JP2021076373A - 漏電検出回路、車両用電源システム - Google Patents

漏電検出回路、車両用電源システム Download PDF

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康晴 田中
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Abstract

【課題】漏電抵抗値を高精度に推定する。【解決手段】漏電検出用の電圧検出部(12)は、漏電検出用の抵抗(15/16)を介して漏電検出用の電流が流れると、漏電検出用の抵抗(15/16)の両端電圧を漏電検出用の電圧として検出する。処理部(11)は、複数のセル(21−2n)の各セルの電圧を検出するためのセル電圧検出用の電圧検出部(50)から複数のセル(21−2n)の総電圧を取得し、漏電検出用の電圧検出部(12)から漏電検出用の電圧を取得する。セル電圧検出用の電圧検出部(50)から処理部(11)に入力される総電圧の時定数は固定であり、漏電検出用の電圧検出部(12)から処理部(11)に入力される漏電検出用の電圧の時定数は漏電抵抗(5/6)に応じて可変である。処理部(11)は、漏電検出用の電圧の時定数に総電圧の時定数を対応させるために総電圧にフィルタ(11a)を適用する。【選択図】図1

Description

本発明は、高電圧の蓄電部とシャーシアース間の漏電を検出する漏電検出回路、車両用電源システムに関する。
近年、HEV (Hybrid Electric Vehicle)、PHV(Plug-in Hybrid Vehicle)、EV(Electric Vehicle)の出荷台数が増えてきている。これらの車両には、補機電池(一般的に12V出力の鉛電池)と別に駆動用電池が搭載される。駆動用電池は高電圧であるため、感電を防止するために、駆動用電池と車両のボディ(シャーシアース)間は直接接続されず、両者の間にはYコンデンサが挿入される。また駆動用電池とシャーシアース間の絶縁抵抗を監視して漏電を検出する漏電検出回路が搭載される。
直流電流を用いた漏電検出方式では、漏電検出用の抵抗に漏電検出用の電流を流し、当該抵抗の両端電圧である漏電検出用の電圧と、駆動用電池の電圧との関係から漏電抵抗値を推定する(例えば、特許文献1参照)。
特開2014−81267号公報
駆動用電池と走行用モータ間に流れる電流は、急発進や急ブレーキなどにより大きく変動する。駆動用電池の充放電電流が大きく変動すると駆動用電池の電圧もその影響により変動する。漏電抵抗の検出中に駆動用電池の電圧が急変すると、漏電検出用の電圧と駆動用電池の電圧との比が崩れ、漏電抵抗値の推定にノイズが混入しやすくなる。
本発明はこうした状況に鑑みなされたものであり、その目的は、漏電抵抗値を高精度に推定する技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の漏電検出回路は、直列接続された複数のセルとシャーシアース間に漏電検出用の抵抗を介して漏電検出用の電流が流れると、前記漏電検出用の抵抗の両端電圧を漏電検出用の電圧として検出する漏電検出用の電圧検出部と、前記複数のセルの各セルの電圧を検出するためのセル電圧検出用の電圧検出部から前記複数のセルの総電圧を取得し、前記漏電検出用の電圧検出部から前記漏電検出用の電圧を取得し、取得した前記総電圧と前記漏電検出用の電圧をもとに、前記複数のセルと前記シャーシアース間の漏電抵抗値を推定する処理部と、を備える。前記複数のセルと前記シャーシアースはコンデンサを介して接続されており、前記セル電圧検出用の電圧検出部から前記処理部に入力される前記総電圧の時定数は固定であり、前記漏電検出用の電圧検出部から前記処理部に入力される前記漏電検出用の電圧の時定数は漏電抵抗に応じて可変であり、前記処理部は、前記漏電検出用の電圧の時定数に前記総電圧の時定数を対応させるために前記総電圧にフィルタを適用し、当該フィルタを適用した後の前記総電圧と、前記漏電検出用の電圧をもとに前記漏電抵抗値を推定する。
本発明によれば、漏電抵抗値を高精度に推定することができる。
本発明の実施の形態に係る電源システムを説明するための図である。 漏電検出回路の基本動作を説明するための図である。 図3(a)、(b)は、漏電検出処理中の総電圧と漏電検出用電圧の波形推移の一例を示す図である。 総電圧と漏電検出用電圧の比の関係の一例を示す図である。 実施例1に係る電圧検出部及び処理部の構成例を示す図である。 漏電検出用電圧の入力波形の一例を示す図である。 図7(a)、(b)は、処理部のIIRフィルタの具体例を説明するための図である。 実施例2に係る電圧検出部及び処理部の構成例を示す図である。 実施例2に係る漏電検出回路の処理の流れを示すフローチャートである。 図10(a)−(c)は、漏電抵抗値の変化が漏電検出用電圧の入力波形の収束時間に与える影響を説明するための図である。 フィルタ係数が正しく算出できている場合の漏電検出用電圧の入力波形の一例を示す図である。 図12(a)、(b)は、漏電検出処理中の総電圧と漏電検出用電圧の波形推移の一例を示す図である。
