JP2021079576A - 樹脂成型用金型、樹脂成型用装置および樹脂成型部材の製造方法 - Google Patents

樹脂成型用金型、樹脂成型用装置および樹脂成型部材の製造方法 Download PDF

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【課題】樹脂成型体を構成する部材に作用する成型圧力を正確に測定することが可能な樹脂成型用金型、樹脂成型用装置および樹脂成型部材の製造方法を提供する。【解決手段】樹脂成型用装置30は、金型本体部55と、摺動部材17と、移動部材51とを備える。金型本体部55には、成型部材60を内部に配置するための空間61が形成されている。金型本体部55の空間61は、第1空間15と第2空間20とを含む。第1空間15には樹脂4を供給しうる。金型本体部55には、金型本体部55を貫通し第2空間20と金型本体部55の外部とを連通する貫通孔21が形成される。摺動部材17は、貫通孔21に移動可能に挿入される。移動部材51は、摺動部材17を貫通孔21の延在方向に沿って移動させる。摺動部材17はセンサ16を含む。センサ16は、摺動部材17が第2空間20内において露出部2aに接触したことを検出する。【選択図】図1

Description

この発明は、樹脂成型用金型、樹脂成型用装置および樹脂成型部材の製造方法に関する。
従来、樹脂成型部材の一例である樹脂成型されたパワーモジュールにおいて樹脂絶縁型のものが知られている。このようなパワーモジュールの1つとして、絶縁シート型パワーモジュールが挙げられる。絶縁シート型パワーモジュールは、絶縁シートと呼ばれるシート状に成型した熱硬化性の絶縁樹脂を、樹脂成型用金型内で熱硬化性の封止樹脂と共に熱硬化させて成型される。
このような樹脂成型部材の製造方法において適正に樹脂成型を行うためには、樹脂成型用金型の内部に供給される封止樹脂の供給圧力を適切に制御することが重要である(たとえば、特開2019−77147号公報参照)。特開2019−77147号公報では、封止樹脂を供給するためのプランジャに歪ゲージを設置し、当該歪ゲージによってプランジャ毎に封止樹脂の供給圧力を測定している。
特開2019−77147号公報
本発明者は、上述した絶縁シート型パワーモジュールの製造工程における樹脂成型方法において、絶縁シートによる安定した絶縁性を得るためには、封止樹脂により絶縁シートに加わる圧力(成型圧力)を適正に制御することが重要であるとの知見を得た。しかし、上述した特開2019−77147号公報に開示された封止樹脂の圧力測定方法では、上記のような絶縁シートといった樹脂成型体を構成する部材に加わる成型圧力を正確に測定することが困難であった。そのため、当該部材に加わる成型圧力を適正に制御できず、当該部材の本来の機能(たとえば絶縁シートによる安定した絶縁性)を発揮させることが難しい場合があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の目的は、絶縁シートなどの樹脂成型体を構成する部材に作用する成型圧力を正確に測定することが可能な樹脂成型用金型、樹脂成型用装置および樹脂成型部材の製造方法を提供することである。
本開示に従った樹脂成型用装置は、金型本体部と摺動部材と移動部材とを備える。金型本体部には、成型部材を内部に配置するための空間が形成されている。成型部材は、樹脂により封止されうる封止部と樹脂により封止されない露出部とを有する。金型本体部の空間は、第1空間と第2空間とを含む。第1空間は、金型本体部の内面と封止部との間に形成される。第1空間には樹脂を供給しうる。第2空間は、露出部と金型本体部の内面との間に形成される。金型本体部には、金型本体部を貫通し第2空間と金型本体部の外部とを連通する貫通孔が形成される。摺動部材は、貫通孔に移動可能に挿入される。移動部材は、摺動部材を貫通孔の延在方向に沿って移動させる。摺動部材はセンサを含む。センサは、摺動部材が第2空間内において露出部に接触したことを検出する。
本開示に従った樹脂成型用金型は、金型本体部と摺動部材とを備える。金型本体部には、成型部材を内部に配置するための空間が形成されている。成型部材は、樹脂により封止されうる封止部と樹脂により封止されない露出部とを有する。金型本体部の空間は、第1空間と第2空間とを含む。第1空間は、金型本体部の内面と封止部との間に形成される。第1空間には樹脂を供給しうる。第2空間は、露出部と金型本体部の内面との間に形成される。金型本体部には、金型本体部を貫通し第2空間と金型本体部の外部とを連通する貫通孔が形成される。摺動部材は、貫通孔に移動可能に挿入される。摺動部材はセンサを含む。センサは、摺動部材が第2空間内において露出部に接触したことを検出する。
本開示に従った樹脂成型部材の製造方法では、上記樹脂成型用装置の第2空間の内部において、上記空間内に成型部材が配置された場合に成型部材から離れた位置に摺動部材を配置する工程を実施する。配置する工程の後、空間の内部に成型部材を配置する工程を実施する。成型部材に摺動部材が接触するまで、摺動部材を移動する工程を実施する。成型部材に摺動部材が接触した状態で、第1空間に樹脂を注入する工程を実施する。応力測定部により検出される応力の出力データに基づき、第1空間に注入される樹脂の圧力を調整する工程を実施する。
本開示に従った樹脂成型部材の製造方法では、上記樹脂成型用装置の第2空間の内部において、上記空間内に成型部材が配置された場合に成型部材から離れた位置に摺動部材を配置する工程を実施する。上記配置する工程の後、空間の内部に成型部材を配置する工程を実施する。成型部材に摺動部材が接触するべき位置を含む範囲を往復するように、摺動部材を往復運動させる工程を実施する。往復運動させる工程の後、成型部材に摺動部材が接触するまで、摺動部材を移動する工程を実施する。移動する工程の後、摺動部材の位置が基準位置範囲外の位置となった場合に、アラーム報知を行うとともに樹脂成型用装置の動作を停止する。
樹脂成型体を構成する部材に作用する成型圧力を正確に測定することが可能な樹脂成型用金型、樹脂成型用装置および樹脂成型部材の製造方法が得られる。
実施の形態1に係る樹脂成型用金型および樹脂成型用装置の断面模式図である。 図1に示した樹脂成型用金型の構成を説明するための斜視模式図である。 実施の形態1に係る樹脂成型部材の製造方法を示すフローチャートである。 実施の形態1に係る樹脂成型部材の製造方法の変形例を示すフローチャートである。 実施の形態1に係る樹脂成型部材の製造方法の変形例を説明するための断面模式図である。 実施の形態1に係る樹脂成型部材の製造方法の変形例を説明するための断面模式図である。 実施の形態1に係る樹脂成型用金型の構成を説明するための部分断面模式図である。 実施の形態1に係る樹脂成型用金型の変形例の構成を説明するための部分断面模式図である。 実施の形態1に係る樹脂成型用金型の変形例の構成を説明するための部分断面模式図である。 実施の形態2に係る樹脂成型部材の製造方法を示すフローチャートである。 実施の形態2に係る樹脂成型部材の製造方法を説明するための模式図である。 実施の形態3に係る樹脂成型用金型および樹脂成型用装置の断面模式図である。 実施の形態3に係る樹脂成型用金型および樹脂成型用装置の変形例を示す断面模式図である。 実施の形態4に係る樹脂成型用金型および樹脂成型用装置の断面模式図である。
以下、本発明の実施の形態を説明する。なお、同一の構成には同一の参照番号を付し、その説明は繰り返さない。
実施の形態1.
