JP2014081267A - 電源装置 - Google Patents

電源装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2014081267A
JP2014081267A JP2012229041A JP2012229041A JP2014081267A JP 2014081267 A JP2014081267 A JP 2014081267A JP 2012229041 A JP2012229041 A JP 2012229041A JP 2012229041 A JP2012229041 A JP 2012229041A JP 2014081267 A JP2014081267 A JP 2014081267A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
leakage
voltage
detection switch
circuit
detection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012229041A
Other languages
English (en)
Inventor
Junya Yano
準也 矢野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Electric Co Ltd filed Critical Sanyo Electric Co Ltd
Priority to JP2012229041A priority Critical patent/JP2014081267A/ja
Publication of JP2014081267A publication Critical patent/JP2014081267A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Abstract

【課題】コンデンサの静電容量を演算式に考慮することなく、簡単な計算式で正確かつ速やかに組電池の漏電を検出する。
【解決手段】電源装置は、出力側の高電圧ライン17とシャーシーアース9との間にコンデンサ8を接続してなる組電池2の漏電を検出する漏電検出回路1を備える。漏電検出回路1は、直列接続された複数の電池3の任意の点を、漏電検出スイッチ10を介してシャーシーアース9に接続する漏電検出抵抗5と、漏電検出スイッチ10をオン状態に切り換えた状態で、漏電検出抵抗5の両端の漏電電圧を所定の周期で検出する電圧検出回路4と、この電圧検出回路4が所定の時間間隔で検出する複数の漏電電圧から漏電抵抗値(R)を演算する演算回路7とを備える。演算回路7は、電圧検出回路4が所定の時間間隔で検出する少なくとも3回の漏電電圧から漏電電圧が収束する漏電電圧を演算して、収束される漏電電圧から漏電抵抗値(R)を演算する。
【選択図】図2

Description

本発明は、主として複数の電池を直列に接続して出力電圧を高くしている組電池の漏電を検出する漏電検出回路を備える電源装置に関し、とくに、ハイブリッドカーや電気自動車等の電動車両用の電源、あるいは太陽電池や深夜電力などの電力を蓄える電源等に最適な電源装置に関する。
複数の電池を直列に接続して出力電圧を高くしている電源装置は、たとえば電動車両を走行させる電源として使用される。この電源装置は、走行モータに供給する電力を大きくするために、多数の電池を直列に接続して電圧を高くしている。出力が電圧に比例して大きくなるからである。たとえば、ハイブリッドカーや電気自動車を走行させる電源装置の出力電圧は200V以上と極めて高く設定される。高電圧の電源装置は、漏電による弊害が大きいので、安全性を考慮してグランドラインをシャーシーアースには接続しない。この電源装置は、高電圧ラインからシャーシーアースへの漏電は、直ちに検出する必要がある。それは漏電(高電圧漏えい)が乗員や整備員の人体を脅かす危険性があるからである。漏電検出は、電池から当該シャーシへ接続される漏電抵抗の抵抗値を検出して行われる。車両用の電源装置にあっては、電池の漏電を検出すると、車両側に通知すると共に、電源装置の出力側に設けているリレーをオフ状態に切り換えて高電圧ラインを遮断する。車両用の電源装置に限らず、出力電圧の高い装置は漏電を検出すると、出力側に接続しているリレーをオフ状態に切り換えて高電圧ラインを遮断する。
漏電抵抗は、電源装置とアースとの間の抵抗である。図1は、下記の特許文献1における電源装置の回路図であって、漏電抵抗値Rを検出する回路を示す。この図に示す漏電検出回路91は、漏電検出抵抗95と漏電検出スイッチ93と漏電検出抵抗95に発生する電圧を検出する電圧検出回路94とを備える。漏電抵抗60があると、漏電検出スイッチ93をオンにする状態で、漏電検出抵抗95に電流が流れる。したがって、漏電検出抵抗95の電圧を検出して漏電抵抗値Rを検出できる。
しかしながら、図1の漏電検出回路91は、漏電抵抗値Rを速やかに検出できない欠点がある。それは、図1の鎖線で示すように、組電池92の出力側に接続された高電圧ライン97とシャーシーアース99との間に雑音を除去する等の目的でコンデンサ98が接続されるので、このコンデンサ98が、漏電検出スイッチ93をオンに切り換えてから、漏電検出抵抗95の電圧が所定の電圧に収束するまでの時間を遅らせるからである。漏電検出抵抗の電圧から漏電抵抗値を演算するには、漏電検出スイッチをオンに切り換えた後、漏電検出抵抗の電圧が収束する電圧を検出する必要がある。変化する電圧が一定の電圧に収束するまでの時間は、コンデンサの静電容量と漏電抵抗の抵抗値の積から演算される時定数に比例して長くなる。時定数の5〜6倍の時間で、収束する電圧を正確に検出できるとすれば、たとえば、コンデンサの静電容量を0.45μF、漏電抵抗の抵抗値を1MΩとすれば、時定数は、0.45secとなり、その5倍の時間では約2秒以上となって、速やかに漏電抵抗値を検出できない。とくに、車両に搭載される電源装置にあっては、組電池の電圧が充放電により大きく変化するために、検出時間の遅れは、漏電抵抗値の検出精度を低下させる弊害となる。
この欠点を解消する電源装置は開発されている。(特許文献2参照)
この電源装置は、漏電検出抵抗の両端の電圧を所定のサンプリング周期で検出し、検出される電圧変化から漏電抵抗値を検出する。