図1は、本発明の実施の形態に係る電源システム1を説明するための図である。電源システム1は、車両の駆動用電池として車両に搭載されて使用される。電源システム1は、直列接続された複数のセル21−2nを含む。セルには、リチウムイオン電池セル、ニッケル水素電池セル、鉛電池セル、電気二重層キャパシタセル、リチウムイオンキャパシタセル等を用いることができる。以下、本明細書ではリチウムイオン電池セル(公称電圧:3.6−3.7V)を使用する例を想定する。
電源システム1の正極端子71と負極端子72は、走行用モータを駆動するためのインバータに接続される。力行時、電源システム1はインバータを介して走行用モータに放電し、回生時、電源システム1は走行用モータにより発電された電力をインバータを介して充電する。また車両がPHV/EVの場合、電源システム1の正極端子71と負極端子72は充電ケーブルを介して、車両の外部に設置された充電器と接続することができ、外部の充電器から充電することができる。
電源システム1の正極端子71に接続された高圧ラインと車両のシャーシアース2間は第1コンデンサ3を介して接続され、電源システム1の負極端子72に接続された低圧ラインと車両のシャーシアース2間は第2コンデンサ4を介して接続される。電源システム1と第1コンデンサ3間に遮断スイッチ61が接続され、電源システム1と第2コンデンサ4間に遮断スイッチ62が接続され、電源システム1とシャーシアース2間を電気的に切り離すことができる。
電源システム1は、複数のセル21−2nの各セルの電圧を検出するための電圧検出部50を備える。電圧検出部50は、直列接続された複数のセル21−2nの各ノードと複数の電圧検出線で接続され、隣接する電圧検出線間の電圧を検出して各セル21−2nの電圧を検出する。電圧検出部50は、検出した複数のセル21−2nの各電圧を加算して複数のセル21−2nの総電圧Vtを算出する。電圧検出部50は算出した複数のセル21−2nの総電圧Vtを処理部11に出力する。電圧検出部50は例えば、アナログフロントエンドICまたはASIC(Application Specific Integrated Circuit)で構成することができる。電圧検出部50は処理部11に対して高圧であるため、電圧検出部50と処理部11間は絶縁された状態で、通信線で接続される。
複数のセル21−2nと電圧検出部50間を接続する複数の電圧検出線にそれぞれ抵抗31−3nが挿入され、隣接する2本の電圧検出線間にそれぞれコンデンサ41−4mが接続される。複数の抵抗31−3n及びコンデンサ41−4mはローパスフィルタ(RCフィルタ)を構成する。当該ローパスフィルタはエイリアシングを抑制する作用を有する。
電源システム1は漏電検出回路10を備える。漏電検出回路10は処理部11、差動アンプ12、A/D変換器13、第1電流制限抵抗14、第1スイッチ18、第1漏電検出用抵抗15、第2漏電検出用抵抗16、第2スイッチ19及び第2電流制限抵抗17を備える。
電源システム1の高圧ラインと低圧ライン間に、第1電流制限抵抗14、第1スイッチ18、第1漏電検出用抵抗15、第2漏電検出用抵抗16、第2スイッチ19及び第2電流制限抵抗17が直列に接続される。第1漏電検出用抵抗15と第2漏電検出用抵抗16間の接続点がシャーシアース2に接続される。
第1漏電検出用抵抗15及び第2漏電検出用抵抗16の両端に、差動アンプ12の2入力端子がそれぞれ接続される。差動アンプ12は第1漏電検出用抵抗15及び第2漏電検出用抵抗16の両端電圧を増幅してA/D変換器13に出力する。A/D変換器13は、差動アンプ12から入力されるアナログ電圧をデジタル値に変換して処理部11に出力する。なお、A/D変換器13は処理部11に内蔵されていてもよい。
第1電流制限抵抗14及び第2電流制限抵抗17には、例えば100kΩ以上の抵抗値を持つ高抵抗素子が用いられる。第1漏電検出用抵抗15及び第2漏電検出用抵抗16には、例えば10kΩ未満の、第1電流制限抵抗14及び第2電流制限抵抗17より相対的に抵抗値が小さい抵抗素子が使用される。漏電検出用の電流は、微弱な電流に設定される。
第1スイッチ18は、第1電流制限抵抗14と第1漏電検出用抵抗15の間に挿入される。第2スイッチ19は,第2漏電検出用抵抗16と第2電流制限抵抗17の間に挿入される。第1スイッチ18及び第2スイッチ19は、リレー(例えば、フォトMOSリレー)や半導体スイッチ(例えば、MOSFET、IGBT)で構成することができる。第1スイッチ18及び第2スイッチ19は、原則的に相補的にオン/オフする。
