以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一または相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
図1を参照して、本発明の実施形態に係るパレット特定システム5について説明する。図1は、本実施形態に係るパレット特定システム5を示すブロック図である。図1に示すように、パレット特定システム5は、ロボット10と、第1コンピューター20と、第2コンピューター30と、パレットコンベア41と、荷物コンベア42と、自動倉庫50とを備える。なお、パレット特定システム5は、「荷物載置部材特定システム」の一例である。また、ロボット10は、荷物を移動する「移動装置」の一例である。
ロボット10は、ロボット制御部11と、撮像部12と、記憶部13と、ロボットアーム14とを備える。記憶部13は、記憶装置を含み、ソフトウェアのようなコンピュータープログラム及びデータを記憶する。具体的には、記憶部13は、半導体メモリーのような主記憶装置と、半導体メモリー、ソリッドステートドライブ、及び/又は、ハードディスクドライブのような補助記憶装置とを含む。記憶部13は、リムーバブルメディアを含んでいてもよい。記憶部13は、記憶媒体(例えば、非一時的コンピューター読取可能記憶媒体)の一例である。なお、ロボットアーム14は、「荷物移動機構」の一例である。
ロボット制御部11は、CPU(Central Processing Unit)のようなプロセッサーを含む。ロボット制御部11のプロセッサーは、記憶部13の記憶装置に記憶されたコンピュータープログラムを実行して、判定部111及び特定部112として機能する。つまり、ロボット制御部11は、判定部111、特定部112及び計数部113を含む。判定部111、特定部112及び計数部113については後述する。プロセッサーは、「コンピューター」の一例に相当する。
撮像部12は、撮像対象物を撮像する。撮像部12は、例えば、三次元カメラである。三次元カメラは、例えば、2つの単眼カメラ及びプロジェクタを含む。2つの単眼カメラは、例えば、ステレオカメラとして機能する。なお、単眼カメラは、モノクロ(グレースケール)の撮像結果を取得するカメラであってもよいし、カラーの撮像結果を取得するカメラであってもよい。プロジェクタは、2つの単眼カメラの間に位置する。プロジェクタは、撮像対象物に対してパターン投影を行い、2つの単眼カメラは、撮像対象物を異なる方向から同時に撮像し、視差を生み出すことによって、撮像対象物までの距離情報を取得する。なお、三次元カメラは、プロジェクタ及び3つ以上の単眼カメラを含んでいてもよいし、2つ以上の単眼カメラのみを含んでいてもよい。また、撮像部12は、ToF(Time of Flight)カメラであってもよい。ToFカメラは、例えば、撮像対象物に向かってレーザを発射して、レーザの反射位置及び反射時間に基づいて、ToFカメラと撮像対象物との距離情報を取得する。撮像対象物は、例えばパレットPLである。すなわち、撮像部12は、例えば、パレットPLを撮像する。なお、パレットPLは、「荷物載置部材」の一例である。さらに、撮像部12は、2次元カメラであってもよい。
ロボットアーム14は、例えば、多関節型のロボットアームである。ロボットアーム14は、例えば、エンドエフェクタ141及びアーム部142を含む。アーム部142の先端にエンドエフェクタ141が位置する。ロボットアーム14は、ロボット制御部11に制御されて動作する。具体的には、ロボット制御部11は、撮像部12によるパレットPLの撮像結果に基づいてロボットアーム14を制御する。より具体的には、ロボット制御部11は、所定位置(以下、「所定位置PS」と記載する)に位置して荷物が載置されるパレットPLの撮像結果に基づいてロボットアーム14を制御する。その結果、ロボットアーム14のアーム部142が動作し、ロボットアーム14のエンドエフェクタ141がパレットPLに載置された荷物を掴んだり吸着したりして、所定位置PSに位置するパレットPLから荷物をピッキングする。ロボットアーム14がピッキングを1回行う度に、ロボット制御部11は、撮像部12による1回のピッキング後のパレットPLの撮像結果に基づいて、ロボットアーム14の動作を制御する。ロボットアーム14は、例えば、1回のピッキングで、1個の荷物を移動させる。なお、ロボットアーム14は、1回のピッキングで複数の荷物を移動させてもよい。ここで、ピッキングは、移動の一例である。すなわち、ロボットアーム14が荷物をピッキングすることは、荷物移動機構が荷物を移動することに相当する。よって、本明細書において、ピッキングは、移動と読み替えることもできる。
ここで、本明細書において、荷物は、例えば、箱形状を有する梱包材と、梱包材に収容された物品とを含む。具体的には、梱包材は、ダンボール箱である。なお、荷物は、梱包材を含まず、物品だけを含んでいてもよい。
第1コンピューター20は、制御部21と、記憶部22とを備える。記憶部22のハードウェア構成は、ロボット10の記憶部13のハードウェア構成と同様である。記憶部22は、例えば、パレットPLに載置された荷物Baの総個数情報を予め記憶している。具体的には、記憶部22は、倉庫に入荷した時のパレットPLに載置された荷物の総個数情報を予め記憶している。なお、ロボット10のロボット制御部11は、記憶部22が予め記憶する総個数情報を取得し、記憶部13に記憶させる。
制御部21は、CPUのようなプロセッサーを含む。制御部21のプロセッサーは、記憶部22の記憶装置に記憶されたコンピュータープログラムを実行する。
第2コンピューター30は、搬送制御部31と、記憶部32とを備える。記憶部32のハードウェア構成は、ロボット10の記憶部13のハードウェア構成と同様である。搬送制御部31は、CPUのようなプロセッサーを含む。搬送制御部31のプロセッサーは、記憶部32の記憶装置に記憶されたコンピュータープログラムを実行して、搬送部40を制御する。搬送部40については後述する。
自動倉庫50は、荷物棚51と、クレーン52と、複数の収容部53とを備える。荷物棚51は、例えば、荷物を載せた状態のパレットPLを収容する。荷物棚51は、複数の収容スペースを有する。1つの収容スペースには、例えば、荷物を載せた状態の1つのパレットPLが収容される。
クレーン52は、例えばスタッカクレーンである。クレーン52は、パレットPLを搬送する。具体的には、クレーン52は、荷物を載置するパレットPLを搬送したり、荷物を載置していないパレットPLを搬送したりする。クレーン52は、第1クレーン521及び第2クレーン522を含む。第1クレーン521及び第2クレーン522の詳細については後述する。
