JP2021062651A - 車両の内装構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】リヤシートバックのサイド支持部がリッド部に重複する仕様であっても、乗員の側突安全性と室内快適性とを両立することができる車両の内装構造を提供する。【解決手段】右後席12に着座した乗員の上半身を支持するシートバック12bと、側壁部7を覆うトリム部材30と、エアバッグ21及びインフレータを有するエアバッグモジュール20とを備え、トリム部材30が、エアバッグ21が通過可能で且つリッド部34の左辺部34a、右辺部34b、上辺部34c及び下辺部34dで規定される開口部と、エアバッグ21の膨張圧によって開口部を開放するリッド部34とを有し、シートバック12bが、本体部12sと、本体部12sの上半部分の右側端部から右側に張り出してリッド部30表面の左側部分に重複する可撓性のサイド支持部12tとを有し、サイド支持部12tの下端部とリッド部34の下端部を略同じ高さ位置になるように設定している。【選択図】 図6

Description

本発明は、車両の内装構造に関し、特に、後席に着座した乗員を側面衝突から保護するエアバッグモジュールを備えた車両の内装構造に関する。
従来より、車両の側面衝突時、後席に着座した乗員と車体側壁部(リヤドアを含む)との間にエアバッグを膨張させることによって、乗員の上半身(胸部及び腰部)と車体側壁部の表面を覆うトリム部材との二次衝突を回避するサイドエアバッグ装置は知られている。
通常、エアバッグ装置に用いるエアバッグモジュールは、収縮されて折り畳まれたエアバッグと、このエアバッグに供給される窒素ガスを発生するインフレータと、このインフレータを把持固定するリテーナと、これらの部材を包み込むケース等により構成されている。
特許文献1のサイドエアバッグ装置は、リヤドアと後席に着座した乗員との間で膨張展開するエアバッグと、このエアバッグを折り畳んだ状態で収容するケースと、このケースを覆うようにリヤドアと後席との間のボディサイド部(車体側壁部)に配設されたカバーとを備え、このカバーに後席側縁に沿って延びる第1破断予定部とこの第1破断予定部の両端部から車幅方向外側に延びる1対の第2破断予定部を形成し、第2破断予定部の車幅方向寸法をカバーの車幅方向寸法の1/2未満に設定している。
これにより、第1,第2破断予定部が破断されたとき、カバー表面にエアバッグの膨張展開を許容する開口部が形成され、エアバッグの好適な膨張展開が実行される。
特開2006−088850号公報
特許文献1のサイドエアバッグ装置は、第1破断予定部がボディサイド部と後席から離隔した位置に形成されると共に1対の第2破断予定部がボディサイド部よりも後席寄り位置に形成されているため、車両の側面衝突時、開口部を閉塞する扉部分(所謂リッド部)の開放動作が車室内側に向けて侵入するボディサイド部の影響を受けない。それ故、ボディサイド部及び後席の構造或いは変形挙動に拘りなく、第1,第2破断予定部の破断特性のみを考慮してエアバッグの展開タイミングや展開領域等を設定可能である。
しかし、車両の仕様(設計コンセプト)によっては、エアバッグの展開抵抗(展開負荷)が増加する虞がある。
車両態様の1つであるクーペモデルを採用した場合、リヤヘッダの前方配置に伴いリヤピラーが前方移動され、また、両開き(観音開き)ドアを採用した場合、リヤドアヒンジの取付スペース確保のためにリヤドア用開口の後端部が前方に移動される。
そして、リヤドア用開口が後席の前方側に形成された車両は、後席のシートバックが、リヤドアに対して車幅方向に隣り合うのではなく、車体側壁部に隣り合う隣接配置になり、着座乗員の肘を載置するアームレストが車体側壁部を覆うトリム部材に形成される。
一方、乗員の室内快適性を高めるため、乗員の周囲を取り囲む、所謂ラウンジ調に内装材を配置することがある。例えば、トリム部材に形成されたアームレストの後端部を車幅方向内側に湾曲延長してシートバックに連なるように構成し、乗員の安心感(安堵感)を改善している。特に、前席のシートバックに用いられる乗員の側部(肩、腕等)を支持するサイドサポートを後席に対して適用し、このサイドサポートを車幅方向外側まで延長することで、トリム部材(アームレスト)とシートバック(サイドサポート)の連続性を強調することができ、乗員の室内快適性を更に高めることが可能である。
