以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る洗面化粧台を模式的に表す斜視図である。
図1に表したように、洗面化粧台10は、洗面ボウル20と、水栓装置22と、キャビネット24と、を備える。洗面化粧台10は、洗面空間に設置される。洗面化粧台10は、利用者の手洗いなどを可能にする。洗面空間は、例えば、洗面所である。但し、洗面空間は、洗面化粧台10が設置される任意の空間でよい。
洗面ボウル20は、ボウル部20aと、バックガード部20bと、を有する。ボウル部20aは、下方に向かって凹んだ凹状に形成されている。ボウル部20aは、排水口(不図示)を有する。排水口は、ボウル部20aの底部に設けられる。排水口は、排水管に接続され、ボウル部20aに吐水された水を排水管に流す。
バックガード部20bは、ボウル部20aの後端から上方に延びる。バックガード部20bは、必要に応じて設けられ、省略可能である。洗面ボウル20の形状は、少なくともボウル部20aを有する任意の形状でよい。
水栓装置22は、例えば、ボウル部20aよりも上方に延びる壁面に設けられる。水栓装置22は、例えば、洗面ボウル20のバックガード部20bに取り付けられ、ボウル部20aの上方に配置される。これにより、水栓装置22は、洗面ボウル20のボウル部20aに向けて水を吐水する。なお、本願明細書において、水栓装置22から吐水する水は、冷水のみならず、加温されたお湯も含むものとする。
水栓装置22の取付位置は、上記に限ることなく、例えば、洗面ボウル20の後部上方に設けられる取付パネル(バックパネル)などに取り付けてもよいし、洗面所などの壁面に直接取り付けてもよい。水栓装置22の取付位置は、ボウル部20a内に水を吐水可能な任意の位置でよい。水栓装置22の取付位置は、洗面ボウル20の形状などに応じて適宜設定すればよい。
水栓装置22は、ボウル部20aへ水を吐水する吐水部22aを有する。吐水部22aは、いわゆるスパウトである。また、水栓装置22は、上面の上に洗面用具や眼鏡などの物品を載置可能とする棚部22bを有する。吐水部22aは、棚部22bの下部に設けられている。但し、水栓装置22の形状は、これに限定されるものではない。水栓装置22は、必ずしも棚部22bを有しなくてもよい。水栓装置22の形状は、少なくとも吐水部22aを有し、ボウル部20aへ水を吐水可能な任意の形状でよい。
キャビネット24は、洗面ボウル20の下方に設けられる。キャビネット24は、洗面ボウル20を支持する。キャビネット24は、例えば、下部キャビネット、あるいはフロアキャビネットなどと呼ばれる場合もある。
キャビネット24は、例えば、本体部24aと、2つの引き出し24b、24cと、を有する。各引き出し24b、24cは、内部に物品を収納可能とする。なお、引き出しの数は、2つに限ることなく、1つでもよいし、3つ以上でもよい。また、キャビネット24は、引き出し式のキャビネットに限ることなく、扉式のキャビネットでもよい。
キャビネット24は、必ずしも洗面ボウル20を支持しなくてもよい。洗面ボウル20は、例えば、洗面所などの壁面に直接取り付けてもよい。キャビネット24は、洗面ボウル20の下方に設けられ、内部に物品を収納可能とする任意の構成でよい。
洗面化粧台10は、例えば、ミラーキャビネット26と、照明装置28と、をさらに備える。
ミラーキャビネット26は、ボウル部20aを有する洗面ボウル20よりも上方に設置される。ミラーキャビネット26は、キャビネット本体26aと、3枚の扉26b〜26dと、を有する。キャビネット本体26aは、前方を開口させた略直方体の開口箱状であり、内部に物品を収納可能とする。各扉26b〜26dの前面には、鏡が設けられている。なお、ミラーキャビネット26に設けられる扉及び鏡の数は、3枚に限ることなく、1枚又は2枚でもよいし、4枚以上でもよい。
照明装置28は、ミラーキャビネット26の上部に設けられている。照明装置28は、例えば、ミラーキャビネット26において各扉26b〜26dよりも上方に設けられる。照明装置28は、下方に向かって光を照射し、各扉26b〜26d(各鏡)、及びボウル部20aを照らす。照明装置28は、ミラーキャビネット26の上部に限ることなく、ミラーキャビネット26の下部や側端部、内部に設けてもよい。
図2及び図3は、第1の実施形態に係る洗面化粧台の一部を模式的に表す断面図である。
図2は、キャビネット24を側方から見た断面図であり、図3は、キャビネット24を前方から見た断面図である。
