JP2021066555A - アタッチメント、給送装置及び画像形成装置 - Google Patents

Abstract

【課題】セット性の悪化を抑制することができるアタッチメント、給送装置及び画像形成装置を提供する。【解決手段】シート載置台に対して着脱可能なアタッチメント２００において、シートの搬送方向後端の位置を規制するエンドフェンス２０１を有し、エンドフェンス２０１のシートの後端に対向する対向面２０１ａが、上方がシート搬送方向上流側に位置するようにシートが積載される積載面２０３ａの垂直方向Ｚ１に対して傾斜した傾斜面となっている。【選択図】図６

Description

本発明は、アタッチメント、給送装置及び画像形成装置に関するものである。

従来、シート載置台に対して着脱可能なアタッチメントが知られている。

特許文献１には、上記アタッチメントが着脱可能に構成された給送装置が記載されている。特許文献１では、フラップの付いた封筒のような特殊なシートを搬送するとき、給送トレイのシート積載台にアタッチメントを取り付け、このアタッチメントに特殊なシートを積載して給送する。

しかしながら、アタッチメントへのシートのセット性が悪くなるおそれがあった。

上述した課題を解決するために、本発明は、シート載置台に対して着脱可能なアタッチメントにおいて、シートの搬送方向後端の位置を規制するエンドフェンスを有し、前記エンドフェンスの前記シートの後端に対向する対向面が、上方がシート搬送方向上流側に位置するように前記シートが積載される積載面の垂直方向に対して傾斜した傾斜面であることを特徴とするものである。

本発明によれば、セット性の悪化を抑制することができる。

実施形態に係るプリンタの斜視説明図。 プリンタの概略構成図。 給紙カセットの斜視説明図。 底板の斜視図。 分離パッドを示す斜視図。 アタッチメントを示す図。 アタッチメントが取り付けられた給紙カセットに特殊小サイズをセットする様子を示す図。 （ａ）は、比較例１のアタッチメントにおける用紙束のセットについて説明する図であり、（ｂ）は、用紙長が長い用紙束のセットについて説明する図であり、（ｃ）は、本実施形態のアタッチメントにおける用紙束のセットについて説明する図。 （ａ）比較例のアタッチメントにおける積載枚数が多いときと、少ないときとを示す図であり、（ｂ）は、本実施形態のアタッチメントにおける積載枚数が多いときと、少ないときとを示す図。 変形例１のアタッチメントを示す斜視図。 弾性変形部材の斜視図。 底板に取り付けられた変形例１のアタッチメントに特殊小サイズの用紙束をセットする様子を示す図。 用紙束をアタッチメントにセットするときの小サイズ用エンドフェンス付近の拡大図。 変形例２のアタッチメントを示す図。 変形例２のアタッチメントを底板に取り付けた様子を示す図。

以下、本発明に係る画像形成装置として、電子写真方式で画像を形成する電子写真プリンタ（以下、単にプリンタという）について説明する。本実施形態では、画像形成装置の一例として、カラーレーザープリンタについて説明するが、画像形成装置としては、カラーのものに限らずモノクロのものでもよく、プリンタに限らず複写機や複合機等、他の画像形成装置でもよい。

まず、実施形態に係るプリンタの基本的な構成について説明する。図１は、実施形態に係るプリンタ１００の斜視説明図であり、図２は、プリンタ１００の概略構成図である。
プリンタ１００は、画像形成手段である画像形成部６０の下方にシート材給送装置である給紙装置７０を備える。

図２に示すように、画像形成部６０は、中間転写体である中間転写ベルト６を備える。中間転写ベルト６は、図２中の矢印で示すように、図２中の反時計周り方向に回転するように表面移動する。中間転写ベルト６の上方には、中間転写ベルト６の表面移動方向に沿うように、四つの作像ユニット５０（ａ〜ｄ）が配置されている。四つの作像ユニット５０（ａ〜ｄ）は、それぞれブラック、マゼンタ、シアン及びイエローのトナーを用いて単色画像を作像するものであり、使用するトナーの色が異なる以外は同様の構成を備えている。

一つの作像ユニット５０は、回転する潜像担持体である感光体１と、感光体１の表面を一様帯電する帯電装置２と、一様帯電された感光体１の表面にレーザー光を照射して静電潜像を形成する光源であるＬＥＤ３とを備える。さらに、作像ユニット５０は、静電潜像が形成された感光体１の表面にトナーを供給して静電潜像を現像して、感光体１の表面上にトナー像を形成する現像装置４と、現像装置４に供給する現像剤を収納する現像剤カートリッジ５とを備える。
中間転写ベルト６の内側の感光体１と対向する位置には、一次転写ローラ６０１が配置されており、一次転写ローラ６０１と感光体１とが中間転写ベルト６を挟持する一次転写ニップでは、感光体１上に形成されたトナー像を中間転写ベルト６上に一次転写する。四つの感光体１上に形成されたトナー像が中間転写ベルト６上で重なるように順次転写することで、中間転写ベルト６の表面上にカラートナー像が形成される。

中間転写ベルト６の図２中の右側には、中間転写ベルト６の表面上のトナー像をシート材である用紙Ｐ（記録媒体）に転写する二次転写ローラ７が配置されている。中間転写ベルト６の内側の二次転写ローラ７と対向する位置には、二次転写対向ローラ６０２が配置されており、二次転写対向ローラ６０２と二次転写ローラ７とが中間転写ベルト６を挟持する二次転写ニップを形成する。二次転写ニップでは、中間転写ベルト６上に形成されたトナー像を用紙Ｐ上に二次転写する。

図２に示すように、給紙装置７０は、用紙Ｐを積載する給紙カセット１１を備えており、給紙カセット１１は、プリンタ１００の装置本体に対して引き出し可能となっている。
また、給紙装置７０は、給紙カセット１１内の用紙Ｐの紙束の最上紙のみを給紙・分離し、給紙方向下流側の給紙搬送ローラ対１２へ用紙Ｐを受け渡す給紙コロ１１１を備える。

画像形成部６０内の給紙搬送ローラ対１２の上方には、レジストローラ対１４が配置されている。レジストローラ対１４は、給紙装置７０から給紙された用紙Ｐに一旦たるみを作成することで、転写タイミングに合わせ下流の二次転写ニップへと用紙Ｐを受け渡す。

