JP2021087405A - 鶏舎および鶏舎で発生する鶏糞の処理方法 - Google Patents

鶏舎および鶏舎で発生する鶏糞の処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】養鶏用の鶏舎において、鶏糞・糞塵による悪臭の発生を防止することができ、且つ、鶏糞の除去に関する養鶏作業者の負担が軽減可能で、さらに鶏の生活環境が改善された鶏舎、および当該鶏舎で発生する鶏糞の処理方法を提供する。【解決手段】本発明に係る鶏舎10は、網状に形成された床22と、前記床下に設けられて前記床20の網状の隙間から落下する鶏糞が水中に貯留されるように内部に水が張られた水張り槽24と、を備える。また、当該鶏舎10で発生する鶏糞の処理方法は、前記水張り槽24内に酸性物質を投入することによって該水張り槽24内の水のpHを2〜6の範囲内に維持する。また、所定の間隔で、前記水張り槽24に貯留した鶏糞を水と共に該水張り槽24外に排出し、該水張り槽24内に新たに水を張る。【選択図】図1

Description

本発明は、鶏舎および当該鶏舎で発生する鶏糞の処理方法に関する。
従来、ブロイラーをはじめとする食肉用の若鶏では、比較的多数の雛を鶏舎内に一斉に入れて開放して飼育した後、全ての鶏を一斉に出荷するオールイン・オールアウト方式により養鶏されている(特許文献1:特許第5841512号公報参照)。
特許第5841512号公報
このオールイン・オールアウト方式では、飼育期間を通して鶏を同一区画内で放し飼いをするため、鶏舎の床に鶏糞が蓄積する。したがって、鶏舎内や鶏舎の周囲に鶏糞やその糞塵による臭気(主として悪臭と認識されるため、以下特に「悪臭」と表記する)が発生するという課題がある。また、鶏は蓄積した鶏糞の上で生活することになり、動物福祉や病気の点でも課題がある。さらに、鶏を出荷した後(オールアウト後)に鶏舎内に蓄積した鶏糞を除去する作業は重労働であり、養鶏作業者の負担を軽減する技術の確立が望まれている。
これに対して、特許文献1には、オールアウト後に鶏舎内に蓄積した鶏糞に放線菌と水分とを添加し、攪拌して一次発酵させ、その後雛を入れて(オールインさせて)鶏を飼育し、オールアウト後に再び一次発酵処理を行って、以降これを繰り返す養鶏方法が記載されている。
しかしながら、この方法では、鶏糞が排泄されてから発酵されるまでの間の悪臭の発生を防止できず、また、床面から飛散して床面以外に付着または落下する糞塵の悪臭を防止することができないという課題がある。また、鶏は従来通り鶏糞の上で生活することになるため、動物福祉や病気の点でも課題がある。
さらに、特許文献1には、鶏舎内の蓄積物(鶏糞の発酵物)が所定の高さ以上となった場合には、その一部を鶏舎から堆肥舎へ移動し、二次発酵させて堆肥とすることが記載されている。しかしながら、当該蓄積物を搬出する場合と、従来の方法によりオールアウト後に蓄積した鶏糞を除去する場合とで実質的に作業負担は変わらず、全体として十分に負担が軽減されないという課題がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされ、養鶏用の鶏舎において、鶏糞・糞塵による悪臭の発生を防止することができ、且つ、鶏糞の除去に関する養鶏作業者の負担が軽減可能で、さらに鶏の生活環境が改善された鶏舎、および当該鶏舎で発生する鶏糞の処理方法を提供することを目的とする。
本発明は、一実施形態として以下に記載するような解決手段により、前記課題を解決する。
本発明に係る鶏舎は、網状に形成された床と、前記床下に設けられて前記床の網状の隙間から落下する鶏糞が水中に貯留されるように内部に水が張られた水張り槽と、を備えることを要件とする。
これによれば、鶏糞を水張り槽内に落下させて水中に貯留させることによって鶏糞による悪臭の発生を防止することができる。また、同時に糞塵の飛散を防止することができるため、糞塵による鶏舎内外からの悪臭の発生を防止することができる。また、床の上に排泄された鶏糞が床下に落下して常時鶏糞が除去された清潔な床の上で飼育することができる。したがって、鶏の生活環境を改善することができる。さらに、鶏舎内に蓄積した鶏糞を除去する作業をなくすることができ、養鶏作業者の負担を軽減させることができる。
