JP2021078165A - 駆動制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】タイヤ(車輪)粘着状態を空転状態と誤判定することを防ぎつつ、タイヤ(車輪)が実際に空転状態になったことを早期に判定することのできる駆動制御装置を提供する。【解決手段】本発明は、モータ22の回転速度における脈動発生点を判定する脈動発生判定部5と、モータ22の回転速度の時間二階微分である加加速度を算出する加加速度算出部6と、脈動発生時点から所定時間経過する前に前記加加速度の符号が反転した場合にタイヤ20が空転していると判定する空転判定部7とを備える。【選択図】 図8

Description

本発明は、自動車の加減速を行うための駆動装置(エンジン、モータ等)のトルクを制御する駆動制御装置に関する。
従来、車載の駆動装置からドライブシャフトを介して車輪及び該車輪に設けられたタイヤに動力が伝達される車両において、ドライブシャフトのねじれによる共振の影響を考慮しつつ、車輪及び該車輪に設けられたタイヤ(本明細書では、これらを纏めて車輪ということがある)の空転状態(以下、スリップということがある)を判定して空転抑圧する駆動制御技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2012−29473号公報
特許文献1に記載の技術は、駆動装置の回転速度(回転数)変動がねじれに起因するものかスリップに起因するものかを判定する手法であり、タイヤ粘着状態を空転状態と誤判定する問題を解決する技術である。しかしながら、特許文献1に記載の技術は、ねじれ剛性を考慮した駆動装置のトルクと回転数との間の伝達特性を用いて推定した推定回転数相当値と、実際の回転数相当値との比較に基づいて、スリップを判定する。そのため、滑りやすい路面でタイヤが直ちに空転状態になった際、空転開始直後の回転速度変動をねじれに起因すると判定する可能性があり、実際にタイヤ空転状態と判定するまでに時間を要する可能性がある。
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、タイヤ(車輪)粘着状態を空転状態と誤判定することを防ぎつつ、タイヤ(車輪)が実際に空転状態になったことを早期に判定することのできる駆動制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係る駆動制御装置は、駆動装置の回転速度における脈動発生点を判定する脈動発生判定部と、前記回転速度の時間二階微分である加加速度を算出する加加速度算出部と、前記脈動発生時点から所定時間経過する前に前記加加速度の符号が反転した場合に前記車輪が空転していると判定する空転判定部を有することを特徴とする。
本発明によれば、タイヤ(車輪)粘着状態を空転状態と誤判定することを防ぎつつ、タイヤ(車輪)が実際に空転状態になったことを早期に判定することのできる駆動制御装置を提供することができる。
本発明の実施例1に係る駆動制御装置を搭載した車両の全体構成図である。 本発明の実施例1に係る駆動制御装置を搭載した車両の駆動部の部品構成図である。 本発明の実施例1に係る駆動制御装置を搭載した車両の駆動部を物理モデルにて示す図である。 本発明の実施例1に係る駆動制御装置を搭載した車両の駆動部の物理現象を示した図である。 本発明の実施例1に係る駆動制御装置を搭載した車両の駆動部を物理モデルにて示す図である。 本発明の実施例1に係る駆動制御装置を搭載した車両のタイヤと車両間の摩擦力モデルにて示す図である。 ドライビングスティフネスの大きさによって、モータ回転速度の周波数がどのように変化するかを示す図である。 実施例1にて想定する3通りの走行シーンを示す図である。 図6に示した3通りの走行シーンについて、振動現象が発生した時点におけるモータ回転速度の波形の一例を示す図である。 本発明の実施例1に係る駆動制御装置の構成の一部を示すブロック図である。 モータトルク、モータ回転加速度、モータ回転加加速度の波形の一例を示す図である。 モータ回転速度、空転判定の時間変化の一例を示す図である。 空転判定、トルク補正値(最終モータトルク)の時間変化の一例を示した図である。 本発明の実施例2に係る駆動制御装置の構成の一部を示すブロック図である。 空転判定所定時間と減速比の関係を示す図である。 本発明の実施例3に係る駆動制御装置の構成の一部を示すブロック図である。 抽出周波数と減速比の関係を示す図である。 モータ回転速度と空転判定の時間変化の一例を示した図である。
以下、本発明に係る駆動制御装置の実施例を図面に基づき説明する。本発明は以下の実施例に限定されることなく、本発明の技術的な概念の中で種々の変形例や応用例もその範囲に含むものである。
まず初めに、本発明の駆動制御装置の一例である実施例1について図1乃至図11を用いて説明する。
図1は、本発明の実施例1に係る駆動制御装置のうち、駆動制御装置1を搭載した制御対象としての車両21の全体構成図である。FL輪は左前輪、FR輪は右前輪、RL輪は左後輪、RR輪は右後輪をそれぞれ意味し、それぞれのFL輪、FR輪、RL輪、RR輪に、路面と接地(粘着)するタイヤ20FL、20FR、20RL、20RRが装着されている。
車両21は、車両21の進行方向の加減速度を制御するための駆動トルク(駆動力)を発生させる駆動装置としてのモータ22を搭載している。モータ22は、車両21の車輪に駆動力を与える。駆動制御装置1は、車体に搭載したバッテリ(不図示)から電力を受けて、モータ22の電流を制御してトルク指令値(後で説明)に従った駆動トルクを発生させる。モータ22で発生した駆動トルクは、デファレンシャルギア23を介して左右のドライブシャフト24L、24Rに伝達され、各ドライブシャフト24L、24Rに直結した前輪左右のタイヤ20FL、20FRに伝達されることで、駆動制御装置1は、車両21を加減速させる。なお、ここではモータ22を搭載した電動車両として説明したが、モータの代わりにエンジンを駆動装置(駆動源)としても良い。また、ここでは前輪駆動の車両として説明したが、後輪駆動や四輪駆動としても良い。
また、車両21は、進行方向を制御するためのステアリング制御機構30、ブレーキ制御機構33、駆動制御装置1への指令値を演算する走行制御装置25を備える。また、車両21は、走行制御装置25からの指令値に基づき上記ステアリング制御機構30を制御する操舵制御装置28と、当該指令値に基づき上記ブレーキ制御機構33を制御し、各輪のブレーキ力配分を調整する制動制御装置35を備える。
