JP2021080239A - 細胞内小器官のヒドロキシルラジカルを消去する分子状水素 - Google Patents

細胞内小器官のヒドロキシルラジカルを消去する分子状水素 Download PDF

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Abstract

【課題】水素ガス又は溶存水素を有効成分として含む、細胞内小器官の内部で発生するヒドロキシルラジカルを消去することにより酸化ストレスを予防及び/又は改善する組成物を提供する。【解決手段】水素ガス又は溶存水素を有効成分として含む、細胞内小器官の内部で発生するヒドロキシルラジカルを消去することにより酸化ストレスを予防及び/又は改善する組成物、並びに、この組成物を、様々な疾病の被験体に投与することを含む被験体の疾病を予防及び/又は改善をする方法。【選択図】なし

Description

本発明は、細胞内小器官で発生したヒドロキシラジカルを消去する分子状水素に関するものである。
1975年、サイエンス誌のMalcom Dole等によってマウスの扁平上皮癌に対する水素ガスの退縮効果が世界で初めての水素の医療利用の報告としてなされた(非特許文献1)。2003年に、MiZ株式会社の柳原等は、2003年に水素分子が活性酸素種の中のヒドロキシルラジカルを選択的に消去することを示した(特許文献1および2。
さらに、MiZ株式会社の柳原等は、2005年にラットの酸化剤誘発モデルに対する水素水の抗酸化効果を報告した(非特許文献2)。
これらの報告から、様々な疾患の原因はミトコンドリア内で発生するヒドロキシルラジカルを起因とすると推測することはできるものの、水素分子によってなぜ様々な疾病が改善されるのかそのメカニズムは明らかになっていない。
また、細胞の内部または外部において、抗酸化剤によって種々の活性酸素種が消去されることは知られているが、ミトコンドリア内のマトリックス空間で活性酸素種を消去することができる抗酸化剤については知られていない。抗酸化剤として機能する水素分子についてもミトコンドリア内部のマトリックスにおいて水素分子がヒドロキシルラジカルを消去していることを確認した報告はない。
今般、本願発明者は、ミトコンドリア内において水素分子がヒドロキシラジカル消去できることをシミュレーションで確認した。これにより、発明者はミトコンドリア内部のマトリックスにおいてヒドロキシルラジカルと反応し得るのは水素分子に限られるとの見解を得た。
また、水素がミトコンドリア内のヒドロキシルラジカルを消去することによって、ミトコンドリアやその他の細胞内小器官の損傷等を抑制し、ミトコンドリア等の機能障害を回復できることを確認した。
さらに、ミトコンドリア等の細胞内小器官だけでなく、細胞内で産生される代謝物質の酸化が抑制され、その結果、様々な疾患に対する効果を奏することを突き止めた。
また、これらの酸化ストレスや疾病に対する効果は、高濃度でなくとも、水素の爆発が生じないような比較的低濃度の水素であっても奏することについても明らかにした。
本願発明者は、ミトコンドリア等の細胞内小器官で発生するヒドロキシルラジカルを消去することによる様々な疾病改善効果が、それらの疾病に関連する遺伝子の転写及び/又は翻訳のオン又はオフを誘導していることを明らかにした。
特許第4653945号 特許第4783466号
Malcome Dole et al.,Science 1975;190:152−154 ″Electrolyzed Hydrogen−Saturated Water for Drinking Use Elicits an Antioxidative Effect:A Feeding Test with Rats″Tomoyuki YANAGIHARA et al.DOI:10.1271/bbb.69.1985
本発明の目的は、分子状水素の摂取により、ミトコンドリア等の細胞小器官内部で発生するヒドロキシラジカルを水素が消去することにより、酸化ストレスが軽減され、様々な疾病を改善することであり、さらにその作用機構を明らかとすることである。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、本発明に係る気体状水素を含む組成物を被験体に投与することにより、細胞内小器官内のヒドロキシルラジカルを消去し、酸化ストレスを軽減し、様々な疾病を予防及び/又は改善させること、さらには、その生化学的な作用機構を明らかにした。
