JP2021067084A - 天井材、および天井材の製造方法 - Google Patents

天井材、および天井材の製造方法 Download PDF

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井上 賢一
Kenichi Inoue
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Abstract

【課題】パネル芯材の保持強度が優れた天井材、および天井材の製造方法を、提供する。【解決手段】パネル芯材2と、パネル芯材2を、表面を下方にした状態で野縁に取り付ける取付金具3と、を有し、単位面積質量が1.2kg/m2以下である天井材1であって、取付金具3は、第1方向に延びる第1板状部材31と、第1板状部材31の一端部から、第1方向と交差する第2方向に延びる第2板状部材32と、を有し、一端部がパネル芯材2内に位置し、第1板状部材31が、パネル芯材2の側面に平行で、パネル芯材2の裏面から突出した状態で、パネル芯材2に固定されている。【選択図】図2

Description

本発明は、天井材、および天井材の製造方法に関する。
国土交通省告示において定められる「特定天井」に該当する場合には、十分な耐震性能を有することが求められる。なお、特定天井とは、「居室、廊下その他の人が日常立ち入る場所に設けられるもの」、「高さ6mを超える天井の部分で面積200mを超えるものを含むもの」および「単位面積当たりの質量(表面化パネルおよびそれを保持する野縁等の下地材の総和での単位質量)が2kgを超えるもの」を満たすものをいう。単位面積質量が2kg/m以下である場合には、落下時の被害が低減されため耐震補強が例外的に必要とされない。これまでに、様々な方法で部材の軽量化が実現されている。
また、天井が空間の雰囲気に与える影響は大きく、意匠性が優れた天井構造が求められる。特許文献1には、天井に形成したTバーに天井板を固定した場合に、天井を見上げたときにTバーの下フランジ表面を目立たないようにした構造が開示されている。この特許文献1に記載の構造は、「特定天井」の対象となる場所であっても、その天井に使用することができる。
特許第6529101号公報
特許文献1の記載の天井板は、グラスウール板の側面に、Tバーに連結する補強帯板を添着した構成である。この場合、補強帯板の強度が十分でなく、補強帯板がグラスウール板の側面から剥がれ、グラスウール板が落下するおそれがある。
そこで、本発明は、パネル芯材の保持強度が優れた天井材、および天井材の製造方法を、提供することを目的とする。
本発明は、表面を下にした状態で用いられるパネル芯材と、
前記パネル芯材に設けられ、天井下地の野縁に取り付ける金具と、を備え、
吊天井に用いられる1.2kg/m以下の天井材であって、
前記金具は、
第1方向に延び、一端部側が前記野縁に取り付けられる第1板状部材と、
前記第1板状部材の他端部から、前記第1方向と交差する第2方向に延びる第2板状部材と、
を有し、
前記第2板状部材が前記パネル芯材内部に埋め込まれ、前記第1板状部材が前記裏面から前記パネル芯材外に突出している、ことを特徴とする。
本発明によれば、第2板状部材がパネル芯材内に位置し、パネル芯材の厚み方向に交差する方向に延びているため、金具がパネル芯材から外れにくくなる。その結果、強度が優れた天井材を実現できる。
図1は、天井材の斜視図である。 図2は、図1のII−II線における断面図である。 図3は、図2の破線の円で囲むパネル芯材の側面部の拡大図である。 図4は、取付金具の斜視図である。 図5は、取付金具の固定位置を説明するための図である。 図6は、Vカット加工を施したパネル材の平面視図である。 図7は、図5のVI−VI線における断面図である。 図8は、取付金具を固定する手順を示す図である。 図9は、段差部を形成しない場合のVカット工法を説明するための図である。
(天井材の構成)