複数の収容部53の各々は、複数のパレットPLを収容する。具体的には、複数の収容部53の各々は、荷物が載置されていない複数のパレットPLを収容する。複数の収容部53は、それぞれ、パレットPLの種類ごとに複数のパレットPLを収容する。収容部53は、例えばパレットマガジンである。パレットPLの種類は、例えば、パレットPLのレンタル会社のパレットPL、荷物を構成する物品のメーカーのパレットPL、又は、倉庫のパレットPLである。複数の収容部53は、図1の例では、第1収容部531、第2収容部532、及び第3収容部533を含む。本実施形態において、第1収容部531は、例えば、パレットPLのレンタル会社のパレットPLを収容する。第2収容部532は、例えば、荷物を構成する商品のメーカーのパレットPLを収容する。第3収容部533は、例えば、倉庫のパレットPLを収容する。つまり、複数の収容部53は、パレットPLの種類ごとに用意される。
なお、パレットPLの種類が複数である限り、パレットPLの種類は2種類以上であればよい。パレットPLの種類の数に応じて、複数の収容部53の種類が変わる。例えば、パレットPLの種類が2種類である場合、複数の収容部53の種類も2種類である。また、パレットPLの種類が3種類である場合、複数の収容部53の種類は3種類である。さらに、パレットPLの種類が4種類である場合、複数の収容部53の種類は4種類である。なお、本実施形態のように、パレットPLの種類を3種類に分類する場合、パレットPLのレンタル会社のパレットPL、荷物を構成する物品のメーカーのパレットPL、及びその他のパレットPLのように分類してもよい。この場合、例えば、倉庫のパレットPLは、その他のパレットPLとして分類される。また、パレットPLは業者ごとに分類されるだけでなく、パレットPLの業者及び素材によって分類されてもよい。具体的には、パレットレンタル会社の木製のパレットPLと、パレットレンタル会社の合成樹脂製のパレットPLとを分類してもよい。
パレットコンベア41と荷物コンベア42との各々は、例えば、ローラコンベア、ベルトコンベア、チェーンコンベア、又は、グラビティコンベアである。
パレットコンベア41は、パレットPLを搬送する。パレットコンベア41は、第1コンベア411及び第2コンベア412を含む。第1コンベア411及び第2コンベア412の詳細については後述する。荷物コンベア42は、荷物を搬送する。具体的には、荷物コンベア42は、例えば、ロボットアーム14がパレットPLからピッキングした荷物を搬送する。
ここで、ロボット制御部11、第1コンピューター20、及び、第2コンピューター30は、パレット特定装置1を構成する。すなわち、パレット特定装置1は、ロボット制御部11、第1コンピューター20、及び、第2コンピューター30を備える。パレット特定装置1は、「荷物載置部材特定装置」の一例である。パレット特定装置1は、ロボットアーム14によってピッキングされる荷物を載置するパレットPLの種類を特定する。換言すれば、パレット特定装置1は、荷物移動機構によって移動される荷物を載置するパレットPLの種類を特定する。
また、クレーン52、パレットコンベア41、及び荷物コンベア42は、搬送部40を構成する。すなわち、搬送部40は、クレーン52、パレットコンベア41、及び荷物コンベア42を備える。なお、搬送部40は、搬送車をさらに備えていてもよい。また、搬送部40は、クレーン52、パレットコンベア41、及び荷物コンベア42の少なくとも1つに代えて、搬送車を備えていてもよい。搬送車は、例えば、無人搬送車(AGV:Automated Guided Vehicle)である。搬送部40は、パレットPLを搬送する。また、搬送部40は、搬送制御部31によって制御される。
次に、図1及び図2を参照して、パレット特定システム5の動作について説明する。図2は、パレット特定システム5が導入された倉庫100を示す模式図である。すなわち、倉庫100には、例えば、パレット特定システム5が導入されている。本実施形態において、搬送部40は、コンベア43をさらに備える。
図2に示すように、倉庫100は、ロボット10と、自動倉庫50とを収容している。本実施形態において、倉庫100の1階であって、自動倉庫50と異なる位置に、コンベア43が設置されている。また、本実施形態において、倉庫100の2階であって、自動倉庫50と異なる位置に、パレットコンベア41、荷物コンベア42、及びロボット10が設置されている。
自動倉庫50は、倉庫100の床周辺から倉庫100の天井周辺にわたって延びている。自動倉庫50は、複数の収納スペースSPを有する。複数の収納スペースSPの各々には、荷物を載置したパレットPL及び収容部53が収容される。
クレーン52は、例えば、2本のガイドフレーム52a、荷台52b及びレール52cを含む。荷台52bは、2本のガイドフレーム52aの間に位置する。2本のガイドフレーム52a、及び、荷台52bは、レール52cに沿って水平方向に移動する。荷台52bは、2本のガイドフレーム52aに沿って鉛直方向に移動する。
以下、荷物群BSを載置したパレットPLの倉庫100への搬入について説明する。貨物自動車TLは、荷物群BSを載置したパレットPLを倉庫100に運搬してくる。荷物群BSは、複数の荷物Baによって構成される。
搬送制御部31は、貨物自動車TLによって運搬されてきたパレットPLをクレーン52に搬送するように、コンベア43を制御する。その結果、コンベア43は、貨物自動車TLによって運搬されてきたパレットPLを、荷物群BSを載せた状態のまま、クレーン52に搬送する。
次に、第1コンピューター20の制御部21がパレットPLの収納先を決定し、制御部21が第2コンピューター30にパレットPLの収納先を指示する。パレットPLの収納先は、例えば、荷物棚51のうちの所定の収納スペースSPである。そして、第2コンピューター30の搬送制御部31は、コンベア43によって搬送されたパレットPLを搬送して、荷物棚51のうちの所定の収納スペースSPにパレットPLを収納するように、クレーン52を制御する。その結果、クレーン52は、コンベア43によって搬送されたパレットPLを搬送して、荷物棚51のうちの所定の収納スペースSPにパレットPLを収納する。なお、第1コンピューター20の制御部21は、例えば、倉庫100にパレットPLが搬入されたときに、パレットPLの収納先を決定してもよいし、コンベア43がパレットPLを搬送するときに、パレットPLの収納先を決定してもよい。また、第2コンピューター30の搬送制御部31がパレットPLの収納先を決定してもよい。
次に、荷物Baの出荷について説明する。第1コンピューター20が荷物Baの出荷指示を受け付けると、第1コンピューター20の制御部21は、荷物Baの出荷指示を第2コンピューター30に出力する。出荷指示は、例えば、荷物Baの識別番号と、荷物棚51のうちの荷物Baの収納先を示す情報と、荷物Baの出荷個数を示す情報と、荷物Baの出荷先を示す情報とを含む。第2コンピューター30の搬送制御部31は、出荷指示に基づいて、荷物Baを載置するパレットPLをパレットコンベア41に搬送するように、クレーン52を制御する。その結果、クレーン52は、荷物Baが載置されるパレットPLをパレットコンベア41に搬送する。なお、第2コンピューター30は、第1コンピューター20を介さずに、直接、荷物Baの出荷指示を受け付けてもよい。