画像形成部６０は、二次転写ニップの上方に、用紙Ｐに転写されたトナー像を用紙Ｐに定着する定着装置８を備え、定着装置８の上方にはトナー像が定着された用紙Ｐをプリンタ１００の外部に排紙する排紙装置９を備える。画像形成部６０の上部外装面は、排紙装置９によって排紙された用紙Ｐをスタックする用紙スタック部１５となっている。
排紙装置９の上方には、両面印刷時に、第一面に画像が形成された用紙Ｐを両面搬送路１３に向けて案内する反転装置１０を備える。また、定着装置８を通過した用紙Ｐを排紙装置９または反転装置１０のいずれに搬送するかを切り替える分岐爪１０１を備える。さらに、画像形成部６０の定着装置８の図２中の右側には、両面印刷時に反転装置１０から送られてくる第一面に画像が形成された用紙Ｐを、レジストローラ対１４に向けて搬送する両面搬送路１３が設けられている。

本実施形態のプリンタ１００が備える給紙装置７０は、図２に示すように、給紙カセット１１に収容されたシート材の上方に位置するように配置され、シート材の上方への移動を規制するシート材上面ガイド板３００を備える。

図３は、給送トレイである給紙カセット１１の斜視説明図である。
給紙カセット１１は、用紙Ｐを収容する空間を形成する上部開口の箱型のカセット筐体１１００を備える。また、カセット筐体１１００に対して幅方向（図３中のＸ方向）に移動可能で、給紙カセット１１にセットされた用紙Ｐの幅方向の位置を規制する第一サイドフェンス１１０１及び第二サイドフェンス１１０２を備える。さらに、カセット筐体１１００に対して給紙方向（図３中のＹ方向）に平行な方向に移動可能で、給紙カセット１１にセットされた用紙Ｐの給紙方向上流端の位置を規制すエンドフェンス１１０３を備える。

２つのサイドフェンス１１０１,１１０２は、ラックアンドピニオンからなる移動機構により幅方向（Ｘ方向）に互いに連動してスライド可能に構成されている。具体的には、各サイドフェンス１１０１，１１０２にはそれぞれラックが設けられている。各ラックは、シート幅方向略中央に配置されているピニオンを両側から挟み込むようにしてピニオンと噛み合っている。これにより、一方のサイドフェンスがシート幅方向へ移動されると、そのサイドフェンスのラックが連動してシート幅方向へ移動し、ピニオンを回転させる。このピニオンの回転によって他方のラックがシート幅方向に沿ってすれ違い方向へ移動し、これに連動して他方のサイドフェンスがシート幅方向へ移動する。

また、給紙カセット１１は、給紙方向下流側端部が昇降可能なシート載置台たる底板１１０５を備え、装置本体側のリンク１１０６との係合形状が、リンク１１０６を引き上げることに連動して、底板１１０５の給紙方向下流側端部が上昇する機構となっている。

給紙カセット１１の用紙Ｐを収容する空間の給紙方向下流側には、分離パッド１１０４を備える。分離パッド１１０４は、給紙コロ１１１との間に用紙Ｐを挟みこみ、その表面の摩擦力により接触する用紙Ｐが給紙方向下流側に向かうことを阻害し、給紙コロ１１１を回転させることで給紙コロ１１１から搬送力が付与される用紙Ｐから他の用紙Ｐを分離する。これにより、給紙コロ１１１は給紙カセット１１にセットされた用紙Ｐの紙束の最上紙の一枚の用紙Ｐのみを他の用紙Ｐから分離し、搬送することができる。

図４は、底板の斜視図である。
底板１１０５の給紙方向下流側端部には、カセット筐体１１００の幅方向の側壁に回転自在に支持される支持穴１１０５ａを有している。また、底板１１０５には、エンドフェンス１１０３を逃がすエンドフェンス逃げ溝１１０５ｂ、サイドフェンス１１０１,１１０２を逃がすための矩形状のサイドフェンス逃げ穴１１０５ｃを有している。また、底板の幅方向中央には、上記移動機構のピニオンを逃がすための円形状のピニオン逃げ穴１１０５ｅも有している。また、底板１１０５には、後述するアタッチメント２００が取り付けられるアタッチメント取り付け穴１１０５ｄが、ピニオン逃げ穴１１０５ｅを挟んで給送方向に２つ設けられている。

図５は、分離パッド１１０４を示す斜視図であり、図４（ａ）は、給紙カセット１１をプリンタ１００の装置本体に対して引き出したときの分離パッド１１０４を示しており、図４（ｂ）は、給紙カセット１１をプリンタ１００の装置本体に装着したときの分離パッド１１０４を示している。
分離パッド１１０４は、分離パッドホルダ１１５０に貼り付けられており、分離パッドホルダ１１５０は、カセット筐体１１１０の給紙方向下流側の側壁に設けられたホルダ支持部１１１０ａに回動自在に支持される支持軸１１５０ａを有している。また、分離パッドホルダ１１５０は加圧バネにより給紙コロ１１１に向けて加圧されている。

図５（ｂ）に示すように、給紙カセット１１がプリンタ１００の装置本体に装着されているときは、給紙コロ１１１により分離パッドホルダ１１５０は、カセット筐体１１１０の側壁内に押し込められている。一方、図５（ａ）に示すように、給紙カセット１１がプリンタ１００の装置本体に対して引き出されているときは、分離パッドホルダ１１５０を押し込む部材がないため、分離パッドホルダ１１５０は、支持軸１１５０ａを支点にして図中時計回りの回動し、分離パッドホルダ１１５０の給送方向上流側が、カセット筐体１１１０の給送方向下流側側壁から大きく飛び出している。

本実施形態の給紙カセット１１は、Ａ６サイズ（幅：１０５ｍｍ、長さ：１４８ｍｍ）の用紙まで、サイドフェンス１１０１，１１０２とエンドフェンス１１０３で位置を規制できるようになっている。一方で、市場の使用頻度は低いが、例えば、学生証明者（Ｂ７サイズ）などのＡ６サイズよりも小さな「特殊小サイズ」の使用を要望している特定の業種がある。給紙カセット１１のサイドフェンスやエンドフェンスで上記特殊小サイズ用紙を規制できるようにすると、底板１１０５のエンドフェンス逃げ溝１１０５ｂを、給送方向下流側に拡張させ、さらに、サイドフェンス逃げ穴１１０５ｃを、幅方向中央側に拡張させる必要がある。このように、エンドフェンス逃げ溝１１０５ｂ、サイドフェンス逃げ穴１１０５ｃの両方を拡張させると、底板１１０５の強度が低下し、積載された用紙束を支えることができなくなるおそれがある。

