JP2021059628A - スチールコード接着用ゴム組成物及びコンベヤベルト - Google Patents

スチールコード接着用ゴム組成物及びコンベヤベルト Download PDF

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Abstract

【課題】耐水接着性に優れる、スチールコード接着用ゴム組成物、及び、コンベヤベルトの提供。【解決手段】ジエン系ゴムを少なくとも含むゴム成分と、ロジン類と、ジエチレングリコールと、加硫促進剤と、有機酸コバルト塩と、硫黄とを含有し、上記ロジン類の含有量が、上記ゴム成分100質量部に対して、1.0〜12.0質量部であり、上記ジエチレングリコールの含有量が、上記ゴム成分100質量部に対して、0.3〜2.5質量部である、スチールコード接着用ゴム組成物。前記ロジン類の軟化点が、40〜130℃である、又は、前記ロジン類の酸価が、50〜200mgKOH/gである、前記スチールコード接着用ゴム組成物。スチールコード2とカバーゴム層6と前記接着用ゴム組成物からなるコートゴム層4にて形成された、コンベヤベルト1。【選択図】図1

Description

本発明はスチールコード接着用ゴム組成物及びコンベヤベルトに関する。
従来、スチールコードに対する接着性能等の向上を目的とするゴム組成物が種々提案されている。
例えば、特許文献1には、硫黄加硫可能なゴム100重量部に対して、ロジンまたはロジン誘導体を3〜15重量部と、有機コバルト塩をコバルト量として0.2〜1.0重量部と、有機塩素化合物を3〜50重量部とを含有するゴム組成物と、亜鉛メッキスチールコードとを接着する、亜鉛メッキスチールコードとゴムとの接着方法等が記載されている。
特開平11−21389号公報
このようななか、本発明者は特許文献1を参考にして、ゴム組成物を調製しこれをスチールコード接着用ゴム組成物として評価したところ、このようなゴム組成物を加硫して得られる、ゴムとスチールコードとの間の耐水接着性について、上記加硫が適正である場合だけでなく、過加硫である場合においても、改善の余地があることが明らかとなった。
そこで、本発明は、過加硫である場合においても耐水接着性に優れる、スチールコード接着用ゴム組成物を提供することを目的とする。なお、本発明において耐水接着性は耐湿接着性を含むものとする。また、本発明において、ゴム組成物の加硫が過加硫である場合においても耐水接着性に優れることを単に「耐水接着性に優れる」ということがある。
また、本発明は、耐水接着性に優れるコンベヤベルトを提供することも目的とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、ジエン系ゴムを少なくとも含むゴム成分と、ロジン類と、ジエチレングリコールと、加硫促進剤と、有機酸コバルト塩と、硫黄とを含有し、上記ロジン類の含有量が、上記ゴム成分100質量部に対して、1.0〜12.0質量部であり、上記ジエチレングリコールの含有量が、上記ゴム成分100質量部に対して、0.3〜2.5質量部である、スチールコード接着用ゴム組成物によって、ゴム組成物から得られるゴムとスチールコードとの間の耐水接着性が、ゴム組成物の加硫が過加硫であるか否かにかかわらず(加硫が適切であるか、過加硫であったとしても)、向上しうることを見出した。
本発明は上記知見等に基づくものであり、具体的には以下の構成により上記課題を解決するものである。
[1] ジエン系ゴムを少なくとも含むゴム成分と、
ロジン類と、
ジエチレングリコールと、
加硫促進剤と、
有機酸コバルト塩と、
硫黄とを含有し、
上記ロジン類の含有量が、上記ゴム成分100質量部に対して、1.0〜12.0質量部であり、
上記ジエチレングリコールの含有量が、上記ゴム成分100質量部に対して、0.3〜2.5質量部である、スチールコード接着用ゴム組成物。
[2] 上記有機酸コバルト塩が、ネオデカン酸ホウ酸コバルトを含む、[1]に記載のスチールコード接着用ゴム組成物。
[3] 上記ロジン類の軟化点が、40〜130℃である、又は、上記ロジン類の酸価が、50〜200mgKOH/gである、[1]又は[2]に記載のスチールコード接着用ゴム組成物。
[4] 上記加硫促進剤が、ベンゾチアゾール系加硫促進剤を含む、[1]〜[3]のいずれかに記載のスチールコード接着用ゴム組成物。
[5] 上記加硫促進剤の含有量が、上記ゴム成分100質量部に対して、2.0質量部以下である、[1]〜[4]のいずれかに記載のスチールコード接着用ゴム組成物。
[6] 亜鉛メッキスチールコードを接着させるために使用される、[1]〜[5]のいずれかに記載のスチールコード接着用ゴム組成物。
[7] [1]〜[6]のいずれかに記載のスチールコード接着用ゴム組成物を用いて形成されたコンベヤベルト。
