JP2021073807A - 通信装置、基地局装置、端末装置、通信システム、通信方法、およびプログラム - Google Patents
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Abstract
Description
[第1実施形態]
まず、本実施形態の概要について説明する。
本実施形態による基地局および端末は、アレーアンテナを用いたビームフォーミング制御を行う。基地局および端末がビームサーチを行う際、記憶されている位相情報に基づく位相を開始位相とする。記憶されている位相情報は、前回に通信したときの位相、あるいはビームパターンである。これにより、基地局は、通信相手である端末が固定局の場合にはビームサーチを行わずに直接ビームを向けることとなる。また、基地局は、通信相手である端末が移動局の場合には、ビームサーチをまず行うこととなる。また、端末は、通信相手である基地局は基本的に固定局であるため、ビームサーチを行わずに直接ビームを向けることとなる。なお、端末の向きは変わるため、端末の初期位相については、端末の向きに応じた初期位相に適宜変更する。端末がビームサーチし、サーチしたことにより得られる情報を基地局になんらかの方法(通信メッセージ)で送信する。これによって、基地局は端末から得たその情報に基づいて、一気に端末にビームを向けることが可能となる。
図1は、本実施形態による通信システムの構成を示す概略図である。図示するように、通信システム1は、移動体無線通信システムであり、基地局5と、複数の端末(準固定端末7や移動端末9など)と、コアネットワーク10とを含んで構成される。なお、同図では、準固定端末7と移動端末9とをそれぞれ1台ずつ記載しているが、実際には、通信システム1がより多くの端末を収容してよい。基地局5は、準固定端末7との間で、あるいは移動端末9との間で、ミリ波帯などの高周波数帯域を利用して通信を行う。このとき、基地局と端末との間で相互にビームフォーミング制御を行う。
準固定端末7は、基地局との間で無線通信を行う端末装置である。準固定端末7は、基本的に宅内やオフィス内や公共の場所等の固定的な場所に設置されるものである。「準固定端末」という語における「準固定」の意味は次の通りである。準固定端末7は、いつでも移動させることができるが、移動の頻度は相対的に低い。したがって、固定局である基地局5との関係において、準固定端末7と基地局5との相対的な位置や方向は変化する頻度が相対的に低い。準固定端末7は、例えば、据置型のサーバーコンピューターや、デスクトップPCや、PC周辺機器(プリンター、スキャナー、複合機、カメラなど)や、各種の家電製品や、主に据え置いて使用されるIoT機器などである。なお、「IoT」は、「Internet of Things」の略である。
移動端末9は、基地局との間で無線通信を行う端末装置である。移動端末9は、可搬型の端末であり、例えば、スマートフォン(スマホ)やノートPC等である。移動端末9は相対的に高い頻度で移動するものであり、基本的には一箇所に長期間留まらない。
図2は、基地局(基地局装置)の概略機能構成を示すブロック図である。図示するように、基地局5は、制御部51と、送受信部57と、アレーアンテナ部58とを含んで構成される。ここに示す基地局5の構成は、上りと下りの使用周波数が同じであるTDDシステムの場合における構成である。なお、使用周波数に関して、他の形態であってもよい。
なお、「TDD」は、「Time Division Duplex」(時分割二重化)の略である。また、基地局5は、コアネットワーク10を用いて他の装置と通信することができる。
上りと下りの使用周波数が異なるFDDシステムとする場合には、上りと下りのそれぞれで最適な位相が異なるため、上りと下りで別々に位相器などをもつ構成としてもよい。その場合は、上りと下りの両方の位相情報を位相記憶部53に記憶しておくようにする。また、下りの伝搬路状態については端末からの下り伝搬路報告を取得して、その伝搬路情報に基づいて下りの信号位相を調整するようにする。さらに、上り伝搬路状態を端末に知らせるため、参照信号処理部54で検出した受信情報に基づき、上り伝搬路状態の情報端末へ向けて通知する。なお、「FDD」は、「Frequency Division Duplex」(周波数分割二重化)の略である。
図3は、準固定端末(端末、端末装置)の概略機能構成を示すブロック図である。図示するように、準固定端末7は、制御部71と、送受信部77と、アレーアンテナ部78とを含んで構成される。ここに示す準固定端末7の構成は、上りと下りの使用周波数が同じであるTDDシステムの場合における構成である。なお、使用周波数に関して、他の形態であってもよい。
送受信部77およびアレーアンテナ部78は、それぞれ、基地局5における送受信部57およびアレーアンテナ部58と同様の機能を有するものであるため、ここではその説明を省略する。つまり、アレーアンテナ部78は、基地局5との間での信号を送受信するものである。
なお、参照信号処理部74、データ/制御信号処理部75の各部の機能は、それぞれ、基地局5における参照信号処理部54、データ/制御信号処理部55のそれと同様であるため、ここでの詳細な説明を省略する。
図4は、通信システム1において端末が基地局に接続するときの通信シーケンスの一例を示す概略図である。なお、同図はTDDシステムにおけるシーケンスを示すものであり、縦方向が時間的順序に対応している。以下、このシーケンスに沿って説明する。
ステップS2において、準固定端末7は、無線信号の位相を、前回通信時の信号位相に設定する。具体的には、準固定端末7における位相設定部72が、位相記憶部73から前回通信時の信号位相の情報を読み出し、その情報に基づいて、送受信部77の位相を設定する。
ステップS4において、準固定端末7は、基地局5に対する通信接続要求を送信する。基地局5は、この通信接続要求を受信する。
