JP2021082424A - 電池モジュールの支持構造 - Google Patents

Abstract

【課題】高い振動強度が確保された電池モジュールの支持構造を提供する。【解決手段】電池モジュールの支持構造は、積層された複数の電池セル、ならびに上記複数の電池セルの積層体を両端から挟持する第１端板及び第２端板を含む電池モジュールと、上記第１端板及び上記第２端板に各々固定される第１部分及び第２部分、ならびに上記第１部分と上記第２部分とを接続するカバー部分を含むカバー部材と、上記カバー部材の上記カバー部分と接合される部分と、支持体に固定される部分とを含む取付部材とを備え、上記第１部分と上記第２部分とを接続する上記カバー部分と上記電池セルの積層体との間に空間が形成されるように上記カバー部材が設けられる。【選択図】図１

Description

本開示は、電池モジュールの支持構造に関する。

特開２０１３−１２９３９１号公報（特許文献１）には、車両において、電池モジュールをブラケットを介してセンタープレートに取り付ける構造が開示されている。

特開２０１３−１２９３９１号公報

特許文献１のような取付構造を採用した場合、振動により電池モジュールとセンタープレートとが相対移動する。この相対移動により、ブラケットと電池モジュールとの締結部、ブラケットとセンタープレートとの締結部に応力が発生する。かかる構造においては、電池モジュールが高剛性の場合、上記相対移動によりセンタープレートに入力される負荷が大きくなる。

車両に限らず、電池モジュールの支持構造において、高い振動強度を確保することが求められる。

本開示は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、本開示の目的は、高い振動強度が確保された電池モジュールの支持構造を提供することにある。

本開示に係る電池モジュールの支持構造は、積層された複数の電池セル、ならびに上記複数の電池セルの積層体を両端から挟持する第１端板及び第２端板を含む電池モジュールと、上記第１端板及び上記第２端板に各々固定される第１部分及び第２部分、ならびに上記第１部分と上記第２部分とを接続する中央部分を含むカバー部材と、上記カバー部材の上記中央部分と接合される部分と、支持体に固定される部分とを含む取付部材とを備え、上記中央部分と上記電池セルの積層体との間に空間が形成されるように上記カバー部材が設けられる。

本開示によれば、電池モジュールの支持構造において、高い振動強度を確保することができる。

本開示の１つの実施の形態に係る電池モジュールの支持構造を車両の側方から見た状態を示す模式図である。 本開示の１つの実施の形態に係る電池モジュールの支持構造を車両の上方から見た状態を示す模式図である。

以下に、本開示の実施の形態について説明する。なお、同一または相当する部分に同一の参照符号を付し、その説明を繰返さない場合がある。

なお、以下に説明する実施の形態において、個数、量などに言及する場合、特に記載がある場合を除き、本開示の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されない。また、以下の実施の形態において、各々の構成要素は、特に記載がある場合を除き、本開示にとって必ずしも必須のものではない。

たとえば、本実施の形態においては、車両における電池モジュールの支持構造を例示するが、本開示は車両における支持構造に限定されず、電池モジュールの支持構造一般に広く適用可能である。たとえば、電池モジュールを電池パックのケースで支持する構造にも本開示の構造を適用することが可能である。

図１は、本実施の形態に係る電池モジュールの支持構造を支持体である車両の側方から見た状態を示す模式図である。

図１に示すように、本実施の形態に係る支持構造は、電池モジュール１０と、カバー２０と、取付ブラケット３０と、車体４０と、シートレール５０と、シート６０とを含む。

電池モジュール１０は、積層された複数の電池セル１１と、端板１２Ａ（第１端板）と、端板１２Ｂ（第２端板）とを含む。端板１２Ａ，１２Ｂは、複数の電池セル１１の積層体を両端から挟持する。

電池モジュール１０を含む電池パックは、フレームによる拘束構造を含み、一般的に言って、高剛性を有する部材である。

カバー２０（カバー部材）は、電池モジュール１０に対して車両の前後方向（図１における左右方向）の両側に設けられる。カバー２０は、固定部分２１Ａ，２１Ｂと、中央部分２２とを含む。

