以下、適宜図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明を具体化した一例にすぎず、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
図1は、本発明の実施形態に係るサーバ装置10を含むマッチング支援システム100の構成を示すネットワーク接続図である。本実施形態では、マッチング支援システム100を構成するサーバ装置10の制御部11、及び情報端末20の制御部21によって、本発明のポイントシステム101が具体的に実現される。
マッチング支援システム100は、例えば、所定の地域を管轄する自治体に導入されるものであり、予め利用登録された複数の利用登録者(本発明のユーザに相当)が利用することができるシステムである。当該マッチング支援システム100は、前記複数の利用登録者のうち、各種の地域サービスの提供を受けることを望む依頼者(ユーザの一例)と、前記地域サービスを提供することが可能な提供登録者(ユーザの一例)とをマッチングして、両者間において互助活動が円滑に行われるように支援することが可能なシステムである。
ここで、前記複数の利用登録者は、前記自治体が管轄する所定の地域に居住する住民であって、マッチング支援システム100の利用が許可された者である。
また、前記地域サービスは、前記自治体が管轄する所定の地域において住民に対して実施されるサービスである。当該地域サービスは、一般に、鉄道や路線バス、タクシーなどの交通サービス、病院などの医療サービス、介護サービス、障害福祉サービス、託児所などの託児サービス、学校教育、行政サービス、娯楽サービスなどの既存のサービスだけでなく、住民の生活に密接に関連する生活関連サービスも含む。また、前記生活関連サービスとしては、例えば、所謂ライドシェアリングや、買い物代行、庭掃除、草刈り、雪かき、ペットの散歩、家事代行、家事の指導、ペットの一時預かり、子供の一時預かり、子供のスポーツ指導などである。とりわけ、マッチング支援システム100で取り扱われている地域サービスは、利用登録者同士の相互交流(双方向コミュニケーション)がサービスの中心的な役割を担っているソーシャルサービスである。なお、前記ライドシェアリングは、サービス提供者の車両などを利用した非営利目的の運搬サービスである。
また、前記提供登録者は、前記地域サービスを提供可能な提供者条件を満たす者として自治体或いは管理者に承認された者である。例えば、前記地域サービスが前記ライドシェアリングである場合は、前記ライドシェアリングに関する提供者条件は、例えば、自動車の運転免許の取得年数や、自動車の年間走行距離、現在の年齢などの要件を含む。これらの各要件が予め定められた基準をクリアする場合に、前記提供者条件を満たすと見なされて、前記提供登録者としてマッチング支援システム100に登録される。例えば、自動車の運転免許の取得年数が5年以上であり、自動車の年間走行距離が10000km以上であり、且つ、年齢が60歳未満である場合に、前記ライドシェアリングを提供可能な提供登録者として登録される。
以下では、前記利用登録者(依頼者)が、前記ソーシャルサービスの代表例である前記ライドシェアリングの提供を受ける際に、前記利用登録者と前記提供登録者との間でマッチングを行う処理例を例示して、本実施形態のマッチング支援システム100及びポイントシステム101について説明する。なお、マッチング支援システム100及びポイントシステム101は、前記ライドシェアリングに適用されるものに限定されず、上述した各種の地域サービスや各種のソーシャルサービスにおける利用登録者と提供登録者との間のマッチングにも適用可能である。
[マッチング支援システム100の構成]
図1に示すように、マッチング支援システム100は、サーバ装置10と、利用登録者が使用する複数の情報端末20(本発明の端末装置の一例)と、提供登録者が使用する複数の情報端末30(本発明の端末装置の一例)と、を含んで構成されており、これらが、専用回線或いは公衆回線等のネットワークN1によって互いに通信可能に接続されている。
サーバ装置10は、市町村などの自治地域を管轄する自治体が管理する情報処理装置であり、例えば、サーバコンピュータ、或いはクラウドサーバーである。なお、サーバ装置10は、1台のコンピュータに限らず、複数台のコンピュータが協働して動作するコンピュータシステム、或いはクラウドコンピューティングシステムであってもよい。また、サーバ装置10で実行される各種の処理は、一つ又は複数のプロセッサによって分散して実行されてもよい。
情報端末20は、前記依頼者(利用登録者)が使用する端末装置であり、情報端末30は、前記提供登録者(利用登録者)が使用する端末装置である。情報端末20,30は、例えば、携帯して持ち運び可能なスマートフォンやタブレット端末などの携帯端末である。
マッチング支援システム100では、前記ライドシェアリングの提供を求める依頼要求が情報端末20からサーバ装置10に入力されると、前記依頼要求に適合する一人又は複数の提供者候補を複数の提供登録者の中から選定する。そして、サーバ装置10は、選定した前記提供者候補を提供者候補として、前記依頼要求の送信元である情報端末20に送信する。そして、情報端末20において、特定の提供者候補が依頼者によって選択されると、前記ライドシェアリングの提供者(サービス提供者)が決定し、依頼者とサービス提供者とのマッチング処理が終了する。
前記ライドシェアリングのサービスの提供が終了すると、つまり、サービス提供者によって出発地から所定の目的地まで依頼者が送り届けられると、依頼者は、自身が保有している保有ポイントから、サービス提供者であるドライバに対して、マッチング支援システム100に用いることができるポイントを供給する。例えば、情報端末20,30それぞれにおいてマッチング支援システム100の利用に必要なアプリケーションを起動させ、情報端末20上で動作するユーザアプリケーションからポイント供給要求がサーバ装置10に送られてくると、サーバ装置10は、前記ポイント供給要求に基づいて、サーバ装置10で管理している当該依頼者の保有ポイントを2ポイント減少させ、サーバ装置10で管理している当該サービス提供者の保有ポイントを2ポイント増加する。増減された保有ポイントについては、サーバ装置10から情報端末20,30に送信されて、各情報端末20,30に登録されている保有ポイントが更新される。
本実施形態では、前記ポイントは無限に付与されているのではなく、後述のポイントシステム101によって予め定められた設定数のポイントが依頼者の情報端末20に付与される。詳細については後述するが、ポイントシステム101は、サーバ装置10の制御部11、及び情報端末20の制御部21によって具体的に実現される。
また、上述したように、利用登録者が前記ライドシェアリングを利用すると、利用登録者の保有ポイントが減少する。そのため、利用登録者は、保有ポイントが必要ポイント数未満になると前記ライドシェアリングを受けることができなくなる。したがって、ポイントシステム101においては、所定の補充条件が満たされた場合に、利用登録者にポイントが付与される。本実施形態では、ポイントシステム101は、利用登録者同士が対面して実際に交流したと判定した場合に、実際に交流した利用登録者それぞれに対して新たにポイントを付与する。