また、前記水張り槽は、底面が水平方向に対して傾斜して形成され、該傾斜方向の最下部の位置には開閉可能な排出口が設けられていることによって、鶏糞が水と共に前記底面を下降して前記排出口から前記水張り槽外に排出されることが好ましい。これによれば、水張り槽内に貯留された鶏糞を、重力の作用で水と共に傾斜面を下降させて排出口から水張り槽外に排出させることができる。
また、前記水張り槽内の水のpHが、2〜6の範囲内であることが好ましい。これによれば、水張り槽内の鶏糞と水との混合物からアンモニアの発生を防止して水張り槽からの悪臭の発生をさらに抑えることができる。
また、前記水張り槽の内面は、耐酸性材料を用いて形成されていることが好ましい。これによれば、水張り槽内の水のpHを酸性に調整することができ、酸性の水による内面の劣化を防止することができる。
また、前記水張り槽の前記排出口と接続された浄化槽と、前記浄化槽と接続された残渣処理槽と、が設けられ、前記水張り槽から排出された鶏糞と水との混合物が前記浄化槽によって浄化処理され、前記浄化処理された残渣が前記残渣処理槽によって堆肥化処理されることが好ましい。これによれば、水張り槽から排出された鶏糞と水との混合物から水分を除去し、残渣を堆肥として再利用することが可能になる。
また、前記浄化槽と前記水張り槽とが接続された構成によって、前記浄化処理された水が前記水張り槽内に供給されることが好ましい。これによれば、水を水張り槽と浄化槽との間で循環させて使用することによりコストを削減することができる。
以上の本発明に係る鶏舎で発生する鶏糞の処理方法は、前記水張り槽内に酸性物質を投入することによって該水張り槽内の水のpHを2〜6の範囲内に維持することが好ましい。これによれば、酸性物質の投入という簡易な方法によって水張り槽内の水のpHを設定した値に調整することができる。
また、所定の間隔で、前記水張り槽に貯留された鶏糞を水と共に該水張り槽外に排出し、該水張り槽内に新たに水を張ることが好ましい。これによれば、所定の間隔で水張り槽から鶏糞を除去することにより水張り槽内の鶏糞量を一定量以下に抑えることができると共に、所定の間隔で水張り槽内の水を新たな水に置換することができる。したがって、水張り槽内を相対的に清潔な状態にすることができる。その結果、水張り槽からの悪臭の発生をさらに抑えることができる。
また、前記水張り槽から排出した鶏糞と水との混合物を浄化処理し、前記浄化処理した残渣を堆肥化処理することが好ましい。これによれば、水張り槽から排出された鶏糞と水との混合物から水分を除去し、残渣を堆肥として再利用することが可能になる。
また、前記水張り槽から排出した鶏糞と水との混合物を浄化処理し、前記浄化処理した水を、前記水張り槽内に新たな水として供給すると共に余分な水を下水放流することが好ましい。これによれば、水張り槽内の水を繰り返し使用することによりコストを削減することができる。
前記水張り槽から排出した鶏糞と水との混合物を発酵処理することが好ましい。これによれば、各種の発酵処理によって鶏糞をバイオマス資源として再利用することが可能になる。
本発明によれば、養鶏用の鶏舎において、鶏糞・糞塵による悪臭の発生を防止することができると共に、鶏糞の除去に関する養鶏作業者の負担を軽減することができ、さらに鶏の生活環境を改善することができる。また、本発明に係る鶏舎で発生する鶏糞を当該鶏舎の構造に基づいて処理することが可能になる。
本発明の実施形態に係る鶏舎の例を示す概略図(正面断面図)である。 本発明の実施形態に係る鶏舎の他の例を示す概略図(正面断面図)である。 図1に示す鶏舎で発生する鶏糞の処理方法の例を示すフローチャートである。 図2に示す鶏舎で発生する鶏糞の処理方法の例を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳しく説明する。図1に、本実施形態に係る鶏舎10の例の概略図(正面断面図)を示す。図2に、本実施形態に係る鶏舎10の他の例の概略図(正面断面図)を示す。また、図3に、図1に示す鶏舎10で発生する鶏糞の処理方法の例のフローチャートを示す。また、図4に、図2に示す鶏舎10で発生する鶏糞の処理方法の例のフローチャートを示す。なお、「鶏糞の処理方法」とは、排泄後の鶏糞に対して行う一連の処理に関する方法を意味し、鶏糞が貯留される水張り槽24内の水の管理方法等を含む。また、全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。
