JP2000184451A - 端末装置、無線基地局装置および無線制御局装置 - Google Patents

端末装置、無線基地局装置および無線制御局装置

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JP2000184451A
JP2000184451A JP35786198A JP35786198A JP2000184451A JP 2000184451 A JP2000184451 A JP 2000184451A JP 35786198 A JP35786198 A JP 35786198A JP 35786198 A JP35786198 A JP 35786198A JP 2000184451 A JP2000184451 A JP 2000184451A
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勝利 猪子
Ryoichi Ishibashi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、WLLシステムを構成する端末装
置、基地局装置および基地局制御装置とに関し、基本的
な構成が変更されることなく、指向性エリアに位置する
移動局に対して通信サービスが安価に提供されることを
目的とする。 【解決手段】 無線ゾーンを形成する無線基地局との間
に固定局と移動局との何れか一方として適応するアンテ
ナを介して無線伝送路を形成し、その無線伝送路を介し
て伝送情報を送受する無線インタフェース手段と、無線
基地局と連係してチャネル設定を行うチャネル設定手段
とを備えた端末装置において、チャネル設定手段は、チ
ャネル設定の手順に基づいて無線基地局から自局宛に送
信された閾値を取得し、かつ無線ゾーンで待ち受け状態
が維持されるために、無線インタフェース手段を介して
受信された受信波の伝送品質がとるべき最小値としてそ
の閾値を適用して構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、WLLシステムに
おいて、個々の加入者に対する通信サービスに供される
端末装置と、その端末が設置された地域に無線ゾーンを
形成する無線基地局装置と、この無線ゾーンにかかわる
チャネル設定を行う無線制御局装置とに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、移動通信システムについては、機
器の製造者および通信事業体の競争の下で市場が自由化
され、かつ技術開発の進展と共に、適用可能な分野の拡
大に併せて、新たなサービスの提供その他の付加価値の
向上がはかられている。特に、開発途上国では、都市部
から隔たった町や集落のように電話等の通信サービスの
需要がある地域については、上述した移動通信システム
を構成する装置が転用されることによって、安価に確度
高く、かつ迅速な加入者線の敷設が可能であるWLL
(Wireless local Loop)システムの設置が進められてい
る。
【0003】図14は、WLLシステムの構成例を示す
図である。図において、端末装置70-1〜70-mは無線
基地局装置90-1〜90-nによって個別に形成される無
線ゾーン90Z-1〜90Z-nの何れかに設置され、これ
らの無線基地局装置90-1〜90-nはそれぞれ通信リン
ク91-11〜90-1M、…、91-n1〜91-nMを介して無
線制御局装置100に接続される。無線制御局装置10
0には、通信リンク101-1〜101-Nを介して図示さ
れた交換機が接続される。
【0004】端末装置70-1は、送受話器71-1と、そ
の送受話器71-1に接続されたTDMA制御部72-1
と、このTDMA制御部72-1の制御端子、変調出力、
復調入力および周波数制御出力にそれぞれ接続されたプ
ロセッサ(CPU)73-1、変調部(MOD)74-1、
復調部(DEM)75-1およびシンセサイザ76-1と、
アンテナ77-1と、空中線端子がそのアンテナ77-1の
給電端に接続された空中線制御部78-1と、その空中線
制御部78-1の受信出力と復調部75-1の入力との間に
配置され、かつ局発入力にシンセサイザ76-1の一方の
出力が接続された受信部79-1(RX)と、変調部74
-1の出力と空中線制御部78-1の送信入力との間に配置
され、かつ局発入力にシンセサイザの他方の出力が接続
された送信部(TX)80-1とから構成される。
【0005】なお、端末装置70-2〜70-mの構成につ
いては、端末装置70-1の構成と同じであるので、以下
では、対応する構成要素にそれぞれ添え番号「2」〜
「m」が付加された同じ符号を付与することとし、ここ
では、その説明および図示を省略する。無線基地局装置
90-1は、アンテナ92-1と、そのアンテナ92-1の給
電端に縦続接続された送受信部93-1、TDMA制御部
94-1および多重変換部95-1と、その多重変換部95
-1と通信リンク91-11〜91-1Mの一端との間に個別に
配置されたディジタルインタフェース部(DT)96-1
1〜96-1Mと、これらの送受信部93-1、TDMA制御
部94-1および多重変換部95-1の制御端子に対応する
入出力ポートが(あるいはバスを介して)接続されたプ
ロセッサ(CPU)97-1とから構成される。
【0006】なお、無線基地局装置90-2〜90-nの構
成については、無線基地局装置90-1の構成と同じであ
るから、以下では、対応する構成要素にそれぞれ添え番
号「2」〜「n」が付加された同じ符号を付与すること
とし、ここでは、その説明および図示を処理する。無線
制御局装置100は、通信リンク91-11〜91-1M、
…、91-n1〜91-nMの他端に個別に接続されたディジ
タルインタフェース部(DT)102-11〜102-1M、
…、102-n1〜102-nMと、通信リンク101-1〜1
01-Nの一端に接続されたディジタルインタフェース部
(DT)103-1〜103-Nと、これらのディジタルイ
ンタフェース部102-11〜102-1M、…、102-n1
〜102-nM、103-1〜103-Nに個別に対応するポ
ートを介して接続されたスイッチ104と、このスイッ
チ104の制御端子にバスあるいは入出力ポートを介し
て接続されたプロセッサ(CPU)105とから構成さ
れる。
【0007】このような構成のWLLシステムでは、端
末装置70-1〜70-mの内、大半の端末装置は固定局と
して設置されるが、残りの端末装置は移動局として設置
される。なお、以下では、このような固定局と移動局と
して設置された特定の端末装置については、簡単のた
め、それぞれ記号「Fd」、「Po」を付して示すこと
とする。
【0008】また、無線基地局装置90-1〜90-nは、
それぞれアンテナ92-1〜92-nと、移動局として設置
された端末装置Poに備えられた無指向性のアンテナ
(以下では、簡単のため、符号「77-P」を付して示
す。)との間に形成される無線伝送路の伝送特性と、こ
れらのアンテナ92-1〜92-n、77-Pの利得と、送受
信部93-1〜93-nおよび受信部79の実効的な感度と
の下で、この端末装置70-Pが待ち受け状態を維持し得
る程度に高い電界強度が分布する領域に、図15に網掛
けが付して示す無線ゾーン(以下、「オムニエリア」と
いう。)を形成する。
【0009】さらに、無線基地局装置90-1〜90-n
は、上述した無線伝送路の伝送特性に代えて、アンテナ
92-1〜92-nと、固定局として設置された端末装置F
dに備えられた指向性のアンテナ(以下では、簡単のた
め、符号「77-F」を付して示す。)との間に形成され
る無線伝送路の伝送特性が適用され、かつアンテナ92
-1〜92-n、77-Pの利得と送受信部93-1〜93-nお
よび受信部79の実効的な感度との下で、この端末装置
Fdが待ち受け状態を維持し得る程度に高い電界強度が
分布する領域に、図15に網掛けが付されずに示された
無線ゾーン(以下、「指向性エリア」という。)を形成
する。
【0010】無線制御局装置100では、プロセッサ1
05は、基地局制御局として予め与えられたチャネル構
成等を含む局情報に基づいてスイッチ104を駆動する
ことによって、そのスイッチ104に、ディジタルイン
タフェース部103-1〜103-Nの全てあるいは一部
(例えば、制御チャネルに対応するもの)と、ディジタ
ルインタフェース部102-11〜102-1M、…、102
-n1〜102-nMの全てあるいは一部(例えば、同様の制
御チャネルに対応するもの)と間にパスを形成する。さ
らに、プロセッサ105は、上述したパスと、通信リン
ク101-1〜101-Nの内、そのパスに対応した通信リ
ンクとを介して交換機と相互にシグナリング信号を送受
することによって、上述したオムニエリアおよび指向性
エリアに位置する端末装置に生起した呼(位置登録やハ
ンドオフを含む。)にかかわるチャネル設定を主導的に
行う。
【0011】また、プロセッサ105は、そのチャネル
設定の過程では、上述したパスの内、通信リンク91-1
1〜91-1M、…、91-n1〜91-nMの何れかに対応する
パスを介して無線基地局装置90-1〜90-nと相互に制
御情報を送受する。無線基地局装置90-1〜90-nの
内、例えば、無線基地局装置90-1では、多重変換部9
5-1は、このような制御情報をディジタルインタフェー
ス部96-11〜96-1Mの何れかを介して取り込み、予め
与えられた形式に基づいてこれらの制御情報を識別して
プロセッサ97-1に与える。
【0012】プロセッサ97-1は、チャネル配置その他
の情報を含む局情報が予め与えられ、そのチャネル配置
に基づいて送受信部93-1に対して、その送受信部93
-1がアンテナ92-1を介して送受信すべき時点、無線周
波信号の周波数および上述したチャネル設定の手順に適
応した送信電力を求める処理を行う。さらに、プロセッ
サ97-1は、この処理の過程では、例えば、何らかの制
御情報(以下、無線制御局装置100と対向して送受さ
れる制御情報との峻別をはかるために、「無線制御情
報」という。)を無線ゾーン90Z-1に送信すべき場合
には、その無線制御情報をTDMA制御部94-1に与え
る。
【0013】TDMA制御部94-1は、この無線制御情
報を制御チャネルに送出されるべきフレームのフレーム
構成に基づいて、そのフレームの所定のフィールドに配
置しつつ送受信部83-1の変調入力に与える。したがっ
て、送受信部93-1は、アンテナ92-1を介して無線ゾ
ーン90Z-1に、このフレームで変調されたTDMA方
式の送信波信号を送信する。
【0014】端末装置70-1〜70-mの内、例えば、端
末装置70-1では、プロセッサ73-1は、上述したよう
に無線制御局装置100に搭載されたプロセッサ105
が行うチャネル設定の方式に適合した手順でチャネル設
定を行う。さらに、プロセッサ73-1は、そのチャネル
設定の過程では、TDMA制御部72-1に、自局が受信
すべきタイムスロット(以下、「受信タイムスロット」
という。)と、送信すべきタイムスロット(以下、「送
信タイムスロット」という。)との期間に、所望の制御
チャネルや通話チャネルが形成された特定の無線周波数
とを含む指示を与える。
【0015】なお、このような特定の無線周波数につい
ては、TDD方式が適用されたシステムにおいては単一
であるが、ここでは、簡単のため、受信タイムスロット
と送信タイムスロットとがそれぞれ異なる受信周波数と
送信周波数とに配置されると仮定する。
【0016】TDMA制御部72-1は、上述した指示が
与えられると、その指示に含まれるた受信タイムスロッ
トの期間と受信周波数との組み合わせ、あるいは送信タ
イムスロットの期間と送信周波数との組み合わせをシン
セサイザ76-1に与える。シンセサイザ76-1は、この
ような受信タイムスロットの期間には受信周波数に対応
した周波数の局発信号を生成して受信部79-1に与え、
反対に送信タイムスロットの期間には送信周波数に対応
した周波数の局発信号を生成して送信部80-1に与え
る。
【0017】空中線制御部78-1は、アンテナ77-1に
到来し、かつ上述した無線制御情報で変調された受信波
を既述のTDMA方式に適応したスロット構成に基づい
て受信タイムスロット単位に抽出する。受信部79-1は
このようにして抽出された受信波を上述した局発信号に