駆動制御装置1は、図1に詳細に示していないが、モータ22の電流をスイッチングにより制御するパワー半導体(例えばIGBT)、パワー半導体のスイッチングを制御するためのCPU、ROM、RAM及び入出力装置を有する。上記ROMには、駆動制御の処理フローが記憶されている。詳細は後述するが、駆動制御装置1は、走行制御装置25から受信したトルク指令値2と、モータ22に取り付けられた回転角センサ51により取得したモータ回転角60およびモータ回転速度61(駆動装置の回転速度)とに基づき(図8参照)、発生させるべきモータトルクを演算し、前記モータトルクとなるようパワー半導体をスイッチングしてモータ22に流れる電流を制御する。
次に、車両21のブレーキの動作について説明する。ドライバが車両21を運転している状態では、ドライバがブレーキペダル32を踏む踏力を、必要であればブレーキブースタ(不図示)で倍力し、マスタシリンダ(不図示)によって、その力に応じた油圧を発生させる。発生した油圧は、ブレーキ制御機構33を介して、各輪に設けられたホイルシリンダ36FL、36FR、36RL、36RRに供給される。ホイルシリンダ36FL〜36RRは、不図示のシリンダ、ピストン、パッド、ディスクロータ等から構成されており、マスタシリンダから供給された作動液によってピストンが推進され、ピストンに連結されたパッドがディスクロータに押圧される。尚、ディスクロータは、車輪とともに回転している。そのため、ディスクロータに作用したブレーキトルクは、車輪と路面との間に作用するブレーキ力となる。以上により、ドライバのブレーキペダル操作に応じて、各輪に制動力を発生させることができる。なお、本実施例の駆動制御装置1を搭載した車両21において、ブレーキブースタやマスタシリンダを搭載する必要は必ずしもなく、ブレーキペダル32とブレーキ制御機構33を直結させ、ドライバがブレーキペダル32を踏めば直接ブレーキ制御機構33が動作する機構であっても良い。
制動制御装置35は、図1に詳細に示していないが、例えばCPU、ROM、RAM、及び入出力装置を有する。制動制御装置35には、例えば、前後加速度、横加速度、ヨーレートを検出可能なコンバインセンサ34、各輪に設置された車輪速センサ31FL、31FR、31RL、31RR、後述する操舵制御装置28を介したステアリング角検出装置41からのセンサ信号、上述の走行制御装置25からのブレーキ力指令値などが入力されている。また、制動制御装置35の出力は、不図示のポンプ、制御バルブを有するブレーキ制御機構33に接続されており、ドライバのブレーキペダル操作とは独立に、各輪に任意の制動力を発生させることができる。走行制御装置25が、制動制御装置35にブレーキ力指令値を通信することで、車両21に任意のブレーキ力を発生させることができ、ドライバの操作が生じない自動運転においては自動的に制動を行う役割を担っている。但し、本実施例は、上記制動制御装置35に限定されるものではなく、ブレーキバイワイヤ等のほかのアクチュエータを用いてもよい。
次に、車両21のステアリングの動作について説明する。ドライバが車両21を運転している状態では、ドライバがステアリング26を介して入力した操舵トルクとステアリング角をそれぞれ操舵トルク検出装置27とステアリング角検出装置41で検出し、それらの情報に基づいて、操舵制御装置28は、操舵用モータ29を制御してアシストトルクを発生させる。尚、操舵制御装置28も、図1に詳細に示していないが、制動制御装置35と同様に、例えばCPU、ROM、RAM、及び入出力装置を有する。上記ドライバの操舵トルクと操舵用モータ29によるアシストトルクの合力により、ステアリング制御機構30が可動し、前輪(FL輪、FR輪)が切られる。一方で、前輪の切れ角に応じて、路面からの反力がステアリング制御機構30に伝わり、路面反力としてドライバに伝わる構成となっている。なお、本実施例の駆動制御装置1を搭載した車両21において、操舵トルク検出装置27を搭載する必要は必ずしもなく、ドライバがステアリング26を操作する際には操舵制御装置28が動作せず、アシストトルクが発生しない(いわゆるオモステの)機構であっても良い。
操舵制御装置28は、ドライバのステアリング操作とは独立に、操舵用モータ29によりトルクを発生させ、ステアリング制御機構30を制御することができる。従って、走行制御装置25は、操舵制御装置28に操舵力指令値を通信することで、前輪を任意の切れ角に制御することができ、ドライバの操作が生じない自動運転においては自動的に操舵を行う役割を担っている。但し、本実施例は、上記操舵制御装置28に限定されるものではなく、ステアバイワイヤ等のほかのアクチュエータを用いてもよい。
次に、車両21のアクセルの動作について説明する。ドライバのアクセルペダル37の踏み込み量はストロークセンサ38で検出され、(走行制御装置25を介して)駆動制御装置1に入力される。尚、駆動制御装置1も、図1に詳細に示していないが、制動制御装置35と同様に、例えばCPU、ROM、RAM、及び入出力装置を有する。駆動制御装置1は、例えば上記アクセルペダル37の踏み込み量に応じてモータ22のモータトルクを制御する。以上により、ドライバのアクセルペダル操作に応じて車両21を加速させることができる。また、駆動制御装置1は、ドライバのアクセル操作とは独立にモータ22のモータトルクを制御することができる。従って、走行制御装置25は、駆動制御装置1にトルク指令値(加速指令値ともいう)を通信することで、(モータ22のモータトルクを制御して)車両21に任意の加速度を発生させることができ、ドライバの操作が生じない自動運転においては自動的に加速を行う役割を担っている。なお、本実施例の駆動制御装置1を搭載した車両21は、主要駆動装置が電気モータである電動車両である必要は必ずしもなく、主要駆動装置がエンジンであっても良い。この場合、駆動制御装置1は、上記アクセルペダル37の踏み込み量に応じてスロットル開度を算出し、前記スロットル開度を実現するようにエンジン運転状態を制御する。
前述したように、本実施例では、走行制御装置25は、車両21に配備された各種センサ等から得られる信号に基づき指令値(ブレーキ力指令値、操舵力指令値、トルク指令値(加速指令値))を演算し、演算した指令値(ブレーキ力指令値、操舵力指令値、トルク指令値(加速指令値))を各制御装置(制動制御装置35、操舵制御装置28、駆動制御装置1)に送信することで、車両21のブレーキ力、前輪切れ角、加速度などを制御し、車両21の走行状態を任意に制御することができる。