<樹脂成型用金型および樹脂成型用装置の構成>
図1は、実施の形態1に係る樹脂成型用金型および樹脂成型用装置の断面模式図である。図2は、図1に示した樹脂成型用金型の構成を説明するための斜視模式図である。図1および図2を参照して、本実施の形態に係る樹脂成型用金型および樹脂成型用装置の構成を説明する。
図1および図2に示すように、樹脂成型用装置30は、上記樹脂成型用金型50と、樹脂導入部53と、移動部材51と、制御部52とを主に備える。樹脂成型用金型50は、金型本体部55である第1金型10および第2金型11と、摺動部材17と、応力測定部18と摺動部材プレート19と、を主に含む。
樹脂成型用金型50の金型本体部55には、たとえばヒートシンク2、絶縁シート1およびリードフレーム3の集合体である成型部材60を内部に配置するための空間61が形成されている。空間61は第1空間15と第2空間20とを含む。成型部材60を構成する絶縁シート1は、たとえば半硬化状態の絶縁シートである。絶縁シート1は事前にヒートシンク2の上面に仮圧着されている。絶縁シート1の上には、たとえば半導体素子などが接合され、導電線などを用いて回路が形成されたリードフレーム3を配置する。上記成型部材60は下金型である第2金型11の第2空間20にヒートシンク2の一部が配置された状態となるように、空間61内に設置される。図1及び図2に示すように、成型部材60のヒートシンク2の外周に位置するシール面5のみが第2金型11において第1空間15と第2空間20との境界部に位置する第2金型11の内周面に接触している。
金型本体部55の空間61内に上記成型部材60が配置された状態で、成型部材60のヒートシンク2の下面に面する領域には第2空間20が形成されている。空間61は第1空間15と第2空間20とを含む。第1空間15には封止樹脂4が注入される。なお第1空間15はキャビティとも呼ばれ、封止樹脂4が注入されうる空間である。図1に示すように、空間61に成型部材が配置された状態では、第2空間20は第1空間15から成型部材60によって(具体的にはヒートシンク2によって)区画されている。つまり第2空間20には封止樹脂4は注入されない。ヒートシンク2の下面には凹凸部6が形成されている。当該凹凸部6は、ヒートシンク2の下面に放熱板を取り付けるための構造である。
金型本体部55を構成する下金型である第2金型11には、第2空間20から金型本体部55の外側にまで伸びる貫通孔21が形成されている。摺動部材17は、貫通孔21に移動可能に挿入されている。貫通孔21は複数の貫通孔として第1孔11a、第2孔11b、第3孔11cを含む。図2から分かるように、図に示した樹脂成型用金型50では、6本の摺動部材17に対応して、貫通孔21として6つの孔が形成されている。金型本体部55には、空間61に連なり樹脂を供給するための供給路12が形成されている。供給路12は空間61の第1空間と封止樹脂供給部13とを接続する。封止樹脂供給部13は金型本体部55に形成されている。封止樹脂供給部13にはプランジャ14が配置されている。プランジャ14は封止樹脂供給部13の内部を移動可能に設置されている。プランジャ14は樹脂導入部53に接続されている。樹脂導入部53は、樹脂成型用金型50の第1空間15の内部に封止樹脂4となるべき溶融した樹脂を導入する。樹脂導入部53としては、たとえば電動モータまたは流体シリンダなど、プランジャ14を移動させることが可能な任意の構成を採用できる。封止樹脂供給部13の内部に配置された封止樹脂4は、樹脂導入部53によってプランジャ14が移動することにより、封止樹脂供給部13から供給路12を介して第1空間15の内部に供給される。
移動部材51は、摺動部材17を貫通孔21の延在方向に沿って移動させる。移動部材51の構成としては、たとえば電動モータまたは流体シリンダなど、摺動部材17を移動させることが可能な任意の構成を採用できる。摺動部材17は、移動部材51と接続されている。具体的には、図1に示すように摺動部材17の下部が応力測定部18の上面に接続されている。応力測定部18は摺動部材プレート19に接続されている。摺動部材プレート19の内部に配置された応力測定部18としては、たとえばロードセルなど摺動部材17に加えられる応力を測定可能な測定装置であれば任意の構成の測定装置を採用できる。移動部材51は摺動部材プレート19と応力測定部18と摺動部材17とを移動させる。この結果、摺動部材17の先端部は第2空間20の内部を上下方向(貫通孔21の延在方向に沿った方向)に移動する。
図2に示すように、ヒートシンク2の下面に凹凸部6が形成されている場合、摺動部材17はヒートシンク2の下面において凹凸部6が形成されていない平坦な領域に面するように配置されることが好ましい。
摺動部材17はセンサ16を含む。センサ16は、空間61内に配置された成型部材60としての上記集合体を構成するヒートシンク2の下面に摺動部材17が接触したことを検出する。センサ16の構成としては、成型部材の一部であるヒートシンク2に接触したことを検出できれば任意の構成を採用できる。センサ16の具体的な構成例については後述する。
制御部52は、センサ16および応力測定部18からの出力データが入力されるとともに、樹脂導入部53と移動部材51との動作を制御する。
<樹脂成型部材の製造方法>
図3は、実施の形態1に係る樹脂成型部材の製造方法を示すフローチャートである。図4は、実施の形態1に係る樹脂成型部材の製造方法の変形例を示すフローチャートである。図5および図6は、実施の形態1に係る樹脂成型部材の製造方法の変形例を説明するための断面模式図である。
図3に示す樹脂成型部材の製造方法は、樹脂成型部材の一例である半導体装置の製造方法を構成する樹脂成型方法であって、まず、摺動部材17が、ヒートシンク2を含む成型部材(部材)と接触しない位置まで降下する工程(S10)を実施する。この工程(S10)では、樹脂成型用金型50の空間61(図1参照)の内部において、空間61内に成型部材60が配置された場合に成型部材60から離れた位置に摺動部材17を配置する。
次に、部材を金型へ配置する工程(S20)を実施する。この工程(S20)では、上述した工程(S10)の後、下金型である第2金型11の第1空間15および第2空間20の内部に成型部材60(図1参照)を配置する。たとえば半導体装置となるべき成型部材60としては、上述のようにヒートシンク2、絶縁シート1およびリードフレーム3の集合体を用いることができる。
次に、摺動部材17が部材と接触する位置まで上昇する工程(S30)を実施する。この工程(S30)では、成型部材60を構成するヒートシンク2に摺動部材17が接触するまで、制御部52からの指令信号に基づき移動部材51を動作させることにより、摺動部材17をヒートシンク2に向けて移動させる。そして、摺動部材17のセンサ16により当該摺動部材17がヒートシンク2の下面に接触したことが検知された場合に、当該センサ16からの信号を制御部52が受信する。制御部52は移動部材51に制御信号を送信し、移動部材51の動作を停止する。このようにして、摺動部材17の移動が停止される。この結果、摺動部材17の先端部がヒートシンク2の下面に接触した状態となる。このとき、摺動部材17はヒートシンク2を押し上げることなく、ヒートシンク2の下面に接触した状態(摺動部材17がヒートシンク2から受ける応力が実質的にゼロの状態)となる。
次に、タブレットと呼ばれる円筒形の形状の状態で封止樹脂4が第2金型11の封止樹脂供給部13に配置される。
