JP2021088478A - 単結晶育成装置及び単結晶育成装置保護方法 - Google Patents

単結晶育成装置及び単結晶育成装置保護方法 Download PDF

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Abstract

【課題】単結晶育成用坩堝が熱衝撃により割れた場合に融解物を回収し、かつ必要に応じて、割れを検出して速やかに加熱用電源を切ることで、装置駆動ロッドに融解物の拡散を防ぐことができる、単結晶育成装置及び単結晶育成装置保護方法を提供する。【解決手段】垂直ブリッジマン法または垂直温度勾配凝固法により単結晶を育成する単結晶育成装置であって、原料融液を貯留保持可能な坩堝10と、前記坩堝10を加熱可能なヒーター40と、前記坩堝10の底面及び側面の下部を下方から覆うとともに、前記坩堝10の底面を支持する容器型坩堝受け20と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、単結晶育成装置及び単結晶育成装置保護方法に関する。
FeGa合金は、機械加工が可能であり、100〜350ppm程度の大きな磁歪を示すため、磁歪式振動発電やアクチュエータ等に用いられる素材として好適であり、近年、注目されている。
さらに、FeGa合金は、結晶の特定方位に大きな磁気歪みを現出させることができるため、磁歪部材の磁歪を必要とする方向と結晶の磁気歪みが最大となる方位を一致させた単結晶の部材としての用途が最適であると考えられる。
FeGa合金の多結晶の製造方法においては、粉末冶金法や、急冷凝固法(例えば、特許文献1参照)、液体急冷凝固法により製造した薄片状や粉末状の原料を加圧焼結して製造する方法(例えば、特許文献2参照)などが提案されている。
しかし、これらの種々の製造方法は、いずれも部材内で単結晶にならず多結晶となり、部材内の全ての結晶方位を磁気歪みが最大となる方位に一致させることは不可能で、単結晶の部材より磁歪特性が劣る。
一方で、単結晶の製造には、引き上げ法があるが、この単結晶製造方法は極めて製造コストが高いという問題がある。例えば、特許文献3には、引き上げ法(チョクラルスキー法)による単結晶の育成方法が記載されている。
しかしながら、この方法は、高周波誘導加熱方式により原料融解を行うため、電源コストが高くなる。また、装置構成が複雑であり、装置コストが高いため、引き上げ法では結果的に製造コストが高くなってしまう。
また、特許文献4には、一方向凝固法によるによる多結晶の育成方法が記載されている。この方法では、比較的安価である一般的な溶解設備や鋳造設備を使用できる。しかしながら、多結晶から単結晶部分を分離するため、非常に生産効率が低い。また、出発原料にFeGa合金を使用するため、まず、FeGa合金を作製する必要があり、原料コストも高く、製造コストの増加に繋がってしまう。
特許第4053328号公報 特許第4814085号公報 特開2016−28831号公報 特開2016−138028号公報
このように、特許文献1〜4等に記載の従来の方法では、FeGa合金の単結晶を廉価かつ大量に製造することは困難である。
これらと比較し、垂直ブリッジマン法(Vertical Bridgman Method)や垂直温度勾配凝固法(Vertical Gradient Freeze Method)に代表される融解物を坩堝中で固化させる一方向凝固結晶成長法によれば、超磁歪特性を有するFeGa合金単結晶を廉価に製造することができる。
一方向凝固結晶成長法においては、単結晶育成用坩堝の材質は、FeGa合金の単結晶と化学的反応性が低く、高融点材料であるアルミナ、マグネシア、熱分解窒化ホウ素(Pyrolitic Boron Nitride)が使用できる。熱分解窒化ホウ素は高価であるため、アルミナまたはマグネシアがよいが、熱温度差による熱膨張で熱衝撃が発生し、割れが発生するおそれがある。また、坩堝製造時の厚さムラや角部での厚さ変化により内部応力が発生し、熱衝撃による割れの起点となる場合もある。
坩堝割れを解決するために、多孔質化による内部応力緩和や、坩堝を厚くすることが考えられる。しかし、この場合、多孔質化によって、坩堝から単結晶を分離することが困難となる。従って、割れが発生しない程度に坩堝を厚くすることにより、単結晶育成用坩堝を設計する。しかし、坩堝製造時の厚さムラにより、坩堝割れを完全に防止することは困難である。