一般に、前記ライドシェアリングなどのような地域サービスを住民間の互助活動によって実現するにあたり、前記地域サービスの提供を望む依頼者にとっては、前記地域サービスを提供する提供者が信頼のおける者であるか否かが重要であり、特に、前記生活関連サービスの提供を受ける場合は、当該サービスの性質上、提供者に対する信頼関係の有無は極めて重要である。仮に、提供者に対する信頼が無ければ、依頼者は安心して提供者に前記地域サービスの提供を依頼することはできない。一方、依頼者と提供者との間に、対面による実際の交流(コミュニケーション)が行われた場合、とりわけ、その交流が継続する関係性が両者間に存在している場合は、当該交流によって上述の不安要素は減少し、その結果、依頼者は安心して提供者に前記地域サービスの提供を依頼することができる。
したがって、本実施形態のポイントシステム101によれば、利用登録者同士が実際に交流することによりポイント残数を増加させることができ、且つ、利用登録者同士の信頼関係を築くことができる。これにより、前記地域サービスの利用機会が増え、更に安心度が増加し、その結果、マッチング支援システム100の利用が促進される。また、マッチング支援システム100を通じて前記地域サービスを利用することによって保有ポイント数が減少すると、新たなサービスの提供を受けるべくポイント獲得のために自ずと利用登録者同士の交流が促されて、再び、利用登録者同士の交流に繋がる。このようなコミュニケーションの連鎖又は循環が生じることによって、当該地域に属する利用登録者同士の交流が盛んに行われることとなり、多数の利用登録者との交流を実現することができ、互いの信頼関係を自然と築くことが可能になる。
[サーバ装置10]
以下、図2を参照して、サーバ装置10の具体的な構成について説明する。ここで、図2は、サーバ装置10の構成を示すブロック図である。
サーバ装置10は、前記利用登録者と前記提供登録者間において互助活動として行われる前記ライドシェアリングを支援するためのマッチング支援システム100を実現するためのものである。図2に示すように、サーバ装置10は、制御部11と、記憶部12と、データベース13と、通信部14とを備えている。
通信部14は、サーバ装置10をネットワークN1に接続して、所定の通信プロトコルに従って、情報端末20,30との間でデータ通信を実行するための通信インターフェースである。
記憶部12は、各種の情報を記憶するHDD又はSSDなどを含む不揮発性の記憶媒体又は記憶装置である。記憶部12には、後述のポイント付与処理や各種演算処理を制御部11に実行させるための制御プログラムや、前記ポイント付与処理や各種演算処理に用いられるデータなどが記憶される。
データベース13は、利用登録者に関する利用者登録情報や、提供登録者に関する提供者登録情報などをデータベースとして管理可能に格納するHDD又はSSDなどの記憶装置である。データベース13は、サーバ装置10に設けられた記憶装置に限られず、例えば、インターネットなどを通じてサーバ装置10とデータ通信可能な他のサーバ装置や記憶装置などの外部装置として構成されていてもよい。データベース13は、利用者情報格納部131(本発明のポイント格納部の一例)と提供者情報格納部132とを有している。複数の前記利用者登録情報を含む利用者情報管理テーブル131A(図3参照)、及び後述のポイント獲得履歴テーブル131B(図4参照)が利用者情報格納部131に格納されている。また、複数の前記提供者登録情報を含む提供者情報管理テーブル132A(図5参照)が提供者情報格納部132に格納されている。利用者情報管理テーブル131A、ポイント獲得履歴テーブル131B、提供者情報管理テーブル132Aは、後述するポイント付与処理や各演算処理に用いられる。
図3は、利用者情報管理テーブル131Aの一例を示す。図3に示すように、利用者情報管理テーブル131Aには、利用者ID、利用者の名称、設定色、保有ポイント数、保有ポイントに関連付けられた色情報(ポイント色情報)、ポイント付与日時などを含む前記利用者登録情報が利用者ID毎に記憶されている。
ここで、前記利用者IDは、利用登録者を識別するための識別情報である。前記設定色は、利用登録者ごとに個別に設定される色情報(本発明の属性情報の一例)である。前記ポイント色情報は、各ポイント毎に関連付けられた色を示すものであり、図3には明記されていないが、各ポイント毎の前記ポイント色情報が前記利用者登録情報に登録されている。前記保有ポイント数は、利用登録者が保有している前記ポイントの残数を示す。ポイント付与日時は、前記ポイントが付与された日時情報であり、図3には明記されていないが、各ポイント毎の日時情報が前記利用者登録情報に登録されている。
前記設定色は、利用登録者の属性を示すものである。本実施形態では、前記設定色の種類は8色であり、具体的には、人間が視認により識別し易いとされている赤色、橙色、黄色、緑色、水色、青色、マゼンタ色、紫色の8色である。利用者情報管理テーブル131Aに登録されている複数の利用登録者には、上述した8色のうちの何れかの色が設定される。前記設定色が同じ色同士の利用登録者は同じグループを構成している。つまり、複数の利用登録者は、複数のグループ(8つのグループ)のいずれかに所属しており、前記利用登録者に設定された前記設定色は、各利用登録者間における所属関係を識別するものである。つまり、前記設定色は、利用登録者が所属するグループを識別するものである。
また、前記設定色は、後述する利用者管理部117(図2参照)によって決定される。具体的には、利用者管理部117が後述する利用登録処理を行うことにより、利用申請者の前記設定色は、当該利用申請者を紹介した利用登録者の前記設定色と同じ色に設定される。
なお、前記設定色の種類は8色に限られず、少なくとも二色以上の複数色であればよく、より好ましくは、利用登録者が保有可能な後述する上限値(5つ)と同数又はそれよりも多ければよい。
本実施形態では、利用登録者の保有ポイントに対して、種々の設定値が定められている。なお、これらの各設定値は、記憶部12に記憶されている。
具体的には、利用登録者の保有ポイントが初期値(所定数)にリセットされるリセットタイミング(本発明の第2タイミングの一例)が定められている。したがって、前記リセットタイミングが到来した時点で、前記保有ポイントが前記初期値にリセットされる。前記リセットタイミングは、例えば、特定の曜日が始まるタイミングであり、具体的には毎週の月曜日の00時00分である。また、前記初期値は、具体的には、ポイントが付与される利用登録者の前記設定色を示す情報(色コード)が関連付けられた5つのポイントである。このため、前記ライドシェアリングによるサービスの提供者を除く全ての利用登録者は、前記ポイントの保有数がいくつであっても、その保有ポイントは、日付が月曜日になった時点で前記初期値(5つ)にリセットされる。
また、前記ポイントの保有数に対して上限値が定められており、その上限値が5つに定められている。つまり、利用登録者が保有できるポイントの最大保有数は5つである。したがって、後述するポイント付与処理によってポイントが新規に付与される場合でも、前記保有ポイント数は前記上限値(5つ)を超えることはない。
