JP2021091549A - 紙送りローラ - Google Patents

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雄大 奥野
良輔 藤井
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Abstract

【課題】様々な用紙に対して、繰り返し通紙しても良好な通紙性能を維持して、通紙不良が生じるのを抑制できる紙送りローラを提供する。【解決手段】紙送りローラ1は、イソプレンゴム、および天然ゴムからなる群より選ばれた少なくとも1種のイソプレン系ゴム(ただし、エポキシ化天然ゴムを除く)を、ゴムの総量100質量部中に55質量部以上の割合で含むゴム組成物の架橋物からなるローラ本体2を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、紙送りローラに関するものである。
プリンタ等において用紙の搬送(通紙)に用いる紙送りローラは、耐オゾン性や耐候性等を確保するため、ローラ本体を、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)を主体とするゴム組成物の架橋物によって形成するのが一般的である(特許文献1等参照)。
特開2014−34428号公報
本発明の目的は、様々な用紙に対して、繰り返し通紙しても良好な通紙性能を維持して、通紙不良が生じるのを抑制できる紙送りローラを提供することにある。
本発明は、ローラ本体を含み、前記ローラ本体は、イソプレンゴム、および天然ゴムからなる群より選ばれた少なくとも1種のイソプレン系ゴム(ただし、エポキシ化天然ゴムを除く)を、ゴムの総量100質量部中に55質量部以上の割合で含むゴム組成物の架橋物からなる紙送りローラである。
本発明によれば、様々な用紙に対して、繰り返し通紙しても良好な通紙性能を維持して、通紙不良が生じるのを抑制できる紙送りローラを提供することができる。
本発明の紙送りローラの、実施の形態の一例の一部を拡大して示す斜視図である。 本発明の実施例、比較例の紙送りローラの摩擦係数を測定する方法を説明する図である。 本発明の実施例、比較例の紙送りローラの繰り返し通紙を模擬的に再現して、摩擦係数の変化を測定する方法を説明する図である。
上述したように本発明の紙送りローラは、ローラ本体を含み、当該ローラ本体は、イソプレンゴム、および天然ゴムからなる群より選ばれた少なくとも1種のイソプレン系ゴム(ただし、エポキシ化天然ゴムを除く)を、ゴムの総量100質量部中に55質量部以上の割合で含むゴム組成物の架橋物からなることを特徴とするものである。
EPDMを主体とする、つまりゴムの過半がEPDMであるゴム組成物からなるローラ本体を備えた従来の紙送りローラは、用紙に含まれる充填剤などの紙粉と呼ばれる成分の影響で、繰り返し通紙すると摩擦係数が大きく低下して通紙不良を生じる場合がある。
これに対し発明者の検討によると、EPDMとともに、摩擦係数の大きいイソプレン系ゴムを併用することで、たとえば、通常の用紙(普通紙)の場合には摩擦係数の低下を小さくして、通紙不良が生じるのをある程度は抑制することができる。
しかしイソプレン系ゴムを併用しても、EPDMがゴムの過半を占める場合、用紙の種類によっては、当該用紙を繰り返し通紙した際に、普通紙の場合よりも摩擦係数の低下の度合いが大きくなって、通紙不良を生じやすい。
通紙不良を生じやすい用紙としては、たとえば郵便はがきなどの、澱粉成分を多く含む用紙や、増量によるコスト低減のために、炭酸カルシウム、タルク、シリカ、マグネシアなどの填料を多く含む汎用紙などが挙げられる。
なお、郵便はがきなどに澱粉成分を含有させるのは、紙のパルプを補強したり、印刷の画質を改善したりするためであり、澱粉成分としては、通常の澱粉の他に、たとえば、酸化澱粉、酸変性澱粉、酵素変性澱粉、リン酸澱粉等も用いられる。
一方、本発明では、イソプレン系ゴムを、ゴムの総量100質量部中に55質量部以上の割合で含むゴム組成物の架橋物によってローラ本体を形成することにより、普通紙は言うまでもなく、郵便はがきや汎用紙などであっても摩擦係数の低下を抑えることができる。
そのため本発明によれば、普通紙や郵便はがきや汎用紙などの様々な用紙に対して、繰り返し通紙しても良好な通紙性能を維持して、通紙不良が生じるのを抑制できる紙送りローラを提供することができる。
そして、紙送りローラの長寿命化を図ることができる上、たとえば、通紙不良を生じた紙送りローラを清掃したり、交換したりするメンテナンスの頻度を少なくすることも可能となる。
これらのことは、後述する実施例、比較例の結果からも明らかである。
《ゴム組成物》
〈イソプレン系ゴム〉
ゴム組成物を構成するゴムとしては、前述したように、イソプレンゴム(IR)、および天然ゴムからなる群より選ばれた少なくとも1種のイソプレン系ゴム(ただし、エポキシ化天然ゴムを除く)を、少なくとも用いる。
(IR)
