JP2021067248A - 尿素水供給装置 - Google Patents

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和昭 外園
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修 野崎
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博 吉田
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Tetsuya Date
哲也 伊達
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Kazutoshi Matsuyama
一俊 松山
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ヴィン チェン キュアット
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Abstract

【課題】選択還元触媒の浄化効率を向上しつつ、尿素配管中の残留尿素水の凍結を回避することができる尿素水供給装置を提供する。【解決手段】SCR触媒43と、尿素水タンク46と、SCR触媒43に尿素水を供給する尿素インジェクタ45と、尿素水を圧送可能なポンプ手段49と、尿素インジェクタ45とポンプ手段49を接続する尿素配管80と、ポンプ手段49で尿素配管80中に残留する尿素水を尿素水タンク46に回収可能なコントローラ100とを備え、尿素配管80が、尿素水タンク46に接続された第1電熱線83付き第1尿素配管81と、尿素インジェクタ45に接続された第2電熱線84付き第2尿素配管と、第1,第2尿素配管81,82を接続する接続機構90とを有し、コントローラ100は、エンジン停止時に尿素水が接続機構90よりも尿素水タンク46側に引き戻されるまで回収ポンプ49bを駆動させている。【選択図】 図6

Description

本発明は、供給された尿素水から生成されるアンモニアの還元作用により窒素酸化物を浄化する選択還元触媒を備えた尿素水供給装置に関する。
従来より、車両の排気ガス中に含まれる窒素酸化物(NOx)を除去するための排気ガス浄化装置として尿素水を添加する選択還元触媒(Selective Catalytic Reduction : 以下、SCR触媒という)を用いた排気浄化システムは知られている。
上記排気浄化システムにおいて、還元剤として使用される尿素水は、約−11℃で凍結し、この凍結に伴い尿素水のSCR触媒に対する供給性能に支障が生じ、場合によっては、尿素配管が破損する虞がある。
そこで、エンジン停止時、尿素配管中に残留する尿素水を尿素水タンクに回収する技術や尿素配管中の尿素水の凍結を回避する技術が提案されている。
特許文献1の内燃機関の排気浄化装置は、窒素酸化物を除去可能なSCR触媒と、このSCR触媒の上流側に尿素水を供給する尿素インジェクタと、尿素インジェクタと尿素水タンクを接続する尿素配管と、この尿素配管内に残留する尿素水を回収するポンプとを備え、エンジン停止時、尿素水が凍結により膨張したとしても尿素配管が破損しない量の尿素水を残すようにポンプによる回収制御を行っている。
これにより、尿素配管の破損を防止しながら、尿素水の乾燥による析出物に起因した配管の詰まり等を回避している。
特開2015−078643号公報
SCR触媒は、約400℃付近の領域で浄化性能のピークを有している。それ故、SCR触媒の浄化効率を向上させるためには、エンジンの放射熱や排気ガス自身が保有する熱を効果的に受熱可能なエンジン近傍位置にSCR触媒を配設することが好ましい。
一方、尿素水を貯留する尿素水タンクは大容量であるため、大きい配置スペースが必要である。それ故、スペース的に厳しい車体前部のエンジンルームやフロアパネル下方に配設することは難しく、車体後部、例えば、リアフロア下方等に搭載されている。
つまり、SCR触媒の浄化効率向上を図る場合、車体前部の尿素インジェクタと車体後部の尿素水タンクを接続する尿素配管が長尺化し、尿素配管の長尺化に伴って車両の振動性能(NVH)の悪化や残留尿素水の凍結に起因する不具合等を招くことが懸念される。
そこで、尿素配管を分割形成すると共に、凸部材と凹部材で形成され且つこれらの軸線回りの回転移動を許容する接続機構を介して上流側尿素配管及び下流側尿素配管を接続することで、尿素配管の捩り変形を減少して車両の振動性能を改善することが可能である。
しかし、上記対策では、尿素配管中に残留する尿素水の凍結問題が依然として存在する。
特許文献1の技術では、回収後の尿素水の残留位置が接続機構よりも尿素インジェクタ側になった場合、尿素水の凍結により接続機構の目詰まりや破損が発生する虞がある。
尿素配管回りに電熱線(ヒータ)を巻回して残留尿素水の凍結回避のために尿素配管を暖めることも考えられるが、接続機構は爪等の係合部やシール部等を備えた凸部材及び凹部材により構成されることから、係合部等を含む接続機構全体に亙って電熱線を一様に巻回することは構造的に困難を伴う。即ち、浄化効率を向上しつつ、残留尿素水の凍結回避を図ることは容易ではない。
