JP2021066698A - ウイルス不活性化剤組成物 - Google Patents

ウイルス不活性化剤組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP2021066698A
JP2021066698A JP2019193974A JP2019193974A JP2021066698A JP 2021066698 A JP2021066698 A JP 2021066698A JP 2019193974 A JP2019193974 A JP 2019193974A JP 2019193974 A JP2019193974 A JP 2019193974A JP 2021066698 A JP2021066698 A JP 2021066698A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
virus
agent composition
less
mass
present
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019193974A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7421903B2 (ja
Inventor
篤 益田
Atsushi Masuda
篤 益田
弘夢 上原
Hiromu Uehara
弘夢 上原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP2019193974A priority Critical patent/JP7421903B2/ja
Publication of JP2021066698A publication Critical patent/JP2021066698A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7421903B2 publication Critical patent/JP7421903B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)

Abstract

【課題】ウイルス以外のタンパク汚れと共存する、ノロウイルス等のウイルスを簡便な方法で不活性化できるウイルス不活性化剤組成物を提供する。【解決手段】(a)炭素数10以上24以下の炭化水素基を有するアニオン界面活性剤並びに(b)有機酸及びリン酸から選ばれるpKaが1.8以上5.0以下の酸剤を有効成分として含有し、20℃でのpHが2.5以上6.0以下である、ウイルス以外のタンパク汚れと共存するウイルスを不活性化する、ウイルス不活性化剤組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、ウイルス不活性化剤組成物、及びウイルスの不活性化方法に関する。
インフルエンザや風邪等に代表されるウイルス性の感染症は手指や環境の洗浄が重要な予防法の1つと考えられている。その中でも、ウイルス性の急性胃腸炎や下痢症は介護施設や学校、病院等での集団感染として確認されるだけでなく、レストランや調理施設等においても汚染された食品を介した食中毒による集団感染としても数多く報告されている。これらの原因ウイルスとして、非エンベロープウイルスであるノロウイルスやサポウイルス、ロタウイルス等が挙げられ、小児や高齢者への感染は重篤な症状を引き起こすことがある。また、代表的な小児感染症である手足口病や家畜に甚大な被害をもたらす口蹄疫の原因ウイルスも非エンベロープウイルスに分類され、これらの予防法としても手指や環境の衛生対策は非常に重要である。
特に、ノロウイルスは非細菌性の食中毒および急性胃腸炎の原因ウイルスとして日本国内のみならず、世界中で検出されている。食中毒の原因としては、従来、黄色ブドウ球菌やセレウス菌等の細菌が知られているが、近年、急性胃腸炎を引き起こすノロウイルスによる食中毒が、食中毒発生件数の約25%、患者数では全体の約半分を占め、最も多くなっており、集団感染を引き起こすウイルスとして問題視されている。感染経路は、生カキ等の貝類を食することによる経口感染がよく知られているが、家庭や公共施設等において、汚染食品に触れた人の手指や調理器具上、患者の嘔吐物や糞便中、あるいは患者の周辺環境に存在しているウイルスからの二次感染も数多く報告されている。特にこのような二次感染は、集団感染や感染拡大につながり、患者数の増加の大きな原因となっている。
従来、ウイルスを不活性化するために種々の提案がされている。
特許文献1には、特定の殺ウイルス性の酸をウイルス含有領域に接触させる殺ウイルス方法が開示されている。
特許文献2には、プロトン供与剤及び界面活性剤を含み、緩和性指数、抗菌性残存有効指数及び10分間抗ウイルス残存有効指数がそれぞれ所定範囲にある抗細菌性組成物が開示されている。
