JPH06166588A - 単結晶製造用るつぼ - Google Patents

単結晶製造用るつぼ

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JPH06166588A
JPH06166588A JP31965192A JP31965192A JPH06166588A JP H06166588 A JPH06166588 A JP H06166588A JP 31965192 A JP31965192 A JP 31965192A JP 31965192 A JP31965192 A JP 31965192A JP H06166588 A JPH06166588 A JP H06166588A
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JP
Japan
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crucible
single crystal
melt
crystal
seed crystal
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JP31965192A
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English (en)
Inventor
Shoichi Ozawa
章一 小沢
Toshinori Kimura
俊憲 木村
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Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 結晶欠陥が少ない単結晶ブロックを製造する
ときに用いて好適なるつぼを提供する。 【構成】 この単結晶製造用るつぼは、上部が開口する
有底円筒構造のるつぼAであって、るつぼ底部20の軸
心部には種結晶の収容部21が設けられ、かつ、前記底
部20の軸心部の位置は前記底部20とるつぼ側壁22
との境界部22aの位置よりも高位置にある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、垂直ブリッジマン法や
垂直温度勾配付凝固法によって例えばGaAsのような
化合物半導体の多結晶ブロック材を単結晶ブロック材に
するときに用いる単結晶製造用るつぼに関し、更に詳し
くは、単結晶ブロック材への結晶欠陥の発生を抑制する
ことができる単結晶製造用るつぼに関する。
【0002】
【従来の技術】光デバイス,超高速デバイスの基板とし
て、GaAs,InPなどのIII −V族化合物半導体の
単結晶基板が用いられているが、これら基板は、III −
V族化合物半導体の単結晶ブロック材をスライスして製
造される。化合物半導体の単結晶ブロック材を製造する
方法としては、従来から、垂直ブリッジマン法や垂直温
度勾配付凝固法などが適用されている。この方法を以下
に垂直ブリッジマン法を行なう装置の概略を示す図1に
則して説明する。
【0003】まず、用いる装置では、圧力容器1とシー
ルされ、内部に熱電対2が挿入され、矢印のように回転
することができるペデスタル3が圧力容器1の中にセッ
トされている。そして、このペデスタル3の上には、る
つぼホルダ4が配置され、更にるつぼ受け治具5を介し
て後述するるつぼ6がセットされている。また、るつぼ
ホルダ4の外側には、熱電対2で測定する温度信号と連
動して作動するヒータ7,7が配設され、更にその外側
には内側断熱材8,8と外側断熱材9,9が順次配設さ
れて単結晶成長時のるつぼ保温が図られている。
【0004】ここで用いられているるつぼは、図1で示
したように、上部6aが所望の口径で開口する有底円筒
構造になっている。るつぼ6の軸心部における底部に
は、内径がるつぼ側壁6bの内径よりも細径である種結
晶収容部6cが下方に向かって突設され、したがって、
この収容部6cとるつぼ側壁6bの間は、上方にいくほ
ど拡径するコーン形状をした増径部6dになっているの
が通例である。
【0005】単結晶を成長させるに際しては、まず、る
つぼ6の種結晶収容部6cの中に、成長させるべき化合
物半導体の種結晶10を配置し、その上に、予め別工程
で製造された当該化合物半導体の多結晶ブロック材を充
填し、更にその多結晶ブロック材の上に多結晶ブロック
材の融点よりも低い融点で例えば円形ペレット状に成形
した液体封止剤を配置する。この操作は通常別の場所で
行なわれる。ここで、液体封止剤は、多結晶ブロック材
を溶融したときに自らも溶融して化合物半導体融液の表
面を覆い、もって化合物半導体融液が圧力容器内の不活
性ガス加圧下で、該融液からの構成元素の解離を防止す
るため、また、化合物半導体融液を保温するために配置
されるもので、一般には、B2 3 の成形体が用いられ
ている。
【0006】また、るつぼ6としては、通常、pBN,
cBN,hBNなどの窒化ボロンや石英から成るものが
用いられ、その内壁面は可能な限り平滑となるように加
工されている。このようにして、多結晶ブロック材を充
填したるつぼ6をそのままるつぼホルダ4の中に嵌め込
み、圧力容器1を密閉し、容器内を一旦真空状態にした