そのため、本実施形態では、上記特殊小サイズ用紙の後端の位置を規制する小サイズ用エンドフェンスを備えたアタッチメントを底板１１０５に対して着脱可能としている。

図６（ａ）は、アタッチメント２００を示す斜視図であり、図６（ｂ）は、アタッチメント２００の裏側を示す斜視図であり、図６（ｃ）は、アタッチメント２００の側面図である。
アタッチメント２００は、樹脂成型品であり、特殊小サイズのシートが積載される積載部２０３と、小サイズ用エンドフェンス２０１とを有している。小サイズ用エンドフェンス２０１は、積載部２０３の給送方向下流側端部に設けられている。また、図６（ｂ）に示すように、積載部２０３の底板１１０５に対向する裏側には、底板１１０５のアタッチメント取り付け穴１１０５ｄに挿入される取付突部２０５が給送方向に２つ設けられている。また、積載部２０３の裏側には、接着面２０４が設けられている。接着面２０４に両面テープを貼り付けたり、接着剤を塗布したりして、アタッチメント２００を底板１１０５に固定することができる。

また、積載部２０３の用紙積載側の接着面２０４に対応する箇所は凹ませて肉抜きし、積載部２０３の接着面２０４の箇所が他の箇所よりも厚みが厚くなるのを抑制している。これにより、ヒケにより、接着面２０４にへこみが生じるのを抑制することができ、接着面２０４の平面度の悪化を抑制することができ、両面テープや接着剤によりアタッチメント２００を良好に底板１１０５に固定することができる。

また、図６（ａ）に示すように、積載部２０３の用紙積載側の給送方向下流側の凹みには、給送方向に延びる複数のリブ２０６が形成されており、特殊小サイズ用紙束Ｐｓをアタッチメント２００にセットする際に、用紙束Ｐｓの後端が、給送方向下流側の凹みに落ち込むことを防止している。また、図６（ｃ）に示すように、小サイズ用エンドフェンス２０１の用紙束Ｐｓとの対向面２０１ａが、積載部２０３のシート載置面たる積載面２０３ａの垂直方向Ｚ１に対して、上側が給送方向下流側に位置するように傾斜した傾斜面となっている。また、図６（ｃ）に示すように、積載部２０３の用紙を積載する積載面２０３ａは、給送方向下流側に行くに従って、高さが高くなるような傾斜面となっている。

図７は、アタッチメント２００が取り付けられた給紙カセットに特殊小サイズの用紙束Ｐｓをセットする様子を示す図である。
図７（ａ）に示すように、アタッチメント２００を底板１１０５に取り付けるときは、エンドフェンス１１０３を、給送方向最上流側に移動させる。そして、アタッチメント２００の取付突部２０５を底板１１０５のアタッチメント取り付け穴１１０５ｄに差し込んで、アタッチメント２００を底板１１０５に装着する。

次に、図７（ｂ）に示すように、特殊小サイズの用紙束Ｐｓの後端を小サイズ用エンドフェンス２０１に突き当てて、特殊小サイズの用紙束Ｐｓをアタッチメント２００の積載部２０３に積載させる。次に、一対のサイドフェンス１１０１,１１０２の間隔を狭めるように一対のサイドフェンス１１０１,１１０２を幅方向中央側へスライドさせ、各サイドフェンス１１０１,１１０２を、特殊小サイズ用紙の用紙束Ｐｓの幅方向端部に突き当てて、積載部２０３に積載された特殊小サイズ用紙の用紙束Ｐｓの幅方向の位置を規制する。これにより、特殊小サイズの用紙束Ｐｓを、給送方向、幅方向に規制することができる。

また、図７（ｄ）に示すように、給紙カセット１１の一対のサイドフェンス１１０１,１１０２には、サイドフェンスからの脱落を防止するための脱落防止爪１２０２を有している。また、第二サイドフェンス１１０２には、用紙束の幅方向一端を第一サイドフェンス１１０１へ向けて加圧する加圧部材１２０１を有している。

一対のサイドフェンス１１０１,１１０２は、上述したように幅方向（Ｘ方向）にスライド移動させる構成であり、どうしても幅方向（Ｘ方向）にガタが生じてしまう。その結果、各サイドフェンス１１０１,１１０２が用紙束の幅方向端部に接触するまで移動させたとしても上記ガタにより、サイドフェンスと用紙束とに隙間が生じる場合もある。

サイドフェンスと用紙束とに隙間が生じることで、用紙束の幅方向（Ｘ方向）の位置が規制されなくなる。その結果、給送される用紙毎に幅方向（Ｘ方向）の位置が異なるおそれがあり、用紙に形成される画像の幅方向位置が、用紙毎に異なったり、用紙がスキューした状態で搬送され、画像が用紙に対して斜めに形成されたりするおそれがある。

しかし、本実施形態においては、第二サイドフェンス１１０２に、一部が第二サイドフェンス１１０２から突出した加圧部材１２０１を設けている。これにより、構造上のガタなどにより一対のサイドフェンス１１０１,１１０２と用紙束との間に隙間が生じても、第二サイドフェンス１１０２から突出する加圧部材１２０１の加圧面が用紙束の幅方向一端に弾性的に当接する。その結果、用紙束の用紙が、加圧部材１２０１により第一サイドフェンス１１０１に向けて加圧され、用紙束が移動して第一サイドフェンス１１０１に接触する。これにより、用紙束の用紙の幅方向の位置が、加圧部材１２０１と第一サイドフェンス１１０１とにより規制される。これにより、給送される用紙の幅方向の位置や姿勢を揃えることができ、用紙に対する画像形成位置のばらつきを抑制することができる。

本実施形態では、アタッチメント２００に設けた小サイズ用エンドフェンス２０１で特殊小サイズの用紙束Ｐｓの後端の位置を規制することで、底板１１０５のエンドフェンス逃げ溝１１０５ｂを、小サイズ用エンドフェンス２０１の位置まで拡張しなくてもよい。これにより、特殊小サイズの用紙束Ｐｓに対応させるために、底板１１０５のエンドフェンス逃げ溝１１０５ｂとサイドフェンス逃げ穴１１０５ｃの両方を拡張する場合に比べて、底板１１０５の強度低下を抑えることができる。