基づいて所定の受信中間周波信号に変換し、この受信波
の電界強度を計測する。復調部75-1は、その受信中間
周波数信号を復調することによって復調信号を生成し、
その復調信号と上述したように受信部79-1によって計
測された電界強度とをTDMA制御部72-1に与える。
【0018】TDMA制御部72-1は、その復調信号に
ついて既述のTDMA方式に適応した同期をとることに
よってこの復調信号に含まれる無線制御情報を抽出し、
かつこの復調信号に併せて、復調部75-1によって与え
られた電界強度をプロセッサ73-1に与える。プロセッ
サ73-1は、その無線制御情報をチャネル設定の手順に
基づいて解析し、この無線制御情報に適合した処理を行
う。
【0019】この処理の過程では、プロセッサ73-1
は、自局が如何なる無線ゾーン(指向性エリアを含
む。)にも該当しない地域から特定の無線ゾーン(ここ
では、簡単のため、符号「90Z-1」で示されると仮定
する。)に移動した直後、あるいはその無線ゾーン90
Z-1で始動した場合には、TDMA制御部72-1を駆動
し、そのTDMA制御部72-1およびシンセサイザ76
-1と連係して作動する受信部79-1を介して、無線ゾー
ン90Z-1〜90Z-nをそれぞれ形成する無線基地局装
置90-1〜90-nから到来する受信波の電界強度を測定
する。さらに、プロセッサ73-1は、これらの無線ゾー
ン90Z-1〜90Z-nの内、測定された電界強度が最大
であり、かつ予め決められた下限値を上回る無線ゾーン
90Z-1を特定すると共に、その無線ゾーン90Z-1に
おいて(必要であれば、位置登録を行った後に、)待ち
受け状態に移行する。
【0020】なお、上述した下限値については、無線基
地局装置90-1〜90-nから受信波として到来する所定
の報知情報として与えられてもよい。また、プロセッサ
73-1は、この無線ゾーン90Z-1における受信波の電
界強度が上述した下限値より高く設定された閾値を上回
る限りこのような待ち受け状態を維持すると共に、その
待ち受け状態では、無線ゾーン90Z-1を形成する無線
基地局装置90-1から既述の通りに到来する受信波とし
て与えられる無線制御情報を適宜取り込む。さらに、プ
ロセッサ73-1は、例えば、その無線制御情報に所定の
処理を施すと共に、この処理の過程で無線基地局装置9
0-1宛に送信されるべき無線制御情報がある場合には、
その無線制御情報をTDMA制御部72-1に与える。
【0021】また、プロセッサ73-1は、チャネル設定
の過程で自局に割り付けられた通話チャネルを示す送信
タイムスロット、受信タイムスロット、送信周波数およ
び受信周波数に併せて、送受話器71-1を介して通話信
号を送受すべき旨を示す指示をそのTDMA制御部72
-1に与える。なお、無線基地局装置90-1宛に無線制御
情報や通話信号が送信される過程では、端末装置70-1
では、変調部74-1および送信部80-1は復調部75-1
および受信部79-1によって既述の通りに行われる処理
と可逆的な処理を連係して行い、かつTDMA制御部7
2-1および空中線制御部78-1は同様に既述の処理と可
逆的な処理を行う。また、無線基地局装置90-1に備え
られた送受信部93-1、TDMA制御部94-1、多重変
換部95-1およびプロセッサ97-1に併せて、基地局制
御装置100に備えられたプロセッサ105も同様に既
述の処理と可逆的な処理を行う。
【0022】したがって、端末装置70-1〜70-mは、
オムニエリアに位置する端末装置Po,Fdと指向性エ
リアに位置する端末装置Fdとの何れであっても、無線
制御局装置100に備えられたプロセッサ105が交換
機と連係して主導的に行うチャネル設定の下で、無線基
地局装置90-1〜90-nの何れかを介して通信サービス
の提供を受けることができる。
【0023】また、このような通信サービスは、無線制
御局装置100、無線基地局装置90-1〜90-nおよび
端末装置70-1〜70-mが何れも小ゾーン方式の移動通
信システムの転用によって実現されるために、安価に提
供される。なお、端末装置70-1〜70-mの内、移動局
である端末装置は(許容される場合には、固定局である
端末装置と共に、)上述したように待ち受け状態に移行
する処理の過程において位置登録を行い得るが、このよ
うな位置登録が行われる過程におけるチャネル設定の詳
細な手順については、本願発明に関係がないので、ここ
ではその説明を省略する。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来例では、端末装置70-1〜70-mの内、例えば、指向
性エリアに位置し、かつ移動局である端末装置(図15
に、記号「po」を付して示す。)に搭載されたアンテ
ナの利得は、一般に、固定局である他の端末装置Fdに
搭載されたアンテナの利得に比べて小さい。
【0025】したがって、このような端末装置poは、
指向性エリアでは、その指向性エリアを形成する無線基
地局装置から到来する受信波の電界強度が既述の閾値を
下回るために、この指向性エリアでは待ち受け状態に移
行できず、この無線基地局装置以外の何らかの無線基地
局装置から到来する受信波の電界強度が閾値を上回らな
い限り、通信サービスの提供を受けることはできなかっ
た。
【0026】なお、このような指向性エリアに位置する
移動局moに対して、その指向性エリアにおいて通信サ
ービスが提供されるためには、一般に、 ・ 無線基地局装置90-1〜90-nについて、それぞれ
備えられたアンテナ92-1〜92-nの利得と、送受信部
93-1〜93-nの送信電力および受信感度との何れか一
方あるいは双方を高める第一の技術と、 ・ 端末装置70-1〜70-mの内、移動局として稼働す
べき端末装置(ここでは、簡単のため、符号「70-1」
で示されると仮定する。)に搭載されるべきアンテナの
利得と、送信部80-1から出力される送信波の電力およ
び受信部79-1の受信感度との一方あるいは双方を高め
る第二の技術とがある。
【0027】しかし、これらの技術の何れが適用された
場合にも、WLLシステムを構成する機器のコストは増
加し、かつゾーン構成が変化するだけではなく、オムニ
エリアの内、そのオムニエリアを形成する無線基地局装
置の至近点に移動局Mo、moが位置する状態では、相
互変調等が生じ易いために、実際には適用され難かっ
た。
【0028】また、WLLシステムでは、移動局Po、
Foに対して通信サービスの提供が行われるべきオムニ
エリアには、一般に、図16に示す小ゾーン方式の移動
通信システムのゾーン構成とは異なり、他のオムニエリ
アがオーバラップする可能性が小さいために、たとえ、
指向性エリアの限られた地点で移動局moが待ち受け状
態に移行してその移動局moに完了呼が生起しても、こ
の移動局moの移動に応じてハンドオーバーは行われ難
かった。
【0029】本発明は、基本的な構成が変更されること
なく、指向性エリアに位置する移動局に対する通信サー
ビスの提供が安価に達成される端末装置、無線基地局装
置および無線制御局装置を提供することを目的とする。
【0030】
【課題を解決するための手段】図1は、請求項1〜8に
記載の発明の原理ブロック図である。
【0031】請求項1に記載の発明は、無線ゾーンを形
成する無線基地局10との間に固定局と移動局との何れ
か一方として適応するアンテナ11を介して無線伝送路
を形成し、その無線伝送路を介して伝送情報を送受する
無線インタフェース手段12と、無線インタフェース手
段12およびアンテナ11を介して無線基地局10と連
係し、無線ゾーンに適応したチャネル設定を行うチャネ
ル設定手段13とを備えた端末装置において、チャネル
設定手段13は、チャネル設定の手順に基づいて伝送情
報として無線基地局10から自局宛に送信された閾値を
取得し、かつ無線ゾーンで発信、あるいは着信呼に対す
る応答が可能である待ち受け状態が維持されるために、
無線インタフェース手段12を介して受信された受信波
の伝送品質がとるべき最小値としてその閾値を適用する
ことを特徴とする。
【0032】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の端末装置において、チャネル設定手段13は、固定局
と移動局との内、何れか一方を示す端末種別を伝送情報
として無線基地局10宛に送信する手段を有することを
特徴とする。請求項3に記載の発明は、無線ゾーンを形
成する無線基地局10との間に固定局と移動局との何れ
か一方として適応するアンテナ11を介して無線伝送路
を形成し、その無線伝送路を介して伝送情報を送受する
無線インタフェース手段12と、無線インタフェース手
段12およびアンテナ11を介して無線基地局10と連
係し、無線ゾーンに適応したチャネル設定を行うチャネ
ル設定手段13とを備えた端末装置において、チャネル
設定手段13は、チャネル設定の手順に基づいて伝送情
報として無線基地局10から自局宛に送信された閾値を
取得し、かつ無線ゾーンで発信、あるいは着信呼に対す
る応答が可能である待ち受け状態が維持されるために、
無線インタフェース手段12を介して受信された受信波
の伝送品質がとるべき最小値として、自局が固定局と移
動局との何れか一方として稼働すべき場合にはその閾値
を適用し、反対に他方として稼働すべき場合にはこの閾
値に代わる既知の閾値を適用することを特徴とする。
【0033】請求項4に記載の発明は、無線ゾーンを形
成する無線基地局10との間に固定局と移動局との何れ
か一方として適応するアンテナ11を介して無線伝送路
を形成し、その無線伝送路を介して伝送情報を送受する
無線インタフェース手段12と、無線インタフェース手
段12およびアンテナ11を介して無線基地局10と連
係し、無線ゾーンに適応したチャネル設定を行うチャネ
ル設定手段13とを備えた端末装置において、チャネル
設定手段13は、チャネル設定の手順に基づいて伝送情
報として無線基地局10から自局宛に送信された閾値を
取得し、かつ無線ゾーンで発信、あるいは着信呼に対す
る応答が可能である待ち受け状態が維持されるために、
無線インタフェース手段12を介して受信された受信波
の伝送品質がとるべき最小値として、自局が固定局と移
動局との何れか一方として稼働すべき場合にはその閾値
を適用し、反対に他方として稼働すべき場合にはこの閾
値と、アンテナ11のこれらの固定局と移動局とに個別
に適応した利得の差に相当する誤差との差分を適用する
ことを特徴とする。
【0034】請求項5に記載の発明は、無線ゾーンを形
成する無線基地局10との間に固定局と移動局との何れ
か一方として適応するアンテナ11を介して無線伝送路
を形成し、その無線伝送路を介して伝送情報を送受する
無線インタフェース手段12と、無線インタフェース手
段12およびアンテナ11を介して無線基地局10と連
係し、無線ゾーンに適応したチャネル設定を行うチャネ
ル設定手段13とを備えた端末装置において、チャネル
設定手段13は、無線インタフェース手段12によって
固定局と移動局としてそれぞれ受信され得る受信波の伝
送品質について、無線ゾーンで発信、あるいは着信呼に
対する応答が可能である待ち受け状態を維持するために
確保されるべき最小値を示す第一の閾値と第二の閾値と
が予め与えられ、これらの閾値の内、自局がその固定局
として稼働すべき場合には前者をその最小値として適用
し、反対に移動局として稼働すべき場合には後者を適用
することを特徴とする。
【0035】請求項6に記載の発明は、無線ゾーンを形
成する無線基地局10との間に固定局と移動局との何れ
か一方として適応するアンテナ11を介して無線伝送路
を形成し、その無線伝送路を介して伝送情報を送受する
無線インタフェース手段12と、無線インタフェース手
段12およびアンテナ11を介して無線基地局10と連
係し、無線ゾーンに適応したチャネル設定を行うチャネ
ル設定手段13とを備えた端末装置において、チャネル
設定手段13は、無線インタフェース手段12によって
固定局と移動局としてそれぞれ受信され得る受信波の伝
送品質について、無線ゾーンで発信、あるいは着信呼に
対する応答が可能である待ち受け状態を維持するために
確保されるべき最小値を示す第一の閾値と第二の閾値を
伝送情報として受信し、これらの閾値の内、自局がその
固定局として稼働すべき場合には前者をこの最小値とし
て適用し、反対に移動局として稼働すべき場合には後者