搬送制御部31は、クレーン52によって搬送されたパレットPLを所定位置PSに搬送するようにパレットコンベア41を制御する。その結果、パレットコンベア41は、クレーン52によって搬送されたパレットPLを所定位置PSに搬送する。所定位置PSは、パレットPLに載置される荷物Baがロボットアーム14によってピッキングされるときのパレットPLが配置される位置である。換言すれば、所定位置PSは、パレットPLに載置される荷物Baが荷物移動機構によって移動されるときのパレットPLが配置される位置である。図1の例では、所定位置PSは、パレットコンベア41上の位置である。
撮像部12は、所定位置PSの上方に配置される。なお、撮像部12は、例えば、アーム部142の先端部に配置されていてもよい。撮像部12は、所定位置PSに位置するパレットPLを撮像する。具体的には、撮像部12は、所定位置PSに位置し、荷物Baを載置するパレットPLを撮像する。このとき、撮像部12による撮像結果には、パレットPLを示す画像情報及びパレットPLに載置される荷物Baを示す情報が含まれている。ロボット制御部11は、撮像部12による撮像結果に基づいて、ロボットアーム14を制御する。その結果、ロボットアーム14は、荷物Baを載置するパレットPLの撮像結果に基づいて、所定位置PSに配置されるパレットPLから荷物Baをピッキングする。なお、撮像部12は、ロボットアーム14がパレットPLの上方に位置していない状態で、パレットPLを撮像する。
ロボット制御部11は、パレットPLからピッキングした荷物Baを荷物コンベア42上に載置するようにロボットアーム14を制御する。その結果、ロボットアーム14は、パレットPLからピッキングした荷物Baを荷物コンベア42に載置する。なお、出荷指示が含む荷物Baの出荷個数を示す情報に対応する回数だけ、ロボット制御部11は、ロボットアーム14に荷物Baをピッキングさせる。
搬送制御部31は、荷物コンベア42に載置された荷物Baを所定の場所に搬送するように、荷物コンベア42を制御する。その結果、荷物コンベア42は、荷物コンベア42に載置された荷物Baを所定の場所に搬送する。そして、荷物Baは出荷先に出荷される。
次に、荷物BaをピッキングされたパレットPLについて説明する。ロボットアーム14が出荷指示に基づくピッキングを完了したことに応じて、判定部111は、パレットPLに載置される荷物Baの個数に関する個数情報に基づいて、パレットPLに荷物Baが載置されているか否かを判定する。個数情報及び判定部111による判定の詳細については後述する。
判定部111によってパレットPLに荷物Baが載置されていると判定された場合、搬送制御部31は、荷物Baを載置した状態のパレットPLをクレーン52に搬送するようにパレットコンベア41を制御する。その結果、パレットコンベア41は、荷物Baを載置した状態のパレットPLをクレーン52に搬送する。
次に、第1コンピューター20の制御部21がパレットPLの収納先を決定し、制御部21が第2コンピューター30に、荷物棚51のうちの所定の収納スペースSPを指示する。そして、搬送制御部31は、ピッキングが完了してパレットコンベア41によって搬送されたパレットPLを搬送して、荷物棚51のうちの所定の収納スペースSPにパレットPLを収納するように、クレーン52を制御する。その結果、クレーン52は、ピッキングが完了してパレットコンベア41によって搬送されたパレットPLを搬送して、荷物棚51のうちの所定の収納スペースSPにパレットPLを収納する。なお、制御部21は、例えば、ピッキングのためにクレーン52によってパレットコンベア41に搬送される前のパレットPLの収納先にパレットPLを収納してもよいし、新たな収納先にパレットPLを収納してもよい。また、制御部21は、例えば、パレットコンベア41がパレットPLをクレーン52に搬送する間に、パレットPLの収納先を決定する。なお、第1コンピューター20の制御部21に換えて、第2コンピューター30の搬送制御部31がパレットPLの収納先を決定してもよい。
一方、判定部111によってパレットPLに荷物Baが載置されていないと判定された場合、特定部112は、パレットPLを撮像する撮像部12による撮像結果に基づいて、パレットPLの種類を特定する。具体的には、特定部112は、撮像部12による所定位置PSに位置するパレットPLの撮像結果に基づいて、パレットPLの種類を特定する。このとき、特定部112による撮像結果には、荷物Baが載置されていないパレットPLを示す画像情報が含まれている。特定部112は、例えば、記憶部13に記憶されたパレットPLの種類ごとのパターンと撮像結果とのパターンマッチングによって、パレットPLの種類を特定する。ここで、記憶部13に記憶されたパレットPLの種類ごとのパターンは、例えば機械学習によって記憶部13に記憶される。パレットPLのパターンを示す情報は、パレットPLの特徴量を含む。パレットPLの特徴量は、例えば、パレットPLの色を示す情報とパレットPLの形状を示す情報との少なくとも1つを含む。具体的には、特定部112は、撮像部12による撮像結果を示す3次元データに基づいて、パレットPLの種類を特定する。ここで、荷物Baを載置されていないパレットPLを「空パレット」と記載することができる。
特定部112は、搬送制御部31に対して、パレットPLの種類の特定結果を出力する。ここで、特定部112は、第1コンピューター20を介して、搬送制御部31に対してパレットPLの種類の特定結果を出力してもよい。また、特定部112は、パレットPLの種類の特定結果を第2コンピューター30に直接送信することによって、搬送制御部31に対してパレットPLの種類の特定結果を出力してもよい。
第2コンピューター30の搬送制御部31は、特定部112によるパレットPLの種類の特定結果に基づいて、搬送部40の動作を制御する。具体的には、搬送制御部31は、特定部112による特定結果に基づいて、種類を特定されたパレットPLをクレーン52に搬送するようにパレットコンベア41を制御する。その結果、パレットコンベア41は、種類を特定されたパレットPLをクレーン52に搬送する。なお、パレットコンベア41によって荷物Baが載置されていないパレットPLがクレーン52に搬送される間に、特定部112は、パレットPLの種類を特定してもよい。従って、所定位置PSで荷物Baが載置されていないパレットPLを待機させることなく、パレットPLをクレーン52に搬送させることができる。