上記のうちIRとしては、天然ゴムの構造を人工的に再現した、ポリイソプレン構造を有する種々の重合体が、いずれも使用可能である。
とくに、ゴム組成物を調製し、ローラ本体の形状に成形したのち架橋させてローラ本体を形成する際の作業性等を向上することを考慮すると、架橋前に常温(5〜35℃)で半固形状ないし固形状であるIRを選択して用いるのが好ましい。
かかるIRの具体例としては、これに限定されないが、たとえば、日本ゼオン(株)製のニポール(登録商標)IR2200、IR2200L等の少なくとも1種を用いることができる。
(天然ゴム)
天然ゴムとしては、たとえば、生産地で分類されるSMR(標準マレーシアゴム)、SVR(標準ベトナムゴム)、SIR(標準インドネシアゴム)、STR(標準タイゴム)、SSR(標準シンガポールゴム)、SCR(標準セイロンゴム)等の、任意のムーニー粘度を有する各種の天然ゴムや、グリーンブックによって分類される品種等級のうちリブドスモークドシート、ホワイトクレープ、ペールクレープ、エステートブラウンクレープ、コンポクレープ、薄手ブラウンクレープ、厚手ブランケットクレープ等の各種等級のシートゴム等の1種または2種以上が挙げられる。
また天然ゴムとしては、たとえば、脱蛋白天然ゴム、水素添加天然ゴム、グラフト化天然ゴム等の改質天然ゴムの1種または2種以上を用いることもできる。
ただし本発明では、前述したようにイソプレン系ゴムとして、改質天然ゴムのうちエポキシ化天然ゴムは含まない(除く)こととする。
エポキシ化天然ゴムは、主鎖中に導入したエポキシ基の機能によって、前述した本発明の効果が得られない場合があるためである。
すなわちエポキシ化天然ゴムでは、とくに前述した郵便はがきや汎用紙などを繰り返し通紙した際に摩擦係数が低下しやすく、通紙不良が生じるのを良好に抑制できない場合がある。
これらのイソプレン系ゴムの、1種または2種以上を用いることができる。
〈他のゴム〉
ゴムとしては、上記イソプレン系ゴムのみを単独(2種以上のイソプレン系ゴムを併用する場合を含む)で用いてもよいし、イソプレン系ゴムと、それ以外の他のゴムとを併用してもよい。
(EPDM)
他のゴムとしては、イソプレン系ゴムとともにローラ本体を形成し得る任意のゴムを用いることができるが、とくに前述したように、耐オゾン性や耐候性等を確保する効果の点で、EPDMが好ましい。
EPDMとしては、エチレンとプロピレンに少量の第3成分(ジエン分)を加えることで主鎖中に二重結合を導入した、架橋性を有する種々のEPDMが挙げられる。
EPDMとしては、第3成分の種類や量の違いによる様々な製品が提供されている。
代表的な第3成分としては、たとえば、エチリデンノルボルネン(ENB)、1,4−ヘキサジエン(1,4−HD)、ジシクロペンタジエン(DCP)等が挙げられる。
またEPDMとしては、伸展油を加えて柔軟性を調整した油展タイプのもの(油展EPDM)と、加えない非油展タイプのもの(非油展EPDM)とがあるが、本発明では、このいずれも使用可能である。
このうち非油展EPDMの具体例としては、これに限定されないが、たとえば、下記の各種製品が挙げられる。
住友化学(株)製のエスプレン(登録商標)シリーズのうち301、301A、501A、502、505、505A、512F、532、552、586、5206F、5527F等。
ダウ・ケミカル社製のNORDEL(ノーデル、登録商標)シリーズのうちIP3430、IP3640、IP3720P、IP3722P、IP3772P EL、IP3745P、IP3745P EL、IP3760P、IP4520、IP4570、IP4640、IP4725P、IP4760P、IP4770R、IP4770P、IP4770P EL、IP4770R EL、IP4785HM、IP4820P、IP5565等。
JSR(株)製のEP21、EP51、EP25、EP123、EP103AF、EP107F、EP57F/C、EP93等。
三井化学(株)製の三井EPTシリーズのうち1045、1070、2060M、3045、3070、3091、3092M、3110M、4070、X−3012P、3092PM等。
また、油展EPDMの具体例としては、これに限定されないが、たとえば、下記の各種製品が挙げられる。
住友化学(株)製のエスプレンシリーズのうち600F、601F、603、670F、6101、7456等。
JSR(株)製のEP98等。
三井化学(株)製の三井EPTシリーズのうちX−3042Etoe。
これらのEPDMの、1種または2種以上を用いることができる。
(他のゴム)
他のゴムとしては、本発明の効果を阻害しない範囲で、EPDMとともに、あるいはEPDMに代えて、それ以外のさらに他のゴムを併用してもよい。
他のゴムとしては、たとえば、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、フッ素ゴム(FKM)、クロロプレンゴム(CR)、シリコーンゴム(VMQ)等の1種または2種以上が挙げられる。
他のゴムとしては、非油展タイプ、油展タイプのいずれのゴムを用いてもよい。
〈ゴムの配合割合〉