また、タイムアウトにより前記保有ポイント数が減少される減算タイミング(本発明の第1タイミングの一例)が定められている。前記減算タイミングは、前記リセットタイミングよりも短い周期に定められている。具体的には、前記減算タイミングは、日付が変わるタイミング(00時00分)である。言い換えると、日付が変わるタイミングから1日(24時間)が経過する度に、前記保有ポイントが一つずつ減少する。なお、前記保有ポイント数がゼロの場合は、それ以上減少しない。
図4は、ポイント獲得履歴テーブル131Bの一例を示す。図4に示すように、ポイント獲得履歴テーブル131Bには、利用者IDごとに、予め定められた設定期間内に付与されたポイントの累計数、前記設定期間内に達成した後述するカラフル達成回数などを含む獲得履歴情報が利用者ID毎に記憶されている。前記設定期間は任意に定めることが可能であるが、本実施形態では、4週間に設定されている。なお、前記設定期間は、利用登録者の保有ポイントが前記初期値にリセットされるリセット周期(本実施形態では1週間)よりも長い期間であれば十分である。なお、ポイント獲得履歴テーブル131Bで管理されている前記獲得履歴情報には、利用登録以降に付与された全てのポイントの総計数や、利用登録以降に達成した前記カラフル達成回数の総計数が含まれていてもよい。
図5は、提供者情報管理テーブル132Aの一例を示す。図5に示すように、提供者情報管理テーブル132Aには、前記提供登録者に関する提供者登録情報として、提供者ID、提供者の名称、前記設定色、前記保有ポイント数の他に、自動車の運転免許の取得年数や提供者の年齢などの個別情報などが提供者ID毎に記憶されている。前記提供者登録情報に含まれる前記保有ポイントは、サービス提供者がサービスの提供を完了した際に依頼者から供給されたポイントである。当該保有ポイントは、上述した利用登録者が保有するポイントとは別に管理されており、上限値が定められていることはなく、また、タイムアウトで減少されることもない。
制御部11は、サーバ装置10の各部の動作を制御する。制御部11は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサである。前記ROMは、前記CPUに各種の演算処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶された不揮発性の記憶媒体である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶媒体であり、前記CPUが実行する各種の演算処理の一時記憶メモリ(作業領域)として使用される。そして、制御部11は、前記ROM又は記憶部12に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUが実行することによりサーバ装置10を制御する。
図2に示すように、制御部11は、交流判定部111(本発明の交流判定部の一例)、属性判定部112(本発明の属性判定部の一例)、ポイント加算部113(本発明のポイント付与処理部の一例)、ポイントリセット部114(本発明のポイントリセット処理部の一例)、ポイント減算部115(本発明のポイント減算処理部の一例)、利用者管理部117等の各種の処理部を含む。制御部11は、前記CPUが前記制御プログラムに従った各種の演算処理を実行することによって前記各種の処理部として機能する。制御部11又は前記CPUが、前記制御プログラムを実行するコンピュータの一例である。なお、制御部11に含まれる一部又は全部の処理部が電子回路で構成されていてもよい。また、前記制御プログラムは、複数のプロセッサを前記各種の処理部として機能させるためのプログラムであってもよい。
本実施形態では、ポイントシステム101は、少なくとも、制御部11が有する交流判定部111、及び属性判定部112によって構成されている。また、ポイントシステム101は、更に、ポイント加算部113、ポイントリセット部114、及びポイント減算部115、情報端末20の制御部21が有する後述のポイント表示処理部212を更に含んで構成されていてもよい。
交流判定部111は、利用登録者同士が実際に対面して交流したか否かを判定する処理(交流判定処理)を行う。かかる判定は、当該利用登録者それぞれが使用する情報端末20からポイント付与要求を示す信号を受信した場合に、当該ポイント付与要求に基づいて行われる。
交流判定部111の判定方法としては、例えば、各情報端末20から受信した位置情報に基づいて判定する第1の判定方法と、各情報端末20から受信した判定結果を参照して判定する第2の判定方法のいずれかを適用することができる。
前記第1の判定方法は、各情報端末20から送信された前記ポイント付与要求に送信元である各情報端末20の位置情報(GPS情報)が含まれている場合に、各位置情報に基づいて各情報端末20の離間距離を算出し、その離間距離が所定の閾値以内であるか否かを判定し、前記離間距離が前記所定の閾値以内である場合に、各情報端末20の所有者である利用登録者同士が実際に対面して交流していると判定(推定)する方法である。
各情報端末20は、所定のアクションが利用登録者によってなされた場合に、GPS受信部25(図6参照)によって前記位置情報を取得して、その位置情報や、利用者ID等を含む前記ポイント付与要求をネットワークN1を通じてサーバ装置10に送信する。前記所定のアクションは、例えば、互いの情報端末20を振る動作や、前記ポイント付与要求を送信するための入力操作などである。前記所定の閾値は、各利用登録者同士が対面して交流していると評価し得る値であり、例えば、1mである。
前記第2の判定方法では、各利用登録者が実際に対面した状態で予め各情報端末20間で近距離無線通信が行われた場合に、各情報端末20は、前記近距離無線通信によって取得された相手の情報端末20の位置情報と、自身の情報端末20の位置情報とに基づいて、各情報端末20の離間距離を算出し、その離間距離が前記所定の閾値以内であるか否かを判定し、前記離間距離が前記所定の閾値以内である場合に、各情報端末20の所有者である利用登録者同士が実際に対面して交流していると判定(推定)する。その後、各情報端末20から、その判定結果や、前記近距離無線通信が行われた通信日時、利用者ID等を含む前記ポイント付与要求がサーバ装置10に送信される。そして、サーバ装置10の交流判定部111は、前記ポイント付与要求に前記判定結果が含まれており、また、前記通信日時が前記ポイント付与要求を受信した日時の直前である場合に、前記ポイント付与要求を要求した要求者同士、つまり、各情報端末20の所有者である利用登録者同士が実際に対面して交流していると判定(推定)する。ここで、前記近距離無線通信は、例えば、Bluetooth(登録商標)である。
なお、前記第2の判定方法において、前記近距離無線通信が国際規格ISO/IEC 10536、ISO/IEC15693、ISO/IEC 15693などに定められる通信(通信距離が密着から数十センチ程度)や、赤外線通信(通信距離が30cm〜1m程度)である場合は、各情報端末20において位置情報に基づく判定を行わなくてもよい。この場合、前記近距離無線通信が成功したこと、及びその通信日時を含む前記ポイント付与要求が情報端末20からサーバ装置10に送信され、サーバ装置10の交流判定部111は、前記近距離無線通信が成功したことを確認し、且つ、前記通信日時が前記ポイント付与要求を受信した日時の直前である場合に、各情報端末20の所有者である利用登録者(要求者)同士が実際に対面して交流していると判定(推定)してもよい。