前述したように、車体側壁部を覆うトリム部材と後席のシートバックを離隔させることなく車幅方向に近接した隣接配置にした場合には、エアバッグモジュールをシートバックの側壁部分に配設できないため、エアバッグモジュールは車体側壁部側に配置される。
しかも、室内仕様をラウンジ調に設定した車両では、シートバックから車幅方向外側に張り出したサイドサポートがエアバッグモジュールのリッド部表面に重複配置される。
それ故、エアバッグの膨張展開時、エアバッグモジュールは、リッド部を開放することに加えて、リッド部表面に重複されたサイドサポートをリッド部の動作領域から除去するため、エアバッグの展開抵抗が増加している。即ち、車両の仕様に拘らず側突安全性を担保するためには、エアバッグの膨張展開特性に対して影響が大きい展開抵抗を減少させる必要がある。
本発明の目的は、車両の仕様に拘らず、乗員の側突安全性と室内快適性とを両立可能な車両の内装構造等を提供することである。
請求項1の車両の内装構造は、後席に着座した乗員の上半身を支持するシートバックと、このシートバックの車幅方向外側に形成された車体側壁部の表面を覆うトリム部材と、車体側に設けられ且つ車両の側面衝突時に着座乗員の胸部及び腰部に向けて膨張可能なエアバッグ及び前記エアバッグを展開可能なインフレータを有するエアバッグモジュールとを備えた車両の内装構造において、前記トリム部材が、膨張する前記エアバッグが通過可能な開口部と、前記開口部を閉塞すると共に前記エアバッグの膨張圧によって前記開口部を開放するリッド部とを有し、前記シートバックが、乗員の背中に当接する本体部と、乗員の腕部に当接すると共に前記本体部の上半部分の車幅方向外側端部から車幅方向外側に張り出して前記リッド部表面の少なくとも一部に重複する可撓性のサイド支持部とを有し、前記サイド支持部の下端部と前記リッド部の下端部を略同じ高さ位置になるように設定したことを特徴としている。
この車両の内装構造では、前記トリム部材が、膨張する前記エアバッグが通過可能な開口部と、前記開口部を閉塞すると共に前記エアバッグの膨張圧によって前記開口部を開放するリッド部とを有するため、乗員の胸部及び腰部とトリム部材との間にトリム部材の開口部を介してエアバッグを適切に膨張展開させることができる。
前記シートバックが、乗員の背中に当接する本体部と、乗員の腕部に当接すると共に前記本体部の上半部分の車幅方向外側端部から車幅方向外側に張り出して前記リッド部表面の少なくとも一部に重複する可撓性のサイド支持部とを有するため、エアバッグモジュールの配置スペースを車体側壁部側に確保しつつ、着座乗員の感覚を改善して室内快適性を高めることができる。前記サイド支持部の下端部と前記リッド部の下端部を略同じ高さ位置になるように設定したため、室内仕様に基づきサイド支持部がリッド部表面に重複配置されても、車両の側面衝突時、エアバッグの展開によりサイド支持部の下端部を容易に跳ね上げることができ、エアバッグの展開抵抗を低減してリッド部の動作領域からサイド支持部を迅速に除去することができる。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記リッド部の車幅方向内側端部に上下方向に延びる回動部回りに前記リッド部を回動可能な回動機構を設けると共に、前記リッド部の車幅方向外側端部が前記サイド支持部の車幅方向外側端部よりも車幅方向外側に形成されたことを特徴としている。
この構成によれば、車両の側面衝突時、サイド支持部を車幅方向外側端部から一層容易に跳ね上げることができ、サイド支持部の除去を早期化することができる。
請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記リッド部は、前記サイド支持部の車体前後方向後側面に当接可能な第1当接部と、前記第1当接部の車幅方向外側端部に連なり且つ前記サイド支持部の車幅方向外側端部に当接可能な第2当接部とを有することを特徴としている。