本実施形態では、養鶏用の鶏舎10のうち、一定数の鶏を一定の区画内(本実施形態の場合、育雛室12)で開放して飼育する平飼い方式(前述のオールイン・オールアウト方式を含む)に使用する鶏舎10を例として説明する。ただし、例えば一定の区画内(育雛室12等)に1羽から数羽程度の鶏を収容したケージを複数配置して飼育するケージ飼い方式に使用する鶏舎に対しても、本発明を好適に適用することができる。
(鶏舎)
本実施形態に係る鶏舎10は、図1に示すように、養鶏が行われる育雛室12を備え、加えて前室14および廊下16等が適宜設けられている。
育雛室12では、例えばブロイラーでは、1坪当たり55羽から60羽程度の雛(鶏)が収容されて飼育される。また、一例として天井に換気口18、側壁に換気ファン20を有し、内外の換気が行われる構成となっている。換気設備(18、20)の構造、数、位置は限定されず、育雛室12の広さや高さ等に応じて適宜設ければよい。
また、育雛室12の床22は、網状に形成されている。この構成によれば、排泄された鶏糞を床22の網状の隙間から床下に落下させて直ちに除去することができる。したがって、従来鶏糞の上で飼育されていた鶏を、常時鶏糞が除去された清潔な床22の上で飼育することができるため、鶏の生活環境を改善することができる。なお、ケージ飼いの場合は、育雛室12の床22と共にケージの床(底面)を網状に形成すればよい。これによって、鶏糞をケージの網状の隙間から落下させて、次いで床22から床下に落下させることができる。
上記の床22の材料は限定されない。本実施形態では合成樹脂材料を用いて形成しているが、例えば金属材料を用いて形成してもよい。また、網目の形状、大きさは鶏の種類に応じた体格等を考慮して適宜設定すればよい。
また、育雛室12の床下には水張り槽24が設けられ、給水部(不図示)から水張り槽24内に水が供給可能に構成されている。この構成によれば、水張り槽24内を常時水が張られた状態にすることができる。したがって、床22の網状の隙間から落下する鶏糞を水張り槽24内に落下させて水中に貯留させることができる。その結果、鶏糞による悪臭の発生を防止することができる。また、糞塵の飛散を防止することが可能となるため、糞塵が鶏舎10内の天井裏等の除去が困難な箇所や鶏舎10の外に達して鶏舎10内外から悪臭が発生することを防止することができる。さらに、鶏舎10内に蓄積した鶏糞を除去する作業をなくすることができ、養鶏作業者の負担を軽減させることができる。
また、水張り槽24の内面(底面26および側面28)は、耐酸性材料を用いて形成されている。本実施形態では、一例として表面を耐酸性材料(例えば、エポキシ樹脂、耐酸性のセラミックス等)でコーティングする構成としているが、水張り槽24の構成部材そのものを耐酸性材料を用いて形成してもよい。この構成によれば、水張り槽24内の水のpHを酸性に調整することが可能になる。具体的には、酸性物質の投入等により水張り槽24内の水のpHを2〜6程度の範囲内に調整することができ、この酸性の水による水張り槽24の内面の劣化が防止できる。
また、水張り槽24は、底面26が水平方向に対して傾斜して形成され、傾斜方向の最下部の位置には開閉可能な排出口30が設けられている。この「傾斜方向の最下部の位置」には、傾斜方向の最下部の水張り槽24の底面26と側面28との角部の位置、ならびにその周辺の底面26の位置および側面28の位置を含む。そして、本実施形態では、一例として傾斜方向の最下部の水張り槽24の底面26と側面28との角部の位置の周辺の底面26の位置に排出口30が設けられると共に、排出口30には上部に突出するオーバーフロー管32が取付けられ、オーバーフロー管32の着脱によって排出口30が開閉可能な構成となっている。