属性判定部112は、交流判定部111によって利用登録者同士の交流が行われたと判定された場合に、各利用登録者ごとに定められた前記設定色に基づいて、各利用登録者それぞれの前記設定色が異なるか否かを判定する処理(属性判定処理)を行う。具体的には、属性判定部112は、各情報端末20から前記ポイント付与要求とともに前記利用者IDが送信されてきた場合に、前記利用者情報格納部131内の利用者登録情報を参照して各利用者IDに対応する前記設定色を抽出し、それぞれの各設定色が異なるかどうかを判定する。かかる判定結果は、後述のポイント加算部113によるポイント付与処理に用いられる。
ポイント加算部113は、交流判定部111によって利用登録者同士の交流が行われたと判定された場合に、交流済みの各利用登録者それぞれに、交流相手の前記設定色を示す色コードを含むポイント(新規ポイント)を付与する処理(ポイント付与処理)を行う。ここで、前記色コードは、前記設定色を識別するための識別情報である。具体的には、ポイント加算部113は、交流相手の前記設定色を示す色コードを含む前記新規ポイントを発行(生成)し、前記利用者情報格納部131内の利用者登録情報に登録されている保有ポイントに前記新規ポイントを加算して当該利用者登録情報を更新するとともに、発行した前記新規ポイントを前記ポイント付与要求の送信元の情報端末20に送信する。なお、本実施形態では、新たに発行される新規ポイントの数は1つとして説明するが、発行される新規ポイントの数は任意である。例えば、利用登録者同士の交流が行われたと判定された場合に、2つ以上の新規ポイントを発行して利用登録者の保有ポイントに加算してもよい。
本実施形態では、ポイント加算部113は、属性判定部112によって各利用登録者の前記設定色が異なると判定された場合に、交流相手の前記設定色を示す色コードを含む前記新規ポイントを登録利用者に付与する。例えば、交流した一方の利用登録者の前記設定色が赤色であり、他方の利用登録者の前記設定色が青色の場合、前記一方の利用登録者には青色の色コードを含む青色ポイント(新規ポイント)が新たに付与され、前記他方の利用登録者には赤色の色コードを含む赤色ポイント(新規ポイント)が新たに付与される。なお、属性判定部112によって各利用登録者の前記設定色が同じであると判定された場合は、ポイント加算部113は、交流判定部111によって交流が行われたと判定されたとしても、各利用登録者にポイントを付与しない。
また、ポイント加算部113は、ポイント付与対象の利用登録者の保有ポイント数が前記上限値(5つ)である場合に、当該利用登録者の前記保有ポイントのいずれかを、新たに付与される前記新規ポイントに置換する処理(置換処理)を行う。当該置換処理は、前記保有ポイント数が前記上限値である場合に、利用登録者の保有ポイントに前記新規ポイントを加え、且つ、前記保有ポイント数を前記上限値に維持するために行われる。
更に、ポイント加算部113は、ポイント付与対象の利用登録者の保有ポイント数が前記上限値(5つ)である場合に、保有ポイントそれぞれの色コードが示す色(以下、ポイント色と称する場合がある。)ができるだけ異なるように、前記置換処理を行う。具体的には、ポイント加算部113は、5つの保有ポイントのうちの複数のポイントに含まれる前記色コードが同じである場合、つまり、前記複数のポイントのポイント色が同じである場合に、その複数のポイントのいずれかを前記新規ポイントに置換する。また、本実施形態では、前記複数のポイントのうち、最も古くに付与されたポイントを前記新規ポイントに置換する処理が行われる。例えば、5つの保有ポイントのなかに赤色の色コードを有する赤色ポイントが2つある場合は、前記置換処理において、前記2つの赤色ポイントのうち、ポイントの付与日時が最も古い赤色ポイントが前記新規ポイントに置換される。仮に、前記新規ポイントが赤色ポイントであったとしても、最も古い赤色ポイントが最も付与日時の新しい前記新規ポイントに置換される。
また、ポイント加算部113は、利用登録者が保有する5つのポイントそれぞれの色コードが全て異なる場合、つまり、5つのポイントのポイント色が全て異なる場合は、5つの保有ポイントのなかで最も付与日時が古いポイントを前記新規ポイントに置換する。具体的には、保有する5つのポイントそれぞれのポイント色が白色、赤色、橙色、黄色、緑色を示すものであり、これらの色とは異なるポイント色(例えば水色)の新規ポイントが付与された場合は、5つのポイントのうち最も付与日時の古いポイントが新規ポイントに置換される。なお、前記5色の色のいずれかと同じ色のポイント色の新規ポイントが付与された場合は、前記新規ポイントは、保有する各ポイントの付与日時に関係なく、同じポイント色のポイントが新規ポイントに置換される。このような置換処理は、保有する5つのポイントのポイント色が全て異なるカラフルな状態を維持するために行われる。
ポイントリセット部114は、予め定められた前記リセットタイミングが到来する度に、利用登録者が保有する保有ポイントを前記初期値にリセットする処理(ポイントリセット処理)を行う。このポイントリセット処理は、利用者情報管理テーブル131Aに登録されている全ての利用登録者に対して実行される。本実施形態では、ポイントリセット部114は、日付が月曜日になった時点で、前記ライドシェアリングによるサービスの提供者を除く全ての利用登録者の保有ポイントを前記初期値(5つ)にリセットする。つまり、ポイントリセット処理が行われるリセット周期は1週間である。ここで、前記リセット周期は、利用登録者の保有ポイントが前記初期値にリセットされる前記リセットタイミングから、前記ポイントリセット処理によって次にリセットされるまでの期間である。ポイントリセット部114は、具体的には、前記利用者情報格納部131内の利用者登録情報に登録されている保有ポイントを全て消去し、その後に、前記設定色を示す色コードを含む5つのポイントを発行(生成)し、利用登録者の保有ポイントとして加算する。この場合に発行される5つのポイントのポイント色は、全て同じである。つまり、全て同じポイント色のポイントが発行される。また、ポイントリセット部114は、前記初期値にリセットされた保有ポイントの情報を前記ポイント付与要求の送信元の情報端末20に送信する。
ポイント減算部115は、前記減算タイミングが到来する度に、利用登録者が保有する保有ポイントを減らす処理(ポイント減算処理)を行う。本実施形態では、ポイント減算部115は、前記減算タイミングから1日(24時間)が経過する度に、前記利用者情報格納部131内の利用者登録情報に登録されている前記保有ポイントを一つずつ減少する処理を行う。つまり、ポイント減算処理が行われる減算周期は1日である。ここで、前記減算周期は、利用登録者の保有ポイントが減算される前記減算タイミングから、前記ポイント減算処理によって次に前記保有ポイントが減算されるまでの期間である。この減算周期は、前記リセット周期よりも短い。上述したように、前記減算タイミングは日付が変更される時刻に設定されているため、ポイント減算部115は、日付が変更する度に、前記保有ポイントを一つずつ減少させる。また、ポイント減算部115は、前記保有ポイントが減少される度に、前記利用者登録情報に登録されている保有ポイントを更新するとともに、減少後の前記保有ポイントを前記ポイント付与要求の送信元の情報端末20に送信する。なお、本実施形態では、前記リセット周期が1週間であり、前記減算周期が1日であるため、ポイントリセット部114によってリセットされた以降、一つずつポイントが減少し、次のリセットタイミングが到来するまで(リセット周期が経過するまで)に、リセット時に付与された前記初期値と同数のポイントが少なくとも減算される。
