JP2021089987A - シミュレーション方法、シミュレーション装置、およびプログラム - Google Patents

シミュレーション方法、シミュレーション装置、およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】膜中の残留気体による未充填欠陥の予測精度の向上に有利な技術を提供する。【解決手段】第1部材の上に配置された硬化性組成物の複数の液滴と第2部材とを接触させ、前記第1部材の上に前記硬化性組成物の膜を形成する処理における前記硬化性組成物の挙動を予測するシミュレーション方法が提供される。シミュレーション方法は、前記第1部材と前記第2部材との間の気体の物性値を入力し、前記第1部材の上に配置された硬化性組成物の複数の液滴と前記第2部材とを接触させるときの前記第1部材に対する前記第2部材の移動プロファイルを入力し、前記入力された物性値と前記入力された移動プロファイルとに基づいて、前記第1部材と前記第2部材との間の前記気体の圧力を求め、前記求められた圧力に基づいて、前記複数の液滴と前記第2部材との接触によって前記複数の液滴の間に閉じ込められる残留気体の量を予測する。【選択図】 図11

Description

本発明は、シミュレーション方法、シミュレーション装置、およびプログラムに関する。
基板の上に硬化性組成物を配置し、該硬化性組成物と型とを接触させ、該硬化性組成物を硬化させることによって該基板の上に硬化性組成物の硬化物からなる膜を形成する膜形成方法がある。このような膜形成方法は、インプリント方法および平坦化方法等に適用されうる。インプリント方法では、パターンを有する型を用いて、基板の上の硬化性組成物に該型のパターンが転写される。平坦化方法では、平坦面を有する型を用いて、基板の上の硬化性組成物と該平坦面とを接触させ該硬化性組成物を硬化させることによって平坦な上面を有する膜が形成される。
基板の上には、硬化性組成物が液滴の状態で配置されうる。その後、基板の上の硬化性組成物の液滴に型が押し当られうる。これにより、液滴が拡がって硬化性組成物の膜が形成される。このような処理においては、厚さが均一な硬化性組成物の膜を形成すること、膜中に気泡がないことなどが重要であり、これを実現するために、液滴の配置、液滴への型の押し付けの方法および条件等が調整されうる。このような調整を、膜形成装置を使った膜形成を伴う試行錯誤によって実現するためには、膨大な時間と費用を必要とする。そこで、このような調整を支援するシミュレータの登場が望まれる。
膜中に気泡(残留気体)があり、それが離型までに抜けきらないと未充填欠陥になる可能性がある。そのため、膜中の残留気体による未充填欠陥の正確な予測のために、複数の液滴の濡れ広がりおよび結合によって複数の液滴の間に閉じ込められる残留気体の影響をシミュレートする方法が特に望まれている。
一般に、シミュレーションを行う場合、現象を忠実に再現した計算を行うと計算量が大きくなりすぎてしまい、現実的な計算時間で必要な解を得ることが難しくなってしまう。このため、シミュレータの製作者、あるいはシミュレータの使用者が得たい結果に対して寄与しないと判断した現象は再現せず、省いて計算されるのが通常である。しかし、実際には寄与している現象まで省いてしまった場合、誤った結果が得られる懸念がある。
非特許文献1には、一定速度で下降する型に接触した複数の液滴の濡れ広がりおよび結合を予測するためのシミュレーション方法が開示されている。同文献には、複数の液滴の間に閉じ込められた空間ができるとの記載があるものの、この空間の気体は無視するとされている。つまり、閉じ込められた空間の体積のみが問題にされており、この体積内の気体の影響を省いた計算が行われている。
また、特許文献1には、気液二相流解析を用いて複数の液滴の濡れ広がりおよび結合を予測するためのシミュレーション方法が開示されている。同文献では、気体が考慮されているものの、型の運動についての記述はない。計算開始時点で、型は既に液滴に接触しており、型と基板との間で濡れ広がり始めている液滴とその周囲の気体についての計算が行われているものと思われる。つまり、接液前後の型の運動が気体に及ぼす影響は無視されている。
特許第5599356号公報
しかし、従来のシミュレーション方法においては、複数の液滴の濡れ広がりおよび結合によって複数の液滴の間に閉じ込められる残留気体の影響を正確にシミュレートできず、膜中の残留気体による未充填欠陥の正確な予測ができない場合があった。
本発明は、膜中の残留気体による未充填欠陥の予測精度の向上に有利な技術を提供する。
本発明の一側面によれば、第1部材の上に配置された硬化性組成物の複数の液滴と第2部材とを接触させ、前記第1部材の上に前記硬化性組成物の膜を形成する処理における前記硬化性組成物の挙動を予測するシミュレーション方法であって、前記第1部材と前記第2部材との間の気体の物性値を入力し、前記第1部材の上に配置された硬化性組成物の複数の液滴と前記第2部材とを接触させるときの前記第1部材に対する前記第2部材の移動プロファイルを入力し、前記入力された物性値と前記入力された移動プロファイルとに基づいて、前記第1部材と前記第2部材との間の前記気体の圧力を求め、前記求められた圧力に基づいて、前記複数の液滴と前記第2部材との接触によって前記複数の液滴の間に閉じ込められる残留気体の量を予測する、ことを特徴とするシミュレーション方法が提供される。
本発明によれば、膜中の残留気体による未充填欠陥の予測精度の向上に有利な技術を提供することができる。
膜形成装置およびシミュレーション装置の構成を示す図。 インプリント時の型の挙動を模式的に示す図。 型と基板との間の気体の圧力の分布を示す図。 液滴間に挟まれた残留気体を模式的に示す図。 残留気体の型への拡散流束を模式的に示す図。 型の速度情報を例示する図。 型と基板との間の距離の分布を説明する図。 撓んだ型と基板との距離の分布を説明する図。 液滴間に挟まれた残留気体の体積の見積もり方法の変形例を説明する図。 入力項目と入力されるパラメータとの対応関係を示す図。 シミュレーション方法を示すフローチャート。
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
<第1実施形態>