を適用することを特徴とする。
【0036】請求項7に記載の発明は、請求項1ないし
請求項6の何れか1項に記載の端末装置において、チャ
ネル設定手段13は、自局が移動局として稼働すべき場
合に、自局が位置し得る無線ゾーンに隣接する無線ゾー
ンの領域の内、これらの無線ゾーンが互いに重なる領域
がハンドオフの移行先となり得る程度に高い伝送品質が
確保される閾値を適用することを特徴とする。
【0037】請求項8に記載の発明は、請求項1ないし
請求項7の何れか1項に記載の端末装置において、チャ
ネル設定手段13は、自局が移動局として稼働すべき場
合に、その移動局に提供される通信サービスについて確
保されるべき最小の伝送品質以上の伝送品質を閾値とし
て適用することを特徴とする。図2は、請求項9〜15
に記載の発明の原理ブロック図である。
【0038】請求項9に記載の発明は、無線ゾーンを形
成し、その無線ゾーンに位置し得ると共に、固定局と移
動局との何れか一方として個別に稼働する端末装置20
-1〜20-mとの間に無線伝送路を形成すると共に、この
無線伝送路を介して伝送情報を送受する無線インタフェ
ース手段21と、無線インタフェース手段21を介して
端末装置20-1〜20-mと対向して無線ゾーンに適応し
たチャネル設定を行うチャネル設定手段22とを備えた
無線基地局装置において、チャネル設定手段22は、端
末装置20-1〜20-mについて、無線ゾーンで発信、あ
るいは着信呼に対する応答が可能である待ち受け状態を
維持するために、受信された受信波の伝送品質がとるべ
き最小値を示す閾値が個別に稼働する固定局と移動局と
の何れか一方に対応付けられて予め与えられ、無線イン
タフェース手段21を介してその端末装置宛に、これら
の閾値の内、チャネル設定の手順に基づいて得られた端
末装置に対して予め与えられた閾値を伝送情報として送
信することを特徴とする。
【0039】請求項10に記載の発明は、無線ゾーンを
形成し、その無線ゾーンに位置し得る固定局と移動局と
の何れか一方として個別に稼働する端末装置20-1〜2
0-mとの間に無線伝送路を形成すると共に、この無線伝
送路を介して伝送情報を送受する無線インタフェース手
段21と、無線インタフェース手段21を介して端末装
置20-1〜20-mと対向して無線ゾーンに適応したチャ
ネル設定を行うチャネル設定手段22とを備えた無線基
地局装置において、チャネル設定手段22は、端末装置
20-1〜20-mについて、無線ゾーンで発信、あるいは
着信呼に対する応答が可能である待ち受け状態を維持す
るために、受信された受信波の伝送品質がとるべき最小
値を示す閾値が個別に稼働する固定局と移動局との何れ
か一方に対応付けられて予め与えられ、これらの閾値の
内、何れかの端末装置からチャネル設定の手順に基づい
て要求され、その端末装置に対して予め与えられた閾値
を無線インタフェース手段21を介してこの端末装置宛
に伝送情報として送信することを特徴とする。
【0040】請求項11に記載の発明は、無線ゾーンを
形成し、その無線ゾーンに位置し得る固定局と移動局と
の何れか一方として個別に稼働する端末装置20-1〜2
0-mとの間に無線伝送路を形成すると共に、この無線伝
送路を介して伝送情報を送受する無線インタフェース手
段21と、無線インタフェース手段21を介して端末装
置20-1〜20-mと対向して無線ゾーンに適応したチャ
ネル設定を行うチャネル設定手段22とを備えた無線基
地局装置において、チャネル設定手段22は、端末装置
20-1〜20-mの内、固定局と移動局との何れか一方と
して稼働する端末装置について、その端末装置が無線ゾ
ーンで発信、あるいは着信呼に対する応答が可能である
待ち受け状態を維持するために、受信された受信波の伝
送品質がとるべき最小値を示す閾値が予め与えられ、か
つ無線インタフェース手段21を介して伝送情報として
チャネル設定にかかわる特定の制御情報が受信されたと
きに、その閾値を無線インタフェース手段21を介して
この特定の制御情報の送信元である端末装置宛に伝送情
報として送信することを特徴とする。
【0041】請求項12に記載の発明は、無線ゾーンを
形成し、その無線ゾーンに位置し得る固定局と移動局と
の何れか一方として個別に稼働する端末装置20-1〜2
0-mとの間に無線伝送路を形成すると共に、この無線伝
送路を介して伝送情報を送受する無線インタフェース手
段21と、無線インタフェース手段21を介して端末装
置20-1〜20-mと対向して無線ゾーンに適応したチャ
ネル設定を行うチャネル設定手段22とを備えた無線基
地局装置において、チャネル設定手段22は、端末装置
20-1〜20-mの内、固定局と移動局としてそれぞれ稼
働すべき端末装置について、それぞれ無線ゾーンで発
信、あるいは着信呼に対する応答が可能である待ち受け
状態を維持するために、受信された受信波の伝送品質が
とるべき最小値を示す閾値が個別に予め与えられ、これ
らの閾値を無線インタフェース手段21を介してこれら
の端末装置20-1〜20-mに伝送情報として報知するこ
とを特徴とする。
【0042】請求項13に記載の発明は、請求項9ない
し請求項12に記載の無線基地局装置において、端末装
置20-1〜20-mの内、移動局として稼働すべき端末装
置については、無線インタフェース手段21によって形
成された無線ゾーンに隣接する無線ゾーンの領域の内、
これらの無線ゾーンが互いに重なる領域を移行先として
ハンドオフを行い得る程度に高い伝送品質が確保される
閾値が適用されたことを特徴とする。
【0043】請求項14に記載の発明は、請求項9ない
し請求項13の何れか1項に記載の無線基地局装置にお
いて、端末装置20-1〜20-mの内、移動局として稼働
すべき端末装置については、これらの端末装置20-1〜
20-mに提供される通信サービスに対して確保されるべ
き最小の伝送品質以上の伝送品質が閾値として適用され
たことを特徴とする。
【0044】請求項15に記載の発明は、請求項9ない
し請求項14の何れか1項に記載の無線基地局装置にお
いて、無線インタフェース手段21は、チャネル設定手
段22によって行われるチャネル設定の下で無線ゾーン
をセクタゾーンとして形成し、チャネル設定手段22
は、セクタゾーンを構成する個々のセクタについて、端
末装置20-1〜20-mが位置し得る領域の分布に適応し
た閾値を適用することを特徴とする。
【0045】図3は、請求項16に記載の発明の原理ブ
ロック図である。請求項16に記載の発明は、無線基地
局31によって形成された無線ゾーンに位置し得る端末
装置32-1〜32-mについて、これらの端末装置32-1
〜32-mが固定局と移動局との何れとして稼働すべきか
を示す端末種別が予め格納された加入者情報記憶手段3
3と、無線基地局31を介して無線ゾーンにかかわるチ
ャネル設定を行うチャネル設定手段34と、無線基地局
31からチャネル設定の手順に基づいて端末装置32-1
〜32-mの何れかを示す識別情報が与えられたときに、
加入者情報記憶手段32に格納された端末種別の内、そ
の識別情報に対応した端末種別をチャネル設定手段34
を介してこの無線基地局31に与える端末種別通知手段
35とを備えたことを特徴とする。
【0046】請求項1に記載の発明にかかわる端末装置
では、無線インタフェース手段12は、無線基地局10
との間に、固定局と移動局との何れか一方として適応す
るアンテナ11を介して無線伝送路を形成し、その無線
伝送路を介して伝送情報を送受する。チャネル設定手段
13は、これらの無線インタフェース手段12およびア
ンテナ11を介して無線基地局10と連係し、その無線
基地局10によって形成された無線ゾーンに適応したチ
ャネル設定を行う。
【0047】さらに、チャネル設定手段13は、このチ
ャネル設定の手順に基づいて伝送情報として無線基地局
10から自局宛に送信された閾値を取得し、かつ上述し
た無線ゾーンで発信、あるいは着信呼に対する応答が可
能である待ち受け状態が維持されるために、無線インタ
フェース手段12を介して受信された受信波の伝送品質
がとるべき最小値としてその閾値を適用する。
【0048】すなわち、チャネル設定手段13は待ち受
け状態を維持することが許容されるか否かの判別の基準
として無線基地局10によって個別に与えられた閾値を
適用し、その閾値は上述したチャネル設定の手順に基づ
いて与えられると共に、アンテナ11の利得、指向性の
相違等のように、固定局と移動局との属性に適応した値
に設定され得る。したがって、移動局として稼働する端
末装置には、無線基地局10によって形成された無線ゾ
ーンにおける端末装置の地理的な分布と、時系列的なト
ラヒックの分布とに対して柔軟に適応しつつ確度高く通
信サービスが提供される。
【0049】請求項2に記載の発明にかかわる端末装置
では、請求項1に記載の端末装置において、チャネル設
定手段13は、固定局と移動局との内、自局が稼働すべ
き何れか一方を示す端末種別を伝送情報として無線基地
局10宛に送信する。すなわち、無線基地局10は、自
局が形成する無線ゾーンに位置し、あるいは位置し得る
個々の移動局について、加入者情報を参照することな
く、固定局と移動局との何れとして稼働するかを識別
し、その結果に適応した閾値を得ることができる。
【0050】したがって、請求項1に記載の発明に比べ
て、その無線基地局10によって行われるべき処理の手
順が簡略化され、かつ本発明にかかわる端末装置は、固
定局と移動局との属性の相違に対して柔軟に適応するこ
とが可能となる。請求項3に記載の発明にかかわる端末
装置では、無線インタフェース手段12とチャネル設定
手段13との基本的な連係動作については、請求項1に
記載の端末装置と同様であるので、ここでは、その説明
を省略する。
【0051】また、チャネル設定手段13は、チャネル
設定の手順に基づいて伝送情報として無線基地局10か
ら自局宛に送信された閾値を取得し、かつ無線ゾーンで
発信、あるいは着信呼に対する応答が可能である待ち受
け状態が維持されるために、無線インタフェース手段1
2を介して受信された受信波の伝送品質がとるべき最小
値として、自局が固定局と移動局との何れか一方として
稼働すべき場合にはその閾値を適用し、反対に他方とし
て稼働すべき場合にはこの閾値に代わる既知の閾値を適
用する。
【0052】すなわち、固定局と移動局との何れか一方
として稼働すべき端末装置に適用されるべき閾値に限っ
て、無線基地局10によって伝送情報として与えられ
る。したがって、無線基地局10との間に形成された無
線伝送路の伝送効率が向上すると共に、本発明にかかわ
る端末装置は、これらの固定局と移動局との他方として
稼働すべき場合には、機器の性能、仕様あるいは設置さ
れるべき位置その他の属性に対して柔軟に適応しつつ通
信サービスの提供を受けることができる。
【0053】請求項4に記載の発明にかかわる端末装置
では、無線インタフェース手段12とチャネル設定手段
13との基本的な連係動作については、請求項1に記載
の端末装置と同じであるので、ここでは、その説明を省
略する。また、チャネル設定手段13は、チャネル設定
の手順に基づいて伝送情報として無線基地局10から自
局宛に送信された閾値を取得する。さらに、チャネル設
定手段13は、その無線基地局10によって形成された
無線ゾーンで発信、あるいは着信呼に対する応答が可能
である待ち受け状態が維持されるために、無線インタフ
ェース手段12を介して受信された受信波の伝送品質が
とるべき最小値として、自局が固定局と移動局との何れ
か一方として稼働すべき場合にはその閾値を適用し、反
対に他方として稼働すべき場合にはこの閾値と、これら
の固定局と移動局とに個別に適応したアンテナ11の利
得の差に相当する誤差との差分を適用する。
【0054】すなわち、請求項3に記載の端末装置にお
いてチャネル設定手段13によって適用される既知の閾
値は、本発明にかかわる端末装置が固定局と移動局とし
て稼働すべき場合にそれぞれ適用されるアンテナ11の
利得の差に基づいて一義的に定まる。したがって、請求
項3に記載の端末装置に比べて、適用されるべきアンテ
ナ11の選択にかかわる柔軟性が向上する。
【0055】請求項5に記載の発明にかかわる端末装置
では、無線インタフェース手段12とチャネル設定手段
13との基本的な連係動作については、請求項1に記載
の単装置と同じであるので、ここでは、その説明を省略