特許文献3には、抗菌活性物質と所定鎖長のアルキル鎖を有する陰イオン性界面活性剤混合物とを含む抗菌組成物が開示されている。
特許文献4には、有機酸と所定鎖長のアルキル鎖を有する陰イオン性界面活性剤混合物とを含む抗菌組成物を、処置を必要とする領域に局所適用するステップを含む、ウイルスを不活性化する方法が開示されている。
特許文献5には、エタノールと、酸剤とを含むウイルス不活性化剤であって、前記酸剤は、クエン酸、酒石酸及びリン酸からなる群から選択される少なくとも2種の酸であり、前記ウイルス不活性化剤のpHは、1.0〜6.0であるウイルス不活性化剤が開示されている。
特許文献6には、抗菌活性物質、アニオン性界面活性剤、プロトン供与剤及び水をそれぞれ所定範囲で含み、約3.0〜約6.0のpHに調整され、約1.3より大きい1回洗浄即時細菌減少指数を有し、且つ0.3より大きい穏和性指数を有する抗菌性クレンジング組成物を染み込ませた多孔性シート又は吸収体シートを含み、グラム陽性菌、グラム陰性菌、真菌、酵母、カビ及びウイルスに対して有効な、抗菌拭き取り用品が開示されている。
特許文献7には、特定の第4級アンモニウム塩を有効成分とし、pHが5〜9の範囲にある非エンベロープ型ウイルスの不活化剤が開示されている。
特許文献8には、基板と、前記基板の一方面又は両面上に積層される表層樹脂層と、前記表層樹脂層上に配置された有機系抗ウイルス剤と、を有する化粧板が開示されており、前記有機系抗ウイルス剤は、アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩が記載されている。
また、ウイルスは、例えば、食品、人体の分泌物などに由来するタンパク質汚れと共存することで不活性化しにくくなると考えられている。特許文献9には、エタノールと、所定の陽イオンと、所定の陰イオンと、酸剤とを含むウイルス不活性化剤が開示されている。特許文献10には、ウイルス不活性化成分と、凝集剤とを含むウイルス不活性化剤が開示されている。
特開昭58−135802号公報 特表2003−520809号公報 特表2005−530857号公報 特表2010−505964号公報 特開2018−199635号公報 特表2002−541182号公報 特開2010−53091号公報 特開2017−94544号公報 特開2018−197204号公報 特開2018−197205号公報
ノロウイルスによる食中毒や感染を防止するためには、集団給食施設や飲食店等の大量調理施設や厨房スペース等の床面や壁面、食品加工機器、調理器具等、あるいは家庭における床面や壁面、トイレ、便器、調理器具、家具類、繊維製品等、さらには公共施設等の床面や壁面、設備、医療機器等などの除ウイルスやウイルスの不活性化、および手指の洗浄などの衛生対策を実施することが非常に重要であり、それらの対策は、人や環境を配慮し、且つ簡便に実施されることが望ましい。そして、そのようなウイルスの不活性化は、タンパク質汚れと共存するウイルスに対して十分な効果を奏することが望まれる。
本発明は、ウイルス以外のタンパク汚れと共存する、ノロウイルス等のウイルスを簡便な方法で不活性化できるウイルス不活性化剤組成物を提供する。
本発明は、(a)炭素数10以上24以下の炭化水素基を有するアニオン界面活性剤〔以下、(a)成分という〕並びに(b)有機酸及びリン酸から選ばれるpKaが1.8以上5.0以下の酸剤〔以下、(b)成分という〕を有効成分として含有し、20℃でのpHが2.5以上6.0以下である、ウイルス以外のタンパク汚れと共存するウイルスを不活性化する、ウイルス不活性化剤組成物に関する。
また、本発明は、前記本発明のウイルス不活性化剤組成物を含有する、洗浄剤組成物に関する。
また、本発明は、前記本発明のウイルス不活性化剤組成物を含有する、硬質表面用洗浄剤組成物に関する。
また、本発明は、前記本発明のウイルス不活性化剤組成物を、ウイルス以外のタンパク汚れと共存するウイルスに接触させる、ウイルスの不活性化方法に関する。
また、本発明は、前記本発明の洗浄剤組成物を、ウイルス及びウイルス以外のタンパク汚れを含む汚れに接触させる、洗浄方法に関する。
本発明によれば、ウイルス以外のタンパク汚れと共存する、ノロウイルス等のウイルスを簡便な方法で不活性化できるウイルス不活性化剤組成物及びこれを用いたウイルスの不活性化方法が提供される。
<ウイルス不活性化剤組成物>
(a)成分は、炭素数10以上24以下の炭化水素基を有するアニオン界面活性剤である。本発明の組成物は、ウイルス不活性化の有効成分として(a)成分を含有する。(a)成分は、1種以上を用いることができる。
(a)成分の炭化水素基は、アルキル基、アルケニル基が挙げられる。炭化水素基は、直鎖、分岐鎖の何れでもよい。
(a)成分の炭化水素基は、ウイルス以外のタンパク汚れと共存するウイルスの不活性化(以下、単にウイルス不活性化という場合もある)の観点から、炭素数が、10以上、そして、好ましくは18以下、より好ましくは14以下である。