この構成によれば、水張り槽24内に貯留された鶏糞を、重力の作用で水と共に傾斜面を下降させて排出口30から水張り槽24外に排出させることができる。さらに、本実施形態によれば、オーバーフロー管32を取外すことによって水張り槽24内の鶏糞を水と共に簡易に水張り槽24に排出させることができ、且つ、オーバーフロー管32を取付けた状態では、水張り槽24内に張られた水のオーバーフローを防止することができる。したがって、例えば水張り槽24内に張られた水のオーバーフローによって鶏舎10の床22が浸水することを防止することができる。
なお、本実施形態では、水張り槽24内の水の供給および排出(給水部および排出口30の開閉操作)を作業者により行う構成としているが、制御部の制御により行われる構成としてもよい。この場合、制御部はCPUおよびメモリから構成され、あらかじめ設定された動作プログラムおよび操作部から入力される設定信号に基づいて動作する。したがって、例えば制御部の制御によって、所定の間隔で水張り槽24内の水が入れ替えられる構成や水張り槽24内の水のpHが所定の値に達すると水が入れ替えられる構成等としてもよい。
また、鶏舎10には、一例として水張り槽24の排出口30と排出管34を介して接続された浄化槽36が設けられ、さらに浄化槽36と接続された残渣処理槽(不図示)が設けられている。これによれば、水張り槽24から排出された鶏糞と水との混合物から水分を除去し、残渣を堆肥として再利用することが可能になる。具体的には、水張り槽24から排出された鶏糞と水との混合物が浄化槽36によって浄化処理され、浄化処理された残渣が残渣処理槽によって堆肥化処理される構成等とすればよい。この場合、浄化槽36を、例えば公知の下水処理槽とすればよく、残渣処理槽を、例えば硝化菌(亜硝酸菌および硝酸菌)や放線菌を利用した発酵槽として残渣を堆肥化すればよい。なお、浄化処理された水は下水放流するか若しくは浄化槽36と水張り槽24とを接続する構成によって水張り槽24内に新たな水として供給してもよい。これによれば、水を水張り槽24と浄化槽36との間で循環させて使用することによりコストを削減することができる。
また、図2に示すように、他の例として水張り槽24の排出口30と排出管34を介して接続された発酵槽38を設ける構成としてもよい。これによれば、各種の発酵処理によって鶏糞をバイオマス資源として再利用することが可能になる。具体的には、発酵槽38を、例えば水素生産菌による水素発酵槽に構成し、あるいはメタン生成菌によるメタン発酵槽に構成することによって、それぞれ得られた水素やメタンガスを用いてバイオマス発電を行うことができる。また、発酵槽38を、例えば二酸化炭素分離槽に構成することによって、得られた二酸化炭素をハウス栽培における作物の光合成の促進に利用することができる。また、こうした水素発酵槽等において処理した残渣を、例えば適宜無毒槽等を設けてジャイアントパンダの腸内細菌等によって無毒化した後、固形物は堆肥化し、水分は下水放流するか若しくは水張り槽24内に新たな水として供給する構成としてもよい。
さらに、図1に示す浄化槽36と図2に示す発酵槽38とを組み合わせた構成としてもよい。具体的には、一例として水張り槽24、発酵槽38、浄化槽36、残渣処理槽の順に各槽を連結する構成とする。この場合、水張り槽24から排出された鶏糞と水との混合物が発酵槽38により発酵処理されてエネルギー源等が取り出され、次いで浄化槽36により浄化処理され、浄化処理された残渣が残渣処理槽により堆肥化処理される。
(鶏糞の処理方法)
続いて、本実施形態に係る鶏舎10(図1および図2に示す鶏舎10)で発生する鶏糞の処理方法について説明する。図3および図4に示すように、鶏が排泄することによって鶏舎10(育雛室12)で鶏糞が発生する(S100)。次に、鶏糞を育雛室12の床22の網状の隙間から水張り槽24内に落下させて(S102)、水張り槽24に張られた水中に貯留させる(S104)。次に、排出口30を開いて(本実施形態では、オーバーフロー管32を取外して)水張り槽24内に貯留した鶏糞を水と共に水張り槽24外に排出させる(S106)。