する。チャネル設定手段13は、自局が固定局として稼
働すべき場合と、移動局として稼働すべき場合とにそれ
ぞれ無線インタフェース手段12によって受信され得る
受信波の伝送品質について、無線基地局10によって形
成された無線ゾーンで発信、あるいは着信呼に対する応
答が可能である待ち受け状態を維持するために確保され
るべき最小値を示す第一の閾値と第二の閾値とが予め与
えられる。
【0056】さらに、チャネル設定手段13は、これら
の閾値の内、自局がその固定局として稼働すべき場合に
は第一の閾値を上述した最小値として適用し、反対に移
動局として稼働すべき場合には第二の閾値を適用する。
すなわち、本発明にかかわる端末装置では、上述した第
一の閾値と第二の閾値とについては、何れも無線基地局
10と何ら連係することなく適用されるので、基本的な
構成が大幅に変更されることなく、その構成その他に対
する柔軟な適応が可能となり、その無線基地局10の負
荷の削減がはかられる。
【0057】請求項6に記載の発明にかかわる端末装置
では、無線インタフェース手段12とチャネル設定手段
13との基本的な連係動作については、請求項1に記載
の単装置と同じであるので、ここでは、その説明を省略
する。チャネル設定手段13は、無線インタフェース手
段12によって固定局と移動局としてそれぞれ受信され
得る受信波の伝送品質について、無線基地局10によっ
て形成された無線ゾーンで発信、あるいは着信呼に対す
る応答が可能である待ち受け状態を維持するために確保
されるべき最小値を示す第一の閾値と第二の閾値を伝送
情報として受信する。さらに、チャネル設定手段13
は、これらの閾値の内、自局が固定局として稼働すべき
場合には第一の閾値を上述した最小値として適用し、反
対に移動局として稼働すべき場合には第二の閾値を適用
する。
【0058】すなわち、これらの閾値は無線基地局10
あるいはその無線基地局10を介して上述したチャネル
設定を主導的に行う無線制御局によって与えられるの
で、請求項5に記載の端末装置に比べて、そのチャネル
設定の過程で検出された事象に対する柔軟な適応が可能
となる。請求項7に記載の発明にかかわる端末装置で
は、請求項1ないし請求項6の何れか1項に記載の端末
装置において、チャネル設定手段13は、自局が移動局
として稼働すべき場合に、その自局が位置し得る無線ゾ
ーンに隣接する無線ゾーンの領域の内、これらの無線ゾ
ーンが互いに重なる領域がハンドオフの移行先となり得
る程度に高い伝送品質が確保される閾値を適用する。
【0059】すなわち、本発明にかかわる端末装置は、
移動局として稼働する場合であっても自局の移動に応じ
て確度高くハンドオフを行うことができるので、請求項
1〜6に記載の端末装置に比べてサービス品質が向上す
る。請求項8に記載の発明にかかわる端末装置では、請
求項1ないし請求項7の何れか1項に記載の端末装置に
おいて、チャネル設定手段13は、自局が移動局として
稼働すべき場合に、その移動局に提供される通信サービ
スについて確保されるべき最小の伝送品質以上の伝送品
質を閾値として適用する。
【0060】したがって、請求項1〜7に記載の端末装
置に比べて、移動局として稼働する場合に低下し得る伝
送品質は所望の値以上に維持される。請求項9に記載の
発明にかかわる無線基地局装置では、無線インタフェー
ス手段21は、無線ゾーンを形成し、その無線ゾーンに
位置し得る固定局と移動局との何れか一方として個別に
稼働する端末装置20-1〜20-mとの間に無線伝送路を
形成すると共に、この無線伝送路を介して伝送情報を送
受する。チャネル設定手段22は、無線インタフェース
手段21を介して端末装置20-1〜20-mと対向して無
線ゾーンに適応したチャネル設定を行う。
【0061】また、チャネル設定手段22は、端末装置
20-1〜20-mについて、上述した無線ゾーンで発信、
あるいは着信呼に対する応答が可能である待ち受け状態
を維持するために、受信された受信波の伝送品質がとる
べき最小値を示す閾値が個別に稼働する固定局と移動局
との何れか一方に対応付けられて予め与えられる。さら
に、チャネル設定手段22は、これらの閾値の内、チャ
ネル設定の手順に基づいて得られた端末装置に対して予
め与えられた閾値を既述の伝送情報として無線インタフ
ェース手段21を介して送信する。
【0062】すなわち、端末装置20-1〜20-mによっ
て個別に適用されるべき閾値は、チャネル設定を主導的
に行う無線制御局によってそのチャネル設定の手順に基
づいて与えられるので、上述した固定局と移動局として
の属性と、既述の無線ゾーンにおけるこれらの端末装置
20-1〜20-mの分布に併せて、時系列的なトラヒック
の分布に対する柔軟な適応が可能となる。
【0063】請求項10に記載の発明にかかわる無線基
地局装置では、無線インタフェース手段21とチャネル
設定手段22との連係動作については、請求項9に記載
の無線基地局装置と同じであるので、ここでは、その説
明を省略する。チャネル設定手段22は、端末装置20
-1〜20-mについて、無線ゾーンで発信、あるいは着信
呼に対する応答が可能である待ち受け状態を維持するた
めに、受信された受信波の伝送品質がとるべき最小値を
示す閾値が個別に稼働する固定局と移動局との何れか一
方に対応付けられて予め与えられる。さらに、チャネル
設定手段22は、これらの閾値の内、何れかの端末装置
からチャネル設定の手順に基づいて要求され、その端末
装置に対して予め与えられた閾値を無線インタフェース
手段21を介してこの端末装置宛に伝送情報として送信
する。
【0064】すなわち、上述した閾値は、端末装置20
-1〜20-mが個別に識別されることなく、固定局と移動
局との内、これらの端末装置20-1〜20-mがそれぞれ
稼働すべき何れか一方が識別することによって求められ
るので、請求項9に記載の無線基地局装置に比べてチャ
ネル設定手段22が行うべき処理の手順が簡略化され
る。
【0065】請求項11に記載の発明にかかわる無線基
地局装置では、無線インタフェース手段21とチャネル
設定手段22との連係動作については、請求項9に記載
の無線基地局装置における連係動作と同じであるので、
ここでは、その説明を省略する。チャネル設定手段22
は、端末装置20-1〜20-mの内、固定局と移動局との
何れか一方として稼働する端末装置について、その端末
装置が無線ゾーンで発信、あるいは着信呼に対する応答
が可能である待ち受け状態を維持するために、受信され
た受信波の伝送品質がとるべき最小値を示す閾値が予め
与えられ、かつ無線インタフェース手段21を介して伝
送情報としてチャネル設定にかかわる特定の制御情報が
受信されたときに、その閾値を無線インタフェース手段
21を介してこの特定の制御情報の送信元である端末装
置宛に伝送情報として送信する。
【0066】すなわち、端末装置20-1〜20-mに対し
て送信されるべき閾値は、これらの端末装置20-1〜2
0-mの内、固定局と移動局との何れか一方として稼働す
る端末装置に適用されるべき閾値に限定される。したが
って、請求項9、10に記載の無線基地局装置に比べ
て、チャネル設定手段22によって行われるべき処理の
処理量と、端末装置20-1〜20-mとの間に形成された
無線伝送路を介して伝送されるべき情報の情報量とが削
減される。
【0067】請求項12に記載の発明にかかわる無線基
地局装置では、無線インタフェース手段21とチャネル
設定手段22との連係動作については、請求項9に記載
の無線基地局装置における連係動作と同じであるので、
ここでは、その説明を省略する。チャネル設定手段22
は、端末装置20-1〜20-mの内、固定局と移動局とし
てそれぞれ稼働すべき端末装置について、無線ゾーンで
発信、あるいは着信呼に対する応答が可能である待ち受
け状態を維持するために、受信された受信波の伝送品質
がとるべき最小値を示す閾値が個別に予め与えられ、こ
れらの閾値を無線インタフェース手段21を介してこれ
らの端末装置20-1〜20-mに伝送情報として報知す
る。
【0068】すなわち、固定局と移動局との何れとして
稼働する端末装置に対しても、これらの端末装置によっ
て適用されるべき閾値は、チャネル設定の過程で行われ
るべき処理の手順や演算対象が変更されることなく所定
の頻度で通知されるので、請求項9〜11に記載の無線
基地局装置に比べて、チャネル設定にかかわる処理の手
順が簡略化される。
【0069】請求項13に記載の発明にかかわる無線基
地局装置では、請求項9ないし請求項12の何れか1項
に記載の無線基地局装置において、端末装置20-1〜2
0-mの内、移動局として稼働すべき端末装置について
は、無線インタフェース手段21によって形成された無
線ゾーンに隣接する無線ゾーンの領域の内、これらの無
線ゾーンが互いに重なる領域を移行先としてハンドオフ
を行い得る程度に高い伝送品質が確保される閾値が適用
される。
【0070】すなわち、移動局として稼働する端末装置
は、自局の移動に応じて確度高くハンドオフを行うこと
ができるので、請求項9〜12に記載の無線基地局装置
に比べて、移動局に対して提供されるべきサービスの品
質が向上する。請求項14に記載の発明にかかわる無線
基地局装置では、請求項9ないし請求項13の何れか1
項に記載の無線基地局装置において、端末装置20-1〜
20-mの内、移動局として稼働すべき端末装置について
は、これらの端末装置20-1〜20-mに提供される通信
サービスに対して確保されるべき最小の伝送品質以上の
伝送品質が閾値として適用される。
【0071】したがって、移動局として稼働する端末装
置に提供される通信サービスについては、請求項9〜1
3に記載の無線基地局装置に比べて、高く維持される。
請求項15に記載の発明にかかわる無線基地局装置で
は、請求項9ないし請求項14の何れか1項に記載の無
線基地局装置において、無線インタフェース手段21
は、チャネル設定手段22によって行われるチャネル設
定の下で無線ゾーンをセクタゾーンとして形成する。チ
ャネル設定手段22は、そのセクタゾーンを構成する個
々のセクタについて、端末装置20-1〜20-mが位置し
得る領域の分布に適応した閾値を適用する。
【0072】これらの閾値はセクタ単位に適切に設定さ
れるので、このような閾値がセクタより大きな無線ゾー
ンの単位に設定される請求項9〜14に記載の無線基地
局装置に比べて、端末装置20-1〜20-mに提供される
通信サービスの品質は高く維持される。請求項16に記
載の発明にかかわる無線制御局装置では、加入者情報記
憶手段33には、無線基地局31によって形成された無
線ゾーンに位置し得る端末装置32-1〜32-mについ
て、これらの端末装置32-1〜32-mが個別に固定局と
移動局との何れとして稼働すべきかを示す端末種別が予
め格納される。チャネル設定手段34は無線基地局31
を介して上述した無線ゾーンにかかわるチャネル設定を
行い、かつ端末種別判別手段35は、無線基地局31か
らチャネル設定の手順に基づいて端末装置32-1〜32
-mの何れかを示す識別情報が与えられると、加入者情報
記憶手段32に格納された端末種別の内、その識別情報
に対応した端末種別をチャネル設定手段34を介してこ
の無線基地局31に与える。
【0073】このような端末種別は、端末装置32-1〜
32-mの加入者情報として一元的に管理されるので、無
線基地局31と本発明にかかわる無線制御局装置とで
は、上述した処理の所要時間と両者の間における伝送遅
延時間とが許容される程度に小さい限り、両者の機能分
散の形態が基本的に変更されることなく、効率的に、か
つ有効にチャネル設定に供される。
【0074】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施形態について詳細に説明する。図4は、請求項1〜1
6に記載の発明に対応した実施形態を示す図である。図
において、図14に示すものと機能および構成が同じも
のについては、同じ符号を付与し、ここではその説明を
省略する。
【0075】本実施形態と図14に示す従来例との構成
の相違点は、端末装置70-1〜70-mに代えて備えられ
た端末装置40-1〜40-mと、無線基地局装置90-1〜
90-nに代えて備えられた無線基地局装置50-1〜50
-nと、無線制御局装置100に代えて備えられた無線制
御局装置60との構成にある。なお、これらの無線基地