次に、金型を型締めする工程(S40)を実施する。この工程(S40)では、第2金型11の上に上金型である第1金型10を配置し、空間61を外部から隔離、密閉した状態とする。このとき、第1金型10および第2金型11からなる金型本体部55は図示しないヒータによって成型温度に加熱されている。加熱温度はたとえば150℃以上250℃以下である。このため、封止樹脂供給部13の内部では封止樹脂4が加熱され軟化し、流動可能な状態となる。
次に、樹脂を注入する工程(S50)を実施する。この工程(S50)では、上述のように成型部材60の一部であるヒートシンク2に摺動部材17が接触した状態で、第1空間15の内部に、樹脂としての封止樹脂4を注入する。この工程(S50)では、プランジャ14が封止樹脂4を押圧することにより、封止樹脂供給部13から供給路12を介して第1空間15に封止樹脂4が注入される。第1空間15に注入された封止樹脂4の成型圧力によって、リードフレーム3および絶縁シート1に圧力が静水圧的に加えられる。
次に、応力測定部18により測定した圧力値が設定された範囲内であるかどうかを判別する工程(S60)を実施する。この工程(S60)では、リードフレーム3および絶縁シート1に加えられる圧力(応力)を、ヒートシンク2および摺動部材17を介して応力測定部18により直接的に検出する。検出された応力の測定値は応力測定部18から制御部52に伝送される。制御部52では、応力測定部18から伝送された測定値の出力データに基づき、当該応力の測定値(圧力値)が設定された範囲(基準範囲)内となっているかどうかを判別する。判別の結果、当該圧力値が基準範囲を外れている場合、プランジャの押し圧の調整工程(S70)を実施する。この工程(S70)では、制御部52からプランジャ14を駆動するモータなどの樹脂導入部53に信号を送信し、プランジャ14が封止樹脂4を押圧する力をフィードバック制御する。具体的には、測定した圧力値が基準範囲より大きければ、プランジャ14が封止樹脂4に加える圧力を小さくするように樹脂導入部53を駆動させるべく、制御部52が信号を樹脂導入部53に送信する。また、測定した圧力値が基準範囲より小さければ、プランジャ14が封止樹脂4に加える圧力を大きくするように樹脂導入部53を駆動させるよう、制御部52が信号を樹脂導入部53に送信する。このようにして、ヒートシンク2および絶縁シート1が受ける成型圧力を目標値に近づけるように制御する。
一方、工程(S60)での判別の結果、圧力値が基準範囲内である場合には、保圧工程(S80)が実施される。具体的には、プランジャ14が封止樹脂4に加える圧力が現状を維持するように、制御部52が信号を樹脂導入部53に送信する。この結果、絶縁シート1に適切な成型圧力が加えられるため、封止樹脂4とリードフレーム3と絶縁シート1との密着性が向上し、絶縁シート1において安定した絶縁性を発現させることができる。
なお、上述した成型圧力について、一般的なICパッケージを樹脂成型する場合の成型圧力はたとえば10MPa程度である。
上述した工程(S80)の後、封止樹脂4が熱硬化が進むにしたがって封止樹脂4の粘度が増大し、その後固化する。その後、成型部材を金型から取り出す工程(S90)を実施する。具体的には、第1金型10を第2金型11から取り外し、樹脂モールドされた成型部材60を第2金型11から取り出す。このようにして、成型部材60を樹脂モールドした半導体装置を得ることができる。
また、図4に示すように測定された圧力値によっては、アラームを発生させるとともに樹脂成型工程を中止する、といったプロセスを採用することもできる。以下、図4に示す本実施形態に係る樹脂成型部材の製造方法の変形例について説明する。
図4に示した半導体装置の製造方法を構成する樹脂成型部材の製造方法は、基本的には図3に示した樹脂成型部材の製造方法と同様の構成を備えるが、工程(S60)と工程(S70)との間に、応力測定部18により検出される圧力値(応力)が基準データ範囲外の値となった場合に、アラーム報知を行うとともに樹脂成型を停止する工程を備える点が図3に示した樹脂成型部材の製造方法と異なっている。以下、具体的に説明する。
図4に示した樹脂成型部材の製造方法においては、図3に示した樹脂成型部材の製造方法における工程(S10)から工程(S60)と同様の工程を実施する。その後、工程(S60)での判定において圧力値が基準範囲外である場合、測定された圧力値がアラーム発生条件を満たしているかを判別する工程(S65)を実施する。この工程(S65)での判別の結果、当該圧力値がアラーム発生条件を満たしていると判別された場合、つまり測定した圧力値が予め設定している基準データ範囲外の値となった場合、アラームを発生させるとともに樹脂成型用装置の動作を停止する工程(S66)を実施する。上述した基準データ範囲は、工程(S60)での判別に用いる設定範囲より広い数値範囲であって、たとえばそのまま樹脂成型を続けると樹脂成型用装置が破損するなどの可能性があるような異常値を上限値または下限値として設定されている。
一方、工程(S65)での判別の結果、圧力値がアラーム発生条件を満たしていない場合には、保圧工程(S80)、成型部材を金型から取り出す工程(S90)が実施される。これらの工程(S80、S90)は、基本的に図3に示した樹脂成型部材の製造方法における工程(S80,S90)と同様である。
上述した樹脂成型部材の製造方法では、成型部材60を構成するヒートシンク2として下面に凹凸部6が形成されたものを用いているが、ヒートシンク2の構成としては図5に示すように下面に凹凸部6が形成されていないヒートシンク2を用いてもよい。また、ヒートシンク2として、図6に示すように外周部と中央部とで厚さが同様となった板状のヒートシンク2を用いてもよい。この場合、たとえば摺動部材17の長さを第2金型11の第2空間20の深さに対して同等程度と長くしておくことで、図5に示したヒートシンク2および図6に示したヒートシンク2のいずれの場合でも同じ樹脂成型用金型50を適用できる。
また、第2金型11において第2空間20を設けているが、このような第2空間20を設けることによりヒートシンク2のシール面5と凹凸部6が形成された下面との間の高さ方向での寸法公差が大きくなった場合に、金型の変更などすることなく樹脂成型を行うことができる。
ここで、半導体パッケージのラインナップとして、樹脂成型のパッケージは同一の形状とし、ヒートシンク2のみを必要な放熱量に対応させた形状とすることがある。たとえば図6に示すようにヒートシンク2の高さ方向の寸法が図5に示したヒートシンク2と異なる場合、従来であれば当該ヒートシンク2の形状にあわせて樹脂成型用金型を準備する必要があった。樹脂成型用金型は高価であり、樹脂成型用装置の複数台分もしくは複数プレス分の金型を用意すると非常に大きな費用が発生する。一方、本実施形態に従った樹脂成型用装置30および樹脂成型用金型50の構成によれば、同一の樹脂成型用金型50で、異なるヒートシンク2を用いた樹脂成型において当該ヒートシンク2の形状の変形を防止することができる。このため、樹脂成型用金型50の投資費用を低減させることができる。
また、第2空間20が設けられているため、封止樹脂4によりヒートシンク2に加えられる成型圧力によって、ヒートシンク2を下に凸の形状となるように変形させる方向の力が絶縁シート1とヒートシンク2とに作用する。上述した樹脂成型用金型50では、ヒートシンク2に接触している摺動部材17を介して当該力(応力)を測定できる。この結果、絶縁シート1に作用する成型圧力を正確に測定できる。