なお、以上の説明では、ステアリング26、アクセルペダル37、ブレーキペダル32を搭載した車両21を述べたが、これら入力装置が設置されていない車両であっても良い。この場合、本車両は、ドライバの操作が生じない完全自動運転車、遠隔で走行指令を受けて走行する遠隔運転車などとなる。
以下、説明を簡素化するために、モータ22に連結されて回転駆動される駆動輪(車輪)に連結されるドライブシャフトをドライブシャフト24、駆動輪(車輪)に装着されるタイヤをタイヤ20、駆動輪(車輪)に設置される車輪速センサを車輪速センサ31と記載する。
図2A及びBを用いて、モータ22、デファレンシャルギア23、ドライブシャフト24などからなる前記車両21の駆動部について説明する。図2Aは、実施例1に係る駆動制御装置を搭載した車両の駆動部の部品構成図である。モータ22において発生した駆動トルクは、減速機52を経由してデファレンシャルギア23に伝達され、デファレンシャルギア23により駆動トルクが左右輪に配分されたうえで、ドライブシャフト24を介してタイヤ20に伝達される。図2Bは、実施例1に係る駆動制御装置を搭載した車両の駆動部を物理モデルにて示す図である。駆動部は、図2Bに示す通り、モータ22、タイヤ20という二つの慣性があり、その間をドライブシャフト24というバネが連結する二慣性系の物理モデルで表すことが可能である。また、本図では示していないが、タイヤ20は路面と接触し、タイヤ20と路面との間では後述の通り非線形の摩擦力が生じる(図4B参照)。
このような二慣性系の構成において、モータ22のトルクもしくはタイヤ20が接地している路面状態が急激に変動した場合、図3(a)、(b)に示すようなモータ回転速度61の振動が発生する。図3は、本発明の実施例1に係る駆動制御装置を搭載した車両の駆動部の物理現象を示した図である。図3(a)、(b)は、横軸に時刻、縦軸にモータ回転速度61を示したものであり、図3(a)に示す例では、0.5秒時点からモータ22にステップ状のトルクを発生させている。その結果、0.5秒時点からモータ回転速度61が振動している。この現象は、ドライブシャフト24がバネとして働くことから発生する共振現象である。また、図3(b)に示す例では、モータ22にトルクを発生させて加速している状態から、0.5秒時点で滑りやすい路面に突入している。これも上記と同じく共振現象であり、滑りやすい路面に突入したことでタイヤ20(車輪)が空転状態となり、速度が急激に増大したことで発生している。その際のモータ回転速度61の振動周波数は、タイヤ20が路面に対して粘着しているか、空転しているかによって変動することが知られている。この周波数は、車両21に構成されているタイヤ20やドライブシャフト24の形状によって、すなわち車種によって異なり、例えば図3(a)、(b)に示す例では、タイヤ粘着時に4Hz程度の振動が発生し(図5におけるモータ回転速度61の周波数特性66(a)及び66(b)参照)、タイヤ空転時には12Hz程度の振動が発生している(図5)におけるモータ回転速度61の周波数特性66(c)及び66(d)参照)。
図4A及び図4Bを用いて、上記のような振動周波数の変動が生じるメカニズムを説明する。図4Aは、車両21の慣性を含んだ三慣性系の駆動部の物理モデルを示す概念図である。ここでは図2Bと同様に、モータ22、タイヤ20という二つの慣性があり、その間をドライブシャフト24というバネが連結する。さらに、タイヤ20と車両21の間には、タイヤ20と路面間の摩擦特性62の関係が生じる。図4Bは、その摩擦特性62の特徴、すなわちタイヤ20と車両21間の摩擦力モデルを示す図である。ここで、縦軸は車両21を駆動させるようにタイヤ20に発生する回転方向の力(駆動力63)、横軸はタイヤ20と車体との速度差の割合であるスリップ率64を表している。車両の速度をV、タイヤの回転速度をω、タイヤ半径をR、微小な正数をεとおけば、スリップ率λは、次の数式1の通り定義される。
〔数式1〕
λ=(Rω−V)/max(Rω,V,ε)
タイヤ20と車両21間に速度差が生じない時、RωとVは等しいことからλは0となり、この時、図4Bの通りタイヤ20に駆動力63は発生しない。一方、タイヤ20に駆動力63が発生する時、タイヤ20が路面に対して粘着状態であっても、タイヤ20のゴムの弾性変形により車両21とタイヤ20の間で微小な速度差が生じ、スリップ率64が発生する。スリップ率64が小さい領域では、スリップ率64と駆動力63の間にほぼ線形な関係があることが知られており、この関係(図4Bにおける摩擦特性62の傾き)は一般にドライビングスティフネスと呼ばれる。スリップ率64が小さいタイヤ粘着領域では点線65(a)に示すようにドライビングスティフネスは大きく、スリップ率64が大きくタイヤ空転領域に近づくほど点線65(b)に示すようにドライビングスティフネスは小さくなる。そして、タイヤ20が完全空転状態になると、ドライビングスティフネスは0となる。
タイヤ20が粘着状態になるとき、すなわちドライビングスティフネスが十分大きい領域では、タイヤ20と車両21はほぼ直結状態となっており、駆動部の物理モデルは、モータ22とタイヤ20+車両21の間の二慣性系となる。一方、タイヤ20が空転してドライビングスティフネスが0となると、タイヤ20と車両21との間の摩擦特性62が切り離されることになり、駆動部の物理モデルは、図2Bに示すようにモータ22とタイヤ20の間の二慣性系となる。このように、タイヤ20の粘着・空転状態により、タイヤ20側の慣性の大きさが変わることが、図3(a)、(b)に示したような共振周波数の変動の原因である。
図5は、ドライビングスティフネスの大きさによって、モータ回転速度の周波数特性がどのように変化するかを表すボーデ線図である。ここでは、周波数特性66(a)及び66(b)が粘着状態のモータ回転速度の周波数特性を表しており、周波数特性66(c)及び66(d)は空転状態のモータ回転速度の周波数特性を表す。また、ドライビングスティフネスは、66(a)>66(b)>66(c)>66(d)という関係になっている。図5より、共振周波数(図5において周波数特性の振幅がピークとなる周波数)は4Hz付近または12Hz付近に断続的に存在し、ドライビングスティフネスの変化によって連続的に変化するわけではないことが分かる。
