JP2021067536A - 回転駆動装置及び車両用指針計器 - Google Patents

回転駆動装置及び車両用指針計器 Download PDF

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Abstract

【課題】回転体を出力軸に挿入する前にオイルが出力軸の内周面に回り込むことを抑制する。【解決手段】出力軸637は、回転体4が挿入可能な挿入孔637aを有する筒状であり、駆動源Dによって回転駆動される。軸受け85は、出力軸637を外周側から摺動可能に支持する。出力軸637は、圧入固定部81と、外周部83と、少なくとも1つの溝80a,84aと、を有する。圧入固定部81は、挿入孔637aを形成する内周面に備えられ、回転体4を出力軸637と一体に回転可能に圧入固定する。外周部83は、出力軸637の外周面に備えられ、軸受け85とオイルを介在させて当接する。少なくとも1つの溝80a,84aは、出力軸637の表面における外周部83から圧入固定部81までの間に形成され、出力軸637の回転方向に沿って延びる。【選択図】図5

Description

本開示は、回転駆動装置に関する。
特許文献1には、車両用指針計器に用いられ、回転指針を回転駆動する回転駆動装置が開示されている。この回転駆動装置は、ケーシング内に収容される、駆動源、減速機構及び回転出力機構を備える。回転出力機構は、円筒状の出力軸を有し、出力軸が有する挿入孔には、回転指針の回転軸が同軸上となるように挿入される。回転指針の回転軸は、挿入孔を形成する出力軸の内周面の一部に形成された圧入固定部により圧入固定され、回転指針が出力軸と一体に回転可能となっている。
ケーシングは、軸受けを有している。そして、軸受けの内周側には、出力軸が相対摺動可能に嵌合している。このような相対摺動を可能とするために、軸受けにオイルが塗布される。
特表2018−182911号公報
しかしながら、上述した回転駆動装置では、軸受けに塗布されたオイルが、例えば毛細管現象により、出力軸の成形時に当該出力軸の外周面に生じる無数の浅いキズを伝って当該出力軸の内周面に回り込み、圧入固定部に付着する可能性がある。そして、発明者の詳細な検討の結果、回転指針を出力軸に挿入する前にオイルが圧入固定部に付着すると、回転指針の圧入固定部による圧入荷重が低下し、回転指針の空回りに伴う回転指針の指示ずれが生じやすくなるという課題が見出された。
本開示の1つの局面は、回転体を出力軸に挿入する前にオイルが出力軸の内周面に回り込むことを抑制することを目的としている。
本開示の一態様は、回転体(4)を回転駆動する回転駆動装置(6)であって、駆動源(63,D)と、出力軸(637)と、軸受け(85)と、を備える。出力軸は、回転体が挿入可能な挿入孔(637a)を有する筒状であり、駆動源によって回転駆動される。軸受けは、出力軸を外周側から摺動可能に支持する。出力軸は、圧入固定部(81)と、外周部(83)と、少なくとも1つの溝(80a,84a,84c,84d,84e,84f)と、を有する。圧入固定部は、挿入孔を形成する内周面に備えられ、回転体を出力軸と一体に回転可能に圧入固定する。外周部は、出力軸の外周面に備えられ、軸受けとオイルを介在させて当接する。少なくとも1つの溝は、出力軸の表面における外周部から圧入固定部までの間に形成され、出力軸の回転方向に沿って延びる。
このような構成によれば、回転体を出力軸に挿入する前にオイルが出力軸の内周面に回り込むことを抑制することができる。
本開示の一態様は、車両用指針計器(1)であって、上述した回転駆動装置(6)と、指針(4)と、を備える。指針は、回転駆動装置により回転駆動される回転位置に応じて車両の状態を示す値を指示する回転体である。
車両用指針計器を示す正面図である。 図1のII―II断面図である。 回転駆動装置を示す分解斜視図である。 回転駆動装置の内部を示す斜視図である。 出力軸の先端及び第一ケース部材の一部を拡大して示す断面図である。 出力軸の先端を拡大して示す断面図である。 出力軸の基端及び第二ケース部材の一部を拡大して示す断面図である。 第一溝の大きさが異なる変形例を示す断面図である。 第一溝の数が異なる変形例を示す断面図である。 第一溝の形状が異なる変形例を示す断面図である。