図2及び図3に表したように、キャビネット24は、物品の収納を可能にする収納空間S1と、電気機器12の設置を可能にする機器設置空間S2と、を有する。
収納空間S1は、例えば、引き出し24b、24cが収納される空間である。例えば、キャビネット24が扉式である場合、収納空間S1は、扉の内側の収納用の空間である。収納空間S1は、洗面用具などの物品の収納を可能にする任意の空間でよい。
機器設置空間S2は、キャビネット24の内部の空間において、収納空間S1よりも奥側に配置される。これにより、例えば、設置された電気機器12が物品の収納の妨げになってしまうことを抑制することできる。
洗面化粧台10は、排水管30を備える。排水管30は、キャビネット24の内部において、洗面ボウル20のボウル部20aの排水口と建築の排水管との間に設けられ、ボウル部20aの排水口に流れた水を建築の排水管に排水する。排水管30は、例えば、キャビネット24内において、収納空間S1よりも奥側に配置される。これにより、排水管30が物品の収納の妨げになってしまうことを抑制することできる。
機器設置空間S2は、例えば、キャビネット24内において、収納空間S1よりも奥側に配置されるとともに、排水管30の側方に配置される。電気機器12は、例えば、排水管30の側方に並べて設置される。これにより、排水管30の設置によって空いてしまう排水管30の側方の空間に電気機器12を設置し、キャビネット24の内部の空間の奥側の領域を有効的に活用することができる。
電気機器12は、機器設置空間S2に設置された状態で使用される。電気機器12は、例えば、機器設置空間S2に着脱可能に設置される。電気機器12は、洗面化粧台10とは別に用意され、洗面化粧台10の機器設置空間S2に設置して使用される。電気機器12は、例えば、洗面化粧台10のオプション機器である。但し、電気機器12は、工場出荷時などにおいて初めから洗面化粧台10に組み込まれていてもよい。換言すれば、洗面化粧台10は、電気機器12を備えていてもよい。
電気機器12は、電源スイッチ12aを有する。電源スイッチ12aは、電気機器12の外装ケース12bの外面に設けられる。電気機器12は、例えば、電源スイッチ12aを正面側に向けた状態で、機器設置空間S2に設置される。
電気機器12は、電源スイッチ12aの操作により、通電をオンした状態、及び通電をオフした状態を切り替えることができる。通電をオンした状態とは、例えば、電気機器12に電力を供給し、電気機器12を動作可能とした状態である。通電をオフした状態とは、例えば、電気機器12への電力の供給を停止し、電気機器12の動作を停止させた状態である。
電気機器12は、例えば、給水管などから供給された水をお湯に変換して水栓装置22に供給する電気温水器である。電気機器12は、例えば、洗面ボウル20の前方に立った利用者の足元を温める足元暖房機などでもよい。電気機器12は、洗面化粧台10に設置して使用される任意の機器でよい。なお、電気機器12を足元暖房機とする場合には、例えば、電気機器12を引き出し24cの下方から引き出し24cより奥側にまたがるように設けてもよい。換言すれば、機器設置空間S2は、収納空間S1より奥側だけでなく収納空間S1の下方にも配置してもよい。また、機器設置空間S2は、収納空間S1の下方のみに配置してもよい。キャビネット24は、収納空間S1よりも奥側又は下方に機器設置空間S2を配置する。
図4は、第1の実施形態に係る水栓装置を模式的に表す正面図である。
図4に表したように、洗面化粧台10は、操作部40と、報知部42と、を備える。操作部40は、キャビネット24の外部に設けられ、電気機器12の通電のオン・オフの切り替えを可能にする。操作部40は、例えば、水栓装置22の棚部22bに設けられる。但し、操作部40を設ける位置は、水栓装置22に限定されるものではない。操作部40は、例えば、洗面ボウル20のバックガード部20bやミラーキャビネット26などに設けてもよいし、単体で洗面所などの壁面に設けてもよい。操作部40を取り付ける位置は、外側に露出し、利用者などが外側から操作可能な任意の位置でよい。
操作部40は、例えば、電気機器12の電源スイッチ12aをオンにした状態で操作することにより、電気機器12の通電のオン・オフの切り替えを可能にする。但し、これに限ることなく、例えば、操作部40の操作にともなうオン・オフの切り替えを電源スイッチ12aの操作に優先させ、電源スイッチ12aの状態に関わらず、操作部40の操作によってオン・オフを切り替えてもよいし、操作部40と電源スイッチ12aとを連動させ、一方をオンにしたら他方もオンになり、一方をオフにしたら他方もオフになるように、一方の操作を他方に反映させてもよい。