図1は、天井材1の斜視図である。図2は、図1のII−II線における断面図である。天井材1は、建物の天井に設置された野縁に取り付けられる。
天井材1は、パネル芯材2と、4個の取付金具3と、表面シート4と、裏面シート5と、を備えている。パネル芯材2は450g/mである。取付金具3は1個が3g/mであり、仮に取付金具3が10個であったとしても30g/mである。表面シート4は300g/mであり、裏面シート5は180g/mである。これらから、天井材1の重量合計は、取付金具3が10個の場合でも960g/mである。これにより、天井材1は「特定天井」下での要件である1.2kg/m以下を満足することができる。
パネル芯材2は樹脂発泡体であり、例えば、450g/m以上1200g/m未満のウレタン樹脂、フェノール樹脂、スチロール樹脂などを発泡した発泡軽量樹脂基材である。発泡体は、27〜40kg/mである。パネル芯材2の厚さが17mm〜11.3mmであるとすると、パネル芯材2の重量は、17×27=459g/m〜11.3×40=452g/mである。パネル芯材2は、表面および裏面が正方形状の直方体形状をなす板状部材である。パネル芯材2の表面は、野縁に取り付けられたときに下方を向く面である。また、パネル芯材2の裏面は、上方(建物の天井側)を向く面である。図1は、パネル芯材2の裏面側から見た図である。
パネル芯材2の側面部は、Vカット工法により形成されている。図3は、図2の破線の円で囲むパネル芯材2の側面部の拡大図である。
パネル芯材2は、第1部材21と、第2部材22と、第3部材23とを有する。第1部材21は、パネル芯材2の表面部を形成する。第2部材22は、第1部材21に隣接し、パネル芯材2の側面部を形成する。第3部材23は、第1部材21および第2部材22に隣接し、パネル芯材2の裏面縁部を形成する。なお、パネル芯材2の縁部より内側の裏面部は、第1部材21、および、それに貼られる裏面シート5により形成される。
第1部材21と、第2部材22との境界線(第1境界線)は、パネル芯材2の表面と側面との角部から、その表面に対して45度傾斜した方向へ延びた第1切り込み24Aである。第2部材22と、第3部材23との境界線(第2境界線)は、パネル芯材2の裏面と側面との角部から、その裏面に対して45度傾斜した方向へ、第1切り込み24Aと交差するまで延びた第2切り込み24Bである。
第1部材21と、第3部材23との境界線(第3境界線)は、第1切り込み24Aと第2切り込み24Bとの交点から、平面方向に延びた第3切り込み24C、および、交点と反対側の第3切り込み24Cの端部から、厚み方向に沿ってパネル芯材2の裏面へ延びた第4切り込み24Dである。
パネル芯材2の側面部を形成するVカット工法については、後に詳述する。
表面シート4は、パネル芯材2の表面および四側面の全体と、裏面縁部とを覆うように、パネル芯材2に貼られている。より詳しくは、表面シート4は、第1部材21の表面、第2部材22の表面、および、第3部材23の表面に貼られている。表面シート4は、オレフィン樹脂または塩化ビニルなどから構成される印刷フィルム、または紙基材上に、模様などが印刷されたシートである。なお、表面シート4は、後述するVカット加工性、防火性、または剛性などを有するようになるために、アルミ箔などの金属箔、紙、不織布を含む布またはガラスクロスなどの裏打ち材を含んでもよい。
表面シート4は、後述するVカット工法により、パネル芯材2の表面から裏面にかけて途切れることなく貼られている。このため、表面シート4は、パネル芯材2の表面から側面にかけて、連続した色柄または模様を形成することができる。その結果、天井材1は、優れた立体感を有するようになる。
裏面シート5は、パネル芯材2の裏面であって、その裏面の縁部を覆う表面シート4の内側に貼られている。裏面シート5は、パネル芯材2の反りを防ぎ、また、パネル芯材2に剛性を持たせるために、パネル芯材2の裏面に貼られている。裏面シート5は、アルミ箔などの金属箔、不織布を含む布またはガラスクロスなどの単層であってもよいし、これらを組み合わせた複数層であってもよい。