この構成によれば、エアバッグの膨張圧を、リッド部の回動状態に拘らず、サイド支持部に対して効率良く伝達することができる。
請求項4の発明は、請求項1〜3の何れか1項の発明において、前記トリム部材の中段部にアームレストを設け、前記アームレストが、車体前後方向に延びる肘置き部と、前記肘置き部の後端部から前記本体部の車幅方向外側端部に亙って湾曲状に回り込む湾曲部とを有し、前記サイド支持部の下端部が、前記湾曲部の上端部と略同じ高さ位置になるように設定されたことを特徴としている。
この構成によれば、内装をラウンジ調にして室内快適性を改善しつつ、エアバッグの膨張展開性を向上することができる。
本発明の車両の内装構造によれば、リヤシートバックのサイド支持部がリッド部に重複する仕様であっても、乗員の側突安全性と室内快適性とを両立させることができる。
実施例1に係る内装構造を備えた車両の後部を右斜め前方から視た図である。 室内後部を左斜め前方から視た図である。 図2のIII-III線断面図である。 図2からサイド支持部を省略した要部拡大図である。 図4からトリム部材を省略した要部拡大図である。 トリム部材の斜視図である。 図3のVII-VII線断面図である。 エアバッグが膨張展開中期の図7相当図である。 エアバッグが膨張展開完了後の図2相当図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
以下の説明は、本発明をセンタピラーが省略された車両に適用したものを例示したものであり、本発明、その適用物、或いは、その用途を制限するものではない。
以下、本発明の実施例1について図1〜図9に基づいて説明する。
まず、車両Vの全体構成について説明する。
図1〜図3に示すように、車両Vは、車室床面を構成するフロアパネル(図示略)と、車室天井の左右両端部において前後に延びる左右1対のルーフサイドレール1と、これら1対のルーフサイドレール1の前端部とフロアパネルを夫々連結する左右1対のフロントピラー(図示略)と、ルーフサイドレール1の後端側部分とフロアパネルを夫々連結する左右1対のサイドピラー2と、1対のサイドピラー2の後側に配設され且つ左右に延びるリヤヘッダ(図示略)の左右端部から後側下方に延びる左右1対のリヤピラー3と、左右1対の後側ホイールハウス4等を備えている。以下、図において、矢印F方向を前方、矢印L方向を左方、矢印U方向を上方として説明する。
更に、車両Vは、運転席と助手席からなる前席(図示略)と、車幅方向に隣接する左後席11、右後席12、及び中央後席13からなる後席と、前席の乗員が昇降可能且つ左右1対のフロントドア(図示略)が開閉可能な左右1対の前側開口部(図示略)と、後席11,12,13の乗員が昇降可能且つ左右1対のリヤドア(図示略)が開閉可能な左右1対の後側開口部6と、後席乗員を保護するエアバッグモジュール20(図5参照)等を備えている。この車両Vは、フロントドアがフロントピラー(ヒンジピラー)に回動自在に軸支されると共にリヤドアがサイドピラー2に回動自在に軸支され、前側開口部と後側開口部6の間を区分するセンタピラーを省略した構造、所謂両開きドア(観音開きドア)構造を採用している。それ故、前側開口部と後側開口部6は、車両Vの左右両側部に前席及び後席乗員共通の大型昇降口を形成している。
図1,図3,図5に示すように、1対のホイールハウス4は、左後席11及び右後席12の車幅方向外側に夫々配設されている。車両Vの各部材は、左右対称構造であるため、以下、特段の説明がない限り、右側の構造について主に説明する。
ホイールハウス4は、右側に膨出した部分椀状のホイールハウスアウタ4aと、左側に膨出した部分椀状のホイールハウスインナ4bとから構成され、各々が車両Vの側壁部7の下端部分に接合されている。