特開2003−169401号公報 特開2008−139249号公報
以上の電源装置は、電圧変化から漏電抵抗値を演算するので、速やかに漏電抵抗値を検出できるが、コンデンサの静電容量を考慮して漏電抵抗値を演算するので、コンデンサの静電容量が経時的に変化すると、正確に漏電抵抗値を演算できず、また、相当に複雑な計算式で演算するので、簡単かつ容易に、しかも安価な演算回路で速やかに演算するのが難しい欠点がある。
本発明は、さらにこの欠点を解決することを目的に開発されたものである。本発明の重要な目的は、コンデンサの静電容量を演算式に考慮することなく、簡単な計算式で正確に、しかも速やかに組電池の漏電を検出できる電源装置を提供することにある。
課題を解決するための手段及び発明の効果
本発明の電源装置は、出力側の高電圧ライン17とシャーシーアース9との間にコンデンサ8を接続してなる組電池2の漏電抵抗を検出する漏電検出回路1、41、51を備えている。漏電検出回路1、41、51は、組電池2を構成する直列に接続された複数の電池3の任意の点を、漏電検出スイッチ10を介してシャーシーアース9に接続する漏電検出抵抗5、45、55と、漏電検出スイッチ10をオン状態に切り換えて、組電池2の任意の点をシャーシーアース9に接続する状態で、漏電検出抵抗5、45、55の両端の漏電電圧を所定の周期(Δt)で検出する電圧検出回路4、44、54と、この電圧検出回路4、44、54が所定の時間間隔で検出する複数の漏電電圧から漏電抵抗値(R)を演算する演算回路7、47、57とを備えている。演算回路7、47、57は、電圧検出回路4、44、54が所定の時間間隔で検出する少なくとも3回の漏電電圧から漏電電圧が収束する漏電電圧を演算して、収束される漏電電圧から漏電抵抗値(R)を演算している。
以上の電源装置は、従来のようにコンデンサの静電容量を演算式のパラメーターとして使用することなく、簡単な計算式で正確に、しかも速やかに組電池の漏電を検出できる特徴がある。それは、以上の電源装置の演算回路が、所定の時間間隔で検出される少なくとも3回の漏電電圧から、収束される漏電電圧を演算して、収束される漏電電圧から漏電抵抗値を演算するからである。漏電検出抵抗の電圧が収束する漏電電圧は、コンデンサの静電容量を考慮することなく少なくとも3回の漏電電圧から簡単な計算式で演算できる。したがって、以上の電源装置は、検出される漏電電圧から収束される漏電電圧を演算し、この収束される漏電電圧から漏電抵抗値を演算することで、短時間に正確に漏電抵抗値を演算できる特徴がある。
本発明の電源装置は、電圧検出回路4、44、54が所定の周期(Δt)で検出する少なくとも3回の漏電電圧から、演算回路7、47、57が以下の数1で収束される漏電電圧(V)を演算して、収束される漏電電圧から漏電抵抗値(R)を演算することができる。
Figure 2014081267
ただし、これらの式において、
Y1は時間(t)における漏電電圧V(t)、
Y2は時間(t+Δt)における漏電電圧V(t+Δt)、
Y3は時間(t+2Δt)における漏電電圧V(t+2Δt)である。
以上の電源装置は、指数関数などの複雑な計算式によらず、極めて簡単な計算式で収束される漏電電圧を演算できる。収束される漏電電圧が演算されると、この収束される漏電電圧から簡単に漏電抵抗値Rを演算できる。
本発明の電源装置は、漏電検出スイッチ10が、組電池の高電圧側に接続している第1の漏電検出スイッチ10Aと低電圧側に接続している第2の漏電検出スイッチ10Bとを備えて、漏電検出回路41が、第1の漏電検出スイッチ10Aと第2の漏電検出スイッチ10Bを交互にオンオフに切り換える制御回路46と、第1の漏電検出スイッチ10Aと第2の漏電検出スイッチ10Bを介して組電池2に接続されて、中間点をシャーシーアース9に接続している漏電検出抵抗45と、この漏電検出抵抗45の中間点よりも高電圧側と低電圧側の漏電電圧を検出する電圧検出回路44とを備えることができる。演算回路47は、第1の漏電検出スイッチ10Aをオンとして第2の漏電検出スイッチ10Bをオフに制御する第1のタイミングにおいて、電圧検出回路44が検出する複数の漏電電圧から第1の収束される漏電電圧(V1∞)を演算し、さらに、第1の漏電検出スイッチ10Aをオフとして第2の漏電検出スイッチ10Bをオンに制御する第2のタイミングにおいて、電圧検出回路44が検出する複数の漏電電圧から第2の収束される漏電電圧(V2∞)を演算し、演算する第1の収束される漏電電圧(V1∞)と第2の収束される漏電電圧(V2∞)から漏電抵抗値(R)を演算することができる。
本発明の電源装置は、漏電検出回路41が、組電池2の総電圧を検出する総電圧検出回路49を備えて、演算回路47が、第1の収束される漏電電圧(V1∞)と第2の収束される漏電電圧(V2∞)と組電池2の総電圧(V)から漏電抵抗値(R)を演算することができる。
本発明の電源装置は、漏電検出抵抗45が、互いに直列に接続されて中間の接続点14をシャーシーアース9に接続している第1の電圧検出抵抗21及び第2の電圧検出抵抗22と、第1の電圧検出抵抗21を第1の漏電検出スイッチ10Aを介して組電池2の高電圧側に接続している第1の分圧抵抗31と、第2の電圧検出抵抗22を第2の漏電検出スイッチ10Bを介して組電池2の低電圧側に接続している第2の分圧抵抗32とを備えて、電圧検出回路44が互いに直列に接続している第1の電圧検出抵抗21と第2の電圧検出抵抗22の両端の電圧を検出することができる。
本発明の電源装置は、演算回路47が下記の式で漏電抵抗値(R)を検出することができる。
Figure 2014081267
ただし、この式において、Rは第1の電圧検出抵抗21及び第2の電圧検出抵抗22の電気抵抗、Rは第1の分圧抵抗31及び第2の分圧抵抗32の電気抵抗、V(t1)は、第1の漏電検出スイッチ10Aをオン、第2の漏電検出スイッチ10Bをオフに制御するタイミングt1における組電池2の総電圧、V(t1)はタイミングt2における第1の電圧検出抵抗21の第1の収束される漏電電圧、V(t2)は、第1の漏電検出スイッチ10Aをオフ、第2の漏電検出スイッチ10Bをオンに制御するタイミングt2における組電池2の総電圧、V(t2)はタイミングt2における第2の電圧検出抵抗22の第2の収束される漏電電圧である。