搬送制御部31は、特定部112による特定結果に基づいて、複数の収容部53のうち、特定されたパレットPLの種類に対応する収容部53に、パレットPLを収容するように、クレーン52を制御する。例えば、荷物Baが載置されていないパレットPLの種類がパレットPLのレンタル会社のパレットPLである場合、搬送制御部31は、荷物Baが載置されていないパレットPLを第1収容部531に収容するように、クレーン52を制御する。その結果、クレーン52は、パレットコンベア41によって搬送された荷物Baが載置されていないパレットPLを、パレットPLの種類に対応する第1収容部531に収容する。
収容部53は、複数のパレットPLを収容する。収容部53は、収容部53が複数のパレットPLで満杯になることを検出するセンサを備える。センサは、例えば、フォトセンサである。収容部53が複数のパレットPLで満杯になることに応じて、収容部53は、収容部搬出指示を第2コンピューター30に出力する。収容部搬出指示は、収容部53が満杯であることと、収容部53が収容するパレットPLの種類を示す情報とを含む。なお、収容部53は、第1コンピューター20を介して、収容部搬出指示を第2コンピューター30に出力してもよい。
収容部搬出指示を受け付けることに応じて、第2コンピューター30の搬送制御部31は、パレットPLで満杯になった収容部53に収容された複数のパレットPLをコンベア43に搬送するように、クレーン52を制御する。その結果、クレーン52は、パレットPLで満杯になった収容部53に収容された複数のパレットPLをコンベア43に搬送する。
さらに、搬送制御部31は、クレーン52によって搬送された複数のパレットPLを所定の場所に搬送するように、コンベア43を制御する。所定の場所は、例えば、パレットPLの種類に応じて異なる。その結果、コンベア43は、パレットPLで満杯になったに収容された複数のパレットPLを、パレットPLの種類に対応する所定の場所に搬送する。そして、所定の場所に搬送された複数のパレットPLは、例えば、適宜、倉庫100から搬出されて貨物自動車TLによって所定の業者に返却されたり、倉庫100内で再度利用されたりする。
以上、図1及び図2を参照して説明したように、本実施形態によれば、パレットPLに荷物Baが載置されていないと判定されたときに、パレットPLを撮像する撮像部12による撮像結果に基づいて、パレットPLの種類が特定される。従って、パレットPLに荷物Baが載置されていないと判定された時に、無作為にパレットPLを保管することなく、パレットPLの種類ごとのパレットPLの仕分けを開始することができる。その結果、無作為に保管されたパレットPLを種類ごとに仕分ける手間を省くことができ、効率的にパレットPLを仕分けることができる。
また、本実施形態によれば、所定位置PSに位置するパレットPLの撮像結果に基づいて、パレットPLの種類が特定される。従って、パレットPLに載置された荷物Baのピッキングを完了してから、パレットPLの種類を特定するためにパレットPLを移動させることなく、パレットPLの種類を特定できる。その結果、さらに効率的にパレットPLの種類を仕分けることができる。
さらに、本実施形態によれば、所定位置PSに位置するパレットPLの撮像結果に基づいて、パレットPLの種類が特定される。従って、ロボットアーム14がピッキングするためにパレットPLを撮像する撮像部12が、パレットPLの種類を特定するためにパレットPLを撮像できる。その結果、パレットPLの種類を特定するためだけの専用の撮像部を備えることなく、パレットPLの種類を特定でき、パレット特定システム5のコストを低減できる。
さらに、本実施形態によれば、特定部112によるパレットPLの種類の特定結果に基づいて、複数の収容部53のうち、パレットPLの種類に対応する収容部53に、パレットPLを収容するように、クレーン52が制御される。従って、自動的に、パレットPLの種類ごとにパレットPLを収容部53に収容できる。
次に、図1及び図2を参照して、パレットPLに荷物Baが載置されているか否かの判定について詳細に説明する。判定部111は、例えば、パレットPLの撮像結果に基づく個数情報、又は、パレットPLからピッキングされた荷物Baの個数の計数結果に基づく個数情報に基づいて、パレットPLに荷物Baが載置されているか否かを判定する。
まず、パレットPLからピッキングされた荷物Baの個数の計数結果に基づく個数情報に基づいた判定部111による判定について説明する。計数部113は、パレットPLからピッキングされた荷物Baの個数を計数する。換言すれば、計数部113は、パレットPLから移動された荷物Baの個数を計数する。判定部111は、記憶部22が予め記憶している総個数情報(すなわち、記憶部22から取得して記憶部13が記憶する総個数情報)と、計数部113による計数結果とに基づく個数情報に基づいて、パレットPLに荷物Baが載置されているか否かを判定する。例えば、総個数情報と計数結果とが同じ数を示す場合、判定部111は、パレットPLに荷物Baが載置されていないと判定する。一方、総個数情報が示す数よりも計数結果が示す数の方が小さい場合、判定部111は、パレットPLに荷物Baが載置されていると判定する。
従って、パレットPLから荷物Baがピッキングされる度に、パレットPLに載置されている荷物Baの個数を算出できる。更に、計数部113は、計数結果を第1コンピューター20に出力する。その結果、倉庫100に保管されている荷物Baの個数をリアルタイムで管理でき、倉庫100に保管されている荷物Baの棚卸を自動化できる。
次に、パレットPLの撮像結果に基づく個数情報に基づいた判定部111による判定について説明する。判定部111は、撮像部12による所定位置PSに位置するパレットPLの撮像結果に基づくパレットPL上の荷物Baの個数情報に基づいて、パレットPLに荷物Baが載置されているか否かを判定する。ここで、撮像部12による撮像結果に基づくパレットPL上の荷物Baの個数情報は、「0個」又は「1個以上(0個ではない)」のいずれかを示す。
具体的には、判定部111は、例えば、撮像部12による撮像結果を示す3次元データを取得する。3次元データは、例えば、点群によって表される画像データであり、例えば、撮像部12から撮像対象物までの深度(奥行き)を示す深度情報を含む。次に、判定部111は、3次元データが、パレットPLに載置される荷物Baの特徴量と一致するデータを含むか否かを判定する。3次元データが荷物Baの特徴量と一致するデータを含む場合、判定部111は、パレットPL上の荷物Baの個数が「1個以上(0個ではない)」と判定する。つまり、判定部111は、パレットPLに荷物Baが載置されていると判定する。また、3次元データが荷物Baの特徴量と一致するデータを含まない場合、判定部111は、パレットPL上の荷物Baの個数が「0個」であると判定する。つまり、判定部111は、パレットPLに荷物Baが載置されていないと判定する。なお、撮像部12がモノクロ(グレースケール)の単眼カメラを備えている場合、撮像部12は、色情報を取得可能な単眼カメラを更に備えていてもよい。この場合、及び、ステレオカメラがカラーの単眼カメラによって構成される場合、撮像部12による撮像結果は、撮像対象物の色を示す色情報を含む。従って、判定部111は、色情報を含む撮像結果を取得する。撮像部12による撮像結果が深度情報に加えて色情報を含む場合、パレットPLの種類の特定精度が向上する。ここで、判定部111は、撮像部12による撮像結果を示す3次元データに基づいて、パレットPL上に荷物Baが載置されているか否かを判定したが、撮像部12による撮像結果を示すデータの種類は特に限定されない。例えば、判定部111は、撮像部12による撮像結果を示す2次元データを取得し、撮像部12による撮像結果を示す2次元データに基づいて、パレットPL上に荷物Baが載置されているか否かを判定してもよい。2次元データは、例えば、撮像対象物の濃淡情報及び/又は色情報を含む。
