JP2021071508A - 発泡性画像形成用トナー組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】発泡温度の低下や、画像高さ、帯電特性が良好な立体画像が得られる発泡性画像形成用トナーを提供する。【解決手段】結着樹脂;発泡剤;着色剤;離型剤;荷電制御剤;を含む発泡性画像形成用トナーの酸価が4〜27mgKOH/gである発泡性画像形成用トナー。【選択図】なし
Description
立体印刷は、陰影や指の触感などから、受け手に三次元的情報を与え、強い印象や理解をもたせる事ができるため、宣伝用や教育資料用等として広く用いられている。また、点字用の文字、地図等の点字用画像作成用としても非常に有用な手段であり、視覚障害者に対し必要不可欠のものとなっている。
紙面上に立体画像を形成する方法として、紙面に突起をエンボス加工して形成する方法、紫外線硬化性の高粘度ポリマーインクをシルクスクリーン等の印刷技術を利用して山状に印刷した後紫外線硬化する方法、熱膨張性材料を全面に塗布したシート上に黒トナー印刷し加熱により熱膨張させる方法や、紫外線分解型気体発生感光性化合物を含有したインクジェット用インク及びこれを用いた立体画像形成法が開示されている。
立体印刷を、より身近なものとするためには、立体印刷物の出力や複製等に大型のシステムが不要であるとよい。例えば、熱分解によりガスを発生する発泡性の成分を含むトナーを用いることにより、印刷・加熱のみで発泡による立体画像形成が可能である。加熱温度は低いほどよいし、前述したように、例えば視覚障害者用の点字等の印刷では、トナー定着後の発泡による画像高さが十分である必要がある。発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、結着樹脂;発泡剤;着色剤;離型剤;荷電制御剤;を含む発泡性画像形成用トナーの酸価を4〜27mgKOH/g、または6〜27mgKOH/g、さらには8〜24mgKOH/gから選ばれた酸価とすることにより、発泡温度の低下や、画像高さ、帯電特性が良好な立体画像が得られることを見出した。
本開示の例示的な発泡性画像形成用トナーは、結着樹脂;発泡剤;着色剤;離型剤;荷電制御剤;を含む発泡性画像形成用トナーであって、トナーの酸価が4〜27mgKOH/gであり、低い発泡温度で、これを用いることにより良好な画像高さ高さ及び帯電特性も有する立体画像を得ることが可能である。
本開示の一態様では、結着樹脂が、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、エポキシ−アクリル樹脂、エポキシ−メタクリル樹脂、スチレン−アクリル樹脂、スチレン−メタクリル樹脂及びウレタン系樹脂から選ばれる一種以上を用いることにより、発泡性画像形成用トナーを製造することが可能である。
本開示の一態様では、結着樹脂が、ポリエステル樹脂であることにより、発泡性画像形成用トナーを製造することが可能である。
本開示の一態様では、結着樹脂が、非結晶性ポリエステル樹脂と結晶性ポリエステル樹脂の両方を含むことにより、発泡性画像形成用トナーを製造することが可能である。
本開示の一態様では、結晶性ポリエステルの含有率が、発泡性画像形成用トナーの重量に対して、5〜25重量比とすることにより、発泡性画像形成用トナーを製造することが可能である。
本開示の一態様では、発泡剤として、ニトロソ化合物、ヒドラジン化合物及びアゾ化合物から選ばれる一種以上を用いることにより、発泡性画像形成用トナーを製造することが可能である。
本開示の一態様では、発泡剤として、ニトロソ化合物を用いることにより、発泡性画像形成用トナーを製造することが可能である。
本開示の一態様では、発泡剤の含有率を、発泡性画像形成用トナーの重量に対して、0.5〜10重量比とすることにより、発泡性画像形成用トナーを製造することが可能である。
本開示の一態様では、離型剤として少なくともエステルワックスを含む離型剤を用いることにより、発泡性画像形成用トナーを製造することが可能である。
本開示の一態様では、外添剤としてコロイダルシリカを用いることにより、発泡性画像形成用トナーを製造することが可能である。
本開示の一態様では、体積中位粒径D50が3〜15μmとすることにより、発泡性画像形成用トナーを製造することが可能である。
本開示の一態様では、最低定着温度が150℃以下である発泡性画像形成用トナーを製造することが可能である。
本開示の一態様では、結着樹脂、発泡剤、着色剤、離型剤、荷電制御剤等を含むトナー原料を、溶融混練する工程、粉砕する工程、分級する工程、外添剤を加えて攪拌混合する工程、を経て発泡性画像形成用トナーを製造することができる。
本開示の一態様では、溶融混練を、二軸混練機、バンバリーミキサーまたはオープンロール型混練機を用いて行うことにより、発泡性画像形成用トナーを製造することができる。
本開示の一態様では、分級を、気流分級機または遠心分級機を用いて行うことにより、発泡性画像形成用トナーを製造することができる。
トナーの酸価は、トナー1gを中和できる水酸化カリウム(KOH)の重量で定義される。本開示の発泡性画像形成用トナーの酸価としては、4〜27mgKOH/g、または6〜27mgKOH/g、さらには8〜24mgKOH/gから選ばれた酸価を例示することができる。この酸価を有する発泡性画像形成用トナーを用いることにより、十分な画像高さや良好な帯電性が得られる。酸価の測定は、中和滴定法また電位差滴定法のいずれかで測定することができる。