本発明は、このような事情に鑑み、単結晶育成用坩堝が熱衝撃により割れた場合に融解物を回収し、かつ必要に応じて、割れを検出して速やかに加熱用電源を切ることで、装置駆動ロッドに融解物の拡散を防ぐことができる、単結晶育成装置及び単結晶育成装置保護方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の一態様に係る単結晶育成装置は、垂直ブリッジマン法または垂直温度勾配凝固法により単結晶を育成する単結晶育成装置であって、
原料融液を貯留保持可能な坩堝と、
前記坩堝を加熱可能なヒーターと、
前記坩堝の底面及び側面の下部を下方から覆うとともに、前記坩堝の底面を支持する容器型坩堝受けと、を有する。
本発明によれば、単結晶育成装置を破損させることなく、単結晶を連続的に製造することができる。
本発明の実施形態に係る単結晶育成装置の概略断面図である。 従来の単結晶育成装置を示した図である。 本実施形態に係る単結晶育成装置保護方法を説明するための図である。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態の説明を行う。
具体的には、本発明の一実施形態にかかる単結晶育成装置及び単結晶育成装置保護方法について説明する。なお、本発明は以下の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更可能である。
育成する単結晶は、FeGa合金を一例として以下説明する。
[FeGa合金単結晶について]
超磁歪特性を有するFeGa合金単結晶は、例えばFeとGaの融解物を坩堝中で固化させて育成することができる。具体的には、VB法やVGF法に代表される、一方向凝固結晶成長法によりFeGa合金単結晶を育成することができる。ここで、FeGa合金単結晶は、体心立方格子構造を有しており、ミラー指数における方向指数のうち第1〜第3の<100>軸が等価であり、ミラー指数における面指数のうち第1〜第3の{100}面が等価(すなわち、(100)、(010)および(001)は等価)であることを基本とする。
[単結晶育成装置]
本発明の一実施形態に係る単結晶育成装置についてまず説明する。本実施形態に係る単結晶育成装置は、例えば、FeGa合金単結晶を育成するのに用いられる。本実施形態に係る単結晶育成装置の一例として、まずは図1に示す単結晶育成装置について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る単結晶育成装置の概略断面図である。本実施形態に係る単結晶育成装置は、FeGa合金の単結晶を育成することができる。図1では、単結晶育成装置200における単結晶育成用坩堝10(以下、「坩堝10」と呼ぶ場合もある。)と、FeGa合金種結晶150、原料となるFeとGaの混合物原料160との位置関係を模式的に示している。
単結晶育成装置200は、坩堝10と、容器型坩堝受け20と、可動ロッド30と、ヒーター40と、断熱材50と、融解物受け60と、熱電対70と、チャンバー80と、真空ポンプ90と、電源100と、制御部110とを備える。ヒーター40は、上段ヒーター41と、中段ヒーター42と、下段ヒーター43とを有する。また、関連構成要素として、坩堝10内に貯留された種結晶150と、混合物原料160とが示されている。
単結晶育成装置200は、チャンバー80内の上部が高温、下部が低温となる温度分布を実現可能な構成となっており、VB法やVGF法等の一方向凝固結晶成長法により、FeとGaの混合物原料160の融液を坩堝10中で固化させることで、FeGa合金の単結晶を育成することができる。
図1に示すように、単結晶育成装置200では、断熱材80の内側にカーボン製の抵抗加熱ヒーター40が配置される。FeGa合金の単結晶の育成時に、抵抗加熱ヒーター40によりホットゾーンが形成される。抵抗加熱ヒーター40は、分離独立した上段ヒーター41と、中段ヒーター42と、下段ヒーター43とで構成され、これらのヒーター41〜43への投入電力を調整することにより、ホットゾーン内の温度勾配を制御することが可能となっている。なお、抵抗加熱ヒーター40は電源100に電気的に接続され、抵抗加熱ヒーター40への電力は、電源100から供給される。抵抗加熱ヒーター40の下方には、融解物受け60が設置されている。
抵抗加熱ヒーター40の内側には、単結晶育成用坩堝10が配置されている。単結晶育成用坩堝10は、容器型坩堝受け20(支持台)上に載置されており、容器型坩堝受け20は、上下方向に移動可能(昇降可能)な可動ロッド30上に設けられている。単結晶育成用坩堝10内の下部に、FeGa合金種結晶150が設置され、このFeGa合金種結晶150の上に、粒子状やフレーク状等の原料としてFeとGaの混合物原料160が充填される。