本発明の目的は、選択還元触媒の浄化効率を向上しつつ、尿素配管中の残留尿素水の凍結を回避可能な尿素水供給装置等を提供することである。
請求項1の尿素水供給装置は、車体前部に配置され且つエンジンの排気通路を流れる排気ガス中のNOxをアンモニアの還元作用によって浄化する選択還元触媒と、車体後部に配置され且つ尿素水を貯留する尿素水タンクと、前記選択還元触媒に尿素水を供給する尿素インジェクタと、尿素水タンクに貯留された尿素水を前記尿素インジェクタに圧送可能な尿素水ポンプ手段と、前記尿素インジェクタと尿素水ポンプ手段とを接続する尿素配管と、前記尿素水ポンプ手段を駆動して前記尿素配管中に残留する尿素水を前記尿素水タンクに回収可能な制御手段とを備えた尿素水供給装置において、前記尿素配管が、前記尿素水タンクに接続されたヒータ付き第1尿素配管と、前記尿素インジェクタに接続されたヒータ付き第2尿素配管と、前記第1,第2尿素配管を接続する接続機構とを有し、前記制御手段は、エンジン停止時に尿素水が前記接続機構よりも前記尿素水タンク側に引き戻されるまで前記尿素水ポンプ手段を駆動させることを特徴としている。
この尿素水供給装置では、選択還元触媒が車体前部に配置されると共に尿素水タンクが車体後部に配置されているため、エンジンからの熱によって選択還元触媒の浄化効率向上を図りつつ、尿素水タンクの配置スペースを確保することができる。
前記尿素配管が、前記尿素水タンクに接続されたヒータ付き第1尿素配管と、前記尿素インジェクタに接続されたヒータ付き第2尿素配管と、前記第1,第2尿素配管を接続する接続機構とを有するため、尿素配管の変形を減少して車両の振動性能を改善しつつ、尿素配管内に残留した尿素水の凍結を防止することができる。
前記制御手段は、エンジン停止時に尿素水が前記接続機構よりも前記尿素水タンク側に引き戻されるまで前記尿素水ポンプ手段を駆動させるため、尿素水の凍結に起因した接続機構の不具合を防止することができる。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記尿素水ポンプ手段は、尿素水の回収量が予め設定され、前記接続機構は、回収後の尿素水の残留位置よりも前記尿素インジェクタ側に配置されたことを特徴としている。
この構成によれば、尿素配管の構成によって、回収後の尿素水の残留位置を接続機構よりも尿素水タンク側位置に誘導することができる。
請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記尿素水回収量は、前記尿素水ポンプ手段の単位ストローク当りの最小吐出量と、予め設定されたストローク回数と、前記尿素配管径とに基づき演算されたことを特徴としている。
この構成によれば、尿素水の回収が最も少ないときの回収量を精度良く演算することができる。
請求項4の発明は、請求項1〜3の何れか1項の発明において、前記接続機構は、前記第1,第2尿素配管のうち一方に設けられた凸部材と、前記第1,第2尿素配管のうち他方に設けられた凹部材とから構成され、前記凸部材が前記凹部材に接続されたとき、前記凸部材は、反接続方向への移動が制限されると共に前記凸部材と凹部材の軸線回りの回転移動が許容されていることを特徴としている。
この構成によれば、凸部材と凹部材の軸線回りの回転移動を許容することで尿素配管の捩り変形を減少し、車両の振動性能を改善することができる。
請求項5の発明は、請求項4の発明において、前記凸部材と凹部材は、ヒータが夫々省略されていることを特徴としている。
この構成によれば、ヒータが省略された接続機構であっても、尿素水の凍結に起因した不具合を防止することができる。
請求項6の発明は、車体前部に配置され且つエンジンの排気通路を流れる排気ガス中のNOxをアンモニアの還元作用によって浄化する選択還元触媒と、車体後部に配置され且つ尿素水を貯留する尿素水タンクと、前記選択還元触媒に尿素水を供給する尿素インジェクタと、尿素水タンクに貯留された尿素水を前記尿素インジェクタに圧送可能な尿素水ポンプ手段と、前記尿素インジェクタと尿素水ポンプ手段とを接続する尿素配管と、前記尿素水ポンプ手段を駆動して前記尿素配管中に残留する尿素水を前記尿素水タンクに回収可能な制御手段とを備えた尿素水供給装置において、前記尿素配管が、前記尿素水タンクに接続されたヒータ付き第1尿素配管と、前記尿素インジェクタに接続されたヒータ付き第2尿素配管と、前記第1,第2尿素配管を接続する接続機構とを有し、前記接続機構は、前記制御手段による回収後の尿素水の残留位置よりも前記尿素インジェクタ側に配置されたことを特徴としている。
