JP2016151513A - 電池システム監視装置 - Google Patents

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彰彦 工藤
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智行 有馬
明子 塚本
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Abstract

【課題】正確なセル電圧測定値を用いた組電池の管理制御を実現する。【解決手段】電池システムを監視および制御する電池システム監視装置10は、セルグループ120ごとに設けられた電池監視回路100を備えている。各電池監視回路100は、対応するセルグループ120の各単電池セル110の両極に電圧検出線2を介して接続され、各単電池セル110のセル電圧を所定のタイミングごとに測定するセル電圧測定部6を有している。電圧検出線2には、抵抗およびコンデンサを有するRCフィルタ4が接続されている。セル電圧測定部6は、RCフィルタ4のコンデンサの蓄積電荷量が変化するときに、セル電圧の測定間隔を長くする。【選択図】図2

Description

本発明は、電池システムを監視する装置に関する。
ハイブリッド自動車(HEV)や電気自動車(EV)などでは、所望の高電圧を確保するため、二次電池の単電池セルを多数直列接続して構成される組電池(電池システム)が一般的に用いられている。従来、このような組電池には、所定数の単電池セルごとに、集積回路等を用いた電池監視回路が接続されている。この電池監視回路により、各単電池セルの端子間電圧(セル電圧)の測定や、各単電池セルの残存容量を均等化するためのバランシング放電などを行うことで、各単電池セルの状態を監視および管理している。バランシング中には、各単電池セルが残存容量に応じて放電され、各単電池セルと電池監視回路の間に設けられた電圧検出線を介して、バランシング抵抗に放電電流が流れる。このとき、電圧検出線において、そのインピーダンスの大きさに応じた電圧降下が生じる。
近年では、残存容量の変化に対する電圧変動が従来よりも小さな単電池セルが実用化されている。こうした単電池セルを用いた場合、セル電圧を測定して残存容量を正確に推定するためには、従来よりも高い測定精度が要求される。そのため、バランシング中のセル電圧の測定では、上記のような電圧検出線における電圧降下の影響が無視できなくなっている。そこで、電圧検出線における電圧降下分を補正することで、正確にセル電圧を測定する方法が提案されている(特許文献1参照)。
特開2011−75504号公報
一般的な組電池では、ノイズや電圧変動等によって生じるエリアシング誤差を抑制するために、単電池セルと電池監視回路の間にRCフィルタが挿入されている。したがって、バランシングを開始または停止すると、それに伴って、RCフィルタの時定数に応じた過渡応答がセル電圧において発生する。しかし、特許文献1に記載の方法では、バランシングを開始して過渡応答を経過した後に安定状態となったときのセル電圧を正確に測定することはできるが、過渡応答の期間内におけるセル電圧については正確に測定することができない。そのため、正確なセル電圧測定値を用いた組電池の管理制御を実現するのは困難である。
本発明による電池システム監視装置は、複数の単電池セルを直列接続したセルグループを複数個備えた電池システムを監視および制御するためのものであって、前記セルグループごとに設けられた複数の電池監視回路を備え、前記電池監視回路は、対応するセルグループの各単電池セルの両極に電圧検出線を介して接続され、各単電池セルのセル電圧を所定のタイミングごとに測定するセル電圧測定部を有し、前記電圧検出線には、抵抗およびコンデンサを有するフィルタ回路が接続されており、前記セル電圧測定部は、前記フィルタ回路のコンデンサの蓄積電荷量が変化するときに、前記セル電圧の測定間隔を長くするものである。
本発明によれば、正確なセル電圧測定値を用いた組電池の管理制御を実現できる。
本発明の一実施形態による電池システム監視装置の構成を示す図である。 本発明の第1の実施形態におけるセルグループと電池監視回路の間の接続回路の詳細を示した図である。 セル電圧の測定タイミングと、バランシング電流およびセル電圧の変化の様子の一例を示した図である。 セル電圧の補正結果の例を示す図である。 RCフィルタの時定数のばらつきの影響によるセル電圧の補正誤差の一例を示す特性線図である。 本発明でのセル電圧測定タイミングと、バランシング制御タイミングの一例を示した図である。 本発明の第2の実施形態におけるセルグループと電池監視回路の間の接続回路の詳細を示した図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態について説明する。以下の実施形態では、ハイブリッド自動車(HEV)などに用いられる電池システムを監視する電池システム監視装置に対して、本発明を適用した場合の例を説明する。なお、本発明による電池システム監視装置の適用範囲は、HEVに搭載される電池システムを監視するものに限らない。たとえば、プラグインハイブリッド自動車(PHEV)や電気自動車(EV)、鉄道車両などに搭載される電池システムを監視する装置に対しても、幅広く適用可能である。
