JP2021084313A - 食品用包装袋の印刷方法および食品用包装袋 - Google Patents

食品用包装袋の印刷方法および食品用包装袋 Download PDF

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Yoshinobu Kaneoka
良延 金岡
浩之 杉田
Hiroyuki Sugita
浩之 杉田
孝行 宮崎
Takayuki Miyazaki
孝行 宮崎
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Abstract

【課題】 プラスチックフィルム製の食品用包装袋への表刷りを水性インキジェットインキで実現する。【解決手段】食品用包装袋を構成すべきプラスチックフィルムSの製袋時に表側に位置する面に図柄および/または文字1を印刷するにあたり、インキジェットインキを用いて図柄および/または文字をインキジェット印刷した後、図柄および/または文字を印刷したフィルム表面に透明なフレキソインキ2をフレキソ印刷する。【選択図】 図1

Description

本願発明は、食品を流通するに際し、それを収容するために使用するプラスチックフィルム製の包装袋に関し、より詳細には上記包装袋の印刷方法に関する。
今日では食品の流通に際しては、その場で調製した食品を包装して販売する対面販売に代わり、予め食品工場で調製した加工食品類、パン類、菓子類などを包装した包装入り食品を、コンビニエンスストアやスーパーマーケットなどの小売店舗で販売する方式が主流となりつつある。
前記の販売方式においては包装入り食品は小売店舗の店内の陳列棚などに陳列され、客は購入にあたってはそれを手にとって吟味する。従って、包装自体にも客の購買意欲を惹いたり、客の目につきやすくなるようなデザイン状の工夫が要求される。
前記の場合、包装袋自体は食品を包装することが第一番の目的なので、その機能を損なうような形状の変更は行うことができず、表面に施される図柄および/または文字(以下、「図柄など」と称する。)の役目が非常に重要となる。
前記の図柄などを包装袋に施す手段としては印刷によることが一般的であるが、包装袋に印刷する場合には袋の裏側に印刷(裏刷り)する場合と表側に印刷(裏刷り)する場合の2種の印刷方法がある。この場合、食品用包装袋においては、食品衛生法により印刷インキが食品に接触することが禁止されているので、袋の裏側に印刷する場合にはプラスチックフィルムの印刷層の側に保護用のプラスチックフィルムを積層しなければならなかった。
一方、袋の表側に印刷する場合には前記のような制約はないが、印刷層が露出するので、製袋時に印刷してフィルムを巻き取った際にフィルムの裏面に接触したり、流通時や展示時に他の包装材や物品、あるいは人の手指と接触したりすることにより摩擦により印刷層が削られて不鮮明になったり削り屑が生じることがないよう配慮しなくてはならなかった。
前記の場合、プラスチックフィルムは紙などと異なり液体を吸収し難い基材なので、印刷に際しては塗膜密着性の高いグラビアインキを使用するグラビア印刷や、フレキソインキを使用するフレキソ印刷が採用されていた(例えば特許文献1)。
ところで、印刷に際して製版の必要がなくデジタルデータにより印刷用の画像を生成できるインキジェット印刷はオンデマンド性に優れ、多種の図柄などを随時印刷しなくてはならない食品用包装袋に本来は有用な筈であるが採用できなかった。
その理由は、インキジェット印刷が可能な水性インキジェットインキは耐摩擦性、アルコール耐性、耐油性、耐水性などの諸物性がなく、簡単にインキが落ちてしまい塗膜密着性が薄弱だからである。この場合、塗膜密着性の高いグラビアインキやフレキソインキは粘度が高すぎるので、ノズルからインキを噴射して付着させるインキジェット印刷においてはノズルから円滑に噴射することが不可能で使用できなかった。
特開2000- 273379
図柄などの種類が固定されている固定耐久消費財でなく短期に消費され、しかも内容物に応じて多種多様な図柄などを随時印刷しなくてはならない食品用包装袋においては生産効率を向上させるために印刷のスピードアップが不可欠であった。
しかしながら、新たな図柄などのために版を用意して、その都度製造ラインにセットしなくてはならないグラビア印刷やフレキソ印刷は印刷にとりかかるための工程に時間を要し、スピードアップに限界があった。
一方、インキジェット印刷を袋の裏側に印刷する場合に採用するという選択も容易になし得るが、そのためにはプラスチックフィルムの印刷層の側にプラスチックフィルムを積層する工程を要し、コストと時間を要する問題を生じた。
また、インキジェット印刷に際しUV硬化、EB硬化技術を用いて塗膜密着性を高めるという選択も容易になし得るが、そのための設備を有し、また、作業者の健康への影響も考慮しなくてはならない問題を生じた。
本願発明は前記の問題を解消した食品用包装袋の印刷方法および食品用包装袋を提供することを目的として創作されたものである。
すなわち、本願発明のプラスチックフィルム製の食品用包装袋の印刷方法は、食品用包装袋を構成すべきプラスチックフィルムの製袋時に表側に位置する面に図柄および/または文字を印刷するにあたり、インキジェットインキを用いて図柄および/または文字をインキジェット印刷した後、図柄および/または文字を印刷したフィルム表面に透明なフレキソインキをフレキソ印刷したことを特徴とする。
また、請求項2記載の発明は前記のプラスチックフィルム製の食品用包装袋の印刷方法において、透明なインキはフィルム表面の全面に印刷されることを特徴とする。
