JP2021067892A - 画像形成システム - Google Patents
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Abstract
【課題】画像形成装置から後処理装置へシートを搬送する中継搬送装置の冷却手段に故障が生じても、効率的なシステム運用が可能な画像形成システム。【解決手段】中継搬送装置にシートを冷却する中継冷却ファンを設けた構成で、中継冷却ファンに故障が生じてもシステムダウンさせない。中継冷却ファンが故障した場合(S51のYES)、後処理装置から排出されるシートを積載する排出トレイに積載可能なシートの枚数を、中継冷却ファンが故障していない時よりも少ない枚数に制限する(S56)。これにより、中継冷却ファンの故障により例えシートが十分に冷却されなかったとしても、排出トレイに積載されるシートとシートとが貼り付き難くできる。このように、例え中継搬送装置の中継冷却ファンが故障したとしても、ユーザはシートの貼り付きを気にせずに画像形成処理を継続して行うことができるので、もって画像形成システムを効率的に運用し得る。【選択図】図14
Description
本発明は、画像形成装置によりトナー像が定着されたシートに対し後処理装置による後処理を行わせるために、画像形成装置から後処理装置へシートを搬送する中継搬送装置が画像形成装置に取り付けられた画像形成システムに関する。
複写機などの画像形成装置では、例えばスキャナで原稿上の画像を読み取り、読み取った画像の画像データに基づいてシート(記録材)にトナー像を転写し、トナー像が転写されたシートに熱を加えることでシートにトナー像を定着させている。そして、トナー像定着後のシートに例えば針綴じ処理や穿孔処理などの後処理を施すために、外付けのオプションユニットである後処理装置(例えば、フィニッシャ)を画像形成装置に接続可能な画像形成システムが提案されている。こうした画像形成システムの場合、画像形成装置に中継搬送装置が取り付けられることで、画像形成装置から後処理装置へとトナー像が定着されたシートを搬送するための中継搬送路が形成される(特許文献1)。特許文献1に記載の装置では、中継搬送装置が取り付けられた場合に、画像形成装置から中継搬送路を介し後処理装置へ向けて画像形成装置内の空気が送風されるように、画像形成装置内を冷却するためのファンの送風方向が切り替えられるようにしている。
上記の特許文献1に記載の装置では、画像形成装置内で温度が高くなった空気がファンにより中継搬送路を介し後処理装置へ向けて送風されるので、後処理装置から比較的に温度が高い状態でシートが後処理装置に設けられた排出トレイ上に排出されやすい。ただし、温度が高い状態のシートが排出トレイ上に多量に積載されると、温度が高いほど粘着力が強くなるトナーによって、重ねられたシートとシートとが貼り付く虞があった(所謂、排出接着)。この排出接着を抑制するには、シートを冷却するためのファンを中継搬送装置に設けるとよいが、そのファンが故障すれば排出接着は生じ得る。それ故、中継搬送装置に設けたファン(中継冷却ファンと呼ぶ)が故障した場合は、排出接着を生じさせないために、画像形成装置を強制的に停止させることが考えられる。しかし、画像形成装置を強制的に停止させてしまうと、故障した中継冷却ファンを修理したり交換したりするまでにダウンタイムが生じ、画像形成システムの運用効率が低下するので好ましくない。
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、中継搬送装置にシートを冷却するためのファンを設けた構成の場合に、例えそのファンに故障が生じたとしても、システムダウンさせずに効率的なシステム運用が可能な画像形成システムの提供を目的とする。
本発明に係る画像形成システムは、シートにトナー像を形成する画像形成手段と、シートに形成されたトナー像を熱により定着する定着手段と、前記画像形成手段と前記定着手段とを収容した装置本体と、前記装置本体の上部に設けられ、原稿の画像を読み取るための読み取り手段と、前記読み取り手段の鉛直方向下方において前記読み取り手段と前記装置本体の一部との間に形成された空間に、前記装置本体内から前記定着手段を通過したシートを排出する排出手段と、前記空間に取り付けられ、前記排出手段により前記空間に排出されるシートを搬送する搬送手段と、前記搬送手段により搬送されるシートを冷却する冷却手段と、を有する第一搬送装置と、前記装置本体外に配置され、前記第一搬送装置から排出されるシートを受け入れて搬送する第二搬送装置と、前記第二搬送装置から排出されるシートを積載する積載手段と、前記画像形成手段によりシートへトナー像を形成する画像形成ジョブの実行中に、前記積載手段に積載されたシートの枚数が積載可能枚数を超えた場合、当該画像形成ジョブを停止する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記冷却手段が故障している場合の積載可能枚数を、前記冷却手段が故障していない場合の積載可能枚数よりも少ない枚数に設定する、ことを特徴とする。
本発明に係る画像形成システムは、シートにトナー像を形成する画像形成手段と、シートに形成されたトナー像を熱により定着する定着手段と、前記画像形成手段と前記定着手段とを収容した装置本体と、前記装置本体の上部に設けられ、原稿の画像を読み取るための読み取り手段と、前記読み取り手段の鉛直方向下方において前記読み取り手段と前記装置本体の一部との間に形成された空間に、前記装置本体内から前記定着手段を通過したシートを排出する排出手段と、前記空間に取り付けられ、前記排出手段により前記空間に排出されるシートを搬送する搬送手段と、前記搬送手段により搬送されるシートを冷却する冷却手段と、を有する第一搬送装置と、前記装置本体外に配置され、前記第一搬送装置から排出されるシートを受け入れて搬送する第二搬送装置と、前記第二搬送装置から排出されるシートを積載する積載手段と、前記装置本体内の環境温度を検出する温度検出手段と、シートの種類を入力可能な入力手段と、前記画像形成手段によりシートに形成されるトナー像の単位面積当たりの最大トナー載り量に関する情報を取得する取得手段と、前記画像形成手段によりシートへトナー像を形成する画像形成ジョブの実行中に、前記積載手段に積載されたシートの枚数が積載可能枚数を超えた場合、当該画像形成ジョブを停止する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記冷却手段が故障している場合の積載可能枚数を、前記冷却手段が故障していない場合の積載可能枚数以下であって、前記環境温度と前記シートの種類と前記最大トナー載り量とに応じて予め決められた枚数に設定する、ことを特徴とする。