育成炉の周囲をチャンバー80が取り囲むように覆っており、単結晶育成用坩堝10、容器型坩堝受け20、可動ロッド30、抵抗加熱ヒーター40、断熱材50、融解物受け60及び熱電対70を収容している。また、チャンバー80には、チャンバー80内を真空排気する真空ポンプ90が接続されており、チャンバー80内を真空雰囲気に調整してFeGa合金単結晶を育成することができる。さらに、アルゴンや窒素等の不活性ガスをチャンバー80内に導入することができ、チャンバー80内を不活性雰囲気にも調整できる。
単結晶育成用坩堝10の材質は、FeGa合金単結晶と化学的反応性が低く、高融点材料であるアルミナが好ましい。また、単結晶育成用坩堝10の材質は、マグネシア、熱分解窒化ホウ素(Pyrolitic Boron Nitride)でもよい。
坩堝10は、下方から順に、細径部10aと、増径部10bと、定径部10cとを有する。細径部10aは、種結晶150を保持する箇所であり、最も径が細い部分である。増径部10bは、下方から上方に径が増加する部分であり、定径部10cは、径が最も大きく一定の径となっている部分である。坩堝10の平面形状は、円形であってもよいし、正方形、長方形等の多角形であってもよい。多角形の場合、必ずしも正多角形でなく、例えば、長方形等であってもよいが、対称的な形状の単結晶の方が後の加工に有利な場合が多いので、正方形等の正多角形であることが好ましい。例えば、坩堝10の平面形状が正方形の場合、増径部10bは正四角錐台となる。
単結晶育成用坩堝10は、上述したように単結晶育成装置200内で可動ロッド30が設けられた容器型坩堝受け20上に載置され、可動用ロッド30を上下させることにより、単結晶育成用坩堝10を育成炉内で上下させることができる。また、単結晶育成用坩堝10には、坩堝10の温度をモニタリングできる熱電対70が取り付けられている。
単結晶育成用坩堝10は、高融点材料で形成されているが、単結晶育成時の加熱時の負担は大きく、繰り返し使用していると劣化し、坩堝10に亀裂が発生して混合物原料160の融解液(融解物)が亀裂から漏れる場合がある。
そのような場合に、坩堝10から漏れた融解液が可動ロッド30や更に下方に飛散するのを防止すべく、容器型坩堝受け20が坩堝10の底面を支持するとともに、坩堝10の下部を下方から覆うように設けられている。容器型坩堝受け20は、坩堝10を受けるとともに、坩堝10から漏れた融解液も受ける。よって、容器型坩堝受け20は、カップ状の容器のように構成され、内部に融解液を貯留することができる構成となっている。
また、容器型坩堝受け20と断熱材50との間を塞ぐように、環状又は枠状の融解物受け60が設けられている。融解物受け60は、坩堝10から漏れた混合物原料160の融解物が容器型坩堝受け20で受け切れなかった場合に、融解物が断熱材50の下端よりも下方に飛散するのを防ぐために設けられる。
融解物受け60は、容器型坩堝受け20の周囲を取り囲むように略水平に延びて設けられるが、容器型坩堝受け20が昇降するため、容器型坩堝受け20の昇降動作を妨げないように容器型坩堝受け20の昇降通路となる開口60aを中央に有し、容器型坩堝受け20の外側面と融解物受け60の内側面とは、所定の間隔を有するように設けられる。即ち、融解物受け60の開口60aは、容器型坩堝受け20の外形に沿った形状とすることが好ましい。
また、容器型坩堝受け20の外側面と融解物受け60の内側面との間隔をなるべく狭く設定すべく、容器型坩堝受け20の側面は鉛直方向に延び、傾斜を有しない形状であることが好ましい。これにより、容器型坩堝受け20が鉛直方向に昇降しても、容器型坩堝受け20の平面形状は一定となるので、容器型坩堝受け20の外側面と融解物受け60の内側面との間隔を必要最小限に設定することができ、融解物が融解物受け60よりも下方に飛散することを防止することができる。よって、容器型坩堝受け20の側面は、総てが鉛直方向に延びるように設けられることが好ましい。
