JP2021070891A - ボトム衣類 - Google Patents

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真弓 長谷川
Mayumi Hasegawa
真弓 長谷川
めぐみ 金村
Megumi Kanemura
めぐみ 金村
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Abstract

【課題】着用者が運動を行った後でも、臀部の肉がはみ出さず、しかも高いヒップアップ効果を維持することができるボトム衣類を提供する。【解決手段】ボトム衣類の一形態であるショーツ1は、身頃5に結合されて後身頃4の下部4cを覆う補整部材20を備える。補整部材20は、後身頃4およびクロッチ部6により形成される後足刳り部19の第1下端縁19eよりも下方に延在する第2下端縁20eを有する。補整部材20は、身頃5に対する左右の結合部と後身頃4の後中心15との間では後身頃4から遊離している。補整部材20の第2下端縁20eの長さL2は、後足刳り部19の第1下端縁19eの長さL1よりも短い。【選択図】図2

Description

本発明は、たとえばショーツ等のボトム衣類に関する。
従来ボトム衣類として、特許文献1に記載されるように、臀溝部を含む領域を覆う補整部材を含んだ衣類が知られている。この衣類では、補整部材の両端部がボトム本体部の両側部に固定されており、補整部材の下辺の中央部が、ボトム本体部の前部分側に固定されている。これらの両端部と下辺の中央部を除いて、補整部材の上辺及び下辺が、ボトム本体部から分離されている。
このボトム衣類では、補整部材の上辺及び下辺がボトム本体部から分離されているため、補整部材が、本体部の動きとは関係なく、皮膚の動きに追随できる。よって、補整部材が本体部に対してスライドでき、補整部材が本体部とともにずれ上がるのを防止することができる。また、略V字形状の補整部材が、臀部を斜め上方に押し上げるので、ヒップアップ効果を得ることもできる。
特許第5874352号公報
上述したような補整部材を備えるボトム衣類では、補整部材がずれ上がるのを防止することができ、また、ヒップアップ効果を得ることもできる。このように、補整部材を備えるボトム衣類において、臀部をしっかりと覆いつつ、更なるヒップアップ効果を得ることができることが望まれる。特に、着用者が運動を行う前のみならず運動後においても、これらの効果を確実に得られることが重要である。
本発明は、着用者が運動を行った後でも、臀部の肉がはみ出さず、しかも高いヒップアップ効果を維持することができるボトム衣類を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、前身頃と後身頃とを含む身頃と、クロッチ部とを備えたボトム衣類であって、身頃に結合されて後身頃の少なくとも下部を覆う補整部材を備え、補整部材は、後身頃上に延在する上端縁と、後身頃およびクロッチ部により形成される後足刳り部の第1下端縁よりも下方に延在する第2下端縁とを有し、補整部材は、身頃に対する左右の結合部と後身頃の後中心との間では後身頃から遊離しており、補整部材の第2下端縁の長さは、後足刳り部の第1下端縁の長さよりも短い。
このボトム衣類によれば、補整部材は、後身頃の少なくとも下部を覆っており、その第2下端縁が、後足刳り部の第1下端縁よりも下方に延在している。よって、補整部材は、着用者の左右の臀部と臀溝を覆うことができ、臀部の肉(臀溝付近の肉)がはみ出さない。後中心において後身頃に接合されていることで、補整部材は、運動中および運動を行った後でも、左右方向にずれることがない。一方、補整部材が左右の結合部と後中心との間で後身頃から遊離しているので、着用者が例えば股関節まわり(大腿部等)を動かす動きをした場合に、補整部材が着用者の脚の動きに追従して、後身頃に対して相対的にスライドする。よって、補整部材は、運動中および運動を行った後でも、着用者の臀溝を覆い、臀部の肉(臀溝付近の肉)がはみ出さない。さらに、補整部材の第2下端縁の長さは後足刳り部の第1下端縁の長さよりも短くなっており、補整部材の第2下端縁が立体形状に形成されている。第2下端縁が後身頃から遊離しており、かつ第1下端縁よりも下方に延在するので、臀溝の股部寄り(すなわちクロッチ部寄り)の下方からヒップの側部(すなわち左右の結合部付近)にかけて、臀部の肉を下から支えつつ斜め上方に引き上げる効果が得られる。したがって、本発明のボトム衣類によれば、着用者が運動を行った後でも、臀部の肉がはみ出さず、しかも高いヒップアップ効果を維持することができる。