以下の実施形態では、本発明に係る電池システム監視装置が制御および監視の対象とする電池システムの最小単位として、所定の出力電圧範囲、たとえば3.0〜4.2V(平均出力電圧:3.6V)の出力電圧範囲を有するリチウムイオン電池を想定している。しかし、本発明に係る電池システム監視装置は、リチウムイオン電池以外の蓄電・放電デバイスを用いて構成された電池システムを制御および監視の対象としてもよい。すなわち、SOC(State Of Charge)が高すぎる場合(過充電)や低すぎる場合(過放電)にその使用を制限する必要があれば、どのような蓄電・放電デバイスを用いて電池システムを構成してもよい。以下の説明では、こうした電池システムの構成要素としての蓄電・放電デバイスを、単電池セルと総称する。
以下に説明する実施形態では、単電池セルを複数個(概ね数個から十数個)直列に接続したものをセルグループと呼び、このセルグループを複数個直列に接続したものを電池システムと呼んでいる。また、これらを合わせて組電池と呼ぶこともある。
−第1の実施形態−
図1は、本発明の一実施形態による電池システム監視装置10の構成を示す図である。電池システム監視装置10は、バッテリコントローラ200と、所定の通信順位に従って相互に接続された複数の電池監視回路100とを有している。電池システム監視装置10は、車両コントローラ400、モータコントローラ300、電池システム130、インバータ340、モータ350などと共に、電気自動車やハイブリッド自動車などの電動車両に搭載される。
電池システム130は、複数のセルグループ120を直列に接続したものである。各セルグループ120は、単電池セル110(以下、単にセルともいう)が複数個直列に接続されて構成されている。各セル110には、たとえばリチウムイオン電池等の二次電池が用いられる。
電池システム監視装置10において、バッテリコントローラ200と各電池監視回路100との間には、ループ状の通信回路が設けられている。バッテリコントローラ200は、通信順位で最上位の電池監視回路100に対して、絶縁素子201を介して通信信号を送信する。この通信信号を受けた最上位の電池監視回路100は、通信順位で1つ下位の電池監視回路100へ通信信号を転送する。こうした動作が各電池監視回路100において順次行われることで、最上位の電池監視回路100から最下位の電池監視回路100まで順に、直列に通信信号が伝送される。通信順位で最下位の電池監視回路100は、バッテリコントローラ200へ絶縁素子202を介して通信信号を送信する。このようにして、バッテリコントローラ200と各電池監視回路100との間で、ループ状の通信回路を介した通信信号の授受が行われる。
車両コントローラ400は、電動車両の運転者が操作するアクセルペダルやブレーキペダル、あるいは変速レバーなどの車両運転操作装置(不図示)からの操作信号に基づいて、車両の走行速度や制駆動力などを制御する。モータコントローラ300は、車両コントローラ400からの速度指令や制駆動力指令に基づいてバッテリコントローラ200およびインバータ340を制御し、モータ350の回転速度およびトルクを制御する。
バッテリコントローラ200は、電圧センサ210、電流センサ220および温度センサ230によりそれぞれ検出された電池システム130の電圧、電流、温度に基づいて、電池システム130の充放電およびSOC(State Of Charge)を制御する。バッテリコントローラ200は、各電池監視回路100との間で前述のようにして通信信号の授受を行うことにより、各電池監視回路100の動作を制御して、電池システム130において各セルグループ120を構成する複数のセル110のSOCを推定する。この推定結果に基づいて、各セル110のSOCが不均一とならないように、各セル110間のSOCのばらつきを補正するための放電(以下、バランシング放電という)を行う。このようにして、電池システム監視装置10は電池システム130を監視および制御する。
上記のようにして各電池監視回路100との間で通信信号の授受を行う場合、バッテリコントローラ200は、その前に各電池監視回路100に対して不図示の起動信号を出力することで、各電池監視回路100を起動させる。この起動信号の出力は、通信信号とは異なる信号経路を介して行われる。そして、各電池監視回路100が起動したことを確認したら、通信信号の送信を開始する。
なお、図1では、電池システム130として、4個のセル110が直列に接続されているセルグループ120を複数個直列接続した組電池を例示している。しかし、セルグループ120を構成するセル110の数はこれに限らず、4個未満や4個以上であってもよい。電気自動車やハイブリッド自動車などの電動車両には、多くのセルあるいはセルグループが直並列に接続され、その両端電圧が数100V程度の高圧、高容量の電池モジュールが一般に用いられる。このような高圧、高容量の電池モジュールに対しても、本発明を適用することができる。
電池監視回路100は、電池システム130を構成する複数のセル110を所定個数(図1では4個)ごとにグループ分けした各セルグループ120ごとに設けられる。たとえば、電池システム130において100個のセル110が直列に接続されており、これを4個ずつグループ分けした場合、電池システム130内に25組のセルグループ120が設けられ、それに応じて、25個の電池監視回路100が電池システム監視装置10内に配置される。