図1に示されるように、容器型坩堝受け20の側面は、坩堝10を支持している底面よりも、更に下方に延びていることが好ましい。融解物受け60は、抵抗加熱ヒーター40、特に下部ヒーター43の下方の位置にしか設けることができない。よって、容器型坩堝受け20が、上方が開口したカップ状又はコップ状の部分のみだと、坩堝10の底面が下部ヒーター43の最下部よりも上方にあるときには、容器型坩堝受け60の底面と融解物受け60との間に大きな隙間が生じてしまい、融解物がその隙間から漏れて断熱材50の下端よりも下方に到達してしまうおそれがある。そのような隙間の形成を防止すべく、容器型坩堝受け20の側面を底面よりも更に下方に延ばし、キャップ状又はスカート状の部分(カバー部とも呼ぶ場合もある)を形成し、可動ロッド70の上端部を含む上部を覆う形状としている。かかる構成とすることにより、図1に示されるように、坩堝10の底面が断熱材50よりも上方にある場合であっても、容器型坩堝受け20の下方に延びる側面で壁を作ることができ、融解物が下方に落ちるのを防止できる。
容器型坩堝受け20は、図1に示されるように、H型の断面構成を有してもよい。また、容器型坩堝受け20の全体の外部形状としては、円筒形状であってもよいし、多角形の筒形状であってもよい。
融解物受け60は、断熱材50の内壁に連結されて固定されてもよいし、他の支持部材により支持されてもよい。よって、融解物受け60の外形は、断熱材50の内壁沿った形状となる。融解物受け60は、断熱材50と同様に、耐熱性の高い材料で形成されることが好ましい。
可動ロッド30には、熱電対70が設けられ、容器型坩堝受け20内の温度を検出できるように構成されている。異常を検出できるように構成されている。これにより、容器型坩堝受け20に融解物が漏れ出した場合には、容器型坩堝受け20の温度上昇率が高くなり、温度異常の発生を検出することができる。
なお、容器型坩堝受け20内の温度を検出することができれば、熱電対70は、必ずしも可動ロッド30内に設けられる必要はない。本実施形態では、省スペースの観点から、可動ロッド30内に熱電対70を設けた例を挙げて説明している。
熱電対70で検出した温度は、制御部110に送られる。制御部110では、熱電対70が検出した温度データに基づいて、容器型坩堝受け20の内部に温度異常が発生したか否かを判定する。
制御部110は、例えば、CPU(Central Processing Unit、中央処理装置)及びメモリ等を備え、プログラムにより動作するマイクロコンピュータとして構成されてもよい。また、制御部110は、例えば、特定の用途向けに集積回路として構成されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)として構成されてもよい。
制御部110は、容器型坩堝受け20の内部に温度異常が発生したと判定したときには、電源100から抵抗加熱ヒーター40への給電を遮断する制御を行う。これにより、坩堝10から漏れ出た融解物を早期に固化させ、下方への更なる流出を防ぐことができ、単結晶育成装置200を保護することができる。
温度異常の発生の判定は、用途に応じて種々の判定基準に基づいて行ってよい。詳細は後述する。なお、電源100の遮断は、抵抗加熱ヒーター40への電力供給を停止させることができれば、種々の手段及び方法により行ってよい。例えば、抵抗加熱ヒーター40への電力供給の停止は、リレーにより行ってもよいし、電源100と抵抗加熱ヒーター40との間の接続スイッチをオフにしてもよいし、電源100をオフにしてもよい。
図2は、従来の単結晶育成装置を示した図である。理解の容易のため、本実施形態に係る単結晶育成装置と同じ構成要素については、同一の参照符号を付し、その説明を省略する。
図2に示されるように、従来の単結晶育成装置には、容器型坩堝受け20及び融解物受け60は存在しない。容器型坩堝受け20の代わりに、平板状の坩堝受け220が設けられ、融解物受け60の位置には何も設けられておらず、大きな隙間が形成されている。また、熱電対270は、坩堝10の細径部10c付近に設けられている。
かかる構成で、坩堝10に亀裂が発生して融解液が坩堝10から漏れた場合、融解液は坩堝受け220上に落下するとともに、更に坩堝受け220の側方の隙間から更に下方へと落下し、単結晶育成装置の坩堝10のみならず、坩堝受け220、抵抗加熱ヒーター40、チャンバー80上に融解液が飛散し、これらの部品が総て再使用できなくなってしまう。このように、従来の単結晶育成装置では、坩堝10から融解液が漏れたときに無防備であり、単結晶育成装置全体を駄目にしてしまう。
一方、本実施形態に係る単結晶育成装置200においては、亀裂から徐々に融解物が漏れたときの対応として、図1に示すように坩堝受け220を容器型坩堝受け20に変更し、熱電対70を可動ロッド30の内部に配置することにより熱電対70の破損も防止できるようにしている。また、容器型坩堝受け20に融解物が流れ込んだ場合には、容器型坩堝受け20の温度が急峻に上昇するが、図1の熱電対70の位置でも急峻な温度変化をとらえることができるようにした。無人運転時でも、FeとGaの混合物原料160の融解時およびシーディング時に限定し、熱電対温度が急激に上昇した場合には、自動的に抵抗加熱ヒーター40への電源を遮断する機構を追加した。
