JP2021063398A - システム及び方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ミラーの角度等を簡易な手順で最適化することができる。【解決手段】システムは、周囲情報に含まれるミラーの位置、サイズ、高さ及び角度の少なくとも一つを含むミラー情報を受信する受信部と、前記ミラーに写る第1範囲の情報を抽出する抽出部と、前記周囲情報に基づいて、前記ミラーの位置、サイズ、高さ及び角度の少なくとも一つを変更した場合に前記ミラーに写せる第2範囲の情報を推定する推定部と、前記第1範囲の情報及び前記第2範囲の情報に基づいて、前記ミラーの位置、高さ及び角度の少なくとも一つを調整するために用いられる調整情報を生成する調整部と、を備える。【選択図】図1
Description
本発明の実施形態は、システム及び方法に関する。
道路脇などに設置されているカーブミラーは、車両の運転者に死角になる領域を写し出すことができることから、事故を防止するために重要な役割を果たしている。最近は、店舗などに防犯用にカーブミラーを設けることも多くなってきた。
カーブミラーは、その位置や高さ、角度により、写し出せる範囲が変化するため、カーブミラーを設置する際には角度等を最適化する調整が行われるが、設置後に、風や接触等により、カーブミラーの角度等が変化することがあり、本来意図した範囲を写し出せなくなる不具合が起こりえる。
本開示の一態様は、ミラーの角度等を簡易な手順で最適化することができるシステム及び方法を提供するものである。
本実施形態によれば、周囲情報に含まれるミラーの位置、サイズ、高さ及び角度の少なくとも一つを含むミラー情報を受信する受信部と、
前記ミラーに写る第1範囲の情報を抽出する抽出部と、
前記周囲情報に基づいて、前記ミラーの位置、サイズ、高さ及び角度の少なくとも一つを変更した場合に前記ミラーに写せる第2範囲の情報を推定する推定部と、
前記第1範囲の情報及び前記第2範囲の情報に基づいて、前記ミラーの位置、高さ及び角度の少なくとも一つを調整するために用いられる調整情報を生成する調整部と、を備える、システムが提供される。
前記ミラーに写る第1範囲の情報を抽出する抽出部と、
前記周囲情報に基づいて、前記ミラーの位置、サイズ、高さ及び角度の少なくとも一つを変更した場合に前記ミラーに写せる第2範囲の情報を推定する推定部と、
前記第1範囲の情報及び前記第2範囲の情報に基づいて、前記ミラーの位置、高さ及び角度の少なくとも一つを調整するために用いられる調整情報を生成する調整部と、を備える、システムが提供される。
以下、図面を参照して、システム及び方法の実施形態について説明する。以下では、システムの主要な構成部分を中心に説明するが、システムには、図示又は説明されていない構成部分や機能が存在しうる。
(第1の実施形態)
図1は第1の実施形態によるシステム1の概略構成を示すブロック図である。図1のシステム1は、ミラーの調整機能を備えている。図1のシステム1は、車両に搭載されてもよいし、ミラーの保守管理を行う作業者が携帯する電子機器に搭載されてもよい。また、図1のシステム1が実行する少なくとも一部の処理は、ネットワークに接続された不図示のサーバ等の情報処理装置で行ってもよい。
図1は第1の実施形態によるシステム1の概略構成を示すブロック図である。図1のシステム1は、ミラーの調整機能を備えている。図1のシステム1は、車両に搭載されてもよいし、ミラーの保守管理を行う作業者が携帯する電子機器に搭載されてもよい。また、図1のシステム1が実行する少なくとも一部の処理は、ネットワークに接続された不図示のサーバ等の情報処理装置で行ってもよい。
図1のシステム1は、受信部2と、抽出部3と、推定部4と、調整部5とを備えている。この他、図1のシステム1には、取得部6が接続されている。取得部6は、図1のシステム1の内部に設けてもよいし、図1のシステム1の外部に設けてもよい。
取得部6は、周囲情報を取得する。ここで、周囲情報とは、取得部6の周囲に存在する任意の物体の情報であり、ミラーの情報も含まれる。物体とは、構造物や移動体を含む他、人間等の生物も含む概念である。取得部6が周囲情報を取得する方法は任意である。例えば、取得部6は、光等の電磁波を周囲に送信し、その電磁波が周囲の物体で反射された反射波を受信することで、周囲情報を取得してもよい。あるいは、取得部6は、後述するように、周囲を撮影した撮影画像に基づいて周囲情報を取得してもよい。