図4,図5に示すように、ホイールハウスインナ4bの前後方向中間部分には、補強用ガセット8が設けられている。ガセット8は、リヤピラー3のインナ部材の下部に接続されると共にホイールハウスインナ4bと協働して上下に延びる断面矩形状の閉断面を形成している。側壁部7は、金属製板材によって構成され、トリム部材30によって左側表面(車室内側表面)が覆われている。この側壁部7は、サイドピラー2とリヤピラー3とホイールハウス4とによって区画された車体側壁を構成し、上部にはリヤクォータウインド7aが形成されている。
次に、右後席12について説明する。
図1〜図5に示すように、右後席12は、着座乗員の下半身(腰部及び大腿部)を下方から支持するシートクッション12aと、着座乗員の上半身を後方から支持するシートバック12b等を主な構成要素としている。
シートクッション12aは、金属製パイプ材で形成された矩形状の骨格フレームと、付勢力を付与するスプリング材と、クッション材と、これらの周囲を覆う表皮材等により構成されている。このシートクッション12aは、側壁部7の下部に対応した高さ位置で且つその前端部が後側開口部6の近傍位置に配置されている。
シートバック12bは、ヘッドレストと、乗員の背中に当接する本体部12sと、乗員の肩部及び腕部に当接するサイド支持部12tとを備えている。
本体部12sは、金属製パイプ材で形成された矩形状の骨格フレームと、付勢力を付与するスプリング材と、クッション材と、これらの周囲を覆う表皮材等により構成されている。この本体部12sは、ガセット8の前側近傍位置に配置され、シートクッション12aの左右両後端部に設けられたブラケットに回動自在に枢支されている。
図2,図3に示すように、サイド支持部12tは、本体部12sの上半部分の右端部から右側前方に連設され、正面視にて略L字状に構成されている。
具体的には、サイド支持部12tは、上端部が本体部12sの上端部に支持され、左端部が本体部12sの右端部に連結支持されている。そして、サイド支持部12tは、本体部12sの上端部相当位置からホイールハウスインナ4bの前側中段相当位置に亙って上下方向に延設されている。サイド支持部12tは、クッション材と、このクッション材の周囲を覆う表皮材等により構成され、右端部及び下端部が自由端に構成されているため、可撓性を備えている。尚、中央席13には、サイド支持部は形成されていない。
次に、エアバッグモジュール20について説明する。
図5,図9に示すように、エアバッグモジュール20は、車両Vの側面衝突時、右後席12に着座した乗員とトリム部材30(側壁部7)との間にエアバッグ21を膨張させることにより、乗員の上半身、特に胸部及び腰部とトリム部材30との二次衝突を回避している。エアバッグモジュール20は、収縮されて折り畳まれた状態のエアバッグ21と、窒素ガスを発生させてエアバッグ21を膨張展開させるインフレータ(図示略)と、このインフレータを把持固定するリテーナ(図示略)と、このリテーナを包み込むアウタケース22等を備えている。
エアバッグモジュール20は、ホイールハウスインナ4bの上方で且つ本体部12sの右方相当位置に取付部材25を介して配設されている。
取付部材25は、上下に延びる金属製板材で構成され、上側脚部が前後方向に配列された1つのボルト26と2つのクリップ27とを用いてリヤピラー3のインナ部材に締結固定され、下側脚部が1つのボルト26を用いてリヤピラー3のインナ部材とホイールハウスインナ4bに固定されたブラケット28に締結固定されている。
エアバッグモジュール20は、アウタケース22の左右から突設された左右3対の爪を取付部材25に固定された取付座の嵌合穴に夫々嵌合させて車体に対して装着される。
アウタケース22の開口は、エアバッグ21の膨張展開方向に合致するように前方に向けて開放されている。
次に、トリム部材30について説明する。
図2〜図4に示すように、トリム部材30は、側壁部7の左側表面を覆っている
トリム部材30は、合成樹脂材料(例えば、PP等)によって形成され、複数のクリップ(図示略)によって側壁部7に対して取り付けられている。
図6に示すように、トリム部材30は、着座乗員の肘を載置するためのアームレスト31と、エアバッグモジュール20を側壁部7との間に収容するための膨出部32とが一体的に形成されている。