本発明によれば、シートを冷却する冷却手段を有する第一搬送装置により画像形成装置から第二搬送装置へシートを搬送する構成で、冷却手段に故障が生じても、システムダウンさせずに効率的なシステム運用を行うことが容易に実現できる。
<画像形成システム>
本実施形態の画像形成システムの概略構成について、図1乃至図4を用いて説明する。図1に示す画像形成システム1Xは、画像形成装置100と、後処理装置150と、中継搬送装置300と、を有する。
本実施形態の画像形成システムの概略構成について、図1乃至図4を用いて説明する。図1に示す画像形成システム1Xは、画像形成装置100と、後処理装置150と、中継搬送装置300と、を有する。
<画像形成装置>
まず、画像形成装置100について説明する。画像形成装置100は、電子写真方式のタンデム型のフルカラープリンタである。画像形成装置100は、それぞれイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの画像を形成する画像形成部PY、PM、PC、PKを有する。画像形成装置100は、装置本体100Aの上部に設けられた画像読取装置20、又は装置本体100Aに通信可能に接続されたパーソナルコンピュータ等の外部機器(不図示)からの画像データに応じてトナー像をシートSに形成し定着させ得る。本実施形態では、画像形成部PY〜PK、一次転写ローラ5、中間転写ベルト8、二次転写内ローラ9、二次転写外ローラ10等により、シートにトナー像を形成する画像形成手段としての画像形成ユニット180が構成されている。画像形成ユニット180は、定着装置11と共に装置本体100A内に収容されている。なお、シートSとしては、普通紙、厚紙、ラフ紙、凹凸紙、コート紙等の用紙、プラスチックフィルム、布など、といった様々な種類のシート材が挙げられる。
まず、画像形成装置100について説明する。画像形成装置100は、電子写真方式のタンデム型のフルカラープリンタである。画像形成装置100は、それぞれイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの画像を形成する画像形成部PY、PM、PC、PKを有する。画像形成装置100は、装置本体100Aの上部に設けられた画像読取装置20、又は装置本体100Aに通信可能に接続されたパーソナルコンピュータ等の外部機器(不図示)からの画像データに応じてトナー像をシートSに形成し定着させ得る。本実施形態では、画像形成部PY〜PK、一次転写ローラ5、中間転写ベルト8、二次転写内ローラ9、二次転写外ローラ10等により、シートにトナー像を形成する画像形成手段としての画像形成ユニット180が構成されている。画像形成ユニット180は、定着装置11と共に装置本体100A内に収容されている。なお、シートSとしては、普通紙、厚紙、ラフ紙、凹凸紙、コート紙等の用紙、プラスチックフィルム、布など、といった様々な種類のシート材が挙げられる。
図1に示すように、画像形成部PY、PM、PC、PKは装置本体100A内に、中間転写ベルト8の移動方向に沿って並べて配置されている。中間転写ベルト8は走行可能に複数のローラに張架され、感光ドラム1(図2参照)から転写されたトナー像を担持して搬送する。中間転写ベルト8を張架する二次転写内ローラ9と中間転写ベルト8を挟んで対向する位置には、二次転写外ローラ10が配置され、中間転写ベルト8上のトナー像をシートSに転写可能な二次転写部を形成している。この二次転写部のシート搬送方向下流に、定着装置11が配置されている。
画像形成装置100の下部には、シートSが収容されたカセット12やシートSが載置可能な手差しトレイ13が設けられている。シートSは、搬送ローラ17によりカセット12や手差しトレイ13からレジストレーションローラ14に向けて搬送される。その後、レジストレーションローラ14が後述するようにして中間転写ベルト8上に形成されたトナー像と同期して回転されることにより、シートSは二次転写部へ搬送される。なお、カセット12はサイズや厚さの異なるシートSを収容可能に複数が配置されていてもよく、その場合、複数のカセット12のいずれかから選択的にシートSが搬送される。
画像形成装置100が備える4つの画像形成部PY、PM、PC、PKは、現像色が異なることを除いて実質的に同一の構成を有する。したがって、ここでは代表してブラックの画像形成部PKについて説明し、その他の画像形成部については説明を省略する。
図2に示すように、画像形成部PKには、感光体として円筒型の感光ドラム1が配設されている。感光ドラム1は例えばアルミニウム製のドラム基体上に光導電層を有した負帯電のOPC感光体であり、駆動装置(不図示)によって所定のプロセススピードで回転される。この感光ドラム1の周囲に、帯電装置2、露光装置3、現像装置4、一次転写ローラ5、クリーニング装置6が配置されている。
画像形成装置100により、フルカラーの画像を形成するプロセスについて説明する。まず、画像形成動作が開始されると、回転する感光ドラム1の表面が帯電装置2によって一様に帯電される。帯電装置2は、例えばコロナ放電に伴う荷電粒子を照射して感光ドラム1を一様な負極性の暗部電位に帯電させるコロナ帯電器などである。次いで、感光ドラム1は、露光装置3から発せられる画像データに対応したレーザ光Lにより走査露光される。これにより、感光ドラム1の表面に画像データに応じた静電潜像が形成される。感光ドラム1に形成された静電潜像は、現像装置4内に収容されているトナー(現像剤)によってトナー像に現像される。
感光ドラム1に形成されたトナー像は、中間転写ベルト8を挟んで配置された一次転写ローラ5との間で構成される一次転写部にて、中間転写ベルト8に一次転写される。この際に、一次転写ローラ5には一次転写バイアスが印加される。一次転写後に感光ドラム1の表面に残ったトナーは、クリーニング装置6によって除去される。
図1に戻り、こうした動作をイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各画像形成部PY〜PKで順次行い、中間転写ベルト8上で4色のトナー像を重ね合わせる。その後、トナー像の形成タイミングにあわせてシートSが二次転写部へ搬送される。そして、二次転写外ローラ10に二次転写バイアスを印加することにより、中間転写ベルト8上に形成されたフルカラーのトナー像がシートSに一括して二次転写される。なお、二次転写後に中間転写ベルト8上に残ったトナーは、ベルトクリーニング装置60によって除去される。