前述したように本発明では、イソプレン系ゴムの割合が、ゴムの総量100質量部中の55質量部以上に限定される。
イソプレン系ゴムの割合がこの範囲未満では、先に説明したように、とくに前述した郵便はがきや汎用紙などの用紙を繰り返し通紙した際に、摩擦係数の低下の度合いが大きくなって、通紙不良を生じやすくなる。
これに対し、イソプレン系ゴムの割合を上記の範囲とすることにより、郵便はがきや汎用紙などを含む様々な用紙に対して、繰り返し通紙しても良好な通紙性能を維持して、通紙不良が生じるのを確実に抑制することができる。
なお、かかる効果をより一層向上することを考慮すると、イソプレン系ゴムの割合は、上記の範囲でも、ゴムの総量100質量部中の80質量部以上、とくに100質量部、すなわちゴムの全量がイソプレン系ゴムであるのが好ましい。
イソプレン系ゴムの割合が100質量部であるとき、EPDM等の他のゴムは配合しない(除く)、つまり他のゴムの割合は0質量部とすればよい。
一方、イソプレン系ゴムとともに、EPDM等の他のゴムを併用する場合には、当該他のゴムの割合は、イソプレン系ゴムの残量とする。
すなわちイソプレン系ゴムを、前述した55質量部以上の範囲内の所定値に設定し、さらに他のゴムを加えたゴムの総量が100質量部となるように、当該他のゴムの割合を設定すればよい。
たとえば、他のゴムとしてEPDMのみ(2種以上のEPDMを併用する場合を含む)を配合する場合は、EPDMの割合を上記の範囲とすればよい。
また、他のゴムとしてEPDMとその他のゴムとを併用する場合は、その合計の割合を、上記の範囲とすればよい。
EPDM以外の他のゴムを1種単独で用いる場合、あるいは2種以上を併用する場合も同様である。
また油展EPDM等の、油展タイプのゴムを用いる場合は、当該油展タイプのゴム中に含まれる固形分(ゴム分)の量をそのゴムの量と規定して、ゴムの総量、およびゴムその他の成分の割合を設定すればよい。
〈架橋成分〉
架橋成分としては、イソプレン系ゴム、およびEPDMを架橋させることができる任意の架橋剤を用いることができ、さらに必要に応じて、当該架橋剤によるゴムの架橋を調整する機能を有する、いわゆる架橋促進剤を併用してもよい。
このうち架橋剤としては、たとえば、硫黄系架橋剤、チオウレア系架橋剤、トリアジン誘導体系架橋剤、過酸化物架橋剤、各種モノマー等が挙げられる。
(硫黄系架橋剤)
硫黄系架橋剤としては、たとえば、粉末硫黄、オイル処理粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、分散性硫黄等の硫黄や、あるいはテトラメチルチウラムジスルフィド、N,N−ジチオビスモルホリン等の有機含硫黄化合物などが挙げられ、とくに硫黄が好ましい。
硫黄の割合は、ゴムを良好に架橋させること等を考慮すると、当該ゴムの総量100質量部あたり0.5質量部以上であるのが好ましく、2質量部以下であるのが好ましい。
なお硫黄として、たとえば、オイル処理粉末硫黄、分散性硫黄等を使用する場合、上記の割合は、それぞれの中に含まれる有効成分としての硫黄自体の割合とする。
また有機含硫黄化合物を使用する場合、その割合は、分子中に含まれる硫黄の、ゴムの総量100質量部あたりの割合が上記の範囲となるように調整するのが好ましい。
(架橋促進剤)
架橋剤として硫黄系架橋剤を用いる場合には、当該硫黄系架橋剤によるゴムの架橋を調整する機能を有する架橋促進剤を併用するのが好ましい。
架橋促進剤としては、たとえば、スルフェンアミド系促進剤、ジチオカルバミン酸塩系促進剤、チウラム系促進剤、チアゾール系促進剤、チオウレア系促進剤、グアニジン系促進剤等の1種または2種以上が挙げられる。
中でも、ゴムとしてイソプレン系ゴムとEPDMとを併用する場合や、あるいはイソプレンゴムのみを用いる場合には、架橋促進剤として、スルフェンアミド系促進剤、ジチオカルバミン酸塩系促進剤、およびチウラム系促進剤の3種を併用するのが好ましい。
スルフェンアミド系促進剤としては、たとえば、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド等の1種または2種以上が挙げられ、とくにN−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミドが好ましい。
ジチオカルバミン酸塩系促進剤としては、たとえば、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛、N−ペンタメチレンジチオカルバミン酸亜鉛、ジベンジルジチオカルバミン酸亜鉛、ジブチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジメチルジチオカルバミン酸銅、ジメチルジチオカルバミン酸第二鉄、ジエチルジチオカルバミン酸テルル等の1種または2種以上が挙げられ、とくにジベンジルジチオカルバミン酸亜鉛が好ましい。