操作部40は、例えば、押しボタン式のスイッチである。但し、操作部40の構成は、これに限ることなく、例えば、静電容量式のスイッチやスライド式のスイッチ、あるいはレバー式のスイッチなどでもよい。操作部40は、電気機器12の通電をオンするためのオン操作と、電気機器12の通電をオフするためのオフ操作と、を有する任意の部材でよい。操作部40の構成は、電気機器12の通電のオン・オフを切り替え可能な任意の構成でよい。
報知部42は、電気機器12への通電のオン・オフの状態を報知する。この例において、報知部42は、水栓装置22の棚部22bに設けられたLED(Light Emitting Diode)などの光源である。報知部42は、点灯によって通電のオン状態を報知し、消灯によって通電のオフ状態を報知する。
報知部42は、棚部22bにおいて操作部40の近傍に設けられる。例えば、洗面化粧台10を前方から見た状態における操作部40と報知部42との間の距離は、洗面化粧台10を前方から見た状態における操作部40の最大の長さよりも短い。これにより、光によって報知を行う場合に、利用者などに報知をより認識させ易くすることができる。なお、光によって報知を行う場合には、報知部42は、操作部40と一体的に設けてもよい。例えば、操作部40が押しボタン式のスイッチなどである場合には、操作部40の表面を点灯・消灯させる光源を報知部42としてもよい。
但し、報知部42による報知の態様は、光の点灯及び消灯に限定されるものではない。例えば、音声を出力するスピーカを報知部42とし、音声の出力によって報知を行ってもよい。あるいは、文字や映像などを表示する表示装置を報知部42とし、文字や映像などの表示によって報知を行ってもよい。報知部42の報知の態様は、電気機器12への通電のオン・オフの状態を利用者などに報知可能な任意の態様でよい。報知部42は、利用者などへの報知が可能な任意の機器でよい。
また、報知部42を設ける位置は、水栓装置22に限定されるものではない。報知部42は、例えば、洗面ボウル20のバックガード部20bやミラーキャビネット26などに設けてもよいし、単体で洗面所などの壁面に設けてもよい。報知部42を設ける位置は、利用者などへの報知が可能な任意の位置でよい。
図5は、第1の実施形態に係る洗面化粧台を模式的に表すブロック図である。
図5に表したように、洗面化粧台10は、電源部44と、制御部46と、をさらに備える。電源部44及び制御部46は、例えば、水栓装置22の棚部22bの内部に設けられる。但し、電源部44及び制御部46を設ける位置は、水栓装置22に限ることなく、洗面化粧台10の任意の位置でよい。
電源部44は、電源プラグ44aを有する。電源プラグ44aは、換言すれば、コンセントプラグである。電源部44は、電源プラグ44aを介して商用電源などに接続される。電源部44は、商用電源から供給される交流電力を所定の電力に変換し、洗面化粧台10の各部に供給する。電源部44は、例えば、交流電力を直流電力に変換して供給するAC/DCコンバータである。報知部42や制御部46などの各部は、電源部44からの電力の供給に応じて動作する。
制御部46は、操作部40及び報知部42と接続される。また、制御部46は、キャビネット24の機器設置空間S2に設置された電気機器12と通信可能に構成されている。制御部46と電気機器12との間の通信は、有線でもよいし、無線でもよい。制御部46は、電気機器12に制御信号を送信可能である。
電気機器12は、機能部50と、スイッチング素子52と、を有する。機能部50及びスイッチング素子52は、例えば、外装ケース12bの内部に設けられる。換言すれば、外装ケース12bは、機能部50及びスイッチング素子52を内部に収納する。
機能部50は、電気機器12の通電をオン状態とすることによって動作することにより、所定の機能を洗面化粧台10に提供する。例えば、電気機器12が電気温水器である場合、機能部50は、水を加熱するヒータやヒータの動作を制御するための駆動部など、温水を生成する機能を提供する部分である。また、電気機器12が足元暖房機である場合、機能部50は、空気を送風するファン、空気を加熱するヒータ、及びファンやヒータの動作を制御するための駆動部など、温風を送風する機能を提供する部分である。機能部50の構成は、所定の機能を提供可能な任意の構成でよい。