ステップS5において、基地局5は、通信接続要求を送ってきた端末用の信号位相を設定する。
ステップS7において、準固定端末7は、基地局5に対して、接続設定完了を送信する。基地局5は、この接続設定完了を受信する。この段階で、通信接続が確立され、データ通信を行うことができる状態になっている。
ステップS8において、準固定端末7と基地局5とは、相互にデータを送受信する。このデータ通信は、例えば、上位階層のプトロコルに則って行われる。
なお、基地局5は、各端末サーチ信号を送信する代わりに、接続に関する信号に関しては全方位受信可能な受信機で受信するようにしてもよい。この場合には各端末サーチ信号を送信する手順は不要となる。
なお、接続要求信号を基地局が受信した際の信号位相は、各端末サーチ信号を送信したときの信号位相と同じである場合もある。そのときには、基地局は、結果的に、同じ信号位相のまま通信することになる。
ステップS12において、基地局5側で、準固定端末7へのページングが発生する。
ステップS13において、基地局5は、通信対象の準固定端末7に関して、前回通信時の信号位相に設定する。
ステップS15において、準固定端末7は、基地局5に対する通信接続要求を送信する。基地局5は、この通信接続要求を受信する。
ステップS16において、基地局5は、要求元の準固定端末7に対して、接続設定通知を送信する。準固定端末7は、この接続設定通知を受信する。
ステップS18において、準固定端末7と基地局5とは、相互にデータを送受信する。
ステップS21において、準固定端末7の方向センサーにより方向を検知する。具体的には、準固定端末7の方位検出部76が方位を検出する。
ステップS22において、準固定端末7は、直近で検知された方位が、前回に検知された方位と同じであるか否かを判定する。前回と同じ方向であれば(ステップS22:YES)、ステップS21に戻る。前回と今回とで方向が異なっていれば(ステップS22:NO)、ステップS23に進む。
ステップS23に進んだ場合、準固定端末7は、前回検出した方向と今回検出した方向との差分に基づいて、位相記憶部73に記憶している位相情報を更新する。具体的には、位相設定部72が、位相記憶部73に記憶された位相情報を読み出す。そして、前回方向と今回方向との差分だけ、ビーム方向を元の方向(基地局5に対する方向)に向けるよう、位相を修正する。そして、位相設定部72は、修正された位相情報を位相記憶部73に書き込む。
本ステップの処理の終了後は、ステップS21に戻る。
また、準固定端末7からみた基地局5の方向の変化だけでなく、位置(準固定端末7)が変化した場合にも、上記手順と同様の方法で、位相情報の調整、更新が可能である。なお、準固定端末7の位置の検出のためには、GPSを用いたり、近距離無線通信による三角測量の方法を用いたりすることができる。
次に第2実施形態について説明する。なお、以下では、本実施形態に特有の事項を中心に説明する。そして、既に述べた実施形態と共通の事項については、説明を省略する場合がある。
端末が初回に基地局と通信するときの手順は、次の通りである。
ステップ1: 端末の電源をオンする。端末は、ビーム方向を順次変更することにより基地局のセルサーチを実施する。あるいは、端末は、広いビーム幅で基地局のセルサーチを実施する。これらにより、端末は、基地局と接続する。
ステップ2: 端末は、基地局との初回接続時に、自身が固定端末であるか移動端末であるかを表す情報を基地局に通知する。端末は、その通信を行ったときのビーム位相を記憶しておく。
ステップ3: その端末が固定端末である場合、基地局は、その端末が固定端末であることと、その通信時のビーム位相を記憶しておく。
ステップ4: 端末は、記憶したビーム位相で待ち受け状態/CDTX状態になる。なお、端末は、ときどき(例えば、定期的に)セルサーチを実施したり、記憶したビーム位相よりもやや広めの位相での待ち受けを行ったりしてもよい。また、端末は、周期的にビーム位相を通知してもよい。
通信したい端末が固定端末である場合には、基地局は、その端末用に記憶しているビーム位相で通信を開始する。
通信したい端末が移動端末である場合には、基地局は、ビーム方向を順次変更することにより、あるいは幅広いビーム位相を用いることにより、その移動端末をサーチして、通信を開始する。
端末は、記憶しているビーム位相で通信を開始する。ただし、そのビーム位相で基地局との通信を行えない場合には、ビームの方向を順次変更することにより、あるいは幅広いビームを用いることにより、基地局との通信を行う。
送受信部57とアレーアンテナ部58とは、それぞれ、第1実施形態で述べたものと同様の機能を有するものである。
制御部51Aは、例えば、端末タイプ記憶部59に記憶された端末の端末タイプ情報が固定端末であることを表す場合には、自装置と端末との間で通信するとき位相記憶部53に記憶された位相情報に基づいてアンテナの指向性の方向を設定し、端末との通信接続中におけるビーム追従処理を省略するよう制御する。
また、データ/制御信号処理部55は、送受信部57から受信した端末タイプ情報を端末タイプ記憶部59に記憶させる処理を行う。
図8は、準固定端末の概略機能構成を示すブロック図である。図示するように、準固定端末7Aは、制御部71Aと、送受信部77と、アレーアンテナ部78とを含んで構成される。ここに示す準固定端末7Aの構成は、上りと下りの使用周波数が同じであるTDDシステムの場合における構成である。なお、使用周波数に関して、他の形態であってもよい。
送受信部77とアレーアンテナ部78とは、それぞれ、第1実施形態で説明したものと同様である。
データ/制御信号処理部75は、適切な手順に則って、端末タイプ通知信号を基地局5Aに送信する。なお、端末能力情報(UE Capability情報等)の中に端末タイプの情報を含める形態で信号の生成を行ってもよい。