本発明のスチールコード接着用ゴム組成物は、耐水接着性に優れる。
また、本発明のコンベヤベルトは、耐水接着性に優れる。
図1は本発明のコンベヤベルトの一例を模式的に表す断面斜視図である。
本発明について以下詳細に説明する。
なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
本明細書において、特に断りのない限り、各成分はその成分に該当する物質をそれぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。成分が2種以上の物質を含む場合、成分の含有量は、2種以上の物質の合計の含有量を意味する。
本明細書において、特に断りのない限り、各成分はその製造方法について特に制限されない。例えば、従来公知の方法が挙げられる。
本明細書において、(ゴム組成物の加硫が過加硫である場合においても)耐水接着性がより優れることを、本発明の効果がより優れるということがある。
[スチールコード接着用ゴム組成物]
本発明のスチールコード接着用ゴム組成物(本発明の組成物)は、
ジエン系ゴムを少なくとも含むゴム成分と、
ロジン類と、
ジエチレングリコールと、
加硫促進剤と、
有機酸コバルト塩と、
硫黄とを含有し、
上記ロジン類の含有量が、上記ゴム成分100質量部に対して、1.0〜12.0質量部であり、
上記ジエチレングリコールの含有量が、上記ゴム成分100質量部に対して、0.3〜2.5質量部である、スチールコード接着用ゴム組成物である。
本発明の組成物は上記のような構成をとるため、所望の効果が得られるものと考えられる。その理由は明らかではないが、およそ以下のとおりと推測される。
本発明の組成物はロジン類及びジエチレングリコール(DEG)を含有することによっても、耐水接着性に優れると考えられる。
上記ロジン類は、スチールコードの表面の金属酸化物(例えば酸化亜鉛等)を還元(除去)する機能を有し、本発明の組成物とスチールコードの表面との反応に寄与すると考えられる。
このような機能を有するロジン類に対して、DEGを併用することによって、本発明の組成物の製造時又は加硫時において、DEGがロジン酸の反応安定性を向上し、このことによって、本発明の組成物とスチールコードの表面との反応効率が向上しうると本発明者は推測する。
以下、本発明の組成物に含有される各成分について詳述する。
<ゴム成分>
本発明の組成物は、ジエン系ゴムを少なくとも含むゴム成分を含有する。
<ジエン系ゴム>
本発明の組成物に含有されるジエン系ゴムは、ジエン系モノマーを重合して得られるポリマーであれば特に制限されない。
ジエン系ゴムとしては、例えば、天然ゴム、イソプレンゴム(IR)、芳香族ビニル−共役ジエン共重合体ゴム(例えばスチレンブタジエン共重合体ゴム)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、ブチルゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム、クロロプレンゴム(CR)が挙げられる。
上記ジエン系ゴムとしては、本発明の効果により優れ、耐久性に優れると言う観点から、天然ゴム、イソプレンゴム(IR)、芳香族ビニル−共役ジエン共重合体ゴム(例えばスチレンブタジエン共重合体ゴム)が好ましく、天然ゴム及び芳香族ビニル−共役ジエン共重合体ゴム(なかでもスチレンブタジエン共重合体ゴム)の組合せ、天然ゴム、又は、イソプレンゴム(IR)がより好ましい。
・天然ゴム
上記天然ゴム(NR)は特に制限されない。例えば、従来公知のものが挙げられる。
・イソプレンゴム
上記イソプレンゴムはイソプレンのホモポリマーであれば特に制限されない。例えば、従来公知のものが挙げられる。
・スチレンブタジエン共重合体ゴム
上記スチレンブタジエン共重合体ゴムは、スチレンとブタジエンとの共重合体であれば特に制限されない。
(スチレンブタジエン共重合体ゴムの結合スチレン量)
上記スチレンブタジエン共重合体ゴムの結合スチレン量は、本発明の効果により優れ、後述する上記スチレンブタジエン共重合体ゴムのガラス転移温度が低くなるという観点から、上記スチレンブタジエン共重合体ゴム全量に対して、5〜40質量%であることが好ましく、10〜30質量%がより好ましい。
(スチレンブタジエン共重合体ゴムのビニル量)
上記スチレンブタジエン共重合体ゴムのブタジエンによるビニル量(1,2−ビニル結合量)は、本発明の効果により優れ、後述する上記スチレンブタジエン共重合体ゴムのガラス転移温度が低くなるという観点から、スチレンブタジエン共重合体ゴムが有するブタジエンによる繰り返し単位の総量に対して、5〜30質量%であることが好ましく、5〜20質量%がより好ましい。
本発明において、上記スチレンブタジエン共重合体ゴムが有する、上記結合スチレン量と上記ビニル量は、1H−NMRで測定することができる。