以下、本開示の例示的な実施形態について図面を参照しながら説明する。
[1.構成]
[1−1.全体構成]
図1及び図2に示す車両用指針計器1は、車両内のインストルメントパネルに設置される。車両用指針計器1は、表示部材2、回転指針4及び回転駆動装置6を備える。なお、以下の説明において「視認側」とは、車両内において運転席上の乗員により車両用指針計器1の表示が視認される側を意味し、「反視認側」とは、当該「視認側」とは反対側を意味する。
表示部材2は、ポリカーボネート樹脂等の透光性基材に遮光性印刷層が積層された平板状の部材である。表示部材2の一面である表示面2aは、視認側に向けて配置されている。なお、表示部材2の表示面2aとは反対側の面である背面2bは、反視認側に向けて配置されている。図1に示すように、表示部材2において遮光性印刷層の開口した部分は、車両の状態を示す値である「車両状態値」を表示するために回転指針4の回転方向に並ぶ数字及び目盛を、指標20として形成している。ここで、本実施形態の「車両状態値」は車速値であるが、「車両状態値」は、車両に関連する例えばエンジン回転数等の物理量であってもよい。
回転指針4は、アクリル樹脂等の透光性樹脂材料により形成され、指針本体40及び回転軸41を有している。指針本体40は、細長い針状の部材であり、表示部材2の表示面2aよりも視認側に配置されている。指針本体40は、指標20の表す「車両状態値」を、指針本体40の先端40aにより回転位置に応じて指示する。図1及び図2に示すように、回転軸41は、指針本体40の先端40aとは反対側の端部である基端40bから反視認側へ延出する円柱状の部材である。回転軸41は、表示部材2において表示面2a及び背面2bを貫通するように形成された指針孔22に、挿入されている。回転軸41は、表示部材2の背面2bよりも反視認側にて回転駆動装置6と連結されている。これにより、回転駆動装置6は、回転軸41の軸線である回転中心線Cまわりに回転指針4を回転駆動することで、指針本体40による上記の指示を実現する。
図2に示すように、回転駆動装置6は、表示部材2の背面2bよりも反視認側に配置されている。回転駆動装置6は、ケーシング60及び装置本体63を備えている。
図2及び図3に示すように、ケーシング60は、変性ポリフェニレンエーテル樹脂(m−PPE)等の遮光性樹脂材料により装置本体63を収容可能に中空状に形成され、第一ケース部材61及び第二ケース部材62を有する。各ケース部材61,62は、それぞれカップ状に形成され、それぞれの開口縁部610,620同士を重ね合わせた状態で、スナップフィット嵌合により互いに結合されている。各ケース部材61,62は、回転軸41の回転中心線C上にてそれぞれの底部611,621を貫通する貫通孔612,622をそれぞれ有している。第一ケース部材61は、表示部材2の反視認側にて背面2bと向き合って配置されている。第二ケース部材62は、第一ケース部材61よりも反視認側に配置されている。
図2〜図4に示すように、装置本体63は、ケーシング60内に収容されている。装置本体63は、駆動源D、減速機構R及び回転出力機構Oを備えている。なお、以下の説明では、回転中心線Cに沿う軸方向と、回転中心線Cに実質垂直な径方向と、回転中心線Cまわりの周方向を、それぞれ単に軸方向と径方向と周方向という。
本実施形態では、駆動源Dとしてステップモータが用いられる。駆動源Dは、ヨーク630と、二相コイル631a,631bと、マグネットロータ632と、を備え、回転軸41の回転中心線Cから径方向に外れて配置されている。ヨーク630は、鉄等の磁性金属材料により枠状に形成され、ケーシング60に固定されている。ヨーク630は、内周側へ突出する一対の磁極630a,630bを有している。一方の磁極630aには、A相のコイル631aが巻装され、また他方の磁極630bには、B相のコイル631bが巻装されている。A相のコイル631a及びB相のコイル631bは、ケーシング60のうち第二ケース部材62を貫通する通孔を通して、ケーシング60を介して装置本体63が実装される図示しない基板の金属配線層に電気接続されている。