本発明は以下の特徴を包含する。
(1)有効成分として細胞内小器官内部に透過する水素を含み、細胞内小器官の内部で発生するヒドロキシルラジカルを消去することにより酸化ストレスを予防及び/又は改善する組成物である。
(2)遺伝子の転写及び/又は翻訳のオンまたはオフを誘導することにより、前記酸化ストレスに伴う疾病を予防及び/又は改善する、(1)に記載の組成物である。
(3)前記細胞内小器官が、ミトコンドリア、細胞核、ペルオキシソーム、リボソーム、小胞、粗面小胞体、微小管滑面小胞体、液胞、リソソーム、Mieap液滴、および、葉緑体であることを特徴とする(1)または(2)に記載の組成物である。
(4)前記細胞内小器官がミトコンドリアである場合において、前記ヒドロキシルラジカルが消去される場所が、ミトコンドリア内マトリックスである(3)に記載の組成物である。
(5)前記ミトコンドリアが、損傷ミトコンドリア及び/又は機能障害を有するミトコンドリアである、(3)または(4)に記載の組成物である。
(6)前記損傷ミトコンドリア内部のマトリックスで生成したヒドロキシルラジカルを抑制し、Mieap液滴を誘導することによりミトコンドリア機能を回復させる(5)に記載の組成物である。
(7)ミトコンドリアのATP合成機能を向上させる(1)から(6)のいずれかに記載の組成物である。
(8)前記疾病が、循環器疾患、がん、糖尿病、不妊、老化、神経変性疾患、炎症、および、ミトコンドリア病からなる群から選択される疾病であることを特徴とする、(1)から(7)のいずれかに記載の組成物である。
(9)前記水素が、腸内の水素産生菌により産生された水素である(1)から(8)のいずれかに記載の組成物である。
(10)前記水素の濃度がゼロ以上18.5%以下である(1)〜(9)のいずれかに記載の組成物である。
(11)小胞体内のドーパミンの酸化を抑制する(1)に記載の組成物である。
本発明によれば、被験体に、水素分子を投与する(例えば、吸引もしくは吸入)することによって、ミトコンドリア等の細胞小器官内部で発生したヒドロキシルラジカルを消去することによって、酸化ストレスを軽減させることができ、細胞内小器官の損傷を予防及び/又は改善させ、細胞内で産生される代謝物質の酸化を抑制し、遺伝子の転写のオン及び/又はオフを制御し、その結果様々な疾患に対して良好な改善効果を奏することができる。
本発明についてさらに詳細に説明する。
上記のとおり、本発明は水素ガス又は溶存水素を有効成分として含む、細胞内小器官の内部で発生するヒドロキシルラジカルを消去することにより酸化ストレスを予防及び/又は改善する組成物を提供する。
本明細書中、本発明の組成物の有効成分である「水素」は分子状水素(すなわち、気体状水素)であり、特に断らない限り、単に「水素」又は「水素ガス」と称する。また、本明細書中で使用する用語「水素」は、分子式でH、D(重水素)、HD(重水素化水素)、又はそれらの混合ガスを指す。Dは、高価であるが、Hよりスーパーオキシド消去作用が強いことが知られている。本発明で使用可能な水素は、H、D(重水素)、HD(重水素化水素)、又はそれらの混合ガスであり、好ましくはHであり、或いはHに代えて、又はHと混合して、D及び/又はHDを使用してもよい。
本発明の組成物の好ましい形態は、水素ガス含有気体及び/又は水素溶存液体の形態である。
水素ガス含有気体は、好ましくは、水素ガスを含む空気又は、水素ガスと酸素ガスを含む混合ガスである。水素ガス含有気体の水素ガスの濃度は、ゼロ(0)より大きく、かつ18.5体積%以下、例えば0.5〜18.5体積%であり、好ましくは1〜10体積%、例えば2〜10体積%、2〜8体積%、2〜7体積%、3〜10体積%、3〜8体積%、3〜7体積%、3〜6体積%、4〜10体積%、4〜8体積%、4〜7体積%、4〜6体積%、4〜5体積%、5〜10体積%、5〜8体積%、5〜7体積%、6〜10体積%、6〜8体積%、6〜7体積%など、より好ましくは5〜10体積%、5〜8体積%、例えば6〜8体積%、6〜7体積%などである。本発明では、爆発限界以下で水素ガス濃度が高いほど疾患の抑制又は軽減効果が大きい傾向がある。