各電池監視回路100は、対応するセルグループ120を構成するセル110ごとに、正極と負極の各端子間電圧を検出することでセル電圧を測定し、バッテリコントローラ200へ送信する。バッテリコントローラ200は、各電池監視回路100から送信された各セル110のセル電圧の測定結果に基づいて、各セル110のSOCを推定し、各電池監視回路100へバランシング指令を出力する。各電池監視回路100は、バッテリコントローラ200からのバランシング指令にしたがって、セル110ごとにバランシング電流の通電制御を行う。各電池監視回路100と対応するセルグループ120の間には、バランシング電流を制限決定するためのバランシング抵抗102がセル110ごとに設けられている。
車両の駆動時には、電池システム130に充電された直流電力が、正極側コンタクタ310および負極側コンタクタ320を介して、平滑コンデンサ330およびインバータ340へ供給される。インバータ340は、電池システム130から供給された直流電力を交流電力に変換してモータ350に印加する。この交流電力を用いて、モータ350の駆動が行われる。インバータ340には、不図示のスイッチング素子が設けられており、これをスイッチングさせることで直流電力から交流電力への変換が行われる。一方、車両の制動時には、モータ350により発電された交流電力が、インバータ340に備えられたダイオード素子(不図示)と平滑コンデンサ330により直流電力に変換される。この直流電力は、正極側コンタクタ310および負極側コンタクタ320を介して電池システム130に印加され、電池システム130の充電が行われる。このようにして、電池システム130とインバータ340との間で直流電力の授受が行われる。
なお、インバータ340の動作に伴ってリプルノイズ及びスイッチングノイズが発生する。これらのノイズは、平滑コンデンサ330によってある程度低減されるが、完全には除去しきれず電池システム130に流れ込み、ノイズ電流を発生する。このノイズ電流に比例して、電池システム130において各セル110の端子間電圧にノイズ電圧が重畳する。このノイズはセル電圧の検出誤差となるため、後述する図2において示すRCフィルタ4を用いて、電池監視回路100への入力が抑制される。
次に、図1の電池システム監視装置10におけるセルグループ120と電池監視回路100の間の接続回路の詳細について説明する。図2は、本発明の第1の実施形態におけるセルグループ120と電池監視回路100の間の接続回路の詳細を示した図である。図1において対応関係に配置された各セルグループ120と各電池監視回路100は、図2に示すような接続回路を介して互いに接続されている。なお、図2では、セルグループ120を構成する6個のセル110をセル110a〜110fとして表している。しかし、セルグループ120を構成するセル110の数はこれに限らない。たとえば、図1のように、4個のセル110を直列に接続してもよい。
電池システム監視装置10の外側では、セルグループ120のセル110a〜110fと電池監視回路100の間に、抵抗成分3を有する電圧検出線2がそれぞれ接続されている。また、電池システム監視装置10の内側では、セル110a〜110fと電池監視回路100の間に、バランシング抵抗102およびRCフィルタ4がそれぞれ接続されている。RCフィルタ4は、前述のようにセル電圧の測定誤差となるノイズを抑制するためのものであり、抵抗とコンデンサを用いて構成されている。
電池監視回路100は、セル電圧測定部6、バランシング制御部7および放電スイッチ8を機能的に有する。セル電圧測定部6は、電圧検出線2およびRCフィルタ4を介して入力されるセル110a〜セル110fの各セル電圧を所定のタイミングごとに測定する。セル電圧測定部6により測定されたセル電圧は、前述の通信信号により、バッテリコントローラ200へ送信される。
放電スイッチ8は、セル110a〜110fに対してそれぞれ設けられている。図2では、セル110a〜110fと対応付けて、各放電スイッチ8を符号8a〜8fで表している。バランシング制御部7は、バッテリコントローラ200からの指示に応じて、放電スイッチ8a〜8fの開閉状態をそれぞれ切り替える。このように、バランシング制御部7によって放電スイッチ8a〜8fの開閉状態が切り替えられることで、セル110a〜110fからバランシング抵抗102を介して流れる放電電流の状態が切り替えられ、セル110a〜110fのバランシング放電が行われる。
次に、セル電圧測定部6によるセル電圧の測定方法について説明する。図3は、セル電圧測定部6によるセル電圧の測定タイミングと、バランシング電流およびセル電圧の変化の様子の一例を示した図である。図3において、上側に実線で示した波形31は上位側セルのセル電圧を表し、破線で示した波形32は下位側セルのセル電圧を表している。また、下側に実線で示した波形33は、上位側セルからバランシング抵抗102を介して流れるバランシング電流を示し、破線で示した波形34は、下位側セルからバランシング抵抗102を介して流れるバランシング電流を示している。残りの波形35は、セル電圧の測定タイミングを示している。なお、上位側セルとは、セルグループ120において高電圧側から数えたときに奇数番目に当たるセル110のことであり、図2ではセル110a、110cおよび110eが該当する。一方、下位側セルとは、セルグループ120において高電圧側から数えたときに偶数番目に当たるセル110のことであり、図2ではセル110b、110dおよび110fが該当する。