本開示で用いることのできる発泡性画像形成用トナーの結着樹脂として、トナーの酸価の調整が簡便且つ容易な樹脂が例示でき、具体的には、製造原料として多価カルボン酸を用いるポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂;重合反応に関与しないカルボキシル基を有するアクリル樹脂、メタクリル樹脂、エポキシ−アクリル樹脂、エポキシ−メタクリル樹脂、スチレン−アクリル樹脂、スチレン−メタクリル樹脂;及び、ウレタン系樹脂等である。
これらの樹脂のうち、トナー定着性の良い樹脂として、ポリエステル樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリメタクリル樹脂、エポキシ−アクリル樹脂、エポキシ−メタクリル樹脂、スチレン−アクリル樹脂及びスチレン−メタクリル樹脂が、中でもポリエステル樹脂を例示することができる。
ポリエステル樹脂は、ポリオールと多価カルボン酸を縮重合することにより得ることができる。用いることができるポリオールとしては、一般式(1)
(式中、Rは、同一または相異なってエチレン基またはプロピレン基を表し、x及びyは、各々0から20の整数を表し、xとyの和の平均値は1から20を表す。)で表されるビスフェノールA及びそのエチレンオキシド及び/またはプロピレンオキシド付加体;や、直鎖または分岐の炭素数2〜36のポリオールが例示できる。直鎖または分岐の炭素数2〜36のポリオールとしては具体的には、水添ビスフェノールA、テレフタル酸ビス(2−ヒドロキシエチル)、キシリレングリコール等の芳香族ジオール;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングルコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、イソペンチルグリコール、ジプロピレングリコール、イソペンチルグリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,13−トリデカンジオール、1,14−テトラデカンジオール、1,18−オクタデカンジオール、1,20−エイコサンジオール、1,4−ブテンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール等の脂肪族ジオール;グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン等の脂肪族トリオール;ペンタエリスリトール等の脂肪族テトラオール等を例示することができる。また、ソルビトール、スクロース等の糖類を用いることもできる。
(式中、Rは、同一または相異なってエチレン基またはプロピレン基を表し、x及びyは、各々0から20の整数を表し、xとyの和の平均値は1から20を表す。)で表されるビスフェノールA及びそのエチレンオキシド及び/またはプロピレンオキシド付加体;や、直鎖または分岐の炭素数2〜36のポリオールが例示できる。直鎖または分岐の炭素数2〜36のポリオールとしては具体的には、水添ビスフェノールA、テレフタル酸ビス(2−ヒドロキシエチル)、キシリレングリコール等の芳香族ジオール;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングルコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、イソペンチルグリコール、ジプロピレングリコール、イソペンチルグリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,13−トリデカンジオール、1,14−テトラデカンジオール、1,18−オクタデカンジオール、1,20−エイコサンジオール、1,4−ブテンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール等の脂肪族ジオール;グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン等の脂肪族トリオール;ペンタエリスリトール等の脂肪族テトラオール等を例示することができる。また、ソルビトール、スクロース等の糖類を用いることもできる。
ポリオールとしては、上記ポリオールから選ばれた2種以上を用いてもよい。得られるポリエステル樹脂の定着性の良いポリオールとして、ビスフェノールA及びそのエチレンオキシド及び/またはプロピレンオキシド付加体、脂肪族ジオール、またはこれらの混合物が例示できる。
また、p−オキシ安息香酸、バニリン酸、ジメチロールプロピオン酸、リンゴ酸、酒石酸、5−ヒドロキシイソフタル酸等のヒドロキシカルボン酸成分を加えてもよい。
