JP2021066141A - タイヤ加硫用ブラダの離型処理方法およびシステム - Google Patents

タイヤ加硫用ブラダの離型処理方法およびシステム Download PDF

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【課題】外表面の離型性を維持しながら、タイヤ加硫用ブラダをより長く使用することを可能にするタイヤ加硫用ブラダの離型処理方法およびシステムを提供する。【解決手段】ブラダ21が収縮することで生じる外表面22aのシワを、膨張維持機構を構成する加圧ライン7を通じてブラダ21に加圧媒体を注入してブラダ21を所定の膨張状態に維持することで消滅させて、この所定の膨張状態のブラダ21の外表面22aとプラズマ照射装置8の照射ノズル9の先端との距離dを、ノズル移動機構10を用いて所定の一定範囲に維持しつつ、照射ノズル9の先端から外表面22aの対象範囲にプラズマZを照射して改質し、この改質した外表面22aの外側に離型剤付与装置11の塗布ノズル12から離型剤Lを噴霧して外表面22aの外側を離型剤Lによって被覆する。【選択図】図4

Description

本発明は、タイヤ加硫用ブラダの離型処理方法およびシステムに関し、さらに詳しくは、タイヤ加硫用ブラダの外表面の離型性を維持しながら、このブラダをより長く使用することを可能にするタイヤ加硫用ブラダの離型処理方法およびシステムに関するものである。
加硫したタイヤの内面とタイヤ加硫用ブラダとの密着を防止して、加硫したタイヤを円滑に取り出すために、ブラダ外表面には離型剤を塗布されている。この離型剤は加硫を繰り返すことで剥がれが生じる。そこで、ブラダ外表面に離型剤を接着性よくコーティングするために、この外表面にプラズマ表面処理を行った後に離型剤を塗布することが提案されている(特許文献1参照)。
プラズマ表面処理によってブラダ外表面が改質されることにより、塗布された離型剤はこの外表面から剥がれ難くなる。しかしながら、単にプラズマ表面処理を行っただけでは、ブラダ外表面の改質具合にバラつきが生じ、これに起因してブラダ外表面には離型剤が早期に剥がれる領域が散在することになる。それ故、ブラダ外表面の離型性を維持しながら、このブラダをより長く使用するには改善の余地がある。
特開2009−83466号公報
本発明の目的は、タイヤ加硫用ブラダの外表面の離型性を維持しながら、このブラダをより長く使用することを可能にするタイヤ加硫用ブラダの離型処理方法およびシステムを提供することにある。
上記目的を達成するため本発明のタイヤ加硫用ブラダの離型処理方法は、前記タイヤ加硫用ブラダの外表面の対象範囲にプラズマを照射して改質し、この改質した前記外表面の外側を離型剤によって被覆するタイヤ加硫用ブラダの離型処理方法において、前記ブラダが収縮することで生じる前記外表面のシワを消滅させる所定の膨張状態に前記ブラダを維持し、前記所定の膨張状態の前記ブラダの前記外表面と前記プラズマを照射するノズル先端との距離を所定の一定範囲に維持しつつ、前記ノズル先端から前記プラズマを照射することを特徴とする。
本発明のタイヤ加硫用ブラダの離型処理システムは、タイヤ加硫用ブラダの外表面の対象範囲にプラズマを照射するプラズマ照射装置と、前記プラズマにより改質された前記外表面の外側を離型剤によって被覆する離型剤付与装置とを備えたタイヤ加硫用ブラダの離型処理方法において、前記ブラダが収縮することで生じる前記外表面のシワを消滅させる所定の膨張状態に前記ブラダを維持する膨張維持機構と、前記所定の膨張状態の前記ブラダの前記外表面と前記プラズマを照射するノズル先端との距離を所定の一定範囲に維持する間隔維持機構とを有することを特徴とする。
本発明によれば、ブラダの外表面をプラズマによって改質する際にブラダを所定の膨張状態に維持して、ブラダが収縮することで生じる外表面のシワを消滅させ、かつ、この所定の膨張状態のブラダの外表面とプラズマを照射するノズル先端との距離を所定の一定範囲に維持してノズル先端からプラズマを照射する。これにより、プラダの外表面のプラズマによる改質具合のバラつきが抑制されて、ブラダの外表面には離型剤が早期に剥がれる領域が発生し難くなる。その結果、ブラダの外表面の離型性を維持しながら、このブラダをより長く使用することが可能になる。