図1の例では、取得部6は、距離計測装置7を利用して周囲情報を取得する。距離計測装置7は、LiDAR(Light Detection and Ranging)装置とも呼ばれる。距離計測装置7は、投光部8と、受光部9と、距離計測部10を有する。投光部8は、例えば所定の周波数帯域のレーザ光を投光する。レーザ光とは、位相及び周波数が揃ったコヒーレントな光である。投光部8は、パルス状のレーザ光を所定の周期で間欠的に投光する。投光部8がレーザ光を投光する周期は、レーザ光の各パルスごとに距離計測装置7で距離を計測するのに要する時間以上の時間間隔である。
受光部9は、より詳細には、不図示の光検出器、増幅器、受光センサ、及びA/D変換器などを有する。光検出器は、投光されるレーザ光の一部を受光して電気信号に変換する。増幅器は、光検出器から出力された電気信号を増幅する。受光センサは、受光されたレーザ光を電気信号に変換する。A/D変換器は、受光センサから出力された電気信号をデジタル信号に変換する。
距離計測部10は、送信された電磁波の送信タイミングと受信された電磁波の受信タイミングとの時間差に基づいて、受信された電磁波が反射された点までの距離を計測する。距離計測部10は、電磁波としてレーザ光を用いる場合には、以下の式(1)に基づいて、距離を計測する。
距離=光速×(反射光の受光タイミング−投光タイミング)/2 …(1)
距離=光速×(反射光の受光タイミング−投光タイミング)/2 …(1)
距離計測部10は、距離計測装置7の周囲に存在する種々の物体までの距離を計測するため、計測された各物体までの距離に基づいて距離画像を生成できる。取得部6は、距離画像から周囲情報を取得することができる。
なお、図1では、取得部6が距離計測装置7を利用して周囲情報を取得する例を示したが、取得部6は、距離計測装置7以外の装置やセンサ等を用いて周囲情報を取得してもよい。取得部6は、例えば車両に搭載されてもよい。取得部6は、距離計測部10で計測された距離に基づく距離画像に基づいて、周囲情報を取得してもよい。また、後述するように周囲を撮影する撮影部を設ける場合には、取得部6は、撮影部で撮影された画像に基づいて周囲情報を取得してもよい。
受信部2は、周囲情報に含まれるミラーの位置、サイズ、高さ及び角度の少なくとも一つを含むミラー情報を受信する。より具体的には、受信部2は、取得部6で取得された周囲情報に含まれるミラー情報を受信する。ここで、ミラーとは、カーブミラーだけでなく、鏡面反射(正反射)を行う種々の部材を含む趣旨であり、ミラーの形状やサイズも任意である。なお、ミラーの設置目的も任意である。例えば、車両のドライバに死角になる領域を写し出すために設置されたものでもよいし、セキュリティカメラの死角になる領域をセキュリティカメラで撮影できるようにしたものでもよいし、他の目的で設置されたものでもよい。ミラーの設置場所も任意であり、屋外でもよいし、屋内でもよい。
抽出部3は、ミラーに写る第1範囲の情報を抽出する。より具体的には、抽出部3は、取得部6で取得された周囲情報と受信部2で受信されたミラー情報とに基づいて、ミラーに写る第1範囲の情報を抽出する。第1範囲とは、ミラーの角度等を調整する前に、ミラーに実際に写っていると思われる範囲である。抽出部3は、周囲情報とミラー情報に基づいて、ミラーに写っている第1範囲を計算処理により抽出する。ミラーの位置、サイズ、高さ及び角度がわかれば、ミラーに写る範囲を周囲情報から計算処理により抽出することができる。
推定部4は、ミラーの位置、サイズ、高さ及び角度の少なくとも一つを変更した場合にミラーに写せる第2範囲の情報を推定する。例えば、ミラーの高さや角度を変えただけで、ミラーに写る範囲は変化する。そこで、推定部4は、ミラーの高さや角度等のミラー情報を変更したときに、ミラーに写すことが可能な範囲を推定して、この範囲を第2範囲とする。
推定部4は、地理情報を記憶する記憶部から読み出した地理情報に基づいて、第2範囲の情報を推定してもよい。ここで、地理情報とは、地図情報、地形情報、道路情報、店舗情報、障害物情報など、ミラーに写し出される物体に関する種々の情報を指す。記憶部に記憶された地理情報は、定期的又は不定期的に更新されてもよい。
推定部4が第2範囲の情報を推定するにあたって、取得部6が周囲情報を取得するにあたって利用したセンサ(例えばイメージセンサ)の検知情報を利用してもよい。