この構成によれば、選択還元触媒が車体前部に配置されると共に尿素水タンクが車体後部に配置されているため、エンジンからの熱によって選択還元触媒の浄化効率向上を図りつつ、尿素水タンクの配置スペースを確保することができる。前記尿素配管が、前記尿素水タンクに接続されたヒータ付き第1尿素配管と、前記尿素インジェクタに接続されたヒータ付き第2尿素配管と、前記第1,第2尿素配管を接続する接続機構とを有するため、尿素配管の変形を減少して車両の振動性能を改善しつつ、尿素配管内に残留した尿素水の凍結を防止することができる。前記接続機構は、前記制御手段による回収後の尿素水の残留位置よりも前記尿素インジェクタ側に配置されているため、回収後の尿素水の残留位置を接続機構よりも尿素水タンク側位置に誘導することができ、尿素水の凍結に起因した接続機構の不具合を接続機構の配置により防止することができる。
本発明の尿素水供給装置によれば、選択還元触媒の浄化効率を向上しつつ、尿素配管中の残留尿素水の凍結を回避することができる。
本発明の尿素水供給装置が適用されるエンジンの好ましい実施形態を示すシステム図である。 エンジンの平面図である。 エンジンの側面図である。 エンジンの斜視図である。 尿素水タンクと尿素インジェクタとを接続する尿素配管の側面図である。 尿素水タンクと尿素インジェクタとを接続する尿素配管の底面図である。 図6のVII-VII線断面図である。 接続機構の分解斜視図である。 ポンプ制御の一例を示すフローチャートである。 SCR触媒の温度とアンモニアの上限吸着量及び目標吸着量との関係を示すグラフである。
[エンジンの全体構成]
以下、本発明の好ましい実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。
まず、本発明に係る排気浄化装置が適用されるエンジンの全体構成について、図1に基づいて説明する。
図1〜図4に示されるエンジンは、走行用の動力源として車両に搭載される4サイクルのディーゼル車載エンジンであって、車体前部のエンジンルームに搭載されたエンジン本体1と、エンジン本体1における燃焼に必要な空気を供給する吸気システム3Sと、エンジン本体1から排出された排気ガスを浄化して外部に排出する排気システム4Sと、排気ガス中のNOxを還元するためにSCR触媒43に尿素水を供給するための尿素水供給装置48と、吸気システム3Sによって供給される空気(吸気)を圧縮してエンジン本体1に送り出す過給装置50と、排気システム4Sを流通する排気ガスの一部を吸気システム3Sに還流するEGR装置70等を備えている。
以下、図において、矢印F方向を前方とし、矢印L方向を左方とし、矢印U方向を上方として説明する。
エンジン本体1は、前後に一列に並ぶ複数の気筒2(図1では1つの気筒2のみを示す)を有する直列多気筒型のものであり、当該複数の気筒2が内部に形成されたシリンダブロック3と、各気筒2の上部開口を閉塞するようにシリンダブロック3の上面に取り付けられたシリンダヘッド4と、各気筒2に夫々往復動可能に挿入された複数のピストン5とを有している。尚、各気筒2の構造は同一であるため、以下、基本的に1つの気筒2のみに注目して説明を進める。
図1に示すように、ピストン5の上方には燃焼室6が区画されている。燃焼室6には、後述する燃料噴射弁15からの噴射により、軽油を主成分とする燃料が供給される。そして、供給された燃料が圧縮着火により燃焼(拡散燃焼)し、その燃焼による膨張力で押し下げられたピストン5が上下方向に往復運動する。
ピストン5の下方には、エンジン本体1の出力軸であるクランク軸7が設けられている。クランク軸7は、ピストン5とコネクティングロッド8を介して連結され、ピストン5の往復運動(上下運動)に応じて中心軸回りに回転駆動される。
シリンダブロック3には、クランク軸7の角度(クランク角)と、クランク軸7の回転速度(エンジン回転速度)とを検出するクランク角センサSN1が設けられている。シリンダヘッド4には、エンジン本体1(シリンダブロック3及びシリンダヘッド4)の内部を流通する冷却水の温度を検出する水温センサSN2が設けられている。
図1に示すように、シリンダヘッド4には、燃焼室6に開口する吸気ポート9及び排気ポート10と、吸気ポート9を開閉する吸気弁11と、排気ポート10を開閉する排気弁12と、吸気弁11及び排気弁12をクランク軸7の回転に連動して開閉駆動する動弁機構13,14とが設けられている。シリンダヘッド4には、更に、燃焼室6に燃料(軽油)を噴射する燃料噴射弁15が設けられている。燃料噴射弁15は、例えば、燃焼室6の天井面の中央部から放射状に燃料を噴射する多噴孔型の噴射弁である。尚、図示を省略するが、ピストン5の冠面には、燃料噴射弁15から噴射された燃料を受け入れるための凹部(キャビティ)が形成されている。
吸気システム3Sは、エンジン本体1に導入される吸気が流通する吸気通路30を含む。吸気通路30の下流端(インテークマニホールド)は、吸気ポート9と連通するようにシリンダヘッド4の左側面に接続されている。吸気通路30には、吸気中の異物を除去するエアクリーナ31と、過給装置50により圧縮された吸気を冷却するインタークーラ32と、吸気の流量を調整する開閉可能なスロットル弁33と、各気筒2に吸気が均等に取り入れられるようにするためのサージタンク34とが、吸気通路30の上流側からこの順に設けられている。
