ましい。
<保護層>
本発明において、感光層の上に、保護層を設けてもよい。保護層を設けることで、耐久性を向上することができる。
保護層は、導電性粒子及び/又は電荷輸送物質と、樹脂とを含有することが好ましい。
導電性粒子としては、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化インジウムなどの金属酸化物の粒子が挙げられる。
樹脂としては、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂などが挙げられる。中でも、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂が好ましい。
また、保護層は、重合性官能基を有するモノマーを含有する組成物を重合することで硬化膜として形成してもよい。その際の反応としては、熱重合反応、光重合反応、放射線重合反応などが挙げられる。重合性官能基を有するモノマーが有する重合性官能基としては、アクリル基、メタクリル基などが挙げられる。重合性官能基を有するモノマーとして、電荷輸送能を有する材料を用いてもよい。
保護層は、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、レベリング剤、滑り性付与剤、耐摩耗性向上剤、などの添加剤を含有してもよい。具体的には、以下のものが挙げられる。ヒンダードフェノール化合物、ヒンダードアミン化合物、硫黄化合物、リン化合物、ベンゾフェノン化合物、シロキサン変性樹脂、シリコーンオイル、フッ素樹脂粒子、ポリスチレン樹脂粒子、ポリエチレン樹脂粒子、シリカ粒子、アルミナ粒子、窒化ホウ素粒子など。
保護層の平均膜厚は、0.5μm以上10μm以下であることが好ましく、1μm以上7μm以下であることがより好ましい。
保護層は、上述の各材料及び溶剤を含有する保護層用塗布液を調製し、この塗膜を形成し、乾燥及び/又は硬化させることで形成することができる。塗布液に用いる溶剤としては、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、スルホキシド系溶剤、エステル系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤が挙げられる。
[プロセスカートリッジ、電子写真装置]
本発明のプロセスカートリッジは、これまで述べてきた電子写真感光体と、帯電手段、現像手段、転写手段及びクリーニング手段からなる群より選択される少なくとも1つの手段とを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とする。
また、本発明の電子写真装置は、これまで述べてきた電子写真感光体、帯電手段、露光手段、現像手段及び転写手段を有することを特徴とする。
図6に、電子写真感光体を備えたプロセスカートリッジを有する電子写真装置の概略構成の一例を示す。
円筒状の電子写真感光体1は、軸2を中心に矢印方向に所定の周速度で回転駆動される。電子写真感光体1の表面は、帯電手段3により、正又は負の所定電位に帯電される。なお、図6においては、ローラ型帯電部材によるローラ帯電方式を示しているが、コロナ帯電方式、近接帯電方式、注入帯電方式などの帯電方式を採用してもよい。帯電された電子写真感光体1の表面には、露光手段(不図示)から露光光4が照射され、目的の画像情報に対応した静電潜像が形成される。
電子写真感光体1の表面に形成された静電潜像は、現像手段5内に収容されたトナーで現像され、電子写真感光体1の表面にはトナー像が形成される。電子写真感光体1の表面に形成されたトナー像は、転写手段6により、転写材7に転写される。トナー像が転写された転写材7は、定着手段8へ搬送され、トナー像の定着処理を受け、電子写真装置の外へプリントアウトされる。
電子写真装置は、転写後の電子写真感光体1の表面に残ったトナーなどの付着物を除去するための、クリーニング手段9を有していてもよい。また、クリーニング手段を別途設けず、上記付着物を現像手段などで除去する、いわゆる、クリーナーレスシステムを用いてもよい。電子写真装置は、電子写真感光体1の表面を、前露光手段(不図示)からの前露光光10により除電処理する除電機構を有していてもよい。また、本発明のプロセスカートリッジを電子写真装置本体に着脱するために、レールなどの案内手段12を設けてもよい。