図6は、実施例1にて想定する3通りの走行シーンを示す図である。まず、図6(a)は、車両21がアスファルト路面に代表される滑りにくい路面(高μ路67)上を走行中に、モータ22のトルクが急激に変動して発進(もしくは加速を開始)するシーンを示している。次に図6(b)は、車両21が高μ路67上で加速を開始して十分時刻が経過した後、氷雪路に代表される滑りやすい路面(低μ路68)上に到達してタイヤ20が空転を開始するシーンを示している。さらに図6(c)は、車両21が低μ路68上を走行中に、モータ22のトルクが急激に変動して発進(もしくは加速を開始)し、その後直ちにタイヤ20が空転を開始するシーンを示している。実施例1の目的は、図6(a)のシーンではタイヤ空転と誤判定せず、図6(b)および図6(c)のシーンではタイヤ20の空転を直ちに判定することである。
図7は、図6に示した3通りの走行シーンについて、図3で示したような振動現象が発生した時点におけるモータ回転速度の波形の一例を示す図である。それぞれ図7(a)は図6(a)、図7(b)は図6(b)、図7(c)は図6(c)のシーンに対応し、それぞれ上から、モータ回転速度61、回転加速度70(モータ回転速度の時間1階微分)、回転加加速度71(モータ回転速度の時間2階微分)の時間変化を表す。
まず、図7(a)に着目すると、モータにトルクを急激に発生させた時点を脈動発生点72(a)として、その時点からモータ回転速度61の波形61(a)に振動が発生している。その振動はほぼ正弦波である。言い換えれば、モータ回転速度61の波形61(a)は、脈動発生点72(a)を基準とする正弦波に対してほぼ遅れが発生しない。この時、回転加速度70(a)は正の値に急激に増加した直後、負の傾きで減少してそのまま負の値に変化していく。この傾きが回転加加速度71(a)であり、脈動発生点72(a)でパルス状の大きな値となった直後に負の値となり、時間の経過とともに正の値となっていく。このように、タイヤ粘着状態のモータ回転速度の波形は、脈動発生点を基準とする正弦波に対して遅れの小さい波形となり、この時のモータ回転加加速度は脈動発生点の直後を除き負の値から始まる。
一方、図7(b)に着目すると、タイヤ20が滑りやすい路面に突入した時点を脈動発生点72(b)として、その時点からモータ回転速度61の波形61(b)に振動が発生している。全体としてはタイヤ20の急激な速度上昇にともなって右肩上がりの時間推移であるが、振動の波形に着目すると、脈動発生点72(b)では下に凸な波形であり、その後変曲点を経て上に凸な波形に変わる。言い換えれば、脈動発生点を基準とする正弦波に対してほぼ90゜遅れている。この時、回転加速度70(b)は正の傾きで始まり、その後は負の傾きに変化する。この傾きが回転加加速度71(b)であり、脈動発生点72(b)から正の値となり、時間の経過とともに負の値となっていく。このように、タイヤ粘着状態のモータ回転速度の波形は、脈動発生点を基準とする正弦波に対して90゜遅れた波形となり、この時のモータ回転加加速度は正の値から始まる。
さらに、図7(c)に着目すると、モータにトルクを急激に発生させた時点を脈動発生点72(c)として、その時点からモータ回転速度61(c)に振動が発生している。その振動は、発生当初は図7(a)と同じくほぼ正弦波である。この時、回転加速度70(c)も図7(a)同様、正の値に急激に増加した直後、負の傾きで減少してそのまま負の値に変化しており、回転加加速度71(c)も同様に、脈動発生点72(a)でパルス状の大きな値となった直後に負の値となっている。この時のタイヤ20は、時刻75(c)に達するまでは空転が発生しておらず粘着状態である。時刻75(c)を過ぎてからタイヤが空転を開始し、その後のモータ回転速度61(c)、回転加速度70(c)および回転加加速度71(c)の波形は図7(b)と同様となっている。
図7において回転加加速度71(a)と71(c)の符号にさらに着目すると、71(a)に比べて71(c)は、脈動発生点72直後に負となったモータ回転加加速度が正に転じる(符号が反転する)時刻が早い(短い)ことが言える。これは、モータ回転加加速度の符号が変化する前にタイヤ空転が開始したことで、脈動の周波数が大きく、すなわち周期が小さくなったことに起因する。
図7(a)と図7(b)では、脈動発生点72直後の加加速度の符号が異なるため、この符号を比較することで前者を粘着、後者を空転と判定可能である。一方、図7(a)と図7(c)では、脈動発生点72直後の加加速度の符号は等しいためにこの部分では空転判定できないが、空転が発生した場合はその後の加加速度の符号が反転するまでの時刻が短くなる。このように、タイヤ(車輪)が粘着か空転かによって、脈動発生点を基準とするタイヤの回転加加速度が異なる。本発明では、このメカニズムに着目して、脈動発生時の回転速度の加加速度によるタイヤ(車輪)の空転判定を行う。
図8は、本発明の実施例1に係る駆動制御装置の構成の一部を示すブロック図である。図8に示される実施例1では、駆動制御装置1は、少なくとも、トルク指令取得部3、回転速度算出部4、脈動発生判定部5、加加速度算出部6、空転判定部7及びトルク決定部8から構成されている。
トルク指令取得部3は、走行制御装置25(図1)からトルク指令値2を受信する。トルク指令値2は、例えばドライバがアクセルペダル37を踏んでいるときは車両21を加速させるための正の値として受信され、ドライバがアクセルペダル37を踏んでいないとき、もしくはブレーキペダル32を踏んでいるときは、エンジンブレーキあるいは回生ブレーキに相当する負の値として受信される。走行制御装置25からトルク指令値2を受信する方法は、一般にCAN(Controller Area Network)などのデジタル通信が用いられる。
回転速度算出部4は、モータ22に取り付けられた回転角センサ51により取得したモータ回転角60を時間微分(単位時間あたりの変化量を算出)し、モータ回転速度61を算出する。回転角センサ51は、一般にエンコーダ、レゾルバなど、モータの絶対角度が取得可能なセンサが用いられる。
脈動発生判定部5は、後述するモータ回転速度61の加加速度の符号を算出するための基準となる時点である脈動発生点72を算出する。脈動発生点とは、物理現象で言えばドライブシャフト24の共振現象が発生する瞬間のことであり、前述の通り、モータ22のトルクが急激に変化する、タイヤ20が滑りやすい路面に突入して急激に速度を増大する、等に起因して脈動が発生する。脈動はモータ回転速度61における所定値以上の時間変化であり、脈動発生判定部5はこの発生時点を判定する。本発明において、脈動発生判定を正確に行うことが、タイヤの空転判定を適切に行うにあたって重要であり、後述するように複数の観点から脈動発生判定を行う。