ここで、図1示す例の鶏舎10の場合、図3に示すように、水張り槽24から排出した鶏糞と水との混合物を例えば浄化槽36に流入させて浄化槽36で浄化処理する(S108)。次に、浄化処理した残渣を例えば残渣処理槽に流入させて残渣処理槽で堆肥化処理する(S110)。
一方、図2に示す他の例の鶏舎10の場合、図4に示すように、水張り槽24から排出した鶏糞と水との混合物を例えば発酵槽38に流入させて発酵槽38で発酵処理する(S208)。次に、発酵処理によって得られたガス(例えば、H2、CH4、CO2)等をバイオマス発電やハウス栽培における作物の光合成の促進に利用する(S210)。
以上の本実施形態に係る鶏糞の処理方法(図3および図4で示す方法)では、床22の網状の隙間から落下する鶏糞を水張り槽24内に落下させて水中に貯留させて鶏糞による悪臭の発生を防止することができる。また、同時に糞塵の飛散を防止することが可能となるため、当該糞塵による悪臭の発生を防止することができる。
また、本実施形態に係る方法では、水張り槽24内に酸性物質を投入することによって水張り槽24内の水のpHを2〜6の範囲内に維持している。これによれば、水張り槽24内の鶏糞と水との混合物からアンモニアの発生を防止して水張り槽24からの悪臭の発生をさらに抑えることができる。また、酸性物質の投入という簡易な方法によって水張り槽24内の水のpHを設定した値に調整することができる。酸性物質の種類は限定されないが、安全性や酸自体の臭気の点から、不揮発性の有機酸あるいは無機酸であることが望ましい。なお、本実施形態の場合、酸性物質としてクエン酸を用い、その投入を作業者により行うこととしている。これに対して、例えば鶏舎10を制御部の制御によって水張り槽24に設けられたpHセンサからの信号に応じて水張り槽24内の水のpHを2〜6の範囲内に維持するように酸性物質が投入される構成として自動で行う方法でもよい。
また、本実施形態に係る方法では、所定の間隔で、水張り槽24に貯留した鶏糞を水と共に水張り槽24外に排出し、水張り槽24内に新たに水を張ることとしている。これによれば、所定の間隔で水張り槽24から鶏糞を除去することにより水張り槽24内の鶏糞量を一定量以下に抑えることができると共に、所定の間隔で水張り槽24内の水を新たな水に置換することができる。したがって、水張り槽24内を相対的に清潔な状態にすることができる。その結果、水張り槽24からの悪臭の発生をさらに抑えることができる。
ここで、本実施形態では、図1示す例の鶏舎10において、図3に示すように、浄化槽36で浄化処理した水を、水張り槽24内に新たな水として供給し、余分な水については下水放流している(S112)。これによれば、水張り槽24内の水を繰り返し使用することによりコストを削減することができる。また、図2に示す他の例の鶏舎10の場合も、例えば発酵槽38で発酵処理した残渣を、ジャイアントパンダの腸内細菌等により無毒化した後、固形物を堆肥化し、水分を水張り槽24内に対して新たな水として供給し、余分な水については下水放流してもよい。
その他、本実施形態に係る方法において、水張り槽24内の水の温度を所定の温度範囲(例えば、20〜30[℃]程度)に維持してもよい。これによれば、水の温度を比較的低温に維持することにより気体を発生しにくくして、水張り槽24からの悪臭の発生をさらに抑えることができる。また、鶏舎10内にオゾンを曝気したり、水張り槽24内にオゾンを曝射してもよい。これによれば、鶏舎10および水張り槽24内を殺菌すると共に、硫化水素等の発生を抑制することができ、その結果、悪臭の発生をさらに抑えることができる。
以上、説明した通り、本発明に係る鶏舎は、従来の鶏舎とは全く異なる環境型水張り鶏舎である。元来、鶏糞は他の家畜の糞と比較して水分率が低いという特性を有し、そのため、比較的堆肥化しやすく、さらに廃棄物として焼却という手段も取りやすい。したがって、水分率の少ない鶏糞を水中に落下させるという思想はこれまで全く考えられてこなかった。これに対して、本発明によれば、鶏糞を水中に落下させて貯留させことによって臭気を遮断し、鶏糞・糞塵による悪臭の発生を防止できると同時に、鶏の生活環境を改善できる。したがって、鶏の福祉を向上させ、且つ病気の発生を抑制することができる。