図3において、左側の縦軸の値は、上記の波形31、32がそれぞれ示すセル電圧値を表している。一方、右側の縦軸の値は、波形33、34がそれぞれ示すバランシング電流値を示している。また、横軸の値は時間を示しており、これは波形31〜35に対して共通に用いられる。
セル電圧測定部6は、波形35に示すように、セル110a〜110fの各セル電圧を0.02秒ごとに測定する。バランシング制御部7は、このセル電圧の測定タイミングに同期したタイミングで、放電スイッチ8a〜8fを制御する。
時刻0において電池監視回路100の動作が開始されると、バランシング制御部7は、0.02秒後に行われるセル電圧測定の直後に、上位側セルに対応する放電スイッチ8a、8cおよび8eを短時間だけ閉じる。その後、次のセル電圧の測定タイミングの直後に、下位側セルに対応する放電スイッチ8b、8dおよび8fを短時間だけ閉じる。このとき、波形33および34に示すように、上位側セルと下位側セルにおいて、交互にそれぞれバランシング電流が流れる。このバランシング電流を検出することで、電池監視回路100において電圧検出線2の断線検知を行うことができる。
続いてバランシング制御部7は、上位側セルに対応する放電スイッチ8a、8cおよび8eのうち、バランシング対象とするセルに対応する放電スイッチを制御して閉状態に切り替える。これにより、上位側セルであるセル110a、110cおよび110eのうち、バランシング対象セルの正極と負極の間がバランシング抵抗102を介して接続され、波形33に示すように、当該セルが放電されてバランシング電流が流れる。
上位側セルのバランシング放電が終了したら、電池監視回路100において、電圧検出線2の断線検知が再び行われる。このときバランシング制御部7は、前述のように、上位側セルに対応する放電スイッチ8a、8cおよび8eと、下位側セルに対応する放電スイッチ8b、8dおよび8fとを、短時間だけ交互に閉じる。その後バランシング制御部7は、下位側セルに対応する放電スイッチ8b、8dおよび8fに対して、上位側セルに対応する放電スイッチ8a、8cおよび8eと同様の制御を行う。すなわち、下位側セルに対応する放電スイッチ8b、8dおよび8fのうち、バランシング対象とするセルに対応する放電スイッチを制御して閉状態に切り替える。これにより、下位側セルであるセル110b、110dおよび110fのうち、バランシング対象セルの正極と負極の間がバランシング抵抗102を介して接続され、波形34に示すように、当該セルが放電されてバランシング電流が流れる。
以上説明したようなタイミングで放電スイッチ8a〜8fの切り替えを行うと、上位側セルおよび下位側セルのセル電圧は、波形31、32に示すようにそれぞれ変化する。すなわち、電圧検出線2の断線検知を行うために、最初に上位側セルに対応する放電スイッチ8a、8cおよび8eを短時間だけ閉じてセル110a、110cおよび110eにバランシング電流を流すと、それに応じて上位側セルのセル電圧が低下し、下位側セルのセル電圧が上昇する。これらの放電スイッチを開状態に戻すと、バランシング電流は0となり、上位側セルおよび下位側セルのセル電圧が元のレベルに向かってそれぞれ変化する。続いて、下位側セルに対応する放電スイッチ8b、8dおよび8fを短時間だけ閉じてセル110b、110dおよび110fにバランシング電流を流すと、それに応じて下位側セルのセル電圧が低下し、上位側セルのセル電圧が上昇する。これらの放電スイッチを開状態に戻すと、バランシング電流は0となり、上位側セルおよび下位側セルのセル電圧が元のレベルに向かってそれぞれ変化する。
電圧検出線2の断線検知後に、上位側セルまたは下位側セルのバランシング放電が行われる。上位側セルのバランシング放電では、放電スイッチ8a、8cまたは8eを閉じることでバランシング対象とするセルを放電させてバランシング電流を流すと、それに応じて上位側セルのセル電圧が低下し、下位側セルのセル電圧が上昇する。バランシング電流が流れ始めてから所定時間が経過すると、これらのセル電圧は一定のレベルに安定する。その後、当該放電スイッチを開状態に戻すと、バランシング電流が遮断され、上位側セルおよび下位側セルのセル電圧は元のレベルに向かってそれぞれ変化する。
一方、下位側セルのバランシング放電では、放電スイッチ8b、8dまたは8fを閉じることでバランシング対象とするセルを放電させてバランシング電流を流すと、それに応じて下位側セルのセル電圧が低下し、上位側セルのセル電圧が上昇する。バランシング電流が流れ始めてから所定時間が経過すると、これらのセル電圧は一定のレベルに安定する。その後、当該放電スイッチを開状態に戻すと、バランシング電流が遮断され、上位側セルおよび下位側セルのセル電圧は元のレベルに向かってそれぞれ変化する。
上記のように、放電スイッチ8a〜8fを開状態から閉状態に、または閉状態から開状態に切り替えると、その後の一定期間、セル電圧が過渡的に変動する。このようにセル電圧が過渡的に変動する期間を、以下では過渡応答期間と称する。図3の例では、図中に示した期間が過渡応答期間に相当する。この期間は、電圧検出線2の断線検知を行うために、上位側セルに対応する放電スイッチ8a、8cおよび8eを開状態から閉状態に切り替えてから、上位側セルまたは下位側セルのバランシング放電中にセル電圧が安定するまでの期間である。この過渡応答期間の長さは、RCフィルタ4の時定数に応じて定まる。