調整部5は、第1範囲の情報及び第2範囲の情報に基づいて、ミラーの位置、高さ及び角度の少なくとも一つを調整するために用いられる調整情報を生成する。例えば、調整前のミラーには写っていなかったが、推定部4で推定された第2範囲に何らかの物体が存在する場合には、調整部5は、その物体がミラーに写るように調整情報を生成する。
調整部5は、連続的又は断続的に生成された調整情報を平均化することにより、最終的な調整情報を生成してもよい。取得部6で取得される周囲情報には誤差が含まれる可能性がある場合には、調整情報を平均化することで、誤差による影響を低減することができる。
調整部5は、距離計測装置7の設置場所、設置方向、設置高さ、及び設置角度の少なくとも一つを含む設置情報と、第1範囲の情報と、第2範囲の情報とに基づいて、調整情報を生成してもよい。
後述するように、周囲を撮影する撮影部を設ける場合、調整部5は、撮影部の設置場所、設置方向、設置高さ、及び設置角度の少なくとも一つを含む設置情報と、第1範囲の情報と、第2範囲の情報とに基づいて、調整情報を生成してもよい。
図1のシステム1は、調整情報を、例えばネットワーク等を介して、他の電子機器等に送信してもよい。あるいは、図1のシステム1は、調整情報を不図示の表示部に表示してもよい。あるいは、図1のシステム1は、調整情報を不図示の記憶装置に記憶してもよい。
例えば、図1のシステム1がミラーの保守管理を行う作業者が携帯する電子機器に調整情報を送信した場合、作業者は電子機器の表示部にて調整情報を確認することができる。そして、確認した調整情報に従って、手作業でミラーの高さや角度等を調整する。これにより、ミラーの高さや角度等を最適化することができる。
図2は図1のシステム1の処理動作の一例を示すフローチャートである。図1のシステム1は、例えばシステム1の電源がオンになると、図2のフローチャートの処理を自動的に開始してもよい。あるいは、システム1の電源がオンになった後に表示部に表示されるメニュー画面から、ユーザがミラーの調整処理を選択したときに図2のフローチャートの処理を開始してもよい。あるいは、図1のシステム1に設けられたボタン等をユーザが操作したときに図2のフローチャートの処理を開始してもよい。
まず、取得部6にて周囲情報を取得する(ステップS1)。図3は取得部6にて取得された周囲情報の一例を示す図である。図3の例では、手前側に取得部6が存在し、取得部6が手前から奥側の周囲情報を取得した例を示している。
取得部6が周囲情報を取得するタイミングは任意である。例えば、車両等の移動体に取得部6が設置されている場合、移動体が停止又は一時停止したタイミングで、周囲情報を取得してもよい。あるいは、所定時間ごとに繰り返し周囲情報を取得してもよい。
次に、受信部2は、取得部6で取得された周囲情報に含まれるミラー12の位置、サイズ、高さ及び角度の少なくとも一つを含むミラー情報を受信する(ステップS2)。取得部6が距離計測装置7を利用して周囲情報を取得する場合、受信部2は、距離計測装置7から出力される距離画像から、ミラー情報を受信してもよい。より詳細には、受信部2は、距離画像を構成する点群の中から、形状抽出処理を行って、ミラーの位置、高さ、角度等を受信してもよい。
次に、抽出部3は、周囲情報及びミラー情報に基づいて、調整前のミラー12に写っていると思われる第1範囲の情報を抽出する(ステップS3)。抽出部3は、上述したように、ミラー12の高さや角度等に基づいて計算処理を行って、ミラー12に写っていると思われる第1範囲を周囲情報から抽出する。
図4は第1範囲の一例を示す図である。図3の周囲情報に含まれるミラー12は、右方向を向いていることから、右側の道路周辺の第1範囲の情報がミラー12に写し出される。図4の例では、ミラー12の角度が適切でないため、右側に延びる道路の一部しか、ミラー12に写し出されない。また、ミラー12の一部には、本来写す必要のない交差点付近の建物が写し出されている。
図5は、取得部6にて取得された周囲情報の中で、調整前のミラー12に写し出された第1範囲の情報を太線で示している。調整前のミラー12には、右側に延びる道路の一部しか写し出されないため、道路の右側から交差点に向かってくる車両の存在がミラー12の情報ではわからない。
次に、推定部4は、周囲情報に基づいて、ミラー情報を変更した場合にミラー12に写せる可能性のある第2範囲の情報を推定する(ステップS4)。第2範囲の情報は、ミラー12の高さや角度等のミラー情報を変更した場合に、ミラー12に写し出すことができる範囲の情報である。