従来の電源装置の漏電検出回路を示す回路図である。 本発明の一実施の形態にかかる電源装置の漏電検出回路を示す回路図である。 漏電電圧が変化する特性を示すグラフであって、漏電電圧を所定の時間間隔で3回検出する一例を示す図である。 従来の電源装置が漏電電圧の収束を待って漏電検出する動作状態を示す図である。 本発明の一実施の形態にかかる電源装置が漏電検出する動作状態を示す図である。 本発明の他の実施の形態にかかる電源装置の漏電検出回路を示す回路図である。 図6に示す電源装置が第1のタイミングにおいて第1の収束される漏電電圧Vを検出する状態を示す図である。 図6に示す電源装置が第2のタイミングにおいて第2の収束される漏電電圧Vを検出する状態を示す図である。 図6に示す電源装置が組電池のプラス側とマイナス側で漏電する状態を示す図である。 図6に示す電源装置が漏電検出する動作状態を示す図である。 漏電電圧が収束するまで待って漏電抵抗値を演算する参考例の動作状態を示す図である。 本発明の他の実施の形態にかかる電源装置の漏電検出回路を示す回路図である。 本発明の一実施の形態にかかる電源装置を車体に実装する状態を示す概略図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施の形態は、本発明の技術思想を具体化するための電源装置を例示するものであって、本発明は電源装置を以下のものに特定しない。また、本明細書は、特許請求の範囲に示される部材を、実施の形態の部材に特定するものでは決してない。特に実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。さらに、以下の説明において、同一の名称、符号については同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。さらに、本発明を構成する各要素は、複数の要素を同一の部材で構成して一の部材で複数の要素を兼用する態様としてもよいし、逆に一の部材の機能を複数の部材で分担して実現することもできる。
図2に、本発明の一実施の形態に係る電源装置の一例を示す。この図に示す電源装置は、出力側に接続された高電圧ライン17とシャーシーアース9との間にコンデンサ8を接続している組電池2の漏電を検出する漏電検出回路1を備える。漏電検出回路1は、複数の電池3を直列に接続した組電池2の漏電を検出する。ただし、組電池2は、負荷や充放電回路を接続しているので、漏電検出回路1は、組電池2に接続している回路の漏電も検出できる。したがって、本明細書において、漏電検出回路が「組電池の漏電を検出する」とは、組電池に接続している回路の漏電をも検出する広い意味に使用する。ただし、図2は、組電池2に接続する充放電回路等は図示していない。なお、電池3は、図においては単位セルとして示されているが、複数セルを直列あるいは並列接続したものでも良い。
図2の漏電検出回路1は、組電池2のいずれかの点を漏電検出スイッチ10を介してシャーシーアース9に接続する漏電検出抵抗5と、漏電検出スイッチ10をオンオフに切り換える制御回路6と、漏電検出抵抗5の電圧、すなわち漏電電圧を検出する電圧検出回路4と、電圧検出回路4で検出する漏電電圧から収束される漏電電圧を演算し、さらに収束される漏電電圧から漏電抵抗値Rを演算する演算回路7とを備えている。
制御回路6は、漏電電圧を検出するタイミングで漏電検出スイッチ10をオン状態に切り換える。漏電検出をしない状態で、漏電検出スイッチ10はオフ状態に保持される。図3は、漏電検出スイッチ10がオンに切り換えられたタイミングから漏電検出抵抗5の電圧、すなわち漏電電圧が変化するカーブを示している。この図に示すように、漏電電圧は、漏電検出スイッチ10がオンに切り換えられた瞬間から次第に小さくなって、相当の時間経過すると一定の収束される漏電電圧に収束する。漏電電圧が収束する時間は、漏電抵抗60の抵抗値とコンデンサ8の静電容量Cの積から演算される時定数で特定され、漏電抵抗値Rと、コンデンサ8の静電容量Cが大きくなるにしたがって長くなる。漏電電圧は、時定数の5〜6倍もかかって収束するので、漏電電圧が収束するまで待ってから、漏電抵抗値Rを演算すると時間がかかる。
図2に示す漏電検出回路1は、以下のようにして、収束される漏電電圧を演算する。
図3で示すように、漏電電圧は、漏電検出スイッチ10をオンに切り換えた瞬間の電圧であるVから時間が経過して収束される漏電電圧Vに指数関数的に変化するとき以下の数3が成り立つ。
Figure 2014081267
上記数3より、t=X1,X2,X3のときのV(t)の値をY1,Y2,Y3とすると、以下の数4が得られる。ただし、X1<X2<X3とする。
Figure 2014081267
上記数4を変形してX1、X2、X3について解くと、以下の数5が得られる。
Figure 2014081267
ここで、Δt=X2−X1=X3−X2とすると、以下の数6、数7が成り立つ。
Figure 2014081267
Figure 2014081267
上記数6と数7の左辺が一定値を示すことから数8が得られる。
Figure 2014081267
上記数8を変形してV2について解くと、以下の数9が得られる。
Figure 2014081267
漏電検出回路1は、電圧検出回路4が所定の周期Δtで検出する少なくとも3回の漏電電圧V(t)から、演算回路7が以下の数10に基づいて、収束される漏電電圧Vを演算する。
Figure 2014081267
ただし、これらの式において、
は時間(t)における漏電電圧V(t)、
は時間(t+Δt)における漏電電圧V(t+Δt)、
は時間(t+2Δt)における漏電電圧V(t+2Δt)である。
以上の数10から収束される漏電電圧Vが演算されると、図2の電源装置においては、以下の数11から漏電抵抗値Rが演算される。
Figure 2014081267
ただし、この式において、Rは漏電検出抵抗5の抵抗値、Eは漏電検出抵抗5を接続している接続点と漏電抵抗60が接続される接続点との間の電圧である。
以上の電源装置は、所定の時間間隔で検出される少なくとも3回の漏電電圧から収束される漏電電圧を演算し、収束される漏電電圧から漏電抵抗値Rを演算できるので、漏電電圧が収束するのを待って、漏電抵抗値Rを演算する必要がなく、極めて短時間に漏電抵抗値Rを検出できる。