また、本実施形態では、特殊小サイズ用紙からなる特殊小サイズの用紙束Ｐｓの幅方向の位置の規制は、給紙カセット１１に備え付けのサイドフェンス１１０１,１１０２を用いる。これにより、特殊小サイズの用紙束Ｐｓをアタッチメント２００にセットするときは、サイドフェンス１１０１,１１０２を退避させておくことができ、特殊小サイズの用紙束Ｐｓを容易にアタッチメント２００にセットすることができる。また、アタッチメント２００に一対のサイドフェンスを設けた場合に比べて、アタッチメント２００を安価にすることができる。

また、給紙カセット１１に備え付けのサイドフェンス１１０１,１１０２は、先の図７（ｄ）に示すように、加圧部材１２０１や脱落防止爪１２０２を備えている。よって、特殊小サイズの用紙束Ｐｓの幅方向の位置の規制は、給紙カセット１１に備え付けのサイドフェンス１１０１,１１０２を用いることで、アタッチメント２００に積載される特殊小サイズの用紙束Ｐｓについても用紙束の脱落の防止や、加圧部材１２０１による確実な幅方向の規制を行うことができる。

図８（ａ）は、小サイズ用エンドフェンス２０１の用紙束との対向面２０１ａが、積載部２０３の垂直方向Ｚ１に平行した比較例１のアタッチメント２００における特殊小サイズの用紙束Ｐｓのセットについて説明する図である。図８（ｂ）は、用紙長が長い用紙束のセットについて説明する図である。図８（ｃ）は、小サイズ用エンドフェンス２０１の用紙束との対向面２０１ａが、積載部２０３の垂直方向Ｚ１に対して傾斜させた本実施形態のアタッチメント２００における特殊小サイズの用紙束Ｐｓのセットについて説明する図である。

図８に示すように、用紙束は、給紙カセット１１がプリンタ１００の装置本体から引き出した状態でセットされる。用紙長が短い用紙束については、ユーザーは、用紙束の先端側を掴んで、用紙束の後端側をアタッチメント２００の積載面２０３ａに接触させる。そして、用紙束の先端側を持ち上げた状態で、用紙束の後端を積載面２０３ａに摺動させながら、用紙束を給送方向下流側へと移動させ、用紙束の上部の後端を小サイズ用エンドフェンス２０１に突き当てる。小サイズ用エンドフェンス２０１に突き当てたら、図８（ａ）〜図８（ｃ）に示すように、小サイズ用エンドフェンス２０１に突き当たっている用紙束の後端上部Ｏ１を支点にして、用紙束を図中時計回りに回動させ、用紙束の先端側下降させていき、用紙束をアタッチメント２００にセットする。

図８（ａ）と図８（ｂ）とを比較してわかるように、特殊小サイズ用紙対応の比較例１のアタッチメントの小サイズ用エンドフェンス２０１−１は、図８（ｂ）に示す特殊小サイズよりも用紙長の長い用紙対応のアタッチメントのエンドフェンス２０１−２よりも上方に位置している。そのため、用紙束をセットする際の回動の支点Ｏ１が、図８（ｂ）よりも上方に位置する。用紙束を回動させながらセットするとき、用紙束の先端が最も給送方向下流に位置するのは、回動半径Ｒが給送方向と平行となったときである。図８（ａ）は、回動の支点Ｏ１が、図８（ｂ）よりも上方にあることで、用紙束の先端が最も給送方向下流に位置するときの上下方向の位置が、分離パッドホルダ１１５０の近傍となる。その結果、図８（ａ）に示す特殊小サイズ用のアタッチメント２００は、用紙束をセットする際に、用紙束の先端が、分離パッドホルダ１１５０の給送方向の上流側に飛び出た部分に引っ掛り、セット性が悪いという不具合が生じる。

これに対し、本実施形態のアタッチメント２００は、小サイズ用エンドフェンス２０１の用紙束との対向面２０１ａを傾斜させて、上方が下方よりも給送方向上流側に位置させている。これにより、図８（ａ）に示した対向面２０１ａ−１が積載面２０３ａに対して垂直の比較例のアタッチメントに比べて、用紙束をセットする際の回動支点を、給送方向上流側にすることができる。これにより、図８（ｃ）に示すように、用紙束をセットするときの用紙束先端の移動軌跡Ｋを、図８（ｃ）の一点鎖線で示す比較例のアタッチメントのときの用紙束先端の移動軌跡Ｋ１よりも給送方向上流側にずらすことができる。これにより、特殊小サイズ用紙の用紙束を、アタッチメントにセットするときに、用紙束の先端が、分離パッドホルダ１１５０に引っ掛るのを抑制することができ、特殊小サイズ用紙の用紙束のセット性を上げることができる。

また、上述したように、特殊小サイズ用紙をセットする際、用紙束の先端側を持ち上げた状態で、用紙束の後端を積載面２０３ａに摺動させながら、用紙束を給送方向下流側へと移動させ、用紙束の上部の後端を小サイズ用エンドフェンス２０１に突き当てる。このとき、図６（ａ）に示す構成とは異なり、積載面２０３ａの用紙積載側の給送方向下流側の凹みに、給送方向に延びる複数のリブ２０６を有していない場合は、積載部２０３を摺動しながら移動してきた用紙束の最下位の用紙の後端が、この凹みに到達すると、この凹み部分に対向する用紙束の最下位の用紙の後端が撓んで、凹みの下面に接触し下面に摺動する。このときに、この撓んだ部分が下面との摺動抵抗により捲れてしまい、最下位用紙に折れが生じるおそれがある。

しかし、本実施形態においては、この凹みにリブ２０６を設けることで、積載部２０３を摺動しながら移動してきた用紙束の最下位の用紙の後端が、この凹みに到達したときに、リブ２０６と接触し、撓むことがない。これにより、アタッチメント２００に用紙束をセットする際に最下位用紙の後端が捲れるのを防止することができ、用紙束の最下位用紙に折れが生じるのを防止することができる。

また、本実施形態では、小サイズ用エンドフェンス２０１の用紙束との対向面２０１ａを傾斜面とすることで、用紙束の枚数が少なくなったときの最上位用紙の先端の給送方向の位置ズレを、小サイズ用エンドフェンスの用紙束との対向面２０１ａを積載部２０３に対して垂直面とした場合に比べて抑えることができるという利点がある。以下、図９を用いて説明する。

