JP2021090375A - 薬液散布機 - Google Patents

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Katsuto Arai
克人 荒井
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Abstract

【課題】自動運転が可能な薬液散布機において、散布した薬液に晒されることによるエンジンやバッテリの故障を防止すること。【解決手段】車体を構成するフレーム体10、フレーム体10に取り付けられた走行輪20、駆動用モータ31、バッテリ32、フレーム体10の中央部に設けられた薬液タンク40、フレーム体10の後部に設けられ薬液タンク40内の薬液を散布する散布部50、駆動用モータ31と散布部50の動作を制御する動作制御部60を具備する薬液散布機100であって、散布部50は、吸引ファン51、吸引ファン51により吸い込まれた空気を前方に誘導する水平誘導板52、水平誘導板52により誘導された空気を上方に誘導する垂直誘導板53、およびノズル55を有し、垂直誘導板53は薬液タンク40およびノズル55の上端部位置よりも高く形成され、ノズル55との間に隙間Sを有していることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は薬液散布機に関する。
近年の農業従事者は、人数減少や高年齢化の傾向が強く、今まで以上に機械化を促進させて農作業を効率化することが急務とされている。従来から農薬散布に代表される薬液散布等の作業においては、いわゆるスピードスプレーヤと称される乗用型の薬液散布機が広く採用されている。しかしながら、このような薬液散布機は、自動車の運転よりも複雑な運転動作を行わなければならないこともあり、高齢化した農業従事者による運転が困難であるため、薬液散布機の自動運転化の開発が急ピッチで進められている。このような自動運転を可能にした薬液散布機としては、例えば特許文献1(特許第5775440号公報)や特許文献2(特許第6460812号公報)に開示されているような構成が知られている。
特許第5775440号公報(請求項1、明細書段落0020−0032、第1−2図、第16図等) 特許第6460812号公報(請求項1−6、明細書段落0033−0049(実施形態1)、第1図等)
特許文献1に開示されている電動作業車両は、農業従事者による運転と自動運転を可能にした構成が開示されている。しかしながら特許文献1における電動作業車両は、草刈り機をベースとしているため、薬液散布作業を行う場合には、車両の下側範囲にしか薬液を散布することができず、車両の上側範囲への薬液散布ができないといった課題を有している。
一方、特許文献2に開示されている薬液散布機の構成は、従来のエンジンを動力源としたスピードスプレーヤを電動化したものであり、車両の上方範囲への薬液散布は可能であるが、自動運転をすることができないといった課題や、大型の機械になるため、圃場内での取り回しが困難であるといった課題を有している。
これら特許文献1および2の構成を適宜組み合わせることで、車両の上方範囲に向けての薬液散布が可能であると共に、自動運転が可能な小型で取り回しが容易な薬液散布機を構成することは可能である。しかしながら、散布した薬液にエンジンやバッテリが晒されてしまうことにより、エンジンやバッテリが故障してしまうといった新たな課題の所在が明らかになった。
そこで本発明は、農薬に代表される薬液を上方範囲に散布することが可能であると共に、自動運転が可能な薬液散布機において、散布した薬液にエンジンやバッテリが晒されないようにすることで、エンジンやバッテリの故障発生を予防した薬液散布機の提供を目的としている。