水素は可燃性かつ爆発性ガスであるため、疾患の抑制又は軽減においては、ヒトなどの被験体に安全な条件で本発明の組成物に水素を含有させて被験体に投与することが好ましい。
水素ガス以外の気体が空気であるときには、空気の濃度は、例えば81.5〜99.5体積%の範囲である。
水素ガス以外の気体が酸素ガスを含む気体であるときには、酸素ガスの濃度は、例えば21〜99.5体積%の範囲である。
その他の主気体として例えば窒素ガスを含有させることができる。空気中に含有する気体である二酸化炭素などのガスを、空気中の存在量程度の量で含有させてもよい。
水素溶存液体は、具体的には、水素ガスを溶存させた水性液体であり、ここで、水性液体は、非限定的に、例えば水(例えば精製水、滅菌水)、生理食塩水、緩衝液(例えばpH4〜7.4の緩衝液)、エタノール含有水(例えばエタノール含有量0.1〜2体積%)、点滴液、輸液、注射溶液、飲料などである。水素溶存液体の水素濃度は、非限定的に、例えば1〜10ppmもしくはそれ以上、例えば1〜12ppm、好ましくは1.2〜8ppm、例えば1.5〜7ppm、1.5〜5ppm、2〜10ppm、2〜8ppm、2〜7ppm、2〜6ppm、2〜5ppm、3〜10ppm、3〜8ppm、3〜7ppm、4〜8ppm、5〜8ppmなど、より好ましくは3〜8ppm、例えば3〜7ppm、4〜10ppm、4〜8ppm、5〜10ppm、5〜8ppmなどである。本発明では、爆発限界以下で溶存する水素濃度が高いほど疾患の抑制又は軽減効果が大きい傾向がある。
水素溶存液体には、疾患を治療するための医薬品を添加してもよい。或いは、当該医薬品は、水素溶存液体又は水素ガス含有気体の投与と別に投与してもよい。
水素ガス含有気体又は水素溶存液体は、所定の水素ガス濃度になるように配合されたのち、例えば耐圧性の容器(例えば、ステンレスボンベ、アルミ缶、好ましくは内側をアルミフィルムでラミネーションした、耐圧性プラスチックボトル(例えば耐圧性ペットボトル)及びプラスチックバッグ、アルミバッグ、等)に充填される。アルミは水素分子を透過させ難いという性質を有している。或いは、水素ガス含有気体又は水素溶存液体は、投与時に、水素ガス生成装置、水素水生成装置、又は水素ガス添加装置、例えば、公知のもしくは市販の水素ガス供給装置(水素ガス含有気体の生成用装置)、水素添加器具(水素水生成用装置)、非破壊的水素含有器(例えば点滴液などの生体適用液バッグ内部へ非破壊的に水素ガスを添加するための装置)などの装置を用いてその場で作製されてもよい。
水素ガス供給装置は、水素発生剤(例えば金属アルミニウム、水素化マグネシウム、等)と水の反応により発生する水素ガスを、希釈用ガス(例えば空気、酸素、等)と所定の比率で混合することを可能にする(日本国特許第5228142号公報、等)。あるいは、水の電気分解を利用して発生した水素ガスを、酸素、空気などの希釈用ガスと混合する(日本国特許第5502973号公報、日本国特許第5900688号公報、等)。これによって0.5〜18.5体積%の範囲内の水素濃度の水素ガス含有気体を調製することができる。
水素ガス供給装置によって発生する水素ガスの量は、5ml/分以上であり、好ましくは30ml/分以上であり、より好ましくは100ml/分以上であり、さらに好ましくは200ml/分以上であり、よりさらに好ましくは300ml/分以上である。
水素添加器具は、水素発生剤とpH調整剤を用いて水素を発生し、水などの生体適用液に溶存させる装置である(日本国特許第4756102号公報、日本国特許第4652479号公報、日本国特許第4950352号公報、日本国特許第6159462号公報、日本国特許第6170605号公報、特開2017−104842号公報、等)。水素発生剤とpH調整剤の組み合わせは、例えば、金属マグネシウムと強酸性イオン交換樹脂もしくは有機酸(例えばリンゴ酸、クエン酸、等)、金属アルミニウム末と水酸化カルシウム粉末、などである。これによって1〜10ppm程度の溶存水素濃度の水素溶存液体を調製できる(例えば、商品名「10ウォーター」(トラスト、博多、日本)、等)。