図９（ａ）は、小サイズ用エンドフェンス２０１−１の用紙束との対向面２０１ａ−１を積載部２０３に対して垂直面とした比較例のアタッチメントにおける積載枚数が多いときと、少ないときとを示す図である。図９（ｂ）は、小サイズ用エンドフェンス２０１の用紙束との対向面２０１ａを積載部２０３に対して傾斜面とした本実施形態のアタッチメントにおける積載枚数が多いときと、少ないときとを示す図である。

アタッチメント２００は、給送方向下流側を支点にして図中反時計回りに回動する底板１１０５に取り付けられる。そのため、用紙束の用紙の減少に伴い、アタッチメント２００が底板１１０５とともに図中反時計回りに回動すると、小サイズ用エンドフェンスの位置が、用紙束の用紙の減少に伴い給送方向上流側に変位する。

図９（ａ）に示すように、比較例においては、図中破線で示す用紙束Ｐｓの用紙枚数が少ないときの上位用紙の先端位置が、図中実線で示す用紙束Ｐｓの用紙枚数が多いときの最上位用紙の先端位置に対して、給送方向上流側に大きくずれてしまう。このように、用紙束の用紙枚数が多いときと、少ないときとで最上位用紙の先端位置が給送方向において大きくずれると、用紙束の用紙枚数が多いときと、少ないときとで給紙コロ１１１との当接関係が大きくくずれ、用紙束の用紙枚数が少なくなったときに、給紙コロ１１１で用紙束の用紙をうまく送り出すことができず、給送不良が生じるおそれがある。

これに対し、本実施形態においては、上方が下方に比べて給送方向上流に位置するように対向面２０１ａが傾斜している。よって、用紙束が小サイズ用エンドフェンスの対向面２０１ａに接触させたとき、図９（ｂ）の実線で示すよう、用紙束の下部の用紙先端が、上部に比べて給送方向下流側に位置する。用紙束の用紙枚数が少なくなると、用紙束の用紙枚数が多いときに下部側であった用紙が給紙コロ１１１と当接することになる。この下部側の用紙は、上述したように、上部側よりも給送方向下流側に位置している。よって、用紙束の用紙の減少したときに用紙束の先端位置が給送方向上流側にずれたとしても、図９（ｂ）の破線で示す給紙コロ１１１に当接する最上位用紙の先端の位置と、図９（ｂ）の実線で示す用紙束が多いときの最上位用紙の先端位置との間の給送方向の位置ズレを抑えることができる。これにより、用紙束の用紙枚数が多いときと、少ないときとで給紙コロ１１１との当接関係が大きくくずれることがなく、給送条件が大きく変わることがない。従って、用紙束の用紙枚数が少なくなったときも、給紙コロ１１１で用紙束の用紙を良好に送り出すことができ、給送不良を抑制することができる。

次に、アタッチメントの変形例について説明する。

［変形例１］
図１０は、変形例１のアタッチメント２２０を示す斜視図である。
この変形例１のアタッチメント２２０は、小サイズ用エンドフェンス２０１の対向面２０１ａに、弾性変形部材２３０を設けて、小サイズ用エンドフェンス２０１を給送方向に弾性変形可能に構成したものである。

図１１は、弾性変形部材２３０の斜視図である。
弾性変形部材２３０は、スポンジなどの弾性部材２３２と、弾性部材２３２の用紙束に対向する面に設けられ、用紙束の後端に接触するＰＥＴシートなどの用紙接触部材２３１とから構成される。弾性部材２３２としては、バネ、ゴムなどの樹脂弾性体を用いることができる。また、用紙接触部材２３１は、弾性部材２３２よりも用紙との摩擦係数が小さい材質であればよく、板金などでもよい。また、用紙接触部材２３１の上部は、給送方向下流側に折り曲げられ、用紙規制面２３１ａと庇部２３１ｃとを有している

図１２は、底板１１０５に取り付けられた変形例１のアタッチメント２００に特殊小サイズ用紙の用紙束Ｐｓをセットする様子を示す図である。
上述したように、ユーザーは、用紙束の先端側（図１２のＣの部分）を掴んで、用紙束の先端側を持ち上げた状態で、用紙束を給送方向上流側へ移動させて、用紙束の後端上部を小サイズ用エンドフェンス２０１に突き当てる。この変形例１は、用紙束の後端上部を小サイズ用エンドフェンス２０１の弾性変形部材２３０に突き当たる。そして、用紙束の後端上部Ｏ１を弾性変形部材２３０に押し付けながら、用紙束の後端上部Ｏ１を支点にして用紙束Ｐｓを図中時計回り回動させて、用紙束Ｐｓを変形例１のアタッチメントにセットする。このとき、用紙束の後端上部Ｏ１を弾性変形部材２３０に押し付けるので、弾性変形部材２３０が、給送方向下流側へ弾性変形（圧縮弾性変形）する。これにより、用紙束をアタッチメントにセットするときの回動の支点（用紙束の後端上部）Ｏ１が、給送方向上流側に移動し、用紙束の先端の移動規制を、給送方向上流側にずらすことができる。これにより、用紙束Ｐｓをアタッチメント２２０にセットするときに、用紙束の先端が、分離パッドホルダ１１５０の給送方向上流側に突出した部分に引っ掛るのを抑制することができ、用紙束のアタッチメント２２０へのセット性を高めることができる。

また、用紙束をセットした後は、弾性変形部材２３０の復元力により、用紙束を給送方向下流側へ押し込んで用紙束の先端を、カセット筐体１１１０の給送方向下流側の側壁面に接触させることができる。変形例１では、弾性変形部材２３０を、小サイズ用エンドフェンスの下端まで設けて、最後の一枚まで用紙を、弾性変形部材２３０の復元力で給送方向下流側へ押し込んで用紙の先端を、カセット筐体１１１０の給送方向下流側の側壁面に接触させることができる。

図９を用いて説明したように、用紙束の用紙枚数の減少に伴い、底板１１０５の給送方向下流側が上方へ移動するように回動していくことで、アタッチメント２２０の小サイズ用エンドフェンス２０１の位置が、給送方向上流側へ変位する。しかし、この変形例１では、弾性変形部材２３０により給送方向下流側へ用紙を押し込んでいるので、アタッチメント２２０の小サイズ用エンドフェンス２０１の位置が、給送方向上流側へ変位しても、用紙の先端を、弾性変形部材２３０の弾性力でカセット筐体１１１０の給送方向下流側の側壁に接触させることができ、用紙束の用紙枚数の減少に伴い、用紙の先端の給送方向上流側に変位するのを防止できる。これにより、アタッチメントに２２０にセットされた用紙を良好に給送することができる。