処理部11は、電圧検出部50から入力される複数のセル21−2nの総電圧Vtと、A/D変換器13を介して差動アンプ12から入力される漏電検出用電圧Vgをもとに、複数のセル21−2nとシャーシアース2間の漏電抵抗値を推定する。処理部11は例えば、マイクロコンピュータ及び不揮発メモリ(例えば、EEPROM、フラッシュメモリ)により構成することができる。
図2は、漏電検出回路10の基本動作を説明するための図である。処理部11は第2スイッチ19をターンオフする。この状態(t1)では、第1電流制限抵抗14→第1漏電検出用抵抗15→第2漏電抵抗6という経路で複数のセル21−2nの正極からシャーシアース2を介し複数のセル21−2nの負極を介してシャーシアース2に漏電検出用の電流が流れる。流れる電流は、第2漏電抵抗6の抵抗値に応じて変動する。処理部11は第2スイッチ19をターンオフしてから所定時間後(図2に示す例では5.0秒後)のタイミングで、電圧検出部50から入力される総電圧Vt(t1)と、差動アンプ12から入力される漏電検出用電圧Vg(t1)を取得する(サンプリングする)。
その後、処理部11は第1スイッチ18をターンオフ及び第2スイッチ19をターンオンする。この状態(t2)では、第1漏電抵抗5→第2漏電検出用抵抗16→第2電流制限抵抗17という経路で複数のセル21−2nの正極からシャーシアース2を介し複数のセル21−2nの負極に漏電検出用の電流が流れる。流れる電流は、第1漏電抵抗5の抵抗値に応じて変動する。処理部11は第1スイッチ18をターンオフ及び第2スイッチ19をターンオンしてから所定時間後(図2に示す例では5.0秒後)のタイミングで、電圧検出部50から入力される総電圧Vt(t2)と、差動アンプ12から入力される漏電検出用電圧Vg(t2)を取得する。
処理部11は、下記(式1)をもとに第1漏電抵抗5と第2漏電抵抗6の合成抵抗値Rを算出することができる。
=Ra/(x+y)−(Ra+Rb) ・・・(式1)
ここで、
Raは第1漏電検出用抵抗15/第2漏電検出用抵抗16の抵抗値
Rbは第1電流制限抵抗14/第2電流制限抵抗17の抵抗値
x=Vg(t1)/Vt(t1)
y=Vg(t2)/Vt(t2)
処理部11は、下記(式2)、(式3)をもとに第1漏電抵抗5の抵抗値R1と第2漏電抵抗6の抵抗値R2を算出する。
R1=(1+x/y)・R=Ra/y−(1+x/y)・(Ra+Rb) ・・・(式2)
R2=(1+y/x)・R=Ra/x−(1+y/x)・(Ra+Rb) ・・・(式3)
処理部11は、算出した第1漏電抵抗5の抵抗値R1または第2漏電抵抗6の抵抗値R2が漏電検出用の閾値を下回ると、複数のセル21−2nからシャーシアース2に漏電していると判定する。
漏電検出用電圧Vgの測定中に複数のセル21−2nの総電圧Vtが変化すると、規定時間内に波形が安定せず、正しい漏電抵抗値R1、R2を測定することが困難になる。即ち、漏電検出用電圧Vgの測定中に総電圧Vtが変動すると、漏電抵抗値R1、R2の検出精度が低下する。
図3(a)、(b)は、漏電検出処理中の総電圧Vtと漏電検出用電圧Vgの波形推移の一例を示す図である。図3(a)は、漏電検出処理中に総電圧Vtが変動しない例を示しており、図3(b)は、漏電検出処理中に総電圧Vtが変動する例を示している。図3(a)に示す例では、処理部11が総電圧Vtと漏電検出用電圧Vgを取得する時点で、漏電検出用電圧Vgの波形が収束済みで安定している。従って高精度な漏電抵抗値R1、R2を検出することができる。一方、図3(b)に示す例では、処理部11が総電圧Vtと漏電検出用電圧Vgを取得する時点で、総電圧Vtの波形は収束しているが漏電検出用電圧Vgの波形は収束していない。漏電検出用電圧Vgの波形は、第1コンデンサ3及び第2コンデンサ4の影響により収束が遅れる。従って漏電抵抗値R1、R2の検出精度が低くなる。
図3(b)に示すように総電圧Vtの時定数τtと漏電検出用電圧Vgの時定数τgが一致しないと、総電圧Vtと漏電検出用電圧Vgの比の関係が崩れる。両者の比の関係が崩れると、上記(式1)−(式3)の変数x、yの精度が低下し、漏電抵抗値R1、R2の検出精度が低下する。総電圧Vtの時定数τtと漏電検出用電圧Vgの時定数τgが一致していれば、総電圧Vtと漏電検出用電圧Vgの比の関係は保たれる。
図4は、総電圧Vtと漏電検出用電圧Vgの比の関係の一例を示す図である。総電圧Vtの時定数τtと漏電検出用電圧Vgの時定数τgが一致していれば、どの時点においても両者の波形収束度が一致することになる。上記(式1)の変数xは下記(式4)に示すように常に同じ値になる。変数yについても同様である。
x=Vg(ta)/Vt(ta)=Vg(tb)/Vt(tb)=Vg(tc)/Vt(tc)=Vg(td)/Vt(td) ・・・(式4)