チウラム系促進剤としては、たとえば、テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、テトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド等の1種または2種以上が挙げられ、とくにテトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィドが好ましい。
上記3種の併用系において、スルフェンアミド系促進剤の割合は、ゴムの総量100質量部あたり0.3質量部以上であるのが好ましく、2質量部以下であるのが好ましい。
ジチオカルバミン酸塩系促進剤の割合は、ゴムの総量100質量部あたり0.1質量部以上であるのが好ましく、1質量部以下であるのが好ましい。
チウラム系促進剤の割合は、ゴムの総量100質量部あたり0.5質量部以上であるのが好ましく、3質量部以下であるのが好ましい。
また、ゴムとして天然ゴムのみを用いる場合には、架橋促進剤として、上記チウラム系促進剤と、チアゾール系促進剤の2種を併用するのが好ましい。
チアゾール系促進剤としては、たとえば、2−メルカプトベンゾチアゾール、ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド、2−メルカプトベンゾチアゾールの亜鉛塩、2−メルカプトベンゾチアゾールのシクロヘキシルアミン塩、2−(4′−モルホリノジチオ)ベンゾチアゾール等の1種または2種以上が挙げられ、とくにジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィドが好ましい。
上記2種の併用系において、チウラム系促進剤の割合は、ゴムの総量100質量部あたり0.5質量部以上であるのが好ましく、3質量部以下であるのが好ましい。
チアゾール系促進剤の割合は、ゴムの総量100質量部あたり0.5質量部以上であるのが好ましく、3質量部以下であるのが好ましい。
(過酸化物架橋剤)
硫黄系架橋剤とその架橋促進剤に代えて、架橋成分としては、過酸化物架橋剤を用いることもできる。
過酸化物架橋剤としては、たとえば、ベンゾイルパーオキサイド、1,1−ビス(tert−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、ジ(tert−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、1,4−ビス[(tert−ブチル)パーオキシイソプロピル]ベンゼン、ジ(tert−ブチルパーオキシ)ベンゾエート、tert−ブチルパーオキシベンゾエート、ジクミルパーオキサイド、tert−ブチルクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジtert−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)−3−ヘキセン等の1種または2種以上が挙げられ、とくにジクミルパーオキサイドが好ましい。
過酸化物架橋剤の割合は、ゴムを良好に架橋させること等を考慮すると、イソプレン系ゴムとEPDMとの併用系では、当該両ゴムの総量100質量部あたり2質量部以上、とくに2.5質量部以上であるのが好ましく、5質量部以下、とくに4質量部以下であるのが好ましい。
また、ゴムとしてEPDM等の他のゴムを含まず、イソプレン系ゴムのみ(2種以上のイソプレンゴムおよび/または天然ゴムを併用する場合を含む)を用いる場合、過酸化物架橋剤の割合は、当該イソプレン系ゴムの総量100質量部あたり0.7質量部以上、とくに1質量部以上であるのが好ましく、3質量部以下、とくに2.5質量部以下であるのが好ましい。
(架橋助剤)
架橋助剤は、硫黄系架橋剤とともに用いられ、当該架橋助剤としては、たとえば、酸化亜鉛(亜鉛華)等の金属化合物;ステアリン酸、オレイン酸、綿実脂肪酸等の脂肪酸その他、従来公知の架橋助剤の1種または2種以上が挙げられる。
架橋助剤の割合は、個別に、ゴムの総量100質量部あたり0.1質量部以上であるのが好ましく、7質量部以下であるのが好ましい。
〈フィラー〉
ゴム組成物には、さらにフィラーを配合してもよい。
フィラーとしては、たとえば、カーボンブラック、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、シリカ、クレー、タルク、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、酸化チタン等の1種または2種以上が挙げられる。
とくに、フィラーとしてはカーボンブラックを用いるか、またはカーボンブラックと炭酸カルシウムとを併用するのが好ましい。
フィラーの割合は、合計で、ゴムの総量100質量部あたり3質量部以上であるのが好ましく、16質量部以下であるのが好ましい。
〈その他の成分〉
ゴム組成物には、さらに老化防止剤、共架橋剤、顔料、オイル、可塑剤、加工助剤などの、一般にゴム組成物に配合される成分を、本発明の効果を阻害しない範囲で適量、添加してもよい。