図6は第2範囲の情報の一例を示す図である。図6は、図3のミラー12の位置から、ミラー12の高さや角度等を変更したときにミラー12に写し出すことができる範囲を示している。図5と図6を比較すればわかるように、第2範囲の情報には、交差点から右側に延びる道路を交差点に向かって来る車両が含まれており、この車両はミラー12に写すことができるはずである。
そこで、調整部5は、第1範囲の情報及び第2範囲の情報に基づいて、ミラー12の位置、高さ及び角度の少なくとも一つを調整するための調整情報を生成する(ステップS5)。生成された調整情報は、例えば、ミラー12の保守管理を行う作業者が携帯する電子機器の表示部に表示されて、その表示に従って、作業者が手作業でミラー12を調整してもよい。あるいは、ミラー12を自動調整してもよい。
図7は調整情報に基づいてミラー12の角度等を調整した後にミラー12に写し出される情報を示す図、図8はミラー12に写し出される範囲を太線で示した図である。図7にように、交差点から右側に延びる道路を交差点に向かって走行してくる車両が写し出されており、ミラー12の死角部分を減らせたことがわかる。また、図8と図5を比較すればわかるように、図5と比べて、道路部分のかなり広範囲の情報がミラー12に写し出されている。
このように、ミラー12の高さや角度を調整するだけで、ミラー12に必要な情報をより多く写し出すことができ、ミラー12の利用価値を高めることができる。
図9は自動調整機能を有するミラー12を備えた第1変形例によるシステム1aのブロック図である。図9のシステム1aは、図1のシステム1の構成に加えて、調整部5に接続された第1通信部11と、ミラー12に内蔵または接続される第2通信部13及びアクチュエータ14を備えている。
第1通信部11は、調整部5で生成された調整信号を例えば無線で送信する。第2通信部13は、第1通信部11が無線で送信した調整信号を受信する。アクチュエータ14は、受信された調整信号に基づいて、ミラー12の高さや角度等を調整する。第2通信部13とアクチュエータ14を駆動する電源は、地中や電柱の電線から供給を受けてもよいし、ミラー12に小型の太陽電池パネルや風力発電機を設置して、自身で発生させた電力で第2通信部13とアクチュエータ14を駆動してもよい。
なお、図9のシステム1内の受信部2、抽出部3、推定部4及び調整部5の少なくとも一つをミラー12に内蔵してもよい。また、受信部2、抽出部3、推定部4及び調整部5をネットワークに接続されたサーバ等の情報処理装置に設けてもよい。
図10は第2変形例によるシステム1bのブロック図である。図10のシステム1bは、ネットワーク15に接続された情報処理装置16にて調整信号を生成するものである。図10の距離計測装置7は図1の構成に加えて、第1通信部11を有する。第1通信部11は、取得部6が距離計測装置7等を用いて取得して周囲情報を有線又は無線でネットワーク15に送信する。距離計測装置7、取得部6及び第1通信部11は、例えば車両に搭載される。
情報処理装置16は、例えば、ネットワーク15に接続されたサーバである。情報処理装置16は、第2通信部13と、受信部2と、抽出部3と、推定部4と、調整部5とを備えており、ネットワーク15を介して第2通信部13で受信された周囲情報に基づいて、上述した受信部2、抽出部3、推定部4及び調整部5の処理を順次行って、調整信号を生成する。生成された調整信号は、第2通信部13又は別の通信部を介して、例えばミラー12の保守管理を行う作業者が携帯する電子機器に送信されたり、通信機能及びアクチュエータ機能を備えたミラー12に送信される。
上述した図1、図9又は図10のシステム1、1a、1bでは、距離計測装置7を用いて取得部6が周囲情報を取得する例を説明したが、取得部6は撮影部を利用して周囲情報を取得してもよい。
図11は第3変形例によるシステム1cのブロック図である。図11のシステム1cは、距離計測装置7に加えて、撮影部21及びレーダ22の少なくとも一方と、認識部23とを備えている。撮影部21とレーダ22は、いずれか一方を備えていればよく、必ずしも両方を備えている必要はない。
撮影部21は、撮影部21の周囲を撮影する。撮影部21は、例えばイメージセンサ又はカメラであってもよい。レーダ22は、特定の周波数帯の電磁波を送信して、その反射波を受信する。レーダ22が送信する電磁波はミリ波であってもよい。