ポリエステル樹脂の合成に用いることができる多価カルボン酸としては、炭素数2〜50の多価芳香族カルボン酸、多価脂肪族カルボン酸が例示できる。多価芳香族カルボン酸としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、tert−ブチルイソフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸等の二価芳香族カルボン酸;トリメシン酸、トリメリット酸、ヘミメリット酸等の三価芳香族カルボン酸;ピロメリット酸、メロファン酸、プレーニト酸、ピロメリット酸、ナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸、ナフタレン−2,3,6,7−テトラカルボン酸、ビフェニル−3,3’,4,4’−テトラカルボン酸、ペリレン−3,4:9,10−テトラカルボン酸等の四価芳香族カルボン酸;ベンゼンペンタカルボン酸等の五価芳香族カルボン酸;メリット酸等の六価芳香族カルボン酸;等が例示できる。
多価脂肪族カルボン酸としては、シュウ酸、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、イソオクテニルコハク酸、デシルコハク酸、ドデシルコハク酸、ドデセニルコハク酸、ペンタデセニルコハク酸、オクタデエニルコハク酸、シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸、ドデカンジカルボン酸、オクタデカンジカルボン酸、ダイマー酸等の二価脂肪族カルボン酸;プロパン−1,2,3−トリカルボン酸、アコニット酸、ブタン−1,2,4−トリカルボン酸、ヘキサン−1,3,6−トリカルボン酸、シクロヘキサン−1,3、5−トリカルボン酸、アダマンタン−1,3,5−トリカルボン酸等の三価脂肪族カルボン酸;エチレンテトラカルボン酸、ブタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸、ブタン−1,1,3,4−テトラカルボン酸、シクロブタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸、シクロペンタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸、オクタヒドロペンタレン−1,3,4,6−テトラカルボン酸、シクロヘキサン−1,2,4,5−テトラカルボン酸、ビシクロ[2.2.2]オクタ−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸等の四価脂肪族カルボン酸;シクロヘキサン−1,2,3,4,5,6−ヘキサカルボン酸等の六価の脂肪族カルボン酸;等が例示できる。
これらの多価カルボン酸は、その形態として、無水物;(炭素数1〜8のアルキル)エステル;4,4−ジアミノフェニルメタン等との反応で得られるジイミド;トリス−(β−カルボキシエチル)イソシアヌレート、イソシアヌレート環含有ポリイミド、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート又はイソホロンジイソシアネートの三量化反応物等との反応で得られるイソシアネート環含有ポリイミド;として用いることができる。
多価カルボン酸は、得られるポリエステル樹脂の定着性が良い多価カルボン酸として、多価芳香族カルボン酸としてはイソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸が、多価脂肪族カルボン酸としては、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカン二酸が、例示できる。また、これらの多価カルボン酸から選ばれた2種以上を用いてもよい。
上記多価カルボン酸に、p−オキシ安息香酸、バニリン酸、ジメチロールプロピオン酸、リンゴ酸、酒石酸、5−ヒドロキシイソフタル酸等のヒドロキシカルボン酸成分を加えてもよいし、一価のカルボン酸や一価のアルコールを、樹脂の分子量調整やトナーの耐オフセット性向上の観点から含んでもよい。
これらのポリエステル樹脂を二種類以上組み合せてもよいし、他の樹脂を組み合せてもよい。他の樹脂としては、スチレン樹脂、アクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、エポキシ−アクリル系樹脂、エポキシ−メタクリル系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、スチレン−メタクリル系樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ジエン系樹脂、フェノール樹脂、テルペン樹脂、クマリン樹脂、アミド樹脂、アミドイミド樹脂、ブチラール樹脂、ウレタン樹脂、エチレン−酢酸ビニル樹脂等が例示できる。
また、本発明には非結晶性ポリエステル樹脂と結晶性ポリエステル樹脂の両方を含有させることができる。結晶性ポリエステル樹脂は融点を有し、融点以上で粘度が急激に低下するため、低融点の結晶性ポリエステル樹脂を使用した場合はトナー全体の粘度を下げることに寄与する。トナーが低温で低粘性化することにより後述する発泡剤の発泡温度よりはるかに低い温度でトナーの混錬が可能となる。
結晶性ポリエステルを構成するポリオールとしては、結晶性が良好な直鎖型が例示でき、例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,13−トリデカンジオール、1,14−テトラデカンジオール、1,18−オクタデカンジオール及び1,20−エイコサンジオールなどが挙げられ、中でもエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール及び1,12−ドデカンジオールを用いることができる。ポリオールとしては、1種を用いてもよく、これらの2種以上を併用してもよい。