後中心の下部には、後身頃または後身頃と補整部材の両方がいせ込まれたいせ込み部が形成されていてもよい。この場合、後身頃が丸みを帯びた形状となるので、左右の臀部をそれぞれ確実に包み込むことができる。補整部材も併せていせ込まれていると、臀溝付近の肉を確実に包み込むことができる。
補整部材の中央下端部はクロッチ部に結合されており、補整部材は、補整部材の中央下端部と第2下端縁との間の部位でクロッチ部に交差しており、当該交差部位より上方ではクロッチ部から遊離していてもよい。この場合、補整部材がクロッチ部を覆う部分のうち、交差部位より上方(又は着用状態では後方とも言える)では補整部材が遊離している。よって、この遊離している範囲においては、補整部材がクロッチ部とは独立して動いたり伸縮したりできるので、より下方(前方)から引っ張り上げ力を及ぼすことができる。これによってヒップアップ効果が一層高められている。
補整部材は、後中心と左右の結合部とに交差する長手方向において伸縮性を有してもよい。この場合、臀部を覆う効果と引き上げる効果の双方が好適に発揮される。
補整部材の上端縁は、着用者の臀部の頂部に対応する後身頃のトップ部よりも下方を通っていてもよい。この場合、補整部材が臀部の頂部(この部分はヒップトップとも呼ばれる部分である)を覆わないので、着用者の臀部を抑え過ぎることなく、又は潰すことなく、臀部を下から支えることができる。
補整部材は、後身頃に対してもっとも大きく下方にずれた場合でも、補整部材の上端縁が後足刳り部の第1下端縁より下方に位置することのないように設けられていてもよい。この場合、着用者が例えば比較的激しい運動を行った際に、補整部材の上端縁が後身頃の第1下端縁より下方に位置することがない。後身頃と補整部材とが長手方向(左右方向)の全域にわたって少なくとも一部分において常に重なり合っている。
補整部材はレース生地からなってもよい。この場合、臀部の肉のはみ出し防止とヒップアップを実現しつつ、美観性に優れる。たとえば、レース生地によってアクセントを付けたり、所望の装飾を施したりすることができる。
本発明によれば、着用者が運動を行った後でも、臀部の肉がはみ出さず、しかも高いヒップアップ効果を維持することができる。
本開示の第1実施形態に係るボトム衣類を示す正面図である。 図1に示したボトム衣類の背面図である。 後中心付近を一部拡大して示す図である。 後足刳り部付近を斜め下方から見て示す図である。 ボトム衣類を裏返した状態で、後足刳り部付近を斜め下方から見て示す図である。 ボトム衣類の着用状態を斜め後方から見て示す図である。 着用者が運動を行った場合のボトム衣類の着用状態を示す図である。 ボトム衣類の着用状態を下方から見て示す図である。 実施例に係るボトム衣類を用いた着用試験を示す図であり、図9(a),(b)は運動前の外観を示す図、図9(c),(d)は運動後の外観を示す図である。 比較例に係るボトム衣類を用いた着用試験を示す図であり、図10(a),(b)は運動前の外観を示す図、図10(c),(d)は運動後の外観を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図面の説明において同一要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