老化防止剤としては、たとえばベンズイミダゾール系、キノン系、ポリフェノール系、アミン系、ジチオカルバミン酸塩系等の各種老化防止剤の1種または2種以上を用いることができる。
老化防止剤の割合は、ゴムの総量100質量部あたり0.1質量部以上であるのが好ましく、2質量部以下であるのが好ましい。
オイルとしては、パラフィン系オイルが挙げられ、パラフィン系オイルとしては、たとえば、出光興産(株)製のダイアナ(登録商標)プロセスオイルPW、NP、NS、NR、NM、AC、AH等の各種グレードのオイルの1種または2種以上が挙げられる。
また可塑剤としては、たとえばジブチルフタレート(DBP)、ジオクチルフタレート(DOP)、トリクレジルホスフェート等の各種可塑剤や、極性ワックス等の各種ワックス類などが挙げられる。
さらに加工助剤としては、たとえばステアリン酸亜鉛等の脂肪酸金属塩などが挙げられる。
オイル、可塑剤、加工助剤は、ゴム成形品に求められる硬さ等に応じて適宜配合でき、ゴムとして油展ゴムを使用する場合は配合を省略したり、伸展油の量に応じて配合割合を少なくしたりできる。
《紙送りローラ》
図1は、本発明の紙送りローラの、実施の形態の一例の一部を拡大して示す斜視図である。
図1を参照して、この例の紙送りローラ1は、上述したゴム組成物を筒状に成形するとともに架橋させて形成されたローラ本体2を備えている。
ローラ本体2の中心には断面円形の通孔3が設けられており、当該通孔3には、図示しない駆動系に連結されるなどした円柱状のシャフト4が挿通されて、固定されている。
ローラ本体2の、用紙と接触する外周面5は、図の例の場合、通孔3およびシャフト4と同心の筒状に形成されている。
ローラ本体2とシャフト4とは、たとえば、ローラ本体2の通孔3に、当該通孔3の内径よりも外径の大きいシャフト4を圧入する等して、空転を生じないように互いに固定されている。
つまり、両者間の径差に基づく締め代により、当該両者間で一定の空転トルク(空転が生じない限界のトルク)が確保されている。
シャフト4は、たとえば、金属、セラミック、硬質樹脂等によって形成されている。
ローラ本体2は、必要に応じて複数個を、1本のシャフト4の複数箇所に固定してもよい。
ローラ本体2は、ゴム組成物を、たとえば、押出成形法等によって筒状に成形したのちプレス架橋法等によって架橋させたり、あるいはトランスファー成形法等によって筒状に成形するとともに架橋させたりして製造される。
ローラ本体2は、上記製造工程の任意の時点で、必要に応じて、外周面5を所定の表面粗さになるように研磨したり、ローレット加工、シボ加工等したりしてもよい。
また、外周面5が所定幅となるようにローラ本体2の両端をカットしてもよい。
またローラ本体2は、外周面5側の外層と通孔3側の内層の2層構造に形成してもよい。
その場合、少なくとも外層を前述したゴム組成物によって形成するのが好ましい。
ただし構造を簡略化し、生産性を向上するとともに製造コストを低下させること等を考慮すると、ローラ本体2は、図1に示すように単層構造とするのが好ましい。
また、ローラ本体2は多孔質構造としてもよい。
しかし、引張強さを高めたり、耐摩耗性を向上したり、圧縮永久ひずみを小さくして、1箇所で接触した状態が比較的長期間に亘って続いても変形による凹みを生じにくくしたりするために、ローラ本体2は、実質的に非多孔質構造であるのが好ましい。
紙送りローラ1を用いて良好な紙送りをさせるために、ローラ本体2は、タイプAデュロメータ硬さが60未満であるのが好ましい。
また耐摩耗性を向上したり、圧縮永久ひずみを小さくしたりすることを考慮すると、ローラ本体2は、タイプAデュロメータ硬さが20以上、とくに30以上であるのが好ましい。
通孔3は、紙送りローラ1の用途によっては、ローラ本体2の中心から偏心した位置に設けてもよい。
また、ローラ本体2の外周面5は筒状ではなく異形形状、たとえば、筒状の外周面5の一部が平面状に切欠かれた形状等であってもよい。
これら異形形状のローラ本体2を備えた紙送りローラ1を製造するには、先に説明した製造方法によって直接に、異形形状のローラ本体2を成形したのち架橋させてもよいし、筒状に成形したローラ本体2を、後加工によって異形形状としてもよい。
また筒状に成形したローラ本体2の通孔3に、当該ローラ本体2の異形形状に対応する変形形状とされたシャフト4を圧入して、ローラ本体2を異形形状に変形させてもよい。
この場合、外周面5の研磨やローレット加工、シボ加工などは、変形前の筒状の外周面5に対して実施できるため加工性を向上できる。
本発明の紙送りローラは、たとえば、レーザープリンタや静電式複写機、普通紙ファクシミリ装置、あるいはこれらの複合機等の、電子写真法を利用した種々の画像形成装置に組み込むことができる。
また、本発明の紙送りローラは、たとえば、インクジェットプリンタやATM等に組み込むこともできる。
本発明の紙送りローラは、用紙と接触しながら回転して、摩擦によって用紙を搬送する、たとえば、給紙ローラ、搬送ローラ、プラテンローラ、排紙ローラ等として用いることができる。