図9は、準固定端末の電源をオンしたとき、およびその後の、準固定端末と基地局との間の通信のシーケンスを示す概略図である。なお、同図では、本実施形態の構成に比較的深く関わるシーケンスのみ記載しており、通信するために必要なその他の詳細なシーケンスの記載を省略している。以下、このシーケンスに沿って手順を説明する。
ステップS32において、基地局5Aは、各端末サーチ信号を送信する。この各端末サーチ信号により、端末は、通信機会を得る。
ステップS33において、準固定端末7Aは、基地局のセルサーチを実施する。なお、準固定端末7Aは、セルサーチ時に順次ビーム方向をスウィープしながら各端末サーチ信号をサーチする。あるいは、ビーム幅を広くしたビームや、無指向性アンテナ等でサーチしてもよい。そして、サーチの結果として、準固定端末7Aは、この各端末サーチ信号を受信する。即ち、準固定端末7Aは、セルを検出し、そのセルの信号を送受信するための最適な信号位相、あるいはビームパターンを推定する。
ステップS34において、準固定端末7Aは、セル検出時の最適な信号位相、あるいはビームパターンを記憶するとともに、その信号位相を送受信用に設定する。
基地局5Aは、準固定端末7Aからの端末能力報告を受信する。
ステップS37において、上記ステップS36で記憶した端末タイプ情報が「準固定端末」を表している場合には、基地局5Aは、端末能力報告を受信した際の位相情報を記憶する。具体的には、位相記憶部53が、位相情報を記憶する。
ステップS38において、基地局5Aは、当該端末に関して、端末能力報告を受信した際の信号位相に設定する。具体的には、位相設定部52が、送受信部57における位相設定を行う。
なお、準固定端末7Aは、所定の周期ごとに適宜、セルサーチを実施するようにしてもよい。また、準固定端末7Aは、記憶したビーム位相よりも広めの位相での待ち受けを行う様にしてもよい。また、位相情報が変化することもあり、準固定端末7Aは、所定の周期ごとにビーム位相を基地局5Aに通知するようにしてもよい。
端末からの端末能力報告に端末側でのセル検出時の位相情報が含まれていた場合、基地局5Aは、その位相情報に基づいて、その端末用の位相情報を算出し、算出された位相情報を位相記憶部53に記憶するようにしてもよい(ステップS37における処理)。
また、上記のように端末側から報告された位相情報に基づいてその端末用の位相情報を算出した場合、基地局5Aは、その算出された位相情報に設定するようにしてもよい(ステップS38における処理)。
ステップS52において、基地局5A側で、準固定端末7Aへのページングが発生する。
ステップS53において、基地局5Aは、通信対象の準固定端末7に関して、記憶している位相情報を読み出し、この情報に基づいて信号位相を設定する。基地局5Aは、この設定後の当該準固定端末7との無線通信を、この信号位相で行う。
本実施形態では、基地局5Aは、ステップS53で設定された信号位相でページング信号を準固定端末7Aに送信する。つまり、基地局5Aがページング信号を順次スウィープする等の必要が特になく、一気に準固定端末7Aへのページング信号の送信が可能となる。また、これにより、ページングリソースを低減化させることができるという効果も得られる。
ステップS56において、基地局5Aは、要求元の準固定端末7Aに対して、接続設定通知を送信する。準固定端末7Aは、この接続設定通知を受信する。
ステップS57において、準固定端末7Aは、基地局5Aに対して、接続設定完了を送信する。基地局5Aは、この接続設定完了を受信する。この段階で、通信接続が確立され、基地局5Aと準固定端末7Aとの間でデータ通信を行うことができる状態になっている。
ステップS58において、基地局5Aと準固定端末7Aとは、相互にデータを送受信する。
ステップS62において、基地局5Aの位相設定部52は、そのページングが準固定端末宛のページングであるか否かを判定する。この位相設定部52による判定は、当該端末に関して端末タイプ記憶部59に記憶されている端末タイプの情報を参照することにより行うことができる。そのページングの対象である端末が準固定端末である場合(ステップS62:YES)には、次のステップS63に進む。そのページング対象の端末が準固定端末ではない場合(ステップS62:NO)には、ステップS64に進む。
そしてステップS65において、基地局装置5Aの位相設定部52は、ステップS64での端末サーチに対応して検出できた端末の信号位相に設定する。本ステップの処理が終了すると、ステップS66に移る。
そしてステップS66において、基地局装置5Aは、端末との通信接続を行う。
なお、図11では、基地局5A側からのページング発生の際の処理手順を説明した。ただし、端末側から通信接続要求を受けたときにも、図11で説明したのと同様に、端末タイプに応じた(準固定端末であるか否かに応じた)信号位相の設定を行うようにしてもよい。
通信対象の端末が移動端末である場合には、基地局5Aは、その移動端末からのビームに関する参照信号を受信し、信号位相を調整する。これにより、基地局5Aは、ビームを移動端末の移動に追従させる。
FDDシステムに本実施形態を適用する場合には、基地局5Aは、端末に対して、通信接続の際に(例えば、接続設定通知を送信する際に)下りビーム位相情報を報告するよう要求する。そして端末は、通信接続の際に、受信した下りビームの位相情報を報告する。また、基地局5Aは、端末からの信号を受信した際に、上りビームの位相情報を検知するとともに、上りビームの位相情報を端末に通知する。このように、FDDシステムにおいては、基地局と端末とが相互に、自局が送信するビームの位相情報を相手局から得る。そして、基地局と端末はそれぞれ、相手局から得た位相情報に基づいて、自局の位相設定を行う。
通信対象の端末が準固定端末である場合には、通信中に特に上述した動作を行う必要がない。また、FDDシステムの場合においても、通信接続時の下りビーム位相情報の報告を、準固定端末に要求する必要はない。つまり、これらの場合、基地局5Aは、下りビーム位相情報についての端末からの報告を求めない。また、基地局5Aは、上りビーム位相情報を端末に通知しない。また、基地局5Aは、ビームに関する参照信号を復調しない。そのため、基地局5Aは、端末が準固定端末であるかどうかを表す情報(端末タイプ情報)を予め端末より入手して記憶している。