ここで、摺動部材17は図2に示すように円柱状の形状としているが、他の形状であってもよい。たとえば、摺動部材17は角柱状であってもよい。また、摺動部材17の数は任意の数とすることができるが、たとえばヒートシンク2の下面の対角位置に合計4本配置してもよい。また、ヒートシンク2の下面のサイズによって下面の角部の間に1本以上追加の摺動部材17を配置してもよい。
摺動部材17の径はたとえば5mmとしてもよい。また、加熱された第1金型10および第2金型11の線膨張係数の差に起因して歪が発生することを抑制するため、摺動部材17を構成する材料は第1金型10および第2金型11の材料と同様とすることが好ましい。摺動部材17の材料としては、たとえば鉄系材料、ステンレス鋼、その他の金属など、硬質の材料を用いることができる。
<樹脂成型用金型の摺動部材の構成>
図7は、実施の形態1に係る樹脂成型用金型の構成を説明するための部分断面模式図である。図8および図9は、実施の形態1に係る樹脂成型用金型の変形例の構成を説明するための部分断面模式図である。図7〜図9は、それぞれ樹脂成型用金型を構成する摺動部材17の構造を示している。
図7に示した樹脂成型用金型の摺動部材17は、本体部17aとセンサ16とを含む。センサ16は、接触部材41と、弾性部材42と、第1導電部材43aと、第2導電部材43bと、第3導電部材43cとを含む。
本体部17aは円柱形状の部材である。本体部17aの先端側には開口部が形成されている。開口部を塞ぐように接触部材41が配置されている。接触部材41は、樹脂成型用金型50の空間61の第2空間20(図1参照)内に位置する。接触部材41は、摺動部材17の先端部に位置し、成型部材60を構成するヒートシンク2に接触するべき部分である。接触部材41は先端部と当該先端部に接続された延在部とを含む。
弾性部材42はたとえばコイルばねである。弾性部材42は接触部材41の延在部を内周側に配置した状態で、接触部材41を本体部17aに対して移動可能に支持する。弾性部材42としては、ヒートシンク2の重さに対して十分に小さいばね係数のコイルばねを用いる。つまり、弾性部材42の弾性力によってヒートシンク2が持ち上げられないように、弾性部材42の構成は選択される。
第1導電部材43aおよび第2導電部材43bは、本体部17aの開口部の内部に固定されている。第1導電部材43aおよび第2導電部材43bは、互いに間隔を隔てて配置される。第3導電部材43cは、接触部材41の延在部に固定されている。第1導電部材43aおよび第2導電部材43bにはそれぞれ導電線が接続されている。導電線はたとえば制御部52に接続されている。
図3に示した工程(S30)において、摺動部材17が上昇した結果、接触部材41がヒートシンク2と接触する。この結果、接触部材41が移動することにより第3導電部材43cが第1導電部材43aと第2導電部材43bとに接触した導通状態となる。一方、接触部材41がヒートシンク2と接触していない場合には、弾性部材42の弾性力により接触部材41は第1導電部材43aおよび第2導電部材43bから離れた位置に配置される。このとき、第3導電部材43cは図7に示すように第1導電部材43aおよび第2導電部材43bからから離れた絶縁状態となる。つまり、上述した第3導電部材43cが第1導電部材43aと第2導電部材43bとに接触した導通状態の発生により、ヒートシンク2と摺動部材17との接触を判断できる。
図8に示した摺動部材17は、本体部17aとセンサ16とを含む。センサ16は、第1端子44aと、第2端子44bとを含む。第1端子44aおよび第2端子44bは、樹脂成型用金型50の第2空間20内に位置し、本体部17aの先端部に絶縁体を介して固定される。第1端子44aおよび第2端子44bにはそれぞれ導電線が接続されている。導電線はたとえば制御部52に接続されている。第1端子44aおよび第2端子44bは、成型部材60のヒートシンク2に接触するべき部材である。ヒートシンク2において少なくとも第1端子44aおよび第2端子44bが接触する表面が導電体により構成されている場合、第1端子44aおよび第2端子44bは、ヒートシンク2に接触することにより導通状態となる。
図3に示した工程(S30)において、摺動部材17が上昇した結果、第1端子44aおよび第2端子44bがヒートシンク2と接触する。この結果、第1端子44aがヒートシンク2を介して第2端子44bと電気的に接続された導通状体となる。この導通状態の発生により、ヒートシンク2と摺動部材17との接触を判断できる。
図9に示した摺動部材17は、第1摺動部材171と第2摺動部材172とを含む。第1摺動部材171はたとえば図1に示した第2金型11の第1孔11aに移動可能に挿入される。第2摺動部材172はたとえば図1に示した第2金型11の第2孔11bに移動可能に挿入される。第1摺動部材171および第2摺動部材172は、それぞれ本体部17a、17bを含む。
センサ16は、第1端子44aと、第2端子44bとを含む。第1端子44aは、樹脂成型用金型50の第2空間20内に位置し、第1摺動部材171の本体部17aの先端に絶縁体を介して固定される。第1端子44aは成型部材60のヒートシンク2に接触するべき部材である。第2端子44bは、樹脂成型用金型50の第2空間20内に位置し、第2摺動部材172の本体部17bの先端に絶縁体を介して固定される。第2端子44bはヒートシンク2に接触するべき部材である。第1端子44aおよび第2端子44bは、少なくとも第1端子44aおよび第2端子44bが接触する表面が導電体により構成されているヒートシンク2に接触することにより導通状態となる。
図3に示した工程(S30)において、第1摺動部材171および第2摺動部材172が上昇した結果、第1端子44aおよび第2端子44bがヒートシンク2と接触する。この結果、第1端子44aがヒートシンク2を介して第2端子44bと電気的に接続された導通状体となる。この導通状態の発生により、ヒートシンク2と摺動部材17との接触を判断できる。
図8および図9に示した摺動部材17を用いる場合、摺動部材17がヒートシンク2に接触したことが検知された時点ですぐに摺動部材17の移動を停止することで、図7に示した摺動部材17と同様にヒートシンク2が摺動部材17により持ち上げられない状態で、摺動部材17をヒートシンク2に接触させることができる。
<作用効果>
本開示に従った樹脂成型用装置30は、金型本体部55と摺動部材17と移動部材51とを備える。金型本体部55には、成型部材60を内部に配置するための空間61が形成されている。成型部材60は、樹脂としての封止樹脂4により封止されうる封止部3aと樹脂4により封止されない露出部2aとを有する。金型本体部55の空間61は、第1空間15と第2空間20とを含む。第1空間15は、金型本体部55の内面55aと封止部3aとの間に形成される。第1空間15には樹脂4を供給しうる。第2空間20は、露出部2aと金型本体部55の内面55bとの間に形成される。金型本体部55には、金型本体部55を貫通し第2空間20と金型本体部55の外部とを連通する貫通孔21が形成される。摺動部材17は、貫通孔21に移動可能に挿入される。移動部材51は、摺動部材17を貫通孔21の延在方向に沿って移動させる。摺動部材17はセンサ16を含む。センサ16は、摺動部材17が第2空間20内において露出部2aに接触したことを検出する。