利用者管理部117は、マッチング支援システム100を利用するための利用登録申請が情報端末20からサーバ装置10に送信されてきた場合に、申請人の情報を利用者情報管理テーブル131Aに登録する処理(利用登録処理)を行う。なお、前記利用登録処理については後述する。
[情報端末20]
以下、図6を参照して、情報端末20の具体的な構成について説明する。ここで、図6は、情報端末20の構成を示すブロック図である。
図6に示すように、情報端末20は、制御部21、記憶部22、操作表示部23、GPS受信部25、通信部26などを備える。情報端末20は、前記利用登録者が使用する携帯端末であり、例えば、スマートフォン、携帯電話、又はタブレット端末である。
通信部26は、情報端末20を有線又は無線でネットワークN1に接続し、ネットワークN1を通じてサーバ装置10との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。また、通信部26は、情報端末20を無線(例えば、Bluetoothなどの近距離無線)を通じて他の情報端末20や、情報端末30との間でデータ通信を可能にする。
記憶部22は、各種の情報を記憶するフラッシュメモリなどの不揮発性の記憶媒体である。記憶部22には、制御部21に各種演算処理を実行させるための制御プログラムや、各種演算処理に用いられるデータなどが記憶されている。
また、記憶部22には、利用登録者に設定された前記設定色、利用登録者の保有ポイントの情報、各ポイントに関連付けられた前記色コードなどを含む利用者登録情報が記憶されている。
操作表示部23は、各種の情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイなどの表示部23Aと、利用者の操作を受け付けるマウス、キーボード、又はタッチパネルなどの操作部(不図示)とを備えるユーザーインターフェースである。操作表示部23の表示部23Aに、後述のポイント付与処理の各手順に応じて、図7乃至図9に示す各画面が表示される。
具体的には、表示部23Aの表示画面に、ホーム画面41(図7参照)、確認画面42(図8参照)、チャージ画面43(図9参照)が表示される。
ホーム画面41は、マッチング支援システム100を介してライドシェアリングのサービスを依頼するために、情報端末20において前記ユーザアプリケーションが起動された場合に最初に表示される画面である。図7に示すように、ホーム画面41には、情報端末20を使用する利用登録者の前記利用者ID及び前記設定色が表示される表示枠51と、地図データ及び現在位置が表示される表示枠52と、出発地入力欄53と、到着地入力欄54と、ポイント確認ボタン55とが配置されている。
確認画面42は、ホーム画面41においてポイント確認ボタン55が押された場合に表示部23Aに表示される画面である。また、確認画面42は、前記ポイント付与要求が情報端末20からサーバ装置10に送信された場合にも、表示部23Aに表示される画面であり、サーバ装置10の交流判定部111による判定結果が出るまで表示部23Aに表示される。確認画面42には、上述した表示枠51,52の他に、保有ポイントが表示される表示枠56と、判定結果を表示するための表示枠57とが配置されている。表示枠56には、現在の保有ポイントが表示される。
チャージ画面43は、交流判定部111によって利用登録者同士が交流していると判定されてポイントが付与される場合に表示される画面である。図9に示すように、チャージ画面43には、上述した表示枠51,52,56,57の他に、OKボタン58が配置されている。チャージ画面43では、ポイント付与されたことを示す表示「CHARGE」が表示枠57に表示され、この状態でOKボタン58が押されるとポイントの付与が確定する。
本実施形態では、確認画面42及びチャージ画面43において、表示枠56には、前記ポイントを示すマークとして、保有数と同数の円形状のマーク61(図8、図9参照)であって、前記ポイントに関連付けられた色コードが示すポイント色と同じ色を有するマーク61が表示される。図8には、3つのマーク61が表示された例が示されており、図9には、4つのマーク61が表示された例が示されている。これらの各マーク61は、利用登録者の保有するポイントを示しており、マーク61の数は、利用登録者が保有するポイントの数を示している。各マーク61の表示色は、前記ポイントに関連付けられた前記色コードが示すポイント色である。なお、表示枠56には、最大で5つのマーク61が表示可能であるが、図8及び図9では、便宜上、マーク61の空き領域が点線で示されている。
GPS受信部25は、情報端末20の現在の位置情報を取得する。GPS受信部25は、GPS衛生からの信号を受信し、更に所定の演算処理を行うことにより、地球上における位置を検出する。
制御部21は、情報端末20の各部の動作を制御する。制御部11は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサである。前記ROMは、前記CPUに各種の演算処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶された不揮発性の記憶媒体である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶媒体であり、前記CPUが実行する各種の演算処理の一時記憶メモリ(作業領域)として使用される。そして、制御部21は、前記ROM又は記憶部22に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することにより情報端末20を制御する。
図6に示すように、制御部21は、ポイント付与要求送信部211と、ポイント表示処理部212等の各種処理部を含む。制御部21は、前記CPUが前記制御プログラムに従った各種の演算処理を実行することによって前記各種の処理部として機能する。制御部21又は前記CPUが、前記制御プログラムを実行するコンピュータの一例である。なお、制御部21に含まれる一部又は全部の処理部が電子回路で構成されていてもよい。また、前記制御プログラムは、複数のプロセッサを前記各種の処理部として機能させるためのプログラムであってもよい。
ポイント付与要求送信部211は、利用登録者によって上述した所定のアクション(情報端末20を振る動作、又は、ポイント付与要求を送信するための入力操作)がなされた場合に、ネットワークN1を通じて、前記ポイント付与要求をサーバ装置10に送信する処理(送信処理)を行う。
ポイント表示処理部212は、利用登録者が保有する保有ポイントを前記設定色とともに操作表示部23の表示部23Aの表示画面に表示する処理(表示処理)を行う。上述したように、前記保有ポイントには、各ポイントごとに前記色コードが関連付けられている。したがって、本実施形態では、ポイント表示処理部212は、関連付けられた前記色コードが示すポイント色が付されたマーク61を前記保有ポイントとして表示部23Aの表示枠56に表示する。このように、単に保有ポイントの残数を数字で表示するのではなく、所定のポイント色のマーク61が表示されるので、利用登録者は、どのような色のポイントを有しているのかを視覚的に容易に把握することができる。