アームレスト31は、トリム部材30の中段部から車室内方に膨出するように形成されている。このアームレスト31は、乗員の肘を支持する肘置き部31aと、この肘置き部31aの後端から左方に湾曲する湾曲部31bとを備えている。
肘置き部31aは、トリム部材30の前端部から膨出部32の前壁部に亙って前後に延びるように形成されている。湾曲部31bは、肘置き部31aの後端部から膨出部32の左側壁部に亙って左右に延びるように形成されている。
図4に示すように、膨出部32は、ホイールハウスインナ4bの上方で且つ本体部12sの右方相当位置に形成されている。膨出部32の左側壁部は、本体部12sの右端部に僅かな隙間を介して隣接している。膨出部32の前壁部は、右側程(車幅方向外側程)前方に移行するように形成され、その左端部分は、本体部12sの前部と略同じ前後方向位置になるように構成されている。これにより、エアバッグモジュール20を側壁部7とホイールハウスインナ4bとが形成する角部(デッドスペース)を利用して配置している。
サイド支持部12tは、膨出部32の前壁部左側表面に部分的に重複している。また、サイド支持部12tの下端部と湾曲部31bの上端部が略一致すると共に、サイド支持部12tの表面と湾曲部31bの表面が連なるように形成されている(図2,図3参照)。
図6,図7に示すように、膨出部32の前壁部には、略矩形状の開口32aが形成されており、着脱可能な蓋部材33によって閉塞されている。
膨出部32の開口32aは、正面視にて、アウタケース22の外形よりも大きく形成されている。これにより、エアバッグモジュール20の補修や取り替え時、開口32aを介してエアバッグモジュール20の出し入れが行われる。
蓋部材33は、合成樹脂材料(例えば、TPO等)によって形成され、蓋部材33の外縁部に設けられた係合部が開口32aの内縁部に設けられた被係合部に係合されている。
この蓋部材33は、横断面略S字状に形成され、サイド支持部12tの後側面に当接する左半部と、この左半部に緩やかに連なり左半部よりも前方に位置する右半部とを備えている。蓋部材33の下端部は、湾曲部31b(アームレスト31)の上端部と略一致するように高さ位置が設定されている。
図6に示すように、蓋部材33の中央部分には、車両Vの側面衝突時、膨張するエアバッグ21が通過可能な開口部を閉塞する長方形状のリッド部34が設けられている。
リッド部34は、上下方向に並行状に延びる左辺部34a及び右辺部34bと、左右方向に並行状に延びる上辺部34c及び下辺部34dとによって構成されている。
左辺部34a及び右辺部34bは、蓋部材33の左端部及び右端部の近傍位置に夫々形成されている。上辺部34c及び下辺部34dは、左辺部34a及び右辺部34bの上端部同士及び下端部同士を夫々連結している。
右辺部34bは、サイド支持部12tの右端部よりも右方に形成されている。下辺部34dは、蓋部材33の下端部の近傍位置に配置され、下辺部34dの左端部は、湾曲部31bの上端部(サイド支持部12tの下端部)と略一致するように設定されている。
右辺部34b、上辺部34c及び下辺部34dは、蓋部材33の後面に形成された略コ字状のノッチ(薄肉部)によって形成されている。それ故、エアバッグ21の膨張圧がリッド部34に作用した際、右辺部34b、上辺部34c及び下辺部34dがエアバッグ21の膨張圧によって破断され、リッド部34は、左辺部34aを回動部として開放動作する。ここで、破断後のリッド部34の左辺部34a、右辺部34b、上辺部34c及び下辺部34dで規定される領域が、膨張するエアバッグ21が通過可能な開口部に相当し、破断後の左辺部34aが、リッド部34の回動部に相当し、回動機構を構成している。
図6に示すように、リッド部34は、左半部に形成された第1当接部34sと、左半部と右半部との間に形成された第2当接部34tを備えている。
第1当接部34sは、リッド部34による開放動作前(破断前)において、サイド支持部12tの後側面に面接触状態で当接している。第2当接部34tは、リッド部34による開放動作直後(破断直後)において、サイド支持部12tの右端部に面接触状態で当接している。
次に、側面衝突時におけるエアバッグモジュール20の動作について説明する。