そして、本発明の紙送りローラをこれらのローラとして、前述した郵便はがきや汎用紙などの、様々な用紙の搬送に好適に用いることができる。
とくに本発明の紙送りローラは、レーザープリンタの給紙ローラとして用いるのが好ましい。
かかるレーザープリンタの給紙ローラとして用いると、上記様々な用紙の種類に関係なく、いずれの用紙であっても搬送不良を生じることなしに、確実に給紙することが可能となる。
以下に、本発明を、実施例、比較例に基づいてさらに説明するが、本発明の構成は、これらの例によって限定されるものではない。
〈実施例1〉
(ゴム組成物の調製)
ゴムとしては、IR〔日本ゼオン(株)製のニポールIR2200〕55質量部、および油展EPDM〔住友化学(株)製のエスプレン670F、油展量:100phr〕90質量部(固形分:45質量部)を配合した。
両ゴムの総量145質量部(固形分としてのゴムの総量は100質量部)に、カーボンブラック〔HAF、東海カーボン(株)製の商品名シースト3〕5質量部、酸化亜鉛2種〔堺化学工業(株)製〕5質量部、およびステアリン酸〔日油(株)製のつばき〕1質量部の2種の架橋助剤、ならびに下記表1の硫黄系架橋成分S1を配合し、3Lニーダー、およびオープンロールを用いて混練してゴム組成物を調製した。
Figure 2021091549
表1中の各成分は下記のとおり。また表中の質量部は、ゴムの総量100質量部あたりの質量部である。
硫黄系架橋剤:分散性硫黄〔鶴見化学工業(株)製のサルファックス(登録商標)PS、硫黄分:99.5%〕
促進剤CZ:N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド〔大内新興化学(株)製のノクセラー(登録商標)CZ−G、スルフェンアミド系促進剤〕
促進剤ZTC:ジベンジルジチオカルバミン酸亜鉛〔大内新興化学(株)製のノクセラーZTC、ジチオカルバミン酸塩系促進剤〕
促進剤TOT:テトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィド〔大内新興化学(株)製のノクセラーTOT−N、チウラム系促進剤〕
架橋助剤I:酸化亜鉛2種〔堺化学工業(株)製〕
架橋助剤II:ステアリン酸〔日油(株)製のつばき〕
(紙送りローラの製造)
上記ゴム組成物を、160℃×40分間の条件で筒状にトランスファー成形し、通孔3に外径12mmのシャフト4を圧入した状態で、円筒研削盤を用いて外径が21mmになるように研磨したのち、幅25mmにカットして、筒状のローラ本体2を備えた紙送りローラ1を製造した(図1参照)。
〈実施例2〉
ゴムとして、天然ゴム〔SVR−CV60〕80質量部、および非油展EPDM〔住友化学(株)製のエスプレン505A〕20質量部を配合したこと以外は実施例1と同様にしてゴム組成物を調製し、紙送りローラ1を製造した。
〈実施例3〉
ゴムとして、IR〔日本ゼオン(株)製のニポールIR2200〕100質量部を配合して油展EPDMを配合せず、かつカーボンブラックの量を0.1質量部として、さらに炭酸カルシウム〔重質炭酸カルシウム、備北粉化工業(株)製のソフトン3200〕5質量部を配合したこと以外は実施例1と同様にしてゴム組成物を調製し、紙送りローラ1を製造した。
〈実施例4〉
ゴムとして、IR〔日本ゼオン(株)製のニポールIR2200〕70質量部、および非油展EPDM〔住友化学(株)製のエスプレン505A〕30質量部を配合するとともに、硫黄系架橋成分S1に代えて、過酸化物架橋剤としてのジクミルパーオキサイド〔日油(株)製のパークミル(登録商標)D〕3質量部を配合したこと以外は実施例1と同様にしてゴム組成物を調製し、紙送りローラ1を製造した。
〈実施例5〉
ゴムとしてはIR〔日本ゼオン(株)製のニポールIR2200〕100質量部のみを配合するとともに、硫黄系架橋成分S1に代えて、過酸化物架橋剤としてのジクミルパーオキサイド〔日油(株)製のパークミルD〕1質量部を配合したこと以外は実施例1と同様にしてゴム組成物を調製し、紙送りローラ1を製造した。
〈実施例6〉
ゴムとして、IR〔日本ゼオン(株)製のニポールIR2200〕85質量部、および非油展EPDM〔住友化学(株)製のエスプレン505A〕15質量部を配合し、かつカーボンブラック〔HAF、東海カーボン(株)製の商品名シースト3〕の量を0.5質量部として、さらに炭酸カルシウム〔重質炭酸カルシウム、備北粉化工業(株)製のソフトン3200〕5質量部を配合した。
そして硫黄系架橋成分S1に代えて、過酸化物架橋剤としてのジクミルパーオキサイド〔日油(株)製のパークミルD〕2質量部を配合したこと以外は実施例1と同様にしてゴム組成物を調製し、紙送りローラ1を製造した。
〈実施例7〉
ゴムとしては天然ゴム〔SVR−CV60〕100質量部のみを配合し、かつカーボンブラック〔HAF、東海カーボン(株)製の商品名シースト3〕の量を2質量部として、さらに炭酸カルシウム〔重質炭酸カルシウム、備北粉化工業(株)製のBF−300〕30質量部、パラフィン系オイル〔前出の出光興産(株)製のダイアナ プロセスオイルPW380〕5質量部、およびベンズイミダゾール系老化防止剤〔大内新興化学工業(株)製のノクラック(登録商標)MB、2-メルカプトベンズイミダゾール〕1質量部を配合した。