本開示に従った樹脂成型用金型50は、金型本体部55と摺動部材17とを備える。樹脂成型用金型50は、応力測定部18と摺動部材プレート19とをさらに備える。金型本体部55には、成型部材60を内部に配置するための空間61が形成されている。成型部材60は、樹脂としての封止樹脂4により封止されうる封止部3aと樹脂4により封止されない露出部2aとを有する。金型本体部55の空間61は、第1空間15と第2空間20とを含む。第1空間15は、金型本体部55の内面55aと封止部3aとの間に形成される。第1空間15には樹脂4を供給しうる。第2空間20は、露出部2aと金型本体部55の内面55bとの間に形成される。金型本体部55には、金型本体部55を貫通し第2空間20と金型本体部55の外部とを連通する貫通孔21が形成される。摺動部材17は、貫通孔21に移動可能に挿入される。摺動部材17はセンサ16を含む。センサ16は、摺動部材17が第2空間20内において露出部2aに接触したことを検出する。
この場合、成型部材60に摺動部材17を接触させた状態で、第1空間15内部に封止樹脂4を注入できる。そのため、封止樹脂4により成型部材60を構成する絶縁シート1などの部材に作用する成型圧力を、摺動部材17を介して直接的に測定できる。そのため、当該絶縁シート1などの部材に作用する成型圧力を正確に測定できる。
また、上述した成型圧力の測定値に基づき封止樹脂4に対する加圧条件を調整することで、絶縁シート1およびヒートシンク2に対する成型圧力を適正な値となるように制御することができる。このため、当該成型圧力が過大になってヒートシンク2が変形する、あるいは絶縁シート1が変形して絶縁性能が低下する、といった問題の発生を抑制できる。つまり、樹脂成型品の絶縁性能を安定して確保し、当該樹脂成型品の絶縁性に関する品質を管理することができる。
上記樹脂成型用装置30および樹脂成型用金型50において、金型本体部55は、第1金型10と、第2金型11とを含む。第1金型10には第1空間15に樹脂を供給するためのランナーなどの供給路12が形成される。なお、供給路12を第2金型11に形成してもよい。第2金型11には貫通孔21が形成されている。この場合、空間61において摺動部材17が配置される第2金型11側の領域である第2空間20と反対側の領域である第1空間15に封止樹脂4を確実に供給できる。そのため、第1金型10と第2金型11との接合界面に成型部材60が配置される構成において、摺動部材17が配置された第2空間20に封止樹脂4が侵入する可能性を低減できる。
ここで、上記のように第2空間20が形成されている場合、ヒートシンク2は成型圧力により変形する。この変形を抑制するため、第2空間20の高さを、ヒートシンク2の寸法公差を考慮した上で最大限小さくする対応が考えられる。しかしながら、寸法公差に多少の寸法的余裕を考慮した高さ(たとえば0.1mm〜0.2mm程度の高さ)の第2空間20が存在するため、ヒートシンク2は高さ方向に0.1mm〜0.2mm程度変形する中で樹脂成型が行われる。樹脂成型中にヒートシンク2が変形するということは、熱硬化反応を進めている絶縁シート1および封止樹脂4にひずみが作用することになる。この結果、絶縁シート1および封止樹脂4の内部や界面にクラックまたは剥離が発生し、樹脂成型品の絶縁性が低下する。そこで、上記のようにヒートシンク2の下面に摺動部材17を接触した状態で配置する(近接させる)ことにより、樹脂成型中のヒートシンク2の変形を防止できる。このため、樹脂成型品の安定した絶縁性を確保できる。
上記樹脂成型用装置30および樹脂成型用金型50において、摺動部材17は本体部17aを含む。センサ16は、接触部材41と、弾性部材42と、第1導電部材43aと、第2導電部材43bと、第3導電部材43cとを含む。接触部材41は、第2空間20内に位置し、成型部材60としての上記集合体(たとえばヒートシンク2)に接触するべき部分である。弾性部材42は、接触部材41を本体部17aに対して移動可能に支持する。第1導電部材43aおよび第2導電部材43bは、本体部17aに固定され、互いに間隔を隔てて配置される。第3導電部材43cは、接触部材41に固定される。第3導電部材43cは、接触部材41が移動することにより、第1導電部材43aと第2導電部材43bとに接触した導通状態と、第1導電部材43aおよび第2導電部材43bの少なくともいずれか一方から離れた絶縁状態とのいずれかの状態となる。この場合、摺動部材17がヒートシンク2などの成型部材60に接触したことをセンサ16により容易に検出できる。
上記樹脂成型用装置30および樹脂成型用金型50において、摺動部材17は本体部17aを含む。センサ16は、第1端子44aと、第2端子44bとを含む。第1端子44aおよび第2端子44bは、第2空間20内に位置し、本体部17aに固定される。第1端子44aおよび第2端子44bは、成型部材60としての集合体(たとえばヒートシンク2)に接触するべき部材である。第1端子44aおよび第2端子44bは、成型部材60(たとえばヒートシンク2)に接触することにより導通状態となる。成型部材60において第1端子44aおよび第2端子44bが接触する表面は導電体により構成されることが好ましい。この場合、摺動部材17がヒートシンク2などの成型部材60に接触したことをセンサ16により容易に検出できる。
上記樹脂成型用装置30および樹脂成型用金型50において、貫通孔21は、金型本体部55に形成された第1孔11aと第2孔11bとを含む。摺動部材17は、第1摺動部材171と第2摺動部材172とを含む。第1摺動部材171は第1孔11aに移動可能に挿入される。第2摺動部材172は第2孔11bに移動可能に挿入される。第1摺動部材171および第2摺動部材172は、それぞれ本体部17a、17bを含む。センサ16は、第1端子44aと、第2端子44bとを含む。第1端子44aは、第2空間20内に位置し、第1摺動部材171の本体部17aに固定される。第1端子44aは成型部材60(たとえばヒートシンク2)に接触するべき部材である。第2端子44bは、第2空間20内に位置し、第2摺動部材172の本体部17bに固定される。第2端子44bは成型部材60(たとえばヒートシンク2)に接触するべき部材である。第1端子44aおよび第2端子44bは、成型部材60(たとえばヒートシンク2)に接触することにより導通状態となる。成型部材60において第1端子44aおよび第2端子44bが接触する表面は導電体により構成されることが好ましい。この場合、摺動部材17がヒートシンク2などの成型部材60に接触したことをセンサ16により容易に検出できる。
上記樹脂成型用装置30および樹脂成型用金型50は、上述のように、摺動部材17に対して成型部材60(たとえばヒートシンク2)から加えられる応力を検出する応力測定部18を備える。この場合、成型部材60に加えられる成型圧力を、摺動部材17を介して直接的に検出できる。そのため、当該応力の測定値に基づき樹脂成型の条件を調整できる。
本開示に従った樹脂成型用装置30は、上記樹脂成型用金型50と、樹脂導入部53と、制御部52と移動部材51とを備える。樹脂導入部53は、樹脂成型用金型50の第1空間15の内部に溶融した樹脂を導入する。制御部52は、センサ16および応力測定部18からの出力データが入力されるとともに、樹脂導入部53と移動部材51との動作を制御する。
このようにすれば、上述した本実施形態に係る樹脂成型用金型50を用いることで、成型部材60を構成する絶縁シート1などの部材に作用する成型圧力を正確に測定できる。
また、上述した成型圧力の測定値に基づき封止樹脂4に対する加圧条件を調整することで、絶縁シート1およびヒートシンク2に対する成型圧力を適正な値となるように制御することができる。このため、当該成型圧力が過大になってヒートシンク2が変形する、あるいは絶縁シート1が変形して絶縁性能が低下する、といった問題の発生を抑制できる。