また、一度に融解物が大量に漏れた場合の対策として、融解物受け60を追加している。融解物受け60の内径は、容器型坩堝受け20が上下動できるように設計している。更には、FeとGaの混合物の融解時およびシーディング時において、融点温度基準線の高さに容器型坩堝受け20の側面が配置されるように容器型坩堝受け20の円筒側面部分を下方に延長している。これにより、融解物が大量に漏れた場合には、一部は容器型坩堝受け20内に流れ込み、残りは容器型坩堝受け60に流れ込みことにより、装置下部への融解物の飛散を防止することができる。
[FeGa合金単結晶育成時における単結晶育成装置保護方法]
次に、単結晶育成装置200を用いたFeGa合金のVB法による単結晶育成方法を実施している際の単結晶育成装置保護方法について説明する。
図3は、本実施形態に係る単結晶育成装置保護方法を説明するための図である。なお、図3において、破線は混合物原料160の融点を示している。抵抗加熱ヒーター40は、下段ヒーター43よりも中断ヒーター42及び上段ヒーター41が高温に設定され、融点の破線よりも上方は、融点よりも高温に設定されている。
図3(a)は、坩堝配置工程の一例を示した図である。
坩堝配置工程においては、まず、単結晶育成用坩堝10の下部に主面方位が<100>方位のFeGa合金種結晶150を配置する。そして、FeGa合金種結晶150の上には、原料であるFeとGaの混合物原料160を必要量配置する。
図3(b)は、融解工程の一例を示した図である。
融解工程においては、チャンバー80内にアルゴンや窒素等の不活性ガスを流し、チャンバー80内を不活性雰囲気に調整する。可能であれば、窒化Ga等が生成する恐れがない、アルゴンガスを導入することが好ましい。チャンバー80内が不活性雰囲気となった後、単結晶育成用坩堝10を囲むように配置された上段ヒーター41、中段ヒーター42および下段ヒーター43を作動して昇温し、FeとGaの混合物原料160の融解を開始する。
図3(c)は、シーディング工程の一例を示した図である。
シーディング工程においては、単結晶育成用坩堝10の内部でFeGa合金の単結晶を育成する。具体的には、抵抗加熱ヒーター40を用いて、FeGa合金種結晶150および融解物161(FeとGaの混合物原料160)が収納された単結晶育成用坩堝10を、高さ方向の上方の温度が高く、下方の温度が低い温度分布となるように加熱する。この状態で、チャンバー80内の温度を、FeGa合金種結晶150が高さ方向の上半分位まで融解するまで昇温し、可動ロッド30を上昇させて坩堝10を上昇させ、シーディングを行う(シーディング工程)。これにより、FeGa合金種結晶150の上部が融解する。
図3(d)は、育成工程の一例を示した図である。
育成工程においては、そのままのチャンバー80内の温度勾配を維持しながら、抵抗加熱ヒーター40の出力を徐々に低下させつつ坩堝10を下降させる。これにより、融解物の固化が開始する。
図3(e)は、単結晶の育成が終了した段階を示した図である。
図3(e)に示されるように、坩堝10の下降を継続し、すべての融解物を固化させた後、所定速度で冷却を行ってFeGa合金単結晶162を得る。
次に、チャンバー19内の温度が室温程度になったことを確認した後、育成された単結晶が入った単結晶育成用坩堝10を容器型坩堝受け30から取り外し、さらに単結晶育成用坩堝10から育成された単結晶を取り出す。
以上が単結晶育成方法の一例の流れであるが、坩堝割れが発生し坩堝10から融解液が漏れ出るのは、融解工程又はシーディング工程の場合が多い。
融解工程及びシーディング工程では、融解に伴う吸熱により坩堝外側と坩堝内側の温度差が大きくなることにより熱衝撃が起因で坩堝割れが発生していると考えられる。
坩堝割れの位置は、増径部10bと定径部10cの境界を起点として定径部10cが割れる(分離する)。あるいは、坩堝が分離することはなく、亀裂より徐々に融解物が漏れる場合がある。
このような坩堝割れの発生を検出するために、可動ロッド30内に設けられた熱電対70により容器型坩堝受け20内の温度により異常を検出できるようにする。温度異常の発生の判定は、用途に応じて種々の判定基準に基づいて行ってよいが、融解工程及びシーディング工程では、昇温及び温度保持の場合があり、そこで、温度上昇率を用いて以下のような基準で判定を行ってもよい。