マグネットロータ632は、フェライト等の磁性金属材料により円盤状に形成され、各磁極630a,630bとの間に隙間を空けてヨーク630の枠内に配置されている。マグネットロータ632は、回転軸41の回転中心線Cと実質平行な軸線まわりに回転可能となるように、ケーシング60によってラジアル方向かつスラスト方向から支持されている。マグネットロータ632の外周部には、磁極としてのN,S極が回転方向に交互に着磁されている。
このような構成の駆動源Dにおいて、A相のコイル631a及びB相のコイル631bには、装置本体63が実装される基板の金属配線層を介して外部の制御回路から、互いに位相の90度ずれた交流信号が印加される。これにより、A相のコイル631a及びB相のコイル631bに発生する交流磁束は、ヨーク630からマグネットロータ632の間を通過することで、当該マグネットロータ632を所定の回転位置まで駆動することになる。
減速機構Rは、マグネットギア634と、アイドルギア635と、ピニオンギア636と、を備え、回転軸41の回転中心線Cから径方向に外れて配置されている。マグネットギア634は、ポリアセタール樹脂(POM)等の硬質樹脂材料により平歯車状に形成され、マグネットロータ632と共に一体回転可能となるように、ケーシング60によってラジアル方向かつスラスト方向から支持されている。
アイドルギア635及びピニオンギア636は、ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT)等の硬質樹脂材料により一体に同軸上に形成され、それぞれ平歯車状に形成されている。アイドルギア635及びピニオンギア636は、回転軸41の回転中心線Cと実質平行な軸線まわりに一体回転可能となるように、ケーシング60によってラジアル方向かつスラスト方向から支持されている。アイドルギア635は、マグネットギア634に噛合することで、当該マグネットギア634の回転を減速する。
回転出力機構Oは、出力軸637と、出力ギア638と、回転ストッパ639と、ワッシャ90と、付勢部材89と、を備え、回転軸41の回転中心線C上に配置されている。出力軸637、出力ギア638及び回転ストッパ639は、ポリアセタール樹脂(POM)等の硬質樹脂材料により一体に形成されている。出力軸637、出力ギア638及び回転ストッパ639は、回転軸41の回転中心線Cまわりに一体回転可能となるように、ケーシング60によってラジアル方向かつスラスト方向から支持されている。
出力軸637は、回転指針4が挿入可能な挿入孔637aを有する筒状の部材である。本実施形態では、出力軸637は挿入孔637aが円形状となるように円筒状に形成されている。出力軸637の挿入孔637aには、回転指針4のうち回転軸41が同軸上に圧入されている。これにより出力軸637は、回転指針4と共に回転中心線Cまわりに回転することで、当該回転指針4に回転駆動力を出力する。
出力ギア638は、出力軸637の外周面から径方向へ広がる平歯車状の部材である。出力ギア638は、減速機構Rのうちピニオンギア636に噛合することで、当該ピニオンギア636の回転を減速する。以上の構成から装置本体63では、駆動源Dから減速機構Rの減速作用を経ることで増大された回転駆動力が、回転出力機構Oから回転指針4へと与えられる。
回転ストッパ639は、出力ギア638から視認側へ突出する突片状の部材である。回転ストッパ639は、回転指針4の回転範囲を決める両側の限界位置にて、ケーシング60が有する図示しない固定ストッパにより係止可能に設けられている。これにより、回転出力機構Oから回転指針4へ回転駆動力が与えられても、当該回転指針4の回転範囲外への回転が制限されるようになっている。
ワッシャ90は、ポリアセタール樹脂(POM)等の硬質樹脂材料により出力軸637を挿入可能な円環平板状に形成されている。ワッシャ90は、出力軸637と同軸上に配置されている。ワッシャ90は、第一ケース部材61と当接するように、第一ケース部材61と出力ギア638との間に組み付けられている。