本発明の電子写真感光体は、レーザービームプリンター、LEDプリンター、複写機、ファクシミリ、及び、これらの複合機などに用いることができる。
以下、実施例及び比較例を用いて本発明をさらに詳細に説明する。本発明は、その要旨を超えない限り、下記の実施例によって何ら限定されるものではない。なお、以下の実施例の記載において、「部」とあるのは特に断りのない限り「質量部」を意味する。
〔実施例1〕
導電性を有する支持体として、長さ370mm、厚さ1mm、外径30mm、内径28mmのアルミニウムシリンダーを用意した。用意したアルミニウムシリンダーを、旋盤を用いて表面の切削加工を行った。
切削条件として、R0.1のバイトを用い、主軸回転数=10000rpm、バイトの送り速度を0.03〜0.06mm/rpmの範囲で連続的に変化させて加工した。
<下引き層形成用塗布液の製造>
ペイントシェーカーを用いて、下記の材料を、10時間混合、分散させ、さらに5ミクロンのフィルタにてろ過処理して、下引き層用塗布液を得た。
メチルジメトキシシランで表面処理した、一次粒子の個数平均粒径が40nmである酸化チタン粒子 300質量部
四元共重合ポリアミド樹脂(東レ(株)製、CM8000) 100質量部
メタノール 1000質量部
n−ブタノール 250質量部
得られた下引き層用塗布液を上記支持体上に浸漬塗布し、これらを10分間100℃で乾燥させることによって、膜厚が2.0μmの下引き層を形成した。
<感光層形成用塗布液の製造>
次いで、ボールミルを用いて、以下の材料を50時間混合分散し、感光層塗布液とした。
電荷発生剤:下記式(13)で表される無金属フタロシアニンの結晶 2質量部
正孔輸送剤:下記式(14)で表される化合物 75質量部
電子輸送剤:下記式(15)で表される化合物 25質量部
電子輸送剤:下記式(16)で表される化合物 3質量部
バインダー樹脂:下記式(17)及び下記式(18)で表される粘度分子量40,000のポリカーボネート共重合樹脂(式(17)と式(18)の比率は、60/40)
85.8質量部
テトラヒドロフラン 800質量部
Figure 2021092632
得られたこの感光層用塗布液を前記下引き層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を45分間110℃で乾燥させることによって、膜厚30μmの感光層を形成することにより、単層型電子写真感光体を得た。
<電子写真感光体の評価>
評価用の電子写真装置として、imagePRESSC910(キヤノン(株)製の複写機)改造機を使用した。
改造した箇所は、シアン色用のプロセスカートリッジのステーションの帯電極性をプラス帯電とし、現像器の現像スリーブに印加する直流のバイアス電圧をプラス帯電とし、現像器内にプラス帯電トナーを用いたことである。
なお、imagePRESSC910の露光光源の露光波長は680nm、スポット径は65μm×45μmである。
<半減露光量 残留電位 : 正帯電>
まず、imagePRESSC910(キヤノン(株)製の複写機)改造機を、温度23℃相対湿度5%の環境に設置した。
次いで、上記のように作製した電子写真感光体をシアン色用のプロセスカートリッジのステーションに搭載した。現像器の位置、かつ電子写真感光体に対向した位置、かつ電子写真感光体から1mm離れた位置に電位センサーを取り付けた。
通紙モードを厚紙設定とし、電子写真感光体の暗部電位が+700Vとなるように帯電条件を設定した。
この帯電条件で、明部電位が+350Vとなるように露光光量を調整した。
電子写真感光体の明部電位が+350Vとなった時(明部電位が暗部電位の1/2になった時)から5回転後に帯電印加を止めて、1回転後の電子写真感光体の帯電電位を残留電位とした。その結果を表1に示す。
<半減露光量 残留電位 : 負帯電>
次いで、上記のように作製した電子写真感光体をマゼンタ色用のプロセスカートリッジのステーションに搭載した。現像器の位置、かつ電子写真感光体に対向した位置、かつ電子写真感光体から1mm離れた位置に電位センサーを取り付けた。
通紙モードを厚紙設定とし、電子写真感光体の暗部電位が−700Vとなるように帯電条件を設定した。