図1に示すように、吸気通路30におけるエアクリーナ31よりも下流側の部分には、吸気通路30を通じてエンジン本体1に導入される空気(新気)の流量を検出するエアフローセンサSN3が設けられている。また、サージタンク34には、その内部の吸気の圧力を検出する吸気圧センサSN4が設けられている。
排気システム4Sは、エンジン本体1から排出される排気ガスが流通する排気通路40を含む。排気通路40の上流端(エキゾーストマニホールド)は、排気ポート10と連通するようにシリンダヘッド4の右側面に接続されている。この排気通路40には、排気ガスに含まれる各種の有害成分を浄化するための複数の触媒41〜44が設けられている。本実施形態では、酸化触媒41と、DPF(Diesel Particulate Filter)42と、SCR触媒(Selective Catalytic Reduction)43(選択還元触媒)と、スリップ触媒44とが、排気通路40の上流側からこの順に設けられている。また、排気通路40における酸化触媒41とDPF42との間の部分には、尿素インジェクタ45とミキシングプレート47とが設けられている。
図2,図4に示すように、略円筒状ケースに収容された酸化触媒41は、エンジン本体1の前部において右側上部に配設され、その軸心が略前後方向に延びるように配置されている。この酸化触媒41は、排気ガス中のCOおよびHCを酸化して無害化する(CO2及びH2Oに変換する)ための触媒であり、例えば、多孔質性の担体と、当該担体に担持された白金やパラジウム等の触媒物質とを有している。
DPF42及びSCR触媒43は、共通の略円筒状ケースに収容されている。
図1,図4に示すように、DPF42及びSCR触媒43は、エンジン本体1の前部において酸化触媒41の下側位置に配設され、その軸心が略前後方向に延びるように配置されている。DPF42は、その前端部分が湾曲状に形成された排気通路40を介して酸化触媒41の前端部分に接続されている。このDPF42は、排気ガス中のスート(煤)を捕集するためのフィルタである。このDPF42には、フィルタ再生時の高温条件下でスートを燃焼させるための白金等の触媒物質が含まれている。
SCR触媒43は、DPF42の直下流側に設けられ、排気ガス中のNOxを還元して浄化する(N2やH2Oに変換する)ための触媒である。SCR触媒43は、例えば、多孔質性の担体と、当該担体に担持されたバナジウム、タングステン、またはゼオライト等の触媒物質とを有している。本実施形態では、銅イオン交換ゼオライトを用いている。
SCR触媒43には、尿素インジェクタ45が噴射した尿素水から生成されるアンモニアが吸着される。SCR触媒43は、このアンモニアを還元剤として用いた化学反応(アンモニアの還元作用)により、排気ガス中のNOxをN2やH2Oに変換させる。
スリップ触媒44は、SCR触媒43に吸着されずにスリップした(つまりNOxの還元に使われないまま下流側に流出した)アンモニアを酸化するための酸化触媒である。このスリップ触媒44としては、例えば、酸化触媒41と同様の構造のものを用いることができる。ミキシングプレート47は、排気通路40を前後に仕切る板状の部材であり、排気通路40における尿素インジェクタ45とSCR触媒43との間の部分に設けられている。ミキシングプレート47には、排気ガスの流れを攪拌するための複数の開口が形成されている。
図1,図2,図4に示すように、排気通路40に配設された酸化触媒41とDPF42との間に相当する部分には、排気ガスに含まれるNOxの濃度を検出するNOx濃度センサSN5が設けられている。また、このNOx濃度センサSN5よりも下流側であってDPF42の直上流に位置する部分の排気通路40(ミキシングプレート47とDPF42との間の部分)には、排気ガスの温度を検出する排気温センサSN6が設けられている。更に、排気通路40におけるSCR触媒43とスリップ触媒44との間に相当する部分には、排気ガスに含まれるNOxの濃度を検出するNOx濃度センサSN10が設けられている。
過給装置50は、2ステージ型の過給装置であり、直列に配置された第1過給機51及び第2過給機52を有している。第1過給機51は、ターボ過給機であり、排気通路40を流通する排気ガスにより回転駆動されるタービン61と、タービン61と連動して回転可能に設けられ、吸気通路30を流通する吸気を圧縮する第1コンプレッサ62とを有している。第1コンプレッサ62は、吸気通路30におけるエアクリーナ31とインタークーラ32との間に相当する部分に配置され、タービン61は、排気通路40における酸化触媒41よりも上流側の部分に配置されている。排気通路40には、タービン61をバイパスするためのバイパス通路63が設けられ、このバイパス通路63には開閉可能なウェストゲート弁64が設けられている。
第2過給機52は、電動過給機であり、電気式の駆動モータ66と、駆動モータ66により回転駆動されることで吸気を圧縮する第2コンプレッサ67とを有している。第2コンプレッサ67は、吸気通路30における第1コンプレッサ62よりも下流側(第1コンプレッサ62とインタークーラ32との間)の部分に配置されている。吸気通路30には、第2コンプレッサ67をバイパスするためのバイパス通路68が設けられている。バイパス通路68には、開閉可能なバイパス弁69が設けられている。