取付金具3は、天井下地の野縁に取り付けられる金具である。取付金具3は、パネル芯材2の裏面から一部が上方へ突出するように固定されている。4個の取付金具3それぞれは、パネル芯材2の四側面それぞれの近傍に固定されている。なお、取付金具3の数は、天井材1の単位面積質量が1.2kg/m以下で、天井材1の設置安定度に応じて適宜変更可能であり、パネル芯材2の一側面に沿って複数の取付金具3を設けてもよい。例えば、天井材1を支えるためには6個/mで十分な強度と支持の安定性を保持することができる。野縁の不陸などに起因して、天井材1に反り・撓みが発生する場合があり、これを防止するためには、取付金具3の数を10個/mとすることがあっても、重量増加は12g/m(=3g/個×4個)であるため、6個を10個としても軽量性への影響は軽微である。
図4は、取付金具3の斜視図である。
取付金具3は、金属板をL字に折り曲げたL字金具である。取付金具3は、第1板状部材31と、第2板状部材32とを有している。第1板状部材31は、第1方向に延び、一端部側に、不図示の野縁(凹部)と強固に接合する突出部31Aを有している。第2板状部材32は、第1板状部材31の他端部から、第1方向と交差する第2方向に延びている。第1方向と第2方向とは、好ましくは直交している。天井材1の重量が1.2kg/m以下の軽量であること、および、取付金具3と野縁とが嵌め合い構造を有することで、天井材1の施工作業は1名で、短時間で行うことができる。
図3に示すように、取付金具3は、第1板状部材31が、パネル芯材2の第1部材21と第3部材23との境界である第4切り込み24Dに位置するように配置される。そして、取付金具3は、第1板状部材31が第1部材21と第3部材23とで挟まれて、パネル芯材2に固定される。また、第2板状部材32が、第1部材21に差し込まれ、第1部材21の上下間で固定される。この状態で、取付金具3は、突出部31Aを含む第1板状部材31の一部がパネル芯材2の裏面から突出している。以下、取付金具3の固定位置について詳細に説明する。
図5は、取付金具3の固定位置を説明するための図である。図5は、パネル芯材2の一の側面2Aと、その側面2A近傍に固定された取付金具3とを含む部分を拡大した断面図である。
取付金具3は、第2板状部材32が接続される第1板状部材31の一端側がパネル芯材2内に位置した状態で、パネル芯材2に固定されている。また、取付金具3は、第1板状部材31がパネル芯材2の側面2Aに平行で、パネル芯材2の裏面から突出した状態で、パネル芯材2に固定されている。このとき、第1板状部材31からパネル芯材2の側面2Aまでの距離をL1で表すと、5mm≦L1≦15mmを満たすことが好ましい。L1<5mmであると、取付金具3の強度が十分に得られないおそれがある。また、後述のVカット工法で、パネル材20の一部を裏面に折り込んで形成するため、L1>15mmであると、裏面の折り込みが多くなり、材料費、加工手間がかさみ、経済性が悪化する。さらに、天井材1の意匠性をよくするためには、L1≧10mmであることが好ましい。L1<10mmであると、パネル芯材2の側面2Aが、取付金具3の第1板状部材31の影響で膨らみ、天井材1の意匠性を損なうおそれがある。
第2板状部材32は、パネル芯材2の裏面および表面に平行であって、第1板状部材31に対して側面2Aと反対側に位置している。取付金具3は、第2板状部材32がパネル芯材2の厚み方向に交差する方向に延びているため、パネル芯材2から抜けにくくなる。ここで、第2板状部材32からパネル芯材2の裏面までの距離をL2、第2板状部材32からパネル芯材2の表面までの距離をL3で表す。この場合において、第2板状部材32は、L2≧5mmであることが好ましい。L2<5mmであると、天井材1を野縁に取り付けた場合に、取付金具3がパネル芯材2の裏面から剥がれ抜けるおそれがある。また、L3は、L3≧5mmであることが好ましい。L3<5mmであると、パネル芯材2の表面が、第2板状部材32の影響で膨らみ、天井材1の意匠性を損なうおそれがある。