(スチレンブタジエン共重合体ゴムの重量平均分子量)
スチレンブタジエン共重合体ゴムの重量平均分子量は特に制限されない。例えば、20万〜300万とできる。
本発明において、スチレンブタジエン共重合体ゴムの重量平均分子量は、テトラヒドロフランを溶媒とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による測定値をもとにした標準ポリスチレン換算値である。
(S−SBR)
上記スチレンブタジエン共重合体ゴムは、その製造方法について特に制限されない。例えば、溶液重合によるスチレンブタジエン共重合体ゴム(S−SBR)、乳化重合によるスチレンブタジエン共重合体ゴム(E−SBR)が挙げられる。なかでも、上記スチレンブタジエン共重合体ゴムは、本発明の効果により優れるという観点から、S−SBRを含むことが好ましい。
S−SBRは、スチレンとブタジエンとを有機溶媒中で触媒の存在下で共重合させることによって製造されるSBRであれば特に制限されない。S−SBRとしては、例えば従来公知のものが挙げられる。
また上記溶液重合は特に制限されない。例えば従来公知のものが挙げられる。
上記ゴム成分のすべて又は一部が、ジエン系ゴムであればよい。上記ゴム成分のすべてが、ジエン系ゴムであることが好ましい態様の1つとして挙げられる。
上記ジエン系ゴムの含有量は、上記ゴム成分100質量部に対して、70〜100質量部が好ましい。
上記ゴム成分が、上記天然ゴム及び上記スチレンブタジエン共重合体ゴムを含む場合、上記天然ゴムの含有量は、本発明の効果により優れるという観点から、上記ゴム成分100質量部に対して、20〜80質量部が好ましく、30〜70質量部がより好ましい。
上記スチレンブタジエン共重合体ゴムの含有量は、上記ゴム成分100質量部から上記天然ゴムの含有量を除いた量とできる。
上記ゴム成分が、ジエン系ゴム以外のゴムを含む場合、ジエン系ゴム以外のゴムとしては、例えば、エチレンプロピレンゴム(EPM)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)のような非ジエン系ゴムが挙げられる。
<ロジン類>
本発明の組成物は、ロジン類を含有する。
上記ロジン類としては、例えば、ロジン、ロジン誘導体が挙げられる。
・ロジン
ロジンは、一般的に、松脂を蒸留等して得られる天然樹脂である。
ロジンを上記のように製造上の観点から例示すると、ロジンとしては、例えば、ガムロジン、ウッドロジン、トールロジンが挙げられる。
上記ロジンは、本発明の効果により優れるという観点から、(ガムロジン、ウッドロジン、トールロジンのなかでは)ガムロジンが好ましい。
また、ロジンは、一般的に、樹脂酸を含む。
樹脂酸としては、例えば、アビエチン酸、ネオアビエチン酸、パラストリン酸、ピマール酸、イソピマール酸、デヒドロアビエチン酸が挙げられる。
上記各種の樹脂酸は、官能基としてカルボキシ基を有する点で共通する。
ロジンは、アビエチン酸、ネオアビエチン酸、パラストリン酸、ピマール酸、イソピマール酸及びデヒドロアビエチン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種を含めばよい。また、ロジンは上記群から選ばれる少なくとも2種以上を含む混合物であってもよい。
なお、上記ガムロジン等のロジンの種類によって、一般的に、上記樹脂酸の構成の比率が異なる。
・ロジン誘導体
ロジン誘導体(ロジンの変性体)しては、例えば、上記樹脂酸を、酸変性、(二重結合の)不均化、水素化、二量化、又はエステル化した化合物が挙げられる。
上記ロジン類は、本発明の効果により優れるという観点から、ロジンを含むことが好ましい。
・ロジン類の軟化点
上記ロジン類の軟化点は、本発明の効果により優れるという観点から、40〜130℃であることが好ましく、50〜100℃がより好ましい。
ロジン類の軟化点は、JIS K5902−1969に準じて測定することができる。
・ロジン類の酸価
上記ロジン類の酸価は、本発明の効果により優れるという観点から、50〜200mgKOH/gであることが好ましく、80〜180mgKOH/gがより好ましい。
ロジン類の酸価は、JIS K2501:2003に準じて測定することができる。
・ロジン類の分子量
上記ロジン類の分子量は、本発明の効果により優れるという観点から、200〜1000であることが好ましく、250〜400がより好ましい。
ロジン類の分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定することができる。
なおロジン類は一般的に混合物であるため、上記ロジン類の分子量は平均値であってもよい。
<ロジン類の含有量>
本発明において、上記ロジン類の含有量は、上記ゴム成分100質量部に対して、1.0〜12.0質量部である。