トナー像が二次転写されたシートSは、定着装置11へ搬送される。定着手段としての定着装置11は、回転自在に配設された定着ローラ11aと、定着ローラ11aに圧接しながら回転する加圧ローラ11bとを有する。定着ローラ11aは加圧ローラ11bに圧接された状態で、不図示の駆動モータにより所定の回転速度で回転される。定着ローラ11a内には加熱手段としてのハロゲンヒータ(不図示)が配置されており、ハロゲンヒータは定着ローラ11aを加熱可能である。ハロゲンヒータにより定着ローラ11aの表面温度が上げられることで、定着装置11はシートSを加熱し得る。このような熱を生じる定着装置11によって装置本体100A内の温度が上がることから、装置本体100A内(装置本体内)の環境温度を検出するために温度検出手段としての温度検出センサ50が装置本体100A内に設けられている。
定着装置11は、定着ローラ11aと加圧ローラ11bとによって形成された定着ニップ部においてトナー像が形成されたシートSを挟持搬送することにより、搬送されるシートSを加熱、加圧してトナー像をシートSに定着させる。即ち、加熱、加圧によってシートSに形成されたトナー像のトナーが溶融、混合され、フルカラーの画像としてシートSに定着される。このようにして、一連の画像形成プロセスは終了する。なお、定着装置11のシート搬送方向下流には、トナー像が定着されたシートSを冷却するための冷却ファン70が設けられている。
図3に示すように、画像形成装置100は、原稿の画像を読み取る画像読取装置20(スキャナ)が装置本体100Aの上部に設けられている。読み取り手段としての画像読取装置20は、リーダ20aとADF20bから構成される。リーダ20aは、ガラス板で形成された不図示の載置台に載置された原稿の画像を光学的に読み取って画像データに変換する。ADF20bは、原稿トレイ20b1に積載された原稿を自動的に搬送して画像を読み取る。ADF20bは、回動自在に支持されており、ADF20bを回動させて上方に開放することでリーダ20aの載置台にアクセス可能となる。
そして、本実施形態の場合、画像読取装置20の鉛直方向下方には、画像読取装置20と装置本体100Aの一部との間に排出空間500が形成されている。そして、装置本体100Aには、定着装置11によりトナー像が定着されたシートSを排出空間500へ排出可能な排出口101が設けられている。トナー像定着後のシートSは排出手段としての排出ローラ15、16によって排出口101へ向けて搬送され、装置本体100A内(装置本体内)から排出口101を介し排出空間500へ排出される。つまり、画像形成装置100は、所謂胴内排出式の装置である。
なお、本実施形態の場合、画像形成装置100は両面印刷可能である。図1に示すように、片面印刷の場合、トナー像が定着されたシートSは、排出ローラ15、16によって排出口101から排出される。他方、両面印刷の場合、トナー像が定着されたシートSは、排出ローラ15、16によって排出口101から排出されずに、シートSの先後端が入れ替えられ両面反転搬送路900へ搬送される。表面と裏面とが入れ替えられたシートSは、両面反転搬送路900をレジストレーションローラ14に向けて搬送され、レジストレーションローラ14により印刷されていない裏面側を中間転写ベルト8側に向けた状態で二次転写部へ搬送される。二次転写部では、中間転写ベルト8上に形成されたフルカラーのトナー像がシートS(裏面側)に一括して二次転写される。その後、シートSは定着装置11によるトナー像の定着が行われ、両面にトナー像が定着されたシートSが排出口101から排出される。
こうして排出口101から排出されるシートSは、図3に示すように、排出空間500に中継搬送装置300が取り付けられていない場合、排出空間500において装置本体100A上に載置される。他方、排出空間500に中継搬送装置300が取り付けられている場合(図1参照)、排出口101から排出されるシートSは、中継搬送装置300に受け渡される。本実施形態では、装置本体100A外(装置本体外)に後処理装置150を配置した場合、排出空間500に中継搬送装置300が取り付けられる。
また、画像形成装置100には、ユーザが比較的に操作しやすい前面側に、画像形成に関する情報の入力や画像読取に関する設定などが可能な操作パネル40が設けられている。入力手段としての操作パネル40は、各種情報を表示させると共にタッチ操作により情報や装置への指令などを入力可能な操作表示部40aと、数値等を入力するためのキー40bと、外装カバー40cを有する。操作表示部40aは、ソフトウェアキーを表示してそれに触れる(タッチ操作する)ことで、情報の入力や装置への指令が可能である。キー40bは、物理的に押下することで情報の入力や装置への指令が可能なハードウェアキー(物理キー)である。なお、キー40bは設けていなくてもよい。ユーザは、操作表示部40a又はキー40bを操作することで、数値などの情報の入力や装置への指令を行うことができる。例えば、ユーザは、画像形成に係るシートSの種類や画像形成枚数などの画像形成に関する設定や、シートSに対し針綴じ(ホチキス止め)処理や穿孔(孔空け)処理などの後処理を行うか否かの後処理に関する設定等を行うことができる。
<中継搬送装置>
図1に示すように、画像形成装置100の装置本体100Aには、例えばシートSに対する後処理として針綴じや穿孔を施すフィニッシャや、ニス等でシートSの表面にコートを施すニスコーターなどの後処理装置150が着脱自在に接続され得る。後処理装置150は、画像形成装置100の機能を拡張するために後付け可能な周辺機(オプションユニット)であり、装置本体100Aに接続可能である。そして、本実施形態では、装置本体100Aに後処理装置150を接続する場合、排出空間500に中継搬送装置300が取り付けられる。中継搬送装置300は、排出空間500において装置本体100Aに着脱可能に構成されている。
図1に示すように、画像形成装置100の装置本体100Aには、例えばシートSに対する後処理として針綴じや穿孔を施すフィニッシャや、ニス等でシートSの表面にコートを施すニスコーターなどの後処理装置150が着脱自在に接続され得る。後処理装置150は、画像形成装置100の機能を拡張するために後付け可能な周辺機(オプションユニット)であり、装置本体100Aに接続可能である。そして、本実施形態では、装置本体100Aに後処理装置150を接続する場合、排出空間500に中継搬送装置300が取り付けられる。中継搬送装置300は、排出空間500において装置本体100Aに着脱可能に構成されている。