なお、(a)成分の炭化水素基は、芳香族炭化水素基のような環状構造を有する化合物の場合は、当該環状構造の水素分子のひとつと置換する炭化水素基を意味するものであってよい。
(a)成分としては、ベンゼン環に置換する炭素数10以上24以下の炭化水素基を有するベンゼンスルホン酸又はその塩、及び炭素数10以上24以下の炭化水素基を有する硫酸エステル又はその塩から選ばれる1種以上のアニオン界面活性剤が挙げられる。
ベンゼン環に置換する炭素数10以上24以下の炭化水素基を有するベンゼンスルホン酸又はその塩としては、炭素数10以上24以下のアルキル基を有するアルキルベンゼンスルホン酸又はその塩が挙げられる。該アルキル基は、ウイルス不活性化の観点から、炭素数10以上、そして、24以下、好ましくは18以下、より好ましくは14以下である。
炭素数10以上24以下の炭化水素基を有する硫酸エステル又はその塩としては、炭素数10以上24以下のアルキル基を有するアルキル硫酸エステル又はその塩が挙げられる。該アルキル基は、ウイルス不活性化の観点から、炭素数10以上、そして、24以下、好ましくは18以上、より好ましくは14以下である。
また、これら以外の(a)成分としては、脂肪酸部分の炭素数が10以上24以下であるα−スルホ脂肪酸エステル又はその塩、アルキル基の炭素数が10以上24以下であるポリオキシアルキレン(好ましくはポリオキシエチレン、平均付加モル数は0.5以上、好ましくは1以上、そして4以下、好ましくは3以下)アルキルエーテル硫酸エステル又はその塩、オレフィン部分の炭素数が10以上24以下であるオレフィンスルホン酸又はその塩、アルカン部分の炭素数が10以上24以下であるアルカンスルホン酸又はその塩、アルキル基の炭素数が10以上24以下であるアルキルスルホコハク酸又はその塩などが挙げられる。
(a)成分の塩は、ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩、アンモニウム塩などが挙げられる。
(a)成分としては、ウイルス不活性化の観点から、ベンゼン環に置換する炭素数10以上24以下の炭化水素基を有するベンゼンスルホン酸又はその塩、炭素数10以上24以下の炭化水素基を有する硫酸エステル又はその塩、更に、炭素数10以上24以下のアルキル基を有するアルキルベンゼンスルホン酸又はその塩、炭素数10以上24以下のアルキル基を有するアルキル硫酸エステル又はその塩が好ましい。
本発明のウイルス不活性化剤組成物は、(a)成分を、ウイルス不活性化の観点から、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.03質量%以上、更に好ましくは0.05質量%以上、より更に好ましくは0.1質量%以上、そして、ウイルス不活性化の観点から、好ましくは5.0質量%以下、より好ましくは3.0質量%以下、更に好ましくは2.0質量%以下、更に好ましくは1.0質量%以下、更に好ましくは0.9質量%以下、更に好ましくは0.6質量%以下含有する。
(b)成分は、有機酸及びリン酸から選ばれるpKaが1.8以上5.0以下の酸剤である。本発明の組成物は、ウイルス不活性化の有効成分として(b)成分を含有する。(b)成分は、1種以上を用いることができる。
(b)成分は、ウイルス不活性化の観点から、pKaが、1.8以上、好ましくは2.0以上、より好ましくは2.5以上、更に好ましくは3.0以上、そして、5.0以下、好ましくは4.5以下、より好ましくは4.2以下である。複数のpKaを持つ化合物は、第1のpKaがこの範囲にあるものが好ましい。
(b)成分は、ウイルス不活性化の観点から、炭素数1以上12以下の有機酸が好ましい。有機酸は、カルボン酸が好ましい。
(b)成分は、ウイルス不活性化の観点から、1価以上5価以下の有機酸が好ましい。
(b)成分は、ウイルス不活性化の観点から、ヒドロキシカルボン酸が好ましい。
尚、本発明の組成物を製造する際は、(b)成分は、酸の形態であっても塩の形態であってもよい。例えば、(b)成分の塩を用いて本発明の組成物を製造してもよい。
(b)成分としては、ウイルス不活性化の観点から、乳酸(pKa=3.8)、リンゴ酸(pKa=3.4)、コハク酸(pKa=4.2)、クエン酸(pKa=3.1)、グリコール酸(pKa=3.8)、酒石酸(pKa=3.0)、酢酸(pKa=4.7)、マレイン酸(pKa=1.9)、フマル酸(pKa=3.0)、リン酸(pKa=2.1)が挙げられ、好ましくは乳酸、リンゴ酸、コハク酸、及びクエン酸から選ばれる1種以上の有機酸であり、入手容易性の観点から、より好ましくはリンゴ酸である。
本発明のウイルス不活性化剤組成物は、(b)成分の含有量と(a)成分の含有量との質量比である、(b)/(a)が、ウイルス不活性化及び適用時の作業性の観点から、好ましくは0.015以上、より好ましくは0.02以上、更に好ましくは0.05以上、より更に好ましくは0.1以上、そして、好ましくは300以下、より好ましくは100以下、更に好ましくは60以下、より更に好ましくは20以下、より更に好ましくは15以下、より更に好ましくは10以下、より更に好ましくは5以下、より更に好ましくは3以下、より更に好ましくは1.5以下である。尚、本発明の(b)成分の質量は酸型化合物に換算した値に基づく。