スイッチング素子52は、機能部50への通電のオン・オフを切り替え可能とする。スイッチング素子52は、例えば、電源スイッチ12aと機能部50との間に設けられる。これにより、電源スイッチ12aをオン状態としてスイッチング素子52をオン・オフすることにより、機能部50への通電のオン・オフを切り替え可能とする。より詳しくは、スイッチング素子52は、オン状態となることにより、機能部50への通電をオン状態にし、オフ状態となることにより、機能部50への通電をオフ状態にする。但し、スイッチング素子52の構成は、これに限ることなく、機能部50への通電のオン・オフを切り替え可能な任意の構成でよい。
スイッチング素子52には、例えば、機械式のリレーや半導体スイッチング素子などが用いられる。但し、スイッチング素子52は、機能部50への通電のオン・オフを切り替え可能な任意の素子でよい。
電気機器12は、電源プラグ12cを有する。電源プラグ12cは、換言すれば、コンセントプラグである。電気機器12は、電源プラグ12cを介して商用電源などに接続される。電気機器12の電力は、例えば、電源プラグ12cから電源スイッチ12a及びスイッチング素子52を介して機能部50に供給される。
例えば、キャビネット24の内部にサービスコンセントなどの給電部を設け、電気機器12の電源プラグ12cを給電部に接続することにより、洗面化粧台10から電気機器12に電力を供給してもよい。給電部は、例えば、機器設置空間S2内に設けることが好ましい。これにより、電源プラグ12cの配線を容易にすることができる。
例えば、機能部50が電気温水器のヒータである場合には、電源プラグ12cからの商用電源などの交流電力がそのまま機能部50に供給される。但し、機能部50に供給する電力は、例えば、機能部50が直流電力で動作する場合、電源部44で変換した直流電力などでもよいし、電源プラグ12cから機能部50までの間にAC/DCコンバータなどの電力変換回路を設けてもよい。また、機能部50が商用電源とは異なる電圧の交流電力で動作する場合、電源プラグ12cから機能部50までの間に交流トランスなどの交流電圧変換回路を設けてもよい。
制御部46は、操作部40への操作情報に基づいて、操作部40への操作情報を電気機器12へ送信し、スイッチング素子52のオン・オフを切り替えることにより、電気機器12の通電のオン・オフを切り替える。換言すれば、操作部40は、利用者などの操作に応じてスイッチング素子52のオン・オフを切り替えることにより、電気機器12の通電のオン・オフを切り替える。
また、制御部46は、操作部40の操作に応じて報知部42の動作を制御することにより、電気機器12への通電のオン・オフの状態を報知部42に報知させる。制御部46は、例えば、操作部40のオン操作に応じて報知部42を点灯させることにより、電気機器12の通電のオン状態を報知し、操作部40のオフ操作に応じて報知部42を消灯させることにより、電気機器12の通電のオフ状態を報知する。
洗面化粧台10は、異常検知部48をさらに備える。異常検知部48は、電気機器12の通電のオン・オフの切り替えの異常を検知する。この例おいて、異常検知部48は、制御部46に設けられている。異常検知部48は、例えば、制御部46とスイッチング素子52との間の通信の異常を検知することにより、電気機器12の通電のオン・オフの切り替えの異常を検知する。制御部46とスイッチング素子52との間の通信が有線である場合には、異常検知部48は、制御部46とスイッチング素子52との間の接続不良(断線)を検知する。換言すれば、異常検知部48は、スイッチング素子52に制御信号を送信できない状態を検知する。
異常検知部48は、例えば、制御部46のスイッチング素子52との接続点の電圧値や抵抗値などに基づいて接続不良の検知を行うことにより、電気機器12の通電のオン・オフの切り替えの異常を検知する。
例えば、電気機器12が通信機や制御部などを有する場合には、異常検知部48は、所定の制御信号を電気機器12に送信した後、電気機器12からの応答が無い場合に、異常を検知してもよい。
異常検知部48は、例えば、制御部46とは別に設けてもよい。異常検知部48の構成は、上記に限ることなく、電気機器12の通電のオン・オフを切り替えることができない状態を検知可能な任意の構成でよい。
制御部46は、異常検知部48が異常を検知した際に、電気機器12への通電の報知とは異なる態様の報知を報知部42に行わせることにより、異常の検知を利用者などに報知する。制御部46は、例えば、異常検知部48が異常を検知した際に、光源である報知部42を点滅させることにより、異常の検知を利用者などに報知する。このように、報知部42は、異常検知部48が異常を検知した際に、電気機器12への通電の報知とは異なる態様の報知を行う。なお、異常を検知した際の報知の態様は、光の点滅に限ることなく、電気機器12への通電の報知とは異なる任意の態様でよい。