これら多価カルボン酸の中では、アルカンジカルボン酸及びアルケンジカルボン酸を用いると、結晶性、低温定着性及び耐熱保存性が良い。具体的には、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカンジカルボン酸、オクタデカンジカルボン酸、マレイン酸及びフマル酸が例示できる。多価カルボン酸成分としては、1種を用いてもよく、これらの2種以上を併用してもよい。
結晶性ポリエステルの融点としては、50℃〜120℃から選ばれた温度が例示できる。トナーの低粘性化、耐熱保存性が良い点では、60℃〜100℃から選ばれた温度が例示できる。
結晶性ポリエステルのトナー中の含有量は、5〜25%から選ばれた含有量が例示できる。トナーの低粘性化と耐熱保存性が良い点では、6〜20%から選ばれた含有量が例示できる。
なお、上記のポリエステル樹脂は、実質的にその特性を損なわない程度に変性されたポリエステル樹脂であってもよい。変性されたポリエステル樹脂としては、例えば、特開平11−133668号公報、特開平10−239903号公報、特開平8−20636号公報等に記載の方法によりフェノール、ウレタン、エポキシ等によりグラフト化やブロック化したポリエステルや、ポリエステルユニットを含む2種以上の樹脂ユニットを有する複合樹脂を例示することができる。
ポリエステル樹脂の製造は、上記のポリオールと多価カルボン酸を、例えば、不活性ガス雰囲気中、180〜250℃で反応させることにより得ることができる。その際、場合によっては、スズ、ゲルマニウム、アンチモン、チタン、亜鉛、アルミニウム、希土類等の金属を含む化合物;リン酸、スルホン酸等のような酸;アミン、アミド等のような有機塩基;を、エステル化触媒として用いてもよい。
ポリエステル樹脂の製造の際のポリオールと多価カルボン酸の仕込み比に特に限定はない。また、得られたポリエステル樹脂を、さらに多価カルボン酸と反応させてもよい。その際に用いることのできる多価カルボン酸は、上記に例示したものを用いることができるし、また反応条件は、上記の合成の条件に倣って行うことができる。
トナー製造時の低温条件での混練性が良好である結着樹脂の融点として、40〜150℃、または50〜120℃、さらには60〜100℃の範囲から選ばれた温度を例示することができる。また、定着性と発泡による気泡の維持が良好である結着樹脂の重量平均分子量(以下Mwと略記する)として、3000〜30000、または4000〜25000、さらには5000〜20000の範囲から選ばれた分子量を例示することができる。さらに、粉砕性及び保存性が良好である結着樹脂のガラス転移点(以下Tgと略記する)として、30〜100℃、または40〜80℃、さらには50〜70℃の範囲から選ばれた温度を例示することができる。さらに、定着性と発泡による気泡の維持が良好である結着樹脂の樹脂軟化点(以下Tmと略記する)は70〜150℃、または85℃〜125℃、さらには90〜110℃の範囲から選ばれたTmを例示することができる。2種以上の樹脂を使用する場合は、それらの融点、分子量及びガラス転移点の加重平均値が上記範囲内であればよい。
本開示で用いることのできる発泡剤としては、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン等のニトロソ化合物、アゾジカルボンアミド、バリウムアゾジカルボキシレート、アゾビスイソブチロニトリル、ジアゾアミノベンゼン等のアゾ化合物、4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、ヒドラゾジカルボンアミド等のヒドラジン化合物が例示できる。また、これらの発泡剤から選ばれた2種以上を用いてもよい。
発泡剤としては、上記のいずれでもよいが、酸により発泡温度の低下する発泡剤としてニトロソ化合物が例示できる。また、これらの発泡剤を尿素系発泡助剤等の発泡助剤と併用してもよい。
十分な画像高さが得られる発泡剤の含有量として、トナー100重量部に対して、0.5〜10重量部、または1〜10重量部、さらには1〜8重量部の範囲から選ばれた量を例示することができる。
結着樹脂及び発泡剤とともに発泡性画像形成用トナー中に混練し得る添加剤として、着色剤、離型剤、荷電制御剤、磁性粉、流動性向上剤、導電性調整剤、体質顔料、繊維状物質等の補強充填剤、酸化防止剤、老化防止剤、クリーニング性向上剤等の添加剤が挙げることができる。
着色剤としては、トナー用着色剤として用いられている染料、顔料等の全てを使用することができ、カーボンブラック、シアン、フタロシアニンブルー、パーマネントブラウンFG、ブリリアントファーストスカーレット、ピグメントグリーンB、ローダミン−Bベース、ソルベントレッド49、ソルベントレッド146、ソルベントブルー35、キナクリドン、カーミン6B、イソインドリン、ジスアゾエロー、ピグメントレッド,ピグメントイエロー、ピグメントブルー、ランプブラック、ローズベンガル、ニグロシン染料、金属錯塩染料、金属錯塩染料の誘導体これらの混合物等を例示することができる。さらにはシリカ、酸化アルミニウム、マグネイトや各種フェライト類、酸化第二銅、酸化ニッケル、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化チタン及び酸化マグネシウム等の種々の金属酸化物およびこれらの適宣の混合物などが挙げられる。これらの着色剤の含有量としては、トナー粒径や現像量に依存するが、トナー100重量部に対して、0.2〜30重量部、または1〜20重量部、さらには2〜10重量部の範囲から選ばれた量を例示することができる。