本発明のウイルス不活性化剤組成物は、(b)成分を、ウイルス不活性化の観点から、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上、更に好ましくは0.1質量%以上、より更に好ましくは0.2質量%以上、より更に好ましくは0.25質量%以上、より更に好ましくは0.4質量%以上、そして、経済性の観点から、好ましくは5.0質量%以下、より好ましくは3.0質量%以下、更に好ましくは2.0質量%以下、より更に好ましくは1.0質量%以下、より更に好ましくは0.95質量%以下、より更に好ましくは0.9質量%以下含有する。
本発明のウイルス不活性化剤組成物は、水を含有することができる。組成物が液体の場合、水は組成物の残部として用いられてよい。
本発明のウイルス不活性化剤組成物は、効果を阻害しない範囲で(c)ノニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、及び両性界面活性剤から選ばれる1種以上の界面活性剤〔以下、(c)成分という〕を含有することができる。
ノニオン界面活性剤としては、(c1)グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルなどのアルキレンオキシ基を含んでいてもよい多価アルコール脂肪酸エステル、(c2)アルキルグリコシド、(c3)ポリオキシエチレンアルキルエーテル、(c4)ポリオキシエチレンジアルキルエーテル、(c5)ポリオキシエチレングリコール、(c6)ポリオキシエチレンオキシプロピレングリコール、(c7)ポリオキシプロピレンオキシエチレンオキシプロピレングリコールなどが挙げられる。
カチオン界面活性剤としては、炭素数8以上24以下のアルキル基を2つ有する第4級アンモニウム塩、炭素数8以上24以下のアルキル基を1つ有する第4級アンモニウム塩、塩化ベンザルコニウムなどが挙げられる。
両性界面活性剤としては、アルキルアミンオキサイド、アルキルベタインなどが挙げられる。
本発明のウイルス不活性化剤組成物は、本発明の効果を阻害しない範囲で、例えば(c)成分を、好ましくは0.01質量%以上、そして、好ましくは0.5質量%以下、より好ましくは0.3質量%以下、更に好ましくは0.1質量%以下含有することができる。
本発明のウイルス不活性化剤組成物は、(a)成分、(b)成分、任意の(c)成分以外の成分を含有することもできる。例えば、溶剤、無機塩、無機酸、キレート剤、香料(天然香料、合成香料)、増粘剤、ゲル化剤、高分子化合物、保湿剤、保存料、酸化防止剤、光安定化剤、防腐剤、緩衝剤などの成分を本発明の効果を損なわない範囲で含有することができる。
本発明のウイルス不活性化剤組成物は、例えば、液状、ゲル状、又はペースト状で用いることができる。それらの使用形態に応じて、本発明のウイルス不活性化剤組成物、水、アルコール等の可溶化キャリア、ゲル化剤などを適宜含有させることができる。
本発明のウイルス不活性化剤組成物は、水以外の成分の含有量の合計中、ウイルス不活性化の観点から、(a)成分の含有量の割合が、好ましくは3質量%以上、より好ましくは5質量%以上、更に好ましくは10質量%以上、そして、好ましくは95質量%以下、より好ましくは90質量%以下、更に好ましくは75質量%以下、更に好ましくは60質量%以下である。
本発明のウイルス不活性化剤組成物は、水以外の成分の含有量の合計中、(a)成分の含有量及び(b)成分の含有量の合計の割合が、ウイルス不活性化の観点から、好ましくは90質量%以上、より好ましくは93質量%以上、より好ましくは95質量%以上、そして、好ましくは100質量%以下である。
本発明のウイルス不活性化剤組成物は、ウイルス不活性化効果を十分に発現させる観点及び設備等の腐食防止の観点から、ガラス電極法によって測定される20℃でのpHが2.5以上、好ましくは2.8以上、より好ましくは3.0以上、そして、6.0以下、より好ましくは5.0以下、更に好ましくは4.5以下である。尚、本発明のウイルス不活性化剤組成物の20℃でのpHは、本発明のウイルス不活性化剤組成物が水溶液などの液体である場合、そのまま測定した値であり、粉末などの固体である場合には、固形分濃度として2質量%の水溶液又は水分散液とした状態での値が適用される。また、本発明のウイルス不活性化剤組成物は、前記範囲のpHで用いられるものであってよい。すなわち、前記範囲のpHでウイルスに接触させるものであってよい。