そこで本実施の形態では、総電圧Vtの時定数τtと漏電検出用電圧Vgの時定数τgを一致させるための仕組みを導入する。具体的には総電圧Vtの時定数τtが、漏電検出用電圧Vgの時定数τgに一致するように、総電圧Vtにフィルタをかける。漏電検出用電圧Vgの時定数τgは、漏電検出処理中の漏電検出用電圧Vgの収束波形から予測する方法と、過去に算出した漏電抵抗値から推定する方法が考えられる。前者の方法を実施例1で説明し、後者の方法を実施例2で説明する。
図5は、実施例1に係る電圧検出部50及び処理部11の構成例を示す図である。電圧検出部50は、マルチプレクサ50a、A/D変換器50b、セル電圧加算部50c及びIIRフィルタ50dを含む。処理部11は、IIRフィルタ11a、漏電抵抗推定部11b及び時定数予測部11cを含む。
電圧検出部50においてマルチプレクサ50aは、隣接する2本の電圧検出線間の電圧を順番にA/D変換器50bに出力する。A/D変換器50bは、マルチプレクサ50aから入力されるアナログ電圧をデジタル値に変換してセル電圧加算部50cに出力する。セル電圧加算部50cは全セル21〜2nの電圧を加算して総電圧を算出する。IIR(Infinite Impulse Response)フィルタ50dは、セル電圧加算部50cから入力される総電圧にフィルタ演算を実行し、フィルタ演算後の総電圧Vtを処理部11に送信する。
電圧検出部50の前段のRCフィルタ(図1参照)の抵抗とコンデンサの定数、及びIIRフィルタ50dのフィルタ係数、カットオフ周波数は固定である。また設計者に既知の値である。従って、電圧検出部50から処理部11に入力される総電圧Vtの時定数τtは既知の固定値となる。
漏電検出用電圧Vgの時定数τgは、第1漏電検出用抵抗15/第2漏電検出用抵抗16の抵抗値Ra、第1電流制限抵抗14/第2電流制限抵抗17の抵抗値Rb、第1漏電抵抗5の抵抗値R1、第2漏電抵抗6の抵抗値R2、第1コンデンサ3の容量値C1及び第2コンデンサ4の容量値C2に依存する。即ち、漏電検出用電圧Vgの時定数τgは下記(式5)により算出できる。
τg=((Ra+Rb)//R1//R2)・(C1+C2) ・・・(式5)
この内、第1漏電検出用抵抗15/第2漏電検出用抵抗16の抵抗値Ra、第1電流制限抵抗14/第2電流制限抵抗17の抵抗値Rb、第1コンデンサ3の容量値C1及び第2コンデンサ4の容量値C2が既知の固定値であり、第1漏電抵抗5の抵抗値R1及び第2漏電抵抗6の抵抗値R2が未知の変動値である。
実施例1では漏電検出用電圧Vgの時定数τgを、漏電検出用電圧Vgの入力波形の3点を測定することにより予測する。即ち、漏電検出用電圧Vgの変化量からフィードフォワード方式で、時定数τgを予測する。
図6は、漏電検出用電圧Vgの入力波形の一例を示す図である。処理部11の時定数予測部11cは、下記(式6)をもとに漏電検出用電圧Vgの時定数τg[s]を算出する。なお時刻t1−t2間、時刻t2−t3間は等間隔である。
τg=log0.368((Vt3−Vt2)/(Vt2−Vt1))・(t2−t1) ・・・(式6)
0.368は、1/e(eは自然対数)を示す。
時定数予測部11cは、他の3点の計測電圧をもとに他の時定数τgを算出し、複数の時定数τgの平均値を算出してもよい。時定数予測部11cは、予測した漏電検出用電圧Vgの時定数τgをIIRフィルタ11aに供給する。
IIRフィルタ11aは、時定数予測部11cから供給される時定数τgをもとにカットオフ周波数Fcを算出し、算出したカットオフ周波数Fcをもとにフィルタ係数kを決定する。IIRフィルタ11aは、決定したフィルタ係数kをもとに電圧検出部50から入力される総電圧Vtにフィルタ演算を実行して、フィルタ演算後の総電圧Vt’を算出する。以下、具体例を挙げて説明する。
図7(a)、(b)は、処理部11のIIRフィルタ11aの具体例を説明するための図である。図7(a)は、カットオフ周波数Fcからフィルタ係数kを導出するための関数の一例を示し、図7(b)は、第1漏電抵抗5と第2漏電抵抗6の合成抵抗値R(=R1//R2)、漏電検出用電圧Vgの時定数τg、カットオフ周波数Fc、及び収束時間の関係の一例を示す。なお収束時間は、漏電検出用電圧Vgの入力波形が99.9%に収束するまでの時間を示している。なお本具体例では、電圧検出部50から処理部11に入力される総電圧Vtの時定数τtは約30ms(5.3Hz)とする。
第1漏電抵抗5と第2漏電抵抗6の合成抵抗値R(=R1//R2)は、時定数τgが決まると上記(式5)をもとに算出することができる。またカットオフ周波数Fcは、時定数τが決まると下記(式7)をもとに算出することができる。
Fc=1/2πτ ・・・(式7)