本開示に従った樹脂成型部材の製造方法では、上記樹脂成型用装置30の第2空間20の内部において、空間61内に成型部材60が配置された場合に成型部材60から離れた位置に摺動部材17を配置する工程(S10)を実施する。配置する工程(S10)の後、空間61の内部に成型部材を配置する工程(S20)を実施する。成型部材60に摺動部材17が接触するまで、摺動部材17を移動する工程(S30)を実施する。成型部材60に摺動部材17が接触した状態で、第1空間15に樹脂を注入する工程(S50)を実施する。応力測定部18により検出される応力の出力データに基づき、第1空間15に注入される樹脂の圧力を調整する工程(S60,S70,S80)を実施する。
このようにすれば、成型部材60を構成する絶縁シート1などの部材に作用する成型圧力(応力)を正確に測定できる。また、上述した成型圧力の測定値に基づき封止樹脂4の圧力を調整することで、絶縁シート1およびヒートシンク2に対する成型圧力を適正な値となるように制御することができる。このため、当該成型圧力が過大になってヒートシンク2が変形する、あるいは絶縁シート1が変形して絶縁性能が低下する、といった問題の発生を抑制できる。
上記樹脂成型部材の製造方法において、応力測定部18により検出される応力の出力データが基準データ範囲外の値となった場合に、アラーム報知を行うとともに第1空間15への封止樹脂4の注入を停止する(S65,S66)。この場合、絶縁シート1およびヒートシンク2に加えられる成型圧力が過大になったときに速やかに樹脂成型を停止できるので、当該成型圧力が過大になったことによる樹脂成型用装置30の破損といった問題の発生を避けることができる。
実施の形態2.
<樹脂成型部材の製造方法>
図10は、実施の形態2に係る樹脂成型部材の製造方法を示すフローチャートである。図11は、実施の形態2に係る樹脂成型部材の製造方法を説明するための模式図である。
図10に示した樹脂成型部材の製造方法は、基本的には図3に示した樹脂成型部材の製造方法と同様の構成を備えるが、成型部材60(図11参照)において封止樹脂4が配置されることを予定していない領域への封止樹脂4の漏れを抑制するためのプロセスを有する点が、図3に示した樹脂成型部材の製造方法と異なっている。図10に示した樹脂成型部材の製造方法は、実施の形態1に係る樹脂成型用装置を用いて実施できる。以下、図10および図11を参照しながら説明する。
図10に示した樹脂成型部材の製造方法では、まず、摺動部材17が、ヒートシンク2を含む成型部材60(部材)と接触しない位置まで降下する工程(S110)を実施する。次に、部材を金型へ配置する工程(S120)を実施する。上記工程(S110)は図3の工程(S10)と同様である。上記工程(S120)は、図3の工程(S20)と同様である。
次に、摺動部材17が狙いの高さの範囲で上下動を繰り返す工程(S130)を実施する。この工程(S130)では、成型部材60のヒートシンク2に摺動部材17が接触するべき位置を含む範囲を往復するように設定された狙いの高さ範囲を、摺動部材17の先端部が移動するように摺動部材17を往復運動させる。
ここで、図11に示すように、ヒートシンク2を第2金型11の第1空間15および第2空間20に配置するとき、ヒートシンク2のシール面5と凹凸部6が形成された部分の側面とが、第1空間15と第2空間20との境界部などに引っかかる場合がある。この結果、図11に示すようにヒートシンク2が正しい位置に対し浮いた状態となる。この状態において、そのままプロセスを続行し封止樹脂4を注入した場合、ヒートシンク2のシール面5と第2金型11の第1空間15と第2空間20との境界部との間の隙間から封止樹脂4が第2空間20側に漏れ出る可能性がある。封止樹脂4が第2空間20側に漏れ出た場合、封止樹脂4を介して絶縁シート1に十分な成型圧力が加わらないため、絶縁シート1の絶縁性を十分に確保できない可能性がある。
そこで、上記工程(S130)に示すように、成型部材60のヒートシンク2を第2金型11の第1空間15および第2空間20に配置し、摺動部材17のセンサ16にてヒートシンク2と摺動部材17との接触を検知する前に、狙いの高さ(ヒートシンク2の下面が本来位置するべき高さ)に対し、数mm程度上昇および下降する動作を摺動部材17に1回または複数回実行させる。この結果、当該摺動部材17の動作により、図11に示すように本来の位置からずれていたヒートシンク2を移動させ、ヒートシンク2の位置を正しい位置へ修正できる。
次に、上記工程(S130)の後、摺動部材17が成型部材60と接触する位置まで上昇する工程(S140)を実施する。この工程(S140)では、図3の工程(S30)と同様に、成型部材60に摺動部材17が接触するまで、摺動部材17をヒートシンク2に向けて移動させる。具体的なプロセスは図3の工程(S30)と同様であり、摺動部材17の先端部がヒートシンク2の下面に接触した状態となる。このとき、摺動部材17はヒートシンク2を押し上げることなく、ヒートシンク2の下面に接触した状態となる。
次に、測定した高さの値は設定範囲内であるかを判別する工程(S150)を実施する。この工程(S150)では、工程(S140)の結果ヒートシンク2の下面に接触している摺動部材17の高さ(位置)を測定し、当該摺動部材17の高さが設定範囲(基準位置範囲)に入っているか否かを制御部52において判別する。基準位置範囲は、ヒートシンク2が正しい位置に配置された場合に想定される摺動部材17の高さを基準にし、測定誤差やヒートシンク2および第2金型11の製造誤差などを考慮した数値を考慮して決定される。
上記工程(S150)での判定の結果、測定した摺動部材17の高さ(位置)が設定範囲内ではない場合、アラームを発生させるとともに樹脂成型用装置30の動作を停止する工程(S160)を実施する。
一方、上記工程(S150)での判定の結果、測定した摺動部材17の高さ(位置)が設定範囲内である場合、金型を型締めする工程以降に続く工程を実施する(S170)。具体的には、図3または図4に示した工程(S40)〜工程(S90)を実施する。
<作用効果>
本開示に従った樹脂成型部材の製造方法では、上記樹脂成型用金型50の第2空間20の内部において、空間としての第1空間15および第2空間20内に成型部材60が配置された場合に成型部材60から離れた位置に摺動部材17を配置する工程(S110)を実施する。上記配置する工程(S110)の後、上記空間の内部に成型部材60を配置する工程(S120)を実施する。成型部材60に摺動部材17が接触するべき位置を含む範囲を往復するように、摺動部材17を往復運動させる工程(S130)を実施する。往復運動させる工程(S130)の後、成型部材60に摺動部材17が接触するまで、摺動部材17を移動する工程(S140)を実施する。移動する工程(S140)の後、摺動部材17の位置が基準位置範囲外の位置となった場合に、アラーム報知を行うとともに樹脂成型用装置30の動作を停止する(S150,S160)。
このようにすれば、第2金型11へのヒートシンク2などの成型部材60の引っかかりを解消し、第2金型11の第1空間15および第2空間20内において成型部材60を正しい位置に配置させることができる。その結果、成型部材60(たとえばヒートシンク2)の下面への封止樹脂4の漏れを抑制できる。この結果、封止樹脂4の漏れに起因する成型部材60への成型圧力の低下を抑制できるので、絶縁性能の低下といった成型不良の発生を抑制できる。
実施の形態3.