認識部23は、撮影部21の撮影画像と、レーダ22の受信信号に基づく画像との少なくとも一方に基づいて、パターンマッチング等の手法を用いてミラー12の位置を特定する。取得部6は、距離計測装置7の計測結果と、認識部23の認識結果とに基づいて、周囲情報を取得してもよい。
図11のシステム1cでは、距離計測装置7に加えて、撮影部21及びレーダ22の少なくとも一方を利用して周囲情報を取得する例を示したが、距離計測装置7を利用することなく、撮影部21及びレーダ22の少なくとも一方を利用して、周囲情報を取得してもよい。
このように、第1の実施形態では、取得部6で取得された周囲情報から、ミラー12の位置や高さ等のミラー12情報を受信して、ミラー12に写る第1範囲の情報を抽出するとともに、ミラー12情報を変更した場合にミラー12に写せる第2範囲の情報を推定し、第1範囲の情報と第2範囲の情報から、ミラー12の高さや角度等を調整するための調整情報を生成する。これにより、ミラー12の高さや角度等が好ましくない場合に、そのミラー12の高さや角度等を最適化することが容易になる。よって、ミラー12の死角部分を減らすことができ、ミラー12の利用価値を高めることができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態は、ミラー12に写し出される範囲を数値化したものである。
第2の実施形態は、ミラー12に写し出される範囲を数値化したものである。
図12は第2の実施形態によるシステム1dの概略構成を示すブロック図である。図12のシステム1dは、図1のシステム1の構成に加えて、数値化部24を備えている。数値化部24は、第2範囲を複数の領域に分割して各領域を数値化し、ミラー12に写る範囲に含まれる領域の数値の合算値を計算する。調整部5は、数値化部24で計算された合算値に基づいて調整情報を生成する。より具体的には、調整部5は、合算値が所定の基準値以上となるように、調整情報を生成する。
図13は、第2範囲を複数の領域に分割して、各領域を数値化した例を示す図である。図13の例では、交差点から奥行き方向に延びる道路を4つの領域に分けて、交差点に近い側から各領域を順に10点、8点、6点、10点に数値化している。交差点から4番目の領域を10点と高い点数にしたのは、その領域内に車両が存在するためである。
なお、第2範囲内をどの程度の領域に分割し、各領域を何点にするかは任意である。また、各領域に物体が存在するか否かで点数を変えてもよいし、物体の種類で点数に違いを持たせてもよいし、物体の有無にかかわらず各領域ごとに点数を設定してもよい。
例えば、ミラー12に図7の範囲が写し出された場合、図14に示すように、4つの領域が写し出されたことになるため、合算値は10+8+6+10=34点となる。一方、ミラー12に図4の範囲が写し出された場合、図15に示すように、2つの領域のみが写し出されたことになるため、合算値は10+8=18点となる。
調整部5は、合算値と基準値を比較、その比較結果に基づいて、ミラー12の調整を行うか否かを決定する。例えば基準値を20点と定めた場合、調整部5は、図7の場合はミラー12の再調整は不要と判断し、図4の場合はミラー12の調整が必要と判断して、合算値が20点を超えるように、ミラー12の高さや角度等を調整する。
このように、第2の実施形態では、ミラー12に写し出される範囲を数値化することで、ミラー12の高さや角度等の調整を行うべきか否かを客観的に判断できるようになる。よって、例えば、ミラー12の保守管理を行う作業者によるミラー12の調整具合のばらつきを低減できる。
第1及び第2の実施形態によるシステム1は、上述したように、道路脇のミラー12や防犯システム1用のミラー12に適用できるだけでなく、物流システム1用のミラー12や、ゲートシステムのミラー12等にも適用することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1、1a、1b、1c、1d システム、2 受信部、3 抽出部、4 推定部、5 調整部、6 取得部、7 距離計測装置、8 投光部、9 受光部、10 距離計測部、11 第1通信部、12 ミラー、13 第2通信部、14 アクチュエータ、15 ネットワーク、16 情報処理装置、21 撮影部、22 レーダ、23 認識部
Claims (16)
- 周囲情報に含まれるミラーの位置、サイズ、高さ及び角度の少なくとも一つを含むミラー情報を受信する受信部と、
前記ミラーに写る第1範囲の情報を抽出する抽出部と、