第一搬送装置としての中継搬送装置300は、排出口101から排出されるシートSを受け入れて、受け入れたシートSを搬送して後処理装置150へ受け渡すために、排出空間500に取り付けられる。言い換えれば、中継搬送装置300は排出口101と後処理装置150(詳しくはシートSを受け入れる受入口)とを繋いで、シートSを画像形成装置100から後処理装置150へ受け渡すための中継搬送路を形成する。中継搬送装置300内では、シートSが不図示のモータによって回転駆動される搬送手段としての複数の搬送ローラ301によって搬送される。そして、本実施形態の場合、中継搬送装置300には、後処理装置150へ搬送する際にシートSを冷却すべく、中継搬送路の途中に冷却手段としての中継冷却ファン302が設けられている。
<後処理装置>
第二搬送装置としての後処理装置150は、中継搬送装置300から受け渡されたシートSを、図4に示すように、搬送モータ209により回転駆動される搬送ローラ151によって搬送させ、後処理を施した後に積載手段としての排出トレイ153に排出する。後処理装置150(シート処理装置)は、綴じ処理、穿孔処理、中綴じ処理、折り処理などの少なくとも1つの後処理を施すことが可能なシート処理部152を有する。シート処理部152は、中継搬送装置300から受け渡されて排出トレイ153に排出されるまでの、シートSが搬送される搬送路の途中に設けられる。また、搬送路には、シートSの通過を検出するために、複数の搬送センサ210が搬送路に沿って間隔をあけて配置されている。さらに、後処理装置150には、排出トレイ153に積載されたシートSの積載量(満載を含む)を検出するために、上面検出センサ204とトレイ積載センサ部200(図5参照)とが設けられている。上面検出センサ204は、排出トレイ153に積載されたシートSの積載高さが所定高さを超えたか否かを検出するために設けられている。
第二搬送装置としての後処理装置150は、中継搬送装置300から受け渡されたシートSを、図4に示すように、搬送モータ209により回転駆動される搬送ローラ151によって搬送させ、後処理を施した後に積載手段としての排出トレイ153に排出する。後処理装置150(シート処理装置)は、綴じ処理、穿孔処理、中綴じ処理、折り処理などの少なくとも1つの後処理を施すことが可能なシート処理部152を有する。シート処理部152は、中継搬送装置300から受け渡されて排出トレイ153に排出されるまでの、シートSが搬送される搬送路の途中に設けられる。また、搬送路には、シートSの通過を検出するために、複数の搬送センサ210が搬送路に沿って間隔をあけて配置されている。さらに、後処理装置150には、排出トレイ153に積載されたシートSの積載量(満載を含む)を検出するために、上面検出センサ204とトレイ積載センサ部200(図5参照)とが設けられている。上面検出センサ204は、排出トレイ153に積載されたシートSの積載高さが所定高さを超えたか否かを検出するために設けられている。
他方、排出トレイ153には排出トレイモータ211が設けられ、排出トレイモータ211は後処理装置150の装置本体に対し排出トレイ153を昇降し得る。また、排出トレイ153には、排出トレイ153にシートSが積載されているか否かを検出するためのシート有無検出センサ207が設けられている。
上記のトレイ積載センサ部200について、図5及び図6を用いて説明する。図5に示すように、トレイ積載センサ部200は、第一エリアセンサ201、第二エリアセンサ202、第三エリアセンサ203と、第一フラグ板221、第二フラグ板222、第三フラグ板223とを有する。第一エリアセンサ201、第二エリアセンサ202、第三エリアセンサ203は、排出トレイ153の基部に排出トレイ153に排出する際のシートSの搬送方向に交差する幅方向に並べられて配置されている。他方、第一フラグ板221、第二フラグ板222、第三フラグ板223は、上記のエリアセンサ(201〜203)それぞれに対向する位置に並べられるようにして、排出トレイ153が昇降する領域の傍に配置されている。即ち、第一フラグ板221は、第一エリアセンサ201に対向して配設されている。第二フラグ板222は、第二エリアセンサ202に対向して配設されている。第三フラグ板223は、第三エリアセンサ203に対向して配設されている。そして、これら第一乃至第三フラグ板221〜223には、それぞれ対向して配設された各エリアセンサ(201〜203)によって検出されるフラグ221a、222a、223aが突設されている。これらのフラグ221a、222a、223aは、排出トレイ153の昇降に伴いエリアセンサ(201〜203)に対し変位するように設けられている。
各エリアセンサ(201〜203)は例えば光学式センサであり、それぞれが第一乃至第三フラグ板221〜223のフラグ221a、222a、223aとの位置関係によってオン(ON)信号又はオフ(OFF)信号を出力する。これら各エリアセンサ(201〜203)から出力される信号の組み合わせによって、排出トレイ153に積載されたシートSの積載量が検出される。本実施形態では、シートSの積載量としてシートSの積載枚数が検出される。図6に、各エリアセンサ(201〜203)から出力される信号の組み合わせと、排出トレイ153に積載されたシートSの積載枚数との関係を示した。図6に示すように、各エリアセンサ(201〜203)から出力される信号の組み合わせによって、検出されるシートSの積載枚数は異なる。なお、本実施形態の場合、上面検出センサ204がシートSを検出した状態で、各エリアセンサ(201〜203)から出力される信号の組み合わせがエリアコード「5」である場合に(図5参照)、排出トレイ153にシートSが満載されていると検出される。なお、図6に示したような関係を規定したデータは、積載枚数テーブルデータとして後述の主制御部600に予め記憶されている(図7参照)。
<制御部>
次に、本実施形態の画像形成システム1Xにおける制御部について、図1を参照しながら図7及び図8を用いて説明する。図7は、画像形成システム1Xを上面から見た模式図である。図8は、画像形成システム1Xの制御ブロック図である。ただし、図8において、主制御部600、中継搬送装置制御部650、後処理装置制御部660には図示した以外にもモータや電源等の各種機器が接続されているが、ここでは発明の本旨でないのでそれらの図示及び説明を省略する。
次に、本実施形態の画像形成システム1Xにおける制御部について、図1を参照しながら図7及び図8を用いて説明する。図7は、画像形成システム1Xを上面から見た模式図である。図8は、画像形成システム1Xの制御ブロック図である。ただし、図8において、主制御部600、中継搬送装置制御部650、後処理装置制御部660には図示した以外にもモータや電源等の各種機器が接続されているが、ここでは発明の本旨でないのでそれらの図示及び説明を省略する。