図6は、第1の実施形態に係る洗面化粧台の動作の一例を模式的に表すフローチャートである。
図6に表したように、洗面化粧台10の制御部46は、まず、異常検知部48が、電気機器12の通電のオン・オフの切り替えの異常を検知したか否かを判定する(図6のステップS101)。異常検知部48による異常の検知は、常に行ってもよいし、所定のタイミングで定期的に行ってもよい。
制御部46は、異常検知部48が異常を検知したと判定した場合、電気機器12への通電の報知とは異なる態様の報知を報知部42に行わせることにより、異常の検知を利用者などに報知する(図6のステップS102)。
制御部46は、異常検知部48が異常を検知していないと判定した場合、続けて、操作部40が操作されたか否かを判定する(図6のステップS103)。制御部46は、操作部40が操作されていないと判定した場合には、ステップS101の異常の検知の判定に戻る。
制御部46は、操作部40が操作されたと判定した場合、続けて、スイッチング素子52がオン状態か否かを判定する(図6のステップS104)。スイッチング素子52がオン状態か否かの判定は、操作部40の状態に基づいて判定してもよいし、内部のメモリなどに記憶した情報に基づいて判定してもよい。スイッチング素子52がオン状態か否かの判定方法は、任意の方法でよい。
制御部46は、オン状態であると判定した場合、オフ状態にする制御信号をスイッチング素子52に送信することにより、スイッチング素子52をオン状態からオフ状態に切り替える(図6のステップS105)。これにより、電気機器12の通電状態が、オン状態からオフ状態に切り替えられる。
また、制御部46は、オン状態であると判定した場合、スイッチング素子52をオフ状態にするとともに、電気機器12の通電状態がオフ状態であることを報知部42に報知させる(図6のステップS106)。制御部46は、例えば、光源である報知部42を点灯状態から消灯状態に切り替えることにより、電気機器12のオフ状態を報知する。
一方、制御部46は、ステップS104において、オフ状態であると判定した場合、オン状態にする制御信号をスイッチング素子52に送信することにより、スイッチング素子52をオフ状態からオン状態に切り替える(図6のステップS107)。これにより、電気機器12の通電状態が、オフ状態からオン状態に切り替えられる。
また、制御部46は、オフ状態であると判定した場合、スイッチング素子52をオン状態にするとともに、電気機器12の通電状態がオン状態であることを報知部42に報知させる(図6のステップS108)。制御部46は、例えば、光源である報知部42を消灯状態から点灯状態に切り替えることにより、電気機器12のオン状態を報知する。
以上、説明したように、本実施形態に係る洗面化粧台10では、キャビネット24の収納空間S1よりも奥側又は下方に電気機器12を設置したとしても、例えば、夏の間などの特定の条件下においては、キャビネット24の収納空間S1に収納した収納物や引き出し24b、24cを取り出すことなく、キャビネット24の外部に設けられた操作部40を操作することで、手軽に電気機器12の通電のオン・オフを切り替えることができる。例えば、引き出し24cの下方に電気機器12を設置したとしても、引き出し24cをキャビネット24の本体部24aから取り外す必要が無く、キャビネット24の外部に設けられた操作部40を操作することで、手軽に電気機器12の通電のオン・オフを切り替えることができる。従って、電気機器12の通電をオンすることが不要な際には、適切なタイミングで利用者に操作部40を操作させることができる。これにより、使用しない時期にも電気機器12の通電を続けてしまい、不要な電力を消費してしまうことを抑制することができる。
また、洗面化粧台10では、電気機器12が、通電のオン・オフを切り替え可能とするスイッチング素子52を有し、制御部46が、操作部40への操作情報に基づいてスイッチング素子52のオン・オフを切り替えることにより、電気機器12の通電のオン・オフを切り替える。これにより、電気機器12の通電のオン・オフを切り替えるためのスイッチング素子を電源線や信号線を延長して洗面化粧台10に設ける必要が無く、それにともなう法令対策などのための追加部材などを無くし、洗面化粧台10の構成を簡潔にすることができる。例えば、スイッチング素子52と電線の追加で実現できるため、電源線や信号線を延長した場合と比べ、洗面化粧台10の部品点数を削減し、洗面化粧台10自体の製造コストを抑えることができる。