のち容器内をArまたはN2 などを用いて所定圧力の加
圧状態にする。
【0007】ついで、ペデスタル3を回転させながらヒ
ータ7を動作してるつぼ6内に充填されている多結晶ブ
ロック材と液体封止剤を所定温度に加熱して溶融する。
そして、多結晶ブロック材の融液12は、その下に位置
する種結晶(固体)10と接触することにより、種付け
がなされる。種付け後、その種付け個所から上方に向か
って徐々に冷却していくか、またはヒータ7,7のパワ
ーを徐々に低下していくことにより、融液12を種付け
個所から上方に向かって徐々に凝固させて種付けした単
結晶を成長させていく。
【0008】したがって、単結晶の成長は、既に成長し
た固体である単結晶13とその上に位置する融液12と
の界面13aが徐々にるつぼ6の上方に移動していくと
いう過程として進行する。そして、最終的には、上部が
所定のるつぼ6の口径と同径で、下部は増径部6dと同
じノーズコーン状の単結晶ブロックが得られる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、化合物半導
体は、それが固体であるときの熱伝導率の方が融液状態
のときの熱伝導率よりも小さい。したがって、単結晶の
成長過程においては、既に固体としてるつぼの下部に位
置する単結晶13の熱がるつぼの側壁を介して外系に放
散しにくくなる。その結果、熱は融液12の中心方向に
移動するようになるため、単結晶と融液との界面13a
のうちその中心部における温度が高くなり、この成長界
面13aの形状は、図1で示したように、中心部がなだ
らかに凹没する凹曲面になりやすい。とくに、増径部6
dにおける成長過程で上記した凹曲面の単結晶−融液界
面である成長界面13aが形成されると、この界面形状
は、結晶成長が進むにつれて一層顕著な凹曲面になって
伝播していく。
【0010】この成長界面の凹曲面化という現象は、成
長界面が増径部6dを通過する過程で発現する傾向にあ
る。そして、結晶成長の初期、すなわち、融液が種結晶
と接触して初期成長界面が形成されるときに、その初期
成長界面が凹曲面化すると、成長する単結晶には結晶欠
陥が発生して良質な単結晶が得られないという問題があ
る。
【0011】とくに、結晶欠陥のうち、転位は成長界面
と垂直方向に伝播する構造のものが多く、そのため、そ
の結晶欠陥は得られる単結晶ブロックの中央に進展、か
つ集積し、場合によっては、粒界を形成して単結晶成長
を阻害して単結晶の歩留りを低下させる。本発明は、図
1で示した従来構造のるつぼを用いたときの上記した問
題を解決することができ、もって、結晶欠陥が少ない良
質な単結晶ブロックの製造を可能にする単結晶製造用る
つぼの提供を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明においては、上部が開口する有底円筒構
造のるつぼであって、るつぼ底部の軸心部には種結晶の
収容部が設けられ、かつ、前記底部の軸心部の位置は前
記底部とるつぼ側壁との境界部の位置よりも高位置にあ
ることを特徴とする単結晶製造用るつぼが提供され、と
くに、前記るつぼ底部の形状が、上方を正としたとき
に、前記軸心部を中心とする正の曲率半径を有する曲面
になっている、または、前記るつぼ底部の形状は、前記
軸心部から前記境界部にかけて直線的に傾斜する円錐形
の表面形状になっている単結晶製造用るつぼが提供され
る。
【0013】
【作用】本発明のるつぼを用いて結晶成長を開始する
と、るつぼ底部の軸心部はるつぼ底部の周縁部よりも高
い位置にあるため、るつぼ内に充填された多結晶ブロッ
クは、まず底部の周縁部にある部分から順次融液になっ
ていき、最後に、融液は軸心部の種結晶収容部に収容さ
れている種結晶と接触して初期成長界面を形成すること
になる。
【0014】このとき、初期成長界面の下に位置する種
結晶は固体であってその熱伝導率は悪いが、その周囲は
全て熱伝導率が高い融液になっているため、初期成長界
面における熱はその中心から周囲の融液側へ流れてい
き、この初期成長界面の中心が凹没する凹曲面になるこ
とが防止される。
【0015】
【実施例】
実施例1 図2は、本発明の実施例るつぼAを示す断面図である。
このるつぼAは、上部が口径Lで開口し、全体として有
底円筒構造になっている。るつぼの底部20の軸心部に
は、口径l(L≫l)の開口21aを有し、種結晶を収
容するための種結晶収容部21が下方に突設して形成さ
れている。そして、るつぼ底部20は、全体として、軸
心部を中心にして所望の曲率半径R1 で上方に凸をなす
球面になっている。
【0016】したがって、このるつぼ底部20において
は、種結晶収容部21の開口21aの位置が最も高い位
置を占め、るつぼの側壁22と上記底部20との境界部
22aが最も低い位置になっている。全体の口径Lが1
02mm,長さ約60mmの種結晶収容部21の開口21a
の口径が6mmで、底部20は曲率半径R1 が100mmの
形状に、CVD法によりpBNるつぼAを作成した。種
結晶収容部21に直径6mm,長さ約60mmのGaAs単
結晶を(100)の面方位で収容したのち、るつぼAの
中に多結晶GaAs材を約3700g投入し、更にその
上にB2 3 封止剤を約300g充填した。
【0017】このるつぼを図1で示した装置にセット
し、垂直ブリッジマン方式でGaAs単結晶を成長させ