図7に示すように、画像形成装置100において操作パネル40が配置される前面側と逆側の背面側には、画像形成システム1Xを制御するための主制御部600の他に各種電装部品などが配置される。画像形成装置100に接続された後処理装置150の背面側には、後処理装置150を制御するための後処理装置制御部660が配置される。また、画像形成装置100の排出空間500に取り付けられた中継搬送装置300の背面側には、中継搬送装置300を制御するための中継搬送装置制御部650が配置される。
図8に示すように、本実施形態の画像形成システム1Xは、主制御部600と、中継搬送装置制御部650と、後処理装置制御部660とを有する。制御手段としての主制御部600は、主に画像形成装置100の動作を制御するが、画像形成システム1X全体の動作を制御し得る。即ち、主制御部600は中継搬送装置制御部650や後処理装置制御部660に動作命令を送信することで、中継搬送装置制御部650に中継搬送装置300を動作させたり、後処理装置制御部660に後処理装置150を動作させたりし得る。そして、主制御部600は画像形成装置100、中継搬送装置300、後処理装置150を制御しつつ、それらの故障を含むそれぞれの動作状況を監視している。
なお、本実施形態の場合、中継搬送装置制御部650は入出力インタフェースを介して主制御部600に通信可能に接続されているが、後処理装置制御部660は入出力インタフェースを介して中継搬送装置制御部650に通信可能に接続されている。つまり、後処理装置制御部660は、中継搬送装置制御部650を介さないと主制御部600に通信可能に接続できない。それ故、本実施形態では、画像形成装置100に後処理装置150を接続した場合に、画像形成装置100に中継搬送装置300が取り付けられていないと、後処理装置150は動作し得ない。
上記の主制御部600、中継搬送装置制御部650、後処理装置制御部660は、それぞれがCPU(Central Processing Unit)601、651、661を備えている。これらのCPU601、651、661は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)を有している。
主制御部600のROM609には、例えば後述する画像形成処理(図9参照)、ページ印刷要求処理(図10参照)などの各種プログラムが記憶されている。RAM610には、例えば操作パネル40から入力された情報、画像読取装置20で読み取った画像の画像データ、後述の最大トナー載り量、あるいは中継搬送装置制御部650や後処理装置制御部660から送信される情報などの各種データが記憶され得る。なお、RAM610には、各種プログラムの実行に伴う演算処理結果なども一時的に記憶される。
本実施形態の場合、主制御部600はCPU601の他に、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)602を有している。ASIC602は、例えば画像形成部PY〜PKや冷却ファン70などを動作させる電源やモータなどの各負荷に接続されて、CPU601からの動作命令によってそれらの動作を制御すると共に、それらの動作状況を監視し得る。即ち、主制御部600では一部の制御をASIC602に分担させることで、CPU601にかかる負荷を軽減している。
主制御部600は、トナー載り量演算部611を有する。取得手段としてのトナー載り量演算部611は、1ページ分のシートSに形成されるトナー像の単位面積当たりのトナー載り量のうち最大トナー載り量を演算により取得することができる。トナー載り量演算部611による最大トナー載り量の演算方法は、公知の方法であってよい。例えば最大トナー載り量の演算方法として、画像データに基づき1ページ分の画素ブロック(例えば32×32ドット単位)内のトナー載り量の総和量を算出し、1ページ内の全ての画素ブロックの平均値のうち、最大値をトナー載り量の代表値とする方法がある。なお、最大トナー載り量の演算方法はこのような画像データの1ページ内の画素ブロックの平均値のうち最大値を、最大トナー載り量とする場合に限られない。トナー載り量演算部611は、求めた最大トナー載り量をCPU601へ送信し得る。CPU601は、受信した最大トナー載り量をRAM610に記憶する。
そして、主制御部600には、操作パネル40、温度検出センサ50が接続されている。本実施形態において、ユーザは操作パネル40から画像形成処理(画像形成ジョブとも呼ばれる)の開始を指示可能である。操作パネル40から画像形成処理の開始が指示された場合、CPU601はROM609に記憶されている画像形成処理(プログラム)を実行する。そして、CPU601は温度検出センサ50によって検出される装置本体100A内(図1参照)の温度を取得し得る。
中継搬送装置制御部650は、CPU651、ファン駆動回路652、ファン故障検出回路653を有し、中継搬送装置制御部650には中継冷却ファン302が接続されている。CPU651は、CPU651のROM654やRAM655に記憶されているプログラムの実行に伴い、中継搬送装置300を動作させる。例えば、CPU651は、中継冷却ファン302を回転させるモータ(不図示)を制御するためのファン駆動回路652を介して、中継冷却ファン302の動作を制御し得る。ファン故障検出回路653は、中継冷却ファン302を動作させるモータや電源などに接続されており、それらの故障により中継冷却ファン302が動作しないような場合に、CPU651へ故障信号を送信する。CPU651はファン故障検出回路653から故障信号を受信した場合、受信した故障信号を主制御部600へ送信する。主制御部600は、故障信号の有無により中継搬送装置300の中継冷却ファン302が故障しているか否かを検出できる。
後処理装置制御部660は、CPU661を有する。CPU661は、CPU661のROM662やRAM663に記憶されている各種プログラムの実行に伴い、後処理装置150を動作させる。後処理装置制御部660のROM662には、例えば後述する積載要求処理(図11参照)、上面検出処理(図12参照)、満載判定処理(図13参照)などのプログラムが記憶されている。また、後処理装置制御部660には上述した排出トレイモータ211(図4参照)、第一エリアセンサ201、第二エリアセンサ202、第三エリアセンサ203(図5参照)、上面検出センサ204、シート有無検出センサ207(図4参照)が接続されている。後処理装置制御部660(詳しくはCPU661)は、上述したように、第一エリアセンサ201、第二エリアセンサ202、第三エリアセンサ203の検出結果に基づいて、排出トレイ153に積載されているシートSの積載枚数を特定できる。後処理装置制御部660のRAM663には、排出トレイ153に積載可能なシートSの上限枚数として積載可能枚数が記憶されている。したがって、CPU661は、特定した積載枚数と積載可能枚数との比較によって、排出トレイ153にシートSが満載されているか否かを判定し得る。なお、本実施形態の場合、後述するように、後処理装置制御部660のRAM663に記憶される積載可能枚数は、中継冷却ファン302が故障しているか否かにより異なる枚数に設定される。