つまり、基地局5Aにおいて、位相設定部52は、端末タイプ記憶部59に記憶された端末の端末タイプ情報を参照する。そして、端末が準固定端末であることを表す場合には、位相設定部52は、自装置と端末との間で通信するとき、位相記憶部53に記憶された位相情報に基づいてアンテナの指向性の方向を設定し、端末装置との通信接続中におけるビーム追従処理を省略するよう制御する。
なお、基地局5Aは、通信初期においてビームに関する参照信号を受信し、参照信号に基づいてビームの微調整を行うようにしてもよい。
以上述べたように、本実施形態の基地局5Aは、通信相手である端末の端末タイプ情報を知ることにより、通信相手が準固定端末の場合にビーム追従処理を省略することが可能となる。
FDDシステムに本実施形態を適用する場合においても、準固定端末7Aは、通信接続時に、基地局5Aから下りビーム位相情報の報告を求められない。よって、準固定端末7Aは、下りビームの位相情報を基地局5Aに報告する必要がない。
つまり、これらの場合、準固定端末7Aは、下りビーム位相情報を基地局装置5Aに対して報告しない。また、準固定端末7Aは、ビームに関する参照信号を復調しない。その前提として、準固定端末7Aは、自装置が準固定端末であるかどうかの情報(端末タイプ情報)を、予め、基地局5Aに報告しておくようにする。
つまり、準固定端末7Aは、自装置が固定端末であるという情報に基づき、自装置と基地局装置5Aとの間で通信するとき位相記憶部73に記憶された位相情報に基づいてアンテナの指向性の方向を設定し、基地局5Aとの通信中におけるビーム追従処理を省略するよう制御する。
以上述べたように、本実施形態の準固定端末7Aは、ビーム追従に関する処理を省略でき、端末処理の負荷や消費電流を低減することが可能となる。
ステップS72において、準固定端末7Aの位相設定部72は、位相記憶部73に記憶されている位相情報を読み出し、その位相情報に基づいて信号位相の設定を行う。
ステップS74において、準固定端末7Aは、通信接続要求を送信する。このとき、準固定端末7Aは、通信接続要求内に端末タイプ情報を含めるようにする。端末タイプ情報は、その端末が準固定端末であるか否かを表す情報である。具体的には、準固定端末7A内の端末タイプ通知信号生成部79が、端末タイプの情報を基地局5A側に送信するための信号を生成する。基地局5Aは、上記の通信接続要求を受信する。
ステップS76において、通信接続要求を送ってきた端末が準固定端末である場合には、位相設定部52は、その要求を受信した際の位相情報を位相記憶部53に書き込む。
ステップS77において、位相設定部52は、通信接続要求を送ってきた端末の信号位相を設定する。なお、位相設定部52は、通信接続要求の信号を受信した際の信号位相を、設定する。
ステップS79において、準固定端末7Aは、基地局5Aに対して、接続設定完了を送信する。基地局5Aは、この接続設定完了を受信する。この段階で、通信接続が確立され、基地局5Aと準固定端末7Aとの間でデータ通信を行うことができる状態になっている。
ステップS80において、基地局5Aと準固定端末7Aとは、相互にデータを送受信する。
また、通信接続要求に端末タイプ情報を含める代わりに、端末が、端末タイプ情報を他のタイミングで基地局に送信するようにしてもよい。例えば、通信接続要求の後に、端末が、端末タイプ情報のみを基地局に送信するようにしてもよい。
このように、本実施形態では、端末タイプ情報を端末側から基地局側に送信する。これにより、基地局は、各端末の端末タイプを知ることができる。つまり、基地局は、端末が準固定端末であるか移動端末であるかといった情報を知ることができる。これにより、基地局は、端末が準固定端末である場合などに、予め記憶している位相情報を用いて、信号位相を設定することが可能となる。
図13および図14は、それぞれ、本実施形態における記憶部の構造と、記憶部に記憶されるデータの例とを示す概略図である。図13および図14は、同じ用途で用いられる記憶手段であるが、その具体的な態様が互いに異なる。
記憶部のうち、端末識別情報に関連付けて端末タイプの情報を記憶する部分が、端末タイプ記憶部59にあたる。また、端末識別情報に関連付けて位相情報を記憶する部分が、位相記憶部53にあたる。
なお、本実施形態の特徴の一つは、端末タイプ記憶部59が存在することである。第1実施形態の基地局においては、端末タイプ記憶部59が存在せず、位相記憶部53のみが存在していた。
端末タイプは、端末のタイプを表す情報である。より具体的には、端末タイプは、準固定端末であるか移動端末であるかを表す情報である。本図に示す例では、端末番号1,4,5に対応する端末タイプが「準固定端末」であり、端末番号2,3,6に対応する端末タイプが「移動端末」である。
位相情報は、端末ごとの信号位相に関する情報を記憶する。具体的には、位相情報は、アレーアンテナ部58が有する各アンテナ素子に供給する電力の位相の情報である。そして、各アンテナ素子の位相によって、アレーアンテナ全体としての指向性パターンが定まる。
本図に示す例では、端末識別番号1に対応して、アンテナ1からアンテナnまでの位相情報が保持されている。アンテナ1の位相はφ1_1、アンテナ2の位相はφ1_2、・・・、アンテナnの位相はφ1_nである。
また、端末識別番号4に対応して、アンテナ1からアンテナnまでの位相情報が保持されている。アンテナ1の位相はφ4_1、アンテナ2の位相はφ4_2、・・・、アンテナnの位相はφ4_nである。
また、端末識別番号5に対応して、アンテナ1からアンテナnまでの位相情報が保持されている。アンテナ1の位相はφ5_1、アンテナ2の位相はφ5_2、・・・、アンテナnの位相はφ5_nである。