局装置50-1〜50-nおよび無線制御局装置60につい
ては、後述する「請求項5、6に記載の発明に対応した
実施形態」では、図14に示す無線基地局装置90-1〜
90-nおよび無線制御局装置100の適用が可能である
ので、図4には、これらの符号「90-1〜90-n」、
「100」を括弧と共に付記することとする。
【0076】端末装置40-1と端末装置70-1との構成
の相違点は、プロセッサ73-1に代えてプロセッサ41
-1が備えられた点にある。なお、端末装置40-2〜40
-mの構成については、端末装置40-1の構成と同じであ
るので、以下では、対応する構成要素にそれぞれ添え番
号「2」〜「m」が付された同じ符号を付与することと
し、ここでは、簡単のため、その説明および図示を省略
する。
【0077】無線基地局装置50-1と無線基地局装置9
0-1との構成の相違点は、プロセッサ97-1に代えてプ
ロセッサ51-1が備えられた点にある。なお、無線基地
局装置50-2〜50-nの構成については、無線基地局装
置50-1の構成と同じであるので、以下では、対応する
構成要素にそれぞれ添え番号「2」〜「n」が付された
同じ符号を付与することとし、ここでは、簡単のため、
その説明および図示を省略することとする。
【0078】無線制御局装置60と無線制御局装置10
0との構成の相違点は、プロセッサ105に代えてプロ
セッサ61が備えられた点にある。なお、本実施形態と
図1〜図3に示すブロック図との対応関係については、
無線基地局装置50-1〜50-nは無線基地局10、31
に対応し、アンテナ77-1〜77-mはアンテナ11に対
応し、空中線制御部78-1〜78-m、受信部79-1〜7
9-m、復調部75-1〜75-m、TDMA制御部72-1〜
72-m、シンセサイザ部76-1〜76-m、変調部74-1
〜74-m、送信部80-1〜80-mおよびプロセッサ41
-1〜41-mは無線インタフェース手段12に対応し、プ
ロセッサ41-1〜41-mはチャネル設定手段13に対応
し、端末装置40-1〜40-mは端末装置20-1〜20-
m、32-1〜32-mに対応し、送受信部93-1〜93-
n、TDMA制御部94-1〜94-nおよびプロセッサ5
1-1〜51-nは無線インタフェース手段21に対応し、
プロセッサ51-1〜51-nはチャネル設定手段22に対
応しプロセッサ61はチャネル設定手段34、端末種別
通知手段35および加入者情報記憶手段33に対応す
る。
【0079】図5は、請求項1、7〜9、13〜16に
記載の発明に対応した本実施形態における無線基地局装
置の動作フローチャートである。図6は、請求項1、7
〜9、13〜16に記載の発明に対応した本実施形態に
おける無線制御局装置の動作フローチャートである。図
7は、請求項1、7〜9、13〜16に記載の発明に対
応した本実施形態の動作を説明する図である。
【0080】以下、図4〜図7を参照して請求項1、7
〜9、13〜16に記載の発明に対応した本実施形態の
動作を説明する。無線制御局装置60では、プロセッサ
61は、自局の配下で無線基地局装置50-1〜50-nが
それぞれ形成する無線ゾーン(オムニエリアおよび指向
性エリアを含む。)90Z-1〜90-nに位置し得る端末
装置40-1〜40-mについて、図8に示すように、これ
らの端末装置40-1〜40-mを示すユニークな識別情報
の順に、移動局と固定局との何れとして稼働する端末装
置であるかを示す「端末種別」を含む加入者情報を主記
憶の特定の領域に有する。なお、以下では、簡単のた
め、上述した識別情報は端末装置40-1〜40-mの添え
番号に等しく、かつ「端末種別」の値は移動局と固定局
とについてそれぞれ「0」、「1」であると仮定する。
【0081】また、無線基地局装置50-1〜50-nで
は、プロセッサ51-1〜51-nは、端末装置40-1〜4
0-mについて、それぞれ上述した固定局と移動局として
稼働する場合について、図9(a) に示すように、待ち受
け状態に移行することが許容されるべき受信波の最小の
電界強度を示す固定局用閾値TH-Fと、移動局用閾値T
H-P(<TH-F)とが予め登録された閾値テーブルを主
記憶の特定の領域に有する。
【0082】端末装置40に備えられたプロセッサ41
-1は、自局が待ち受け状態と通話状態との何れでもない
状態では、従来例と同様にしてTDMA制御部72-1お
よびシンセサイザ76-1を駆動することによって、無線
基地局装置50-1〜50-nから到来する受信波の電界強
度を測定すると共に、無線ゾーン90Z-1〜90Z-nの
内、これらの電界強度が最大であって予め決められた下
限値を上回る無線ゾーン(ここでは、簡単のため、符号
「90Z-1」で示されると仮定する。)を特定する。
【0083】さらに、プロセッサ41-1は、TDMA制
御部72-1、変調部74-1、送信部80-1、空中線制御
部78-1およびアンテナ77-1を介して無線基地局装置
50-1宛に上述した位置登録の要求を示し、かつ自局の
識別情報を含む「位置登録要求」を送信する(図7
(1))。無線基地局装置50-1では、プロセッサ51-1
は、アンテナ92-1に受信波として到来したその「位置
登録要求」を送受信部93-1およびTDMA制御部94
-1を介して取り込み(図7(2))、多重変換部95-1およ
びディジタルインタフェース部96-11 〜96-1M の何
れか(ここでは、簡単のため、符号「96-11」で示さ
れると仮定する。)を介して通信リンク91-11 にこの
「位置登録要求」を送出する(図5(1)、図7(3))。
【0084】無線制御局装置60では、プロセッサ61
は、ディジタルインタフェース部102-11〜102-1M
の内、上述した通信リンク91-11に接続されたディジ
タルインタフェース部102-11 と、そのディジタルイ
ンタフェース部102-11 との間にスイッチ104に形
成されたパスとを介して、上述した「位置登録要求」を
取り込む(図7(4))。
【0085】プロセッサ61は、この「位置登録要求」
に含まれる「識別情報」に対応して予め登録された「加
入者情報」を特定し(図6(1))、その「加入者情報」に
含まれる「端末種別」を取得する(図6(2))と共に、こ
れらの「識別情報」と「端末種別」とを含んでなる「端
末情報通知」を生成する(図7(5))。さらに、プロセッ
サ61は、上述したパスおよびディジタルインタフェー
ス部102-11 を介して通信リンク91-11 に、その
「端末情報通知」を送出する(図6(3)、図7(6))。
【0086】無線基地局装置50-1では、プロセッサ5
1-1は、ディジタルインタフェース部96-11および多
重変換部95-1を介してこの「端末情報通知」を取り込
み(図7(7))、かつ主記憶に割り付けられた所定の記憶
領域にその「端末情報通知」を一旦格納する(図5(2)、
図7(8))。また、プロセッサ51-1は、上述した「位置
登録要求」に応じて起動された位置登録の手順に基づい
て端末装置40-1から送信され、かつその端末装置40
-1の識別情報を含む「機能要求」について、送受信部9
3-1およびTDMA制御部94-1を介して受信される時
点を検出する(図5(3)、図7(9))。
【0087】さらに、プロセッサ51-1は、その時点が
検出されると、該当する「機能要求」に含まれる「識別
情報」と同じ「識別情報」を含む「端末情報通知」が先
行して主記憶に格納されているか否かを判別し(図5
(4)、図7(10)) 、その判別の結果が偽である場合には、
何ら特別な処理はしない。
【0088】しかし、この判別の結果が真である場合に
は、プロセッサ51-1は、閾値テーブルに格納された移
動局用閾値TH-Pと固定局用閾値TH-Fの内、該当する
「端末情報通知」に含まれる端末種別に対応した一方の
閾値を特定し、この「端末情報通知」に含まれる識別情
報に併せて、その閾値を含む「機能要求応答」を生成す
る(図7(11)) 。
【0089】さらに、プロセッサ51-1は、TDMA制
御部94-1、送受信部93-1およびアンテナ92-1を介
して無線ゾーン90Z-1に、この「機能要求応答」を送
信する(図5(4)、図7(12)) 。端末装置40-1では、プ
ロセッサ41-1は、アンテナ77-1に到来し、かつ空中
線制御部78-1、受信部79-1、復調部75-1およびT
DMA制御部72-1を介して受信された受信波として与
えられる「機能要求応答」を取得する(図7(13)) こと
によって、位置登録にかかわるチャネル設定を完了する
と共に、待ち受け状態に移行する(図7(14)) 。
【0090】このような待ち受け状態では、プロセッサ
41は、位置登録が完了した無線ゾーン90Z-1におい
て待ち受け状態を維持するために、その無線ゾーン90
Z-1で受信される受信波の電界強度の最小の値として、
上述した「機能要求応答」に含まれる閾値以上の閾値を
適用する。すなわち、端末装置40-1〜40-mの内、位
置登録を完了した端末装置が移動局として稼働すべき場
合には、その端末装置は、待ち受け状態を維持するため
に自局に到来する受信波の最小の電界強度として、固定
局用閾値TH-Fより小さい移動局用閾値TH-Pを確実に
適用することができる。
【0091】したがって、本実施形態によれば、チャネ
ル設定にかかわる処理の手順およびその処理の演算対象
が変更されることによって、端末装置40-1〜40-m、
無線基地局装置50-1〜50-nおよび無線制御局装置6
0の構成が基本的に変更されることなく、かつチャネル
設定にかかわる加入者情報と無線伝送区間の特性にかか
わる情報との管理については、それぞれ無線制御局装置
60と無線基地局装置50-1〜50-nとに対する負荷分
散および機能分散の形態が変更されることなく、指向性
エリアに位置する移動局に対する通信サービスの提供が
可能となる。
【0092】以下、請求項2〜4、10、11に記載の
発明に対応した実施形態について説明する。本実施形態
と請求項1、7〜9、13〜16に記載の発明に対応し
た実施形態との構成の相違点は、従来例と構成が同じで
ある無線制御局装置100が無線制御局装置60に代え
て備えられた点にある。
【0093】図10は、請求項2〜4、10、11に記
載の発明に対応した本実施形態における無線基地局装置
の動作フローチャートである。図11は、請求項2、1
0に記載の発明に対応した本実施形態の動作を説明する
図である。以下、図4、図10および図11を参照して
請求項2、10に記載の発明に対応した本実施形態の動
作を説明する。
【0094】無線制御局装置100では、プロセッサ1
05は請求項1、7〜9、13〜16に記載の発明に対
応した実施形態と同様にして主記憶の特定の領域に加入
者情報を有するが、その加入者情報には既述の端末種別
は含まれない。また、無線基地局装置50-1〜50-nで
は、プロセッサ51-1〜51-nは、請求項1、7〜9、
13〜16に記載の発明に対応した実施形態と同様にし
て、図9(a) に示す閾値テーブルを主記憶の特定の領域
に有する。
【0095】端末装置40-1に備えられたプロセッサ4
1-1は、自局が待ち受け状態と通話状態との何れでもな
い状態では、従来例と同様にしてTDMA制御部72-1
およびシンセサイザ76-1を駆動することによって、基
地局装置50-1〜50-nから到来する受信波の電界強度
を測定すると共に、無線ゾーン90Z-1〜90Z-nの
内、これらの電界強度が最大であって予め決められた下
限値を上回る無線ゾーン(ここでは、簡単のため、符号
「90Z-1」で示されると仮定する。)を特定する。
【0096】さらに、プロセッサ41-1は、TDMA制
御部72-1、変調部74-1、送信部80-1、空中線制御
部78-1およびアンテナ77-1を介して無線基地局装置
50-1宛に既述の位置登録の要求を示し、かつ自局の識
別情報に併せて、自局の「端末種別」を含む「位置登録
要求」を送信する(図11(1))。無線基地局装置50-1
では、プロセッサ51-1は、アンテナ92-1に受信波と
して到来したその「位置登録要求」を送受信部93-1お
よびTDMA制御部94-1を介して取り込み(図11
(2))、かつ主記憶に割り付けられた所定の記憶領域にそ
の「位置登録要求」を一旦格納する(図10(1)、図11
(3))。
【0097】また、プロセッサ51-1は、この「位置登
録要求」に応じて起動された位置登録の手順に基づいて