非破壊的水素含有器は、点滴液などの市販の生体適用液(例えば、ポリエチレン製バッグなどの水素透過性プラスチックバッグに封入されている。)に水素分子をパッケージの外側から添加する装置又は器具であり、例えばMiZ(株)(神奈川、日本)から市販されている(http://www.e−miz.co.jp/technology.html)。この装置は、生体適用液を含むバッグを飽和水素水に浸漬することによってバッグ内に水素を透過し濃度平衡に達するまで無菌的に水素を生体適用液に溶解させることができる。当該装置は、例えば電解槽と水槽から構成され、水槽内の水が電解槽と水槽を循環し電解により水素を生成することができる。或いは、簡易型の使い捨て器具は同様の目的で使用することができる(特開2016−112562号公報、等)。この器具は、アルミバッグの中に生体適用液含有プラスチックバッグ(水素透過性バッグ、例えばポリエチレン製バッグ)と水素発生剤(例えば、金属カルシウム、金属マグネシウム/陽イオン交換樹脂、等)を内蔵しており、水素発生剤は例えば不織布(例えば水蒸気透過性不織布)に包まれている。不織布に包まれた水素発生剤を水蒸気などの少量の水で濡らすことによって発生した水素がプラスチックバッグを透過し生体適用液に非破壊的かつ無菌的に溶解される。
上記の装置又は器具を用いて調製された、水素ガス含有気体や水素飽和生体適用液(例えば水(例えば精製水、滅菌水)、生理食塩水、点滴液、等)は、様々な疾患を有する被験体に経口的に又は非経口的に投与されうる。
本発明の組成物の別の形態には、被験体に経口投与(もしくは摂取)するように調製された、消化管内で水素の発生を可能にする水素発生剤を含有する剤型(例えば、錠剤、カプセル剤、等)が含まれる。水素発生剤は、例えば食品もしくは食品添加物として承認されている成分によって構成されることが好ましい。
本発明の組成物を被験体に投与する方法としては、水素ガスを有効成分とするとき、例えば吸入、吸引等による投与が好ましい、また、水素溶存液体を有効成分とするとき経口投与又は静脈内投与(点滴を含む)が好ましい。ガスを吸入するときには、鼻カニューラや、口と鼻を覆うマスク型の器具を用いることができる。口又は鼻からガスを吸入した水素ガスは、肺を介してだけでなく、拡散によって鼻腔、粘膜を透過して全身に送達される。
経口投与する水素溶存液体については、好ましくは低温下に保存し、冷却した液体、又は常温で保存した液体を被験体に投与してもよい。水素は常温常圧下で約1.6ppm(1.6mg/L)の濃度で水に溶解し、温度による溶解度差が比較的小さいことが知られている。或いは、水素溶存液体は、例えば上記の非破壊的水素含有器を用いて調製された水素ガスを含有させた点滴液又は注射液の形態であるときには、静脈内投与、動脈内投与などの非経口投与経路によって被験体に投与してもよい。
上記水素濃度の水素ガス含有気体又は上記溶存水素濃度の水素溶存液体を1日あたり1回又は複数回(例えば2〜3回)、1週間〜3か月又はそれ以上の期間、例えば1週間〜6か月又はそれ以上にわたり被験体に投与することができる。水素ガス含有気体が投与されるときには、1回あたり例えば10分〜2時間もしくはそれ以上、好ましくは20分〜40分もしくはそれ以上、さらに好ましくは30分〜2時間もしくはそれ以上かけて投与することができる。
本明細書中「被験体」という用語は、哺乳動物、例えば、ヒトを含む霊長類、イヌ、ネコなどのペット動物、動物園などの観賞用動物などを含む。好ましい被験体はヒトである。
本発明の組成物による疾患の処置の際には、十分な治療効果と安全性が確認された、水素ガス生成装置、水素水生成装置、又は水素ガス添加装置(例えば、上記の水素ガス供給装置(もしくは気体状水素吸入装置)、水素添加器具(もしくは水素水生成装置)、非破壊的水素含有器(水素透過性バッグに封入された点滴液などの生体適用液に非破壊的に水素ガスを溶解する装置)などの装置)を使用することが望ましい。
本明細書中、細胞内小器官とは、ミトコンドリア、細胞核、ペルオキシソーム、リボソーム、小胞、粗面小胞体、微小管滑面小胞体、液胞、リソソーム、Mieap液滴、および、葉緑体などの動植物の細胞内部に存在する脂質2重膜によって囲まれた器官のことをいう。ここでMieap液滴とは、p53誘導性タンパク質であるMieapによって誘導される膜が存在する液胞様構造物をいう。