図4と図5は、漏電電圧が収束するまで待って漏電検出する従来の電源装置(図4)と、漏電電圧の収束を待つことなく収束される漏電電圧を演算して、漏電検出する本発明の電源装置(図5)の動作状態を比較する図である。図4に示す従来の電源装置は、漏電電圧が収束するまで待って漏電検出するので、漏電検出に時間遅れが発生する。
これに対して、図5に示す本発明の電源装置は、収束を待つことなく漏電電圧が変化するタイミングにおいて、所定の周期で検出される少なくとも3回の漏電電圧から収束される漏電電圧を演算し、演算された収束される漏電電圧から漏電抵抗値を演算するので、漏電が発生して短時間に漏電を検出できる。たとえば、漏電電圧が収束するまでに数秒待って漏電検出する図4の装置は、漏電検出の時間遅れが数秒となる。これに対して、本発明の電源装置は、図3に示すように、たとえば、5msecの周期Δtで3回の漏電電圧を検出して収束される漏電電圧を演算することにより、約10msecという短時間で収束される漏電電圧を演算して漏電抵抗値を演算するので、漏電検出を開始してから漏電抵抗値が演算されるまでにかかる時間を短縮して、漏電検出の時間遅れを極減できる。
本発明の電源装置は、漏電検出回路1でもって、所定の時間間隔で検出される少なくとも3回の漏電電圧から収束される漏電電圧を演算し、演算される収束される漏電電圧から漏電抵抗値を演算することを特徴とする。したがって、本発明の電源装置は、漏電検出回路の回路構成を特定するものではない。本発明の電源装置は、組電池の特定の点を漏電検出抵抗と漏電検出スイッチとでシャーシーアースに接続して、漏電検出抵抗の電圧を検出して漏電検出する全ての回路構成で漏電検出できる。
図6に示す電源装置の漏電検出回路41は、組電池2の高電圧側に接続している第1の漏電検出スイッチ10Aと低電圧側に接続している第2の漏電検出スイッチ10Bとを有する漏電検出スイッチ10と、第1の漏電検出スイッチ10Aと第2の漏電検出スイッチ10Bを交互にオンオフに切り換える制御回路46と、第1の漏電検出スイッチ10Aと第2の漏電検出スイッチ10Bを介して組電池2に接続されて、中間点をシャーシーアース9に接続している漏電検出抵抗45と、この漏電検出抵抗45の中間点よりも高電圧側と低電圧側の漏電電圧を検出する電圧検出回路44と、電圧検出回路44の出力を演算して漏電を検出する演算回路47とを備える。
図の漏電検出抵抗45は、4つの抵抗を備える。4つの抵抗は、互いに直列に接続されて中間の接続点14をシャーシーアース9に接続している第1の電圧検出抵抗21及び第2の電圧検出抵抗22と、第1の電圧検出抵抗21を第1の漏電検出スイッチ10Aを介して組電池2の高電圧側に接続している第1の分圧抵抗31と、第2の電圧検出抵抗22を第2の漏電検出スイッチ10Bを介して組電池2の低電圧側に接続している第2の分圧抵抗32とからなる。第1の電圧検出抵抗21と第2の電圧検出抵抗22は同じ電気抵抗Raとし、また、第1の分圧抵抗31と第2の分圧抵抗32も同じ電気抵抗Rbとする。ただし、第1の電圧検出抵抗と第2の電圧検出抵抗は必ずしも同じ電気抵抗とする必要はなく、また第1の分圧抵抗と第2の分圧抵抗の電気抵抗も必ずしも同じ電気抵抗とする必要はない。
漏電検出抵抗45を電圧検出抵抗20と分圧抵抗30の直列回路とする漏電検出回路41は、互いに直列に接続している第1の電圧検出抵抗21と第2の電圧検出抵抗22の両端の電圧を電圧検出回路44に入力する。この漏電検出回路41は、高電圧側と低電圧側の電圧を、分圧抵抗30と電圧検出抵抗20で分圧して電圧検出回路44に入力する。電圧検出抵抗20と分圧抵抗30が電圧を分圧する分圧比は、分圧抵抗30と電圧検出抵抗20の電気抵抗の比率で特定される。分圧抵抗30の電気抵抗を電圧検出抵抗20に比較して大きくして、電圧の分圧比を大きく、すなわち電圧検出回路44の入力電圧を小さくできる。この漏電検出回路41は、電圧検出回路44の入力電圧を、高電圧側と低電圧側の電圧よりも低くでき、電圧検出回路44の入力側に使用するアンプに耐入力電圧の低い安価なものを使用できる。ただし、漏電検出回路は、必ずしも漏電検出抵抗を電圧検出抵抗と分圧抵抗の直列回路として、高電圧側と低電圧側の電圧を分圧して電圧検出回路に入力する必要はない。
第1の漏電検出スイッチ10Aと第2の漏電検出スイッチ10Bは、分圧抵抗30と電圧検出抵抗20との間に接続している。ただ、第1の漏電検出スイッチと第2の漏電検出スイッチは、電圧検出抵抗とシャーシーアースとの間に接続することもできる。また、第1の漏電検出スイッチを第1の分圧抵抗と組電池の高電圧側との間に接続し、第2の漏電検出スイッチを第2の分圧抵抗と組電池の低電圧側との間に接続することもできる。
第1の漏電検出スイッチ10Aと第2の漏電検出スイッチ10Bは、トランジスタやFET等の半導体スイッチング素子、あるいはリレー等の機械的なスイッチで、制御回路46にコントロールされてオンオフに切り換えられる。第1の漏電検出スイッチ10Aと第2の漏電検出スイッチ10Bは、一方をオンに切り換える状態で他方をオフに切り換える。すなわち、第1の漏電検出スイッチ10Aと第2の漏電検出スイッチ10Bはオンオフを反対に切り換える。図の漏電検出回路41は、第2の漏電検出スイッチ10Bを制御する制御ラインに、オンオフの制御信号を反転する反転回路13を接続している。この回路構成によると、制御回路46からオンの制御信号を出力して、第1の漏電検出スイッチ10Aをオン、第2の漏電検出スイッチ10Bをオフに切り換え、また、制御回路46からオフの制御信号を出力して、第1の漏電検出スイッチ10Aをオフ、第2の漏電検出スイッチ10Bをオンに切り換えできる。この回路構成は、制御回路46からひとつの制御信号を出力して、第1の漏電検出スイッチ10Aと第2の漏電検出スイッチ10Bをオンオフに切り換えできる。