ここで、記憶部13は、パレットPLの高さを示す情報を記憶している。従って、判定部111は、3次元データがパレットPLの高さ以上の高さを有するデータを含む場合に、パレットPLに荷物Baが載置されていると判定し、3次元データがパレットPLの高さと略同一である高さを有するデータのみを含む場合に、パレットPLに荷物Baが載置されていないと判定することもできる。また、判定部111は、撮像部12による撮像結果を示す3次元データに基づいて、荷物コンベア42で搬送可能な最小サイズを有する荷物がパレットPLに載置されているか否かを判定できる。従って、判定部111は、パレットPLに載置されている物体が荷物と異なる物体(異物)であるか否かを判定できる。具体的には、荷物コンベア42で搬送可能な最小サイズの荷物よりも小さい物体がパレットPLに載置されていると判定部111が判定する場合、判定部111は、パレットPLには異物が載置されていると判定できる。
従って、ロボットアーム14がパレットPLから荷物Baをピッキングするための撮像結果を生成する撮像部12の撮像結果に基づいて、パレットPLに荷物Baが載置されているか否かが判定される。その結果、パレットPLに荷物Baが載置されているか否かを判定するための機器を別途備えることなく、パレット特定装置1は、パレットPLに荷物Baが載置されているか否かを判定できる。
判定部111は、パレットPLの撮像結果に基づく個数情報と、計数部113による計数結果に基づく個数情報との双方に基づいて、パレットPLに荷物Baが載置されているか否かを判定してもよい。判定部111は、パレットPLの撮像結果に基づく個数情報と、計数部113による計数結果に基づく個数情報とが異なる場合に、判定結果を「異常」として処理することができる。
例えば、荷物Baの梱包材の天面が開くなどして荷物Baが変形する場合、計数部113による計数結果に基づく個数情報がパレットPL上に荷物Baがあることを示し、パレットPLの撮像結果に基づく個数情報がパレットPL上に荷物Baがないことを示すため、判定部111は、判定結果を「異常」として処理する。また、倉庫100へのパレットPLの搬入時にパレットPLに載置される荷物Baの数が足りていなかった場合、計数部113による計数結果に基づく個数情報はパレットPL上に荷物Baがあることを示し、パレットPLの撮像結果に基づく個数情報はパレットPL上に荷物Baがないことを示すため、判定部111は、判定結果を「異常」として処理する。判定部111が「異常」と判定する場合、作業者は、目視でパレットPLを確認する。
次に、図3及び図4を参照して、パレット特定装置1が実行するパレット特定方法について説明する。図3及び図4は、パレット特定装置1が実行するパレット特定方法を示すフローチャートである。
図3に示すように、ステップS5において、荷物Baを載置するパレットPLを荷物棚51に収納するように、第2コンピューター30の搬送制御部31は、クレーン52を制御する。その結果、クレーン52は、パレットPLを搬送して、パレットPLを荷物棚51に収納する。
ステップS10において、第1コンピューター20の制御部21は、荷物Baの出荷指示を受け付けたか否かを判定する。ステップS10において肯定的判定(Yes)がされる場合、すなわち、荷物Baの出荷指示を受け付けた場合、制御部21は、荷物Baを載せたパレットPLをパレットコンベア41に搬送する指示を搬送制御部31に出力する。一方、ステップS10において否定的判定(NO)がされる場合、すなわち、荷物Baの出荷指示を受け付けていない場合、制御部21は、荷物Baの出荷指示を受け付けるまで待機する。
ステップS15において、搬送制御部31は、荷物Baを載せたパレットPLをパレットコンベア41に搬送するようにクレーン52を制御する。その結果、クレーン52は、荷物Baを載せたパレットPLをパレットコンベア41に搬送する。
ステップS20において、搬送制御部31は、パレットPLを所定位置PSに搬送するように、パレットコンベア41を制御する。その結果、パレットコンベア41は、パレットPLを所定位置PSに搬送する。
ステップS25において、ロボット10のロボット制御部11は、パレットPLに載置された荷物Baをピッキングするように、ロボットアーム14を制御する。その結果、ロボットアーム14は、パレットPLに載置された荷物Baをピッキングして、ピッキングした荷物Baを荷物コンベア42に載置する。
ステップS30において、ロボット制御部11は、荷物Baの出荷指示が示す出荷個数を示す情報に対応する回数だけ荷物Baをピッキングしたか否かを判定する。ステップS30において、否定的判定(NO)がされる場合、処理はステップS25に戻り、ロボット制御部11は、再びロボットアーム14に荷物Baをピッキングさせる。一方、ステップS30において肯定的判定(YES)がされる場合、すなわち、荷物Baのピッキングが完了している場合、処理はステップS35に進む。
ステップS35において、ロボット10のロボット制御部11の判定部111は、パレットPLに載置される荷物Baの個数情報に基づいて、パレットPLに荷物Baが載置されているか否かを判定する。ステップS35において否定的判定(NO)がされる場合、すなわち、荷物Baのピッキングが完了した後にパレットPLに荷物Baが載置されている場合、処理はステップS45に進む。
ステップS45において、搬送制御部31は、パレットPLをクレーン52に搬送するように、パレットコンベア41を制御する。その結果、パレットコンベア41は、パレットPLをクレーン52に搬送する。そして、処理はステップS5に戻り、搬送制御部31は、パレットコンベア41によって搬送されたパレットPLを荷物棚51の所定の収納先に収納するように、クレーン52を制御する。その結果、クレーン52は、パレットコンベア41によって搬送されたパレットPLを荷物棚51の所定の収納先に収納する。
一方、ステップS35において肯定的判定(YES)がされる場合、すなわち、パレットPLに荷物Baが載置されていない場合、処理はステップS40に進む。ステップS40において、特定部112は、撮像部12による撮像結果に基づいて、パレットPLの種類を特定する。そして、処理は、図4のステップS50に進む。