図9を用いて、脈動発生判定部5の動作の一例を説明する。図9は図7と同様の場面におけるモータトルク、モータ回転加速度、モータ回転加加速度の波形の一例を示す図である。それぞれ図9(a)はタイヤ粘着状態でトルク指令値2を急激に発生させた場合、図9(b)はトルク指令値2が発生して加速している途中で、タイヤ20が滑りやすい路面に突入した場合を示す。それぞれ上から、トルク指令値2、回転加速度70、回転加加速度71の時間波形を表す。なお、図9(a)に示す脈動発生判定は、図6における(a)および(c)の走行シーンにおいて適用され、図9(b)は図6(b)のシーンにて適用される。
まず、脈動発生判定部5は、トルク指令値2が急激に変化した時点を脈動発生点72として判定する。これは前述の通り、モータ22のトルクが急激に変化することが脈動発生の一因であることから、トルク指令値2が急激に変化すれば脈動が発生すると判断できるためである。図9(a)のトルク指令値2(a)に着目すると、一点鎖線の時点でトルク指令値2(a)は急激に上昇しており、この時の傾きは脈動発生判定の閾値78(a)より大きくなっている。従って、脈動発生判定部5は、トルク指令値2(a)の傾きが脈動発生判定の閾値78(a)を上回った一点鎖線の時点を脈動発生点72(a)として判定する。トルク指令値2の変化(傾き)が実際に脈動を発生させうるか否かは、駆動部の部品構成(モータの慣性、ドライブシャフトの剛性等の諸元)によって異なることから、脈動発生判定の閾値78は、脈動発生しうる境界の値として実験的に決定することが望ましい。
次に、脈動発生判定部5は、回転加速度70が所定値を超えて発生した時点を脈動発生点72として判定する。これは、脈動発生時の回転加速度70が、本来の車両21の加速度よりも高くなることから、異常な回転加速度の発生をもって脈動発生したと判断できるためである。まず、タイヤ粘着時である図9(a)の回転加速度70(a)に着目すると、一点鎖線の時点で回転加速度70(a)が急激に上昇しており、脈動発生判定の閾値78(b)を超過している。従って、脈動発生判定部5は、回転加速度70(a)が脈動発生判定の閾値78(b)を上回った一点鎖線の時点を脈動発生点72(b)として判定する。同様に、タイヤ空転時である図9(b)の回転加速度70(b)に着目すると、一点鎖線の時点で回転加速度70(b)が上昇しており、少し遅れて脈動発生判定の閾値78(b)を超過している。従って、脈動発生判定部5は、回転加速度70(b)が脈動発生判定の閾値78(b)を上回った一点鎖線の時点を脈動発生点72(c)として判定する。
さらに、脈動発生判定部5は、回転加加速度71が所定値を超えて発生した時点を脈動発生点72として判定する。これは、回転加速度と同様、異常な回転加加速度の発生をもって脈動発生したと判断できるためである。まず、タイヤ粘着時である図9(a)の回転加加速度71(a)に着目すると、一点鎖線の時点で回転加加速度71(a)がパルス状に急激に発生しており、脈動発生判定の閾値78(c)を大きく超過している。従って、脈動発生判定部5は、回転加加速度71(a)が脈動発生判定の閾値78(c)を上回った一点鎖線の時点を脈動発生点72(d)として判定する。同様に、タイヤ空転時である図9(b)の回転加加速度71(b)に着目すると、一点鎖線の時点で回転加加速度71(b)が上昇しており、少し遅れて脈動発生判定の閾値78(c)を超過している。従って、脈動発生判定部5は、回転加加速度71(b)が脈動発生判定の閾値78(c)を上回った一点鎖線の時点を脈動発生点72(e)として判定する。
回転加速度70、回転加加速度71は、トルク指令値2が大きいほど発生する値が大きくなることから、脈動発生判定の閾値78は、トルク指令値2に基づき動的に決定することが望ましい。例えば回転加速度70であれば、共振が発生しないと仮定した際に本来車両21に発生する加速度より算出することが一例である。具体的には、車両の質量M、トルク指令値T、減速機52及びデファレンシャルギア23の総減速比G、タイヤ20の半径R、モータ回転加速度Aの関係は、モータ22及びタイヤ20の慣性を十分小さいとして無視すれば数式2の通りとなる。
〔数式2〕
A=TG^2/MR^2
脈動により発生する回転加速度は、数式2で得られるAに加えて発生することから、脈動発生判定の閾値78はAを基準とし、Aに定数倍を乗算する、定数値を加算する等、誤判定防止のオフセットを加えて決定することが一例である。
以上、説明した3つの脈動発生判定方法は、それぞれ適用可能な場面や利点・欠点が異なることから、本実施例を適用する車両21の駆動部の構成や車輪速センサ31の性能に応じて適切に選択する、もしくは組み合わせることが望ましい。まず、トルク指令値2による判定方法は、脈動発生時点を最も早く判定可能である。一方、実際に脈動発生したかどうかは不明である。また、トルク指令値2が変化していない状況、例えば一定値で加速している途中でタイヤ20が滑りやすい路面に突入した場合には適用不可能である。一方、回転加速度70または回転加加速度71による判定は、実際に脈動発生した場合に判定する方法であり、誤って脈動発生と判定する可能性は低い。一方、図9でも説明したように、特にタイヤ空転時においては脈動発生の判定が実際より遅れる可能性がある。また、原理的には回転加加速度の方が回転加速度よりも早く判定が可能である一方、回転加加速度の算出は回転速度のノイズや分解能による影響を受けて誤判定が起こりやすい、といった特徴がある。
加加速度算出部6は、脈動発生点72から所定値以内のモータ回転速度61の時間二階微分である回転加加速度71を算出する。
空転判定部7は、加加速度算出部6により算出されたモータ回転速度61の回転加加速度71の符号に基づき、タイヤ20が粘着状態にあるか空転状態にあるかを判定し、その空転判定74を出力する。前述の通り、脈動発生点72から所定時間以内において、回転加加速度71はタイヤ粘着状態では負の値が支配的となり、空転状態では正の値が支配的となる。また、脈動発生点72の直後に回転加加速度71が負の値となったとしても、タイヤ空転状態となった場合には、回転加加速度71が負から正に転じる時刻が短くなる。
以上より、空転判定にあたっては、まず所定時間以内における回転加加速度71の正値の割合を算出し、その割合に対して閾値を設定する。そして、その閾値を上回った場合には空転、下回った場合には粘着と判定する。閾値としては0.5(=50%、すなわち正値となっている時間帯が半分)とすることが一例である。この時、「所定時間」としては、空転時の脈動周波数の周期の1/4、例えば振動周波数が10Hz(=周期0.1秒)であれば1/4の0.025秒とすることが一例である。空転判定74は、例えば粘着を0、空転を1とする二進数で表しても良いし、タイヤの推定スリップ率、あるいは上記正値の割合に応じて、0(完全粘着)〜1(空転)の連続値として表してもよい。