さらに、本発明によれば、鶏舎内に蓄積した鶏糞を除去する作業をなくすることができ、養鶏作業者の負担を軽減させることができる。そればかりでなく、当該除糞作業がなくなることによって鶏を出荷した後から新たな雛を入荷するまでの休舎期間を短縮させることができるため、年間の回転数を上げて生産を向上させることが可能になるという経済的効果も得られる。
なお、本発明は、以上説明した実施例に限定されることなく、本発明を逸脱しない範囲において種々変更可能である。特に、本発明の説明には、多くの例で食用鶏を挙げたが、本発明に係る鶏舎および鶏糞の処理方法は、採卵鶏についても適用可能である。
10 鶏舎
12 育雛室
22 床
24 水張り槽
26 底面
28 側面
30 排出口
32 オーバーフロー管
34 排出管
36 浄化槽
38 発酵槽

Claims (11)

  1. 網状に形成された床と、
    前記床下に設けられて前記床の網状の隙間から落下する鶏糞が水中に貯留されるように内部に水が張られた水張り槽と、を備えること
    を特徴とする鶏舎。
  2. 前記水張り槽は、底面が水平方向に対して傾斜して形成され、該傾斜方向の最下部の位置には開閉可能な排出口が設けられていることによって、鶏糞が水と共に前記底面を下降して前記排出口から前記水張り槽外に排出されること
    を特徴とする請求項1記載の鶏舎。
  3. 前記水張り槽内の水のpHが、2〜6の範囲内であること
    を特徴とする請求項1または請求項2記載の鶏舎。
  4. 前記水張り槽の内面は、耐酸性材料を用いて形成されていること
    を特徴とする請求項3記載の鶏舎。
  5. 前記水張り槽の前記排出口と接続された浄化槽と、
    前記浄化槽と接続された残渣処理槽と、が設けられ、
    前記水張り槽から排出された鶏糞と水との混合物が前記浄化槽によって浄化処理され、前記浄化処理された残渣が前記残渣処理槽によって堆肥化処理されること
    を特徴とする請求項2記載の鶏舎。
  6. 前記浄化槽と前記水張り槽とが接続された構成によって、前記浄化処理された水が前記水張り槽内に供給されること
    を特徴とする請求項5記載の鶏舎。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の鶏舎で発生する鶏糞の処理方法であって、
    前記水張り槽内に酸性物質を投入することによって該水張り槽内の水のpHを2〜6の範囲内に維持すること
    を特徴とする鶏糞の処理方法。
  8. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の鶏舎で発生する鶏糞の処理方法であって、
    所定の間隔で、前記水張り槽に貯留した鶏糞を水と共に該水張り槽外に排出し、該水張り槽内に新たに水を張ること
    を特徴とする鶏糞の処理方法。
  9. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の鶏舎で発生する鶏糞の処理方法であって、
    前記水張り槽から排出した鶏糞と水との混合物を浄化処理し、前記浄化処理した残渣を堆肥化処理すること
    を特徴とする鶏糞の処理方法。
  10. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の鶏舎で発生する鶏糞の処理方法であって、
    前記水張り槽から排出した鶏糞と水との混合物を浄化処理し、前記浄化処理した水を、前記水張り槽内に新たな水として供給すると共に余分な水を下水放流すること
    を特徴とする鶏糞の処理方法。
  11. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の鶏舎で発生する鶏糞の処理方法であって、
    前記水張り槽から排出した鶏糞と水との混合物を発酵処理すること
    を特徴とする鶏糞の処理方法。
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