端末装置40-1から送信され、かつその端末装置40-1
の識別情報を含む「機能要求」について、送受信部93
-1およびTDMA制御部94-1を介して受信される時点
を検出する(図10(2)、図11(4))。さらに、プロセッ
サ51-1は、その時点が検出されると、この「機能要
求」に含まれる「識別情報」と同じ「識別情報」を含む
「位置登録要求」が先行して主記憶に格納されているか
否かを判別し(図11(5))、その判別の結果が偽である
場合には、何ら特別な処理はしない。
【0098】しかし、この判別の結果が真である場合に
は、プロセッサ51-1は、閾値テーブルに格納された移
動局用閾値TH-Pと固定局用閾値TH-Fの内、該当する
「位置登録要求」に含まれる「端末種別」に対応した一
方の閾値を特定し、この「位置登録要求」に含まれる識
別情報に併せて、その閾値を含む「機能要求応答」を生
成する(図11(a))。
【0099】さらに、プロセッサ51-1は、TDMA制
御部94-1、送受信部93-1およびアンテナ92-1を介
して無線ゾーン90Z-1に、この「機能要求応答」を送
信する(図10(3)、図11(7))。
【0100】端末装置40-1では、プロセッサ41-1
は、アンテナ77-1に到来し、かつ空中線制御部78-
1、受信部79-1、復調部75-1およびTDMA制御部
72-1を介して受信された受信波として与えられる「機
能要求応答」を取得する(図11(8))ことによって、位
置登録にかかわるチャネル設定を完了すると共に、待ち
受け状態に移行する(図11(9))。
【0101】このような待ち受け状態では、プロセッサ
41-1は、位置登録が完了した無線ゾーン90Z-1にお
いて待ち受け状態を維持するために、その無線ゾーン9
0Z-1で受信される受信波の電界強度の最小の値とし
て、上述した「機能要求応答」に含まれる閾値以上の閾
値を適用する。すなわち、端末装置40-1〜40-mの
内、位置登録を完了した端末装置が移動局として稼働す
べき場合には、その端末装置は、待ち受け状態を維持す
るために自局に到来する受信波の最小の電界強度とし
て、固定局用閾値TH-Fより小さい移動局用閾値TH-P
を確実に適用することができる。
【0102】したがって、本実施形態によれば、無線制
御局装置100の構成が何ら変更されず、かつ端末装置
40-1〜40-mおよび無線基地局装置50-1〜50-nの
構成が基本的に変更されることなく、さらに、無線伝送
区間の特性にかかわる情報の管理について、無線基地局
装置50-1〜50-nに対する負荷分散および機能分散の
形態が変更されることなく、指向性エリアに位置する移
動局に対する通信サービスの提供が可能となる。
【0103】さらに、本実施形態では、請求項1、7〜
9、13〜16に記載の発明に対応した実施形態に比べ
て、無線制御局装置60によって行われる処理が省略さ
れ、かつこの処理に付帯して通信リンク91-11〜91-
1Mを介する伝送されるべき情報の情報量と、これらの通
信リンク91-11〜91-1Mおよびスイッチ104で生じ
得た伝送遅延時間とが削減されるので、チャネル設定が
効率的に行われ、かつ端末装置40-1〜40-mに提供さ
れる通信サービスの品質が向上する。
【0104】なお、上述した各実施形態では、移動局用
閾値TH-Pは、その絶対値と、固定局用閾値TH-Fに対
する相対値とが小さいほど通話品質や伝送品質が低下す
る可能性があるが、これらの通話品質や伝送品質の低下
が許容され、かつ通話状態が維持される程度に大きい限
り、如何なる値に設定されてもよい。以下、請求項3、
4、11に記載の発明に対応した実施形態について説明
する。
【0105】図12は、請求項3、4、11に記載の発
明に対応した本実施形態の動作を説明する図である。図
において、端末装置40-1〜40-mおよび無線基地局装
置50-1〜50-nが請求項2、10に記載の発明に対応
した実施形態と同じ手順に基づいて行う処理について
は、図11に示す番号と同じ番号で示し、以下では、そ
の詳細な説明を省略する。
【0106】以下、図4、図9、図10および図12を
参照して請求項3、4、11に記載の発明に対応した本
実施形態の動作を説明する。本実施形態と請求項2、1
0に記載の発明に対応した実施形態との相違点は、端末
装置40-1〜40-mに備えられたプロセッサ41-1〜4
1-Mと、無線基地局装置50-1〜50-nに備えられたプ
ロセッサ51-1〜51-Mとによって行われる下記の処理
の手順にある。
【0107】無線基地局装置50-1〜50-nでは、プロ
セッサ51-1〜51-nは、図9(b)に示すように、端末
装置40-1〜40-mの内、固定局として稼働すべき端末
装置によって既述の閾値として適用されるべき共用閾値
TH-C(=TH-F)が予め登録された閾値テーブルを図
9(a) に示す閾値テーブルに代えて有する。また、端末
装置40-1〜40-mに備えられたプロセッサ41-1〜4
1-Mは、それぞれ既述の移動局用閾値TH-Pと上述した
共用閾値TH-Cとの差分を示す定数αを予め主記憶の特
定の記憶領域に有する。
【0108】端末装置40-1に備えられたプロセッサ4
1-1は、請求項2、10に記載の発明に対応した実施形
態と同様の手順に基づいて自局の識別情報に併せて、自
局の端末種別を含む「位置登録要求」を送信する(図1
2(1))。無線基地局装置50-1では、プロセッサ51-1
は、請求項2、10に記載の発明に対応した実施形態と
同様の手順に基づいてその「位置登録要求」を取り込み
(図12(2))、かつ主記憶に割り付けられた所定の記憶
領域に格納する(図12(3))。
【0109】また、プロセッサ51-1は、この「位置登
録要求」に応じて起動された位置登録の手順に基づいて
端末装置40-1から送信され、かつその端末装置40-1
の識別情報を含む「機能要求」が受信された時点を検出
する(図12(4))と、この「機能要求」に含まれる「識
別情報」と同じ「識別情報」を含む「位置登録要求」が
先行して主記憶に格納されているか否かを判別し(図1
2(5))、その判別の結果が偽である場合には、何ら特別
な処理はしない。
【0110】しかし、この判別の結果が真である場合に
は、プロセッサ51-1は、閾値テーブルに格納された共
用閾値TH-Cに併せて、上述した「位置登録要求」に含
まれる識別情報を含む「機能要求応答」を生成する(図
12(a))。さらに、プロセッサ51-1は、TDMA制御
部94-1、送受信部93-1およびアンテナ92-1を介し
て無線ゾーン90Z-1に、この「機能要求応答」を送信
する(図12(7))。
【0111】端末装置40-1では、プロセッサ41-1
は、その「機能要求応答」を取得する(図12(8))こと
によって、位置登録にかかわるチャネル設定を完了する
と共に、待ち受け状態に移行する(図12(9))。このよ
うな待ち受け状態では、プロセッサ41は、位置登録が
完了した無線ゾーン90Z-1において待ち受け状態を維
持するためには、その無線ゾーン90Z-1で受信される
受信波の電界強度の最小の値として、自局が固定局とし
て稼働すべき場合には上述した「機能要求応答」に含ま
れる共用閾値TH-Cを適用するが、反対に移動局として
稼働すべき場合には、その許容閾値TH-Cと既述の差分
αとの和に等しい閾値を適用する。
【0112】すなわち、本実施形態では、請求項2、1
0に記載の発明に対応した実施形態に比べて、無線基地
局装置50-1〜50-nに備えられたプロセッサ51-1〜
51-nによって行われるべき処理の負荷が端末装置40
-1〜40-mに分散される。したがって、本実施形態によ
れば、請求項2、10に記載の発明に対応した実施形態
に比べて、無線基地局装置50-1〜50-nが輻輳状態に
陥る可能性が小さくなると共に、これらの無線基地局装
置50-1〜50-nに搭載されるべきプロセッサ51-1〜
51-nに要求される処理量が小さくなる。
【0113】なお、本実施形態では、固定局として稼働
すべき端末装置に適用されるべき閾値が共用閾値TH-C
として設定されているが、その共用閾値TH-Cについて
は、移動局として稼働すべき端末装置に適用されるべき
閾値TH-Pが適用されてもよい。また、本実施形態で
は、端末装置40-1〜40-mに備えられたプロセッサ4
1-1〜41-mは、自局が固定局と移動局として稼働すべ
き場合に、それぞれ上述した共用閾値TH-Cを直接適用
し、あるいは定数αとの加算による補正を施して適用す
る処理を行っている。しかし、このような処理について
は、自局が移動局と固定局との何れか一方として稼働す
る場合に適用されるべき閾値(以下、「標準閾値」とい
う。)が予め与えられ、かつ共用閾値TH-Cが与えられ
た場合に限ってその共用閾値TH-Cを適用するが、反対
に与えられない場合には標準閾値を適用するアルゴリズ
ムに基づいて行われてもよい。
【0114】さらに、このような場合には、無線基地局
装置50-1〜50-nに備えられたプロセッサ51-1〜5
1-nは、図12に一点鎖線と点線とで示すように、端末
装置40-1〜40-mの内、共用閾値TH-Cが適用される
べき固定局あるいは移動局の何れか一方として稼働する
端末装置(以下、「目的端末」という。)のみに対し
て、共用閾値TH-Cを与える処理を行ってもよい。
【0115】以下、請求項5、6に記載の発明に対応し
た実施形態について説明する。本実施形態と図14に示
す従来例との構成の相違点は、端末装置70-1〜70-m
に代えて備えられた端末装置40A-1〜40A-mの構成
にある。また、端末装置40A-1と端末装置70-1との
構成の相違点は、プロセッサ73-1に代えてプロセッサ
41A-1が備えられた点にある。
【0116】なお、端末装置40A-2〜40A-mの構成
については、端末装置40A-1の構成と同じであるの
で、以下では、対応する構成要素に添え番号「2」〜
「m」が付された同じ符号を付与して示し、ここでは、
その説明および図示を省略する。図13は、請求項5、
6に記載の発明に対応した本実施形態の動作フローチャ
ートである。
【0117】以下、図4および図13を参照して請求項
5、6に記載の発明に対応した本実施形態の動作を説明
する。端末装置40A-1〜40A-mの内、例えば、端末
装置40A-1に備えられたプロセッサ41A-1の主記憶
の特定の領域には、既述の固定局用閾値TH-Fと移動局
用閾値TH-Pとに併せて、自局が固定局と移動局との何
れとして稼働すべきかを示す「端末種別」とが予め格納
される。
【0118】プロセッサ41A-1は、所定の手順に基づ
いて待ち受け状態に移行する場合には、上述した固定局
用閾値TH-Fと移動局用閾値TH-Pとの内、これらの閾
値と共に主記憶に格納された「端末種別」に対応する一
方を閾値として適用する(図13(1))。したがって、本
実施形態によれば、従来例に比べて、端末装置40-1〜
40-mに搭載されるべきソフトウエアに変更が伴うが、
図4に括弧を付して示すように、無線基地局装置90-1
〜90-nおよび基地制御装置100の構成が何ら変更さ
れることなく、指向性エリアに位置する移動局に対する
通信サービスの提供が可能となる。
【0119】なお、本実施形態では、固定局用閾値TH
-Fおよび移動局用閾値TH-Pに併せて、端末種別がプロ
セッサ41A-1〜41-nに備えられた主記憶に予め格納
されているが、これらの一部もしくは全ては、外部から
スイッチ等を介してビット列として与えられ、あるいは
無線基地局装置90-1〜90-nの内、自局が位置してい
る無線ゾーンを形成する無線基地局装置からチャネル設
定の手順に基づいて(報知情報等として)通知されても
よい。
【0120】また、上述した各実施形態では、移動局用
閾値TH-Pの設定に適用されるべき基準が詳細には示さ
れていないが、このような移動局用閾値TH-Pについて
は、例えば、隣接するオムニエリアや指向性エリアとの
間に所望の伝送品質が確保できるオーバラップゾーンが
形成される値に設定されることによって、通話状態にお
けるハンドオーバが確度高く達成されてもよく、あるい
はその通話状態において確保されるべき最小の伝送品質
が確保される値に設定されてもよい。
【0121】さらに、上述した各実施形態では、無線基
地局装置50-1〜50-n(90-1〜90-n)がそれぞれ
符号「90Z-1」〜「90Z-n」で示される単一の無線
ゾーンを形成しているが、例えば、これらの基地局装置