付勢部材89は、ステンレス鋼(SUS)等の弾性金属材料により四角形状に形成された板バネである。付勢部材89は、当該付勢部材89の中心に出力軸637を挿入可能な円形の孔を有し、出力軸637と同軸上に配置されている。付勢部材89は、出力ギア638と当接するように、第一ケース部材61と出力ギア638との間に組み付けられている。付勢部材89は、ワッシャ90と共に、第一ケース部材61の底部611と、出力ギア638と、により挟持されて圧縮されることで、出力ギア638と一体回転可能な状態にて弾性変形している。これにより付勢部材89は、出力ギア638及び出力軸637の回転位置に拘わらず、反視認側へ出力軸637を付勢している。なお、ワッシャ90は、付勢部材89との擦動時の摩擦抵抗を下げて、付勢部材89の摩耗を抑制している。
[1−2.出力軸の詳細な構成]
次に、図5〜図7を用いて、出力軸637について詳細に説明する。
出力軸637は、先端637bと、基端637cと、を有する。出力軸637の先端637bは、図5に示すように、回転指針4が挿入される側の端部、換言すると、第一ケース部材61の底部611と対向する側の端部である。
出力軸637の先端637bは、第一ケース部材61の貫通孔612に挿入されている。出力軸637の先端637bは、その端面により頂部80を形成している。本実施形態では、挿入孔637aは、頂部80において開口している。頂部80は、径方向に幅を有しかつ周方向には連続する円環平面状に形成されている。換言すると、頂部80は、回転中心線Cに垂直な方向と平行な円環状の面である。
出力軸637は、挿入孔637aの軸方向の異なる位置に形成された圧入固定部81及びガイド部82を有している。圧入固定部81及びガイド部82は、挿入孔637aを形成する出力軸637の内周面に備えられる。
圧入固定部81は、頂部80から反視認側に一定の間隔を開けた位置に設けられている。圧入固定部81は、出力軸637の内周面に形成され、回転中心線Cに向かって突出した部分である。圧入固定部81によって、軸方向に沿ってストレートに延伸する円筒孔が形成される。圧入固定部81の内径は、頂部80における内周側縁部800の内径よりも小径に設定されている。圧入固定部81には、回転指針4のうち回転軸41の軸方向の一部が同軸上に挿入されている。本実施形態の圧入固定部81には、挿入前にて圧入固定部81よりも大径に形成された回転軸41が、圧入代をもって挿入されている。すなわち、圧入固定部81には、回転軸41が圧入固定されている。これにより、回転指針4が出力軸637と一体に回転可能となっている。
ガイド部82は、頂部80から圧入固定部81までの間に設けられている。ガイド部82は、出力軸637の内周面に段付きで形成されている。これによりガイド部82は、2つの内周テーパ部820,822及び内周ストレート部821を形成している。ここで第一内周テーパ部820は、頂部80の内周側縁部800からさらに内周側の圧入固定部81へ軸方向に近接するに従ってテーパ状に漸次縮径する部分である。第一内周テーパ部820によって、円錐孔が形成される。内周ストレート部821は、第一内周テーパ部820の反視認側端(すなわち、内周側縁部)から軸方向に沿ってストレートに延伸する部分である。内周ストレート部821によって、円筒孔が形成される。第二内周テーパ部822は、内周ストレート部821の反視認側端からさらに内周側の圧入固定部81へ軸方向に近接するに従ってテーパ状に漸次縮径する部分である。第二内周テーパ部822によって、円錐孔が形成される。
出力軸637はさらに、先端637bの頂部80よりも外周側にて軸方向の異なる位置に形成された外周ストレート部83及び外周テーパ部84を有している。外周ストレート部83及び外周テーパ部84は、出力軸637の外周面に備えられる。
外周ストレート部83は、頂部80から反視認側に一定の間隔を開けた位置に設けられている。外周ストレート部83は、軸方向に沿ってストレートに延伸する部分である。外周ストレート部83によって、円筒状の外周面が形成される。外周ストレート部83の外径は、頂部80における外周側縁部801の外径よりも大径に設定されている。外周テーパ部84は、頂部80から外周ストレート部83までの間に設けられている。外周テーパ部84は、頂部80の外周側縁部801からさらに外周側の外周ストレート部83へと軸方向に近接するに従ってテーパ状に漸次拡径する部分である。外周テーパ部84によって、円錐状の外周面が形成されている。