そして硫黄系架橋成分S1に代えて、過酸化物架橋剤としてのジクミルパーオキサイド〔日油(株)製のパークミルD〕2.3質量部を配合したこと以外は実施例1と同様にしてゴム組成物を調製し、紙送りローラ1を製造した。
〈実施例8〉
ゴムとしては天然ゴム〔SVR−CV60〕100質量部のみを配合し、かつカーボンブラックの量は5質量部のままで、さらに炭酸カルシウム〔重質炭酸カルシウム、備北粉化工業(株)製のBF−300〕30質量部、およびベンズイミダゾール系老化防止剤〔大内新興化学工業(株)製のノクラックMB、2-メルカプトベンズイミダゾール〕1質量部を配合した。
そして硫黄系架橋成分S1に代えて、下記表2の硫黄系架橋成分S2を配合したこと以外は実施例1と同様にしてゴム組成物を調製し、紙送りローラ1を製造した。
Figure 2021091549
表2中の各成分は下記のとおり。また表中の質量部は、ゴムの総量100質量部あたりの質量部である。
硫黄系架橋剤:分散性硫黄〔鶴見化学工業(株)製のサルファックス(登録商標)PS、硫黄分:99.5%〕
促進剤TOT:テトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィド〔大内新興化学(株)製のノクセラーTOT−N、チウラム系促進剤〕
促進剤DM:ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド〔大内新興化学工業(株)製のノクセラーDM〕
架橋助剤I:酸化亜鉛2種〔堺化学工業(株)製〕
架橋助剤II:ステアリン酸〔日油(株)製のつばき〕
〈比較例1〉
ゴムとして、IR〔日本ゼオン(株)製のニポールIR2200〕20質量部、および油展EPDM〔住友化学(株)製のエスプレン670F、油展量:100phr〕160質量部(固形分:80質量部)を配合したこと以外は実施例1と同様にしてゴム組成物を調製し、紙送りローラ1を製造した。
〈比較例2〉
ゴムとして、天然ゴム〔SVR−CV60〕20質量部、および非油展EPDM〔住友化学(株)製のエスプレン505A〕80質量部を配合したこと以外は実施例1と同様にしてゴム組成物を調製し、紙送りローラ1を製造した。
〈比較例3〉
ゴムとして、油展EPDM〔住友化学(株)製のエスプレン670F、油展量:100phr〕200質量部(固形分:100質量部)を配合してIRを配合せず、かつカーボンブラックの量を0.1質量部として、さらにフィラーとして炭酸カルシウム〔重質炭酸カルシウム、備北粉化工業(株)製のソフトン3200〕5質量部を配合したこと以外は実施例1と同様にしてゴム組成物を調製し、紙送りローラ1を製造した。
〈比較例4〉
ゴムとして、IR〔日本ゼオン(株)製のニポールIR2200〕30質量部、および非油展EPDM〔住友化学(株)製のエスプレン505A〕70質量部を配合するとともに、硫黄系架橋成分S1に代えて、過酸化物架橋剤としてのジクミルパーオキサイド〔日油(株)製のパークミルD〕3質量部を配合したこと以外は実施例1と同様にしてゴム組成物を調製し、紙送りローラ1を製造した。
〈比較例5〉
ゴムとして、非油展EPDM〔住友化学(株)製のエスプレン505A〕100質量部を配合してIRを配合せず、かつ硫黄系架橋成分S1に代えて、過酸化物架橋剤としてのジクミルパーオキサイド〔日油(株)製のパークミルD〕3質量部を配合したこと以外は実施例1と同様にしてゴム組成物を調製し、紙送りローラ1を製造した。
〈比較例6〉
ゴムとして、IR〔日本ゼオン(株)製のニポールIR2200〕30質量部、油展EPDM〔住友化学(株)製のエスプレン670F、油展量:100phr〕30質量部(固形分:15質量部)、および非油展EPDM〔住友化学(株)製のエスプレン586〕55質量部を配合するとともに、硫黄系架橋成分S1に代えて、過酸化物架橋剤としてのジクミルパーオキサイド〔日油(株)製のパークミルD〕3質量部を配合したこと以外は実施例1と同様にしてゴム組成物を調製し、紙送りローラ1を製造した。
〈硬さ試験〉
実施例、比較例で調製したゴム組成物を160℃×30分間の条件でプレス架橋させて厚み2mmのシート状にし、それを3枚重ねて試験片とした。
そしてこの試験片を用いて、温度23±2℃の環境下、日本工業規格JIS K6253−3:2012「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−硬さの求め方−第3部:デュロメータ硬さ」所載の測定方法に則って3秒後の数値を読み取ってタイプAデュロメータ硬さとした。
〈摩擦係数試験〉
図2に示すように、作製した紙送りローラ1のローラ本体2を、水平に設置したポリテトラフルオロエチレン(PTFE)製の板6の上に載置した幅60mm×長さ210mmの紙7の上に、鉛直荷重W1(=300gf)をかけながら圧接させた。