なお、具体的には、L2は、第2板状部材32の板厚方向における中央から、パネル芯材2の裏面までの距離である。L3は、第2板状部材32の板厚方向における中央から、パネル芯材2の表面までの距離である。
Vカット工法により、取付金具3を上記した位置に固定することで、強度および施工性に優れ、かつ、意匠性が優れた天井材1を実現することができる。
(天井材の製造方法)
次に、天井材1の製造方法について説明する。
まず、パネル芯材2となるパネル材の表面に表面シート4を貼り付け、裏面に裏面シート5を貼り付ける。次に、パネル材の各側面に沿った縁部に対して、所謂「Vカット加工」を施す。
図6は、Vカット加工を施したパネル材20の平面視図である。図6は、パネル材20の裏面側から見た図を示す。図7は、図6のVII−VII線における断面図である。なお、図7において、パネル材20の表面および裏面に平行で、かつ、側面に直交する方向を第3方向という。
裏面シート5を含むパネル材20の縁部の裏面側を削除して、パネル材20の約1/2の厚さを有する段差部25を形成する。このとき、パネル材20の縁部の角部は、図6に示すように、削除する。なお、パネル材20の切削していない部分であって、段差部25より内側部分を本体部26という。段差部25は、第3方向に沿って本体部26側から外側に向かって順に、表面部25A、Vカット溝25B、側面部25C、Vカット溝25D、裏面部25Eを有する。
なお、表面部25Aおよび本体部26は、上記の第1部材21に相当する。側面部25Cは、第2部材22に相当する。裏面部25Eは、第3部材23に相当する。また、表面部25A、側面部25C、および裏面部25Eの表面は、パネル材20の表面でもある。表面部25A、側面部25C、および裏面部25Eの裏面は、パネル材20の裏面側が切削されて、露出した側の面である。
段差部25は、第3方向における長さが、3×L1(5mm≦L1≦15mm)となり、表面部25Aおよび裏面部25Eの表面の第3方向の長さが同じL1(5mm≦L1≦15mm)となるように、形成される。また、段差部25は、表面部25Aおよび裏面部25Eの裏面の第3方向の長さが同じとなるように、形成される。さらに、段差部25は、側面部25Cの表面の第3方向の長さが、パネル材20の厚さと同じとなるように、形成される。
また、Vカット溝25BおよびVカット溝25Dは、それぞれ、表面シート4を残して、パネル材20がカットされることで、形成される。Vカット溝25BおよびVカット溝25Dは、後述するが、側面部25C、および裏面部25Eを折り曲げるときに、折り曲げが可能となる角度の逆三角形状を有する。
次に、取付金具3をパネル材20に固定する。図8は、取付金具3を固定する手順を示す図である。
まず、取付金具3の第2板状部材32を、段差部25の形成時に切削したことにより露出した本体部26の側面へ差し込む(図8(A))。このとき、パネル材20(パネル芯材2)の裏面からの距離L2が上記条件を満たす位置に、第2板状部材32を差し込む。第2板状部材32を、板厚方向におけるパネル芯材2の中央(以下、板厚中央という)に位置させる場合には、第2板状部材32を、段差部25の表面部25A上をスライドさせて、本体部26に差し込めばよく、位置合わせが容易となる。
本体部26の側面に接着剤27を塗布する。このとき、第1板状部材31の背面(第2板状部材32と反対側の面)にも接着剤27を塗布する。接着剤27は、例えば、ホットメルト接着剤である。なお、接着剤27は、エマルジョン系またはエラストマー系などの接着剤であってもよい。また、第1板状部材31の前面に接着剤を塗布してもよい。
次に、側面部25Cを表面部25Aに合わせるように、Vカット溝25Bで折り曲げる(図8(B))。このとき、表面シート4は、側面部25Cとともに折れ曲がる。Vカット溝25Bで折り曲げられた側面部25Cの表面は、パネル芯材2の側面を構成する。