まず図1および図2を参照して、本実施形態のショーツ1の基本構成について説明する。ボトム衣類の一実施形態であるショーツ1は、たとえば女性用の下半身衣類(下着)である。ショーツ1は、たとえば伸縮性を有する生地からなり、着用者に望ましいフィット感を与え得る。ショーツ1は、複数のパーツを組み合わせた構成を有しており、機能面においてもデザイン面においても優れている。ショーツ1は、前身頃2と後身頃4とを含む身頃5と、クロッチ部6とを備える。前身頃2は、着用者の下半身の前部(主として腹部および下腹部)を覆い、後身頃4は、着用者の下半身の後部および側部(主として臀部)を覆う。
前身頃2および後身頃4は、それぞれ、伸縮性を有する生地からなる。前身頃2および後身頃4は、それぞれ、少なくとも左右方向に伸縮性を有する。前身頃2および後身頃4は、上下方向に伸縮性を有してもよい。本明細書において伸縮性とは、生地の伸び易さを意味する。伸縮性は、所定の力で生地をある方向に引っ張った際に、その生地がどの程度伸びるか(生地のサイズがどの程度変化するか)に基づいて定義され得る。
前身頃2および後身頃4は、左右の脇接ぎ部3,3で互いに結合されており、筒状をなしている。前身頃2および後身頃4は、たとえば脇接ぎ部3,3で縫合されている。脇接ぎ部3,3は、着用者のヒップのやや前側に位置してもよい。すなわち、ショーツ1を平置きした場合に、脇接ぎ部3,3が前側に表れてもよい。前身頃2の左右方向の長さは、後身頃4の左右方向の長さよりも短い。ショーツ1を平置きした場合に、脇接ぎ部3,3が前後の境界である折り目部に位置してもよい。その場合、前身頃2の左右方向の長さと、後身頃4の左右方向の長さが等しい。ショーツ1を平置きした場合に、脇接ぎ部3,3が後側に表れてもよい。その場合、前身頃2の左右方向の長さは、後身頃4の左右方向の長さよりも長い。
前身頃2の上端縁2aと後身頃4の上端縁4aとは、環状をなしている。後身頃4の上端縁4aのみに、着用者の腰部に対してショーツ1をフィットさせるための帯状の弾性部材7が取り付けられている。
ショーツ1では、前身頃2の中央下端部2bと後身頃4の中央下端部4bとが、クロッチ部6にそれぞれ結合されている。より具体的には、前身頃2の中央下端部2bおよび後身頃4の中央下端部4bが、たとえば、クロッチ部6の前端縁6aおよび後端縁6bにそれぞれ縫合されている。クロッチ部6は、たとえば二重構造を有する伸縮性生地からなる。これらの前身頃2、後身頃4、およびクロッチ部6によって、着用者の下半身を覆うショーツ1が構成されており、着用者の足(詳細には大腿部)が通される左右一対の環状の足刳り部13,13が形成されている。前身頃2、後身頃4、およびクロッチ部6には、それぞれ伸縮性生地が用いられる。たとえば、本実施形態のショーツ1に用いられる伸縮性生地としては、緯編地や経編地が挙げられ、たとえばスムース、フライス、天竺、トリコット、ラッセルなどが挙げられる。これらの生地は、コットンからなってもよく、化学繊維からなってもよく、これらが混合された生地であってもよい。なお、前身頃2、後身頃4、およびクロッチ部6の少なくともいずれかが、伸縮性を有しない又は伸縮性をほとんど有しない生地(たとえば織物等)からなってもよい。
続いて、図2以降を参照して、本実施形態のショーツ1が後身頃4側において備える構成について詳細に説明する。ショーツ1では、着用者の臀部の肉、より詳細には、臀溝付近の肉を覆ってはみ出しを防止する効果を狙いとしている。さらにショーツ1では、これらの肉を引っ張り上げてヒップアップする効果を狙いとしている。これらの効果は、以下に詳述する構成のおかげで、着用者が運動を行う前のみならず、運動中や運動後においても得られる。ここでいう「運動」とは、日常的な動きを含み、膝の屈伸運動程度の下半身の軽い動きをも含む。
後身頃4は、たとえば1枚の生地からなる。後身頃4は、着用者の臀部の全体を覆うことができる範囲に配置されている。たとえば、後身頃4の下端縁4eは、着用者の臀溝付近を通るように設定される。なお、後身頃4の下端縁4eが、着用者の臀溝よりも多少上側の位置に設定されてもよい。また、後身頃4が、二重構造を有してもよい。後身頃4の下端縁4eと、クロッチ部6の側端縁6cとによって、足刳り部13の後側部分である後足刳り部19が形成されている。後足刳り部19は、下端縁4eと側端縁6cの一部とを含む第1下端縁19eを有する。