それに加えて、前記閾値を下回って粘着と判定された場合に、次に回転加加速度71が負から正に転じるまでの時刻を算出し、その時刻に対して閾値を設定する。そして、その閾値を下回った場合には空転と判定し直し、上回った場合には引き続き粘着と判定する。閾値としては、粘着時の脈動周波数の周期の1/2、例えば振動周波数が4Hz(=周期0.25秒)であれば1/2の0.125秒とすることが一例である。
図10を用いて、加加速度算出部6及び空転判定部7の動作の一例を説明する。図10は、モータ回転速度、空転判定の時間変化の一例を示す図である。図7同様、図10(a)〜(c)はそれぞれ、図6(a)〜(c)のシーンに対応する。
まず、図10(a)のタイヤ粘着時に着目する。脈動発生判定部5が理想的に脈動判定を行うと、脈動発生点は72(a)の一点鎖線の時点として判定される。この時点からのモータ回転速度61の波形61(a)は理想的には正弦波であり、図のように、脈動発生点72(a)から変曲点まで上に凸の波形として得られる。従って、回転加加速度71(a)は図のように、脈動発生点72(a)から所定時間を経過した時刻75(a)までの加加速度符号判定区間79(a)において、負の値となっている。その結果、図示の通り空転判定部7は空転判定74(a)を粘着と判定し続ける。その後、回転加加速度71(a)は加加速度符号反転時点80(a)で符号が負から正に反転する。この、脈動発生点72(a)から加加速度符号反転時点80(a)までに要した時間を加加速度符号反転時間81(a)と定義し、車輪粘着時の脈動周期(脈動周波数の逆数)の1/2に相当する時刻(例えば脈動周波数4Hzであれば0.125秒)を目安として、後述する空転判定方法における所定時間(空転判定所定時間82)を設定する。換言すると、所定時間(空転判定所定時間82)は車輪粘着時のモータ回転速度61の脈動周期に基づいて設定される。
次に、図10(b)のタイヤ空転時(加速中に低μ路に突入して空転発生)に着目する。脈動発生判定部5が理想的に脈動判定を行うと、脈動発生点は72(b)の一点鎖線の時点として判定される。この時点からの回転加加速度71(b)は図のように、脈動発生点72(b)から所定時間経過した時刻75(b)までの加加速度符号判定区間79(b)において、正の値となっている。その結果、図示の通り空転判定部7は時刻75(b)以降、空転判定74(b)を空転と判定する。
さらに、図10(c)のタイヤ空転時(低μ路上で加速を開始し、直後に空転発生)に着目する。脈動発生判定部5が理想的に脈動判定を行うと、脈動発生点は72(c)の一点鎖線の時点として判定される。この時点ではタイヤは粘着状態であり、図10(a)同様、脈動発生点72(c)から変曲点まで上に凸の波形として得られる。従って、回転加加速度71(c)は図のように、脈動発生点72(c)から所定時間経過した時刻75(c)までの加加速度符号判定区間79(c)において負の値となるため、図示の通り空転判定部7は空転判定74(c)をまずは粘着と判定する。その後、回転加加速度71(c)は加加速度符号反転時点80(c)で符号が判定するが、この時点における加加速度符号反転時間81(c)が、先述した空転判定所定時間82より短いことから、この時点から空転判定74(c)を改めて空転と判定する。
空転判定部7は、加加速度が所定時間を超えて負値であれば粘着と判定し、所定時間を経過する前に負値から正値へ切り替わった場合(反転した場合)には、切り替わりの時点で空転と判定する。
このように、脈動発生点72を基準とする回転加加速度71の正負およびその符号が反転するまでの時間を求めることによって、モータ回転速度61の脈動が発生した時点においてタイヤ20が空転開始したか否かを判定することが可能である。また、本手法はモータ回転速度61を二階微分するだけで実行可能であり、計算負荷が軽く、低性能なCPU等を備える駆動制御装置であってもリアルタイムに計算可能である点が優位である。
トルク決定部8は、トルク指令値2、モータ回転角60、モータ回転速度61、空転判定部7の空転判定74に基づき、トルク補正値76を算出する。そして、トルク指令値2をトルク補正値76の分だけ補正した最終モータトルク77を算出し、モータ22が最終モータトルク77を発生させるようにパワー半導体をスイッチングしてモータに流れる電流を制御する。この時、モータ22が永久磁石同期モータの場合、モータ回転角60に基づくベクトル制御を行うことが一般的である。
図11を用いて、トルク決定部8が前記空転判定結果に基づきトルク補正値76を算出する方法の一例を説明する。図11は上から空転判定74、トルク補正値76(最終モータトルク77)の時間変化の一例を示した図である。ここでは空転判定部7が時刻75(a)から時刻75(b)の間でタイヤが空転状態であると判定した場合を示す。このとき、モータトルクは時刻75(a)から時刻75(b)の間で、負のトルク補正値76を算出することで、この区間の最終モータトルク77がトルク指令値2より低くなっている。これにより、この区間のモータの回転速度の上昇、すなわち空転が抑圧される。図11は車両21が加速時(トルク指令値2が正値)の場合について述べたが、車両21が減速中(トルク指令値2が負値)の場合は、トルクの補正方向が逆となる。すなわち、トルク決定部8は、空転状態を判断した場合、加速の時はトルクを減少させ、減速の時はトルクを増加させるように動作する。このトルク決定部8の動作により、実施例1では、空転状態に応じた車輪の制御を行うことができる。
このように、実施例1の駆動制御装置1によれば、モータ回転速度の加加速度に基づき、車両速度の情報を用いずにタイヤ(車輪)が空転状態か否かを判定可能であり、空転判定の誤判定を防ぎつつ、より早い段階での空転判定を行う駆動制御装置を提供することが可能となる。
次に、本発明の実施例2について、図12及び図13を用いて説明する。なお、実施例1と同様の部分は、同様の符号を付して説明を省略する。