<樹脂成型用金型および樹脂成型用装置の構成および作用効果>
図12は、実施の形態3に係る樹脂成型用金型および樹脂成型用装置の断面模式図である。図12に示す樹脂成型用金型および樹脂成型用装置30は、基本的には図1および図2に示した樹脂成型用金型50および樹脂成型用装置30と同様の構成を備えるが、摺動部材17のヒートシンク2に対向する端部25の形状が図1および図2に示した樹脂成型用金型50および樹脂成型用装置30と異なっている。具体的には、図12に示した樹脂成型用金型および樹脂成型用装置30では、摺動部材17において第2空間20内に位置する端部25の形状がテーパ状である。当該端部25は、ヒートシンク2側の端に向かうほど幅が狭くなっている。端部25の断面形状は三角形状あるいは楔形状である。端部25の先端にはセンサ16が配置されている。
ヒートシンク2において摺動部材17の端部25が接触する領域には凹部である接触部7が形成されている。接触部7は断面がV字状である。接触部7の断面形状は摺動部材17の端部25の断面形状に沿った形状となっている。
この場合、摺動部材17の端部25が凹部である接触部7に挿入されるときに、ヒートシンク2の水平方向の位置を補正することができる。すなわち、ヒートシンク2の位置が正しい位置から水平方向にある程度ずれていた場合、接触部7にテーパ形状の端部25が挿入されることで、接触部7の中心と端部25の先端部中心とが重なるようにヒートシンク2が水平方向に移動される。このため、ヒートシンク2の水平方向の位置を修正できる。この結果、ヒートシンク2の位置ずれに起因する封止樹脂4の漏れ出しと言った問題の発生を抑制できる。
<樹脂成型用金型および樹脂成型用装置の変形例の構成および作用効果>
図13は、実施の形態3に係る樹脂成型用金型および樹脂成型用装置の変形例を示す断面模式図である。図13に示した樹脂成型用金型および樹脂成型用装置30は、基本的には図12に示した樹脂成型用金型および樹脂成型用装置30と同様の構成を備えるが、摺動部材17の配置が図12に示した樹脂成型用金型および樹脂成型用装置30と異なっている。また、ヒートシンク2の形状も図12に示したヒートシンク2の形状と異なっている。具体的には、図13に示した樹脂成型用金型および樹脂成型用装置30では、摺動部材17がヒートシンク2の凹凸部6が形成された下面の外周部に対向するように配置されている。ヒートシンク2の下面の外周部では、当該下面の角部または当該角部の間の辺に傾斜面となっている接触部7が形成されている。接触部7は摺動部材17と対向する位置に形成される。
このような構成によっても、図12に示した樹脂成型用金型および樹脂成型用装置30と同様の効果を得ることができる。すなわち、ヒートシンク2の位置が正しい位置から水平方向にある程度ずれていた場合、接触部7にテーパ形状の端部25が接触することで、接触部7の上端と端部25の先端部中心とが重なるようにヒートシンク2が移動される。このため、ヒートシンク2の水平方向の位置を修正できる。
上記のような構成は、実施の形態2に係る樹脂成型部材の製造方法と組み合わせてもよい。この場合、実施の形態2に係る樹脂成型部材の製造方法における図10の工程(S130)でヒートシンク2を上下方向に移動させた際、当該ヒートシンク2の水平方向の位置がずれても、上述した摺動部材17の構成とヒートシンク2の構成を適用することで当該水平位置を補正することができる。
実施の形態4.