そして、排出トレイ153にシートSが満載されている場合、後処理装置制御部660は主制御部600に「排出トレイ153が満載であること」、つまり排出トレイ153の積載オーバを通知する(排出トレイ満載通知)。主制御部600は、後処理装置制御部660から「排出トレイ満載通知」を受けた場合、それ以上のシートSが排出トレイ153に積載されないように、画像形成処理の実行を停止する。その後、ユーザが排出トレイ153からシートSを取り除くなどして排出トレイ153の積載オーバが解除され、主制御部600は後処理装置制御部660から「排出トレイ非満載通知」を受けると、停止した画像形成処理を再開し得る。
<画像形成処理>
次に、本実施形態の画像形成処理について、図1及び図8を参照しながら図9乃至図15を用いて説明する。本実施形態の画像形成処理は、例えば操作パネル40から画像形成処理の開始が入力された場合に主制御部600により実行される処理である。なお、ここでいう画像形成処理は、画像形成装置100によるシートSへの画像形成の他に、後処理装置150によるシートSに対する後処理を含む処理である。
次に、本実施形態の画像形成処理について、図1及び図8を参照しながら図9乃至図15を用いて説明する。本実施形態の画像形成処理は、例えば操作パネル40から画像形成処理の開始が入力された場合に主制御部600により実行される処理である。なお、ここでいう画像形成処理は、画像形成装置100によるシートSへの画像形成の他に、後処理装置150によるシートSに対する後処理を含む処理である。
図9に示すように、主制御部600は、後処理装置150の排出トレイ153が満載であるか否かを判定する(S1)。後処理装置150の排出トレイ153が満載であるか否かは、後処理装置制御部660から送信される排出トレイ153に関する通知(満載通知又は非満載通知)によって判定し得る(後述の図13参照)。排出トレイ153が満載である場合(S1のYES)、主制御部600は排出トレイ153が満載である旨を、操作パネル40(詳しくはその表示部)に表示するなどしてユーザに対し報知する(S4)。この際に、主制御部600は画像形成処理を既に実行中であれば、実行中の画像形成処理を停止する。そして、主制御部600は、ユーザによって排出トレイ153からシートSが除去されるなどして排出トレイ153の満載が解除されるまで(S5)、当該画像形成処理の進行を待機する。この場合、主制御部600は後述の「ページ印刷要求処理」(S2参照)を実行しない。それ故、画像形成処理が停止された状態が維持されて、シートSへの画像形成は行われない。
他方、後処理装置150の排出トレイ153が満載でない場合(S1のNO)、主制御部600は「ページ印刷要求処理」を実行する(S2)。「ページ印刷要求処理」は1枚のシートSに対し1ページ分の画像形成を行うための処理であり、詳しくは後述する(図10参照)。主制御部600は「ページ印刷要求処理」の終了後、当該画像形成処理において画像形成対象とされた枚数のシートS全てに対する画像形成が終了したか否かに基づいて、画像形成処理(ジョブ)を終了するか否かを判定する(S3)。画像形成処理を終了する場合(S3のYES)、主制御部600は当該「画像形成処理」を終了する。画像形成処理を終了しない場合(S3のNO)、主制御部600はステップS1の処理に戻り、上記したステップS1〜S5の処理を繰り返す。
図10に、主制御部600により実行される上記の「ページ印刷要求処理」(図9のS2参照)を示す。図10に示すように、主制御部600は画像形成装置100を制御して画像形成のために1枚のシートSをカセット12などから供給させる(S11)。そして、主制御部600は画像形成装置100による画像形成を行ってトナー像が定着されたシートSを生成するとともに(S12)、後処理装置制御部660にシートSの積載要求を送信する(S13)。後処理装置制御部660は、主制御部600から送信された積載要求の受信に応じて「積載要求処理」(図11参照)を開始する。「積載要求処理」については後述する。これにより、排出トレイ153にシートSを排出できるように後処理装置150を受け入れ待機状態にする。後処理装置150が受け入れ待機状態になると、主制御部600は後処理装置制御部660を介して後処理装置150の排出トレイ153にシートSを排出させる(S14)。
次に、後処理装置制御部660により実行される上記の「積載要求処理」(図10のS13)について、図11を用いて説明する。図11に示すように、後処理装置制御部660は、シートSを排出トレイ153に搬送するように後処理装置150を制御する(S21)。この際に、後処理装置制御部660は搬送されるシートSを排出トレイ153に適切に積載できるように、排出トレイ153を昇降して後処理装置150のシート排出口付近に位置づける。そして、後処理装置制御部660は、排出トレイ153に積載されたシートSのうち最も上に積載されたシートSの上面を検出すべく「上面検出処理」を実行する(S22)。その後、後処理装置制御部660は「満載判定処理」を実行する(S23)。
図12に、後処理装置制御部660により実行される上記の「上面検出処理」(図11のS22)を示す。図12に示すように、後処理装置制御部660は、排出トレイ153を下降させる(S31)。そして、後処理装置制御部660は、上面検出センサ204(図4参照)が「OFF」つまり排出トレイ153に積載されたシートSを検出しなくなるまで(S32)、排出トレイ153を下降させる。その後、後処理装置制御部660は、上面検出センサ204が「OFF」になると、下降させていた排出トレイ153を一転して上昇させる(S33)。そして、後処理装置制御部660は、上面検出センサが「ON」つまり排出トレイ153に積載されたシートSを検出するまで(S34)、排出トレイ153を上昇させる。後処理装置制御部660は、排出トレイ153に積載されたシートSを検出することに応じて、排出トレイ153に積載されているシートSの「積載枚数」を特定する(S35)。