本開示の発泡性画像形成用トナーには、所望により離型剤を含有させてもよい。離型剤を含有させることによって、例えば接触定着時のオフセット現象等を防止することができる。用いることのできる離型剤としては、特に限定されるものではなく離型性を有する以下の材料が使用できる。例えば、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、カルナバワックス、綿ロウ、木ロウ、ライスワックス等の植物系ワックス;ミツロウ、ラノリン等の動物系ワックス;オゾケライト、セルシン等の鉱物系ワックス;パラフィン、マイクロクリスタリン、ペトロラタム等の石油ワックス;等のロウ類及びワックス類等が例示できる。またこれら天然ワックスの外に、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス等の合成炭化水素ワックス;12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミド、塩素化炭化水素等の脂肪酸アミド;エステルワックス、ケトンワックス、エーテルワックス等の合成ワックス;も使用できる。低分子量の結晶性高分子樹脂としては、ポリステアリルメタクリレート、ポリラウリルメタクリレート等のポリアクリレートのホモ重合体あるいは共重合体等、が例示できる。離型性が良好な離型剤として、合成ワックス、中でもエステルワックスを例示することができる。離型剤の含有量としては、トナー100重量部に対して、0.2〜30重量部、または1〜20重量部、さらには2〜15重量部の範囲からから選ばれた量を例示することができる。
荷電制御剤は、特に限定されず、正帯電性荷電制御剤及び負帯電性荷電制御剤のいずれを含有していてもよい。正帯電性荷電制御剤としては、ニグロシン染料、例えば「ニグロシンベースEX」、「オイルブラックBS」、「オイルブラックSO」、「ボントロンN−01」、「ボントロンN−04」、「ボントロンN−07」、「ボントロンN−09」、「ボントロンN−11」(以上、オリヱント化学工業(株)製)等;3級アミンを側鎖として含有するトリフェニルメタン系染料、4級アンモニウム塩化合物、例えば「ボントロンP−51」(オリヱント化学工業(株)製)、セチルトリメチルアンモニウムブロミド、「COPY CHARGE PX VP435」(クラリアント社製)等;ポリアミン樹脂、例えば「AFP−B」(オリヱント化学工業(株)製)等;イミダゾール誘導体、例えば「PLZ−2001」、「PLZ−8001」(以上、四国化成工業(株)製)等;スチレン−アクリル系樹脂、例えば「FCA−701PT」(藤倉化成(株)製)等が挙げられる。
また、負帯電性荷電制御剤としては、含金属アゾ染料、例えば「バリファーストブラック3804」、「ボントロンS−31」、「ボントロンS−32」、「ボントロンS−34」、「ボントロンS−36」(以上、オリヱント化学工業(株)製)、「アイゼンスピロンブラックTRH」、「T−77」(保土谷化学工業(株)製)等;ベンジル酸化合物の金属化合物、例えば、「LR−147」、「LR−297」(以上、日本カーリット(株)製)等;サリチル酸化合物の金属化合物、例えば、「ボントロンE−81」、「ボントロンE−84」、「ボントロンE−88」、「ボントロンE−304」(以上、オリヱント化学工業(株)製)、「TN−105」(保土谷化学工業(株)製)等;銅フタロシアニン染料;4級アンモニウム塩、例えば「COPY CHARGE NX VP434」(クラリアント社製)、ニトロイミダゾール誘導体等;有機金属化合物等が挙げられる。
さらに、上記荷電制御剤とともに、金属石鹸、無機または有機金属塩をクリーニング助剤として併用することができる。そのような金属石鹸としては、トリステアリン酸アルミニウム、ジステアリン酸アルミニウム、バリウム、カルシウム、鉛及び亜鉛のステアリン酸塩、またはコバルト、マンガン、鉛及び亜鉛のリノレン酸塩、アルミニウム、カルシウム、コバルトのオクタン酸塩、カルシウムとコバルトのオレイン酸塩、パルミチン酸亜鉛、カルシウム、コバルト、マンガン、鉛及び亜鉛のナフテン、酸塩、カルシウム、コバルト、マンガン鉛、および亜鉛のレジン酸塩等を用いることができる。また、無機および有機金属塩としては、例えば金属塩中のカチオン性成分は、周期律表の第Ia族、第IIa族、および第IIIa族の金属からなる群より選ばれ、これらの酸のアニオン性の成分はハロゲン化物イオン、炭酸イオン、酢酸イオン、硫酸イオン、ホウ酸イオン、硝酸イオン及びリン酸イオンからなる群より選ばれる塩であってよい。これら荷電制御剤及びクリーニング助剤は、トナー100重量部に対して、0.01〜20重量部、または0.1〜5重量部、さらには0.5〜2.5重量部から選ばれた量で添加することにより、所望の効果を得ることができる。