すなわち本発明は、車体を構成するフレーム体と、前記フレーム体に取り付けられた複数の走行輪と、前記フレーム体の前部に設けられ、前記走行輪に駆動力を供給するエンジンと、前記フレーム体の中央部に設けられた薬液タンクと、前記フレーム体の後部に設けられ、前記薬液タンク内の薬液を散布する散布部と、前記エンジンおよび前記散布部の動作と、前記走行輪の操舵と、を制御する動作制御部と、を具備する薬液散布機であって、前記散布部は、後方から空気を吸い込む吸引ファンと、前記吸引ファンにより吸い込まれた前記空気を前方に向けて誘導する水平誘導板と、前記水平誘導板により誘導された前記空気を上方に向けて誘導する垂直誘導板と、前記薬液タンクから供給された前記薬液を上方に向けて散布する複数のノズルを有し、前記垂直誘導板は前記薬液タンクおよび前記ノズルの上端部位置よりも高く形成されていると共に、前記ノズルとの間に隙間を有していることを特徴とする薬液散布機である。
また、他の発明として、車体を構成するフレーム体と、前記フレーム体に取り付けられた複数の走行輪と、前記走行輪の駆動力を供給する駆動用モータと、前記フレーム体の前部に設けられ、前記駆動用モータに電力を供給するバッテリと、前記フレーム体の中央部に設けられた薬液タンクと、前記フレーム体の後部に設けられ、前記薬液タンク内の薬液を散布する散布部と、前記駆動用モータと前記散布部の動作を制御する動作制御部と、を具備する薬液散布機であって、前記散布部は、後方から空気を吸い込む吸引ファンと、前記吸引ファンにより吸い込まれた前記空気を前方に向けて誘導する水平誘導板と、前記水平誘導板により誘導された前記空気を上方に向けて誘導する垂直誘導板と、前記薬液タンクから供給された前記薬液を上方に向けて散布する複数のノズルを有し、前記垂直誘導板は前記薬液タンクおよび前記ノズルの上端部位置よりも高く形成されていると共に、前記ノズルとの間に隙間を有していることを特徴とする薬液散布機である。
これらの構成により、農薬に代表される薬液を上方範囲に散布することが可能であると共に、自動運転が可能な薬液散布機において、散布部を構成する垂直誘導板によって飛散防止壁を形成することにより、ノズルから散布された薬液の車体前部への侵入が防止される。したがって車体後部から散布された薬液がエンジンやバッテリにかからなくなり、いわゆる水濡れによる動力源の故障発生を防止することができる。
また、前記バッテリは、防水構造の収容箱に収容されていて、前記収容箱は、前記垂直誘導板の最前部位置における上端部と、前記薬液タンクの前面と上面との交点とを結んだ線の高さ位置以下に設けられていることが好ましい。
これにより、バッテリの故障をさらに低減させることができ、薬液散布機の動作信頼性を高めることができる。
また、前記駆動用モータは前記水平誘導板または前記薬液タンクの下側に配設されていることが好ましい。
これにより、走行輪の駆動用モータを散布薬液に晒されないようにすることができ、駆動用モータの水濡れによる故障を防ぎ、駆動用モータの動作信頼性を向上させることができる。
また、前記動作制御部は、前記垂直誘導板の最前部位置における上端部と、前記薬液タンクの前面と上面との交点とを結んだ線の高さ位置以下に設けられていることが好ましい。
これにより、動作制御部の故障を低減させることができ、薬液散布機の動作信頼性を高めることができる。
また、前記散布部は、前記垂直誘導板の後方の位置において前記垂直誘導板の外形に沿って配設された第1枠体と、前記第1枠体の前方または後方の位置において前記第1枠体と平行に配設された第2枠体と、前記第1枠体と前記第2枠体とを連結する連結体と、を有する枠部をさらに有し、前記ノズルは、前記枠部に装着されていることが好ましい。
これにより、送風ファンからの送風によるノズルの振動を防ぎ、正確な薬液の散布が可能になる。
また、前記動作制御部は外部からの送信信号を受信するための信号受信器を有していることが好ましい。
さらには、前記信号受信器は、圃場内の進行ルートに沿って配設された複数の動作制御信号送信部から送信された動作制御用信号を受信可能であって、前記動作制御部は、前記信号受信器が受信した前記動作制御用信号に基づいて前記エンジン、前記散布部、および前記走行輪の操舵のうちの少なくとも一つの動作を制御することが好ましい。