図1に示すように、EGR装置70は、排気通路40と吸気通路30とを接続するEGR通路71と、EGR通路71に設けられたEGRクーラ72及びEGR弁73とを有している。EGR通路71は、排気通路40におけるタービン61よりも上流側の部分と、吸気通路30におけるスロットル弁33とサージタンク34との間に相当する部分とを互いに接続している。EGR弁73は、EGR通路71におけるEGRクーラ72よりも下流側(吸気通路30に近い側)の部分に設けられ、EGR通路71を流通する排気ガスの流量を調整する。
図1,図5,図6に示すように、尿素水供給装置48は、尿素水を噴射可能な単一の尿素インジェクタ45と、尿素水を貯留する尿素水タンク46と、尿素インジェクタ45と尿素水タンク46とを接続する第1,第2尿素配管81,82からなる尿素配管80と、第1,第2尿素配管81,82を着脱可能に接続する接続機構90と、尿素水を尿素水タンク46から圧送すると共に尿素配管中に残留する残留尿素水を尿素水タンク46に引き戻すためのポンプ手段49等を主な構成要素としている。
尿素インジェクタ45は、所定の噴射条件が成立したとき、高純度の尿素を純水で水溶化してなる尿素水を排気通路40内に供給する噴射弁である。
図2,図4に示すように、尿素インジェクタ45は、酸化触媒41の直下流の排気通路40に装着されている。尿素インジェクタ45から排気通路40内に尿素水が噴射されると、この尿素水に含まれる尿素は、高温下での加水分解によりアンモニア(NH3)に変換されて、下流側のSCR触媒43に吸着される。
図5,図6に示すように、尿素水タンク46は、車体後部、具体的には、リヤフロア(図示略)の下方にサイレンサと左右に隣り合うように搭載されている。
尿素水タンク46は、略直方体状に形成され、車体の骨格部材に締結固定されている。
図7に示すように、この尿素水タンク46内には、圧送ポンプ49aと回収ポンプ49bからなるポンプ手段49が組み込まれている。
圧送ポンプ49aは、加圧式のポンプであり、正回転動作によって加圧力を発生し、尿素タンク46に貯留された尿素水を尿素インジェクタ45側へ圧送する。
回収ポンプ49bは、加圧式のポンプであり、エンジン停止時、逆回転動作によって加圧力を発生し、尿素配管80中に残留した尿素水を尿素タンク46内に回収する。この回収ポンプ49bは、単位ストローク当りの最小吐出量が0.038cc、最大吐出量が0.105ccに設定され、エンジン停止時の作動回数が153回に設定されている。この作動回数は、回収ポンプ49bの作動安定性を確保するために規定された最小回転数であり、後述するコントローラ100に予め格納されている。
図1〜図6に示すように、尿素インジェクタ45と尿素水タンク46を接続する尿素配管80は、第1尿素配管81と、第2尿素配管82とによって分割形成されている。
第1尿素配管81は、排気通路40の左側において排気通路40に沿うように前後に延設され、ポンプ手段49からエンジン本体1近傍位置(左前輪のホイールハウス付近)に亙って設けられている。
図8に示すように、第1尿素配管81は、例えば、直径2mm、管長1850mmの金属製パイプ材によって構成され、外周部には第1電熱線83が巻回されている。この第1電熱線83は、イグニッションがオン操作されてからオフ操作されるまでの間、常時通電されており、第1尿素配管81を暖めるヒータを構成している。第1尿素配管81の下流側端部には、接続機構90の一部を構成する合成樹脂製の凸部材91が設けられている。凸部材91の軸線C方向途中部には、リング状の突出部が形成されている。尚、凸部材91には、第1電熱線83が設けられていない。
第2尿素配管82は、エンジン本体1の左側壁部の後側下端部から左側壁部の前側中段部(前壁部の左側中段部)まで延設されると共に前壁部の左側中段部から右側上部に相当する位置に配設された尿素インジェクタ45に亙って設けられている。
図8に示すように、第2尿素配管82は、例えば、直径2mm、管長1682mmの金属製パイプ材によって構成され、外周部には第2電熱線84が巻回されている。この第2電熱線84は、イグニッションがオン操作されてからオフ操作されるまでの間、常時通電されており、第2尿素配管82を暖めるヒータを構成している。第2尿素配管82の上流側端部には、接続機構90の一部を構成する合成樹脂製の凹部材92が設けられている。
略リング状に形成された凹部材92は、その内周部分に上下1対の爪部92aが夫々設けられ、凸部材91を軸線C方向に挿入可能に構成されている。尚、凹部材92には、第2電熱線84が設けられていない。挿入された凸部材91は、凹部材92から反挿入方向への引き抜きが制限される一方、凸部材91と凹部材92の軸線C回りの回転移動は許容されている。凸部材91と凹部材92は、両者の挿入接続によって両者間のシール性を確保した接続機構90を構成している。本実施形態では、凸部材91と凹部材92の軸線Cが前後に延びるように凸部材91と凹部材92が配設されている。これにより、第1,第2尿素配管81,82のうち一方の尿素配管の軸線C(前後線)回りの変形を接続機構90で吸収することができ、尿素配管80全体として捩り変形を減少している。