本開示の発泡性画像形成用トナーには、磁化を持たせるために磁性体を含有させてもよい。磁性体の種類としては、公知のものを適宜使用できる。例えば、鉄、コバルト、ニッケル等の金属およびこれらの合金;Fe3O4、γ−Fe2O3、コバルト添加酸化鉄等の金属酸化物;MnZnフェライト、NiZnフェライトの各種のフェライト等より形成されるもの;中でも0.05〜0.5μmのFe3O4を用いることができる。これらは、疎水性を持たせるため、各種処理剤で処理し用いてもよい。さらに、これらは、複数組み合わせてもよい。含有量としては、必要に応じて選択可能であるが、磁性トナーとして用いる場合は、トナー100重量部に対して、20〜200重量部、または40〜150重量部、さらに50〜100重量部から選ばれた量を添加することができる。
本開示では、結着樹脂、発泡剤、着色剤、離型剤、荷電制御剤等を含むトナー原料を、溶融混練する工程、粉砕する工程、分級する工程、外添剤を加えて攪拌混合する工程、を経て発泡性画像形成用トナーを製造することができる。
はじめに、原料を溶融混練する方法に制限はなく、二軸混練機、バンバリーミキサー、オープンロール型混練機等を用いて混練することができる。得られた混練物は冷却後、公知のフェザーミル、ハンマーミル等を用いて粗粉砕してもよい。
得られた混練物または粗粉砕物は、さらに粉砕機を用いて所望の粒径の微粉砕物とすることができる。粉砕機としては公知のものが使用でき、例えば気流式粉砕機や機械式粉砕機を用いることができる。
得られた微粉砕物は粒度分布を狭くするために分級機を用いて分級することができる。分級機としては公知のものが使用でき、例えば気流分級機や遠心分級機を使用することができる。
画質が良好な微粉砕物の粒度として、D50が3〜15μm、または4〜12μm、さらには5〜10μ/mから選ばれた粒度を例示することができる。
分級して得られたトナーは帯電性や流動性を制御するために、外添剤として無機微粒子、有機微粒子または金属塩を、攪拌混合することができる。外添剤としては具体的には、コロイダルシリカ、酸化チタン、アルミナ、酸化セリウム、チタン酸ストロンチウム等の無機微粒子及びこれらを必要に応じて疎水化した微粒子;ポリメタクリル酸メチル樹脂、メラミンホルムアルデヒド樹脂等の有機微粒子;ステアリン酸亜鉛等の金属塩;が例示できる。流動性が良好である外添剤としてコロイダルシリカを例示することができる。また添加量として、発泡性画像形成用トナー100重量部に対して、0.1〜8重量部、または0.2〜4重量部、さらには0.4〜2重量部から選ばれた量を例示することができる。攪拌混合機に制限はなく公知の物を使用することができる。
本開示の発泡性画像形成用トナーを用いる立体画像形成方法は、簡便な方法で立体印刷の出力や複製等を可能とし、例えば視覚障害者用の点字用の文字、地図等を、簡便かつ低コストで今日のオフィス等のインフラに即した方法で作成することができる。
以下、実施例を示し、本発明をさらに具体的に明らかにするが、本発明が下記実施例の記載によって何ら制限を受けるものではない。
はじめに、本開示で用いた結着樹脂の製造例を示す。なお、高化式フローテスター{例えば「CFT−500D」[(株)島津製作所製]}を用いて、1gの測定試料を昇温速度6℃/分で加熱しながら、プランジャーにより1.96MPaの荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノズルから押し出して、「プランジャー降下量(流れ値)」と「温度」とのグラフを描き、プランジャーの降下量の最大値の1/2に対応する温度をグラフから読み取り、この値(測定試料の半分が流出したときの温度)を樹脂軟化点(Tm)とした。
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応槽(以下の全ての製造例で、同じ形状で同じ大きさの反応槽を用いた)中に、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物(以下、BP−2Pと記載)350部、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物(以下、BPE―20と記載)350部、テレフタル酸(以下、TPAと記載)150部、イソフタル酸(以下、IPAと記載)140部及び縮合触媒としてジブチルスズオキサイド3部を入れ、230℃で窒素気流下に、生成する水を留去しながら5時間反応させ、次いで0.5〜2.5kPaの減圧下で3時間反応させた。その後、210℃で無水トリメリット酸(以下、TMAと記載)50部と無水ピロメリット酸(以下、PMDAと記載)10部を加え、常圧下で2時間反応させ取り出した。得られた樹脂を室温まで冷却後、粉砕し粒子化した。これをポリエステル樹脂(Amo1)とする。Amo1のガラス転移温度(以下、Tgと記載)は57℃、重量平均分子量(以下、Mwと記載)は10000、樹脂軟化点(以下、Tmと記載)は105℃であった。
反応槽中に、BP−2Pを450部、BPE―20を300部、TPAを130部、IPAを150部及び縮合触媒としてジブチルスズオキサイド3部を入れ、230℃で窒素気流下に、生成する水を留去しながら5時間反応させ、次いで0.5〜2.5kPaの減圧下で3時間反応させた。その後、180℃でTMA40部を加え、常圧下で1時間反応させた後取り出した。得られた樹脂を室温まで冷却後、粉砕し粒子化した。これをポリエステル樹脂(Amo2)とする。Amo2のTgは60℃、Mwは6000、Tmは92℃であった。