電圧検出回路44は、第1の漏電検出スイッチ10Aと第2の漏電検出スイッチ10Bのいずれかをオンに切り換えた後、漏電検出抵抗45に発生する漏電電圧を所定の周期で検出する。電圧検出回路44は、たとえば5msecの周期で漏電電圧を検出する。さらに、この電圧検出回路44は、より正確に漏電電圧を検出するために、たとえば、100μsecのサンプリング周期で漏電検出抵抗45の電圧を検出して、5回の検出電圧から最大と最小の検出電圧を除く3回の検出電圧を平均して1回の漏電電圧を検出することができる。この電圧検出回路44は、5回の検出電圧を検出して平均する時間が約500μsecとなり、この検出を5msecの周期で少なくとも3回行うことによって、より正確に漏電電圧を検出できる。このように、複数回の検出電圧を平均して1回の漏電電圧を検出する方法は、複数の検出電圧のサンプリング周期を、たとえば、1μsec〜2msecとすることができる。ただ、電圧検出回路は、複数の検出電圧を平均することなく、漏電電圧を検出することができる。また、漏電電圧を検出する周期は、5msecに特定されず、たとえば、1msec以上であって、100msecよりも短く、好ましくは1msecよりも長くて50msecよりも短くする。電圧検出回路44が漏電電圧を検出する周期は、短くすることにより、より短時間で漏電抵抗値を検出できる。ただ、漏電電圧を検出する時間を短くすると、使用する電子部品に高速処理用の電子部品を使用する必要があって部品コストが高くなる。したがって、電圧検出回路44が漏電電圧を検出する周期は、部品コストと、漏電検出に要求される時間とを考慮して最適値に設定される。
図の電圧検出回路44は、電圧検出抵抗20と分圧抵抗30との接続点の漏電電圧を検出する。図の電圧検出回路44は、入力側に接続しているバッファーアンプ15と、各々のバッファーアンプ15の出力の電圧差を検出する差動アンプ16を備える。バッファーアンプ15は100%負帰還の電圧を増幅しないオペアンプである。差動アンプ16は、負帰還量で増幅率を所定の大きさとするオペアンプからなる。このような電圧検出回路44は、インスツルメンテーションアンプと呼ばれるもので、入力の電圧差を増幅している。
図6の漏電検出回路41は、MPU48に制御回路46と演算回路47を内蔵させている。制御回路46は、第1の漏電検出スイッチ10Aと第2の漏電検出スイッチ10Bをオンオフに切り換える制御信号を出力する。演算回路47は、電圧検出回路44から入力される、所定の時間間隔、たとえば5msecの周期で検出される3回の漏電電圧を演算して、収束される漏電電圧を演算する。収束される漏電電圧Vは、前述した以下の数12で演算される。
Figure 2014081267
ただし、この式において、
は、時間(t)における漏電電圧V(t)、
は、時間(t+Δt)における漏電電圧V(t+Δt)、
は、時間(t+2Δt)における漏電電圧V(t+2Δt)で、
Δtは、たとえば5msecである。
数12で演算される収束される漏電電圧から、以下の式で漏電抵抗値Rを演算する。漏電抵抗値Rを検出するために、漏電検出抵抗45を接続している高電圧側と低電圧側の総電圧Vを検出する必要がある。図の漏電検出回路41は、総電圧を検出する総電圧検出回路49を設けている。このように、総電圧検出回路49で総電圧を検出する漏電検出回路41は、漏電抵抗値Rを正確に演算できる特長がある。ただ、この総電圧検出回路は、必ずしも設ける必要はない。それは、電池を直列に接続している個数と電池電圧の積が総電圧となるからである。電池電圧は残容量により変動するが、電池電圧に比例して収束される漏電電圧も変動することから正確に漏電抵抗値を演算できる。また、直列に接続している組電池の総電圧を検出する回路を備える車両にあっては、この回路を総電圧検出回路に併用することもできる。
図6の漏電検出回路41は、組電池2のプラス側出力を高電圧側とし、またマイナス側出力を低電圧側とするので、漏電抵抗値Rを検出するための総電圧Vは、組電池2の出力電圧となる。したがって、出力電圧の検出回路を内蔵する電源装置にあっては、出力電圧の検出回路を総電圧検出回路に併用できる。さらに、図の漏電検出回路41は、組電池2のプラス側出力を高電圧側として、マイナス側出力を低電圧側とするが、直列に接続している電池の接続点、すなわち組電池の途中を高電圧側と低電圧側として漏電抵抗値を検出することもできる。したがって、本発明は、組電池の高電圧側をプラス側出力に特定せず、また低電圧側をマイナス側出力にも特定しない。
以上の漏電検出回路41は、図7に示すように、制御回路46によって、第1の漏電検出スイッチ10Aをオン、第2の漏電検出スイッチ10Bをオフに制御する第1のタイミングにおいて、第1の収束される漏電電圧V1∞を検出する。また、図8に示すように、第1の漏電検出スイッチ10Aをオフ、第2の漏電検出スイッチ10Bをオンに制御する第2のタイミングにおいて、第2の収束される漏電電圧V2∞を検出する。図の漏電検出回路41は、第1の電圧検出抵抗21の両端の電圧Vhを第1の収束される漏電電圧V1∞として検出し、第2の電圧検出抵抗22の両端の電圧Vgを第2の収束される漏電電圧V2∞として検出する。検出された第1の収束される漏電電圧V1∞と第2の収束される漏電電圧V2∞から、演算回路47が漏電抵抗値Rを以下の数13で演算して漏電を検出する。漏電しない組電池2は、漏電抵抗値Rが無限大もしくは極めて大きい抵抗値となる。漏電抵抗値Rが所定の電気抵抗よりも小さくなると、漏電と判定する。漏電状態は、表示器(図示せず)で表示する。また、漏電状態になると、組電池2の出力側に接続しているコンタクタ(図示せず)をオフに切り換えて、出力電圧を遮断して感電などの弊害を防止する。
Figure 2014081267
ただし、この式において、Rは第1の電圧検出抵抗21及び第2の電圧検出抵抗22の電気抵抗、Rは第1の分圧抵抗31及び第2の分圧抵抗32の電気抵抗、V(t1)は、第1の漏電検出スイッチ10Aをオン、第2の漏電検出スイッチ10Bをオフに制御する第1のタイミングt1における組電池の総電圧、V(t1)は、第1のタイミングt1における第1の電圧検出抵抗21に発生する第1の収束される漏電電圧、V(t2)は、第1の漏電検出スイッチ10Aをオフ、第2の漏電検出スイッチ10Bをオンに制御する第2のタイミングt2における組電池の総電圧、V(t2)は、第2のタイミングt2における第2の電圧検出抵抗22に発生する第2の収束される漏電電圧である。