また、洗面化粧台10は、電気機器12への通電のオン・オフの状態を報知する報知部42をさらに備える。これにより、利用者が洗面空間に立ち寄った際に、電気機器12の通電のオン・オフの状態を報知することができる。そのため、利用者へ電気機器12の通電のオン・オフの操作を行うことを促すことができる。例えば、既にオフになっている電気機器12を別の利用者がオフ操作しようとして反対にオンにしてしまうといった意図しない操作を抑制することができる。また、報知を行うことにより、電気機器12を直接的に参照して通電状態を確認しなければならいといった手間を抑制することができる。
また、洗面化粧台10は、電気機器12の通電のオン・オフの切り替えの異常を検知する異常検知部48をさらに備え、報知部42は、異常検知部48が異常を検知した際に、電気機器12への通電の報知とは異なる態様の報知を行う。これにより、断線などによる電気機器12の通電のオン・オフの切り替えの異常を利用者に報知することができる。例えば、操作部40を操作して電気機器12の通電をオフしたつもりが、断線などによって実際にはオフになっておらず、電気機器12を通電し続けてしまうといった状況を抑制することができる。
(第2の実施形態)
図7は、第2の実施形態に係る洗面化粧台を模式的に表すブロック図である。
なお、上記実施形態と機能・構成上実質的に同じものについては、同符号を付し、詳細な説明は省略する。
図7に表したように、洗面化粧台10aは、コンセントユニット60を備える。コンセントユニット60は、接続部62と、スイッチング素子64と、電源プラグ66と、を有する。また、洗面化粧台10aでは、電気機器12のスイッチング素子52が省略され、機能部50が電源スイッチ12aに直接的に接続されている。
接続部62は、電気機器12の電源プラグ12cと接続され、電源プラグ12cへの通電を可能にする。接続部62は、例えば、コンセントのソケットである。
スイッチング素子64は、接続部62への通電及び通電の停止を切り替える。スイッチング素子64は、接続部62と電源プラグ66との間に設けられる。電源プラグ66は、商用電源などの交流電力の供給を受ける。これにより、スイッチング素子64をオン状態とすることによって接続部62への通電が行われ、スイッチング素子64をオフ状態とすることによって接続部62への通電が停止される。なお、スイッチング素子64は、例えば、水栓装置22の電源部44と接続部62との間に設けてもよい。電源部44は、電源プラグ44aから供給された交流電力又は変換後の直流電力をスイッチング素子64に供給する。この場合にも、スイッチング素子64をオン状態とすることによって接続部62への通電が行われ、スイッチング素子64をオフ状態とすることによって接続部62への通電が停止される。スイッチング素子64を電源部44と接続部62との間に設ける場合には、電源プラグ66は、省略可能である。
従って、接続部62に電気機器12の電源プラグ12cを接続し、電源スイッチ12aをオン状態としてスイッチング素子64をオン・オフすることにより、電気機器12への通電のオン・オフを切り替えることができる。より詳しくは、スイッチング素子64をオン状態とすることにより、電気機器12の通電がオン状態となり、スイッチング素子64をオフ状態とすることにより、電気機器12の通電がオフ状態となる。
但し、スイッチング素子64の構成は、これに限ることなく、電気機器12への通電のオン・オフを切り替え可能な任意の構成でよい。なお、スイッチング素子64には、例えば、スイッチング素子52に関して説明した素子と実質的に同じ素子を用いることができる。
コンセントユニット60は、キャビネット24内に設けられる。コンセントユニット60は、例えば、キャビネット24の機器設置空間S2内に設けられる。これにより、電源プラグ12cと接続部62との接続を容易にすることができる。なお、接続部62とスイッチング素子64とは、必ずしも同じ位置に設けられていなくてもよい。例えば、接続部62のみを機器設置空間S2内に設け、スイッチング素子64は、水栓装置22の棚部22b内などに設けてもよい。
スイッチング素子64は、制御部46と接続されている。制御部46は、操作部40への操作情報に基づいてスイッチング素子64に制御信号を送信し、スイッチング素子64のオン・オフを切り替えることにより、電気機器12の通電のオン・オフを切り替える。換言すれば、操作部40は、利用者などの操作に応じてスイッチング素子64のオン・オフを切り替えることにより、電気機器12の通電のオン・オフを切り替える。