さらには、前記信号受信器は、圃場内の進行ルートに沿って配設された複数の動作制御信号送信部から送信された動作制御用信号を受信可能であって、前記動作制御部は、前記信号受信器が受信した前記動作制御用信号に基づいて前記動力源と前記散布部の少なくとも一方の動作を制御することが好ましい。
これらにより、リモートコントロールやGPS衛星信号等を用いた自律運転が可能になり、薬液から農作業者を保護することができる。自律運転時においては、農作業者が不在であっても農作業を進めることができ、農作業の効率化に寄与する。
本発明における薬液散布機の構成によれば、農薬に代表される薬液を上方範囲に散布することができる自動運転が可能な薬液散布機において、散布部を構成する垂直誘導板によって飛散防止壁を形成することができる。これにより、ノズルから散布された薬液の車体前部への侵入が防止され、散布された薬液によるエンジンやバッテリへの悪影響を防止することができる。
本実施形態における薬液散布機の側面図である。 本実施形態における薬液散布機の正面図である。 本実施形態における薬液散布機の平面図である。 本実施形態における薬液散布機の斜視図である。 薬液散布機を圃場内で自律走行させる際におけるコマンドマップの概略構成を示す説明図である。 図5中の走行ルートの各区間における動作コマンドの内訳を示す説明図である。
なお、本明細書中においては、薬液散布機100の進行方向を基準にして前、後、左、右、上、下が規定されている。
図1〜図4に示すように、本実施形態における薬液散布機100は、フレーム体10と、複数の走行輪20と、動力源30と、薬液タンク40と、散布部50と、動作制御部60と、を具備している。
本実施形態におけるフレーム体10は、アルミニウム合金等により形成されたフレーム用部材11を直方体状に組み立てたものであり、フレーム体10により車体を構成している。図2および図4に示すように、フレーム体10前面の中間高さ位置には、水平方向に掛け渡された補剛部材12を配設することもできる。本実施形態における補剛部材12には、フレーム体10の内側面となる側の表面に制振部材13が取り付けられている。本実施形態における制振部材13は合成ゴムを採用しているが、制振部材13は合成ゴムに限定されるものではない。
また、補剛部材12の内側面(制振部材13の取付面)を後述する薬液タンク40の外表面形状に倣った形状に形成し、フレーム体10に対して着脱可能にすることもできる。このような補剛部材12を採用することで、フレーム体10の内部空間に薬液タンク40を収容した後に、制振部材13が取り付けられた補剛部材12を装着することが可能になる。これにより、フレーム体10と薬液タンク40の一体化を向上させることができ、安定した走行が可能になる等といった作用効果が期待できる。
車体であるフレーム体10の四隅の位置には走行輪20がそれぞれ配設されている。本実施形態においてはそれぞれの走行輪20に対して駆動力を供給する動力源30の一部である駆動用モータ31が配設されており、走行輪20のすべてが駆動輪になっている。駆動用モータ31は動作制御部60により動作制御されている。本実施形態における駆動用モータ31は、図3に示すように薬液散布機100を平面視した際に走行輪20よりも内側位置かつ薬液タンク40よりも下側位置に配設されている。
駆動用モータ31は動力源30の一部であるバッテリ32から供給された電力によって作動する。本実施形態におけるバッテリ32は、フレーム体10の前部上面に配設された防水構造の収容箱33に収容されている。収容箱33の形態は特に限定されるものではないが、本実施形態における収容箱33は、フレーム体10の前方位置における上面に取り付けられた図示しないベース板に対して着脱可能に形成されている。作業者はベース板から収容箱33を取り外しすることにより、収容箱33の内部空間へのバッテリ32の出し入れを自由に行うことができる。
なお、図示しないがベース板には板厚方向に貫通する貫通孔が設けられていて、収容箱33の内部空間に収容したバッテリ32に連結されたコネクタ(図示はせず)を収容箱33の外部に引き出し可能になっている。コネクタは収容箱33の底面から収容箱33の外部に引き出されているため、コネクタを通じて散布部50から散布(噴霧)された薬液が収容箱33の内部に侵入することはない。