車両Vが側方から衝突荷重を受けた場合、車体側壁(側壁部7)への衝突荷重はセンサ(図示略)に感知され、このセンサからインフレータに対して作動指令が出力される。
作動指令を入力したインフレータは、窒素ガスを発生してエアバッグ21の膨張展開が開始される。
図6,図7に示すように、リッド部34の右辺部34bがサイド支持部12tの右端部よりも右方に形成され、下辺部34dがサイド支持部12tの下端部(湾曲部31bの上端部)と略一致しているため、サイド支持部12tがリッド部34の前側表面に重複した構造であっても、エアバッグ21の展開抵抗を小さくすることができ、低い膨張圧でリッド部34の右辺部34b、上辺部34c及び下辺部34dが破断される。その後、エアバッグ21は、リッド部34の左辺部34a、右辺部34b、上辺部34c及び下辺部34dで規定される開口部を通過して膨張する。
エアバッグ21の膨張展開初期、第1当接部34sがサイド支持部12tの後側面に対して前方に向かう膨張圧を伝達する。膨張展開中期には、図8に示すように、第2当接部34tがサイド支持部12tの右端部に対して左方に向かう膨張圧を伝達する。
膨張展開初期から終期に亙ってリッド部34の回動状態に拘らず、リッド部34とサイド支持部12tとの当接角度を最適化することができ、リッド部34の回動力をサイド支持部12tに対して効率良く伝達している。また、リッド部34の回動角が微小角度であっても、大きな開度を確保することができる。
図9に示すように、エアバッグ21の膨張展開完了時、エアバッグ21は、トリム部材30と着座乗員との間において、乗員の肩部から腰部に対応する領域に配設されている。
膨張展開後のエアバッグ21は、下半部が略立方体状に形成され、その前後範囲がアームレスト31の前端部近傍位置から本体部12sの前面に対応するよう設定されている。
また、上半部の前部は、下半部の前部上端から徐々に本体部12sの前面に接近するように後退している。
次に、本発明の実施形態による車両Vの内装構造の作用効果について説明する。
本実施形態によれば、トリム部材30が、膨張するエアバッグ21が通過可能で且つリッド部34の左辺部34a、右辺部34b、上辺部34c及び下辺部34dで規定される開口部と、この開口部を閉塞すると共にエアバッグ21の膨張圧によって開口部を開放するリッド部34とを有するため、乗員の胸部及び腰部とトリム部材30との間にトリム部材30の開口部を介してエアバッグ21を適切に膨張展開させることができる。
シートバック12bが、乗員の背中に当接する本体部12sと、乗員の腕部に当接すると共に本体部12sの上半部分の右側端部から右側に張り出してリッド部30表面の左側部分に重複する可撓性のサイド支持部12tとを有するため、エアバッグモジュール20の配置スペースを側壁部7側に確保しつつ、着座乗員の感覚を改善して室内快適性を高めることができる。サイド支持部12tの下端部とリッド部34の下辺部34dを略同じ高さ位置になるように設定したため、室内仕様に基づきサイド支持部12tがリッド部34表面に重複配置されても、車両Vの側面衝突時、エアバッグ21の展開によりサイド支持部12tの下端部を容易に跳ね上げることができ、エアバッグ21の展開抵抗を低減してリッド部34の動作領域からサイド支持部12tを迅速に除去することができる。
リッド部34の左端部に上下方向に延びる左辺部34a回りにリッド部34を回動可能な回動機構を設けると共に、リッド部34の右側端部がサイド支持部12tの右端部よりも右側に形成されたため、車両Vの側面衝突時、サイド支持部12tを右端部から一層容易に跳ね上げることができ、サイド支持部12tの除去を早期化することができる。
リッド部34は、サイド支持部12tの後側面に当接可能な第1当接部34sと、第1当接部33aの右端部に連なり且つサイド支持部12tの右側端部に当接可能な第2当接部34tとを有するため、エアバッグ21の膨張圧を、リッド部34の回動状態に拘らず、サイド支持部12tに対して効率良く伝達することができる。