本発明のウイルス不活性化剤組成物は、各種ウイルスに対して適用することができる。ウイルスとしては、好適には、非エンベロープ型ウイルス、すなわちエンベロープを持たない一本鎖(+)RNAウイルス、一本鎖(−)RNAウイルス、二本鎖RNAウイルス、一本鎖DNAウイルス、および二本鎖DNAウイルスが挙げられる。斯かるウイルスとしては、カリシウイルス科、ピコルナウイルス科、パルボウイルス科、パピローマウイルス科、ポリオーマウイルス科、アデノウイルス科に属するウイルスが挙げられる。本発明の組成物は、上記の中でも、カリシウイルス科ウイルス(一本鎖(+)ウイルス)に対する不活化効果に優れており、カリシウイルス科ウイルスの中でも、ベシウイルス属、ノロウイルス属及びサポウイルス属に属するウイルスに対する不活化効果に優れ、特にベシウイルス属とノロウイルス属に属するウイルスに対する不活化効果に優れている。
本発明のウイルス不活性化剤組成物は、ウイルス以外のタンパク汚れと共存するウイルスを不活性化する。ウイルス以外のタンパク汚れとしては、食品由来のタンパク汚れ、人体由来のタンパク汚れ、動物(ヒトを除く)由来のタンパク汚れ、植物由来のタンパク汚れ、などが挙げられる。中でも人や動物の尿や便等の排泄物、吐瀉物、唾液、及び、食品や食材、残飯類等のタンパク汚れと共存するウイルスに対して適用されるのが好ましい。
ウイルス以外のタンパク汚れの量は、汚れている設備や物品、及びそれらの状態によって必ずしも限定されるものではないが、例えば、0.001μg/m以上100000μg/m以下が好ましい。又、ウイルスの質量とウイルス以外のタンパク汚れの質量の比は、汚れている設備や物、及びそれらの状態によって必ずしも限定されるものではないが、(ウイルス以外のタンパク汚れの質量)/(ウイルスの質量)として、例えば、1/10以上1000000/1以下が好ましい。ウイルス以外のタンパク汚れが著しく多い場合には、予め一部を取り除いてから本発明のウイルス不活性化剤組成物を適用してもよい。
本発明のウイルス不活性化剤組成物の効果発現の作用機作は必ずしも明確に解明されたわけではないが、本発明の(a)成分及び(b)成分のウイルスへの吸着によりウイルスを形成するタンパク質の構造を変化させることでウイルスを不活性化しているものと考えられる。ウイルスが、タンパク汚れと共存している場合には、タンパク汚れ中のタンパク質にも本発明の(a)成分及び(b)成分は吸着しタンパク汚れ中のタンパク質の構造も変化させてしまう。その結果、構造変化したタンパク汚れ中のタンパク質が適用したウイルス不活性化剤組成物のpHを上昇させてしまい、ウイルス不活性化に有効なpH領域を逸脱してしまうこととなる。そこで、本発明においては(b)成分として特定の有機酸を用いることにより、特定の(b)成分の緩衝能を利用して、ウイルスへの作用環境においてpHの変動をより小さくし安定的に効果発現しているものと考えられる。尚、本発明は以上の作用機作に特に制限されるものではない。
本発明のウイルス不活性化剤組成物は、(1)身体、例えば人の皮膚、手指、毛髪及び口腔内など、(2)食品、例えば、野菜等の食品素材表面など、(3)硬質物品、(4)繊維製品、例えば、布、糸等の繊維素材及びこれらを用いて製造された製品など、を対象とすることができる。硬質物品としては、例えば、浴室、トイレ、台所、床、ドアノブ、食器、食品加工設備、机、いす、壁、などの硬質表面を硬質物品が挙げられる。これらの硬質物品は、家庭で用いられるものであっても、公共施設や工場、例えばプール、浴場、食堂、病院などで用いられるものであってよい。
<ウイルスの不活性化方法>
本発明は、本発明のウイルス不活性化剤組成物を、ウイルス以外のタンパク汚れと共存するウイルスに接触させる、ウイルスの不活性化方法を提供する。本発明は、(a)成分及び(b)成分をpHが2.5以上6.0以下の条件でウイルス以外のタンパク汚れと共存するウイルスに接触させることで、(a)成分及び(b)成分がウイルスの不活性化の有効成分として機能することを見出したものである。本発明のウイルスの不活性化方法は、(a)炭素数10以上24以下の炭化水素基を有するアニオン界面活性剤及び(b)有機酸及びリン酸から選ばれるpKaが1.8以上5.0以下の酸剤を、pHが2.5以上6.0以下の条件でウイルス以外のタンパク汚れと共存するウイルスに接触させる、ウイルスの不活性化方法であってよい。ウイルスは、本発明のウイルス不活性化剤組成物で挙げた対象に存在するものであってよい。
本発明のウイルス不活性化剤組成物をウイルスに接触させるに際しての使用形態に特に制限はない。本発明では、(a)成分及び(b)成分がpH2.5以上6.0以下でウイルスと接触する条件で本発明のウイルス不活性化剤組成物を用いることが好ましい。
本発明のウイルス不活性化剤組成物が液状の場合には、特にスプレー、ローション等として用いることができる。例えば、トリガースプレー容器(直圧又は蓄圧型)やディスペンサータイプのポンプスプレー容器等の公知のスプレー容器に充填し、噴霧量を調整して、ウイルスが存在する、又は存在すると考えられる場所に噴霧できるようにしたもの等が挙げられる。