本実施形態における薬液タンク40は、耐薬品性の合成樹脂製タンクに代表される公知の構成を採用することができるため、薬液タンク40についての詳細な説明は省略する。図3および図4に示すように、薬液タンク40は薬液タンク40の長手方向が進行方向と直交する配置で薬液散布機100の進行方向中央部(フレーム体10の内部空間)に収容されている。これにより薬液散布機100の走行を安定化させることができる。
図1、図3、図4に示すように本実施形態における散布部50は、吸引ファン51と、水平誘導板52と、垂直誘導板53と、枠部54と、ノズル55と、散布用モータ56と、散布用動作制御部57とを有している。吸引ファン51、水平誘導板52、垂直誘導板53、枠部54、散布用モータ56はいずれもフレーム体10の後方位置に取り付けられている。ノズル55は枠部54に装着されている。なお、本実施形態における散布用動作制御部57は動作制御部60とは別体にしているが、散布用動作制御部57を動作制御部60に一体化させることもできる。
吸引ファン51は、薬液散布機100の後方から空気を吸い込むためのものであり、プロベラファンが好適に用いられる。水平誘導板52は、フレーム体10の上面に水平に取り付けられていて、吸引ファン51により吸引された空気を垂直誘導板53に向けて水平方向に誘導するためのものである。本実施形態における水平誘導板52は、左右の両端部の高さ位置が垂直誘導板53の半分の高さ位置に位置するように、薬液散布機100を後方から臨んだ際に略U字状をなす湾曲部に形成されている。水平誘導板52にこのような湾曲部を形成することで、吸引された空気が水平誘導板52の位置で左右に逃げないようにすることができる。
垂直誘導板53は、水平誘導板52の前方側端部位置において水平誘導板52と直交させた状態で立設され、吸引ファン51により吸引された空気を上方に向けて誘導するためのものである。垂直誘導板53の上端部高さ位置は、薬液タンク40およびノズル55の上端部位置よりも十分高く形成され、垂直誘導板53の上端部高さ位置により薬液散布機100の最高高さ位置が規定されている。
本実施形態における枠部54は、第1枠体54Aと、第2枠体54Bと、連結体54Cとにより構成されている。第1枠体54Aは、垂直誘導板53の後方の位置において、垂直誘導板53の外形に沿って配設されている。本実施形態においては、地表面に対して垂直方向(90度)、平行方向(0度)、斜め上方向(45度)に噴射口を向けてそれぞれ1つずつノズル55を配設した形態としているが、ノズル55の配設向きおよび配設数は上記形態に限定されるものではない。第2枠体54Bは、第1枠体54Aの後方の位置において第1枠体54Aと同形状をなし第1枠体54Aと平行に配設されている。第1枠体54Aと第2枠体54Bは連結体54Cにより連結されている。なお、本実施形態においては第1枠体54Aに複数のノズル55が所要間隔をあけて装着されているが、第2枠体54Bまたは連結体54Cに複数のノズル55を同様にして装着することもできる。このような枠部54にノズル55を装着することにより、散布部50における空気の流れによってもノズル55を振動させることなく安定させた状態で保持することができ、薬液を正確に散布することができる。
また、図1からも明らかなように、垂直誘導板53の高さ位置が枠部54およびノズル55の上端部位置よりも高く形成されている。さらには、吸引ファン51により吸引された空気は垂直誘導板53とノズル55が装着されている枠部54との間には隙間Sが形成され、この隙間Sから空気が上方に吹き出すようになっている。このような構造により、ノズル55から散布された薬液が垂直誘導板53よりも前方の位置に散布されることを防止することができる点において好都合である。