以下、上記の数13を求める手順を詳述する。まず、時間t1において、図7に示すように、第1の漏電検出スイッチ10Aをオン、第2の漏電検出スイッチ10Bをオフとする第1のタイミングにおいて、第1の電圧検出抵抗21に発生する第1の収束される漏電電圧V(t1)を検出する。第1の収束される漏電電圧V(t1)は、所定の時間周期、たとえば5msecの周期で検出される3回の漏電電圧から前述した方法で演算される。第1の収束される漏電電圧V(t1)を検出すると、以下の数14が成立する。この数14は、漏電抵抗値Rと第1の電圧検出抵抗21(抵抗値R)と第1の分圧抵抗31(抵抗値R)の直列回路に、組電池2の高電圧側の電圧である総電圧V(t1)と漏電位置の電圧V(t1)との差電圧が供給されることから導かれる。
Figure 2014081267
その後、第2のタイミングである時間t2において、図8に示すように、第1の漏電検出スイッチ10Aをオフ、第2の漏電検出スイッチ10Bをオンとする状態で第2の電圧検出抵抗22に発生する第2の収束される漏電電圧V(t2)を演算する。第2の収束される漏電電圧V(t2)も、所定の時間周期、たとえば5msecの周期で検出される3回の漏電電圧から演算される。第2の収束される漏電電圧V(t2)を検出すると、以下の数15が成立する。この数15は、漏電抵抗値Rと第2の電圧検出抵抗22(抵抗値R)と第2の分圧抵抗32(抵抗値R)の直列回路に、漏電位置の電圧V(t2)が供給されることから導かれる。
Figure 2014081267
第1の漏電検出スイッチ10Aと第2の漏電検出スイッチ10Bをオンオフに切り換える状態で、漏電の位置が変化しないとすれば、以下の数16と数17が成立する。ここで、0≦k≦1とする。
Figure 2014081267
Figure 2014081267
数16と数17を数14と数15に代入して、以下の数18と数19とが得られる。
Figure 2014081267
Figure 2014081267
このふたつの式から数13が求められる。この数13から、組電池2の出力側の高電圧ライン17の漏電抵抗値Rを検出することができる。また、複数カ所で漏電が発生する状態にあっては、漏電抵抗値Rの合算値(並列抵抗値)として演算できる。また、第1の漏電検出スイッチ10Aと第2の漏電検出スイッチ10Bの切り換え時間に生じる組電池2の電圧変動による影響もなく漏電抵抗値Rを正確に検出できる。それは、第1の漏電検出スイッチ10Aをオンとする時間t1の第1のタイミングにおいて、総電圧V(t1)および漏電電圧V(t1)が検出され、第2の漏電スイッチ10Bをオンとする時間t2の第2のタイミングにおいて、総電圧V(t2)および漏電電圧V(t2)が検出されるため、漏電検出スイッチ10を切り替える状態において、漏電の位置が変化しないとすれば電圧変動の影響はないからである。
図9に示すように、組電池2のプラス側とマイナス側とが漏電して、漏電抵抗60A、60Bが接続された状態では、漏電抵抗値Rはふたつの漏電抵抗値RL1、RL2の合成抵抗となるので、数20が成り立つ。
Figure 2014081267
上記数20を漏電抵抗値RL1、RL2について解くと以下のようになる。
Figure 2014081267
ここで、x=V(t1)/V(t1)、y=V(t2)/V(t2)とすると、前述の数13及び数21は、以下の数22で表される。
Figure 2014081267
以上の電源装置が、漏電電圧から収束される漏電電圧を演算して漏電抵抗値Rを検出する状態を図10に示している。この図の電源装置は、第1の漏電検出スイッチと第2の漏電検出スイッチとを交互にオンオフに切り換える第1のタイミングと第2のタイミングとを繰り返して、収束される漏電電圧を演算し、演算される収束される漏電電圧から漏電抵抗値を検出することができる。
図11は、参考として収束される漏電電圧を演算しないで、漏電電圧が収束するまで待って漏電抵抗値を演算する状態を示している。この図に示すように、従来の電源装置は、漏電電圧が収束するまで待ち時間があるので、短時間に漏電抵抗値を検出できない。
さらに、以上の電源装置は、直列に接続している2個の電圧検出抵抗20及び分圧抵抗30からなる漏電検出抵抗45の電圧を電圧検出回路44で検出して漏電抵抗値Rを検出するが、本発明は漏電検出抵抗の電圧を検出する回路構成を特定せず、たとえば、図12に示すように、直列に接続している2組の漏電検出抵抗55の電圧を2組の電圧検出回路54A、54Bで検出して漏電抵抗値Rを検出することもできる。
この電源装置の漏電検出回路51は、第1の漏電検出スイッチ10Aをオンとして第2の漏電検出スイッチ10Bをオフとする第1のタイミング(t1)と、第1の漏電検出スイッチ10Aをオフとして第2の漏電検出スイッチ10Bをオンとする第2のタイミング(t2)において検出された電圧から、演算回路57が漏電抵抗値Rを以下の数23で演算する。
Figure 2014081267
なお、上記数23において、VL1(t1)、VL2(t2)は、電圧検出回路54でもって所定の周期で検出される少なくとも3回の漏電電圧から前述した方法で演算して収束される漏電電圧として検出される。また、この式において、Vg1(t1)は、第1のタイミング(t1)における高電圧側の直列接続点52Aに対する中間接続点53の電圧、Vg2(t1)は、第1のタイミング(t1)における低電圧側の直列接続点52Bに対する中間接続点53の電圧、Vg1(t2)は、第2のタイミング(t2)における高電圧側の直列接続点52Aに対する中間接続点53の電圧、Vg2(t2)は、第2のタイミング(t2)における低電圧側の直列接続点52Bに対する中間接続点53の電圧をそれぞれ示している。さらにまた、この式において、Rは漏電検出抵抗55aの抵抗値、Rは漏電検出抵抗55bの抵抗値である。
さらに、図13は、漏電検出回路1を備える電源装置を、車体70に実装する状態を示す。漏電検出回路1の電源のグランドは、車載用の12V鉛バッテリー74のマイナス端子75となるが、それは車体70に設置された場所近傍の車体70と接続される場合が多い。本発明の電源装置は、漏電検出回路1が実装される回路基板73のグランド71と車体70のグランド72との間の線路が長くなり、この間のインピーダンスが高くなって、ここにノイズ等が誘導されても、電圧検出回路は電圧差を増幅しているだけなので、漏電抵抗の検出精度には影響がなく、常に正確に漏電抵抗値を検出できる。
本発明の電源装置は、電気自動車やハイブリッド自動車等の電動車両、又は太陽電池発電装置や風力発電などの自然エネルギーを蓄電し、あるいは深夜電力の蓄電装置などに好適に利用できる。
1…漏電検出回路
2…組電池
3…電池
4…電圧検出回路