また、ウェット拭取り用品(ぬれナプキン等)として使用することもできる。例えば、天然繊維、レーヨン等の再生繊維、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル等の合成繊維、又は天然繊維と合成繊維との混合物の織布又は不織布ウェブを含む基材に、本発明のウイルス不活性化剤組成物、可溶化キャリア、及び必要に応じて各種添加剤を含ませて使用することができる。具体的には、皮膚コンディショナーや、ペットの手入れ用品、家庭の台所やバスルーム、トイレ、便座等の表面、運動器具等の表面のウイルス不活性化に使用することができる。
本発明のウイルス不活性化剤組成物を、水溶性ゲルや油性ゲルを用いてゲル状にしたり、ペースト状とした場合には、医療用品として、人体、ペット等に直接塗布して使用したり、紙や不織布等に担持させたものを、空気清浄器のフィルターとして用いることもできる。
本発明のウイルス不活性化剤組成物の使用量は特に限定されるものではないが、例えば、対象物の単位面積1mあたり、(a)成分の量として、好ましくは0.0001g以上、より好ましくは0.001g以上、そして、好ましくは0.1g以下、より好ましくは0.05g以下とすることができる。
本発明のウイルス不活性化剤組成物の使用量は特に限定されるものではないが、例えば、対象物の単位面積1mあたり、(a)成分及び(b)成分の合計量として、好ましくは0.0002、より好ましくは0.002以上、そして、好ましくは0.2g以下、より好ましくは0.1g以下とすることができる。
<洗浄剤組成物及び洗浄方法>
本発明のウイルス不活性化剤組成物は、ウイルス及びウイルス以外のタンパク汚れを含む汚れを洗浄する際に、洗浄剤に組み込んで用いることができる。
本発明は、本発明のウイルス不活性化剤組成物を含有する、洗浄剤組成物を提供する。
また、本発明は、本発明のウイルス不活性化剤組成物を含有する、硬質表面用洗浄剤組成物を提供する。
本発明の洗浄剤組成物、更に硬質表面洗浄剤組成物では、本発明のウイルス不活性化剤組成物以外の成分や組成などは、用途や用法などを考慮して、公知の態様から選択することができる。
本発明により、本発明の洗浄剤組成物、例えば硬質表面用洗浄剤組成物を、ウイルス及びウイルス以外のタンパク汚れを含む汚れに接触させる、洗浄方法が提供される。
本発明の洗浄方法は、本発明のウイルス不活性化剤組成物で述べた対象に適用することができる。
表に示すウイルス不活性化剤組成物を調製し、ウイルス以外のタンパク汚れである牛肉エキスの共存下で、ノロウイルスの代替ウイルスとしても知られているネコカリシウイルス(カリシウイルス科ベシウイルス属)の不活性化効果を評価した。なお、表中の組成物は、必要に応じて、水酸化ナトリウム又は塩酸によりpHを表中の値に調整した。
ウイルス不活化評価はウイルスの不活性化評価の標準法として一般的に知られている「平成27年度ノロウイルスの不活化条件に関する調査報告書」(国立医薬品食品衛生研究所)とJIS L 1922を参考に行った。
エッペンチューブに、ウイルス不活性化剤組成物900μLと、1.0×10 PFU/mLに調整したネコカリシウイルス液(F-9株、ATCC VR-782)100μLと、これらの合計に対して表の割合(質量%)となる量の牛肉エキス(ナカライテスク)とを入れ、よく混合した。30秒経過後に、クエンチ液(D/E Neutralizing Broth)で1/10希釈して反応を停止した。尚、ブランクとして、ウイルス不活性化剤組成物900μLの代わりに生理食塩水900μLを用い同様の操作を行った。反応停止後、混合物をDMEM培地(ダルベッコ改変イーグル培地)でさらに1/10希釈し、その0.5mLを、PBS(リン酸緩衝生理食塩水)で洗ったCRFK細胞(ネコ腎由来株化細胞)(ATCC CCL-94)に感染させ、1時間後にメチルセルロース含有培地に置換した。2日後に、クリスタルバイオレットで細胞を染色し、プラーク数をカウントして、対数減少量を求めた。
対数減少量=log(ブランクのプラーク数)−log(試験サンプルのプラーク数)
本明細書において対数減少量は、例えば、対数減少量=4の場合、Δ4logと表記する。判定基準は、以下の通りとし、結果を表に示した。
判定基準
〇:対数減少量がΔ4Logよりも大きい
△:対数減少量がΔ1Logより大きくΔ4Log以下である
×:対数減少量がΔ1Log以下である
Figure 2021066698
Figure 2021066698
Figure 2021066698
Figure 2021066698
表中の成分は以下のものである。(a’)成分は(a)成分の比較成分である。
・LAS:ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(ネオペレックス G−15(花王株式会社))
・SDS:ラウリル硫酸ナトリウム(エマール 0(花王株式会社))
・C8AS:n−オクチル硫酸ナトリウム(Alfa Aesar)
・C8AGS:オクチルグリセリルスルホン酸ナトリウム(花王株式会社による合成品)
・AG:ラウリルグルコシド(マイドール 12(花王株式会社))