図4に示すように、ステップS50において、特定部112は、ステップS40で特定したパレットPLの種類を示す情報を第2コンピューター30(具体的には、搬送制御部31)に出力する。このとき、特定部112は、パレットPLの種類を示す情報を第2コンピューター30に直接送信することによってパレットPLの種類を示す情報を第2コンピューター30に出力してもよいし、第1コンピューター20を介してパレットPLの種類を示す情報を第2コンピューター30に送信してもよい。
ステップS55において、搬送制御部31は、パレットPLをクレーン52に搬送するように、パレットコンベア41を制御する。その結果、パレットコンベア41は、パレットPLをクレーン52に搬送する。
ステップS60において、搬送制御部31は、パレットPLをパレットPLの種類に対応する収容部53に収容するように、クレーン52を制御する。その結果、クレーン52は、パレットPLをパレットPLの種類に対応する収容部53に収容する。
ステップS65において、搬送制御部31は、パレットPLによって収容部53が満杯であることを示す情報を受信したか否かを判定する。ステップS65において否定的判定(NO)がされる場合、すなわち、収容部53が満杯ではない場合、処理は終了する。一方、ステップS65において肯定的判定(YES)がされる場合、すなわち、収容部53がパレットPLによって満杯である場合、処理はステップS70に進む。
ステップS70において、搬送制御部31は、収容部53に収容された複数のパレットPLをコンベア43に搬送するように、クレーン52を制御する。その結果、クレーン52は、収容部53に収容された複数のパレットPLをコンベア43に搬送する。そして、コンベア43によって搬送された複数のパレットPLは、倉庫100から搬出される。
次に、図1及び図5を参照して、ロボット10及びパレットコンベア41の動作について説明する。図5は、パレットコンベア41を示す模式図である。なお、図5では、上から見たときのパレットコンベア41を示す。本実施形態において、荷物棚51は、棚511〜棚514を含む。また、本実施形態において、第1コンベア411及び第2コンベア412は隣り合って配置されている。第1コンベア411は、「第1搬送部」の一例である。第2コンベア412は、「第2搬送部」の一例である。
第1クレーン521は、例えば、棚511と棚512との間を移動する。第1クレーン521は、棚511又は棚512に収納されたパレットPLを第1コンベア411に搬送したり、第1コンベア411によって搬送されたパレットPLを棚511又は棚512に収容したりする。第1クレーン521は、「第3搬送部」の一例である。以下、本明細書において、第1コンベア411が搬送するパレットPLをパレットPL1と記載する場合がある。
第2クレーン522は、例えば、棚513と棚514との間を移動する。第2クレーン522は、棚513又は棚514に収納されたパレットPLを第2コンベア412に搬送したり、第2コンベア412によって搬送されたパレットPLを棚513又は棚514に収容したりする。第2クレーン522は、「第4搬送部」の一例である。以下、本明細書において、第2コンベア412が搬送する他のパレットPLをパレットPL2と記載する場合がある。パレットPL2は、パレットPL1と異なる。
第1コンベア411は、略U字形状を有する。第1コンベア411は、第1コンベア411a、第1コンベア411b及び第1コンベア411cを含む。第1コンベア411aは、第1クレーン521によって搬送されたパレットPL1を搬送方向CD1に沿って第1コンベア411bに搬送する。第1コンベア411bは、第1コンベア411aによって搬送されたパレットPL1を搬送方向CD1に沿って第1コンベア411cに搬送する。
第2コンベア412は、略U字形状を有する。第2コンベア412は、第2コンベア412a、第2コンベア412b及び第2コンベア412cを含む。第2コンベア412aは、第2クレーン522によって搬送されたパレットPL2を搬送方向CD2に沿って第2コンベア412bに搬送する。第2コンベア412bは、第2コンベア412aによって搬送されたパレットPL2を搬送方向CD2に沿って第2コンベア412cに搬送する。
本実施形態において、所定位置PSは、例えば、第1所定位置PS1及び第2所定位置PS2を含む。第1所定位置PS1は、第1コンベア411b上に位置する。第1コンベア411bは、第1コンベア411aによって搬送されたパレットPL1を第1所定位置PS1に搬送する。一方、第2所定位置PS2は、第2コンベア412b上に位置する。すなわち、第2コンベア412bは、第2コンベア412aによって搬送されたパレットPL2を第2所定位置PS2に搬送する。なお、所定位置PSを「ピッキング位置」と記載し、第1所定位置PS1を「第1ピッキング位置」と記載し、第2所定位置PS2を「第2ピッキング位置」と記載することもできる。
本実施形態において、ロボット10は、例えば、複数の撮像部12を備える。複数の撮像部12のうちの第1撮像部121は、第1所定位置PS1に対向し、第1所定位置PS1に位置するパレットPL1及び荷物Baを撮像する。すなわち、第1撮像部121は、第1所定位置PS1の上方に配置される。複数の撮像部12のうちの第2撮像部122は、第2所定位置PS2に対向し、第2所定位置PS2に位置するパレットPL2及び荷物Baを撮像する。すなわち、第2撮像部122は、第2所定位置PS2の上方に配置される。
ロボットアーム14は、第1撮像部121による撮像結果に基づいて、第1所定位置PS1に位置するパレットPLに載置される荷物Baをピッキングする。また、ロボットアーム14は、第2撮像部122による撮像結果に基づいて、第2所定位置PS2に位置するパレットPLに載置される荷物Baをピッキングする。
荷物コンベア42は、荷物コンベア42a、荷物コンベア42b、及び荷物コンベア42cを含む。ロボットアーム14は、第1所定位置PS1に位置するパレットPL1に載置される荷物Baをピッキングして、荷物コンベア42aにピッキングした荷物Baを載置する。一方、ロボットアーム14は、第2所定位置PS2に位置するパレットPL2に載置される荷物Baをピッキングして、荷物コンベア42bにピッキングした荷物Baを載置する。
荷物コンベア42aは、荷物コンベア42aに載置された荷物Baを荷物コンベア42cに搬送する。一方、荷物コンベア42bは、荷物コンベア42bに載置された荷物Baを荷物コンベア42cに搬送する。荷物コンベア42cは、荷物コンベア42cに載置された荷物Baを所定の場所に搬送する。