温度異常感知の判定基準は、1分毎に熱電対温度を蓄積し、1〜10分前の熱電対温度の温度上昇率(温度差、単位:℃/分)10個を計算する。すなわち、(11分前の温度−10分前の温度)から(2分前の温度−1分前の温度)を計算する。
次に、温度上昇率10個の平均Aおよび標準偏差Sを計算する。
次に判定基準値を下式より計算する。
判定基準値=平均A+6×標準偏差S
但し、測定誤差が0.2℃として、標準偏差Sが0.2より小さい場合には下式より計算する。
判定基準値=平均A+6×0.2
次に、現在の温度上昇率(1分前の温度−現在の温度)が判定基準値を超えていないか判定する。現在の温度上昇率が判定基準値以下である場合には、温度変化は正常であると判定される。判定基準値に10分間の温度上昇率の平均値を用いることで、昇温時及び温度保持時の場合でも異常を判断することが可能となる。
現在の温度上昇率が判定基準値を超えた場合には、同じ判定基準値を用いて1分後の温度上昇率が判定基準値を超えていないか判定する。1分後の温度上昇率が判定基準値以下である場合には、温度変化は正常であると判定される。1分後の温度上昇率が判定基準値を超えた場合には、温度異常と判定し、即座に電源100からの抵抗加熱ヒーター40への電力供給を遮断する。坩堝割れが発生した場合、継続して融解液が漏れ出るため、時間をおいて2回判断することで精度よく検出することが可能となる。
坩堝割れによって漏れた融解物は、容器型坩堝受け20で融解物を受けることができ、熱電対70で温度異常を検出し、制御部110が電源100からの抵抗加熱ヒーター40への給電を停止させ、容器型坩堝受け20内で融解物を固化させることができる。これにより、単結晶育成装置200を保護することができる。更に、坩堝の割れにつては、容器型坩堝受け20から融解物の一部があふれ出た場合、融解物受け60で融解物を受けることができ、単結晶育成装置200を保護することができる。
このように、本実施形態に係る単結晶育成装置保護方法によれば、坩堝10に亀裂が発生し、融解物が坩堝10から漏れたとしても、容器型坩堝受け20で融解物を固化させ、単結晶育成装置200を保護することができる。更に、容器型坩堝受け20から融解物があふれ出たとしても、融解物受け60で融解物を受けることができ、単結晶育成装置200を保護することができる。
なお、FeGa合金の単結晶の育成は、垂直温度勾配凝固法によって行ってもよい。
上記では、単結晶育成装置200を用いたVB法によるFeGa合金の単結晶育成方法について説明したが、同じ単結晶育成装置200を用いて、単結晶育成中に単結晶育成用坩堝10を上下に移動させることに替えて、抵抗加熱ヒーター40を調整して温度制御するVGF法によっても、FeGa合金の単結晶を育成することができる。
[実施例]
以下、本発明について、実施例および比較例を挙げてさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
[実施例1]
まず、室温20℃の環境下で、化学量論比で鉄とガリウムの比率が80:20になるように、すなわちガリウム含有量が原子量%で20%となるように鉄原料(純度:99.9%)とガリウム原料(純度:99.99%)を秤量した。秤量したガリウム原料をテフロン(登録商標)容器に投入し、湯煎により融解した。さらに、融解したガリウム原料へ鉄原料を投入し、容器内で攪拌を行った後、室温まで冷却し、混合原料である鉄とガリウムの混合物原料160を作製した。
そして、厚さ3mm、内径52mmの緻密質アルミナ製の単結晶育成用坩堝10内の下部に、あらかじめ調整したFeGa合金種結晶150を設置し、かつ、当該FeGa合金種結晶150の上に鉄とガリウムの混合物原料160を充填した。このとき、FeGa合金種結晶150には、主面方位が<100>方位である結晶を使用した。
次に、FeGa合金種結晶150と鉄とガリウムの混合物原料160が充填された単結晶育成用坩堝10を、図1に示すように、多孔質アルミナ製の容器型坩堝受け20上に載置し、シーディング位置の温度が1350〜1400℃の範囲のときに、熱電対位置での計測温度が950〜1000℃となるように熱電対70の先端部を可動ロッド30内に配置した。なお、融解物受け60は、FeGaが除去しやすいカーボン材で作製した。
次に、可動ロッド30を駆動させて容器型坩堝受け20をチャンバー80内の最下部にセットした。その後、チャンバー80内にアルゴンガスを導入し、チャンバー80内を大気圧のアルゴン雰囲気に調整した。また、抵抗加熱ヒーターは、上段ヒーター41、中段ヒーター42および下段ヒーター43と3段構成とした。