本発明により離型処理が施されたタイヤ加硫用ブラダを正面視で例示する説明図である。 図1のタイヤ加硫用ブラダを平面視で例示する説明図である。 図2のA−A断面図である。 本発明のタイヤ加硫用ブラダの離型処理システムの実施形態の一部を正面視で例示する説明図である。 図4の離型処理システムを平面視で例示する説明図である。 図4のブラダの外表面にシワがある状態を例示する正面図である。 図4の照射ノズルの変形例を示す説明図である。 離型処理システムの別の実施形態を正面視で例示する説明図である。
以下、本発明のタイヤ加硫用ブラダの離型処理方法およびシステムを図に示した実施形態に基づいて説明する。
図1〜図3に例示するタイヤ加硫用ブラダ21(以下、ブラダ21という)は、本発明を用いて、外表面22aを離型剤Lによって被覆する離型処理が施されている。ブラダ21は、筒状の本体部22と本体部22の両端に開口縁部23とを有した筒状体である。それぞれの開口縁部23は本体部22よりも厚く形成されている。
外表面22aの対象範囲は、後述するようにプラズマZによって改質されていて(濡れ性が向上していて)、その改質された範囲はプライマPにより被覆されている。そのプライマPによる被覆層(プライマ層)は離型剤Lにより被覆されている。水で希釈された所定濃度のシリコーン液などの公知の液体の離型剤Lが使用される。
プライマPは、外表面22aと離型剤Lとをより強固に接合する接着剤であり、両者に適した仕様を、事前テスト等を行って選定しておく。プライマ層は任意で設けることができるので、外表面22aを直接、離型剤Lにより被覆して、離型層Lによる被覆層(離型層)を外表面22aの上に形成することもできる。
このブラダ21の外表面22aを離型処理する際には、ブラダ21は保持部3によって保持される。保持部3は、ブラダ21を軸方向に挿通する中心軸5と、保持プレート4Aと保持リング4Bの組の2組と、を有している。
中心軸5は両端が閉口し、一端には後述する加圧ライン7が接続可能になっていて、軸方向中途には貫通孔5aを有している。図中の一点鎖線CLは中心軸5の軸心を示している。保持プレート4Aと保持リング4Bの組どうしは、中心軸5に軸方向に間隔をあけて取り付けられている。それぞれの開口縁部23は、保持プレート4Aと保持リング4Bとによって挟持される。
図4、図5に例示する本発明のタイヤ加硫用ブラダの離型処理システム1(以下、処理システム1という)は、プラズマ照射装置8と、離型剤付与装置11と、膨張維持機構(加圧ライン7)と、プラズマ照射装置8と離型剤付与装置11と膨張維持機構(加圧ライン7)との作動を制御する制御部20と、を有している。
この実施形態では、外表面22をプライマPにより被覆するので、プライマ付与装置14を有し、さらに、外表面22を所望の温度に調整する外表面温調機構17を有している。プライマ付与装置14および外表面温調機構17の作動は制御部20により制御される。プライマ付与装置14および外表面温調機構17は任意で設けることができる。
ブラダ21を保持した保持部3は、支持フレーム2の支柱2aから水平に延びる梁部2bに取り付けられる。中心軸5はこの梁部2bに回転可能に保持される。別の梁部2bには回転駆動モータ6が取り付けられている。中心軸5は回転駆動モータ6によって回転駆動される。これに伴い、ブラダ21は中心軸5を中心にして回転する。回転駆動モータ6の作動は制御部20により制御される。外表面温調機構17は支柱2aに取り付けられているが、別の部材や別の位置に取り付けることもできる。
図5に例示するように、ブラダ21を保持した保持部3は、支柱2aの軸方向(延在方向)を中心して回転移動できる構造になっている。この回転移動の作動も制御部20により制御される。プラズマ照射装置8、プライマ付与装置14、離型剤付与装置11は、平面視で支柱2aを中心にして間隔をあけて配置されている。そのため、ブラダ21を、プラズマ照射装置8、プライマ付与装置14、離型剤付与装置11のそれぞれにより実施される工程に順次移動させることができる。
プラズマ照射装置8、プライマ付与装置14、離型剤付与装置11による工程にブラダ21を順次移動させるには、この実施形態で例示した構成に限らず、様々な機構を用いることができる。例えば、ロボットアームやガイドに沿って移動する移動装置などを用いることができる。