フィルタ係数kは、既知の総電圧Vtのカットオフ周波数5.3Hzを、上記(式6)で算出される漏電検出用電圧Vgのカットオフ周波数Fcに変換する際に使用するIIRフィルタ11aのフィルタ係数である。フィルタ係数kは、合成抵抗値R1‖R2、すなわち漏電検出用電圧Vgのカットオフ周波数Fcが決まると一意的に決まる値であり、合成抵抗値R1‖R2毎に予め算出することができる。算出したフィルタ係数kを図7(b)に示す。また、カットオフ周波数Fcとフィルタ係数kの複数の組から近似関数が導出される。例えば、本具体例では下記(式8)に示す近似関数が導出される。
k=Round(4.2758*ln(Fc)+7.4632) ・・・(式8)
本具体例で使用するIIRフィルタ11aは、下記(式9)に定義される。
Y(n)=k/16*X(n)+(1−k/16)*Y(n−1) ・・・(式9)
IIRフィルタ11aは、フィルタ演算後の総電圧Vt’を漏電抵抗推定部11bに出力する。漏電抵抗推定部11bは、時刻t1の総電圧Vt’(t1)及び漏電検出用電圧Vg(t1)と、時刻t2の総電圧Vt’(t2)及び漏電検出用電圧Vg(t2)を上記(式1)−(式3)に代入して、第1漏電抵抗5の抵抗値R1及び第2漏電抵抗6の抵抗値R2を算出する。漏電抵抗推定部11bは、算出した第1漏電抵抗5の抵抗値R1または第2漏電抵抗6の抵抗値R2が漏電検出用の閾値を下回ると、漏電発生を上位のECU(Electronic Control Unit)に通知する。
図8は、実施例2に係る電圧検出部50及び処理部11の構成例を示す図である。電圧検出部50の構成は、図5に示した実施例1に係る電圧検出部50の構成と同じである。処理部11は、IIRフィルタ11a、漏電抵抗推定部11b及び信頼性判定部11dを含む。実施例2では時定数予測部11cは設けられない。
実施例2では、過去に算出した第1漏電抵抗5と第2漏電抵抗6の合成抵抗値R(=R1//R2)をもとに漏電検出用電圧Vgの時定数τgを算出する。即ち、フィードバック方式で時定数τgを決定する。
図9は、実施例2に係る漏電検出回路10の処理の流れを示すフローチャートである。漏電抵抗推定部11bは、IIRフィルタ11aにフィルタ係数kを設定する(S10)。フィルタ係数kの初期値は例えば、1である。漏電抵抗推定部11bは、図示しないスイッチ駆動部に制御信号を供給して、第1スイッチ18をオン及び第2スイッチ19をオフに制御する(S11)。
処理部11は、電圧検出部50から総電圧Vt(t1)を取得してIIRフィルタ11aに供給し、差動アンプ12から漏電検出用電圧Vg(t1)を取得して漏電抵抗推定部11bに供給する(S12)。IIRフィルタ11aは、総電圧Vt(t1)にフィルタ演算を実行し、漏電検出用電圧Vgと時定数τが実質的に一致した総電圧Vt’(t1)を算出する(S13)。IIRフィルタ11aは、フィルタ演算後の総電圧Vt’(t1)を漏電抵抗推定部11bに供給する。
漏電抵抗推定部11bは、図示しないスイッチ駆動部に制御信号を供給して、第1スイッチ18をオフ及び第2スイッチ19をオンに制御する(S14)。処理部11は、電圧検出部50から総電圧Vt(t2)を取得してIIRフィルタ11aに供給し、差動アンプ12から漏電検出用電圧Vg(t2)を取得して漏電抵抗推定部11bに供給する(S15)。IIRフィルタ11aは、総電圧Vt(t2)にフィルタ演算を実行し、漏電検出用電圧Vgと時定数τが実質的に一致した総電圧Vt’(t2)を算出する(S16)。IIRフィルタ11aは、フィルタ演算後の総電圧Vt’(t2)を漏電抵抗推定部11bに供給する。
漏電抵抗推定部11bは、時刻t1の総電圧Vt’(t1)及び漏電検出用電圧Vg(t1)と、時刻t2の総電圧Vt’(t2)及び漏電検出用電圧Vg(t2)を上記(式1)−(式3)に代入して、漏電抵抗値R1、R2を算出する(S17)。漏電抵抗推定部11bは、漏電抵抗値R1、R2を上記(式5)に代入して漏電検出用電圧Vgの時定数τgを算出する(S18)。漏電抵抗推定部11bは、時定数τgを上記(式7)に代入してカットオフ周波数Fcを算出し、算出したカットオフ周波数Fcを上記(式8)に代入してIIRフィルタ11aのフィルタ係数kを算出する(S19)。漏電検出処理が継続している間(S20のN)はステップS10に遷移し、漏電抵抗推定部11bは、算出したフィルタ係数kを新たなフィルタ係数kとして、IIRフィルタ11aに設定する(S10)。
実施例2に係るフィードバック方式では、漏電抵抗値R1、R2が急変した場合、その急変にIIRフィルタ11aが追従しきれない場合が発生する。そこで実施例2では信頼性判定部11dを追加している。