図1には、一実施形態の膜形成装置IMPおよびシミュレーション装置1の構成が示されている。膜形成装置IMPは、基板Sの上に配置された硬化性組成物IMの複数の液滴と型Mとを接触させ、基板Sと型Mとの間の空間に硬化性組成物IMの膜を形成する処理を実行する。なお、本明細書において、基板Sの上に配置された硬化性組成物IMの複数の液滴と型Mとを接触させることを「接液」ともいう。膜形成装置IMPは、例えば、インプリント装置として構成されてもよいし、平坦化装置として構成されてもよい。ここで、基板Sと型Mとは相互に入れ替え可能であり、型Mの上に配置された硬化性組成物IMの複数の液滴と基板Sとを接触させ、型Mと基板Sとの間の空間に硬化性組成物IMの膜が形成されてもよい。したがって、より包括的には、膜形成装置IMPは、第1部材の上に配置された硬化性組成物IMの複数の液滴と第2部材とを接触させ、第1部材と第2部材との間の空間に硬化性組成物IMの膜を形成する処理を実行する装置である。以下では、第1部材が基板Sであり、第2部材が型Mである例を説明するが、第1部材を型Mとし、第2部材を基板Sとしてもよく、この場合、以下の説明における基板Sと型Mとを相互に入れ替えればよい。
インプリント装置では、パターンを有する型Mを用いて、基板Sの上の硬化性組成物IMに型Mのパターンが転写されうる。インプリント装置では、パターンが設けられたパターン領域PRを有する型Mが使用されうる。インプリント装置では、基板Sの上の硬化性組成物IMと型Mのパターン領域PRとを接触させ、基板Sのパターンを形成すべき領域と型Mとの間の空間に硬化性組成物を充填させ、その後に、硬化性組成物IMが硬化されうる。これにより、基板Sの上の硬化性組成物IMに型Mのパターン領域PRのパターンが転写される。インプリント装置では、例えば、基板Sの複数のショット領域のそれぞれの上に硬化性組成物IMの硬化物からなるパターンが形成されうる。
平坦化装置では、平坦面を有する型Mを用いて、基板Sの上の硬化性組成物IMと該平坦面とを接触させ硬化性組成物IMを硬化させることによって平坦な上面を有する膜が形成されうる。平坦化装置では、通常は、基板Sの全域をカバーしうる大きさを有する型Mが使用され、基板Sの全域に硬化性組成物IMの硬化物からなる膜が形成されうる。
硬化性組成物としては、硬化用のエネルギーが与えられることにより硬化する材料が使用されうる。硬化用のエネルギーとしては、電磁波、熱等が用いられうる。電磁波は、例えば、その波長が10nm以上1mm以下の範囲から選択される光、例えば、赤外線、可視光線、紫外線などでありうる。硬化性組成物は、光の照射により、あるいは、加熱により硬化する組成物でありうる。これらのうち、光の照射により硬化する光硬化性組成物は、少なくとも重合性化合物と光重合開始剤とを含有し、必要に応じて非重合性化合物または溶剤を更に含有してもよい。非重合性化合物は、増感剤、水素供与体、内添型離型剤、界面活性剤、酸化防止剤、ポリマー成分などの群から選択される少なくとも一種である。硬化性組成物の粘度(25℃における粘度)は、例えば、1mPa・s以上100mPa・s以下でありうる。基板の材料としては、例えば、ガラス、セラミックス、金属、半導体、樹脂等が用いられうる。必要に応じて、基板の表面に、基板とは別の材料からなる部材が設けられてもよい。基板は、例えば、シリコンウエハ、化合物半導体ウエハ、石英ガラスである。
本明細書および添付図面では、基板Sの表面に平行な方向をXY平面とするXYZ座標系において方向を示す。XYZ座標系におけるX軸、Y軸、Z軸にそれぞれ平行な方向をX方向、Y方向、Z方向とし、X軸周りの回転、Y軸周りの回転、Z軸周りの回転をそれぞれθX、θY、θZとする。X軸、Y軸、Z軸に関する制御または駆動は、それぞれX軸に平行な方向、Y軸に平行な方向、Z軸に平行な方向に関する制御または駆動を意味する。また、θX軸、θY軸、θZ軸に関する制御または駆動は、それぞれX軸に平行な軸の周りの回転、Y軸に平行な軸の周りの回転、Z軸に平行な軸の周りの回転に関する制御または駆動を意味する。また、位置は、X軸、Y軸、Z軸の座標に基づいて特定されうる情報であり、姿勢は、θX軸、θY軸、θZ軸の値で特定されうる情報である。位置決めは、位置および/または姿勢を制御することを意味する。
膜形成装置IMPは、基板Sを保持する基板保持部SH、基板保持部SHを駆動することによって基板Sを駆動する基板駆動機構SD、および、基板駆動機構SDを支持する支持ベースSBを備えうる。また、膜形成装置IMPは、型Mを保持する型保持部MH、および、型保持部MHを駆動することによって型Mを駆動する型駆動機構MDを備えうる。基板駆動機構SDおよび型駆動機構MDは、基板Sと型Mとの相対位置が調整されるように基板SDおよび型MDの少なくとも一方を駆動する相対駆動機構を構成しうる。該相対駆動機構による相対位置の調整は、基板Sの上の硬化性組成物IMと型Mとの接触、および、硬化した硬化性組成物IMからの型Mの分離のための駆動を含みうる。また、該相対駆動機構による相対位置の調整は、基板Sと型Mとの位置合わせを含みうる。基板駆動機構SDは、基板Sを複数の軸(例えば、X軸、Y軸、θZ軸の3軸、好ましくは、X軸、Y軸、Z軸、θX軸、θY軸、θZ軸の6軸)について駆動するように構成されうる。型駆動機構MDは、型Mを複数の軸(例えば、Z軸、θX軸、θY軸の3軸、好ましくは、X軸、Y軸、Z軸、θX軸、θY軸、θZ軸の6軸)について駆動するように構成されうる。
膜形成装置IMPは、基板Sと型Mとの間の空間に充填された硬化性組成物IMを硬化させるための硬化部CUを備えうる。硬化部CUは、例えば、型Mを介して硬化性組成物IMに硬化用のエネルギーを照射し、これによって硬化性組成物IMを硬化させうる。膜形成装置IMPは、型Mの裏面側(基板Sに対面する面の反対側)にキャビティ空間SPを形成するための透過部材TRを備えうる。透過部材TRは、硬化部CUからの硬化用のエネルギーを透過させる材料で構成され、これにより、硬化性組成物IMPに対する硬化用のエネルギーの照射を可能にする。膜形成装置IMPは、キャビティ空間SPの圧力を制御することによって型MのZ軸方向への変形を制御する圧力制御部PCを備えうる。例えば、圧力制御部PCがキャビティ空間SPの圧力を大気圧より高くすることによって、型Mは、基板Sに向けて凸形状に変形しうる。
膜形成装置IMPは、基板Sの上に硬化性組成物IMを配置、供給あるいは分配するためのディスペンサDSPを備えうる。膜形成装置IMPには、他の装置によって硬化性組成物IMが配置された基板Sが供給されてもよく、この場合には、ディスペンサDSPは膜形成装置IMPに備えられなくてもよい。膜形成装置IMPは、基板S(または基板Sのショット領域)と型Mとの位置合わせ誤差を計測するためのアライメントスコープASを備えてもよい。