反応槽中に、BP−2Pを250部、BPE―20を30部、TPAを100部、IPAを20部及び縮合触媒としてジブチルスズオキサイド3部を入れ、230℃で窒素気流下に、生成する水を留去しながら5時間反応させ、次いで0.5〜2.5kPaの減圧下で3時間反応させた。その後、210℃でTMA17部を加え、常圧下で1時間反応させた後0.5〜5kPaの減圧下でTmが110℃になるまで反応させ取り出した。得られた樹脂を室温まで冷却後、粉砕し粒子化した。これをポリエステル樹脂(Amo3)とする。Amo1のTgは62℃、Mwは18000、Tmは110℃であった。
反応槽中に、BP−2Pを380部、BPE―20を320部、TPAを150部、IPAを140部及び縮合触媒としてジブチルスズオキサイド3部を入れ、230℃で窒素気流下に、生成する水を留去しながら5時間反応させ、次いで0.5〜2.5kPaの減圧下で5時間反応させた後取り出した。得られた樹脂を室温まで冷却後、粉砕し粒子化した。これをポリエステル樹脂(Amo4)とする。Amo4のTgは57℃、Mwは9000、Tmは105℃であった。
反応槽中に、BP−2Pを450部、BPE―20を300部、TPAを130部、IPAを150部及び縮合触媒としてジブチルスズオキサイド3部を入れ、230℃で窒素気流下に、生成する水を留去しながら5時間反応させ、次いで0.5〜2.5kPaの減圧下で5時間反応させた後取り出した。得られた樹脂を室温まで冷却後、粉砕し粒子化した。これをポリエステル樹脂(Amo5)とする。Amo5のTgは59℃、Mwは5800、Tmは91℃であった。
反応槽中に、BP−2Pを250部、BPE―20を30部、TPAを100部、IPAを20部及び縮合触媒としてジブチルスズオキサイド3部を入れ、230℃で窒素気流下に、生成する水を留去しながら5時間反応させ、次いで0.5〜2.5kPaの減圧下で3時間反応させた。その後、210℃でTMA8部を加え、常圧下で1時間反応させた後0.5〜5kPaの減圧下でTmが110℃になるまで反応させ取り出した。得られた樹脂を室温まで冷却後、粉砕し粒子化した。これをポリエステル樹脂(Amo6)とする。Amo6のTgは62℃、Mwは18000、Tmは109℃であった。
反応槽中に、BP−2Pを350部、BPE―20を350部、TPAを150部、IPAを140部及び縮合触媒としてジブチルスズオキサイド3部を入れ、230℃で窒素気流下に、生成する水を留去しながら5時間反応させ、次いで0.5〜2.5kPaの減圧下で3時間反応させた。その後、210℃でTMA60部と無水ピロメリット酸(以下、PMDAと記載)13部を加え、常圧下で2時間反応させ取り出した。得られた樹脂を室温まで冷却後、粉砕し粒子化した。これをポリエステル樹脂(Amo7)とする。Amo7のTgは57℃、Mwは10500、Tmは105℃であった。
反応槽中に、1,9−ノナンジオールを189部、1,12−ドデカン二酸を261部及び縮合触媒としてジブチルスズオキサイド2部を入れ、180℃に昇温し、同温度で窒素気流下に生成する水を留去しながら8時間反応させ、次いで220℃まで徐々に昇温しながら窒素気流下で生成する水を留去しながら3時間反応させ、更に0.007〜0.026MPaの減圧下で水を留去しながら反応させ、結晶性ポリエステル樹脂(Cry1)を得た。
反応槽中に、1,6−ヘキサンジオールを158部、セバシン酸を246部及び縮合触媒としてジブチルスズオキサイド2部を入れ、180℃に昇温し、同温度で窒素気流下に生成する水を留去しながら8時間反応させ、次いで220℃まで徐々に昇温しながら窒素気流下で生成する水を留去しながら3時間反応させ、更に0.007〜0.026MPaの減圧下で水を留去しながら反応させ、結晶性ポリエステル樹脂(Cry2)を得た。
樹脂製造例1〜9のポリオール、多価カルボン酸、縮合触媒の重量部で示した仕込み量及びTg、Mw、Tmを表1にまとめて示した。
次に、樹脂製造例1〜9で製造した結着樹脂を含む発泡性画像形成用トナー組成物の製造方法を示す。
樹脂製造例で得られたポリエステル樹脂、Amo1〜Amo7、Cry1及びCry2を、発泡剤(N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン、三協化成株式会社製DPT系発泡剤セルマイクA)、シアン顔料(PB15:3(C.I.15:3))、エステルワックス(日油株式会社製WE−15)及び荷電制御剤(保土谷化学製、TN−105)と、表2に示した重量比率で予備混合した。予備混合は、ヘンシェルミキサー(日本コークス工業(株)製FM10B)を用いた。その後、二軸混練機((株)池貝製PCM−30)を用い、シリンダ設定温度105±5℃、軸回転数200rpm、供給量5kg/hで溶融混練した後、室温まで冷却した。得られた混練物を、超音速ジェット粉砕機ラボジェット(日本ニューマチック工業(株)製)を用いて微粉砕した後、気流分級機(日本ニューマチック工業(株)製MDS−I)で分級し、体積中位粒径D50が8μmのトナー粒子を得た。ついで、トナー粒子100部にコロイダルシリカ(日本アエロジル製アエロジルR972、平均粒径16nm)0.5部をサンプルミルにて混合して、本開示の発泡性立体画像形成用トナーT−1〜6(製造例1〜6)及びRT−1、2(比較製造例1、2)を得た。製造したトナー組成物の酸価は、JIS K 0070−1992で定められた中和滴定法で測定した。
次に、製造した各発泡性画像形成用トナーを用いた、基板上への現像、定着、及び定着後の印刷画像の各評価方法を、T−1を用いた例で示す。