図5及び図6に示すように、出力軸637はさらに、その表面における外周ストレート部83から圧入固定部81までの間に形成され、出力軸637の回転方向に沿って延びる2つの溝80a,84aを有する。本実施形態では、出力軸637は、外周テーパ部84に形成される第一溝84a及び頂部80に形成される第二溝80aを有する。第一溝84a及び第二溝80aは、出力軸637の回転軸、本実施形態では回転中心線Cを中心とした環状、換言すると、周方向に沿って1周するようにそれぞれ環状に形成されている。第一溝84aは、軸方向にストレートに延びる面及び径方向にストレートに延びる面を有し、それらの面は直角に交わる。第一溝84aは、回転中心線Cに垂直な方向から見て、断面形状がL字型の溝である。第二溝80aは、頂部80から互いに交わるように反視認側へ斜めに延びる2つの面を有する。第二溝80aは、回転中心線Cに垂直な方向から見て、断面形状がV字型の溝である。
出力軸637の基端637cは、図7に示すように、第二ケース部材62の底部621と対向する側の端部である。出力軸637の基端637cは、第二ケース部材62の貫通孔622に挿入されている。出力軸637の基端637cは、その端面により、径方向に幅を有しかつ周方向には連続する円環平面状の端面88を形成している。
[1−3.ケーシングの詳細な構成]
次に、図5及び図7を用いて、ケーシング60について詳細に説明する。
図5に示すように、ケーシング60の第一ケース部材61は、出力軸637のまわりを同軸上に囲む貫通孔612の一部を形成するラジアル軸受85を有している。
ラジアル軸受85は、第一ケース部材61の底部611のうち視認側に突出した部分の端面である外面611aから反視認側に一定の間隔を開けた位置に設けられている。ラジアル軸受85は、第一ケース部材61の内周面に形成され、軸方向に沿ってストレートに延伸する部分である。ラジアル軸受85によって、円筒孔が形成される。ラジアル軸受85の内径は、軸方向においてラジアル軸受85よりも反視認側に位置する貫通孔612を形成する他の部分の内径よりも、小径に設定されている。貫通孔612のうちラジアル軸受85が形成する円筒孔には、出力軸637の外周ストレート部83のうち出力ギア638よりも視認側の一部が同軸上に挿入されている。本実施形態において、貫通孔612のうちラジアル軸受85が形成する円筒孔には、ラジアル軸受85よりも僅かに小径に形成された外周ストレート部83が、相対摺動可能に嵌合している。これによりラジアル軸受85は、出力軸637を外周側からラジアル方向に支持する。ラジアル軸受85は、外周ストレート部83とシリコンオイルを介在させて当接する。
図7に示すように、ケーシング60の第二ケース部材62は、底部621から視認側へ突出する筒部624を有している。筒部624は、出力軸637のまわりを同軸上に囲む貫通孔622の一部を形成するスラスト軸受87を有している。
スラスト軸受87は、第二ケース部材62の底部621の面のうち出力軸637の基端637cの端面88と当接する底面870から視認側に所定の範囲で設けられている。底面870は、第二ケース部材62の内周面に形成され、径方向に幅を有しかつ周方向には連続する円環平面状に形成されている。スラスト軸受87は、軸方向に沿ってストレートに延伸する部分である。スラスト軸受87及び底面870により、有底円筒孔が形成される。スラスト軸受87の内径は、底面870の内周側縁部871の内径よりも大径に設定されている。
貫通孔622のうちスラスト軸受87が形成する有底円筒孔には、出力軸637の外周ストレート部83のうち出力ギア638よりも反視認側の一部が同軸上に挿入されている。本実施形態において、貫通孔622のうちスラスト軸受87が形成する有底円筒孔には、スラスト軸受87よりも僅かに小径に形成された外周ストレート部83が、相対摺動可能に嵌合している。また、本実施形態において底面870には、出力軸637の基端637cの端面88が、相対摺動可能な面接触状態にて当接している。以上によりスラスト軸受87は、出力軸637を外周側からラジアル方向に支持し、底面870は、出力軸637の基端637cを視認側からスラスト方向に支持している。