本実施形態の電池システム監視装置10では、こうした過渡応答期間におけるセル電圧の変動を考慮して、セル電圧測定部6においてセル電圧の測定結果を補正するようにしている。この点について、以下に詳しく説明する。
図4は、セル電圧の補正結果の例を示す図である。図4において、符号41に示す点に代表される各点は、補正前のセル電圧の測定値をそれぞれ表している。この補正前のセル電圧の測定値は、図2に示した抵抗成分3をバランシング電流が流れることで生じた電圧降下分による誤差を含んでいるため、上下にばらついている。これに対して、符号42に示す破線は、従来の補正方法による補正後のセル電圧を表している。この補正後のセル電圧は、補正前のセル電圧の測定値から抵抗成分3の電圧降下分を補正することで求められる。このように、抵抗成分3による電圧降下分を補正することで、セル電圧の測定値に含まれる誤差を低減することができる。
一方、符号43に示す実線は、本実施形態の電池システム監視装置10において求められた補正後のセル電圧を表している。電池システム監視装置10は、電池監視回路100のセル電圧測定部6により、各セル110のセル電圧の測定値に対して、抵抗成分3の電圧降下分を補正する。このとき、過渡応答期間内に測定されたセル電圧については、図3に示したようなセル電圧の変動を考慮した補正値を用いるようにする。これにより、セル電圧の測定値に含まれる誤差を従来の補正方法よりもさらに低減することができる。
しかしながら、RCフィルタ4の時定数にばらつきがあると、過度応答期間内に測定されるセル電圧は、RCフィルタ4の時定数のばらつきの影響を受けて変動する。そのため、上記のようにセル電圧を補正した場合に、正確なセル電圧の補正値を求めるのが困難となる。
図5は、RCフィルタ4の時定数のばらつきの影響によるセル電圧の補正誤差の一例を示す特性線図である。図5において、線図51は、RCフィルタ4の時定数がプラス側にばらついた場合のバランシング電流の切替からセル電圧測定までの時間とセル電圧の補正誤差の最悪値との関係を示している。また、線図52は、RCフィルタ4の時定数がマイナス側にばらついた場合のバランシング電流の切替からセル電圧測定までの時間とセル電圧の補正誤差の最悪値との関係を示している。なお、図5では、RCフィルタ4の時定数が10ms±5msの範囲でばらついた場合の例を示している。図5に示すように、バランシング電流の切替から約10ms経過後にセル電圧を測定すると、約+4.5mV〜−1mVの範囲でセル電圧の補正誤差が生じることが分かる。
そこで、本実施形態の電池システム監視装置10では、セル電圧の補正誤差が大きくなるバランシング電流の切替から一定時間内では、セル電圧の測定を行わないように、セル電圧の測定タイミングを変更する。その具体的な方法について以下に説明する。
図6は、本発明の一実施形態におけるセル電圧測定タイミングとバランシン制御タイミングとの関係の一例を示す図である。バランシング制御部7は、前述のようにして放電スイッチ8a〜8fを制御することで、図6(a)、(b)に示すタイミングで電圧検出線2の断線診断とバランシング放電を行う。一方、セル電圧測定部6は、20msごとに各セル110のセル電圧の測定を行う。このときセル電圧測定部6は、図6(a)、図6(b)のいずれかに示すような方法により、バランシング電流の切替から一定時間内においてセル電圧の測定タイミングを変更する。
図6(a)は、セル電圧の測定タイミングを遅延させる場合の例を示している。セル電圧測定部6は、たとえば図6(a)に示すように、符号61に示す断線診断開始時のセル電圧測定と、符号62に示すバランシング放電開始時のセル電圧測定とを、それぞれ所定の遅延時間だけ遅延させる。その結果、断線診断を開始した直後のセル電圧測定タイミングは、符号61に示す元の測定タイミングから、符号61aに示す遅延後の測定タイミングへと変化する。また、バランシング放電を開始した直後のセル電圧測定タイミングは、符号62に示す元の測定タイミングから、符号62aに示す遅延後の測定タイミングへと変化する。
上記のようにして、セル電圧測定部6は、放電スイッチ8a〜8fにより放電電流の状態を切り替えることでRCフィルタ4のコンデンサの蓄積電荷量が変化する過渡応答期間内では、セル電圧の測定タイミングを遅らせるように変更して、セル電圧の測定間隔を長くする。これにより、過渡応答期間において、セル電圧の補正誤差が大きくなるタイミングではセル電圧の測定が行われないようにして、補正誤差を低減することができる。さらに、こうして得られた正確なセル電圧測定値を用いることで、電池監視回路100は、対応するセルグループ120の監視および制御を適切に行うことができる。
図6(b)は、セル電圧の測定値を無効化する場合の例を示している。セル電圧測定部6は、たとえば図6(b)に示すように、符号61に示す断線診断開始時のセル電圧測定と、符号62に示すバランシング放電開始時のセル電圧測定とを、それぞれ無効化する。このとき、セル電圧の測定をスキップ、すなわち測定自体を行わないことで、セル電圧測定を無効化してもよい。または、得られたセル電圧測定値を非有効として以降の処理で使用しないようにすることで、セル電圧測定を無効化してもよい。その結果、断線診断を開始した直後のセル電圧測定タイミングは、符号61に示す元の測定タイミングから、符号61bに示す次の測定タイミングへと変化する。また、バランシング放電を開始した直後のセル電圧測定タイミングは、符号62に示す元の測定タイミングから、符号62bに示す次の測定タイミングへと変化する。