以下、図10のフローチャートを参照しつつ、情報端末20を用いてサーバ装置10に対して、マッチング支援システム100の利用登録のための利用登録申請を行う際に、サーバ装置10によって実行される利用登録処理の手順の一例について説明する。なお、以下の説明では、利用登録を希望する申請者が情報端末20において、利用登録申請のための所定のアプリケーションを起動し、このアプリケーションが情報端末20から後述の利用登録申請や種々の入力情報をサーバ装置10に送信するものとする。
まず、ステップS31では、制御部11は、情報端末20から利用登録申請を受信したか否かを判定する。制御部11は、前記利用登録申請を受信すると、利用者情報入力画面(不図示)を情報端末20に表示させて、当該画面を申請者に提示して、利用登録申請に必要な申請情報の入力を促す(S32)。前記申請情報は、利用登録に必要な個人情報(申請者の氏名、性別、年齢、住所、連絡先、写真付き証明書データなど)と、申請者を紹介した紹介者(登録利用者)の利用者ID(紹介者ID)とを含む。
次のステップS33では、制御部11は、情報端末20の前記利用者情報入力画面を介して、利用登録に必要な前記申請情報(個人情報、紹介者ID)が入力されたことによって、前記申請情報を取得したか否かを判定する。ステップS33において前記申請情報が入力されず、申請キャンセルが入力されたと判定されると(S34)、一連の処理が終了する。一方、ステップS33において前記申請情報が入力されると、次のステップS35において、入力された情報と、入力された証明書データとを照合する処理が行われる。
ステップS35において、照合不一致と判定されると(S35のNo)、制御部11は、照合エラーを示すエラー情報を申請者の情報端末20に出力する(S36)。その後に一連の処理が終了する。
一方、ステップS35において、照合一致と判定されると(S35のYes)、制御部11は、当該利用登録申請を受理(許可)する。そして、制御部11は、申請者のID(利用者ID)を発行し(S37)、更に、前記利用者IDと前記申請情報とを含む利用者登録情報を生成して、利用者情報管理テーブル131A(図3参照)に登録する(S38)。更に、制御部11は、生成した利用者登録情報に、前記紹介者に設定されている前記設定色と同じ色の設定色を前記利用者IDに関連付けて登録する(S39)。つまり、申請者の設定色は、紹介者と同じ色に設定される。なお、この時点では、申請者に対して前記ポイントは発行されないため、申請者の保有ポイントはゼロであり、ポイント数がゼロであることが前記利用者登録情報に登録される。
その後、制御部11は、利用登録申請の発信元の情報端末20に、申請者の利用者ID、設定色、及び保有ポイント数(ゼロ)を含む利用者登録情報を送信し(S40)、一連の処理が終了する。
なお、前記利用者登録情報を受信した情報端末20では、前記ユーザアプリケーションが起動された場合に、制御部21は、ホーム画面41の表示枠51に、前記利用者ID及び前記設定色を表示する。なお、保有ポイント数はゼロであるため、この時点では、確認画面42の表示枠56には、保有ポイントを示すマーク61は表示されない。
以下、図11のフローチャートを参照しつつ、ポイント付与を要求した利用登録者(要求者)にポイントを付与するポイント付与処理の手順の一例について説明するとともに、本発明のポイント管理方法について説明する。なお、以下の説明では、ポイント付与の要求者が2人であり、各要求者が自身の情報端末20において前記ユーザアプリケーションを起動し、前記ユーザアプリケーションが情報端末20からポイント付与要求や後述の種々の情報をサーバ装置10に送信するものとする。
まず、ステップS51では、制御部11は、各情報端末20からポイント付与要求を受信したか否かを判定する。より詳細には、制御部11は、予め定められた時間(例えば数秒)内に各情報端末20それぞれから前記ポイント付与要求を受信したか否かを判定する。前記ポイント付与要求には、上述したように、送信元の情報端末20に登録されている利用者IDや、後述の交流判定処理に用いられる判定情報などが含まれている。
制御部11は、前記ポイント付与要求を受信すると、前記ポイント付与要求を送信した利用登録者同士が対面による交流を行ったか否かを判定する上述の交流判定処理を行う(S52)。ここで、ステップS52は、本発明の交流判定ステップの一例である。
ステップS52の交流判定処理は、前記ポイント付与要求に含まれる前記利用者IDや前記判定情報などを参照して、上述した第1の判定方法、又は第2の判定方法に基づいて行われる。なお、前記第1の判定方法に基づく交流判定処理が行われる場合、前記判定情報は、情報端末20の位置情報や、利用者IDなどである。また、前記第2の判定方法に基づく交流判定処理が行われる場合、前記判定情報は、情報端末20で実行された判定処理の結果(判定結果)や、各利用登録者の情報端末20間で行われた前記近距離無線通信の通信日時、利用者IDなどである。
ステップS52において、利用登録者同士の対面による交流が行われたと判定されると、処理はステップS53に進む。また、前記交流が行われなかったと判定されると、ポイントが付与されることなく、一連の処理が終了する。
次のステップS53では、制御部11は、前記交流が行われた各利用登録者ごとに定められた前記設定色に基づいて、各利用登録者それぞれの前記設定色が異なるか否かを判定する上述の属性判定処理を行う。
ステップS53において、前記設定色が異なると判定されると、処理はステップS54に進む。また、前記設定色が同じであると判定されると、ポイントが付与されることなく、一連の処理が終了する。
次のステップS54では、制御部11は、前記交流が行われた各利用登録者に対して前記ポイントを付与する上述のポイント付与処理を行う。つまり、本実施形態では、利用登録者同士が実際に対面して交流した場合に、各利用登録者それぞれに新規ポイントが付与される。ステップS54で付与されるポイントは、交流相手の設定色を示す色コードが関連付けられたポイントであり、言い換えると、交流相手の設定色と同じポイント色のポイントである。なお、ステップS54は、本発明のポイント付与ステップの一例である。ステップS54において前記新規ポイントが付与されると、ポイント獲得履歴テーブル131B(図4参照)で管理されている前記獲得履歴情報に含まれるポイント累計数に、付与された前記新規ポイントの数が加算される(S55)。
次のステップS56では、制御部11は、前記利用者情報管理テーブル131A(図3参照)から各利用登録者の前記利用者登録情報を参照して、ポイント付与前の保有ポイント数が上限値(5つ)であるか否かを判定する。ここで、保有ポイント数が上限値未満であると判定されると(S56のNo)、制御部11は、前記利用者登録情報に含まれるポイントに前記新規ポイントを加算して(S62)、前記利用者登録情報を更新する。その後、ステップS63に進む。