ショーツ1は、後身頃4の少なくとも下部4cを覆い、着用者の臀部を支える補整部材20を備える。補整部材20は、所定の幅を有する帯状を呈しており、クロッチ部6が設けられた領域から左右の脇接ぎ部3,3にかけて、斜め上方に延在している。後身頃4の左右方向の中央に形成された後中心15に関して、補整部材20は対称に形成されている。言い換えれば、補整部材20は、クロッチ部6の位置を下端(頂点)として略V字状(二等辺三角形状)に延在している。補整部材20は、たとえばレース生地からなる。補整部材20は、後中心15と脇接ぎ部3とに交差する長手方向において伸縮性を有する。補整部材20は、補整部材20の中でその伸縮性が最大となる方向が、二等辺三角形の2つの斜辺の方向、すなわち上端縁20aに沿う方向であってもよい。下部4cとは、後身頃4を概ね上下に2等分した場合の下部である。補整部材20は、後身頃4の下部4cのみを覆ってもよいし、下部4cおよび上部の一部を覆ってもよい。
補整部材20の伸長性は、1.50kgfの荷重をかけた際の伸び率において、たとえば80%である。補整部材20の伸長性は、より好ましくは、70%〜90%の範囲内の値である。伸長性が70%を下回ると、ショーツ1を着用しにくくなり、90%を上回ると、ヒップアップ効果が弱くなる。また補整部材20の伸長回復性は、30%伸長時において、たとえば行きの荷重が100(cN)、戻りの荷重が70(cN)である。補整部材20の伸長回復性は、より好ましくは、20cN〜250cNの範囲内の値である。伸長回復性が20cNを下回ると、ヒップアップ効果が弱くなり、250cNを上回ると、生地(部材)による段差が生じてしまう。これらの伸長性および伸長回復性の測定は、例えば定速伸長形引張試験機を用いて実施できる。これらの試験では、例えば160mm×50mmの帯状に切り出した試験片を、裾と並行な方向を長手方向(160mm)として4枚用意し、そのうちの2枚を伸長性試験用、2枚を伸長回復性試験用として用いる。伸長性試験では、つかみ間隔100mmとして試験機に取り付け、300mm±20mm/minの速度で伸長させ、1.50kgfの荷重をかけた際の伸び率を測定する。また伸長回復性試験では、伸長性試験と同様に試験片を試験機に取り付け、300mm±20mm/minの速度で、伸長回復を複数回繰り返し、30%伸長時の回復力(cN)を測定する。本明細書における「伸縮性」の伸縮特性は、「伸長性、伸長回復性」試験によって確認することができる特性である。
補整部材20は、左右の脇接ぎ部3,3と後中心15とにおいて、後身頃4に結合されている。脇接ぎ部3,3は、身頃5に対する補整部材20の左右の結合部である。より詳細には、補整部材20は、たとえば、左右の脇接ぎ部3,3と後中心15とにおいて、後身頃4に縫合されている。なお、後身頃4に対する補整部材20の結合形態は、縫合に限られず、たとえば接着等であってもよい。補整部材20は、その中央下端部20bにおいてもクロッチ部6に結合されているが、その点については後述する。
後身頃4には、臀部の丸みを包み込めるような工夫がなされている。図3に示されるように、後中心15の下部には、後身頃4および補整部材20の両方がいせ込まれたいせ込み部22が形成されている。後身頃4の後中心15の裏面側(肌側)には、帯状の弾性部材23が設けられており、この弾性部材23が後身頃4に縫合されている。この際に、後身頃4および補整部材20が所定の範囲において縫い縮められ、ギャザーを形成している。いせ込み部22は、たとえば上端縁4aと中央下端部4bの中間部よりも上の位置から、中央下端部4bすなわちクロッチ部6の位置(クロッチ接ぎ部24)まで延在している。このようないせ込み部22により、ヒップを左右に分けて丸みを形成している。なお、後身頃4のみにいせ込み部22が設けられており、後中心15において結合された補整部材20がいせ込まれていなくてもよい。その場合でも、後身頃4のいせ込みにより、左右のヒップの丸みを出すことができる。本実施形態のように補整部材20も併せていせ込まれていると、後身頃4のみにいせ込みが形成される場合に比して、さらに立体的に左右のヒップの丸みを出すことができる。