紙7としては、富士ゼロックス(株)製のP紙(普通紙)、または郵便はがき用紙を用いた。
次いで、温度23±2℃、相対湿度55±10%の環境下、ローラ本体2を一点鎖線の矢印R1で示す方向に200rpmで回転させた際に、紙7の一端に接続したロードセル8に加わる搬送力F(gf)を測定した。
次いで、測定した搬送力Fと鉛直荷重W1(=300gf)とから式(1):
μ=F(gf)/W1(gf) (1)
によって初期の摩擦係数μを求めた。
パラフィン系オイル:前出の出光興産(株)製のダイアナ プロセスオイルPW380、100℃での動粘度:30.86mm2/s、アニリン点:144℃。
〈繰り返し通紙試験〉
図3に示すように、作製した紙送りローラ1のローラ本体2と、当該紙送りローラ1と平行に配置した金属製の従動ローラ9との間に、幅45mm×長さ200mmの被験紙を輪状に繋ぎ合わせて作製したベルト10を巻き掛けた。
被験紙としては普通紙、郵便はがき用紙、炭酸カルシウムを多く含む汎用紙、およびシリカを多く含む汎用紙を用意した。郵便はがき用紙は、3枚を輪状に繋ぎ合わせた。
次いで、ローラ本体2を、間にベルト10を挟んだ状態で、台盤11の上に、鉛直荷重W2(=500gf)をかけながら圧接させた。
次いで、温度23±2℃、相対湿度55±10%の環境下、ローラ本体2を、一点鎖線の矢印R2で示す方向に200rpmで回転させ、それによってベルト10を破線の矢印で示す方向に搬送する模擬的な通紙操作をした。
ベルト10は、通紙操作が5分経過するごとに新たなものに交換することとし、通紙操作の開始から通算して、普通紙、郵便はがき用紙、および炭酸カルシウムを多く含む汎用紙では、15分後、30分後、45分後、および60分後に、それぞれ図2の装置を用いて測定した結果から、繰り返し通紙後の摩擦係数μを求めた。
また、シリカを多く含む汎用紙の場合は、通紙操作の開始から通算して、10分後、20分後、および10分後に、それぞれ図2の装置を用いて測定した結果から、繰り返し通紙後の摩擦係数μを求めた。
以上の結果を表3〜表5に示す。なお各表中、架橋成分の欄の記号は下記のとおり。
S1:硫黄系架橋成分S1(硫黄系架橋剤+3種の架橋促進剤+2種の架橋助剤)
S2:硫黄系架橋成分S2(硫黄系架橋剤+2種の架橋促進剤+2種の架橋助剤)
O:過酸化物架橋剤
Figure 2021091549
Figure 2021091549
Figure 2021091549
表3〜表5の実施例、比較例の結果より、ゴムの総量100質量部中に55質量部以上の割合でイソプレン系ゴムを含むゴム組成物の架橋物によってローラ本体を形成することにより、普通紙や郵便はがき、あるいは汎用紙などの各種の用紙に対して、繰り返し通紙しても良好な通紙性能を維持して、通紙不良が生じるのを抑制できる紙送りローラが得られることが判った。
また実施例1〜4の結果より、上記の効果をより一層向上することを考慮すると、イソプレン系ゴムの割合は、上記の範囲でも、ゴムの総量100質量部中の80質量部以上であるのが好ましく、とくに100質量部、つまりゴムとしてイソプレン系ゴムのみを含んでいるのが好ましいことが判った。
1 紙送りローラ
2 ローラ本体
3 通孔
4 シャフト
5 外周面
6 板
7 紙
8 ロードセル
9 従動ローラ
10 ベルト
11 台盤
F 搬送力
鉛直荷重
鉛直荷重

Claims (10)

  1. ローラ本体を含み、前記ローラ本体は、イソプレンゴム、および天然ゴムからなる群より選ばれた少なくとも1種のイソプレン系ゴム(ただし、エポキシ化天然ゴムを除く)を、ゴムの総量100質量部中に55質量部以上の割合で含むゴム組成物の架橋物からなる紙送りローラ。
  2. 前記ゴム組成物は、前記イソプレンゴム系ゴムを、前記ゴムの総量100質量部中に80質量部以上の割合で含む請求項1に記載の紙送りローラ。
  3. 前記ゴム組成物は、前記ゴムとして、さらにエチレンプロピレン系ゴムを含む請求項1または2に記載の紙送りローラ。
  4. 前記ゴム組成物は、前記エチレンプロピレン系ゴムを、前記ゴムの総量100質量部中に、前記イソプレン系ゴムの残量分含む請求項3に記載の紙送りローラ。
  5. 前記ゴム組成物は、前記ゴムとして、前記イソプレン系ゴムのみを含む請求項1または2に記載の紙送りローラ。
  6. 前記ゴム組成物は、さらにフィラーを、前記ゴムの総量100質量部あたり3質量部以上、16質量部以下の割合で含む請求項1ないし5のいずれか1項に記載の紙送りローラ。
  7. 澱粉成分を含む郵便はがきの搬送用に用いる請求項1ないし6のいずれか1項に記載の紙送りローラ。
  8. シリカを含む用紙の搬送用に用いる請求項1ないし6のいずれか1項に記載の紙送りローラ。
  9. 炭酸カルシウムを含む用紙の搬送用に用いる請求項1ないし6のいずれか1項に記載の紙送りローラ。
  10. レーザープリンタにおいて給紙ローラとして用いる請求項1ないし9のいずれか1項に記載の紙送りローラ。
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