続いて、裏面部25Eを本体部26に合わせるように、Vカット溝25Dで折り曲げる(図8(C))。裏面部25Eは、接着剤27により、本体部26に接着する。これにより、取付金具3の第1板状部材31は、裏面部25Eと、本体部26とで挟み込まれて、固定される。このときも、表面シート4は、裏面部25Eとともに折れ曲がる。Vカット溝25Dで折り曲げられた裏面部25Eの表面は、パネル芯材2の裏面の一部を構成する。
段差部25の長さは3×L1である。その段差部25を折り曲げることで、取付金具3の第1板状部材31は、パネル材20(パネル芯材2)の側面から距離L1離れて位置するようになる。
このように、取付金具3の位置設定およびその取付は、Vカット工法時のパネル材20の加工形状を活かして容易に行うことができる。表面部25Aの厚さ(段差部25の厚さ)は、パネル材20の厚みの1/2に設定されているため、取付金具3の第2板状部材32を表面部25Aの裏面に沿わせて移動させ、本体部26に差し込めば、取付金具3を、距離L2となる高さ位置に容易に固定できる。また、距離L1は、表面部25Aおよび裏面部25Eの表面の第3方向の長さで設定されており、容易に最適な位置に設定することができる。
また、パネル芯材2の表面から裏面にかけて、表面シート4を途切れることなく貼ることができるため、表面シート4は、パネル芯材2の表面から側面にかけて、連続した色柄または模様を形成することができる。その結果、立体感を演出した天井材1を製造することができる。さらに、パネル芯材2の表面と側面とに対し、一度の接着工程で表面シート4を貼り付けることができる。
(実施例)
以下に、取付金具3を用いることで、天井材1の強度が向上することを確認する試験を行った。
パネル芯材2に、取付金具3を設けた場合の天井材と、パネル芯材2に板状の取付金具を設けた場合の天井材とのそれぞれについての強度を測定した。板状の取付金具とは、例えば、図4の第1板状部材31のみからなる取付金具である。何れのパネル芯材にも、30μmのアルミ層と30g/mのガラス不織布との複合層の裏面シートを貼り付けた。
強度の測定値は、取付金具を装着したパネル芯材を、取付金具が露出した状態で固定し、その状態で、取付金具を測定器で引っ張り、パネル芯材が破壊したときの最大荷重値である。なお、板状金具(比較例)におけるL2は、板状金具を差し込んだときのパネル芯材の裏面から距離である。
Figure 2021067084
表1の結果から分かるように、天井材の強度は、図4に示す取付金具3を設けた本発明の場合、板状の取付金具を設けた比較例よりも、優れていることが分かる。
次に、取付金具3の固定位置が、取付金具3の強度、および、天井材1の意匠性に及ぼす影響を確認する試験を行った。この試験では、厚み0.6mm、巾30mmのアルミ板で、2.6g/個の取付金具と、密度が27kg/m、厚みが17mmのフェノール樹脂発泡体からなるパネル芯材(基材A)と、密度が40kg/m、厚みが11.5mmのフェノール樹脂発泡体からなるパネル芯材(基材B)とを用いた。
基材A、Bいずれについても、裏面シートを設けない場合、裏面シートを30μmのアルミ単層とした場合、裏面シートを30μmのアルミ層と30g/mのガラス不織布との複合層とした場合それぞれについて、取付金具3の固定位置を変えた。そして、各位置で取付金具3の強度を三回測定し、映出(取付金具3によりパネル芯材2の側面、表面および裏面が膨らむ現象)を確認した。基材Aの結果を表2に、基材Bの結果を表3にそれぞれ示す。
Figure 2021067084
Figure 2021067084
L1は、図5で説明したように、第1板状部材31からパネル芯材2の側面までの距離である。L2は、第2板状部材32からパネル芯材2の裏面までの距離である。L3は、第2板状部材32からパネル芯材2の表面までの距離である。