シミュレーション装置1は、膜形成装置IMPにおいて実行される処理における硬化性組成物IMの挙動を予測する計算を実行しうる。より具体的には、シミュレーション装置1は、基板Sの上に配置された硬化性組成物IMの複数の液滴と型Mとを接触させ、基板Sと型Mとの間の空間に硬化性組成物IMの膜を形成する処理における硬化性組成物IMの挙動を予測する計算を実行しうる。
シミュレーション装置1は、例えば、汎用または専用のコンピュータにシミュレーションプログラム21を組み込むことによって構成されうる。あるいは、シミュレーション装置1は、FPGA(Field Programmable Gate Arrayの略。)などのPLD(Programmable Logic Deviceの略。)、又は、ASIC(Application Specific Integrated Circuitの略。)によって構成されうる。一例において、シミュレーション装置1は、プロセッサ10、メモリ20、ディスプレイ30および入力デバイス40を備えるコンピュータを準備し、メモリ20にシミュレーションプログラム21が格納されることによって構成されうる。メモリ20は、半導体メモリであってもよいし、ハードディスク等のようなディスクであってもよいし、他の形態のメモリであってもよい。シミュレーションプログラム21は、コンピュータによって読み取り可能なメモリ媒体に格納されて、または、電気通信回線等の通信設備を介して、シミュレーション装置1に提供されうる。
基板Sの上に配置された硬化性組成物の複数の液滴と型Mとを接触させるとき、すなわち接液時(例えばインプリント時)、型駆動部MDによって型Mは基板Sに向かって運動する。このとき、型Mと基板Sとの間の気体は、型Mの運動によって押されて圧力が高まる。このため、複数の液滴の間に閉じ込められる残留気体の圧力は、接液時の型Mの運動の影響を受けうる。
残留気体の量、つまり残留気体の分子数nは、理想気体の状態方程式により、n=pV/RTと表されるため、残留気体の圧力の影響を受ける。しかし、従来のシミュレーション方法では、型の運動によって気体の圧力が高まることによる影響が無視されていたため、残留気体の分子数が過小に評価され、その結果、未充填欠陥の数についても過小に予測されてしまう懸念があった。そこで本実施形態では、残留気体による未充填欠陥の高精度な予測を実現するため、接液時の型Mの運動による気体の圧力変化を考慮する。
以下、図11のフローチャートを参照して、シミュレーション装置1によって実行されるシミュレーション方法を説明する。シミュレーション装置1は、このフローチャートの各ステップを実行するハードウェア要素の集合体として理解されうる。典型的には、フローチャートに対応するプログラムは、例えば、シミュレーションプログラム21に含まれ、プロセッサ10によって実行されうる。
ステップS1は、シミュレーションに必要な条件(パラメータ)を設定する工程である。パラメータは、基板Sの上における硬化性組成物IMの液滴の配置、各液滴の体積、硬化性組成物IMの物性値、型Mの表面の凹凸(例えば、パターン領域PRのパターンの情報)に関する情報、基板Sの表面の凹凸に関する情報等を含みうる。また、パラメータは、圧力制御部PCが空間SP(型M)に与える圧力のプロファイル等を含みうる。
ステップS2は、基板Sと型Mとの間の気体Gの物性値を入力する工程である。気体Gの物性値は、気体Gの密度を表す値および粘度を表す値(例えば、粘性係数)を含みうる。
ステップS3は、型Mの移動プロファイルを入力する工程である。型駆動部MDが型Mに与える力の時間プロファイルであってもよい。
なお、ステップS1〜S3は併せて1つの工程、例えば準備工程として理解されてもよい。
ステップS4は、型Mの運動を計算し、型Mの位置を更新する工程である。
ステップS5は、型Mと基板Sとの間の気体Gの圧力を計算する工程である。
ステップS6は、インプリントによって複数の液滴の間に閉じ込められる残留気体の量を予測する工程である。
ステップS7では、ステップS4において型Mの位置を更新してステップS5において気体Gの圧力を計算し、ステップS6において残留気体の量を予測する処理における時刻が終了時刻に到達したか否かが判定される。ここで、時刻が終了時刻に達していなければ、時刻を次の時刻に進めて、ステップS4に戻って処理が繰り返される。一方、時刻が終了時刻に達した場合には、このシミュレーション方法が終了する。
図2は、インプリント時の型Mの挙動を模式的に示す図である。型駆動部MDによって、型Mは基板Sに向かって速度h’=dh/dtで下向きに動いているとする。このとき、型Mと基板Sとの間の気体Gは、型Mと基板Sとの間の空間からその外側に向かって押し出されつつ型Mによって押されるため、気体Gの圧力pが高まる。基板Sと型Mとの間における気体Gの圧力pは、次のようにして計算される。例えば、気体Gに働く外力をfとして、下記の式(1)のNavier-Stokes方程式と、式(2)の連続の方程式から、例えば型Mと基板Sとの間に設定された解析空間の各位置における流体速度uおよび圧力pが計算される。
Figure 2021089987
式(1)において、ρは気体Gの密度、μは気体Gの粘性係数である。
図2には、型Mと基板Sの間には一般的な手法によって型Mの運動による型Mと基板Sとの間における気体Gの圧力pを計算する場合に定義されうる解析空間の計算格子が、破線で例示されている。型Mと基板Sとの間の距離は、インプリント開始時では100μm〜1mmであり、例えば接液直前の場合、場所にもよるが、1μm〜100μmである。このような場合、通常のシミュレーション手法においては、接液直前の型Mと基板Sの間の距離よりも十分に小さい計算格子が解析空間に定義される。しかし、このような微細な計算要素からなる計算格子を定義すると、計算量が膨大なものとなり、許容可能な時間内に計算結果が得られることは期待しづらい。
このため、型MのXY方向のサイズが100mm〜300mmであるのに対して、型Mと基板Sとの間のZ方向の距離が十分小さいことを利用する。型Mや基板Sの近傍では壁面の影響が大きいため、Z方向の距離が小さい場合、粘性の影響が大きく、流体の粘性力に比べて、流体の慣性力は無視できる、と仮定することができる。この仮定によって、式(1)の左辺が右辺第一項、第二項に対して無視でき、左辺を0とおくことができる。これに加えて、(a)外力fは無視できる、と仮定することで、式(1)は下記の式(3)のように簡単になる。