発泡性画像形成用トナー(T−1)を単位面積当たりのトナー付着量(以下、TAMと記載)が0.84mg/cm2となるように、60g紙(Boise社製X−9)のテスト用紙上にケーキプリント法により現像した。なお、ケーキプリントとは、簡易の現像方法である。ケーキプリントでは、メッシュと紙との間に電位差を設け、メッシュ越しにトナーをまぶすことで、静電気力で紙上にトナーが現像される。現像されるトナー量は、紙の重さ増分を測定することで把握される。得られた未定着画像を、ベルトタイプ定着器(三星電子社製カラーレーザ660モデルの定着器)を使用して、定着速度10mm/秒で定着させた。定着は、120℃から160℃の範囲における5℃間隔の各温度で行った。最低定着温度(MFT)は、コールドオフセットが発生しない最も低い温度、画像高さはその温度でのベタ画像の高さをサーフコム920A(東京精密株式会社製)にて5か所測定し、その平均値を用いた。発泡なし定着厚みとは、トナー層が発泡しないことを仮定した計算値であり、以下の式で算出した。
発泡なし定着厚み=[TAM/1.2]×10(μm)
発泡なし定着厚み=[TAM/1.2]×10(μm)
発泡なし定着厚み(μm)帯電量の測定は、まず前準備として60mLのガラス容器に、磁性体キャリア(KDK社製SY129)28.5g、トナー1.5gを入れた後、HH帯電量は温度50℃、相対湿度80%の環境で、LL帯電量は温度10℃、相対湿度10%の環境で12時間放置した。その後タービュラミキサを使用して10分間撹拌し、電界分離法によりトナーの帯電量を測定し、それぞれHH帯電量とLL帯電量とした。帯電量環境依存性はHH帯電量をLL帯電量で割ることにより算出した。
実施例1と同様に表3に示したTAMの未定着画像を作成した後にMFT、画像高さを測定した。また、帯電量と環境依存性も実施例1に示した方法と同じく測定した。
表3に示すように、実施例1〜8及び比較例1、2のいずれも最低定着温度は130〜140℃となり、DPTの発泡温度である200〜210℃から大きく低減した。
また、トナーの酸価が8〜24mgKOH/gの実施例1〜8及び28mgKOH/gの比較例2では、定着後の画像高さが31〜101μmであり、かつ(定着後画像高さ)÷(発泡なし定着厚み)で計算される画像高さ倍率が4.9〜13.0と良好な値を示した。これに対して、酸価が3mgKOH/gの比較例1では、定着後の画像高さが5μm、画像高さ倍率が0.7と低い値となった。
一方、HH帯電量は実施例1〜8及び比較例1では50〜58μC/gであるのに対し、トナーの酸価が28mgKOH/gの比較例2では28μC/gと低い値となった。LL帯電測定はいずれも例でも62〜73μC/gであり、酸価が高い比較例2では帯電量環境依存性が0.45と低く、帯電量が環境温度や湿度に大きく依存することが明らかとなった。
Claims (15)
- 結着樹脂;
発泡剤;
着色剤;
離型剤;
荷電制御剤;
を含む発泡性画像形成用トナーであって、トナーの酸価が4〜27mgKOH/gである、発泡性画像形成用トナー。 - 結着樹脂が、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、エポキシ−アクリル樹脂、エポキシ−メタクリル樹脂、スチレン−アクリル樹脂、スチレン−メタクリル樹脂及びウレタン系樹脂から選ばれる一種以上である請求項1に記載の発泡性画像形成用トナー。
- 結着樹脂が、ポリエステル樹脂である請求項1又は2に記載の発泡性画像形成用トナー。
- 結着樹脂が、非結晶性ポリエステル樹脂と結晶性ポリエステル樹脂の両方を含む請求項1から3に記載の発泡性画像形成用トナー。
- 結晶性ポリエステルの含有率が、発泡性画像形成用トナーの重量に対して、5〜25重量比である請求項1から4のいずれかに記載の発泡性画像形成用トナー。
- 発泡剤が、ニトロソ化合物、ヒドラジン化合物及びアゾ化合物から選ばれる一種以上である請求項1から5のいずれかに一項記載の発泡性画像形成用トナー。
- 発泡剤が、ニトロソ化合物である請求項6に記載の発泡性画像形成用トナー。
- 発泡剤の含有率が、発泡性画像形成用トナーの重量に対して、0.5〜10重量比である請求項1から7のいずれかに記載の発泡性画像形成用トナー。
- 離型剤が少なくともエステルワックスを含む離型剤である請求項1から8のいずれか一項記載の発泡性画像形成用トナー。
- 外添剤としてコロイダルシリカを含む請求項1から9のいずれか一項記載の発泡性画像形成用トナー。
- 体積中位粒径D50が3〜15μmである請求項1から10のいずれか一項記載の発泡性画像形成用トナー。
- 最低定着温度が150℃以下である請求項1から11のいずれか一項記載の発泡性画像形成用トナー。
- 結着樹脂、発泡剤、着色剤、離型剤、荷電制御剤等を含むトナー原料を、溶融混練する工程、粉砕する工程、分級する工程、外添剤を加えて攪拌混合する工程、を経る、請求項1〜12のいずれかに記載の発泡性画像形成用トナーの、製造方法。
- 溶融混練を、二軸混練機、バンバリーミキサーまたはオープンロール型混練機を用いて行う、請求項13に記載の製造方法。
- 分級を、気流分級機または遠心分級機を用いて行う請求項13に記載の製造方法。
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