固定部分２１Ａ（第１部分）は、端板１２Ａに固定される。固定部分２１Ｂ（第２部分）は、端板１２Ｂに固定される。固定部分２１Ａ，２１Ｂは、たとえばボルトにより端板１２Ａ，１２Ｂに締結されるが、固定部分２１Ａ，２１Ｂの端板１２Ａ，１２Ｂへの固定方法はこれに限定されない。

中央部分２２は、電池セル１１に面する空間２０Ａ（隙間）を形成する。空間２０Ａは、電池セル１１の積層体と中央部分２２との間に形成される。空間２０Ａには、電池セル１１を冷却する冷却媒体を通過させることが可能である。中央部分２２は、固定部分２１Ａと固定部分２１Ｂとを接続する。中央部分２２は、電池セル１１側に開口した略コの字形状を有する。

取付ブラケット３０（取付部材）は、カバー２０を車体４０に固定するための部材である。取付ブラケット３０は、カバー２０の中央部分２２と接合される接合部分３１と、車体４０（支持体）に固定される固定部分３２とを含む。取付ブラケット３０の断面は、図１に示すように、接合部分３１と固定部分３２とが直角に交差する略Ｌ字形状を有する。

一例として、接合部分３１は、中央部分２２と溶接により接合されるが、接合部分３１の接合方法はこれに限定されない。一例として、固定部分３２はボルトにより車体４０上のフレームに固定されるが、固定部分３２の固定方法はこれに限定されない。

電池モジュール１０、カバー２０、及び取付ブラケット３０の上方にはシートレール５０が設置され、シートレール５０上に乗員用のシート６０が設けられている。

上記支持構造によれば、取付ブラケット３０を電池モジュール１０に直接固定せず、カバー２０を介して取付ブラケット３０と電池モジュール１０とを接続する。略コの字形状の中央部分２２を含むカバー２０が介在することにより、このカバー２０が弾性要素として機能し、高剛性の電池モジュール１０が振動した場合も、当該振動をカバー２０により吸収し、取付ブラケット３０を介して車体４０に伝達される荷重を低減することができる。

また、カバー２０は電池モジュール１０の上下両端に締結される構造を有するため、カバー２０を電池モジュール１０の１箇所に取付ける場合と比較して、取付部の応力集中を緩和することができる。

また、カバー２０内に形成された空間２０Ａに冷却媒体を供給することで、電池モジュール１０の冷却を促進することができる。

このように、本実施の形態に係る電池モジュールの支持構造によれば、振動吸収性を有するカバー２０により、車体４０側の補強を簡略化ないし省略しながら、高い振動強度を確保することができる。車体４０側の補強を簡略化ないし省略することで、部品点数低減、製作コスト低減、車体４０の質量低減に繋げることができる。また、本実施の形態に係る支持構造は、シート６０と車体４０とを間の狭いスペースに搭載可能なものであり、車両における乗員スペースの確保にも寄与し得る。

図２は、電池モジュール１０の支持構造を上方から見た状態を示す模式図である。本実施の形態においては、電池モジュール１０に対して車両の前後方向（図２における上下方向）の両側に位置するカバー２０、取付ブラケット３０に上記支持構造を適用した例について説明したが、電池モジュール１０に対して車両の左右方向（図２における左右方向）の両側に位置するカバー２０α、取付ブラケット３０αに同様の構造を採用することも可能である。一例として、カバー２０αは、電池モジュール１０周辺の機器類を保護する部材として用いられる。

以上、本開示の実施の形態について説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。

１０ 電池モジュール、１１ 電池セル、１２Ａ，１２Ｂ 端板、２０，２０α カバー、２０Ａ 空間、２１Ａ，２１Ｂ 固定部分、２２ 中央部分、３０，３０α 取付ブラケット、３１ 接合部分、３２ 固定部分、４０ 車体、５０ シートレール、６０ シート。

Claims (1)

1. 積層された複数の電池セル、ならびに前記複数の電池セルの積層体を両端から挟持する第１端板及び第２端板を含む電池モジュールと、
   前記第１端板及び前記第２端板に各々固定される第１部分及び第２部分、ならびに前記第１部分と前記第２部分とを接続する中央部分を含むカバー部材と、
   前記カバー部材の前記中央部分と接合される部分と、支持体に固定される部分とを含む取付部材とを備え、
   前記中央部分と前記電池セルの積層体との間に空間が形成されるように前記カバー部材が設けられる、電池モジュールの支持構造。

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