上記ロジン類の含有量は、本発明の効果により優れるという観点から、上記ゴム成分100質量部に対して、4〜9質量部であることが好ましい。
<ジエチレングリコール>
本発明の組成物はジエチレングリコールを含有する。
本発明は、ロジン酸とジエチレングリコールとを併用することによって、耐水接着性に優れる。
本発明の組成物に含有されるジエチレングリコール(HO−CH2CH2−O−CH2CH2−OH)は特に制限されない。上記ジエチレングリコールは、例えば、ジエチレングリコールの単体であってもよく、ジエチレングリコールとシリカとの混合物(両者が予め混合されたブレンド物)であってもよい。
<ジエチレングリコールの含有量>
本発明において、ジエチレングリコールの含有量は、上記ゴム成分100質量部に対して、0.3〜2.5質量部である。
ジエチレングリコールの含有量が上記範囲である場合、耐水接着性に優れる。ジエチレングリコールの含有量が上記ゴム成分100質量部に対して2.5質量部を超えると、耐水接着性が低くなる。
上記ジエチレングリコールの含有量は、本発明の効果により優れ、耐久性に優れるという観点から、上記ゴム成分100質量部に対して、0.4〜2.0質量部であることが好ましく、0.5質量部超1.5質量部以下がより好ましい。
<加硫促進剤>
本発明の組成物は、加硫促進剤を含有する。
本発明の組成物に含有される加硫促進剤は、硫黄による加硫が可能なゴム組成物に使用され得る加硫促進剤であれば特に制限されない。
上記加硫促進剤としては、例えば、アルデヒド−アンモニア系、アルデヒド−アミン系、チオウレア系、グアニジン系、チアゾール系、スルフェンアミド系、チウラム系、ジチオカルバミン酸塩系、キサントゲン酸塩系、これらの混合物が挙げられる。
なお、一般的にチアゾール系以外の加硫促進剤に分類されている加硫促進剤がチアゾール骨格を有する場合、本明細書において、上記のような加硫促進剤を、チアゾール系加硫促進剤に分類するものとする。
上記加硫促進剤は、耐水接着性により優れるという観点から、チアゾール系加硫促進剤を含むことが好ましく、ベンゾチアゾール系加硫促進剤を含むことがより好ましい。
チアゾール系加硫促進剤は、チアゾール骨格を有する加硫促進剤であれば特に制限されない。チアゾール系加硫促進剤としては、例えば、ベンゾチアゾール骨格を有するベンゾチアゾール系加硫促進剤が挙げられる。
・ベンゾチアゾリルスルフィド基を有する加硫促進剤
上記ベンゾチアゾール系加硫促進剤としては、例えば、ベンゾチアゾリルスルフィド基を有する加硫促進剤が挙げられる。
上記ベンゾチアゾリルスルフィド基は、例えば、下記構造で表すことができる。なお、下記構造において、ベンゾチアゾリル環における水素原子が置換基で置換されていてもよい。置換基は特に制限されない。
Figure 2021059628
上記構造で表される上記ベンゾチアゾリルスルフィド基において、環構造を構成していない硫黄原子は、例えば、−SH(メルカプト基);(ポリ)スルフィド結合、スルフェンアミド結合(例えば−S−NH−、−S−N<)のような連結基(例えば2価又は3価の連結基);例えば亜鉛のような金属又はナトリウムのようなアルカリ金属と塩を構成することができる。
上記ベンゾチアゾリルスルフィド基が上記連結基を有する場合、上記連結基に更に結合する基は特に制限されない。例えば、酸素、窒素、硫黄のようなヘテロ原子を有してもよい炭化水素基が挙げられる。上記炭化水素基としては、例えば、脂肪族炭化水素基(直鎖状、分岐状、環状を含む。)、芳香族炭化水素基、ヘテロ環、これらの組み合わせが挙げられる。
上記ベンゾチアゾリルスルフィド基における環構造を構成していない硫黄原子がスルフェンアミド結合を構成する場合(スルフェンアミド結合を有するベンゾチアゾール系加硫促進剤)としては、例えば、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N−第三ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N,N−ジイソプロピル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミドが挙げられる。
上記加硫促進剤(又はベンゾチアゾール系加硫促進剤)は、耐水接着性により優れるという観点から、メルカプト基若しくはポリスルフィド結合を有するベンゾチアゾール、又は、金属若しくはアルカリ金属と塩を形成するメルカプトベンゾチアゾールを含むことが好ましい。
上記メルカプト基を有するベンゾチアゾールとしては、例えば、2−メルカプトベンゾチアゾール(下記構造)が挙げられる。
Figure 2021059628
ポリスルフィド結合を有するベンゾチアゾールとしては、例えば、ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド(下記構造)のような、ジスルフィド結合を有するベンゾチアゾールが挙げられる。