[制御系統]
本実施形態のエンジンが搭載される車両は、エンジンを統括的に制御するコントローラ100(制御手段)を備える。コントローラ100は、マイクロプロセッサであり、周知のCPU、ROM、RAM等から構成されている。本実施形態においてコントローラ100は、尿素インジェクタ45及びポンプ手段49(圧送ポンプ49a、回収ポンプ49b)の動作を制御する制御部として機能する。尚、コントローラ100は、単一のプロセッサである必要はなく、電気的に接続された複数のプロセッサを含んでいても良い。
コントローラ100には、各種センサによる検出情報が入力される。具体的には、コントローラ100は、上述したクランク角センサSN1、水温センサSN2、エアフローセンサSN3、吸気圧センサSN4、NOx濃度センサSN5、排気温センサSN6、及びNOx濃度センサSN10と電気的に接続されている。これらのセンサによって検出された各種情報、例えばクランク角、エンジン回転速度、エンジン水温、吸気流量、吸気圧(過給圧)、排気ガス中のNOx濃度、及び排気ガスの温度等の情報が、夫々コントローラ100に入力される。
上記に加えて車両には、エンジンの始動を開始するイグニッション(図示略)のオンオフ状態を検出するイグニッションセンサSN7と、車両の走行速度を検出する車速センサSN8と、車両を運転する乗員により操作されるアクセルペダルの開度を検出するアクセルセンサSN9と、外気温を検出する外気温センサSN11とが設けられている(何れも図示略)。これらイグニッションセンサSN7、車速センサSN8、アクセルセンサSN9、及び外気温センサSN11による検出情報もコントローラ100に入力される。
コントローラ100は、上記各センサSN1〜SN11からの入力情報に基づいて種々の判定や演算等を実行しつつエンジンの各部を制御する。即ち、コントローラ100は、燃料噴射弁15、スロットル弁33、尿素インジェクタ45、圧送ポンプ49a、回収ポンプ49b、ウェストゲート弁64、駆動モータ66、バイパス弁69、及びEGR弁73等と電気的に接続されており、上記演算の結果等に基づいてこれらの機器に夫々制御用の指令信号を出力する。
[ポンプ制御について]
図9に示すフローチャートを参照しながら、コントローラ100によるポンプ制御動作の一例について説明する。尚、図中、Si(i=1,2,…)は、各ステップを示す。
制御がスタートすると、コントローラ100は、まず、各々のセンサ出力値やマップ等の入力情報に関する各種信号を読み込む(S1)。
次に、イグニッションがオン状態か否か判定する(S2)。
S2の判定の結果、イグニッションがオン状態の場合、S3に移行し、エンジンが運転中か否か判定する(S3)。S3の判定の結果、エンジンが運転中の場合、S4に移行し、SCR触媒43の温度Tsを推定する(S4)。SCR触媒43の温度Tsは、典型的には、SCR触媒43の担体の温度、つまり床温のことである。
排気温センサSN6により検出されるSCR触媒43の直前の排気ガスの温度と、排気ガスの流量とに基づいて、SCR触媒43への入熱量を算出する。排気ガスの流量は、エアフローセンサSN3により検出される吸気流量やEGR弁73の開度等から推定する。
車速センサSN8により検出される車速と、外気温センサSN11により検出される外気温とに基づいて、SCR触媒43からの放熱量を算出する。コントローラ100は、算出されたSCR触媒43の入熱量および放熱量と、予め記憶されているSCR触媒43の熱容量とに基づいて、SCR触媒43の温度Tsを算出する。
次に、コントローラ100は、SCR触媒43に吸着させるべきアンモニアの目標吸着量Qaを決定する(S5)。
図10は、SCR触媒43の温度とアンモニアの上限吸着量Qx及び目標吸着量Qaとの関係を示すグラフである。図10のグラフに示すように、目標吸着量Qaは、SCR触媒43において所要のNOx浄化を行い得る適正なアンモニア吸着量であって、上限吸着量Qxよりも少ない領域において、SCR触媒43の温度Tsに応じて可変的に設定される。尚、上限吸着量Qxとは、SCR触媒43に吸着させることが可能な上限のアンモニア吸着量であり、飽和吸着量とも呼ばれるものである。
コントローラ100は、SCR触媒43の温度Tsと目標吸着量Qaとの関係を定めたマップを予め記憶しており、上記S4で推定されたSCR触媒43の温度Tsをこのマップに照合することにより、目標吸着量Qaを決定する。尚、SCR触媒43の温度Tsに依存して目標吸着量Qaが変化するのは、SCR触媒43の温度Tsが一定の高温化領域(Ts=T1〜T2の範囲)に属している範囲だけである。温度T1以下となる低温側の範囲では、目標吸着量Qaが一定値Q1に設定され、温度T2以上となる高温側の範囲では、目標吸着量Qaが一律に零に設定される。
次に、コントローラ100は、現時点でSCR触媒43に吸着されているアンモニアの実吸着量、所謂現アンモニア吸着量Qcを推定する(S6)。