本図に示すこの第2態様の特徴は、表が、端末タイプが「準固定端末」である行のみを保持し、端末タイプが「移動端末」である行を保持していない点である。つまり、本テーブルに書き込まれていない端末は、移動端末と見なされる。さらに、この第2態様の記憶部の変形例として、「端末タイプ」の列を省略してもよい。本実施形態において、端末タイプが「移動端末」または「準固定端末」の2通りの値しかとり得ないため、すべての行が「準固定端末」にあたる第2態様において、「端末タイプ」の列を省略しても、情報としては充分である。
ここでは、端末タイプが取り得る値は「準固定端末」または「移動端末」の2種類のみである。また、端末タイプが「移動端末」である端末に関して記憶部は位相情報を記憶しない。したがって、記憶部の第2態様が持つ情報には、記憶部の第1態様が持つ情報と比べても情報の欠落はない。
なお、図13、図14に示した記憶部において、位相情報の代わりにビームパターンの情報を格納するようにしてもよい。例えば、端末識別番号1の位相情報はビームパターンA、端末識別番号4の位相情報はビームパターンB等としてもよい。ビームパターンA、B等は基地局が出力するビームパターンの識別子である。
図15は、基地局による各端末サーチ動作の例を示す概略図である。同図において横軸は時間(時刻)である。同図は、時間を適宜区切り、区切られた時間帯のそれぞれに、個々の準固定端末を割り当てる。
ここでは、基地局5Aの通信相手である端末のうち、F_UE1(端末識別番号:1)と、F_UE4(端末識別番号:4)と、F_UE5(端末識別番号:5)とが準固定端末であることを想定する。基地局5Aは、準固定端末(F_UE1,F_UE4,F_UE5)についてまず端末サーチを行い、それら準固定端末のサーチが完了した後に、その他端末(UEs)のサーチを行う。このために、基地局5Aは、ビーム方向を順次スウィープしながらサーチする。準固定端末の位相情報を基地局5Aは既に保持しており、各々の準固定端末に割り当てた時間帯に、基地局5Aは、その準固定端末の位相情報を用いた位相設定を行う。つまり、ビームサーチは不要であり、各々の端末に対応した信号位相でサーチを行うことができる。
また、基地局5Aは、マルチビームによる送受信を行ってもよい。そして、例えば、基地局5Aは、マルチビームの中の1つのビームを、各端末サーチ時間帯用に占有させてもよい。
また、基地局5Aは、データ通信用のアレーアンテナとは別に、各端末サーチのための専用のアレーアンテナを設けて使用するようにしてもよい。
基地局5Aは、通信対象端末が準固定端末であることを知ることにより、ビームサーチや通信中のビーム追従の処理を省略することができる。つまり、時間や電力を節約することが可能となる。
また、基地局5Aは、通信対象端末が準固定端末であることを知ることにより、ハンドオーバーに関わる処理を不要とすることができる。つまり、基地局5Aは、端末が準固定端末であることを知った場合、その端末に対しては、ハンドオーバーに関わるイベント報告の要求をしない。これにより、準固定端末は、イベント報告が不要となり、端末での処理負荷や消費電力を低減させることが可能となる。
さらに、準固定端末はハンドオーバー機能を実装する必要もなく、実装の簡単化を図ることが可能となる。
次に第3実施形態について説明する。なお、以下では、本実施形態に特有の事項を中心に説明する。そして、既に述べた実施形態と共通の事項については、説明を省略する場合がある。
本実施形態は、準固定端末の周辺に複数の接続可能な基地局が存在する場合の構成および手順に特徴を有する。
なお、図示する通信システム3の例では、準固定端末7Bは、3個の基地局5Bのいずれとも通信することが可能な位置に準固定されている。準固定端末7Bは、基地局5Bのいずれともそれぞれ相互にビーム制御しながら通信することが可能である。
ステップS102において、第1基地局の通信負荷が過大になってきたという事象が発生した。第1基地局は、通信負荷が所定の閾値を超えた段階で、通信中の固定端末の一部をオフロードするための処理を開始させる。
ステップS104において、準固定端末7Bは、周辺セル情報報告を第1基地局に返す。第1基地局は、この周辺セル情報報告を受信する。
ステップS106において、第1基地局は、準固定端末7Bとの接続に関する情報を消去する。なお、本ステップにおいて、第1基地局は、当該準固定端末7Bが接続中の端末であることを表す情報を消去すれば充分である。第1基地局は、現在接続中であることを示す情報以外の、準固定端末7Bに関する情報を保持したままとしてもよい。第1基地局が準固定端末7Bに関する情報(端末タイプ情報や、位相情報など)を保持し続けておくことにより、第1基地局が次に準固定端末7Bの接続先基地局となるときに、素早く接続を確立することが可能となる。
ステップS109において、第2基地局は、受け取った位相情報や伝搬路品質情報等に基づいて、当該準固定端末7Bとの通信のための信号位相を設定する。具体的には、第2基地局は、第1基地局から受け取った準固定端末7Bの位相情報に基づき、第2基地局における準固定端末7Bの位相情報を算出するようにする。例えば、第1基地局と第2基地局と準固定端末7Bとの位置関係に基づいて、第2基地局が準固定端末7Bに接続するための位相情報を算出する。より具体的には、第2基地局は、第1基地局の位置を予め知っている。また、準固定端末7Bのおよその位置(準固定端末7Bと第1基地局間の距離)は、準固定端末7Bと第1基地局間の無線伝搬路の品質(信号受信レベル等)や利用周波数等から算出できる。そして、第1基地局から受け取った準固定端末7Bの位相情報に基づき、第1基地局を基準としたときの準固定端末7Bの方向を求める。そして、第2基地局は、これらの情報に基づき、第2基地局を基準としたときの準固定端末7Bの方向を推定する。あるいは、第2基地局を基準としたときの準固定端末7Bのだいたいの方向を求める。そして、第2基地局を基準としたときの準固定端末7Bの方向に基づき、位相情報を算出する。