図13に、後処理装置制御部660により実行される上記の「満載判定処理」(図11のS23)を示す。図13に示すように、後処理装置制御部660は、上記の「上面検出処理」(図12)の実行により特定された排出トレイ153に積載されているシートSの「積載枚数」が、排出トレイ153の「積載可能枚数」以上であるか否かを判定する(S41)。「積載枚数」が「積載可能枚数」より少ない場合(S41のNO)、後処理装置制御部660は主制御部600に対して排出トレイ153が非満載である旨(排出トレイ非満載通知)を通知する(S42)。他方、「積載枚数」が「積載可能枚数」以上である場合(S41のYES)、後処理装置制御部660は主制御部600に対して排出トレイ153が満載である旨(排出トレイ満載通知)を通知する(S43)。
<積載可能枚数設定処理>
次に、本実施形態の積載可能枚数設定処理について、図1及び図8を参照しながら図14を用いて説明する。本実施形態の積載可能枚数設定処理は、主制御部600により画像形成処理と共に開始され、画像形成処理と共に終了される。
次に、本実施形態の積載可能枚数設定処理について、図1及び図8を参照しながら図14を用いて説明する。本実施形態の積載可能枚数設定処理は、主制御部600により画像形成処理と共に開始され、画像形成処理と共に終了される。
図14に示すように、主制御部600は中継搬送装置制御部650からの「故障信号」の送信有無に基づいて、中継冷却ファン302が故障しているか否かを判定する(S51)。中継搬送装置制御部650から「故障信号」を受信していない場合、つまり中継冷却ファン302が故障していない場合(S51のNO)、主制御部600は「積載可能枚数」を所定枚数(例えば、3000枚)に設定する(S52)。本実施形態の場合、上述のように、主制御部600は後処理装置制御部660のRAM663に「積載可能枚数」を設定する。
中継搬送装置制御部650から「故障信号」を受信している場合、つまり中継冷却ファン302が故障している場合(S51のYES)、主制御部600は「環境温度」(S53)、「トナー載り量」(S54)、「シートSの種類」(S55)を取得する。そして、主制御部600は取得したこれらの情報に応じて予め決められた「積載可能枚数」を、後処理装置制御部660のRAM663に設定する(S56)。ここで設定する「積載可能枚数」は、中継冷却ファン302が故障していない場合の積載可能枚数以下である。本実施形態の場合、例えば、環境温度が「25℃」、トナー載り量が「85%」、シートSの種類が「コート紙」であった場合、「積載可能枚数」は「1700枚」に設定される(後述する図15参照)。後処理装置制御部660では、主制御部600によりRAM663に設定された「積載可能枚数」を用いて、上述した「満載判定処理」において「積載枚数」と比較する(図13のS41参照)。
本実施形態の場合、中継冷却ファン302が故障している場合の「積載可能枚数」は、中継冷却ファン302が故障していない場合の積載可能枚数よりも少ない枚数に設定される。また、中継冷却ファン302が故障している場合の「積載可能枚数」は上記の「環境温度」、「トナー載り量」、「シートSの種類」に応じて予め決められた枚数に設定される。そこで、「環境温度」、「トナー載り量」、「シートSの種類」に基づく「積載可能枚数」の設定について、図15を用いて説明する。
図15は、環境温度、トナー載り量、シートSの種類と積載可能枚数との関係を示す図である。ここに示すような関係を規定したデータは、積載可能枚数テーブルデータとして主制御部600のROM609に予め記憶されている。なお、ここでは、「環境温度」を「H(高温)」、「N(中温)」、「L(低温)」の3つに分けた場合、「トナー載り量」を「小」と「大」の2つに分けた場合、「シートSの種類」を「コート紙」と「コート紙以外」の2つに分けた場合を例に示した。ここでは、環境温度に関し、例えば「H(高温)」は「30℃以上」であり、「N(中温)」は「20℃以上30℃未満」であり、「L(低温)」は「20℃未満」であるとした。また、トナーの載り量に関し、「大」は「80%以上」であり、「小」は「80%未満」であるとした。
「環境温度」の場合、中継冷却ファン302が故障している際の積載可能枚数は、温度が閾値よりも低い場合に第一枚数に設定され、温度が閾値以上(例えば20℃以上)である場合に第一枚数よりも少ない第二枚数に設定される。例えば、「トナー載り量」が「小」で「コート紙以外」である場合に注目すると、温度が「L(低温)」であれば「3000枚」に設定され、温度が「N(中温)」であれば「1700枚」に設定される。
「トナー載り量」の場合、中継冷却ファン302が故障している際の積載可能枚数は、最大トナー載り量が閾値以上(例えば80%以上)である場合に第一枚数に設定され、最大トナー載り量が閾値よりも小さい場合に第一枚数よりも多い第二枚数に設定される。例えば、温度が「H(高温)」で「コート紙以外」である場合に注目すると、「トナー載り量」が「大」であれば「1300枚」に設定され、「トナー載り量」が「小」であれば「1700枚」に設定される。
さらに、「シートSの種類」の場合、中継冷却ファン302が故障している際の積載可能枚数は、シートSがコート紙である場合に第一枚数に設定され、シートSがコート紙以外である場合に第一枚数よりも多い第二枚数に設定され得る。例えば、温度が「H(高温)」である場合に注目すると、「トナー載り量」に関わらず、コート紙であれば「1300枚」(又は200枚)に設定され、コート紙以外であれば「1700枚」(又は1300枚)に設定される。
以上のように、本実施形態では、画像形成装置100の排出空間500に、画像形成装置100から後処理装置150にシートSを搬送する中継搬送装置300が取り付けられている画像形成システム1Xを効率よく運用することができる。特に、中継搬送装置300にシートSを冷却するための中継冷却ファン302を設けた構成の場合に、中継冷却ファン302に故障が生じたとしてもシステムダウンさせないことから、効率的なシステム運用が可能となる。また、本実施形態では、上述したように、中継冷却ファン302が故障した場合、後処理装置150から排出されるシートSを積載する排出トレイ153に積載可能なシートSの枚数を、中継冷却ファン302が故障していない時よりも少ない枚数に制限している。これにより、中継冷却ファン302の故障により、例えシートSが十分に冷却されなかったとしても、排出トレイ153に積載されるシートSとシートSとが貼り付き難くなる。このように、例え中継搬送装置300の中継冷却ファン302が故障したとしても、ユーザはシートSの貼り付きを気にせずに画像形成処理を継続して行うことができるので、もって画像形成システム1Xを効率的に運用し得る。