この帯電条件で、明部電位が−350Vとなるように露光光量を調整した。
電子写真感光体の明部電位が−350Vとなった時(明部電位が暗部電位の1/2になった時)から5回転後に帯電印加を止めて、1回転後の電子写真感光体の帯電電位を残留電位とした。その結果を表1に示す。
<ゴースト画像の評価>
次いで、上記のように作製した電子写真感光体をマゼンタ色用のプロセスカートリッジのステーションに搭載した。
プラス帯電のトナーを有した現像器を装着し、図7のような画像チャートで画出しをして、ゴースト画像の評価をした。その結果を表1に示す。
図7の、上端側の正方形は1.0cm×1.0cmの大きさで、向かって左より、画像濃度は1.5、1.2、0.8、0.6、0.3である。
図7の、下端側の長方形は29cm×17cmの大きさで、画像濃度は0.6である。
画出しの際は、電子写真感光体の暗部電位は+700Vで、下端側の長方形の画像濃度が0.6となるように明部電位を調整した。
下記の分光濃度計を用いて画像濃度を測定した。
商品名:X−Rite 518 製造販売会社:エックスライト社
正方形及び長方形の各画像は露光有、その他の白い領域は露光無という状況で、画出しされる。
上端の正方形は、感光体の1回転目に画出しされ、
下端の長方形は、感光体の2回転目以降に画出しされる。
感光体の1回点目における露光の有無という履歴の違いによって、感光体の2回転目以降の露光電位が異なることがあり、この違いが画像濃度の違いとなって、ゴーストと呼ばれる画像不具合になる。
感光体の2回転目以降に形成される長方形内の、感光体の1回転目に形成される正方形に対応する位置の濃度が、長方形内の周囲の濃度よりも濃くなる場合をポジゴーストといい、
感光体の2回転目以降に形成される長方形内の、感光体の1回転目に形成される正方形に対応する位置の濃度が、長方形内の周囲の濃度よりも薄くなる場合をネガゴーストという。
長方形(ハーフトーン画像)内の濃度が濃い部分(ポジゴースト)又は薄い部分(ネガゴースト)の有無は目視で判別できる。
〔実施例2〕
下記の点以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製した。作製した電子写真感光体を実施例1と同様に評価し、その結果を表1に示す。
正孔輸送剤:前記式(14)で表される化合物 80質量部
電子輸送剤:前記式(15)で表される化合物 18質量部
電子輸送剤:前記式(16)で表される化合物 2質量部
〔実施例3〕
下記の点以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製した。作製した電子写真感光体を実施例1と同様に評価し、その結果を表1に示す。
正孔輸送剤:前記式(14)で表される化合物 85質量部
電子輸送剤:前記式(15)で表される化合物 15質量部
電子輸送剤:前記式(16)で表される化合物 0質量部
〔実施例4〕
下記の点以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製した。作製した電子写真感光体を実施例1と同様に評価し、その結果を表1に示す。
正孔輸送剤:前記式(14)で表される化合物 63質量部
電子輸送剤:前記式(15)で表される化合物 30質量部
電子輸送剤:前記式(16)で表される化合物 8質量部
〔実施例5〕
下記の点以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製した。作製した電子写真感光体を実施例1と同様に評価し、その結果を表1に示す。
正孔輸送剤:前記式(14)で表される化合物 55質量部
電子輸送剤:前記式(15)で表される化合物 35質量部
電子輸送剤:前記式(16)で表される化合物 10質量部
〔実施例6〕
実施例1において、表面切削した支持体の表面に陽極酸化処理を行い、その後、酢酸ニッケルを主成分とする封孔剤によって封孔処理を行うことにより、約8μmの陽極酸化被膜(アルマイト被膜)を形成した。それ以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製した。作製した電子写真感光体を実施例1と同様に評価し、その結果を表1に示す。
〔実施例7〕