さらに先述の収容箱33は、垂直誘導板53の最前部位置における上端部と、薬液タンク40の前面と上面との交点Pとを結んで形成される半直線Lの高さ位置以下の領域に配設されている。なお、本実施形態のように上面および前面を含む側周面が曲面に形成されている薬液タンク40における交点Pは、薬液タンク40の最前面における垂直線の接線と薬液タンク40の最上面における水平線の接線の交点Pを採用すればよい。このように垂直誘導板53だけでなく薬液タンク40によっても収容箱33を散布部50から隠した状態にすることにより、ノズル55からの薬液が収容箱33に進入する可能性をさらに低減させ、水濡れによる電気系統の故障リスクを低減させている。
また、図3からも明らかなように、駆動用モータ31と散布用モータ56は、いずれもノズル55との間に薬液タンク40または水平誘導板52を介した状態でフレーム体10に取り付けられている。これによりフレーム体10の上面側に配設された散布部50のノズル55から散布された薬液が駆動用モータ31や散布用モータ56に直接かからないため、駆動用モータ31と散布用モータ56の水濡れによる損傷が防止される。
本実施形態における散布用動作制御部57と動作制御部60は、フレーム体10の前方側の位置であって、収容箱33と薬液タンク40との間に配設されている。散布用動作制御部57と動作制御部60はともに防水構造のケースに収容された状態でフレーム体10に取り付けられている。また、散布用動作制御部57と動作制御部60は、収容箱33と同様に、垂直誘導板53の最前部位置における上端部と、薬液タンク40の前面と上面との交点Pとを結んで形成される半直線Lの高さ位置以下の領域に配設されている(図1参照)。ここでは、散布用動作制御部57と動作制御部60は薬液散布機100の外部に配設された構成を示しているが、散布用動作制御部57と動作制御部60を収容箱33に収容した構成を採用することもできる。
また、散布部50を構成する複数のノズル55および散布用モータ56を薬液散布機100の進行方向に対して右側系統と左側系統に分割しておくと共に、散布用動作制御部57により右側系統と左側系統とをそれぞれ独立に動作制御可能にしておくこともできる。また、散布用動作制御部57は、電磁弁を内蔵したノズル55の採用や、電磁弁(図示はせず)を介してノズル55を薬液タンク40からの薬液供給チューブTに接続させることで、個別のノズル55に対する散布動作の制御を行うこともできる。
また、薬液散布機100は、外部からの送信信号である動作制御用信号を受信するための信号受信器70をフレーム体10等に装着してもよい。このような信号受信器70としては、リモートコントロール用受信器やGPS衛星用受信器等が好適に用いられる。散布用動作制御部57と動作制御部60は、いずれも信号受信器70が受信した動作制御用信号に基づいて動力源30である駆動用モータ31や散布部50の散布用モータ56の動作を制御している。信号受信器70としてGPS衛星用受信器を採用した場合は、圃場内の位置(座標)情報に基づいて薬液散布機100の走行および薬液散布を自律運転させるための自律運転用プログラムを動作制御部60の記憶部に記憶させておけばよい。信号受信器70についても、垂直誘導板53およびフレーム体10の最前部位置における上端部どうしを結んで形成される半直線Lの高さ位置以下の領域(収容箱33の上面等)に配設しておくことが好ましい。
さらに作業者は、図5に示すように、圃場内における薬液散布機100の進行ルートを予め設定し、設定された進行ルートに沿って複数の動作制御信号送信部80を配設しておくこともできる。そして、動作制御信号送信部80から送信された動作制御用信号は、信号受信器70により受信可能にしておけばよい。このような形態を採用することで、作業者は薬液散布機100を圃場内の進行ルートのスタート位置にセットした状態で、作業者が薬液散布機100を自律運転モードで作動させればよい。自律運転モードの薬液散布機100は、図5および図6に示すように、圃場内を自律運転により進行ルートに沿って進行しながら、指定箇所(指定範囲)において散布部50から薬液を自動散布することができる。本実施形態のように電動式の薬液散布機100であれば、夜間に自律運転で圃場内における薬液の散布作業を行うことが可能になるため、作業者の負担を大幅に軽減させることができる点においてきわめて好都合である。