そして、チャンバー80内の昇温を行った。昇温が終了してチャンバー80内の温度が安定した後、可動ロッド30を駆動させて容器型坩堝受け20を上昇させることにより、単結晶育成用坩堝10を緩やかな速度で上昇させた。チャンバー80内には上部の温度が高く、下部の温度が低い温度勾配が作られているので、チャンバー80の上部に移動するに従って単結晶育成用坩堝10内の温度が上昇し、鉄とガリウムの混合物原料160が融解してその融解物161が形成された。
融解物161が形成された単結晶育成用坩堝10の位置する付近で、熱電対70の温度をモニターしながら、可動ロッド30を駆動させて単結晶育成用坩堝10の位置を数mm上昇させて温度を安定させた。この工程を繰り返して、熱電対70の温度が安定した状態で950〜1000℃の範囲(シーディング位置では1350〜1400℃相当)になるよう単結晶育成用坩堝10を上昇させた。単結晶育成用坩堝10を保持する位置が定まったら、3時間保持してシーディングを行った後、可動用ロッド30を駆動させて5mm/hで単結晶育成用坩堝10を降下させ、FeGa合金の単結晶の育成を開始した。単結晶育成用坩堝10の降下距離が150mmとなった後、育成を終了した。
同様の条件で、20回連続で単結晶を育成した。
温度異常感知の判定基準は、1分毎に熱電対温度を蓄積し、1〜10分前の熱電対温度の温度上昇率(温度差、単位:℃/分)10個を計算した。すなわち、(11分前の温度−10分前の温度)から(2分前の温度−1分前の温度)を計算した。
次に、温度上昇率10個の平均Aおよび標準偏差Sを計算した。
次に判定基準値を下式より計算した。
判定基準値=平均A+6×標準偏差S
但し、測定誤差が0.2℃として、標準偏差Sが0.2より小さい場合には下式より計算した。
判定基準値=平均A+6×0.2
次に、現在の温度上昇率(1分前の温度−現在の温度)が判定基準値を超えていないか判定した。現在の温度上昇率が判定基準値以下である場合には、温度変化は正常であると判定した。
現在の温度上昇率が判定基準値を超えた場合には、同じ判定基準値を用いて1分後の温度上昇率が判定基準値を超えていないか判定した。1分後の温度上昇率が判定基準値以下である場合には、温度変化は正常であると判定した。1分後の温度上昇率が判定基準値を超えた場合には、温度異常と判定し、即座に抵抗加熱ヒーター12への電源を遮断した。
なお、20回連続の単結晶を育成時には、温度異常と判定されることはなかった。
[実施例2]
厚さ2.5mmの緻密質アルミナ製の単結晶育成用坩堝10にしたこと以外は、実施例1と同様に単結晶の育成を行った。
8ラン目において、融解工程にて坩堝割れが発生し、自動で抵抗加熱ヒーター12の電源停止機能が作動した。電源停止時の熱電対温度は882℃であり、昇温設定が2℃/分のところ、1分後に12℃上昇し、2分後に16℃と2回連続で急激に温度上昇したために温度異常と判断した。
装置内を観察した所、容器型坩堝受け20内にFeGaの固化物が充填され、収まりきれなかった固化物は、融解物受け60上部に付着していた。カーボン製の融解物受け31からは固化物の除去ができたが、容器型坩堝受け20には表面に凹凸があるため固化物が除去できず交換となった。
[実施例3]
実施例2と同様に、厚さ2.5mmの緻密質アルミナ製の単結晶育成用坩堝10にしたこと以外は、実施例1と同様に、実施例2に続けて単結晶の育成を行った。
更に同条件で育成を続け、13ラン目(実施例2の割れから5ラン目)において、シーディング工程にて坩堝割れが発生し、自動で抵抗加熱ヒーター12の電源停止機能が作動した。電源停止時の熱電対温度は980℃であり、昇温設定が0℃/分のところ、1分後に3℃上昇し、2分後に2℃と2回連続で急激に温度上昇したために温度異常と判断した。
装置内を観察した所、容器型坩堝受け20内にFeGaの固化物が収まっていた。容器型坩堝受け20には表面に凹凸があるため固化物が除去できず交換となった。
容器型坩堝受け20および融解物受け60の採用により、坩堝割れが発生した場合にも、融解物受け60の交換のみで復旧可能となった。
なお、単結晶育成用坩堝10を厚くする、融解工程の温度上昇率を下げる、鉄とガリウムの混合物の充填量を減らすことで、坩堝割れの発生率を低減することができる。しかし、坩堝を厚くすることにより融液固化が遅れて多結晶化しやすくなり、融解工程の温度上昇率を下げるあるいは充填量を減らすことで生産性が悪化する。アルミナ坩堝の厚みバラツキは回避できないため、坩堝割れを完全に回避することはできないので、本発明の通り、装置内への融解物の拡散を防ぐことは常に必要と考えられる。