上記のようにして、セル電圧測定部6は、放電スイッチ8a〜8fにより放電電流の状態を切り替えることでRCフィルタ4のコンデンサの蓄積電荷量が変化する過渡応答期間内では、セル電圧の測定結果を無効化して、セル電圧の測定間隔を長くする。これにより、過渡応答期間において、セル電圧の補正誤差が大きくなるタイミングではセル電圧の測定が行われないようにして、補正誤差を低減することができる。さらに、こうして得られた正確なセル電圧測定値を用いることで、電池監視回路100は、対応するセルグループ120の監視および制御を適切に行うことができる。
なお、セル電圧測定部6は、たとえば電池監視回路100が有する不図示のメモリに記憶されたプログラムを実行することで、所定の測定タイミングごとにセル電圧の測定を行うことができる。以上説明したようなセル電圧の測定タイミングの変更は、このプログラム上の設定により実現できる。たとえば、測定回数をカウントすることで過渡応答期間に対応する測定タイミングを特定し、当該測定タイミングでは、予め設定された遅延時間を通常の測定タイミングに加えてセル電圧の測定を行う。これにより、図6(a)に示したように、過渡応答期間におけるセル電圧の測定タイミングを遅らせることができる。または、当該測定タイミングで測定されたセル電圧に所定の無効化フラグを付して出力する。これにより、図6(b)に示したように、過渡応答期間におけるセル電圧の測定結果を無効化することができる。これ以外にも、たとえば論理回路を用いるなどの任意の方法により、セル電圧の測定タイミングを変更することができる。
以上説明した本発明の第1の実施形態によれば、次の作用効果を奏する。
(1)電池システム130は、複数の単電池セル110を直列接続したセルグループ120を複数個備えており、この電池システム130を監視および制御する電池システム監視装置10は、セルグループ120ごとに設けられた電池監視回路100を備えている。各電池監視回路100は、対応するセルグループ120の各単電池セル110の両極に電圧検出線2を介して接続され、各単電池セル110のセル電圧を所定のタイミングごとに測定するセル電圧測定部6を有している。電圧検出線2には、抵抗およびコンデンサを有するRCフィルタ4が接続されている。セル電圧測定部6は、RCフィルタ4のコンデンサの蓄積電荷量が変化するときに、セル電圧の測定間隔を長くする。このようにしたので、電池システム監視装置10において、正確なセル電圧測定値を用いた電池システム130の管理制御を実現できる。
(2)電池システム監視装置10は、電圧検出線2およびRCフィルタ4と電気的に接続され、電池監視回路100に対応するセルグループ120の各単電池セル110を放電させるためのバランシング抵抗102をさらに備える。電池監視回路100は、対応するセルグループ120の各単電池セル110からバランシング抵抗102を介して流れる放電電流の状態を切り替える放電スイッチ8と、放電スイッチ8を制御するバランシング制御部7とを有する。セル電圧測定部6は、放電スイッチ8により放電電流の状態を切り替えることでRCフィルタ4のコンデンサの蓄積電荷量が変化するときに、セル電圧の測定間隔を長くする。具体的には、セル電圧測定部6は、たとえば図6(a)に示すように、RCフィルタ4のコンデンサの蓄積電荷量が変化するときのセル電圧の測定タイミングを遅らせるように変更することで、セル電圧の測定間隔を長くする。また、セル電圧測定部6は、たとえば図6(b)に示すように、RCフィルタ4のコンデンサの蓄積電荷量が変化するときのセル電圧の測定結果を無効化することで、セル電圧の測定間隔を長くする。このようにしたので、一定の間隔でセル電圧の測定を行っているときに、任意のタイミングでセル電圧の測定期間を長くすることができる。
なお、以上説明したようにしてセル電圧測定部6がセル電圧の測定タイミングを変更する際に、セル電圧測定からバランシング電流の切替までの時間が短い場合には、セル電圧の測定後にバランシング電流が切り替えられるようにしてもよい。すなわち、バランシング制御部7は、セル電圧測定部6がセル電圧を測定した後に放電電流の状態が切り替えられるように、放電スイッチ8を制御してもよい。このようにすれば、過渡応答期間内でのセル電圧の変動を避けて、セル電圧を正確に測定することができる。
また、図6(a)に示すようにセル電圧の測定タイミングを遅らせた場合、セル電圧測定部6は、セル電圧の測定タイミングを遅らせた後に、セル電圧の測定間隔が元の測定間隔となるまで、セル電圧の測定タイミングを段階的に早めるようにしてもよい。たとえば、セル電圧の測定タイミングを15ms遅らせた後には、その次のセル電圧の測定タイミングを10ms遅らせ、さらにその次のセル電圧の測定タイミングを5ms遅らせることで、元の測定間隔まで5msずつ段階的にセル電圧の測定タイミングを早める。このようにすれば、セル電圧の測定タイミングを遅らせた場合でも、その後の測定タイミングの急変動を抑えて、電池システム130の管理制御に及ぼす悪影響を軽減することができる。
−第2の実施形態−
次に本発明の第2の実施形態について説明する。前述の第1の実施形態では、バランシング電流を切り替える際に、セル電圧の測定タイミングを変更する例を説明した。これに対して、第2の実施形態では、セル電圧測定部の診断において電圧検出線間の接続状態を変更する際に、セル電圧の測定タイミングを変更する例を説明する。