実施例1では、空転判定に使用する空転判定所定時間82を所定値として設定したが、これは図2に示した減速機52とデファレンシャルギアの合計の減速比83(ドライブシャフト24に対するモータ22の回転速度の倍率)が固定の場合を想定したものである。実際には、減速機52の代わりに自動変速機53(例えば、オートマティックトランスミッション、無段変速器など)を搭載し、減速比を可変とする構成であっても良い。この場合、減速比83の変化に応じてモータ回転速度61の脈動周波数が変化することが知られており、前述した空転判定所定時間82(所定時間)も減速比83に応じて変更することが望ましい。
図12は、本発明の実施例2に係る駆動制御装置の構成の一部を示すブロック図である。図12に示される実施例2では、駆動制御装置1は、少なくとも、トルク指令取得部3、回転速度算出部4、脈動発生判定部5、加加速度算出部6、空転判定部7、トルク決定部8及び減速比取得部9から構成されている。このうち、トルク指令取得部3、回転速度算出部4、脈動発生判定部5、加加速度算出部6及びトルク決定部8の動作は実施例1と同様のため説明を省略する。
空転判定部7は、加加速度算出部6により算出されたモータ回転速度61の回転加加速度71の符号に基づき、タイヤ20(車輪)が粘着状態にあるか空転状態にあるかを判定し、その空転判定74を出力する。実施例2ではその基本的な動作は実施例1と同様であるが、空転判定所定時間82を固定値ではなく減速比83に基づいて設定(変更)する点が実施例1と異なる。
図13を用いて、空転判定所定時間82を設定する方法の一例を示す。図13は、空転判定所定時間82と減速比の関係を示す図である。前述の通り、空転判定所定時間82はタイヤ粘着時のモータ回転速度61の脈動周期Tr(脈動周波数frの逆数)の1/2を目安として算出される。モータ22の慣性モーメント(イナーシャ)をJ、デファレンシャルギア23のねじれ剛性をK、減速比83をgとおき、車両21の質量が十分大きいと仮定すれば、脈動周波数frは数式3の通り近似される。
〔数式3〕
fr=√(K/J)/2πg
本式より、脈動周波数frは減速比83に反比例する。すなわち脈動周期Trは減速比83に比例することになる。以上より、図13に示す通り、減速比83が最小83(a)の時に空転判定所定時間82は最小82(a)となり、減速比83が最大83(b)の時に空転判定所定時間82は最大82(b)となる。そして、減速比が最小83(a)と最大83(b)の間を断続的または連続的に変化する場合、空転判定所定時間82はそれに比例して最小82(a)と最大82(b)の間に設定される。すなわち、空転判定所定時間82は減速比83に比例して増減する。
減速比取得部9は、前述した減速比83を受信する。一般に、自動変速機53を搭載した車両は、その減速比を走行制御装置25により指令されている。従って、CAN(Controller Area Network)などのデジタル通信が用いて、走行制御装置25から減速比83を受信する方法が一般的である。
このように、本実施例2の駆動制御装置1によれば、自動変速機53を搭載した車両において、モータ回転速度61の脈動周波数が減速比83により変化する現象を適切に反映し、より正確でロバストな空転判定を行うことが可能となる。
次に、本発明の実施例3について、図14乃至図16を用いて説明する。なお、実施例1、2と同様の部分は、同様の符号を付して説明を省略する。
実施例1、2では、加加速度の符号に基づきタイヤ(車輪)の空転判定を行う例について述べた。図5で示した通り、粘着時と空転時で脈動周波数が不連続に変化することから、両者の周波数をフィルタにより抽出し、両者の比較によりタイヤ(車輪)空転判定を行うという構成であっても良い。この場合、実施例2でも述べた通り、自動変速機53を搭載した車両においては、脈動周波数が減速比83により変化することから、粘着時の脈動周波数成分を抽出する対象となる周波数(抽出周波数84)を減速比83に応じて変更することが望ましい。
図14は、本発明の実施例3に係る駆動制御装置の構成の一部を示すブロック図である。図14に示される実施例3では、駆動制御装置1は、少なくとも、トルク指令取得部3、回転速度算出部4、空転判定部7、トルク決定部8、減速比取得部9及び周波数成分抽出部10から構成されている。このうち、トルク指令取得部3、回転速度算出部4、トルク決定部8及び減速比取得部9の動作は実施例1と同様のため説明を省略する。
周波数成分抽出部10は、モータ回転速度61から、所定の周波数成分を、モータ回転速度の抽出周波数84として抽出する。例えば図5に示すように、タイヤ粘着時に4Hz程度、タイヤ空転時に12Hz程度の共振周波数となる制御対象では、12Hzの周波数成分、あるいは4Hzと12Hzの周波数成分の両方を抽出周波数84として抽出する。周波数成分抽出方法としては、バンドパスフィルタやフーリエ変換等を用いることが可能である。実施例3では、空転判定部7は、所定の周波数成分(タイヤ粘着時の4Hz程度の共振周波数)とこの所定の周波数成分とは異なる周波数成分(タイヤ空転時の12Hzの共振周波数)とを比較し、タイヤ20(車輪)の空転有無を判定する。実施例3では、周波数成分を比較することにより、タイヤ(車輪)粘着状態を空転状態と誤判定することを防ぎつつ、タイヤ(車輪)が実際に空転状態になったことを早期に判定することができる。
先述した通り、自動変速機53を搭載した車両においては、脈動周波数が減速比83により変化することから、タイヤ粘着時のタイヤ粘着時の抽出周波数84(所定の周波数)を減速比83に基づき設定(変更)する。図15を用いて変更方法の一例を示す。図15は、抽出周波数と減速比の関係を示す図である。数式3で示したように、タイヤ粘着時の脈動周波数frは減速比83に反比例する。そこで図15に示す通り、減速比83が最小83(a)の時に抽出周波数84が最大84(a)となり、減速比83が最大83(b)の時に抽出周波数84が最小84(b)となる。そして、減速比83が最小83(a)と最大83(b)の間を断続的または連続的に変化する場合、抽出周波数84はそれに反比例(単調減少)して最大84(a)と最小84(b)の間に設定される。すなわち、抽出する所定の周波数成分の周波数(抽出周波数84)は減速比83に反比例して設定される。実施例3では、抽出する所定の周波数成分の周波数(抽出周波数84)は減速比83に反比例して設定されるので、タイヤ(車輪)粘着状態を空転状態と誤判定することを防ぎつつ、タイヤ(車輪)が実際に空転状態になったことを早期に判定することのできる。