Figure 2021059628
金属又はアルカリ金属と塩を形成するメルカプトベンゾチアゾールとしては、例えば、2−メルカプトベンゾチアゾールの亜鉛塩(下記構造)、
Figure 2021059628
2−メルカプトベンゾチアゾールのナトリウム塩(下記構造)が挙げられる。
Figure 2021059628
上記加硫促進剤(又はベンゾチアゾール系加硫促進剤)は、耐水接着性により優れるという観点から、2−メルカプトベンゾチアゾール、ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド、2−メルカプトベンゾチアゾールの亜鉛塩が好ましく、ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィドがより好ましい。
(加硫促進剤の含有量)
上記加硫促進剤の含有量は、耐水接着性により優れるという観点から、上記ゴム成分100質量部に対して、2.0質量部以下が好ましく、0.1〜0.8質量部がより好ましい。
<有機酸コバルト塩>
本発明の組成物に含有される有機酸コバルト塩は、有機酸とコバルトで形成される塩であれば特に制限されない。
(有機酸)
上記有機酸コバルト塩を構成する有機酸としては、例えば、カルボキシ基を有する化合物が挙げられる。上記カルボキシ基は有機基に結合することができる。上記有機基は特に制限されない。例えば、炭化水素基が挙げられる。上記炭化水素基としては、例えば、脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基、これらの組合せが挙げられる。
上記脂肪族炭化水素基は、直鎖状、分岐状、環状、これらの組合せが挙げられる。脂肪族炭化水素基は不飽和結合を有してもよい。
(カルボキシイオン)
上記有機酸コバルト塩を形成する有機酸がカルボキシ基を有する化合物である場合、上記有機酸コバルト塩は、上記有機酸のカルボキシ基に由来するカルボキシイオン(−COO-)を有することができる。
(コバルトイオン)
上記有機酸コバルト塩において、上記カルボキシイオンのような、(酸による)アニオンの対イオンは、有機酸コバルト塩が有するコバルトイオン(例えば、Co2+、Co3+)である。
上記有機酸コバルト塩としては、例えば、ナフテン酸コバルト、ステアリン酸コバルト、オクチル酸コバルト、ネオデカン酸コバルトのような、ホウ素を含まない有機酸コバルト;
下記式(1)で表されるネオデカン酸ホウ酸コバルトのようなコバルトボロン錯体などが挙げられる。
Figure 2021059628
上記有機酸コバルト塩は、本発明の効果により優れ、耐久性に優れるという観点から、ナフテン酸コバルト、ネオデカン酸コバルト、ネオデカン酸ホウ酸コバルトが好ましく、ナフテン酸コバルト、ネオデカン酸ホウ酸コバルトがより好ましく、ネオデカン酸ホウ酸コバルトを含むことが更に好ましい。
上記有機酸コバルト塩中のコバルトの含有量は、上記ゴム成分100質量部に対して、0.22〜1.20質量部であることが好ましく、0.25〜0.80質量部であることがより好ましく、0.30〜0.70質量部が更に好ましい。
・有機酸コバルト塩/ジエチレングリコール
上記ジエチレングリコールの含有量に対する上記有機酸コバルト塩の含有量の質量比(有機酸コバルト塩/ジエチレングリコール)は、本発明の効果により優れるという観点から、0.4〜12.0であることが好ましく、1.0〜5.0であることがより好ましい。
<硫黄>
本発明の組成物は硫黄を含有する。上記硫黄は特に制限されない。例えば、硫黄単体が挙げられる。
(硫黄の含有量)
上記硫黄の含有量は、本発明の効果により優れ、耐久性に優れるという観点から、上記ゴム成分100質量部に対して、2.1〜6.0質量部であることが好ましく、3.5〜5.0質量部がより好ましく、4.0質量部を超え5.0質量部以下が更に好ましい。
(フェノール樹脂)
本発明の組成物は、更に、フェノール樹脂を含有することができる。
本発明の組成物は、耐水接着性により優れるという観点から、更に、フェノール樹脂を含有することが好ましい。
フェノール樹脂としては、一般にゴム組成物に配合可能なものを使用できる。上記フェノール樹脂は、フェノール類とアルデヒドとの反応によって得られる樹脂及びその変性物を含むことができる。フェノール類としては、例えばフェノール、クレゾール、キシレノールまたはレゾルシン等を例示することができる。また、アルデヒドとしては、例えばホルムアルデヒド、アセトアルデヒドまたはフルフラール等を例示することができる。
なお、本発明の組成物は、フェノール樹脂の硬化剤を含有しないことが好ましい態様の1つとして挙げられる。
上記フェノール樹脂の含有量は、本発明の効果により優れ、耐久性に優れるという観点から、上記ゴム成分100質量部に対して、2〜8質量部であることが好ましく、3〜7質量部がより好ましい。