図10(a)−(c)は、漏電抵抗値R1、R2の変化が漏電検出用電圧Vgの入力波形の収束時間に与える影響を説明するための図である。この例は、図7(b)に示した関係を前提としている。図10(a)は第1漏電抵抗5と第2漏電抵抗6の合成抵抗値R(=R1//R2)が1000kΩの場合の漏電検出用電圧Vgの入力波形を示している。図10(b)は合成抵抗値R(=R1//R2)が500kΩの場合の漏電検出用電圧Vgの入力波形を示している。図10(c)は合成抵抗値R(=R1//R2)が100kΩの場合の漏電検出用電圧Vgの入力波形を示している。
図10(a)に示す1000kΩの場合のフィルタ係数kは4であり、収束時間は2.7sである。図10(b)に示す500kΩの場合のフィルタ係数kは5であり、収束時間は1.7sである。図10(c)に示す100kΩの場合のフィルタ係数kは11であり、収束時間は0.4sである。このように第1漏電抵抗5と第2漏電抵抗6の合成抵抗値R(=R1//R2)が小さくなるほど、収束時間が短くなる。
図11は、フィルタ係数kが正しく算出できている場合の漏電検出用電圧Vgの入力波形の一例を示す図である。フィルタ係数kが正しく算出できている場合、時定数τgから算出できる波形収束点(n−7)以降において、総電圧Vt’と漏電検出用電圧Vgの比が一定となる。即ち、上記(式1)の変数xは下記(式10)に示すように常に同じ値になる。変数yについても同様である。
x=Vg(n−7)/Vt’(n−7)=Vg(n−6)/Vt’(n−6)= ・・・ =Vg(n)/Vt’(n) ・・・(式10)
信頼性判定部11dは、収束期間中の総電圧Vt’と漏電検出用電圧Vgの比が実質的に一定でない場合、誤ったフィルタ係数kがIIRフィルタ11aに設定されたと判定し、そのフィルタ係数kが設定されたIIRフィルタ11aにより算出された総電圧Vt’に基づく漏電抵抗値R1、R2を無効と判定する。収束期間中の総電圧Vt’と漏電検出用電圧Vgの比が実質的に一定であるか否かは、例えば、前値との差分が所定値以下であるか否かにより判定することができる。また移動平均値からの乖離が所定値以下であるか否かにより判定してもよい。
信頼性判定部11dは、総電圧Vtを監視して総電圧Vtが実質的に一定であれば、上記フィルタ係数kの信頼性判定を実行せずに、漏電抵抗推定部11bにより算出された漏電抵抗値R1、R2を有効と判定する。即ち、総電圧Vtが実質的に一定であれば、総電圧Vt’と漏電検出用電圧Vgの比が一定であるか否かに関わらず、漏電抵抗推定部11bにより算出された漏電抵抗値R1、R2を有効と判定する。総電圧Vtが一定な期間は、漏電抵抗が大きく変動していないと推定できるため、過去に算出した漏電抵抗値R1、R2の信頼性が高いと推定できる。上記フィルタ係数kの信頼性判定を停止すれば、処理部11の演算量を削減することができ、処理部11の負荷を軽減することができる。
以上説明したように本実施の形態によれば、処理部11にIIRフィルタ11aを追加することにより、漏電検出用電圧Vgの時定数τgと総電圧Vtの時定数τtを実質的に一致させることができる。これにより総電圧Vtが急変しても、漏電検出用電圧Vgと総電圧Vtの比が崩れにくくなるため、ノイズの影響を受けにくくなり、ロバスト性が向上する。よって漏電抵抗値を高精度に推定することができる。
図12(a)、(b)は、漏電検出処理中の総電圧Vtと漏電検出用電圧Vgの波形推移の一例を示す図である。図12(a)は、本実施の形態に係る対策処理前の波形推移を示し、図12(b)は、本実施の形態に係る対策処理後の波形推移を示す。図12(a)に示す例では、処理部11が総電圧Vtと漏電検出用電圧Vgを取得する時点で、両波形の収束度が一致していない。一方、図12(b)に示す例では、処理部11が総電圧Vtと漏電検出用電圧Vgを取得する時点で、両波形の収束度が実質的に一致している。従って図12(b)に示す例の方が漏電抵抗値R1、R2の検出精度が高くなる。
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
図8に示した実施例2に係る処理部11内の信頼性判定部11dは、図5に示した実施例1に係る処理部11内にも設けられてもよい。フィードフォワード方式であっても、電圧の測定誤差が大きい場合、フィルタ係数kの信頼性が低下する。信頼性判定部11dを設けることにより、漏電抵抗値R1、R2の信頼性をより向上させることができる。
IIRフィルタ11aの代わりにアナログフィルタを用いてもよい。その場合、漏電検出用電圧Vgの時定数τgに応じて、抵抗や容量の定数を調整する。
上述の実施の形態では、電源システム1の高圧ラインとシャーシアース2間の第1漏電抵抗5、及び電源システム1の低圧ラインとシャーシアース2間の第2漏電抵抗6を検出する例を説明した。この点、本実施の形態に係る漏電検出回路10は、複数のセル21−2nの任意のノードとシャーシアース2間の漏電も検出することができる。第1漏電検出用抵抗15/第2漏電検出用抵抗16を介してシャーシアース2に電流が流れる電流経路以外に、漏電電流経路が形成された場合、第1漏電検出用抵抗15/第2漏電検出用抵抗16に流れる電流量が変化する。従って、その変化が漏電検出用電圧Vgに現れてくる。