Claims (9)

  1. (a)炭素数10以上24以下の炭化水素基を有するアニオン界面活性剤〔以下、(a)成分という〕並びに(b)有機酸及びリン酸から選ばれるpKaが1.8以上5.0以下の酸剤〔以下、(b)成分という〕を有効成分として含有し、20℃でのpHが2.5以上6.0以下である、ウイルス以外のタンパク汚れと共存するウイルスを不活性化する、ウイルス不活性化剤組成物。
  2. (a)成分が、炭素数10以上24以下の炭化水素基を有するベンゼンスルホン酸又はその塩、及び炭素数10以上24以下の炭化水素基を有する硫酸エステル又はその塩から選ばれる1種以上のアニオン界面活性剤である、請求項1に記載のウイルス不活性化剤組成物。
  3. (a)成分を0.01質量%以上5.0質量%以下含有する、請求項1又は2に記載のウイルス不活性化剤組成物。
  4. (b)成分を0.01質量%以上5.0質量%以下含有する、請求項1〜3の何れか1項に記載のウイルス不活性化剤組成物。
  5. ウイルスが非エンベロープ型である、請求項1〜4の何れか1項に記載のウイルス不活性化剤組成物。
  6. 請求項1〜5の何れか1項に記載のウイルス不活性化剤組成物を含有する、洗浄剤組成物。
  7. 請求項1〜5の何れか1項に記載のウイルス不活性化剤組成物を含有する、硬質表面用洗浄剤組成物。
  8. 請求項1〜5の何れか1項に記載のウイルス不活性化剤組成物を、ウイルス以外のタンパク汚れと共存するウイルスに接触させる、ウイルスの不活性化方法。
  9. 請求項6又は7に記載の洗浄剤組成物を、ウイルス及びウイルス以外のタンパク汚れを含む汚れに接触させる、洗浄方法。
JP2019193974A 2019-10-25 2019-10-25 ウイルス不活性化剤組成物 Active JP7421903B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019193974A JP7421903B2 (ja) 2019-10-25 2019-10-25 ウイルス不活性化剤組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019193974A JP7421903B2 (ja) 2019-10-25 2019-10-25 ウイルス不活性化剤組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021066698A true JP2021066698A (ja) 2021-04-30
JP7421903B2 JP7421903B2 (ja) 2024-01-25