ステップS110において、第1基地局は、第2基地局へのハンドオーバー(HO)指示を、準固定端末7Bに送信する。準固定端末7Bは、このハンドオーバー指示を受信する。
ステップS111において、準固定端末7Bは、第2基地局との通信のために、第2基地局の信号位相に設定する。なお、準固定端末7Bは、各基地局の位相情報を予め記憶している。
ステップS112において、準固定端末7Bは、通信接続要求を、第2基地局に送信する。第2基地局は、この通信接続要求を受信する。
ステップS113において、第2基地局は、通信設定通知を、準固定端末7Bに送信する。準固定端末7Bは、この通信設定通知を受信する。
ステップS114において、準固定端末7Bは、接続設定完了を、第2基地局に送信する。第2基地局は、この接続設定完了を受信する。
ステップS115において、第2基地局と準固定端末7Bとは、相互にデータを送受信する。
あるいは、第1基地局が、第2基地局の位相情報を推定し、第2基地局へのHO指示(ステップS110)に第2基地局の位相情報を含めて、準固定端末7Bに通知するようにしてもよい。これにより、準固定端末7Bは、ビームサーチを行わずに、すぐに第2基地局への通信接続要求を送信することが可能となる。
また、準固定端末側からのトリガーにより待ち受け対象の基地局の切り替えを行ってもよい。その場合、準固定端末は、自己の判断等に基づき、第1基地局に切り替え報告を送信する。この切替報告を受信した第1基地局は、切り替え先である第2基地局に、準固定端末情報(端末識別情報や、端末タイプ情報や、位相情報など)を通知する。そして、切り替え先である第2基地局は、その端末情報を記憶する。第2基地局は、当該準固定端末との間で信号の送受信を行う際には、記憶した位相情報に基づく位相設定を行う。また、準固定端末もまた、切り替え先の第2基地局のビーム方向を記憶する。準固定端末は、第2基地局と信号の送受信を行う際には、そのビーム方向の情報に基づいて、信号位相を設定する。
これらの手順を用いることにより、本実施形態による通信システムは、データ通信中だけでなく、待ち受け中にも基地局の切り替えを実行することが可能となる。
以上、第1実施形態から第3実施形態までを説明した。次に、複数の変形例について説明する。なお、組み合わせ可能な場合において、下で説明する複数の変形例を組み合わせて実施するようにしてもよい。
第1実施形態から第3実施形態までにおいては、端末(準固定端末等)側もビームの方向を制御することができる構成としていた。それに対して、本変形例では、端末は、アレーアンテナ等によるビーム方向の制御を行わず、全方位(360度、無指向性)に信号を送受信する構成とする。あるいは、端末は、半方位に信号を送受信する構成とする。ここで、半方位とは、ほぼ180度の範囲内において、均等なパワーで信号を送受信することを意味する。そして、その逆側のほぼ180度においては、信号の送受信を不可能とする。つまり、基地局はビーム制御するものの、端末はビーム制御をしない。
第1実施形態から第3実施形態までにおいては、基地局は、同期チャネルや報知チャネルも含めて全チャネルについてビーム制御する構成としていた。それに対して、本変形例では、基地局は、同期チャネルや、報知チャネルや、端末で共通な制御チャネルについては、全方位で信号の送受信を行う。そして、基地局は、端末ごとに個別の制御チャネルやデータチャネルにおいてのみ、第1実施形態から第3実施形態を適用したビーム制御を行うようにする。
第1実施形態から第3実施形態までにおいては、基地局や端末が、アンテナ素子ごとの位相情報を記憶し、信号位相を設定できるようにしていた。本変形例は、位相情報だけでなく、振幅情報をも通信相手ごとに記憶する構成とする。ここで、振幅情報は、送信電力情報および受信電力情報である。
基地局や端末が、送信電力情報(振幅情報)を記憶しておくことにより、記憶された送信電力を用いて、すばやく相手側との通信を開始することができるという効果が得られる。つまり、送信電力を適応的に調整する必要がない。これは、基地局と準固定端末との間の電波伝搬環境(距離等)がほぼ不変である可能性が高いという事実を利用するものである。
また、基地局や端末が、受信電力情報(振幅情報)を記憶しておくことにより、記憶された受信電力を用いて、すばやく相手側との通信を開始することができるという効果が得られる。つまり、受信電力情報に応じた受信AGC(auto gain control)の設定を予め行っておくことができる。つまり、適応的にAGCのゲインレベルの調整を行う必要がない。これは、基地局と準固定端末との間の電波伝搬環境(距離等)がほぼ不変である可能性が高いという事実を利用するものである。
第1実施形態から第3実施形態までにおいては、基地局や端末は、アレーアンテナにより、送受信のビームの方向を制御していた。本変形例では、アレーアンテナを用いず、他の方式のアンテナによって、送受信のビームの方向を制御する。アレーアンテナを用いずにビームの方向を制御する方法は様々であるが、一例としては、アンテナローテーターを用いた機械的手段によって、アンテナの指向性ビームの方向を変化させる方法を用いることができる。
また、第1実施形態から第3実施形態まで(変形例を含む)において説明した「位相設定」は、アンテナの指向性の方向を設定する「方向設定」の一種である。同様に、「位相設定部」は、「方向設定部」の一種である。
方向情報は、通信相手の方向を表す情報である。方向情報は、例えば、2次元平面または3次元空間において特定の方向を表す角度の値(スカラーまたはベクトル)で表される。あるいは、方向情報は、2次元平面または3次元空間における方向別の信号の強さ(電力等)を表す値で表される。あるいは、方向情報は、アレーアンテナにおいて各アンテナ素子に供給される電力(電流)の位相の値で表される。あるいは、方向情報は、アレーアンテナにおいて各アンテナ素子に供給される電力(電流)の位相および振幅の値で表される。また、アンテナの指向性の方向を表す方向情報を、その他の表現方法で表現するようにしてもよい。