上述の実施の形態では、複数のセル21−2nの正極とシャーシアース2間に第1漏電検出用抵抗15を挿入し、複数のセル21−2nの負極とシャーシアース2間に第2漏電検出用抵抗16を挿入する例を説明した。この点、複数のセル21−2nの任意のノードとシャーシアース2間に漏電検出用抵抗を挿入してもよい。この場合も、当該漏電検出用抵抗の両端電圧を総電圧Vtで正規化する場合、両者の時定数を一致させることにより、検出精度が向上する。
なお、実施の形態は、以下の項目によって特定されてもよい。
[項目1]
直列接続された複数のセル(21−2n)とシャーシアース(2)間に漏電検出用の抵抗(15/16)を介して漏電検出用の電流が流れると、前記漏電検出用の抵抗(15/16)の両端電圧を漏電検出用の電圧として検出する漏電検出用の電圧検出部(12)と、
前記複数のセル(21−2n)の各セルの電圧を検出するためのセル電圧検出用の電圧検出部(50)から前記複数のセル(21−2n)の総電圧を取得し、前記漏電検出用の電圧検出部(12)から前記漏電検出用の電圧を取得し、取得した前記総電圧と前記漏電検出用の電圧をもとに、前記複数のセル(21−2n)と前記シャーシアース(2)間の漏電抵抗値を推定する処理部(11)と、を備え、
前記複数のセル(21−2n)と前記シャーシアース(2)はコンデンサ(3/4)を介して接続されており、
前記セル電圧検出用の電圧検出部(50)から前記処理部(11)に入力される前記総電圧の時定数は固定であり、前記漏電検出用の電圧検出部(12)から前記処理部(11)に入力される前記漏電検出用の電圧の時定数は漏電抵抗(5/6)に応じて可変であり、
前記処理部(11)は、前記漏電検出用の電圧の時定数に前記総電圧の時定数を対応させるために前記総電圧にフィルタ(11a)を適用し、当該フィルタ(11a)を適用した後の前記総電圧と、前記漏電検出用の電圧をもとに前記漏電抵抗値を推定することを特徴とする漏電検出回路(10)。
これによれば、漏電抵抗値を高精度に推定することができる。
[項目2]
前記処理部(11)は、前記漏電検出用の電圧検出部(12)から入力される前記漏電検出用の電圧の入力波形の少なくとも3点の電圧を検出して、前記漏電検出用の電圧の時定数を推定し、推定した時定数をもとに前記フィルタ(11a)を調整することを特徴とする項目1に記載の漏電検出回路(10)。
これによれば、フィードフォワード方式で、フィルタ(11a)を適応的に調整することができる。
[項目3]
前記処理部(11)は、過去に推定した漏電抵抗値をもとに前記フィルタ(11a)を調整することを特徴とする項目1に記載の漏電検出回路(10)。
これによれば、フィードバック方式で、フィルタ(11a)を適応的に調整することができる。
[項目4]
前記処理部(11)は、前記漏電検出用の電圧の時定数をもとに推定される前記漏電検出用の電圧の波形収束点以降において、前記漏電検出用の電圧と前記総電圧との比が実質的に一定でない場合、前記漏電抵抗値を無効とすることを特徴とする項目2または3に記載の漏電検出回路(10)。
これによれば、漏電抵抗値の推定精度をさらに高めることができる。
[項目5]
前記処理部(11)は、前記総電圧が実質的に一定である場合、前記比が一定であるか否かに関わらず、前記漏電抵抗値を有効とすることを特徴とする項目4に記載の漏電検出回路(10)。
これによれば、処理部(11)の負荷を軽減することができる。
[項目6]
前記漏電検出用の電圧検出部(12)は、前記複数のセル(21−2n)の正極と前記シャーシアース(2)間に第1の漏電検出用の抵抗(15)を介して漏電検出用の電流が流れると、前記第1の漏電検出用の抵抗(15)の両端電圧を漏電検出用の電圧として検出し、前記複数のセル(21−2n)の負極と前記シャーシアース(2)間に第2の漏電検出用の抵抗(16)を介して漏電検出用の電流が流れると、前記第2の漏電検出用の抵抗(16)の両端電圧を漏電検出用の電圧として検出し、
前記複数のセル(21−2n)の正極と前記シャーシアース(2)は第1のコンデンサ(3)を介して接続されており、前記複数のセル(21−2n)の負極と前記シャーシアース(2)は第2のコンデンサ(4)を介して接続されており、
前記処理部(11)は、前記総電圧と前記漏電検出用の電圧をもとに、前記複数のセル(21−2n)の正極と前記シャーシアース(2)間の第1の漏電抵抗値、及び前記複数のセル(21−2n)の負極と前記シャーシアース(2)間の第2の漏電抵抗値を推定することを特徴とする項目1から5のいずれか1項に記載の漏電検出回路(10)。