この試験から、L1が5mm〜15mmであれば、取付金具3は十分な強度を有することが分かった。また、L1が15mm、L2が8.5mmである場合、いずれの場合も、表1の板状金具(比較例)よりも高い強度が得られることが分かった。また、裏面シートを貼り付けた場合の方が、高い強度が得られることが分かった。さらに、裏面シートの有無にかかわらず、L2≧5の場合、より高い強度が得られることが分かった。また、L1=15mm、かつ、第2板状部材32が、パネル芯材2の板厚中央に位置する場合、つまり、L2=L3の場合、取付金具3の強度が最も高く、特に、裏面シートを設けることで、取付金具3の1個当たりは、天井材1の重量(約960g)の約5倍の強度を有することが分かった。
また、映出に関しては、裏面シートの有無にかかわらず、L3≧5mmを満たせば、表面での映出がないことが分かった。さらに、L1≧10mmを満たせば、側面での映出がないことが分かった。なお、裏面に映出があっても、天井材1の設置時では裏面を視認できないため、天井材1の意匠性が損なわれることはない。
(変形例)
上記の実施形態では、取付金具3はL字金具としたがT字金具であってもよい。また、L字の取付金具3の背面に、同じL字の取付金具3をミラー状に接着し、パネル芯材2に固定してもよい。また、取付金具3の第1板状部材31の長さ、および、第2板状部材32の長さは適宜変更可能である。
天井材1は、表面シート4、裏面シート5を備えていなくてもよいが、裏面シート5を備えることで、パネル芯材2の反りを防ぎ、また、パネル芯材2に剛性を持たせることができる。また、取付金具3は、Vカット加工以外の方法で、例えば、ナイフでパネル芯材に切り込みを入れて挿入することで、パネル芯材2に固定してもよい。
また、天井材1の製造方法において、Vカット加工前に、パネル材20に表面シート4および裏面シート5を貼り付けているが、その順序はこれに限定されない。例えば、表面シート4は、少なくとも、段差部25をVカット溝25B、25Dで折り曲げる前に、パネル材20に貼り付ければよい。
さらに、パネル芯材2の板厚中央に位置する場合は、必ずしもL2=L3となる場合でなくてもよく、製造誤差により、L2>L3となってもよいし、L2<L3となってもよい。
また、Vカット工法において、パネル材20の1/2の厚さを有する段差部25を形成しているが、段差部25を形成しなくてもよい。図9は、段差部を形成しない場合のVカット工法を説明するための図である。図9(A)に示すように、パネル材20の側面部に、Vカット溝25B、25Dを形成することで、第3方向に沿って本体部26側から外側に向かって順に、表面部25A、Vカット溝25B、側面部25C、Vカット溝25D、裏面部25Eを形成する。また、取付金具3の固定位置に、パネル芯材2の厚み方向に沿ってナイフなどで切り込み25Fを形成する。切り込み25Fは、例えば、表面シート4を貼り付けた後、パネル芯材2の裏面から表面シート4に達するまで延びている。
そして、側面部25Cを表面部25Aに合わせるように、Vカット溝25Bで折り曲げる(図9(B))。続いて、裏面部25Eを表面部25Aと重なるように、Vカット溝25Dで折り曲げる(図9(C))。このように構成されたパネル芯材2は、その裏面縁部(裏面部25Eの表面)が、突出した状態となるが、裏面は意匠性に寄与しないため、意匠性が損なわれることがない。また、取付金具3は、切り込み25Fに挿入して固定する。取付金具3の取付タイミングは、図9(C)の工程の後であってもよいし、図9(B)の工程の前であってもよい。
1 天井材
2 パネル芯材
3 取付金具
4 表面シート
5 裏面シート
20 パネル材
21 第1部材
22 第2部材
23 第3部材
24A 第1切り込み
24B 第2切り込み
24C 第3切り込み
24D 第4切り込み
25 段差部
25A 表面部
25B Vカット溝
25C 側面部
25D Vカット溝
25E 裏面部
31 第1板状部材
32 第2板状部材