Figure 2021089987
この式(3)に対して、(b)型Mと基板Sと気体Gの間にすべりはない、(c)気体Gの圧力pは、Z方向には一定である、と仮定することができる。この仮定の下で、Z方向にz=0から型Mと基板Sとの間の高さz=hまで積分すると、下記の式(4)および(5)が得られる。ただし、速度uのX方向成分をu、Y方向成分をuとする。
Figure 2021089987
式(4)および(5)を式(2)に代入し、Z方向に積分すると、式(6)が得られる。
Figure 2021089987
型Mの速度h’=dh/dt(移動速度)は、例えば、入力された移動プロファイルから求められる。式(6)は、この型Mの速度h’=dh/dtと型Mと基板Sとの間の気体Gの圧力pとの関係を表す関係式である。式(6)は、軸受工学の分野において潤滑方程式として知られる。
この式(6)を用いることは、式(4)および(5)に示すとおり、型Mと基板Sとの間のZ方向の速度分布を放物線と近似したことに相当する。また、型Mと基板Sとの間の圧力分布は一定と仮定していることから、型Mと基板SのZ方向の速度分布および圧力分布は決まるため、Z方向に計算格子を分割する必要がなくなる。式(4)を、XY方向にのみ分割された計算格子において差分法等を用いて解くと、型Mと基板Sとの間の気体Gの圧力pをより現実的な計算時間で解ける可能性が高まる。ここまでで、型Mの運動による気体Gの圧力pへの影響を見積もることできる。
次に、図3を参照して、型Mの速度h’と気体Gの圧力pの関係を説明する。一般には、式(6)はXY方向に分割された計算格子上で解かれる。ただし、型Mの形状が単純な形状な場合には解析的に解くことができ、型Mの速度h’を変化させた場合に、気体Gの圧力pがおよそどのように変化するかを知ることができる。そこで型Mは半径Rの円柱形の剛体とする。型Mの速度h’を一定、半径Rの位置での圧力pを境界条件として式(6)を解くと、型Mと基板Sとの間の気体Gの圧力pの分布として、式(7)が得られる。
Figure 2021089987
ここで、半径Rの位置での圧力pは、膜形成装置内の型Mのすぐ外側の圧力とすればよく、通常は大気圧をとる。図3(a)には、このときの模式図、図3(b)には、式(7)のグラフが示されている。
図3(b)から型Mと基板Sの間の気体Gの圧力pが型Mの下部で分布を持つことがわかる。また、式(7)によれば、型Mと基板Sとの間の気体Gの圧力pが型Mの速度h’に比例し、型Mと基板Sとの間のZ方向の距離hの3乗に反比例することがわかる。つまり、型Mと基板Sとの間のZ方向の距離hが小さくなった場合に、型Mの速度h’の影響を受け、急激に気体Gの圧力pが高まることがわかる。
接液時(インプリント時)、複数の液滴の間に閉じ込められる残留気体の圧力は、型Mと基板Sとの間の気体Gの圧力pになるため、接液時の型の運動の影響を受け得ることがわかる。先述のとおり、残留気体の圧力は、残留気体の分子数nに影響する。このため、型の運動による気体Gの圧力pの影響を無視することはできない。このため、実施形態において、シミュレーション装置1には、接液時の型の速度h’を入力することができる。例えば、ステップS3で入力される移動プロファイルに、時刻毎の速度h’の値が含まれていてもよい。これにより、型Mの運動による型Mと基板Sとの間の気体Gの圧力pが考慮される。
図4を参照して、接液後に複数の液滴によって閉じ込められた残留気体GZの分子数nを見積もる方法について述べる。図4は、型Mの下で複数の液滴によって閉じ込められた残留気体GZを模式的に示す図であり、(a)はZ方向の上から見た平面図、(b)は側面図である。先述のとおり、ある残留気体GZの分子数nは、理想気体の状態方程式により、n=pV/RTと表される。ここで、pは気体Gの圧力、Vは体積、Rは気体定数、Tは温度である。この状態方程式によれば、残留気体の分子数nの予測には、複数の液滴の間で閉じ込められる気体の体積Vだけでなく、その圧力p、温度Tも知る必要があることがわかる。このため、実施形態において、シミュレーション装置1には、気体Gの温度Tを入力することができる。温度Tは、膜形成装置内の温度としてもよい。複数の液滴によって閉じ込められた気体の体積Vは、複数の液滴と型Mと基板Sに囲まれた体積とすればよい。前項までで気体Gの圧力pが求められていることから、これらにより残留気体GZの分子数nが見積ることができる。
残留気体GZは、型Mおよび基板Sを含む周囲媒体に溶解、拡散し、徐々に分子数nを減らしていく。残留気体GZを構成する分子が離型するまでの時間に無くなった場合は、もともと残留気体GZがあった場所には液滴が広がってくるものと考えられ未充填欠陥にはならない。一方、残留気体GZの分子が離型するまでの時間に無くならなかった場合は、もともと残留気体GZがあった場所には液滴が広がりきらず未充填欠陥になりうる。
このため、未充填欠陥の数を予測するためには、残留気体が無くなるまでの時間を予測する必要がある。これを予測するためには、残留気体の周囲媒体への拡散を計算すればよい。残留気体の周囲媒体への拡散の計算には、一般的な拡散方程式である式(8)が適用されうる。
Figure 2021089987
ただし、Dは媒体内の気体Gの拡散係数、Cは媒体内の気体Gのモル濃度である。
式(8)をXYZ方向に分割された計算格子において差分法等で解くことで、周囲媒体内を残留気体を構成する分子が拡散していく挙動を解析でき、残留気体がなくなるまでの時間を見積もることができる。
図5を参照して、残留気体が無くなるまでの時間を見積もる方法をさらに説明する。一般には、式(8)はXYZ方向に分割された計算格子上で差分法等を用いて解かれる。ただし、単純な状況を仮定すれば解析的に解くことができ、気体分子の無くなる速度を知る方法を説明しやすい。そこで単純な状況として、
(a)残留気体GZは周囲媒体のうち、型Mのみに溶解、拡散する、
(b)残留気体GZの分子が型Mの内部を拡散する方向はZ方向に1次元的である、
(c)残留気体GZの分子が型Mの反対側まで到達するために必要な時間は十分長く、型MをZ=0〜∞まで続く半無限物体とする、
という仮定をおく。