図1〜図3に示されるように、補整部材20は、脇接ぎ部3,3と後中心15との間では後身頃4から遊離している。補整部材20を上記長手方向で見た場合に、補整部材20は、両端に位置する脇接ぎ部3と後中心15を除く位置で、後身頃4に対する接合部を持たない。これにより、補整部材20は、両端の結合位置と後述する中央下端部20bを除いては、後身頃4に対して独立して動くことが可能になっている。
続いて、図3および図4を参照して、後身頃4に対して補整部材20が設けられる領域について説明する。以下において、着用者が運動を行った場合等の特別な状況を除き、ショーツ1を平置きにした場合について説明する。図4では、クロッチ部6に対する補整部材20の固定状態(結合状態)を理解しやすくするため、ショーツ1を下方から見て示している。図3に示されるように、補整部材20の上端縁20aは、後身頃4上に延在している。より詳細には、補整部材20は、その上端縁20aが着用者の臀部の頂部に対応する後身頃4のトップ部4fよりも下方を通るように配置されている。補整部材20は、その上端縁20aが後身頃4のトップ部4fに重なるように配置されてもよい。
一方、補整部材20の第2下端縁20eは、後足刳り部19の第1下端縁19eよりも下方で延在する。レース生地からなる補整部材20の場合、その端縁は、連続する凸状部からなるパターンとそれらの間の谷部からなるパターンとが形成されている。「第2下端縁20eが第1下端縁19eよりも下方で延在する」とは、凸状部のみが第1下端縁19eから突出することを意味するのではなく、谷部と第1下端縁19eとの間に少なくとも目視で容易に認識し得る距離が存在することを意味する。たとえば、図4に示す例では、谷部と第1下端縁19eとの間に、凸状部の高さに相当する程度の距離が存在している。換言すれば、補整部材20の第2下端縁20eは、後足刳り部19の第1下端縁19eよりも下方に突出している。
補整部材20は、補整部材20の中央下端部20bと第2下端縁20eとの間の部位でクロッチ部6に交差している。この交差部位Pと脇接ぎ部3との間の全域において、第2下端縁20eが、第1下端縁19eよりも下方に位置する。補整部材20の中央下端部20bは、クロッチ部6の中央部6f付近に結合されている。中央部6fは、クロッチ部6の幅方向および前後方向における中央部である。たとえば、補整部材20の中央下端部20bのV字状の端縁が、中央部6fに縫合されている。上述した後中心15の縫合部は、クロッチ接ぎ部24に到達している。一方、交差部位Pより上方では、補整部材20は、クロッチ部6から遊離している。言い換えれば、補整部材20は、後身頃4のクロッチ部6に対する結合部位であるクロッチ接ぎ部24には接続されていない。補整部材20は、クロッチ部6の側端縁6cに対して、交差部位Pにて結合されているが、この交差部位Pから脇接ぎ部3の下端3b(図1参照)までの間では、第1下端縁19e(側端縁6cおよび下端縁4e)から遊離している。
さらに図5を参照して、補整部材20の立体形状について説明する。図5は、ショーツ1を裏返した状態で、後足刳り部19付近を斜め下方から見て示す図である。ショーツ1において、補整部材20の第2下端縁20eの長さL2は、後足刳り部19の第1下端縁19eの長さL1よりも短くなっている。ここでいう第2下端縁20eの長さとは、補整部材20に関して、交差部位Pから脇接ぎ部3の下端3bまでの間の生地端部に沿った長さである。第1下端縁19eの長さとは、後足刳り部19すなわち後身頃4およびクロッチ部6に関して、交差部位Pから脇接ぎ部3の下端3bまでの間の生地端部に沿った長さである。このようにして、図1にも示されるように、補整部材20の第2下端縁20eが短く設定されることにより、第2下端縁20eが立体的な形状をなしている。これによって、補整部材20の第2下端縁20eが着用者の臀溝付近の肉を立体形状で支える構造が形成されている。補整部材20によれば、包み込んだ臀部をしっかりと持ち上げることができる。