実施例6と同様に支持体表面に陽極酸化被膜(アルマイト被膜)を形成した。下引き層を形成しない以外は、実施例1と同様に電子写真感光体を作製した。作製した電子写真感光体を実施例1と同様に評価し、その結果を表1に示す。
〔実施例8〕
下記の点以外は、実施例1と同様に電子写真感光体を作製した。作製した電子写真感光体を実施例1と同様に評価し、その結果を表1に示す。
電荷発生剤:下記式(19)で表されるチタニルフタロシアニンの結晶 2質量部
正孔輸送剤:下記式(20)で表される化合物 60質量部
電子輸送剤:前記式(15)で表される化合物 30質量部
電子輸送剤:前記式(16)で表される化合物 5質量部
バインダー樹脂:前記式(17)で表される粘度分子量40,000のポリカーボネート樹脂 73質量部
Figure 2021092632
〔実施例9〕
下記の点以外は、実施例1と同様に電子写真感光体を作製した。作製した電子写真感光体を実施例1と同様に評価し、その結果を表1に示す。
正孔輸送剤:下記式(21)で表される化合物 40質量部
正孔輸送剤:下記式(22)で表される化合物 20質量部
電子輸送剤:前記式(15)で表される化合物 30質量部
電子輸送剤:前記式(16)で表される化合物 5質量部
バインダー樹脂:実施例1でバインダー樹脂として用いた化合物 53質量部
Figure 2021092632
〔実施例10〕
下記の点以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製した。
電荷発生剤:前記式(13)で表される無金属フタロシアニンの結晶 3質量部
バインダー樹脂:実施例1でバインダー樹脂として用いた化合物 79質量部
実施例1において、評価用の電子写真装置の露光光源を、露光波長650nm、スポット径60μm×40μmとした以外は、実施例1と同様に評価し、その結果を表1に示す。
〔実施例11〕
実施例1において、評価用の電子写真装置の露光光源を、露光波長630nm、スポット径60μm×35μmとした以外は、実施例1と同様に評価し、その結果を表1に示す。
〔実施例12〕
下記の点以外は、実施例1と同様に電子写真感光体を作製した。作製した電子写真感光体を実施例1と同様に評価し、その結果を表1に示す。
正孔輸送剤:下記式(23)で表される化合物 35質量部
正孔輸送剤:下記式(24)で表される化合物 45質量部
電子輸送剤:下記式(25)で表される化合物 18質量部
バインダー樹脂:前記式(17)および下記式(26)で表される粘度分子量40,000のポリカーボネート共重合樹脂(式(17)と式(26)の比率は、65/35)
123質量部
Figure 2021092632
〔実施例13〕
下記の点以外は、実施例1と同様に電子写真感光体を作製した。作製した電子写真感光体を実施例1と同様に評価し、その結果を表1に示す。
電荷発生剤:下記式(27)で表されるクロロガリウムフタロシアニンの結晶
2.5質量部
Figure 2021092632
〔比較例1〕
下記の点以外は、実施例1と同様に電子写真感光体を作製した。作製した電子写真感光体を実施例1と同様に評価し、その結果を表1に示す。
正孔輸送剤:前記式(14)で表される化合物 85質量部
電子輸送剤:前記式(15)で表される化合物 8質量部
電子輸送剤:前記式(16)で表される化合物 2質量部
バインダー樹脂:実施例1でバインダー樹脂として用いた化合物 95質量部
〔比較例2〕
下記の点以外は、比較例1と同様に電子写真感光体を作製した。作製した電子写真感光体を比較例1と同様に評価し、その結果を表1に示す。
正孔輸送剤:前記式(14)で表される化合物 55質量部
電子輸送剤:前記式(15)で表される化合物 35質量部
電子輸送剤:前記式(16)で表される化合物 15質量部
Figure 2021092632
1 電子写真感光体
2 軸
3 帯電手段
4 露光光
5 現像手段
6 転写手段
7 転写材
8 定着手段
9 クリーニング手段
10 前露光光
11 プロセスカートリッジ
12 案内手段
A 支持体
B 感光層
C 下引き層
D 導電層
E 保護層

Claims (8)

  1. 支持体および該支持体の上に形成された感光層を有する電子写真感光体であって、