この状況が、図5に模式的に示されている。Z>0は、型Mの内部を示し、Z=0は型Mと残留気体GZとの界面を示す。縦軸は、型Mの内部の気体分子濃度Cを示し、界面Z=0における気体分子濃度をC0とする。このとき、式(8)の解は式(9)で表される。
Figure 2021089987
ここで、erfcは相補誤差関数である。
型Mの内部に気体Gが拡散し始めてから時間t経過した後の型M内の気体分子の分布が、図5において実線で示されている。界面で最も濃度が高く、型Mの内部に向かって、徐々に気体分子濃度が小さくなる様子がわかる。
ここで、界面Z=0における気体分子濃度をC0は、残留気体と型Mの界面においてはHenry則が成り立つと仮定すると、残留気体GZの圧力をp、気体GZの型Mへの溶解度をSと表記すれば、C0=S・pで表される。
このときのZ=0における気体分子濃度Cの傾きdC/dzに拡散係数Dを掛けたものが、時刻tにおける残留気体GZが型M内に拡散していく単位時間、単位面積あたりの速度、つまり拡散流束Jに相当する。これは以下のように見積もられる。
Figure 2021089987
この拡散流束Jに、図4においてハッチングで示されている残留気体GZが型Mと接している面積Aをかけると、単位時間あたりに残留気体GZがなくなる分子数dn/dtがわかる。
Figure 2021089987
これを離型時間まで時刻毎に積算して得られる分子数nが残留気体GZの分子数に満たない場合は未充填欠陥になるとみなすことができる。実際にはXYZ方向に分割された計算格子において気体分子濃度Cの分布が解かれ、その界面での傾きdC/dzから拡散流束Jが計算され、それを積算することで分子数nが見積られる。
以上により、気体の拡散係数および溶解度を更に入力することにより、離型の時刻までに残留気体GZが無くなるかどうかを見積もることができ、残留気体GZによる未充填欠陥の数の予測精度を高めることが可能になる。
なお、ここでは説明のため、型Mのみとしているが、その他の周囲媒体である基板S、液滴、あるいは基板S上の下地膜等への溶解、拡散が考慮されてよい。
ところで、気体Gの溶解、拡散は、気体Gが液滴間に閉じ込められる前、あるいは型Mが接液する前であっても起こっている可能性がある。この場合には、気体Gが拡散、溶解した分、残留気体GZの分子数nが小さくなることが予測される。このように、接液前にも生じうる気体Gの拡散、溶解を考慮すれば、残留気体GZによる未充填欠陥の数の予測精度をさらに高めることができる。
<第2実施形態>
以下では、気体Gの圧力pの見積もり方法の変形例について述べる。式(6)の型Mの速度h’はインプリント動作中に時々刻々変わりうる。このため、入力される移動プロファイルは、時刻毎の型Mの速度の値を含みうる。例えば、図6(a)に示されるような、時刻と型Mの速度との対応関係を表すテーブルが移動プロファイルとしてシミュレーションに入力されてもよい。あるいは、図6(b)に示されるようは、時刻に対する型Mの速度を表す関数が移動プロファイルとしてシミュレーションに入力されてもよい。あるいは、型Mの速度ではなく、時刻と、型Mの位置、加速度、または加速度の時間変化率との関係が移動プロファイルとしてシミュレーションに入力されてもよい。例えば、図6(c)に示されるように、型Mの移動目標位置Target、移動距離L、移動時間Tを指定することで型Mの位置を与える入力方法がありうる。あるいは、型Mの加速度プロファイルにおける等加速度区間の時間割合を示す値が移動プロファイルとして入力されてもよい。例えば、図6(d)に示されるように、型Mの加速度の時間プロファイルを台形の波形と仮定して、等加速度区間の時間割合αを与える入力方法もありうる。
図6(c)や図6(d)の方法で型Mの運動の情報が与えられた場合、その情報から時刻毎の型Mの速度を算出することは容易である。この型Mの速度h’を用いて式(6)が時刻毎に解かれる。このようにすることで、時々刻々変化する型Mの速度h’による型Mと基板Sとの間の気体Gの圧力pを考慮できるようになる。
図7は、基板Sの端付近のショット領域をインプリントする場合の型Mと基板Sの位置関係を模式的に示す図である。基板Sは、基板Sを保持する基板保持部SHによって保持されており、型Mは、型Mを保持する型保持部MHによって保持されている。型Mは、基板Sの上に配置された硬化性組成物に転写すべきパターンが形成されたメサ部MSを有する。インプリント時に基板Sに接する型Mのメサ部MSは、例えば一辺の長さが20〜40mmの矩形領域を有し、その領域が周囲より10〜50μm、基板Sに向かって突出している。このときメサ部MSの下面と基板Sとの間の距離h2は、型Mのメサ部MS以外の面と基板Sとの間の距離h1に比べて10〜50μm小さいことになる。一方、基板Sの周囲には、基板Sから100〜500μm低い位置に基板保持部SHのような構造物がありうる。このとき、型Mのメサ部MS以外の面と基板保持部SHとの間の距離h3は、h1に比べて、100〜500μm大きいことになる。
式(6)の解の一例として先に示した式(7)から類推すれば、型Mとそれに対向する部材の間の気体Gの圧力pは、この間の距離hの3乗に反比例する。このため、距離h1〜h3のうち最も小さい距離h2の領域では、型Mと基板Sとの間の気体Gの圧力pが特に大きくなり、最も大きい距離h3の領域では、型Mと基板Sとの間の気体Gの圧力pは小さくなると思われる。このため、型Mとそれに対向する面との距離hの分布を反映した型Mとそれに対向する面との間の気体Gの圧力pの分布を考慮できるようにすることが望ましい。このようなXY面内におけるhの分布を反映した気体Gの圧力pの分布を得るには、式(6)を解く際にXY方向の計算格子毎に異なるhを与えて計算すればよい。このようにすることで、XY面内における型Mとそれに対向する面との距離hの分布を反映した気体Gの圧力pの分布を考慮できるようになる。
実施形態において、シミュレーション装置1は、上記のような型Mと対向する面の距離hの分布をシミュレーションに反映するため、型Mの基準位置(例えばXY方向の中心)に対するメサ部MSの位置、サイズ、および高さを入力できる。また、シミュレーション装置は、基板Sの基板保持部SHに対する位置、サイズ、および高さを入力できる。さらに、シミュレーション装置1は、型Mと基板SのXY方向の相対位置、つまり、基板S面内のインプリントする位置(ショット領域の位置)を入力できる。これにより、シミュレーション装置は、型Mと基板Sおよび基板SHとの距離hの影響を考慮して未充填欠陥の予測を行うことができるようになる。