細胞内で発生するヒドロキシルラジカルは、フェントン反応の他、放射線、宇宙線、X線等によって誘起されたものをいう。
フェントン反応は過酸化水素とFe2+、Cu1+等の還元性金属によりヒドロキシルラジカルを生成する反応であるが、過酸化水素は、例えば、ミトコンドリア内膜における電子伝達系における電子の漏出によって生じたスーパーオキシドがスーパーオキシドジスムターゼ(SOD)によって触媒されて生じたものである。
ミトコンドリア内部で発生した過酸化水素は、フェントン反応によってヒドロキシルラジカルを生成し、生成したヒドロキシルラジカルは、ミトコンドリアを構成するミトコンドリアDNA、タンパク質、脂質等の生体関連物質を攻撃し、ミトコンドリアの機能低下を招く。例えば、ミトコンドリアDNAがヒドロキシルラジカルの攻撃を受けるとミトコンドリアDNAの塩基(アデニン(A)、グアニン(G)、チミン(T)、シトシン(C))を酸化し、DNA鎖の一本鎖切断及び/又は二本鎖切断を起こす。このようなDNAの切断はミトコンドリアDNAの変異を誘起する。
過酸化水素はミトコンドリア内部から外部に漏出し、他の細胞内小器官の内部に入ることができる。他の細胞内小器官の内部に入った過酸化水素は、フェントン反応等によってヒドロキシルラジカルとなり、細胞内小器官を構成するタンパク質、DNA、脂質、その他の細胞内小器官内の生体関連物質を攻撃し、細胞内小器官の機能低下を招く。例えば、細胞核内に入った過酸化水素は、フェントン反応によりヒドロキシルラジカルを生成し、生成したヒドロキシルラジカルは、染色体を構成するDNAの塩基(アデニン(A)、グアニン(G)、チミン(T)、シトシン(C))を酸化し、DNA鎖の一本鎖切断及び/又は二本鎖切断を起こす。このようなDNAの切断はミトコンドリアDNAの変異を誘起する。
本願発明者は、今般、生体内に取り込まれた水素は、主として拡散により生体内を移動する。今般、本発明者は、生体内に取り込まれた水素分子が脂質二重膜を透過して、細胞内小器官の内部にまで到達することができ、細胞内小器官内で発生したヒドロキシルラジカルと反応して水分子を生成することを数理化学的シミュレーションにより実証した。細胞内小器官内に到達した水素分子が細胞内小器官内でヒドロキシルラジカルを消去することによって、水素がヒドロキシルラジカルに起因するタンパク質、DNA、脂質の攻撃を防御され、酸化ストレスの予防及び/又は改善がなされる。
上述のような、ヒドロキシルラジカルによる細胞内小器官の損傷による細胞内小器官の機能低下は、循環器疾患、がん、糖尿病、不妊、老化、神経変性疾患、炎症、および、ミトコンドリア病等の疾病の原因となり得る。神経変性疾患は、パーキンソン病、パーキンソン症候群、脊椎小脳変性症、筋委縮性側索硬化症、アルツハイマー病、レビー小体型認知症、皮質基底核変性症である。水素分子の摂取は、これらの疾病から予防/又は改善することができる。
癌抑制タンパク質、癌抑制タンパク質をコードする癌抑制遺伝子がヒドロキシルラジカルの攻撃を受けると、細胞の癌化が誘起され得る。このような癌抑制タンパク質をコードする遺伝子は、例えば、p53、Rb、BRCA1、BRCA2、APC、NF1、NF2、WT1、VHL、CHEK2、Maspin、p73、DPC4(SMAD4)、MSH2、MLH1、PMS2、DCC、PTEN、SDHD、p16、p57KIP2、PTC、TSC1、TSC2、EXT1、EXT2、INK4a、FHIT、NKX3.1、LKB1、E−cadherin、PMS1、PMS2、MSH6、MDAR2、TFG−2、receptor2、IRF−1、p33ING1、PPARγ、BUB1、BUBR1、MIZ、および、これらの遺伝子ファミリー、オペロン群からなる。