後足刳り部19の第1下端縁19eの長さL1に対する補整部材20の第2下端縁20eの長さL2の比は、臀部を包み込むのに好適な値として、たとえば0.8〜0.9の範囲内に設定される。この比が0.8を下回ると生地部にしわが寄る又は履き心地が悪くなるといったデメリットが生じ得る。この比が0.9を上回るとヒップアップ効果が弱いというデメリットが生じ得る。これらのしわの発生、履き心地、及びヒップアップ効果の観点では、比が0.8〜0.9の範囲内であることが好ましい。なお、補整部材20として伸びにくい材料を用いる場合には、上記の比が0.9以上であってもよい。
本実施形態のショーツ1によれば、補整部材20は、後身頃4の少なくとも下部4cを覆っており、その第2下端縁20eが、後足刳り部19の第1下端縁19eよりも下方に延在している。よって、補整部材20は、着用者の左右の臀部と臀溝を覆うことができ、臀部の肉(臀溝付近の肉)がはみ出さない(図6参照)。補整部材20は、パンツ等の衣服に対して臀溝付近の後身頃4によって生まれる肉の段差を響きにくくする、いわゆるスムージング効果も奏する。また、後中心15において後身頃4に接合されていることで、補整部材20は、運動中および運動を行った後でも、左右方向にずれることがない。一方、補整部材20が脇接ぎ部3と後中心15との間で後身頃4から遊離しているので、着用者が例えば股関節まわり(大腿部等)を動かす動きをした場合に、補整部材20が着用者の脚の動きに追従(又は追随)して、後身頃4に対して相対的にスライドする(図7参照)。よって、補整部材20は、運動中および運動を行った後でも、着用者の臀溝を覆い、臀部の肉(臀溝付近の肉)がはみ出さない。さらに、補整部材20の第2下端縁20eの長さL2は後足刳り部19の第1下端縁19eの長さL1よりも短くなっており、補整部材20の第2下端縁20eが立体形状に形成されている。第2下端縁20eが後身頃4から遊離しており、かつ第1下端縁19eよりも下方に延在するので、臀溝の股部寄り(すなわちクロッチ部6寄り)の下方からヒップの側部(すなわち脇接ぎ部3)にかけて、臀部の肉を下から支えつつ斜め上方に引き上げる効果が得られる(図8に示される引き上げ方向D1参照)。また別の観点では、後身頃4が上向きの方向に臀部を引き上げるのに対し(図8に示される引き上げ方向D2参照)、補整部材20は後中心15に結合されているため、後中心15から左右の側部に向けてV字状に力がはたらき、上記したように臀部を斜め上方に引き上げる(引き上げ方向D1参照)。このように、補整部材20による引き上げ角度は、後身頃4による引き上げ角度とは異なっている。したがって、本発明のショーツ1によれば、着用者が運動を行った後でも、臀部の肉がはみ出さず、しかも高いヒップアップ効果を維持することができる。
従来のボトム衣類では、臀溝付近の肉が運動後にはみ出したり、あるいは、臀溝付近の肉がはみ出すことを防止できても、十分なヒップアップ効果が得られなかったりする場合があった。本実施形態のショーツ1によれば、これらの2つの効果が好適に奏される。従来は平面で臀部を押さえていたが、本実施形態は丸みを帯びた立体面で臀部を押さえるので、臀部を立体的に引き上げることができる。
後中心15の下部にいせ込み部22が形成されているので、左右のヒップの丸みを出すことができる。後身頃4が丸みを帯びた形状となり、左右の臀部をそれぞれ確実に包み込むことができる。補整部材20も併せていせ込まれていると、さらに立体的に左右のヒップの丸みを出すことができ、臀溝付近の肉を確実に包み込むことができる。
補整部材20がクロッチ部6を覆う部分のうち、交差部位Pより上方(又は着用状態では後方とも言える)では補整部材20が遊離している。よって、この遊離している範囲においては、補整部材20がクロッチ部6とは独立して動いたり伸縮したりできるので、より下方(前方)から引っ張り上げ力(図8に示される引き上げ方向D1参照)を及ぼすことができる。これによってヒップアップ効果が一層高められている。
補整部材20が長手方向において伸縮性を有するので、臀部を覆う効果と引き上げる効果の双方が好適に発揮される。また、補整部材20の伸縮性は、ヒップアップ効果と、スムージング効果をもたらす。