実施形態において、距離hが型Mと基板Sとの間の距離程度に小さくなる構造物(型Mの倍率補正機構の構造物等)が型Mの周囲にある場合、シミュレーション装置は、その構造物の位置情報(位置、サイズ、高さ)も入力することができる。ただし、型Mの周辺の構造物は、インプリント時に基板Sと接触することを避けるため、型Mの下面よりいくらか高めに設けられるのが普通である。このため、型Mと基板Sとの間の圧力pへの寄与は小さい場合が多い。よって、通常、型Mと基板Sの圧力を求めるには、型Mの外形までの領域の構造を考慮しておけばよい。
ところで、接液時の型Mと基板Sとの間の距離hは、最終的にはおよそ10〜100nmと極めて小さい値になりうる。一般に、型Mと基板Sとの間の気体分子の平均自由工程に比べて型Mと基板Sとの間の距離hが小さい場合、気体は連続体とはみなせず、希薄流体として取り扱い、型Mや基板と気体Gの間にすべりがあると考えたほうが望ましいとされている。このような場合に対して適用可能な潤滑方程式として、壁面におけるすべりをモデル化して組み込んだ修正された潤滑方程式とよばれる式12が知られている。
Figure 2021089987
ただし、Qは修正係数であり、次式で表される。
Figure 2021089987
ただし、Knはクヌーセン数であり、気体分子の平均自由行程λaと、型Mと基板Sとの間の距離hとを用いて、Kn=λa/hで表される無次元数である。Paは周囲圧力であり、また、β、γは、修正された潤滑方程式のモデルパラメータであり、モデルによって異なる値をとる。
インプリント時に複数の液滴の間に閉じ込められる残留気体の圧力は、インプリント直前の極めて狭いギャップになった場合の圧力になると思われるため、その予測には式(6)の代わりに式(12)を使うほうが望ましい。式(12)の使用に際しては、β、γを与える必要がある。使用者の立場からはβ、γを直接入力するよりもモデルを指定したほうが簡便である。複数種類のモデルの中から1つを選択可能としてもよいし、事前の検討から適当なモデルをあらかじめ選択しておいてもよい。また、式(13)中のクヌーセン数Knを求める必要がある。気体分子の種類によって平均自由行程λaは異なるため、λaを直接入力するようにしてもよい。あるいは、気体分子のファンデルワールス半径を入力して、平均自由行程λaを求めてもよい。あるいは、事前に準備された複数の候補から気体分子の種類を選択可能としてもよい。事前に準備された平均自由工程λaが各候補に関連付けられているようにすれば、選択された気体分子の種類に対応する平均自由工程λaが求められる。この方法が使用者の立場からは簡便であり、望ましい。
図8を参照して、型Mがキャビティ圧で膨らまされた形状で運動する場合について説明する。型Mのメサ部MSの反対側にはザグリ加工されたコアアウト部(凹部)が形成されている。コアアウト部と型Mを保持する型保持部MHとによって形成される閉空間であるキャビティ空間SPを加圧することでコアアウト部を基板S側に撓ませることができる。キャビティ空間の圧力をキャビティ圧と呼ぶ。通常、型Mはコアアウト部が撓んだ状態で基板Sに向かって運動する。この型Mの撓んだコアアウト部の形状を図8に破線で模式的に示した。また、この撓み量をwとして示してある。
キャビティ圧による型Mの変形形状は、静止した状態で計測したものを入力することも可能である。あるいは型Mを計算格子に分割してその撓み変形形状を計算してもよい。型Mの撓み変形を計算するために、例えば、シミュレーション装置1には、型Mの材質で決まるヤング率Eとポアソン比νを入力できる。一般に、厚さの厚いところに比べて薄いところが変形しやすいため、型Mのうちで主に変形するのはコアアウト部である。このため、シミュレーション装置1には、例えばコアアウト部のサイズ(直径dおよび厚みt)の値を入力することができる。型Mの撓み変形の計算には、一般的な弾性力学方程式が適用されうる。しかしながら、この変形計算のために、型MのZ方向に計算格子を作成することになると計算時間がかかってしまう懸念が増す。
そこで、板の曲げ剛性Dを使って、コアアウト部を、それと同じ剛性を持つ厚みのない薄板として近似する。このときのキャビティ圧pcで膨らませたコアアウト部の撓み量wは、式(14)で表される。板の曲げ剛性Dは、式(15)で表される。こうすることにより、コアアウト部のZ方向に計算格子を作成する必要がなくなり、計算時間の低減が見込まれる。
Figure 2021089987
式(14)は、XY方向に分割された計算格子上で差分法等を用いて解かれる。得られた撓み量wを型Mと基板Sとの間の距離hから引いた新たな距離hn=h−wを、先述のhが分布した場合と同様に、式(6)を解く際にXY方向の計算格子毎に異なるhnを与えて計算すればよい。このようにすることで、キャビティ圧による撓み変形が反映された気体Gの圧力pの分布を考慮できるようになる。
なお、上記説明ではコアアウト部の形状は円形としたが、円形に限定されるものではない。コアアウト部の形状は例えば矩形であってもよい。コアアウト部の形状が矩形である場合は、シミュレーション装置には、コアアウト部のサイズ(各辺の長さ)と厚みを入力できることができる。また、ザグリ部の隅部の丸み形状の情報等、コアアウトの剛性に寄与する構造情報がシミュレーション装置に入力されてもよい。この場合、シミュレーション装置の使用者は、別途、解析を行って、板の曲げ剛性Dを適切にスケールすればよい。
上記の例では、型Mはキャビティ圧pcにより変形することを説明した。しかし、型Mは、キャビティ圧pcによって下向きに撓み変形した状態から、型Mの運動による型Mと基板Sとの間の気体Gの圧力pによって上向きに押し返され、さらに撓み変形しうる。そこで、シミュレーション装置は、この気体Gの圧力pによる型Mの撓み変形をも考慮することができる。これを実現するためには、式(14)は式(16)のように変更される。
Figure 2021089987
このようにすることで、キャビティ圧による撓み変形に加えて、気体Gの圧力pによる撓み変形を考慮できるようになる。
上記の型Mの撓み変形は、瞬時には起こらず、定常的な変形量に達するまでにはいくらか時間がかかる。そこで、シミュレーション装置1には、型Mのコアアウト部の慣性と減衰を考慮するために型の材質で決まる質量面密度ρと、型の減衰比cを入力することができる。このためには、式(16)を式(17)のように変更すればよい。
Figure 2021089987