このように、洗面化粧台10aでは、接続部62とスイッチング素子64とを備え、制御部46が、操作部40への操作情報に基づいてスイッチング素子64のオン・オフを切り替えることにより、電気機器12の通電のオン・オフを切り替える。これにより、内部にスイッチング素子52などが設けられていない電気機器12においても、通電のオン・オフを切り替えることができる。例えば、従前から家にある電気機器12などであっても通電のオン・オフを切り替えることができ、電気機器12の選択の自由度を高めることができる。
(第3の実施形態)
図8は、第3の実施形態に係る洗面化粧台を模式的に表す斜視図である。
図8に表したように、洗面化粧台10bは、報知部70を備える。報知部70は、音の出力によって報知を行う。報知部70は、いわゆるスピーカである。報知部70は、水栓装置22よりも上方に設けられる。報知部70は、例えば、ミラーキャビネット26の下部に設けられる。但し、報知部70を設ける位置は、ミラーキャビネット26に限ることなく、水栓装置22よりも上方の任意の位置でよい。報知部70は、例えば、洗面ボウル20のバックガード部20bなどに設けてもよいし、単体で洗面所などの壁面に設けてもよい。
また、報知部70は、少なくとも水栓装置22の吐水部22aよりも上方に設けられていればよい。例えば、水栓装置22が棚部22bを有する場合には、音の出力によって報知を行う報知部70を棚部22bに設けてもよい。
報知部70は、異常検知部48が異常を検知した際に、電気機器12への通電の報知とは異なる種類の音を出力することにより、異常の検知を利用者などに報知する。報知部70は、例えば、電気機器12の通電状態がオン状態であることを示す音、電気機器12の通電状態がオフ状態であることを示す音、及び異常の検知を示す音の三種類の音を出力する。このように、異常を検知した際の報知の態様は、報知部の種類などに応じて適宜設定すればよい。
図9は、第3の実施形態に係る洗面化粧台を模式的に表すブロック図である。
図9に表したように、洗面化粧台10bは、人体検知センサ72と、切替弁74と、を備える。
人体検知センサ72は、人体を検知する。人体検知センサ72は、例えば、洗面ボウル20に差し出された手を検知する。人体検知センサ72は、換言すれば、吐水部22aに近接する物体を検知することにより、洗面ボウル20に差し出された手の検知を可能にする。この場合、人体検知センサ72には、例えば、赤外光を用いたセンサなどが用いられる。人体検知センサ72は、制御部46と接続され、人体の検知結果を表す検知情報を制御部46に入力する。
切替弁74は、水栓装置22の吐水部22aからの吐水及び吐水の停止を切り替える。切替弁74は、制御部46と接続され、制御部46の制御に基づいて吐水及び吐水の停止を切り替える。切替弁74は、例えば、電磁弁である。但し、切替弁74は、電磁弁に限ることなく、制御部46の制御に基づいて吐水及び吐水の停止を切り替え可能な任意の部材でよい。
人体検知センサ72及び切替弁74は、例えば、水栓装置22に設けられる。人体検知センサ72及び切替弁74は、例えば、水栓装置22の棚部22b内に設けられる。但し、これらの配置は、水栓装置22に限ることなく、洗面化粧台10bの任意の位置でよい。人体検知センサ72及び切替弁74は、例えば、キャビネット24の内部やミラーキャビネット26の内部などに設けてもよい。
制御部46は、人体検知センサ72からの検知情報を基に、手の検知及び非検知を判定し、非検知状態から検知状態に切り替わったことに応答して切替弁74を動作させることにより、吐水部22aから自動的に水を吐水する。そして、制御部46は、手の検知状態から非検知状態に切り替わったことに応答して切替弁74の動作を停止させることにより、吐水部22aからの吐水を自動的に停止させる。すなわち、この例において、水栓装置22は、いわゆる自動水栓である。
図10は、第3の実施形態に係る洗面化粧台の動作の一例を模式的に表すフローチャートである。
図10に表したように、洗面化粧台10bでは、制御部46が、人体検知センサ72からの検知情報を基に、手(人体)の非検知状態から検知状態に切り替わったか否かを判定する(図10のステップS201)。制御部46は、非検知状態から検知状態に切り替わるまで、非検知状態から検知状態に切り替わったか否かの判定を繰り返す。
制御部46は、非検知状態から検知状態に切り替わったと判定すると、切替弁74を開き、水栓装置22の吐水部22aからの吐水を開始する(図10のステップS202)。