[2.効果]
以上詳述した実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(2a)本実施形態では、出力軸637は、その表面における外周ストレート部83から圧入固定部81までの間に、出力軸637の回転方向に沿って延びる2つの溝80a,84aを有する。これにより、ラジアル軸受85に塗布されたシリコンオイルが、例えば毛細管現象により、出力軸637の成形時に当該出力軸637の外周面に生じる無数の浅いキズを伝ってきた場合でも、2つの溝80a,84aにシリコンオイルを一時的に留めることが可能である。そのため、出力軸637が2つの溝80a,84aを有しない構成と比較して、シリコンオイルが出力軸637の内周面に回り込むまでの時間を遅くすることができる。したがって、回転指針4を出力軸637に挿入する前にシリコンオイルが出力軸637の内周面に回り込むことを抑制することができる。そして、これに伴い、回転指針4を出力軸637に挿入する前にシリコンオイルが圧入固定部81に付着し、回転指針4の圧入固定部81による圧入荷重が低下することにより発生する、回転指針4の空回りに伴う回転指針4の指示ずれを生じにくくすることができる。
(2b)本実施形態では、出力軸637は、その表面における外周ストレート部83から圧入固定部81までの間のうち、外周テーパ部84に第一溝84a及び頂部80に第二溝80aを有する。これにより、第一内周テーパ部820に溝が形成される構成と比較して、回転指針4の出力軸637への挿入を妨げずに、回転指針4を出力軸637に挿入する前にシリコンオイルが出力軸637の内周面に回り込むことを抑制することができる。すなわち、第一内周テーパ部820に溝が形成されている場合、出力軸637の挿入孔637aへ回転指針4を挿入する際に、第一内周テーパ部820に形成された溝に回転指針4が引っかかり、挿入が妨げられてしまう可能性がある。このため、回転指針4の挿入に影響しない外周テーパ部84及び頂部80にそれぞれ第一溝84a及び第二溝80aが形成される。これにより、上述した効果を奏することができる。
(2c)本実施形態では、第一溝84a及び第二溝80aは、周方向に沿って1周するようにそれぞれ環状に形成されている。これにより、溝が環状に形成されていない構成と比較して、回転指針4を出力軸637に挿入する前にシリコンオイルが出力軸637の内周面に回り込むことを更に抑制することができる。すなわち、出力軸637の外周面に生じるキズの位置にはばらつきがあるため、出力軸637の外周面において、シリコンオイルが第一溝84a及び第二溝80aに到達するタイミングは異なる。このため、第一溝84a及び第二溝80aに到達した場所から当該第一溝84a及び当該第二溝80aに沿って1周するようにシリコンオイルが移動するまで、シリコンオイルは各溝80a,84aに一時的に留まることとなる。このように、シリコンオイルが各溝80a,84aを移動する間、一時的にシリコンオイルを各溝80a,84aに留めておくことができるので、シリコンオイルが出力軸637の内周面に回り込むまでの時間を遅くすることができる。したがって、回転指針4を出力軸637に挿入する前にシリコンオイルが出力軸637の内周面に回り込むことを更に抑制することができる。
なお、本実施形態では、回転指針4が回転体に相当し、ラジアル軸受85が軸受けに相当し、外周ストレート部83が外周部に相当する。
[3.他の実施形態]
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は、上記実施形態に限定されることなく、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