ここで、wは撓み量、wの上部のドット「・」は時間微分、「・・」は時間2階微分を表す。
このようにすることで、キャビティ圧による撓み変形に加えて、撓み変形の時間変化も考慮できるようになる。以上より、気体Gの圧力pの予測精度が高まるため、残留気体による未充填欠陥の予測精度が高まる。
接液時、型Mが駆動範囲の目標値に達し、型Mが液滴に接し始めたとみなされた後では、型Mは型保持部MHにおけるアクチュエータによって力制御されうる。このとき、型Mの中心から外側に向かって速やかに硬化性組成物の充填が進むように、圧力制御部PCによってキャビティ圧pcが徐々に抜かれる。このとき、型Mと基板Sとの間の距離hと型Mの速度h’が時々刻々と変化する。このため、型Mと基板Sとの間の気体Gの圧力pも時々刻々と変化しうる。これらの影響をシミュレーションに反映するためには、非接液時に入力したパラメータに加えて、時刻毎の型Mに与えられる力(押圧力)、キャビティ圧の時系列波形を入力する必要がある。
また、膜形成装置IMPでは、型Mは型保持部MHによって保持されており、型保持部MHの可動部が、固定部の型駆動機構MDから力を受けて運動している。そのため、シミュレーション装置1には、型保持部MHの可動部の慣性を考慮するために、可動部の質量を入力することができる。また、接液後であれば、型Mは液滴からも力を受けうる。これらから型Mの速度h’を求めることで、接液後においても、型Mと基板Sとの間の気体Gの圧力pを考慮できるようになる。
<第3実施形態>
以下では、残留気体GZの体積Vの見積もり方法の変形例について述べる。図9は、インプリント後に広がった液滴間に挟まれた残留気体GZを模式的に示す図である。(a)は残留気体GZおよび液滴drpを上から見た平面図、(b)は側面図である。液滴に囲まれた部分が残留気体GZの体積Vである。図9(b)においてハッチングで示されている残留気体GZの体積Vは、型Mのメサ部のパターンの凹凸と下地構造に起因する基板Sの凹凸によって変化する部分を含んでいることがわかる。基板Sのパターンの凹凸による体積Vの増減は、型Mのデザイン情報を入力することでシミュレーションに反映することができる。また、下地構造に起因する基板Sの凹凸による体積Vの増減は、例えば基板Sの凹凸を事前に計測し得られた情報を入力することでシミュレーションに反映することができる。このようにすることで、残留気体GZの体積Vをより正確に考慮することができるようになる。
上述の実施形態では、液滴drpは、ディスペンサDSPによって、基板S上のショット領域にドロップレシピに入力された目標位置から外れることなく配置されることが前提とされている。また、配置される液滴の体積も目標体積から外れることがないことが前提である。しかし実際には、これらは、ディスペンサの着弾位置精度、吐出体積精度の仕様の範囲において目標値から外れうる。この目標値からのズレは、液滴間に挟まれた残留気体の体積Vの予測精度を悪化させうる。このため、これらの情報をシミュレーションに入力可能としてもよい。例えばディスペンサの仕様の範囲を入力し、ランダムにばらつかせるといった方法でシミュレーションに反映することが可能である。このようにすることで、残留気体の体積のばらつきも考慮することができるようになる。
<第4実施形態>
上述の実施形態によれば、シミュレーション装置には、型Mの形状のパラメータ、基板Sの形状のパラメータ、装置構造もしくは仕様に基づくパラメータが、個別に入力されうる。第4実施形態では、それらのパラメータが、型Mの固有番号、基板Sの固有番号、装置の固有番号と関連付けられて入力される。例えば、型の形状のパラメータ、例えば型のコアアウト直径および厚みは、型毎に固有であり、かつ、インプリントで使用される前に予め計測されているのが通常である。よって、これらの値を型の固有番号と関連付けることは可能である。また、これらの値を個別に入力するのは煩雑であり、図10に示すように、型の固有番号を入力すれば、それに紐付いて型の形状のパラメータが入力されるのが、シミュレーションの使用者の立場からは望ましい。
基板についても同様に、基板の固有番号に関連付けられて、例えば計測済みの基板の凹凸情報が入力されることが望ましい。また装置についても同様に、例えば、装置番号、もしくはその一部のユニットであるディスペンサの固有番号に関連付けられて、ディスペンサの着弾位置精度、吐出体積精度が入力されるのが、シミュレーション使用者の立場からは望ましい。あるいは、装置構造に起因して、型と基板との間の気体の濃度分布が基板面内で分布を持つことが分かっている場合、基板上のショット領域の位置に対して気体の濃度分布を関連付けるようにしてもよい。
このように、本実施形態では、少なくとも、基板Sの固有番号と、型Mの固有番号と、入力されるべき値との対応関係が予め定められている。そして、基板Sの固有番号または型Mの固有番号が入力されることにより、上記対応関係から、残留気体の量の予測のために入力される値が決定される。このようにすることで、各種パラメータの誤入力による手戻りを防ぎ、結果的に残留気体による未充填欠陥の予測精度を短期間で高めることができる。
(他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読み出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
IMP:膜形成装置、1:シミュレーション装置、10:プロセッサ、20:メモリ、30:ディスプレイ、40:入力デバイス

Claims (19)

  1. 第1部材の上に配置された硬化性組成物の複数の液滴と第2部材とを接触させ、前記第1部材の上に前記硬化性組成物の膜を形成する処理における前記硬化性組成物の挙動を予測するシミュレーション方法であって、
    前記第1部材と前記第2部材との間の気体の物性値を入力し、
    前記第1部材の上に配置された硬化性組成物の複数の液滴と前記第2部材とを接触させるときの前記第1部材に対する前記第2部材の移動プロファイルを入力し、
    前記入力された物性値と前記入力された移動プロファイルとに基づいて、前記第1部材と前記第2部材との間の前記気体の圧力を求め、
    前記求められた圧力に基づいて、前記複数の液滴と前記第2部材との接触によって前記複数の液滴の間に閉じ込められる残留気体の量を予測する、
    ことを特徴とするシミュレーション方法。