補整部材20の上端縁20aが、臀部の頂部に対応するトップ部4fよりも下方を通っているので、補整部材20が臀部の頂部(この部分はヒップトップとも呼ばれる部分である)を覆わない。よって、着用者の臀部を抑え過ぎることなく、又は潰すことなく、臀部を下から支えることができる。
補整部材20のスライド機能に関連して、補整部材20の上端縁20aの位置の下限を特定すると、補整部材20は、後身頃4に対してもっとも大きく下方にずれた場合でも、補整部材20の上端縁20aが後足刳り部19の第1下端縁19eより下方に位置することのないように設けられることが好ましい。着用者が例えば比較的激しい運動を行った際に、補整部材20の上端縁20aが後身頃4の下端縁4eより下方に位置することがない。後身頃4と補整部材20とが長手方向(左右方向)の全域にわたって少なくとも一部分において常に重なり合っているので、臀部の肉のサポートに好適である。
補整部材20はレース生地からなる。臀部の肉のはみ出し防止とヒップアップを実現しつつ、美観性に優れる。たとえば、レース生地によってアクセントを付けたり、所望の装飾を施したりすることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限られない。たとえば、補整部材20は、レース生地に限られない。補整部材20は、弾性を有する帯状部材であってもよい。補整部材20は、スパンデックス等の弾性糸が編み込まれた編地であってもよい。いせ込み部22が省略されてもよい。
補整部材20の第2下端縁20eが、交差部位Pとクロッチ接ぎ部24との間でクロッチ部6に結合されていてもよい。補整部材20が伸縮性を有しない材料からなってもよい。補整部材20が設けられる上下方向の範囲は、上記実施形態より大きくてもよく、上記実施形態より小さくてもよい。すなわち、上記実施形態より太い帯状の補整部材が設けられてもよく、上記実施形態より細い帯状の補整部材が設けられてもよい。
補整部材20が長手方向において伸縮性を有していなくてもよい。その場合、補整部材20は、ヒップアップ効果をもたらすが、スムージング効果に関しては、上記実施形態よりも低減される。
身頃5の形態は、上記実施形態に特に限定されない。前身頃2および後身頃4が結合される脇接ぎ部3,3は、着用者のヒップのやや前側に位置してもよい。すなわち、ショーツ1を平置きした場合に、脇接ぎ部3,3が前側に表れてもよい。前身頃2の左右方向の長さは、後身頃4の左右方向の長さよりも短い。ショーツ1を平置きした場合に、脇接ぎ部3,3が後側に表れてもよい。その場合、前身頃2の左右方向の長さは、後身頃4の左右方向の長さよりも長い。ショーツ1を平置きした場合に、脇接ぎ部3,3が前後の境界である折り目部に位置してもよい。その場合、前身頃2の左右方向の長さと、後身頃4の左右方向の長さが等しい。
元々別体とされた前身頃2および後身頃4が結合(接ぎ)によって筒状に形成される形態に限られない。その場合には脇接ぎ部3は存在しない。ボトム衣類は、前身頃2と後身頃4とを含む身頃5が筒状に編み立てられた形態を採ってもよい。すなわち、身頃5が一体的に編み立てられてもよい。各生地の結合形態は、縫合に限られず、たとえば接着等であってもよい。前身頃2および後身頃4に対するクロッチ部6に関しても、接ぎに限られず一体に編み立てられることで形成されてもよい。
補整部材20は、身頃5の脇接ぎ部3,3に結合される場合に限られない。補整部材20は、身頃5の側部の適宜の位置に結合されてよい。補整部材20は、後身頃4に結合されてもよく、前身頃2に結合されてもよい。補整部材20の中央下端部20bは、クロッチ部6の中央部6f以外の部位に結合されてもよい。
本発明は、ショーツに限られず、ボディスーツ、ガードル又は水着等に適用されてもよい。ボディスーツ、ガードル又は水着等においても、上記と同様の構成を有する身頃および補整部材により、着用者が運動を行った後でも、臀部の肉がはみ出さず、しかも高いヒップアップ効果を維持することができる。