(塩素化パラフィン)
本発明の組成物は、更に、塩素化パラフィンを含有することができる。
本発明の組成物は、耐水接着性により優れるという観点から、更に、塩素化パラフィンを含有することが好ましい。
上記塩素化パラフィンは、塩素を有するパラフィンであれば特に制限されない。例えば、平均で炭素数26の鎖状飽和炭化水素化合物であって、該化合物中の水素原子の全部又は一部が塩素原子で置換されているものが挙げられる。
上記塩素化パラフィンが有する塩素量は、塩素化パラフィン全量に対して、例えば、40〜80質量%が好ましい。
本発明の組成物が、更に塩素化パラフィンを含有する場合、塩素化パラフィンの含有量は、本発明の効果により優れ、耐久性に優れるという観点から、上記ゴム成分100質量部に対して、3〜8質量部であることが好ましい。
(カーボンブラック)
本発明の組成物は、更に、カーボンブラックを含有することができる。
本発明の組成物は、耐水接着性により優れるという観点から、更に、カーボンブラックを含有することが好ましい。
上記カーボンブラックは特に制限されない。
なかでも、上記カーボンブラックは、本発明の効果により優れるという観点から、HAF級カーボンブラック、ISAF級カーボンブラックが好ましく、HAF級カーボンブラックがより好ましい。
(カーボンブラックの窒素吸着比表面積)
上記カーボンブラックの窒素吸着比表面積(N2SA)は、本発明の効果により優れるという観点から、60〜120m2/gが好ましく、65〜95m2/gがより好ましい。
カーボンブラックの窒素吸着比表面積は、カーボンブラック表面への窒素吸着量をJIS K 6217−2:2017「第2部:比表面積の求め方−窒素吸着法−単点法」にしたがって測定できる。
(カーボンブラックの含有量)
上記カーボンブラックの含有量は、本発明の効果により優れるという観点から、上記ゴム成分100質量部に対して、35〜75質量部であることが好ましく、40〜70質量部がより好ましい。
(老化防止剤)
本発明の組成物は、更に、老化防止剤を含有することができる。
老化防止剤は特に制限されない。例えば従来公知の老化防止剤が挙げられる。
上記老化防止剤の含有量は、本発明の効果により優れるという観点から、上記ゴム成分100質量部に対して、1.0質量部以上であることが好ましい。
上記老化防止剤の含有量の上限は、上記ゴム成分100質量部に対して、5.0質量部以下とできる。
(酸化亜鉛)
本発明の組成物は更に酸化亜鉛を含有することができる。上記酸化亜鉛は特に制限されない。
(酸化亜鉛の含有量)
上記酸化亜鉛の含有量の上限は、上記ゴム成分100質量部に対して、20質量部以下とできる。
上記酸化亜鉛の含有量は、本発明の効果により優れるという観点から、上記ゴム成分100質量部に対して、5.0質量部以上であることが好ましく、5〜15質量部がより好ましい。
本発明の組成物は、必要に応じて本発明の目的を損なわない範囲で、上記必須の成分に加え、更に、例えば、ステアリン酸、カーボンブラック以外の充填剤、オイル等の添加剤を含有できる。
本発明の組成物は、その製造方法について特に制限されない。例えば、上記必須成分、必要に応じて使用することができる、例えば、ステアリン酸、カーボンブラック等を、ロールミル、バンバリーミキサー又はロールなどを用いて混合することによって、製造することができる。
本発明の組成物は、例えば、スチールコード(具体的には例えば亜鉛メッキスチールコード)を接着させるために使用することができる。
本発明の組成物をスチールコード(例えば亜鉛メッキスチールコード)とともに用いて、例えば加硫することによって、加硫ゴムとスチールコードとを有する複合体を得ることができる。上記複合体において加硫ゴムとスチールコードとは接着することができる。
上記スチールコードとしては、例えば、スチールコード;スチールコードを亜鉛メッキしたものが挙げられる。
上記スチールコードは、本発明の効果により優れ、防錆性に優れるという観点から、亜鉛メッキされたものが好ましい。
上記スチールコード(亜鉛メッキされたスチールコードを含む。以下同様)の例えば素線径又はコード径などは、適宜選択できる。上記スチールコードは、その表面が未処理のものであってもよい。
本発明の組成物を加硫する際の温度は、例えば140〜160℃程度とできる。
本発明の組成物は、例えば、コンベヤベルトの製造に好適に用いることができる。本発明の組成物をコンベヤベルトの製造に用いる場合、本発明の組成物は、コンベヤベルトを構成する部材として例えば、スチールコードをコートするコートゴム層(例えばクッションゴム及び/又はタイゴム)を形成することが好ましい。スチールコードをコートする1層のコートゴム層が、クッションゴム及びタイゴムの両方の機能を有してもよい。