Family

ID=75636811

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019193974A Active JP7421903B2 (ja) 2019-10-25 2019-10-25 ウイルス不活性化剤組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7421903B2 (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011511764A (ja) * 2008-01-16 2011-04-14 グラクソ グループ リミテッド 新規製剤
WO2015058942A1 (en) * 2013-10-25 2015-04-30 Unilever N.V. A liquid disinfecting composition
WO2019055925A1 (en) * 2017-09-15 2019-03-21 Gojo Industries, Inc. ANTIMICROBIAL COMPOSITION
WO2019067560A1 (en) * 2017-09-26 2019-04-04 Ecolab Usa Inc. ANTIMICROBIAL COMPOSITIONS AND ACID / ANIONIC VIROCIDES AND USES THEREOF

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011511764A (ja) * 2008-01-16 2011-04-14 グラクソ グループ リミテッド 新規製剤
WO2015058942A1 (en) * 2013-10-25 2015-04-30 Unilever N.V. A liquid disinfecting composition
WO2019055925A1 (en) * 2017-09-15 2019-03-21 Gojo Industries, Inc. ANTIMICROBIAL COMPOSITION
WO2019067560A1 (en) * 2017-09-26 2019-04-04 Ecolab Usa Inc. ANTIMICROBIAL COMPOSITIONS AND ACID / ANIONIC VIROCIDES AND USES THEREOF
JP2020535155A (ja) * 2017-09-26 2020-12-03 エコラボ ユーエスエー インコーポレイティド 酸性/アニオン性抗菌および殺ウイルス組成物ならびにその使用

Also Published As

Publication number Publication date
JP7421903B2 (ja) 2024-01-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2787956B1 (en) An anti bacterial composition
JP2009173641A (ja) 殺菌消毒剤組成物およびこれを含有する殺菌消毒材、ならびにこれらを用いた殺菌消毒方法
JP2000026894A (ja) 殺菌洗浄剤組成物
WO2013012007A1 (ja) 抗ウイルス剤組成物
JP2009173768A (ja) 便座用除菌洗浄剤組成物およびこれを含有する除菌洗浄材、ならびにこれらを用いた除菌洗浄方法
US9756855B2 (en) Antimicrobial particle and compositions thereof
JP7421902B2 (ja) ウイルス不活性化剤組成物
JP7421904B2 (ja) ウイルス不活性化剤組成物
JP2019052107A (ja) 殺菌・ウイルス不活化剤及び殺菌・ウイルス不活化方法
JP6990285B1 (ja) コロナウイルス不活化剤
JP2021066698A (ja) ウイルス不活性化剤組成物
JP7270368B2 (ja) ウエットシート
CN106350244A (zh) 一种家用清洁剂及其制备方法
JP2022026763A (ja) ウイルス不活性化剤組成物
WO2022009437A1 (ja) コロナウイルス不活化剤
JP7340290B2 (ja) 抗エンベロープウイルス中性洗浄剤、消毒剤組成物、及びエンベロープウイルスの不活性化方法
JP2022026762A (ja) ウイルス不活性化剤組成物
CN108403465A (zh) 一种聚六亚甲基胍/双胍盐酸盐洗手液及其制备方法
US20150086421A1 (en) Antibacterial composition
WO2022085710A1 (ja) コロナウイルス不活化剤
JP2023070880A (ja) エンベロープウイルス不活性化剤
CN101453889A (zh) 用于控制类诺瓦克病毒传染的组合物和方法
JP2019210266A (ja) 殺菌・ウイルス不活化剤及び殺菌・ウイルス不活化方法
JP2022001555A (ja) ヒトノロウイルス不活化剤
WO2023025575A1 (en) A liquid disinfecting composition

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220913

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230728

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230822

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20231019

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20240109

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20240115

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7421903

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151