50-1〜50-n(90-1〜90-n)が複数のセクタから
なるセクタゾーンを形成してもよい。また、このような
セクタゾーンを形成する無線基地局装置については、個
々のセクタについて、そのセクタにおける地形(フィー
ルドテストの結果に基づく電界強度の分布)、加入者の
分布その他の属性に適応した値として既述の移動局用閾
値TH-Pが適用されてもよい。
【0122】さらに、これらのセクタ毎に適応した移動
局用閾値TH-Pの付与あるいは算出については、無線基
地局装置50-1〜50-n(90-1〜90-n)と無線制御
局装置60(100)との何れか一方あるいは双方によ
って行われてもよい。
【0123】また、上述した各実施形態では、互いに重
なることなく複数のオムニエリアが形成されているが、
加入者が密度高く位置し、あるいは位置し得る地域にオ
ムニエリアが形成されるならば、如何なるゾーン構成が
適用されてもよい。さらに、上述した各実施形態では、
無線制御局装置60(100)と交換機との間における
シグナリング信号、レジスタ信号および通話信号の引き
渡しに供される信号方式に併せて、その無線制御局装置
60(100)と無線基地局装置50-1〜50-n、90
-1〜90-nとの間と、これらの無線基地局装置50-1〜
50-n(90-1〜90-n)と端末装置40-1〜40-n
(40A-1〜40A-n)との間において、制御情報およ
び通話信号の引き渡しに供される伝送方式やチャネル構
成が具体的に示されていない。
【0124】しかし、これらの信号方式、伝送方式およ
びチャネル構成については、WLLシステムとして許容
され得るコストその他の制約の範囲で最繁時に、所定の
サービス品質が確保されつつチャネル制御が達成される
ならば、如何なるものであってもよい。また、上述した
各実施形態では、無線区間の多元接続方式としてTDM
A方式が適用されているが、このような多元接続方式に
ついては、WLLシステムの経済性とサービス品質とが
損なわれることがなく、かつ上述したチャネル設定の手
順、ゾーン構成およびチャネル構成に整合するならば、
FDMA方式やCDMA方式が適用されてもよい。
【0125】さらに、上述した各実施形態では、端末装
置40-1〜40-m(40A-1〜40A-m)は、それぞれ
固定局と移動局との何れとして稼働すべき場合であって
も、待ち受け状態に対する移行に先行して位置登録を行
い、かつ通話状態においてはハンドオフを行う機能を有
する。しかし、これらの機能については、端末装置40
-1〜40-m(40A-1〜40A-m)の構成の標準化が必
ずしも要求されず、かつWLLシステムの運用や保守の
観点で許容されるならば、これらの端末装置40-1〜4
0-m(40A-1〜40A-m)の内、固定局として稼働す
べき端末装置、あるいは全ての端末装置には備えられな
くてもよい。
【0126】また、このような場合には、既述の「位置
登録要求」、「機能要求」および「機能要求応答」に相
当する制御情報については、チャネル設定の手順に整合
して確度高く引き渡されるならはも、如何なる制御情報
として代替され、あるいは新たに付加された制御情報で
あってもよい。さらに、上述した各実施形態では、固定
局用閾値TH-Fに対する移動局用閾値TH-Pの相対値が
単一の値に限定されているが、例えば、端末装置40-1
〜40-m(40A-1〜40A-m)の内、移動局として稼
働すべき端末装置について、個別に付与されたサービス
クラスに対応して異なる移動局用閾値が付与されてもよ
い。
【0127】また、上述した各実施形態では、端末装置
40-1〜40-m(40A-1〜40A-m)の内、移動局と
して稼働すべき端末装置は、指向性エリアに位置する状
態であっても電話系の通信サービスに併せて、データ系
の通信サービスの提供が受けられるが、伝送品質の低下
に起因して再送その他のプロトコル制御が頻繁に行われ
る可能性があるデータ系の通信サービスについては、例
えば、実際に適用された移動局用閾値(あるいは上述し
たサービスクラス)に応じて適宜規制されてもよい。
【0128】さらに、上述した各実施形態では、端末装
置40-1〜40-m(40A-1〜40A-m)に到来する受
信波の電界強度の閾値として固定局用閾値TH-Fおよび
移動局用閾値TH-Pが設定されているが、このような電
界強度の閾値に限定されず、例えば、復調処理の過程で
評価されるビット誤り率、信号判定に際して得られるシ
ンボル単位の信号点の偏差、適用された伝送路符号化方
式に適応する復号化(誤り訂正処理)の過程で得られる
誤りビット数の時系列的な分布のように、何らかの伝送
品質が閾値として適用されてもよい。
【0129】
【発明の効果】上述したように請求項1に記載の発明で
は、移動局として稼働する端末装置に対して、無線基地
局によって形成された無線ゾーンにおける端末装置の地
理的な分布と、時系列的なトラヒックの分布とに対して
柔軟に適応しつつ確度高く通信サービスが提供される。
【0130】また、請求項2に記載の発明では、請求項
1に記載の発明に比べて、無線基地局によって行われる
べき処理の手順が簡略化され、かつ固定局と移動局との
属性の相違に対して柔軟に適応することが可能となる。
さらに、請求項3に記載の発明では、固定局と移動局と
の何れかとして稼働する場合にも、機器の性能、仕様あ
るいは設置されるべき位置その他の属性に柔軟に適応し
つつ通信サービスが提供される。
【0131】また、請求項4に記載の発明では、請求項
3に記載の発明に比べて、適用されるべきアンテナの選
択にかかわる柔軟性が向上する。さらに、請求項5に記
載の発明では、基本的な構成が大幅に変更されることな
く、無線基地局の負荷が削減される。また、請求項6に
記載の発明では、請求項5に記載の発明に比べて、チャ
ネル設定の過程で検出された事象に対する柔軟な適応が
可能となる。
【0132】さらに、請求項7に記載の発明では、請求
項1〜6に記載の発明に比べて、通信サービスのサービ
ス品質が向上する。また、請求項8に記載の発明では、
移動局として稼働する場合に低下し得る伝送品質が所望
の値以上に維持される。さらに、請求項9に記載の発明
では、固定局と移動局としての属性と、無線ゾーンにお
ける端末装置の分布に併せて、時系列的なトラヒックの
分布に対する柔軟な適応が可能となる。
【0133】また、請求項10に記載の発明では、請求
項9に記載の発明に比べてチャネル設定にかかわる処理
の手順が簡略化される。さらに、請求項11に記載の発
明では、請求項9、10に記載の発明に比べて、チャネ
ル設定にかかわる処理の処理量と、端末装置との間に形
成された無線伝送路を介して伝送されるべき情報の情報
量とが削減される。
【0134】また、請求項12に記載の発明では、請求
項9〜11に記載の発明に比べて、チャネル設定にかか
わる処理の手順が簡略化される。さらに、請求項13に
記載の発明では、請求項9〜12に記載の発明に比べ
て、移動局に対して提供されるサービスの品質が向上す
る。また、請求項14に記載の発明では、移動局として
稼働する端末装置に提供される通信サービスの伝送品質
が請求項9〜13に記載の発明に比べて高い値に確度高
く維持される。
【0135】さらに、請求項15に記載の発明では、請
求項9〜14に記載の発明に比べて、端末装置に提供さ
れる通信サービスの品質が高く維持される。また、請求
項16に記載の発明では、無線基地局と本発明にかかわ
る無線制御局装置とにおいて行われる処理の所要時間
と、両者の間における伝送遅延時間はが許容される程度
に小さい限り、これらの無線基地局と無線制御局との機
能分散の形態が基本的に変更されることなく、効率的
に、かつ有効にチャネル設定が行われる。
【0136】したがって、上述した発明が適用されたW
LLシステムでは、機器の設置が安価にかつ迅速に達成
され、かつ移動局として稼働すべき端末装置の加入の増
進がはかられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1〜8に記載の発明の原理ブロック図で
ある。
【図2】請求項9〜15に記載の発明の原理ブロック図
である。
【図3】請求項16に記載の発明の原理ブロック図であ
る。
【図4】請求項1〜16に記載の発明に対応した実施形
態を示す図である。
【図5】請求項1、7〜9、13〜16に記載の発明に
対応した本実施形態における無線基地局装置の動作フロ
ーチャートである。
【図6】請求項1、7〜9、13〜16に記載の発明に
対応した本実施形態における無線制御局装置の動作フロ
ーチャートである。
【図7】請求項1、7〜9、13〜16に記載の発明に
対応した本実施形態の動作を説明する図である。
【図8】加入者情報の構成を示す図である。
【図9】閾値テーブルの構成を示す図である。
【図10】請求項2〜4、10、11に記載の発明に対
応した本実施形態における無線基地局装置の動作フロー
チャートである。
【図11】請求項2、10に記載の発明に対応した本実
施形態の動作を説明する図である。
【図12】請求項3、4、11に記載の発明に対応した
本実施形態の動作を説明する図である。
【図13】請求項5、6に記載の発明に対応した本実施
形態の動作フローチャートである。
【図14】WLLシステムの構成例を示す図である。
【図15】WLLシステムのゾーン構成の一例を示す図
である。
【図16】小ゾーン方式の移動通信システムのゾーン構
成を示す図である。
【符号の説明】
10,31 無線基地局 11,77,92 アンテナ 12,21 無線インタフェース手段 13,22,34 チャネル設定手段 20,32,40,70 端末装置 33 加入者情報記憶手段 35 端末種別通知手段 41,41A,51,61,73,97,105 プロ
セッサ(CPU) 50,90 無線基地局装置 60,100 無線制御局装置 71 送受話器 72,94 TDMA制御部 74 変調部(MOD) 75 復調部(DEM) 76 シンセサイザ 78 空中線制御部 79 受信部(RX) 80 送信部(TX) 90Z 無線ゾーン 91,101 通信リンク 93 送受信部 95 多重変換部 96,102,103 ディジタルインタフェース部
(DT) 104 スイッチ
フロントページの続き Fターム(参考) 5K067 AA22 AA41 BB00 BB02 CC04 DD17 DD23 EE02 EE10 EE16 EE43 GG01 GG11 HH05 HH21 HH22 JJ11 KK13

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無線ゾーンを形成する無線基地局との間
    に固定局と移動局との何れか一方として適応するアンテ
    ナを介して無線伝送路を形成し、その無線伝送路を介し
    て伝送情報を送受する無線インタフェース手段と、 前記無線インタフェース手段および前記アンテナを介し
    て前記無線基地局と連係し、前記無線ゾーンに適応した
    チャネル設定を行うチャネル設定手段とを備えた端末装
    置において、 前記チャネル設定手段は、 前記チャネル設定の手順に基づいて前記伝送情報として
    前記無線基地局から自局宛に送信された閾値を取得し、
    かつ前記無線ゾーンで発信、あるいは着信呼に対する応
    答が可能である待ち受け状態が維持されるために、前記
    無線インタフェース手段を介して受信された受信波の伝
    送品質がとるべき最小値としてその閾値を適用すること
    を特徴とする端末装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の端末装置において、 チャネル設定手段は、 固定局と移動局との内、何れか一方を示す端末種別を伝
    送情報として無線基地局宛に送信する手段を有すること
    を特徴とする端末装置。
  3. 【請求項3】 無線ゾーンを形成する無線基地局との間
    に固定局と移動局との何れか一方として適応するアンテ
    ナを介して無線伝送路を形成し、その無線伝送路を介し
    て伝送情報を送受する無線インタフェース手段と、 前記無線インタフェース手段および前記アンテナを介し
    て前記無線基地局と連係し、前記無線ゾーンに適応した
    チャネル設定を行うチャネル設定手段とを備えた端末装
    置において、 前記チャネル設定手段は、 前記チャネル設定の手順に基づいて前記伝送情報として