また、この変形例１では、弾性変形部材２３０は、庇部２３１ｃを有することで、アタッチメント２２０にセットされた用紙束の上面の後端部が庇部２３１ｃと対向する。これにより、アタッチメント２２０にセットされた用紙束の上部の用紙が、何らかの拍子で浮き上がるのを、この庇部２３１ｃで押さえることができる。これにより、アタッチメントにセットされた用紙束の用紙が小サイズ用エンドフェンス２０１を乗り越えて、脱落するのを防止することができる。

また、小サイズ用エンドフェンス２０１に庇部を設けてもよい。小サイズ用エンドフェンス２０１に庇部を設けても、弾性変形部材２３０に庇部を設けた場合と同様に、アタッチメントにセットされた用紙束の用紙が脱落するのを防止できる。しかし、セット性の観点から、弾性変形部材２３０に庇部を設けた方が好ましい。

図１３は、用紙束をアタッチメントにセットするときの小サイズ用エンドフェンス付近の拡大図である。図１３（ａ），図１３（ｂ）が、弾性変形部材２３０の庇部を設けた場合を示しており、図１３（ｃ）、図１３（ｄ）が、小サイズ用エンドフェンスに庇部を設けた場合を示している。

図１３（ａ）、図１３（ｃ）に示すように、用紙束Ｐｓの後端上部をエンドフェンスに接触させるときに、用紙束Ｐｓの上面が庇部に接触するおそれがある。図１３（ｄ）に示すように、小サイズ用エンドフェンス２０１に庇部２０１ｃを設けた場合は、用紙束Ｐｓの上面が庇部２０１ｃに接触すると、庇部２０１ｃとの摺動抵抗により、用紙束Ｐｓの最上位用紙Ｐｓ１後端が、給送方向下流側にずれても捲れあがるおそれがある。従って、小サイズ用エンドフェンス２０１に庇部２０１ｃを設けた場合は、寝かせた状態にして、用紙束Ｐｓの上面が庇部２０１ｃに接触しないように気をつけながら、用紙束Ｐｓをアタッチメントにセットする必要があり、セットしにくい。

一方、図１３（ｂ）に示すように、弾性変形部材２３０に庇部２３１ｃを設けた場合は、用紙束Ｐｓの上面が庇部２３１ｃに接触したとき、庇部先端が給送方向上流側に押されて、弾性部材２３２の上部が弾性変形し庇部２３１ｃが、用紙束Ｐｓの上面から退避する方向に回動する。その結果、庇部２３１ｃと用紙束Ｐｓの上面との摺動抵抗が小さく、用紙束Ｐｓの最上位用紙後端が、給送方向下流側にずれることがない。これにより、用紙束Ｐｓを寝かせた状態でなくても用紙束をセットすることができ、用紙束のセットを容易に行うことができる。

［変形例２］
図１４は、変形例２のアタッチメント２４０を示す図である。
この変形例２のアタッチメント２４０は、錘２４１を取り付けて、アタッチメント２４０の重量を重くしたものである。
錘２４１は、積載部２０３の裏側の底板１１０５のピニオン逃げ穴１１０５ｅと対向する箇所に両面テープにより貼り付けてある。なお、この変形例では、ピニオン逃げ穴１１０５ｅと対向する箇所Ｍ１に設けているが、これに限らず、例えば、図１４（ｂ）に示すように、小サイズ用エンドフェンス２０１の空洞部Ｍ２や、ピニオン逃げ穴１１０５ｅと対向する箇所Ｍ１と幅方向で隣接する箇所Ｍ３，Ｍ４など、錘２４１を設けても支障がない場所であればよい。しかし、アタッチメント２４０の略中央のＭ１箇所に錘２４１を設けることで、アタッチメント２４０の重心が安定するので、好ましい。

図１５は、変形例２のアタッチメント２４０を底板１１０５に取り付けた様子を示す図である。
底板１１０５は、給紙カセット１１が装置本体に装着された状態において、図１５に示すように、給送方向下流側が、給紙圧スプリング１２００により上方へ引っ張られており、この給紙圧スプリング１２００の付勢力により用紙束の最上位用紙の先端が、所定の給紙圧で給紙コロ１１１に当接している。具体的には、給紙圧は、底板１１０５の重量と底板１１０５の重心位置（アタッチメントが取り付けられているときは、そのアタッチメントを載せた状態での底板１１０５の重量と重心位置）、用紙束の重量と重心位置、給紙圧スプリング１２００の付勢力と作用位置から生じる底板１１０５の回転支点である支持穴１１０５ａ周りのモーメントの総和となる。

アタッチメントに積載される特殊小サイズの用紙束Ｐｓは、サイズが小さいため、用紙束の重量も通常サイズに比べて軽くなる。その結果、給紙圧が必要以上に大きくなり、給送不良が生じるおそれがある。

そこで、変形例２のアタッチメント２４０では、錘２４１を取り付け、アタッチメント２４０を重くすることで、特殊小サイズの用紙束をセットしたときの給紙圧の最適化を図っている。これにより、特殊小サイズの用紙を良好に給送することができる。

なお、上述では、給紙コロ１１１に当接して、給紙コロ１１１から搬送力が付与される最上位用紙とその他の用紙とを分離する分離部材として分離パッドを用いているが、分離ローラを用いてもよい。分離ローラを用いた場合でも、給紙カセット１１を装置本体から引き出しときに、一部が給紙カセット１１のカセット筐体１１１０の給送方向下流側の側壁から突き出る。よって、分離パッドのときと同様に、小サイズ用エンドフェンス２０１に特殊小サイズの用紙束Ｐｓの後端上部を突き当てて、特殊小サイズの用紙束Ｐｓを回動させてアタッチメントにセットするときの用紙束の先端が、分離ローラに引っ掛り、セット性が悪くなる。よって、上述したアタッチメントを用いることで、セット性を改善することができる。