また、他の遺伝子変異が癌の素因となる遺伝子としては、毛細血管拡張性運動失調症(ATMIATR)、色素性乾皮症(ヌクレオチド除去修復遺伝子)、ブルーム症候群(BLM)、ワーナー症候群(WRN)、および、ファンコニ貧血(FAA、FAC、FAD)からなる。染色体転座によって不活性化される癌抑制遺伝子としてPMLがある。本発明者は、癌患者において転写及び/又は翻訳の機能が弱い上述の癌抑制遺伝子が、水素分子の摂取によって強くなることを見出し、水素分子が癌抑制遺伝子の転写及び/又は翻訳のオンまたはオフを誘導するしていることを突き止め、それにより水素が癌の症状を予防及び/又は改善させていることを明らかとした。さらに、発明者は水素分子により、低酸素環境下で解糖系代謝を促進させるHIF−1、解糖系酵素ホスホグリセリン酸ムターゼ(PGAM)の転写のオン又はオフを誘導することについても突き止めた。また、水素分子がミトコンドリア活性を抑制して細胞内活性酸素を減少させるペントースリン酸系を活性化させNADPHを増産し抗酸化力を獲得することについても明らかとした。
がん細胞ではグアノシン3リン酸(GDP)の産生が増大し、それにより核小体は正常細胞に比べて肥大化することが明らかになっている。今般、本願発明者は、水素分子を摂取することにより、GDPの産生と核小体の肥大化が抑制され、それによりがんの増大と転移を抑制することを突き止めた。
本願発明者は、数理化学的シミュレーションによって、ミトコンドリア内部で発生した過酸化水素が、細胞核内に移行して、細胞核内でヒドロキシラジカルを発生させて染色体を構成するDNAを攻撃すること、体内に摂取した水素がDNAに近接するヒドロキシルラジカルと反応して水に変換することによってDNAのヒドロキシルラジカルからの攻撃を抑制することを確認した。水素によるヒドロキシルラジカルからのDNAへの攻撃は、癌抑制遺伝子の変異を防止し得る。
Nox4ファミリーはO やHを産生する膜たんぱく質である。Noxタンパク質のうちNox4は心筋細胞の細胞内小器官、特にミトコンドリアに優位に発現しており、心筋梗塞後の非梗塞部心筋、アンジオテンシンII投与や圧負荷による肥大心筋においてNox4タンパク質は発現が増加している活性酸素種を過剰生産しており、そこではヒドロキシルラジカルも同時に過剰生産する。水素分子の摂取によって、Nox4から過剰生産されたヒドロキシルラジカルが水に変換され、心筋梗塞後の心機能障害が抑制及び/又は改善されることを本願発明者は明らかとした。
高齢化に伴う妊娠率の低下や流産の増加は、卵子の染色体異常や胚発達が原因と関係することが知られていた。本願発明者は、その他の原因として、ミトコンドリアDNAへの変異の蓄積によるミトコンドリアの機能低下が関連しており、水素の摂取により、ミトコンドリアDNAの変異の蓄積が修復され、ミトコンドリアの機能低下を予防及び/又は改善をし得ることを明らかにした。
ヒドロキシルラジカルによるミトコンドリアのタンパク質、DNA、脂質等の構成要素の攻撃は、ミトコンドリアの過剰な分裂をもたらすというミトコンドリアの形状制御に悪影響をもたらし、心臓老化、心機能低下が引き起こされる。本願発明者は、被験体が摂取した水素分子がミトコンドリアの過剰分裂を抑制し、心臓老化、心機能低下を予防及び/又は改善することを明らかとした。
ヒドロキシルラジカルによるミトコンドリアのタンパク質、DNA、脂質等の構成要素の攻撃は、ミトコンドリアのダイナミクスの異常をもたらし、それによりインスリン抵抗性を誘起し、膵β細胞におけるグルコース応答性のインスリン分泌不全を招くことが知られている。本願発明者は、被験体が摂取した水素分子がミトコンドリア内部にまで到達し、ミトコンドリア内部の酸化ストレスを低減し、ミトコンドリアのダイナミクスの異常を改善させ、膵β細胞におけるグルコース応答性のインスリン分泌不全を予防及び/又は改善することを明らかとした。
パーキンソン患者ではレビー小体封入体では大きさも数も増大している。封入体は、神経突起に多数存在し、その周囲を目詰まりしたようにミトコンドリアが散在している。封入体によるミトコンドリア輸送の物理的な障害がドパミン神経細胞死の原因であろうと推測されている。本願発明者は、ミトコンドリア内部での水素によるヒドロキシラジカルを水分子に変換することで、神経突起に存在するレビー小体封入体が小さくなることを明らかにした。
上述のとおり、ミトコンドリア内部に到達した水素分子は、ミトコンドリア内部のヒドロキシルラジカルを消去することが明らかとなったが、ミトコンドリア内部のヒドロキシルラジカルを水素分子によって消去することにより、膜電位の低下した損傷ミトコンドリアがPARK2(Parkin)により修復され、オートファジーを発動することにより神経細胞内の損傷ミトコンドリアの修復を行うことでパーキンソン病を改善させることを明らかとした。