た。全体の結晶成長操作が終了したのち、るつぼAを装
置から取り出し、封止剤を除去し、るつぼAから種結晶
を含む結晶ブロックを取り出した。得られた結晶ブロッ
クを成長軸方向に切断して約厚み1mmのGaAsウェハ
を切り出したのち、その切出し面を研磨し、その研磨面
に500Wのタングステンランプの光を照射し、ABエ
ッチング溶液(AgNO3 ,Cr2 3 ,HF,H 2
の混合液)でエッチングすることにより成長界面の形状
を観察した。
【0018】種付け直後における初期成長界面は、結晶
成長の方向に凸となった曲面であり、この凸曲面の形状
は結晶の終端まで略同じに続いていた。 実施例2 図3は、本発明の他の実施例るつぼBを示す断面図であ
る。このるつぼBの底部20は、種結晶収容部21の開
口21aの周辺部では、上に凸となるある曲率半径の曲
面20aとなっており、るつぼ側壁22と底部20の境
界部22aの近傍部分では、下に凸となるある曲率半径
の曲面20bになっていて、曲面20aと曲面20bが
連続的につながっている形状である。
【0019】このるつぼBの場合は、境界部22aの近
傍が曲面になっているので、るつぼAに比べて、成長さ
せた結晶ブロックを損傷することなくるつぼから取り出
すことが可能となり、るつぼの耐用回数も向上する。こ
のるつぼBを用い、実施例1と同様にしてGaAs単結
晶ブロックを製造したところ、歩留りは70%以上と良
好であり、また結晶ブロックでは、初期成長界面から終
端までの成長界面は全て結晶成長の方向に凸となってい
た。
【0020】実施例3 図4は、更に別の実施例るつぼCを示す断面図である。
このるつぼCの底部20は、種結晶収容部の開口21a
から底部20とるつぼ側壁22の境界部22aに至る形
状が円錐形をしている。このるつぼCでも、種結晶との
初期成長界面を形成する位置が最も高い位置なので、得
られる結晶ブロックにおける成長界面はこの底部20の
形状を反映して上に凸になっている。
【0021】なお、るつぼCの場合も、るつぼBの場合
と同様に、境界部22aの近傍を下に凸の曲面にすると
歩留り向上に資することができて好適である。
【0022】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
るつぼを用いて結晶成長を行なうと、結晶性が優れた良
質な単結晶ブロックを高い歩留りで製造することができ
る。これは、るつぼの種結晶収容部の開口位置を高くし
て、初期成長界面が融液に対して凸形状となるようにし
たことがもたらす効果である。
【0023】また、本発明のるつぼは、結晶の大口径化
や長尺化にも容易に対応することもでき、単結晶製造の
生産性向上に資すること大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】垂直ブリッジマン方式で単結晶ブロックを製造
するときの装置例を示す概略図である。
【図2】本発明のるつぼの1例を示す断面図である。
【図3】本発明のるつぼの他の例を示す断面図である。
【図4】本発明の更に別のるつぼの例を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
20 るつぼの底部 21 種結晶の収容部 21a 収容部21の開口 22 るつぼ側壁 22a 底部20とるつぼ側壁22の境界部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上部が開口する有底円筒構造のるつぼで
    あって、るつぼ底部の軸心部には種結晶の収容部が設け
    られ、かつ、前記底部の軸心部の位置は前記底部とるつ
    ぼ側壁との境界部の位置よりも高位置にあることを特徴
    とする単結晶製造用るつぼ。
  2. 【請求項2】 前記るつぼ底部の形状が、上方を正とし
    たときに、前記軸心部を中心とする正の曲率半径を有す
    る曲面になっている請求項1の単結晶製造用るつぼ。
  3. 【請求項3】 前記境界部の近傍における前記るつぼ底
    部の形状は、上方を正としたときに、負の曲率半径を有
    する曲面になっている請求項2の単結晶製造用るつぼ。
  4. 【請求項4】 前記るつぼ底部の形状は、前記軸心部か
    ら前記境界部にかけて直線的に傾斜する円錐形の表面形
    状になっている請求項1の単結晶製造用るつぼ。
  5. 【請求項5】 前記表面のうち前記境界部の近傍表面の
    みは、上方を正としたときに、負の曲率半径を有する曲
    面になっている請求項4の単結晶製造用るつぼ。
JP31965192A 1992-11-30 1992-11-30 単結晶製造用るつぼ Pending JPH06166588A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013503810A (ja) * 2009-09-05 2013-02-04 クリステク カンパニー リミテッド サファイア単結晶成長方法とその装置
JP2021088478A (ja) * 2019-12-04 2021-06-10 住友金属鉱山株式会社 単結晶育成装置及び単結晶育成装置保護方法

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