    該感光層は、フタロシアニンを含有する電荷発生剤、正孔輸送剤、電子輸送剤、及びバインダー樹脂を含有し、
    露光波長が630nm〜680nmであるとき、負帯電時の半減露光量が正帯電時の半減露光量の13倍以上24倍以下であることを特徴とする電子写真感光体。
  2. 温度23℃相対湿度5%の環境下において、
    前記電子写真感光体を、帯電電位 700Vに帯電させたときの残留電位が50V以下であり、
    前記電子写真感光体を、帯電電位 −700Vに帯電させたときの残留電位が−150V以下である、請求項1に記載の電子写真感光体。
  3. 前記電子輸送剤の含有量と前記正孔輸送剤の含有量との質量比が15/85〜45/55である請求項1又は2に記載の電子写真感光体。
  4. 前記正孔輸送剤が、下記一般式(1)〜(4)で表される化合物からなる群より選択される少なくとも一つの化合物を含有する請求項1〜3のいずれか一項に記載の電子写真感光体。
    Figure 2021092632
    (前記一般式(1)中、R〜Rは、各々独立に、炭素数1以上4以下のアルキル基及び炭素数1以上4以下のアルコキシ基からなる群より選択される基を表し、k、p、及びqは、各々独立に、0以上5以下の整数を表し、m1及びm2は、各々独立に、1以上3以下の整数を表し、kが2以上の整数を表す場合、複数のRは互いに同一であっても異なってもよく、pが2以上の整数を表す場合、複数のRは互いに同一であっても異なってもよく、qが2以上の整数を表す場合、複数のRは互いに同一であっても異なってもよい。
    前記一般式(2)中、R〜R11は、各々独立に、水素原子又は炭素数1以上6以下のアルキル基を表す。
    前記一般式(3)中、R12〜R19は、各々独立に、水素原子又は炭素数1以上6以下のアルキル基を表す。
    前記一般式(4)中、R20〜R24は、各々独立に、水素原子、置換基を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、及び置換基を有してもよい炭素数1〜6のアルコキシル基からなる群より選択される原子又は基を表す。)
  5. 前記電子輸送剤が下記一般式(5)〜(9)で表される化合物からなる群より選択される少なくとも一つの化合物を含有する請求項1〜4のいずれか一項に記載の電子写真感光体。
    Figure 2021092632
    (前記一般式(5)〜(7)中、R25〜R28は、各々独立して、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアラルキル基、及び置換基を有してもよい複素環基からなる群より選択される原子又は基を表し、
    前記一般式(8)中、R29〜R31は、各々独立して、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアラルキル基、及び置換基を有してもよい複素環基からなる群より選択される原子又は基を表し、
    前記一般式(9)中、R32及びR33は、各々独立に、炭素数1以上6以下のアルキル基とフェニルカルボニル基との何れかを有してもよい炭素数6以上14以下のアリール基、炭素数7以上20以下のアラルキル基、炭素数1以上8以下のアルキル基、及び炭素数3以上10以下のシクロアルキル基からなる群より選択される基を表す)
  6. 前記支持体と前記感光層との間に、少なくとも金属酸化物の粒子を有する下引き層を有する請求項1〜5のいずれか一項に記載の電子写真感光体。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の電子写真感光体と、帯電手段、現像手段、転写手段およびクリーニング手段からなる群より選択される少なくとも1つの手段とを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  8. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の電子写真感光体、並びに、帯電手段、露光手段、現像手段及び転写手段を有することを特徴とする電子写真装置。
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