また、上述のアタッチメント２００は、積載部２０３を備えているが、積載部２０３は無くてもよい。

以上に説明したものは一例であり、次の態様毎に特有の効果を奏する。
（態様１）
底板１１０５などのシート載置台に対して着脱可能なアタッチメント２００において、シートの搬送方向後端の位置を規制する小サイズ用エンドフェンス２０１などのエンドフェンスを有し、エンドフェンスのシートの後端に対向する対向面２０１ａが、上方がシート搬送方向上流側に位置するように積載面２０３ａなどシート載置面の垂直方向に対して傾斜した傾斜面である。
通常サイズよりも搬送方向の長さが短い特殊サイズのシート（以下、特殊小サイズシートという）に対しても給紙カセット１１などの給送トレイが備えるエンドフェンス１１０３で後端の位置を規制できるように構成した場合、エンドフェンス１１０３を逃がすための底板１１０５などのシート積載台のエンドフェンス逃げ溝１１０５ｂを、シート積載台のシート搬送方向下流側端部付近まで設けることになる。そのため、シート積載台の強度が低下するおそれがある。よって、態様１では、エンドフェンスを備えたアタッチメント２００を設け、特殊小サイズシートをセットするときは、シート載置台にこのアタッチメント２００を装着し、特殊小サイズシートをセットする。これにより、アタッチメント２００のエンドフェンスによりに特殊小サイズシートの後端の位置を規制することができ、シート積載台のエンドフェンスを逃がすためのエンドフェンス逃げ溝１１０５ｂを、シート搬送方向下流側端部付近まで形成する必要がなくなる。よって、シート載置台の強度を確保することが可能となる。
しかしながら、このようにエンドフェンスを設けたアタッチメント２００においては、シートのセット性が悪くなるおそれがあった。
特殊小サイズのシート束を、アタッチメント２００を取り付けたシート積載台にセットするときは、シート束の先端側を掴んでシート束の先端側を持ち上げた状態で、シート束の後端をシート積載面に滑らせながらシート搬送方向上流側へ移動させる。そして、シート束の後端の上部が、アタッチメント２００のエンドフェンスに突き当たったら、アタッチメント２００のエンドフェンスに突き当たっているシート束の後端の上部を支点にしてシート束の先端側をシート積載面に近づくようにシート束を回動させて、シート束をセットする。このシート束を回動させて、シート束をセットする際に、図８を用いて説明したように、シート束の先端が、分離パッドホルダ１１５０など、給送トレイのシート搬送方向下流側端部から給送方向下流側に突出している部材に当たりやすく、セット性が悪くなるのである。
そこで、態様１では、アタッチメント２００のエンドフェンスのシートの後端に対向する対向面２０１ａを、上方がシート搬送方向上流側に位置するようにシート積載面の垂直方向に対して傾斜した傾斜面とした。これにより、シート束の後端の上部をアタッチメント２００のエンドフェンスに突き当てたときの、シート束の後端のエンドフェンスの突き当たり位置を、エンドフェンスの対向面が積載部の垂直方向と平行な場合に比べて、シート搬送方向上流側にすることができる。これにより、シート束の後端の上部を支点してシート束を回動させながらシート束をセットするときのシート束先端の移動軌跡を、上記対向面２０１ａが、上記垂直方向に対して平行のときに比べて、シート搬送方向上流側にずらすことができる。これにより、シート束をセットするときに、シート束の先端側が給送トレイのシート搬送方向下流側端部から給送方向上流側に突出している部材に当たるのを抑制することができ、セット性の悪化を抑制することができる。

（態様２）
態様１において、小サイズ用エンドフェンス２０１などのエンドフェンスは、シート搬送方向に弾性変形可能な弾性変形部材２３０などの弾性変形部を有する。
これによれば、変形例１で説明したように、アタッチメント２００のエンドフェンスにシート束の後端の上部を突き当ててシート束を回動させてシート束をセットするとき、弾性変形部が搬送方向上流側に弾性変形し、アタッチメントのエンドフェンスに突き当たっているシート束の後端の上部の位置が、搬送方向上流側にずれる。これにより、シート束の後端の上部を支点してシート束を回動させながらシート束をセットするときのシート束先端の移動軌跡を、シート搬送方向上流側にずらすことができ、シート束をアタッチメントにセットするときに、シート束の先端側が給送トレイのシート搬送方向下流側端部から給送方向上流側に突出している部材に当たるのを抑制することができ、セット性の悪化を抑制することができる。

（態様３）
態様２において、エンドフェンスの弾性変形部は、エンドフェンスの下端まで設けられている。
これによれば、変形例１で説明したように、底板１１０５などのシート載置台は、シート束枚数の減少に伴い搬送方向上流側を支点にして回動する。アタッチメント２００は、シート載置台に取りつけられているため、アタッチメント２００もシート載置台とともに搬送方向上流側を支点にして回動する。このように、アタッチメント２００がシート載置台とともに回動することで、アタッチメント２００のエンドフェンスの給送方向の位置がシート載置台の回動で変位してしまう。その結果、シート束のシート枚数が多いときと少ないときとで、積載されたシートの先端位置が変動し、最後まで積載されたシートを良好に搬送できないおそれがある。しかし、エンドフェンスの弾性変形部をエンドフェンスの下端まで設けることで、エンドフェンスの弾性変形部の復元力で積載された最後の一枚までシートを搬送方向下流側に押し込むことができる。これにより、シート束の最後の一枚まで、弾性変形部の復元力でシートの先端位置を規定位置に位置させることが可能となる。これにより、シート束の最後の一枚まで良好にシートを搬送することが可能となる。

（態様４）
態様１乃至３いずれかにおいて、小サイズ用エンドフェンス２０１などのエンドフェンスは、庇部２３１ｃなどの庇形状部を有する。
これによれば、変形例１で説明したように、セットしたシート束の上面の後端側に庇形成部を対向させることができる。これにより、セットしたシート束の後端側の浮き上がりを庇形状部で規制することができ、セットされたシート束のシートが脱落するのを抑制することができる。

（態様５）
態様４において、庇部２３１ｃなどの庇形状部は、小サイズ用エンドフェンス２０１などのエンドフェンスのシート搬送方向に弾性変形可能な弾性変形部材２３０などの弾性変形部に設けた。
これによれば、図１３を用いて説明したように、シート束をセットするときに、シート束の上面が庇形状部の先端に接触しても、弾性変形部が弾性変形し、庇形状部とシート束上面との摺動抵抗が高まるのを抑制できる。これにより、庇形状部により、シート束の最上位シートが捲れてしまうなどの不具合が生じることがない。これにより、シート束の上面が庇形状部に接触しないように、寝かせてシート束をアタッチメント２００にセットせずともよく、シート束のアタッチメント２００へのセットを容易に行うことができる。