5…漏電検出抵抗
6…制御回路
7…演算回路
8…コンデンサ
9…シャーシーアース
10…漏電検出スイッチ 10A…第1の漏電検出スイッチ
10B…第2の漏電検出スイッチ
13…反転回路
14…接続点
15…バッファーアンプ
16…差動アンプ
17…高電圧ライン
20…電圧検出抵抗
21…第1の電圧検出抵抗
22…第2の電圧検出抵抗
30…分圧抵抗
31…第1の分圧抵抗
32…第2の分圧抵抗
41…漏電検出回路
44…電圧検出回路
45…漏電検出抵抗
46…制御回路
47…演算回路
48…MPU
49…総電圧検出回路
51…漏電検出回路
52A…高電圧側の直列接続点
52B…低電圧側の直列接続点
53…中間接続点
54…電圧検出回路 54A…電圧検出回路
54B…電圧検出回路
55…漏電検出抵抗 55a…漏電検出抵抗
55b…漏電検出抵抗
57…演算回路
60…漏電抵抗 60A…漏電抵抗
60B…漏電抵抗
70…車体
71…グランド
72…グランド
73…回路基板
74…12V鉛バッテリー
75…マイナス端子
91…漏電検出回路
92…組電池
93…漏電検出スイッチ
94…電圧検出回路
95…漏電検出抵抗
97…高電圧ライン
98…コンデンサ
99…シャーシーアース

Claims (6)

  1. 出力側の高電圧ラインとシャーシーアースとの間にコンデンサを接続してなる組電池の漏電抵抗を検出する漏電検出回路を備える電源装置であって、
    前記漏電検出回路が、前記組電池を構成する直列に接続された複数の電池の任意の点を、漏電検出スイッチを介してシャーシーアースに接続する漏電検出抵抗と、
    前記漏電検出スイッチをオン状態に切り換えて、前記組電池の任意の点をシャーシーアースに接続する状態で、前記漏電検出抵抗の両端の漏電電圧を所定の周期(Δt)で検出する電圧検出回路と、
    この電圧検出回路が所定の時間間隔で検出する複数の漏電電圧から漏電抵抗値(R)を演算する演算回路とを備えており、
    前記演算回路が、前記電圧検出回路が所定の時間間隔で検出する少なくとも3回の漏電電圧から漏電電圧が収束する漏電電圧を演算して、収束される漏電電圧から漏電抵抗値(R)を演算するようにしてなることを特徴とする電源装置。
  2. 前記電圧検出回路が、所定の周期(Δt)で検出する少なくとも3回の漏電電圧から、前記演算回路が以下の式で収束される漏電電圧(V)を演算して、収束される漏電電圧から漏電抵抗値(R)を演算する請求項1に記載される電源装置。
    Figure 2014081267
    ただし、この式において、
    は、時間(t)における漏電電圧V(t)、
    は、時間(t+Δt)における漏電電圧V(t+Δt)、
    は、時間(t+2Δt)における漏電電圧V(t+2Δt)である。
  3. 前記漏電検出スイッチが、組電池の高電圧側に接続している第1の漏電検出スイッチと低電圧側に接続している第2の漏電検出スイッチとからなり、
    前記漏電検出回路が、前記第1の漏電検出スイッチと第2の漏電検出スイッチを交互にオンオフに切り換える制御回路と、
    前記第1の漏電検出スイッチと第2の漏電検出スイッチを介して前記組電池に接続されて、中間点をシャーシーアースに接続している漏電検出抵抗と、
    この漏電検出抵抗の中間点よりも高電圧側と低電圧側の漏電電圧を検出する電圧検出回路とを備え、
    前記演算回路が、第1の漏電検出スイッチをオンとして第2の漏電検出スイッチをオフに制御する第1のタイミングにおいて、前記電圧検出回路が検出する複数の漏電電圧から第1の収束される漏電電圧(V1∞)を演算し、
    さらに、第1の漏電検出スイッチをオフとして第2の漏電検出スイッチをオンに制御する第2のタイミングにおいて、前記電圧検出回路が検出する複数の漏電電圧から第2の収束される漏電電圧(V2∞)を演算し、
    演算する第1の収束される漏電電圧(V1∞)と第2の収束される漏電電圧(V2∞)から漏電抵抗値(R)を演算するようにしてなる請求項1又は2に記載される電源装置。
  4. 前記漏電検出回路が、前記組電池の総電圧を検出する総電圧検出回路を備えており、
    前記演算回路が、第1の収束される漏電電圧(V1∞)と第2の収束される漏電電圧(V2∞)と組電池の総電圧から漏電抵抗値(R)を演算するようにしてなる請求項3に記載される電源装置。
  5. 前記漏電検出抵抗が、互いに直列に接続されて中間の接続点をシャーシーアースに接続している第1の電圧検出抵抗及び第2の電圧検出抵抗と、第1の電圧検出抵抗を第1の漏電検出スイッチを介して組電池の高電圧側に接続している第1の分圧抵抗と、第2の電圧検出抵抗を第2の漏電検出スイッチを介して組電池の低電圧側に接続している第2の分圧抵抗とからなり、
    前記電圧検出回路が互いに直列に接続している第1の電圧検出抵抗と第2の電圧検出抵抗の両端の電圧を検出する請求項3又は4に記載される電源装置。
  6. 前記演算回路が下記の式で漏電抵抗値(R)を検出する請求項5に記載される電源装置。
    Figure 2014081267
    ただし、この式において、
    は、第1の電圧検出抵抗及び第2の電圧検出抵抗の電気抵抗、
    は、第1の分圧抵抗及び第2の分圧抵抗の電気抵抗、
    (t1)は、第1の漏電検出スイッチをオン、第2の漏電検出スイッチをオフに制御するタイミングt1における組電池の総電圧、
    (t1)は、タイミングt1における第1の電圧検出抵抗の第1の収束される漏電電圧、
    (t2)は、第1の漏電検出スイッチをオフ、第2の漏電検出スイッチをオンに制御するタイミングt2における組電池の総電圧、
    (t2)は、タイミングt2における第2の電圧検出抵抗の第2の収束される漏電電圧である。
JP2012229041A 2012-10-16 2012-10-16 電源装置 Pending JP2014081267A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012229041A JP2014081267A (ja) 2012-10-16 2012-10-16 電源装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012229041A JP2014081267A (ja) 2012-10-16 2012-10-16 電源装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014081267A true JP2014081267A (ja) 2014-05-08