現アンモニア吸着量Qcは、尿素インジェクタ45からの尿素水の噴射量を決定する過程で使用されるパラメータである。このため、現アンモニア吸着量Qcは、これまでの尿素水の噴射量の履歴から逆算により求めることができる。即ち、尿素水の噴射量の履歴から求められる各時点のアンモニア供給量から、SCR触媒43での各時点のアンモニア消費量(次述のS7で算出)を差し引いた分が、SCR触媒43に都度蓄積されることになるので、この蓄積分を時間毎に積算したものを現アンモニア吸着量Qcとして算出することができる。
次に、コントローラ100は、SCR触媒43において消費されるアンモニアの量であるアンモニア消費量Wを推定する(S7)。
コントローラ100は、NOx濃度センサSN5により検出される排気ガス中のNOx濃度と、演算により推定される排気ガスの流量(吸気流量の検出値やEGR弁73の開度等から求められる値)とに基づいて、SCR触媒43に流入するNOxの量を算出する。算出されたNOxの流入量に基づいて、SCR触媒43でNOx還元のために消費されるアンモニアの量、つまりアンモニア消費量Wを算出する。
次に、コントローラ100は、尿素インジェクタ45から噴射すべき尿素水の噴射量Uを決定する(S8)。そして、この決定した噴射量Uに相当する尿素水を尿素インジェクタ45から噴射させるよう、尿素インジェクタ45及び圧送ポンプ49aの動作を制御した後(S9)、リターンする。
S2の判定の結果、イグニッションがオン状態ではない場合、つまり、乗員がイグニッションをオフ操作した場合、回収ポンプ49bの作動回転数Nを設定する(S10)。
回収ポンプ49bの作動回転数Nは、回収ポンプ49bの単位ストローク当りの最小吐出量をV、第2尿素配管82の半径をR、第2尿素配管82の管長Lとしたとき、次式(1)を満足する整数値に設定される。
πR2×L<V×N …(1)
本実施形態では、コントローラ100に格納されている回収ポンプ49bの最小回転数(153回)が式(1)を満足することから、作動回転数Nに設定される。
尚、回収ポンプ49bの最小回転数が、式(1)を満足しない場合、式(1)を満足すると共に最小回転数よりも大きい回転数を作動回転数Nに設定する。
次に、コントローラ100は、回収ポンプ49bをS10で設定された作動回転数N作動するように制御した後(S11)、終了する。
次に、本発明の実施形態による尿素水供給装置48の作用効果について説明する。
本実施形態によれば、SCR触媒43が車体前部に配置されると共に尿素水タンク46が車体後部に配置されているため、エンジン本体1からの熱によってSCR触媒43の浄化効率向上を図りつつ、尿素水タンク46の配置スペースを確保することができる。
尿素配管80が、尿素水タンク46に接続された第1電熱線83付き第1尿素配管81と、尿素インジェクタ45に接続された第2電熱線84付き第2尿素配管と、第1,第2尿素配管81,82を接続する接続機構90とを有するため、尿素配管80の変形を減少して車両の振動性能を改善しつつ、尿素配管80内に残留した尿素水の凍結を防止することができる。コントローラ100は、エンジン停止時に尿素水が接続機構90よりも尿素水タンク46側に引き戻されるまでポンプ手段49(回収ポンプ49b)を駆動させるため、尿素水の凍結に起因した接続機構90の不具合を防止することができる。
回収ポンプ49bは、尿素水の回収量が予め設定され、接続機構90は、回収後の尿素水の残留位置よりも尿素インジェクタ45側に配置されたため、尿素配管80の構成によって、回収後の尿素水の残留位置を接続機構90よりも尿素水タンク46側位置に誘導することができる。
尿素水回収量は、尿素水ポンプ手段の単位ストローク当りの最小吐出量Vと、予め設定されたストローク回数Nと、第2尿素配管82の半径Rとに基づき演算されたため、尿素水の回収が最も少ないときの回収量を精度良く演算することができる。
接続機構90は、第1尿素配管81に設けられた凸部材91と、第2尿素配管82に設けられた凹部材92とから構成され、凸部材91が凹部材92に接続されたとき、凸部材91は、反接続方向への移動が制限されると共に凸部材91と凹部材92の軸線C回りの回転移動が許容されているため、凸部材91と凹部材92の軸線C回りの回転移動を許容することで尿素配管80の捩り変形を減少し、車両の振動性能を改善することができる。
凸部材91と凹部材92は、ヒータが夫々省略されているため、ヒータが省略された接続機構90であっても、尿素水の凍結に起因した不具合を防止することができる。
SCR触媒43が車体前部に配置されると共に尿素水タンク46が車体後部に配置されているため、エンジン本体1からの熱によってSCR触媒43の浄化効率向上を図りつつ、尿素水タンク46の配置スペースを確保することができる。
尿素配管80が、尿素水タンク46に接続された第1電熱線83付き第1尿素配管81と、尿素インジェクタ45に接続された第2電熱線84付き第2尿素配管と、第1,第2尿素配管81,82を接続する接続機構90とを有するため、尿素配管80の変形を減少して車両の振動性能を改善しつつ、尿素配管80内に残留した尿素水の凍結を防止することができる。接続機構90は、コントローラ100による回収後の尿素水の残留位置よりも尿素インジェクタ45側に配置されているため、回収後の尿素水の残留位置を接続機構90よりも尿素水タンク46側位置に誘導することができ、尿素水の凍結に起因した接続機構90の不具合を接続機構90の配置により防止することができる。