第1実施形態から第3実施形態までにおいて説明した基地局および準固定端末のそれぞれにおける位相設定部は、送受信部が信号を送受信する際にアンテナの指向性の方向を設定する方向設定部として機能する。各実施形態において、方向設定部は、過去に通信した相手方に対応する方向情報を読み出してアンテナの指向性の方向を設定した。また、方向設定部は、外部から通知された方向情報を記憶しておき、その方向情報を読み出してアンテナの指向性の方向を設定する場合もあった。さらに、本変形例では、方向設定部は、上記の各形態に限らず、何らかの方法で指定(一例としては、基地局や端末等の機器の識別情報を指定)された方向情報を適宜読み出して、アンテナの指向性の方向を設定する。
第1実施形態から第3実施形態まで(変形例を含む)において説明した「準固定端末」は、「固定端末」の一種である。また、「基地局」や「端末」は、総称して「通信装置」である。
通信装置(基地局装置や端末装置)において、方向設定部(位相設定部)は、前記信号を送受信する際にアンテナの指向性の方向を設定する。また、方向記憶部(位相記憶部)は、通信相手に対応させてその方向を表す方向情報を記憶する。また、方向設定部は、前記通信相手に対応した前記方向情報を前記方向記憶部から読み出し、読み出した前記方向情報に基づいてアンテナの指向性の方向を設定する。
また、方向設定部は、送受信部が通信相手との間で信号を送受信した際の通信相手の方向の情報を、当該通信相手に対応させた方向情報として方向記憶部に書き込むようにしてよい。また、方向設定部は、通信相手が自装置との間で信号を送受信した際の自装置の方向情報を取得し、この自装置の方向情報に基づいて求められる通信相手の方向情報を、当該通信相手に対応させた方向情報として方向記憶部に書き込むこととしてもよい。
また、通信装置は、通信相手との間で信号を送受信した際の通信相手の方向情報を、当該通信相手に対して通知することとしてもよい。
また、基地局装置は、端末装置が移動端末であるか固定端末であるかを表す端末タイプ情報を端末装置に対応させて記憶する端末タイプ記憶部を具備しても良い。このとき、方向設定部は、端末装置との間で通信を開始するための端末サーチ信号を送受信部が送信する際に、端末タイプ記憶部から端末タイプ情報を読み出し、当該端末装置が固定端末である場合には、方向記憶部から読み出した方向情報に基づいてアンテナの指向性の方向を設定することとする。
また、基地局装置は、端末装置との通信中に、他の基地局装置にオフロードする端末装置を決定し、オフロードすることを決定した前記端末装置に前記他の基地局装置にハンドオーバーすることを指示するとともに、前記他の基地局装置に対して当該端末装置と接続することを指示する基地局装置であってもよい。この場合、基地局装置は、他の基地局装置に対して当該端末装置と接続することを指示する際に、当該端末装置の方向情報を前記他の基地局装置に通知する(図17の第1基地局)。
また、基地局装置は、他の基地局装置がオフロードすることを決定した端末装置に関して、前記他の基地局装置から当該端末装置への接続指示を受信し、前記接続指示から当該端末装置の方向情報を取得し、取得した前記方向情報に基づいて、前記方向設定部が、当該端末装置との間で信号の送受信をする際のアンテナの指向性の方向を設定することとしてもよい(図17の第2基地局)。
また、端末装置は、自端末装置が移動端末であるか固定端末であるかを表す端末タイプ情報を、前記基地局装置に通知する、こととしてもよい(例えば、図12)。
また、端末装置は、基地局装置との通信中に、前記基地局装置から他の基地局装置へのハンドオーバーの指示を受けたとき、前記方向設定部は、前記ハンドオーバーの指示に含まれる前記他の基地局装置の方向情報または前記方向記憶部から読み出した前記他の基地局の方向情報に基づいて、前記他の基地局との間で信号を送受信する際のアンテナの指向性の方向を設定することとしてもよい(図17の準固定端末)。
5,5A,5B 基地局(基地局装置)
7,7A,7B 準固定端末(端末装置)
9 移動端末
10 コアネットワーク
51,51A 制御部
52 位相設定部(方向設定部)
53 位相記憶部(方向記憶部)
54 参照信号処理部
55 データ/制御信号処理部
57 送受信部
58 アレーアンテナ部
59 端末タイプ記憶部
71 制御部
72 位相設定部(方向設定部)
73 位相記憶部(方向記憶部)
74 参照信号処理部
75 データ/制御信号処理部
76 方位検出部
77 送受信部
78 アレーアンテナ部
Claims (13)
- 無線通信システムにおいて端末装置との間で信号を送受信する基地局装置であって、
前記端末装置との間で信号を送受信するアンテナと、
前記アンテナの指向性の方向を設定する方向設定部と、
前記端末装置に対応させて前記方向を表す方向情報を記憶する方向記憶部と、
自装置と前記端末装置との間で通信を開始するとき、開始する前記通信のためのビームサーチを行うことなく、前記方向記憶部に記憶された前記方向情報に基づいてアンテナの指向性の方向を設定する制御部と、
前記端末装置が少なくとも移動端末であるか固定端末であるかを表す端末タイプ情報を前記端末装置に対応させて記憶する端末タイプ記憶部と、
を具備し、
前記制御部は、自装置と前記端末装置との間で通信を開始するとき、前記端末タイプ記憶部に記憶された前記端末装置の前記端末タイプ情報が固定端末であることを表す場合には、前記方向記憶部に記憶された前記方向情報に基づいてアンテナの指向性の方向を設定する、
ことを特徴とする基地局装置。 - 無線通信システムにおいて端末装置との間で信号を送受信する基地局装置であって、
前記端末装置との間で信号を送受信するアンテナと、
前記アンテナの指向性の方向を設定する方向設定部と、
前記端末装置に対応させて前記方向を表す方向情報を記憶する方向記憶部と、