    前記無線基地局から自局宛に送信された閾値を取得し、
    かつ前記無線ゾーンで発信、あるいは着信呼に対する応
    答が可能である待ち受け状態が維持されるために、前記
    無線インタフェース手段を介して受信された受信波の伝
    送品質がとるべき最小値として、自局が前記固定局と前
    記移動局との何れか一方として稼働すべき場合にはその
    閾値を適用し、反対に他方として稼働すべき場合にはこ
    の閾値に代わる既知の閾値を適用することを特徴とする
    端末装置。
  4. 【請求項4】 無線ゾーンを形成する無線基地局との間
    に固定局と移動局との何れか一方として適応するアンテ
    ナを介して無線伝送路を形成し、その無線伝送路を介し
    て伝送情報を送受する無線インタフェース手段と、 前記無線インタフェース手段および前記アンテナを介し
    て前記無線基地局と連係し、前記無線ゾーンに適応した
    チャネル設定を行うチャネル設定手段とを備えた端末装
    置において、 前記チャネル設定手段は、 前記チャネル設定の手順に基づいて前記伝送情報として
    前記無線基地局から自局宛に送信された閾値を取得し、
    かつ前記無線ゾーンで発信、あるいは着信呼に対する応
    答が可能である待ち受け状態が維持されるために、前記
    無線インタフェース手段を介して受信された受信波の伝
    送品質がとるべき最小値として、自局が前記固定局と前
    記移動局との何れか一方として稼働すべき場合にはその
    閾値を適用し、反対に他方として稼働すべき場合にはこ
    の閾値と、前記アンテナのこれらの固定局と移動局とに
    個別に適応した利得の差に相当する誤差との差分を適用
    することを特徴とする端末装置。
  5. 【請求項5】 無線ゾーンを形成する無線基地局との間
    に固定局と移動局との何れか一方として適応するアンテ
    ナを介して無線伝送路を形成し、その無線伝送路を介し
    て伝送情報を送受する無線インタフェース手段と、 前記無線インタフェース手段および前記アンテナを介し
    て前記無線基地局と連係し、前記無線ゾーンに適応した
    チャネル設定を行うチャネル設定手段とを備えた端末装
    置において、 前記チャネル設定手段は、 前記無線インタフェース手段によって前記固定局と前記
    移動局としてそれぞれ受信され得る受信波の伝送品質に
    ついて、前記無線ゾーンで発信、あるいは着信呼に対す
    る応答が可能である待ち受け状態を維持するために確保
    されるべき最小値を示す第一の閾値と第二の閾値とが予
    め与えられ、これらの閾値の内、自局がその固定局とし
    て稼働すべき場合には前者をその最小値として適用し、
    反対に移動局として稼働すべき場合には後者を適用する
    ことを特徴とする端末装置。
  6. 【請求項6】 無線ゾーンを形成する無線基地局との間
    に固定局と移動局との何れか一方として適応するアンテ
    ナを介して無線伝送路を形成し、その無線伝送路を介し
    て伝送情報を送受する無線インタフェース手段と、 前記無線インタフェース手段および前記アンテナを介し
    て前記無線基地局と連係し、前記無線ゾーンに適応した
    チャネル設定を行うチャネル設定手段とを備えた端末装
    置において、 前記チャネル設定手段は、 前記無線インタフェース手段によって前記固定局と前記
    移動局としてそれぞれ受信され得る受信波の伝送品質に
    ついて、前記無線ゾーンで発信、あるいは着信呼に対す
    る応答が可能である待ち受け状態を維持するために確保
    されるべき最小値を示す第一の閾値と第二の閾値を前記
    伝送情報として受信し、これらの閾値の内、自局がその
    固定局として稼働すべき場合には前者をこの最小値とし
    て適用し、反対に移動局として稼働すべき場合には後者
    を適用することを特徴とする端末装置。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし請求項6の何れか1項に
    記載の端末装置において、 チャネル設定手段は、 自局が移動局として稼働すべき場合に、自局が位置し得
    る無線ゾーンに隣接する無線ゾーンの領域の内、これら
    の無線ゾーンが互いに重なる領域がハンドオフの移行先
    となり得る程度に高い伝送品質が確保される閾値を適用
    することを特徴とする端末装置。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし請求項7の何れか1項に
    記載の端末装置において、 チャネル設定手段は、 自局が移動局として稼働すべき場合に、その移動局に提
    供される通信サービスについて確保されるべき最小の伝
    送品質以上の伝送品質を閾値として適用することを特徴
    とする端末装置。
  9. 【請求項9】 無線ゾーンを形成し、その無線ゾーンに
    位置し得ると共に、固定局と移動局との何れか一方とし
    て個別に稼働する端末装置との間に無線伝送路を形成す
    ると共に、この無線伝送路を介して伝送情報を送受する
    無線インタフェース手段と、 前記無線インタフェース手段を介して前記端末装置と対
    向して前記無線ゾーンに適応したチャネル設定を行うチ
    ャネル設定手段とを備えた無線基地局装置において、 前記チャネル設定手段は、 前記端末装置について、前記無線ゾーンで発信、あるい
    は着信呼に対する応答が可能である待ち受け状態を維持
    するために、受信された受信波の伝送品質がとるべき最
    小値を示す閾値が前記個別に稼働する固定局と移動局と
    の何れか一方に対応付けられて予め与えられ、前記無線
    インタフェース手段を介してその端末装置宛に、これら
    の閾値の内、前記チャネル設定の手順に基づいて得られ
    た端末装置に対して予め与えられた閾値を前記伝送情報
    として送信することを特徴とする無線基地局装置。
  10. 【請求項10】 無線ゾーンを形成し、その無線ゾーン
    に位置し得る固定局と移動局との何れか一方として個別
    に稼働する端末装置との間に無線伝送路を形成すると共
    に、この無線伝送路を介して伝送情報を送受する無線イ
    ンタフェース手段と、 前記無線インタフェース手段を介して前記端末装置と対
    向して前記無線ゾーンに適応したチャネル設定を行うチ
    ャネル設定手段とを備えた無線基地局装置において、 前記チャネル設定手段は、 前記端末装置について、前記無線ゾーンで発信、あるい
    は着信呼に対する応答が可能である待ち受け状態を維持
    するために、受信された受信波の伝送品質がとるべき最
    小値を示す閾値が前記個別に稼働する固定局と移動局と
    の何れか一方に対応付けられて予め与えられ、これらの
    閾値の内、何れかの端末装置から前記チャネル設定の手
    順に基づいて要求され、その端末装置に対して予め与え
    られた閾値を前記無線インタフェース手段を介してこの
    端末装置宛に前記伝送情報として送信することを特徴と
    する無線基地局装置。
  11. 【請求項11】 無線ゾーンを形成し、その無線ゾーン
    に位置し得る固定局と移動局との何れか一方として個別
    に稼働する端末装置との間に無線伝送路を形成すると共
    に、この無線伝送路を介して伝送情報を送受する無線イ
    ンタフェース手段と、 前記無線インタフェース手段を介して前記端末装置と対
    向して前記無線ゾーンに適応したチャネル設定を行うチ
    ャネル設定手段とを備えた無線基地局装置において、 前記チャネル設定手段は、 前記端末装置の内、前記固定局と前記移動局との何れか
    一方として稼働する端末装置について、その端末装置が
    前記無線ゾーンで発信、あるいは着信呼に対する応答が
    可能である待ち受け状態を維持するために、受信された
    受信波の伝送品質がとるべき最小値を示す閾値が予め与
    えられ、かつ前記無線インタフェース手段を介して前記
    伝送情報として前記チャネル設定にかかわる特定の制御
    情報が受信されたときに、その閾値を前記無線インタフ
    ェース手段を介してこの特定の制御情報の送信元である
    端末装置宛に前記伝送情報として送信することを特徴と
    する無線基地局装置。
  12. 【請求項12】 無線ゾーンを形成し、その無線ゾーン
    に位置し得る固定局と移動局との何れか一方として個別
    に稼働する端末装置との間に無線伝送路を形成すると共
    に、この無線伝送路を介して伝送情報を送受する無線イ
    ンタフェース手段と、 前記無線インタフェース手段を介して前記端末装置と対
    向して前記無線ゾーンに適応したチャネル設定を行うチ
    ャネル設定手段とを備えた無線基地局装置において、 前記チャネル設定手段は、 前記端末装置の内、前記固定局と前記移動局としてそれ
    ぞれ稼働すべき端末装置について、それぞれ前記無線ゾ
    ーンで発信、あるいは着信呼に対する応答が可能である
    待ち受け状態を維持するために、受信された受信波の伝
    送品質がとるべき最小値を示す閾値が個別に予め与えら
    れ、これらの閾値を前記無線インタフェース手段を介し
    てこれらの端末装置に前記伝送情報として報知すること
    を特徴とする無線基地局装置。
  13. 【請求項13】 請求項9ないし請求項12に記載の無
    線基地局装置において、 端末装置の内、移動局として稼働すべき端末装置につい
    ては、 無線インタフェース手段によって形成された無線ゾーン
    に隣接する無線ゾーンの領域の内、これらの無線ゾーン
    が互いに重なる領域を移行先としてハンドオフを行い得
    る程度に高い伝送品質が確保される閾値が適用されたこ
    とを特徴とする無線基地局装置。
  14. 【請求項14】 請求項9ないし請求項13の何れか1
    項に記載の無線基地局装置において、 端末装置の内、移動局として稼働すべき端末装置につい
    ては、 これらの端末装置に提供される通信サービスに対して確
    保されるべき最小の伝送品質以上の伝送品質が閾値とし
    て適用されたことを特徴とする無線基地局装置。
  15. 【請求項15】 請求項9ないし請求項14の何れか1
    項に記載の無線基地局装置において、 無線インタフェース手段は、 チャネル設定手段によって行われるチャネル設定の下で
    無線ゾーンをセクタゾーンとして形成し、 前記チャネル設定手段は、 前記セクタゾーンを構成する個々のセクタについて、端
    末装置が位置し得る領域の分布に適応した閾値を適用す
    ることを特徴とする無線基地局装置。
  16. 【請求項16】 無線基地局によって形成された無線ゾ
    ーンに位置し得る端末装置について、これらの端末装置
    が固定局と移動局との何れとして稼働すべきかを示す端
    末種別が予め格納された加入者情報記憶手段と、 前記無線基地局を介して前記無線ゾーンにかかわるチャ
    ネル設定を行うチャネル設定手段と、 前記無線基地局から前記チャネル設定の手順に基づいて
    前記端末装置の何れかを示す識別情報が与えられたとき
    に、前記加入者情報記憶手段に格納された端末種別の
    内、その識別情報に対応した端末種別を前記チャネル設
    定手段を介してこの無線基地局に与える端末種別通知手
    段とを備えたことを特徴とする無線制御局装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017112474A (ja) * 2015-12-16 2017-06-22 コニカミノルタ株式会社 メイン側情報処理装置およびサブ側情報処理装置の制御プログラム
JP2021073807A (ja) * 2021-01-29 2021-05-13 シャープ株式会社 通信装置、基地局装置、端末装置、通信システム、通信方法、およびプログラム

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