トリム部材30の中段部にアームレスト31を設け、アームレスト31が、前後に延びる肘置き部31aと、肘置き部31aの後端部から本体部12sの右側端部に亙って湾曲状に回り込む湾曲部31bとを有し、サイド支持部12tの下端部が、湾曲部31bの上端部と略同じ高さ位置になるように設定されたため、内装をラウンジ調にして室内快適性を改善しつつ、エアバッグ21の膨張展開性を向上することができる。
次に、前記実施形態を部分的に変更した変形例について説明する。
1〕前記実施形態においては、サイド支持部12tの下端部が、湾曲部31bの上端部と略同じ高さ位置になるように設定された例について説明したが、サイド支持部12tの下端部を湾曲部31bよりも下方に形成しても良く、湾曲部31bよりも上方に形成しても良い。また、仕様に応じて湾曲部31bを省略することも可能である。
2〕前記実施形態においては、リッド部34の下辺部34dの左端部がサイド支持部12tの下端部と略一致した例について説明したが、リッド部34の下辺部34dの全域をサイド支持部12tの下端部と略一致させても良い。また、蓋部材33内に部分的にリッド部34を形成した例について説明したが、蓋部材とリッド部を兼用することも可能である。
この場合、蓋部材の外側縁部に形成された係合部にノッチ等の離脱機構を形成する。
3〕その他、当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱することなく、前記実施形態に種々の変更を付加した形態や各実施形態を組み合わせた形態で実施可能であり、本発明はそのような変更形態も包含するものである。
7 側壁部
12 (右)後席
12b シートバック
12s 本体部
12t サイド支持部
20 エアバッグモジュール
21 エアバッグ
30 トリム部材
31 アームレスト
31a 肘置き部
31b 湾曲部
34 リッド部
34a 左辺部
34b 右辺部
34c 上辺部
34d 下辺部
33s 第1当接部
33t 第2当接部
V 車両

Claims (4)

  1. 後席に着座した乗員の上半身を支持するシートバックと、このシートバックの車幅方向外側に形成された車体側壁部の表面を覆うトリム部材と、車体側に設けられ且つ車両の側面衝突時に着座乗員の胸部及び腰部に向けて膨張可能なエアバッグ及び前記エアバッグを展開可能なインフレータを有するエアバッグモジュールとを備えた車両の内装構造において、
    前記トリム部材が、膨張する前記エアバッグが通過可能な開口部と、前記開口部を閉塞すると共に前記エアバッグの膨張圧によって前記開口部を開放するリッド部とを有し、
    前記シートバックが、乗員の背中に当接する本体部と、乗員の腕部に当接すると共に前記本体部の上半部分の車幅方向外側端部から車幅方向外側に張り出して前記リッド部表面の少なくとも一部に重複する可撓性のサイド支持部とを有し、
    前記サイド支持部の下端部と前記リッド部の下端部を略同じ高さ位置になるように設定したことを特徴とする車両の内装構造。
  2. 前記リッド部の車幅方向内側端部に上下方向に延びる回動部回りに前記リッド部を回動可能な回動機構を設けると共に、前記リッド部の車幅方向外側端部が前記サイド支持部の車幅方向外側端部よりも車幅方向外側に形成されたことを特徴とする請求項1に記載の車両の内装構造。
  3. 前記リッド部は、前記サイド支持部の車体前後方向後側面に当接可能な第1当接部と、前記第1当接部の車幅方向外側端部に連なり且つ前記サイド支持部の車幅方向外側端部に当接可能な第2当接部とを有することを特徴とする請求項2に記載の車両の内装構造。
  4. 前記トリム部材の中段部にアームレストを設け、
    前記アームレストが、車体前後方向に延びる肘置き部と、前記肘置き部の後端部から前記本体部の車幅方向外側端部に亙って湾曲状に回り込む湾曲部とを有し、
    前記サイド支持部の下端部が、前記湾曲部の上端部と略同じ高さ位置になるように設定されたことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の車両の内装構造。
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