1X…画像形成システム、11…定着手段(定着装置)、15、16…排出手段(排出ローラ)、20…読み取り手段(画像読取装置)、40…入力手段(操作パネル)、50…温度検出手段(温度検出センサ)、100…画像形成装置、100A…装置本体、150…第二搬送装置(シート処理装置、後処理装置)、152…シート処理部、153…積載手段(排出トレイ)、180…画像形成手段(画像形成ユニット)、300…第一搬送装置(中継搬送装置)、301…搬送手段(搬送ローラ)、302…冷却手段(中継冷却ファン)、500…排出空間、600…制御手段(主制御部)、611…取得手段(トナー載り量演算部)、S…シート
Claims (6)
- シートにトナー像を形成する画像形成手段と、
シートに形成されたトナー像を熱により定着する定着手段と、
前記画像形成手段と前記定着手段とを収容した装置本体と、
前記装置本体の上部に設けられ、原稿の画像を読み取るための読み取り手段と、
前記読み取り手段の鉛直方向下方において前記読み取り手段と前記装置本体の一部との間に形成された空間に、前記装置本体内から前記定着手段を通過したシートを排出する排出手段と、
前記空間に取り付けられ、前記排出手段により前記空間に排出されるシートを搬送する搬送手段と、前記搬送手段により搬送されるシートを冷却する冷却手段と、を有する第一搬送装置と、
前記装置本体外に配置され、前記第一搬送装置から排出されるシートを受け入れて搬送する第二搬送装置と、
前記第二搬送装置から排出されるシートを積載する積載手段と、
前記画像形成手段によりシートへトナー像を形成する画像形成ジョブの実行中に、前記積載手段に積載されたシートの枚数が積載可能枚数を超えた場合、当該画像形成ジョブを停止する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、前記冷却手段が故障している場合の積載可能枚数を、前記冷却手段が故障していない場合の積載可能枚数よりも少ない枚数に設定する、
ことを特徴とする画像形成システム。 - 前記第二搬送装置は、シートに対して綴じ処理、穿孔処理、中綴じ処理、折り処理の少なくとも1つの処理を施すことが可能なシート処理部を有するシート処理装置である、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成システム。 - 前記装置本体内の環境温度を検出する温度検出手段を備え、
前記制御手段は、前記冷却手段が故障している場合の積載可能枚数を、前記環境温度が閾値よりも低い場合に第一枚数に設定し、前記環境温度が前記閾値以上である場合に前記第一枚数よりも少ない第二枚数に設定する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成システム。 - シートの種類を入力可能な入力手段を備え、
前記制御手段は、前記冷却手段が故障している場合の積載可能枚数を、前記シートの種類がコート紙である場合に第一枚数に設定し、前記シートの種類がコート紙以外である場合に前記第一枚数よりも多い第二枚数に設定する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成システム。 - 前記画像形成手段によりシートに形成されるトナー像の単位面積当たりの最大トナー載り量に関する情報を取得する取得手段を備え、
前記制御手段は、前記冷却手段が故障している場合の積載可能枚数を、前記最大トナー載り量が閾値以上である場合に第一枚数に設定し、前記最大トナー載り量が前記閾値よりも小さい場合に前記第一枚数よりも多い第二枚数に設定する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成システム。 - シートにトナー像を形成する画像形成手段と、
シートに形成されたトナー像を熱により定着する定着手段と、
前記画像形成手段と前記定着手段とを収容した装置本体と、
前記装置本体の上部に設けられ、原稿の画像を読み取るための読み取り手段と、
前記読み取り手段の鉛直方向下方において前記読み取り手段と前記装置本体の一部との間に形成された空間に、前記装置本体内から前記定着手段を通過したシートを排出する排出手段と、
前記空間に取り付けられ、前記排出手段により前記空間に排出されるシートを搬送する搬送手段と、前記搬送手段により搬送されるシートを冷却する冷却手段と、を有する第一搬送装置と、
前記装置本体外に配置され、前記第一搬送装置から排出されるシートを受け入れて搬送する第二搬送装置と、
前記第二搬送装置から排出されるシートを積載する積載手段と、
前記装置本体内の環境温度を検出する温度検出手段と、
シートの種類を入力可能な入力手段と、
前記画像形成手段によりシートに形成されるトナー像の単位面積当たりの最大トナー載り量に関する情報を取得する取得手段と、
前記画像形成手段によりシートへトナー像を形成する画像形成ジョブの実行中に、前記積載手段に積載されたシートの枚数が積載可能枚数を超えた場合、当該画像形成ジョブを停止する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、前記冷却手段が故障している場合の積載可能枚数を、前記冷却手段が故障していない場合の積載可能枚数以下であって、前記環境温度と前記シートの種類と前記最大トナー載り量とに応じて予め決められた枚数に設定する、
ことを特徴とする画像形成システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2019194737A JP2021067892A (ja) | 2019-10-25 | 2019-10-25 | 画像形成システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2019194737A JP2021067892A (ja) | 2019-10-25 | 2019-10-25 | 画像形成システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2021067892A true JP2021067892A (ja) | 2021-04-30 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2019194737A Pending JP2021067892A (ja) | 2019-10-25 | 2019-10-25 | 画像形成システム |
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