また、本願発明者は、被験体が摂取した水素分子が、ミトコンドリア蓄積変性タンパク質mSOD1、神経変性タンパク質polyQをユビキチン化し、分解を促進することで細胞内毒性を軽減し、ミトコンドリアの品質管理を行うことを明らかとした。
MITOLはミトコンドリアに局在する膜型ユビキチンリガーゼとして知られており、ミトコンドリアダイナミクスの重要な因子であり、ミトコンドリアの機能を維持する分子である。MITOLが欠損したマウスでは、分裂ミトコンドリアの増加、活性酸素の増加、細胞老化の指標であるβ−ガラクシダーゼ活性の上昇をしめす。本願発明者は、水素分子の摂取によって、MITOLが欠損したマウスにおいて、活性酸素のうちヒドロキシルラジカルが減少し、ミトコンドリアの分裂を抑制することができることを明らかとした。また、水素分子の摂取によって、MITOLの発現が上昇し、ミトコンドリアの機能が改善することについても明らかとした。
ドーパミンは細胞内小器官である小胞に存在する物質である。ドーパミンはモノアミン酸化酵素Bにより代謝され、過酸化水素を産生させる。通常の状態において、細胞にとって有害な過酸化水素などの活性酸素種(ROS)は、グルタチオンによって除去され、細胞内で安全な濃度に保たれている。パーキンソン病患者の脳組織においては、グルタチオン量の低下と、ドーパミン作動性ニューロンの減少によるドーパミンの代謝回転の活発化によって活性酸素種濃度が増加し、脂質の過酸化などにより細胞がダメージを受ける。また、ドーパミンが酸化されることによって生ずるドパミンキノンは、ミトコンドリア機能に異常を誘発し、またパーキンソン病の発症に関連するα−シンクレイン、Parkin、DJ−1、UCH−L1(PGP9.5))といったタンパク質を修飾する。
今般、本出願人は、ドパミンをヒドロキシルラジカルが酸化してドパミンキノンを生成することを明らかにし、水素分子がヒドロキシルラジカルを消去してドーパミンの酸化を抑制することによって、パーキンソン病を改善させることができることを明らかにした。
密度汎関数理論に基づく量子シミュレーションソフトウェア(DFTB+)による水素分子とヒドロキシルラジカルの直接反応のシミュレーション
これまでに、水素分子が生体内で発生したヒドロキシルラジカルを消去して水に変換することで、水素分子は抗酸化作用を示すことが示唆されてきたが、実際に水素分子がヒドロキシルラジカルと反応していることを確認した前例はない。
本実施例では、種々の活性酸素と水素分子の反応性について密度汎関数理論に基づく量子シミュレーションソフトウェア(DFTB+)を用いて検討した。
構造式エディタ「アボガドロ」を用いて水素分子とヒドロキシルラジカルをそれぞれ複数個3次元空間内に配置して、閉空間内においてDFTB+に基づいて反応を行った。
ヒドロキシルラジカルの運動エネルギーを、1.0eV、1.5eV、2.0eVと変化させながら水素分子と衝突させた。その結果、ヒドロキシルラジカルの運動エネルギーが2.0eVの時に水素分子の水素−水素の共有結合を開裂させて水分子が生成した。
密度汎関数理論に基づく量子シミュレーションソフトウェア(DFTB+)による水素分子の細胞膜透過性のシミュレーション
本実施例では、水素分子の細胞膜透過性について密度汎関数理論に基づく量子シミュレーションソフトウェア(DFTB+)を用いて検討した。
構造式エディタ「アボガドロ」を用いて脂質2重膜(平面状2膜、リポソーム)と水素分子を3次元空間内に配置して、DFTB+に基づいて水素分子に運動エネルギーを与えてリポソームの脂質2重膜の透過性について検討した。その結果、水素分子は平面状の脂質2重膜の外部から内部に透過することを確認した。一方、リポソームのような球状の脂質2重膜の場合は、平面状脂質2重膜のときよりも透過しにくいことが明らかになった。
密度汎関数理論に基づく量子シミュレーションソフトウェア(DFTB+)による水素分子の生体関連物質(DNA)の酸化抑制のシミュレーション