空転判定部7は、周波数成分抽出部10により算出されたモータ回転速度61の周波数成分に基づき、タイヤ20が粘着状態にあるか空転状態にあるかを判定し、その空転判定74を出力する。前述の通り、バンドパスフィルタやフーリエ変換などを用いて、粘着時、空転時の共振周波数成分の差異を算出する場合、空転時の共振周波数成分が粘着時の共振周波数成分より大きい場合に空転と判定する。また、前述の通り、空転時の抽出周波数84についてフーリエ変換で振幅を算出する場合、その振幅が所定値を超えた場合に空転状態と判定する。空転判定結果は、例えば粘着を0、空転を1とする二進数で表しても良いし、タイヤの推定スリップ率に応じて0(完全粘着)〜1(空転)の連続値として表してもよい。
図16を用いて、空転判定部7が、周波数成分抽出部10が抽出したモータ回転速度の周波数抽出値を用いて空転判定を行う動作の一例を説明する。図16はそれぞれ、モータ回転速度61、空転判定74の時間変化の一例を示す図である。まず、モータ回転速度61に着目すると、時刻75(a)から滑りやすい路面に突入してタイヤ20が空転状態となり、モータ回転速度61の上昇率(加速度)が増大するとともに脈動(共振)周波数が大きくなっている。その後、時刻75(b)で滑りにくい路面に戻るが、空転して回転速度が増大したタイヤ20はすぐには粘着状態にならず、車体速度と同じ速度まで急激に減速する間は空転状態が続き、モータ回転速度61の脈動(共振)周波数は引き続き大きいままである。その後、時刻75(c)でタイヤ20の回転速度が車体速度と同じになり、粘着状態が回復すると、ようやくモータ回転速度61の脈動(共振)周波数は時刻75(a)より以前の周波数に戻る。このようなモータ回転速度61が検出されると、空転判定部7は、前述の方法により、時刻75(a)から少し遅れた時刻から、時刻75(c)の間でタイヤ20が空転状態であると判定・検知する。本実施例3の空転判定部7は、モータ回転速度61の周波数成分及び減速比83に基づき、タイヤ20(車輪)の空転有無を判定する。
このように、本実施例3の駆動制御装置1によれば、自動変速機53を搭載した車両において、モータ回転速度61の脈動周波数を直接抽出することにより、実施例1において述べた脈動発生判定部5の動作の不確かさの影響を受けることなく、正確でロバストな空転判定を行うことが可能となる。さらに、その際の抽出周波数を減速比83に基づき設定(変更)することで、タイヤ粘着時のモータ回転速度の共振周波数が減速比83により変化する現象を適切に反映し、さらなるロバスト性の向上が期待できる。
以上、説明した実施例1乃至3において、電気駆動モータを動力源とする電気自動車を例にとって説明したが、本発明は、動力がドライブシャフトのような細いシャフトを介してタイヤに伝達される車両であれば適用可能である。例えば、エンジン車、ハイブリッド自動車建設機械(鉱山ダンプなど)、一人乗り小型自動車のような小型モビリティなどへも適用可能である。また、デファレンシャルギヤを介して動力を左右輪に分配する形でなく、左右独立に電気モータを搭載し、それぞれがシャフトを通じて左右輪に動力を伝達する形であっても良い。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1…駆動制御装置、3…トルク指令取得部、4…回転速度算出部、5…脈動発生判定部、6…加加速度算出部、7…空転判定部、8…トルク決定部、9…減速比取得部、10…周波数成分抽出部、20…タイヤ、21…車両、22…モータ、23…デファレンシャルギア、24…ドライブシャフト、52…減速機、53…自動変速機、60…モータ回転角、61…モータ回転速度、66…周波数特性、70…回転加速度、71…回転加加速度、72…脈動発生点、74…空転判定、78…脈動発生判定の閾値、79…加加速度符号判定区間、80…加加速度符号反転時点、81…加加速度符号反転時間、82…空転判定所定時間(所定時間)、83…減速比、84…抽出周波数

Claims (10)

  1. 車両の車輪に駆動力を与える駆動装置を制御する駆動制御装置であって、
    前記駆動装置の回転速度における脈動発生点を判定する脈動発生判定部と、
    前記回転速度の時間二階微分である加加速度を算出する加加速度算出部と、
    前記脈動発生点から所定時間を経過する前に前記加加速度の符号が反転した場合、前記車輪が空転していると判定する空転判定部と、
    を有することを特徴とする駆動制御装置。
  2. 請求項1に記載の駆動制御装置において、
    前記空転判定部は、前記加加速度が前記所定時間を超えて負値であれば粘着と判定し、前記所定時間を経過する前に負値から正値へ切り替わった場合には、前記切り替わりの時点で空転と判定することを特徴とする駆動制御装置。
  3. 請求項1に記載の駆動制御装置において、
    前記所定時間は、車輪粘着時の前記回転速度の脈動周期に基づいて設定されることを特徴とする駆動制御装置。
  4. 請求項1に記載の駆動制御装置において、
    前記車輪の空転状態を判断した場合、加速の時はトルクを減少させ、減速の時はトルクを増加させるトルク決定部を備えたことを特徴とする駆動制御装置。
  5. 請求項1に記載の駆動制御装置において、
    前記車両に対する前記駆動装置の回転速度の倍率である減速比を取得する減速比取得部を備え、
    前記所定時間は、前記減速比に基づいて設定されることを特徴とする駆動制御装置。
  6. 請求項5に記載の駆動制御装置において、
    前記所定時間は、前記減速比に比例して増減することを特徴とする駆動制御装置。
  7. 車両の車輪に駆動力を与える駆動装置を制御する駆動制御装置であって、
    前記駆動装置の回転速度の周波数成分を抽出する周波数成分抽出部と、
    前記車両に対する前記駆動装置の回転速度の倍率である減速比を取得する減速比取得部と、
    前記周波数成分及び前記減速比に基づき、前記車輪の空転有無を判定する空転判定部と、
    を有することを特徴とする駆動制御装置。
  8. 請求項7に記載の駆動制御装置において、
    前記空転判定部は、所定の周波数成分と前記所定の周波数成分とは異なる周波数成分とを比較し、前記車輪の空転有無を判定することを特徴とする駆動制御装置。
  9. 請求項8に記載の駆動制御装置において、
    前記所定の周波数成分の周波数は、前記減速比に基づいて設定されることを特徴とする駆動制御装置。
  10. 請求項9に記載の駆動制御装置において、
    前記所定の周波数成分の周波数は、前記減速比に反比例して設定されることを特徴とする駆動制御装置。
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