プラズマ照射装置9は、外表面22aの対象範囲にプラズマZを照射して、外表面22aを活性化させる改質工程を行う。プラズマ照射装置9は、プラズマ発生器9aと、プラズマZを照射する照射ノズル9bと、照射ノズル9bを所望の位置に移動させるノズル移動機構10とを有している。ノズル移動機構10は、複数本のアーム10aと、これらアーム10aを回転自在に接続する回転ジョイント10bとを有している。ノズル移動機構10は、後述するように間隔維持機構として機能する。
使用するプラズマZとしては、熱平衡プラズマ(熱プラズマ)や非熱平衡プラズマ(低温プラズマ)を用いることができる。熱平衡プラズマは、大気圧では粒子の平均自由工程が短く、衝突を繰り返すため、外表面22aが熱によって損傷するリスクがあるが改質効果は高い。非熱平衡プラズマは、真空のような低圧(負圧)下では、粒子の衝突などの相互作用が少なく、外表面22aが熱によって損傷するリスクがないが、装置が大掛かりになる。例えば、平行平板電極の少なくとも一方の電極に誘電体を配置し、電極間に交流またはパルス電圧を印加して誘電体バリア放電を発生させる。誘電体バリア放電は常にパルス的な放電となって、ジュール熱を抑制し、安定した大気圧非熱平行プラズマを得ることができるので、このプラズマZを用いるとよい。プラズマZの強度(印加電圧の大きさ)は、事前テストなどを行って適切な範囲を把握しておき、その適切な範囲に設定する。
離型剤付与装置11は、照射したプラズマZにより改質された外表面22aの外側を離型剤Lによって被覆する離型剤被覆工程を行う。この実施形態では、プライマPにより形成されたプライマ層の上に離型層を形成する。離型剤付与装置11は、離型剤Lの供給源と、離型剤Lを吐出する塗布ノズル12と、塗布ノズル12を所望の位置に移動させるノズル移動機構13とを有している。ノズル移動機構13は、複数本のアーム13aと、これらアーム13aを回転自在に接続する回転ジョイント13bとを有している。
プライマ付与装置14は、照射したプラズマZにより改質された外表面22aをプライマPによって被覆するプライマ被覆工程を行う。プライマ付与装置14は、プライマPの供給源と、プライマPを吐出する塗布ノズル15と、塗布ノズル15を所望の位置に移動させるノズル移動機構16とを有している。ノズル移動機構16は、複数本のアーム16aと、これらアーム16aを回転自在に接続する回転ジョイント16bとを有している。
膨張維持機構は、加圧ライン7と、加圧ライン7に接続された加圧媒体供給源と、加圧ライン7に設けられた調整弁とを有している。加圧媒体供給源からは加圧ライン7を通して空気または窒素ガスなどの加圧媒体がブラダ21の内部に供給される。調整弁の開弁具合が制御部20により制御されることで、ブラダ21の膨張具合が調整される。
外表面温調機構17は、外表面22aを活性化(改質)し易い温度範囲に維持する。外表面22aを活性化(改質)し易い温度範囲は、事前テストなどを行って予め把握しておく。
図6に例示するように、ブラダ21は収縮することで外表面22aにシワWが発生する。膨張維持機構(加圧ライン7など)は、ブラダ21が収縮することで生じる外表面22aのシワWを消滅させる所定の膨張状態にブラダ21を維持する。この所定の膨張具合は、事前テストなどを行って予め決定しておく。即ち、ブラダ21を所定の膨張具合にするブラダ内圧を予め把握しておく。このブラダ内圧としては例えば0.05Pa以下が望ましい。
間隔維持機構10は、所定の膨張状態のブラダ21の外表面22aと照射ノズル9bの先端との距離dを所定の一定範囲に維持する。この実施形態では、制御部20により制御されるノズル移動機構10が間隔維機構10として機能する。この所定の一定距離は、事前テストなどを行って予め決定しておく。この所定の一定距離は例えば0mm〜30mm程度である。外表面22aと照射ノズル9bの先端との距離dを逐次検知する距離センサを用いて、距離dを所定の一定範囲に維持する制御をしてもよい。この所定の一定距離はプラズマPの強度や照射ノズル9bの移動速度等によって異なるが、例えば1mm/s〜100mm/s程度である。
次に、ブラダ21の外表面22aを離型処理する方法を説明する。
まず、図4、図5に例示するように、ブラダ21を保持した保持部3を支持フレーム2に取り付ける。中心軸5には加圧ライン7を接続する。加圧ライン7を通じて加圧媒体を中心軸5に供給する。供給された加圧媒体は、貫通孔5aからブラダ21の内部に吐出されてブラダ21に内圧を付加する。これにより、ブラダ21が収縮することで生じる外表面22aのシワWを消滅させる所定の膨張状態にブラダ21を維持する。また、外表面温調機構17を必要に応じて作動させて、外表面22aを例えば50〜100℃程度に加温する。