クッションゴムとしては、例えば、コンベヤベルトがカバーゴム層を有する場合、上記カバーゴム層と隣接するゴムが挙げられる。
タイゴムとしては、例えば、コンベヤベルトを例えば端部で接続しうるゴムが挙げられる。タイゴムによる接続によってコンベヤベルトを、長く及び/又はエンドレス化することができる。
[コンベヤベルト]
次に、本発明のコンベヤベルトについて以下に説明する。
本発明のコンベヤベルトは、本発明のスチールコード接着用ゴム組成物を用いて形成されたコンベヤベルトである。
本発明のコンベヤベルトは、スチールコードを有することが好ましい態様として挙げられる。上記スチールコードは、本発明の効果により優れるという観点から、スチールコードを亜鉛メッキしたものが好ましい。
本発明のコンベヤベルトに使用されるスチールコード接着用ゴム組成物は、本発明の組成物であれば特に制限されない。
本発明の組成物は、本発明の効果により優れるという観点から、スチールコードをコートするコートゴム層(例えばクッションゴム及び/又はタイゴム)を形成することが好ましい。
本発明のコンベヤベルトは、更に、カバーゴム層を有することが好ましい態様の1つとして挙げられる。上記カバーゴム層を形成しうるゴム組成物は特に制限されない。
なお、本発明の組成物によって形成されるコートゴム層がタイゴムである場合、上記コートゴム層にはカバーゴム層が隣接しても隣接しなくてもよい。
本発明のコンベヤベルトについて添付の図面を用いて以下に説明する。本発明のコンベヤベルトは添付の図面に制限されない。
図1は本発明のコンベヤベルトの一例を模式的に表す断面斜視図である。
図1において、コンベヤベルト1は、両表面にカバーゴム層6を有し、カバーゴム層6の間に、スチールコード2とコートゴム層4を有する。コートゴム層4はスチールコード2をコートする。コートゴム層4は本発明のスチールコード接着用ゴム組成物で形成されることが好ましい。
以下に実施例を示して本発明を具体的に説明する。ただし本発明はこれらに限定されない。
<組成物の製造>
下記第1表の各成分を同表に示す組成(質量部)で用いた。
まず、下記第1表に示す成分のうち、硫黄および加硫促進剤を除く成分をバンバリーミキサーで混合して混合物を得て、次に、上記混合物に硫黄および加硫促進剤を第1表に示す量で加えてこれらをロールで混合して、各組成物を製造した。
なお、第1表の有機酸コバルト塩1の欄において、上段の値は有機酸コバルト塩の正味の量であり、下段の値は上記有機酸コバルト塩中のコバルト含有量である。
<<評価>>
上記のとおり製造された各組成物を用いて以下の評価を行った。結果を第1表に示す。
<耐水接着性>
耐水接着性をゴム付きで評価した。
<試験体の作製>
・通常の加硫条件下で加硫した場合
デシケータ中に保管して防塵防湿処理を施してある直径4.1mmの亜鉛メッキスチールコードに、上記のとおり製造された各組成物を15mmの厚さに付与して、各組成物とスチールコードとの複合体(スチールコードは組成物中に埋まっている状態)とし、上記複合体をプレス成型機を用いて153℃、面圧2.0MPaの条件下で加硫時間20分間で加圧加硫して、通常加硫条件下での試験体(ゴム/亜鉛メッキスチールコード複合体)を作製した。
・過加硫の条件下で加硫した場合
加硫時間20分間を80分間に変更した以外は、上記の通常加硫条件下での試験体と同様に試験体を作製し、過加硫条件下での試験体を得た。
・評価方法
上記通常加硫条件下での試験体において、ゴム表面からスチールコードが突出している箇所のゴムとスチールコードとの境目を蜜ロウでシールし、温度50℃、相対湿度95%の恒温恒湿槽内で3週間放置した。
上記過加硫条件下での試験体において、ゴム表面からスチールコードが突出している箇所のゴムとスチールコードとの境目を蜜ロウでシールし、温度50℃、相対湿度95%の恒温恒湿槽内で5週間放置した。
恒温恒湿槽内に上記期間置いた後、室温(23℃)条件下で各試験体からスチールコードを引き抜く引き抜き試験を行った。上記引き抜き試験は、DIN22131に準拠して行った。
引き抜き試験後、引き抜かれたスチールコードの状態を確認し、初期のスチールコードの表面積に対する引き抜き後のスチールコード表面に残存するゴムの被覆面積の割合(ゴム被覆率、%)を算出した。上記のとおり算出されたゴム被覆率をゴム付きとして第1表に示した。
・評価基準
本発明において、上記通常加硫条件下での試験体のゴム付き(ゴム被覆率)が70%以上であり、かつ上記過加硫条件下での試験体のゴム付きが50%を超える場合、加硫条件にかかわらず(加硫が適正である場合だけでなく、過加硫である場合においても)、耐水接着性に優れると評価した。
上記通常加硫条件下での試験体のゴム付きが70%未満である場合、又は上記過加硫条件下での試験体のゴム付きが50%以下である場合、耐水接着性が劣ると評価した。