Claims (12)

  1. 表面を下にした状態で用いられるパネル芯材と、
    前記パネル芯材に設けられ、天井下地の野縁に取り付ける金具と、を備え、
    吊天井に用いられる1.2kg/m以下の天井材であって、
    前記金具は、
    第1方向に延び、一端部側が前記野縁に取り付けられる第1板状部材と、
    前記第1板状部材の他端部から、前記第1方向と交差する第2方向に延びる第2板状部材と、
    を有し、
    前記第2板状部材が前記パネル芯材内部に埋め込まれ、前記第1板状部材が前記裏面から前記パネル芯材外に突出している、
    天井材。
  2. 前記金具は、前記パネル芯材の一側面近傍に設けられ、
    前記第1板状部材は前記一側面から5mmから15mm離れて位置している、
    請求項1に記載の天井材。
  3. 前記第2板状部材は前記裏面から5mm離れて位置している、
    請求項2に記載の天井材。
  4. 前記第2板状部材は前記表面から5mm離れて位置している、
    請求項3に記載の天井材。
  5. 前記パネル芯材の前記裏面には、金属箔層、または、金属箔層および不織布、を含む裏面シートが貼り付けられている、
    請求項1から請求項4のいずれか一つに記載の天井材。
  6. 前記パネル芯材の前記表面および四側面には表面シートが貼り付けられており、
    前記表面シートは、前記表面から前記四側面にかけて途切れることなく、貼り付けられている、
    請求項1から請求項5までのいずれか一つに記載の天井材。
  7. 前記パネル芯材は、450g/m以上1200g/m未満の、フェノール樹脂、スチロール樹脂、またはウレタン樹脂の発泡軽量樹脂基材である、
    請求項1から請求項6までのいずれか一つに記載の天井材。
  8. 前記パネル芯材は、
    前記パネル芯材の表面部を形成する第1部材と、
    前記第1部材に隣接し、前記パネル芯材の側面部を形成する第2部材と、
    前記第1部材および前記第2部材に隣接し、前記パネル芯材の裏面縁部を形成する第3部材と、
    を備え、
    厚み方向に直交する方向からの断面視において、
    前記第1部材と前記第2部材との第1境界線は、前記パネル芯材の表面と側面との角部から、前記表面に対して45度傾斜した方向へ延びており、
    前記第2部材と前記第3部材との第2境界線は、前記パネル芯材の裏面と前記側面との角部から、前記裏面に対して45度傾斜した方向へ、前記第1境界線と交差するまで延びている、
    請求項1から請求項7のいずれか一つに記載の天井材。
  9. 前記第1部材と前記第3部材との第3境界線は、前記第1境界線と前記第2境界線との交点から、前記側面と反対側へ、前記表面および前記裏面に沿って延びている、
    請求項8に記載の天井材。
  10. 前記第3境界線は、前記交点から前記表面および前記裏面に沿って延びた後、前記パネル芯材の裏面まで延びている、
    請求項9に記載の天井材。
  11. 請求項10に記載の天井材の製造方法であって、
    (A)パネル芯材となるパネル材の縁部の裏面側を切削して、厚みが前記パネル材の半分となる段差部を形成する工程と、
    (B)平行な二つのVカット溝を前記段差部に形成する工程と、
    (C)前記工程(A)の切削により露出した前記パネル材の一部に、前記金具を配置する工程と、
    (D)前記Vカット溝で前記段差部を折り曲げ、折り曲げた前記段差部と、前記パネル材の前記一部とで、前記金具を挟み込む工程と、
    を備える、天井材の製造方法。
  12. (E)前記パネル材の表面に表面シートを貼り付ける工程、
    をさらに備え、
    前記工程(E)は、少なくとも前記工程(D)の前に実行される、
    請求項11に記載の天井材の製造方法。

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