前記周囲情報に基づいて、前記ミラーの位置、サイズ、高さ及び角度の少なくとも一つを変更した場合に、前記ミラーに写る第2範囲の情報を推定する推定部と、
前記第1範囲の情報及び前記第2範囲の情報に基づいて、前記ミラーの位置、高さ及び角度の少なくとも一つを調整するために用いられる調整情報を生成する調整部と、を備える、システム。 - 前記抽出部は、前記周囲情報及び前記ミラー情報に基づいて、前記ミラーに写る第1範囲の情報を抽出する請求項1に記載のシステム。
- 前記調整部は、前記第1範囲に含まれず、かつ前記第2範囲に含まれる少なくとも一部の情報が前記ミラーで写せるように、前記調整情報を生成する、請求項1又は2に記載のシステム。
- 地理情報を記憶する記憶部を備え、
前記推定部は、前記記憶部に記憶された前記地理情報を参照して、前記第2範囲の情報を推定する、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のシステム。 - 前記周囲情報を取得する取得部を備える、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のシステム。
- 前記取得部は、移動体に搭載される、請求項5に記載のシステム。
- 周囲の物体までの距離を計測する距離計測部を備え、
前記取得部は、前記距離計測部で計測された距離に基づいて、前記周囲情報を取得する、請求項5又は6に記載のシステム。 - 複数の送信方向に対して電磁波を送信する送信部と、
前記送信部で送信された電磁波が前記ミラーで反射された電磁波を受信する受信部と、を備え、
前記距離計測部は、前記送信部で送信された電磁波の送信方向及び送信タイミングと、前記受信部で受信された電磁波の受信タイミングとに基づいて、周囲の物体までの距離を計測し、
前記取得部は、前記距離計測部で計測された距離に基づく距離画像に基づいて、前記周囲情報を取得する、請求項7に記載のシステム。 - 前記調整部は、前記距離計測部の設置場所、設置方向、設置高さ、及び設置角度の少なくとも一つを含む設置情報と、前記第1範囲の情報と、前記第2範囲の情報とに基づいて、前記調整情報を生成する、請求項7又は8に記載のシステム。
- 周囲を撮像して、前記周囲情報を含む画像を撮影する撮影部を備え、
前記取得部は、前記撮影部で撮影された画像に基づいて前記周囲情報を取得する、請求項5乃至9のいずれか一項に記載のシステム。 - 前記調整部は、前記撮影部の設置場所、設置方向、設置高さ、及び設置角度の少なくとも一つを含む設置情報と、前記第1範囲の情報と、前記第2範囲の情報とに基づいて、前記調整情報を生成する、請求項10に記載のシステム。
- 前記第2範囲を複数の領域に分割して各領域を数値化し、前記ミラーに写る範囲に含まれる前記領域の数値の合算値を計算する数値化部を備え、
前記調整部は、前記数値化部で計算された数値に基づいて、前記調整情報を生成する、請求項1乃至11のいずれか一項に記載のシステム。 - 前記調整部は、前記調整情報を生成する処理の時間をずらして複数回行い、複数回の前記調整情報を平均化することにより、最終的な前記調整情報を生成する、請求項1乃至12のいずれか一項に記載のシステム。
- 前記調整情報に基づいて、前記ミラーの位置、高さ及び角度の少なくとも一つを変更する駆動部を備える、請求項1乃至13のいずれか一項に記載のシステム。
- 周囲情報を取得する取得部と、
前記周囲情報に含まれるミラーの位置、サイズ、高さ及び角度の少なくとも一つを含むミラー情報を受信する受信部と、
前記周囲情報及び前記ミラー情報に基づいて、前記ミラーに写る第1範囲の情報を抽出する抽出部と、
前記ミラー情報の変更により前記ミラーに写せる第2範囲の情報を推定する推定部と、
前記第1範囲の情報及び前記第2範囲の情報に基づいて、前記ミラーの位置、高さ及び角度の少なくとも一つを調整するための調整情報を生成する調整部と、を備える、システム。 - 周囲情報に含まれるミラーの位置、サイズ、高さ及び角度の少なくとも一つを含むミラー情報を受信し、
前記ミラーに写る第1範囲の情報を抽出し、
前記周囲情報に基づいて、前記ミラーの位置、サイズ、高さ及び角度の少なくとも一つを変更した場合に前記ミラーに写せる第2範囲の情報を推定し、
前記第1範囲の情報及び前記第2範囲の情報に基づいて、前記ミラーの位置、高さ及び角度の少なくとも一つを調整するために用いられる調整情報を生成する、方法。
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