  2. 前記移動プロファイルから求まる前記第2部材の移動速度と、前記第1部材と前記第2部材との間の前記気体の圧力との関係を表す関係式から、前記第1部材と前記第2部材との間の前記気体の圧力を求めることを特徴とする請求項1に記載のシミュレーション方法。
  3. 前記物性値は、前記気体の粘度を表す値を含むことを特徴とする請求項2に記載のシミュレーション方法。
  4. 前記関係式は、Navier-Stokes方程式に基づく潤滑方程式であることを特徴とする請求項3に記載のシミュレーション方法。
  5. 前記移動プロファイルは、時刻毎の前記第2部材の速度の値を含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のシミュレーション方法。
  6. 前記移動プロファイルは、時刻毎の前記第2部材の位置または加速度の値を含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のシミュレーション方法。
  7. 前記移動プロファイルは、時刻毎の前記第2部材の移動目標位置、移動距離、および移動時間の値を含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のシミュレーション方法。
  8. 前記移動プロファイルは、前記第2部材の加速度プロファイルにおける等加速度区間の時間割合を示す値を含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のシミュレーション方法。
  9. 前記第2部材は、前記硬化性組成物に転写すべきパターンが形成されたメサ部を有し、
    前記シミュレーション方法は、
    前記第2部材の基準位置に対する前記メサ部の位置、サイズ、および高さを更に入力し、
    前記入力された前記メサ部の位置、サイズ、および高さに更に基づいて、前記残留気体の量を予測する
    ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載のシミュレーション方法。
  10. 前記第2部材は、前記硬化性組成物と接触する面とは反対側の面に形成された凹部を有し、
    前記シミュレーション方法は、
    前記凹部のサイズ、ヤング率、およびポアソン比を更に入力し、
    前記入力された前記凹部のサイズ、ヤング率、およびポアソン比に基づいて、前記凹部の撓み量を求め、
    前記求められた撓み量に更に基づいて、前記残留気体の量を予測する
    ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載のシミュレーション方法。
  11. 前記第2部材の質量面密度および減衰比を更に入力し、
    前記凹部の撓み変形の時間変化を求め、
    前記求められた時間変化に更に基づいて、前記残留気体の量を予測する
    ことを特徴とする請求項10に記載のシミュレーション方法。
  12. 前記第2部材を保持する保持部における可動部を駆動する駆動機構によって前記第2部材に与えられる時刻毎の押圧力と、
    前記凹部に形成される閉空間の圧力を制御する圧力制御部によって前記閉空間に与えられる時刻毎の圧力と、
    前記可動部の質量と、を更に入力し、
    前記入力された時刻毎の押圧力と、前記入力された時刻毎の圧力と、前記入力された質量とに更に基づいて、前記残留気体の量を予測する
    ことを特徴とする請求項10または11に記載のシミュレーション方法。
  13. 前記第1部材の凹凸の情報と前記第2部材の凹凸の情報とを更に入力し、
    前記入力された前記第1部材の凹凸の情報と前記第2部材の凹凸の情報とに更に基づいて、前記残留気体の量を予測する
    ことを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載のシミュレーション方法。
  14. 前記第1部材、前記第2部材、前記硬化性組成物、前記第1部材の上の下地膜のうちの少なくともいずれかに対する前記気体の拡散係数および溶解度を更に入力し、
    前記入力された前記気体の拡散係数および溶解度に更に基づいて、前記残留気体の量を予測する
    ことを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載のシミュレーション方法。
  15. 前記気体の分子の種類を更に入力し、
    前記入力された前記気体の分子の種類に更に基づいて、前記残留気体の量を予測する
    ことを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1項に記載のシミュレーション方法。
  16. 前記気体の温度を更に入力し、
    前記入力された前記気体の温度に更に基づいて、前記残留気体の量を予測する
    ことを特徴とする請求項1乃至15のいずれか1項に記載のシミュレーション方法。
  17. 前記第1部材の固有番号と、前記第2部材の固有番号と、入力されるべき値との対応関係が予め定められており、
    前記第1部材の固有番号または前記第2部材の固有番号が入力されることにより、前記対応関係から、前記残留気体の量の予測のために入力される値が決定される
    ことを特徴とする請求項1乃至16のいずれか1項に記載のシミュレーション方法。
  18. 第1部材の上に配置された硬化性組成物の複数の液滴と第2部材とを接触させ、前記第1部材の上に前記硬化性組成物の膜を形成する処理における前記硬化性組成物の挙動を予測するシミュレーション装置であって、
    前記第1部材と前記第2部材との間の気体の物性値を入力し、
    前記第1部材の上に配置された硬化性組成物の複数の液滴と前記第2部材とを接触させるときの前記第1部材に対する前記第2部材の移動プロファイルを入力し、
    前記入力された物性値と前記入力された移動プロファイルとに基づいて、前記第1部材と前記第2部材との間の前記気体の圧力を求め、
    前記求められた圧力に基づいて、前記複数の液滴と前記第2部材との接触によって前記複数の液滴の間に閉じ込められる残留気体の量を予測する、
    ことを特徴とするシミュレーション装置。
  19. コンピュータに、請求項1乃至17のいずれか1項に記載のシミュレーション方法を実行させるためのプログラム。
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