（態様６）
態様１乃至５いずれかにおいて、積載面２０３ａなどシート載置面に凹部を有する積載部２０３を備え、凹部にリブ２０６を設けた。
これによれば、実施形態で説明したように、シート束の後端側を、積載部２０３の表面を滑らせながらシート束の後端上部を小サイズ用エンドフェンスなどのアタッチメントのエンドフェンスに突き当てる際に、後端をリブ２０６により案内することができる。これにより、シート束の後端側を、積載部２０３の表面を滑らせながら搬送方向上流側へ移動させる際に、シート束の最下位シートの後端に折れなどが発生してしまうのを抑制することができる。

（態様７）
態様１乃至６いずれかにおいて、当該アタッチメントには、錘が取り付けられている。
これによれば、変形例２で説明したように、セットさせるシート束のサイズが小さく、重量が軽くても適正な給紙圧で積載されたシートを、搬送することができる。

（態様８）
底板１１０５などのシート積載台と、シート積載台に対して着脱可能に構成されたアタッチメント２００とを有する給紙カセット１１などの給送トレイを備え、給送トレイにセットされたシートを給送する給送装置において、アタッチメントとして、態様１乃至７いずれかのアタッチメントを用いた。
これによれば、底板の強度低下を抑制しつつ、特殊小サイズのシートを良好に給送することができる。

（態様９）
底板１１０５などのシート積載台と、シート積載台に対して着脱可能に構成されたアタッチメント２００とを有する給紙カセット１１などの給送トレイを備え、給送トレイにセットされたシートを給送する給送装置において、アタッチメントは、シートの搬送方向後端の位置を規制する小サイズ用エンドフェンス２０１などのエンドフェンスを有し、アタッチメント２００が取り付けられたシート積載台に積載されたシートは、給送トレイに備えられたサイドフェンス１１０１，１１０２により幅方向の位置が規制される。
これによれば、実施形態で説明したように、シート束をセットするときは、サイドフェンス１１０１，１１０２を退避させておくことができ、シート束をアタッチメントが取り付けられたシート載置台に容易にセットすることができる。

（態様１０）
シートを給送する給送装置を備え、給送装置により給送されたシートに画像を形成する画像形成装置において、給送装置として、態様８または９に記載の給送装置を用いた。
これによれば、特殊小サイズのシートを良好に給送することができる。

１１ ：給紙カセット
７０ ：給紙装置
１１１ ：給紙コロ
２００ ：アタッチメント
２０１ ：小サイズ用エンドフェンス
２０１ａ ：対向面
２０３ ：積載部
２０３ａ ：積載面
２０４ ：接着面
２０５ ：取付突部
２０６ ：リブ
２２０ ：変形例１のアタッチメント
２３０ ：弾性変形部材
２３１ ：用紙接触部材
２３１ａ ：用紙規制面
２３１ｃ ：庇部
２３２ ：弾性部材
２４０ ：変形例２のアタッチメント
２４１ ：錘
１１００ ：カセット筐体
１１０１ ：第一サイドフェンス
１１０２ ：第二サイドフェンス
１１０３ ：エンドフェンス
１１０４ ：分離パッド
１１０５ ：底板
１１０５ａ ：支持穴
１１０５ｂ ：エンドフェンス逃げ溝
１１０５ｃ ：サイドフェンス逃げ穴
１１０５ｄ ：アタッチメント取り付け穴
１１０５ｅ ：ピニオン逃げ穴
１１０６ ：リンク
１１１０ ：カセット筐体
１１１０ａ ：ホルダ支持部
１１５０ ：分離パッドホルダ
１１５０ａ ：支持軸
１２００ ：給紙圧スプリング
１２０１ ：加圧部材
１２０２ ：脱落防止爪
Ｐ ：用紙
Ｐｓ ：特殊小サイズの用紙束

特開２０１７−２１８２３５号公報

Claims (10)

1. シート載置台に対して着脱可能なアタッチメントにおいて、
   シートの搬送方向後端の位置を規制するエンドフェンスを有し、
   前記エンドフェンスの前記シートの後端に対向する対向面が、上方がシート搬送方向上流側に位置するように前記シートが積載される積載面の垂直方向に対して傾斜した傾斜面であることを特徴とするアタッチメント。
2. 請求項１に記載のアタッチメントにおいて、
   前記エンドフェンスは、シート搬送方向に弾性変形可能な弾性変形部を有することを特徴とするアタッチメント。
3. 請求項２に記載のアタッチメントにおいて、
   前記エンドフェンスの弾性変形部は、前記エンドフェンスの下端まで設けられていることを特徴とするアタッチメント。
4. 請求項１乃至３いずれか一項に記載のアタッチメントにおいて、
   前記エンドフェンスは、庇形状部を有することを特徴とするアタッチメント。
5. 請求項４に記載のアタッチメントにおいて、
   前記庇形状部は、前記エンドフェンスのシート搬送方向に弾性変形可能な弾性変形部に設けたことを特徴とするアタッチメント。
6. 請求項１乃至５いずれか一項に記載のアタッチメントにおいて、
   シート載置面に凹部を有する積載部を備え、
   前記凹部にリブを設けたことを特徴とするアタッチメント。
7. 請求項１乃至６いずれか一項に記載のアタッチメントにおいて、
   当該アタッチメントには、錘が取り付けられていることを特徴とするアタッチメント。
8. シート積載台と、シート積載台に対して着脱可能に構成されたアタッチメントとを有する給送トレイを備え、前記給送トレイにセットされたシートを給送する給送装置において、
   前記アタッチメントとして、請求項１乃至７いずれか一項に記載のアタッチメントを用いたことを特徴とする給送装置。
9. シート積載台と、シート積載台に対して着脱可能に構成されたアタッチメントとを有する給送トレイを備え、前記給送トレイにセットされたシートを給送する給送装置において、
   前記アタッチメントは、シートの搬送方向後端の位置を規制するエンドフェンスを有し、
   前記アタッチメントが取り付けられたシート積載台に積載されたシートは、前記給送トレイに備えられたサイドフェンスにより幅方向の位置が規制されることを特徴とする給送装置。
10. シートを給送する給送装置を備え、
    前記給送装置により給送されたシートに画像を形成する画像形成装置において、
    前記給送装置として、請求項８または９に記載の給送装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。

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