また、制御部46は、検知状態を判定すると、吐水を開始させるとともに、スイッチング素子52がオン状態か否かを判定する(図10のステップS203)。
制御部46は、オン状態であると判定した場合、電気機器12の通電状態がオン状態であることを示す音を報知部70に出力させることにより、電気機器12の通電のオン状態を利用者などに報知する(図10のステップS204)。
一方、制御部46は、ステップS203において、オフ状態であると判定した場合、電気機器12の通電状態がオフ状態であることを示す音を報知部70に出力させることにより、電気機器12の通電のオフ状態を利用者などに報知する(図10のステップS205)。
制御部46は、電気機器12の通電状態がオン状態かオフ状態かの報知を行った後、人体検知センサ72からの検知情報を基に、手(人体)の検知状態から非検知状態に切り替わったか否かを判定する(図10のステップS206)。制御部46は、検知状態から非検知状態に切り替わるまで、検知状態から非検知状態に切り替わったか否かの判定を繰り返す。
制御部46は、検知状態から非検知状態に切り替わったと判定すると、切替弁74を閉じ、水栓装置22の吐水部22aからの吐水を停止する(図10のステップS207)。
このように、洗面化粧台10bでは、電気機器12への通電のオン・オフの状態の報知が、音の出力によって行われる。例えば、光の点灯などによって報知を行う場合には、周囲の明るさや見る角度などによって報知が見え難くなってしまう可能性がある。音の出力によって報知を行う場合には、周囲の明るさや見る角度などの影響を無くし、利用者などに対して、より確実に報知を行うことができる。さらに、水栓装置22よりも上方に報知部70を設けることにより、報知部70と利用者の耳との間に水音の発生源を無くし、吐水音によって報知の音が聞き取り難くなってしまうことを抑制することができる。従って、電気機器12への通電のオン・オフの状態の報知を、より確実に行うことができる。
また、洗面化粧台10bでは、報知部70が、所定の条件を満たした場合にのみ報知を行う。これにより、利便性を維持しつつ、報知を常時行う場合などと比べて、報知にともなう電力の消費を抑制することができる。
洗面化粧台10bでは、人体検知センサ72が人体を検知したことに応じて、報知部70が報知を行う。これにより、より適切なタイミングで報知を行うことができる。
なお、人体検知センサ72は、洗面ボウル20に差し出された手を検知するセンサに限定されるものではない。人体検知センサ72は、例えば、洗面空間に入室した人体を検知するセンサや、洗面ボウル20に接近する人体を検知するセンサなどでもよい。この場合、人体検知センサ72には、例えば、赤外光などを用いた測距センサ、焦電センサ、あるいはマイクロ波センサなどの電波センサなどを用いることができる。人体検知センサ72は、洗面化粧台10bに近付いた利用者などの人体を適切に検知することができる任意のセンサでよい。
なお、報知部70が報知を行う所定の条件は、人体検知センサ72による人体の検知に限定されるものではない。例えば、照明装置28などの点灯を検知し、照明装置28の点灯に応じて報知を行ってもよい。照明装置28の点灯は、照明装置28のスイッチの操作などに基づいて検知してもよいし、周囲の明るさなどに基づいて検知してもよい。例えば、光電素子などを用いて周囲の明るさの検知を行い、建築に設けられた照明などが点灯した際に、報知を行ってもよい。例えば、流量計などを用いて水栓装置22からの吐水の検知を行い、吐水の検知に基づいて報知を行ってもよい。例えば、切替弁74を有する場合には、切替弁74の開動作に応じて報知を行ってもよい。
洗面化粧台10bでは、音の出力によって報知を行う報知部70を、電気機器12にスイッチング素子52を設けた構成に適用している。音の出力によって報知を行う報知部70は、コンセントユニット60を備えた構成に適用してもよい。
以上、本発明の実施形態について説明した。しかし、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。前述の実施形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、洗面空間システムや洗面化粧台などが備える各要素の形状、寸法、材質、配置などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
また、前述した各実施形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。