搬送制御部31は、ロボットアーム14が第1撮像部121による撮像結果に基づいて、第1所定位置PS1に位置するパレットPL1に載置される荷物Baをピッキングする間に、パレットPL2を第2所定位置PS2に搬送するように、第2コンベア412を制御する。その結果、ロボットアーム14が、第1所定位置PS1に位置するパレットPL1に載置される荷物Baをピッキングする間に、第2コンベア412は、パレットPL2を第2所定位置PS2に搬送する。従って、ロボットアーム14が第1所定位置PS1に位置するパレットPL1に載置される荷物Baのピッキングを完了した途端に、ロボットアーム14は、第2所定位置PS2に位置するパレットPL2に載置される荷物Baのピッキングを開始できる。その結果、ロボットアーム14の待機時間を削減できる。
ロボットアーム14が第1所定位置PS1に位置するパレットPL1に載置される荷物Baのピッキングを完了してから、第1コンベア411が第1クレーン521にパレットPL1を搬送するまでに、特定部112は、パレットPLの種類を特定する。従って、第1クレーン521にパレットPL1が搬送された時に、パレットPL1の搬送先を検討するための時間を要することなく、搬送制御部31は、特定部112による特定結果に基づいて、複数の収容部53のうちのパレットPLの種類に対応する収容部53にパレットPL1を収容するように、第1クレーン521を制御できる。その結果、迅速にパレットPL1を収容部53に収容することができる。
また、搬送制御部31は、ロボットアーム14が第2撮像部122による撮像結果に基づいて、第2所定位置PS2に位置するパレットPL2に載置される荷物Baをピッキングする間に、パレットPL1を第1所定位置PS1に搬送するように、第1コンベア411を制御する。その結果、ロボットアーム14が、第2所定位置PS2に位置するパレットPL2に載置される荷物Baをピッキングする間に、第1コンベア411は、パレットPL1を第1所定位置PS1に搬送する。従って、ロボットアーム14が第2所定位置PS2に位置するパレットPL2に載置される荷物Baのピッキングを完了した途端に、ロボットアーム14は、第1所定位置PS1に位置するパレットPL1に載置される荷物Baのピッキングを開始できる。その結果、ロボットアーム14の待機時間を削減できる。
ロボットアーム14が第2所定位置PS2に位置するパレットPL2に載置される荷物Baのピッキングを完了してから、第2コンベア412が第2クレーン522にパレットPL2を搬送するまでに、特定部112は、パレットPL2の種類を特定する。従って、第2クレーン522にパレットPL2が搬送された時に、パレットPL2の搬送先を検討するための時間を要することなく、搬送制御部31は、特定部112による特定結果に基づいて、複数の収容部53のうちのパレットPL2の種類に対応する収容部53にパレットPL2を収容するように、第2クレーン522を制御できる。その結果、迅速にパレットPL2を収容部53に収容することができる。
ここで、パレット特定システム5は、検出部60を備えていてもよい。検出部60は、例えば、第1コンベア411bの近傍、及び第2コンベア412bの近傍に配置される。検出部60は、例えば、光電センサである。検出部60は、例えば、判定部111によってパレットPLに荷物が載置されていないと判定されたときに、パレットPLよりも僅か上側に光を発射し、発射した光の反射光に基づいて、パレットPLに荷物Baが載置されているか否かを判定する。従って、判定部111がパレットPLに荷物Baが載置されているか否かを判定したあとに、更に検出部60がパレットPLに荷物Baが載置されているか否かを判定できる。その結果、さらに精度良くパレットPLに荷物Baが載置されているか否かを判定できる。
次に、図6を参照して、満杯になった収容部53に収容された複数のパレットPLの搬出について説明する。図6は、複数のパレットPLの搬出を示す図である。図6に示すように、クレーン52は、第3クレーン523をさらに含む。さらに、荷物棚51は、棚515、516をさらに含む。第3クレーン523は、棚515と棚516との間を移動する。以下、本明細書において、第3クレーン523が搬送するパレットPLをパレットPL3と記載する場合がある。
コンベア43は、コンベア431〜コンベア437を含む。第1クレーン521は、満杯になった収容部53に収容された複数のパレットPLをコンベア431に搬送する。コンベア431は、第1クレーン521によって搬送された複数のパレットPLをコンベア434に搬送する。第2クレーン522は、満杯になった収容部53に収容された複数のパレットPLをコンベア432に搬送する。コンベア432は、複数のパレットPLをコンベア434に搬送する。第3クレーン523は、満杯になった収容部53に収容された複数のパレットPLをコンベア433に搬送する。コンベア433は、複数のパレットPLをコンベア434に搬送する。ここで、満杯になった収容部53に収容された複数のパレットPLを、パレットセットPLSと記載する場合がある。パレットセットPLSは、1つのパレットPLに段積みされた複数のパレットPLの集合体のことである。
コンベア434は、本実施形態において、例えば平面視において楕円形状を有する。コンベア434は、回転方向D1に沿ってパレットセットPLSを搬送する。図6の例では、回転方向D1は、時計回りの方向を示す。
コンベア434は、コンベア431〜433の各々によってコンベア434に搬送されたパレットセットPLSを、搬送方向CDに沿って、コンベア435〜437のいずれかに搬送する。具体的には、コンベア434は、コンベア431〜433の各々によってコンベア434に搬送されたパレットセットPLSを構成する複数のパレットPLの種類に応じて、搬送方向CDに沿って、パレットセットPLSをコンベア435〜437のいずれかに搬送する。
本実施形態において、コンベア435は、例えば、第1収容部531に収容されるパレットPLの種類に対応し、コンベア436は、例えば、第2収容部532に収容されるパレットPLの種類に対応し、コンベア437は、例えば、第3収容部533に収容されるパレットPLの種類に対応する。この場合、コンベア431〜433のいずれかによって第1収容部531に収容されていたパレットセットPLSがコンベア434に搬送されると、搬送制御部31は、第1収容部531に収容されていたパレットセットPLSをコンベア435に搬送するようにコンベア434を制御する。また、コンベア431〜433のいずれかによって第2収容部532に収容されていたパレットセットPLSがコンベア434に搬送される場合、搬送制御部31は、第2収容部532に収容されていたパレットセットPLSをコンベア436に搬送するようにコンベア434を制御する。さらに、コンベア431〜433のいずれかによって第3収容部533に収容されていたパレットセットPLSがコンベア434に搬送される場合、搬送制御部31は、第3収容部533に収容されていたパレットセットPLSをコンベア437に搬送するようにコンベア434を制御する。従って、第1収容部531に収容されていたパレットセットPLSはコンベア435に搬送され、第2収容部532に収容されていたパレットセットPLSはコンベア436に搬送され、第3収容部533に収容されていたパレットセットPLSはコンベア437に搬送される。