図7は、本発明の第2の実施形態におけるセルグループ120と電池監視回路100aの間の接続回路の詳細を示した図である。本実施形態の電池システム監視装置10aでは、第1の実施形態で説明した電池監視回路100に替えて、電池監視回路100aが各セルグループ120に対応して設けられている。図7に示すように、電池監視回路100aは、図2のセル電圧測定部6に替えてセル電圧測定部6aを有し、さらに診断制御部80を有している。なお、セル電圧測定部6aの構成を分かりやすく示すため、図7では電池監視回路100aにおいて放電スイッチ8につながる配線の図示を一部省略している。
セル電圧測定部6aは、診断回路部70を有している。診断回路部70は、セル電圧測定部6aの診断に用いられるものであり、セル110a〜110fに対応してそれぞれ設けられた抵抗71a〜71fおよび診断スイッチ72a〜72fにより構成されている。診断スイッチ72a〜72fの切替状態は、診断制御部80により、以下のようにして制御される。
電池監視回路100aは、バッテリコントローラ200からの指示に応じて、セル電圧測定部6aの診断を行う。セル電圧測定部6aの診断を行う際に、診断制御部80は、診断スイッチ72a〜72fのいずれかを短時間だけオフ状態からオン状態に切り替えるように制御することで、その診断スイッチに対応するセル110の両極に接続された電圧検出線2間の接続状態を切り替える。そして、当該セル110のセル電圧、すなわち当該セル110の両極に接続されている電圧検出線2間の電位差を、セル電圧測定部6aにより測定する。このときにセル電圧測定部6aが正しくセル電圧を測定できていれば、抵抗71a〜71fのいずれかでの電圧降下により、切り替えの前後でセル電圧の測定値に変化が生じる。しかし、測定対象ではないセル110を誤って選択するなどの理由により、セル電圧測定部6aが正しくセル電圧を測定できていない場合は、切り替えの前後でセル電圧の測定値は変化しない。これを利用して、電池監視回路100aは、当該セル110のセル電圧測定に関するセル電圧測定部6aの診断を行うことができる。さらに、このような診断をセルグループ120の全てのセル110a〜110fに対して行うことにより、電池監視回路100aは、セル電圧測定部6aがセル電圧を正しく測定しているか否かを診断することができる。
しかし、以上説明したセル電圧測定部6aの診断では、診断スイッチ72a〜72fによる電圧検出線2間の接続状態の切替時に、RCフィルタ4のコンデンサに電流が流れるため、セル電圧の測定値において誤差が生じてしまう。これを避けるためには、電圧検出線2間の接続状態を切り替えてからRCフィルタ4の時定数に応じた過渡応答期間を経過するまでは、セル電圧の測定を行わないようにする必要があるため、診断に時間がかかってしまう。また、第1の実施形態で説明したような方法により、セル電圧の測定値を補正することも考えられるが、この場合にも前述のように、RCフィルタ4の時定数にばらつきがあると、正確なセル電圧の補正値を求めるのが困難となる。
そこで、本実施形態の電池システム監視装置10aでは、セル電圧の補正誤差が大きくなる電圧検出線2間の接続状態の切替から一定時間内では、セル電圧の測定を行わないように、セル電圧の測定タイミングを変更する。具体的には、たとえば図6(a)で説明したのと同様に、セル電圧測定部6aの診断時に行われるセル電圧測定を所定の遅延時間だけ遅延させる。すなわち、セル電圧測定部6aを診断するために、診断スイッチ72a〜72fにより電圧検出線2間の接続状態を切り替えることでRCフィルタ4のコンデンサの蓄積電荷量が変化する過渡応答期間内では、セル電圧の測定タイミングを遅らせるように変更して、セル電圧の測定間隔を長くする。または、たとえば図6(b)で説明したのと同様に、セル電圧測定部6aの診断時に行われるセル電圧測定を無効化する。すなわち、セル電圧測定部6aを診断するために、診断スイッチ72a〜72fにより電圧検出線2間の接続状態を切り替えることでRCフィルタ4のコンデンサの蓄積電荷量が変化する過渡応答期間内では、セル電圧の測定結果を無効化して、セル電圧の測定間隔を長くする。これにより、過渡応答期間において、セル電圧の補正誤差が大きくなるタイミングではセル電圧の測定が行われないようにして、補正誤差を低減することができる。さらに、こうして得られた正確なセル電圧測定値を用いることで、電池監視回路100aは、対応するセルグループ120の監視および制御を適切に行うことができる。
なお、セル電圧測定部6aは、たとえば電池監視回路100aが有する不図示のメモリに記憶されたプログラムを実行することで、所定の測定タイミングごとにセル電圧の測定を行うことができる。以上説明したようなセル電圧の測定タイミングの変更は、このプログラム上の設定により実現できる。これ以外にも、たとえば論理回路を用いるなどの任意の方法により、セル電圧の測定タイミングを変更することができる。
以上説明した本発明の第2の実施形態によれば、次の作用効果を奏する。
(1)セル電圧測定部6aは、第1の実施形態で説明したセル電圧測定部6と同様に、RCフィルタ4のコンデンサの蓄積電荷量が変化するときに、セル電圧の測定間隔を長くする。このようにしたので、電池システム監視装置10aにおいて、正確なセル電圧測定値を用いた電池システム130の管理制御を実現できる。