一方、ステップS56において、ポイント付与前の保有ポイント数が前記上限値であると判定されると(S56のYes)、次のステップS57において、制御部11は、前記利用者登録情報に登録されている上限値の保有ポイントにおいて、同じポイント色を有する複数のポイントがあるか否かを判定する。かかる判定は、前記利用者登録情報に含まれる前記ポイント色情報(図3参照)に基づいて行われる。
ステップS57において、同じポイント色を有する複数のポイントがあると判定されると(S57のYes)、処理はステップS58に進む。また、同じポイント色を有する複数のポイントが無いと判定されると(S57のNo)、つまり、全てのポイントのポイント色が異なると判定されると、処理はステップS59に進む。
ステップS58では、制御部11は、同じポイント色を有する複数のポイントのうち、ポイントが付与された日時(ポイント付与日時)が最も古いポイントを、新たに付与される前記新規ポイントに置換する置換処理を行う。詳細には、制御部11は、前記利用者登録情報に登録されている保有ポイントに対して、置換対象のポイントを消去して、前記新規ポイントを加算して、前記利用者登録情報を更新する。その後、ステップS63に進む。なお、前記ポイント付与日時については、前記利用者情報管理テーブル131Aの前記利用者登録情報(図4参照)を参照して判定される。例えば、保有する5つのポイントそれぞれの色コードが示すポイント色が白色、赤色、赤色、黄色、緑色である場合、ポイント色が同じ赤色の2つのポイントのうち、ポイント付与日時の古いほうのポイントが前記新規ポイントに置換される。このような置換処理が行われるため、保有ポイント数を上限値に維持しつつ、前記新規ポイントを保有ポイントに組み入れることができる。
次のステップS59では、制御部11は、前記利用者登録情報に登録されている上限値の保有ポイントにおいて、新たに付与される前記新規ポイントと同じポイント色のポイントがあるか否かを判定する処理(判定処理)を行う。かかる判定処理は、前記利用者登録情報に含まれる前記ポイント色情報(図3参照)に基づいて行われる。
ステップ59において、前記新規ポイントと同じポイント色のポイントがあると判定されると(S59のYes)、処理はステップS60に進み、無いと判定されると(S59のNo)、処理はステップS61に進む。
ステップS60では、制御部11は、前記新規ポイントと同じポイント色を有するポイントを前記新規ポイントに置換する置換処理を行う。詳細には、制御部11は、前記利用者登録情報に登録されている保有ポイントに対して、前記同じポイント色を有するポイントを消去し、前記新規ポイントを加算して、前記利用者登録情報を更新する。その後、ステップS65に進む。
また、ステップS61では、制御部11は、保有するポイントのうち、ポイントが付与されたポイント付与日時が最も古いポイントを、新たに付与される前記新規ポイントに置換する置換処理を行う。詳細には、制御部11は、前記利用者登録情報に登録されている保有ポイントに対して、最も古い時期に付与されたポイントを消去し、前記新規ポイントを加算して、前記利用者登録情報を更新する。その後、ステップS65に進む。
ステップS63では、前記新規ポイントが付与され、前記利用者登録情報が更新された状態で、制御部11は、保有しているポイント数が前記上限値である場合に、全ポイントのポイント色が全て異なっているか否かを判定する処理(判定処理)を行う。かかる判定処理は、前記利用者登録情報に含まれる前記ポイント色情報(図3参照)に基づいて行われる。
ステップS63において、ポイント色が全て異なっていると判定されると(S63のYes)、制御部11は、ポイント獲得履歴テーブル131B(図4参照)で管理されている前記獲得履歴情報に含まれる前記カラフル達成回数を1つ加算する(S64)。その後、ステップS65に進む。ここで、5つのポイントのポイント色が全て異なっている場合、情報端末20の表示部23Aの表示枠56には、5色のマーク61が表示されることになり、表示枠56に表示される5つのマーク61はカラフルな状態となる。このように、表示枠56がカラフル状態になった場合に、カラフル状態を達成したと判定されて、その達成回数(カラフル達成回数)が更新される。なお、ポイント色が全て異なっていないと判定された場合は、ステップS64の更新が行われないまま、ステップS65に進む。
次のステップS65では、制御部11は、更新された前記利用者登録情報に含まれるポイントに関する情報(ポイント情報)を、ポイント付与要求の送信元の各情報端末20に送信する処理(送信処理)を行う。前記ポイント情報には、更新後のポイントの数、各ポイントのポイント色、前記設定期間内に付与されたポイントの累計数(図4参照)、前記カラフル達成回数などを含む。情報端末20が前記ポイント情報を受信すると、情報端末20の制御部21は、確認画面42及びチャージ画面43の表示枠56に、所定のポイント色のマーク61を表示する。
以下、図12のフローチャートを参照しつつ、利用登録者の保有ポイントをリセットするポイントリセット処理、及び、利用登録者の保有ポイントを減算するポイント減算処理の手順の一例について説明する。前記ポイントリセット処理及び前記ポイント減算処理は、サーバ装置10の制御部11によって行われる。
まず、ステップS71では、制御部11は、予め定められた前記リセットタイミングが到来したか否かを判定する。上述したように、本実施形態では、前記リセットタイミングは、曜日が月曜日に変わる時刻(時点)である。したがって、具体的には、制御部11は、サーバ装置10に搭載されている時計機能を用いて、日時が月曜日の00時00分になったか否かを判定する。
ステップS71において、前記リセットタイミングが到来したと判定されると(S71のYes)、処理はステップS72に進み、前記リセットタイミングがまだ到来していないと判定されると(S71のNo)、処理はステップS73に進む。
ステップS72では、制御部11は、全ての利用登録者の保有ポイントを前記初期値(5つ)にリセットする。具体的には、制御部11は、利用者情報管理テーブル131Aの利用者登録情報に登録されている全利用登録者の保有ポイントを全て消去し、その後に、5つのポイントを発行(生成)し、利用登録者の保有ポイントとして加算する。このとき発行される5つのポイントは、いずれも、各利用登録者の前記設定色を示す色コードを含むポイントである。
ステップS72において保有ポイントがリセットされると、制御部11は、リセット後の保有ポイントの情報を含むポイント情報を、全ての利用登録者の情報端末20に送信する処理を行う(S73)。その後、ステップS74に進む。なお、情報端末20が前記ポイント情報を受信すると、情報端末20の制御部21は、確認画面42及びチャージ画面43の表示枠56に、リセット後のポイントに対応するマーク61を表示する。
ステップS74では、制御部11は、予め定められた前記減算タイミングが到来したか否かを判定する。上述したように、本実施形態では、前記減算タイミングは、日付が変わるタイミング(00時00分)である。したがって、具合的には、制御部11は、サーバ装置10に搭載されている時計機能を用いて、時刻が00時00分になったか否かを判定する。
ステップS74において、前記減算タイミングが到来したと判定されると(S74のYes)、処理はステップS75に進む。なお、ステップS74では、前記減算タイミングが到来するまで当該ステップS74の判定処理を継続する。