また、請求項3記載の発明は前記のプラスチックフィルム製の食品用包装袋の印刷方法において、図柄および/または文字を印刷するためのインキジェットインキは水性インキジェットインキであることを特徴とする。
また、請求項4記載のプラスチックフィルム製の食品用包装袋は、インキジェットインキによる図柄および/または文字の印刷層と、上記印刷層の表面を覆う透明なフレキソインキによる印刷層を、袋の表側に位置する面に有することをことを特徴とする。
また、請求項5記載の発明は前記のプラスチックフィルム製の食品用包装袋において、図柄および/または文字を印刷するためのインキジェットインキは水性インキジェットインキであることを特徴とする。
本願発明のプラスチックフィルム製の食品用包装袋の印刷方法によれば、製袋時に表側に位置する面に図柄などを印刷するにあたり、水性インキジェットインキを用いてインキジェット印刷しても、上記印刷領域に透明なフレキソインキをフレキソ印刷により重ね印刷して、図柄などの印刷層を保護するので、図柄などの印刷層が露出しない。よって、製袋時に印刷してフィルムを巻き取った際にフィルムの裏面に接触したり、流通時や展示時に他の包装材や物品、あるいは人の手指と接触したりすることにより摩擦により図柄などの印刷層が削られて不鮮明になったり削り屑が生じることが防止される。
一方、印刷は食品用包装袋の表面になされるので、裏面に印刷する場合のような保護用のプラスチックフィルムの積層工程がなく、単層のフィルムへ印刷し直ぐに製品とすることができる。
同様に保護用のプラスチックフィルムが不要なのでそのためのコストが削減でき、一方、フィルムの総厚みを削減できる。
また、バリアフィルムなどの積層が必要なプラスチックフィルムであっても、先に積層しておいて表刷りで対応することもできる。
一方、請求項2記載の発明のように、図柄などの印刷層を保護するための透明なフレキソインキをフィルム表面の全面にフレキソ印刷する場合、図柄などの印刷はオンデマンド性に優れたインキジェット印刷により完了し、一方、印刷層を保護するためのフレキソ印刷は図柄などに関わりなく一種類の版で済むので、新たな図柄などのために版を用意して、製造ラインにセットしなくてはならないグラビア印刷やフレキソ印刷のように印刷にとりかかるための工程の時間を要することがなく、スピードアップを図ることが可能となり、内容物に応じて多種多様な図柄などを随時印刷しなくてはならない食品用包装袋の生産効率を飛躍的に高めることができる。
本願発明のプラスチックフィルム製の食品用包装袋の印刷方法の工程を示す概念図。 本願発明のプラスチックフィルム製の食品用包装袋の印刷方法の工程を示す概念図。 本願発明のプラスチックフィルム製の食品用包装袋の斜視図。 本願発明のプラスチックフィルム製の食品用包装袋の異なる態様の斜視図。
以下、本願発明の具体的実施例を添付図面に基づいて説明する。本願発明の食品用包装袋はプラスチックフィルムSにより製袋される。
図柄など1の印刷は製袋前の段階のプラスチックフィルムSに行われるもので、生成された図柄などの画像ファイルのデジタルデータによりインキジェットプリンタを駆動してプラスチックフィルムの製袋時に表面となる面に水性インキジェットインキを用いて図柄など1を印刷する(図1)。
次に、前記の図柄など1が印刷されたフィルムS上の全面に透明なフレキソインキ2をフレキソ印刷する(図2)。
なお、前記のフレキソインキ2の印刷範囲は図柄など1を覆う範囲であれば、フィルムS上の全面でなくても構わない。これは、共通の輪郭を有する複数種の図柄1などを印刷する場合に有用であり、フレキソ印刷の版はフィルムS上の全面に印刷する場合と同様に一種類で済む。一方、透明なフレキソインキが重ね印刷されるのは図柄などの印刷層の領域に限られるので、プラスチックフィルムのその他の箇所の透明性が確保され、また、使用するインキの総量も軽減される。
図5は前記の印刷を施したプラスチックフィルムSを用いた合掌袋を示す図であり、筒の一端箇所H1と合掌箇所H2をヒートシールすることにより製袋される。
同じく、図6は用いた三方袋を示す図であり、底辺箇所H11と両側辺箇所H12、H12をヒートシールすることにより製袋される。
なお、以上の製袋例は例示であり、袋の形態は前記に限られないことは勿論である。
S プラスチックフィルム
1 インキジェットインキによる図柄および/または文字(図柄など)の印刷層
2 フレキソインキによる透明な印刷層

Claims (5)

  1. 食品用包装袋を構成すべきプラスチックフィルムの製袋時に表側に位置する面に図柄および/または文字を印刷するにあたり、インキジェットインキを用いて図柄および/または文字をインキジェット印刷した後、図柄および/または文字を印刷したフィルム表面に透明なフレキソインキをフレキソ印刷したことを特徴とするプラスチックフィルム製の食品用包装袋の印刷方法。
  2. 透明なインキはフィルム表面の全面に印刷される請求項1記載のプラスチックフィルム製の食品用包装袋の印刷方法。
  3. 図柄および/または文字を印刷するためのインキジェットインキは水性インキジェットインキである請求項1または2記載のプラスチックフィルム製の食品用包装袋の印刷方法。
  4. インキジェットインキによる図柄および/または文字の印刷層と、上記印刷層の表面を覆う透明なフレキソインキによる印刷層を、袋の表側に位置する面に有することを特徴とするプラスチックフィルム製の食品用包装袋。
  5. 図柄および/または文字を印刷するためのインキジェットインキは水性インキジェットインキである請求項4記載のプラスチックフィルム製の食品用包装袋。
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