次に、前記実施形態を部分的に変更した変形例について説明する。
1〕前記実施形態においては、ポンプ手段49が、正回転動作する圧送ポンプ49aと、逆回転動作する回収ポンプ49bによって構成された例を説明したが、正回転動作と逆回転動作を同時作動することがないため、正逆回転動作可能な単一のポンプを用いても良い。
2〕前記実施形態においては、第1,第2尿素配管81,82が金属製パイプ材によって夫々構成された例を説明したが、合成樹脂材製パイプ材やゴム管で構成しても良く、また、金属製パイプ材とゴム管を併用して夫々構成しても良い。
3〕前記実施形態においては、尿素配管80を2分割形成した例を説明したが、NVH性能向上のため、3以上に分割形成しても良い。この場合、回収後の尿素水の残留位置が、最も尿素水タンク46側に位置する接続機構よりも尿素水タンク46側になるようにポンプ手段49を制御する。この場合、NVH上、接続機構の凸部材と凹部材の軸線は、夫々異なる方向に設定することが好ましい。
4〕その他、当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱することなく、前記実施形態に種々の変更を付加した形態や各実施形態を組み合わせた形態で実施可能であり、本発明はそのような変更形態も包含するものである。
43 SCR触媒
45 尿素インジェクタ
46 尿素水タンク
49 ポンプ手段
49b 回収ポンプ
80 尿素配管
81 第1尿素配管
82 第2尿素配管
83 第1電熱線
84 第2電熱線
90 接続機構
91 凸部材
92 凹部材
100 コントローラ
C 軸線

Claims (6)

  1. 車体前部に配置され且つエンジンの排気通路を流れる排気ガス中のNOxをアンモニアの還元作用によって浄化する選択還元触媒と、車体後部に配置され且つ尿素水を貯留する尿素水タンクと、前記選択還元触媒に尿素水を供給する尿素インジェクタと、尿素水タンクに貯留された尿素水を前記尿素インジェクタに圧送可能な尿素水ポンプ手段と、前記尿素インジェクタと尿素水ポンプ手段とを接続する尿素配管と、前記尿素水ポンプ手段を駆動して前記尿素配管中に残留する尿素水を前記尿素水タンクに回収可能な制御手段とを備えた尿素水供給装置において、
    前記尿素配管が、前記尿素水タンクに接続されたヒータ付き第1尿素配管と、前記尿素インジェクタに接続されたヒータ付き第2尿素配管と、前記第1,第2尿素配管を接続する接続機構とを有し、
    前記制御手段は、エンジン停止時に尿素水が前記接続機構よりも前記尿素水タンク側に引き戻されるまで前記尿素水ポンプ手段を駆動させることを特徴とする尿素水供給装置。
  2. 前記尿素水ポンプ手段は、尿素水の回収量が予め設定され、
    前記接続機構は、回収後の尿素水の残留位置よりも前記尿素インジェクタ側に配置されたことを特徴とする請求項1に記載の尿素水供給装置。
  3. 前記尿素水回収量は、前記尿素水ポンプ手段の単位ストローク当りの最小吐出量と、予め設定されたストローク回数と、前記尿素配管径とに基づき演算されたことを特徴とする請求項2に記載の尿素水供給装置。
  4. 前記接続機構は、前記第1,第2尿素配管のうち一方に設けられた凸部材と、前記第1,第2尿素配管のうち他方に設けられた凹部材とから構成され、
    前記凸部材が前記凹部材に接続されたとき、前記凸部材は、反接続方向への移動が制限されると共に前記凸部材と凹部材の軸線回りの回転移動が許容されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の尿素水供給装置。
  5. 前記凸部材と凹部材は、ヒータが夫々省略されていることを特徴とする請求項4に記載の尿素水供給装置。
  6. 車体前部に配置され且つエンジンの排気通路を流れる排気ガス中のNOxをアンモニアの還元作用によって浄化する選択還元触媒と、車体後部に配置され且つ尿素水を貯留する尿素水タンクと、前記選択還元触媒に尿素水を供給する尿素インジェクタと、尿素水タンクに貯留された尿素水を前記尿素インジェクタに圧送可能な尿素水ポンプ手段と、前記尿素インジェクタと尿素水ポンプ手段とを接続する尿素配管と、前記尿素水ポンプ手段を駆動して前記尿素配管中に残留する尿素水を前記尿素水タンクに回収可能な制御手段とを備えた尿素水供給装置において、
    前記尿素配管が、前記尿素水タンクに接続されたヒータ付き第1尿素配管と、前記尿素インジェクタに接続されたヒータ付き第2尿素配管と、前記第1,第2尿素配管を接続する接続機構とを有し、
    前記接続機構は、前記制御手段による回収後の尿素水の残留位置よりも前記尿素インジェクタ側に配置されたことを特徴とする尿素水供給装置。
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