密度汎関数理論に基づく量子シミュレーションソフトウェア(DFTB+)による計算でヒドロキシルラジカルとDNAを反応させるとヒドロキシルラジカルがDNAの塩基を構成する水素原子を引き抜きDNAの1一本鎖切断及び/又は二本鎖切断を引き起こすことが知られている。本実施例ではDNA鎖の周囲に水素分子を配置することによりヒドロキシルラジカルがDNAと反応する前に水素分子と反応して、水素分子が水分子に変換され、DNAをヒドロキシルラジカルからの攻撃をシールドすることが明らかにした。
水素分子により細胞内小器官内のヒドロキシルラジカルを消去することに伴う遺伝子の転写のオン及び/又はオフの機構解明(癌抑制遺伝子関連)
DNAシークエンサーによって、水素分子を作用させる前後における癌細胞の癌抑制遺伝子の転写を測定したところ、水素分子作用後において複数の癌抑制遺伝子の転写が強められていることを確認した。転写が強められた癌抑制遺伝子には、p53、Rb、BRCA1、BRCA2、APC、NF1、NF2、WT1、VHL、CHEK2、Maspin、p73、DPC4(SMAD4)、MSH2、MLH1、PMS2、DCC、PTEN、SDHD、p16、p57KIP2、PTC、TSC1、TSC2、EXT1、EXT2、INK4a、FHIT、NKX3.1、LKB1、E−cadherin、PMS1、PMS2、MSH6、MDAR2、TFG−2、receptor2、IRF−1、p33ING1、PPARγ、BUB1、BUBR1、MIZ、および、これらの遺伝子ファミリー、オペロン群が含まれる。
水素分子により細胞内小器官内のヒドロキシルラジカルを消去することに伴う遺伝子の転写のオン及び/又はオフの機構解明(低酸素誘導関連)
DNAシークエンサーによって、水素分子を作用させる前後における癌細胞の癌抑制遺伝子の転写を測定したところ、水素分子作用後においてHIF−1の転写が弱められ、解糖系酵素ホスホグリセリン酸ムターゼ(PGAM)の転写が強められていることを確認した。

Claims (11)

  1. 有効成分として細胞内小器官内部に透過する水素を含み、細胞内小器官の内部で発生するヒドロキシルラジカルを消去することにより酸化ストレスを予防及び/又は改善する組成物。
  2. 遺伝子の転写及び/又は翻訳のオンまたはオフを誘導することにより、前記酸化ストレスに伴う疾病を予防及び/又は改善する、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記細胞内小器官が、ミトコンドリア、細胞核、ペルオキシソーム、リボソーム、小胞、粗面小胞体、微小管滑面小胞体、液胞、リソソーム、Mieap液滴、および、葉緑体であることを特徴とする請求項1または2に記載の組成物。
  4. 前記細胞内小器官がミトコンドリアである場合において、前記ヒドロキシルラジカルが消去される場所が、ミトコンドリア内マトリックスである請求項3に記載の組成物。
  5. 前記ミトコンドリアが、損傷ミトコンドリア及び/又は機能障害を有するミトコンドリアである、請求項3または4に記載の組成物。
  6. 前記損傷ミトコンドリア内部のマトリックスで生成したヒドロキシルラジカルを抑制し、Mieap液滴を誘導することによりミトコンドリア機能を回復させる請求項5に記載の組成物。
  7. ミトコンドリアのATP合成機能を向上させる請求項1から6のいずれか一項に記載の組成物。
  8. 前記疾病が、循環器疾患、がん、糖尿病、不妊、老化、神経変性疾患、炎症、および、ミトコンドリア病からなる群から選択される疾病であることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の組成物。
  9. 前記水素が、腸内の水素産生菌により産生された水素である請求項1から8のいずれか一項に記載の組成物。
  10. 前記水素の濃度がゼロ以上18.5%以下である請求項1〜9のいずれか一項に記載の組成物。
  11. 小胞内のドーパミンの酸化を抑制する請求項1に記載の組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2007021034A1 (ja) * 2005-08-19 2007-02-22 Shigeo Ohta 生体内の有害な活性酸素及び/又はフリーラジカル除去剤

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