続いて、図9および図10を参照して、実際に被検者(モデル)にショーツを着用させて行った着用試験の試験結果について説明する。これらの着用試験では、運動前と運動後のショーツと臀部の変化を主に観察した。運動の内容としては、屈伸運動3回と足上げ2回を行った。図9および図10では、被検者の臀部を撮影した実際の写真から、体形および衣類の外形のみを抽出して示している。図9に示される実施例に係る試験結果は、上述したショーツ1と同様の構成を有するショーツを用いて行ったものである。図9(c),(d)に示されるように、実施例のショーツ100では、運動後においても、運動前とほとんど変化なく、第2下端縁20eのずれがほとんど見られなかった。また図からは読み取りづらいが、運動後においても、ヒップアップした感じが認められた。
一方、図10に示されるように、比較例に係るショーツ200は、補整部材20と同様の位置に設けられた補整部材202が、後身頃201に対して遊離せずに略全域で固定されている。図10(a),(b)に示されるように、比較例のショーツ200では、運動前は臀溝付近の肉も補整部材202に包み込まれているが、図10(c),(d)に示されるように、運動後においては、補整部材202がずれている感じが認められ、臀溝付近の肉のはみ出しが確認された。
また、図示は省略するが、補整部材20と同様に後身頃から遊離した補整部材を備えるが、後中心15における結合がなく後中心15においても遊離し、かつ、補整部材の第2下端縁が後身頃(後足刳り部)の下端縁にほぼ揃っている比較例についても検討した。運動後において、補整部材の下端縁のずれは認められなかったが、ヒップアップした感じも認められなかった。
1…ショーツ(ボトム衣類)、2…前身頃、2b…中央下端部、3…脇接ぎ部、4…後身頃、4a…上端縁、4c…下部、4f…トップ部、5…身頃、6…クロッチ部、6f…中央部、15…後中心、13…足刳り部、19…後足刳り部、19e…第1下端縁、20…補整部材、20a…上端縁、20b…中央下端部、20e…第2下端縁、22…いせ込み部、P…交差部位。

Claims (7)

  1. 前身頃と後身頃とを含む身頃と、クロッチ部とを備えたボトム衣類であって、
    前記身頃に結合されて前記後身頃の少なくとも下部を覆う補整部材を備え、
    前記補整部材は、前記後身頃上に延在する上端縁と、前記後身頃および前記クロッチ部により形成される後足刳り部の第1下端縁よりも下方に延在する第2下端縁とを有し、
    前記補整部材は、前記身頃に対する左右の結合部と前記後身頃の後中心との間では前記後身頃から遊離しており、
    前記補整部材の前記第2下端縁の長さは、前記後足刳り部の前記第1下端縁の長さよりも短い、ボトム衣類。
  2. 前記後中心の下部には、前記後身頃または前記後身頃と前記補整部材の両方がいせ込まれたいせ込み部が形成されている、請求項1に記載のボトム衣類。
  3. 前記補整部材の中央下端部は前記クロッチ部に結合されており、
    前記補整部材は、前記補整部材の中央下端部と前記第2下端縁との間の部位で前記クロッチ部に交差しており、当該交差部位より上方では前記クロッチ部から遊離している、請求項1または2に記載のボトム衣類。
  4. 前記補整部材は、前記後中心と前記左右の結合部とに交差する長手方向において伸縮性を有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載のボトム衣類。
  5. 前記補整部材の前記上端縁は、着用者の臀部の頂部に対応する前記後身頃のトップ部よりも下方を通っている、請求項1〜4のいずれか一項に記載のボトム衣類。
  6. 前記補整部材は、前記後身頃に対してもっとも大きく下方にずれた場合でも、前記補整部材の前記上端縁が後足刳り部の前記第1下端縁より下方に位置することのないように設けられている、請求項1〜5のいずれか一項に記載のボトム衣類。
  7. 前記補整部材はレース生地からなる、請求項1〜6のいずれか一項に記載のボトム衣類。
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