上記のとおり耐水接着性に優れる場合(通常加硫条件下での試験体のゴム付きが70%以上であり、かつ過加硫条件下での試験体のゴム付きが50%を超える場合)、上記通常加硫条件下での試験体のゴム付きが70%より大きいほど、又は上記過加硫条件下での試験体のゴム付きが50%より大きいほど、耐水接着性により優れると評価した。
Figure 2021059628
第1表に示した各成分の詳細は以下のとおりである。
(ジエン系ゴム)
・ジエン系ゴム1(NR):天然ゴム。TSR20
・ジエン系ゴム2(SBR):溶液重合スチレンブタジエン共重合体ゴム。商品名タフデン 2000R(旭化成社製)。ガラス転移温度−70℃。重量平均分子量32万、結合スチレン量27質量%、ビニル量9質量%
(ロジン類)
・ロジン類1(ロジン):ガムロジン。中国ロジン WW、荒井化学工業株式会社製。軟化点:65℃、酸価:162mgKOH/g、分子量:289
(ジエチレングリコール)
・ジエチレングリコール:ジエチレングリコールとして、商品名DSTパウダー1.6(ジエチレングリコール:シリカ=60:40(質量比)のブレンド品。日本ピグメント株式会社製)を使用した。なお、第1表のジエチレングリコール欄に示す量は、使用されたDSTパウダーに含まれるジエチレングリコールの量である。
(有機酸コバルト塩)
・有機酸コバルト塩1(ネオデカン酸ホウ酸コバルト):下記式(1)で表されるネオデカン酸ホウ酸コバルト。DIC CORPORATION社製DICNATE NBC−II(ネオデカン酸ホウ酸コバルト中のコバルト含有量は22.2質量%)。
Figure 2021059628
・HAF級カーボンブラック:キャボットジャパン株式会社製シヨウブラック N330T(窒素吸着比表面積74m2/g)
・老化防止剤(OD−3):下記式で表されるp,p′−ジオクチルジフェニルアミン。ノンフレックスOD−3、精工化学社製。
Figure 2021059628
・フェノール樹脂:スミライト レジン PR−175、住友デュレズ株式会社
・塩素化パラフィン:塩素化パラフィン(塩素含有量70質量%)。エンパラ 70S、味の素ファインテクノ社製。
・酸化亜鉛:正同化学工業社製酸化亜鉛3種
・ステアリン酸:ステアリン酸YR(日油社製)。
(加硫促進剤)
・加硫促進剤1(DM):ベンゾチアゾール系加硫促進剤。ジ−2−ベンゾチアジルジスルフィド(下記構造)。サンセラー DM−PO、(三新化学工業株式会社製)
Figure 2021059628
(硫黄)
・硫黄:金華印油入微粉硫黄(鶴見化学工業社製)
第1表に示す結果から明らかなように、ジエチレングリコールを含有しない比較例1、2は、耐水接着性が劣った。
ロジン類を含有しない比較例2は、耐水接着性が劣った。
ロジン類の含有量が所定の範囲を外れる比較例3は、耐水接着性が劣った。
ジエチレングリコールの含有量が所定の範囲を外れる比較例4は、耐水接着性が劣った。
これに対して、本発明の組成物は、耐水接着性に優れた。
1 コンベヤベルト
2 スチールコード
4 コートゴム層
6 カバーゴム層

Claims (7)

  1. ジエン系ゴムを少なくとも含むゴム成分と、
    ロジン類と、
    ジエチレングリコールと、
    加硫促進剤と、
    有機酸コバルト塩と、
    硫黄とを含有し、
    前記ロジン類の含有量が、前記ゴム成分100質量部に対して、1.0〜12.0質量部であり、
    前記ジエチレングリコールの含有量が、前記ゴム成分100質量部に対して、0.3〜2.5質量部である、スチールコード接着用ゴム組成物。
  2. 前記有機酸コバルト塩が、ネオデカン酸ホウ酸コバルトを含む、請求項1に記載のスチールコード接着用ゴム組成物。
  3. 前記ロジン類の軟化点が、40〜130℃である、又は、
    前記ロジン類の酸価が、50〜200mgKOH/gである、請求項1又は2に記載のスチールコード接着用ゴム組成物。
  4. 前記加硫促進剤が、ベンゾチアゾール系加硫促進剤を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載のスチールコード接着用ゴム組成物。
  5. 前記加硫促進剤の含有量が、前記ゴム成分100質量部に対して、2.0質量部以下である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のスチールコード接着用ゴム組成物。
  6. 亜鉛メッキスチールコードを接着させるために使用される、請求項1〜5のいずれか1項に記載のスチールコード接着用ゴム組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のスチールコード接着用ゴム組成物を用いて形成されたコンベヤベルト。
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