次いで、ノズル移動機構10を制御することで、所定の膨張状態のブラダ21の外表面22aと照射ノズル9bの先端との距離dを所定の一定範囲に維持しつつ、照射ノズル9bの先端からプラズマZを照射する。この時、ブラダ21は中心軸5を中心にして回転させる。また、ノズル移動機構10によって照射ノズル9bを上下移動させて、外表面22aの対象範囲を網羅するようにプラズマZを大気圧下で照射する。
プラズマZが照射された外表面22aの対象範囲は、活性化され(改質され)、水接触角が小さくなってプライマPや離型剤Lを強固に付着させ易くなる。外表面22aは上述したシワWを消滅させた所定の膨張状態になっていて、かつ、上述した距離dが所定の一定範囲に維持されているので、外表面22aのプラズマZによる改質具合のバラつきが抑制されて、対象範囲は概ね均質な改質具合になる。また、外表面温調機構17によって外表面22aを、活性化(改質)し易い温度範囲に維持することで、より迅速に安定的に改質を行うことが可能になる。
改質工程の後は、ブラダ21をプライマ被覆工程に移動させる。この工程では、中心軸5を中心にしてブラダ21を回転させつつ、ノズル移動機構16によって塗布ノズル15を上下移動させて、改質された外表面22aの対象範囲を網羅するようにプライマPを噴霧して塗布する。所定の膨張状態のブラダ21の外表面22aと塗布ノズル15の先端との距離は適切な所定の一定範囲に維持することが好ましい。
プライマ被覆工程の後は、ブラダ21を離型剤被覆工程に移動させる。この工程では、中心軸5を中心にしてブラダ21を回転させつつ、ノズル移動機構13によって塗布ノズル12を上下移動させて、プライマPが被覆された外表面22aの対象範囲を網羅するように離型剤Lを噴霧して塗布する。所定の膨張状態のブラダ21の外表面22aと塗布ノズル12の先端との距離は適切な所定の一定範囲に維持することが好ましい。
上述した改質工程、プライマ被覆工程、離型剤被覆工程を経ることで、離型剤LがプライマPを介して、概ね均等に改質された外表面22aに強固に付着する。その結果、外表面22aには離型剤Lが早期に剥がれる領域が発生し難くなり、外表面22aの離型性を維持しながら、ブラダ21をより長く使用することが可能になる。
プライマPを使用しなくても、改質した外表面22aに強固に離型剤Lを付着させることができれば、プライマPは省略できる。尚、この実施形態では、ノズル移動機構10としてロボットアームを使用しているがこれに限定されない。
図7に例示するように、バネなどの付勢部材によって進退するローラ10cを備えたノズル移動機構10を用いることもできる。照射ノズル9bの両サイドには、外表面22aに対して互いに独立して進退するローラ10cが設置されている。それぞれのローラ10cは外表面22aに当接して転動する。それぞれのローラ10cは外表面22aの輪郭に沿って進退することで外表面22aと照射ノズル9bの先端との距離dが所定の一定範囲に維持できるようにチューニングされている。そのため、外表面22aのショルダ部(縦断面曲線部)においても距離dが所定の一定範囲に維持される。これに伴い、本体部22の円筒曲面の外表面22aとドーム状の曲面の外表面22aとの改質具合を簡便に同等にすることができる。
ブラダ21を所定の膨張状態にするには、図8に例示する実施形態のように、ケーシング18と真空ポンプ19とを有する膨張維持機構を備えた処理システム1にしてもよい。真空ポンプ19の作動は制御部20により制御される。
この実施形態では、ブラダ21がケーシング18に内部に収容される。そして、ケーシング18の内部のブラダ21の外側の空間を真空ポンプ19によって負圧にする。このようにケーシング18の内部を真空ポンプ19を用いて真空引きして負圧にすることでブラダ21を所定の膨張状態に維持する。ケーシング18および真空ポンプ19は、加圧ライン7に代えて設けるだけでなく、加圧ライン7に追加して設けることもできる。例えば、ケーシング18および真空ポンプ19と、加圧ライン7をそれぞれ作動させてブラダ21を所定の膨張状態に維持することもできる。