本実施形態において、コンベア435〜437上で、所定数のパレットセットPLSが保管される。所定数は、作業者が任意に設定できる。そして、コンベア435〜437上に所定数の収容部53が保管されることに応じて、倉庫100から収容部53が搬出される。
従って、収容部53が収容するパレットPLの種類ごとに、複数のパレットPLを仕分けることができる。その結果、パレットPLの種類ごとに複数のパレットPLを作業者が仕分けることなく、パレットPLを仕分けることができる。つまり、複数のパレットPLを所定の業者に返却したり、倉庫100内で再度利用したりするための仕分け作業を自動化できる。
次に、図2及び図6を参照して、実施形態の第1変形例について説明する。以下、第1変形例が、実施形態と異なる点を主に説明する。第1変形例では、自動倉庫50に収納されていた収容部53は、自動倉庫50に換えてコンベア43上に配置される。具体的には、例えば、第1収容部531はコンベア435上に配置され、第2収容部532はコンベア436上に配置され、第3収容部533はコンベア437上に配置される。また、コンベア434は、収容部53に換えてパレットPLを搬送する。
搬送制御部31は、種類が特定されたパレットPLをコンベア431〜433のいずれかに搬送するように、クレーン52を制御する。その結果、クレーン52は、種類が特定されたパレットPLをコンベア431〜433のいずれかに搬送する。
次に、搬送制御部31は、コンベア431〜433に搬送されたパレットPLを、パレットPLの種類に対応するコンベア435〜437のいずれかにパレットPLを搬送するようにコンベア434を制御する。その結果、コンベア434は、パレットPLの種類に対応するコンベア435〜437のいずれかにパレットPLを搬送する。そして、パレットPLは、パレットPLの種類に対応する収容部53に収容される。従って、パレットPLは、パレットPLの種類ごとに収容部53に収容される。その結果、収容部53が収容するパレットPLの種類ごとに、収容部53を仕分ける手間を削減できる。
次に、図2及び図6を参照して、実施形態の第2変形例について説明する。以下、第2変形例が、実施形態と異なる点を主に説明する。第2変形例では、倉庫100は、コンベア43に換えて搬送車を備える。搬送車は、例えば無人搬送車(AGV)である。無人搬送車は、搬送制御部31によって制御される。また、収容部53は、倉庫100の1階の自動倉庫50と異なる場所に配置される。
搬送制御部31は、荷物Baを載置しておらず種類が特定されたパレットPLを1階の無人搬送車に搬送するように、クレーン52を制御する。その結果、クレーン52は、種類が特定されたパレットPLを無人搬送車に搬送する。
搬送制御部31は、種類が特定されたパレットPLを、パレットPLの種類に対応する収容部53に搬送するように無人搬送車を制御する。その結果、無人搬送車は、種類が特定されたパレットPLを、パレットPLの種類に対応する収容部53に搬送する。その結果、コンベア43の設置スペースを設けることなく、パレットPLを種類ごとに仕分けることができる。なお、無人搬送車は、貨物自動車TLによって入荷された荷物Baを載せたパレットPLをクレーン52に搬送してもよい。
以上、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。また、上記の実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって、種々の発明の形成が可能である。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚み、長さ、個数、間隔等は、図面作成の都合上から実際とは異なる場合もある。また、上記の実施形態で示す各構成要素の材質、形状、寸法等は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
(1)図1〜図6を参照して説明したように、パレット特定装置1は、パレットPLの種類を特定した。ただし、荷物Baを載置する限り、パレット特定装置1は、パレットPLに換えて、トレーの種類を特定してもよい。すなわち、パレットPLに換えてトレーが荷物Baを載置しており、パレット特定装置1は、トレーの種類を特定してもよい。トレーは、荷物載置部材の一例である。つまり、荷物Baを載置可能である限り、「荷物載置部材」の種類は、特に限定されない。例えば、荷物載置部材は、皿形状を有する部材、盆形状を有する部材、又は、天面が開放された箱である。
(2)図2を参照して説明したように、撮像部12の撮像結果は、例えば、撮像対象物の3次元データであった。ただし、特定部112が撮像部12の撮像結果に基づいてパレットPLの種類を特定する限り、撮像部12の撮像結果は、パレットPLに天面に付されたパレットPLを識別するコードの読取結果であってもよい。コードは、例えば、バーコードのような一次元コード、又は、QRコード(登録商標)のような二次元コードである。
(3)図1を参照して説明したように、第2コンピューター30が搬送制御部31を備えていた。ただし、第1コンピューター20が搬送制御部31を備えていてもよいし、ロボット10が搬送制御部31を備えていてもよい。また、第2コンピューター30が第1コンピューター20の制御部21を備えていてもよいし、ロボット10が制御部21を備えていてもよい。
(4)図1を参照して説明したように、「荷物移動機構」の一例として、ロボットアーム14を例に挙げた。ただし、荷物移動機構が荷物Baを移動する限り、荷物移動機構の構成は限定されない。例えば、荷物移動機構は、電動機と互いに直交する3本のリニアガイドとを組み合わせた摺動装置と、エンドエフェクタに相当する荷物保持機構とを備える装置であってもよい。この場合、例えば、保持機構は、互いに直交する各リニアガイドに沿って直線的に動作して、荷物Baをピッキングする。
(5)図5を参照して説明したように、所定位置PSは、例えば、第1所定位置PS1及び第2所定位置PS2を含んだ。すなわち、ロボットアーム14は、2箇所でピッキングを行う。ただし、ロボットアーム14が所定位置PSに配置されるパレットPLから荷物Baをピッキングする限り、所定位置PSは、1箇所であってもよいし、3箇所以上であってもよい。所定位置PSが3箇所以上である場合、1つのロボットアーム14が3箇所以上の各々に配置される荷物Baをピッキングしてもよい。
(6)図1及び図2を参照して説明したように、パレット特定システム5は、自動倉庫50を備えた。ただし、特定部112がパレットPLの種類を特定できる限り、パレット特定システム5は、自動倉庫50を備えていなくてもよい。