前記端末装置が少なくとも移動端末であるか固定端末であるかを表す端末タイプ情報を前記端末装置に対応させて記憶する端末タイプ記憶部と、
前記端末タイプ記憶部に記憶された前記端末装置の前記端末タイプ情報が固定端末であることを表す場合には、自装置と前記端末装置との間で通信するとき前記方向記憶部に記憶された前記方向情報に基づいてアンテナの指向性の方向を設定し、前記端末装置との通信接続中におけるビーム追従処理を省略するよう制御する制御部と、
を具備することを特徴とする基地局装置。 - 端末装置との通信中に、前記端末装置を他の基地局装置にオフロードすることを決定した際、前記他の基地局装置に対して当該端末装置と接続することを指示するとともに、前記端末タイプ情報を前記他の基地局装置に通知する、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の基地局装置。 - 無線通信システムにおいて基地局装置との間で信号を送受信する端末装置であって、
前記基地局装置との間で信号を送受信するアンテナと、
前記アンテナの指向性の方向を設定する方向設定部と、
前記基地局装置に対応させて前記方向を表す方向情報を記憶する方向記憶部と、
自装置と前記基地局装置との間で通信を開始するとき、開始する前記通信のためのビームサーチを行うことなく、前記方向記憶部に記憶された前記方向情報に基づいてアンテナの指向性の方向を設定する制御部と、
方位を検出する方位検出部と、
を具備し、
前記制御部は、前記方位検出部によって検出された方位が変化したか否かを判断し、方位が変化した場合には前記方向記憶部に記憶されている前記方向情報を方位の変化分に応じて更新する、
ことを特徴とする端末装置。 - 前記制御部は、前記アンテナが前記基地局装置との間で前記信号を送受信した際の前記アンテナの指向性の方向の情報を、当該基地局装置に対応させた前記方向情報として前記方向記憶部に記憶させる、
ことを特徴とする請求項4に記載の端末装置。 - 自端末装置が少なくとも移動端末であるか固定端末であるかを表す端末タイプ情報を、前記基地局装置に通知する、
ことを特徴とする請求項4または5に記載の端末装置。 - 前記タイプ情報を、端末能力情報の中に含める形で前記基地局装置に通知する、
ことを特徴とする請求項6に記載の端末装置。 - 無線通信システムにおいて基地局装置との間で信号を送受信する端末装置であって、
前記基地局装置との間で信号を送受信するアンテナと、
前記アンテナの指向性の方向を設定する方向設定部と、
前記基地局装置に対応させて前記方向を表す方向情報を記憶する方向記憶部と、
自装置が固定端末である場合には、自装置と前記基地局装置との間で通信するとき前記方向記憶部に記憶された前記方向情報に基づいてアンテナの指向性の方向を設定し、前記基地局装置との通信中におけるビーム追従処理を省略するよう制御する制御部と、
を具備することを特徴とする端末装置。 - 請求項1から3までのいずれか一項に記載の基地局装置と、
請求項4から8までのいずれか一項に記載の端末装置と、
を含む通信システム。 - 基地局装置と端末装置とを含む通信システムにおける通信方法であって、
前記基地局装置は、前記端末装置に対応する端末タイプ情報が固定端末であることを表す場合には、自装置と前記端末装置との間で通信するとき前記端末装置の方向情報に基づいてアンテナの指向性の方向を設定し、前記端末装置との通信接続中におけるビーム追従処理を省略するよう制御し、
前記端末装置は、自装置が固定端末である場合には、自装置と前記基地局装置との間で通信するとき前記基地局情報の方向情報に基づいてアンテナの指向性の方向を設定し、前記基地局装置との通信中におけるビーム追従処理を省略するよう制御する、
ことを特徴とする通信方法。 - 無線通信システムにおいて基地局装置との間で信号を送受信する端末装置を制御するプログラムであって、
コンピューターを
前記基地局装置との間で前記信号を送受信するアンテナの指向性の方向を設定する方向設定部と、
前記基地局装置に対応させて前記の方向を表す方向情報を記憶する方向記憶部と、
自装置と前記基地局装置との間で通信を開始するとき、開始する前記通信のためのビームサーチを行うことなく、前記方向記憶部に記憶された前記方向情報に基づいてアンテナの指向性の方向を設定する制御部と、
を具備する端末装置として機能させるためのプログラム。 - 無線通信システムにおいて端末装置との間で信号を送受信する基地局装置を制御するプログラムであって、
コンピューターを、
前記端末装置との間で信号を送受信するアンテナの指向性の方向を設定する方向設定部と、
前記端末装置に対応させて前記方向を表す方向情報を記憶する方向記憶部と、
前記端末装置が少なくとも移動端末であるか固定端末であるかを表す端末タイプ情報を前記端末装置に対応させて記憶する端末タイプ記憶部と、
前記端末タイプ記憶部に記憶された前記端末装置の前記端末タイプ情報が固定端末であることを表す場合には、自装置と前記端末装置との間で通信するとき前記方向記憶部に記憶された前記方向情報に基づいてアンテナの指向性の方向を設定し、前記端末装置との通信接続中におけるビーム追従処理を省略するよう制御する制御部と、
を具備する基地局装置として機能させるためのプログラム。 - 無線通信システムにおいて基地局装置との間で信号を送受信する端末装置を制御するプログラムであって、
コンピューターを
前記基地局装置との間で信号を送受信するアンテナの指向性の方向を設定する方向設定部と、
前記基地局装置に対応させて前記方向を表す方向情報を記憶する方向記憶部と、
自装置が固定端末である場合には、自装置と前記基地局装置との間で通信するとき前記方向記憶部に記憶された前記方向情報に基づいてアンテナの指向性の方向を設定し、前記基地局装置との通信中におけるビーム追従処理を省略するよう制御する制御部と、
を具備する端末装置として機能させるためのプログラム。
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