(3a)図8に示すように、外周テーパ部84に形成される第一溝84bの大きさは、上記実施形態の図6に示す第一溝84aよりも大きく形成されていてもよい。これにより、第一溝84bは、第一溝84aと比較して、より多くのシリコンオイルを一時的に留めておくことができるので、シリコンオイルが出力軸637の内周面に回り込むまでの時間をより遅くすることができる。したがって、回転指針4を出力軸637に挿入する前にシリコンオイルが出力軸637の内周面に回り込むことを更に抑制することができる。
(3b)外周テーパ部84に形成される溝の数は1つに限定されるものではなく、2つ以上形成されていてもよい。例えば、図9に示すように、外周テーパ部84には、2つの溝84c,84dが形成されていてもよい。これにより、外周テーパ部84に溝が1つしか形成されていない構成と比較して、シリコンオイルを一時的に留めておくことができる場所が2ヵ所に増えるため、シリコンオイルが出力軸637の内周面に回り込むまでの時間をより遅くすることができる。したがって、回転指針4を出力軸637に挿入する前にシリコンオイルが出力軸637の内周面に回り込むことを更に抑制することができる。
(3c)上記実施形態では、外周テーパ部84に形成される第一溝84aは、回転中心線Cに垂直な方向から見て、断面形状がL字型の溝であったが、溝の形状はこれに限定されるものではない。例えば、図10に示すように、外周テーパ部84の傾斜よりもなだらかに傾斜する面及び径方向にストレートに延びる面を有し、それらの面が交わることで、回転中心線Cに垂直な方向から見て、断面形状が概略V字型の2つの溝84e,84fが形成されていてもよい。
(3d)上記実施形態における1つの構成要素が有する機能を複数の構成要素として分散させたり、複数の構成要素が有する機能を1つの構成要素に統合したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加、置換等してもよい。
4…回転指針、6…回転駆動装置、80a,84a…溝、81…圧入固定部、83…外周ストレート部、80…頂部、84…外周テーパ部、85…ラジアル軸受、637…出力軸、637a…挿入孔。

Claims (5)

  1. 回転体(4)を回転駆動する回転駆動装置(6)であって、
    駆動源(63,D)と、
    前記回転体が挿入可能な挿入孔(637a)を有する筒状であり、前記駆動源によって回転駆動される出力軸(637)と、
    前記出力軸を外周側から摺動可能に支持する軸受け(85)と、
    を備え、
    前記出力軸は、
    前記挿入孔を形成する内周面に備えられ、前記回転体を前記出力軸と一体に回転可能に圧入固定する圧入固定部(81)と、
    前記出力軸の外周面に備えられ、前記軸受けとオイルを介在させて当接する外周部(83)と、
    前記出力軸の表面における前記外周部から前記圧入固定部までの間に形成され、前記出力軸の回転方向に沿って延びる少なくとも1つの溝(80a,84a,84c,84d,84e,84f)と、
    を有する、回転駆動装置。
  2. 請求項1に記載の回転駆動装置であって、
    前記出力軸は、
    前記回転体が挿入される側の先端(637b)に、頂部(80)と、前記頂部から前記外周部へ近接するに従って拡径している外周テーパ部(84)と、を有し、
    前記少なくとも1つの溝は、前記頂部及び前記外周テーパ部の少なくとも一方に形成される、回転駆動装置。
  3. 請求項2に記載の回転駆動装置であって、
    前記外周テーパ部には、前記出力軸の回転軸を中心とした環状である前記少なくとも1つの溝が2つ以上形成される、回転駆動装置。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の回転駆動装置であって、
    前記駆動源には、ステップモータが用いられる、回転駆動装置。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の回転駆動装置(6)と、
    前記回転駆動装置により回転駆動される回転位置に応じて車両の状態を示す値を指示する回転体である指針(4)と、
    を備える、車両用指針計器(1)。
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