以上の実施例の結果より、容器型坩堝受け20および融解物受け60の採用と温度異常の検出による自動停止機構の採用により、単結晶育成装置の破損を防止してFeGa合金の単結晶を連続で製造でき、装置稼働率向上により製造コスト低減に有用であることが示された。
このように、本実施形態に係る単結晶育成装置及び単結晶育成装置保護方法によれば、坩堝10に亀裂が発生し、融解物が漏れた場合であっても、単結晶育成装置を保護し、単結晶育成装置への被害を最小限にすることができる。これにより、単結晶育成の稼働率を向上させ、製造コストを低減させることができる。
また、本実施形態及び実施例では、FeGa合金単結晶162を製造する例を挙げて説明したが、本発明に係る単結晶育成装置及び単結晶育成装置保護方法は、FeGa合金単結晶以外の単結晶を製造する場合にも適用可能である。
以上、本発明の好ましい実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
10 坩堝
20 容器型坩堝受け
30 可動ロッド
40 抵抗加熱ヒーター
50 断熱材
60 融解物受け
70 熱電対
80 チャンバー
90 真空ポンプ
100 電源
110 制御部
150 種結晶
160 混合物原料
161 融解物
162 FeGa合金単結晶
200 単結晶育成装置

Claims (9)

  1. 垂直ブリッジマン法または垂直温度勾配凝固法により単結晶を育成する単結晶育成装置であって、
    原料融液を貯留保持可能な坩堝と、
    前記坩堝を加熱可能なヒーターと、
    前記坩堝の底面及び側面の下部を下方から覆うとともに、前記坩堝の底面を支持する容器型坩堝受けと、を有する単結晶育成装置。
  2. 前記容器型坩堝受けを保持する可動ロッドと、
    前記可動ロッド内に配置され、前記容器型坩堝受けの温度を検出可能な熱電対を更に有する請求項1に記載の単結晶育成装置。
  3. 前記容器型坩堝受けは、側面が底面よりも下方に延び、前記可動ロッドの上端及び側面の上部を上方から覆うカバー部を有する請求項2に記載の単結晶育成装置。
  4. 前記容器型坩堝受けの側面は垂直方向に延びており、
    前記坩堝、前記ヒーター及び前記容器型坩堝受けを側方から囲む断熱材を更に有し、
    前記断熱材の内側面と前記容器型坩堝受けの外側面との間を塞ぐ融解物受けが更に設けられている請求項3に記載の単結晶育成装置。
  5. 前記熱電対が検出する温度から温度異常が発生したと判定したときに、前記ヒーターへの給電を遮断する制御手段を更に有する請求項2乃至4のいずれか一項に記載の単結晶育成装置。
  6. 前記制御手段は、前記熱電対が所定間隔で検出する温度の過去の所定数のデータについて、前記所定間隔前後における温度差の平均と標準偏差を算出し、前記標準偏差に6を乗じて前記平均を加えた値を判定基準値とし、現在と前記所定間隔前の温度差が前記判定基準値を超えた場合に前記温度異常が発生したと判定する請求項5に記載の単結晶育成装置。
  7. 単結晶育成装置の坩堝に割れが発生したときに、前記単結晶育成装置を保護する単結晶育成装置保護方法であって、
    前記坩堝から漏れた原料融液を、前記坩堝の底面及び側面の下部を下方から覆う容器型坩堝受けで受ける工程と、
    前記容器型坩堝受けの温度を検出する工程と、
    検出された前記容器型坩堝受けの温度に基づいて、温度異常が発生したかを判定する工程と、
    前記温度異常が発生したと判定したときに、前記坩堝を加熱しているヒーターへの給電を停止させ、前記坩堝から漏れた原料融液を前記容器型坩堝受け内で固化させる工程と、を有する単結晶育成装置保護方法。
  8. 前記温度異常の発生は、前記容器型坩堝受けの温度を所定間隔で検出した過去の所定数のデータについて、前記所定間隔前後における温度差の平均と標準偏差を算出し、前記標準偏差に6を乗じて前記平均を加えた値を判定基準値とし、現在と前記所定間隔前の温度差が前記判定基準値を超えた場合に前記温度異常が発生したと判定する請求項7に記載の単結晶育成装置保護方法。
  9. 前記坩堝から漏れた原料融液を前記容器型坩堝受けで受け切れなかったときに、前記容器型坩堝受けの周囲を囲むように設けられた融解物受けで前記坩堝から漏れた原料融液を受け、固化させる工程を更に有する請求項8に記載の単結晶育成装置保護方法。
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