上述した実施形態では各工程において、中心軸5を中心にしてブラダ21を回転されているが、ブラダ21を回転させずに、ノズル移動機構10、13、16を中心軸5を中心にしてブラダ21の周方向に移動させて各工程を行うこともできる。或いは、中心軸5を中心にしてブラダ21を回転させ、かつ、ノズル移動機構10、13、16を中心軸5を中心にしてブラダ21の周方向に移動させて各工程を行うこともできる。
平行平板電極の少なくとも一方の電極に誘電体を配置し、電極間に交流電圧を印加して誘電体バリア放電を発生させた大気圧非熱平行プラズマを使用して、一般的なタイヤ加硫用ブラダの外表面を改質させた後に離型剤を塗布して、改質後の濡れ性と離型剤による離型層の耐久性(離型層に対する所定のこすり試験)を評価した。改質工程においてブラダの外表面とプラズマの照射ノズルの先端との距離d(0mm〜15mm)および照射ノズルの移動速度(1mm/s〜75mm/s)のみを異ならせて、ブラダの外表面は収縮することで生じるシワを消滅させた所定の膨張状態に維持した。この所定の膨張状態での外表面の伸びは100%〜150%程度であった。
評価の結果、距離dが5mm〜10mm程度で移動速度が20mm/s程度以下の場合、濡れ性の向上(改質程度が良好)であり、離型性の耐久性も良好であった。
1 処理システム
2 支持フレーム
2a 支柱
2b、2c 梁部
3 保持部
4A 保持プレート
4B 保持リング
5 中心軸
5a 貫通孔
6 回転駆動モータ
7 加圧ライン(膨張維持機構)
8 プラズマ照射装置
9a プラズマ発生器
9b 照射ノズル
10 ノズル移動機構(間隔維持機構)
10a アーム
10b 回転ジョイント
11 離型剤付与装置
12 塗布ノズル
13 ノズル移動機構
13a アーム
13b 回転ジョイント
14 プライマ付与装置
15 塗布ノズル
16 ノズル移動機構
16a アーム
16b 回転ジョイント
17 外表面温調機構
18 ケーシング(膨張維持機構)
19 真空ポンプ(膨張維持機構)
20 制御部
21 加硫用ブラダ
22 本体部
22a 外表面
23 開口縁部
L 離型剤
P プライマ
W シワ
Z プラズマ

Claims (7)

  1. 前記タイヤ加硫用ブラダの外表面の対象範囲にプラズマを照射して改質し、この改質した前記外表面の外側を離型剤によって被覆するタイヤ加硫用ブラダの離型処理方法において、
    前記ブラダが収縮することで生じる前記外表面のシワを消滅させる所定の膨張状態に前記ブラダを維持し、前記所定の膨張状態の前記ブラダの前記外表面と前記プラズマを照射するノズル先端との距離を所定の一定範囲に維持しつつ、前記ノズル先端から前記プラズマを照射することを特徴とするタイヤ加硫用ブラダの離型処理方法。
  2. 前記ブラダに内圧を付加することにより、前記ブラダを前記所定の膨張状態にする請求項1に記載のタイヤ加硫用ブラダの離型処理方法。
  3. 前記ブラダをケーシングに内部に収容し、前記ケーシングの内部の前記ブラダの外側の空間を負圧にすることにより、前記ブラダを前記所定の膨張状態にする請求項1または2に記載のタイヤ加硫用ブラダの離型処理方法。
  4. 前記プラズマを照射して改質した前記外表面にプライマを塗布した後に、離型剤を前記外表面に塗布する請求項1〜3のいずれかに記載のタイヤ加硫用ブラダの離型処理方法。
  5. 前記プラズマを照射して改質した前記外表面にプライマを塗布した後に、前記外表面の外側を前記離型剤によって被覆する請求項1〜4のいずれかに記載のタイヤ加硫用ブラダの離型処理方法。
  6. 前記外表面の前記対象範囲を所定の温度範囲にした状態で前記プラズマを照射する請求項1〜4のいずれかに記載のタイヤ加硫用ブラダの離型処理方法。
  7. タイヤ加硫用ブラダの外表面の対象範囲にプラズマを照射するプラズマ照射装置と、前記プラズマにより改質された前記外表面の外側を離型剤によって被覆する離型剤付与装置とを備えたタイヤ加硫用ブラダの離型処理方法において、
    前記ブラダが収縮することで生じる前記外表面のシワを消滅させる所定の膨張状態に前記ブラダを維持する膨張維持機構と、前記所定の膨張状態の前記ブラダの前記外表面と前記プラズマを照射するノズル先端との距離を所定の一定範囲に維持する間隔維持機構とを有することを特徴とするタイヤ加硫用ブラダの離型処理システム。
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