<樹脂成型用金型および樹脂成型用装置の構成および作用効果>
図14は、実施の形態4に係る樹脂成型用金型および樹脂成型用装置の断面模式図である。図14に示す樹脂成型用金型および樹脂成型用装置30は、基本的には図13に示した樹脂成型用金型および樹脂成型用装置30と同様の構成を備えるが、摺動部材17の構成が図13に示した樹脂成型用金型および樹脂成型用装置30と異なっている。具体的には、図14に示した樹脂成型用金型および樹脂成型用装置30では、摺動部材17が複数ではなく1つ形成されている。1つの摺動部材17に複数のセンサ16が配置されている。摺動部材17の上端の端部には、ヒートシンク2の凹凸部6が形成された下面の端部と対向する位置に傾斜部が形成されている。ヒートシンク2の下面の外周部では、当該下面の角部または当該角部の間の辺に傾斜面となっている接触部7が形成されている。接触部7は摺動部材17の傾斜部と対向する位置に形成される。
この場合も、図13に示した樹脂成型用金型および樹脂成型用装置30と同様の効果を得ることができる。また、このような構成は、ヒートシンク2のサイズが相対的に小さく、摺動部材17を複数配置するスペースが確保できない場合などに有利に適用できる。この場合、第2空間20のサイズが小さい場合であっても、樹脂成型した半導体装置などにおける安定した絶縁性を実現できる。
図14に示した樹脂成型用金型および樹脂成型用装置30によっても、実施の形態1に係る樹脂成型用金型および樹脂成型用装置と同様の効果を得ることができる。
上述した樹脂成型用金型50、樹脂成型用装置30および樹脂成型部材の製造方法は、絶縁シート型パワーモジュールに留まらず、他の樹脂成型部材に適用可能である。たとえば、樹脂成型部材において、上面や底面の一部を封止樹脂で覆わずに封止樹脂以外の部材を露出させる構造の製造工程に上述した樹脂成型用金型50、樹脂成型用装置30および樹脂成型部材の製造方法を適用できる。たとえば、封止樹脂で覆わない領域を構成する部材として、ヒートシンク2の代わりに、絶縁性のセラミック基板または部品を実装したガラエポ基板などを用いてもよい。セラミック基板は脆く曲げに弱いため、本開示に従った樹脂成型用金型50を用いることで変形を抑制できる。この結果、安定した絶縁性を確保することができる。
今回開示された実施の形態1−4はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。矛盾のない限り、今回開示された実施の形態1−4の少なくとも2つを組み合わせてもよい。本発明の範囲は、上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることを意図される。
1 絶縁シート、2 ヒートシンク、2a 露出部、3 リードフレーム、3a 封止部、4 封止樹脂、5 シール面、6 凹凸部、7 接触部、10 第1金型、11 第2金型、11a 第1孔、11b 第2孔、11c 第3孔、12 供給路、13 封止樹脂供給部、14 プランジャ、15 第1空間、16 センサ、17 摺動部材、17a,17b 本体部、18 応力測定部、19 摺動部材プレート、20 第2空間、21 貫通孔、25 端部、30 樹脂成型用装置、41 接触部材、42 弾性部材、43a 第1導電部材、43b 第2導電部材、43c 第3導電部材、44a 第1端子、44b 第2端子、50 樹脂成型用金型、51 移動部材、52 制御部、53 樹脂導入部、55 金型本体部、55a,55b 内面、60 成型部材、61 空間、171 第1摺動部材、172 第2摺動部材。

Claims (11)

  1. 樹脂により封止されうる封止部と樹脂により封止されない露出部とを有する成型部材を内部に配置するための空間が形成された金型本体部を備え、
    前記金型本体部の前記空間は、
    前記金型本体部の内面と前記封止部との間に形成され、前記樹脂を供給しうる第1空間と、
    前記露出部と前記金型本体部の内面との間に形成される第2空間と、を含み、
    前記金型本体部には、前記金型本体部を貫通し前記第2空間と前記金型本体部の外部とを連通する貫通孔が形成され、さらに、
    前記貫通孔に移動可能に挿入された摺動部材と、
    前記摺動部材を前記貫通孔の延在方向に沿って移動させる移動部材とを備え、
    前記摺動部材は、前記摺動部材が前記第2空間内において前記露出部に接触したことを検出するセンサを含む、樹脂成型用装置。
  2. 前記摺動部材において前記第2空間内に位置する端部の形状はテーパ状である、請求項1に記載の樹脂成型用装置。
  3. 前記摺動部材は、本体部を含み、
    前記センサは、
    前記第2空間内に位置し、前記成型部材に接触するべき接触部材と、
    前記接触部材を前記本体部に対して移動可能に支持する弾性部材と、
    前記本体部に固定され、互いに間隔を隔てて配置された第1導電部材および第2導電部材と、
    前記接触部材に固定された第3導電部材とを含み、
    前記第3導電部材は、前記接触部材が移動することにより、前記第1導電部材と前記第2導電部材とに接触した導通状態と、前記第1導電部材および前記第2導電部材の少なくともいずれか一方から離れた絶縁状態とのいずれかの状態となる、請求項1または請求項2に記載の樹脂成型用装置。
  4. 前記摺動部材は、本体部を含み、
    前記センサは、
    前記第2空間内に位置し、前記本体部に固定され、前記成型部材に接触するべき第1端子および第2端子を含み、
    前記第1端子および前記第2端子は、前記成型部材に接触することにより導通状体となる、請求項1または請求項2に記載の樹脂成型用装置。
  5. 前記貫通孔は、前記金型本体部に形成された第1孔と第2孔とを含み、
    前記摺動部材は、前記第1孔に移動可能に挿入された第1摺動部材と、前記第2孔に移動可能に挿入された第2摺動部材とを含み、
    前記第1摺動部材および前記第2摺動部材は、それぞれ本体部を含み、
    前記センサは、
    前記第2空間内に位置し、前記第1摺動部材の前記本体部に固定され、前記成型部材に接触するべき第1端子と、
    前記第2空間内に位置し、前記第2摺動部材の前記本体部に固定され、前記成型部材に接触するべき第2端子とを含み、
    前記第1端子および前記第2端子は、前記成型部材に接触することにより導通状体となる、請求項1または請求項2に記載の樹脂成型用装置。
  6. 前記摺動部材に対して前記成型部材から加えられる応力を検出する応力測定部を備える、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の樹脂成型用装置。
  7. 前記第1空間の内部に溶融した樹脂を導入する樹脂導入部と、
    前記センサおよび前記応力測定部からの出力データが入力されるとともに、前記樹脂導入部と前記移動部材との動作を制御する制御部と、を備える、請求項6に記載の樹脂成型用装置。
  8. 樹脂により封止されうる封止部と樹脂により封止されない露出部とを有する成型部材を内部に配置するための空間が形成された金型本体部を備え、
    前記金型本体部の前記空間は、
    前記金型本体部の内面と前記封止部との間に形成され、前記樹脂を供給しうる第1空間と、
    前記露出部と前記金型本体部の内面との間に形成される第2空間と、を含み、
    前記金型本体部には、前記金型本体部を貫通し前記第2空間と前記金型本体部の外部とを連通する貫通孔が形成され、さらに、
    前記貫通孔に移動可能に挿入された摺動部材を備え、
    前記摺動部材は、前記摺動部材が前記第2空間内において前記露出部に接触したことを検出するセンサを含む、樹脂成型用金型。
  9. 請求項6に記載の樹脂成型用装置の前記第2空間の内部において、前記空間内に前記成型部材が配置された場合に前記成型部材から離れた位置に前記摺動部材を配置する工程と、
    前記配置する工程の後、前記空間の内部に前記成型部材を配置する工程と、
    前記成型部材に前記摺動部材が接触するまで、前記摺動部材を移動する工程と、
    前記成型部材に前記摺動部材が接触した状態で、前記第1空間に樹脂を注入する工程と、
    前記応力測定部により検出される前記応力の出力データに基づき、前記第1空間に注入される前記樹脂の圧力を調整する工程と、を備える、樹脂成型部材の製造方法。
  10. 前記応力測定部により検出される前記応力の出力データが基準データ範囲外の値となった場合に、アラーム報知を行うとともに前記第1空間への前記樹脂の注入を停止する、請求項9に記載の樹脂成型部材の製造方法。
  11. 請求項6に記載の樹脂成型用装置の前記第2空間の内部において、前記空間内に前記成型部材が配置された場合に前記成型部材から離れた位置に前記摺動部材を配置する工程と、
    前記配置する工程の後、前記空間の内部に前記成型部材を配置する工程と、
    前記成型部材に前記摺動部材が接触するべき位置を含む範囲を往復するように、前記摺動部材を往復運動させる工程と、
    前記往復運動させる工程の後、前記成型部材に前記摺動部材が接触するまで、前記摺動部材を移動する工程と、
    前記移動する工程の後、前記摺動部材の位置が基準位置範囲外の位置となった場合に、アラーム報知を行うとともに前記樹脂成型用装置の動作を停止する、樹脂成型部材の製造方法。
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