次のステップS75では、制御部11は、利用登録者が保有する保有ポイントを減らす処理を行う。ステップS75は、本発明のポイント減算ステップの一例である。かかる処理は、全ての利用登録者の保有ポイントに対して行われる。具体的には、制御部11は、前記減算タイミングが到来する度に、利用者情報管理テーブル131Aの利用者登録情報に登録されている全利用登録者の保有ポイントから1つ減算して、前記利用者登録情報の保有ポイントを更新する。
その後、ステップS76において、制御部11は、減算後の保有ポイントの情報を含むポイント情報を、全ての利用登録者の情報端末20に送信する処理を行う。その後、ステップS71に戻り、ステップS71以降の処理が繰り返される。なお、情報端末20が前記ポイント情報を受信すると、情報端末20の制御部21は、確認画面42及びチャージ画面43の表示枠56に、減算後のポイントに対応するマーク61を表示する。
以上説明したように、本実施形態のポイントシステム101では、利用登録者同士が実際に交流したことが判定されると、各利用登録者が保有しているポイント数が増加する。これにより、交流を通じて利用登録者同士の信頼関係を築くことができる。その結果、ライドシェアなどの前記地域サービスの利用機会が増え、また、前記地域サービスの提供に対する安心度も増加し、前記地域サービスの利用が促進される。また、新たに前記地域サービスを利用することによって利用登録者の保有ポイント数が減少すると、利用登録者は、新たに前記地域サービスの提供を受けるべくポイント獲得のために自ずと他の利用登録者との交流を試みる。すなわち、利用登録者同士の交流が更に促されて、再び、利用登録者同士の交流に繋がる。このようなコミュニケーションの連鎖や循環が生じることによって、利用登録者が属する地域での交流がより一層促進され、多数の交流を実現することがで、互いの信頼関係を自然と築くことが可能になる。
また、情報端末20において、所定のポイント色が付されたマーク61が利用登録者の保有ポイントとして表示部23Aの表示枠56に表示される。このように、単に保有ポイントの残数が数字で表示されるのではなく、所定のポイント色のマーク61が表示されるので、利用登録者は、いくつのポイントを保有しているのか、或いは、どのような色のポイントを保有しているのかを視覚的に容易に把握することができる。また、視覚的に把握できるマーク61が表示されるため、利用登録者は、様々な色のマーク61を収集しようとする意欲が生じ、他の利用登録者との交流を積極的に行おうとする。その結果として、多数の利用登録者との間で信頼関係を築くことができる。
また、保有ポイント数が上限値(5つ)である利用登録者に対して新規ポイントが付与された場合に、上述のステップS58,S60,S61において、保有ポイントのいずれかが新規ポイントと置換される。これにより、利用登録者のポイントの保有数を前記上限値に維持することができる。
また、保有ポイント数が上限値(5つ)である利用登録者に対して新規ポイントが付与された場合に、ポイント色が同じ複数のポイントのうちのいずれかのポイントが前記新規ポイントに置換される。具体的には、上述のステップS58において、複数のポイントのうち、付与された日時が古い方のポイントが前記新規ポイントに置換される。これにより、複数の保有ポイントを示すマーク61がカラフル状態になりやすくなり、ポイントを収集する意欲が更に向上する。
また、保有ポイント数が上限値(5つ)であり、付与された新規ポイントと同じ色のポイントが保有ポイントに含まれている場合は、上述したステップS60において、同じ色のポイントが新規ポイントに置換される。また、付与された新規ポイントと同じ色のポイントが保有ポイントに含まれていない場合は、上述したステップS61において、前記保有ポイントのうち最も古くに付与されたポイントが前記新規ポイントに置換される。これにより、保有ポイント数を上限値に維持しつつ、且つ、5つの保有ポイントの各ポイント色が異なるカラフル状態を維持することができ、更に、付与日時が新しいポイントを保有ポイントに組み入れることができる。
また、上述の実施形態では、前記リセットタイミングが到来する度に全ての利用登録者の保有ポイントが前記初期値にリセットされる。そのため、仮に、前記リセットタイミングが到来する前に保有ポイントがゼロになった場合でも、新たに前記初期値のポイントが付与されるため、利用登録者は再びライドシェアリングなどの地域サービスを利用することが可能となる。また、仮に、前記リセットタイミングが到来する前に保有ポイントが前記カラフル状態になった場合でも、再び単一色(前記設定色)のポイントにリセットされる。そのため、利用登録者は、保有ポイントを再び前記カラフル状態にしようとする意欲が生じ、これにより、利用登録者同士の交流が促進される。
また、前記減算タイミングが到来する度に全ての利用登録者の保有ポイントから1つのポイントが減算される。また、前記減算タイミングは、前記リセットタイミングよりも短い周期に設定されている。そのため、前記リセットタイミングが到来するまでの間に必ず前記ポイント減算処理が行われる。これにより、前記減算タイミングが到来する度に、利用登録者の保有ポイントが徐々に減少するため、ポイントが失われる前にポイントを使用しようとする意欲を利用登録者に生じさせることができる。その結果、利用登録者によるポイントの使用を促進することができ、互助活動としての地域サービスの利用も促進し、ひいては、前記互助活動を通じて地域コミュニケーションを活性化することが可能となる。また、利用登録者は、保有ポイントが初期値にリセットされるまでの間にポイントが減算された場合、保有ポイントの減少分を補おうとする意欲が生じる。つまり、利用登録者は、その減少を補おうとして他の利用登録者との交流を試みようとする。その結果、利用登録者同士の交流が積極的に行われて、利用登録者同士の信頼関係を構築することに繋がる。
なお、上述の実施形態では、利用登録者の属性情報の一例として、利用登録者ごとに個別に設定される前記設定色(色情報)を例示したが、前記属性情報は前記設定色に限られない。例えば、利用登録者ごとに個別に設定される形状(円形、四角形、菱形、二重円形、楕円形等)を示す形状情報であってもよく、或いは、前記形状情報と前記色情報とを組み合わせた情報であってもよい。
また、上述の実施形態では、ポイント付与処理において、ポイント付与の要求者が2人である処理を例示したが、本発明は、3人以上の要求者からポイント付与が要求された場合に、各要求者それぞれに新規ポイントを付与する処理例にも適用可能である。
また、上述の実施形態では、前記リセットタイミング及び前記減算タイミングについて具体例を例示したが、前記リセットタイミング及び前記減算タイミングは、上述した具体例に限定されない。例えば、前記リセットタイミングは、前記減算タイミングよりも長い周期であれば、如何なるタイミングであってもよい。
また、上述の実施形態では、本発明の一実施形態としてのポイントシステム101を例示したが、本発明は、ポイントシステム101を含むマッチング支援システム100として捉えることも可能である。また、ポイントシステム101及びマッチング支援システム100は、いずれも、サーバ装置10単体で構成されるものであってもよく、また、サーバ装置10と利用登録者が使用する1つ又は複数の情報端末20とによって構成されるものであってもよい。