また、少なくとも進行方向における映像を撮影する撮影手段90と、いわゆる第5世代移動通信システム以降における移動通信システムに準拠した高速通信装置(図示はせず)を薬液散布機100に装着することもできる。さらに撮影手段90により撮影された映像データを受信および出力可能であると共に動作制御信号が送信可能なパーソナルコンピュータに代表される操作端末(図示はせず)を追加して薬液散布機操作システム(図示はせず)を構成することもできる。このような薬液散布機操作システムによれば、作業者は自宅等の圃場とは遠隔の地においてリアルタイムで圃場内の状態を映像データで確認しながら薬液散布機100の運転操作を行うこともできる。本発明が適用される果樹園等の圃場は傾斜地であることが多いため、作業者が圃場内の映像を見ながらの遠隔操作をタイムラグのない状態で行えることは非常に使い勝手が良い。
以上に本実施形態における薬液散布機100について説明したが、本発明における薬液散布機100は本実施形態の構成に限定されるものではない。例えば、本実施形態においては、動力源30として駆動用モータ31とバッテリ32を採用した形態について説明しているが、動力源30としてはエンジンを採用することもできる。なお、動力源30としてエンジンを採用した場合において圃場内を自律走行させる場合、動作制御信号送信部80は、エンジンの出力、走行輪20の操舵、散布部50(ノズル55)の動作のうち少なくとも1つの動作制御を行うコマンドマップを圃場内の走行ルートに合わせて作成しておけばよい。
また、本実施形態においては自律運転の一形態として、圃場内に動作制御信号送信部80を配設し、動作制御信号送信部80から送信された動作制御用信号を信号受信器70で受信させる形態について説明したが、本発明はこの形態に限定されるものではない。例えば、圃場内に予め薬液散布機100の進行ルートに沿って二次元バーコード等の動作制御用識別子を配設し、動作制御部60の記憶部に動作制御用識別子に関連付けられた動作コマンドを記憶させておくこともできる。そして動作制御部60に撮影手段90が撮影した圃場内の映像から動作制御用識別子を検出させる識別子検出手段としての動作させるようにすることもできる。また、識別子検出手段としての動作制御部60が検出した動作制御用識別子に関連付けられている動作コマンドを記憶手段から読み出すように設定することもできる。さらに動作制御部60は、読み出した動作コマンドに基づいて、動力源30または散布部50の少なくとも一方の動作制御を実行させる形態を採用することもできる。以上の形態例によれば、動作制御信号送信部80に必要な電力等を不要にすることができる点において好都合である。
また、以上に説明した本実施形態の構成に対し、明細書中に記載されている変形例や、他の公知の構成を適宜組み合わせた形態を採用することもできる。
10 フレーム体,
11 フレーム用部材,12 補剛部材,13 制振部材,
20 走行輪,
30 動力源,
31 駆動用モータ,32 バッテリ,33 収容箱,
40 薬液タンク,
50 散布部,
51 吸引ファン,52 水平誘導板,53 垂直誘導板,54 枠部,
54A 第1枠体,54B 第2枠体,54C 連結体,
55 ノズル,56 散布用モータ,57 散布用動作制御部,
60 動作制御部,
70 信号受信器,
80 動作制御信号送信部,
90 撮影手段,
100 薬液散布機,
L 半直線,
P 交点,
S 隙間,
T 薬液供給チューブ

Claims (10)

  1. 車体を構成するフレーム体と、
    前記フレーム体に取り付けられた複数の走行輪と、
    前記フレーム体の前部に設けられ、前記走行輪に駆動力を供給するエンジンと、
    前記フレーム体の中央部に設けられた薬液タンクと、
    前記フレーム体の後部に設けられ、前記薬液タンク内の薬液を散布する散布部と、