これによれば、複数のセル(21−2n)の正極とシャーシアース(2)間の第1の漏電抵抗値と、複数のセル(21−2n)の負極とシャーシアース(2)間の第2の漏電抵抗値を高精度に推定することができる。
[項目7]
直列接続された複数のセル(21−2n)と、
前記複数のセル(21−2n)とシャーシアース(2)間の漏電を検出する項目1から6のいずれか1項に記載の漏電検出回路(10)と、
を備えることを特徴とする車両用電源システム(1)。
これによれば、漏電抵抗値を高精度に推定することができる車両用電源システム(1)を構築することができる。
1 電源システム、 2 シャーシアース、 3 第1コンデンサ、 4 第2コンデンサ、 5 第1漏電抵抗、 6 第2漏電抵抗、 21−2n セル、 31−3n 抵抗、 41−4m コンデンサ、 50 電圧検出部、 50a マルチプレクサ、 50b A/D変換器、 50c セル電圧加算部、 50d IIRフィルタ、 10 漏電検出回路、 11 処理部、 11a IIRフィルタ、 11b 漏電抵抗推定部、 11c 時定数予測部、 11d 信頼性判定部、 12 差動アンプ、 13 A/D変換器、 14 第1電流制限抵抗、 15 第1漏電検出用抵抗、 16 第2漏電検出用抵抗、 17 第2電流制限抵抗、 18 第1スイッチ、 19 第2スイッチ、 61,62 遮断スイッチ、 71 正極端子、 72 負極端子。

Claims (7)

  1. 直列接続された複数のセルとシャーシアース間に漏電検出用の抵抗を介して漏電検出用の電流が流れると、前記漏電検出用の抵抗の両端電圧を漏電検出用の電圧として検出する漏電検出用の電圧検出部と、
    前記複数のセルの各セルの電圧を検出するためのセル電圧検出用の電圧検出部から前記複数のセルの総電圧を取得し、前記漏電検出用の電圧検出部から前記漏電検出用の電圧を取得し、取得した前記総電圧と前記漏電検出用の電圧をもとに、前記複数のセルと前記シャーシアース間の漏電抵抗値を推定する処理部と、を備え、
    前記複数のセルと前記シャーシアースはコンデンサを介して接続されており、
    前記セル電圧検出用の電圧検出部から前記処理部に入力される前記総電圧の時定数は固定であり、前記漏電検出用の電圧検出部から前記処理部に入力される前記漏電検出用の電圧の時定数は漏電抵抗に応じて可変であり、
    前記処理部は、前記漏電検出用の電圧の時定数に前記総電圧の時定数を対応させるために前記総電圧にフィルタを適用し、当該フィルタを適用した後の前記総電圧と、前記漏電検出用の電圧をもとに前記漏電抵抗値を推定することを特徴とする漏電検出回路。
  2. 前記処理部は、前記漏電検出用の電圧検出部から入力される前記漏電検出用の電圧の入力波形の少なくとも3点の電圧を検出して、前記漏電検出用の電圧の時定数を推定し、推定した時定数をもとに前記フィルタを調整することを特徴とする請求項1に記載の漏電検出回路。
  3. 前記処理部は、過去に推定した漏電抵抗値をもとに前記フィルタを調整することを特徴とする請求項1に記載の漏電検出回路。
  4. 前記処理部は、前記漏電検出用の電圧の時定数をもとに推定される前記漏電検出用の電圧の波形収束点以降において、前記漏電検出用の電圧と前記総電圧との比が実質的に一定でない場合、前記漏電抵抗値を無効とすることを特徴とする請求項2または3に記載の漏電検出回路。
  5. 前記処理部は、前記総電圧が実質的に一定である場合、前記比が一定であるか否かに関わらず、前記漏電抵抗値を有効とすることを特徴とする請求項4に記載の漏電検出回路。
  6. 前記漏電検出用の電圧検出部は、前記複数のセルの正極と前記シャーシアース間に第1の漏電検出用の抵抗を介して漏電検出用の電流が流れると、前記第1の漏電検出用の抵抗の両端電圧を漏電検出用の電圧として検出し、前記複数のセルの負極と前記シャーシアース間に第2の漏電検出用の抵抗を介して漏電検出用の電流が流れると、前記第2の漏電検出用の抵抗の両端電圧を漏電検出用の電圧として検出し、
    前記複数のセルの正極と前記シャーシアースは第1のコンデンサを介して接続されており、前記複数のセルの負極と前記シャーシアースは第2のコンデンサを介して接続されており、
    前記処理部は、前記総電圧と前記漏電検出用の電圧をもとに、前記複数のセルの正極と前記シャーシアース間の第1の漏電抵抗値、及び前記複数のセルの負極と前記シャーシアース間の第2の漏電抵抗値を推定することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の漏電検出回路。
  7. 直列接続された複数のセルと、
    前記複数のセルとシャーシアース間の漏電を検出する請求項1から6のいずれか1項に記載の漏電検出回路と、
    を備えることを特徴とする車両用電源システム。
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