Family

ID=50785580

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012229041A Pending JP2014081267A (ja) 2012-10-16 2012-10-16 電源装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014081267A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018507409A (ja) * 2015-02-19 2018-03-15 エヌイーシー・エナジー・ソリューションズ・インコーポレイテッドNEC Energy Solutions, Inc. Dc/ac電力変換システムを使用するエネルギー貯蔵および/または発電システムにおける地絡を検出するシステムおよび方法
WO2018070684A3 (ko) * 2016-10-10 2018-06-07 주식회사 엘지화학 진단 장치 및 이를 포함하는 전원 시스템
JP2019095396A (ja) * 2017-11-28 2019-06-20 ファナック株式会社 モータ駆動装置および測定方法
JP2019095395A (ja) * 2017-11-28 2019-06-20 ファナック株式会社 モータ駆動装置および測定方法
WO2019176173A1 (ja) * 2018-03-15 2019-09-19 三洋電機株式会社 漏電検出回路、車両用電源システム
JP2022524264A (ja) * 2018-12-27 2022-05-02 ヴィト ナムローゼ フェンノートシャップ 直流バスと保護接地との間の絶縁を監視する方法及び装置

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018507409A (ja) * 2015-02-19 2018-03-15 エヌイーシー・エナジー・ソリューションズ・インコーポレイテッドNEC Energy Solutions, Inc. Dc/ac電力変換システムを使用するエネルギー貯蔵および/または発電システムにおける地絡を検出するシステムおよび方法
WO2018070684A3 (ko) * 2016-10-10 2018-06-07 주식회사 엘지화학 진단 장치 및 이를 포함하는 전원 시스템
JP2019095396A (ja) * 2017-11-28 2019-06-20 ファナック株式会社 モータ駆動装置および測定方法
JP2019095395A (ja) * 2017-11-28 2019-06-20 ファナック株式会社 モータ駆動装置および測定方法
US10641817B2 (en) 2017-11-28 2020-05-05 Fanuc Corporation Motor driving device and measuring method
US10768237B2 (en) 2017-11-28 2020-09-08 Fanuc Corporation Motor driving device and measuring method
WO2019176173A1 (ja) * 2018-03-15 2019-09-19 三洋電機株式会社 漏電検出回路、車両用電源システム
JP2022524264A (ja) * 2018-12-27 2022-05-02 ヴィト ナムローゼ フェンノートシャップ 直流バスと保護接地との間の絶縁を監視する方法及び装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4785627B2 (ja) 電動車両用漏電検出回路および電動車両用漏電検出方法
US9874595B2 (en) Insulation detecting device
JP2014081267A (ja) 電源装置
US8760168B2 (en) Assembled battery total voltage detection circuit
JP5560474B2 (ja) 絶縁破壊判別回路
US8319650B2 (en) Apparatus and method for sensing leakage current of battery
US10324119B2 (en) Insulation resistance measuring device and method
US9827861B2 (en) System and method for vehicle battery charging
US9404956B2 (en) Vehicle with selectable battery pack isolation detection circuitry using precision resistors
JP2009081964A (ja) 車両用の電源装置
KR101236606B1 (ko) 전기 자동차의 누전 검출 장치
JP5569418B2 (ja) 電池監視装置
JP2014137272A (ja) 電圧監視装置
WO2015145496A1 (ja) 電流検出装置、電源システム
CN104411534A (zh) 用于电动车辆的驱动器电路和用于确定何时在接触器和电压驱动器之间存在到接地电压的电路短路的诊断方法
JP6404113B2 (ja) 電池電圧計測回路
US20140111217A1 (en) Voltage measuring device
JP4601494B2 (ja) 車両用の電源装置
JP2012220344A (ja) セル電圧測定装置
JP2009189172A (ja) 電圧検出装置
JP5768693B2 (ja) 電池監視装置
JP5368283B2 (ja) 電圧検出回路
JP5640964B2 (ja) 電池監視装置
JP2008064522A (ja) リーク検出装置
JP5104539B2 (ja) 電圧測定装置