    前記エンジンおよび前記散布部の動作と、前記走行輪の操舵と、を制御する動作制御部と、を具備する薬液散布機であって、
    前記散布部は、後方から空気を吸い込む吸引ファンと、前記吸引ファンにより吸い込まれた前記空気を前方に向けて誘導する水平誘導板と、前記水平誘導板により誘導された前記空気を上方に向けて誘導する垂直誘導板と、前記薬液タンクから供給された前記薬液を上方に向けて散布する複数のノズルを有し、
    前記垂直誘導板は前記薬液タンクおよび前記ノズルの上端部位置よりも高く形成されていると共に、前記ノズルとの間に隙間を有していることを特徴とする薬液散布機。
  2. 車体を構成するフレーム体と、
    前記フレーム体に取り付けられた複数の走行輪と、
    前記走行輪の駆動力を供給する駆動用モータと、
    前記フレーム体の前部に設けられ、前記駆動用モータに電力を供給するバッテリと、
    前記フレーム体の中央部に設けられた薬液タンクと、
    前記フレーム体の後部に設けられ、前記薬液タンク内の薬液を散布する散布部と、
    前記駆動用モータと前記散布部の動作を制御する動作制御部と、を具備する薬液散布機であって、
    前記散布部は、後方から空気を吸い込む吸引ファンと、前記吸引ファンにより吸い込まれた前記空気を前方に向けて誘導する水平誘導板と、前記水平誘導板により誘導された前記空気を上方に向けて誘導する垂直誘導板と、前記薬液タンクから供給された前記薬液を上方に向けて散布する複数のノズルを有し、
    前記垂直誘導板は前記薬液タンクおよび前記ノズルの上端部位置よりも高く形成されていると共に、前記ノズルとの間に隙間を有していることを特徴とする薬液散布機。
  3. 前記バッテリは、防水構造の収容箱に収容されていて、
    前記収容箱は、前記垂直誘導板の最前部位置における上端部と、前記薬液タンクの前面と上面との交点とを結んだ線の高さ位置以下に設けられていることを特徴とする請求項2記載の薬液散布機。
  4. 前記駆動用モータは前記水平誘導板または前記薬液タンクの下側に配設されていることを特徴とする請求項2または3記載の薬液散布機。
  5. 前記動作制御部は、前記垂直誘導板の最前部位置における上端部と、前記薬液タンクの前面と上面との交点とを結んだ線の高さ位置以下に設けられていることを特徴とする請求項1〜4のうちのいずれか一項記載の薬液散布機。
  6. 前記散布部は、前記垂直誘導板の後方の位置において前記垂直誘導板の外形に沿って配設された第1枠体と、前記第1枠体の前方または後方の位置において前記第1枠体と平行に配設された第2枠体と、前記第1枠体と前記第2枠体とを連結する連結体と、を有する枠部をさらに有し、
    前記ノズルは、前記枠部に装着されていることを特徴とする請求項1〜5のうちのいずれか一項に記載の薬液散布機。
  7. 前記動作制御部は外部からの送信信号を受信するための信号受信器を有していることを特徴とする請求項1記載の薬液散布機。
  8. 前記動作制御部は外部からの送信信号を受信するための信号受信器を有していることを特徴とする請求項2〜6のうちのいずれか一項に記載の薬液散布機。
  9. 前記信号受信器は、圃場内の進行ルートに沿って配設された複数の動作制御信号送信部から送信された動作制御用信号を受信可能であって、
    前記動作制御部は、前記信号受信器が受信した前記動作制御用信号に基づいて前記エンジン、前記散布部、および前記走行輪の操舵のうちの少なくとも一つの動作を制御することを特徴とする請求項7記載の薬液散布機。
  10. 前記信号受信器は、圃場内の進行ルートに沿って配設された複数の動作制御信号送信部から送信された動作制御用信号を受信可能であって、
    前記動作制御部は、前記信号受信器が受信した前記動作制御用信号に基づいて前記駆動用モータおよび前記散布部の少なくとも一方の動作を制御することを特徴とする請求項8記載の薬液散布機。
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