(2)電池監視回路100aは、セル電圧測定部6aを診断するために、対応するセルグループ120の各単電池セル110の両極に接続された電圧検出線2間の接続状態を切り替える診断スイッチ72a〜72fと、診断スイッチ72a〜72fを制御する診断制御部80とを有する。セル電圧測定部6aは、診断スイッチ72a〜72fにより電圧検出線2間の接続状態を切り替えることでRCフィルタ4のコンデンサの蓄積電荷量が変化するときに、セル電圧の測定間隔を長くする。具体的には、セル電圧測定部6aは、たとえば図6(a)に示したのと同様に、RCフィルタ4のコンデンサの蓄積電荷量が変化するときのセル電圧の測定タイミングを遅らせるように変更することで、セル電圧の測定間隔を長くする。また、セル電圧測定部6aは、たとえば図6(b)に示したのと同様に、RCフィルタ4のコンデンサの蓄積電荷量が変化するときのセル電圧の測定結果を無効化することで、セル電圧の測定間隔を長くする。このようにしたので、一定の間隔でセル電圧の測定を行っているときに、任意のタイミングでセル電圧の測定期間を長くすることができる。
以上説明した実施形態や変形例はあくまで一例であり、発明の特徴が損なわれない限り、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。
2 電圧検出線
3 抵抗成分
4 RCフィルタ
6,6a セル電圧測定部
7 バランシング制御部
8 放電スイッチ
10,10a 電池システム監視装置
70 診断回路部
80 診断制御部
100,100a 電池監視回路
102 バランシング抵抗
110 セル
120 セルグループ
130 電池システム
200 バッテリコントローラ
210 電圧センサ
220 電流センサ
230 温度センサ
300 モータコントローラ
310 正極側コンタクタ
320 負極側コンタクタ
330 平滑コンデンサ
340 インバータ
350 モータ
400 車両コントローラ

Claims (7)

  1. 複数の単電池セルを直列接続したセルグループを複数個備えた電池システムを監視および制御するための電池システム監視装置であって、
    前記セルグループごとに設けられた複数の電池監視回路を備え、
    前記電池監視回路は、対応するセルグループの各単電池セルの両極に電圧検出線を介して接続され、各単電池セルのセル電圧を所定のタイミングごとに測定するセル電圧測定部を有し、
    前記電圧検出線には、抵抗およびコンデンサを有するフィルタ回路が接続されており、
    前記セル電圧測定部は、前記フィルタ回路のコンデンサの蓄積電荷量が変化するときに、前記セル電圧の測定間隔を長くする電池システム監視装置。
  2. 請求項1に記載の電池システム監視装置において、
    前記電圧検出線および前記フィルタ回路と電気的に接続され、前記電池監視回路に対応するセルグループの各単電池セルを放電させるためのバランシング抵抗をさらに備え、
    前記電池監視回路は、対応するセルグループの各単電池セルから前記バランシング抵抗を介して流れる放電電流の状態を切り替える放電スイッチと、前記放電スイッチを制御するバランシング制御部と、を有し、
    前記セル電圧測定部は、前記放電スイッチにより前記放電電流の状態を切り替えることで前記フィルタ回路のコンデンサの蓄積電荷量が変化するときに、前記セル電圧の測定間隔を長くする電池システム監視装置。
  3. 請求項1に記載の電池システム監視装置において、
    前記電池監視回路は、前記セル電圧測定部を診断するために、対応するセルグループの各単電池セルの両極に接続された前記電圧検出線間の接続状態を切り替える診断スイッチと、前記診断スイッチを制御する診断制御部と、を有し、
    前記セル電圧測定部は、前記診断スイッチにより前記電圧検出線間の接続状態を切り替えることで前記フィルタ回路のコンデンサの蓄積電荷量が変化するときに、前記セル電圧の測定間隔を長くする電池システム監視装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電池システム監視装置において、
    前記セル電圧測定部は、前記フィルタ回路のコンデンサの蓄積電荷量が変化するときの前記セル電圧の測定タイミングを遅らせるように変更することで、前記セル電圧の測定間隔を長くする電池システム監視装置。
  5. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電池システム監視装置において、
    前記セル電圧測定部は、前記フィルタ回路のコンデンサの蓄積電荷量が変化するときの前記セル電圧の測定結果を無効化することで、前記セル電圧の測定間隔を長くする電池システム監視装置。
  6. 請求項2に記載の電池システム監視装置において、
    前記バランシング制御部は、前記セル電圧測定部が前記セル電圧を測定した後に前記放電電流の状態が切り替えられるように、前記放電スイッチを制御する電池システム監視装置。
  7. 請求項4に記載の電池システム監視装置において、
    前記セル電圧測定部は、前記セル電圧の測定タイミングを遅らせた後、前記セル電圧の測定間隔が元の測定間隔となるまで、前記セル電圧の測定タイミングを段階的に早める電池システム監視装置。
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